JP2015021063A - 液晶ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】リフロー後の低そり性、強度などに優れるとともに成形加工性、溶融時の滞留安定性に優れる液晶ポリエステル樹脂組成物を提供すること。【解決手段】(A)液晶ポリエステル100重量部に対して、(B)充填材を10〜100重量部含有する液晶ポリエステル樹脂組成物であり、下式[1]を満たすことを特徴とする液晶ポリエステル樹脂組成物。100≰Tm−T50≰150 [1](Tmは示差熱量測定において、液晶ポリエステル樹脂組成物を、室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観察される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)である。T50は、液晶ポリエステル樹脂組成物を射出成形した試験片を、粘弾性測定装置を用い、曲げモードにて、周波数1Hz、2℃/分の昇温条件で動的粘弾性測定を行った際に23℃における貯蔵弾性率(E’)が50%低下する温度(T50)である。)【選択図】なし
Description
本発明は低そり性、強度などに優れるとともに成形加工性、溶融時の滞留安定性に優れる液晶ポリエステル樹脂組成物およびそれを用いた成形品に関する。
近年、プラスチックの高性能化に対する要求がますます高まり、種々の新規性能を有するポリマーが数多く開発され、市場に供されている。中でも分子鎖の平行な配列を特徴とする光学異方性の液晶ポリエステルなどの液晶性樹脂は、優れた成形性と機械的性質を有する点で注目され、機械部品、電気・電子部品などに用途が拡大されつつある。特に、良流動性を必要とするコネクターなどの電気・電子部品に好適に用いられている。
これら機械部品、電気・電子部品は、近年の機器の小型化や軽量化に伴い、薄肉化や形状の複雑化が進みつつあり、また小型化、薄肉化に伴い、高い寸法安定性が要求されてきている。特にリフロー処理において、高温下に曝される電気・電子部品においては、高温処理後の高い寸法安定性が要求されている。このような要求を達成するためには高温時における剛性を向上し、変形を抑制する手法が考えられる。液晶ポリエステルの高温剛性向上としては高融点化により耐熱性を向上する手法(例えば、特許文献1)、繊維状無機フィラーの繊維長を制御する手法(例えば、特許文献2)などが開示されている。しかしながらこれら手法においても、要求される高度なリフロー後の低そり性、強度、および成形加工性、溶融時の滞留安定性をバランス良く発現することに関しては不十分であり、更なる向上が要求されていた。
近年の成形品の小型化・精密化により、高温暴露後における高い低そり性とともに小型・薄肉成形品を成型する高い成型加工性、溶融滞留安定性を高いレベルで発現することが求められているが従来公知の技術では十分ではない。よって本発明は、上述の課題を解決し、リフロー後の低そり性、強度などに優れるとともに成形加工性、溶融時の滞留安定性に優れる液晶ポリエステル樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、液晶ポリエステル樹脂および充填材からなる液晶ポリエステル樹脂組成物が特定の温度要件を満たすことにより、リフロー後の低そり性、強度などに優れるとともに成形加工性、溶融時の滞留安定性に優れ、これら効果が高度にバランスよく発現するという特性を有していることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は
(1) (A)液晶ポリエステル100重量部に対して、(B)充填材を10〜100重量部含有する液晶ポリエステル樹脂組成物であり、下式[1]を満たすことを特徴とする液晶ポリエステル樹脂組成物。
100≦Tm−T50≦150 [1]
(Tmは示差熱量測定において、液晶性樹脂組成物を室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観察される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)である。Taは、液晶ポリエステル樹脂組成物を射出成形した試験片を、粘弾性測定装置を用い、曲げモードにて、周波数1Hz、2℃/分の昇温条件で動的粘弾性測定を行った際に23℃における貯蔵弾性率(E’)が50%低下する温度(T50)である。)
(2) (A)液晶ポリエステルが下記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から構成され、構造単位(I)が構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して68〜80モル%であり、構造単位(II)は構造単位(II)および(III)の合計に対して55〜75モル%であり、構造単位(IV)は構造単位(IV)および(V)の合計に対して60〜85モル%であり、構造単位(II)および(III)の合計と(IV)および(V)の合計は実質的に等モルであることを特徴とする前記(1)記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
(1) (A)液晶ポリエステル100重量部に対して、(B)充填材を10〜100重量部含有する液晶ポリエステル樹脂組成物であり、下式[1]を満たすことを特徴とする液晶ポリエステル樹脂組成物。
100≦Tm−T50≦150 [1]
(Tmは示差熱量測定において、液晶性樹脂組成物を室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観察される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)である。Taは、液晶ポリエステル樹脂組成物を射出成形した試験片を、粘弾性測定装置を用い、曲げモードにて、周波数1Hz、2℃/分の昇温条件で動的粘弾性測定を行った際に23℃における貯蔵弾性率(E’)が50%低下する温度(T50)である。)
(2) (A)液晶ポリエステルが下記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から構成され、構造単位(I)が構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して68〜80モル%であり、構造単位(II)は構造単位(II)および(III)の合計に対して55〜75モル%であり、構造単位(IV)は構造単位(IV)および(V)の合計に対して60〜85モル%であり、構造単位(II)および(III)の合計と(IV)および(V)の合計は実質的に等モルであることを特徴とする前記(1)記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
(3) (B)充填材がガラス繊維、タルク、およびマイカからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記(1)または(2)記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
(4) 前記(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物を射出成形してなる成形品。
(5) 前記(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物からなるコネクタ。
(6) 少なくとも(A)液晶ポリエステルおよび(B)充填材を二軸押出機に供給して溶融混練する液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法であって、ニーディングディスクを少なくとも1つ組み込んだスクリューアレンジの押出機を用いて、溶融混練時の樹脂温度が融点〜融点+20℃、かつ最大せん断応力5000〜20000Paで溶融混練することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
を提供するものである。
(4) 前記(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物を射出成形してなる成形品。
(5) 前記(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物からなるコネクタ。
(6) 少なくとも(A)液晶ポリエステルおよび(B)充填材を二軸押出機に供給して溶融混練する液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法であって、ニーディングディスクを少なくとも1つ組み込んだスクリューアレンジの押出機を用いて、溶融混練時の樹脂温度が融点〜融点+20℃、かつ最大せん断応力5000〜20000Paで溶融混練することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
を提供するものである。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物によれば、リフロー後の低そり性、強度などに優れるとともに成形加工性、溶融時の滞留安定性に優れる成形品を得ることができる。本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、リフロー後の低そり性、成形加工性が要求される成形品、特にコネクターなどに好適に用いることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の実施形態としての液晶ポリエステル樹脂は、異方性溶融相を形成し得る樹脂であり、エステル結合を有する。例えば芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香族および/または脂肪族ジカルボニル単位、アルキレンジオキシ単位などから選ばれた構造単位からなり、かつ異方性溶融相を形成する液晶ポリエステル樹脂が挙げられる。また液晶ポリエステル樹脂は、上記構造単位に加えて、芳香族イミノカルボニル単位、芳香族ジイミノ単位、芳香族イミノオキシ単位などから選ばれた構造単位を含有しても良い。
具体的には、p−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位からなる液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物および/または芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸および/またはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、テレフタル酸から生成した構造単位からなる液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、テレフタル酸から生成した構造単位からなる液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、テレフタル酸およびイソフタル酸から生成した構造単位からなる液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、ハイドロキノンから生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、テレフタル酸およびイソフタル酸から生成した構造単位からなる液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶ポリエステルなどが挙げられる。また芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香族および/または脂肪族ジカルボニル単位、アルキレンジオキシ単位などから選ばれた構造単位以外にさらにp−アミノフェノールから生成したp−イミノフェノキシ単位を含有した異方性溶融相を形成するポリエステルアミドであっても良い。
中でも液晶ポリエステル樹脂が好ましく、機械的性質、成形性などの点からp−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位からなる液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、テレフタル酸から生成した構造単位からなる液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、ハイドロキノンから生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶ポリエステルが好ましく用いられ、なかでもp−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位からなる液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位、テレフタル酸およびイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位の液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位の液晶ポリエステルが特に好ましく用いられる。
中でも下記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から構成される液晶ポリエステル樹脂が好ましい。構造単位(I)は構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して68〜80モル%が好ましく、構造単位(II)は構造単位(II)および(III)の合計に対して55〜75モル%が好ましく、構造単位(IV)は構造単位(IV)および(V)の合計に対して60〜85モル%が好ましく、構造単位(II)および(III)の合計と(IV)および(V)の合計が実質的に等モルであることが好ましい。
上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位を、構造単位(II)は4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位を、構造単位(III)はハイドロキノンから生成した構造単位を、構造単位(IV)はテレフタル酸から生成した構造単位を、構造単位(V)はイソフタル酸から生成した構造単位を各々示す。
構造単位(I)は、構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して68〜80モル%である。70モル%以上がより好ましく、73モル%以上が特に好ましい。一方、78モル%以下がより好ましい。
構造単位(II)は、構造単位(II)および(III)の合計に対して55〜75モル%である。58モル%以上がより好ましい。一方、70モル%以下がより好ましく、65モル%以下が特に好ましい。
構造単位(IV)は、構造単位(IV)および(V)の合計に対して60〜85モル%である。65モル%以上がより好ましく、70モル%以上が特に好ましい。また80モル%以下が好ましい。
また構造単位(II)および(III)の合計と(IV)および(V)の合計は実質的に等モルである。ここでいう「実質的に等モル」とは、末端を除くポリマー主鎖を構成する構造単位が等モルであることを示す。このため、末端を構成する構造単位まで含めた場合には必ずしも等モルとはならない態様も、「実質的に等モル」の要件を満たしうる。
本発明の実施形態において各構造単位の含有量は液晶ポリエステル樹脂をNMR(核磁気共鳴)試験管に量りとり、液晶ポリエステル樹脂が可溶な溶媒(例えば、ペンタフルオロフェノール/重テトラクロロエタン−d2混合溶媒)に溶解して、1H−NMRスペクトル測定を行い、各構造単位由来のピーク面積比から算出することができる。
上記構造単位(I)〜(V)の含有量が上記範囲内である場合、リフロー後の優れた低そり性、靭性を発現する液晶ポリエステル樹脂組成物を容易に得ることができる。
また本発明の液晶ポリエステル樹脂の末端基であるヒドロキシ末端基、アセチル末端基、カルボキシ末端基の割合がヒドロキシ末端基量(a)〔単位:当量/(g・10−6)〕と、ヒドロキシ末端基量(a)〔単位:当量/(g・10−6)〕とアセチル末端基量(b)〔単位:当量/(g・10−6)〕の合計との比(a)/[(a)+(b)]が0.70〜1.00で成形品のリフロー後の低そり性がより向上するため好ましい。曲げ疲労特性をより向上させる観点から、(a)/[(a)+(b)]は0.82以上がより好ましく、0.90以上が特に好ましい。
液晶ポリエステル樹脂の末端基量は、以下の方法で算出する。まず、液晶ポリエステル樹脂をNMR試料管に量りとり、液晶ポリエステル樹脂が可溶な溶媒(例えば、ペンタフルオロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン−d2混合溶媒)に溶解させる。アセチル末端基については1H−NMR測定、ヒドロキシ末端基およびカルボキシ末端基については13C−NMR測定を行うことにより、各末端由来のピークとポリマー主鎖骨格由来のピークとの面積比から液晶ポリエステル樹脂の末端基量を算出することができる。
本発明の実施形態の液晶ポリエステルは、ヒドロキシ末端基量(a)〔単位:当量/(g・10−6)〕とアセチル末端基量(b)〔単位:当量/(g・10−6)〕の合計と、カルボキシ末端基量(c)〔単位:当量/(g・10−6)〕との比[(a)+(b)]/(c)が1.10〜2.00であることが好ましい。[(a)+(b)]/(c)が1.10以上であれば、リフロー後のそり量をより低減することができる。[(a)+(b)]/(c)は、より好ましくは1.30以上であり、1.40以上がさらに好ましい。また、[(a)+(b)]/(c)が2.00以下であれば、リフロー後のそり量をより低減することができる。[(a)+(b)]/(c)は、1.80以下がより好ましい。
また本発明の実施形態の液晶ポリエステル樹脂は、下式[2]で定義されるΔS(融解エントロピー)が1.0〜3.0×10−3J/g・Kであることが好ましい。このような液晶ポリエステル樹脂は結晶状態が良好に制御されており、本発明の効果であるリフロー後の低そり性、強度および靭性を高度にバランス良く発現することができるため好ましい。
ΔS(J/g・K)=ΔHm3(J/g)/Tm3(K) [2]
ΔS(J/g・K)=ΔHm3(J/g)/Tm3(K) [2]
ここでTm3(融点)とは示差走査熱量測定において、液晶ポリエステル樹脂を室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm3)を指す。ΔHm3は該Tm3の吸熱ピーク面積(ΔHm3)である。
通常、Tm2とTm3、またその吸熱ピーク面積(ΔHm2とΔHm3)は同等の値となるが、ポリマーの重合後、繊維やフィルム等に加工する際に溶融後延伸がかけられると、必ずしも同等とはならない場合がある。上記溶融後延伸がかけられると、ポリマーの分子が強く配向し、示差走査熱量測定における二度目の昇温時にも十分に配向緩和せず、Tm2およびΔHm2が本来のポリマーの特性を現さず、Tm2とTm3、およびΔHm2とΔHm3とが変化することがあるためである。そのため、ポリマーの正確なΔS(融解エントロピー)を求める際は、外因がないTm3およびΔHm3を用いて算出する必要がある。
ΔS(融解エントロピー)は、より好ましくは1.2×10−3J/g・K以上であり、特に好ましくは1.5×10−3J/g・K以上である。また2.6×10−3J/g・K以下がより好ましく、2.2×10−3J/g・K以下が特に好ましい。ΔS(融解エントロピー)がこのような範囲にある場合には、得られる液晶ポリエステル樹脂組成物のリフロー後の低そり性、強度等の補強効果と、たわみ量や耐衝撃性などの靭性のバランスに優れるとともに優れた流動性を発現するため好ましい。
ΔS(融解エントロピー)を上記範囲とすることにより、液晶ポリエステル樹脂の結晶性が制御されるため、本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物を成形した場合に、分子内にひずみを生じない状態で成形品を得ることができる。その結果、リフロー後のそり量が低減し、優れた強度、靭性を有する成形品が得られる。
また、ΔHm(融解熱量)および融点(Tm)の測定において、吸熱ピークが得られない場合にはΔSを算出することができない。そのため、このようなピークの観測されない液晶ポリエステル樹脂では、耐熱性が低くなり好ましくない。
本発明の実施形態の液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm)は、加工性と耐熱性のバランスの観点から、好ましくは220〜350℃であり、より好ましくは270〜345℃、更に好ましくは300〜340℃である。
本発明の実施形態の液晶ポリエステル樹脂の数平均分子量は、3,000〜50,000が好ましく、より好ましくは8,000〜30,000、さらに好ましくは8,000〜20,000の範囲である。
本発明の実施形態の液晶ポリエステル樹脂は、重量平均分子量を数平均分子量で除した値である分散度が2.5以下であることが好ましい。分散度が2.5以下である場合には、分子量分布がシャープであるため溶融性および結晶性が良好となり本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物を成形した成形品の強度がより向上する。分散度を2.5以下にすることによる強度の向上は、高結晶化により成形品の表面硬度が高くなるためと推察される。分散度は好ましくは2.2以下であり、より好ましくは2.0以下である。
なお、重量平均分子量および数平均分子量は、液晶ポリエステル樹脂が可溶な溶媒を溶離液として使用してGPC−LS(ゲル浸透クロマトグラフ−光散乱)法により測定することが可能である。液晶ポリエステル樹脂が可溶な溶媒としては、例えば、ハロゲン化フェノール類、ハロゲン化フェノールと一般有機溶媒との混合溶媒が挙げられる。好ましくはペンタフルオロフェノール、およびペンタフルオロフェノールとクロロホルムの混合溶媒であり、なかでもハンドリング性の観点からペンタフルオロフェノール/クロロホルム混合溶媒が好ましい。
本発明の実施形態の液晶ポリエステル樹脂の溶融粘度は、1〜200Pa・sが好ましく、10〜100Pa・sがより好ましく、さらには20〜50Pa・sが特に好ましい。なお、溶融粘度は、液晶ポリエステル樹脂の融点+10℃の条件で、剪断速度1,000/秒の条件下で高化式フローテスターによって測定した値である。
本発明の実施形態の液晶ポリエステル樹脂は、公知のポリエステルの脱酢酸重合法により得ることができる。ポリエステルの脱酢酸重合法として、例えば、所定量の芳香族ヒドロキシカルボン酸および芳香族ジオールのフェノール性水酸基を、無水酢酸を用いてアセチル化した後、脱酢酸重合する方法が挙げられる。なお、本発明の実施形態において、芳香族ヒドロキシカルボン酸はp−ヒドロキシ安息香酸が好ましく、芳香族ジオールは、4,4’−ジヒドロキシビフェニルおよびハイドロキノンが好ましい。
アセチル化する工程においては、例えば、所定量のp−ヒドロキシ安息香酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、テレフタル酸、イソフタル酸、および無水酢酸を、反応容器中に仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら加熱して水酸基をアセチル化することが好ましい。上記反応容器は、撹拌翼を備えることとしてもよく、また、留出管を備えることとしても良く、また、下部に吐出口を備えることとしてもよい。アセチル化する条件は、通常130〜150℃の温度で1〜3時間である。
無水酢酸の使用量は、p−ヒドロキシ安息香酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニルおよびハイドロキノンのフェノール性水酸基の合計の1.15モル当量以下であることが好ましく、1.12モル当量以下がより好ましい。一方、フェノール性水酸基の合計の1.00モル当量以上であることが好ましく、1.05モル当量以上がより好ましく、1.07モル当量以上がさらに好ましい。無水酢酸の使用量を上記範囲にすることにより、アセチル化反応速度の小さいハイドロキノンのアセチル化率を容易に制御し、ガス発生量がより少ない優れた液晶ポリエステル樹脂およびその樹脂組成物を得ることができる。
また脱酢酸重合する工程としては、液晶ポリエステル樹脂が溶融する温度において減圧下で反応させ、重合反応を完了させる溶融重合法が好ましい。溶融重合法としてより具体的には、アセチル化後、酢酸を留去させながら反応を進行させるために、液晶ポリエステル樹脂の溶融温度以上に昇温し、減圧により脱酢酸重合することが好ましい。溶融重合法は均一なポリマーを製造するために有利な方法であり、ガス発生量がより少ない優れた液晶ポリエステル樹脂およびその樹脂組成物を得ることができ、好ましい。
脱酢酸重合させる温度は、液晶ポリエステル樹脂の一般的な溶融温度、例えば、250〜365℃の範囲であり、好ましくは液晶ポリエステル樹脂の融点+10℃以上の温度である。重合させるときの減圧度は通常0.1mmHg(13.3Pa)〜20mmHg(2660Pa)であり、好ましくは10mmHg(1330Pa)以下、より好ましくは5mmHg(665Pa)以下である。なお、アセチル化と重合は同一の反応容器で連続して行ってもよいし、異なる反応容器で行ってもよい。
特に本発明の実施形態において、液晶ポリエステル樹脂のΔS(融解エントロピー)を前記所望の範囲に容易に制御するためには、脱酢酸重合する工程における重合缶ジャケット温度を、270℃から重合最高温度までの間の平均昇温速度が1.0〜1.6℃/分となるように昇温することが好ましい。270℃から重合最高温度までの平均昇温速度を1.0〜1.6℃/分とすることにより、脱酢酸重合工程におけるモノマーの反応性を適切に制御することができるため、(a)/[(a)+(b)]が0.70〜1.00である液晶ポリエステル樹脂を容易に得ることができる。また、アセチル化されたモノマーのオリゴマー化反応を制御できるため、ポリマーの分子量分布や、ブロック化しやすいp−ヒドロキシ安息香酸の反応性を制御し、ΔS(融解エントロピー)が1.0〜3.0×10−3J/g・Kとなる液晶ポリエステル樹脂を容易に得ることができる。
すなわち、270℃から重合最高温度までの平均昇温速度を1.0℃/分以上とすることにより、重合を速やかに進行させてp−ヒドロキシ安息香酸を適度にブロック化させ、また、溶融滞留時間の増加に伴う液晶性ポリマーの組成ずれを抑制することができる。組成ずれを抑制することができるため、末端基(a)/[(a)+(b)]を0.70〜1.00に制御でき、また、ΔS(融解エントロピー)が1.0×10−3J/g・K以上の液晶ポリエステル樹脂を容易に得ることができる。平均昇温速度は1.2℃/分以上が好ましく、1.4℃/分以上がより好ましい。
一方、270℃から重合最高温度までの平均昇温速度を1.6℃/分以下とすることにより、モノマーの重合時の昇華による組成ずれを抑制することができ、末端基(a)/[(a)+(b)]を0.70〜1.00に制御できる。またp−ヒドロキシ安息香酸の反応性を適度に抑えてブロック化を適度に抑制することができ、ΔS(融解エントロピー)が3.0×10−3J/g・K以下の液晶ポリエステル樹脂を容易に得ることができる。また、重合缶ジャケット温度上昇に対して内温が追随しやすく、生産性も向上する。なお、重合缶ジャケットの平均昇温速度について、アセチル化されたモノマーのオリゴマー化反応が、270℃付近から進行し始めることから、重合缶ジャケット温度270℃から重合最高温度までの平均昇温速度に着目した。
重合終了後、得られたポリマーを反応容器から取り出す方法としては、ポリマーが溶融する温度で反応容器内を加圧することにより、反応容器に設けられた吐出口よりポリマーを吐出させ、吐出されたポリマーを冷却水中で冷却する方法を挙げることができる。上記反応容器内の加圧は、例えば、0.02〜0.5MPaとしてもよい。上記吐出口は、反応容器下部に設けてもよい。また、ポリマーは、吐出口からストランド状に吐出させてもよい。冷却液中で冷却したポリマーをペレット状に切断することで、樹脂ペレットを得ることができる。
本発明の実施形態の液晶ポリエステル樹脂を製造する際に、固相重合法により重合反応を完了させることも可能である。例えば、本発明の実施形態の液晶ポリエステル樹脂のポリマーまたはオリゴマーを粉砕機で粉砕し、窒素気流下、または、減圧下で加熱し、所望の重合度まで重合し、反応を完了させる方法が挙げられる。上記加熱は、液晶ポリエステル樹脂の融点−5℃〜融点−50℃(例えば、200〜300℃)の範囲で1〜50時間行なうこととしてもよい。
液晶ポリエステル樹脂の重合反応は無触媒でも進行するが、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、金属マグネシウムなどの金属化合物を触媒として使用することもできる。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、(A)液晶ポリエステル樹脂100重量部に対して、(B)充填材を10〜100重量部含有する。充填材含有量が10重量部未満であると、本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物を成形して得られる成形品のリフロー後の低そり性が著しく低下するため好ましくない。充填材含有量は25重量部以上が好ましく、40重量部以上がより好ましい。一方、充填材が100重量部を超えると、成形加工性が低下する。充填材含有量は85重量部以下が好ましく、75重量部以下がより好ましい。
本発明で用いられる(B)充填材は、たとえばガラス繊維、ミルドガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミック繊維、ボロンウィスカー繊維、アスベスト繊維などの繊維状フィラー、タルク、マイカ、グラファイト、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスマイクロバルーン、クレー、ワラステナイト、酸化チタン、二硫化モリブデン等の粉状、粒状あるいは板状の無機フィラーを含有してもよく、これらを2種以上含有してもよい。得られる成形品のリフロー後の低そり性、成形加工性の観点からガラス繊維、ミルドガラス繊維、炭素繊維、タルク、マイカ、ガラスビーズ、ガラスマイクロバルーン、クレー、ワラステナイト、酸化チタンが好ましく、特にガラス繊維、ミルドガラス繊維、タルク、マイカを用いることが好ましい。また上記充填材は2種以上を併用してもよい。 また、本発明においては、充填材と液晶ポリエステル樹脂との濡れ性を向上させる目的で、充填材の表面をシランカップリング剤などで表面処理してもよい。
本発明の実施形態において、充填材にガラス繊維、ミルドガラス繊維等の繊維状フィラーを用いる場合、液晶ポリエステル樹脂組成物中に含まれる繊維状フィラーの数平均繊維長は、30μm以上が好ましく、液晶ポリエステル樹脂組成物から得られる成形品の異方性を低減させることができる。100μm以上が好ましく、200μm以上がより好ましい。一方、液晶ポリエステル樹脂組成物の流動性の点から、500μm以下が好ましく、450μm以下がより好ましく、400μm以下がより好ましい。
また、繊維状フィラーの分散性が不十分であると異方性の低減効果が小さくなる。繊維状フィラーの分散性を向上させるためには、樹脂との溶融混練を行うときにスクリュー回転数をあげることや、シリンダ温度を下げ、溶融樹脂の溶融粘度を大きくし、せん断力を大きくする手段などが有効である。また、樹脂との相溶性を向上させるために、繊維状フィラーにカップリング剤を塗布することも有効である。また液晶ポリエステル樹脂組成物中に含まれる繊維状フィラーの数平均繊維長は、まず、樹脂組成物を550℃で3時間加熱することで樹脂成分を除去し、顕微鏡用スライドガラス上に繊維状フィラーを各繊維が積み重ならないように散布し、800倍の倍率で顕微鏡写真を撮影し、顕微鏡写真から無作為に選んだ500本以上の繊維長を測定し、その数平均値を求める。
本発明の実施形態において充填材にタルクを用いる場合には、タルクの数平均粒子径は、成形品のリフロー後のそりをより抑制する観点から、10μm以上が好ましく、13μm以上がより好ましく、15μm以上がより好ましい。一方、成形加工性を向上させる観点から、30μm以下が好ましく、25μm以下がより好ましく、20μm以下がより好ましい。液晶ポリエステル樹脂組成物中に含まれるタルクの数平均粒子径は、液晶ポリエステル樹脂組成物50gを550℃で3時間加熱することにより樹脂成分を除去して得られたタルクを100mg秤量し、水中に分散させ、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(HORIBA社製“LA−300”)を用いて測定し数平均として算出することができる。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物中に含まれるタルクの吸油量は20〜70ml/100gであることが好ましく、より好ましくは35〜60ml/100gである。吸油量がこの範囲のタルクを用いることにより、流動性に優れる液晶ポリエステル樹脂組成物が得られるため好ましい。タルクの吸油量は、例えば、液晶ポリエステル樹脂組成物を加熱することで樹脂成分を除去し、タルクを取り出した後に、JIS K−5101(2004年2月20日制定)に準拠して測定することができる。
タルクの製造方法としては、例えば、ミクロンミル、ロッシェミル、ジェットミルによる粉砕などが挙げられ、液晶ポリエステル樹脂組成物中での液晶ポリエステル樹脂との親和性を向上させる目的で、タルクの表面をシランカップリング剤などで処理してもよい。また不純物の除去、タルクの硬質化を目的に熱処理加工をしたタルクを用いてもよく、ハンドリング性を改善させる目的で圧縮したタルクを用いていてもよい。
本発明の実施形態において充填材にマイカを用いる場合には、液晶ポリエステル樹脂組成物中に含まれるマイカの体積平均粒子径は10〜50μmであることが好ましい。体積平均粒子径が10μm以上の場合は高い補強効果が得られ良好なリフロー後の低そり性を発現するため好ましく、15μm以上がより好ましく、20μm以上が特に好ましい。50μm以下とすることで流動性が向上し、成形加工性が良好となるため好ましく、48μm以下がより好ましく、45μm以下が特に好ましい。
液晶ポリエステル樹脂組成物中に含まれるマイカの体積平均粒子径は次の方法により求めることができる。液晶ポリエステル樹脂組成物50gを550℃で3時間加熱することにより樹脂成分を除去し、マイカを取り出す。得られたマイカを100mg秤量し、水中に分散させ、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(HORIBA社製“LA−300”)を用いて測定する。
また本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物中に含まれるマイカのアスペクト比は50〜100であることが好ましい。ここでマイカのアスペクト比とは、体積平均粒子径(μm)/数平均厚み(μm)により算出した値である。アスペクト比が50以上とすることで高い補強効果が得られ良好なリフロー後の低そり性を発現するため好ましく、65以上がより好ましく、75以上が特に好ましい。100以下の成形加工性が良好となるため好ましく、95以下がより好ましい。
マイカのアスペクト比は上記の通り、マイカの体積平均粒子径と数平均厚みより体積平均粒子径(μm)/数平均厚み(μm)により算出することができる。数平均厚みは本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物50gを550℃で3時間加熱することにより樹脂成分を除去することにより取り出したマイカを走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子(株)社製“JSM−6360LV”)により2000倍の倍率で観察した画像から無作為に選んだ10個の厚みを測定し、その数平均値として求めることができる。
また本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物中に含まれるマイカの数平均厚みは、0.15μm以上が好ましく、本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物を成形して得られる成形品のリフロー後のそりをより低減することができる。0.25μm以上がより好ましい。一方、マイカの数平均厚みは、0.90μm以下が好ましく、液晶ポリエステル樹脂組成物の流動性を向上させ、成形品のリフロー後のそりをより低減することができる。0.70μm以下がより好ましい。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物において、組成物中のマイカの体積平均粒子径や形状を前述の所望の範囲にするために、配合される前のマイカの体積平均粒子径は、70μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、30μm以下が更に好ましい。一方、凝集体を低減し、成形品の絶縁破壊強度を向上させる観点から、10μm以上が好ましく、15μm以上がより好ましく、20μm以上が更に好ましい。
マイカは天然に産出される白雲母、黒雲母、金雲母、人工的に製造される合成マイカのいずれでもよい。これらを2種以上含んでもよい。
マイカの製造方法としては、例えば、水流式ジェット粉砕、石臼による湿式摩砕等の湿式粉砕や、乾式ボールミル粉砕、加圧ローラーミル粉砕、気流式ジェットミル粉砕、アトマイザー等の衝撃粉砕機による乾式粉砕などが挙げられる。
また、本発明においては、不純物の除去、マイカの硬質化を目的に熱処理加工をしたマイカを用いてもよい。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、下式[3]を満たすものである。
100≦Tm−T50≦150 [3]
(ここでTmは示差熱量測定において、液晶性樹脂組成物を室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観察される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)である。T50は、液晶ポリエステル樹脂組成物を射出成形した試験片を、粘弾性測定装置を用い、曲げモードにて、周波数1Hz、2℃/分の昇温条件で動的粘弾性測定を行った際に23℃における貯蔵弾性率(E’)が50%低下する温度(T50)である。)
100≦Tm−T50≦150 [3]
(ここでTmは示差熱量測定において、液晶性樹脂組成物を室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観察される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)である。T50は、液晶ポリエステル樹脂組成物を射出成形した試験片を、粘弾性測定装置を用い、曲げモードにて、周波数1Hz、2℃/分の昇温条件で動的粘弾性測定を行った際に23℃における貯蔵弾性率(E’)が50%低下する温度(T50)である。)
Tm−T50は融点に対する高温における弾性率の高さを示す指標であり、Tm−T50が小さいほど融点に対して、高い高温弾性率を有していることを示している。Tm−T50が150よりも大きい場合には高温における曲げ弾性率が十分でなく、本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物を成形した成形品のリフロー後のそりが大きくなるため好ましくない。高いリフロー後の低そり性を発現するという観点から145以下がより好ましく、140以下が特に好ましい。100未満の場合は成形加工性が著しく低下するため好ましくない。より好ましくは110以上である。
また本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、酸化防止剤および熱安定剤(例えば、ヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤(例えば、レゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノンなど)、滑剤および離型剤(例えば、モンタン酸およびその塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワックスなど)、染料(例えば、ニトロシンなど)および顔料(例えば、硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラックなど)を含む着色剤、可塑剤、帯電防止剤などの通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂を本発明の目的を損なわない程度の範囲で含有して、所定の特性を付与することができる。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、例えば、上記(A)液晶ポリエステル樹脂、(B)充填材や、必要により他の成分を溶融混練することにより得ることができる。溶融混練する方法としては、例えば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単軸もしくは二軸押出機などを用いて溶融混練する方法を挙げることができる。充填材を均質に分散性良く混練するため、押出機を用いることが好ましく、二軸押出機を用いることがより好ましく、中間供給口を有する二軸押出機を用いることがより好ましい。押出機駆動側の供給口から樹脂吐出部分の口金までの全長に対して、中央よりも上流側に中間供給口を設置し、充填材を中間供給口から投入する方法や、供給する充填材の一部を液晶ポリエステル樹脂とあらかじめ混合して押出機駆動側の供給口から投入し、残りの充填材を中間供給口から投入する方法などが挙げられる。
特にニーディングディスクを少なくとも1つ組み込んだスクリューアレンジを用いて溶融混練する場合、押出機内では混練による発熱により設定シリンダー温度よりも高い温度となるため、押出機内の液晶ポリエステル樹脂組成物の樹脂温度が融点〜融点+20℃となるように押出機シリンダー温度を適宜調整して溶融混練することが好ましい。混練時の樹脂温度を融点〜融点+20℃とすることで混練時に発生するガス成分を抑制することができ、液晶ポリエステル樹脂と充填材の密着性を向上することができるため、優れたリフロー後の低そり性、強度を発現できる。樹脂温度は押出機に設置された樹脂温度計により測定することができる。好ましい上限としては、融点+15℃、更に好ましくは融点+10℃である。また充填材の分散性を向上するために溶融混練時の最大せん断応力は5000〜20000Paとすることが好ましい。好ましくは、7500〜18000Pa、更に好ましくは、8000〜16000Paである。最大せん断応力は上記のとおり測定した樹脂温度、および押出機シリンダ径、スクリュー回転数、ニーディング部のクリアランスから算出した混練時の最大せん断速度において高化式フローテスターCFT−500D(オリフィス0.5φ×10mm)(島津製作所製)を用いて測定することができる。また充填材の種類によっては溶融混練中に破砕し形状が変化するため、破砕を抑制するためにはスクリュー回転数を150〜800rpmに設定することが好ましく、液晶ポリエステル樹脂組成物中の充填材形状を制御するためには配合前の充填材の形状により、適宜調整することが好ましい。
本発明の液晶ポリエステル樹脂および充填材等を混練した液晶ポリエステル樹脂組成物は、通常の射出成形、押出成形、プレス成形などの成形方法によって成形することができる。
ここでいう成形品としては、射出成形品、押出成形品、プレス成形品、シート、パイプ、フィルム、繊維などが挙げられ、特に射出成形とした場合に本発明の効果が顕著に得られ好ましい。
このようにして得られた液晶ポリエステル樹脂組成物からなる成形品はリフロー後の低そり性、強度に優れるとともに、成形加工性および溶融時の滞留安定性に優れるため、例えば、各種ギヤー、各種ケース、センサー、LEDランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケース、リレーベース、リレー用スプール、スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液晶ディスプレー部品、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、HDD部品、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品などに代表される電気・電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク(登録商標)・コンパクトディスクなどの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品などに代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、オイルレス軸受、船尾軸受、水中軸受などの各種軸受、モーター部品、ライター、タイプライターなどに代表される機械関連部品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表される光学機器、精密機械関連部品;オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディマー用ポテンショメーターベース、排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキバット磨耗センサー、エアコン用サーモスタットベース、エアコン用モーターインシュレーター、パワーウインド等の車載用モーターインシュレーター、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンべイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュター、スタータースィッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウオッシャーノズル、エアコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ランプベゼル、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケースなどの自動車・車両関連部品などに用いることができる。
本発明における樹脂組成物は、リフロー後でも良好な低そり性有し、また成形加工性を示すため、上記成形品の中でも特にコネクターに好適に用いられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳述するが、本発明の骨子は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(A)液晶ポリエステル樹脂
液晶ポリエステル樹脂の組成分析および特性評価は以下の方法により行った。
液晶ポリエステル樹脂の組成分析および特性評価は以下の方法により行った。
(1)液晶ポリエステル樹脂の組成分析
液晶ポリエステルの組成分析は、1H−核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)測定により実施した。液晶ポリエステル樹脂をNMR試料管に50mg秤量し、溶媒(ペンタフルオロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン−d2=65/35(重量比)混合溶媒)800μLに溶解して、UNITY INOVA500型NMR装置(バリアン社製)を用いて観測周波数500MHz、温度80℃で1H−NMR測定を実施し、7〜9.5ppm付近に観測される各構造単位由来のピーク面積比から組成を分析した。
液晶ポリエステルの組成分析は、1H−核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)測定により実施した。液晶ポリエステル樹脂をNMR試料管に50mg秤量し、溶媒(ペンタフルオロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン−d2=65/35(重量比)混合溶媒)800μLに溶解して、UNITY INOVA500型NMR装置(バリアン社製)を用いて観測周波数500MHz、温度80℃で1H−NMR測定を実施し、7〜9.5ppm付近に観測される各構造単位由来のピーク面積比から組成を分析した。
(2)液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm3)およびΔS(融解エントロピー)測定
示差走査熱量計DSC−7(パーキンエルマー製)により、室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した。その後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm3)を融点とした。融点とその吸熱ピーク面積(ΔHm3)から下式[1]によってΔS(J/g・K)を算出した。以下の製造例においては、融点をTm3、融解エントロピーをΔSと記載する。
ΔS(J/g・K)=ΔHm3(J/g)/Tm3(K) [1]
示差走査熱量計DSC−7(パーキンエルマー製)により、室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した。その後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm3)を融点とした。融点とその吸熱ピーク面積(ΔHm3)から下式[1]によってΔS(J/g・K)を算出した。以下の製造例においては、融点をTm3、融解エントロピーをΔSと記載する。
ΔS(J/g・K)=ΔHm3(J/g)/Tm3(K) [1]
(3)液晶ポリエステル樹脂の分子量および分散度測定
液晶ポリエステル樹脂の数平均分子量および重量平均分子量は、下記条件に示したゲル浸透クロマトグラフ(GPC)/LALLS法により測定した。また、重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で除して分散度(Mw/Mn)を算出した。
(GPC)
GPC装置:Waters製
検出器:示差屈折率検出器RI2410(Waters製)
カラム:Shodex K−806M(2本)、K−802(1本)(昭和電工製)
溶離液:ペンタフルオロフェノール/クロロホルム(35/65w/w%)
測定温度:23℃
流速:0.8mL/min
試料注入量:200μL (濃度:0.1重量/体積%)
(LALLS)
装置:低角度レーザー光散乱光度計KMX−6(Chromatix製)
検出器波長:633nm(He−Ne)
検出器温度:23℃
液晶ポリエステル樹脂の数平均分子量および重量平均分子量は、下記条件に示したゲル浸透クロマトグラフ(GPC)/LALLS法により測定した。また、重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で除して分散度(Mw/Mn)を算出した。
(GPC)
GPC装置:Waters製
検出器:示差屈折率検出器RI2410(Waters製)
カラム:Shodex K−806M(2本)、K−802(1本)(昭和電工製)
溶離液:ペンタフルオロフェノール/クロロホルム(35/65w/w%)
測定温度:23℃
流速:0.8mL/min
試料注入量:200μL (濃度:0.1重量/体積%)
(LALLS)
装置:低角度レーザー光散乱光度計KMX−6(Chromatix製)
検出器波長:633nm(He−Ne)
検出器温度:23℃
(4)液晶ポリエステル樹脂の溶融粘度測定
高化式フローテスターCFT−500D(オリフィス0.5φ×10mm)(島津製作所製)を用い、温度は液晶ポリエステルの融点+10℃、剪断速度は1000/秒で溶融粘度を測定した。
高化式フローテスターCFT−500D(オリフィス0.5φ×10mm)(島津製作所製)を用い、温度は液晶ポリエステルの融点+10℃、剪断速度は1000/秒で溶融粘度を測定した。
(5)液晶ポリエステル樹脂の末端基量測定
液晶ポリエステル樹脂の末端基量について、ヒドロキシ末端基については13C−核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)により測定した。液晶ポリエステル樹脂をNMR試料管に50mg秤量し、溶媒ペンタフルオロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン−d2(混合比率:65/35w/w%)800μLに溶解して、UNITY INOVA500型NMR装置(バリアン社製)を用いて、観測周波数126MHz、温度80℃で13C−NMR測定を実施した。115〜115.5ppm付近に観測されるヒドロキシ末端基隣接の炭素由来ピーク面積とポリマー主鎖骨格炭素由来のピーク面積との比からヒドロキシ末端基量を分析した。また164〜165ppm付近に観測されるカルボキシ末端基由来ピーク面積とポリマー主鎖骨格炭素由来のピーク面積との比からカルボキシ末端基量を分析した。
液晶ポリエステル樹脂の末端基量について、ヒドロキシ末端基については13C−核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)により測定した。液晶ポリエステル樹脂をNMR試料管に50mg秤量し、溶媒ペンタフルオロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン−d2(混合比率:65/35w/w%)800μLに溶解して、UNITY INOVA500型NMR装置(バリアン社製)を用いて、観測周波数126MHz、温度80℃で13C−NMR測定を実施した。115〜115.5ppm付近に観測されるヒドロキシ末端基隣接の炭素由来ピーク面積とポリマー主鎖骨格炭素由来のピーク面積との比からヒドロキシ末端基量を分析した。また164〜165ppm付近に観測されるカルボキシ末端基由来ピーク面積とポリマー主鎖骨格炭素由来のピーク面積との比からカルボキシ末端基量を分析した。
また、アセチル末端基量は、1H−NMRにより測定した。液晶ポリエステル樹脂をNMR試料管に50mg秤量し、溶媒ペンタフルオロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン−d2(混合比率:65/35w/w%)800μLに溶解して、UNITY INOVA500型NMR装置(バリアン社製)を用いて、観測周波数500MHz、温度80℃で1H−NMR測定を実施した。2.5ppm付近に観測されるアセチル末端基由来のピーク面積とポリマー主鎖骨格由来のピーク面積との比からアセチル末端基量を分析した。
[製造例1]
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸932重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル251重量部、ハイドロキノン99重量部、テレフタル酸284重量部、イソフタル酸90重量部および無水酢酸1252重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.68℃/分で昇温させ、270℃から350℃までを平均昇温速度1.4℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を350℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−1)を得た。
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸932重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル251重量部、ハイドロキノン99重量部、テレフタル酸284重量部、イソフタル酸90重量部および無水酢酸1252重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.68℃/分で昇温させ、270℃から350℃までを平均昇温速度1.4℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を350℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−1)を得た。
この液晶ポリエステル樹脂(a−1)について組成分析を行なったところ、p−ヒドロキシ安息香酸由来の構造単位(構造単位(I))と4,4’−ジヒドロキシビフェニル由来の構造単位(構造単位(II))とハイドロキノン由来の構造単位(構造単位(III))の合計に対するp−ヒドロキシ安息香酸由来の構造単位(構造単位(I))の割合は、75モル%であった。4,4’−ジヒドロキシビフェニル由来の構造単位(構造単位(II))とハイドロキノン由来の構造単位(構造単位(III))の合計に対する4,4’−ジヒドロキシビフェニル由来の構造単位(構造単位(II))の割合は、60モル%であった。テレフタル酸由来の構造単位(構造単位(IV))とイソフタル酸由来の構造単位(構造単位(V))の合計に対するテレフタル酸由来の構造単位(構造単位(IV))の割合は、76モル%であった。4,4’−ジヒドロキシビフェニル由来の構造単位(構造単位(II))およびハイドロキノン由来の構造単位(構造単位(III))の合計と、テレフタル酸由来の構造単位(構造単位(IV))およびイソフタル酸由来の構造単位(構造単位(V))の合計とは、実質的に等モルであった。また、融点(Tm3)は330℃、ΔSは2.2×10−3J/g・K、数平均分子量は11,800、分散度は1.8、溶融粘度は28Pa・sであった。
また前記方法により末端基量を測定した結果、ヒドロキシ末端基量(a)は175当量/(g・10−6)、アセチル末端基量(b)は4当量/(g・10−6)、カルボキシ末端基量(c)は113当量/(g・10−6)であり、ヒドロキシ末端基量と、ヒドロキシ末端基量とアセチル末端基量の合計との比(a)/[(a)+(b)]は0.98であった。
[製造例2]
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸907重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル294重量部、ハイドロキノン94重量部、テレフタル酸343重量部、イソフタル酸61重量部および無水酢酸1272重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.63℃/分で昇温させ、270℃から335℃までを平均昇温速度1.6℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を335℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−2)を得た。
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸907重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル294重量部、ハイドロキノン94重量部、テレフタル酸343重量部、イソフタル酸61重量部および無水酢酸1272重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.63℃/分で昇温させ、270℃から335℃までを平均昇温速度1.6℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を335℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−2)を得た。
この液晶ポリエステル樹脂(a−2)について組成分析を行なったところ、構造単位(I)と構造単位(II)と構造単位(III)の合計に対する構造単位(I)の割合は、73モル%であった。構造単位(II)と構造単位(III)の合計に対する構造単位(II)の割合は、65モル%であった。構造単位(IV)と構造単位(V)の合計に対する構造単位(IV)割合は、85モル%であった。構造単位(II)および構造単位(III)の合計と、構造単位(IV)および構造単位(V)の合計とは、実質的に等モルであった。また、融点(Tm3)は317℃、ΔSは1.5×10−3J/g・K、数平均分子量は10,900、分散度は2.0、溶融粘度は23Pa・sであった。
また前記方法により末端基量を測定した結果、ヒドロキシ末端基量(a)は160当量/(g・10−6)、アセチル末端基量(b)は2当量/(g・10−6)、カルボキシ末端基量(c)は108当量/(g・10−6)であり、ヒドロキシ末端基量と、ヒドロキシ末端基量とアセチル末端基量の合計との比(a)/[(a)+(b)]は0.99であった。
[製造例3]
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸870重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル292重量部、ハイドロキノン125重量部、テレフタル酸292重量部、イソフタル酸157重量部および無水酢酸1302重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.64℃/分で昇温させ、270℃から330℃までを平均昇温速度1.3℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を330℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−3)を得た。
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸870重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル292重量部、ハイドロキノン125重量部、テレフタル酸292重量部、イソフタル酸157重量部および無水酢酸1302重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.64℃/分で昇温させ、270℃から330℃までを平均昇温速度1.3℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を330℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−3)を得た。
この液晶ポリエステル樹脂(a−3)について組成分析を行なったところ、構造単位(I)と構造単位(II)と構造単位(III)の合計に対する構造単位(I)の割合は、70モル%であった。構造単位(II)と構造単位(III)の合計に対する構造単位(II)の割合は、58モル%であった。構造単位(IV)と構造単位(V)の合計に対する構造単位(IV)の割合は、65モル%であった。構造単位(II)および構造単位(III)の合計と、構造単位(IV)および構造単位(V)の合計とは、実質的に等モルであった。また、融点(Tm3)は310℃、ΔSは1.2×10−3J/g・K、数平均分子量は12,000、分散度は2.1、溶融粘度は30Pa・sであった。
また前記方法により末端基量を測定した結果、ヒドロキシ末端基量(a)は153当量/(g・10−6)、アセチル末端基量(b)は41当量/(g・10−6)、カルボキシ末端基量(c)は143当量/(g・10−6)であり、ヒドロキシ末端基量と、ヒドロキシ末端基量とアセチル末端基量の合計との比(a)/[(a)+(b)]は0.79であった。
[製造例4]
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル184重量部、ハイドロキノン89重量部、テレフタル酸179重量部、イソフタル酸120重量部および無水酢酸1202重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.81℃/分で昇温させ、270℃から355℃までを平均昇温速度1.0℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を355℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−4)を得た。
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル184重量部、ハイドロキノン89重量部、テレフタル酸179重量部、イソフタル酸120重量部および無水酢酸1202重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.81℃/分で昇温させ、270℃から355℃までを平均昇温速度1.0℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を355℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−4)を得た。
この液晶ポリエステル樹脂(a−4)について組成分析を行なったところ、構造単位(I)と構造単位(II)と構造単位(III)の合計に対する構造単位(I)の割合は、80モル%であった。構造単位(II)と構造単位(III)の合計に対する構造単位(II)の割合は、55モル%であった。構造単位(IV)と構造単位(V)の合計に対する構造単位(IV)の割合は、60モル%であった。構造単位(II)および構造単位(III)の合計と、構造単位(IV)および構造単位(V)の合計とは、実質的に等モルであった。また、融点(Tm3)は344℃、ΔSは2.7×10−3J/g・K、数平均分子量は12,700、分散度は2.5、溶融粘度は35Pa・sであった。
また前記方法により末端基量を測定した結果、ヒドロキシ末端基量(a)は134当量/(g・10−6)、アセチル末端基量(b)は29当量/(g・10−6)、カルボキシ末端基量(c)は124当量/(g・10−6)であり、ヒドロキシ末端基量と、ヒドロキシ末端基量とアセチル末端基量の合計との比(a)/[(a)+(b)]は0.82であった。
[製造例5]
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル235重量部、ハイドロキノン59重量部、テレフタル酸254重量部、イソフタル酸45重量部および無水酢酸1202重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.66℃/分で昇温させ、270℃から365℃までを平均昇温速度1.7℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を365℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−5)を得た。
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル235重量部、ハイドロキノン59重量部、テレフタル酸254重量部、イソフタル酸45重量部および無水酢酸1202重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.66℃/分で昇温させ、270℃から365℃までを平均昇温速度1.7℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を365℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−5)を得た。
この液晶ポリエステル樹脂(a−5)について組成分析を行なったところ、構造単位(I)と構造単位(II)と構造単位(III)の合計に対する構造単位(I)の割合は、80モル%であった。構造単位(II)と構造単位(III)の合計に対する構造単位(II)の割合は、70モル%であった。構造単位(IV)と構造単位(V)の合計に対する構造単位(IV)の割合は、85モル%であった。構造単位(II)および構造単位(III)の合計と、構造単位(IV)および構造単位(V)の合計とは、実質的に等モルであった。また、融点(Tm3)は354℃、ΔSは3.1×10−3J/g・K、数平均分子量は11,400、分散度は2.8、溶融粘度は29Pa・sであった。
また前記方法により末端基量を測定した結果、ヒドロキシ末端基量(a)は141当量/(g・10−6)、アセチル末端基量(b)は27当量/(g・10−6)、カルボキシ末端基量(c)は140当量/(g・10−6)であり、ヒドロキシ末端基量と、ヒドロキシ末端基量とアセチル末端基量の合計との比(a)/[(a)+(b)]は0.84であった。
[製造例6]
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸808重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル352重量部、ハイドロキノン139重量部、テレフタル酸288重量部、イソフタル酸235重量部および無水酢酸1352重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.68℃/分で昇温させ、270℃から320℃までを平均昇温速度0.9℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を320℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−6)を得た。
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸808重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル352重量部、ハイドロキノン139重量部、テレフタル酸288重量部、イソフタル酸235重量部および無水酢酸1352重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.68℃/分で昇温させ、270℃から320℃までを平均昇温速度0.9℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を320℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−6)を得た。
この液晶ポリエステル樹脂(a−6)について組成分析を行なったところ、構造単位(I)と構造単位(II)と構造単位(III)の合計に対する構造単位(I)の割合は、65モル%であった。構造単位(II)と構造単位(III)の合計に対する構造単位(II)の割合は、60モル%であった。構造単位(IV)と構造単位(V)の合計に対する構造単位(IV)の割合は、55モル%であった。構造単位(II)および構造単位(III)の合計と、構造単位(IV)および構造単位(V)の合計とは、実質的に等モルであった。また、融点(Tm3)は303℃、ΔSは0.8×10−3J/g・K、数平均分子量は13,500、分散度は2.7、溶融粘度は43Pa・sであった。
また前記方法により末端基量を測定した結果、ヒドロキシ末端基量(a)は105当量/(g・10−6)、アセチル末端基量(b)は49当量/(g・10−6)、カルボキシ末端基量(c)は158当量/(g・10−6)であり、ヒドロキシ末端基量と、ヒドロキシ末端基量とアセチル末端基量の合計との比(a)/[(a)+(b)]は0.68であった。
[製造例7]
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸1057重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル151重量部、ハイドロキノン59重量部、テレフタル酸202重量部、イソフタル酸22重量部および無水酢酸1152重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.71℃/分で昇温させ、270℃から365℃までを平均昇温速度1.5℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を365℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−7)を得た。
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸1057重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル151重量部、ハイドロキノン59重量部、テレフタル酸202重量部、イソフタル酸22重量部および無水酢酸1152重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.71℃/分で昇温させ、270℃から365℃までを平均昇温速度1.5℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を365℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−7)を得た。
この液晶ポリエステル樹脂(a−7)について組成分析を行なったところ、構造単位(I)と構造単位(II)と構造単位(III)の合計に対する構造単位(I)の割合は、85モル%であった。構造単位(II)と構造単位(III)の合計に対する構造単位(II)の割合は、60モル%であった。構造単位(IV)と構造単位(V)の合計に対する構造単位(IV)の割合は、90モル%であった。構造単位(II)および構造単位(III)の合計と、構造単位(IV)および構造単位(V)の合計とは、実質的に等モルであった。また、融点(Tm3)は351℃、ΔSは3.2×10−3J/g・K、数平均分子量は12,200、分散度は2.6、溶融粘度は31Pa・sであった。
また前記方法により末端基量を測定した結果、ヒドロキシ末端基量(a)は100当量/(g・10−6)、アセチル末端基量(b)は52当量/(g・10−6)、カルボキシ末端基量(c)は160当量/(g・10−6)であり、ヒドロキシ末端基量と、ヒドロキシ末端基量とアセチル末端基量の合計との比(a)/[(a)+(b)]は0.66であった。
[製造例8]
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸995重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112重量部、ポリエチレンテレフタレート216重量部および無水酢酸969重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら130℃で2時間反応させた後、ジャケット温度を130℃から270℃までを平均昇温速度0.64℃/分で昇温させ、270℃から335℃までを平均昇温速度1.5℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を335℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−8)を得た。
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸995重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112重量部、ポリエチレンテレフタレート216重量部および無水酢酸969重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら130℃で2時間反応させた後、ジャケット温度を130℃から270℃までを平均昇温速度0.64℃/分で昇温させ、270℃から335℃までを平均昇温速度1.5℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を335℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−8)を得た。
この液晶ポリエステル樹脂(a−8)について組成分析を行なったところ、構造単位(I)が66.7モル%、構造単位(II)が6.3モル%、ポリエチレンテレフタレート由来のエチレンジオキシ単位が10.4モル%、構造単位(IV)が16.6モル%であった。また、融点(Tm3)は313℃、ΔSは1.9×10−3J/g・K、数平均分子量は9,800、分散度は2.8、溶融粘度は13Pa・sであった。
また前記方法により末端基量を測定した結果、ヒドロキシ末端基量(a)は97当量/(g・10−6)、アセチル末端基量(b)は100当量/(g・10−6)、カルボキシ末端基量(c)は205当量/(g・10−6)であり、ヒドロキシ末端基量と、ヒドロキシ末端基量とアセチル末端基量の合計との比(a)/[(a)+(b)]は0.49であった。
[製造例9]
撹拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、p−ヒドロキシ安息香酸994.5重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル446.9重量部、テレフタル酸299.0重量部、イソフタル酸99.7重量部及び無水酢酸1347.6重量部を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、1−メチルイミダゾールを0.18重量部添加し、窒素ガス気流下で30分間かけて150℃まで昇温し、温度を保持して30分間還流させた。その後、1−メチルイミダゾールを2.4重量部添加した後、留出する副生酢酸と未反応の無水酢酸を留去しながら2時間50分間かけて320℃まで昇温し、トルクの上昇が認められた時点で、内容物を取り出し、室温まで冷却した。得られた固形物を、粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下、室温から250℃まで1時間かけて昇温し、250℃から295℃まで5時間かけて昇温し、295℃で3時間保持することにより、固相重合を行った。固相重合後、冷却して液晶ポリエステル樹脂(a−9)を得た。
撹拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、p−ヒドロキシ安息香酸994.5重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル446.9重量部、テレフタル酸299.0重量部、イソフタル酸99.7重量部及び無水酢酸1347.6重量部を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、1−メチルイミダゾールを0.18重量部添加し、窒素ガス気流下で30分間かけて150℃まで昇温し、温度を保持して30分間還流させた。その後、1−メチルイミダゾールを2.4重量部添加した後、留出する副生酢酸と未反応の無水酢酸を留去しながら2時間50分間かけて320℃まで昇温し、トルクの上昇が認められた時点で、内容物を取り出し、室温まで冷却した。得られた固形物を、粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下、室温から250℃まで1時間かけて昇温し、250℃から295℃まで5時間かけて昇温し、295℃で3時間保持することにより、固相重合を行った。固相重合後、冷却して液晶ポリエステル樹脂(a−9)を得た。
この液晶ポリエステル樹脂(a−9)について組成分析を行なったところ、構造単位(I)は60モル%、構造単位(II)が20モル%、構造単位(IV)が15モル%、構造単位(V)が5モル%であった。また、融点(Tm3)は351℃、ΔSは3.1×10−3J/g・K、数平均分子量は16,200、分散度は3.2、溶融粘度は34Pa・sであった。
また前記方法により末端基量を測定した結果、ヒドロキシ末端基量(a)は110当量/(g・10−6)、アセチル末端基量(b)は61当量/(g・10−6)、カルボキシ末端基量(c)は163当量/(g・10−6)であり、ヒドロキシ末端基量と、ヒドロキシ末端基量とアセチル末端基量の合計との比(a)/[(a)+(b)]は0.64であった。
[製造例10]
撹拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、p−ヒドロキシ安息香酸994.5重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル446.9重量部、テレフタル酸358.8重量部、イソフタル酸39.9重量部及び無水酢酸1347.6重量部を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、1−メチルイミダゾールを0.18重量部添加し、窒素ガス気流下で30分間かけて150℃まで昇温し、温度を保持して30分間還流させた。その後、1−メチルイミダゾールを2.4重量部添加した後、留出する副生酢酸と未反応の無水酢酸を留去しながら2時間50分間かけて320℃まで昇温し、トルクの上昇が認められた時点で、内容物を取り出し、室温まで冷却した。得られた固形物を、粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下、室温から250℃まで1時間かけて昇温し、250℃から295℃まで5時間かけて昇温し、295℃で3時間保持することにより、固相重合を行った。固相重合後、冷却して液晶ポリエステル樹脂(a−10)を得た。
撹拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、p−ヒドロキシ安息香酸994.5重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル446.9重量部、テレフタル酸358.8重量部、イソフタル酸39.9重量部及び無水酢酸1347.6重量部を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、1−メチルイミダゾールを0.18重量部添加し、窒素ガス気流下で30分間かけて150℃まで昇温し、温度を保持して30分間還流させた。その後、1−メチルイミダゾールを2.4重量部添加した後、留出する副生酢酸と未反応の無水酢酸を留去しながら2時間50分間かけて320℃まで昇温し、トルクの上昇が認められた時点で、内容物を取り出し、室温まで冷却した。得られた固形物を、粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下、室温から250℃まで1時間かけて昇温し、250℃から295℃まで5時間かけて昇温し、295℃で3時間保持することにより、固相重合を行った。固相重合後、冷却して液晶ポリエステル樹脂(a−10)を得た。
この液晶ポリエステル樹脂(a−10)について組成分析を行なったところ、構造単位(I)は60モル%、構造単位(II)が20モル%、構造単位(IV)が18モル%、構造単位(V)が2モル%であった。また、融点(Tm3)は371℃、ΔSは3.9×10−3J/g・K、数平均分子量は18,400、分散度は3.6、溶融粘度は75Pa・sであった。
また前記方法により末端基量を測定した結果、ヒドロキシ末端基量(a)は88当量/(g・10−6)、アセチル末端基量(b)は65当量/(g・10−6)、カルボキシ末端基量(c)は160当量/(g・10−6)であり、ヒドロキシ末端基量と、ヒドロキシ末端基量とアセチル末端基量の合計との比(a)/[(a)+(b)]は0.58であった。
[製造例11]
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸24.9重量部、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を812.9重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル419.0重量部、テレフタル酸373.8重量部、および無水酢酸964.8重量部(フェノール性水酸基合計の1.05当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で2時間反応させた後、360℃まで4時間で昇温した。その後、重合温度を360℃に保持し、0.1MPaに窒素加圧し、20分間加熱撹拌した。その後、放圧し1.0時間で133Paに減圧し、更に120分間反応を続け、トルクが12kg・cmに到達したところで重縮合を完了させた。次に反応容器内を0.1MPaに加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−11)を得た。
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸24.9重量部、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を812.9重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル419.0重量部、テレフタル酸373.8重量部、および無水酢酸964.8重量部(フェノール性水酸基合計の1.05当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で2時間反応させた後、360℃まで4時間で昇温した。その後、重合温度を360℃に保持し、0.1MPaに窒素加圧し、20分間加熱撹拌した。その後、放圧し1.0時間で133Paに減圧し、更に120分間反応を続け、トルクが12kg・cmに到達したところで重縮合を完了させた。次に反応容器内を0.1MPaに加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(a−11)を得た。
この液晶ポリエステル樹脂(a−11)は構造単位(I)が2モル%、6−オキシ−2−ナフタレート単位が48モル%、構造単位(II)が25モル%、構造単位(IV)が25モル%であり、融点(Tm3)は350℃、ΔSは2.8×10−3J/g・K、数平均分子量11,200であり、溶融粘度が25Pa・sであった。
また前記方法により末端基量を測定した結果、ヒドロキシ末端基量(a)は122当量/(g・10−6)、アセチル末端基量(b)は57当量/(g・10−6)、カルボキシ末端基量(c)は187当量/(g・10−6)であり、ヒドロキシ末端基量と、ヒドロキシ末端基量とアセチル末端基量の合計との比(a)/[(a)+(b)]は0.68であった。
各実施例および比較例において用いた充填材を次に示す。
(B)充填材
(B−1)日本電気硝子(株)製ガラスチョップドストランド(ECS03T747H)
(B−2)日本電気硝子(株)製ミルドファイバー(EPG70M−01N)
(B−3)ヤマグチマイカ(株)製マイカ“A−41”(配合前の体積平均粒子径 47μm)
(B−4)ヤマグチマイカ(株)製マイカ“AB−25s”(配合前の体積平均粒子径 47μm)
(B−5)富士タルク工業製タルク(NK64)
(B−1)日本電気硝子(株)製ガラスチョップドストランド(ECS03T747H)
(B−2)日本電気硝子(株)製ミルドファイバー(EPG70M−01N)
(B−3)ヤマグチマイカ(株)製マイカ“A−41”(配合前の体積平均粒子径 47μm)
(B−4)ヤマグチマイカ(株)製マイカ“AB−25s”(配合前の体積平均粒子径 47μm)
(B−5)富士タルク工業製タルク(NK64)
実施例1〜14
日本製鋼所製2軸押出機TEX30αを用い、シリンダC1(元込めフィーダー側ヒーター)〜C12(ダイ側ヒーター)のC6部に中間供給口を設置し、C8部に真空ベントを設置した。ニーディングディスクをC3部、C7部に組み込んだスクリューアレンジメントを用い、表1〜2に示す(A)液晶ポリエステル樹脂を元込め部(供給口1)から添加し、(B)充填材を中間供給口(供給口2)から投入した。スクリュー回転数300rpmとして、押出機内の液晶ポリエステル樹脂組成物が表1〜2記載の樹脂温度、および最大せん断応力となるようにシリンダ温度を適宜調整しながら溶融混練した。樹脂温度は押出機先端ダイに設置した樹脂温度計により測定し、最大せん断応力は最大せん断応力は上記のとおり測定した樹脂温度、および押出機シリンダ径、スクリュー回転数、ニーディング部のクリアランスから算出した混練時の最大せん断速度において高化式フローテスターCFT−500D(オリフィス0.5φ×10mm)(島津製作所製)を用いて測定した。混練後、ダイからストランド状に吐出した液晶ポリエステル樹脂組成物は水冷バスにより冷却した後、ストランドカッターによりペレットを得た。得られたペレットは熱風乾燥機を用いて、150℃で3時間乾燥した後、以下の(1)〜(4)の評価を行った。
日本製鋼所製2軸押出機TEX30αを用い、シリンダC1(元込めフィーダー側ヒーター)〜C12(ダイ側ヒーター)のC6部に中間供給口を設置し、C8部に真空ベントを設置した。ニーディングディスクをC3部、C7部に組み込んだスクリューアレンジメントを用い、表1〜2に示す(A)液晶ポリエステル樹脂を元込め部(供給口1)から添加し、(B)充填材を中間供給口(供給口2)から投入した。スクリュー回転数300rpmとして、押出機内の液晶ポリエステル樹脂組成物が表1〜2記載の樹脂温度、および最大せん断応力となるようにシリンダ温度を適宜調整しながら溶融混練した。樹脂温度は押出機先端ダイに設置した樹脂温度計により測定し、最大せん断応力は最大せん断応力は上記のとおり測定した樹脂温度、および押出機シリンダ径、スクリュー回転数、ニーディング部のクリアランスから算出した混練時の最大せん断速度において高化式フローテスターCFT−500D(オリフィス0.5φ×10mm)(島津製作所製)を用いて測定した。混練後、ダイからストランド状に吐出した液晶ポリエステル樹脂組成物は水冷バスにより冷却した後、ストランドカッターによりペレットを得た。得られたペレットは熱風乾燥機を用いて、150℃で3時間乾燥した後、以下の(1)〜(4)の評価を行った。
比較例1〜7
日本製鋼所製2軸押出機TEX30αを用い、シリンダC1(元込めフィーダー側ヒーター)〜C12(ダイ側ヒーター)のC6部に中間供給口を設置し、C8部に真空ベントを設置した。ニーディングディスクをC3部、C7部に組み込んだスクリューアレンジメントを用い、表1〜2に示す(A)液晶ポリエステル樹脂を元込め部(供給口1)から添加し、(B)充填材を中間供給口(供給口2)から投入した。スクリュー回転数は比較例6は100rpm、それ以外は300rpmとした。比較例1〜3、6はシリンダー温度を融点+10℃、比較例7はシリンダー温度を融点+20℃に設定し、比較例4、5は実施例と同様、押出機内の液晶ポリエステル樹脂組成物が表1〜2記載の樹脂温度となるようにシリンダ温度を適宜調整しながら、また表1〜2記載の最大せん断応力で溶融混練した。樹脂温度は押出機先端ダイに設置した樹脂温度計により測定し、最大せん断応力は最大せん断応力は上記のとおり測定した樹脂温度、および押出機シリンダ径、スクリュー回転数、ニーディング部のクリアランスから算出した混練時の最大せん断速度において高化式フローテスターCFT−500D(オリフィス0.5φ×10mm)(島津製作所製)を用いて測定した。混練後、ダイからストランド状に吐出した液晶ポリエステル樹脂組成物は水冷バスにより冷却した後、ストランドカッターによりペレットを得た。得られたペレットは実施例と同様、熱風乾燥機を用いて、150℃で3時間乾燥した後、以下の(1)〜(4)の評価を行った。
日本製鋼所製2軸押出機TEX30αを用い、シリンダC1(元込めフィーダー側ヒーター)〜C12(ダイ側ヒーター)のC6部に中間供給口を設置し、C8部に真空ベントを設置した。ニーディングディスクをC3部、C7部に組み込んだスクリューアレンジメントを用い、表1〜2に示す(A)液晶ポリエステル樹脂を元込め部(供給口1)から添加し、(B)充填材を中間供給口(供給口2)から投入した。スクリュー回転数は比較例6は100rpm、それ以外は300rpmとした。比較例1〜3、6はシリンダー温度を融点+10℃、比較例7はシリンダー温度を融点+20℃に設定し、比較例4、5は実施例と同様、押出機内の液晶ポリエステル樹脂組成物が表1〜2記載の樹脂温度となるようにシリンダ温度を適宜調整しながら、また表1〜2記載の最大せん断応力で溶融混練した。樹脂温度は押出機先端ダイに設置した樹脂温度計により測定し、最大せん断応力は最大せん断応力は上記のとおり測定した樹脂温度、および押出機シリンダ径、スクリュー回転数、ニーディング部のクリアランスから算出した混練時の最大せん断速度において高化式フローテスターCFT−500D(オリフィス0.5φ×10mm)(島津製作所製)を用いて測定した。混練後、ダイからストランド状に吐出した液晶ポリエステル樹脂組成物は水冷バスにより冷却した後、ストランドカッターによりペレットを得た。得られたペレットは実施例と同様、熱風乾燥機を用いて、150℃で3時間乾燥した後、以下の(1)〜(4)の評価を行った。
得られた液晶ポリエステル樹脂組成物の融点(Tm2)は、以下のように測定した。示差走査熱量計DSC−7(パーキンエルマー製)により、室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した。その後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)を測定し、液晶ポリエステル樹脂組成物の融点(Tm2)とした。また23℃における貯蔵弾性率(E’)が50%低下する温度(T50)については、各実施例および比較例で得られた液晶ポリエステル樹脂組成物をファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、シリンダ温度を液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm3)+10℃に設定し、金型温度90℃の条件で射出成形を行い、60mm角×1mm厚みの角板成形品を成形した後、長さ55mm、幅13mmの試験片を切り出し、粘弾性測定装置セイコーインスツル社製DMS6100を用い、曲げモードにて、周波数1Hz、チャック間距離20mm、昇温速度2℃/分、0℃〜300℃で測定し、23℃における貯蔵弾性率(E’)が50%低下する温度とした。
また、各特性の評価方法は以下の通りである。
(1)低そり性
各実施例および比較例で得られた液晶ポリエステル樹脂組成物をファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、シリンダ温度を液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm3)+10℃に設定し、背圧を2.0MPaとして8mm計量した際の計量時間、および0.3mmピッチ70芯ファインピッチコネクター(壁厚0.2mm)金型で成形を行い、ファインピッチコネクターを得た。リフローシミュレーターcore9030c(株式会社コアーズ製)により、1.6℃/秒で200℃まで昇温して2分間プリヒートし、表面最高温度260℃で30秒間リフローさせた後に室温まで冷却させてリフロー処理を行い、リフロー処理後のそり量を評価した。なおそり量は、ファインピッチコネクターの長尺方向を水平な定盤の上に静置して、万能投影機(V−16A(Nikon製))を用いて、ファインピッチコネクター底面の水平定盤に対する最大変位量とした。図1は、そり量の測定部位を示す概念図である。測定したそり量の長さを、図1ではそり量3として示す。
各実施例および比較例で得られた液晶ポリエステル樹脂組成物をファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、シリンダ温度を液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm3)+10℃に設定し、背圧を2.0MPaとして8mm計量した際の計量時間、および0.3mmピッチ70芯ファインピッチコネクター(壁厚0.2mm)金型で成形を行い、ファインピッチコネクターを得た。リフローシミュレーターcore9030c(株式会社コアーズ製)により、1.6℃/秒で200℃まで昇温して2分間プリヒートし、表面最高温度260℃で30秒間リフローさせた後に室温まで冷却させてリフロー処理を行い、リフロー処理後のそり量を評価した。なおそり量は、ファインピッチコネクターの長尺方向を水平な定盤の上に静置して、万能投影機(V−16A(Nikon製))を用いて、ファインピッチコネクター底面の水平定盤に対する最大変位量とした。図1は、そり量の測定部位を示す概念図である。測定したそり量の長さを、図1ではそり量3として示す。
(2)曲げ強度
各実施例および比較例で得られた液晶ポリエステル樹脂組成物をファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、シリンダ温度を液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm3)+10℃に設定し、金型温度90℃の条件で射出成形を行い、幅12.6mm×長さ127mm×厚み3.2mmの試験片を成形した。得られた試験片を測定温度23℃でASTM D−790に準拠して各試験体の曲げ強度の測定を行った。
各実施例および比較例で得られた液晶ポリエステル樹脂組成物をファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、シリンダ温度を液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm3)+10℃に設定し、金型温度90℃の条件で射出成形を行い、幅12.6mm×長さ127mm×厚み3.2mmの試験片を成形した。得られた試験片を測定温度23℃でASTM D−790に準拠して各試験体の曲げ強度の測定を行った。
(3)成形加工性
各実施例および比較例で得られた液晶ポリエステル樹脂組成物をファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、幅5.0mm×長さ50mm×0.2mm厚みの成形品を成形できる金型を用い、シリンダ温度を液晶ポリエステル樹脂の融点Tm(Tm3)+20℃に設定し、金型温度を90℃に設定して、射出速度400m/sの成形条件で20ショット射出成形し、幅5.0mm×0.2mm厚みの流動長を数平均値として測定して成形加工性として評価した。流動長が長いほど流動性に優れ、成形加工性に優れることを示している。
各実施例および比較例で得られた液晶ポリエステル樹脂組成物をファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、幅5.0mm×長さ50mm×0.2mm厚みの成形品を成形できる金型を用い、シリンダ温度を液晶ポリエステル樹脂の融点Tm(Tm3)+20℃に設定し、金型温度を90℃に設定して、射出速度400m/sの成形条件で20ショット射出成形し、幅5.0mm×0.2mm厚みの流動長を数平均値として測定して成形加工性として評価した。流動長が長いほど流動性に優れ、成形加工性に優れることを示している。
(4)滞留安定性
各実施例および比較例で得られた液晶ポリエステル樹脂組成物を用いて、高化式フローテスターCFT−500D(オリフィス0.5φ×10mm)(島津製作所製)において、液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm3)+20℃の温度、装置内で10分間および60分間溶融滞留した後、溶融粘度をせん断速度1000/sで測定し、溶融粘度の変化として(60分間滞留時の溶融粘度)−(10分間滞留時の溶融粘度)を算出した。滞留時間による溶融粘度の差が近いほど滞留安定性に優れることを示す。
各実施例および比較例で得られた液晶ポリエステル樹脂組成物を用いて、高化式フローテスターCFT−500D(オリフィス0.5φ×10mm)(島津製作所製)において、液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm3)+20℃の温度、装置内で10分間および60分間溶融滞留した後、溶融粘度をせん断速度1000/sで測定し、溶融粘度の変化として(60分間滞留時の溶融粘度)−(10分間滞留時の溶融粘度)を算出した。滞留時間による溶融粘度の差が近いほど滞留安定性に優れることを示す。
表1および2に示したように、100≦Tm-T50≦150を満たす実施例1〜14の液晶ポリエステル樹脂組成物は、比較例1〜7と比較して、リフロー後の低そり性、曲げ強度、成形加工性および滞留安定性に優れることが明らかである。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、リフロー後の低そり性、強度に優れるとともに、成形加工性および溶融時の滞留安定性に優れるので、低そり性、成形加工性が要求される成形品、特にコネクターなどに好適に用いることができる。
1.ピン圧入方向
2.コネクター長尺方向
3.そり量
2.コネクター長尺方向
3.そり量
Claims (6)
- (A)液晶ポリエステル100重量部に対して、(B)充填材を10〜100重量部含有する液晶ポリエステル樹脂組成物であり、下式[1]を満たすことを特徴とする液晶ポリエステル樹脂組成物。
100≦Tm−T50≦150 [1]
(Tmは示差熱量測定において、液晶ポリエステル樹脂組成物を、室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観察される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)である。T50は、液晶ポリエステル樹脂組成物を射出成形した試験片を、粘弾性測定装置を用い、曲げモードにて、周波数1Hz、2℃/分の昇温条件で動的粘弾性測定を行った際に23℃における貯蔵弾性率(E’)が50%低下する温度(T50)である。) - (B)充填材がガラス繊維、タルク、およびマイカからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物を射出成形してなる成形品。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物からなるコネクタ。
- 少なくとも(A)液晶ポリエステルおよび(B)充填材を二軸押出機に供給して溶融混練する液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法であって、ニーディングディスクを少なくとも1つ組み込んだスクリューアレンジの押出機を用いて、溶融混練時の樹脂温度が融点〜融点+20℃、かつ最大せん断応力5000〜20000Paで溶融混練することを特徴とする特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
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