JP2004003419A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動軸に対する従動軸の位相変化を常時、高精度に制御できると共に、耐久性に優れるバルブタイミング調整装置を提供する。
【解決手段】電磁部74が作用軸72の外周に磁界を発生し回転方向とは逆向きの第一トルクを作用軸72に付与するとき、作用軸72及び偏心軸18が回転部材12に対し遅角方向に相対回転することで、遊星歯車30が偏心軸18に対し進角方向に相対回転しつつ回転部材12に対し出力軸22及び従動軸4と共に進角方向に相対回転する。一方、電磁部74が作用軸72の外周に磁界を発生し回転方向の第二トルクを作用軸72に付与するとき、作用軸72及び偏心軸18が回転部材12に対し進角方向に相対回転することで、遊星歯車30が偏心軸18に対し遅角方向に相対回転しつつ回転部材12に対し出力軸22及び従動軸4と共に遅角方向に相対回転する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開閉タイミング(以下、バルブタイミングという)を調整する内燃機関(以下、エンジンという)のバルブタイミング調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンの吸気弁又は排気弁を開閉駆動する従動軸たるカムシャフトにエンジンの駆動軸たるクランクシャフトの駆動トルクを伝達する伝達系に設けられ、弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置が知られている。このバルブタイミング調整装置では、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相(以下、単に位相ともいう)を変化させることでバルブタイミングを調整し、それによりエンジン出力を向上したり燃費を改善したりする。
【0003】
バルブタイミング調整装置の一種に、油圧を利用してクランクシャフトに対するカムシャフトの位相を変化させるものが公知である。しかし油圧を利用する場合には、低温環境時やエンジンの始動直後等、油圧の制御条件が厳しくなるときに位相変化を高精度に制御することが困難となる。
【0004】
これに対し油圧ではなく、電動機を利用してクランクシャフトに対するカムシャフトの位相を変化させるバルブタイミング調整装置が特許文献1に開示されている。この装置では、電動機において電磁部が発生する磁界により回動軸にトルクを付与し、その回転軸のトルクをカムシャフトに伝達して位相変化を生じさせる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
実開平4−105906号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に開示の装置では、クランクシャフトの駆動トルクを受けるスプロケットと一体に電動機の全体が回転する。そのため、装置に掛かる慣性重量が大きくなり、装置の耐久性が低下する。また、回転する電動機の電磁部に通電するには、電磁部の端子とその電磁部に電流供給する配線の端子とを摺接により電気接続するブラシ等の部材(以下、摺接接続部材という)が必要となる。このような摺接接続部材は摩耗し易いため耐久性が低く、また電波ノイズの発生要因となる。
【0007】
本発明の目的は、耐久性に優れるバルブタイミング調整装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、駆動軸に対する従動軸の位相変化を常時、高精度に制御できると共に、耐久性に優れるバルブタイミング調整装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1及び2に記載のバルブタイミング調整装置によると、電磁部が作用軸の外周に磁界を発生し回転方向とは逆向きの第一トルクを作用軸に付与するとき、作用軸とその作用軸に連結される偏心軸は回転部材に対して遅角方向に相対回転する。それにより、従動軸線に対し偏心する偏心軸の外周壁に相対回動可能に支持され回転部材の内歯車に噛み合って従動軸線周りに回転する遊星歯車は、偏心軸に対して進角方向に相対回転しつつ、当該遊星歯車に係合する出力軸とその出力軸と連結される従動軸と共に回転部材に対して進角方向に相対回転する。したがって、第一トルクを作用軸に付与するときには、回転部材に対する従動軸の位相、すなわち駆動トルクにより回転部材を回転させる駆動軸に対する従動軸の位相を進角側に変化させることができる。
【0009】
また、電磁部が作用軸外周に磁界を発生し回転方向の第二トルクを作用軸に付与するとき、作用軸と偏心軸は回転部材に対して進角方向に相対回転する。それにより遊星歯車は、偏心軸に対して遅角方向に相対回転しつつ、回転部材に対して出力軸と従動軸と共に遅角方向に相対回転する。したがって、第二トルクを作用軸に付与するときには、回転部材に対する従動軸の位相、すなわち駆動軸に対する従動軸の位相を遅角側に変化させることができる。
【0010】
このように請求項1及び2に記載のバルブタイミング調整装置によると、外周環境の温度や作動開始からの経過時間等の作動条件に影響され難い磁界を電磁部で発生させることに応じて駆動軸に対する従動軸の位相を変化させるので、その位相変化を常時、高精度に制御することができる。
【0011】
しかも請求項1及び2に記載のバルブタイミング調整装置によると、駆動軸に対する従動軸の位相変化を生む第一及び第二トルクを作用軸に付与する電磁部がエンジンに変位不能に固定されている。そのため、装置に掛かる慣性重量を小さくできるので装置の耐久性が向上する。また、電磁部に通電するための配線はエンジンに固定された電磁部に対し電気接続されることとなるので、その接続箇所にブラシ等の摺接接続部材を設ける必要がない。したがって、摺接接続部材の摩耗により耐久性が低下するという従来装置の問題を解消できる。
【0012】
本発明の請求項3に記載のバルブタイミング調整装置によると、作用軸と、作用軸を回動可能に支持する電磁部と、電磁部への通電を制御する通電制御部であって電磁部に接合される通電制御部とが電動機を構成している。したがって、作用軸、電磁部及び通電制御部を一つの電動機として容易に取替えることができるので、メンテナンス性が向上する。
【0013】
本発明の請求項4に記載のバルブタイミング調整装置によると、作用軸の回転角度を検出する検出部をさらに備え、その検出部で検出された回転角度に基づいて通電制御部が電磁部への通電を制御する。よって、駆動軸に対する従動軸の位相変化をより高精度に制御できる。
【0014】
本発明の請求項5に記載のバルブタイミング調整装置によると、作用軸は、その外周に磁極を形成する磁石部を有するので、電磁部が発生する磁界内でより大きな第一及び第二トルクを作用軸に付与することができる。したがって、電磁部への通電により消費されるエネルギーを低減できる。
【0015】
本発明の請求項6に記載のバルブタイミング調整装置によると、磁石部は希土類磁石で構成される。これにより、希土類磁石からなる磁石部の外観形状が小さくても、強い磁極を形成して大きな第一及び第二トルクを得ることができるので、装置の小型化が図られる。
【0016】
本発明の請求項7に記載のバルブタイミング調整装置は、回転部材とその回転部材に対し相対回転する遊星歯車及び出力軸の少なくとも一方との間に摩擦力を発生する摩擦手段をさらに備える。この構成によると、従動軸を通じて伝わるエンジントルクが急激に変化することにより回転部材に対し遊星歯車及び出力軸を相対回転させるトルクが発生しても、その発生トルクを摩擦手段の摩擦力により減少させることができる。したがって、エンジントルクが急変する場合でも、回転部材に対し遊星歯車及び出力軸を第一及び第二トルクに応じた正規の角度相対回転させることができ、従動軸について所望の位相変化を実現することができる。
【0017】
本発明の請求項8に記載のバルブタイミング調整装置によると、出力軸は、断面円形の係合孔を従動軸線の周りに少なくとも一つ有し、遊星歯車は、対応する係合孔にその開口から突入する断面円形の係合突起を偏心軸線の周りに少なくとも一つ有する。そして、対応する係合孔の内周壁と係合突起の外周壁とが係合することで、出力軸が遊星歯車に係合する。このように比較的簡素な構成で、出力軸の遊星歯車への係合を実現できる。
【0018】
本発明の請求項9に記載のバルブタイミング調整装置によると、係合孔の内周壁は、係合突起が突入する開口側に向かうにつれ大径となるテーパ状に形成され、係合突起の外周壁は、突出先端部側に向かうにつれ小径となるテーパ状に形成される。さらに、係合突起はその中心軸線方向両側に移動可能に遊星歯車に設けられ、付勢手段により係合孔への突入方向に向かって付勢される。これにより、係合突起の外周壁が係合孔の内周壁に圧接されるので、係合突起と係合孔との間のバックラッシにより遊星歯車から出力軸へのトルク伝達が阻害されることを防止できる。
【0019】
本発明の請求項10及び17に記載のバルブタイミング調整装置によると、位相変化手段の入力軸に伝達されて駆動軸に対する従動軸の位相変化を生むトルクを作用軸に付与する電磁部について、エンジンに変位不能に固定している。そのため、装置に掛かる慣性重量を小さくできるので装置の耐久性が向上する。また、電磁部に通電するための配線はエンジンに固定された電磁部に対し電気接続されることとなるので、その接続箇所にブラシ等の摺接接続部材を設ける必要がない。したがって、摺接接続部材の摩耗により耐久性が低下するという従来装置の問題を解消できる。
【0020】
本発明の請求項11に記載のバルブタイミング調整装置によると、作用軸及び電磁部は電動機を構成し、その電動機はバルブタイミング調整装置の他の構成要素に対し着脱可能である。したがって、作用軸及び電磁部を一つの電動機として容易に取替えることができるので、メンテナンス性が向上する。
【0021】
本発明の請求項12に記載のバルブタイミング調整装置によると、作用軸と入力軸とは軸継手を介して接続される。これにより、電動機の着脱を可能にしつつ、作用軸から入力軸へのトルク伝達を確実に実現することができる。
本発明の請求項13に記載のバルブタイミング調整装置によると、作用軸と入力軸とは、双方に掛け渡された環状部材を介して接続される。これにより、電動機の着脱を可能にしつつ、作用軸から入力軸へのトルク伝達を確実に実現することができる。
本発明の請求項14に記載のバルブタイミング調整装置によると、作用軸と入力軸とは、それぞれに設けられた歯車の噛み合いにより接続される。これにより、電動機の着脱を可能にしつつ、作用軸から入力軸へのトルク伝達を確実に実現することができる。
【0022】
本発明の請求項15に記載のバルブタイミング調整装置によると、位相変化手段は、入力軸の回転速度を減速する減速機を有する。この減速機により、作用軸から入力軸に伝達されるトルクを増大させることができるので、電磁部により作用軸に付与するトルクを小さくすることができる。これにより、電動機の体格を小型にできるので、電動機の取り替えに際し作業性が向上する。
本発明の請求項16に記載のバルブタイミング調整装置によると、減速機の構成要素は入力軸の軸線方向に変位不能であるので、減速機の配設により装置が入力軸の軸線方向に延長することを抑制できる。
【0023】
本発明の請求項18に記載のバルブタイミング調整装置によると、電磁部への通電を制御する通電制御部は、作用軸の回転により生じる空気流れを内部に導入可能に電磁部の収容ハウジングに接合されるケースに収容される。これにより、作用軸の回転により生じる空気流れを利用してケース内の通電制御部を冷却できるので、発熱し易い電磁部に通電制御部を隣接させても通電制御部の動作不良を防止することができる。
【0024】
本発明の請求項19に記載のバルブタイミング調整装置によると、ケースは、鉛直方向の上側と下側とにそれぞれ導入通路と導出通路とを有し、作用軸の回転により生じた空気流れを導入通路から内部に導き入れて導出通路から外部に導き出す。これにより、通電制御部の冷却効率を高めることができ、しかも導入通路からケース内に液体が侵入した場合でもその侵入液体を導入通路より下側の導出通路から排出することができる。
本発明の請求項20に記載のバルブタイミング調整装置によると、導出通路は少なくとも一つの屈曲部を形成するので、導出通路からケース内に液体が侵入することを防ぐことができる。
【0025】
従動軸から従動側回転体に伝わるエンジントルクが入力軸に伝達し難い構成を位相変化手段に採用している場合、エンジントルクの急変時に入力軸はそのエンジントルクによっては回転しないが、慣性により回り続けようとする作用軸のトルクによって回転する。その場合、駆動軸に対する従動軸の位相が変化してしまう。しかし、本発明の請求項21に記載のバルブタイミング調整装置によると、位相変化手段において伝達部材は入力軸と従動側回転体との間でトルクを伝達するのに用いられ、摩擦手段はその伝達部材又は入力軸と駆動側回転体との間に摩擦力を発生するので、エンジントルクの急変時において作用軸の慣性に起因する入力軸の回転を阻止できる。したがって、駆動軸に対する従動軸の位相を高精度に制御できる。
本発明の請求項22に記載のバルブタイミング調整装置によると、摩擦手段は、弾性変形により摩擦力を発生する弾性部材により構成されるので、摩擦手段の構成が簡素になる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す複数の実施例を図面に基づいて説明する。
(第一実施例)
本発明の第一実施例によるエンジン用バルブタイミング調整装置を図1〜図4に示す。本実施例のバルブタイミング調整装置10は、エンジン2の図示しない吸気弁のバルブタイミングを制御するものである。
【0027】
バルブタイミング調整装置10は、エンジン2の図示しないクランクシャフトの駆動トルクをエンジン2のカムシャフト4に伝達する伝達系に設けられている。カムシャフト4はその軸線(以下、カム軸線という)O周りに回転することで、エンジン2の吸気弁を開閉駆動する。エンジン2のクランクシャフトが駆動軸を構成し、カムシャフト4が従動軸を構成している。
【0028】
スプロケット12は、後述する出力軸22の外周壁にカム軸線O周りに相対回動可能に支持されている。スプロケット12とエンジン2のクランクシャフトとの間に図示しないチェーンが掛け渡されている。スプロケット12は、チェーンを通じてクランクシャフトの駆動トルクが伝達されるとき、カム軸線O周りに回転する。
【0029】
スプロケット12の内周壁にリングギア14が固定されている。リングギア14は、歯先曲面が歯底曲面の内周側にある内歯車で構成されている。リングギア14はカム軸線Oと同心上に配設されている。リングギア14はそれの中心軸線周りに、すなわちカム軸線O周りにスプロケット12と一体に回転可能である。リングギア14が内歯車を構成し、リングギア14とスプロケット12とが共同して回転部材を構成している。また、スプロケット12が駆動側回転体を構成している。
【0030】
出力軸22の一端部22aは他端部22bよりも大径に形成され、その一端部22aの内周側にカムシャフト4の一端部が同心上に嵌合されている。さらに出力軸22とカムシャフト4とは固定ボルト25により連結固定されている。これにより出力軸22はカムシャフト4と一体となってカム軸線O周りに回転可能である。出力軸22が従動側回転体を構成している。
【0031】
入力軸としての偏心軸18はその中心軸線(以下、偏心軸線という)Pがカム軸線Oに対して偏心し、出力軸22の反カムシャフト側端部22bの外周壁にカム軸線O周りに相対回動可能に支持されている。図3のeは、偏心軸線Pのカム軸線Oに対する偏心量を表している。
【0032】
遊星歯車30は、出力軸22の中央部の外周側において遊星運動可能に配設されている。具体的に遊星歯車30は、歯先曲面が歯底曲面の外周側にある外歯車で構成されている。遊星歯車30の歯先曲面の曲率半径はリングギア14の歯底曲面の曲率半径よりも小さく設定され、遊星歯車30の歯数はリングギア14の歯数よりも1つ少なく設定されている。遊星歯車30には断面円形の嵌合孔32が形成されている。嵌合孔32の中心軸線は、遊星歯車30の中心軸線と一致している。嵌合孔32には偏心軸18の一端部18aが軸受(図示しない)を介して嵌合されており、偏心軸端部18aの外周壁により遊星歯車30がそれの中心軸線と一致する偏心軸線P周りに相対回動可能に支持されている。この支持状態において遊星歯車30の複数の歯の一部は、リングギア14の複数の歯の一部に噛み合っている。
【0033】
遊星歯車30の偏心軸18に対する相対回動が生じないとき、遊星歯車30はリングギア14と相対位置関係を崩さずに噛み合ったままスプロケット12及び偏心軸18と一体となってカム軸線O周りに回転する。この回転中に、偏心軸18がスプロケット12に対しカム軸線Oを中心に遅角方向Yに相対回転する場合には、偏心軸18の外周壁で押圧される遊星歯車30がそれと噛み合うリングギア14の作用を受けて偏心軸18に対し偏心軸線Pを中心に進角方向Xに相対回転する。さらにこの場合には、遊星歯車30がリングギア14に部分的に噛み合いつつスプロケット12に対しカム軸線Oを中心に進角方向Xに相対回転する。一方、スプロケット12に対し偏心軸18がカム軸線Oを中心に進角方向Xに相対回転する場合には、偏心軸18の外周壁で押圧される遊星歯車30がリングギア14の作用を受けて偏心軸18に対し偏心軸線Pを中心に遅角方向Yに相対回転する。さらにこの場合には、遊星歯車30がリングギア14に部分的に噛み合いつつスプロケット12に対しカム軸線Oを中心に遅角方向Yに相対回転する。
【0034】
出力軸22の中央部には、カム軸線Oを回転対称軸線とする円形板状の係合部24が形成されている。この係合部24の複数箇所(本実施例では9箇所)に係合孔26が設けられている。複数の係合孔26は、カム軸線Oの周りに等間隔に配設されている。各係合孔26は係合部24を板厚方向に貫通する断面円形の孔であり、一方の開口27が遊星歯車30と向かい合っている。また遊星歯車30のうち係合部24に正対する外壁には、係合孔26に対応する複数箇所に係合突起34が一体に形成されている。複数の係合突起34は、カム軸線Oから偏心量eだけ偏心する偏心軸線Pの周りに等間隔に設けられている。各係合突起34は、係合部24側に向かって突出する断面円形のピン状を呈し、対応する係合孔26に開口27側から突入している。本実施例において係合孔26及び係合突起34はいずれもそれぞれの中心軸線方向にストレートに延びている。また係合突起34の径は、対応する係合孔26の径よりも小さく設定されている。
尚、係合孔26については、本実施例のように両端部が開口する形状の他に、遊星歯車側端部のみが開口し反遊星歯車側端部が閉塞された凹状に形成することができる。
【0035】
遊星歯車30とスプロケット12との一体回転時には、遊星歯車30の各係合突起34がその外周壁で、対応する係合孔26の内周壁に係合しその係合内周壁を回転方向(ここでは進角方向Xに一致する)に押圧する。これにより、出力軸22とそれに固定のカムシャフト4とがスプロケット12との位相関係を一定に保ちつつ、カム軸線O周りに回転する。この回転中に、スプロケット12に対する遊星歯車30の上記進角方向Xへの相対回転が生じた場合には、各係合突起34がそれに係合する係合孔26の内周壁を回転方向にさらに押圧するため、出力軸22とカムシャフト4とがスプロケット12に対してカム軸線Oを中心に進角方向Xに相対回転する。一方、スプロケット12に対する遊星歯車30の上記遅角方向Yへの相対回転が生じた場合には、各係合突起34がそれに係合する係合孔26の内周壁を回転方向とは逆方向(ここでは遅角方向Yに一致する)に押圧するため、出力軸22とカムシャフト4とがスプロケット12に対してカム軸線Oを中心に遅角方向Yに相対回転する。このようにバルブタイミング調整装置10では、複数の係合突起34と複数の係合孔26との係合という比較的簡素な構成により、遊星歯車30への出力軸22の係合を実現している。
【0036】
スプロケット12の内周壁にはストッパ溝35が形成されている。ストッパ溝35はカム軸線Oを中心とする円弧状に所定長さで延び、出力軸22の端部22aの外周壁に向かって開口している。ストッパ溝35の開口に向かい合う出力軸端部22aの外周壁にストッパ突起37が一体に形成されている。ストッパ突起37はストッパ溝35内に突出し、カム軸線Oを中心とする円弧状にストッパ溝35よりも短い長さで延びている。
【0037】
スプロケット12に対し出力軸22が相対回動するとき、ストッパ突起37はストッパ溝35内をカム軸線O周りに相対回動する。このとき、ストッパ突起37の進角方向側端部37aがストッパ溝35の進角方向側端部35aに当接することで、出力軸22の上記進角方向Xへの相対回転が規制される。この規制位置が出力軸22の最進角位置である。また、ストッパ突起37の遅角方向側端部37bがストッパ溝35の遅角方向側端部35bに当接することで、出力軸22の上記遅角方向Yへの相対回転が規制される。この規制位置が出力軸22の最遅角位置である。このように本実施例では、ストッパ溝35及びストッパ突起37の各円弧長により、出力軸22の相対回動範囲、ひいてはカムシャフト4の相対回動範囲が規定される。例えばストッパ溝35の円弧長を比較的長く設定し、ストッパ突起37の円弧長を比較的短く設定することで、カムシャフト4の相対回転範囲を大きく確保できる。
【0038】
電動機70は、ハウジング71、作用軸72、電磁部74、検出部76、通電制御部78等から構成されている。
ハウジング71は、ステー79を介してエンジン2にボルト固定されている。
【0039】
作用軸72は、ハウジング71に収容固定された電磁部74の軸受80,81により、カム軸線O周りに回転可能に支持されている。作用軸72の一端部72a側は、調心カップリング82を介して偏心軸18の反遊星歯車側端部18bに接続されている。これにより作用軸72は偏心軸18と一体となってカム軸線O周りに回転可能である。調心カップリング82は、作用軸72を偏心軸18に接続する際に作用軸72の中心軸線Nをカム軸線O上に心合わせするために用いられる。尚、図5に本実施例の変形例を示すように、調心カップリング82と偏心軸18とを一部材で構成してもよい。
【0040】
作用軸72には、その中央部の外周壁から径方向外側に突出しその突出先端部に磁極を形成する磁石部84が設けられている。本実施例において磁石部84は希土類磁石で構成され、カム軸線O周りの互いに向き合う2箇所において突出先端部の磁極が相異なるように設けられている。
【0041】
電磁部74はハウジング71及びステー79を介してエンジン2に変位不能に固定され、作用軸72の中央部の外周に配置されている。電磁部74は、概ね円筒状の本体88と、複数の芯部86と、複数のコイル90と、上記軸受80,81とを有している。複数の芯部86は、本体88の内周壁のうちカム軸線Oの周りで等間隔となる位置から作用軸72の外周壁に向かって突出するように設けられている。複数のコイル90は、それぞれ対応する芯部86に巻回しされている。本実施例において各芯部86は、複数枚の鉄片を積層することで形成されている。また本実施例において芯部86及びコイル90の組は、カム軸線Oの周りに90°の間隔を互いにあけて四組配設されている。さらに本実施例において各コイル90の巻線方向については、それぞれ対応する芯部86の突出先端部から視たとき、相対するコイル90同士で逆向きとなるように設定されている。電磁部74は、各コイル90への通電に応じて作用軸72の外周に磁界を発生する。
検出部76は、作用軸72の中央部の外周において電磁部74の本体88に収容固定されている。検出部76は、例えば作用軸72における磁石部84の磁極の強さを測定することで、作用軸72の回転角度の絶対値を検出する。
【0042】
通電制御部78は、作用軸72の反偏心軸側端部72bの近傍においてハウジング71に収容され、電磁部74の本体88に直接に接合固定されている。通電制御部78は、駆動回路92と、制御回路94とを有している。駆動回路92は電磁部74の各コイル90に電気接続され、その接続されたコイル90に電流を供給する。制御回路94は、駆動回路92と検出部76とに電気接続されている。制御回路94は、検出部76で検出された作用軸72の回転角度に基づいて、駆動回路92から各コイル90に供給する電流を制御する。
【0043】
制御回路94によるコイル90への通電制御は、各コイル90が発生する磁界によって、回転方向とは逆向き(ここでは遅角方向Yに一致する)の第一トルクと、回転方向(ここでは進角方向Xに一致する)の第二トルクとのうち選択した一方を作用軸72に付与するように実施する。具体的に本実施例では、互いに向き合うコイル90同士に対しては同位相の交流を、互いに隣り合うコイル90同士に対しては位相が+90°異なる交流を駆動回路92から供給することにより、作用軸72の外周において図3の反時計方向(ここでは遅角方向Yに一致する)に回転する回転磁界を各コイル90で形成する。この形成磁界内で作用軸72の磁石部84が吸引力と反発力とを受けることで、上記第一トルクが作用軸72に及ぼされる。第一トルクを受けた作用軸72は偏心軸18と一緒に、スプロケット12に対してカム軸線Oを中心に遅角方向Yに相対回転する。また本実施例では、互いに向き合うコイル90同士に対して同位相の交流を、互いに隣り合うコイル90同士に対しては位相が−90°異なる交流を駆動回路92から供給することにより、作用軸72の外周において図3の時計方向(ここでは進角方向Xに一致する)に回転する回転磁界を各コイル90で形成する。この形成磁界内で作用軸72の磁石部84が吸引力と反発力とを受けることで、上記第二トルクが作用軸72に及ぼされる。第二トルクを受けた作用軸72は偏心軸18と一緒に、スプロケット12に対してカム軸線Oを中心に進角方向Xに相対回転する。
【0044】
尚、本実施例では第一及び第二トルクを作用軸72に付与するために、芯部86及びコイル90の四組をカム軸線Oの周りに設け、上述のようにして作用軸72の外周に回転磁界を形成するようにしているが、例えば芯部86及びコイル90を四組以外の複数組、カム軸線O周りに設けて回転磁界を作用軸72の外周に形成するようにしてもよい。この場合、芯部86及びコイル90の組数に応じて磁石部84の数を設定することができる。また、例えばカム軸線O周りに等間隔に設けた複数のコイル90について、芯部86の突出先端部から視たときの巻線方向を全て同一にし、カム軸線O周りに順に一つずつ通電することで、各コイル90が通電に応じ作用軸72の外周に形成する磁界を作用軸72の磁石部84に順次作用させて第一及び第二トルクを得るようにしてもよい。この場合、磁石部84の数を一つに設定することができる。
【0045】
次に、バルブタイミング調整装置10の全体作動について総説する。
制御回路94により駆動回路92から各コイル90への通電をオフにした状態でエンジン2のクランクシャフトが回転駆動されると、そのクランクシャフトの駆動トルクがスプロケット12に伝達される。これにより、スプロケット12と、それに固定されたリングギア14が一体に回転する。尚、クランクシャフトに対するスプロケット12の位相は常に一定に保たれる。このとき、非通電状態の各コイル90は回転磁界を形成しないので、第一トルク及び第二トルクが作用軸72に付与されず、作用軸72及び偏心軸18のスプロケット12に対する相対回転は生じない。したがって、上記スプロケット12の回転に伴い、遊星歯車30と偏心軸18及び作用軸72とがスプロケット12と一体となって回転する。これにより、遊星歯車30に係合する出力軸22とカムシャフト4とが、スプロケット12に対して一定の位相で回転する。
【0046】
スプロケット12の回転中において制御回路94により駆動回路92から各コイル90への通電を制御して、図3の反時計方向の回転磁界を作用軸72の外周に発生させると、第一トルクが作用軸72に付与されて偏心軸18に伝達される。第一トルクを受けた偏心軸18は、スプロケット12に対して遅角方向Yに相対回転し減速する。この偏心軸18の遅角方向Yへの相対回転を受けて、遊星歯車30が偏心軸18に対し進角方向Xに相対回転しつつ、スプロケット12に対して進角方向Xに相対回転する。これにより、出力軸22とカムシャフト4とがスプロケット12に対して進角方向Xに相対回転し増速する。すなわち、スプロケット12に対するカムシャフト4の位相が進角側に変化し、クランクシャフトに対するカムシャフト4の位相もまた進角側に変化する。このとき制御回路94は、検出部76による作用軸72の回転角度の検出値を用いて各コイル90に供給する電流値をフィードバック制御する。これにより、励磁した各コイル90により形成される回転磁界の強さが制御され、作用軸72に与える第一トルクの大きさが制御されるので、結果的にクランクシャフトに対するカムシャフト4の進角側への位相変化幅が制御される。尚、このとき出力軸22及びカムシャフト4の進角方向Xへの相対回転は、ストッパ突起端部37aとストッパ溝端部35aとの当接により制限される。
【0047】
一方、スプロケット12の回転中において制御回路94により駆動回路92から各コイル90への通電を制御して、図3の時計方向の回転磁界を作用軸72の外周に発生させると、第二トルクが作用軸72に付与されて偏心軸18に伝達される。第二トルクを受けた偏心軸18は、スプロケット12に対して進角方向Xに相対回転し増速する。この偏心軸18の進角方向Xへの相対回転を受けて、遊星歯車30が偏心軸18に対し遅角方向Yに相対回転しつつ、スプロケット12に対して遅角方向Yに相対回転する。これにより、出力軸22とカムシャフト4とがスプロケット12に対して遅角方向Yに相対回転し減速する。すなわち、スプロケット12に対するカムシャフト4の位相が遅角側に変化し、クランクシャフトに対するカムシャフト4の位相もまた遅角側に変化する。このときにおいても制御回路94は、検出部76による作用軸72の回転角度の検出値を用いて各コイル90に供給する電流値をフィードバック制御する。これにより、各コイル90で形成する回転磁界の強さが制御され、作用軸72に与える第二トルクの大きさが制御されるので、結果的にクランクシャフトに対するカムシャフト4の遅角側への位相変化幅が制御される。尚、このとき出力軸22及びカムシャフト4の遅角方向Yへの相対回転は、ストッパ突起端部37bとストッパ溝端部35bとの当接により規制される。
【0048】
このように本実施例では、リングギア14、偏心軸18、遊星歯車30及び係合部24が共同して位相変化手段を構成している。すなわち、この位相変化手段は、スプロケット12に対する偏心軸18の相対回転運動をスプロケット12に対する出力軸22の相対回転運動に変換することでクランクシャフト対するカムシャフト4の位相を変化させている。
【0049】
以上説明したバルブタイミング調整装置10によると、クランクシャフトに対しカムシャフト4を進角側及び遅角側のいずれに位相変化させる場合でも、その位相変化を誘引する第一トルク及び第二トルクについて、電磁部74の各コイル90により作用軸72の外周に形成される磁界に基づき生成している。磁界の強さは装置10外周の温度や作動開始からの経過時間等といった作動条件の影響を受け難いので、低温環境時やエンジン始動時においてもクランクシャフトに対するカムシャフト4の位相変化を精密に制御することができる。
【0050】
しかもバルブタイミング調整装置10によると、電磁部74がエンジン2に変位不能に固定されているので、装置10に掛かる慣性重量を従来装置よりも小さくできる。したがって、装置10の各構成要素の接続部分や構成要素自身の耐久性が高くなる。またバルブタイミング調整装置10によると、制御回路94と駆動回路92とが共同して電磁部74への通電を制御する通電制御部78は、エンジン2に固定された電磁部74に電気接続されているので、その接続箇所にブラシ等の摺接接続部材を設けなくてもよい。したがって、そのような摺接接続部材が摩耗して耐久性が低下するという問題の他、摺接接続部材が端子と摺接するときに生じる電波ノイズの問題も一挙に解消できる。
【0051】
さらにバルブタイミング調整装置10によると、通電制御部78の制御回路94は、検出部76で検出した作用軸72の回転角度に基づいて電磁部74への通電をフィードバック制御するので、クランクシャフトに対するカムシャフト4の位相変化をより緻密に制御することができる。
【0052】
またさらにバルブタイミング調整装置10によると、ハウジング71、作用軸72、電磁部74、検出部76及び通電制御部78を一つの電動機70として構成しているので、それら要素71,72,74,76,78の交換が容易である。
尚、検出部76と、通電制御部78の一部又は全部とについて、電動機70の構成要件から外し、電動機70とは別途に設けるようにしてもよい。
【0053】
さらにまたバルブタイミング調整装置10によると、作用軸72の外周に磁極を形成する磁石部84を設けているので、電磁部74の各コイル90が形成する磁界内で磁石部84が比較的大きな吸引力及び反発力を受ける。したがって、磁石部84を設けない場合に比べより大きな第一及び第二トルクを作用軸72に付与することができるので、電磁部74への通電に要するエネルギーを低減することが可能となる。また特に本実施例では、小さな外観形状で強い磁極を形成できる希土類磁石により磁石部84を構成しているので、第一及び第二トルクを確保しつつ装置を小型にすることができる。
尚、磁石部84の代わりに、作用軸72の外周壁から突出する金属製の突出部を設けるようにしてもよい。
【0054】
(第二実施例)
本発明の第二実施例によるバルブタイミング調整装置を図6に示す。第一実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
第二実施例のバルブタイミング調整装置100では、遊星歯車30とスプロケット12との間に摩擦手段としての皿ばね102が介装されている。皿ばね102の大径側の端部102aはスプロケット12に固定されている。皿ばね102の小径側の端部102bは遊星歯車30の反係合部側の外壁に摺接可能に押し当てられている。これにより、遊星歯車30がスプロケット12に対して相対回転しようとすると、皿ばね102の弾性特性に応じた摩擦力が皿ばね102と遊星歯車30との摺接部分、すなわちスプロケット12と遊星歯車30との間に発生する。
【0055】
このような皿ばね102を備えるバルブタイミング調整装置100では、カムシャフト4を通じて装置100に伝達されるエンジントルクが急激に変化することにより、出力軸22さらには遊星歯車30をスプロケット12に対し相対回転させるトルクが生成しても、かかる生成トルクを皿ばね102で得られた摩擦力により減少させることができる。但し、バルブタイミング調整装置100においては、作用軸72に付与する第一及び第二トルクについて、それぞれ所望の大きさに皿ばね102により生じる摩擦力分を付加するように通電制御部78(制御回路94)で制御する。したがってバルブタイミング調整装置100によれば、エンジントルクが大きく変化するような場合でも、遊星歯車30及び出力軸22をスプロケット12に対して、カムシャフト4の所期の位相変化に必要な角度だけ正確に相対回転させることができる。
【0056】
尚、摩擦手段としては上述の皿ばね102以外にも、スプロケット12及び遊星歯車30の少なくとも一方との摺接により摩擦力を発生するものであれば適宜採用することができる。また、そのような摩擦手段を遊星歯車30ではなく、出力軸22とスプロケット12との間に設けるようにしてもよい。
【0057】
(第三実施例)
本発明の第三実施例によるバルブタイミング調整装置を図7及び図8に示す。第一実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
第三実施例のバルブタイミング調整装置150において出力軸22の各係合孔26の内周壁は、遊星歯車30の係合突起34が突入する開口27側に向かうにつれ大径となるテーパ状に形成されている。また、各係合突起34の外周壁は、突出先端部34a側に向かうにつれ小径となるテーパ状に形成される。さらに、各係合突起34はそれぞれの基部34bにおいて中心軸線Q方向両側に移動可能に遊星歯車30の本体31に支持され、付勢手段としてのコイルスプリング152により係合孔26への突入方向に向かって付勢されている。本実施例では、図8に示すように係合突起34の外周壁を一母線を含む部分で係合孔26の内周壁に当接させたとき、係合突起34の外周壁のうち上記母線の近傍を除く部分が係合孔26の内周壁との間にバックラッシを形成するように、係合突起34及び係合孔26の径が規定されている。
【0058】
このような構成のバルブタイミング調整装置100では、コイルスプリング152の付勢力を受けて各係合突起34の外周壁が対応する係合孔26の内周壁に圧接される。そのため、係合突起34と係合孔26との間に形成されるバックラッシにより係合突起34での係合孔26の押圧が不十分となり、遊星歯車30から出力軸22へのトルク伝達が阻害されることを防ぐことができる。
【0059】
(第四実施例)
本発明の第四実施例によるバルブタイミング調整装置を図9〜図19に示す。第一実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
第四実施例によるバルブタイミング調整装置155の電動機70では、図9及び図10に示すように、電磁部74等を収容してエンジン2に変位不能に固定するハウジング71に接合されたケース160に通電制御部78を収容している。ケース160は、装置155の車両への搭載状態で鉛直方向の上側と下側となる箇所にそれぞれ導入通路162と導出通路163とを有している。導入通路162は、ケース160の本体161の内部とハウジング71の内部とを連通させている。導入通路162のハウジング71側開口は作用軸72の端部72bの近傍に配設され、それにより導入通路162は作用軸72及び磁石部84の回転により生じる空気流れを本体161内に導き入れる。導出通路163は、ケース160の本体161の内部と装置155の周囲の外部空間とを連通させている。導出通路163はその一箇所でL字状に屈曲し、屈曲部164を形成している。導入通路162に導入された空気流れは、ケース160の本体161内を抜けて導出通路163から外部空間に導き出される。
【0060】
このように作用軸72及び磁石部84の回転により生じる空気流れは導入通路162からケース160の本体161内に導入され導出通路163から導出されるので、通電制御部78を構成している回路92,94を効率良く冷却できる。よって、発熱し易い電磁部74に通電制御部78を隣接させても通電制御部78の動作不良を防止することができる。さらに、導入通路162からケース160の本体161内に液体が侵入した場合でもその侵入液体を導入通路162より下側の導出通路163から排出でき、また導出通路163からケース160の本体161内に液体が侵入することを屈曲部164により防ぐことができる。
尚、導出通路163については、図11に変形例を示す如き迷路状となるように複数箇所で屈曲させて複数の屈曲部164を形成するようにしてもよい。
【0061】
バルブタイミング調整装置155では、さらに、作用軸72の端部72aが図9及び図12に示す如き軸継手170を介して入力軸たる偏心軸18の端部18bに一体回転可能に接続されている。この軸継手170は、作用軸72に設けられた第一嵌合部171と、偏心軸18の端部18bで構成される第二嵌合部178とを有し、それら嵌合部171,178の相互嵌合により作用軸72と偏心軸18とを接続している。
【0062】
具体的に第一嵌合部171は、接続部材172とガイド部材173とから構成されている。接続部材172はI字状に延伸し、その延伸方向の中央部分を垂直に通孔174が貫通している。さらに接続部材172の延伸方向中央部分には、その延伸方向の軸線と通孔174の貫通方向の軸線とに直交して延びるガイド孔175が貫通形成されている。ガイド部材173はピン状に形成され、作用軸72に垂直に装着されている。通孔174に作用軸72が通され、ガイド孔175にガイド部材173が通されている。通孔174の内周壁と作用軸72との外周壁との間、ガイド孔175の内周壁とガイド部材173の外周壁との間には、それぞれ所定大きさの隙間が形成されている。
【0063】
第二嵌合部178は円筒状を呈し、その中心軸線Pすなわち本実施例では偏心軸線Pに対し垂直に筒壁を貫通するガイド孔179を二つ有している。各ガイド孔179は、第二嵌合部178の反遊星歯車側端面に開口している。各ガイド孔179に接続部材172の延伸方向両端部が着脱可能に嵌合されており、それにより作用軸72が第二嵌合部178を含む偏心軸18の内周側に平行に配設されて偏心軸18に接続されている。
【0064】
このように軸継手170により接続される作用軸72と偏心軸18との間においてはトルクの伝達が確実に行われる。また、第一嵌合部171の接続部材172と第二嵌合部178とが着脱可能に嵌合しているので、図13に示すように電動機70をバルブタイミング調整装置155の他の構成要素に対して容易に着脱できる。したがって、メンテナンス性が向上する。さらにガイド孔175によるガイド部材173の案内方向とガイド孔179による接続部材172の案内方向とにおいて、すなわち偏心軸18に垂直且つ互いに垂直な二方向において、偏心軸18に対する作用軸72の相対位置を自由に設定できる。そのため、電動機70の組付時において作用軸72の中心軸線Nをカム軸線O上に心合わせし易い。
【0065】
図9に示すように、バルブタイミング調整装置155ではさらに、第一実施例の出力軸22の係合部24に相当する部分が回転部材200として出力軸22とは別体に形成されている。この回転部材200は図18に示す如き円形板状に形成され、スプロケット12の内周壁にカム軸線O周りに相対回動可能に支持されている。
【0066】
電動機70の作用軸72から偏心軸18にトルクが伝達されないときは、遊星歯車30の偏心軸18に対する相対回動が生じず、遊星歯車30はリングギア14と相対位置関係を崩さずに噛み合ったままスプロケット12及び偏心軸18と一体となってカム軸線O周りに回転する。このとき各係合突起34は、図14に示す如く係合する係合孔26の内周壁を回転方向に押圧するため、回転部材200はスプロケット12との位相関係を一定に保ちつつカム軸線Oの周りに回転する。この回転中に作用軸72から偏心軸18に第一トルクが伝達された場合、偏心軸18がスプロケット12に対してカム軸線Oを中心に遅角方向Yに相対回転するので、偏心軸18の外周壁で押圧される遊星歯車30がそれと噛み合うリングギア14の作用を受けて偏心軸18に対し偏心軸線Pを中心に進角方向Xに相対回転する。さらにこの場合には、遊星歯車30がリングギア14と部分的に噛み合いつつスプロケット12に対しカム軸線Oを中心に進角方向Xに相対回転する。これにより向きを進角方向Xに変えつつ増大された第一トルクは、各係合突起34が係合孔26をさらに回転方向に押圧することによって回転部材200に伝達されるため、回転部材200はスプロケット12に対し進角方向Xに相対回転する。一方、作用軸72から偏心軸18に第二トルクが伝達された場合、偏心軸18がスプロケット12に対してカム軸線Oを中心に進角方向Xに相対回転するので、偏心軸18の外周壁で押圧される遊星歯車30がリングギア14の作用を受けて偏心軸18に対し偏心軸線Pを中心に遅角方向Yに相対回転する。さらにこの場合には、遊星歯車30がリングギア14と部分的に噛み合いつつスプロケット12に対しカム軸線Oを中心に遅角方向Yに相対回転する。これにより向きを遅角方向Yに変えつつ増大された第二トルクは、各係合突起34が係合孔26を回転方向とは逆方向に押圧することによって回転部材200に伝達されるため、回転部材200はスプロケット12に対して遅角方向Yに相対回転する。
【0067】
このように本実施例では、リングギア14、偏心軸18、遊星歯車30、回転部材200が共同して減速機を構成している。この減速機において各構成要素14,18,30,200は偏心軸18の軸線方向に変位不能であるため、偏心軸18の軸線方向に装置155が長くならない。しかもこの減速機により、作用軸72から偏心軸18に伝達されるトルクを増大させることができるので、電磁部74により作用軸72に付与するトルクを小さくすることができる。したがって、電動機70の体格を小型にできるので、上述した電動機70の取り替えに際し作業性が向上する。
尚、上述した構造の減速機以外にも、構成要素の軸方向変位を伴わない公知の減速機を用いることができる。
【0068】
図9及び図15に示すように、バルブタイミング調整装置155ではさらに、カム軸線Oに垂直な円形板状の変換部210がスプロケット12の中央部に形成されている。またさらにバルブタイミング調整装置155の出力軸22は、カムシャフト4とは反対側の端部22bにおいてカム軸線Oに垂直な概ね三角形の板状の変換部220を形成している。この変換部220は、スプロケット12に固定されたカバー230と変換部210との間に遊星歯車30及び回転部材200と共に挟持され、変換部210の内壁210aに当接し回転部材200の外壁200aに正対している。
【0069】
回転部材200と変換部210と変換部220とには、制御部材としての制御ピン250が連繋している。以下、この連繋構造について図9及び図15〜図19を参照しつつ説明する。尚、図15〜図17及び図19では、断面を表すハッチングを省略している。
【0070】
図15に示すように、変換部210の三箇所には孔部260が設けられている。各孔部260は、一つの孔部260をカム軸線Oの周りに120°ずつ回転移動させたとき互いに重なるように形成されている。図9及び図15に示すように各孔部260は、変換部220に当接する変換部210の内壁210aに開口している。各孔部260は、制御ピン250が通過する軌道262を内周壁で形成している。各孔部260の形成軌道262は、カム軸線Oからの径方向距離が変化するように変換部210の径方向軸線に対して傾斜している。本実施例において各孔部260の形成軌道262は直線状に延伸し、カム軸線Oから離れるに従い径方向軸線に対して進角方向Xに傾斜している。
【0071】
図15に示すように変換部220には、変換部210の各孔部260に向き合う三箇所に孔部270が設けられている。各孔部270は、一つの孔部270をカム軸線Oの周りに120°ずつ回転移動させたとき互いに重なるように、変換部220の三つの頂点の近傍に形成されている。図9及び図15に示すように、各孔部270は変換部220を板厚方向に貫通し、変換部210に当接する変換部220の外壁220aと回転部材200に正対する変換部220の外壁220bとに開口している。各孔部270は、制御ピン250が通過する軌道272を内周壁で形成している。各孔部270の形成軌道272は、カム軸線Oからの径方向距離が変化するように変換部220の径方向軸線に対して傾斜している。本実施例において各孔部270の形成軌道272は直線状に延伸し、カム軸線Oから離れるに従い径方向軸線に対して遅角方向Yに傾斜している。これにより、孔部270の形成軌道272とそれに向き合う孔部260の形成軌道262とは、図15〜図17に示すように、スプロケット12に対する出力軸22の回転位相に応じた箇所で交差する。
【0072】
尚、孔部260の形成軌道262と孔部270の形成軌道272のうち一方は、径方向軸線に対して傾斜していなくてもよい。また、孔部260の形成軌道262をカム軸線Oから離れるに従って径方向軸線に対し遅角方向Yに傾斜させ、孔部270の形成軌道272をカム軸線Oから離れるに従って径方向軸線に対し進角方向Xに傾斜させてもよい。さらに、孔部260の形成軌道262と孔部270の形成軌道272とを曲線状、あるいは曲線と直線とを融合させた形状に形成してもよい。
【0073】
図15に示すように、制御ピン250は三つ設けられ、互いに向き合う孔部260,270の三組にそれぞれ個別に対応して配設されている。図9に示すように各制御ピン250は、カム軸線Oに平行に延伸する柱状であり、対応する孔部260,270の形成軌道262,72の交差箇所を通るようにして変換部210と回転部材200との間に挟持されている。図9及び図15〜図17に示すように、各孔部260は、内周壁のうち軌道262の回転方向両側の側壁260a,260bにおいて軌道262内の制御ピン250に当接する。各孔部270は、内周壁のうち軌道272の回転方向両側の側壁270a,270bにおいて軌道272内の制御ピン250に当接する。各制御ピン250は、孔部260と当接する箇所に転動体252を有し、孔部270と当接する箇所に転動体253を有している。さらに各制御ピン250は、対応孔部260の底壁260cに当接するボール部材254を一端部に有している。
【0074】
図18及び図19に示すように、回転部材200の三箇所には孔部280が設けられている。各孔部280は、一つの孔部280をカム軸線Oの周りに120°ずつ回転移動させたとき互いに重なるように形成されている。各孔部280は、変換部220に正対する回転部材200の外壁200aに開口している。各孔部280は、制御ピン250が通過する軌道282を内周壁で形成している。各孔部280の形成軌道282は、カム軸線Oからの径方向距離が変化するように回転部材200の径方向軸線に対して傾斜している。本実施例において各孔部280の形成軌道282は、カム軸線Oに対して偏心する円弧状に延伸し、カム軸線Oから離れるに従い径方向軸線に対して進角方向Xに傾斜している。特にこの傾斜は図19に示すように、各孔部280の形成軌道282がいずれかの組をなす孔部260,270の形成軌道262,272と交差するように設定されている。さらに本実施例において各孔部280の形成軌道282の両端部は、図18に示すように、回転部材200の径方向軸線に対して概ね直角である。
尚、各孔部280の形成軌道282については、カム軸線Oから離れるに従って径方向軸線に対して遅角方向Yに傾斜させてもよい。
【0075】
図9及び図19に示すように各孔部280の形成軌道282には、いずれかの制御ピン250においてボール部材254とは反対側の端部に設けられたボール部材256が通されている。各孔部280は、内周壁のうち軌道282の径方向両側の側壁280a,280bにおいて軌道282内の制御ピン250のボール部材256に当接する。
【0076】
本実施例では、孔部280の形成軌道282を偏心円弧状とすることに加え、孔部260,270,280の各形成軌道262,272,282について径方向軸線に対する傾斜の度合いを調節することにより、カムシャフト4から出力軸22に伝わるエンジントルクが回転部材200、さらには偏心軸18まで伝達し難くなっている。
尚、孔部280の形成軌道282については、渦巻状又は直線状に延伸させてもよい。渦巻状を採用する場合、上記偏心円弧状を採用した場合と同様にして、エンジントルクが偏心軸18に伝達され難い構成を実現できる。
【0077】
駆動トルクによるスプロケット12の回転中においてコイル90への通電をオフにしているとき、電磁部74による作用軸72へのトルク付与は行われず、偏心軸18さらには回転部材200のスプロケット12に対する相対回転は生じない。この状態では、各制御ピン250が対応孔部280の形成軌道282を動くことなく回転部材200と一体となって回転する。これにより、各制御ピン250は対応孔部260,270の形成軌道262,272を動くことなく、スプロケット12に入力された駆動トルクを出力軸22に伝達する。これにより、出力軸22がスプロケット12に対する位相を保持しつつカムシャフト4と共に回転する。したがって、カムシャフト4のクランクシャフトに対する位相が一定に保持される。
【0078】
スプロケット12の回転中においてコイル90に通電し作用軸74の外周に図14の時計方向の回転磁界を形成すると、第二トルクが作用軸72に付与されて偏心軸18に伝達されるため、スプロケット12に対して偏心軸18が進角方向Xに相対回転する。このとき、偏心軸18を相対回転させる第二トルクは上記減速機により増大されその向きを遅角方向Yに変えて回転部材200に伝達されるため、回転部材200がスプロケット12に対して遅角方向Yに相対回転する。すると、各制御ピン250は対応孔部280の内周壁のうち軌道282の径方向内側を延びる側壁280aにより押圧される。この押圧によって各制御ピン250は、軌道282を相対的に進角方向Xへ通過するようにして回転部材200の概ね径方向外側に移動し、カム軸線Oからの径方向距離(以下、単に径方向距離という)を拡大される。このとき各制御ピン250は、対応孔部260の内周壁のうち軌道262の遅角側を延びる側壁260bを遅角方向Yに押圧すると共に、対応孔部270の内周壁のうち軌道272の進角側を延びる側壁270aを進角方向Xに押圧する。これにより、各制御ピン250が対応孔部260,270の形成軌道262,272を共に通過するようにして、出力軸22がスプロケット12に対して進角方向Xに相対回転する。すなわちスプロケット12に対する出力軸22の位相が進角側に変化するので、カムシャフト4のクランクシャフト対する位相も進角側に変化する。
【0079】
これに対し、スプロケット12の回転中においてコイル90に通電し作用軸72の外周に図14の反時計方向の回転磁界を形成すると、第一トルクが作用軸72に付与されて偏心軸18に伝達されるため、偏心軸18がスプロケット12に対して遅角方向Yに相対回転する。このとき、偏心軸18を相対回転させる第一トルクは上記減速機により増大されその向きを進角方向Xに変えて回転部材200に伝達されるため、スプロケット12に対して回転部材200が進角方向Xに相対回転する。すると、各制御ピン250は対応孔部280の内周壁のうち軌道282の径方向外側を延びる側壁280bにより押圧される。この押圧によって各制御ピン250は、軌道282を相対的に遅角方向Yへ通過するようにして回転部材200の概ね径方向内側に移動し、径方向距離を縮小される。このとき各制御ピン250は、対応孔部260の内周壁のうち軌道262の進角側を延びる側壁260aを進角方向Xに押圧すると共に、対応孔部270の内周壁のうち軌道272の遅角側を延びる側壁270bを遅角方向Yに押圧する。これにより、各制御ピン250が対応孔部260,270の形成軌道262,272を共に通過するようにして、出力軸22がスプロケット12に対して遅角方向Yに相対回転する。すなわちスプロケット12に対する出力軸22の位相が遅角側に変化するので、カムシャフト4のクランクシャフトに対する位相も遅角側に変化する。
【0080】
このように本実施例では、要素14,18,30,200で構成される上記減速機、変換部210,220及び制御ピン250が共同して位相変化手段を構成している。すなわちかかる位相変化手段は、スプロケット12に対する偏心軸18の相対回転運動をスプロケット12に対する出力軸22の相対回転運動に変換することでクランクシャフト対するカムシャフト4の位相を変化させている。
【0081】
以上説明したバルブタイミング調整装置155によると、上記位相変化手段の偏心軸18に伝達されてクランクシャフトに対するカムシャフト4の位相変化を生むトルクを作用軸72に付与する電磁部74について、エンジン2に変位不能に固定している。これにより、装置155に掛かる慣性重量を従来装置よりも小さくでき、装置155の各構成要素の接続部分や構成要素自身の耐久性を向上できる。また、バルブタイミング調整装置155によると、エンジン2に変位不能に固定される電磁部74に通電制御部78が電気接続されているので、その接続箇所に摺接接続部材を設けなくてもよく、したがって、従来装置における耐久性や電波ノイズの問題を解消できる。
【0082】
さらにバルブタイミング調整装置155では、ケース160に収容した通電制御部78の制御回路94により第一実施例と同様にして各コイル90への供給電流値をフィードバック制御することで、クランクシャフトに対するカムシャフト4の位相変化幅を緻密に制御できる。しかもバルブタイミング調整装置155によると、上述したように通電制御部78の構成回路92,94を冷却して通電制御部78の動作不良を防止できるので、位相変化幅の制御不良が発生し難い。
【0083】
(第五実施例)
本発明の第五実施例によるバルブタイミング調整装置を図20に示す。第一及び第四実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
第五実施例のバルブタイミング調整装置300は、第四実施例のバルブタイミング調整装置155の変形例である。具体的にバルブタイミング調整装置300では、カム軸線Oに対し作用軸72の中心軸線Nが偏心している。さらにバルブタイミング調整装置300では、リングギア14及び遊星歯車30が設けられず、第四実施例の偏心軸18の代わりに入力軸305が回転部材200に同心上に一体形成されている。そしてバルブタイミング調整装置300では、作用軸72と入力軸305とを接続するために、第四実施例の軸継手170の代わりに環状部材としてのチェーン310を用いている。チェーン310は、作用軸72の端部72aに同心上に設けられたスプロケット320と、入力軸305の端部305aに同心上に設けられたスプロケット330との双方に着脱可能に掛け渡されている。このチェーン310の掛け渡しにより、作用軸72と入力軸305とが同期回転可能に接続されている。
【0084】
駆動トルクによるスプロケット12の回転中においてコイル90への通電がオフされて電磁部74による作用軸72へのトルク付与が実施されないとき、スプロケット12と共に回転する入力軸305はチェーン310を通じて作用軸72を同期回転させる。一方、スプロケット12の回転中においてコイル90に通電され、電磁部74により第一トルク又は第二トルクが作用軸72に付与されると、その付与トルクが作用軸72からチェーン310を通じて入力軸305に伝達される。これにより、入力軸305はスプロケット12に対して遅角方向Y又は進角方向Xに相対回転する。
このように本実施例では、入力軸305、回転部材200、変換部210,220及び制御ピン250が共同して位相変化手段を構成している。
【0085】
以上説明したバルブタイミング調整装置300によると、作用軸72と入力軸305との間のトルク伝達をチェーン310を通じて確実に実現できる。しかもバルブタイミング調整装置300によると、作用軸72及び入力軸305の各スプロケット320,330にチェーン310が着脱可能となっているため、電動機70をバルブタイミング調整装置300の他の構成要素に対して容易に着脱できる。したがって、メンテナンス性が向上する。
尚、チェーン310と、スプロケット320,330の代わりに、例えば、環状部材としてのベルトとプーリを用いてもよい。
【0086】
(第六実施例)
本発明の第六実施例によるバルブタイミング調整装置を図21に示す。第一及び第四実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
第六実施例のバルブタイミング調整装置350は、第四実施例のバルブタイミング調整装置155の変形例である。具体的にバルブタイミング調整装置350では、カム軸線Oに対し作用軸72の中心軸線Nが偏心している。さらにバルブタイミング調整装置350では、リングギア14及び遊星歯車30が設けられず、第四実施例の偏心軸18の代わりに入力軸355が回転部材200に同心上に一体形成されている。そしてバルブタイミング調整装置350では、作用軸72と入力軸355とを接続するために、第四実施例の軸継手170の代わりに歯車機構360を用いている。歯車機構360は、作用軸72の端部72aに同心上に設けられた歯車370と、入力軸355の端部355aに同心上に設けられた歯車380とを有し、それら歯車370と歯車380とを互いに着脱可能に噛み合わせている。この歯車370,380の噛み合いによって、作用軸72と入力軸355とが同期回転可能に接続されている。
【0087】
駆動トルクによるスプロケット12の回転中においてコイル90への通電がオフされて電磁部74による作用軸72へのトルク付与が実施されないとき、スプロケット12と共に回転する入力軸355は歯車機構360を通じて作用軸72を同期回転させる。一方、スプロケット12の回転中においてコイル90に通電され、電磁部74により第一トルク又は第二トルクが作用軸72に付与されると、その付与トルクが作用軸72から歯車機構360を通じて入力軸355に伝達される。これにより、入力軸355はスプロケット12に対して遅角方向Y又は進角方向Xに相対回転する。
このように本実施例では、入力軸355、回転部材200、変換部210,220及び制御ピン250が共同して位相変化手段を構成している。
【0088】
以上説明したバルブタイミング調整装置350によると、作用軸72と入力軸355との間のトルク伝達を歯車機構360を通じて確実に実現できる。しかもバルブタイミング調整装置350によると、作用軸72の及び入力軸355に設けられる各歯車370,380が互いに着脱可能に噛み合っているため、電動機70をバルブタイミング調整装置350の他の構成要素に対して容易に着脱できる。したがって、メンテナンス性が向上する。
【0089】
(第七実施例)
本発明の第七実施例によるバルブタイミング調整装置を図22に示す。第一実施例及び第四実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
第七実施例によるバルブタイミング調整装置400は、第四実施例のバルブタイミング調整装置155の変形例である。バルブタイミング調整装置400では、偏心軸18と出力軸22との間でトルクを伝達するための伝達部材を遊星歯車30が構成しており、その遊星歯車30とスプロケット12に固定されたカバー230との間に皿ばねからなる弾性部材410が摩擦手段として介装されている。弾性部材410の大径側の端部410aはカバー230に固定されている。弾性部材410の小径側の端部410bは遊星歯車30の反係合部側の外壁に摺接可能に押し当てられている。これにより、遊星歯車30がスプロケット12及びカバー230に対して相対回転しようとすると、弾性部材410が弾性変形し当該部材410の弾性特性に応じた摩擦力が弾性部材410と遊星歯車30との摺接部分、すなわちカバー230と遊星歯車30との間に発生する。本実施例では、スプロケット12とカバー230とが共同して駆動側回転体を構成している。
【0090】
第四実施例のバルブタイミング調整装置155では、カムシャフト4から出力軸22に伝わるエンジントルクが偏心軸18まで伝達し難いため、偏心軸18は、急変するエンジントルクによっては回転しないが、慣性により回り続けようとする作用軸72によって回転する。その場合、クランクシャフトに対するカムシャフト4の位相が変化してしまう。しかし、本第七実施例のバルブタイミング調整装置400では、エンジントルクの急変時において作用軸72の慣性に起因する遊星歯車30の回転、ひいてはその遊星歯車30の回転による偏心軸18の回転を弾性部材410で得られた摩擦力により抑えることができる。したがって、クランクシャフトに対するカムシャフト4の位相を高精度に制御できる。但し、バルブタイミング調整装置400においては、作用軸72に付与する第一及び第二トルクについて、弾性部材410により生じる摩擦力分を考慮して通電制御部78で制御する。
尚、摩擦手段としては上述の皿ばねからなる弾性部材410以外にも、入力軸たる偏心軸18又はその偏心軸18と従動側回転体たる出力軸22との間でトルクを伝達する遊星歯車30等の伝達部材に摺接して摩擦力を発生するものであれば、適宜採用することができる。
【0091】
(第八実施例)
本発明の第八実施例によるバルブタイミング調整装置を図23に示す。第一実施例及び第四実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
第八実施例によるバルブタイミング調整装置450は、第四実施例のバルブタイミング調整装置155の変形例である。バルブタイミング調整装置450では、作用軸72が偏心軸18に直接に固定されている。また、第四実施例の回転部材200のうち遊星歯車30に係合する部分と制御ピン250に連繋する部分とがそれぞれ第一回転部材460と第二回転部材470として分離されている。さらに、リングギア14、偏心軸18、遊星歯車30及び第一回転部材460が電動機70のハウジング71に収容され、そのうちリングギア14はハウジング71に固定されている。またさらに、第一回転部材460の反遊星歯車側端部460aと、第二回転部材470の反制御ピン側端部470aとはそれぞれ同心上に延びる軸状に形成され、第四実施例の軸継手170に準じて構成された軸継手480により接続されている。
【0092】
このようなバルブタイミング調整装置450では、リングギア14、偏心軸18、遊星歯車30、第一回転部材460が共同して、軸方向変位を伴わない減速機を構成し、その減速機が電動機70の電磁部74を収容するハウジング71に収容されている。また、上記要素14,18,30,460で構成される減速機、第二回転部材470、変換部210,220及び制御ピン250が共同して位相変化手段を構成している。
【0093】
以上、本発明の複数の実施例について説明したが、位相変化手段としては、「入力軸の相対回転運動を駆動側回転体に対する従動側回転体の相対回転運動に変換することで駆動軸に対する従動軸の回転位相を変化させる」機能を実現できるのであれば、上述した構成以外の構成を採用できる。例えば特開2002−227615号公報に開示の構成を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例によるバルブタイミング調整装置を示す断面図であって、図3のI−I断面図である。
【図2】本発明の第一実施例によるバルブタイミング調整装置を示す断面図であって、図3のII−II断面図である。
【図3】図1のIII−III断面図である。
【図4】図1のIV−IV断面図である。
【図5】本発明の第一実施例によるバルブタイミング調整装置の変形例を示す断面図である。
【図6】本発明の第二実施例によるバルブタイミング調整装置を示す断面図である。
【図7】本発明の第三実施例によるバルブタイミング調整装置を示す断面図である。
【図8】図7に示すバルブタイミング調整装置の要部を示す拡大図である。
【図9】本発明の第四実施例によるバルブタイミング調整装置を示す断面図であって、(A)は図1に対応する図、(B)は(A)の要部の拡大図である。
【図10】本発明の第四実施例によるバルブタイミング調整装置を示す一部切り欠き側面図である。
【図11】本発明の第四実施例によるバルブタイミング調整装置の変形例を示す一部切り欠き側面図である。
【図12】本発明の第四実施例によるバルブタイミング調整装置の軸継手を示す図であって、図9(A)のXII−XII断面図に相当する図である。
【図13】本発明の第四実施例によるバルブタイミング調整装置の電動機を着脱する様子を模式的に示す断面図である。
【図14】図9(A)のXIV−XIV断面図である。
【図15】本発明の第四実施例によるバルブタイミング調整装置の一作動状態を示す図であって、図9(A)のXV−XV断面図である。
【図16】本発明の第四実施例によるバルブタイミング調整装置の別の作動状態を示す図であって、図9(A)のXV−XV断面図に相当する図である。
【図17】本発明の第四実施例によるバルブタイミング調整装置のさらに別の作動状態を示す図であって、図9(A)のXV−XV断面図に相当する図である。
【図18】本発明の第四実施例によるバルブタイミング調整装置の回転部材を示す側面図であって、図9(A)のXVIII−XVIII矢視図に相当する図である。
【図19】図9(A)のXIX−XIX断面図に相当する図である。
【図20】本発明の第五実施例によるバルブタイミング調整装置を示す断面図であって、図1に対応する図である。
【図21】本発明の第六実施例によるバルブタイミング調整装置を示す断面図であって、図1に対応する図である。
【図22】本発明の第七実施例によるバルブタイミング調整装置を示す断面図であって、図1に対応する図である。
【図23】本発明の第八実施例によるバルブタイミング調整装置を示す断面図であって、図1に対応する図である。
【符号の説明】
2 エンジン(内燃機関)
4 カムシャフト(従動軸)
10,100,150,155,300,350,400,450 バルブタイミング調整装置
12 スプロケット(回転部材、駆動側回転体)
14 リングギア(回転部材、内歯車、減速機、位相変化手段)
18 偏心軸(入力軸、減速機、位相変化手段)
22 出力軸(従動側回転体)
24 係合部(位相変化手段)
26 係合孔
30 遊星歯車(減速機、位相変化手段、伝達部材)
34 係合突起
70 電動機
71 ハウジング
72 作用軸
74 電磁部
76 検出部
78 通電制御部
84 磁石部
92 駆動回路
94 制御回路
102 皿ばね(摩擦手段)
152 コイルスプリング(付勢手段)
160 ケース
161 本体
162 導入通路
163 導出通路
164 屈曲部
170,480 軸継手
171 第一嵌合部
178 第二嵌合部
200 回転部材(減速機、位相変化手段)
210 変換部(位相変化手段)
220 変換部(位相変化手段)
230 カバー(駆動側回転体)
250 制御ピン(位相変化手段)
305,355 入力軸(位相変化手段)
310 チェーン(環状部材)
320,330 スプロケット
360 歯車機構
370,380 歯車
410 弾性部材(摩擦手段)
460 第一回転部材(減速機、位相変化手段)
470 第二回転部材(位相変化手段)
N 中心軸線
O カム軸線
P 偏心軸線
Q 中心軸線
X 進角方向
Y 遅角方向

Claims (22)

  1. 吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を開閉駆動する従動軸に内燃機関の駆動軸の駆動トルクを伝達する伝達系に設けられ、前記吸気弁及び前記排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、
    前記従動軸の軸線である従動軸線と同心上に内歯車を有し、前記駆動軸の駆動トルクにより前記従動軸線周りに回転する回転部材と、
    前記従動軸線に対して偏心し、前記回転部材の回転に伴い前記従動軸線周りに回転する偏心軸と、
    前記偏心軸の外周壁にその偏心軸の軸線である偏心軸線周りに相対回動可能に支持され、前記内歯車に噛み合うことで前記回転部材の回転に伴い前記従動軸線周りに回転する遊星歯車と、
    前記従動軸に連結され、前記遊星歯車に係合することで前記遊星歯車の回転に伴い前記従動軸と一体に前記従動軸線周りに回転する出力軸と、
    前記偏心軸に連結され、前記偏心軸と一体に前記従動軸線周りに回転する作用軸と、
    前記内燃機関に変位不能に固定され、通電により前記作用軸の外周に磁界を発生することで回転方向とは逆向きの第一トルクと回転方向の第二トルクとを前記作用軸に付与可能な電磁部と、
    を備え、
    回転する前記作用軸に前記電磁部が前記第一トルクを付与するとき、前記作用軸及び前記偏心軸が前記回転部材に対して遅角方向に相対回転することで、前記遊星歯車が前記偏心軸に対して進角方向に相対回転しつつ前記回転部材に対して前記出力軸及び前記従動軸と共に進角方向に相対回転し、
    回転する前記作用軸に前記電磁部が前記第二トルクを付与するとき、前記作用軸及び前記偏心軸が前記回転部材に対して進角方向に相対回転することで、前記遊星歯車が前記偏心軸に対して遅角方向に相対回転しつつ前記回転部材に対して前記出力軸及び前記従動軸と共に遅角方向に相対回転することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記電磁部への通電を制御する通電制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 前記作用軸と、前記作用軸を回動可能に支持する前記電磁部と、前記電磁部に接合される前記通電制御部とが電動機を構成することを特徴とする請求項2に記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 前記作用軸の回転角度を検出する検出部をさらに備え、
    前記通電制御部は、前記検出部で検出された前記回転角度に基づいて前記電磁部への通電を制御することを特徴とする請求項2又は3に記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 前記作用軸は、その外周に磁極を形成する磁石部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  6. 前記磁石部は希土類磁石で構成されることを特徴とする請求項5に記載のバルブタイミング調整装置。
  7. 前記回転部材とその回転部材に対し相対回転する前記遊星歯車及び前記出力軸の少なくとも一方との間に摩擦力を発生する摩擦手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  8. 前記出力軸は、断面円形の係合孔を前記従動軸線の周りに少なくとも一つ有し、
    前記遊星歯車は、対応する前記係合孔にその開口から突入する断面円形の係合突起を前記偏心軸線の周りに少なくとも一つ有し、
    対応する前記係合孔の内周壁と前記係合突起の外周壁とが係合することで、前記出力軸が前記遊星歯車に係合することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  9. 付勢手段をさらに備え、
    前記係合孔の前記内周壁は、前記係合突起が突入する前記開口側に向かうにつれ大径となるテーパ状に形成され、
    前記係合突起の前記外周壁は、突出先端部側に向かうにつれ小径となるテーパ状に形成され、
    前記係合突起はその中心軸線方向両側に移動可能に前記遊星歯車に設けられ、前記付勢手段により前記係合孔への突入方向に向かって付勢されることを特徴とする請求項8に記載のバルブタイミング調整装置。
  10. 吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を開閉駆動する従動軸に内燃機関の駆動軸の駆動トルクを伝達する伝達系に設けられ、前記吸気弁及び前記排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、
    前記駆動軸の駆動トルクにより回転する駆動側回転体と、
    前記駆動側回転体の回転に伴い前記従動軸と共に回転する従動側回転体と、
    作用軸と、
    前記内燃機関に変位不能に固定され、通電により磁界を発生することで互いに逆向きの二方向のトルクを前記作用軸に付与可能な電磁部と、
    前記電磁部による前記作用軸への付与トルクを伝達されて前記駆動側回転体に対し相対回転する入力軸を有し、その入力軸の相対回転運動を前記駆動側回転体に対する前記従動側回転体の相対回転運動に変換することで前記駆動軸に対する前記従動軸の回転位相を変化させる位相変化手段と、
    を備えることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  11. 前記作用軸及び前記電磁部は電動機を構成し、
    前記電動機は、前記バルブタイミング調整装置の他の構成要素に対し着脱可能であることを特徴とする請求項10に記載のバルブタイミング調整装置。
  12. 前記作用軸と前記入力軸とは軸継手を介して接続されていることを特徴とする請求項11に記載のバルブタイミング調整装置。
  13. 前記作用軸と前記入力軸とは、双方に掛け渡された環状部材を介して接続されていることを特徴とする請求項11に記載のバルブタイミング調整装置。
  14. 前記作用軸と前記入力軸とは、それぞれに設けられた歯車の噛み合いにより接続されていることを特徴とする請求項11に記載のバルブタイミング調整装置。
  15. 前記位相変化手段は、前記入力軸の回転速度を減速する減速機を有することを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  16. 前記減速機の構成要素は前記入力軸の軸線方向に変位不能であることを特徴とする請求項15に記載のバルブタイミング調整装置。
  17. 前記電磁部への通電を制御する通電制御部をさらに備えることを特徴とする請求項10〜16のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  18. 前記作用軸の回転により生じる空気流れを内部に導入可能に前記電磁部の収容ハウジングに接合され前記通電制御部を収容するケースをさらに備えることを特徴とする請求項17に記載のバルブタイミング調整装置。
  19. 前記ケースは、鉛直方向の上側と下側とにそれぞれ導入通路と導出通路とを有し、前記作用軸の回転により生じた空気流れを前記導入通路から内部に導き入れて前記導出通路から外部に導き出すことを特徴とする請求項18に記載のバルブタイミング調整装置。
  20. 前記導出通路は少なくとも一つの屈曲部を形成することを特徴とする請求項19に記載のバルブタイミング調整装置。
  21. 前記位相変化手段は、前記入力軸と前記従動側回転体との間でトルクを伝達する伝達部材、並びに前記伝達部材又は前記入力軸と前記駆動側回転体との間に摩擦力を発生する摩擦手段を有することを特徴とする請求項10〜20のいずれか一項に記載バルブタイミング調整装置。
  22. 前記摩擦手段は、弾性変形により前記摩擦力を発生する弾性部材により構成されることを特徴とする請求項21に記載のバルブタイミング調整装置。
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