JP2004522654A - 飲料用厚紙製容器及びその方法 - Google Patents

Abstract

周囲壁（２）と底部壁を有する厚紙製容器（１）であって、各容器（１）に積み重ねて配置されるとき、容器を支持するための手段（４）が備わることを特徴とする容器（１）。

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は飲料用容器であって、より正確には、ホットドリンクが入っているとき、つかめるようにするための積層構造の厚紙（ボール紙）を有するタイプのものに関する。
【背景技術】
【０００２】
ホットドリンク用容器として数種のものが知られているが、これ等は通常、積層厚紙、ＰＥＴ、発泡ポリスチレン等の適宜の材料で出来ており、後の販売のために積み重ね自在となっている。
ポリスチレン、プラスティック容器、また厚紙容器でも、それ等の積み重ね保管中に嵌まり込んでしまうことに問題が有る。
プラスティックやポリスチレンの容器に対しては、幾つかの解決法が採用されているが、これ等は容器成形中に、容器保管段階では容器支持体となる凸部を容器に形成するようにして、積み重ねた場合に、第一の容器とその下側のものとなる第二の容器の壁間の干渉を回避しようとするものである。
積層厚紙製容器の場合には、厚紙二層で、エアギャップを形成する織布一枚を挟んで容器を形成するようにしている。このようして、壁に断熱効果が達せられる。そのような容器には、壁の変形し易さや幾何学的形状のために、積み重ねて保管する際に、互いに嵌まり込んでしまう傾向が著しいと云う問題が有る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
従って、本発明の目的は、積み重ね易いが、積み重ね状態では互いに嵌まり込まない積層化壁を厚紙製容器に設けることにより、上記の問題を克服しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
そこで、本発明により、周囲壁と底部壁を有するホットドリンク用の厚紙製容器であって、各容器に積み重ねて配置されるとき、容器を支持するための手段が更に備わることを特徴とする容器が提供される。
【０００５】
本発明の容器は以下、限定を目的としない一例としての好適な実施例を、添付図面を参照して説明することにより更に明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００６】
図１を参照すると、組み立てられると、外面２と内面３（本図では図示せず）を有する本容器となる素材片１が示されている。本発明の第一の方法によると、面２に、組み立て後の容器に対して内側に突出するひだ（折り目、しわ）４が得られるようにする（後に詳しく図に示す）。
図２を参照して、本発明の容器を製造するためのもう一つの方法を説明する。単純化するため、同一参照番号は同一の構成部分を示すものとする。
この代替方法では、まだひだが形成されていない容器が成形回転支持部材５上に配置される。回転支持部材５にはその面に周囲溝があって、この回転支持部材５に相補ローレット６が回転係合すると、この周囲溝が容器１の外面２に各ひだ（内ひだ）を形成する。
尚、部材５とローレット６を作動させる完全な装置及びその関連手段は従来技術に属するものであって、本発明の発明範囲の一部を構成するものではないので、同図には示されていない。
次に図３を参照して、本発明の方法で製造された容器１の実施例を部分断面図で示す。容器の本実施例では、容器には積層壁、つまり従来技術で既知の各形成工程で容器１上に固定して配置された第二の外壁７がある。この配置により、壁７及び２にエアギャップによる断熱効果を奏させ、特にホットドリンクのために適した容器１を製造することが出来る。
同図から明らかなように、ひだ（内ひだ）４の形成により、容器１が他の容器１内に挿入されると、第二の外壁７の周囲縁部８がひだ（内ひだ）４上に係止しようとすることにより、他の同一容器に対する完全な積み重ねが可能になる。ひだ（内ひだ）４を設けることにより、他の容器に一旦挿入された容器が、他の容器の外壁に嵌まり込んでしまうことが無い。つまり、ひだ（内ひだ）４によって外壁７に支持が与えられることにより、容器１は位置が維持され、その外壁７が各下側の容器１の内壁に密嵌することが無く、従ってその嵌まり込みが回避される。
本発明はまた、単一壁２をもつ容器にも適用可能で、積み重ねた状態にある各容器１の外壁２に対するひだ（内ひだ）４の干渉によって、接触が回避される。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】本発明の容器を製造するための素材片の平面図である。
【図２】本発明の容器を製造するための方法を説明するための部分（破断）概略的斜視図である。
【図３】積み重ね状態にある、本発明の容器を示す立面及び部分断面図である。

Claims (8)

1. 周囲壁（２）と底部壁を有する厚紙製容器（１）であって、各容器（１）に積み重ねて配置されるとき、容器を支持するための手段（４）が備わることを特徴とする容器（１）。
2. 前記支持手段が、前記周囲壁（２）内にある請求項１に記載の容器（１）。
3. 前記周囲壁（２）が、第二の外壁（７）を備える積層構造を有して成る請求項１又は２に記載の容器（１）。
4. 前記支持手段が、前記周囲壁（２）上に周囲に沿って形成されたひだ（４）である前記請求項の何れか一つに記載の容器（１）。
5. 前記ひだ（４）が容器（１）に対して内側に延びて成る請求項４に記載の容器（１）。
6. 前記ひだ（４）が前記周囲壁（２）上に全周に亘って、又は、とびとびにある請求項４に記載の容器（１）。
7. 厚紙製容器（１）の製造方法であって、
   素材片（１）を用意する工程と、
   上記素材片（１）上、前記容器の壁である面に周囲ひだを得る工程と、
   前記素材片を組み立て、前記容器（１）を製造する工程とを含んで成る方法。
8. 厚紙製容器（１）の製造方法であって、
   素材片（１）を用意する工程と、
   前記容器（１）を形成するのに適した回転支持部材（５）上に前記素材片を配置する工程と、
   前記容器（１）の形成中に、前記支持部材（５）と連携するのに適した相補ローレット（６）を用いて周囲ひだを形成する工程とを含んで成る方法。