JP4584741B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
しかしながら、こうしたリン化合物、メラミン化合物及びハロゲン化合物は燃焼時に有害なガスを発生する可能性が指摘されたことから、こういった難燃剤を使用しない部材を開発する必要があった。又、MBS等のゴム成分では添加量に限界があり、耐衝撃性と高難燃性を共に維持することができなかった。
更に、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、ビカット軟化点が150℃以下のポリエステル及び金属水和物からなるノンハロゲン難燃性組成物が開示されている(特許文献3参照)。しかし、この組成物は、軟質系の熱可塑性エラストマーに属するため、硬質系の樹脂への使用は難しい。
しかし、この組成物は、水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウム等の金属水酸化物を含有することにより、耐衝撃性と難燃性を共に維持することができなかった。
(1)(A)ポリ乳酸系樹脂30〜95質量%及び
(B)エチレンと次式(I)で示される単量体
CH2=C(R1)−R2 (I)
[上記式中、R1は、H又はメチル基であり、R2は、−COOR3又は−OCOR3であり、ここで、R3は、H又は、直鎖若しくは分枝の炭素数1〜10個のアルキル基である]との共重合体及び/又は変性されたオレフィン系樹脂5〜70質量%
からなる樹脂100質量部に対して、
(C)金属水和物50〜200質量部、
(D)有機過酸化物0.01〜3.0質量部及び
(E)カップリング剤0.1〜4質量部
を添加したことを特徴とする難燃性樹脂組成物。
(2)前記カップリング剤がシランカップリング剤である上記(1)に記載の難燃性樹脂組成物。
(3)更に、樹脂100質量部に対して、(F)無機充填剤5〜150質量部を添加した上記(1)又は(2)に記載の難燃性樹脂組成物。
(A)成分 ポリ乳酸系樹脂
本発明において使用する(A)ポリ乳酸系樹脂は、たとえば、L−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸又はそれらの混合物、又は乳酸の環状二量体であるラクチド等を原料とし、脱水重縮合や開環重合によって得られるポリマーである。L−乳酸から得られるポリ乳酸の場合、このポリ乳酸中に含まれるD−乳酸の比率は1%〜20%、好ましくは5%〜18%、より好ましくは7%〜15%、最も好ましくは10%〜15%が良い。D−乳酸比率が低いと混練時或いは成形時における条件下でポリ乳酸系樹脂の結晶化が進行し易くなるため、本発明の難燃性樹脂組成物が硬く脆くなる場合がある。
ラクチドの合成、精製及び重合操作は、例えば米国特許第4,057,537号明細書、欧州特許出願公開第261572号明細書、Polymer Bulletin,14,491−495(1985)、及びMakromol Chem.,187,1611−1628(1986)等の文献に記載されている。
最も代表的に知られているのは、乳酸の無水環状二量体であるラクチドを開環重合する方法(ラクチド法)であるが、乳酸を直接縮合重合しても構わない。
(B)成分はエチレンと次式(I)で示される単量体との共重合体及び/又は変性されたオレフィン系樹脂を主成分とするものが使用される。
CH2=C(R1)−R2 (I)
具体的には、無水マレイン酸変性ポリプロピレン及び無水マレイン酸変性エチレン−プロピレン共重合体及び無水マレイン酸変性ポリエチレンを挙げることができる。特に、無水マレイン酸変性ポリエチレンを用いた場合、難燃性樹脂組成物中の無機化合物(特に金属水和物)と上記無水マレイン酸変性ポリエチレンとの相互作用によって、前記無機化合物を難燃性樹脂組成物中に均一に分散せしめることができ、成形品の機械的強度の向上を図ることができると共に、成形品の耐熱性をさらに向上させることができるので、無水マレイン酸変性ポリエチレンを使用するのが好ましい。
本発明で使用する(C)成分の金属水和物は、水和金属酸化物(結晶水を含む)、金属水酸化物(結晶水を含む)、水和金属塩(結晶水を含む)の全てを包含している。使用する金属水和物については特に限定しないが、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和ケイ酸アルミニウム、水和ケイ酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の水酸基或いは結晶水を有する化合物を単独若しくは2種以上組み合わせて使用することができる。これらの金属水和物のうち、難燃性の発現及び使い勝手の良さの点から水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムを使用するのが好ましい。金属水和物は少なくとも一部がシランカップリング剤で処理されているものの使用が好ましいが、表面処理されていない無処理の金属水和物や脂肪酸等他の表面処理剤で処理された金属水和物も使用することができる。
金属水和物の配合量は、成分(A)、成分(B)の合計量100質量部に対し50〜200質量部である。金属水和物の配合量が上限値を超えると成形品の十分な機械特性(衝撃強度等)が得られず、下限値未満では、十分な難燃性が得られない。
本発明で使用する(D)成分の有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジtert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド及びtert−ブチルクミルパーオキサイド等を挙げることができる。これらのうち、臭気性、着色性、スコーチ安定性の点で、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3及び1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサンが最も好ましい。
本発明で使用する(E)成分のカップリング剤としては、シランカップリング剤の使用が好ましい。その具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン及びメタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の不飽和基又はエポキシ基を末端に有するシランカップリング剤、メルカプトプロピルトリメトキシシラン及びメルカプトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプト基を末端に有するシランカップリング剤、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリプロピルトリメトキシシラン及びN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤等を挙げることができる。又、これらのシランカップリング剤は2種以上併用してもよい。これらの中でも架橋性を有するシランカップリング剤、例えば、末端にエポキシ基及び/又は不飽和基を有するシランカップリング剤の使用はより好ましく、1種単独でも、2種以上併用して使用してもよい。
必要に応じて(F)成分として、無機充填剤を配合することができる。この無機充填剤は成形品の圧縮永久歪み等一部の物性を改良する効果の他に、増量による経済上の利点を有する。無機充填剤としては、既存の無機充填剤を用いることができるが、例えば、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、クレー、硫酸バリウム、天然ケイ酸、合成ケイ酸(ホワイトカーボン)、酸化チタン、硼酸亜鉛、カーボンブラック等がある。これらのうち、硼酸亜鉛及び/又はタルクが特に好ましい。又、シランカップリング処理したタルクの使用は、本発明の樹脂組成物の機械強度の更なる向上が図れるのでより好ましい。
必要に応じて(G)成分として、(メタ)アクリル系樹脂、コアシェル型樹脂より選ばれる1種類以上を配合することができる。これらの樹脂は溶融混練時の製造安定性(溶融混練性)を向上させることができる。
(メタ)アクリル系樹脂としては、そのモノマーとして、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル及び(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸2−クロルエチル及び(メタ)アクリル酸3−クロルプロピル等の(メタ)アクリル酸ハロゲン化アルキル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル及び(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等の水酸基を持つ(メタ)アクリル酸エステル、α−クロルアクリル酸メチル、α−クロルアクリル酸エチル、αβ−クロルアクリル酸メチル、β−クロル(メタ)アクリル酸メチル及びβ−クロル(メタ)アクリル酸エチル等のハロゲン化アクリル酸系エステル、(メタ)アクリル酸1−クロル−2−ヒドロキシエチル及び(メタ)アクリル酸グリシジル等の(メタ)アクリル系モノマーが用いられ、該(メタ)アクリル系樹脂は、これらモノマーの1種又は2種以上からなる単独重合体又は共重合体である。
(1)シャルピー衝撃強度
厚み3mm、ノッチ付きの試験片を使用して、JIS K 7111に準じて測定した。下記表中の単位は、kJ/m2である。
3kJ/m2以上を合格とした。好ましくは、4kJ/m2以上、より好ましくは6kJ/m2以上である。
厚み1/8インチ(3.2mm)の試験片を用い、難燃性の評価方法として米国UL規格のUL−94に規定されている垂直難燃試験に準じて評価を行った。接炎は2回行った。
V−0:2回の接炎時の各有炎時間が10秒以下。
V−1:2回の接炎時の各有炎時間が30秒以下。綿燃え無し。
V−2:2回の接炎時の各有炎時間が30秒以下。綿燃え有り。
NG:2回の接炎時の各有炎時間が30秒を超えた。
厚さ4mmの角柱を使用し、荷重10Nをかけて針状圧子が試験片に1mm侵入したときの浴槽の温度をビカット軟化点とする。
合格の軟化点を60℃以上とした。
直径45mmの溶融混練機にて溶融混練性の評価を行った。
溶融混練条件は以下の通りである。
溶融混練温度:160℃、スクリュー回転数:70〜120rpm
溶融混練性評価
◎:ストランド表面が非常によく、溶融混練時の作業性が非常に良好である。
○:ストランド表面がよく、溶融混練時の作業性が良好である。
△:ストランド表面がやや悪く、溶融混練時の作業性がやや悪い。
×:ストランド表面が悪く、溶融混練時の作業性が悪い。
(A−1)
レイシア H−280:L−乳酸単位88.8モル%、及びD−乳酸単位11.2モル%からなる乳酸重合体、三井化学社製、ペレット(丸形状、平均粒径約4mm)。
(B−1)
エバフレックス 40LX:エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、三井デュポンケミカル社製、酢酸ビニル含有量:40%。
(B−2)
エバフレックス EAA A709:エチレン−アクリル酸エチル共重合体系樹脂、三井デュポンケミカル社製、アクリル酸エチル含有量:35%。
(B−3)
アドマー XE070:マレイン酸変性ポリエチレン、三井化学社製。
(C−1)
キスマ5L:末端にビニル基を有するシランカップリング剤で表面処理した水酸化マグネシウム、協和化学工業社製、シランカップリング表面処理量0.2%。
(C−2)
キスマ5A:脂肪酸で表面処理した水酸化マグネシウム、協和化学工業社製、ステアリン酸処理量2.5%。
パーヘキサ25B:有機過酸化物、日本油脂社製、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキサン。
SZ6030:シランカップリング剤、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン。
(F−1)
TTタルク:タルク、竹原化学社製。
カネエース M−300:エチレンジメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、カネカ社製。
(G−2)
カネエース MP−40:エポキシ変性メタクリル酸メチル−スチレン共重合体(MSE)、カネカ社製。
(G−3)
カネエースPA−50:メタクリル系樹脂(PMMA)、カネカ社製、メタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)25%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)75%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
実施例1の配合と同様で、ポリ乳酸系樹脂の配合量を減らし、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂の配合量を増やした場合、成形品のビカット軟化点が55.1℃と低い値を示した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)98%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)2%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
実施例1の配合と同様で、ポリ乳酸系樹脂の配合量を増やし、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂の配合量を減らした場合、成形品の衝撃強度が、1.3kJ/m2と低い値を示した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム40部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
実施例1の配合と同様で、シランカップリング処理された水酸化マグネシウムの配合量のみを減らした場合、成形品の難燃性は良好でなく、又、耐熱性も低い。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム210部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
実施例1の配合と同様で、シランカップリング処理された水酸化マグネシウムの配合量のみを増やした場合、成形品の衝撃強度は1.9kJ/m2と低い値を示した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
実施例1の配合と同様で、有機過酸化物のみを配合しない場合、成形品の衝撃強度が2.2kJ/m2と低い値を示した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物4.0部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
実施例1の配合と同様で、有機過酸化物の配合量のみを4.0部に増やした場合、成形品の物性に、より顕著な効果は認められなかった。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、脂肪酸処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤5部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム180部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク0部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム50部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク160部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム100部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂とシランカップリング処理された水酸化マグネシウムのみの系の場合、成形品の衝撃強度は1.1kJ/m2と低い値を示した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−アクリル酸エチル共重合体系樹脂(エバフレックス EAA A709)30%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)50%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)50%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)60%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)40%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)60%、マレイン酸変性ポリエチレン(アドマーXE070)40%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)60%、マレイン酸変性ポリエチレン(アドマーXE070)40%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
実施例8の配合と同様で、有機過酸化物のみを配合しなかった場合、成形品の衝撃強度の向上は望めず、1.1kJ/m2と低い値を示した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、脂肪酸処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、脂肪酸処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤0部、タルク50部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
実施例9の配合と同様で、シランカップリング剤のみを配合しなかった場合、成形品の衝撃強度は1.1kJ/m2と低い値を示した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部、MBS(カネエース M−300)2部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部、MSE(カネエース MP−40)2部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(エバフレックス 40LX)30%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部、PMMA(カネエース PA−50)2部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
ポリ乳酸系樹脂(レイシア H−280)70%、エチレン−アクリル酸エチル共重合体系樹脂(エバフレックス EAA A709)30%よりなる樹脂100部に対して、シランカップリング処理された水酸化マグネシウム120部、有機過酸化物0.2部、シランカップリング剤2部、タルク50部、MBS(カネエース M−300)2部を配合し、溶融混練温度:160〜190℃、スクリュー回転数:70〜120rpmの混練条件にて、直径45mmの二軸溶融混練機を用いて溶融混練を行った。
得られた難燃性樹脂組成物を180℃にてプレス成形し、3種類の試験片を作製して評価した。
Claims (3)
- (A)ポリ乳酸系樹脂30〜95質量%及び
(B)エチレンと次式(I)で示される単量体
CH2=C(R1)−R2 (I)
[上記式中、R1は、H又はメチル基であり、R2は、−COOR3又は−OCOR3であり、ここで、R3は、H又は、直鎖若しくは分枝の炭素数1〜10個のアルキル基である]との共重合体及び/又は変性されたオレフィン系樹脂5〜70質量%
からなる樹脂100質量部に対して、
(C)金属水和物50〜200質量部、
(D)有機過酸化物0.01〜3.0質量部及び
(E)カップリング剤0.1〜4質量部
を添加したことを特徴とする難燃性樹脂組成物。 - 前記カップリング剤がシランカップリング剤である請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
- 更に、樹脂100質量部に対して、(F)無機充填剤5〜150質量部を添加した請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物。
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