JP2006299254A - 液晶性樹脂組成物からなるフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

液晶性樹脂組成物からなるフィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】未延伸フィルムにおいて、異方性が改良され、かつ延伸フィルム同等の寸法安定性を有するために、製造工程が簡略化できる液晶性樹脂組成物からなるフィルムの取得を課題とする。
【解決手段】パラヒドロキシ安息香酸残基、4,4´−ジヒドロキシビフェニル残基、パラヒドロキシフェノール残基、テレフタル酸残基及びイソフタル酸残基から構成される液晶性ポリエステル100重量部に、平均粒径が0.2〜0.6μmであり、直径5μm以上の粗粒の含有量が100ppm以下であり、表面にシラノール基が存在する真球状シリカを1〜5重量部配合してなる液晶性樹脂組成物からなるフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、未延伸フィルムにおいて、異方性が改良され、かつ延伸フィルム同等の寸法安定性を有するために、製造工程が簡略化できる液晶性樹脂組成物からなるフィルムおよびその製造方法に関するものである。
近年、プラスチックの高性能化に対する要求がますます高まり、種々の新規性能を有するポリマーが数多く開発され市場に供されているが、中でも分子鎖の平行な配列を特徴とする光学異方性の液晶性ポリエステルなどの液晶性ポリマーが優れた成形性と機械的性質を有する点で注目され、電気・電子部品用途を中心とした射出成形品用途で需要が拡大している。
また、液晶性ポリマーはその優れた電気特性において、フィルムとしても注目され始めている。従来回路基板の基材として用いられてきたポリイミドは、年々、CPUが高速に、通信量が大量になるに従い、高周波数帯における電気特性で不足するようになっており、特に携帯電話のアンテナなど動画通信をする高周波アンテナ周りに使用される基材として、より高周波数域での誘電特性に優れた液晶性ポリマーへの代替が検討されている。
液晶性ポリマーは、特殊な分子構造を有しており、剛直なメソゲンが配列することで高い機械的特性を発現するが、メソゲンの並びに対して平行方向と直行方向で物性に異方性が大きく、フィルムとする場合には、この異方性を低減するために2〜3重の異方向回転口金を用いたインフレーション成形によりメソゲンの配列方向が90°に近い角度で直交するように2〜3層で積層して延伸したり、溶融状態に近い温度で、より高融点のフィルムで挟み込み延伸する方法などによってメソゲンの配列を縦横に等しい割合に調節するなどの特殊な製膜工程を用いる必要があるのが現状である。
これらの工程は、液晶ポリマーフィルムの製造工程における歩留まり低下の一因であり、このような工程を用いずとも、異方性の小さいフィルムを得ることが検討されている。
液晶ポリマーの異方性を低減する方法としては、これまでにも検討がなされている(例えば、特許文献1〜3参照)。
WO98−49232号公報(第1頁、表1) 特開平6−172627号公報(第1頁、表2) 特開2003−306598号公報(第1頁、表1)
しかしながら、これらの特許文献に記載の液晶性樹脂組成物は、成形品の異方性を改良することを主眼としており、フィルム用途における異方性がまったくないという目標に対しては、十分ではない。
特許文献1では液晶性樹脂に亜リン酸、次亜リン酸及びそれらの金属塩と赤燐を配合することで、異方性に優れる成形品が得られるが、その異方性は改良されてもMD(流動方向)/TD(直角方向)の物性比が3.2ある。
特許文献2では、液晶性ポリエステルにアルカリ金属オキシ有機化合物を配合することで異方性の改良された組成物が得られるが、成形品の表面のフィブリル化は抑制されているものの、機械的異方性の改良は十分ではない。
特許文献3では、液晶性樹脂に特定構造の分岐状オルガノポリシロキサンを配合することで、異方性が改良されるが、もっとも改良されたものでMD(流動方向)/TD(直角方向)の物性比が2.98ある。
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、延伸などの工程を簡略化するために、未延伸フィルムで異方性を改良し、かつ延伸フィルムに近い熱膨張係数を発現する液晶性樹脂組成物からなるフィルムを提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の構造単位からなる液晶性ポリエステルに特定の真球状シリカを配合することで、期待した特性を有するフィルムが得られることを見いだし、本発明に到達した。
すなわち、本発明は
(1)下記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から構成される液晶性ポリエステル100重量部に、平均粒径が0.2〜0.6μmであり、直径5μm以上の粗粒の含有量が100ppm以下であり、表面にシラノール基が存在する真球状シリカを1〜5重量部配合してなる液晶性樹脂組成物からなるフィルム、
Figure 2006299254
(2)真球状シリカが、エポキシ基、アミノ基、オキサゾリニル基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれかの官能基を有する化合物で表面処理を行ったものであることを特徴とする上記(1)記載の液晶性樹脂組成物からなるフィルム、
(3)直径15μm以上の凝集シリカ粒子を含まない上記(1)または(2)記載の液晶性樹脂組成物からなるフィルム、
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶性樹脂組成物を用いてTダイから吐出したフィルムを、その液晶性ポリエステルの液晶開始温度〜液晶開始温度−20℃の表面温度に制御したロールを用いて、一定のクリアランスを設けたロール間で引き取りながら幅方向に1.01〜2.5倍に、0.001〜15MPaの圧力をロール軸にかけて圧延することを特徴とする液晶性ポリエステルフィルムの製造方法。
本発明の液晶性樹脂組成物からなるフィルムは、延伸工程において異方性を制御することなく、異方性がきわめて小さく、かつ液晶性樹脂と反応性を有する微細な真球状シリカによって液晶メソゲンの一方向への配列及び運動性が拘束されているために、未延伸フィルムであっても熱膨張係数が延伸フィルムに近いものが得られる。
本発明の液晶性ポリエステルは、下記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から構成される液晶性ポリエステルである。
Figure 2006299254
上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位であり、構造単位(II)は4,4´−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位を、構造単位(III)はハイドロキノンから生成した構造単位を、構造単位(IV)はテレフタル酸から生成した構造単位を、構造単位(V)はイソフタル酸から生成した構造単位を各々示す。
構造単位(I)は構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して65〜80モル%であり、より好ましくは68〜75モル%である。また、構造単位(II)は構造単位(II)および(III)の合計に対して60〜75モル%であり、より好ましくは65〜73モル%である。また、構造単位(IV)は構造単位(IV)および(V)の合計に対して60〜70モル%であり、より好ましくは62〜68モル%である。
特に、構造単位(IV)が構造単位(IV)および(V)の合計に対して62〜68モル%である場合には、本発明の特性である成形加工性がバランス良く発現するため好ましい。
構造単位(II)および(III)の合計と(IV)および(V)の合計は実質的に等モルであるが、ポリマーの末端基を調節するためにカルボン酸成分またはヒドロキシル成分を過剰に加えてもよい。すなわち「実質的に等モル」とは、末端を除くポリマー主鎖を構成するユニットとしては等モルであるが、末端を構成するユニットとしては必ずしも等モルとは限らないことを意味する。
本発明の液晶性ポリエステルは、上記構造単位(I)〜(V)を構成する成分以外に2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4´−ジフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4´−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4´−ジカルボン酸、4,4´ジフェニルエーテルジカルボン酸、3,3´−ジフェニルジカルボン酸、2,2´−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン酸、3,3´,5,5´−テトラメチル−4,4´−ジヒドロキシビフェニル、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルエーテル、クロロハイドロキノン、3,4´−ジヒドロキシビフェニル、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4´−ジヒドロキシビフェニルなどの芳香族ジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール等の脂肪族、脂環式ジオール、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、m−ヒドロキシ安息香酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸、p−アミノ安息香酸、6−アミノ−2−ナフトエ酸などの芳香族アミノカルボン酸、1,4−フェニレンジアミン、4,4´−ジアミノビフェニル、2,6−ジアミノナフタレンなどの芳香族ジアミン、p−アミノフェノールなどの芳香族ヒドロキシルアミンなどを本発明の構造単位の特異的な組成比を逸脱することなく、本発明の特徴を損なわない程度の範囲でさらに共重合せしめることができる。
本発明において使用する上記液晶性ポリエステルの製造方法は、特に制限がなく、公知のポリエステルの重縮合法に準じて製造できる。
例えば、上記液晶性ポリエステルの製造において、次の製造方法が好ましく挙げられる。
(1)p−アセトキシ安息香酸および4,4´−ジアセトキシビフェニル、ジアセトキシベンゼンとテレフタル酸、イソフタル酸から脱酢酸縮重合反応によって液晶性ポリエステルを製造する方法。
(2)p−ヒドロキシ安息香酸および4,4´−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンとテレフタル酸、イソフタル酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアシル化した後、脱酢酸重縮合反応によって液晶性ポリエステルを製造する方法。
(3)p−ヒドロキシ安息香酸のフェニルエステルおよび4,4´−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンとテレフタル酸、イソフタル酸のジフェニルエステルから脱フェノール重縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。
(4)p−ヒドロキシ安息香酸およびテレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に所定量のジフェニルカーボネートを反応させて、それぞれジフェニルエステルとした後、4,4´−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物を加え、脱フェノール重縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。
なかでもp−ヒドロキシ安息香酸および4,4´−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、テレフタル酸、イソフタル酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアシル化した後、脱酢酸重縮合反応によって液晶性ポリエステルを製造する方法が好ましい。さらに、4,4´−ジヒドロキシビフェニルおよびハイドロキノンの合計使用量とテレフタル酸およびイソフタル酸の合計使用量は、実質的に等モルである。無水酢酸の使用量は、p−ヒドロキシ安息香酸、4,4´−ジヒドロキシビフェニルおよびハイドロキノンのフェノール性水酸基の合計の1.15当量以下であることが好ましく、1.10当量以下であることがより好ましく、下限については1.0当量以上であることが好ましい。
本発明の液晶性ポリエステルを脱酢酸重縮合反応により製造する際に、液晶性ポリエステルが溶融する温度で減圧下反応させ、重縮合反応を完了させる溶融重合法が好ましい。例えば、所定量のp−ヒドロキシ安息香酸および4,4´−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、テレフタル酸、イソフタル酸、無水酢酸を攪拌翼、留出管を備え、下部に吐出口を備えた反応容器中に仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら加熱し水酸基をアセチル化させた後、液晶性ポリエステルの溶融温度まで昇温し、減圧により重縮合し、反応を完了させる方法が挙げられる。アセチル化させる条件は、通常130〜300℃の範囲、好ましくは135〜200℃の範囲で通常1〜6時間、好ましくは140〜180℃の範囲で2〜4時間反応させる。重縮合させる温度は、液晶性ポリエステルの溶融温度、例えば、250〜350℃の範囲であり、好ましくは液晶性ポリエステルの融点+10℃以上の温度である。重縮合させるときの減圧度は通常0.1mmHg(13.3Pa)〜20mmHg(2660Pa)であり、好ましくは10mmHg(1330Pa)以下、より好ましくは5mmHg(665Pa)以下である。なお、アセチル化と重縮合は同一の反応容器で連続して行っても良いが、アセチル化と重縮合を異なる反応容器で行っても良い。
得られたポリマーは、それが溶融する温度で反応容器内を例えば、およそ1.0kg/cm(0.1MPa)に加圧し、反応容器下部に設けられた吐出口よりストランド状に吐出することができる。溶融重合法は均一なポリマーを製造するために有利な方法であり、ガス発生量がより少ない優れたポリマーを得ることができ、好ましい。
本発明の液晶性ポリエステルを製造する際に、固相重合法により重縮合反応を完了させることも可能である。例えば、本発明の液晶性ポリエステルのポリマーまたはオリゴマーを粉砕機で粉砕し、窒素気流下、または、減圧下、液晶性ポリエステルの融点−5℃〜融点−50℃(例えば、200〜300℃)の範囲で1〜50時間加熱し、所望の重合度まで重縮合し、反応を完了させる方法が挙げられる。固相重合法は高重合度のポリマーを製造するための有利な方法である。
液晶性ポリエステルの重縮合反応は無触媒でも進行するが、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、金属マグネシウムなどの金属化合物を使用することもできる。
本発明の液晶性ポリエステルは、数平均分子量は3,000〜25,000であることが好ましく、より好ましくは5,000〜20,000、より好ましくは8,000〜18,000の範囲である。
なお、この数平均分子量は液晶性ポリエステルが可溶な溶媒を使用してGPC−LS(ゲル浸透クロマトグラフ−光散乱)法により測定することが可能である。
また、本発明における液晶性ポリエステルの溶融粘度は1〜200Pa・sが好ましく、10〜200Pa・sがより好ましく、さらには10〜100Pa・sが特に好ましい。
なお、この溶融粘度は液晶性ポリエステルの融点+10℃の条件で、ずり速度1,000/sの条件下で高化式フローテスターによって測定した値である。
なお、本発明では、融点(Tm)とは示差熱量測定において、重合を完了したポリマを室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)を指す。
本発明で用いる真球状シリカは、平均粒径が0.2〜0.6μmであり、直径5μm以上の粗粒の含有量が100ppm以下であり、表面にシラノール基が存在する真球状シリカである。
ここで言う平均粒径とは、数平均粒径である。数平均粒径はレーザー回折式粒度分布計において測定できる。平均粒径については、0.2〜0.6μmであることが必須であるが、好ましくは0.3〜0.5μmである。ただし、このような真球状シリカは、特定条件で焼成して作成するために、レーザー回折式粒度分布計では検出されない数nmの粒径を有する細微粒子が含まれているが、このようなレーザー回折式粒度分布計では検出されない粒子については含まれていても特性に大きな影響を与えず、極少量であるため特に限定されるものではない。
逆に5μm以上の粗粒は100ppm以下であることが必須であるが、より好ましくは、50ppm未満であり、このような粗粒を除く操作として、溶媒にスラリーとしてフィルトレーションする方法や、気層沈降法によって、早期に沈降する粗大粒子をカットする方法が挙げられるが、特に限定されるものではない。
粗粒が100ppm以上含まれていると、フィルムの表面で突起点となり、低誘電性などの性能の低下を招くため好ましくない。
また、本発明の真球状シリカは、製造工程において、焼成と後処理を包含しているために、シリカ表面には、焼成工程を含んでいるにもかかわらずシラノール基を含有している。
シラノール基の含有量は特に規定されるものではないが、シラノール基がない場合には、液晶性ポリエステルとの親和性が低くなり好ましくない。
また、本発明では、上記のような真球状シリカの表面を、エポキシ基、アミノ基、オキサゾリニル基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれかの官能基を有する化合物で表面処理を行った表面処理真球状シリカを用いることもできる。
官能基としては、エポキシ基、オキサゾリニル基、メトキシ基が好ましく、より好ましくはエポキシ基、オキサゾリニル基である。
このような官能基を有する化合物の例としては、シランカップリング剤 、チタンカップリング剤等のカップリング剤を挙げることができ、なかでも使い易さとコストの面からシランカップリング剤が好ましく使用できる。
ここでいうシランカップリング剤 とは、無機材料に対して親和性あるいは反応性を有し、通常はケイ素原子に加水分解性基を化学的に結合させた構造を持つシラン化合物である。ケイ素に結合した加水分解性基としては、アルコキシ基、アセトキシ基、アミノ基及びハロゲン原子が例示されるが、通常はアルコキシ基、特にメトキシ基、エトキシ基が好適である。シランカップリング剤 は、ケイ素原子に結合した有機基を持ち、さらに有機基は上記のような官能性基を持つ。
シランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルメトキシシラン、γ−アミノプロピルエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、N−トリメチルシリルイミダゾール、ビス(トリメチルシリル)ウレア、トリメチルシリルアセトアミド、ビストリメチルシリルアセトアミド、トリメチルシリルイソシアネート、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、t−ブチルジメチルクロロシラン、t−ブチルジフェニルクロロシラン、トリイソプロピルクロロシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、ジメチルシリルジイソシアネート、メチルシリルトリイソシアネート、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、及びフェニルシリルトリイソシアネート等が挙げられる。
また、チタンカップリング剤としては、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、テトラステアロキシチタン、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナト)チタン、ジ−n−ブトキシビス(トリエタノールアミナト)チタン、ジヒドロキシビス(ラクタト)チタン、テトリキス(2−エチルヘキサンジオラト)チタン及びトリ−n−ブトキシチタンモノステアレート等を挙げることができる。
上記に挙げたカップリング剤は、1種類のみで使用してもよく、また2種類以上を併用するようにしてもよい。
上記したカップリング剤は、例えば、溶媒に溶解してシリカに接触させ、表面処理を行うことができる。
用いる有機溶媒としては、カップリング剤の種類に応じて選択することができ、2種類以上の有機溶媒を併用することもできる。また、無機微粒子を表面処理した後、表面処理後の無機微粒子を洗浄するために用いる有機溶媒についても、カップリング剤の種類に応じて選択することができる。
溶媒の具体例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカン、テトラデカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチメケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン等のケトン系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソアミル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール等のアルコール系溶媒、クロロホルム、1,2−ジクロルエタン、塩化メチレン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、テトラクロロエタン、ブロモベンゼン等のハロゲン系溶媒、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、2−ブロモ−α,α,α−トリフルオロトルエン、3−ブロモ−α,α,α−トリフルオロトルエン、4−ブロモ−α,α,α−トリフルオロトルエン、1−クロロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン、1−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン、1−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン等のフッ素系溶媒、及びN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の非プロトン系極性溶媒等を挙げることができる。
真球状シリカの表面を上記した表面処理剤で処理した後に、表面に残存しているシラノール基の量は、カップリング処理の程度によって調整することが可能である。
また、カップリング剤で処理した後に、定着のために熱処理をすることが可能である。
このように表面処理を行った後の真球状シリカの表面には、シラノール基と、エポキシ基、アミノ基、オキサゾリニル基、アルコキシ基、カルボキシル基から選ばれた1つ以上の官能基が存在しており、このような官能基が表面に存在する表面処理真球状シリカを用いると、液晶性ポリエステル中に凝集することなく分散し、特性がより少量で発揮されるので好ましい。
凝集した部分が生じると、フィルムの欠点となり、特性が低下するので好ましくなく、本発明においては、表面処理真球状シリカを用いるのとあわせて、該フィルムを製造する工程において、孔径が10〜15μmφのフィルターを用いて、凝集したシリカを除くことが好ましい。
フィルターの孔径は好ましくは12〜14μmφである。
ここでいう孔径とはフィルターが除去しうる最小粒径に相当するものであり、金属フィルターの孔径の異なるものを積層したタイプのフィルターや孔径の決まっていないサンドパックなどのフィルターにおいても、同様に除去しうる最小粒径を孔径と表現する。
あまりにフィルターの径が大きいと凝集体の分離性能が低く、フィルターの径が10μmφ以下では、フィルター自体の寿命が短くなるため好ましくない。
本発明における上述の真球状シリカの配合量は、液晶性ポリエステル100重量部に対して、1〜5重量部であるが、より好ましくは1〜3重量部である。配合量が1重量部未満では、異方性の改善効果が小さく、5重量部より多い場合には、凝集体の生成割合が高くなり好ましくない。
本発明の液晶性樹脂組成物には、マイカ、タルク、カオリン、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、クレー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ポリリン酸カルシウムおよび黒鉛などの粉状、粒状あるいは板状の充填材のうち、その平均分散粒径が10μm以下のものであれば、特性に大きな影響が出ない範囲で配合することができる。
上記の充填材は、その表面を公知のカップリング剤(例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤など)、その他の表面処理剤で処理して用いることもできる。
本発明の液晶性樹脂組成物には、酸化防止剤および熱安定剤(たとえばヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤(たとえばレゾルシノール、サリシレート)、亜リン酸塩、次亜リン酸塩などの着色防止剤、滑剤および離型剤(モンタン酸およびその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワックスなど)、染料および顔料を含む着色剤、導電剤あるいは着色剤としてカーボンブラック、結晶核剤、可塑剤、難燃剤(臭素系難燃剤、燐系難燃剤、赤燐、シリコーン系難燃剤など)、難燃助剤、および帯電防止剤などの通常の添加剤、熱可塑性樹脂以外の重合体を配合して、所定の特性をさらに付与することができる。
液晶性ポリエステルに本発明の真球状シリカを配合する方法は、溶融混練によることが好ましく、溶融混練には公知の方法を用いることができる。たとえば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単軸もしくは二軸押出機などを用い、180〜350℃、より好ましくは250〜320℃の温度で溶融混練して液晶性樹脂組成物とすることができる。その際には、1)液晶性ポリエステル、真球状シリカとの一括混練法、2)まず液晶性ポリエステルに真球状シリカを高濃度に含む液晶性ポリエステル組成物(マスターペレット)を作成し、次いで規定の濃度になるようにその他の熱可塑性樹脂およびその他任意成分の添加剤を添加する方法(マスターペレット法)、3)液晶性ポリエステルと真球状シリカの一部を一度混練し、ついで残りの真球状シリカおよびその他任意成分の添加剤を添加する分割添加法など、どの方法を用いてもかまわない。
かくして得られる本発明の液晶性樹脂組成物は、真球状シリカが均質に分散することで、メソゲンの配列が適度に阻害され、異方性が極めて少なくなる。
さらには本発明の液晶性樹脂組成物は、製膜性に優れており、通常の押出成形、プレス成形などの成形方法によって、優れた表面外観(色調)および機械的性質、耐熱性、難燃性を有するシート、パイプ、フィルムなどに加工することが可能である。
フィルムへの加工法としては、インフレーション法、ブロー法、Tダイ法などの方法が用いられるが、本発明の特性である未延伸状態での低異方性を活かすために、Tダイ法が好ましい。
好ましい製膜装置の構成としては、噛みこみ性と可塑化を確実に行うために、単軸押出機よりも、二軸押出機が好ましい。
二軸押出機の構成としては、ガスや余分な揮発分を除去するための真空ベント機構をシリンダーの長さ方向に少なくとも1ヶ所以上有していることが好ましく、より好ましくは2ヶ所以上である。
スクリューの長さLとスクリュー径Dの比であるL/Dは、長い方が可塑化に有利であるが、長すぎるとせん断発熱による温度上昇のコントロールが難しく、熱滞留による粘度低下などが起こる可能性があるので、好ましくは3〜7であり、より好ましくは4〜6である。
押出機からTダイへの間には、ポリマーフィルター及びギアポンプを設けることが好ましく、ギアポンプでTダイに送る樹脂圧を一定に制御することによって、厚みムラの少ないフィルムが得られ好ましい。
ポリマーフィルターは前述のように、凝集したシリカを除くために、孔径が10〜15μmφのフィルターを設置することが好ましい。
フィルターにおける圧損はフィルターのつまり具合により変動するため、圧損をモニターして供給量を一定に制御するギアポンプとのフィードバック機構を設けることが好ましい。
Tダイとしては、特に限定するものではないが、液晶性樹脂は押出し方向に配列しやすいために、ダイ内部にリップ近傍に滞留部を設けて、かつリップ開度を0.05〜5mmの幅で制御することが好ましい。滞留部を設けることで押出し方向への配列が抑制されやすい。
吐出されたフィルムは、きわめて異方性が小さいが、ドラフトをかけて延伸すると、ドラフト方向に液晶性樹脂が配列して異方性が生じてしまうため、ドラフトはかけないことが好ましい。
Tダイを用いて液晶性ポリエステルフィルムを製造する際に、Tダイから吐出したフィルムを液晶性ポリエステルの液晶開始温度〜液晶開始温度−20℃の表面温度に制御したロールを用いて、一定のクリアランスを設けたロール間で引き取りながら幅方向に1.01〜2.5倍に0.001〜15MPaの圧力をロール軸にかけて圧延することが好ましい。
用いるロールとしては、温度制御を高精度で行うために、誘電加熱ロールが好ましく、より好ましくは冷媒ジャケット付きの誘電加熱ロールである。温度制御としては、液晶開始温度+10℃〜液晶開始温度−40℃の範囲で圧延することが可能であるが異方性制御の観点から、より好ましくは液晶開始温度〜液晶開始温度−20℃であり、更に好ましくは液晶開始温度〜液晶開始温度−10℃である。
温度制御の精度としては、目標温度±2℃が好ましく、より好ましくは目標温度±1℃である。
ロールの材質は特に限定されるものではないが、硬質クロム綱が好ましく、表面は鏡面仕上げが好ましく、回転精度としてはロール横方向、回転方向ともに精度±100μm以下が好ましく、より好ましくは±50μm以下、もっとも好ましくは±20μm以下である。
クリアランスは製品フィルムの厚みに影響するために、得ようとするフィルムの厚みに従って設定することができるが、好ましくはTダイのリップ開度に対して、ダイスウェルを考慮して1.01〜0.1倍であり、より好ましくは0.9〜0.2倍であり、更に好ましくは0.8〜0.3倍である。具体的な値としては、15μm〜2mmが好ましく、より好ましくは30μm〜1.5mmである。
圧延については、引き取りながら行うことで、Tダイとの間に引き取り方向への延伸がなされ、液晶性ポリエステルが配向するため、この引き取り速度と吐出速度との比(ドラフト)が大きい程、幅方向に大きく圧延して異方性を制御する必要があり、好ましくは幅方向に1.01〜5倍であり、より好ましくは1.01〜2.5倍であり、更に好ましくは、1.1〜2.1倍である。
ロールにかける圧力は、基本的にクリアランスを設けているため、フィルムが導入された際にそのクリアランスを保つために必要なものであり、0.0001〜30MPaの範囲が可能であり、より好ましくは0.001〜15MPaであり、ロールに均等に圧力をかけるために両側の軸に均等に圧力をかけることが好ましい。
圧延に際しては、ロールへの固着を防ぐために、ロール表面をテフロン(登録商標)処理したり、テフロン(登録商標)層を設けたり、固着防止剤を塗布したりすることが可能である。共押出や積層によって液晶ポリエステルよりも融点が高く、圧延温度で延伸が可能である樹脂フィルムを両面に重ね合わせて圧延することも可能であるが、これらの方法では、積層したフィルムを剥離して消費するために製造工程として好ましくない。
こうして圧延して得られる液晶性ポリエステルフィルムは、Tダイ吐出後のドラフトを大きく設けて、引き取り方向に液晶性ポリエステルを強く配向させても、幅方向の圧延倍率を制御することで、異方性の小さいものとすることができ、等方性液晶ポリエステフィルムとして有用である。
本発明の液晶性ポリエステルフィルムを上記した圧延方法により加工することも可能であり、より特性の高いフィルムが得られるため好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳述するが、本発明の骨子は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(参考例1)
攪拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸870g(6.300モル)、4,4´−ジヒドロキシビフェニル327g(1.890モル)、ハイドロキノン89g(0.810モル)、テレフタル酸292g(1.755モル)、イソフタル酸157g(0.945モル)および無水酢酸1367g(フェノール性水酸基合計の1.03当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら145℃で2時間反応させた後、320℃まで4時間で昇温した。その後、重合温度を320℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に90分間反応を続け、トルクが15kgcmに到達したところで重縮合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズした。
この液晶性ポリエステル(A−1)はp−オキシベンゾエート単位がp−オキシベンゾエート単位、4,4´−ジオキシビフェニル単位および1,4−ジオキシベンゼン単位の合計に対して70モル%、4,4´−ジオキシビフェニル単位が4,4´−ジオキシビフェニル単位および1,4−ジオキシベンゼン単位の合計に対して70モル%、テレフタレート単位がテレフタレート単位およびイソフタレート単位の合計に対して65モル%からなり、Tm(液晶性ポリエステルの融点)は314℃で、数平均分子量12,000であり、高化式フローテスターを用い、温度324℃、液晶開始温度290℃、剪断速度1,000/sで測定した溶融粘度が25Pa・sであった。
なお、融点(Tm)は示差熱量測定において、ポリマーを室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)とした。
液晶開始温度は、剪断応力加熱装置(CSS−450)により剪断速度1,00(1/秒)、昇温速度5.0℃/分、対物レンズ60倍において測定し、視野全体が流動開始する温度として測定した。
また、分子量は液晶性ポリエステルが可溶な溶媒であるペンタフルオロフェノールを使用してGPC−LS(ゲル浸透クロマトグラフ−光散乱)法により測定し、数平均分子量を求めた。
(参考例2)
攪拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸994g(7.20モル)、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を338.7g(1.80モル)、および無水酢酸965g(フェノール性水酸基合計の1.05当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら145℃で2時間反応させた後、330℃まで4時間で昇温した。その後、重合温度を330℃に保持し、重合温度を330℃に保持し、0.1MPaに窒素加圧し、20分間加熱撹拌した。その後、放圧し1.0時間で133Paに減圧し、更に120分間反応を続け、トルクが15kgcmに到達したところで重縮合を完了させた。次に反応容器内を0.1MPaに加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズした。
この液晶性ポリエステル(A−2)はp−オキシベンゾエート単位が80モル%、6−オキシ−2−ナフタレート単位が20モル%であり、Tm(液晶性ポリエステルの融点)は320℃で、数平均分子量11,100であり、高化式フローテスターを用い、温度330℃、剪断速度300/sで測定した溶融粘度が22Pa・sであった。
(参考例3)真球状シリカ
B−1 アドマテックス製 SE1050−01(表面シラノール基を介してエポキシ基で表面処理)平均粒子径0.3μm、5μm以上の粗粒含有量0wt%
B−2 アドマテックス製 SE2050−01(表面シラノール基を介してエポキシ基で表面処理)平均粒子径0.5μm、5μm以上の粗粒含有量0wt%
B−3 アドマテックス製 SE2050−02(表面シラノール基を介してオキサゾリニル基で表面処理) 平均粒子径0.5μm、5μm以上の粗粒含有量0wt%
B−4 アドマテックス製 SO−C2(表面シラノール基有り)、平均粒子径0.5μm、5μm以上の粗粒含有量280ppm
B−5 龍森製 TSS−6(表面シラノール基有り)、平均粒子径10μm
実施例1〜7、比較例1〜6
サイドフィーダを備えた日本製鋼所製TEX30型2軸押出機で、参考例で得た液晶性ポリエステル(A−1、A−2)100重量部をホッパーから投入し、表1に示す配合量の真球状シリカおよびその他の添加剤、充填材をサイドから投入し、樹脂温度が融点+10℃になるようにシリンダーのヒーター設定温度を調整し、スクリュー回転数100r.p.mの条件で溶融混練してペレットとした。
熱風乾燥後、ベント機構を有する日本製鋼所製TEX30型二軸押出機にダイプレートを介して連結された均一な太さの配管を介してギアポンプ、15μmφのポリマーフィルターを接続し、更にTダイを連結した製膜装置に供した。スクリュー回転数150rpmで2連ベントを引きながら、ギアポンプで圧力調節をしつつリップ開度0.5mmの滞留部を設けたTダイから吐出し、フィルムを作成した。
製膜装置のポリマー流路はTダイのリップまでのすべての部分で温度を液晶性樹脂組成物の融点+10℃に制御した。ポリマーフィルター(150mmφ、孔径15μmφ)前後の圧損を検知する機構、Tダイのリップ内部の幅方向の圧力ムラを検知する機構及び、リップ幅方向の内部温度ムラを検知する機構を設け、これらの情報をギアポンプと温度制御ユニットにフィードバックして圧力変動及び温度変動を補正しながら製膜した。
吐出したフィルムは、Tダイの真下5〜10cmの位置に設置した成形ロール上にキャストし、ピンニング機構によって巻取りロールまで送り、未延伸フィルムを作成した。
成形ロールの表面温度は120℃に制御した。ドラフトをかけないように、成形ロール及び巻き取りロールの回転速度は吐出速度と等しく制御した。
また、実施例1の組成物をあえて引き取り速度/吐出速度比(ドラフト比)を2となるように引き取りながら、液晶性ポリエステルの280℃(液晶開始温度−10℃)の表面温度に制御した誘電加熱ロールを用いて、一定のクリアランスを設けたロール間で引き取りながら幅方向に2倍に0.3MPaの圧力をロール軸にかけて圧延した。
得られた未延伸フィルムについて下記(1)〜(3)の評価を行った。
(1)異方性
厚み0.38mmのフィルムを30mm×30mmの大きさにカットし、理学製広角X線回折装置RINT2000により、β軸に360℃回転させながら配向強度を測定し、吐出方向の回折強度(Im)と吐出方向と直交する方向の回折強度(It)の比(Im/It)を異方性として評価した。
(2)熱膨張係数
厚み0.38mmのフィルムを10mm×25mmの幅に25mm長が吐出方向になるように切り出し、セイコー製TMA(熱機械分析)を使用して、ASTM D696に従い23℃から220℃まで5℃/分で昇温して測定した。
(3)リフロー耐熱性
厚み0.38mmのフィルムを100mm×100mmの大きさに切り出し、ガラスエポキシ製リジッド基板上に浮き上がりがないように置いた。
基板ごと150℃5分→220℃2分→260℃20秒→180℃2分の温度プロファイルのリフロー槽を通し、フィルム端面がロールして浮き上がらないかどうか(○:ロールしない、×:ロールした)、表面が劣化していないかどうか(○:変化なし、×:焼けができたり、膨れが生じた)について評価した。
(4)凝集分の量
上記製膜装置で12時間、吐出量15kgで製膜した後、ポリマーフィルターをはずして、フィルターを焼成した残分の重量を評価した(○:残分が1g未満、△:残分が1g以上5g未満、×:残分が5g以上)
Figure 2006299254
表1からも明らかなように本発明の液晶性樹脂組成物からなるフィルムは、未延伸フィルムの状態で極めて異方性が小さく、かつ熱膨張係数が延伸フィルムやインフレーションフィルムのような特殊な工程で作成したフィルムと同等であり、更に、リフロー耐熱性が良好であり、凝集物が少ないために、表面粗度も良好である。
これらの効果は、比較例からわかるように、真球状シリカの粒径、粗粒含有の有無、シラノール基、表面処理の有無や、液晶性ポリエステルの組成によっては、全く発現されない。
よって、本発明の液晶性樹脂組成物からなるフィルムの特徴である低異方性、低熱膨張係数は、特定の液晶性ポリエステルに特定の真球状シリカを配合して初めて得られる特異的な効果であることがわかる。
また、圧延したフィルムではドラフトをかけても、圧延をすることにより異方性の小さい液晶ポリエステルフィルムが得られることが明らかである。
本発明の液晶性樹脂組成物からなるフィルムは磁気記録媒体用フィルム、回路基板基材フィルム、回路基板補強用フィルム、半導体カバーレイ、写真用フィルム、コンデンサー用フィルム、電気絶縁用フィルム、包装用フィルム、製図用フィルム、リボン用フィルム、シート用途としては自動車内部天井、ドアトリム、インストロメントパネルのパッド材、バンパーやサイドフレームの緩衝材、ボンネット裏等の吸音パット、座席用材、ピラー、燃料タンク、ブレーキホース、ウインドウオッシャー液用ノズル、エアコン冷媒用チューブおよびそれらの周辺部品に有用である。

Claims (4)

  1. 下記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から構成される液晶性ポリエステル100重量部に、平均粒径が0.2〜0.6μmであり、直径5μm以上の粗粒の含有量が100ppm以下であり、表面にシラノール基が存在する真球状シリカを1〜5重量部配合してなる液晶性樹脂組成物からなるフィルム。
    Figure 2006299254
  2. 真球状シリカが、エポキシ基、アミノ基、オキサゾリニル基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれかの官能基を有する化合物で表面処理を行ったものであることを特徴とする請求項1記載の液晶性樹脂組成物からなるフィルム。
  3. 直径15μm以上の凝集シリカ粒子を含まない請求項1または2記載の液晶性樹脂組成物からなるフィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の液晶性樹脂組成物を用いてTダイから吐出したフィルムを、その液晶性ポリエステルの液晶開始温度〜液晶開始温度−20℃の表面温度に制御したロールを用いて、一定のクリアランスを設けたロール間で引き取りながら幅方向に1.01〜2.5倍に、0.001〜15MPaの圧力をローラー軸にかけて圧延することを特徴とする液晶性ポリエステルフィルムの製造方法。
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