JP2002356543A - ポリ乳酸ブロック共重合体、その製造方法、成形品およびポリ乳酸組成物 - Google Patents

ポリ乳酸ブロック共重合体、その製造方法、成形品およびポリ乳酸組成物

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JP2002356543A JP2002069884A JP2002069884A JP2002356543A JP 2002356543 A JP2002356543 A JP 2002356543A JP 2002069884 A JP2002069884 A JP 2002069884A JP 2002069884 A JP2002069884 A JP 2002069884A JP 2002356543 A JP2002356543 A JP 2002356543A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高融点を有するポリ乳酸ステレオコンプレック
スを形成するポリ乳酸ブロック共重合体、その製造方
法、成形品およびポリ乳酸組成物を提供すること。 【解決手段】L−乳酸単位からなるセグメントとD−乳
酸単位からなるセグメントにより構成されることを特徴
とするポリ乳酸ブロック共重合体、その製造方法、成形
品およびポリ乳酸組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリ乳酸ブロック
共重合体、その製造方法、成形品およびポリ乳酸組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、地球環境保全の見地から、土中、
水中に存在する微生物の作用により自然環境下で分解さ
れる生分解性ポリマーが注目され、様々な生分解性ポリ
マーが開発されている。これらのうち溶融成形が可能な
生分解性ポリマーとして、例えばポリヒドロキシブチレ
ートやポリカプロラクトン、コハク酸やアジピン酸など
の脂肪族ジカルボン酸成分とエチレングリコールやブタ
ンジオールなどのグリコール成分とからなる脂肪族ポリ
エステル、ポリ乳酸などが知られている。
【0003】ポリ乳酸は、比較的コストが安く、融点も
およそ170℃と耐熱性を有し、溶融成形可能な生分解
性ポリマ−として期待されている。また、最近ではモノ
マーである乳酸が微生物を利用した発酵法により安価に
製造されるようになり、より一層低コストでポリ乳酸を
生産できるようになってきたため、生分解性ポリマーと
してだけでなく、汎用ポリマーとしての利用も検討され
るようになってきた。
【0004】さらに、ポリ−L−乳酸(以下PLLAと
称する)とポリ−D−乳酸(以下PDLAと称する)を
混合することにより、ポリ乳酸ステレオコンプレックス
が得られることが知られており、特開昭61−3632
1号公報、特開昭63−241024号公報、Macr
omolecules,24,5651(1991)お
よび特開平2000−17163号公報などに記載され
ている。ポリ乳酸ステレオコンプレックスは、高融点お
よび高結晶性を示し、繊維やフィルム、樹脂成形品とし
て有用な成形品を与えることが知られている。
【0005】また、特開平9−40761号公報には、
PLLAまたはPDLAからなる結晶性セグメントとL
−乳酸およびD−乳酸を主成分とする非晶性セグメント
とが結合されてなるポリ乳酸ブロック共重合体について
記載されている。
【0006】また、Macromolecules,2
4,5651(1991)には、PLLAとPDLAの
それぞれの分子量が高分子量、特に10万以上の高分子
量ポリ乳酸の組み合わせからは、ポリ乳酸ステレオコン
プレックスが得られにくいことが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭61−
36321号公報、特開昭63−241024号公報、
Macromolecules,24,5651(19
91)および特開平2000−17163号公報などの
方法でポリ乳酸ステレオコンプレックスを得るには、溶
液状態または溶融状態でPLLAとPDLAを混合して
作製する必要がある。
【0008】溶液状態で混合する場合には、混合後に溶
剤を揮発させる必要があり、製造工程が煩雑になりコス
トアップにつながるという問題があった。
【0009】また、溶融状態で混合する場合は、ポリ乳
酸ステレオコンプレックスが十分に溶融する温度で混合
する必要があり、そのような温度ではポリ乳酸の分解反
応も同時に発生するため、成形品として用いる際には、
物性の低下を招くという問題があった。
【0010】また、成形品としての実用的な強度を達成
するために高分子量のポリ乳酸を用いることが好ましい
が、高分子量ポリ乳酸の組み合わせからポリ乳酸ステレ
オコンプレックスを得るためには、溶液状態で混合する
際には、混合溶液を長期間にわたって保持する必要があ
り、また溶融状態で混合する際には長時間の混練を行う
必要があり、それぞれ生産性に問題があった。
【0011】また、特開平9−40761号公報の方法
は、ポリ乳酸の硬くて脆い性質を改良する方法であっ
て、得られたポリ乳酸ブロック共重合体の融点は、PL
LAまたはPDLAホモポリマーよりも低い値しか示さ
ず、ポリ乳酸ステレオコンプレックスは形成されていな
かった。
【0012】本発明は、上述した従来技術における問題
点の解決を課題として検討した結果達成されたものであ
り、その目的とするところは、高融点を有するポリ乳酸
ステレオコンプレックスを形成するポリ乳酸ブロック共
重合体、その製造方法、成形品およびポリ乳酸組成物を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意検討した結果、L−乳酸単位からな
るセグメントとD−乳酸単位からなるセグメントにより
構成されることを特徴とするポリ乳酸ブロック共重合体
が、高融点を有するポリ乳酸ステレオコンプレックスを
形成することを見出し、本発明に至ったものである。す
なわち、本発明は、 (i )L−乳酸単位からなるセグメントとD−乳酸単位
からなるセグメントにより構成されることを特徴とする
ポリ乳酸ブロック共重合体。 (ii)前記ポリ乳酸ブロック共重合体の重量平均分子量
が10万以上であることを特徴とする(i )記載のポリ
乳酸ブロック共重合体。 (iii )一分子あたりのセグメント数が3以上である
(i )〜(ii)のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共
重合体。 (iv)各セグメント間の少なくとも一部が、多価カルボ
ン酸無水物、多価カルボン酸ハロゲン化物、多価カルボ
ン酸、多価イソシアネート、多価アミン、多価アルコー
ル、および多価エポキシ化合物から選択される多官能性
化合物と共有結合により結合したものであることを特徴
とする(i )〜(iii )のいずれかに記載のポリ乳酸ブ
ロック共重合体。 (v )下記(1)および(2)の工程、下記(1)〜
(3)の工程、または下記(1)〜(4)の工程を行う
ことにより製造されることを特徴とする(i )〜(iii
) のいずれか記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造
方法。 (1)水酸基またはアミノ基を分子内に2個以上含有す
る化合物を重合開始剤として用い、L−乳酸またはD−
乳酸単位からなるポリマー(I )を製造する第1工程 (2)ポリマー(I )に対して、ポリマー(I )のモノ
マー単位の対掌体単位をモノマー単位とするセグメント
を結合させたポリマー(II)を製造する第2工程、 (3)前工程で得られたポリマーに対して、前工程で結
合させたセグメントのモノマー単位の対掌体単位をモノ
マー単位とするセグメントを結合させたポリマーを製造
する第3工程 (4)(3)の工程を繰り返す第4工程 (vi)(1)L−乳酸またはD−乳酸単位からなるポリ
マー(III )を製造する工程、(2)ポリマー(III )
に対して、ポリマー(III)のモノマー単位の対掌体単
位をモノマー単位とするセグメントを結合させたポリマ
ー(IV)を製造する工程、(3)ポリマー(IV)と多官
能性化合物を反応させポリマー(V )を製造する工程を
行うことにより製造されることを特徴とする(i )〜
(iv)のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の
製造方法。 (vii ) ポリ乳酸ブロック共重合体の重量平均分子量
Xおよびセグメント1単位の最大重量平均分子量Yにつ
いて、Y<X/2を満たすようなセグメント長であるこ
とを特徴とする(v )または(vi)のポリ乳酸ブロック
共重合体の製造方法。 (viii)(i )〜(iv) のいずれかに記載のポリ乳酸
ブロック共重合体を成形してなる成形品。 (ix)(a)(i )〜(iv)のいずれかに記載のポリ乳
酸ブロック共重合体、(b)ポリ−L−乳酸および
(c)ポリ−D−乳酸からなるポリ乳酸組成物。 (x )(ix)に記載のポリ乳酸組成物を成形してなる成
形品。 である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリ乳酸ブロック共重合体とは、L−乳酸単位
からなるセグメントとD−乳酸単位からなるセグメント
により構成されるポリ乳酸ブロック共重合体である。
【0015】ここで、L−乳酸単位からなるセグメント
とは、L−乳酸を主成分とする重合体であり、L−乳酸
単位を90モル%以上含有していることが好ましく、さ
らには95モル%以上含有していることが好ましい。
【0016】また、D−乳酸単位からなるセグメントと
は、D−乳酸を主成分とする重合体であり、D−乳酸単
位を90モル%以上含有していることが好ましく、さら
には95モル%以上含有していることが好ましい。
【0017】本発明において、L−乳酸またはD−乳酸
単位からなるセグメントは、得られるポリ乳酸ブロック
共重合体の性能を損なわない範囲で、他の成分単位を含
んでいてもよい。L−乳酸またはD−乳酸単位以外の他
の成分単位としては、多価カルボン酸、多価アルコー
ル、ヒドロキシカルボン酸、ラクトンなどが挙げられ、
具体的には、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フマ
ル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、
5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸など
の多価カルボン酸類またはそれらの誘導体、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘ
キサンジオール、オクタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ビスフ
ェノールにエチレンオキシドを付加反応させた芳香族多
価アルコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールなどの多価アルコール類またはそれらの誘導
体、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキ
シ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロ
ン酸などのヒドロキシカルボン酸類、グリコリド、ε−
カプロラクトングリコリド、ε−カプロラクトン、β−
プロピオラクトン、δ−ブチロラクトン、β−またはγ
−ブチロラクトン、ピバロラクトン、δ−バレロラクト
ンなどのラクトン類などが挙げられる。
【0018】本発明において、ポリ乳酸ブロック共重合
体の重量平均分子量は、特に限定されるものではない
が、10万以上であることが機械物性の点で好ましい。
特に、10万以上120万以下であることが成形性およ
び機械物性の点でより好ましい。なお、重量平均分子量
とは、溶媒としてヘキサフルオロイソプロパノールを用
いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)測定による標準ポリメチルメタクリレート換算の重
量平均分子量の値である。
【0019】さらに、本発明において、ポリ乳酸ブロッ
ク共重合体一分子あたりに含まれるL−乳酸単位からな
るセグメントおよびD−乳酸単位からなるセグメントの
合計数が3以上であることが、高融点のポリ乳酸ステレ
オコンプレックスを形成しやすいポリ乳酸ブロック共重
合体が得られる点で好ましい。
【0020】各セグメント間の少なくとも一部は、多価
カルボン酸無水物、多価カルボン酸ハロゲン化物、多価
カルボン酸、多価イソシアネート、多価アミン、多価ア
ルコール、および多価エポキシ化合物から選択される多
官能性化合物と共有結合により結合したものであること
が好ましい。
【0021】多官能性化合物としては、特に限定される
ものではないが、多価カルボン酸無水物、多価カルボン
酸ハロゲン化物、多価カルボン酸、多価イソシアネー
ト、多価アミン、多価アルコール、多価エポキシ化合物
などがあり、具体的には、1,2−シクロヘキサンジカ
ルボン酸無水物、フタル酸無水物、トリメリット酸無水
物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、ピロメリ
ット酸無水物などの多価カルボン酸無水物、イソフタル
酸クロリド、テレフタル酸クロリド、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸クロリドなどの多価カルボン酸ハロゲン
化物、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、
テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸などの多価カルボン酸、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、トルエン−2,4−ジイソシアネートなどの多価
イソシアネート、エチレンジアミン、ヘキサンジアミ
ン、ジエチレントリアミンなどの多価アミン、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、
ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール、テレ
フタル酸ジグリシジルエステル、ナフタレンジカルボン
酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジ
ルエステル、ピロメリット酸テトラグリシジルエステ
ル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、シクロヘキサン
ジメタノールジグリシジルエーテル、グリセロールトリ
グリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリ
シジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジル
エーテルなどの多価エポキシ化合物などが挙げられる。
好ましくは、多価カルボン酸無水物、多価イソシアネー
ト、多価アルコール、多価エポキシ化合物であり、特に
多価イソシアネート、多価エポキシ化合物がより好まし
い。
【0022】セグメント間を多官能性化合物と共有結合
により結合することにより、ポリ乳酸ブロック共重合体
の融点を向上させることができる。
【0023】本発明において、L−乳酸単位からなるセ
グメントとD−乳酸単位からなるセグメントのそれぞれ
の合計の重量比は、90:10〜10:90であること
が好ましく、さらに75:25〜25:75であること
がより好ましく、特に60:40〜40:60であるこ
とが最も好ましい。L−乳酸単位からなるセグメントの
重量比がそれぞれ10重量未満、90重量を越えると、
得られるポリ乳酸ブロック共重合体の融点の上昇が小さ
くなり、ポリ乳酸ステレオコンプレックスを形成しにく
くなる。
【0024】次に、本発明のポリ乳酸ブロック共重合体
の製造方法について記載する。本発明において、ポリ乳
酸ブロック共重合体の製造方法は、特に限定されるもの
ではないが、例えば、下記(1)および(2)の工程、
下記(1)〜(3)の工程、または下記(1)〜(4)
の工程を行うことにより製造するのが好ましい。 (1)水酸基またはアミノ基を分子内に2個以上含有す
る化合物を重合開始剤として用い、L−乳酸またはD−
乳酸単位からなるポリマー(I )を製造する第1工程 (2)ポリマー(I )に対して、ポリマー(I )のモノ
マー単位の対掌体単位をモノマー単位とするセグメント
を結合させたポリマー(II)を製造する第2工程、 (3)前工程で得られたポリマーに対して、前工程で結
合させたセグメントのモノマー単位の対掌体単位をモノ
マー単位とするセグメントを結合させたポリマーを製造
する第3工程 (4)(3)の工程を繰り返す第4工程 とすることが好ましい。
【0025】まず、(1)水酸基またはアミノ基を分子
内に2個以上含有する化合物を重合開始剤として用い、
L−乳酸またはD−乳酸単位からなるポリマー(I )を
製造する第1工程について詳述する。ここで、重合開始
剤として用いる水酸基またはアミノ基を分子内に2個以
上含有する化合物としては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオー
ル、オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、
ソルビトール、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ヒド
ロキシエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート)などの多価アルコール、エチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、ブタンジアミン、ヘキ
サンジアミン、ジエチレントリアミン、メラミンなどの
多価アミンなどが挙げられ、なかでも、多価アルコール
がより好ましい。
【0026】上記重合開始剤の添加量は、特に限定され
るものではないが、使用する原料(L−乳酸、D−乳
酸、L−ラクチドまたはD−ラクチド等)100重量部
に対して0.001〜5重量部が好ましく、0.01〜
3重量部がより好ましい。重合開始剤量が0.001重
量部未満ではポリマー(I )の分子量が大きくなりす
ぎ、逆に5重量部を越えるとポリマー(I )の分子量が
小さくなりすぎ、いずれの場合も最終的に得られるポリ
乳酸ブロック共重合体がポリ乳酸ステレオコンプレック
スを形成しにくくなる。
【0027】L−乳酸またはD−乳酸単位からなるポリ
マー(I )を製造する方法としては、特に限定されず、
一般のポリ乳酸の製造方法を利用することができる。具
体的には、L−乳酸またはD−乳酸を原料として、一
旦、環状2量体であるL−ラクチドまたはD−ラクチド
を生成せしめ、その後、開環重合を行う2段階のラクチ
ド法と、当該原料を溶媒中で直接脱水縮合を行う一段階
の直接重合法などが知られており、いずれの製法を利用
してもよい。
【0028】また、重合反応に触媒を用いることによ
り、重合時間を短縮することができる。触媒としては、
例えば、錫、亜鉛、鉛、チタン、ビスマス、ジルコニウ
ム、ゲルマニウム、アンチモン、アルミニウムなどの金
属及びその誘導体が挙げられる。誘導体としては、金属
アルコキシド、カルボン酸塩、炭酸塩、酸化物、ハロゲ
ン化物が好ましい。具体的には、塩化錫、オクチル酸
錫、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、酸化鉛、炭酸鉛、塩化チタ
ン、アルコキシチタン、酸化ゲルマニウム、酸化ジルコ
ニウムなどが挙げられる。これらの中でも、錫化合物が
好ましく、特にオクチル酸錫がより好ましい。
【0029】触媒の添加量は、特に限定されるものでは
ないが、使用する原料(L−乳酸、D−乳酸、L−ラク
チドまたはD−ラクチド等)100重量部に対して0.
001〜2重量部が好ましく、とくに0.001〜1重
量部がより好ましい。触媒量が0.001重量部未満で
は重合時間の短縮効果が低下し、2重量部を越えるとポ
リ乳酸ステレオコンプレックスを形成するのに十分な分
子量を有するセグメントが得られにくい。
【0030】次に、(2)ポリマー(I )に対して、ポ
リマー(I )のモノマー単位の対掌体単位をモノマー単
位とするセグメントを結合させたポリマー(II)を製造
する第2工程について詳述する。
【0031】ポリマー(II)を製造する方法としては、
ポリマー(I )の存在下で、ポリマー(I )に結合させ
るセグメントを形成するモノマーを一般のポリ乳酸の製
造方法を利用して重合することにより製造できる。ま
た、触媒を用いることにより、重合時間を短縮すること
ができる。なお、この方法においては、ポリマー(I )
が重合開始剤として働いて重合が進行する。
【0032】ポリマー(I )の仕込量は、ポリマー(I
)の末端基とモノマーとのモル比が1:30〜1:4
000であることが好ましく、さらに1:35〜1:2
000であることがより好ましく、特に1:35〜1:
1000であることが最も好ましい。ポリマー(I )の
末端基のモル数に対してモノマーのモル数が多すぎても
少なすぎても、最終的に得られるポリ乳酸ブロック共重
合体がポリ乳酸ステレオコンプレックスを形成しにくく
なる。
【0033】次に、前工程で得られたポリマーに対し
て、前工程で結合させたセグメントのモノマー単位の対
掌体単位をモノマー単位とするセグメントを結合させた
ポリマーを製造する第3工程について詳述する。
【0034】前工程で得られたポリマーに対して、前工
程で結合させたセグメントのモノマー単位の対掌体単位
をモノマー単位とするセグメントを結合させたポリマー
を製造する方法としては、前工程で得られたポリマーの
存在下で、前工程で得られたポリマーに結合させるセグ
メントを形成するモノマーを一般のポリ乳酸の製造方法
を利用して重合することにより製造できる。また、触媒
を用いることにより、重合時間を短縮することができ
る。なお、この方法においては、前工程で得られたポリ
マーが重合開始剤として働いて重合が進行する。
【0035】前工程で得られたポリマーの仕込量は、前
工程で得られたポリマーの末端基とモノマーとのモル比
が1:30〜1:4000であることが好ましく、さら
に1:35〜1:2000であることがより好ましく、
特に1:35〜1:1000であることが最も好まし
い。前工程で得られたポリマーの末端基のモル数に対し
てモノマーのモル数が多すぎても少なすぎても、最終的
に得られるポリ乳酸ブロック共重合体がポリ乳酸ステレ
オコンプレックスを形成しにくくなる。
【0036】次に、第4工程であるが、この工程は、上
記第3の工程を繰り返す工程である。
【0037】上記(1)および(2)の工程、上記
(1)〜(3)の工程、または上記(1)〜(4)の工
程を経て製造することにより、本発明のポリ乳酸ブロッ
ク共重合体を容易に製造することができる。
【0038】また、本発明のポリ乳酸ブロック共重合体
の別の製造方法としては、(イ)L−乳酸単位からなる
ポリ−L−乳酸を製造する工程、(ロ)D−乳酸単位か
らなるポリ−D−乳酸を製造する工程、(ハ)ポリ−L
−乳酸、ポリ−D−乳酸および多官能性化合物を反応さ
せる工程を、(イ)(ロ)(ハ)の順番に行うことによ
り製造することが好ましいが、より確実に本発明のポリ
乳酸ブロック共重合体を得るためには、(1)L−乳酸
またはD−乳酸単位からなるポリマー(III )を製造す
る工程、(2)ポリマー(III)に対して、ポリマー(I
II)のモノマー単位の対掌体単位をモノマー単位とする
セグメントを結合させたポリマー(IV)を製造する工
程、(3)ポリマー(IV)と多官能性化合物を反応させ
ポリマー(V )を製造する工程を行うことにより製造す
ることがより好ましい。ここで、高分子量のポリ乳酸ブ
ロック共重合体を容易に製造し、またポリ乳酸ステレオ
コンプレックスを形成しやすくするために、(3)の工
程まで行うことがもっとも好ましい。
【0039】まず、(1)L−乳酸またはD−乳酸単位
からなるポリマー(III )を製造する工程について記載
する。
【0040】L−乳酸またはD−乳酸単位からなるポリ
マー(III )を製造する方法としては、特に限定され
ず、一般のポリ乳酸の製造方法を利用することができ
る。また、触媒を用いることにより、重合時間を短縮す
ることができる。
【0041】次に、(2)ポリマー(III )に対して、
ポリマー(III )のモノマー単位の対掌体単位をモノマ
ー単位とするセグメントを結合させたポリマー(IV)を
製造する工程について詳述する。
【0042】ポリマー(IV)を製造する方法としては、
ポリマー(III )の存在下で、ポリマー(III )に結合
させるセグメントを形成するモノマーを一般のポリ乳酸
の製造方法を利用して重合することにより製造できる。
また、触媒を用いることにより、重合時間を短縮するこ
とができる。なお、この方法においては、ポリマー(II
I )が重合開始剤として働いて重合が進行する。
【0043】ポリマー(III )の仕込量は、ポリマー
(III )の末端基とモノマーとのモル比が1:30〜
1:4000であることが好ましく、さらに1:35〜
1:2000であることがより好ましく、特に1:35
〜1:1000であることが最も好ましい。ポリマー
(III )の末端基のモル数に対してモノマーのモル数が
多すぎても少なすぎても、最終的に得られるポリ乳酸ブ
ロック共重合体がポリ乳酸ステレオコンプレックスを形
成しにくくなる。
【0044】次に、(3)ポリマー(IV)と多官能性化
合物を反応させポリマー(V )を製造する工程について
詳述する。
【0045】ポリマー(V )を製造する方法としては、
ポリマー(IV)と多官能性化合物を混合することにより
製造することができる。
【0046】ポリマー(IV)と多官能性化合物の混合量
としては、ポリマー(IV)と多官能性化合物とのモル比
が、1:1〜100:1であることが好ましく、さらに
1:1〜50:1であることがより好ましく、特に1:
1〜10:1であることが最も好ましい。ポリマー(I
V)モル数に対して多官能性化合物のモル数が多すぎて
も少なすぎても、多官能性化合物を使用する効果が小さ
くなり、ポリマー(IV)とポリマー(V )との差別化がし
にくくなる。
【0047】ポリマー(IV)と多官能性化合物を混合す
る方法としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、ポリマー(IV)と多官能性化合物をドライブレンド
した後に押出機を用いて溶融混練する方法、ポリマー
(IV)と多官能性化合物を溶媒中で混合した後、溶媒を
除去する方法などがある。
【0048】ポリマー(V )は、L−乳酸セグメントと
D−乳酸セグメントが規則的に交互に並んだポリ乳酸ブ
ロック共重合体であり、多官能性化合物を反応させるこ
とにより、効果的に高分子量化することが可能となる。
【0049】この製造方法で本発明のポリ乳酸ブロック
共重合体を製造する際には、各工程で得られるポリマー
の少なくとも一方の分子末端、好ましくは両末端が水酸
基であることが好ましい。
【0050】そのためには、(1)の工程において、重
合開始剤として水酸基またはアミノ基を分子内に含有す
る化合物を用いることが好ましく、反応点が多く、効率
的にポリ乳酸ブロック共重合体を製造できるという観点
から、水酸基またはアミノ基を分子内に2個以上含有す
る化合物がより好ましい。水酸基またはアミノ基を分子
内に含有する化合物としては、ブタノール、ペンタノー
ル、ベンジルアルコール、フェネチルアルコールなどの
モノアルコール、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトール、トリペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ヒドロキシエチ
ルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロピルメタク
リレート)などの多価アルコール、ブチルアミン、アミ
ルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミンなどのモ
ノアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブ
タンジアミン、ヘキサンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、メラミンなどの多価アミンなどが挙げられ、なかで
も、製造工程を簡略化することができ低コスト化が図れ
るという観点から、多価アルコール、多価アミンが好ま
しく、特に多価アルコールがより好ましい。
【0051】重合開始剤の添加量は、特に限定されるも
のではないが、使用する原料(L−乳酸、D−乳酸、L
−ラクチドまたはD−ラクチド等)100重量部に対し
て0.001重量部以上、5重量部以下が好ましく、ま
た0.01重量部以上、3重量部以下がより好ましい。
重合開始剤量が0.001重量部より少ないとポリマー
(III )の分子量が大きくなりすぎ、逆に5重量部より
多いとポリマー(III)の分子量が小さくなりすぎて、
いずれの場合も最終的に得られるポリ乳酸ブロック共重
合体がポリ乳酸ステレオコンプレックスを形成しにくく
なる。
【0052】また、本発明のポリ乳酸ブロック共重合体
の別の製造方法としては、特定の触媒(アルミニウムア
ルコキシドなど)を使用してラクチドのラセミ体を重合
する方法を経由して製造することもできる。
【0053】本発明のポリ乳酸ブロック共重合体を製造
する際に、その製造方法として上述した製造方法のいず
れを用いた場合であっても、各工程は回分法でも連続法
でもよく、また、反応容器は特に限定されるものではな
いが、撹拌槽型反応器、ミキサー型反応器、塔型反応器
および押出し機型反応器などを用いることができる。ま
た、これらの反応器は2種以上組み合わせて使用するこ
とができる。
【0054】各工程の反応温度については、特に限定さ
れるものではないが、100℃以上、250℃以下の範
囲にあることが好ましく、特に120℃以上、230℃
以下の範囲にあることがより好ましい。なお、溶融状態
で反応を行う場合には、ポリマーを溶融させるために、
ポリマーの融点以上で反応させることが好ましいが、分
解反応を抑制するという点で、反応物が固まらない程度
にできる限り温度を下げて反応を行うことが好ましい。
【0055】また、溶液状態で反応を行う場合には、ポ
リマーおよびモノマーが溶解する溶媒を用いる。溶媒と
しては、たとえば、クロロホルム、塩化メチレン、アセ
トニトリルなどを用いることができる。反応後に溶媒を
除去する必要がある場合、溶媒を除去する方法として
は、特に限定されるものではなく、たとえば室温で溶媒
を揮発させる方法、減圧下で溶媒の沸点以上の温度で溶
媒を揮発させる方法などを用いることができる。
【0056】各工程の反応圧力は、特に限定されるもの
ではなく、減圧、常圧および加圧いずれの条件でもよ
い。
【0057】また、各工程においては、反応系内をでき
る限り乾燥状態にすることが好ましい。原料であるL−
乳酸類等を乾燥させたり、脱湿窒素雰囲気下で反応を行
うなどが、得られるポリ乳酸ブロック共重合体の高分子
量化に有効である。
【0058】各工程においては、未反応のモノマーが残
存しないように精製することが好ましい。精製する方法
としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポ
リマーをクロロホルムなどのポリ乳酸が溶解する溶媒に
溶解させた後、その溶液をメタノールなどのポリ乳酸が
溶解しない溶媒中に展開してポリ乳酸を沈殿させる方法
などを使用することができる。
【0059】次に、本発明のポリ乳酸ブロック共重合体
の重量平均分子量Xおよびポリ乳酸ブロック共重合体の
セグメント1単位の最大重量平均分子量Yについて、Y
<X/2を満たすようなセグメント長であることが好ま
しい。ポリ乳酸ブロック共重合体のセグメント1単位の
最大重量平均分子量Yが、Y≧X/2であると、得られ
るポリ乳酸ブロック共重合体の融点の上昇が小さくな
り、ポリ乳酸ステレオコンプレックスを形成しにくくな
る。なお、上記セグメント1単位の重量平均分子量と
は、セグメントを形成する各工程において、形成された
セグメントの重量平均分子量を表す。
【0060】また、ポリ乳酸ブロック共重合体のセグメ
ント1単位の最小重量平均分子量は、5000以上であ
ることがより好ましい。ポリ乳酸ブロック共重合体のセ
グメント1単位の最小重量平均分子量が5000未満で
あると、得られるポリ乳酸ブロック共重合体の融点の上
昇が小さくなり、ポリ乳酸ステレオコンプレックスを形
成しにくくなる。
【0061】次に、本発明のポリ乳酸組成物について説
明する。本発明のポリ乳酸組成物とは、(a)上記ポリ
乳酸ブロック共重合体、(b)ポリ−L−乳酸および
(c)ポリ−D−乳酸からなるポリ乳酸組成物である。
【0062】本発明において、(b)ポリ−L−乳酸お
よび(c)ポリ−D−乳酸の製造方法としては、ラクチ
ド法や直接重合法など一般のポリ乳酸の製造方法を利用
することができる。
【0063】また、(b)ポリ−L−乳酸または(c)
ポリ−D−乳酸は、本発明の目的を損なわない程度に、
L−乳酸(またはD−乳酸)単位以外の他の成分単位を
少量共重合したものであってもよい。他の成分単位とし
ては、たとえば多価カルボン酸、多価アルコール、ヒド
ロキシカルボン酸、ラクトン、D−乳酸(またはL−乳
酸)、D−ラクチド(またはL−ラクチド)などを挙げ
ることができる。
【0064】(b)ポリ−L−乳酸および(c)ポリ−
D−乳酸の重量平均分子量は、特に限定されるものでは
ないが、成形品として用いる際の実用的な強度を持たせ
るという観点から、10万以上であることが好ましい。
【0065】(a)ポリ乳酸ブロック共重合体の混合量
は、特に限定されるものではないが、(b)ポリ−L−
乳酸と(c)ポリ−D−乳酸の合計100重量部に対し
1〜200重量部が好ましく、特に10〜100重量部
が好ましい。
【0066】(b)ポリ−L−乳酸と(c)ポリ−D−
乳酸の混合重量比は、90:10〜10:90であるこ
とが好ましく、さらに75:25〜25:75であるこ
とがより好ましく、特に60:40〜40:60である
ことが一層好ましい。
【0067】本発明のポリ乳酸組成物の製造方法は、特
に限定されるものではないが、例えば、(a)ポリ乳酸
ブロック共重合体、(b)ポリ−L−乳酸および(c)
ポリ−D−乳酸をドライブレンドした後に押出機を用い
て溶融混練する方法がある。溶融混練する際の温度は、
160℃以上、250℃以下が好ましく、180℃以
上、230℃以下がより好ましい。
【0068】また、本発明のポリ乳酸組成物の別の製造
方法としては、(a)ポリ乳酸ブロック共重合体、
(b)ポリ−L−乳酸および(c)ポリ−D−乳酸を溶
媒中で混合した後、溶媒を除去してポリ乳酸組成物を得
る方法がある。溶媒としては、たとえばクロロホルムな
どの全てのポリマーが溶解する溶媒を用いる。混合する
際の温度は、全てのポリマーが溶解し、かつ溶媒が揮発
しない温度範囲であれば特に限定されるものでない。溶
媒を除去する方法としては、特に限定されるものではな
く、たとえば室温で溶媒を揮発させる方法、減圧下で溶
媒の沸点以上の温度で溶媒を揮発させる方法などを用い
ることができる。
【0069】本発明のポリ乳酸ブロック共重合体または
ポリ乳酸組成物には、本発明の目的を損なわない範囲
で、通常の添加剤、例えば、充填剤(ガラス繊維、炭素
繊維、金属繊維、天然繊維、有機繊維、ガラスフレー
ク、ガラスビーズ、セラミックスファイバー、セラミッ
クビーズ、アスベスト、ワラステナイト、タルク、クレ
ー、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、
モンモリロナイト、合成マイカ、ドロマイト、カオリ
ン、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバ
ルーン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリ
ウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタ
ン、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素、石膏、ノバキュ
ライト、ドーソナイトまたは白土など)、紫外線吸収剤
(レゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾー
ル、ベンゾフェノンなど)、熱安定剤(ヒンダードフェ
ノール、ヒドロキノン、ホスファイト類およびこれらの
置換体など)、滑剤、離形剤(モンタン酸およびその
塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルア
ルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワックスな
ど)、染料(ニグロシンなど)および顔料(硫化カドミ
ウム、フタロシアニンなど)を含む着色剤、着色防止剤
(亜リン酸塩、次亜リン酸塩など)、難燃剤(赤燐、燐
酸エステル、ブロム化ポリスチレン、臭素化ポリフェニ
レンエーテル、臭素化ポリカーボネート、水酸化マグネ
シウム、メラミンおよびシアヌール酸またはその塩な
ど)、導電剤あるいは着色剤(カーボンブラックな
ど)、摺動性改良剤(グラファイト、フッ素樹脂な
ど)、結晶核剤(タルク、有機カルボン酸金属塩な
ど)、帯電防止剤などの1種または2種以上を添加する
ことができる。
【0070】本発明のポリ乳酸ブロック共重合体または
ポリ乳酸組成物には、本発明の目的を損なわない範囲
で、他の熱可塑性樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリフェニレン
サルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、
ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリエーテルイミド
など)または熱硬化性樹脂(例えば、フェノール樹脂、
メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エ
ポキシ樹脂など)または軟質熱可塑性樹脂(例えば、エ
チレン/グリシジルメタクリレート共重合体、ポリエス
テルエラストマー、ポリアミドエラストマー、エチレン
/プロピレンターポリマー、エチレン/ブテン−1共重
合体など)などの少なくとも1種以上を含有させること
ができる。
【0071】本発明のポリ乳酸ブロック共重合体または
ポリ乳酸組成物は、成形品として広く用いることができ
る。成形品とは、フィルム、シート、繊維・布、不織
布、射出成形品、押出し成形品、真空圧空成形品、ブロ
ー成形品、および他の材料との複合体などであり、農業
用資材、園芸用資材、漁業用資材、土木・建築用資材、
文具、医療用品、自動車用部品、電気・電子部品または
その他の用途として有用である。特に、融点および結晶
化速度が向上するため、衣料用などの繊維および各種射
出成形品として有用である。
【0072】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ここで、実施例中の部数は、重量部を示す。
【0073】重量平均分子量は、前述したようにゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測
定した標準ポリメチルメタクリレート換算の重量平均分
子量の値である。GPC測定は、検出器にWATERS
社示差屈折計WATERS410を用い、ポンプにMO
DEL510高速液体クロマトグラフィーを用い、カラ
ムにShodex GPC HFIP−806MとSh
odex GPC HFIP−LGを直列に接続したも
のを用いて行った。測定条件は、流速0.5mL/mi
nとし、溶媒にヘキサフルオロイソプロパノールを用
い、試料濃度1mg/mLの溶液を0.1mL注入し
た。
【0074】セグメント分子量は、反応前後での重量平
均分子量の変化により算出した。なお、ホモポリマー以
外のポリマーのセグメント分子量については、重合開始
剤に多官能性化合物を用いた際には、反応前後で変化し
た重量平均分子量を官能基数で除した値とした。
【0075】L−乳酸/D−乳酸重量比は、反応前後の
重量平均分子量の変化により算出した。
【0076】融点は、示差走査型熱量計(DSC)によ
り測定した値であり、測定条件は、試料10mg、窒素
雰囲気下中、昇温速度20℃/分である。ポリ乳酸ステ
レオコンプレックスの形成は、高融点化により判断し
た。また、結晶融解エンタルピーの大きさにより、ポリ
乳酸ステレオコンプレックスの形成量を判断した。すな
わち、高融点化し、かつ結晶融解エンタルピーが10J
/g〜20J/g(この融点ピークをMPとする)であ
れば、ポリ乳酸ステレオコンプレックスの形成量が多
く、さらに20J/g以上(この融点ピークをLPとす
る)であれば、ポリ乳酸ステレオコンプレックスの形成
量が特に多いと判断した。
【0077】一方、高融点化しても、それが結晶融解エ
ンタルピーが5J/g以下のピーク(この融点ピークを
SPとする)であれば、ポリ乳酸ステレオコンプレック
スの形成量は少なく、実質的にポリ乳酸ステレオコンプ
レックスは形成されていないと判断した。
【0078】[実施例1]L-ラクチド 50部、エチ
レングリコール 0.08部を撹拌装置のついた反応容
器中で、窒素雰囲気下、120℃で均一に溶解させた
後、温度を150℃にし、オクチル酸錫 0.2部を加
えた後、2時間重合反応させた。重合反応終了後、反応
物をクロロホルムに溶解させ、メタノール(クロロホル
ムの10倍量)中で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを
完全に除去して、L−乳酸単位からなるポリマー(I
)、すなわちポリ−L−乳酸(P11)を得た。
【0079】次に、D−ラクチド 30部、得られたP
11 15部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒素雰
囲気下、185℃で均一に溶解させた後、温度を175
℃にし、オクチル酸錫0.1部を加え、3時間重合反応
させた。重合反応終了後、反応物をクロロホルムに溶解
させ、メタノール(クロロホルムの10倍量)中で撹拌
しながら沈殿させ、モノマーを完全に除去して、P11
にD−乳酸単位からなるセグメントが結合したポリマー
(II)、すなわちセグメント数が3のポリ乳酸ブロック
共重合体(P12)を得た。
【0080】L−ラクチド 15部、得られたP12
25部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒素雰囲気
下、190℃で均一に溶解させた後、温度を180℃に
し、オクチル酸錫0.05部を加え、4時間重合反応さ
せた。重合反応終了後、反応物をクロロホルムに溶解さ
せ、その溶液をガラス板にキャストして、室温で12時
間放置した後、さらに80℃で12時間真空乾燥を行
い、P12にL−乳酸単位からなるセグメントが結合し
たセグメント数が5のポリ乳酸ブロック共重合体(P1
3)のキャストフィルムを得た。
【0081】[実施例2]L-ラクチド 100部、エ
チレングリコール 0.3部を撹拌装置のついた反応容
器中で、窒素雰囲気下、120℃で均一に溶解させた
後、温度を150℃にし、オクチル酸錫 0.3部を加
えた後、2時間重合反応させた。重合反応終了後、反応
物をクロロホルムに溶解させ、メタノール(クロロホル
ムの10倍量)中で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを
完全に除去して、L−乳酸単位からなるポリマー(I
)、すなわちポリ−L−乳酸(P21)を得た。
【0082】D−ラクチド 60部、得られたP21
30部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒素雰囲気
下、180℃で均一に溶解させた後、温度を170℃に
し、オクチル酸錫0.2部を加え、2時間重合反応させ
た。重合反応終了後、反応物をクロロホルムに溶解さ
せ、メタノール(クロロホルムの10倍量)中で撹拌し
ながら沈殿させ、モノマーを完全に除去して、P21に
D−乳酸単位からなるセグメントが結合したポリマー
(II)、すなわちセグメント数が3のポリ乳酸ブロック
共重合体(P22)を得た。
【0083】L−ラクチド 20部、得られたP22
30部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒素雰囲気
下、190℃で均一に溶解させた後、温度を170℃に
し、オクチル酸錫0.08部を加え、3時間重合反応さ
せた。重合反応終了後、反応物をクロロホルムに溶解さ
せ、メタノール(クロロホルムの10倍量)中で撹拌し
ながら沈殿させ、モノマーを完全に除去して、P22に
L−乳酸単位からなるセグメントが結合したセグメント
数が5のポリ乳酸ブロック共重合体(P23)を得た。
【0084】D−ラクチド 10部、得られたP23
20部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒素雰囲気
下、190℃で均一に溶解させた後、温度を185℃に
し、オクチル酸錫0.04部を加え、3時間重合反応さ
せた。重合反応終了後、反応物をクロロホルムに溶解さ
せ、その溶液をガラス板にキャストして、室温で12時
間放置した後、さらに80℃で12時間真空乾燥を行
い、P23にD−乳酸単位からなるセグメントが結合し
たセグメント数が7のポリ乳酸ブロック共重合体(P2
4)のキャストフィルムを得た。
【0085】[実施例3]L-ラクチド 50部、エチ
レングリコール 0.5部を撹拌装置のついた反応容器
中で、窒素雰囲気下、120℃で均一に溶解させた後、
温度を150℃にし、オクチル酸錫 0.5部を加え、
1時間重合反応させた。重合反応終了後、反応物をクロ
ロホルムに溶解させ、メタノール(クロロホルムの10
倍量)中で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完全に除
去して、L−乳酸単位からなるポリマー(III )、すな
わちポリ−L−乳酸(P31)を得た。
【0086】次に、D−ラクチド 30部、得られたP
31 25部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒素雰
囲気下、185℃で均一に溶解させた後、温度を175
℃にし、オクチル酸錫0.3部を加え、0.5時間重合
反応させた。重合反応終了後、反応物をクロロホルムに
溶解させ、メタノール(クロロホルムの10倍量)中で
撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完全に除去して、P
31にD−乳酸単位からなるセグメントが結合したポリ
マー(IV)、すなわちセグメント数が3のポリ乳酸ブロ
ック共重合体(P32)を得た。
【0087】P32 20部を撹拌装置のついた反応容
器中で、窒素雰囲気下、180℃で均一に溶解させた
後、温度を175℃にし、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート 0.4部を5分間で加え、1時間反
応させた。反応物をクロロホルムに溶解させ、その溶液
をガラス板にキャストして、室温で12時間放置した
後、さらに80℃で12時間真空乾燥を行いポリマー
(V )、すなわちポリ乳酸ブロック共重合体(P33)
のキャストフィルムを得た。
【0088】[実施例4]L-ラクチド 50部、エチ
レングリコール 0.5部を撹拌装置のついた反応容器
中で、窒素雰囲気下、120℃で均一に溶解させた後、
温度を150℃にし、オクチル酸錫 0.5部を加え、
1時間重合反応させた。重合反応終了後、反応物をクロ
ロホルムに溶解させ、メタノール(クロロホルムの10
倍量)中で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完全に除
去して、L−乳酸単位からなるポリマー、すなわちポリ
−L−乳酸(P41)を得た。
【0089】D-ラクチド 50部、エチレングリコー
ル 0.5部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒素雰
囲気下、120℃で均一に溶解させた後、温度を150
℃にし、オクチル酸錫 0.5部を加え、1時間重合反
応させた。重合反応終了後、反応物をクロロホルムに溶
解させ、メタノール(クロロホルムの10倍量)中で撹
拌しながら沈殿させ、モノマーを完全に除去して、D−
乳酸単位からなるポリマー、すなわちポリ−D−乳酸
(P42)を得た。
【0090】P41 10部、P42 10部を撹拌装
置のついた反応容器中で、窒素雰囲気下、180℃で均
一に溶解させた後、温度を175℃にし、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート 0.8部を5分間で
加え、1時間反応させた。反応物をクロロホルムに溶解
させ、その溶液をガラス板にキャストして、室温で12
時間放置した後、さらに80℃で12時間真空乾燥を行
い、ポリ乳酸ブロック共重合体(P43)のキャストフ
ィルムを得た。
【0091】[実施例5]L-ラクチド 50部、ベン
ジルアルコール 0.06部を撹拌装置のついた反応容
器中で、窒素雰囲気下、120℃で均一に溶解させた
後、温度を150℃にし、オクチル酸錫 0.2部を加
え、3時間重合反応させた。重合反応終了後、反応物を
クロロホルムに溶解させ、メタノール(クロロホルムの
10倍量)中で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完全
に除去して、L−乳酸単位からなるポリマー、すなわち
ポリ−L−乳酸(P51)を得た。
【0092】D−ラクチド 20部、得られたP51
20部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒素雰囲気
下、175℃で均一に溶解させた後、温度を170℃に
し、オクチル酸錫0.1部を加え、2時間重合反応させ
た。重合反応終了後、反応物をクロロホルムに溶解さ
せ、メタノール(クロロホルムの10倍量)中で撹拌し
ながら沈殿させ、モノマーを完全に除去して、P51に
D−乳酸単位からなるセグメントが結合したセグメント
数が2のポリ乳酸ブロック共重合体(P52)を得た。
【0093】[実施例6]L-ラクチド 50部、エチ
レングリコール 0.02部を撹拌装置のついた反応容
器中で、窒素雰囲気下、120℃で均一に溶解させた
後、温度を150℃にし、オクチル酸錫 0.05部を
加え、2時間重合反応させた。重合反応終了後、反応物
をクロロホルムに溶解させ、メタノール(クロロホルム
の10倍量)中で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完
全に除去して、L−乳酸単位からなるポリマー(I )、
すなわちポリ−L−乳酸(P61)を得た。
【0094】D−ラクチド 15部、得られたP61
30部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒素雰囲気
下、185℃で均一に溶解させた後、温度を175℃に
し、オクチル酸錫0.08部を加え、1時間重合反応さ
せた。重合反応終了後、反応物をクロロホルムに溶解さ
せ、その溶液をガラス板にキャストして、室温で12時
間放置した後、さらに80℃で12時間真空乾燥を行
い、P61にD−乳酸単位からなるセグメントが結合し
たポリマー(II)、すなわちセグメント数が3のポリ乳
酸ブロック共重合体(P62)のキャストフィルムを得
た。
【0095】[実施例7]L-ラクチド 100部、エ
チレングリコール 0.04部を撹拌装置のついた反応
容器中で、窒素雰囲気下、120℃で均一に溶解させた
後、温度を150℃にし、オクチル酸錫 0.05部を
加え、2時間重合反応させた。重合反応終了後、反応物
をクロロホルムに溶解させ、メタノール(クロロホルム
の10倍量)中で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完
全に除去して、L−乳酸単位からなるポリ−L−乳酸
(P71)を得た。
【0096】D-ラクチド 100部、エチレングリコ
ール 0.04部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒
素雰囲気下、120℃で均一に溶解させた後、温度を1
50℃にし、オクチル酸錫 0.05部を加え、2時間
重合反応させた。重合反応終了後、反応物をクロロホル
ムに溶解させ、メタノール(クロロホルムの10倍量)
中で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完全に除去し
て、D−乳酸単位からなるポリ−D−乳酸(P72)を
得た。
【0097】P71 30部、P72 30部、実施例
1で得たP13 30部を2軸押出機で溶融混練(滞留
時間2分)し、ポリ乳酸(P73)のペレットを得た。
【0098】[比較例1]L-ラクチド 50部、エチ
レングリコール 0.02部を撹拌装置のついた反応容
器中で、窒素雰囲気下、120℃で均一に溶解させた
後、温度を150℃にし、オクチル酸錫 0.03部を
加え、2時間重合反応させた。重合反応終了後、反応物
をクロロホルムに溶解させ、メタノール(クロロホルム
の10倍量)中で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完
全に除去して、L−乳酸単位からなるポリ−L−乳酸
(P81)を得た。
【0099】D-ラクチド 50部、エチレングリコー
ル 0.02部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒素
雰囲気下、120℃で均一に溶解させた後、温度を15
0℃にし、オクチル酸錫 0.03部を加え、2時間重
合反応させた。重合反応終了後、反応物をクロロホルム
に溶解させ、メタノール(クロロホルムの10倍量)中
で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完全に除去して、
D−乳酸単位からなるポリ−D−乳酸(P82)を得
た。
【0100】P81 10部、P82 10部をそれぞ
れクロロホルムに溶解した後、10分間混合した。混合
物をガラス板にキャストして、室温で12時間放置した
後、さらに80℃で12時間真空乾燥を行い、ポリ乳酸
(P83)のキャストフィルムを得た。
【0101】[比較例2]L-ラクチド 50部、エチ
レングリコール 0.04部を撹拌装置のついた反応容
器中で、窒素雰囲気下、120℃で均一に溶解させた
後、温度を150℃にし、オクチル酸錫 0.1部を加
え、1時間重合反応させた。重合反応終了後、反応物を
クロロホルムに溶解させ、メタノール(クロロホルムの
10倍量)中で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完全
に除去して、L−乳酸単位からなるポリ−L−乳酸(P
91)を得た。
【0102】D-ラクチド 50部、エチレングリコー
ル 0.04部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒素
雰囲気下、120℃で均一に溶解させた後、温度を15
0℃にし、オクチル酸錫 0.1部を加え、1時間重合
反応させた。重合反応終了後、反応物をクロロホルムに
溶解させ、メタノール(クロロホルムの10倍量)中で
撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完全に除去して、D
−乳酸単位からなるポリ−D−乳酸(P92)を得た。
【0103】P91 10部、P92 10部をそれぞ
れクロロホルムに溶解した後、10分間混合した。混合
物をガラス板にキャストして、室温で12時間放置した
後、さらに80℃で12時間真空乾燥を行い、ポリ乳酸
(P93)のキャストフィルムを得た。
【0104】[比較例3]L-ラクチド 50部、エチ
レングリコール 0.02部を撹拌装置のついた反応容
器中で、窒素雰囲気下、120℃で均一に溶解させた
後、温度を150℃にし、オクチル酸錫 0.05部を
加え、2時間重合反応させた。重合反応終了後、反応物
をクロロホルムに溶解させ、メタノール(クロロホルム
の10倍量)中で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完
全に除去して、L−乳酸単位からなるポリ−L−乳酸
(P101)を得た。
【0105】D-ラクチド 50部、エチレングリコー
ル 0.05部を撹拌装置のついた反応容器中で、窒素
雰囲気下、120℃で均一に溶解させた後、温度を15
0℃にし、オクチル酸錫 0.05部を加え、2時間重
合反応させた。重合反応終了後、反応物をクロロホルム
に溶解させ、メタノール(クロロホルムの10倍量)中
で撹拌しながら沈殿させ、モノマーを完全に除去して、
D−乳酸単位からなるポリ−D−乳酸(P102)を得
た。
【0106】P101 30部とP102 30部を2
軸押出機で溶融混練(滞留時間2分)し、ポリ乳酸(P
103)のペレットを得た。
【0107】それぞれ得られたポリマーについて、GP
C測定およびDSC測定の結果を表1に示す。
【0108】
【表1】
【0109】実施例1〜6に示すように、本発明のポリ
乳酸ブロック共重合体は、MPもしくはLPが200℃
以上を示し高融点化されており、ポリ−L−乳酸とポリ
−D−乳酸を混合することなく容易にポリ乳酸ステレオ
コンプレックスを形成した。また、実施例7に示すよう
に、本発明のポリ乳酸組成物は、効果的に高融点化でき
ており、ポリ乳酸ステレオコンプレックスを形成した。
【0110】一方、比較例1に示すように、溶液混合す
る方法において、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸の組
み合わせが10万以上の高分子量であると融点の上昇は
見られず、ポリ乳酸ステレオコンプレックスは形成され
なかった。比較例2に示すように、ポリ−L−乳酸とポ
リ−D−乳酸の組み合わせが10万以下の低分子量であ
ると融点は上昇し、ポリ乳酸ステレオコンプレックスは
形成されるが、工程が煩雑な溶液混合を使用しており、
かつ得られたポリマーの重量平均分子量は10万以下で
あった。また、比較例3に示すように、滞留時間2分で
溶融混練する方法では、融点の上昇は見られず(MPも
しくはLPが見られず、SPのみであり)、ポリ乳酸ス
テレオコンプレックスは形成されなかった。
【0111】さらに、実施例1のP13、実施例2のP
24、実施例3のP33、比較例1のP83、比較例2
のP93、比較例3のP103について、250℃で5
分間プレスし、厚み約0.1mmのフィルムを作成し、
示差走査型熱量計(DSC)を使用して熱量測定を行っ
た。測定条件は、試料10mg、窒素雰囲気下中、下記
温度プログラム(1st. Runおよび2nd. R
un)にて行った。 1st. Run 昇温速度20℃/分で、30℃から250℃まで昇温し
た後、250℃で5分間保持し、その後、降温速度20
℃/分で30℃まで降温した。 2nd. Run 30℃で1分間保持した後、昇温速度20℃/分で、2
50℃まで昇温した。
【0112】1st. Runおよび2nd. Run
におけるそれぞれの融点(Tm)および1st. Ru
nにおける降温結晶化ピーク(Tc)の結果を表2に示
す。なお、表2に記載した融点(Tm)は、結晶融解エ
ンタルピーが20J/g以上のピークである。
【0113】
【表2】
【0114】実施例1〜3に示すように、本発明のポリ
乳酸ブロック共重合体は、熱溶融を繰り返しても、融点
の低下が少なく、また、降温時の結晶化エンタルピーが
大きかった。一方、比較例1〜3に示すように、ポリ−
L−乳酸とポリ−D−乳酸を組み合わせたものは、熱溶
融により融点が大きく低下し、また、降温時の結晶化エ
ンタルピーも小さかった。従って、本発明により、熱溶
融を繰り返しても、高融点を保持でき、さらに結晶化速
度が速くなるポリ乳酸ステレオコンプレックスを形成す
るポリ乳酸ブロック共重合体が得られた。
【0115】
【発明の効果】本発明によれば、L−乳酸単位からなる
セグメントとD−乳酸単位からなるセグメントにより構
成されるポリ乳酸ブロック共重合体を提供することによ
り、効果的に高融点のポリ乳酸ステレオコンプレックス
を形成するポリ乳酸ブロック共重合体が得られる。ま
た、本発明のポリ乳酸ブロック共重合体を提供すること
により、熱溶融履歴に関わらず、高融点を保持でき、さ
らに結晶化速度が速くなるポリ乳酸ステレオコンプレッ
クスを形成するポリ乳酸ブロック共重合体が得られる。
また、その製造方法および成形品を提供できる。また、
本発明によれば、高分子量ポリ乳酸の組み合わせから容
易にポリ乳酸ステレオコンプレックスを形成できるポリ
乳酸組成物およびその成形品を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA43 AA75 AF45 AH01 AH03 AH07 AH11 AH12 BC01 BC07 4J002 BP00W CF18W CF18X CF19W FA04 FD01 FD03 FD05 FD06 FD09 FD13 FD16 FD17 GA00 GB00 GK00 GK01 GL00 GN00 GQ00 4J029 AA01 AA02 AB04 AC03 AD01 AE02 AE06 AE18 BA03 BA04 BA05 BF18 BF25 EA02 EH01 JC041 KB05 KE05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】L−乳酸単位からなるセグメントとD−乳
    酸単位からなるセグメントにより構成されることを特徴
    とするポリ乳酸ブロック共重合体。
  2. 【請求項2】前記ポリ乳酸ブロック共重合体の重量平均
    分子量が10万以上であることを特徴とする請求項1記
    載のポリ乳酸ブロック共重合体。
  3. 【請求項3】一分子あたりのセグメント数が3以上であ
    る請求項1〜2のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共
    重合体。
  4. 【請求項4】各セグメント間の少なくとも一部が、多価
    カルボン酸無水物、多価カルボン酸ハロゲン化物、多価
    カルボン酸、多価イソシアネート、多価アミン、多価ア
    ルコール、および多価エポキシ化合物から選択される多
    官能性化合物と共有結合により結合したものであること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸
    ブロック共重合体。
  5. 【請求項5】下記(1)および(2)の工程、下記
    (1)〜(3)の工程、または下記(1)〜(4)の工
    程を行うことにより製造されることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製
    造方法。 (1)水酸基またはアミノ基を分子内に2個以上含有す
    る化合物を重合開始剤として用い、L−乳酸またはD−
    乳酸単位からなるポリマー(I )を製造する第1工程 (2)ポリマー(I )に対して、ポリマー(I )のモノ
    マー単位の対掌体単位をモノマー単位とするセグメント
    を結合させたポリマー(II)を製造する第2工程、 (3)前工程で得られたポリマーに対して、前工程で結
    合させたセグメントのモノマー単位の対掌体単位をモノ
    マー単位とするセグメントを結合させたポリマーを製造
    する第3工程 (4)(3)の工程を繰り返す第4工程
  6. 【請求項6】(1)L−乳酸またはD−乳酸単位からな
    るポリマー(III )を製造する工程、(2)ポリマー
    (III )に対して、ポリマー(III )のモノマー単位の
    対掌体単位をモノマー単位とするセグメントを結合させ
    たポリマー(IV)を製造する工程、(3)ポリマー(I
    V)と多官能性化合物を反応させポリマー(V)を製造す
    る工程を行うことにより製造されることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合
    体の製造方法。
  7. 【請求項7】ポリ乳酸ブロック共重合体の重量平均分子
    量Xおよびセグメント1単位の最大重量平均分子量Yに
    ついて、Y<X/2を満たすようなセグメント長である
    ことを特徴とする請求項5または6記載のポリ乳酸ブロ
    ック共重合体の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜4のいずれかに記載のポリ乳酸
    ブロック共重合体を成形してなる成形品。
  9. 【請求項9】(a)請求項1〜4のいずれかに記載のポ
    リ乳酸ブロック共重合体、(b)ポリ−L−乳酸および
    (c)ポリ−D−乳酸からなるポリ乳酸組成物。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のポリ乳酸組成物を成形
    してなる成形品。
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