JP2015189896A - 液晶性樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄肉流動性に優れ、温度変化に対する寸法安定性および耐熱性に優れた成形品を得ることのできる液晶性樹脂組成物およびその成形品を提供すること。【解決手段】液晶性樹脂(A)100重量部に対して、炭素繊維(B)をエポキシ樹脂(C)で収束して得られる炭素繊維複合体(D)5〜100重量部を配合してなる液晶性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は液晶性樹脂組成物およびその成形品に関する。
あらゆる産業分野において、部品の複合一体化や軽量化等を目的として、金属部品の樹脂化の検討が進められている。特に、熱可塑性樹脂は生産性が高いことから、金属代替用途への展開が期待されている。熱可塑性樹脂は、金属に比べて耐熱性や寸法安定性が低いが、液晶性樹脂は、耐熱性、寸法安定性が他の熱可塑性樹脂に比べて金属に近く、その活用が期待されている。
例えば、電気特性などを向上させる手段として、20重量%を超えるカーボンファイバーを添加した、結晶性樹脂もしくは液晶性樹脂の単体またはその混合物である樹脂を、ガラス転移温度(Tg)以下の金型温度で成形してなる樹脂成形体(例えば、特許文献1参照)、液晶ポリエステルに対して、数平均粒径が10〜50μmのタルク、数平均繊維長が100〜200μmで数平均繊維径が4〜8μmのガラス繊維、カーボンブラックを特定量配合してなり、荷重たわみ温度が220℃以上、せん断速度100sec−1、370℃における溶融粘度が10〜100Pa・Sであるカメラモジュール用液晶ポリエステル樹脂組成物(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。一方、熱可塑性樹脂と炭素繊維を含む樹脂組成物の成形加工性、熱伝導性と剛性を向上させる手段として、熱可塑性樹脂(A)、炭素繊維(B)、平均粒子径が12μmを越え50μm以下の黒鉛粒子(C)を特定量含有し、230℃、2.16kg荷重にて測定されるメルトフローレートが3g/10分〜30g/10分である樹脂組成物(例えば、特許文献3参照)が提案されている。また、強化繊維の分散性、難燃性と力学特性に優れた成形材料として、ポリカーボネート樹脂に対し、強化繊維束にエポキシ樹脂を溶融含浸してなる樹脂含浸強化繊維[D]、ならびに、難燃剤[E]および/または液晶性樹脂[H]を特定量含むポリカーボネート樹脂成形材料(例えば、特許文献4参照)が提案されている。
特開平08−080579号公報 特開2009−242456号公報 特開2013−1818号公報 特開2013−209629号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載された技術は、強化繊維を配合することにより弾性率、強度、寸法安定性を改良することができるものの、配向の影響による強い異方性が温度変化による寸法変化を大きくするため、成形品の寸法安定性が不十分である課題があった。また、特許文献4に記載された技術は、薄肉複雑形状を得るための薄肉流動性および耐熱性が低く、金属代替材料としては不十分であった。
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、薄肉流動性に優れ、温度変化に対する寸法安定性および耐熱性に優れた成形品を得ることのできる液晶性樹脂組成物およびその成形品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭意検討した結果、液晶性樹脂に、炭素繊維をエポキシ樹脂で収束して得られる炭素繊維複合体を特定量配合してなる液晶性樹脂組成物が、薄肉流動性に優れ、かかる液晶性樹脂組成物により、温度変化に対する寸法安定性および耐熱性に優れた成形品を得ることができることを見出した。本発明は主として以下の構成を有する。
(1)液晶性樹脂(A)100重量部に対して、炭素繊維(B)をエポキシ樹脂(C)で収束して得られる炭素繊維複合体(D)5〜100重量部を配合してなる液晶性樹脂組成物。
(2)前記エポキシ樹脂(C)がビスフェノールA型エポキシ樹脂を含む前記(1)に記載の液晶性樹脂組成物。
(3)前記炭素繊維(B)の数平均繊維径が10μm以下である前記(1)または(2)に記載の液晶性樹脂組成物。
(4)前記炭素繊維(B)がポリアクリロニトリル系炭素繊維である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶性樹脂組成物。
(5)前記液晶性樹脂(A)が液晶性ポリエステル樹脂である前記(1)〜(4)のいずれかに記載の液晶性樹脂組成物。
(6)前記液晶性ポリエステル樹脂が全芳香族液晶性ポリエステル樹脂である前記(5)に記載の液晶性樹脂組成物。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の液晶性樹脂組成物を成形してなる成形品。
本発明の液晶性樹脂組成物は、薄肉流動性に優れる。本発明の液晶性樹脂組成物により、温度変化に対する寸法安定性および耐熱性に優れた液晶性樹脂組成物およびその成形品を得ることができる。
本発明の液晶性樹脂組成物は、液晶性樹脂(A)100重量部に対して、炭素繊維(B)をエポキシ樹脂(C)で収束して得られる炭素繊維複合体(D)5〜100重量部を配合してなる。本発明の液晶性樹脂組成物は、液晶性樹脂(A)を配合してなることにより、薄肉流動性に優れる。さらに、成形品の耐熱性を向上させ、温度変化に対する寸法安定性も向上させることができる。
本発明における液晶性樹脂(A)としては、異方性溶融相を形成する液晶性ポリエステル樹脂および液晶性ポリエステルアミド樹脂などが挙げられる。液晶性ポリエステル樹脂としては、例えば、芳香族オキシカルボニル単位、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位、芳香族および/またはジカルボニル単位からなる群より選ばれる構造単位を有するものが挙げられる。液晶性ポリエステルアミド樹脂としては、例えば、上記構造単位と芳香族イミノカルボニル単位、芳香族ジイミノ単位、芳香族イミノオキシ単位からなる群より選ばれる構造単位を有するものが挙げられる。これらを2種以上配合してもよい。これらの中でも、液晶性ポリエステル樹脂が好ましい。
芳香族オキシカルボニル単位としては、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸などから生成した構造単位が挙げられる。これらを2種以上有してもよい。これらの中でも、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位が好ましい。芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位としては、例えば、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどから生成した構造単位が挙げられる。これらを2種以上有してもよい。これらの中でも、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンから生成した構造単位が好ましい。芳香族および/または脂肪族ジカルボニル単位としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などから生成した構造単位が挙げられる。これらを2種以上有してもよい。これらの中でも、テレフタル酸、イソフタル酸から生成した構造単位が好ましい。
液晶性ポリエステル樹脂の具体例としては、p−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物、芳香族ジカルボン酸および/または脂肪族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸および/またはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、ハイドロキノンから生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸および/またはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、テレフタル酸および/またはイソフタル酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、テレフタル酸および/またはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボンから生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、2,6−ナフタレンジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂などが挙げられる。特に、エチレングリコールから生成した構造単位などの脂肪族成分を含有しない全芳香族液晶性ポリエステル樹脂が好ましく、成形品の耐熱性および温度変化に対する寸法安定性をより向上させることができる。
これら液晶性ポリエステル樹脂の中でも、下記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から構成される液晶性ポリエステル樹脂は、成形品の温度変化に対する寸法安定性をより向上させることができるため好ましい。
Figure 2015189896
上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位を、構造単位(II)は4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位を、構造単位(III)はハイドロキノンから生成した構造単位を、構造単位(IV)はテレフタル酸から生成した構造単位を、構造単位(V)はイソフタル酸から生成した構造単位を各々示す。
成形品の耐熱性をより向上させる観点から、構造単位(I)は、構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して68〜80モル%であることが好ましい。液晶性樹脂組成物の薄肉流動性と成形品の耐熱性をよりバランスよく向上させる観点から、70〜78モル%がより好ましく、73〜78モル%がさらに好ましい。
また、成形品の温度変化に対する寸法安定性をより向上させる観点から、構造単位(II)は、構造単位(II)および(III)の合計に対して55〜75モル%が好ましい。成形品の温度変化に対する寸法安定性および耐熱性をよりバランスよく向上させる観点から、58〜70モル%がより好ましい。
また、成形品の温度変化に対する寸法安定性をより向上させる観点から、構造単位(IV)は構造単位(IV)および(V)の合計に対して60〜85モル%が好ましい。成形品の温度変化に対する寸法安定性および耐熱性をよりバランスよく向上させる観点から、65〜85モル%がより好ましく、70〜85モル%がさらに好ましい。
また、構造単位(II)および(III)の合計と(IV)および(V)の合計は実質的に等モルであることが好ましい。ここでいう「実質的に等モル」とは、末端を除くポリマー主鎖を構成する構造単位が等モルであることを示す。このため、末端を構成する構造単位まで含めた場合には必ずしも等モルとはならない態様も、「実質的に等モル」の要件を満たしうる。
本発明において、各構造単位の含有量は、液晶性ポリエステル樹脂をNMR(核磁気共鳴)試験管に量りとり、液晶性ポリエステル樹脂が可溶な溶媒(例えば、ペンタフルオロフェノール/重テトラクロロエタン−d混合溶媒)に溶解して、H−NMRスペクトル測定を行い、各構造単位由来のピーク面積比から算出することができる。
また、本発明における液晶性ポリエステル樹脂は、下記式[1]で定義されるΔS(融解エントロピー)が1.0×10−3〜3.0×10−3J/g・Kであることが好ましい。ΔSが1.0×10−3J/g・K以上であると、液晶性樹脂組成物の薄肉流動性と成形品の温度変化に対する寸法安定性をより向上させることができる。1.5×10−3J/g・K以上がより好ましく、2.0×10−3J/g・Kがさらに好ましい。一方、ΔSが3.0×10−3J/g・K以下であると、成形品の耐熱性をより向上させることができる。2.6×10−3J/g・K以下がより好ましく、2.3×10−3J/g・K以下がさらに好ましい。
ΔS(J/g・K)=ΔHm(J/g)/Tm(K) [1]
ここで、Tm(融点)とは、示差熱量測定において、重合を完了したポリマーを室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm3)を指す。ΔHmは、該Tm3の吸熱ピーク面積(ΔHm3)である。
通常、Tm2とTm3、またその吸熱ピーク面積(ΔHm2とΔHm3)は同等の値となるが、ポリマーの重合後、繊維やフィルム等に加工する際に溶融後延伸がかけられると、必ずしも同等とはならない場合がある。上記溶融後延伸がかけられると、ポリマーの分子が強く配向し、示差熱量測定における二度目の昇温時にも十分に配向緩和せず、Tm2およびΔHm2が本来のポリマーの特性を表さず、Tm2とTm3、およびΔHm2とΔHm3とが変化することがあるためである。そのため、ポリマーの正確なΔS(融解エントロピー)を求める際は、外因がないTm3およびΔHm3を用いて算出する必要がある。
ΔSを上記の好ましい範囲に調整する手段としては、例えば、液晶性ポリエステル樹脂の構造単位およびその含有量を、前述の好ましい範囲とすることなどが挙げられる。
本発明における液晶性ポリエステル樹脂の融点(Tm)は、加工性と耐熱性をよりバランスよく向上させる観点から、好ましくは220〜350℃であり、より好ましくは270〜345℃であり、さらに好ましくは300〜340℃である。
本発明における液晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量は、3,000〜50,000が好ましく、より好ましくは8,000〜30,000であり、さらに好ましくは8,000〜20,000の範囲である。
本発明の実施形態の液晶性ポリエステル樹脂は、重量平均分子量を数平均分子量で除した値である分散度が2.5以下であることが好ましい。分散度が2.5以下である場合には、分子量分布がシャープであるため、薄肉流動性がより向上する。分散度は好ましくは2.2以下であり、より好ましくは2.0以下である。
なお、重量平均分子量および数平均分子量は、液晶性ポリエステル樹脂が可溶な溶媒を溶離液として使用してGPC−LS(ゲル浸透クロマトグラフ−光散乱)法により測定することが可能である。液晶性ポリエステル樹脂が可溶な溶媒としては、例えば、ハロゲン化フェノール類、ハロゲン化フェノールと一般有機溶媒との混合溶媒が挙げられる。好ましくはペンタフルオロフェノール、およびペンタフルオロフェノールとクロロホルムの混合溶媒であり、なかでもハンドリング性の観点からペンタフルオロフェノール/クロロホルム混合溶媒が好ましい。
本発明における液晶性ポリエステル樹脂の溶融粘度は、1〜200Pa・sが好ましく、10〜100Pa・sがより好ましく、20〜50Pa・sがさらに好ましい。なお、溶融粘度は、液晶性ポリエステル樹脂の融点+10℃の条件で、ずり速度1,000/秒の条件下で高化式フローテスターによって測定した値である。
本発明における液晶性ポリエステル樹脂は、公知のポリエステル樹脂の脱酢酸重合法により得ることができる。例えば、所定量の芳香族ヒドロキシカルボン酸および芳香族ジオールのフェノール性水酸基を、無水酢酸を用いてアセチル化した後、脱酢酸重合する方法が挙げられる。以下に、p−ヒドロキシ安息香酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、テレフタル酸およびイソフタル酸を用いた場合について例を挙げて説明する。
アセチル化する工程においては、例えば、所定量のp−ヒドロキシ安息香酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、テレフタル酸、イソフタル酸および無水酢酸を、反応容器中に仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら加熱して水酸基をアセチル化することが好ましい。上記反応容器は、撹拌翼を備えることとしてもよく、また、留出管を備えることとしてもよく、また、下部に吐出口を備えることしてもよい。アセチル化する条件は、通常130〜150℃の範囲で1〜3時間である。
無水酢酸の使用量は、p−ヒドロキシ安息香酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニルおよびハイドロキノンのフェノール性水酸基の合計の1.00〜1.15モル当量であることが好ましく、1.05〜1.12モル当量がより好ましく、1.07〜1.12モル当量がさらに好ましい。無水酢酸の使用量を上記範囲にすることにより、成形品の耐熱性をより向上させることができる。
また、脱酢酸重合する工程としては、液晶性ポリエステル樹脂が溶融する温度で減圧下反応させ、重合反応を完了させる溶融重合法が好ましい。より具体的には、アセチル化後、酢酸を留去させながら反応を進行させるために液晶性ポリエステル樹脂の溶融温度以上に昇温し、減圧により脱酢酸重合することが好ましい。溶融重合法は均一なポリマーを製造するために有利な方法であり、液晶性樹脂組成物の薄肉流動性をより向上させることができる。
脱酢酸重合させる温度は、通常液晶性ポリエステル樹脂の一般的な溶融温度、例えば、250〜365℃の範囲であり、好ましくは液晶性ポリエステルの融点+10℃以上の温度である。重合させるときの減圧度は通常0.1mmHg(13.3Pa)〜20mmHg(2660Pa)であり、好ましくは10mmHg(1330Pa)以下、より好ましくは5mmHg(665Pa)以下である。なお、アセチル化と重合は同一の反応容器で連続して行ってもよいし、異なる反応容器で行ってもよい。
重合終了後、得られたポリマーを反応容器から取り出す方法としては、ポリマーが溶融する温度で反応容器内を、例えば、およそ0.02〜0.5MPaに加圧し、反応容器に設けられた吐出口よりポリマーを吐出させ、吐出されたポリマーを冷却水中で冷却する方法を挙げることができる。上記反応容器内の加圧は、例えば、0.02〜0.5MPaとすればよい。上記吐出口は、反応容器下部に設ければよい。また、ポリマーは、吐出口からストランド状に吐出させればよい。冷却液中で冷却したポリマーをペレット状に切断することで、樹脂ペレットを得ることができる。
液晶性ポリエステル樹脂を製造する際に、固相重合法により重合反応を完了させることも可能である。例えば、液晶性ポリエステル樹脂のポリマーまたはオリゴマーを粉砕機で粉砕し、窒素気流下または減圧下で加熱し、所望の重合度まで重合し、反応を完了させる方法が挙げられる。上記加熱は、液晶性ポリエステル樹脂の融点−5℃〜融点−50℃(例えば、200〜300℃)の範囲で1〜50時間行うこととすればよい。
液晶性ポリエステル樹脂の重合反応は無触媒でも進行するが、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、金属マグネシウムなどの金属化合物を触媒として使用することもできる。
本発明の液晶性樹脂組成物は、液晶性樹脂(A)に炭素繊維(B)をエポキシ樹脂(C)で収束して得られる炭素繊維複合体(D)を配合してなる。炭素繊維(B)を用いることにより、成形品の温度変化に対する寸法安定性を向上させることができる。また、エポキシ樹脂(C)を用いることにより、液晶性樹脂組成物の薄肉流動性を向上させ、成形品の耐熱性および温度変化に対する寸法安定性を向上させることができる。
本発明における炭素繊維(B)としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系、レーヨン系などの炭素繊維が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらの中でも、成形品の耐熱性と温度変化に対する寸法安定性をよりバランスよく向上させる観点から、PAN系炭素繊維がより好ましい。
また、炭素繊維(B)の数平均繊維径は特に限定されないが、液晶性樹脂組成物の薄肉流動性および成形品の温度変化に対する寸法安定性をより向上させる観点から、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましい。一方、成形品の耐熱性をより向上させる観点から、1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。
本発明における炭素繊維(B)の数平均繊維径は、次の方法により測定することができる。炭素繊維(B)束を走査型電子顕微鏡(1,000倍)にて観察し、無作為に選んだ50本の炭素繊維について繊維径を計測して数平均値を求めることにより、数平均繊維径を算出できる。また、液晶性樹脂組成物中や成形品中においても、炭素繊維(B)の数平均繊維径は変化しないと考えられることから、液晶性樹脂組成物や成形品中の炭素繊維(B)の数平均繊維径を測定することもできる。この場合、液晶性樹脂組成物または成形品の断面を走査型電子顕微鏡(1,000倍)にて観察し、無作為に選んだ50本の炭素繊維について繊維径を計測して数平均値を求めることにより、炭素繊維(B)の数平均繊維径を算出できる。
本発明におけるエポキシ樹脂(C)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂とは、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂である。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂とは、ビスフェノールFとエピクロロヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂である。
脂肪族エポキシ樹脂としては、例えば、ジグリシジルエーテル化合物、ポリグリシジルエーテル化合物などが挙げられる。ジグリシジルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル類、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル類、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル類等が挙げられる。ポリグリシジルエーテル化合物としては、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル類、ソルビトールポリグリシジルエーテル類、アラビトールポリグリシジルエーテル類、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル類、トリメチロールプロパングリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル類、脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテル類等が挙げられる。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂とは、フェノールとホルムアルデヒドの反応生成物であるフェノールノボラックとエピクロロヒドリンとの反応により得られる多官能エポキシ樹脂である。
本発明において、エポキシ樹脂(C)のエポキシ当量は100g/eq以上3000g/eq未満が好ましい。エポキシ当量が100g/eq以上であると、成形品の耐熱性と温度変化に対する寸法安定性をより向上させることができる。300g/eq以上がより好ましい。一方、エポキシ当量が3000g/eq以下であれば、液晶性樹脂組成物の薄肉流動性と成形品の耐熱性をより向上させることができる。1500g/eq以下がより好ましい。
ここで、エポキシ樹脂(C)のエポキシ当量とは、エポキシ基1個あたりの分子量を指し、JIS K−7236(1995)に準拠して測定することができる。複数のエポキシ樹脂を併用する場合、複数のエポキシ樹脂全体の平均エポキシ当量が前記範囲にあることが好ましい。ここで、エポキシ樹脂(C)の平均エポキシ当量は、例えば、3種類のエポキシ樹脂を併用する場合を例に計算方法を説明すると、エポキシ当量がEx(g/eq)のエポキシ樹脂XをWx重量部、エポキシ当量がEy(g/eq)のエポキシ樹脂YをWy重量部、エポキシ当量がEz(g/eq)のエポキシ樹脂ZをWz重量部配合する場合、平均エポキシ当量は下記式[3]で求められる。
平均エポキシ当量=(Wx+Wy+Wz)/(Wx/Ex+Wy/Ey+Wz/Ez) [3]
エポキシ樹脂(C)の炭素繊維(B)への収束量は特に限定されないが、炭素繊維複合体100重量%中におけるエポキシ樹脂(C)の占める割合は、0.01〜10重量%が好ましい。収束量が0.01重量%以上であると、液晶性樹脂組成物の薄肉流動性および成形品の温度変化に対する寸法安定性をより向上させることができる。0.05重量%以上がより好ましく、0.1重量%以上がさらに好ましい。一方、収束量が10重量%以下であると、液晶性樹脂組成物の薄肉流動性および成形品の温度変化に対する寸法安定性をより向上させることができる。5重量%以下がより好ましく、2重量%以下がさらに好ましい。
エポキシ樹脂(C)の収束手段としては特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂(C)を溶媒(分散させる場合の分散媒含む)中に溶解(分散も含む)した処理液を調製し、該処理液を炭素繊維に付与した後に、溶媒を乾燥・気化させ、除去することにより、エポキシ樹脂(C)を炭素繊維に付与することが一般的に行われる。処理液を炭素繊維に付与する方法としては、例えば、ローラーを介して炭素繊維を処理液に浸漬する方法、処理液の付着したローラーに炭素繊維を接する方法、処理液を霧状にして炭素繊維に吹き付ける方法などがある。また、バッチ式、連続式いずれでもよいが、生産性がよくバラツキが小さくできる連続式が好ましい。この際、炭素繊維複合体に対するエポキシ樹脂(C)の付着量が適正範囲内で均一に付着するように、処理液濃度、温度、糸条張力などをコントロールすることが好ましい。
乾燥温度は、エポキシ樹脂(C)の種類や付着量に応じて調整することができる。150℃以上350℃以下であることが好ましく、180℃以上250℃以下であることがより好ましい。
エポキシ樹脂(C)処理液に使用する溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトン等が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらの中でも、取扱いが容易である点および防災の観点から、水が好ましい。
本発明における炭素繊維複合体(D)とは、炭素繊維(B)をエポキシ樹脂(C)で収束して得られる複合体である。炭素繊維複合体(D)は、連続繊維(ロービング)、カットファイバー、チョップドストランド、ミルドファイバーなどいずれの形態でもよいが、液晶性樹脂(A)への分散性の観点から、チョップドストランドが好ましい。
チョップドストランドへの加工方法は特に制限されるものではないが、連続繊維(ロービング)の状態でエポキシ樹脂(C)を収束し、これを機械的に切断する方法が例示される。
本発明の液晶性樹脂組成物は、液晶性樹脂(A)100重量部に対して、炭素繊維複合体(D)5〜100重量部を配合してなる。炭素繊維複合体(D)の配合量が5重量部未満であると、成形品の温度変化に対する寸法安定性および耐熱性が低下する。10重量部以上が好ましく、35重量部以上がより好ましい。一方、炭素繊維複合体(D)の配合量が100重量部を超えると、液晶性樹脂組成物の薄肉流動性が低下する。
本発明の液晶性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、炭素繊維(B)以外の繊維状充填材や、繊維状充填材以外の充填材を含有してもよい。繊維状充填材としては、例えば、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミック繊維、ボロンウィスカー繊維、アスベスト繊維などを挙げることができる。繊維状充填材以外の充填材としては、例えば、マイカ、グラファイト、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスマイクロバルーン、クレー、ワラステナイト、酸化チタン、二硫化モリブデン等の粉状、粒状あるいは板状の無機フィラーを挙げることができる。これらを2種以上含有してもよい。
本発明の液晶性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない程度の範囲で、酸化防止剤、熱安定剤(例えば、ヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤(例えば、レゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノンなど)、離型剤(モンタン酸およびその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワックスなど)、染料(例えば、ニグロシンなど)または顔料(例えば、硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラックなど)を含む着色剤、可塑剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤などの公知の添加剤や他の熱可塑性樹脂(フッ素樹脂など)を配合してもよい。これらを配合することにより、所定の特性を付与することができる。
本発明の液晶性樹脂組成物は、前記液晶性樹脂(A)、炭素繊維複合体(D)および必要に応じてその他成分を溶融混練することにより製造することが好ましい。溶融混練には公知の方法を用いることができる。溶融混練装置としては、例えば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単軸もしくは二軸押出機などを用いることができる。これらを2種以上組み合わせてもよい。これらのうち、押出機を用いることが好ましく、二軸押出機を用いることがより好ましく、なかでも炭素繊維複合体(D)を投入する中間添加口を有する二軸押出機を用いることが特に好ましい。
本発明の液晶性樹脂組成物は、射出成形、射出圧縮成形、圧縮成形、押出成形、ブロー成形、プレス成形、紡糸などの公知の成形法により各種成形品に成形することができる。特に、その優れた薄肉流動性を活かして、射出成形することが好ましい。成形品としては、射出成形品、押出成形品、プレス成形品、シート、パイプ、未延伸フィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムなどの各種フィルム、未延伸糸、超延伸糸などの各種繊維などが挙げられる。
本発明の液晶性樹脂組成物およびその成形品は、例えば、各種ギヤー、各種ケース、センサー、LEDランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケース、リレーベース、リレー用スプール、スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント配線板、プロジェクタ、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、ハウジング、半導体トレイ、液晶ディスプレイ部品、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、HDD部品、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品などに代表される電気・電子部品、VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク(登録商標)・コンパクトディスクなどの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品などに代表される家庭・事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、オイルレス軸受、船尾軸受、水中軸受などの各種軸受、モーター部品、ライター、タイプライターなどに代表される機械関連部品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表される光学機器、精密機械関連部品、オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディマー用ポテンショメーターベース、排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキバット磨耗センサー、エアコン用サーモスタットベース、エアコン用モーターインシュレーター、パワーウインド等の車載用モーターインシュレーター、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンべイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュター、スタータースィッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウオッシャーノズル、エアコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ランプベゼル、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケースなどの自動車・車両関連部品などに用いることができる。特に薄肉流動性、寸法安定性、耐熱性に優れることから、100mm四方以上の平板形態の成形品、例えばコネクターのSMT用トレイや半導体トレイなどに有用である。
以下、実施例により本発明をさらに詳述するが、本発明の骨子は以下の実施例のみに限定されるものではない。
各特性の評価方法は以下の通りである。
(1)液晶性ポリエステル樹脂の組成分析
液晶性ポリエステルの組成分析は、H−核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)測定により実施した。液晶性ポリエステル樹脂をNMR試料管に50mg秤量し、溶媒(ペンタフルオロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン−d=65/35(重量比)混合溶媒)800μLに溶解して、UNITY INOVA500型NMR装置(バリアン社製)を用いて観測周波数500MHz、温度80℃でH−NMR測定を実施し、7〜9.5ppm付近に観測される各構造単位由来のピーク面積比から組成を分析した。
(2)液晶性ポリエステル樹脂の融点(Tm)およびΔS(融解エントロピー)測定
液晶性ポリエステル樹脂を、示差走査熱量計DSC−7(パーキンエルマー製)により、室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm3)を融点とし、融点とその吸熱ピーク面積(ΔHm3)から下記式[1]によってΔS(J/g・K)を算出した。以下の製造例においては、融点をTm、融解エントロピーをΔSと記載する。
ΔS(J/g・K)=ΔHm(J/g)/Tm(K) [1]
(3)液晶性ポリエステル樹脂の分子量および分散度測定
液晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量および重量平均分子量測定は、下記条件に示したゲル浸透クロマトグラフ(GPC)/LALLS法により測定した。また、重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で除して分散度(Mw/Mn)を算出した。
(GPC)
GPC装置:Waters製
検出器:示差屈折率検出器RI2410(Waters製)
カラム:Shodex K−806M(2本)、K−802(1本)(昭和電工製)
溶離液:ペンタフルオロフェノール/クロロホルム(35/65(重量比))
測定温度:23℃
流速:0.8mL/分
試料注入量:200μL(濃度:0.1重量%)
(LALLS)
装置:低角度レーザー光散乱光度計KMX−6(Chromatix製)
検出器波長:633nm(He−Ne)
検出器温度:23℃。
(4)液晶性ポリエステル樹脂の溶融粘度測定
液晶性ポリエステル樹脂の溶融粘度は、液晶性ポリエステル樹脂の融点+10℃の条件で、ずり速度1,000/秒の条件下で高化式フローテスターによって測定した。
(5)成形品の寸法安定性評価
各実施例および比較例により得られた樹脂組成物のペレットから、ファナックα30C射出成形機を用いて、シリンダー温度を液晶性ポリエステル樹脂(またはポリカーボネート樹脂)の融点+20℃、金型温度を90℃、射出速度を300mm/秒、圧力を下限圧+1MPaに設定し、幅80mm×長さ80mm×厚さ2mmの角板成形品を射出成形した。得られた角板成形品について、セイコー電子工業製SSC−5020・TMA100を用いて、30℃〜250℃まで(溶融するものは溶融により寸法が急激に減り始める時点まで)10℃/分の昇温速度で昇温させた時のTD方向およびMD方向の寸法を測定した。30℃における寸法を基準として、下記式により線膨張係数を求めた。
線膨張係数[℃]={(200℃における寸法−30℃における寸法)の絶対値}/{30℃における寸法×(200℃−30℃)}
(6)耐熱性評価
各実施例および比較例により得られた樹脂組成物のペレットから、ファナックα30C射出成形機(ファナック製)を用いて、シリンダー温度を液晶性ポリエステル樹脂(またはポリカーボネート樹脂)の融点+20℃、金型温度を90℃、射出圧力を下限圧×1.1(MPa)、射出速度を120mm/秒に設定し、幅12.7mm×長さ127mm×厚さ3.2mmの角板成形品を射出成形した。得られた角板成形品を用いて、ASTM D648−06(1.82MPa)に従って荷重たわみ温度(℃)を測定した。
(7)薄肉流動性
各実施例および比較例で得られた樹脂組成物のペレットから、ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、射出成形した。その際、幅12.7mm×長さ100mm×厚さ0.4mmの成形品を成形できる金型を用いた。シリンダー温度を液晶性ポリエステル樹脂(またはポリカーボネート樹脂)のの融点Tm+10℃に設定し、金型温度を90℃に設定した。射出圧力300mm/秒で流動方向のソリが0.5mm以下になる最大の射出圧力条件において、幅12.7mm×厚さ0.4mmのキャビティにおける流動長を測定した。成形を20ショット行い、それぞれの流動長の数平均値を算出した。
液晶性樹脂(A)
[製造例1]
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸932重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル251重量部、ハイドロキノン99重量部、テレフタル酸284重量部、イソフタル酸90重量部および無水酢酸1252重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で1時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.68℃/分で昇温させ、270℃から350℃までを平均昇温速度1.4℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を350℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶性ポリエステル樹脂(A−1)を得た。
この液晶性ポリエステル樹脂(A−1)について組成分析を行ったところ、p−ヒドロキシ安息香酸由来の構造単位(構造単位(I))と4,4’−ジヒドロキシビフェニル由来の構造単位(構造単位(II))とハイドロキノン由来の構造単位(構造単位(III))の合計に対するp−ヒドロキシ安息香酸由来の構造単位(構造単位(I))の割合は、75モル%であった。4,4’−ジヒドロキシビフェニル由来の構造単位(構造単位(II))とハイドロキノン由来の構造単位(構造単位(III))の合計に対する4,4’−ジヒドロキシビフェニル由来の構造単位(構造単位(II))の割合は、60モル%であった。テレフタル酸由来の構造単位(構造単位(IV))とイソフタル酸由来の構造単位(構造単位(V))の合計に対するテレフタル酸由来の構造単位(構造単位(IV))の割合は、76モル%であった。4,4’−ジヒドロキシビフェニル由来の構造単位(構造単位(II))およびハイドロキノン由来の構造単位(構造単位(III))の合計と、テレフタル酸由来の構造単位(構造単位(IV))およびイソフタル酸由来の構造単位(構造単位(V))の合計とは、実質的に等モルであった。また、Tmは330℃、ΔSは2.2×10−3J/g・K、数平均分子量は11,800、分散度は1.8、溶融粘度は28Pa・sであった。
[製造例2]
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸995重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112重量部、ポリエチレンテレフタレート216重量部および無水酢酸969重量部(フェノール性水酸基合計の1.09当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら130℃で2時間反応させた後、ジャケット温度を145℃から270℃までを平均昇温速度0.64℃/分で昇温させ、270℃から335℃までを平均昇温速度1.5℃/分で昇温させた。昇温時間は4時間であった。その後、重合温度を335℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、撹拌に要するトルクが20kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶性ポリエステル樹脂(A−2)を得た。
この液晶性ポリエステル樹脂(A−2)について組成分析を行ったところ、構造単位(I)が66.7モル%、構造単位(II)が6.3モル%、ポリエチレンテレフタレート由来のエチレンジオキシ単位が10.4モル%、構造単位(IV)が16.6モル%であった。また、Tmは313℃、ΔSは1.9×10−3J/g・K、数平均分子量は9,800、分散度は2.8、溶融粘度は13Pa・sであった。
[製造例3]
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸907重量部、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸457重量部および無水酢酸946重量部(フェノール性水酸基合計の1.03モル当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら室温から145℃まで30分間かけて昇温した後、145℃で2時間反応させた。その後、325℃まで4時間かけて昇温した。重合温度を325℃に保持しながら、1.5時間かけて1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に20分間反応を続け、撹拌に要するトルクが15kg・cmに到達したところで重合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズし、液晶性ポリエステル樹脂(A−3)を得た。
この液晶性ポリエステル樹脂(A−3)について組成分析を行ったところ、p−ヒドロキシ安息香酸由来の構造単位が73モル%、6−ヒドロキシナフトエ酸由来の構造単位が27モル%であった。また、Tmは283℃、ΔSは1.43×10−3J/g・K、数平均分子量は9500、分散度は2.5、溶融粘度は45であった。
炭素繊維(B)
[製造例4]
ポリアクリロニトリルを主成分とする共重合体から紡糸、焼成処理、表面酸化処理を行い、数平均繊維径7μm、比重1.8g/cmの炭素繊維(B−1)を得た。ここで、炭素繊維(B)の数平均繊維径は、炭素繊維(B−1)束を走査型電子顕微鏡(1,000倍)にて観察し、無作為に選んだ50本の炭素繊維について繊維径を計測して数平均値を求めることにより算出した。
[製造例5]
径の大きい紡糸口金を用いたこと以外は製造例4と同様にして、単繊維直径13μm、比重1.9g/cmの炭素繊維(B−2)を得た。
ピッチ系炭素繊維(B−3):日本グラファイトファイバー社製XN−90−60S、平均繊維径9μm、密度2.2g/cm)を用いた。
エポキシ樹脂(C)
[C−1]:三菱化学(株)製 ビスフェノールA型エポキシ樹脂jER1003(エポキシ当量:700g/eq)を用いた。
[C−2]ナガセケムテックス(株)製 ポリグリセリンポリグリシジルエーテルEX−521(エポキシ当量:183g/eq)を用いた。
炭素繊維複合体(D)
[製造例6]
エポキシ樹脂(C−1)を水溶媒中に分散した処理液を調製し、該処理液を炭素繊維(B−1)に付与した後に、溶媒を200℃で乾燥・気化させて除去し、6mm長に機械切断し、炭素繊維複合体(D−1)を得た。炭素繊維複合体(D−1)100重量%中におけるエポキシ樹脂(C−1)の付着量は1.9重量%であった。
[製造例7]
炭素繊維(B−1)にかえて炭素繊維(B−2)を用いたこと以外は製造例6と同様にして炭素繊維複合体(D−2)を得た。炭素繊維複合体(D−2)100重量%中におけるエポキシ樹脂(C−1)の付着量は1.9重量%であった。
[製造例8]
エポキシ樹脂(C−1)にかえてエポキシ樹脂(C−2)を用いたこと以外は製造例6と同様にして炭素繊維複合体(D−3)を得た。炭素繊維複合体(D−3)100重量%中におけるエポキシ樹脂(C−2)の付着量は1.9重量%であった。
[製造例9]
炭素繊維(B−1)にかえて炭素繊維(B−2)を用いたこと以外は製造例8と同様にして炭素繊維複合体(D−4)を得た。炭素繊維複合体(D−4)100重量%中におけるエポキシ樹脂(C−2)の付着量は1.9重量%であった。
[製造例10]
炭素繊維(B−1)にかえて炭素繊維(B−3)を用いたこと以外は製造例8と同様にして炭素繊維複合体(D−5)を得た。炭素繊維複合体(D−5)100重量%中におけるエポキシ樹脂(C−2)の付着量は1.9重量%であった。
その他繊維状強化材複合体(H)
[製造例11]
エポキシ樹脂(C−1)にかえて1,6−ヘキサメチレンカーボネートジオールとヘキサメチレンジイソシアネートとを重合した自己乳化型ポリウレタン樹脂(E−1)を用いたこと以外は製造例6と同様にしてウレタン樹脂収束炭素繊維(H−1)を得た。
(H−2)日東紡績(株)製 シランカップリング剤(E−2)で収束したガラス繊維(G−1)SS05DE−413SP(数平均繊維長100μm、数平均繊維径6μm)を用いた。
[製造例12]
エポキシ樹脂(C−1)にかえて水溶性芳香族ポリエステル樹脂(東洋紡(株)製“バイロナール”(登録商標))(E−3)を用いたこと以外は製造例6と同様にして炭素繊維複合体(H−3)を得た。
その他の熱可塑性樹脂(F)
(F−1)帝人化成(株)製 ポリカーボネート樹脂 “パンライト”(登録商標)L−1225Lを用いた。
[実施例1〜11、比較例1〜6]
サイドフィーダーを備えた東芝機械製TEM35B型2軸押出機に、表1〜2に示す液晶性樹脂(A−1)〜(A−3)またはその他熱可塑性樹脂(F−1)をホッパーから投入し、表1〜2に示す炭素繊維複合体(D−1)〜(D−5)またはその他繊維状強化材複合体(H−1)〜(H−3)を表1〜2に示す配合量でサイドフィーダーから投入した。シリンダー温度を液晶性樹脂の融点+10℃(ただし、その他熱可塑性樹脂(F−1)の場合は300℃)に設定し、溶融混練してペレットを得た。得られた樹脂組成物のペレットを熱風乾燥した後、上記(5)〜(7)の評価を行った。評価結果を表1〜2に示す。
Figure 2015189896
Figure 2015189896
表1〜2から、本発明の液晶性樹脂組成物は薄肉流動性に優れ、成形品の温度変化に対する寸法安定性および耐熱性に優れることが分かる。さらに、実施例1〜2の結果から、液晶性樹脂(A)として全芳香族ポリエステル樹脂を用いた場合、成形品の温度変化に対する寸法安定性および耐熱性により優れることがわかる。実施例1と9の結果から、前記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から構成される全芳香族ポリエステル樹脂を用いた場合、液晶性樹脂組成物の薄肉流動性により優れ、成形品の耐熱性および温度変化に対する寸法安定性により優れることがわかる。また、実施例1、3〜6の評価結果から、炭素繊維複合体(D)として数平均繊維径が10μm以下である炭素繊維をビスフェノールA型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂で収束して得られる複合体を用いた場合に、液晶性樹脂組成物の薄肉流動性により優れ、成形品の耐熱性および温度変化に対する寸法安定性により優れることがわかる。また、実施例1、7〜8、10〜11の評価結果から、炭素繊維複合体(D)の配合量を好ましくは10重量部以上、より好ましくは35重量部以上とすることにより、成形品の耐熱性および温度変化に対する寸法安定性をより向上させることができることがわかる。
一方、液晶性樹脂(A)を含まない比較例1は、液晶性樹脂組成物の薄肉流動性および成形品の耐熱性が低く、収束にエポキシ樹脂を用いない比較例2および比較例6は、液晶性樹脂組成物の薄肉流動性、成形品の耐熱性および温度変化に対する寸法安定性が低下した。炭素繊維を用いない比較例3は、成形品の温度変化に対する寸法安定性が低下した。また、炭素繊維複合体(D)配合量の少ない比較例4は寸法安定性および耐熱性が低く、炭素繊維複合体(D)配合量の多い比較例5は薄肉流動性が低下した。
本発明の液晶性樹脂組成物は薄肉流動性に優れ、温度変化に対する寸法安定性および耐熱性に優れた成形品を得ることができる。このため、100mm四方以上の平板形態の成形品、例えば、コネクターのSMTトレイや半導体トレイなどに特に好ましく適用することが可能である。

Claims (7)

  1. 液晶性樹脂(A)100重量部に対して、炭素繊維(B)をエポキシ樹脂(C)で収束して得られる炭素繊維複合体(D)5〜100重量部を配合してなる液晶性樹脂組成物。
  2. 前記エポキシ樹脂(C)がビスフェノールA型エポキシ樹脂を含む請求項1に記載の液晶性樹脂組成物。
  3. 前記炭素繊維(B)の数平均繊維径が10μm以下である請求項1または2に記載の液晶性樹脂組成物。
  4. 前記炭素繊維(B)がポリアクリロニトリル系炭素繊維である請求項1〜3のいずれかに記載の液晶性樹脂組成物。
  5. 前記液晶性樹脂(A)が液晶性ポリエステル樹脂である請求項1〜4のいずれかに記載の液晶性樹脂組成物。
  6. 前記液晶性ポリエステル樹脂が全芳香族液晶性ポリエステル樹脂である請求項5に記載の液晶性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の液晶性樹脂組成物を成形してなる成形品。
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