JP5241955B2 - 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 - Google Patents
液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5241955B2 JP5241955B2 JP2012506030A JP2012506030A JP5241955B2 JP 5241955 B2 JP5241955 B2 JP 5241955B2 JP 2012506030 A JP2012506030 A JP 2012506030A JP 2012506030 A JP2012506030 A JP 2012506030A JP 5241955 B2 JP5241955 B2 JP 5241955B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystalline
- crystalline polyester
- polyester resin
- resin composition
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J5/00—Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
- C08J5/04—Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material
- C08J5/0405—Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material with inorganic fibres
- C08J5/043—Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material with inorganic fibres with glass fibres
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L67/00—Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/03—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the shape of the extruded material at extrusion
- B29C48/07—Flat, e.g. panels
- B29C48/08—Flat, e.g. panels flexible, e.g. films
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J5/00—Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
- C08J5/04—Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material
- C08J5/06—Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material using pretreated fibrous materials
- C08J5/08—Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material using pretreated fibrous materials glass fibres
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K7/00—Use of ingredients characterised by shape
- C08K7/02—Fibres or whiskers
- C08K7/04—Fibres or whiskers inorganic
- C08K7/14—Glass
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J2367/00—Characterised by the use of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Derivatives of such polymers
- C08J2367/02—Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
- C08J2367/03—Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds the dicarboxylic acids and dihydroxy compounds having the hydroxy and the carboxyl groups directly linked to aromatic rings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09K—MATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
- C09K2323/00—Functional layers of liquid crystal optical display excluding electroactive liquid crystal layer characterised by chemical composition
Description
本発明は、液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品に関する。
近年、プラスチックの高性能化に対する要求がますます高まり、種々の新規性能を有するポリマーが数多く開発され、市場に供されている。中でも分子鎖の平行な配列を特徴とする光学異方性を示す液晶性ポリエステルなどの液晶性樹脂は、優れた成形性と機械的性質を有する点で注目されており、機械部品、電気・電子部品などに用途が拡大されつつある。液晶性樹脂は、特に、良流動性を必要とするコネクターなどの電気・電子部品に好適に用いられている。
これら、機械部品、電機・電子部品は小型化・精密化が進んでおり、成形品の肉厚も非常に薄肉になっている。このため、製品強度の向上、異方性の低減を目的として、繊維状無機充填材を充填した液晶性ポリエステル樹脂組成物が使用されている。
成形品の薄肉化により、材料に求められる低そり性や寸法精度も高くなっている。成形品の異方性改善を目的に、以下のような液晶性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この液晶性樹脂組成物は、平均繊維径が3〜15μm、重量平均繊維長が0.02〜0.45mmのガラス繊維を5〜300重量部充填してなり、(i)繊維長が1mmを越えるガラス繊維の比率が該ガラス繊維の0〜8重量%、かつ(ii)繊維長が0.1mm以下のガラス繊維の比率が該ガラス繊維の50重量%を越える比率である。しかしながら、かかる液晶性樹脂組成物から得られる成形品は、表面にガラス繊維が浮き出すフィラー浮きが生じ、表面平滑性が不十分である課題があった。
また、液晶性樹脂組成物の場合、液晶性樹脂の固化速度が速いため、その組成物中に分散している長いガラス繊維は湾曲した状態で存在することがある。この組成物の成形品を、表面実装するためにリフローすると、成形品表面が熱により軟化して、湾曲したガラス繊維に復元力が作用し、その結果、表面近傍にあるガラス繊維が浮き出して表面平滑性が低下する、という不具合が生じることがある。また、成形品組み立て時の部品同士の接触・摺動により、液晶性樹脂組成物の充填剤や樹脂の表層が剥がれ、脱離し、端子部付着による導通不良やレンズへの付着による黒点等の不良が問題となってきている。このため、ガラス繊維長を特定の範囲に制御した液晶性ポリエステル樹脂組成物が使用されている。さらに、コネクターをアセンブリーする際にピンを圧入することが多く、充分なピン圧入強度をもつことが、液晶性樹脂組成物に対して求められている。
例えば、ブリスターの抑制、ならびにゲート部および流動末端部のガラス繊維の突出しの抑制を目的に、(i)数平均繊維長が50〜120μm、かつ繊維長20〜150μmの含有率が80%以上であるガラス繊維5〜50重量%と、(ii)液晶性ポリマー95〜5重量%と、を含有する液晶性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、フィラー脱離防止を目的に、液晶性高分子100重量部に対し、繊維径5〜15μm、数平均繊維長30〜200μmの繊維状フィラーを5〜250重量部含有する樹脂成形体が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、かかる成形品はピン圧入強度、低そり性が不十分であった。
また、ウェルド強度と成形品表面の平滑性を改善することを目的に、液晶性樹脂100重量部に対して、最大繊維長が1000μm以下で、かつ重量平均繊維長が200μm以上450μm以下であるガラス繊維を20~80重量部配合してなる液晶性樹脂組成物が提案されている(特許文献4参照)。しかしながら、なおフィラー浮きを抑制するに至っておらず、表面平滑性が不十分である課題があった。
近年の成形品の小型化・精密化により、表面平滑性、低そり性、ピン圧入強度を高いレベルで両立することが求められているが、従来公知の技術ではなお十分ではない。よって本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決し、高い表面平滑性とピン圧入強度を有し、そりを低減した成形品を得ることができる液晶性ポリエステル樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明の実施形態は、上記課題の少なくとも一部を解決するため、以下に挙げる構成の少なくとも一部を有する。
(1)液晶性ポリエステル樹脂100重量部およびガラス繊維10〜100重量部を少なくとも含有する液晶性ポリエステル樹脂組成物である。この液晶性樹脂組成物は、前記ガラス繊維の重量平均繊維長が30〜100μmである。この液晶性樹脂組成物は、繊維長300〜500μmのガラス繊維を全ガラス繊維中0.1〜5.0重量%含有する。
(2)上記(1)記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物である。この液晶性ポリエステル樹脂組成物においては、前記ガラス繊維の繊維長分布における最頻値以上の繊維長を有するガラス繊維の重量分率の合計値(S1)と、前記最頻値未満の繊維長を有するガラス繊維の重量分率の合計値(S2)との比(S1/S2)が3.0〜6.0である。
ただし、上記(1)記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物において、比(S1/S2)は、3.0未満でもよい。そして、上記(1)記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物において、比(S1/S2)は、6.0を超えることとしてもよい。
(3)上記(1)もしくは(2)に記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物である。この液晶性ポリエステル樹脂組成物は、前記液晶性ポリエステル樹脂が下記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から構成される。
ただし、上記(1)もしくは(2)に記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、上記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)の少なくとも一部を含まなくてもよい。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物の製造方法である。この製造方法においては、少なくとも液晶性ポリエステル樹脂およびガラス繊維を押出機により溶融混練する。この製造方法においては、押出機内の充満率を60〜90%にして溶融混練する。
ただし、上記(1)〜(3)のいずれか記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物の製造方法において、押出機内の充満率は、60%未満であってもよく、90%を超えることとしてもよい。
(5)上記(1)〜(3)のいずれか記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物を射出成形してなる成形品。
ただし、上記(1)〜(3)のいずれか記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、他の方法で成形されてもよい。
(6)成形品がリレー部材に用いられることを特徴とする上記(5)記載の成形品。
ただし、上記(5)記載の成形品は、リレー部材以外の部材として用いられるものとすることもできる。
本発明の実施形態の液晶性ポリエステル樹脂組成物によれば、表面平滑性とピン圧入強度に優れ、そりを低減した成形品を得ることができる。本発明の実施形態の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、形状が複雑で薄肉の電気・電子部品や機械部品に好適に用いられ、特に狭ピッチコネクタ、カメラモジュール用部品、リレー用部品などの用途に好適に用いることができる。
本発明の実施形態の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、液晶性ポリエステル樹脂100重量部に対して、特定の繊維長をもつガラス繊維を10〜100重量部含有する。
液晶性ポリエステル樹脂は、例えば芳香族オキシカルボニル単位、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位、芳香族および/または脂肪族ジカルボニル単位などから選ばれた構造単位からなる。この液晶性ポリエステル樹脂は、異方性溶融相を形成する。
芳香族オキシカルボニル単位としては、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸などから生成した構造単位が挙げられ、p−ヒドロキシ安息香酸が好ましい。芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位としては、例えば、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどから生成した構造単位が挙げられ、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンが好ましい。芳香族および/または脂肪族ジカルボニル単位としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などから生成した構造単位が挙げられ、テレフタル酸、イソフタル酸が好ましい。
液晶性ポリエステル樹脂の具体例としては、p−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物、芳香族ジカルボン酸および/または脂肪族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸および/またはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、ハイドロキノンから生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸および/またはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、テレフタル酸および/またはイソフタル酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、テレフタル酸および/またはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボンから生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、2,6−ナフタレンジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル樹脂などが挙げられる。
これら液晶性ポリエステル樹脂の中でも、下記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から構成される液晶性ポリエステル樹脂が好ましい。かかる液晶性ポリエステル樹脂は固化速度が低く樹脂同士の密着性が向上することから、ピン圧入強度をより向上させることができる。また、後述する製造方法と組み合わせることにより、液晶性ポリエステル樹脂組成物中のガラス繊維の繊維長を後述する所望の範囲により容易に調整することができる。
上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位を示す。構造単位(II)は4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位を示す。構造単位(III)はハイドロキノンから生成した構造単位を示す。構造単位(IV)はテレフタル酸から生成した構造単位を示す。構造単位(V)はイソフタル酸から生成した構造単位を示す。
構造単位(I)は、構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して65〜80モル%が好ましい。特にガラス繊維との濡れ性が向上することから、より好ましくは、構造単位(I)は、構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して68〜78モル%である。
また、構造単位(II)は、構造単位(II)および(III)の合計に対して55〜85モル%が好ましい。特に樹脂同士の密着性を向上させてピン圧入強度がより向上することから、より好ましくは、構造単位(II)は、構造単位(II)および(III)の合計に対して55〜78モル%であり、最も好ましくは58〜73モル%である。
また、構造単位(IV)は、構造単位(IV)および(V)の合計に対して50〜95モル%が好ましい。特に樹脂同士の密着性を向上させてピン圧入強度がより向上することから、より好ましくは、構造単位(IV)は、構造単位(IV)および(V)の合計に対して55〜90モル%であり、最も好ましくは60〜85モル%である。
構造単位(II)および(III)の合計と(IV)および(V)の合計は等モルであることが好ましい。ここで、「実質的に等モル」とは、末端を除くポリマー主鎖を構成する構造単位が等モルであることを示す。このため、末端を構成する構造単位まで含めた場合には必ずしも等モルとはならない態様も、「実質的に等モル」の要件を満たしうる。ポリマーの末端基を調節するために、ジカルボン酸成分またはジヒドロキシ成分を過剰に加えてもよい。
本発明の実施形態において使用する上記液晶性ポリエステル樹脂は、公知のポリエステルの重縮合法により得ることができる。例えば、次の製造方法が好ましく挙げられる。
(1)p−アセトキシ安息香酸および4,4’−ジアセトキシビフェニル、ジアセトキシベンゼンとテレフタル酸、イソフタル酸から脱酢酸重縮合反応によって液晶性ポリエステルを製造する方法。
(2)p−ヒドロキシ安息香酸および4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンとテレフタル酸、イソフタル酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアシル化した後、脱酢酸重縮合反応によって液晶性ポリエステルを製造する方法。
(3)p−ヒドロキシ安息香酸のフェニルエステルおよび4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンとテレフタル酸、イソフタル酸のジフェニルエステルから脱フェノール重縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。
(4)p−ヒドロキシ安息香酸およびテレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に所定量のジフェニルカーボネートを反応させて、それぞれジフェニルエステルとした後、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物を加え、脱フェノール重縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。
(1)p−アセトキシ安息香酸および4,4’−ジアセトキシビフェニル、ジアセトキシベンゼンとテレフタル酸、イソフタル酸から脱酢酸重縮合反応によって液晶性ポリエステルを製造する方法。
(2)p−ヒドロキシ安息香酸および4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンとテレフタル酸、イソフタル酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアシル化した後、脱酢酸重縮合反応によって液晶性ポリエステルを製造する方法。
(3)p−ヒドロキシ安息香酸のフェニルエステルおよび4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンとテレフタル酸、イソフタル酸のジフェニルエステルから脱フェノール重縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。
(4)p−ヒドロキシ安息香酸およびテレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に所定量のジフェニルカーボネートを反応させて、それぞれジフェニルエステルとした後、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物を加え、脱フェノール重縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。
本発明の実施形態において、液晶性ポリエステル樹脂を脱酢酸重縮合反応により製造する際には、液晶性ポリエステル樹脂が溶融する温度で、減圧下で反応させ、重縮合反応を完了させる、溶融重合法を用いることが好ましい。例えば、以下のような方法が挙げられる。すなわち、所定量のp−ヒドロキシ安息香酸および4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、テレフタル酸、イソフタル酸、無水酢酸を、撹拌翼、留出管を備え、下部に吐出口を備えた反応容器中に仕込む。そして、それらを窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら加熱して水酸基をアセチル化させた後、液晶性ポリエステル樹脂の溶融温度まで昇温し、減圧により重縮合して反応を完了させる。
得られたポリマーが溶融する温度下で、反応容器内を、例えば、およそ1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧することができる。そして、反応容器下部に設けられた吐出口より、得られたポリマーをストランド状に吐出させることができる。溶融重合法は、均一なポリマーを製造するために有利な方法であり、ガス発生量がより少ない優れたポリマーを得ることができる点で、好ましい。
液晶性ポリエステル樹脂の重縮合反応は無触媒でも進行するが、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、金属マグネシウムなどの金属化合物を使用することもできる。
本発明の実施形態において、液晶性ポリエステル樹脂における各構造単位の含有量は、以下の処理によって算出することができる。すなわち、液晶性ポリエステル樹脂をNMR(核磁気共鳴)試験管に量りとり、液晶性ポリエステル樹脂が可溶な溶媒(例えば、ペンタフルオロフェノール/重テトラクロロエタン−d2混合溶媒)に溶解して、1H−NMRスペクトル測定を行う。各構造単位の含有量は、各構造単位由来のピーク面積比から算出することができる。
本発明の実施形態において、融点(Tm)は、示差走査熱量計を使用して以下のように測定することができる。液晶性ポリエステル樹脂を室温から40℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持する。その後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却する。そして、再度20℃/分の昇温条件で昇温する。その昇温において観測される吸熱ピーク温度(Tm2)を融点(Tm)として算出する。
また、本発明の実施形態における液晶性ポリエステル樹脂の溶融粘度は、1〜200Pa・sが好ましく、10〜200Pa・sがより好ましく、10〜100Pa・sが特に好ましい。なお、溶融粘度は、液晶性ポリエステル樹脂の融点+10℃の条件で、ずり速度1,000/sの条件下で高化式フローテスターによって測定した値である。
本発明の実施形態の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、液晶性ポリエステル樹脂100重量部に対して、ガラス繊維を10〜100重量部含有する。ガラス繊維含有量が10重量部未満であると、機械強度が著しく低下し、得られる成形品のピン圧入強度が低下する。液晶性ポリエステル樹脂組成物に含有されるガラス繊維の量は、20重量部以上が好ましく、30重量部以上がより好ましい。一方、ガラス繊維含有量が100重量部を超えると、表面平滑性が低下する。また、ガラス繊維含有量が100重量部を超えると、液晶性ポリエステル樹脂組成物の流動性が低下して、成形に要する圧力が高くなる。このため、得られる成形品に応力が生じ、その結果、ピン圧入強度が低下し、また、そりが増大する。液晶性ポリエステル樹脂組成物のガラス繊維含有量は、90重量部以下が好ましく、80重量部以下がより好ましい。
また、本発明の実施形態の液晶性ポリエステル樹脂組成物においては、(i)ガラス繊維の重量平均繊維長が30〜100μmである。そして、(ii)300〜500μmの繊維長のガラス繊維を全ガラス繊維中0.1〜5.0重量%含むことが重要である。ガラス繊維の重量平均繊維長が30μm未満であると、機械特性が低下する。より具体的には、成形品のピン圧入強度が低下する。ガラス繊維の重量平均繊維長は、40μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。一方、ガラス繊維の重量平均繊維長が100μmよりも大きいと、成形品表面に突き出るガラス繊維の数が多くなるなど、表面平滑性が低下する。ガラス繊維の重量平均繊維長は、95μm以下が好ましく、90μm以下がより好ましい。
また、重量平均繊維長が30〜100μmの範囲内にあっても、繊維長が300〜500μmのガラス繊維が0.1重量%未満であると、成形品のピン圧入強度が低下し、また、そりが増大する。このため、繊維長が300〜500μmのガラス繊維の量は、0.3重量%以上が好ましく、0.5重量%以上がより好ましい。一方、繊維長が300〜500μmのガラス繊維が5.0重量%よりも多くなると、成形品表面に突き出るガラス繊維の数が多くなるなど、表面平滑性が低下する。また、液晶性ポリエステル樹脂組成物の流動性が低下して、成形に要する圧力が高くなる。このため、得られる成形品に応力が生じ、その結果、ピン圧入強度が低下し、また、そりが増大する。繊維長が300〜500μmのガラス繊維の量は、3.0重量%以下が好ましく、2.0重量%以下がより好ましい。
また、本発明の実施形態の液晶性ポリエステル樹脂組成物に含まれるガラス繊維の繊維長分布において、最頻値以上の繊維長を有するガラス繊維の重量分率の合計値(S1)と、最頻値未満の繊維長を有するガラス繊維の重量分率の合計値(S2)との比(S1/S2)が3.0〜6.0であることが好ましい。この比(S1/S2)が1.0であるということは、最頻値に対して大きい側と小さい側で繊維長分布が均等であることを示している。一方、この比(S1/S2)の値が大きいということは、繊維長分布中で最頻値の繊維長よりも長い繊維長のガラス繊維の割合が多いことを示す。このことから、比(S1/S2)が3.0以上であれば、機械強度がより向上して成形品のピン圧入強度がより向上する。3.5以上が好ましく、4.0以上がより好ましい。一方、比(S1/S2)が6.0以下であれば、成形品の補強効果が高く、そりをより低減することができる。比(S1/S2)は、5.5以下が好ましく、5.0以下がより好ましい。
ここで、ガラス繊維の重量平均繊維長および繊維長が300〜500μmのガラス繊維含有量は、以下の方法により測定することができる。液晶性ポリエステル樹脂およびガラス繊維を含有する組成物からなるペレット10gを、空気中において550℃で8時間加熱して樹脂を除去する。残存したガラス繊維を、光学式顕微鏡を用いて倍率120倍にて観察し、無作為に選択した1000個以上のガラス繊維の繊維長を測定する。重量平均繊維長は(Σni・Li2)/(Σni・Li)で示される。ここで、Liは、ガラス繊維の繊維長の範囲(区分)である。niは、(繊維長がLiに含まれるガラス繊維の本数)/(測定したガラス繊維の全本数)で算出される。また、繊維長300〜500μmのガラス繊維含有量(重量%)は、(Σna・La)/(Σni・Li)×100で示される。ここで、Laは、300〜500μmの範囲に含まれるガラス繊維の繊維長の範囲(区分)である。naは、(繊維長がLaに含まれるガラス繊維の本数)/(測定したガラス繊維の全本数)で算出される。
また、ガラス繊維の繊維長のヒストグラムから、最頻値以上の繊維長を有するガラス繊維の重量分率の合計値(S1)と、最頻値未満の繊維長を有するガラス繊維の重量分率の合計値(S2)との比(S1/S2)を算出した。
また、本発明の実施形態の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない程度の範囲で、ガラス繊維以外の繊維状充填材や、繊維状充填材以外の充填材を含有してもよい。繊維状充填材としては、例えば、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミック繊維、ボロンウィスカー繊維、アスベスト繊維などを挙げることができる。繊維状充填材以外の充填材としては、例えば、タルク、グラファイト、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスマイクロバルーン、クレー、ワラステナイト、酸化チタン、二硫化モリブデン等の粉状、粒状あるいは板状の無機フィラーを挙げることができる。これらを2種以上含有してもよい。
また、本発明の実施形態の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、酸化防止剤および熱安定剤(例えば、ヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤(例えば、レゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノンなど)、滑剤および離型剤(例えば、モンタン酸およびその塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワックスなど)、染料(例えば、ニトロシンなど)および顔料(例えば、硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラックなど)を含む着色剤、可塑剤、帯電防止剤などの通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂を本発明の目的を損なわない程度の範囲で含有して、所定の特性を付与することができる。
本発明の実施形態の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、例えば、上記液晶性ポリエステル樹脂、ガラス繊維および必要により他の成分を溶融混練することにより得ることができる。溶融混練する方法としては、例えば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単軸もしくは二軸押出機などを用いて、200〜350℃の温度で溶融混練する方法を挙げることができる。ガラス繊維を均質に分散性良く混練するため、押出機を用いることが好ましく、二軸押出機を用いることがより好ましく、中間供給口を有する二軸押出機を用いることがより好ましい。
液晶性ポリエステル樹脂組成物中に含まれるガラス繊維の重量平均繊維長と、繊維長300〜500μmのガラス繊維の含有量とを、前述した所望の範囲にする方法としては、例えば、以下の方法を採用しうる。すなわち、長さの異なるガラス繊維をあらかじめブレンドして押出機に供給する方法や、一方のガラス繊維を押出機駆動側の供給口から液晶性ポリエステル樹脂と一緒に供給し、もう一方を中間供給口から供給する方法を採用しうる。長さの異なるガラス繊維としては、例えば、ミルドファイバーとガラス繊維の組み合わせが考えられ、具体的には重量平均繊維長が30〜80μmのミルドファイバーと平均カット長が3〜4mmのチョップドストランドの組み合わせなどが挙げられる。
また、ミルドファイバーを含有する液晶性ポリエステル樹脂組成物のペレットと、チョップドストランドのガラス繊維を充填した液晶性ポリエステル樹脂組成物のペレットとを、あらかじめブレンドして押出機に供給する方法や、一方のペレットを押出機駆動側の供給口から液晶性ポリエステル樹脂と一緒に供給し、もう一方のペレットを中間供給口から供給する方法も採用しうる。
また、スクリュウアレンジメントによってガラス繊維の折損程度を調整する方法や、ガラス繊維にかかるせん断力を調整することによってガラス繊維の折損程度を調整する方法も採用しうる。剪断力を調整する手段としては、例えば、スクリュウ回転数やシリンダ温度を制御することにより、溶融樹脂の溶融粘度を調整する方法を採用しうる。
また、押出機を用いる場合、押出機内の充満率を60〜90%にして溶融混練することが好ましい。充満率は、押出機の内部空間の容積に対する、押出機の内部空間における樹脂組成物などの被混練物の容積の比として定義される。尚、押出機中の充満率は、押出機内部においてこれを測定する位置によって異なる。押出機内部の特定の領域における充満率は、その領域における押出機シリンダの内部容積からスクリューシャフトとスクリューエレメントとの合計容積を引いた容積に対する、その領域における樹脂組成物の容積の比として求められる。上記の特定の領域において樹脂組成物が完全に内部空間に充満している場合、樹脂充満率は100%である。充満率は樹脂成分の供給速度(処理速度)や押出機スクリュー回転数に依存し、一般に樹脂成分の供給速度(Q)とスクリュー回転数(Ns)の比(Q/Ns)の増大と共に、樹脂充満率は増加する。
充満率(f)は、押出機のスクリュウ溝部分の空間部容積(V)、供給速度(Q)のとき、この部分における溶融樹脂滞留時間(t)、液晶性ポリエステル樹脂の比重を1.38とし、下記式により近似的に求められる。
f=Q×t/(V×1.38)
なお、本発明の実施形態における押出機内の「充満率」は、押出機駆動側の供給口から、溶融混練された樹脂組成物が吐出される押出機先端までの押出機内部全体における充満率を指す。
f=Q×t/(V×1.38)
なお、本発明の実施形態における押出機内の「充満率」は、押出機駆動側の供給口から、溶融混練された樹脂組成物が吐出される押出機先端までの押出機内部全体における充満率を指す。
充満率を60%以上とすることにより、ガラス繊維を適度に折損して、最終的に得られる液晶性ポリエステル樹脂組成物におけるガラス繊維の分布を、好ましい範囲に容易に調整することができる。すなわち、ガラス繊維の重量平均繊維長が100μm以下となり、繊維長が300〜500μmのガラス繊維含有量が5.0重量%以下となるように、ガラス繊維の分布を、容易に調整することができる。その結果、成形品の表面平滑性をより向上させることができる。また、液晶性ポリエステル樹脂組成物の流動性を高めることができることから、成形品のピン圧入強度をより向上させ、そりをより低減することができる。充満率は、65%以上が好ましく、68%以上がより好ましい。
一方、充満率を90%以下とすることにより、ガラス繊維の折損を適度に抑え、液晶性ポリエステル樹脂組成物におけるガラス繊維の分布を、好ましい範囲に容易に調整することができる。すなわち、ガラス繊維の重量平均繊維長が30μm以上となり、繊維長が300〜500μmのガラス繊維が0.1重量%以上となるように、ガラス繊維の分布を、容易に調整することができる。その結果、成形品のピン圧入強度をより向上させ、そりをより低減することができる。充満率は、85%以下が好ましく、78%以下がより好ましい。
溶融混練に供する原料であるガラス繊維の重量平均繊維長は、50〜3000μmであることが好ましい。重量平均繊維長が50μm以上のガラス繊維を溶融混練することにより、成形品への補強効果を高め、そりをより低減することができる。ガラス繊維の重量平均繊維長は、60μm以上がより好ましく、70μm以上がさらに好ましい。一方、重量平均繊維長が3000μm以下のガラス繊維を溶融混練することにより、液晶性ポリエステル樹脂組成物における繊維長が300〜500μmのガラス繊維含有量を5.0重量%以下に、容易に調整することができる。その結果、成形品の表面平滑性をより向上させることができる。ガラス繊維の重量平均繊維長は、2000μm以下がより好ましく、1000μm以下がさらに好ましい。
また、原料であるガラス繊維の数平均繊維径は、3〜20μmであることが好ましい。数平均繊維径を3μm以上とすることにより、成形品への補強効果を高め、成形品のそりをより低減することができる。ガラス繊維の数平均繊維径は、5μm以上がより好ましく、7μm以上がさらに好ましい。一方、ガラス繊維の数平均繊維径を20μm以下とすることにより、ガラス繊維が適度に折損しやすくなり、その結果、液晶性ポリエステル樹脂組成物における繊維長が300〜500μmのガラス繊維含有量を、5.0重量%以下に容易に調整することができる。その結果、成形品の表面平滑性をより向上させることができる。ガラス繊維の数平均繊維径は、17μm以下がより好ましく、15μm以下がより好ましい。
以上の方法で得られた液晶性ポリエステル樹脂組成物中のガラス繊維およびその他添加剤の含有量は、一般的に液晶性ポリエステル樹脂組成物製造時の仕込み量と一致する。
本発明の実施形態の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、公知の成形法により各種成形品に成形され得る。ただし、本発明の実施形態の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、その優れた薄肉流動性を活かして、射出成形することが好ましい。
かくして得られる成形品は、表面平滑性およびピン圧入強度に優れ、そりが低減されていることから、金属との複合成形体に好適に用いることができる。金属との複合成形体の具体例としては、各種ギヤー、各種ケース、センサー、LED用部品、液晶バックライトボビン、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケース、リレー用スプールおよびベース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液晶ディスプレー部品、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、HDD部品、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品などに代表される電気・電子部品;VTR部品、テレビ部品(プラズマ、有機EL、液晶)、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク・コンパクトディスクなどの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品などに代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、オイルレス軸受、船尾軸受、水中軸受などの各種軸受、モーター部品、ライター、タイプライターなどに代表される機械関連部品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表される光学機器、精密機械関連部品;オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディマー用ポテンショメーターベース、排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキバット磨耗センサー、エアコン用サーモスタットベース、エアコン用モーターインシュレーター、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンべイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュター、スタータースィッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウオッシャーノズル、エアコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ECUコネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケースなどの自動車・車両関連部品などに用いることができる。フィルムとして用いる場合は磁気記録媒体用フィルム、シート用途としてはドアトリム、バンパーやサイドフレームの緩衝材、座席用材、ピラー、燃料タンク、ブレーキホース、ウインドウオッシャー液用ノズル、エアコン冷媒用チューブなどを挙げることができる。また、表面外観に優れることから、カメラモジュール部品、光ピックアップレンズホルダ、オートフォーカスカメラレンズモジュールなどの摺動性部品にも好適に用いることができる。
この成形品は、ピン圧入強度が優れており、かつ表面平滑性に優れていることから、上記各適用例の中でも、特に、リレーケース、リレー用スプールおよびベースなどのリレー部材に好適に用いられ、特にパワーリレー、I/Oリレー、クリーンリレー、ラッチングリレー、ラチェットリレー、ソリッドステートリレー、プリント基板用リレーに好適に用いることができる。
この成形品は、そのほか、上記金属との複合成形体に限らず、写真用フィルム、コンデンサー用フィルム、電気絶縁用フィルム、包装用フィルム、製図用フィルム、リボン用フィルムなどのフィルム用途、自動車内部天井、インストロメントパネルのパッド材、ボンネット裏等の吸音パットなどのシート用途に有用である。
以下、実施例により本発明の効果をさらに詳細に説明する。液晶性ポリエステルの組成分析および特性評価は以下の方法により行った。
(1)液晶性ポリエステル樹脂の組成分析
液晶性ポリエステルの樹脂の組成分析は、1H−核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)測定により実施した。液晶性ポリエステル樹脂をNMR試料管に50mg秤量し、溶媒(ペンタフルオロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン−d2=65/35(重量比)混合溶媒)800μLに溶解して、UNITY INOVA500型NMR装置(バリアン社製)を用いて観測周波数500MHz、温度80℃で1H−NMR測定を実施した。7〜9.5ppm付近に観測される各構造単位由来のピーク面積比から、液晶性ポリエステル樹脂の組成を分析した。
液晶性ポリエステルの樹脂の組成分析は、1H−核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)測定により実施した。液晶性ポリエステル樹脂をNMR試料管に50mg秤量し、溶媒(ペンタフルオロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン−d2=65/35(重量比)混合溶媒)800μLに溶解して、UNITY INOVA500型NMR装置(バリアン社製)を用いて観測周波数500MHz、温度80℃で1H−NMR測定を実施した。7〜9.5ppm付近に観測される各構造単位由来のピーク面積比から、液晶性ポリエステル樹脂の組成を分析した。
(2)液晶性ポリエステル樹脂および液晶性ポリエステル樹脂組成物の融点(Tm)の測定
示差走査熱量計DSC−7(パーキンエルマー製)により、以下の方法で液晶性ポリエステル樹脂および液晶性ポリエステル樹脂組成物の融点(Tm)を測定した。液晶性ポリエステル樹脂または液晶性樹脂ポリエステル樹脂組成物を室温から40℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した。その後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で昇温させた。その20℃/分の昇温の際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)を融点(Tm)とした。
示差走査熱量計DSC−7(パーキンエルマー製)により、以下の方法で液晶性ポリエステル樹脂および液晶性ポリエステル樹脂組成物の融点(Tm)を測定した。液晶性ポリエステル樹脂または液晶性樹脂ポリエステル樹脂組成物を室温から40℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した。その後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で昇温させた。その20℃/分の昇温の際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)を融点(Tm)とした。
(3)液晶性ポリエステル樹脂の溶融粘度測定
高化式フローテスターCFT−500D(オリフィス0.5φ×10mm)(島津製作所製)を用い、温度は液晶性ポリエステル樹脂の融点+10℃、剪断速度は1000/秒で測定した。
高化式フローテスターCFT−500D(オリフィス0.5φ×10mm)(島津製作所製)を用い、温度は液晶性ポリエステル樹脂の融点+10℃、剪断速度は1000/秒で測定した。
各実施例および比較例に用いた液晶性ポリエステル樹脂とガラス繊維を以下に示す。
(A)液晶性ポリエステル樹脂
[参考例1] 液晶性ポリエステル樹脂(A−1)の合成
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸870g(6.30モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル327g(1.89モル)、ハイドロキノン89g(0.81モル)、テレフタル酸292g(1.76モル)、イソフタル酸157g(0.95モル)および無水酢酸1367g(フェノール性水酸基合計の1.03当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で2時間反応させた後、320℃まで4時間で昇温した。その後、重合温度を320℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に90分間反応を続け、撹拌に要するトルクが15kg・cmに到達したところで重縮合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1個持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出させ、カッターによりペレタイズして、液晶性ポリエステル樹脂(A−1)を得た。
[参考例1] 液晶性ポリエステル樹脂(A−1)の合成
撹拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸870g(6.30モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル327g(1.89モル)、ハイドロキノン89g(0.81モル)、テレフタル酸292g(1.76モル)、イソフタル酸157g(0.95モル)および無水酢酸1367g(フェノール性水酸基合計の1.03当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で2時間反応させた後、320℃まで4時間で昇温した。その後、重合温度を320℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に90分間反応を続け、撹拌に要するトルクが15kg・cmに到達したところで重縮合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1個持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出させ、カッターによりペレタイズして、液晶性ポリエステル樹脂(A−1)を得た。
この液晶性ポリエステル樹脂(A−1)は、p−オキシベンゾエート単位(構造単位(I))、4,4’−ジオキシビフェニル単位(構造単位(II))、1,4−ジオキシベンゼン単位(構造単位(III))、テレフタレート単位(構造単位(IV))およびイソフタレート単位(構造単位(V))からなるものであった。この液晶性ポリエステル樹脂(A−1)は、p−オキシベンゾエート単位(構造単位(I))を、p−オキシベンゾエート単位(構造単位(I))、4,4’−ジオキシビフェニル単位(構造単位(II))および1,4−ジオキシベンゼン単位(構造単位(III))の合計に対して70モル%有するものであった。この液晶性ポリエステル樹脂(A−1)は、4,4’−ジオキシビフェニル単位(構造単位(II))を、4,4’−ジオキシビフェニル単位(構造単位(II))および1,4−ジオキシベンゼン単位(構造単位(III))の合計に対して70モル%有するものであった。この液晶性ポリエステル樹脂(A−1)は、テレフタレート単位(構造単位(IV))を、テレフタレート単位(構造単位(IV))およびイソフタレート単位(構造単位(V))の合計に対して65モル%有するものであった。また、4,4’−ジオキシビフェニル単位(構造単位(II))および1,4−ジオキシベンゼン単位(構造単位(III))の合計は、全構造単位に対して23モル%であった。テレフタレート単位(構造単位(IV))およびイソフタレート単位(構造単位(V))の合計は、全構造単位に対して23モル%であった。液晶性ポリエステル樹脂(A−1)の融点(Tm)は314℃であった。高化式フローテスター(オリフィス0.5φ×10mm)を用い、温度324℃、剪断速度1,000/sで測定した溶融粘度は、20Pa・sであった。
[参考例2] 液晶性ポリエステル樹脂(A−2)の合成
p−ヒドロキシ安息香酸994g(7.20モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル181g(0.97モル)、テレフタル酸161g(0.97モル)、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテレフタレート159g(0.83モル)および無水酢酸1026g(フェノール性水酸基合計の1.10当量)を重合容器に仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で2時間反応させた後、335℃まで4時間で昇温した。その後、重合温度を335℃に保持し、0.1MPaに窒素加圧し、20分間加熱攪拌した。その後、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に90分間反応を続け、撹拌に要するトルクが12kg・cmに到達したところで重縮合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1個持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出させ、カッターによりペレタイズして、液晶性ポリエステル樹脂(A−2)を得た。
p−ヒドロキシ安息香酸994g(7.20モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル181g(0.97モル)、テレフタル酸161g(0.97モル)、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテレフタレート159g(0.83モル)および無水酢酸1026g(フェノール性水酸基合計の1.10当量)を重合容器に仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で2時間反応させた後、335℃まで4時間で昇温した。その後、重合温度を335℃に保持し、0.1MPaに窒素加圧し、20分間加熱攪拌した。その後、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に90分間反応を続け、撹拌に要するトルクが12kg・cmに到達したところで重縮合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1個持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出させ、カッターによりペレタイズして、液晶性ポリエステル樹脂(A−2)を得た。
この液晶性ポリエステル樹脂は、p−オキシベンゾエート単位(構造単位(I))66.7モル%、4,4’−ジオキシビフェニル単位(構造単位(II))9.0モル%、ポリエチレンテレフタレート由来のエチレンジオキシ単位7.7モル%、テレフタレート単位(構造単位(IV))16.6モル%を有し、融点(Tm)は326℃であった。高化式フローテスター(オリフィス0.5φ×10mm)を用い、温度335℃、剪断速度1,000/sで測定した溶融粘度は、13Pa・sであった。
[参考例3] 液晶性ポリエステル樹脂(A−3)の合成
特開昭54−77691号公報に従って、p−アセトキシ安息香酸921重量部と6−アセトキシ−ナフトエ酸435重量部を、撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重縮合を行った。得られた液晶性ポリエステル樹脂(A−3)は、p−アセトキシ安息香酸から生成した構造単位(構造単位(I))57モル当量および6−アセトキシ−ナフトエ酸から生成した構造単位22モル当量からなり、融点(Tm)は283℃であった。高化式フローテスター(オリフィス0.5φ×10mm)を用い、温度293℃、剪断速度1,000/sで測定した溶融粘度は、30Pa・sであった。
特開昭54−77691号公報に従って、p−アセトキシ安息香酸921重量部と6−アセトキシ−ナフトエ酸435重量部を、撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重縮合を行った。得られた液晶性ポリエステル樹脂(A−3)は、p−アセトキシ安息香酸から生成した構造単位(構造単位(I))57モル当量および6−アセトキシ−ナフトエ酸から生成した構造単位22モル当量からなり、融点(Tm)は283℃であった。高化式フローテスター(オリフィス0.5φ×10mm)を用い、温度293℃、剪断速度1,000/sで測定した溶融粘度は、30Pa・sであった。
(B)ガラス繊維
(B−1)日本電気硝子(株)社製“ミルドファイバー EPG140M−10A”(数平均繊維長140μm、数平均繊維径9μm)
(B−2)日本電気硝子(株)社製“ミルドファイバー EPG70M−01N”(数平均繊維長70μm、数平均繊維径9μm)
(B−3)日本電気硝子(株)社製“チョップドストランド ECS03 T−747H”(数平均繊維長3.0mm、数平均繊維径10.5μm)
また、各特性の評価方法は以下の通りである。
(B−1)日本電気硝子(株)社製“ミルドファイバー EPG140M−10A”(数平均繊維長140μm、数平均繊維径9μm)
(B−2)日本電気硝子(株)社製“ミルドファイバー EPG70M−01N”(数平均繊維長70μm、数平均繊維径9μm)
(B−3)日本電気硝子(株)社製“チョップドストランド ECS03 T−747H”(数平均繊維長3.0mm、数平均繊維径10.5μm)
また、各特性の評価方法は以下の通りである。
(1)液晶性ポリエステル組成物中のガラス繊維長
各実施例および比較例で得られた液晶性ポリエステル樹脂組成物からなるペレット10gを、空気中において550℃で8時間加熱して、樹脂を除去した。残存したガラス繊維を、光学式顕微鏡を用いて倍率120倍にて観察し、無作為に選択した1000個以上のガラス繊維の繊維長を倍率120倍にて測定した。重量平均繊維長は(Σni・Li2)/(Σni・Li)で示される。ここで、Liは、ガラス繊維の繊維長の範囲(区分)である。niは、(繊維長がLiに含まれるガラス繊維の本数)/(測定したガラス繊維の全本数)で算出される。繊維長300〜500μmのガラス繊維含有量(重量%)は、(Σna・La)/(Σni・Li)×100で示される。ここで、Laは、300〜500μmの範囲に含まれるガラス繊維の繊維長の範囲(区分)である。naは、(繊維長がLaに含まれるガラス繊維の本数)/(測定したガラス繊維の全本数)で算出される。また、ガラス繊維の繊維長のヒストグラムから、最頻値以上の繊維長を有するガラス繊維の重量分率の合計値(S1)と、最頻値未満の繊維長を有するガラス繊維の重量分率の合計値(S2)との比(S1/S2)を算出した。
各実施例および比較例で得られた液晶性ポリエステル樹脂組成物からなるペレット10gを、空気中において550℃で8時間加熱して、樹脂を除去した。残存したガラス繊維を、光学式顕微鏡を用いて倍率120倍にて観察し、無作為に選択した1000個以上のガラス繊維の繊維長を倍率120倍にて測定した。重量平均繊維長は(Σni・Li2)/(Σni・Li)で示される。ここで、Liは、ガラス繊維の繊維長の範囲(区分)である。niは、(繊維長がLiに含まれるガラス繊維の本数)/(測定したガラス繊維の全本数)で算出される。繊維長300〜500μmのガラス繊維含有量(重量%)は、(Σna・La)/(Σni・Li)×100で示される。ここで、Laは、300〜500μmの範囲に含まれるガラス繊維の繊維長の範囲(区分)である。naは、(繊維長がLaに含まれるガラス繊維の本数)/(測定したガラス繊維の全本数)で算出される。また、ガラス繊維の繊維長のヒストグラムから、最頻値以上の繊維長を有するガラス繊維の重量分率の合計値(S1)と、最頻値未満の繊維長を有するガラス繊維の重量分率の合計値(S2)との比(S1/S2)を算出した。
(2)ピン圧入強度
各実施例および比較例で得られた液晶性樹脂組成物を、ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、射出成形し、ピン圧入試験片を得た。その際、シリンダ温度を液晶性ポリエステル樹脂組成物の融点+10℃に設定し、金型温度を90℃とした。その射出成形により、2.8mmピッチで1.5mm×1.5mmの角穴が20個付いた、厚さ3mmのピン圧入試験片を得た。得られた試験片の角穴に、1.6mm×1.6mmの黄銅製角棒を各々挿入し、角穴のうち割れの発生したものの数を調べた。
各実施例および比較例で得られた液晶性樹脂組成物を、ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、射出成形し、ピン圧入試験片を得た。その際、シリンダ温度を液晶性ポリエステル樹脂組成物の融点+10℃に設定し、金型温度を90℃とした。その射出成形により、2.8mmピッチで1.5mm×1.5mmの角穴が20個付いた、厚さ3mmのピン圧入試験片を得た。得られた試験片の角穴に、1.6mm×1.6mmの黄銅製角棒を各々挿入し、角穴のうち割れの発生したものの数を調べた。
(3)表面平滑性
各実施例および比較例で得られた液晶性樹脂組成物を、ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、射出成形し、棒状成形品を得た。その際、シリンダ温度を液晶性ポリエステル樹脂組成物の融点+10℃に設定し、金型温度を90℃とした。その射出成形により、棒状成形品(長さ150.0mm、幅12.7mm、厚み0.5mm、サイドゲート0.5mm×5.0mm)を得た。得られた成形品をオーブン(SPH、商標、エスペック製)260℃で3分間処理した後、成形品の反ゲート側から20.0mmの場所を中心に縦10.0mm×横10.0mmの領域を、走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子(株)社製“JSM−6360LV”)を用いて100倍の倍率で観察した。図1(A)に示すガラス繊維1が湾曲した状態で組成物2中に存在する状態にはなく、図1(B)に示すガラス繊維1が組成物2の表面に浮き出した状態で存在する状態を「ガラス繊維の浮き出し」と判定した。前記領域中のガラス繊維の浮き出しの有無を観察し、ガラス繊維の浮き出しが0個のものを「より優れる」(二重丸)、1〜5個のものを「優れる」(丸)、6個以上のものを「劣る」(×)とした。
各実施例および比較例で得られた液晶性樹脂組成物を、ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、射出成形し、棒状成形品を得た。その際、シリンダ温度を液晶性ポリエステル樹脂組成物の融点+10℃に設定し、金型温度を90℃とした。その射出成形により、棒状成形品(長さ150.0mm、幅12.7mm、厚み0.5mm、サイドゲート0.5mm×5.0mm)を得た。得られた成形品をオーブン(SPH、商標、エスペック製)260℃で3分間処理した後、成形品の反ゲート側から20.0mmの場所を中心に縦10.0mm×横10.0mmの領域を、走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子(株)社製“JSM−6360LV”)を用いて100倍の倍率で観察した。図1(A)に示すガラス繊維1が湾曲した状態で組成物2中に存在する状態にはなく、図1(B)に示すガラス繊維1が組成物2の表面に浮き出した状態で存在する状態を「ガラス繊維の浮き出し」と判定した。前記領域中のガラス繊維の浮き出しの有無を観察し、ガラス繊維の浮き出しが0個のものを「より優れる」(二重丸)、1〜5個のものを「優れる」(丸)、6個以上のものを「劣る」(×)とした。
(4)そり量
各実施例および比較例で得られた液晶性樹脂組成物を、ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて射出成形し、箱型成形品を得た。その際、シリンダ温度を液晶性ポリエステル樹脂組成物の融点+10℃に設定し、金型温度を90℃とした。その射出成形により、図2に示す、成形品底部が解放され、成形品側面にサブマリン1点ゲートG1を有する縦30mm×横30mm×高さ30mm、厚み0.5mmの箱型成形品を成形した。図3は、箱型成形品においてそり量の測定部位を示す概念図であり、符号AおよびBは図2と共通である。ゲートを有する面と反対の面において、線分A−Bを基準位置aとし、変形後の最大変形位置bとの距離を、「うちそり量」として測定した。
各実施例および比較例で得られた液晶性樹脂組成物を、ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて射出成形し、箱型成形品を得た。その際、シリンダ温度を液晶性ポリエステル樹脂組成物の融点+10℃に設定し、金型温度を90℃とした。その射出成形により、図2に示す、成形品底部が解放され、成形品側面にサブマリン1点ゲートG1を有する縦30mm×横30mm×高さ30mm、厚み0.5mmの箱型成形品を成形した。図3は、箱型成形品においてそり量の測定部位を示す概念図であり、符号AおよびBは図2と共通である。ゲートを有する面と反対の面において、線分A−Bを基準位置aとし、変形後の最大変形位置bとの距離を、「うちそり量」として測定した。
[実施例1〜9]
スクリュー径44mmの同方向回転ベント付き2軸押出機(日本製鋼所製、TEX−44、空間部容積(V)1590cm3)を用いた。液晶性ポリエステル樹脂(A)を表1に示す配合量で2軸押出機のホッパーから投入し、ガラス繊維(B)を液晶性樹脂組成物の合計100重量部に対して表1に示す配合量で2軸押出機の中間供給口から投入した。シリンダ温度を液晶性ポリエステル樹脂(A)の融点+10℃に設定し、溶融混練して液晶性ポリエステル樹脂組成物のペレットを得た。なお、充満率は、押出機駆動側の供給口から溶融混練された樹脂組成物が吐出される押出機先端までの押出機内部全体において、押出機のスクリュー溝部分の空間部容積(V)、供給速度(Q)、押出機内部全体における溶融樹脂滞留時間(t)、液晶性ポリエステル樹脂の比重(1.38)から下記式により近似的に求めた。
f=Q×t/(V×1.38)
スクリュー径44mmの同方向回転ベント付き2軸押出機(日本製鋼所製、TEX−44、空間部容積(V)1590cm3)を用いた。液晶性ポリエステル樹脂(A)を表1に示す配合量で2軸押出機のホッパーから投入し、ガラス繊維(B)を液晶性樹脂組成物の合計100重量部に対して表1に示す配合量で2軸押出機の中間供給口から投入した。シリンダ温度を液晶性ポリエステル樹脂(A)の融点+10℃に設定し、溶融混練して液晶性ポリエステル樹脂組成物のペレットを得た。なお、充満率は、押出機駆動側の供給口から溶融混練された樹脂組成物が吐出される押出機先端までの押出機内部全体において、押出機のスクリュー溝部分の空間部容積(V)、供給速度(Q)、押出機内部全体における溶融樹脂滞留時間(t)、液晶性ポリエステル樹脂の比重(1.38)から下記式により近似的に求めた。
f=Q×t/(V×1.38)
得られたペレットを熱風乾燥後、前記の方法によりピン圧入強度、表面平滑性、そり量を評価した。表1にその結果を示した。
表1からも明らかなように、実施例1〜9の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、比較例1〜6に示した液晶性ポリエステル樹脂組成物に比較して、ピン圧入強度、表面平滑性に優れ、そりが低減されていることがわかる。
1 ガラス繊維
2 組成物
G1 サブマリン1点ゲート
a 基準位置(線分A−B)
b 最大変形位置
2 組成物
G1 サブマリン1点ゲート
a 基準位置(線分A−B)
b 最大変形位置
Claims (6)
- 液晶性ポリエステル樹脂100重量部およびガラス繊維10〜100重量部を少なくとも含有する液晶性樹脂組成物であって、
前記ガラス繊維の重量平均繊維長が30〜100μmであり、
繊維長300〜500μmのガラス繊維を全ガラス繊維中0.1〜5.0重量%含有することを特徴とする液晶性ポリエステル樹脂組成物。 - 前記ガラス繊維の繊維長分布における最頻値以上の繊維長を有するガラス繊維の重量分率の合計値(S1)と、前記最頻値未満の繊維長を有するガラス繊維の重量分率の合計値(S2)との比(S1/S2)が、3.0〜6.0であることを特徴とする請求項1記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物。
- 少なくとも液晶性ポリエステル樹脂およびガラス繊維を押出機により溶融混練する液晶性ポリエステル樹脂組成物の製造方法であって、
押出機内の充満率を60〜90%にして溶融混練することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物を射出成形してなる成形品。
- 成形品がリレー部材に用いられることを特徴とする請求項5記載の成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012506030A JP5241955B2 (ja) | 2010-12-28 | 2011-12-14 | 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010292445 | 2010-12-28 | ||
JP2010292445 | 2010-12-28 | ||
JP2012506030A JP5241955B2 (ja) | 2010-12-28 | 2011-12-14 | 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 |
PCT/JP2011/006984 WO2012090410A1 (ja) | 2010-12-28 | 2011-12-14 | 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013024021A Division JP2013122062A (ja) | 2010-12-28 | 2013-02-12 | 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5241955B2 true JP5241955B2 (ja) | 2013-07-17 |
JPWO2012090410A1 JPWO2012090410A1 (ja) | 2014-06-05 |
Family
ID=46382552
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012506030A Active JP5241955B2 (ja) | 2010-12-28 | 2011-12-14 | 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 |
JP2013024021A Pending JP2013122062A (ja) | 2010-12-28 | 2013-02-12 | 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013024021A Pending JP2013122062A (ja) | 2010-12-28 | 2013-02-12 | 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8778222B2 (ja) |
EP (1) | EP2557122B1 (ja) |
JP (2) | JP5241955B2 (ja) |
KR (1) | KR101305878B1 (ja) |
CN (1) | CN102822273B (ja) |
TW (1) | TWI495677B (ja) |
WO (1) | WO2012090410A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012193270A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 液晶ポリエステル樹脂組成物および成形体 |
Families Citing this family (30)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5241956B2 (ja) * | 2010-12-28 | 2013-07-17 | 東レ株式会社 | 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 |
US8906259B2 (en) | 2011-11-15 | 2014-12-09 | Ticona Llc | Naphthenic-rich liquid crystalline polymer composition with improved flammability performance |
TWI577092B (zh) | 2011-11-15 | 2017-04-01 | 堤康那責任有限公司 | 微間距電連接器及用於其中之熱塑性組合物 |
KR102098411B1 (ko) | 2011-11-15 | 2020-04-07 | 티코나 엘엘씨 | 콤팩트 카메라 모듈 |
CN103930465B (zh) | 2011-11-15 | 2016-05-04 | 提克纳有限责任公司 | 用于具有小尺寸公差的模塑部件的低环烷液晶聚合物组合物 |
WO2013074476A1 (en) | 2011-11-15 | 2013-05-23 | Ticona Llc | Low naphthenic liquid crystalline polymer composition |
CN104736672B (zh) | 2012-10-16 | 2017-10-24 | 提克纳有限责任公司 | 抗静电液晶聚合物组合物 |
US9355753B2 (en) | 2012-12-05 | 2016-05-31 | Ticona Llc | Conductive liquid crystalline polymer composition |
CN105143401A (zh) | 2013-03-13 | 2015-12-09 | 提克纳有限责任公司 | 抗静电液晶聚合物组合物 |
US20150166731A1 (en) * | 2013-12-16 | 2015-06-18 | Chevron Phillips Chemical Company Lp | Reinforced Poly(Arylene Sulfide) Polymer Compositions |
JP2017513977A (ja) | 2014-04-09 | 2017-06-01 | ティコナ・エルエルシー | 静電防止ポリマー組成物 |
WO2015157050A1 (en) | 2014-04-09 | 2015-10-15 | Ticona Llc | Camera module |
US10377851B2 (en) | 2014-09-19 | 2019-08-13 | Ueno Fine Chemicals Industry, Ltd. | Liquid crystal polymer |
JP6231243B1 (ja) * | 2016-09-14 | 2017-11-15 | 住友化学株式会社 | 液晶性樹脂組成物 |
US10529832B2 (en) * | 2016-12-19 | 2020-01-07 | International Business Machines Corporation | Shallow, abrupt and highly activated tin extension implant junction |
JP6774329B2 (ja) * | 2016-12-28 | 2020-10-21 | 住友化学株式会社 | 液晶ポリエステル樹脂組成物 |
JP6439027B1 (ja) | 2017-11-27 | 2018-12-19 | 住友化学株式会社 | 液晶ポリエステル樹脂組成物および成形体 |
JP6473796B1 (ja) | 2017-11-27 | 2019-02-20 | 住友化学株式会社 | 液晶ポリエステル樹脂組成物および成形体 |
JP7372915B2 (ja) | 2017-12-05 | 2023-11-01 | ティコナ・エルエルシー | カメラモジュールにおいて使用するための芳香族ポリマー組成物 |
JP7057923B2 (ja) | 2018-01-25 | 2022-04-21 | 株式会社村田製作所 | フィルムコンデンサ、及び、フィルムコンデンサ用の外装ケース |
US11722759B2 (en) | 2019-03-20 | 2023-08-08 | Ticona Llc | Actuator assembly for a camera module |
WO2020190569A1 (en) | 2019-03-20 | 2020-09-24 | Ticona Llc | Polymer composition for use in a camera module |
CN115151607A (zh) | 2020-02-26 | 2022-10-04 | 提克纳有限责任公司 | 电子器件 |
CN115151414A (zh) | 2020-02-26 | 2022-10-04 | 提克纳有限责任公司 | 用于电子器件的聚合物组合物 |
KR20220145385A (ko) | 2020-02-26 | 2022-10-28 | 티코나 엘엘씨 | 회로 구조체 |
US11728065B2 (en) | 2020-07-28 | 2023-08-15 | Ticona Llc | Molded interconnect device |
CN112126243B (zh) * | 2020-09-09 | 2022-06-07 | 金发科技股份有限公司 | 一种液晶聚合物组合物 |
CN116802235A (zh) | 2021-02-01 | 2023-09-22 | 住友化学株式会社 | 树脂组合物及成型体 |
CN113201229A (zh) * | 2021-05-14 | 2021-08-03 | 金发科技股份有限公司 | 一种液晶聚合物复合材料及其应用 |
CN113502040B (zh) * | 2021-07-23 | 2022-08-16 | 宁夏清研高分子新材料有限公司 | 一种高频传输lcp薄膜及其制备方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001081336A (ja) * | 1999-09-16 | 2001-03-27 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ガラス繊維含有熱可塑性樹脂成形材料および製造方法 |
JP2002294038A (ja) * | 2001-03-28 | 2002-10-09 | Sumitomo Chem Co Ltd | 液晶ポリエステル樹脂組成物 |
JP2008013600A (ja) * | 2006-07-03 | 2008-01-24 | Nippon Oil Corp | 全芳香族液晶ポリエステル組成物およびそれを用いた光ピックアップレンズホルダー |
JP4821927B1 (ja) * | 2010-11-30 | 2011-11-24 | オムロン株式会社 | 液晶性樹脂組成物を射出成形してなる成形品、有接点電子部品用の液晶性樹脂組成物および有接点電子部品 |
Family Cites Families (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4161470A (en) | 1977-10-20 | 1979-07-17 | Celanese Corporation | Polyester of 6-hydroxy-2-naphthoic acid and para-hydroxy benzoic acid capable of readily undergoing melt processing |
JP2780813B2 (ja) * | 1989-06-02 | 1998-07-30 | 三井化学株式会社 | 押出機の運転制御方法 |
TW401454B (en) | 1992-06-02 | 2000-08-11 | Sumitomo Chemical Co | Liquid crystal polyester resin composition and molded article |
JP3269212B2 (ja) | 1992-09-29 | 2002-03-25 | 東レ株式会社 | ガラス繊維強化液晶性樹脂組成物 |
JP2001288342A (ja) * | 2000-04-04 | 2001-10-16 | Sumitomo Chem Co Ltd | 液晶ポリエステル樹脂組成物、その製造方法およびその成形体 |
JP2004303208A (ja) * | 2003-03-20 | 2004-10-28 | Seiko Epson Corp | 発振器とこれを用いた電子機器 |
JP4463637B2 (ja) * | 2004-07-30 | 2010-05-19 | ポリプラスチックス株式会社 | 液晶性ポリエステル樹脂組成物 |
JP5085863B2 (ja) * | 2005-12-14 | 2012-11-28 | 上野製薬株式会社 | 液晶ポリマー組成物 |
JP5332188B2 (ja) * | 2007-02-26 | 2013-11-06 | 住友化学株式会社 | 樹脂成形体及びその製造方法 |
JP5136324B2 (ja) | 2007-09-28 | 2013-02-06 | 東レ株式会社 | 液晶性樹脂組成物およびそれからなる成形品 |
JP2009114224A (ja) | 2007-11-01 | 2009-05-28 | Polyplastics Co | 液晶性ポリエステル樹脂組成物 |
JP5088160B2 (ja) | 2008-02-12 | 2012-12-05 | 東レ株式会社 | 液晶性樹脂組成物および成形品 |
JP2011026541A (ja) | 2009-03-11 | 2011-02-10 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその成形体 |
JP5241956B2 (ja) * | 2010-12-28 | 2013-07-17 | 東レ株式会社 | 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 |
-
2011
- 2011-12-14 CN CN201180016081.9A patent/CN102822273B/zh active Active
- 2011-12-14 WO PCT/JP2011/006984 patent/WO2012090410A1/ja active Application Filing
- 2011-12-14 EP EP11853997.2A patent/EP2557122B1/en active Active
- 2011-12-14 JP JP2012506030A patent/JP5241955B2/ja active Active
- 2011-12-14 KR KR1020127023027A patent/KR101305878B1/ko active IP Right Grant
- 2011-12-14 US US13/637,742 patent/US8778222B2/en active Active
- 2011-12-15 TW TW100146524A patent/TWI495677B/zh active
-
2013
- 2013-02-12 JP JP2013024021A patent/JP2013122062A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001081336A (ja) * | 1999-09-16 | 2001-03-27 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ガラス繊維含有熱可塑性樹脂成形材料および製造方法 |
JP2002294038A (ja) * | 2001-03-28 | 2002-10-09 | Sumitomo Chem Co Ltd | 液晶ポリエステル樹脂組成物 |
JP2008013600A (ja) * | 2006-07-03 | 2008-01-24 | Nippon Oil Corp | 全芳香族液晶ポリエステル組成物およびそれを用いた光ピックアップレンズホルダー |
JP4821927B1 (ja) * | 2010-11-30 | 2011-11-24 | オムロン株式会社 | 液晶性樹脂組成物を射出成形してなる成形品、有接点電子部品用の液晶性樹脂組成物および有接点電子部品 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
JPN6012058158; 長繊維概要(ガラス長繊維の一般的特徴) [online] , 20121031, セントラル硝子株式会社 ガラス繊維事業部 * |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012193270A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 液晶ポリエステル樹脂組成物および成形体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR101305878B1 (ko) | 2013-09-09 |
WO2012090410A1 (ja) | 2012-07-05 |
TWI495677B (zh) | 2015-08-11 |
TW201231532A (en) | 2012-08-01 |
EP2557122B1 (en) | 2017-04-12 |
EP2557122A4 (en) | 2015-04-29 |
US8778222B2 (en) | 2014-07-15 |
JPWO2012090410A1 (ja) | 2014-06-05 |
EP2557122A1 (en) | 2013-02-13 |
JP2013122062A (ja) | 2013-06-20 |
KR20130075718A (ko) | 2013-07-05 |
US20130015401A1 (en) | 2013-01-17 |
CN102822273B (zh) | 2014-05-07 |
CN102822273A (zh) | 2012-12-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5241955B2 (ja) | 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 | |
JP5241956B2 (ja) | 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法とそれからなる成形品 | |
JP5136719B2 (ja) | 液晶性ポリエステル樹脂組成物およびそれを用いた金属複合成形品 | |
JP5136720B2 (ja) | 液晶性ポリエステル樹脂組成物およびそれを用いた金属複合成形品 | |
JP5088160B2 (ja) | 液晶性樹脂組成物および成形品 | |
JP2004256656A (ja) | 液晶性ポリエステルおよびその組成物 | |
JP2015063641A (ja) | 液晶性ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品 | |
JP6206174B2 (ja) | 液晶性ポリエステル樹脂組成物およびその成形品 | |
JPWO2019198665A1 (ja) | 液晶ポリエステル樹脂、その製造方法およびそれからなる成形品 | |
JP3562122B2 (ja) | ガラスビーズ強化液晶性樹脂組成物 | |
JP6255978B2 (ja) | 液晶性ポリエステル樹脂組成物およびそれを用いた金属複合成形品 | |
JP2008143996A (ja) | 液晶性ポリエステル組成物 | |
JP2016089154A (ja) | 液晶性ポリエステル樹脂組成物およびそれを用いた成形品 | |
JP2005248052A (ja) | 液晶性ポリエステル組成物 | |
JP2016087874A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物ペレットの製造方法および熱可塑性樹脂組成物ペレット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20121113 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130402 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412 Year of fee payment: 3 |