JP2007023809A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 作動不良を防止するバルブタイミング調整装置を提供する。
【解決手段】 クランク軸及びカム軸2の一方と連動して回転し、内部へ潤滑流体が供給される第一回転体11と、クランク軸及びカム軸2の他方と連動して回転する第二回転体16と、制御トルクを発生するトルク発生ユニット30と、遊星歯車43が太陽歯車41に遊星運動可能に噛み合ってなる遊星歯車機構40を有し、トルク発生ユニット30から遊星歯車機構40へ伝達される制御トルクを利用して第一回転体11と第二回転体16との間の相対回転位相を変化させる位相変化ユニットであって、第一回転体11の内部において第一回転体11と遊星歯車43とが摺接する界面に空間部82が形成される位相変化ユニットとを設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、クランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する吸気弁及び排気弁のうち少なくとも一方の開閉タイミング(以下、バルブタイミングという)を調整する内燃機関のバルブタイミング調整装置に関する。
従来、クランク軸と連動して回転する回転体と、カム軸と連動して回転する回転体との間の相対回転位相を変化させることにより、バルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置が知られている。例えば特許文献1には、二つの回転体の相対回転位相変化を生むために、電動モータにより発生した制御トルクを遊星歯車機構により増大して利用するようにしたバルブタイミング調整装置が開示されている。このバルブタイミング調整装置では、遊星歯車機構から出力された大きな制御トルクを利用することにより、相対回転位相の変化レスポンス、ひいてはバルブタイミングの調整レスポンスを高めることができる。
さて、特許文献1に開示のバルブタイミング調整装置では、クランク軸との連動回転体の内部に遊星歯車機構を収容し、遊星歯車機構を構成する遊星歯車をクランク軸との連動回転体や遊星歯車機構を構成する伝達回転体と密接させている。これにより、遊星歯車や伝達回転体の軸方向ずれを規制して遊星歯車機構の作動不良を防止している。
特開2005−98142号公報
しかし、特許文献1に開示のように遊星歯車機構の遊星歯車をクランク軸との連動回転体や遊星歯車機構の伝達回転体に密接させた場合、密接要素間の相対摺動により磨耗が生じる。そこで磨耗を抑制するには、クランク軸との連動回転体の内部に潤滑流体を供給する方法が考えられるが、低温時等には潤滑流体が高粘度化するため、要素間に流れ込んだ高粘度の潤滑流体が大きな摺動抵抗を発生させることになる。こうした大きな摺動抵抗の発生は、遊星歯車機構の作動不良を招くおそれがあるので、望ましくない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、作動不良を防止するバルブタイミング調整装置を提供することにある。
請求項1,2に記載の発明では、クランク軸及びカム軸の一方と連動して回転する第一回転体と、クランク軸及びカム軸の他方と連動して回転する第二回転体との間の相対回転位相を位相変化ユニットが変化させる。このとき位相変化ユニットは、トルク発生ユニットから遊星歯車機構へ伝達される制御トルクを利用して相対回転位相を変化させるので、制御トルクに応じて緻密にバルブタイミングを調整することができる。
そして請求項1,2に記載の発明では、第一回転体の内部において第一回転体と遊星歯車機構の遊星歯車とが摺接する界面に空間部が形成されるので、当該空間部が存在する分、第一回転体と遊星歯車との接触面積が減少する。これにより低温時等には、第一回転体内部への供給潤滑流体が高粘度化して第一回転体と遊星歯車との界面に流れ込んだとしても、第一回転体と遊星歯車との間の摺動抵抗の増大を抑制することができる。したがって、請求項1,2に記載の発明によれば、遊星歯車機構の作動不良を防止することができる。
請求項3に記載の発明によると、第一回転体と遊星歯車とが隣接する方向において空間部は0.8mm以上のサイズを有するので、第一回転体と遊星歯車との間の摺動抵抗の増大を十分に抑制することができる。
請求項4に記載の発明によると、先端面が第一回転体に摺接する突部が遊星歯車に設けられ、当該突部の外周側に空間部が形成される。また、請求項5に記載の発明によると、先端面が遊星歯車に摺接する突部が第一回転体に設けられ、当該突部の外周側に空間部が形成される。このような請求項4,5に記載の発明によれば、比較的簡素な構成により空間部を形成して第一回転体と遊星歯車との接触面積を減少させることができるので、空間部を形成することによるコストアップを抑制することができる。
請求項6に記載の発明によると、第一回転体に摺接する遊星歯車の摺接面に開口し、空間部を内周側に形成する孔部が遊星歯車に設けられる。また、請求項7に記載の発明によると、遊星歯車に摺接する第一回転体の摺接面に開口し、空間部を内周側に形成する孔部が第一回転体に設けられる。このような請求項6,7に記載の発明によれば、比較的簡素な構成により空間部を形成して第一回転体と遊星歯車との接触面積を減少させることができるので、空間部を形成することによるコストアップを抑制することができる。
請求項8に記載の発明によると、第一回転体に摺接する遊星歯車の摺接面よりも凹む段差面が遊星歯車に設けられ、当該段差面と第一回転体との間に空間部が形成される。また、請求項9に記載の発明によると、遊星歯車に摺接する第一回転体の摺接面よりも凹む段差面が第一回転体に設けられ、当該段差面と遊星歯車との間に空間部が形成される。このような請求項8,9に記載の発明によれば、比較的簡素な構成により空間部を形成して第一回転体と遊星歯車との接触面積を減少させることができるので、空間部を形成することによるコストアップを抑制することができる。
請求項10,11に記載の発明では、クランク軸及びカム軸の一方と連動して回転する第一回転体と、クランク軸及びカム軸の他方と連動して回転する第二回転体との間の相対回転を位相変化ユニットが変化させる。このとき位相変化ユニットは、トルク発生ユニットから遊星歯車機構の遊星歯車及び伝達回転体へ順次伝達される制御トルクを利用して相対回転位相を変化させるので、制御トルクに応じて緻密にバルブタイミングを調整することができる。
そして請求項10,11に記載の発明では、第一回転体の内部において遊星歯車機構の遊星歯車と伝達回転体とが摺接する界面に空間部が形成されるので、当該空間部が存在する分、遊星歯車と伝達回転体との接触面積が減少する。これにより低温時等には、第一回転体内部への供給潤滑流体が高粘度化して遊星歯車と伝達回転体との界面に流れ込んだとしても、遊星歯車と伝達回転体との間の摺動抵抗の増大を抑制することができる。したがって、請求項10,11に記載の発明によれば、遊星歯車機構の作動不良を防止することができる。
請求項12に記載の発明によると、遊星歯車と伝達回転体とが隣接する方向において空間部は0.8mm以上のサイズを有するので、遊星歯車と伝達回転体との間の摺動抵抗の増大を十分に抑制することができる。
請求項13に記載の発明によると、先端面が伝達回転体に摺接する突部が遊星歯車に設けられ、当該突部の外周側に空間部が形成される。また、請求項14に記載の発明によると、先端面が遊星歯車に摺接する突部が伝達回転体に設けられ、当該突部の外周側に空間部が形成される。このような請求項13,14に記載の発明によれば、比較的簡素な構成により空間部を形成して遊星歯車と伝達回転体との接触面積を減少させることができるので、空間部を形成することによるコストアップを抑制することができる。
請求項15に記載の発明によると、伝達回転体に摺接する遊星歯車の摺接面に開口し、空間部を内周側に形成する孔部が遊星歯車に設けられる。また、請求項16に記載の発明によると、遊星歯車に摺接する伝達回転体の摺接面に開口し、空間部を内周側に形成する孔部が伝達回転体に設けられる。このような請求項15,16に記載の発明によれば、比較的簡素な構成により空間部を形成して遊星歯車と伝達回転体との接触面積を減少させることができるので、空間部を形成することによるコストアップを抑制することができる。
請求項17に記載の発明によると、伝達回転体に摺接する遊星歯車の摺接面よりも凹む段差面が遊星歯車に設けられ、当該段差面と伝達回転体との間に空間部が形成される。また、請求項18に記載の発明によると、遊星歯車に摺接する伝達回転体の摺接面よりも凹む段差面が伝達回転体に設けられ、当該段差面と遊星歯車との間に空間部が形成される。このような請求項17,18に記載の発明によれば、比較的簡素な構成により空間部を形成して遊星歯車と伝達回転体との接触面積を減少させることができるので、空間部を形成することによるコストアップを抑制することができる。
請求項19に記載の発明によると、請求項4,13に記載の突部は遊星歯車の自転軸線周りに等間隔に並ぶ形態で複数設けられるので、遊星歯車と第一又は伝達回転体との界面では、摺動抵抗が遊星歯車の自転軸線周りに均等に発生する。また、請求項20に記載の発明によると、請求項5に記載の突部は第一回転体の回転軸線周りに等間隔に複数設けられるので、遊星歯車と第一回転体との界面では、摺動抵抗が第一回転体の回転軸線周りに均等に発生する。さらにまた、請求項21に記載の発明によると、請求項14に記載の突部は伝達回転体の回転軸線周りに等間隔に複数設けられるので、遊星歯車と伝達回転体との界面では、摺動抵抗が伝達回転体の回転軸線周りに均等に発生する。このような請求項19〜21の発明によれば、遊星歯車や第一又は伝達回転体が傾いて作動不良を招く事態を防止することができる。
請求項22に記載の発明によると、請求項6,15に記載の孔部は遊星歯車の自転軸線周りに等間隔に並ぶ形態で複数設けられるので、遊星歯車と第一又は伝達回転体との界面に発生する摺動抵抗が遊星歯車の自転軸線周りにおいて偏り難くなる。また、請求項23に記載の発明によると、請求項7に記載の孔部は第一回転体の回転軸線周りに等間隔に複数設けられるので、遊星歯車と第一回転体との界面に発生する摺動抵抗が第一回転体の回転軸線周りにおいて偏り難くなる。さらにまた、請求項24に記載の発明によると、請求項16に記載の孔部は伝達回転体の回転軸線周りに等間隔に複数設けられるので、遊星歯車と伝達回転体との界面に発生する摺動抵抗が伝達回転体の回転軸線周りにおいて偏り難くなる。このような請求項22〜24の発明によれば、遊星歯車や第一又は伝達回転体が傾いて作動不良を招く事態を防止することができる。
請求項25に記載の発明によると、請求項8,17に記載の段差面は遊星歯車の自転軸線周りに延びる環状に形成されるので、遊星歯車と第一又は伝達回転体との界面に発生する摺動抵抗が遊星歯車の自転軸線周りにおいて偏り難くなる。また、請求項26に記載の発明によると、請求項9に記載の段差面は第一回転体の回転軸線周りに延びる環状に形成されるので、遊星歯車と第一回転体との界面に発生する摺動抵抗が第一回転体の回転軸線周りにおいて偏り難くなる。さらにまた、請求項27に記載の発明によると、請求項18に記載の段差面は伝達回転体の回転軸線周りに延びる環状に形成されるので、遊星歯車と伝達回転体との界面に発生する摺動抵抗が伝達回転体の回転軸線周りにおいて偏り難くなる。このような請求項25〜27の発明によれば、遊星歯車や第一又は伝達回転体が傾いて作動不良を招く事態を防止することができる。
潤滑流体の高粘度化に起因して遊星歯車機構の構成要素間に働く摺動抵抗が大きくなった場合、トルク発生ユニットが発生する制御トルクにより遊星歯車機構を迅速に作動させるには、当該制御トルクを増大する必要が生じる。例えば特許文献1に開示の如く制御トルクを電動モータにより発生させる構成では、制御トルクを増大するために電動モータへの供給電力も増大させなければならない。請求項28に記載の発明では、トルク発生ユニットとしての電動モータにより制御トルクを発生させるが、遊星歯車機構において遊星歯車と第一又は伝達回転体との界面に高粘度の潤滑流体が流れ込んだとしても、上述の原理によって摺動抵抗の増大が抑制される。したがって、潤滑流体の粘度変化に拘らず電動モータへの供給電力を低く抑えることができるので、小型の電動モータを使用可能となる。
尚、制御トルク発生ユニットとしては、電動モータ以外にも、例えば油圧モータや電磁ブレーキ装置等を用いることができる。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第一実施形態)
図2は、本発明の第一実施形態によるバルブタイミング調整装置1を示している。バルブタイミング調整装置1は、内燃機関のクランク軸からカム軸2へ機関トルクを伝達する伝達系に設けられている。バルブタイミング調整装置1は、クランク軸とカム軸2との間の相対回転位相を変化させることにより、内燃機関の吸気弁又は排気弁のバルブタイミングを調整する。
バルブタイミング調整装置1は、スプロケット11、出力軸16、電動モータ30、遊星歯車機構40及びリンク機構50を備えている。
図2に示すように、スプロケット11は全体として中空形状であり、遊星歯車機構40、リンク機構50等を収容している。このスプロケット11は、筒状の軸部12、軸部12よりも大径筒状の入力部13、軸部12と入力部13との間を階段状に接続する接続部14、入力部13の接続部14とは反対側に固定されたカバー部15を有している。軸部12は、出力軸16の外周側に同軸嵌合している。入力部13には複数の歯17が設けられており、これらの歯17とクランク軸の複数の歯との間で環状のチェーンベルトが巻き掛けられる。クランク軸から出力された機関トルクがチェーンベルトを通じて入力部13へ入力されるとき、スプロケット11はクランク軸との間の相対回転位相を保ちつつ図3の時計方向へ回転軸線O周りに回転する。接続部14は、回転軸線Oに対して垂直な平板状に形成されている。カバー部15は有底筒状に形成されており、回転軸線Oに対して底壁が垂直となる形態で周壁により入力部13に嵌合固定されている。
図2に示すように、出力軸16はカム軸2に同軸固定されている。これにより出力軸16は、カム軸2に対する相対回転位相を保ちつつ回転軸線O周りに回転可能となっており、またスプロケット11に対して相対回転可能となっている。尚、以下の説明では、図3に示すスプロケット11に対して出力軸16が進角する相対回転方向を進角方向Xといい、スプロケット11に対して出力軸16が遅角する相対回転方向を遅角方向Yという。
以上、スプロケット11が、クランク軸と連動して回転する第一回転体に相当し、出力軸16が、カム軸2と連動して回転する第二回転体に相当する。
図2,4に示すように電動モータ30は、ハウジング31、軸受32、モータ軸33、ステータ34等から構成されている。
ハウジング31はステー35を介して内燃機関に固定されている。ハウジング31には、二つの軸受32及びステータ34が収容固定されている。モータ軸33はスプロケット11及び出力軸16と同軸に配置され、各軸受32によって軸方向の二箇所を支持されている。モータ軸33は、遊星歯車機構40の入力軸42に軸継手36を介して連結固定されており、回転軸線O周りに入力軸42と共に回転可能となっている。モータ軸33は、その軸本体33aから径方向外側へ突出する平板状のロータ部33bを有している。このロータ部33bには、複数の永久磁石37が回転軸線O周りに等間隔に埋設されている。
ステータ34はモータ軸33の外周側に同軸配置されており、コア38及びコイル39を有している。コア38は複数枚の鉄片を積層して形成され、回転軸線O周りに等間隔に並んで複数設けられている。各コア38には、図示しない制御回路に接続されたコイル39が巻装されている。尚、制御回路は、各永久磁石37へ作用する回転磁界を各コイル39の所定順序での励磁によって形成するように、それらコイル39への通電を制御する。したがって、制御回路によりコイル39が通電されるときには、回転磁界の方向に応じた方向X,Yの制御トルクがモータ軸33へ付与されることとなる。
以上、電動モータ30が、制御トルクを発生するトルク発生ユニットに相当する。
図2,5に示すように遊星歯車機構40は、太陽歯車41、入力軸42、遊星歯車43、ベアリング44、伝達回転体45を組み合わせて構成されている。
太陽歯車41は、歯先曲面が歯底曲面の内周側にある内歯車で構成され、入力部13の内周壁に同軸固定されている。これにより太陽歯車41は、回転軸線O周りにスプロケット11と共に回転可能となっている。電動モータ30のモータ軸33に連結固定されている入力軸42の外周壁は、回転軸線Oに対して偏心している。
遊星歯車43は、歯先曲面が歯底曲面の外周側にある外歯車で構成され、軸方向においてスプロケット11のカバー部15に隣接している。遊星歯車43の歯先曲面の曲率半径は太陽歯車41の歯底曲面の曲率半径よりも小さく、遊星歯車43の歯数は太陽歯車41の歯数よりも一つ少ない。これにより遊星歯車43は、太陽歯車41の内周側に遊星運動可能に噛み合っている。回転軸線Oに対して自転軸線Pが偏心する遊星歯車43の中心孔には、入力軸42がベアリング44を介して嵌合している。これにより、入力軸42及びモータ軸33がスプロケット11に対して相対回転可能となっている。
伝達回転体45は回転軸線Oに対して垂直な平板状に形成され、軸方向において遊星歯車43のカバー部15とは反対側に隣接している。伝達回転体45の複数箇所には、円筒孔状の係合孔部46が設けられている。各係合孔部46は伝達回転体45の回転軸線O周りに等間隔に設けられ、伝達回転体45を軸方向へ貫通している。遊星歯車43においてそれら係合孔部46と向かい合う複数箇所には、円柱状の係合突部47が設けられている。各係合突部47は遊星歯車43の自転軸線P周りに等間隔に設けられており、それぞれ向かい合う係合孔部46の内部に突入している。伝達回転体45は、後述の案内回転体54に固定されることによって回転軸線O周りに回転可能となっており、またスプロケット11に対して相対回転可能となっている。
このような遊星歯車機構40では、スプロケット11に対してモータ軸33が相対回転しないときには、スプロケット11の回転に伴い遊星歯車43が太陽歯車41との噛合位置を保ちつつスプロケット11及び入力軸42と共に回転する。すると、係合突部47が係合孔部46を回転方向へ押圧するため、伝達回転体45がスプロケット11に対する相対回転位相を保ちつつ回転軸線O周りに図5の時計方向へ回転する。一方、制御トルクの増大等によりモータ軸33がスプロケット11に対して遅角方向Yへ相対回転するときには、遊星運動によって遊星歯車43が入力軸42に対して図5の時計方向へ相対回転する。すると、係合突部47が係合孔部46を回転方向へ押圧する力が増大するため、伝達回転体45がスプロケット11に対して進角方向Xへ相対回転する。また一方、制御トルクの増大等によりモータ軸33がスプロケット11に対して進角方向Xへ相対回転するときには、遊星運動によって遊星歯車43が入力軸42に対して図5の反時計方向へ相対回転する。すると、係合突部47が回転方向とは反対方向へ係合孔部46を押圧するようになるため、伝達回転体45がスプロケット11に対して遅角方向Yへ相対回転する。
図2,3,6に示すようにリンク機構50は、リンク51〜53、案内回転体54及び可動体55等から構成されている。尚、図3,6では、断面を表すハッチングを省略している。
第一リンク51は、出力軸16の回転軸線Oを挟む二箇所から相反方向へ突出する形態で二つ設けられている。各第一リンク51は、回転軸線Oに対して垂直な平板状に形成されている。第二リンク52は、スプロケット11の接続部14において回転軸線Oを挟む二箇所に回り対偶により連繋する形態で二つ設けられている。各第二リンク52は、回転軸線Oに対して垂直な平板状に形成されている。第三リンク53は、二つの第一リンク51のうち対応するものと、二つの第二リンク52のうち対応するものとに回り対偶によって連繋する形態で二つ設けられている。各第三リンク53は、回転軸線Oに対して垂直な平板状に形成されている。以上より、スプロケット11の軸方向においては、接続部14と第一及び第二リンク51,52とが隣接していると共に、第一及び第二リンク51,52と第三リンク53とが隣接している。
案内回転体54は回転軸線Oに対して垂直な平板状に形成されており、出力軸16の外周側に同軸嵌合している。案内回転体54は、軸方向において第三リンク53と伝達回転体45との間に挟持される形態で伝達回転体45の遊星歯車43とは反対側に嵌合固定されている。したがって、案内回転体54は、回転軸線O周りに伝達回転体45と共に回転可能となっており、またスプロケット11に対して伝達回転体45と共に相対回転可能となっている。案内回転体54の回転軸線Oを挟む二箇所には、案内回転体54を軸方向へ貫通する案内通路56が設けられている。各案内通路56は、回転軸線Oを対称軸とした180°の回転対称形状、より具体的には案内回転体54の径方向軸線に対して傾斜して直線状に延伸し且つ当該延伸方向で回転軸線Oからの径方向距離が変化する長孔状に形成されている。
円柱状の可動体55は二つ設けられており、それぞれ回転軸線Oに対して偏心する形態でスプロケット11の接続部14と伝達回転体45との間に挟持されている。各可動体55の軸方向の一端部は、それぞれ対応する案内通路56に嵌合することで案内回転体54に滑り回り対偶によって連繋している。また、各可動体55の軸方向他端部側は、それぞれ対応する第二及び第三リンク52,53に回り対偶により連繋している。
このようなリンク機構50では、スプロケット11に対して伝達回転体45が相対回転しないときには、可動体55が案内通路56に対して相対滑りすることなく案内回転体54と共に回転する。このとき、第二及び第三リンク52,53がなす回り対偶と回転軸線Oとの相対位置関係が変化しないため、スプロケット11に対して第一リンク51と出力軸16とが相対回転しない。一方、スプロケット11に対して伝達回転体45が進角方向Xへ相対回転するときには、案内通路56に対して可動体55が回転軸線Oからの離間方向へ相対滑りする。このとき、第二及び第三リンク52,53がなす回り対偶が可動体55と共に回転軸線Oからの離間方向へずれることにより、スプロケット11に対して第一リンク51と出力軸16とが遅角方向Yへ相対回転する。また一方、スプロケット11に対して伝達回転体45が遅角方向Yへ相対回転するときには、案内通路56に対して可動体55が回転軸線Oへの接近方向へ相対滑りする。このとき、第二及び第三リンク52,53がなす回り対偶が可動体55と共に回転軸線Oへの接近方向へずれることにより、スプロケット11に対して第一リンク51と出力軸16とが進角方向Xへ相対回転する。
以上、遊星歯車機構40とリンク機構50とが共同して位相変化ユニットを構成している。
次に、第一実施形態によるスプロケット11及び出力軸16の特徴部分について説明する。
図1,3に示すようにスプロケット11及び出力軸16には、潤滑流体である内燃機関用潤滑油をスプロケット11の内部へ供給するための供給流路60〜64が設けられている。具体的に供給流路60は、スプロケット11の回転軸線O周りに連続して延びる環状に形成されており、スプロケット11の接続部14の内壁面に開口してスプロケット11の内部に連通している。スプロケット11の軸部12を軸方向へ延びる供給流路61は、当該軸方向の一端部において供給流路60に連通していると共に、出力軸16と嵌合する軸部12の内周面に開口している。軸部12と嵌合する出力軸16の外周面に開口する供給流路62は、出力軸16の回転軸線O周りに連続して延びる環状に形成されてスプロケット11の供給流路61に常時連通可能となっている。出力軸16を軸方向へ貫通する供給流路63は、出力軸16に固定のカム軸2において潤滑油が導入される導入流路6と連通している。出力軸16を径方向へ貫通する供給流路64は、供給流路62,63間を連通している。
スプロケット11のカバー部15には、スプロケット11の内部から外部へ潤滑油を排出するための排出流路66が設けられている。本実施形態の排出流路66は、カバー部15の底壁を軸方向へ貫通する形態に形成されている。
以上の構成により、カム軸2の導入流路6へ導入された潤滑油は、出力軸16の供給流路63,64,62及びスプロケット11の供給流路61,60を順次経由してスプロケット11の内部へ供給される。この供給された潤滑油は、スプロケット11の内部の遊星歯車機構40、リンク機構50等を潤滑することにより磨耗粉等の異物を含む状態となる。この異物を含んだ潤滑油は、スプロケット11の内部へ逐次供給される潤滑油の油圧を受ける等して排出流路66からスプロケット11の外部へ排出されることとなる。即ち、スプロケット11の内部潤滑油の逐次交換が可能となっている。
次に、第一実施形態による遊星歯車43の特徴部分について説明する。
図1,7,8に示すように、遊星歯車43において各係合突部47の間となる複数箇所には円筒孔状の有底孔部70が設けられており、それらの有底孔部70が遊星歯車43の自転軸線P周りに等間隔に並んでいる。各有底孔部70は、遊星歯車43の軸方向の一面71には開口しているが、遊星歯車43の軸方向の他面72には開口していない。ここで、遊星歯車43の面71は伝達回転体45の案内回転体54とは反対側の面73に摺接する。したがって、本実施形態の有底孔部70は、遊星歯車43の伝達回転体45との摺接面71に開口し、当該摺接面71よりも凹む段差面としての底面75を有している。
また、図1,5,9に示すように遊星歯車43には、その軸方向において各有底孔部70と対応する複数箇所に円柱状の摺接突部76が設けられており、それらの摺接突部76も遊星歯車43の自転軸線P周りに等間隔に並んでいる。各摺接突部76は遊星歯車43の面72から軸方向へ突出しており、それら各摺接突部76の先端面77がスプロケット11のカバー部15の底壁面78に摺接する。
このような第一実施形態によると、図1の如く遊星歯車43の各有底孔部70が内周側に形成し底面75と伝達回転体45とが間に挟む空間部80が、遊星歯車43と伝達回転体45との摺接界面に存在することとなるため、それら要素43,45の接触面積が小さい。故に、低温時等にスプロケット11の内部潤滑油が高粘度化して遊星歯車43と伝達回転体45との界面に流れ込んだとしても、それら要素43,45間における摺動抵抗の増大を抑制することができる。また、遊星歯車43とスプロケット11との摺接界面では、図1の如く各摺接突部76の外周側に空間部82が存在することとなるため、遊星歯車43とスプロケット11との接触面積が小さい。故に、スプロケット11の内部潤滑油が高粘度化して遊星歯車43とスプロケット11との界面に流れ込んだとしても、それら要素43,11間における摺動抵抗の増大を抑制することができる。
ここで図10は、遊星歯車43及びスプロケット11の軸方向における空間部82のサイズと、それら要素43,11間の摺動抵抗との相関を例示している。この相関によると、空間部82の存在によって要素43,11間の摺動抵抗が電動モータ30の発生する制御トルクMTよりも小さくなり、特に空間部82のサイズが0.8mm以上となるとき、摺動抵抗が十分に小さく抑えられることが判る。
さらに第一実施形態によると、伝達回転体45に摺接する遊星歯車43には、その自転軸線P周りに複数の有底孔部70が等間隔に並んで設けられているので、遊星歯車43と伝達回転体45との界面に発生する摺動抵抗が自転軸線P周りにおいて偏り難い。故に、遊星歯車43や伝達回転体45の傾きを防止することができる。また、スプロケット11に摺接する複数の摺接突部76は遊星歯車43の自転軸線P周りに等間隔に並んで設けられているので、遊星歯車43とスプロケット11との界面において摺動抵抗が自転軸線P周りに均等に発生する。故に、遊星歯車43やスプロケット11の傾きを防止することができる。
以上より、要素43,45,11間の摺動抵抗が低く抑えられると共にそれら要素の傾きが防止される第一実施形態によれば、遊星歯車機構40の作動不良を防止すると共に、電動モータ30への供給電力を低く抑えて電動モータ30を小型にすることができる。
以下、本発明の第二〜第十三実施形態について説明する。尚、第二〜第十三実施形態の説明では、変形元の実施形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付すことで、当該構成部分の説明を省略する。
(第二実施形態)
図11,12に示すように、第二実施形態は第一実施形態の変形例である。
第二実施形態の遊星歯車100は、第一実施形態と同様の構成に加え、軸方向において各係合突部47と対応する複数箇所に円筒孔状の有底孔部101を有しており、それらの有底孔部101が遊星歯車100の自転軸線P周りに等間隔に並んでいる。各有底孔部101は、空間部82を挟んでスプロケット11のカバー部15と向かい合う面72に開口し、内周側に空間部104を形成している。
このような第二実施形態によると、遊星歯車100とスプロケット11とが摺接する界面において空間部82のみならず、空間部104が形成されるので、遊星歯車100とスプロケット11との間では摺動抵抗の増大抑制効果が向上する。
(第三実施形態)
図13,14に示すように、第三実施形態は第一実施形態の変形例である。
第三実施形態の遊星歯車150には、有底孔部70及び摺接突部76の代わりに、貫通孔部151が設けられている、遊星歯車150において貫通孔部151は各係合突部47の間となる複数箇所に設けられており、それらの貫通孔部151が自転軸線P周りに等間隔に並んでいる。各貫通孔部151は、遊星歯車150を軸方向へ貫通して遊星歯車150の軸方向の両面152,153に開口している。ここで遊星歯車150の一面152はスプロケット11のカバー部15の底壁面78に摺接し、遊星歯車150の他面153は伝達回転体45の面73に摺接する。したがって、本実施形態の貫通孔部151は、遊星歯車150のカバー部15との摺接面152及び遊星歯車150の伝達回転体45との摺接面153の双方に開口している。
このような第三実施形態によると、図13の如く遊星歯車150の各貫通孔部151が内周側に形成する空間部154が、遊星歯車150とその軸方向両側の要素11,45との摺接界面に存在することとなる。これにより、遊星歯車150と軸方向両側要素11,45との接触面積が小さくなるので、それら遊星歯車150と要素11,45との間における摺動抵抗の増大を潤滑油の粘度変化に拘らず抑制することができる。しかも第三実施形態の遊星歯車150には、その自転軸線P周りに複数の貫通孔部151が等間隔に並んで設けられているので、遊星歯車150と軸方向両側要素11,45との界面に発生する摺動抵抗が自転軸線P周りにおいて偏り難い。故に、遊星歯車150や軸方向両側要素11,45の傾きを防止することができる。
(第四実施形態)
図15,16に示すように、第四実施形態は第二実施形態の変形例である。
第四実施形態の遊星歯車200には、摺接突部76の代わりに、軸方向の一面201よりも凹む段差面202と、軸方向の他面203よりも凹む段差面204とが設けられている。ここで遊星歯車200の面201はスプロケット11のカバー部15の底壁面78に摺接し、遊星歯車200の面203は伝達回転体45の面73に摺接する。したがって、本実施形態の段差面202は遊星歯車200のカバー部15との摺接面201よりも凹み、段差面204は遊星歯車200の伝達回転体45との摺接面203よりも凹んでいる。
カバー部15側の段差面202は、遊星歯車200の自転軸線P周りに連続して延びる環状凹部206の底面からなり、遊星歯車200の面201において歯の形成部分を除く部分に開口している。そして、この段差面202に複数の有底孔部101が開口している。即ち各有底孔部101は、環状凹部206の内部に設けられた形となっている。
また一方、伝達回転体45側の段差面204は、遊星歯車200の自転軸線P周りに連続して延びる環状凹部208の底面からなり、遊星歯車200の面203において歯の形成部分に開口している。
このような第四実施形態によると、図15の如く遊星歯車200の環状凹部206により形成され段差面202及びスプロケット11の間に挟まれる空間部210と、各有底孔部101の形成空間部104とが、遊星歯車200とスプロケット11との摺接界面に存在することとなる。故に、遊星歯車200とスプロケット11との接触面積が小さくなっている。また第四実施形態によると、図15の如く遊星歯車200の環状凹部208により形成され段差面204及び伝達回転体45の間に挟まれる空間部212が、遊星歯車200と伝達回転体45との摺接界面に存在することとなる。故に、遊星歯車200と伝達回転体45との接触面積が小さくなっている。以上の第四実施形態によれば、遊星歯車200とその軸方向両側要素11,45との間における摺動抵抗の増大を潤滑油の粘度変化に拘らず抑制することができる。
しかも第四実施形態の遊星歯車200には、その自転軸線P周りに連続して延びる形態で段差面202,204が設けられているので、遊星歯車200とその軸方向両側要素11,45との界面に発生する摺動抵抗が自転軸線P周りにおいて偏り難い。故に、遊星歯車200や軸方向両側要素11,45の傾きを防止することができる。
(第五実施形態)
図17,18に示すように、第五実施形態は第四実施形態の変形例である。
第五実施形態において遊星歯車250に設けられたカバー部15側の段差面202は、遊星歯車250の自転軸線P周りに連続して延びる環状凹部252の底面からなるが、遊星歯車250のカバー部15との摺接面201において歯の形成部分に開口している。これに応じて複数の有底孔部101は、環状凹部252の外部に設けられて遊星歯車250の面201に開口している。即ち本実施形態の有底孔部101では、遊星歯車250のカバー部15との摺接面201よりも凹む底面253も段差面として形成されている。
また一方、遊星歯車250に設けられた伝達回転体45側の段差面204は、遊星歯車250の自転軸線P周りに連続して延びる環状凹部254の底面からなるが、遊星歯車250の伝達回転体45との摺接面203において歯の形成部分以外の部分に開口している。そして、この段差面204から複数の係合突部47が突出している。
このような第五実施形態によると、図17の如く遊星歯車250の環状凹部252により形成され段差面202及びスプロケット11の間に挟まれる空間部260が、遊星歯車250とスプロケット11との摺接界面に存在することとなる。また、図17の如く遊星歯車250の各有底孔部101が内周側に形成しその底面253及びスプロケット11が間に挟む空間部262が、遊星歯車250とスプロケット11との摺接界面に存在することとなる。こうした空間部260,262の存在によれば、遊星歯車250とスプロケット11との接触面積が小さくなる。
さらに第五実施形態によると、図17の如く遊星歯車250の環状凹部254により形成され段差面204及び伝達回転体45の間に挟まれる空間部264が、遊星歯車250と伝達回転体45との摺接界面に存在することとなる。故に、遊星歯車250と伝達回転体45との接触面積が小さくなっている。
以上、第五実施形態によれば、遊星歯車250とその軸方向両側要素11,45との間における摺動抵抗の増大を潤滑油の粘度変化に拘らず抑制することができる。
しかも第五実施形態によると、遊星歯車250の自転軸線P周りに連続して延びる段差面202,204が設けられているので、第四実施形態と同様の原理により、遊星歯車250や軸方向両側要素11,45の傾きを防止することができる。
(第六実施形態)
図19に示すように、第六実施形態は第一実施形態の変形例である。
第六実施形態において複数の摺接突部300は、遊星歯車310に設けられる代わりに、スプロケット301のカバー部302に設けられている。カバー部302の回転軸線O周りに等間隔に並ぶ各摺接突部300はカバー部302の底壁面303から軸方向へ突出しており、それら各摺接突部300の先端面304が遊星歯車310の伝達回転体45とは反対側の面311に摺接する。
このような第六実施形態によると、遊星歯車310とスプロケット301との摺接界面では、図19の如く各摺接突部300の外周側に空間部320が存在することとなるため、遊星歯車310とスプロケット301との接触面積が小さい。故に、それら要素310,301間における摺動抵抗の増大を潤滑油の粘度変化に拘らず抑制することができる。しかも第六実施形態のスプロケット301には、その回転軸線O周りに複数の摺接突部300が等間隔に並んで設けられているので、遊星歯車310とスプロケット301との界面において摺動抵抗が回転軸線O周りに均等に発生する。故に、スプロケット301や遊星歯車310の傾きを防止することができる。
(第七実施形態)
図20に示すように、第七実施形態は第一実施形態の変形例である。
第七実施形態では、摺接突部76が遊星歯車350に設けられず、その代わりに貫通孔部362がスプロケット360のカバー部361に設けられている。貫通孔部362はカバー部361の回転軸線O周りに等間隔に並ぶ形態で複数設けられ、カバー部361の底壁を軸方向へ貫通して底壁面363に開口している。ここでカバー部361の底壁面363は、遊星歯車350の伝達回転体45とは反対側の面351に摺接する。したがって、本実施形態の貫通孔部362は、カバー部361の遊星歯車350との摺接面363に開口している。また、本実施形態の貫通孔部362は、スプロケット360の内外を連通していることにより、スプロケット360の内部潤滑油の排出機能を高めている。
このような第七実施形態によると、図20の如くスプロケット360の各貫通孔部362が内周側に形成する空間部370が、遊星歯車350とスプロケット360との摺接界面に存在することとなる。これにより、遊星歯車350とスプロケット360との接触面積が小さくなるので、それら要素350,360間における摺動抵抗の増大を潤滑油の粘度変化に拘らず抑制することができる。しかも第七実施形態のスプロケット360には、その回転軸線O周りに複数の貫通孔部362が等間隔に並んで設けられているので、遊星歯車350とスプロケット360との界面に発生する摺動抵抗が回転軸線O周りにおいて偏り難い。故に、スプロケット360や遊星歯車350の傾きを防止することができる。
(第八実施形態)
図21に示すように、第八実施形態は第七実施形態の変形例である。
第八実施形態においてスプロケット400のカバー部401には、貫通孔部362の代わりに、カバー部401の遊星歯車350との摺接面363よりも凹む段差面402が設けられている。この段差面402は、カバー部401の回転軸線O周りに連続して延びる環状凹部403の底面からなり、排出流路66の外周側に設けられている。
このような第八実施形態によると、図21の如く遊星歯車350の環状凹部403が内周側に形成し段差面402と遊星歯車350とが間に挟む空間部410が、遊星歯車350とスプロケット400との摺接界面に存在することとなる。これにより、遊星歯車350とスプロケット400との接触面積が小さくなるので、それら要素350,400間の摺動抵抗の増大を潤滑油の粘度変化に拘らず抑制することができる。しかも第八実施形態のスプロケット400には、その回転軸線O周りに連続して延びる形態で段差面402が設けられているので、遊星歯車350とスプロケット400との界面に発生する摺動抵抗が回転軸線O周りにおいて偏り難い。故に、スプロケット400や遊星歯車350の傾きを防止することができる。
(第九実施形態)
図22に示すように、第九実施形態は第一実施形態の変形例である。
第九実施形態では、有底孔部70が遊星歯車450に設けられず、その代わりに貫通孔部460が伝達回転体461に設けられている。伝達回転体461において貫通孔部460は各係合孔部46の間となる複数箇所に設けられており、それらの貫通孔部460が回転軸線O周りに等間隔に並んでいる。各貫通孔部460は、伝達回転体461を軸方向へ貫通して伝達回転体461の遊星歯車450との摺接面73に開口している。
このような第九実施形態によると、図22の如く伝達回転体461の各貫通孔部460が内周側に形成する空間部470が、遊星歯車450と伝達回転体461との摺接界面に存在することとなる。これにより、遊星歯車450と伝達回転体461との接触面積が小さくなるので、それら要素450,461間における摺動抵抗の増大を潤滑油の粘度変化に拘らず抑制することができる。しかも第九実施形態の伝達回転体461には、その回転軸線O周りに複数の貫通孔部460が等間隔に並んで設けられているので、遊星歯車450と伝達回転体461との界面に発生する摺動抵抗が回転軸線O周りにおいて偏り難い。故に、伝達回転体461や遊星歯車450の傾きを防止することができる。
(第十実施形態)
図23,24に示すように、第十実施形態は第九実施形態の変形例である。
第十実施形態の伝達回転体500には、貫通孔部460の代わりに摺接突部501が設けられている。摺接突部501は各係合孔部46の遊星歯車450側に隣接して複数設けられおり、それらの摺接突部501が回転軸線O周りに等間隔に並んでいる。各摺接突部501は伝達回転体500の案内回転体54とは反対側の面502から軸方向へ突出しており、それら各摺接突部501の先端面503が遊星歯車450のカバー部15とは反対側の面71に摺接する。また、各摺接突部501は、対応する係合孔部46と同軸且つ同一内径の円筒状に形成されており、それぞれの内部に遊星歯車450の対応する係合突部47が貫入している。
このような第十実施形態によると、遊星歯車450と伝達回転体500との摺接界面では、図23の如く各摺接突部501の外周側に空間部510が存在することとなるため、遊星歯車450と伝達回転体500との接触面積が小さい。故に、それら要素450,500間における摺動抵抗の増大を潤滑油の粘度変化に拘らず抑制することができる。しかも第十実施形態の伝達回転体500には、その回転軸線O周りに複数の摺接突部501が等間隔に並んで設けられているので、遊星歯車450と伝達回転体500との界面において摺動抵抗が回転軸線O周りに均等に発生する。故に、伝達回転体500や遊星歯車450の傾きを防止することができる。
(第十一実施形態)
図25に示すように、第一実施形態は第十実施形態の変形例である。
第十一実施形態の伝達回転体550において摺接突部551は、各係合孔部46の間となる複数箇所に設けられて回転軸線O周りに等間隔に並んでいると共に、円柱状を呈している。このような構成の第十一実施形態によれば、各摺接突部551の外周側に空間部510が形成されることとなるので、第十実施形態と同様の効果を享受することができる。
(第十二実施形態)
図26に示すように、第十二実施形態は第九実施形態の変形例である。
第十二実施形態の伝達回転体600には、貫通孔部460の代わりに、遊星歯車450との摺接面73よりも凹む段差面601が設けられている。この段差面601は、伝達回転体600の回転軸線O周りに連続して延びる環状凹部602の底面からなり、例えば図25の如く伝達回転体600の面73の内周側部分に開口している。
このような第十二実施形態によると、図25の如く伝達回転体600の環状凹部602が内周側に形成し段差面601と遊星歯車450とが間に挟む空間部610が、遊星歯車450と伝達回転体600との摺接界面に存在することとなる。これにより、遊星歯車450伝達回転体600との接触面積が小さくなるので、それら要素450,600間の摺動抵抗の増大を潤滑油の粘度変化に拘らず抑制することができる。しかも第十二実施形態の伝達回転体600には、その回転軸線O周りに連続して延びる形態で段差面601が設けられているので、遊星歯車450と伝達回転体600との界面に発生する摺動抵抗が回転軸線O周りにおいて偏り難い。故に、伝達回転体600や遊星歯車450の傾きを防止することができる。
(第十三実施形態)
図27に示すように、第十三実施形態は第十一実施形態の変形例である。
第十三実施形態では、円柱状の摺接突部650が伝達回転体660に設けられる代わりに、遊星歯車651に設けられている。遊星歯車651において摺接突部650は、各係合突部47の間となる複数箇所に設けられて自転軸線P周りに等間隔に並んでいる。各摺接突部650は遊星歯車651のカバー部15とは反対側の面652から軸方向へ突出しており、それら各摺接突部650の先端面653が伝達回転体660の案内回転体54とは反対側の面502に摺接する。
このような第十三実施形態によると、遊星歯車651と伝達回転体660との摺接界面では、図27の如く各摺接突部650の外周側に空間部670が存在することとなるため、遊星歯車651と伝達回転体660との接触面積が小さい。故に、それら要素651,660間における摺動抵抗の増大を潤滑油の粘度変化に拘らず抑制することができる。しかも第十三実施形態の遊星歯車651には、その自転軸線P周りに複数の摺接突部650が等間隔に並んで設けられているので、遊星歯車651と伝達回転体660との界面において摺動抵抗が自転軸線P周りに均等に発生する。故に、遊星歯車651や伝達回転体660の傾きを防止することができる。
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明はそれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。
例えば第一〜第十三の各実施形態では、リンク機構50を設けないで、伝達回転体を出力軸16に直接に連結する又は伝達回転体と出力軸16とを一体に形成するようにしてもよい。
さらに第一〜第十三の各実施形態では、遊星歯車とスプロケットとの間における構成について他の実施形態のものと適宜組み合わせる又は交換するようにしてもよいし、遊星歯車と伝達回転体との間における構成について他の実施形態のものと適宜組み合わせる又は交換するようにしてもよい。また、第一〜第十三の各実施形態では、遊星歯車とスプロケットとの間における構成と、遊星歯車と伝達回転体との間における構成とのうち一方を設けないようにしてもよい。
またさらに第二〜第十三実施形態では、遊星歯車とスプロケットとの界面及び/又は遊星歯車と伝達回転体との界面に形成する空間部の軸方向サイズを、第一実施形態に準じて例えば0.8mm以上とすることにより、摺動抵抗の増大抑制効果を高めることができる。尚、第三、第七、第九実施形態では、当該空間部を囲む貫通孔部の形成要素、即ち遊星歯車150、カバー部361の底壁、又は伝達回転体461の軸方向厚さを0.8mm以上に設定することで容易に、軸方向サイズが0.8mm以上の空間部を確保することができる。
加えて第七、第九実施形態では、貫通孔部362又は貫通孔部460に代えて、カバー部361の遊星歯車350との摺接面363のみに開口する有底孔部又は伝達回転体461の遊星歯車450との摺接面73のみに開口する有底孔部を設けるようにしてもよい。
第一実施形態のバルブタイミング調整装置を示す断面図であって、図2の要部の拡大図である。 第一実施形態のバルブタイミング調整装置を示す図であって、図3のII−II線断面図である。 第一実施形態のバルブタイミング調整装置を示す図であって、図2のIII−III線断面図である。 第一実施形態のバルブタイミング調整装置を示す図であって、図2のIV−IV線断面図である。 第一実施形態のバルブタイミング調整装置を示す図であって、図2のV−V線断面図である。 第一実施形態のバルブタイミング調整装置を示す図であって、図2のVI−VI線断面図である。 第一実施形態の遊星歯車を示す背面図であって、図2のVII−VII矢視図に相当する図である。 第一実施形態の遊星歯車の背面側を示す斜視図である。 第一実施形態の遊星歯車の正面側を示す斜視図である。 第一実施形態のバルブタイミング調整装置の特性を示す模式図である。 第二実施形態のバルブタイミング調整装置を示す拡大断面図である。 第二実施形態の遊星歯車の正面側を示す斜視図である。 第三実施形態のバルブタイミング調整装置を示す拡大断面図である。 第三実施形態の遊星歯車を示す正面図である。 第四実施形態のバルブタイミング調整装置を示す拡大断面図である。 第四実施形態の遊星歯車を示す正面図(A)及び背面図(B)である。 第五実施形態のバルブタイミング調整装置を示す拡大断面図である。 第五実施形態の遊星歯車を示す正面図(A)及び背面図(B)である。 第六実施形態のバルブタイミング調整装置を示す拡大断面図である。 第七実施形態のバルブタイミング調整装置を示す拡大断面図である。 第八実施形態のバルブタイミング調整装置を示す拡大断面図である。 第九実施形態のバルブタイミング調整装置を示す拡大断面図である。 第十実施形態のバルブタイミング調整装置を示す拡大断面図である。 第十実施形態の伝達回転体の正面側を示す斜視図である。 第十一実施形態のバルブタイミング調整装置を示す拡大断面図である。 第十二実施形態のバルブタイミング調整装置を示す拡大断面図である。 第十三実施形態のバルブタイミング調整装置を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 バルブタイミング調整装置、2 カム軸、11,301,360,400 スプロケット(第一回転体)、15,150,302,361,401 カバー部、16 出力軸(第二回転体)、30 電動モータ(トルク発生ユニット)、40 遊星歯車機構(位相変化ユニット)、41 太陽歯車、43,100,150,200,250,310,350,450,651 遊星歯車、45,461,500,550,600,660 伝達回転体、46 係合孔部、47 係合突部、50 リンク機構(位相変化ユニット、54 案内回転体、60,61,62,63,64 供給流路、66 排出流路、70,101 有底孔部(孔部)、71,152,153,201,203,210,212,363 摺接面、75,253 底面(段差面)、76,300,501,551,650 摺接突部(突部)、77,304,503,653 先端面、80,82,104,154,260,262,264,320,370,410,470,510,610,670 空間部、151,362,460 貫通孔部(孔部)、202,204,402,601 段差面、206,208,252,254,403,602 環状凹部、O 回転軸線、P 自転軸線

Claims (28)

  1. クランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する吸気弁及び排気弁のうち少なくとも一方の開閉タイミングを調整する内燃機関のバルブタイミング調整装置であって、
    前記クランク軸及び前記カム軸の一方と連動して回転し、内部へ潤滑流体が供給される第一回転体と、
    前記クランク軸及び前記カム軸の他方と連動して回転する第二回転体と、
    制御トルクを発生するトルク発生ユニットと、
    遊星歯車が太陽歯車に遊星運動可能に噛み合ってなる遊星歯車機構を有し、前記トルク発生ユニットから前記遊星歯車機構へ伝達される前記制御トルクを利用して前記第一回転体と前記第二回転体との間の相対回転位相を変化させる位相変化ユニットであって、前記第一回転体の内部において前記第一回転体と前記遊星歯車とが摺接する界面に空間部が形成される位相変化ユニットと、
    を備えることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記太陽歯車は前記第一回転体に同軸に設けられ、前記第一回転体と前記遊星歯車とは前記第一回転体の軸方向において隣接することを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 前記第一回転体と前記遊星歯車とが隣接する方向において前記空間部は0.8mm以上のサイズを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 先端面が前記第一回転体に摺接する突部が前記遊星歯車に設けられ、前記突部の外周側に前記空間部が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 先端面が前記遊星歯車に摺接する突部が前記第一回転体に設けられ、前記突部の外周側に前記空間部が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  6. 前記第一回転体に摺接する前記遊星歯車の摺接面に開口し、前記空間部を内周側に形成する孔部が前記遊星歯車に設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  7. 前記遊星歯車に摺接する前記第一回転体の摺接面に開口し、前記空間部を内周側に形成する孔部が前記第一回転体に設けられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  8. 前記第一回転体に摺接する前記遊星歯車の摺接面よりも凹む段差面が前記遊星歯車に設けられ、前記段差面と前記第一回転体との間に前記空間部が形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  9. 前記遊星歯車に摺接する前記第一回転体の摺接面よりも凹む段差面が前記第一回転体に設けられ、前記段差面と前記遊星歯車との間に前記空間部が形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  10. クランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する吸気弁及び排気弁のうち少なくとも一方の開閉タイミングを調整する内燃機関のバルブタイミング調整装置であって、
    前記クランク軸及び前記カム軸の一方と連動して回転し、内部へ潤滑流体が供給される第一回転体と、
    前記クランク軸及び前記カム軸の他方と連動して回転する第二回転体と、
    制御トルクを発生するトルク発生ユニットと、
    遊星歯車が太陽歯車に遊星運動可能に噛み合うと共に伝達回転体が前記遊星歯車に摺動回転可能に係合してなる遊星歯車機構を有し、前記トルク発生ユニットから前記遊星歯車及び前記伝達回転体へ順次伝達される前記制御トルクを利用して前記第一回転体と前記第二回転体との間の相対回転位相を変化させる位相変化ユニットであって、前記第一回転体の内部において前記遊星歯車と前記伝達回転体とが摺接する界面に空間部が形成される位相変化ユニットと、
    を備えることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  11. 前記太陽歯車は前記伝達回転体と同軸に設けられ、前記遊星歯車と前記伝達回転体とは前記伝達回転体の軸方向において隣接することを特徴とする請求項10に記載のバルブタイミング調整装置。
  12. 前記遊星歯車と前記伝達回転体とが隣接する方向において前記空間部は0.8mm以上のサイズを有することを特徴とする請求項10又は11に記載のバルブタイミング調整装置。
  13. 先端面が前記伝達回転体に摺接する突部が前記遊星歯車に設けられ、前記突部の外周側に前記空間部が形成されることを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  14. 先端面が前記遊星歯車に摺接する突部が前記伝達回転体に設けられ、前記突部の外周側に前記空間部が形成されることを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  15. 前記伝達回転体に摺接する前記遊星歯車の摺接面に開口し、前記空間部を内周側に形成する孔部が前記遊星歯車に設けられることを特徴とする請求項10〜14のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  16. 前記遊星歯車に摺接する前記伝達回転体の摺接面に開口し、前記空間部を内周側に形成する孔部が前記伝達回転体に設けられることを特徴とする請求項10〜15のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  17. 前記伝達回転体に摺接する前記遊星歯車の摺接面よりも凹む段差面が前記遊星歯車に設けられ、前記段差面と前記伝達回転体との間に前記空間部が形成されることを特徴とする請求項10〜16のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  18. 前記遊星歯車に摺接する前記伝達回転体の摺接面よりも凹む段差面が前記伝達回転体に設けられ、前記段差面と前記遊星歯車との間に前記空間部が形成されることを特徴とする請求項10〜17のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  19. 前記突部は、前記遊星歯車の自転軸線周りに等間隔に並ぶ形態で複数設けられることを特徴とする請求項4又は13に記載のバルブタイミング調整装置。
  20. 前記突部は、前記第一回転体の回転軸線周りに等間隔に並ぶ形態で複数設けられることを特徴とする請求項5に記載のバルブタイミング調整装置。
  21. 前記突部は、前記伝達回転体の回転軸線周りに等間隔に並ぶ形態で複数設けられることを特徴とする請求項14に記載のバルブタイミング調整装置。
  22. 前記孔部は、前記遊星歯車の自転軸線周りに等間隔に並ぶ形態で複数設けられることを特徴とする請求項6又は15に記載のバルブタイミング調整装置。
  23. 前記孔部は、前記第一回転体の回転軸線周りに等間隔に並ぶ形態で複数設けられることを特徴とする請求項7に記載のバルブタイミング調整装置。
  24. 前記孔部は、前記伝達回転体の回転軸線周りに等間隔に並ぶ形態で複数設けられることを特徴とする請求項16に記載のバルブタイミング調整装置。
  25. 前記段差面は、前記遊星歯車の自転軸線周りに延びる環状に形成されることを特徴とする請求項8又は17に記載のバルブタイミング調整装置。
  26. 前記段差面は、前記第一回転体の回転軸線周りに延びる環状に形成されることを特徴とする請求項9に記載のバルブタイミング調整装置。
  27. 前記段差面は、前記伝達回転体の回転軸線周りに延びる環状に形成されることを特徴とする請求項18に記載のバルブタイミング調整装置。
  28. 前記トルク発生ユニットは、電動モータであることを特徴とする請求項1〜27のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
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