JP2011106472A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な潤滑構造により潤滑性を高めるバルブタイミング調整装置の提供。
【解決手段】クランク軸と連動回転する駆動回転体10と、回転体10内に収容され、カム軸2と連動回転する従動回転体20と、回転体10内に収容され、回転体20の歯車部22に噛合しつつ遊星運動することで機関位相を調整する遊星歯車50と、機関位相を調整するために回転状態が制御される制御軸6と、回転体10内に収容され、遊星歯車50を支持する支持部46を外周面に形成すると共に、制御軸6に連結される連結部41を内周面に形成し、制御軸6の回転状態に応じて遊星歯車50を遊星運動させる筒状の遊星キャリア40と、回転体20において遊星キャリア40と軸方向に対向する面114に支持部46及び連結部41に跨って開口する導入孔130を有し、当該孔130を通じて潤滑油を回転体10内へ導入する潤滑手段とを設ける。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置に関する。
従来、クランク軸及びカム軸にそれぞれ連動して回転する二つの回転体のいずれかに歯車部を設け、当該歯車部と噛合する遊星歯車を遊星運動させることにより、それらクランク軸及びカム軸間の相対位相(以下、「機関位相」という)を調整するバルブタイミング調整装置が知られている。
こうしたバルブタイミング調整装置の一種として特許文献1に開示のものでは、クランク軸又はカム軸との連動回転体に潤滑油の導入孔を設け、遊星歯車を支持する遊星キャリアの外周側へ向かって潤滑油を案内するようにした構成が、採用されている。この構成によれば、遊星キャリアが支持する遊星歯車と歯車部との間の噛合界面へ潤滑油が導入され易くなるので、当該噛合界面における磨耗が軽減されて潤滑性が発揮されることになるのである。
さらに特許文献1には、筒状の遊星キャリアの最外周縁よりも内周側へ向かって潤滑油を案内する導入孔を設ける構成も、併せて開示されている。この構成によれば、機関位相を調整するために回転状態が制御される制御軸と遊星キャリアの内周面との間の連結界面へも潤滑油が導入され易くなるので、当該連結界面においても磨耗が軽減されて潤滑性が高められることになるのである。
特開2007−71056号公報
さて、特許文献1に開示の技術では、遊星キャリアの内周面及び制御軸間の連結界面を潤滑する導入孔を、遊星キャリアの外周側の遊星歯車及び歯車部間の噛合界面を潤滑する導入孔とは別に、必要としている。これは、潤滑対象である噛合界面と連結界面とが、遊星キャリアに対向して導入孔を形成する回転体の径方向において離間しているためである。しかし、噛合界面及び連結界面の各径方向位置に合わせて導入孔を別々に設けた場合、潤滑油の導入構造が複雑化して生産性の低下やコストの高騰を招くおそれがあった。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡素な潤滑構造により潤滑性を高めるバルブタイミング調整装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、クランク軸及びカム軸の一方と連動して回転する第一回転体と、第一回転体内に収容され、クランク軸及びカム軸の他方と連動して回転する第二回転体と、第一回転体内に収容され、第一回転体又は第二回転体に設けられる歯車部に噛合しつつ遊星運動することにより、機関位相を調整する遊星歯車と、機関位相を調整するために回転状態が制御される制御軸と、第一回転体内に収容され、遊星歯車を支持する支持部を外周面に形成すると共に、制御軸に連結される連結部を内周面に形成し、制御軸の回転状態に応じて遊星歯車を遊星運動させる筒状の遊星キャリアと、第二回転体において遊星キャリアと軸方向に対向する面に遊星キャリアの支持部及び連結部に跨って開口する導入孔を有し、当該導入孔を通じて潤滑液を第一回転体内へ導入する潤滑手段と、カム軸に対して第二回転体を軸方向に締結する締結部材とを備え、クランク軸と連動して回転する第一回転体内において第二回転体は、カム軸と連動して回転し、締結部材が挿入される挿入孔を有し、導入孔は、第二回転体の遊星キャリアとの対向面に開口し且つ遊星キャリア内周面の連結部よりも径方向内側において挿入孔の内周面に開口する溝状を呈することを特徴とする。
このような請求項1に記載の発明によると、クランク軸及びカム軸の一方と連動回転する第一回転体内へ潤滑液を導入する潤滑手段の導入孔は、当該第一回転体内に収容されてクランク軸及びカム軸の他方と連動回転する第二回転体において遊星キャリアと軸方向に対向する面に、開口する。ここで特に、第二回転体における導入孔の開口部は、筒状の遊星キャリアの外周面に形成されて遊星歯車を支持する支持部と、当該キャリアの内周面に形成されて制御軸に連結される連結部とに跨っている。これによれば、遊星キャリア及び遊星歯車を収容する第一回転体内において、キャリア外周面の支持部により支持される遊星歯車と歯車部間の噛合界面へも、キャリア内周面の連結部と制御軸間の連結界面へも、それらの位置に拘らず共通の導入孔から潤滑液を案内し得る。したがって、噛合界面及び連結界面の双方にて磨耗を軽減する高い潤滑性を、それら界面に対して導入孔を共通化した簡素な構造の潤滑手段により発揮することができるのである。
さらに、請求項1に記載の発明によると、クランク軸と連動回転する第一回転体内において、締結部材によりカム軸に対して軸方向に締結されて連動回転する第二回転体に、溝状に設けられる導入孔は、遊星キャリアとの対向面のみならず、当該締結部材が挿入される挿入孔の内周面にも、遊星キャリア内周面の連結部よりも径方向内側にて開口する。これによれば、第二回転体の遊星キャリアとの対向面に開口して簡素な潤滑構造により高い潤滑性を発揮する導入孔につき、第二回転体及びカム軸の締結に必要な挿入孔の内周面に開口することで形成容易となる形状を実現し得るのである。
請求項2に記載の発明によると、第二回転体における導入孔の開口部は、遊星キャリア外周面の支持部よりも径方向内側から径方向外側へ延伸される。このように、第二回転体における開口部が遊星キャリア外周面の支持部よりも径方向内側から径方向外側へ延伸する導入孔によれば、支持作用により支持部の径方向外側に位置することになる遊星歯車と歯車部間の噛合界面に対して、潤滑液の案内確度を高め得る。したがって、簡素構造の潤滑手段であっても、高い潤滑性を確実に発揮することができるのである。
請求項3に記載の発明によると、支持部は、第二回転体に対して偏心する円筒面状を呈して遊星歯車を支持し、第二回転体における導入孔の開口部は、第二回転体に対する支持部の最大偏心点よりも径方向外側へ延伸される。このように、遊星歯車の遊星運動を許容するために支持部が第二回転体に対して偏心する円筒面状を呈していても、第二回転体における開口部が支持部の最大偏心点よりも径方向外側へ延伸する導入孔によれば、当該最大偏心点よりも径方向外側の噛合界面に常に潤滑液を案内し得る。したがって、簡素構造の潤滑手段による潤滑性発揮の確実性を、さらに高めることができるのである。
請求項4に記載の発明によると、第二回転体における導入孔の開口部は、遊星キャリア内周面の連結部よりも径方向外側から径方向内側へ延伸される。このように、第二回転体における開口部が遊星キャリア内周面の連結部よりも径方向外側から径方向内側へ延伸する導入孔によれば、連結作用により連結部の径方向内側に位置することになる制御軸と連結部間の連結界面に対して、潤滑液の案内確度を高め得る。したがって、簡素構造の潤滑手段であっても、高い潤滑性を確実に発揮することができるのである。
請求項5に記載の発明は、クランク軸と連動して回転する第一回転体内において第二回転体が連動して回転するカム軸に対して、第二回転体を位置決めする位置決め部材を備え、導入孔に位置決め部材が挿入される。このような発明によると、第一回転体内へ潤滑液を導入するための第二回転体に設けられる導入孔に位置決め部材を挿入することで、当該第二回転体をカム軸に対し位置決めして連動回転させることが可能になる。この場合、潤滑液の導入機能と、第二回転体及びカム軸間の位置決め機能とが共通の導入孔により果たされるので、潤滑構造を含む装置構造の簡素化に貢献することができるのである。
請求項6に記載の発明によると、導入孔は、潤滑液が流入する空間部を、位置決め部材よりも第二回転体における開口部側に形成する。このような発明によると、第二回転体において導入孔内の位置決め部材よりも開口部側に潤滑液の流入空間部が形成されるので、位置決め部材が挿入される導入孔であっても、それら空間部及び開口部を通じて確実に潤滑液を第一回転体内へ導入し得る。これによれば、高い潤滑性を損なうことなく、潤滑構造を含む装置構造の簡素化を図ることができる。
請求項7に記載の発明によると、クランク軸と連動して回転する第一回転体内において第二回転体は、第一回転体を支持するカム軸と連動して回転し、導入孔は、軸方向の遊星キャリアとは反対側において第一回転体と対向する面に、第一回転体及びカム軸間の支持界面よりも径方向内側から径方向外側へ跨って開口する。このような発明によると、クランク軸と連動回転する第一回転体内において、当該第一回転体を支持するカム軸と連動回転する第二回転体に設けられる導入孔は、遊星キャリアとの対向面のみならず、反対側の第一回転体との対向面にも開口する。ここで、第一回転体との対向面における導入孔の開口部は、第一回転体及びカム軸間の支持界面よりも径方向内側から径方向外側へ跨っている。これにより第一回転体内では、遊星星歯車及び歯車部間の噛合界面並びに連結部及び制御軸間の連結界面のみならず、第一回転体及びカム軸間の支持界面へも、共通の導入孔から潤滑液を案内し得る。したがって、共通化した導入孔からの潤滑液により磨耗軽減可能な箇所を増やして、簡素な潤滑構造による潤滑性の発揮効率を向上させることができるのである。
請求項8に記載の発明によると、潤滑手段は、第二回転体において軸方向の遊星キャリアとは反対側の面に開口して回転方向に延伸し、第一回転体及びカム軸間の支持界面側へ潤滑液を導く環形孔を有する。このように、第二回転体において軸方向の遊星キャリアとは反対側の面に開口して回転方向に延伸する環形孔によれば、潤滑手段として潤滑液を、第一回転体及びカム軸間の支持界面側へその全周に亘って導き得る。したがって、遊星星歯車及び歯車部間の噛合界面と連結部及び制御軸間の連結界面とに対して潤滑性を発揮するのみならず、第一回転体及びカム軸間の支持界面に対して潤滑性を高めた潤滑手段につき、導入孔に環形孔を加えた程度の簡素な構造による実現が可能となる。
請求項9に記載の発明によると、環形孔は、第二回転体において軸方向の遊星キャリアとは反対側の面に、第一回転体及びカム軸間の支持界面よりも径方向内側から径方向外側へ跨って開口する。このように、第二回転体において軸方向の遊星キャリアとは反対側の面に、第一回転体及びカム軸間の支持界面よりも径方向内側から径方向外側へ跨って開口する環形孔によれば、当該支持界面の全周に対する潤滑液の案内確度を高めて、簡素な潤滑構造による潤滑性の発揮効率を向上させることができるのである。
請求項10に記載の発明によると、環形孔は、カム軸を通じて供給される潤滑液を、その供給箇所に対して第二回転体の回転方向へずれた箇所から導入孔へ導く。このような発明によると、環形孔においてカム軸を通じて潤滑液が供給される供給箇所に対して第二回転体の回転方向へずれた箇所から、潤滑液が導入孔へと導入されることになる。これによれば、潤滑液中の異物による環形孔の詰まり箇所が生じたとしても、カム軸からの潤滑液の供給箇所を挟んで当該詰まり箇所とは反対側へ延伸する環形孔部分を通じて、導入孔と、第一回転体及びカム軸間の支持界面とへ潤滑液を導き得る。したがって、簡素な潤滑構造による潤滑性の発揮効率の向上効果が当該構造内の異常により大きく阻害される事態を、回避することができるのである。
請求項11に記載の発明によると、第二回転体は、第一回転体及びカム軸間の支持界面から径方向外側へ拡がる箇所に、第一回転体と摺接する摺接界面を形成する。このような発明によると、第一回転体及びカム軸間の支持界面から径方向外側へ拡がる箇所にて第二回転体が第一回転体との間に形成する摺接界面には、当該支持界面側へ案内された潤滑液がさらに案内されることとなる。したがって、共通化した導入孔からの潤滑液により磨耗軽減可能な箇所をさらに増やして、簡素な潤滑構造による潤滑性の発揮効率のさらなる向上を図ることができるのである。
請求項12に記載の発明は、遊星キャリア外周面の支持部及び遊星歯車間に介装される転がり軸受を備える。このように、遊星キャリア外周面の支持部及び遊星歯車間に転がり軸受が介装されることによれば、当該転がり軸受を介して遊星歯車が支持部に支持されることになる。ここで導入孔の開口部は、遊星キャリアにて内周面の連結部及び外周面の支持部に跨るので、遊星歯車及び歯車部間の噛合界面並びに連結部及び制御軸間の連結界面のみならず、支持部及び遊星歯車間の転がり軸受へも、共通の導入孔から潤滑液を案内し得る。したがって、共通化した導入孔からの潤滑液により磨耗軽減可能な箇所を増やして、簡素な潤滑構造による潤滑性の発揮効率を向上させることができるのである。
請求項13に記載の発明によると、第一回転体は、第一歯車部を有し、第二回転体は、第一歯車部よりも軸方向の導入孔側に前記歯車部としての第二歯車部を有し、遊星歯車は、第一歯車部及び第二歯車部にそれぞれ噛合して一体に遊星運動する第三歯車部及び第四歯車部を有する。このように、第一及び第二回転体の第一及び第二歯車部にそれぞれ遊星歯車の第三及び第四歯車部が噛合して一体に遊星運動することによれば、軸方向において第一及び第三歯車部間の噛合界面よりも導入孔側となる第二及び第四歯車部の噛合界面が、当該導入孔に近くなる。これにより、遊星キャリアにて内周面の連結部及び外周面の支持部に開口部が跨る導入孔からの潤滑液は、第二及び第四歯車部間の噛合界面へ案内された後、第一及び第三歯車部間の噛合界面へもさらに案内され得る。したがって、連結部及び制御軸間の連結界面と共に、第二及び第四歯車部間並びに第一及び第三歯車部間の噛合界面にて磨耗軽減する高い潤滑性を、それら界面に対して導入孔を共通化した簡素な構造の潤滑手段により発揮することができるのである。
本発明の第一実施形態によるバルブタイミング調整装置の基本構成を示す図であって、図2のI−I線断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 図1の位相調整機構を拡大して示す断面図である。 図4のV−V線断面図である。 図4に示す位相調整機構における潤滑油流れについて説明するための模式図である。 本発明の第二実施形態によるバルブタイミング調整装置の位相調整機構を拡大して示す断面図である。 図7のVIII−VIII線断面図である。 図7に示す位相調整機構における潤滑油流れについて説明するための模式図である。 本発明の第二実施形態によるバルブタイミング調整装置の位相調整機構を拡大して示す断面図である。 図10のXI−XI線断面図である。 図10に示す位相調整機構における潤滑油流れについて説明するための模式図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態によるバルブタイミング調整装置1を示している。バルブタイミング調整装置1は車両に搭載され、内燃機関のクランク軸(図示しない)からカム軸2へ機関トルクを伝達する伝達系に設置されている。尚、本実施形態においてカム軸2は、内燃機関の「動弁」のうち吸気弁(図示しない)を機関トルクの伝達によって開閉するものであり、バルブタイミング調整装置1は、クランク軸及びカム軸2間の機関位相を調整して当該吸気弁の所望のバルブタイミングを実現する。
(基本構成)
以下、第一実施形態の基本構成について説明する。バルブタイミング調整装置1は、アクチュエータ4、通電制御回路部7及び位相調整機構8等を組み合わせてなる。
アクチュエータ4は、例えばブラシレスモータ等の電動モータであり、内燃機関の固定節に固定されるケース5と、当該ケース5により正逆回転自在に支持される制御軸6とを有している。通電制御回路部7は駆動ドライバ及びその制御用マイクロコンピュータ等から構成されており、ケース5の外部及び/又は内部に配置されてアクチュエータ4と電気的に接続されている。通電制御回路部7は、機関位相を内燃機関の運転状態に応じた位相に調整するための通電をアクチュエータ4に対して行うことで、制御軸6の回転状態を制御する。
位相調整機構8は、駆動回転体10、従動回転体20、遊星キャリア40及び遊星歯車50を備えている。
図1〜3に示すように、駆動回転体10は全体として筒状を呈しており、位相調整機構8の他の構成要素20,40,50を内部に収容している。駆動回転体10は、歯車部材12及びスプロケット部材13の間に筒壁部材14を同軸上に共締めしてなる。
図1,2に示すように有底円筒状の歯車部材12は、歯底円よりも小径の歯先円を有する駆動側内歯車部18を周壁部に形成している。図1,3に示すように段付円筒状のスプロケット部材13は、周壁部から径方向外側へ突出する歯19を回転方向に複数有している。スプロケット部材13は、それらの歯19とクランク軸の複数の歯との間でタイミングチェーン(図示しない)が掛け渡されることにより、クランク軸と連繋する。かかる連繋により、クランク軸から出力の機関トルクがタイミングチェーンを通じてスプロケット部材13へ伝達されるときには、駆動回転体10はクランク軸と連動して回転する。このとき駆動回転体10の回転方向は、図2の反時計方向及び図3の時計方向となる。
図1,3に示すように有底円筒状の従動回転体20は、それよりも大径円筒状の筒壁部材14内に同心上に配置されている。従動回転体20は、カム軸2に同軸上に締結される締結部21を底壁部に形成している。かかる締結により従動回転体20は、カム軸2と連動して回転可能且つ駆動回転体10に対して相対回転可能となっている。ここで、従動回転体20の回転方向は、駆動回転体10と同じ図3の時計方向に設定されている。
従動回転体20は、歯底円よりも小径の歯先円を有する従動側内歯車部22を周壁部に形成している。従動側内歯車部22の内径は駆動側内歯車部18の内径よりも小さく設定され、また従動側内歯車部22の歯数は駆動側内歯車部18の歯数よりも少なく設定されている。従動側内歯車部22は、駆動側内歯車部18に対して軸方向のアクチュエータ4とは反対側へずれて配置されている。
図1〜3に示すように遊星キャリア40は、全体として筒状を呈しており、周壁部の内周面に連結部41を形成している。連結部41は、回転体10,20及び制御軸6と同心上の円筒面状を呈している。連結部41には、制御軸6に設けられた継手部43と嵌合する嵌合溝42が開口形成されている。かかる嵌合により遊星キャリア40は、制御軸6と連結して一体に回転可能となっており、また駆動側内歯車部18に対して相対回転可能となっている。ここで、制御軸6を連結部41の嵌合溝42に嵌合により連結させているのは、それら軸6及び溝42間の連結界面44のクリアランスにより制御軸6と遊星キャリア40とを相対変位自在として、それら要素6,40間の心ずれを吸収するためである。
図1〜3に示すように遊星キャリア40は、周壁部の外周面に支持部46を形成している。支持部46は、回転体10,20及び制御軸6に対して偏心する円筒面状を呈している。支持部46は、その径方向外側に同心上に配置された遊星歯車50の中心孔51との間に転がり軸受47を介装されることにより、当該軸受47を介して遊星歯車50を遊星運動可能に支持している。ここで遊星運動とは、遊星歯車50が円筒面状の支持部46の偏心中心線周りに自転しつつ、遊星キャリア40の回転方向へ公転する運動をいう。尚、本実施形態において転がり軸受47としては、開放型の玉軸受が用いられている。
遊星歯車50は全体として段付円筒状を呈しており、歯底円よりも大径の歯先円を有する駆動側外歯車部52及び従動側外歯車部54を周壁部に形成している。駆動側外歯車部52は、駆動側内歯車部18内に配置されて当該内歯車部18と噛合している。これに対し、駆動側外歯車部52よりも締結部21側の従動側外歯車部54は、従動側内歯車部22内に配置されて当該内歯車部22と噛合している。従動側外歯車部54の外径は駆動側外歯車部52の外径よりも小さく設定され、またそれら従動側外歯車部54及び駆動側外歯車部52の歯数は、それぞれ従動側内歯車部22及び駆動側内歯車部18の歯数よりも同数ずつ少なく設定されている。
このように回転体10,20間を歯車連繋してなる位相調整機構8は、制御軸6の回転状態に応じた遊星キャリア40の回転運動を遊星歯車50の遊星運動へ変換することで、バルブタイミングを決める機関位相を調整する。
具体的には、制御軸6が駆動回転体10と同速回転するときには、遊星キャリア40が駆動側内歯車部18に対して相対回転しないことで、内歯車部18,22に噛合する遊星歯車50の外歯車部52,54が遊星運動せずに、回転体10,20と連れ回りする。その結果、機関位相は変化しないので、このときのバルブタイミングは保持されることになる。一方、制御軸6が駆動回転体10よりも高速回転するときには、遊星キャリア40が駆動側内歯車部18に対して進角側へ相対回転することで、遊星歯車50の外歯車部52,54が内歯車部18,22に噛合しつつ一体に遊星運動する。その結果、従動回転体20が駆動回転体10に対する進角側へ相対回転して、機関位相が進角側へ変化するので、このときのバルブタイミングは進角することになる。また一方、制御軸6が駆動回転体10よりも低速回転する又は駆動回転体10に対して逆回転するときには、遊星キャリア40が駆動側内歯車部18に対して遅角側へ相対回転することで、遊星歯車50の外歯車部52,54が内歯車部18,22に噛合しつつ一体に遊星運動する。その結果、従動回転体20が駆動回転体10に対して遅角側へ相対回転し、機関位相が遅角側へ変化するので、このときのバルブタイミングは遅角することになる。
(特徴構成)
以下、第一実施形態の特徴構成について説明する。
図4に示すように駆動回転体10のスプロケット部材13は、カム軸2の外周面100に同心上に嵌合されることにより、当該軸2に相対回転可能に支持されている。スプロケット部材13においてアクチュエータ4側の壁面101は、従動回転体20の締結部21において遊星キャリア40とは軸方向の反対側となる壁面102に対向し、特に本実施形態では当該壁面102に対して相対回転可能に摺接している。これらの構成により、駆動回転体10とカム軸2との間の支持界面104から径方向外側へ拡がる壁面101,102間において、摺接界面106が形成されている。
締結部21には、従動回転体20の軸方向へ貫通して締結部材110が挿入される挿入孔112が、円筒孔状に形成されている。ここで締結部材110は、軸部1100及び頭部1101を有する螺子部材であり、軸部1100がカム軸2の突出端部113を介して挿入孔112に挿通されてカム軸2に螺合されている。かかる螺合により、締結部21が頭部1101及びカム軸2間に挟持されてカム軸2に軸方向に締結されていると共に、頭部1101側となる締結部21の壁面114に遊星キャリア40の端面116が軸方向において対向している。また、締結部21において締結部材110が挿通された挿入孔112の径方向外側では、円柱ピン状の位置決め部材118が挿通されてカム軸2に嵌合固定されることにより、従動回転体20がカム軸2に対して周方向に位置決めされている。
さらに、図4,5に示すように締結部21には、従動回転体20の回転方向へ連続して延伸する環形孔120が、円環形の有底溝状に形成されている。この環形孔120は、締結部21において駆動回転体10との摺接界面106を形成する壁面102に、開口している。本実施形態において環形孔120の最外周径は、当該孔120と同心上のカム軸2において駆動回転体10のとの間に支持界面104を形成する外周面100の外径よりも小さく設定されている。また、環形孔120の最内周径は、当該孔120と同心上の締結部21においてカム軸2の突出端部113が嵌合する挿入孔112の内径より大きく設定されている。これらの設定によりカム軸2では、外周面100とそれより小径の突出端部113との間を繋ぐ段差面122が、締結部21の壁面102のうち環形孔120を径方向に挟む両側部分と当接している。
環形孔120において延伸方向の一箇所には、カム軸2に形成の搬送孔3が連通している。ここで搬送孔3は、「潤滑液」としての潤滑油を搬送するための貫通孔であり、潤滑油を内燃機関の運転に伴って吐出するポンプ9に接続されている。かかる接続により、ポンプ9から吐出された潤滑油は、図6の如く搬送孔3を通じて環形孔120へと供給される。そして、環形孔120へ供給された潤滑油は、カム軸2の段差面122と従動回転体20の壁面102との間の界面124を通過することにより、駆動回転体10とカム軸2との間の支持界面104側へ導かれる。したがって、このような本実施形態では、支持界面104に加えて、その径方向外側へ拡がる回転体10,20間の摺接界面106にも、それらの全周に亘って潤滑油が案内され得るのである。
またさらに、図4,5に示すように締結部21には、挿入孔112の内周面1120に開口してその開口部1300の径方向外側に底部1301を形成する導入孔130が、U字形断面の有底溝状に形成されている。この導入孔130は、従動回転体20を上記U字形断面にて軸方向に貫通しており、締結部21の両壁面102,114に開口している。ここで、導入孔130の開口部1300が内周面1120に形成される挿入孔112の内径は、遊星キャリア40のうち当該孔112と同心上に位置する連結部41の内径よりも小さく設定されている。また、回転体10,20の回転中心線Oに対して、導入孔130の底部1301の最深点1301aは、遊星キャリア40のうち回転体10,20に対する支持部46の最大偏心点132(図2,3も参照)よりも離間し、且つカム軸2の外周面100と同程度離間するように、深さ設定されている。
このような設定により導入孔130は、挿入孔112の内周面1120における開口部1300を連結部41よりも径方向内側に形成すると共に、底部1301を支持部46の最大偏心点132よりも径方向外側に形成している。したがって、本実施形態の導入孔130については、締結部21の壁面114における開口部1302が支持部46の最大偏心点132よりも径方向内側から径方向外側へ延伸し、且つ当該開口部1302が連結部41よりも径方向内側から径方向外側へ延伸する形となっている。即ち導入孔130は、遊星キャリア40と対向する壁面114において連結部41と支持部46とに跨って、開口しているのである。それと共に、本実施形態の導入孔130については、壁面102における開口部1303の底部1301側が、カム軸2及び駆動回転体10間の支持界面104まで径方向内側から延伸する形となっているのである。
そして、締結部21において導入孔130は、従動回転体20の回転方向へ延伸する環形孔120の一箇所に連通している。ここで、環形孔120における導入孔130の連通箇所は、搬送孔3との連通箇所に対して、即ち搬送孔3からの潤滑油の供給箇所に対して、従動回転体20の回転方向へずれた箇所(本実施形態では、回転中心線O周りに180度ずれた箇所)に設定されている。さらに導入孔130は、上述した位置決め部材118が挿入されることにより、当該部材118の開口部1302,1300側と底部1301側とにそれぞれ空間部1304,1305,1306を形成している。
以上の構成により、図6の如く環形孔120から潤滑油が導かれることになる導入孔130では、当該潤滑油が開口部1300側及び底部1301側の空間部1305,1306へ流入し、さらにそれら空間部1305,1306から開口部1302側の空間部1304へ流入する。そして、空間部1304へ流入した潤滑油は、開口部1302から、駆動回転体10内となる従動回転体20の周壁部内へと導入されるのである。
このとき、開口部1302が連結部41及び支持部46に跨っている本実施形態では、図6の如く連結部41とその径方向内側の制御軸6間の連結界面44へも、支持部46の径方向外側に支持される転がり軸受47及び遊星歯車50側へも、潤滑油が常に確実に案内され得る。また、遊星歯車50側へ案内された潤滑油は、図6の如く導入孔130に近い側となる歯車部22,54間の噛合界面140へ、さらにはそれら歯車部22,54よりも大径側の歯車部18,52間の噛合界面142へと、案内され得る。加えて、導入孔130の開口部1303の底部1301側がカム軸2及び駆動回転体10間の支持界面104まで延伸している本実施形態では、底部1301側の空間部1306へ流入した潤滑油が、当該支持界面104や径方向外側の摺接界面106へと案内され得るのである。
ここまで説明した第一実施形態によると、駆動回転体10内において構成要素間の磨耗軽減が必要な複数個所の界面140,142,104,106及び開放型の転がり軸受47へ潤滑油を案内して、高い潤滑性を効率よく発揮することができる。しかも、こうした潤滑性の発揮は、潤滑対象である複数個所の界面140,142,104,106及び転がり軸受47に対して共通の導入孔130及び環形孔120を用いた簡素な潤滑構造により、実現することができる。したがって、生産性の低下やコストの高騰を抑制することが可能である。
さらに第一実施形態によると、簡素構造により高い潤滑性を実現する導入孔130及び環形孔120については、それぞれ締結部21の内周面1120及び壁面102に開口する溝状に形成されている。故に、締結部21を有する従動回転体20を、例えば金属素材の焼結や鍛造等により製造することで、導入孔130及び環形孔120を容易に形成し得る。したがって、生産性の低下やコストの高騰に対する抑制に貢献することができるのである。
またさらに第一実施形態によると、導入孔130は、潤滑性を発揮するための潤滑油の導入機能に加えて、位置決め部材118の挿入により位置決め機能も果たしている。しかも、位置決め部材118の挿入にも拘らず導入孔130には、潤滑油の流入空間部1304,1305,1306が形成されているので、当該孔130の潤滑油の導入機能を妨げることがない。したがって、高い潤滑性を確保しつつ、潤滑構造を含む装置構造の簡素化及び省スペース化を図って、生産性の低下やコストの高騰に対する抑制に貢献することができるのである。
加えて第一実施形態によると、簡素な潤滑構造をなす環形孔120は、搬送孔3からの潤滑油の供給箇所に対して延伸方向へずれた箇所から、当該構造をなす導入孔130へ潤滑油を導くように構成されている。故に、潤滑油中の異物による環形孔120の詰まり箇所が生じたとしても、環形孔120において潤滑油の供給箇所を挟んで当該詰まり箇所とは反対側へ延伸する正常部分から、導入孔130へ潤滑油が導かれ得る。また、そうした正常部分から支持界面104及び摺接界面106へも、潤滑油が導かれ得る。これらによれば、簡素な潤滑構造による潤滑性の発揮効果が当該構造内の異常により大きく阻害される事態を、回避することもできるのである。
以上、第一実施形態では、導入孔130及び環形孔120が共同して特許請求の範囲に記載の「潤滑手段」を構成し、駆動回転体10が特許請求の範囲に記載の「第一回転体」に相当し、従動回転体20が特許請求の範囲に記載の「第二回転体」に相当している。また、駆動側内歯車部18が特許請求の範囲に記載の「第一歯車部」に相当し、従動側内歯車部22が特許請求の範囲に記載の「歯車部」及び「第二歯車部」に相当し、駆動側外歯車部52が特許請求の範囲に記載の「第三歯車部」に相当し、従動側外歯車部54が特許請求の範囲に記載の「第四歯車部」に相当している。
(第二実施形態)
図7,8に示すように、本発明の第二実施形態は第一実施形態の変形例である。第二実施形態の導入孔230について底部2301の最深点2301aは、回転体10,20の回転中心線Oに対して、遊星キャリア40の支持部46の最大偏心点132よりも離間するだけでなく、カム軸2の外周面100よりも離間するように、深さ設定されている。かかる設定により導入孔230は、底部2301を支持部46の最大偏心点132とカム軸2の外周面100とよりも径方向外側に形成している。したがって、第二実施形態の導入孔230については、壁面102における開口部2303の底部2301側が、カム軸2及び駆動回転体10間の支持界面104よりも径方向内側から径方向外側へ跨る形となっているのである。
このような構成によると、開口部2303の底部2301側が支持界面104よりも径方向の内側から外側へ跨っている導入孔230により、底部2301側の空間部1306へ流入の潤滑油が、図9の如く支持界面104や摺接界面106へと案内され易くなっている。したがって、簡素な潤滑構造による潤滑性の発揮効果を高めることができるのである。
以上、第二実施形態では、導入孔230及び環形孔120が共同して特許請求の範囲に記載の「潤滑手段」を構成している。
(第三実施形態)
図10,11に示すように、本発明の第三実施形態は第一実施形態の変形例である。第三実施形態の環形孔320について最外周径は、当該孔320と同心上のカム軸2において駆動回転体10との間に支持界面104を形成する外周面100の外径よりも、大きく設定されている。それと共に、環形孔320の最外周径は、回転体10,20の回転中心線Oと、導入孔130の底部1301の最深点1301aとの間の離間距離よりも、大きく設定されている。これらの設定により、従動回転体20の締結部21の壁面102における環形孔320の開口部3200が支持界面104よりも径方向内側から径方向外側へ跨っていると共に、カム軸2の段差面122が締結部21の壁面102のうち環形孔320の径方向内側部分のみに当接している。
このような構成によると、駆動回転体10の壁面101に摺接する従動回転体20の壁面102において、支持界面104の径方向内側から外側へ跨って開口する環形孔320は、図12の如く当該支持界面104及び摺接界面106へ直接的に潤滑油を案内し得る。したがって、簡素な潤滑構造による潤滑性の発揮効果を高めることができるのである。
以上、第三実施形態では、導入孔130及び環形孔320が共同して特許請求の範囲に記載の「潤滑手段」を構成している。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明はそれらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
具体的に、第一〜第三実施形態においては、従動回転体20において導入孔130,230を形成しない部分に位置決め部材118を挿通してもよく、またその場合等には、環形孔120,320を設けないで、導入孔130,230を搬送孔3に直に連通させてもよい。また、第三実施形態においては、第二実施形態に準じ、導入孔230の底部1301の最深点1301aを回転体10,20の回転中心線Oに対してカム軸2の外周面100よりも離間させてもよい。
さらに第一〜第三実施形態においては、転がり軸受47を設けないで、遊星歯車50を遊星キャリア40の支持部46に直に支持させてもよい。またさらに第一〜第三実施形態においては、回転体10をカム軸2と連動回転させ、回転体20をクランク軸と連動回転させるようにしてもよい。加えて第一〜第三実施形態においては、制御軸6の回転状態を制御するアクチュエータ4として、電動モータ以外の例えば電動ブレーキ等を採用してもよい。
そして、本発明は、第一〜第三実施形態の如く吸気弁のバルブタイミングを調整する装置以外にも、「動弁」としての排気弁のバルブタイミングを調整する装置や、吸気弁及び排気弁の双方のバルブタイミングを調整する装置に、適用することができるのである。
1 バルブタイミング調整装置、2 カム軸、3 搬送孔、4 アクチュエータ、6 制御軸、7 通電制御回路部、8 位相調整機構、9 ポンプ、10 駆動回転体(第一回転体)、13 スプロケット部材、18 駆動側内歯車部(第一歯車部)、20 従動回転体(第二回転体)、21 締結部、22 従動側内歯車部(歯車部・第二歯車部)、40 遊星キャリア、41 連結部、42 嵌合溝、43 継手部、44 連結界面、46
支持部、47 転がり軸受、50 遊星歯車、51 中心孔、52 駆動側外歯車部(第三歯車部)、54 従動側外歯車部(第四歯車部)、100 外周面、101 壁面、102 壁面、104 支持界面、106 摺接界面、110 締結部材、112 挿入孔、113 突出端部、114 壁面、116 端面、118 位置決め部材、120,320 環形孔(潤滑手段)、122 段差面、124 界面、130,230 導入孔(潤滑手段)、132 最大偏心点、140 噛合界面、142 噛合界面、1100 軸部、1101 頭部、1120 内周面、1300 開口部、1301,2301 底部、1301a,2301a 最深点、1302 開口部、1303,2303 開口部、1304 空間部、1305,1306 空間部、3200 開口部、O 回転中心線

Claims (13)

  1. 内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、
    前記クランク軸及び前記カム軸の一方と連動して回転する第一回転体と、
    前記第一回転体内に収容され、前記クランク軸及び前記カム軸の他方と連動して回転する第二回転体と、
    前記第一回転体内に収容され、前記第一回転体又は前記第二回転体に設けられる歯車部に噛合しつつ遊星運動することにより、前記クランク軸及び前記カム軸間の相対位相を調整する遊星歯車と、
    前記相対位相を調整するために回転状態が制御される制御軸と、
    前記第一回転体内に収容され、前記遊星歯車を支持する支持部を外周面に形成すると共に、前記制御軸に連結される連結部を内周面に形成し、前記制御軸の回転状態に応じて前記遊星歯車を遊星運動させる筒状の遊星キャリアと、
    前記第二回転体において前記遊星キャリアと軸方向に対向する面に遊星キャリアの前記支持部及び前記連結部に跨って開口する導入孔を有し、前記導入孔を通じて潤滑液を前記第一回転体内へ導入する潤滑手段と、
    前記カム軸に対して前記第二回転体を軸方向に締結する締結部材とを備え、
    前記クランク軸と連動して回転する前記第一回転体内において前記第二回転体は、前記カム軸と連動して回転し、前記締結部材が挿入される挿入孔を有し、
    前記導入孔は、前記第二回転体の前記遊星キャリアとの対向面に開口し且つ前記連結部よりも径方向内側において前記挿入孔の内周面に開口する溝状を呈することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記第二回転体における前記導入孔の開口部は、前記支持部よりも径方向内側から径方向外側へ延伸されることを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 前記支持部は、前記第二回転体に対して偏心する円筒面状を呈して前記遊星歯車を支持し、
    前記第二回転体における前記導入孔の開口部は、前記第二回転体に対する前記支持部の最大偏心点よりも径方向外側へ延伸されることを特徴とする請求項2に記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 前記第二回転体における前記導入孔の開口部は、前記連結部よりも径方向外側から径方向内側へ延伸されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 前記クランク軸と連動して回転する前記第一回転体内において前記第二回転体が連動して回転する前記カム軸に対して、前記第二回転体を位置決めする位置決め部材を備え、
    前記導入孔に前記位置決め部材が挿入されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  6. 前記導入孔は、前記潤滑液が流入する空間部を、前記位置決め部材よりも前記第二回転体における開口部側に形成することを特徴とする請求項5に記載のバルブタイミング調整装置。
  7. 前記クランク軸と連動して回転する前記第一回転体内において前記第二回転体は、前記第一回転体を支持する前記カム軸と連動して回転し、
    前記導入孔は、軸方向の前記遊星キャリアとは反対側において前記第一回転体と対向する面に、前記第一回転体及び前記カム軸間の支持界面よりも径方向内側から径方向外側へ跨って開口することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  8. 前記潤滑手段は、
    前記第二回転体において軸方向の前記遊星キャリアとは反対側の面に開口して回転方向に延伸し、前記第一回転体及び前記カム軸間の支持界面側へ前記潤滑液を導く環形孔を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  9. 前記環形孔は、前記第二回転体において軸方向の前記遊星キャリアとは反対側の面に、前記第一回転体及び前記カム軸間の支持界面よりも径方向内側から径方向外側へ跨って開口することを特徴とする請求項8に記載のバルブタイミング調整装置。
  10. 前記環形孔は、前記カム軸を通じて供給される前記潤滑液を、その供給箇所に対して前記第二回転体の回転方向へずれた箇所から前記導入孔へ導くことを特徴とする請求項8又は9に記載のバルブタイミング調整装置。
  11. 前記第二回転体は、前記第一回転体及び前記カム軸間の支持界面から径方向外側へ拡がる箇所に、前記第一回転体と摺接する摺接界面を形成することを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  12. 前記支持部及び前記遊星歯車間に介装される転がり軸受を備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  13. 前記第一回転体は、第一歯車部を有し、
    前記第二回転体は、前記第一歯車部よりも軸方向の前記導入孔側に前記歯車部としての第二歯車部を有し、
    前記遊星歯車は、前記第一歯車部及び前記第二歯車部にそれぞれ噛合して一体に遊星運動する第三歯車部及び第四歯車部を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
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