JPH095999A - 感光性組成物、それを用いたレジストパターンの形成方法およびその剥離方法 - Google Patents

感光性組成物、それを用いたレジストパターンの形成方法およびその剥離方法

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JPH095999A
JPH095999A JP7147671A JP14767195A JPH095999A JP H095999 A JPH095999 A JP H095999A JP 7147671 A JP7147671 A JP 7147671A JP 14767195 A JP14767195 A JP 14767195A JP H095999 A JPH095999 A JP H095999A
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resist pattern
photosensitive composition
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film
butoxycarbonyl
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JP7147671A
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Inventor
Maki Kosuge
眞樹 小菅
Hideyuki Jinbo
秀之 神保
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水性剥離が容易なレジストパターンの形成に
用いられる感光性組成物、それを用いたレジストパター
ンの形成方法およびその剥離方法を提供すること。 【構成】 分子性化合物と酸発生剤とから成る感光性組
成物の膜13を基板11上に形成する。この場合、分子
性化合物として、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)スルホンt−ブトキシカルボニルおよび4,4’
− (ヘキサフロロイソプロピリデン)ジフェノールt−
ブトキシカルボニルを用いる。そして、感光性組成物の
膜13の除去したい部分を選択的に電子線露光した後、
露光済みの膜13aをアルカリ性水溶液を用いて現像し
て、レジストパターン13bを得る。さらに、以上のよ
うにして形成したレジストパターン13bを剥離する場
合には、先ず、レジストパターン13bが形成されてい
る試料を加熱処理し、その後、加熱処理の済んだ試料に
対してアルカリ水溶液を接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、感光性組成物、それ
を用いたレジストパターンの形成方法およびその剥離方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の製造プロセスにおけ
るフォトリソグラフィー工程では、一般に、レジスト材
料としてジアゾナフトキノン化合物およびフェノールノ
ボラック樹脂から成るポジ型レジストが用いられてい
る。
【0003】そして、フォトリソグラフィー工程に続い
て行われるエッチング工程が終了した後、不必要になっ
たレジストは剥離除去される。この場合、レジストを剥
離除去するために用いられているのが、有機溶剤に剥離
剤などを溶解させたレジスト剥離液である。代表的な剥
離液として、シプレイファーイースト社製の「MICR
OPOIST リムーバー1165(商品名)」および
「MICROPOIST リムーバー1177(商品
名)」、ナガセ化成工業社製の「ナガセレジストストッ
プ N−210HS(商品名)」、「ナガセレジストス
トップ N−110(商品名)」および「RESIST
STRIP J−100(商品名)」がある。なお、
剥離液はリムーバー、ストリッパーと称する場合があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来から
用いられているレジスト剥離液は有機溶剤を主成分とし
ており、危険物扱いとなる。このため、使用済みのレジ
スト剥離液は有機廃液として特別な処理を施す必要があ
り、そのための特別な設備が必要になるという問題があ
った。また、使用済みのレジスト剥離液を燃焼処理する
場合には、焼却炉までの輸送コストがかかったり、燃焼
設備、燃焼ガス中に存在する有害物を除去する装置など
が必要になるという問題があった。
【0005】したがって、水性剥離が容易なレジストパ
ターンの形成に用いられる感光性組成物の出現が望まれ
ていた。
【0006】さらに望ましくは、水性剥離が容易なレジ
ストパターンの形成方法およびその剥離方法の出現が望
まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、この出願の発
明の感光性組成物によれば、ヒドロキシル基(水酸基と
称する場合もある。)の一部または全部が官能基により
保護されている分子性化合物の群から選ばれる一種の分
子性化合物または二種以上の分子性化合物の混合物と酸
発生剤とから成っており、官能基は酸発生剤から発生す
る酸の作用によって、官能基によるヒドロキシル基の保
護を解除する性質を有していることを特徴とする。ま
た、この出願の発明の感光性組成物を用いたレジストパ
ターンの形成方法によれば、上述した、ヒドロキシル基
の一部または全部が官能基により保護されている分子性
化合物の群から選ばれる一種の分子性化合物または二種
以上の分子性化合物の混合物と酸発生剤とから成る感光
性組成物を用いることを特徴とする。この発明の好適実
施例では、レジストパターンの形成方法として、下地上
に感光性組成物の膜を形成する工程と、該膜の残存させ
たい部分を選択的に露光する工程と、該露光済みの膜を
現像する工程とを含むのが良い。
【0008】また、この出願の発明のレジストパターン
の剥離方法によれば、上述した、ヒドロキシル基の一部
または全部が官能基により保護されている分子性化合物
の群から選ばれる一種の分子性化合物または二種以上の
分子性化合物の混合物と酸発生剤とから成る感光性組成
物を用いて形成したレジストパターンを剥離するに当た
り、レジストパターンを加熱処理する工程と、該加熱済
みのレジストパターンに対してアルカリ性水溶液を接触
させる工程とを含むことを特徴とする。
【0009】この場合、この発明でいう官能基として、
例えば、t−ブトキシカルボニル基またはt−ブチル基
を挙げることが出来る。t−ブトキシカルボニルイオン
およびt−ブチルイオンは安定であるため、酸発生剤か
ら発生する酸の作用によって、ヒドロキシル基の保護が
容易に解除する。すなわち、酸発生剤から発生する酸の
作用によって、官能基が容易に脱離する。
【0010】また、この発明でいう分子性化合物とし
て、例えば、t−ブトキシカルボニル基(t−Bocと
表す場合がある。)またはt−ブチル基(t−Buと表
す場合がある。)によってヒドロキシル基が保護されて
いる、フェノール類のt−ブトキシカルボニルエステル
またはフェノール類のt−ブチルエーテルを挙げること
が出来る。そして、具体的には、フェノール類として、
下記の(1)式で示される4,4’−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)スルホン、下記の(2)式で示される
4,4’− (ヘキサフロロイソプロピリデン)ジフェノ
ール、下記の(3)式で示される4,4’−イソプロピ
リデンジフェノール、下記の(4)式で示される2,
2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、下
記の(5)式で示される2,4−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、下記の(6)式で示される4,4’−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、下記の(7)式で示される2,
4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、下記の(8)式で
示される1,1’−ビ−2−ナフトール、下記の(9)
式で示される2,2’−ジヒドロキシビフェニル、下記
の(10)式で示されるピロガロール、下記の(11)
式で示されるレゾルシノール、下記の(12)式で示さ
れる9−ヒドロキシアントラセン、下記の(13)式で
示される4−ニトロフェノール、下記の(14)式で示
される2,4−ジニトロフェノール、下記の(15)式
で示される4−シアノフェノール、下記の(16)式で
示される2,4−ジシアノフェノールを用い得る。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】また、この発明でいう酸発生剤として、露
光源(例えば、光、電子線、X線、イオンビームなど)
を照射することにより酸を発生する物質であるならば特
定されない。少なくともヒドロキシル基を保護している
官能基を解除する程度の強さを有するものであれば良
い。例えば、酸発生剤として、下記の(17)式で表さ
れるトリフェニルスルホニウムトリフレート、下記の
(18)式で表される4−t−ブチルフェニルジフェニ
ルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、下記の
(19)式で表されるジフェニル−4−メトキシフェニ
ルスルホニウムトリフレート、下記の(20)式で示さ
れるジフェニルヨードニウムトリフレートを用い得る。
この酸発生剤は、市販されているか、またはJ.V.C
rivello等による合成方法(例えば文献:J.P
olymer Sci.,Polymer Chem.
Ed.,18,2677(1980))に従って合成で
きる。
【0016】
【化5】
【0017】そして、酸発生剤を適当に選択することに
より種々の露光源に容易に対応することが出来る。この
酸発生剤は用いられる分子性化合物に対し、その下限を
0.01mol%、上限を100mol%の範囲とする
のが良い。感光性組成物が二種以上の分子性化合物の混
合物と酸発生剤とから成る場合には、それぞれの分子性
化合物に対し、その下限を0.01mol%、上限を1
00mol%の範囲とするのが良い。0.01mol%
より小さいと、感光性組成物の膜の感度や解像度が低下
するからである。また、100mol%より大きいと、
感光性組成物の膜の熱安定性が悪化したり、感光性組成
物の膜の塗布むらが生じ易くなるからである。
【0018】なお、感光性組成物を用いてレジストパタ
ーンを形成するあたってスピンコート法により当該組成
物を基板上に塗布し、この被膜を基板上に形成する場合
は、そのための塗布溶液調製のための溶剤が必要にな
る。この溶剤としては、例えば、シクロヘキサノンを挙
げることが出来る。
【0019】また、レジストパターンに対してなされる
加熱処理での加熱温度は、その下限を120℃、好まし
くは150℃とし、その上限を300℃、好ましくは2
00℃とするのが望ましい。加熱温度が120℃より低
いと、官能基によるヒドロキシル基の保護が効率良く解
除しないためである。すなわち、官能基が容易に脱離し
ないためである。また、加熱温度が300℃より高い
と、分子性化合物がさらに分解し、アルカリ性水溶液に
対して不溶性になるからである。
【0020】また、加熱済みのレジストパターンに接触
させるアルカリ性水溶液は特に限定されない。例えば、
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(tetram
ethylammonium hydroxide(T
MAHと称する場合がある。))水溶液はアルカリ性水
溶液として好適である。入手が容易であったり、レジス
トパターンを形成する際の現像液として用いることが出
来るなど、使用上の便宜からである。そして、試料に対
しアルカリ性水溶液を接触させる具体的な方法として
は、試料をアルカリ水溶液中に浸漬する方法、或はアル
カリ性水溶液をスプレーによって試料に接触させる方法
が挙げられる。
【0021】
【作用】上述したこの発明の感光性組成物によれば、次
のような作用が得られる。ヒドロキシル基の一部または
全部が官能基により保護されている分子性化合物の群か
ら選ばれる一種の分子性化合物または二種以上の分子性
化合物の混合物と酸発生剤とから成る感光性組成物で
は、これを露光すると露光された部分において、酸発生
剤から酸が発生する。そして、この酸の作用によって、
官能基による分子性化合物のヒドロキシル基の保護が解
除し、この官能基による保護が解除した部分は、アルカ
リ性水溶液に対して可溶性となる。すなわち、この酸の
作用によって、官能基が脱離し、この官能基が脱離した
部分は、アルカリ性水溶液に対して可溶性となる。
【0022】また、この感光性組成物では、加熱処理に
よっても官能基による分子性化合物のヒドロキシル基の
保護が解除し、この官能基による保護が解除した部分
は、アルカリ性水溶液に対して可溶性となる。すなわ
ち、加熱処理によっても官能基が脱離し、この官能基が
脱離した部分は、アルカリ性水溶液に対して可溶性とな
る。
【0023】この感光性組成物を用いてレジストパター
ンを形成する場合、この感光性組成物の膜の除去したい
部分を選択的に露光し、アルカリ性水溶液に対して可溶
性とした後、この露光済みの膜をアルカリ性水溶液を用
いて現像する。その結果、露光された部分が除去され、
露光されていない部分が残存するレジストパターンが形
成される。
【0024】また、この感光性組成物を用いて形成した
レジストパターンを剥離する場合、このレジストパター
ンを加熱処理し、アルカリ性水溶液に対して可溶性とし
た後、この加熱済みのレジストパターンに対してアルカ
リ性水溶液を接触させる。その結果、レジストパターン
が剥離する。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。なお、以下の説明で述べる、使用材料
およびその使用量、処理時間、処理温度、膜厚等の数値
的条件はこの発明の好適例のすぎない。従って、この発
明がこれらの条件にのみ限定されるものではないことは
理解されたい。
【0026】図1(A)〜(D)は、感光性組成物の膜
形成からレジストパターン形成を経てレジストパターン
剥離までの各工程を断面図(ただし切り口の図)によっ
て示す工程図である。
【0027】先ず、ヒドロキシル基の全部がt−ブトキ
シカルボニル基(以下、t−Boc基と称する場合があ
る。)によって保護されているフェノール類のt−ブト
キシカルボニルエステルの一種である、下記の(21)
式で表される4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホンt−ブトキシカルボニル150mg、下記
の(22)式で表される4,4’− (ヘキサフロロイソ
プロピリデン)ジフェノールt−ブトキシカルボニル1
50mg、および酸発生剤の一種である、下記の(1
7)式で表されるトリフェニルスルホニウムトリフレー
ト2.746mgをシクロヘキサノンに溶解する。この
場合、トリフェニルスルホニウムトリフレートは、4,
4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンt−ブ
トキシカルボニルに対して2mol%に相当し、4,
4’− (ヘキサフロロイソプロピリデン)ジフェノール
t−ブトキシカルボニルに対して2.4mol%に相当
する。そして、この溶液を穴径0.2μmの孔を有する
メンブレンフィルタでろ過することにより感光性組成物
の塗布溶液を調整する。4,4’−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)スルホンt−ブトキシカルボニルおよび
4,4’− (ヘキサフロロイソプロピリデン)ジフェノ
ールt−ブトキシカルボニルは、この発明でいう分子性
化合物であるため、この感光性組成物は2種類の分子性
化合物と1種類の酸発生剤とから成っている。
【0028】
【化6】
【0029】なお、分子性化合物を一種類単独で用いた
場合には、後工程での塗布膜形成工程またはプリベーク
工程において分子性化合物が結晶化するおそれがある。
このため、良好なレジストパターンを得るためには、こ
の実施例のように二種類の分子性化合物を感光性組成物
の構成要素とするのが良い。
【0030】次に、この塗布溶液を回転塗布法により下
地11としてのシリコンウエハ上に0.5μmの膜厚に
塗布し、下地11上に感光性組成物の膜13を形成する
(図1(A))。そして、この試料をホットプレート上
で100℃の温度で2分間プリベークする。
【0031】次に、感光性組成物の膜13の除去したい
部分を電子線露光装置により選択的に露光する(図1
(B))。図1(B)において13xで示した部分が露
光部分であり、この露光部分13xでは酸発生剤から酸
が発生する。この場合、露光に用いた電子線の加速電圧
は20kVであり、露光量は3.1μC/cm2 であっ
た。その後、露光の済んだ試料をホットプレート上で6
0℃の温度で2分間ポストエクスポージャベークを行
う。この60℃での加熱処理により、酸発生剤から発生
した酸を活性化させ、t−Boc基によるヒドロキシル
基の保護を効率的に解除する。すなわち、t−Boc基
の脱離反応が効率的に進行する。そして、t−Boc基
の脱離した部分が水酸基に変化し、アルカリ性水溶液に
対して可溶性となる。なお、この加熱処理での加熱温度
は、t−Boc基の脱離反応が効率的に進行するように
設定すれば良い。しかし、酸の作用がない場合でも、t
−Boc基が脱離する温度以上で加熱することは避ける
べきである。
【0032】次に、露光済みの膜13aをアルカリ性水
溶液を用いて現像する(図1(C))。このため、この
実施例では、0.2Nのテトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド(tetramethylammonium
hydroxide(TMAHと称する場合があ
る。))水溶液を含んだ現像液中に露光の済んだ試料を
5〜20分間浸漬する。TMAH水溶液はアルカリ性水
溶液であるため、t−Boc基による保護が解除した部
分、すなわち露光部分13xは現像液により除去され
る。一方、露光していない部分は残存する。その際、
4、4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンt
−ブトキシカルボニルおよび4,4’− (ヘキサフロロ
イソプロピリデン)ジフェノールt−ブトキシカルボニ
ルは溶解抑止剤として作用する。以上のようにして、レ
ジストパターン13bを得る。そして、ここで用いた感
光性組成物の感度(Dn 0.5)は約2.4μC/cm2
あり、コントラストは−5.21であった。
【0033】なお、二種類の分子性化合物を感光性組成
物の構成要素とする場合には、分子性化合物同士の相互
作用によって、溶解性がさらに減少する場合がある。
【0034】さらに、以上のようにして形成したレジス
トパターン13bを基板11から剥離する場合には、先
ず、レジストパターン13bが形成されている試料を加
熱処理する。この場合、加熱処理の加熱温度は、4,
4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンt−ブ
トキシカルボニルおよび4,4’− (ヘキサフロロイソ
プロピリデン)ジフェノールt−ブトキシカルボニルの
熱重量分析を行って、その結果から定めた。図2および
図3は、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ス
ルホンt−ブトキシカルボニルおよび4,4’− (ヘキ
サフロロイソプロピリデン)ジフェノールt−ブトキシ
カルボニルの熱重量分析(TGと表す場合がある。)結
果を、縦軸に重量を取り、横軸に温度を取って示した曲
線図である。図2および図3から理解できるように、1
45℃付近(図2参照)および165℃付近(図3参
照)でt−ブトキシカルボニル基の脱離に対応する重量
減少が生じ、320℃(図2参照)および210℃(図
3参照)より高温では、分解反応による重量減少が生じ
る。このため、加熱処理の加熱温度を150〜170℃
とした場合、t−ブトキシカルボニル基の脱離反応が進
行することがわかった。そして、この実施例では、レジ
ストパターン13bが形成されている試料をホットプレ
ート上で150〜170℃の温度で2分間加熱処理す
る。その結果、t−Boc基によるヒドロキシル基の保
護が解除する。そして、t−Boc基の脱離した部分が
水酸基に変化し、アルカリ性水溶液に対して可溶性とな
る。
【0035】次に、加熱処理の済んだ試料に対してアル
カリ水溶液を接触させる。このため、この実施例では露
光済みの膜13aを現像する場合と同様な方法を用い
る。すなわち、0.2NのTMAH水溶液を含んだ現像
液中に加熱処理の済んだ試料を5分間浸漬する。150
〜170℃の加熱処理により、t−Boc基による保護
がすべて脱離しているため、レジストパターン13bは
基板11から全面剥離する(図1(D))。
【0036】以上のようにして、レジストを剥離するた
め、従来用いられている有機溶剤を主成分とするレジス
ト剥離液を用いる必要がなく、アルカリ性の水溶液を用
いて剥離することが可能になった。その結果、従来必要
であった使用済みのレジスト剥離液に対する特別な処理
や、そのための特別な設備が必要なくなった。また、燃
焼処理する場合に、従来必要となっていた燃焼設備、燃
焼ガス中に存在する有害物を除去する装置などが必要な
くなった。
【0037】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の感光性組成物によれば、ヒドロキシル基の一部
または全部が官能基により保護されている分子性化合物
の群から選ばれる一種の分子性化合物または二種以上の
分子性化合物の混合物と酸発生剤とから成っている。そ
して、この官能基は、酸発生剤から発生する酸の作用に
よって官能基によるヒドロキシル基の保護が解除する性
質を有している。
【0038】従って、このような感光性組成物を用いて
レジストパターンを形成するためには、この感光性組成
物の膜の除去したい部分を選択的に露光し、露光した部
分をアルカリ性水溶液に対して可溶性とした後、この露
光済みの膜をアルカリ性水溶液を用いて現像する。その
結果、露光された部分が除去され、露光されていない部
分が残存するレジストパターンが形成される。
【0039】また、この感光性組成物を用いて形成した
レジストパターンを剥離する場合、このレジストパター
ンを加熱処理し、アルカリ性水溶液に対して可溶性とし
た後、この加熱済みのレジストパターンに対してアルカ
リ性水溶液を接触させる。このようにして、レジストパ
ターンを剥離するため、従来用いられている有機溶剤を
主成分とするレジスト剥離液を用いる必要がなく、アル
カリ性の水溶液を用いて剥離することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(D)は感光性組成物の膜形成からレ
ジストパターン形成を経てレジストパターン剥離までの
各工程を断面図によって示す工程図である。
【図2】4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ス
ルホンt−ブトキシカルボニルの熱重量分析結果であ
る。
【図3】4,4’− (ヘキサフロロイソプロピリデン)
ジフェノールt−ブトキシカルボニルの熱重量分析結果
である。
【符号の説明】
11:基板 13:感光性組成物の膜 13a:露光済みの膜 13b:レジストパターン 13x:露光部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシル基の一部または全部が官能
    基により保護されている分子性化合物の群から選ばれる
    一種の分子性化合物または二種以上の分子性化合物の混
    合物と酸発生剤とから成る感光性組成物であって、前記
    官能基は、前記酸発生剤から発生する酸の作用によって
    前記官能基による前記ヒドロキシル基の保護が解除する
    性質を有していることを特徴とする感光性組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の感光性組成物におい
    て、前記官能基をt−ブトキシカルボニル基またはt−
    ブチル基とすることを特徴とする感光性組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の感光性組成物におい
    て、前記分子性化合物をフェノール類のt−ブトキシカ
    ルボニルエステルまたはフェノール類のt−ブチルエー
    テルとすることを特徴とする感光性組成物。
  4. 【請求項4】 感光性組成物を用いたレジストパターン
    の形成方法において、前記感光性組成物として、請求項
    1に記載の感光性組成物を用いることを特徴とするレジ
    ストパターンの形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のレジストパターンの形
    成方法において、 下地上に、感光性組成物の膜を形成する工程と、 該膜の除去したい部分を選択的に露光する工程と、 該露光済みの膜をアルカリ性水溶液を用いて現像する工
    程とを含むことを特徴とするレジストパターンの形成方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の方法を用いて形成した
    レジストパターンを剥離するに当たり、 前記レジストパターンを加熱処理する工程と、 該加熱済みのレジストパターンに対して、アルカリ性水
    溶液を接触させる工程とを含むことを特徴とするレジス
    トパターンの剥離方法。
JP7147671A 1995-06-14 1995-06-14 感光性組成物、それを用いたレジストパターンの形成方法およびその剥離方法 Withdrawn JPH095999A (ja)

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