JP2001110618A - フェライト磁石の製造方法 - Google Patents
フェライト磁石の製造方法Info
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Abstract
ェライト磁石を製造する際に、焼成雰囲気中の酸素分圧
の変動による磁気特性の変動を抑制する。 【解決手段】 原料粉末の成形体を焼成して焼結磁石を
得る焼成工程を有し、この焼成工程における雰囲気中の
酸素分圧が空気中の酸素分圧よりも低く、前記焼結磁石
が、Fe、元素A(Aは、Sr、Ba、CaおよびPb
から選択される少なくとも1種)、元素R(Rは、希土
類元素(Yを含む)およびBiから選択される少なくと
も1種)、元素M(Mは、Co、Mn、NiおよびZn
から選択される少なくとも1種)および元素MB(M
Bは、B、Ti、V、Ge、Zr、Nb、Mo、Sn、
TaおよびWから選択される少なくとも1種)を含有
し、六方晶フェライトを主相として有するものであるフ
ェライト磁石の製造方法。
Description
イト型六方晶フェライト磁石の製造方法に関する。
のマグネトプランバイト型(M型)のSrフェライトま
たはBaフェライトが主に用いられており、これらは焼
結磁石やボンディッド磁石として利用されている。
束密度(Br)および固有保磁力(HcJ)である。Br
は、磁石の相対密度およびその配向度と、その結晶構造
で決まる飽和磁化(4πIs)とで決定され、 Br=4πIs×配向度×相対密度 で表わされる。M型のSrフェライトやBaフェライト
の4πIsは約4.65kGである。相対密度と配向度と
は、最も高い値が得られる焼結磁石の場合でもそれぞれ
98%程度が限界である。したがって、これらの磁石の
Brは4.46kG程度が限界であり、4.5kG以上の高
いBrを得ることは、従来、実質的に不可能であった。
1−154604号公報において、従来のM型フェライ
ト磁石では達成不可能であった高い残留磁束密度と高い
保磁力とを有するフェライト磁石を提案している。この
フェライト磁石は、Sr、Ba、CaおよびPbから選
択される少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含
むものをAとし、希土類元素(Yを含む)およびBiか
ら選択される少なくとも1種の元素であってLaを必ず
含むものをRとし、CoであるかCoおよびZnを元素
Mとしたとき、A、R、FeおよびMそれぞれの金属元
素の総計の構成比率が、全金属元素量に対し、 A:1〜13原子%、 R:0.05〜10原子%、 Fe:80〜95原子%、 M:0.1〜5原子% である六方晶マグネトプランバイト型フェライトの主相
を有するものである。
は、(Sr1-xRx)O・n[(Fe1-yMy)2O3](こ
こでRはLa、NdおよびPrの少なくとも1種、Mは
Mn、Co、NiおよびZnの少なくとも1種)からな
る基本組成を有するフェライト磁石において、 0.05≦x≦0.5、 {x/(2.2n)}≦y≦{x/(1.8n)}、 5.70≦n<6.00 とする提案がなされている。同公報に記載された発明
は、飽和磁化を向上させるために、反平行方向に向いた
磁気モーメントに対応するFeイオンを、Feイオンよ
りも小さな磁気モーメントを有するか非磁性である別種
の元素(上記M)で置換すると共に、異相の発生を抑え
るために、Srサイトを別種の元素(上記R)で置換し
て電荷補償を行うものである。
開平11−154604号公報に示されるフェライト磁
石を製造する際の最適条件を検討する過程において、磁
気特性が焼成条件により大きく影響を受けることを見い
だした。具体的には、焼成雰囲気中の酸素分圧が変動す
ると、特に空気中よりも酸素分圧が低くなると、保磁力
が著しく低下することがわかった。
は、その焼成工程において、バインダや分散剤等の分解
・燃焼に伴う酸素の吸収、構成元素の価数の変化や構造
の変化に伴う酸素の吸収・放出等により、焼成雰囲気中
の酸素分圧が絶えず変動している。その変動の幅は、被
焼成体の組成および焼成炉への投入量、添加物の種類お
よび添加量など、各種条件に応じて大きく異なるため、
酸素分圧が常に一定となるように制御することは難し
い。したがって、焼成時の酸素分圧変動により特性が影
響されやすい組成のフェライト磁石では、本来の高保磁
力を安定して実現することが難しい。
続炉では、バッチ炉に比べ酸素分圧の変動がより大きく
なる。また、焼成に要するコストが低い炉、例えばガス
燃焼炉など燃料の燃焼を利用して加熱する方式の炉で
は、燃料の燃焼の際に酸素を消費するため、炉中の酸素
分圧が激しく変動する。したがって、連続炉および燃焼
炉ならびに燃焼炉タイプの連続炉を利用する場合には、
特に、焼成時の酸素分圧変動に影響されにくいフェライ
ト磁石が求められる。
のであり、高い残留磁束密度と高い保磁力とを有するフ
ェライト磁石を製造する際に、焼成雰囲気中の酸素分圧
の変動による磁気特性の変動を抑制することを目的とす
る。
(1)および(2)の本発明により達成される。 (1) 原料粉末の成形体を焼成して焼結磁石を得る焼
成工程を有し、この焼成工程の少なくとも一部におい
て、雰囲気中の酸素分圧が空気中の酸素分圧よりも低
く、前記焼結磁石が、Fe、元素A(Aは、Sr、B
a、CaおよびPbから選択される少なくとも1種)、
元素R(Rは、希土類元素(Yを含む)およびBiから
選択される少なくとも1種)、元素M(Mは、Co、M
n、NiおよびZnから選択される少なくとも1種)お
よび元素MB(MBは、B、Ti、V、Ge、Zr、N
b、Mo、Sn、TaおよびWから選択される少なくと
も1種)を含有し、六方晶フェライトを主相として有す
るものであるフェライト磁石の製造方法。(2) 元素
A、元素Rおよび元素Mをそれぞれ酸化物に換算して含
有量を求めたとき、 式I A1-xRx(Fe12-yMy)zO19 (上記式Iにおいて、 0.04≦x≦0.9、 0.04≦y≦0.5、 0.4≦x/y≦4、 0.7≦z≦1.2 である)が成立し、かつ、元素MBの含有量が、前記式
Iで表される複合酸化物100モルに対し0.4〜15
モルである組成の焼結磁石が製造される上記(1)のフ
ェライト磁石の製造方法。
ネトプランバイト型(M型)フェライトを主相として有
し、Fe、元素A(Aは、Sr、Ba、CaおよびPb
から選択される少なくとも1種)、元素R(Rは、希土
類元素(Yを含む)およびBiから選択される少なくと
も1種)、元素M(Mは、Co、Mn、NiおよびZn
から選択される少なくとも1種)および元素MB(M
Bは、B、Ti、V、Ge、Zr、Nb、Mo、Sn、
TaおよびWから選択される少なくとも1種)を含有す
る。
ことを特徴とする。元素MBを含有させることにより、
空気中の酸素分圧よりも低い酸素分圧下で焼成した場合
でも、保磁力の低下を顕著に抑制することができる。す
なわち、元素MBを添加して低酸素分圧下で焼成した場
合、無添加かつ同じ低酸素分圧下で焼成したものに比
べ、保磁力が著しく高くなるか、または、保磁力が同等
ないし保磁力向上率が低くても、酸素分圧変動に伴う保
磁力変化が小さくなる。
化物に換算して磁石中の含有量を求めたとき、 式I A1-xRx(Fe12-yMy)zO19 (上記式Iにおいて、 0.04≦x≦0.9、 0.04≦y≦0.5、 0.4≦x/y≦4、 0.7≦z≦1.2 である)が成立することが好ましい。また、元素MBの
含有量は、前記式Iで表される複合酸化物100モルに
対し、好ましくは0.4〜15モル、より好ましくは1
〜10モルである。また、元素MBのうちBを除く元素
のさらに好ましい含有量は、2〜7モルである。MB含
有量が少なすぎると本発明の効果が不十分となり、MB
含有量が多すぎると、焼結性が悪くなる、飽和磁化が低
下する、という問題が生じる。
一般的な酸化物に換算して含有量を求める際には、 Fe→Fe2O3、 Sr→SrO、 Ba→BaO、 Ca→CaO、 Pb→PbO、 希土類元素RE→RE2O3(ただし、PrはPr
6O11、CeはCeO2、TbはTb4O7)、 Bi→Bi2O3、 Co→CoO、 Mn→MnO、 Ni→NiO、 Zn→ZnO により換算する。
を説明する。
なわち元素Rの量が少なすぎると、六方晶フェライトに
対する元素Mの固溶量を多くできなくなってきて、飽和
磁化向上効果および/または異方性磁場向上効果が不十
分となってくる。xが大きすぎると六方晶フェライト中
に元素Rが置換固溶できなくなってきて、例えば元素R
を含むオルソフェライトが生成して飽和磁化が低くなっ
てくる。yが小さすぎると飽和磁化向上効果および/ま
たは異方性磁場向上効果が不十分となってくる。yが大
きすぎると六方晶フェライト中に元素Mが置換固溶でき
なくなってくる。また、元素Mが置換固溶できる範囲で
あっても、異方性定数(K1)や異方性磁場(HA)の劣
化が大きくなってくる。zが小さすぎるとSrおよび元
素Rを含む非磁性相が増えるため、飽和磁化が低くなっ
てくる。zが大きすぎるとα−Fe2O3相または元素M
を含む非磁性スピネルフェライト相が増えるため、飽和
磁化が低くなってくる。
大きすぎても元素Rと元素Mとの価数の平衡がとれなく
なり、W型フェライト等の異相が生成しやすくなる。元
素Mが2価イオンであって、かつ元素Rが3価イオンで
ある場合、価数平衡の点でx/y=1とすることが一般
的であるが、本発明ではRを過剰にすることが好まし
い。なお、x/yが1超の領域で許容範囲が大きい理由
は、yが小さくてもFe 3+→Fe2+の還元によって価数
の平衡がとれるためである。
(O)の原子数は19となっているが、これは、Mがす
べて2価、Rがすべて3価であって、かつx=y、z=
1のときの酸素の化学量論組成比を示したものである。
MおよびRの種類やx、y、zの値によって、酸素の原
子数は異なってくる。また、例えば焼成雰囲気が還元性
雰囲気の場合は、酸素の欠損(ベイカンシー)ができる
可能性がある。さらに、FeはM型フェライト中におい
ては通常3価で存在するが、これが2価などに変化する
可能性もある。また、Co等の元素Mも価数が変化する
可能性があり、これらにより金属元素に対する酸素の比
率は変化する。本明細書では、Rの種類やx、y、zの
値によらず酸素の原子数を19と表示してあるが、実際
の酸素の原子数は、これから多少偏倚した値であってよ
い。
測定することができる。また、上記主相の存在は、X線
回折や電子線回折などにより確認できる。
めには、元素AとしてSrおよびCaの少なくとも1種
を用いることが好ましく、特にSrを用いることが好ま
しい。A中においてSr+Caの占める割合は、好まし
くは51原子%以上、より好ましくは70原子%以上、
さらに好ましくは100原子%である。
の少なくとも1種、より好ましくは軽希土類の少なくと
も1種、さらに好ましくはLa、NdおよびPrの少な
くとも1種を用い、特にLaを必ず用いることが好まし
い。R中においてLaの占める割合は、好ましくは40
原子%以上、より好ましくは70原子%以上であり、飽
和磁化向上のためにはRとしてLaだけを用いることが
最も好ましい。これは、六方晶M型フェライトに対する
固溶限界量を比較すると、Laが最も多いためである。
したがって、R中のLaの割合が低すぎるとRの固溶量
を多くすることができず、その結果、元素Mの固溶量も
多くすることができなくなり、磁気特性向上効果が小さ
くなってしまう。なお、Biを併用すれば、仮焼温度お
よび焼結温度を低くすることができるので、生産上有利
である。
nの1種以上、特にCoを必ず用いることが好ましい。
M中においてCoの占める割合は、好ましくは10原子
%以上、より好ましくは20原子%以上である。M中に
おけるCoの割合が低すぎると、保磁力向上が不十分と
なる。
とも1種が含まれていてもよい。これらをそれぞれNa
2O、K2OおよびRb2Oに換算したとき、これらの含
有量の合計は、磁石粉末全体の3重量%以下であること
が好ましい。これらの含有量が多すぎると、飽和磁化が
低くなってしまう。これらの元素をMIで表わしたと
き、フェライト中においてMIは例えば Sr1.3-2aRaMI a-0.3Fe11.7M0.3O19 の形で含有される。なお、この場合、0.3<a≦0.
5であることが好ましい。aが大きすぎると、飽和磁化
が低くなってしまう他、焼成時に元素MIが多量に蒸発
してしまうという問題が生じる。
は0.7〜1.5である。Mが2価の場合、価数平衡の
点ではM=Rとすることが好ましいが、Mに対してRを
過剰とすることにより、本発明の効果が増強される。
r、Ga、In、Li、Mg、Cu、Sb、As等が酸
化物として含有されていてもよい。これらの含有量は、
化学量論組成の酸化物に換算して、それぞれ酸化アルミ
ニウム5重量%以下、酸化クロム5重量%以下、酸化ガ
リウム5重量%以下、酸化インジウム3重量%以下、酸
化リチウム1重量%以下、酸化マグネシウム3重量%以
下、酸化銅3重量%以下、酸化アンチモン3重量%以
下、酸化砒素3重量%以下であることが好ましい。
焼成して焼結磁石を得る焼成工程を有する。
えば、いわゆる仮焼によって固相反応により製造しても
よく、共沈法や水熱合成法などにより製造してもよい。
以降では、主として仮焼工程を設ける場合について説明
する。
焼体を得る。この仮焼体を解砕ないし粉砕して粉末化
し、上記原料粉末を得る。そして、この原料粉末を成形
した後、焼成する。
いて、雰囲気中の酸素分圧が変動した場合でも、それに
伴う磁気特性の変動、特に保磁力の変動が小さい。焼成
工程の少なくとも一部において、焼成雰囲気中の酸素分
圧が0.15気圧以下となる場合、特に0.10気圧以
下となる場合に、本発明は著しく高い効果を発揮する。
したがって、本発明は、炉中の酸素分圧が低くなるガス
連続炉を用いる場合に好適である。
る。
より酸化物となる化合物、例えば炭酸塩、水酸化物、硝
酸塩等の粉末を用いる。出発原料の平均粒径は特に限定
されないが、通常、0.1〜2μm程度とすることが好
ましい。特に酸化鉄は微細粉末を用いることが好まし
く、具体的には一次粒子の平均粒径が好ましくは1μm
以下、より好ましくは0.5μm以下のものを用いる。
また、元素Aを含む出発原料には、ストック時の安定性
が良好であることから、水酸化物または炭酸塩を用いる
ことが好ましい。
で行えばよい。仮焼条件は特に限定されないが、通常、
安定温度は1000〜1350℃、安定時間は1秒間〜
10時間、より好ましくは1秒間〜3時間とすればよ
い。仮焼体は、実質的にマグネトプランバイト型のフェ
ライト構造をもち、その一次粒子の平均粒径は、好まし
くは2μm以下、より好ましくは1μm以下、さらに好ま
しくは0.1〜1μm、最も好ましくは0.1〜0.5
μmである。平均粒径は走査型電子顕微鏡により測定す
ることができる。
料としてSiO2を用いることが好ましい。SiO2は、
仮焼前に他の出発原料と混合してもよく、仮焼後に混合
してもよく、SiO2の添加を仮焼前と仮焼後とに振り
分けてもよい。少なくとも焼成前にSiO2が添加され
ていれば、SiO2添加による効果は実現する。ただ
し、焼成条件変動に対する効果をより向上させるために
は、SiO2の一部または全部を、仮焼後に添加するこ
とが好ましい。
仮焼前にすべてを混合する必要はなく、各化合物の一部
または全部を仮焼後に添加する構成としてよい。
ることが好ましい。湿式成形では、原料粉末と、分散媒
としての水と、分散剤とを含む成形用スラリーを用いる
ことが好ましい。なお、分散剤の効果をより高くするた
めには、湿式成形工程の前に湿式粉砕工程を設けること
が好ましい。また、原料粉末として仮焼体粉末を用いる
場合、仮焼体粉末は一般に顆粒から構成されるので、仮
焼体粉末の粗粉砕ないし解砕のために、湿式粉砕工程の
前に乾式粗粉砕工程を設けることが好ましい。なお、共
沈法や水熱合成法などにより原料粉末を製造した場合に
は、通常、乾式粗粉砕工程は設けず、湿式粉砕工程も必
須ではないが、配向度をより高くするためには湿式粉砕
工程を設けることが好ましい。以下では、仮焼体粒子を
原料粉末として用い、乾式粗粉砕工程および湿式粉砕工
程を設ける場合について説明する。
積が2〜10倍程度となるまで粉砕する。粉砕後におい
て、平均粒径は好ましくは0.1〜1μm程度、BET
比表面積は好ましくは4〜10m2/g程度である。粉砕手
段は特に限定されず、例えば乾式振動ミル、乾式アトラ
イター(媒体攪拌型ミル)、乾式ボールミル等が使用で
きるが、特に乾式振動ミルを用いることが好ましい。粉
砕時間は、粉砕手段に応じて適宜決定すればよい。な
お、仮焼後に一部の出発原料を添加する場合には、この
乾式粗粉砕工程において添加することが好ましい。例え
ば、SiO2と、焼成によりCaOとなるCaCO3と
は、それぞれの少なくとも一部をこの乾式粗粉砕工程に
おいて添加することが好ましい。
入して保磁力HcBを小さくする効果もある。保磁力の低
下により粒子の凝集が抑制され、分散性が向上する。ま
た、軟磁性化することにより、配向度も向上する。軟磁
性化された粒子は、後の焼結工程において本来の硬磁性
に戻る。
含む粉砕用スラリーを調製し、これを用いて湿式粉砕を
行う。粉砕用スラリー中の原料粉末の含有量は、10〜
70重量%程度であることが好ましい。湿式粉砕に用い
る粉砕手段は特に限定されないが、通常、ボールミル、
アトライター、振動ミル等を用いることが好ましい。粉
砕時間は、粉砕手段に応じて適宜決定すればよい。
形用スラリーを調製する。濃縮は、遠心分離などによっ
て行えばよい。成形用スラリー中の原料粉末の含有量
は、60〜90重量%程度であることが好ましい。
て磁場中成形を行う。成形圧力は0.1〜0.5t/cm2
程度、印加磁場は5〜15kOe程度とすればよい。
ると高配向度が得られるが、環境への負荷を軽減するた
めには水系分散媒を用いることが好ましい。そして、水
系分散媒を用いることによる配向度の低下を補うため
に、成形用スラリー中に分散剤を存在させることが好ま
しい。この場合に用いる分散剤は、水酸基およびカルボ
キシル基を有する有機化合物であるか、その中和塩であ
るか、そのラクトンであるか、ヒロドキシメチルカルボ
ニル基を有する有機化合物であるか、酸として解離し得
るエノール型水酸基を有する有機化合物であるか、その
中和塩であることが好ましい。
例えば特許第2838632号公報に記載されているよ
うに、トルエンやキシレンのような有機溶媒に、例えば
オレイン酸のような界面活性剤を添加して、分散媒とす
る。このような分散媒を用いることにより、分散しにく
いサブミクロンサイズのフェライト粒子を用いた場合で
も最高で98%程度の高い磁気的配向度を得ることが可
能である。
好ましくは4〜12であり、かつ、酸素原子と二重結合
した炭素原子以外の炭素原子の50%以上に水酸基が結
合しているものである。炭素数が2以下であると、配向
度向上効果が不十分となる。また、炭素数が3以上であ
っても、酸素原子と二重結合した炭素原子以外の炭素原
子への水酸基の結合比率が50%未満であれば、やはり
効果が不十分となる。なお、水酸基の結合比率は、上記
有機化合物について限定されるものであり、分散剤その
ものについて限定されるものではない。例えば、分散剤
として、水酸基およびカルボキシル基を有する有機化合
物(ヒドロキシカルボン酸)のラクトンを用いるとき、
水酸基の結合比率の限定は、ラクトンではなくヒドロキ
シカルボン酸自体に適用される。
ても環式であってもよく、また、飽和であっても不飽和
結合を含んでいてもよい。
ルボン酸またはその中和塩もしくはそのラクトンが好ま
しく、特に、グルコン酸(C=6;OH=5;COOH
=1)またはその中和塩もしくはそのラクトン、ラクト
ビオン酸(C=12;OH=8;COOH=1)、酒石
酸(C=4;OH=2;COOH=2)またはこれらの
中和塩、グルコヘプトン酸γ−ラクトン(C=7;OH
=5)が好ましい。そして、これらのうちでは、配向度
向上効果が高く、しかも安価であることから、グルコン
酸またはその中和塩もしくはそのラクトンが好ましい。
機化合物としては、ソルボースが好ましい。
する有機化合物としては、アスコルビン酸が好ましい。
和塩も分散剤として使用可能である。クエン酸は水酸基
およびカルボキシル基を有するが、酸素原子と二重結合
した炭素原子以外の炭素原子の50%以上に水酸基が結
合しているという条件は満足しない。しかし、配向度向
上効果は認められる。
構造を以下に示す。
の影響を受ける。具体的には、pHが低すぎると配向度
は低下し、これにより焼結後の残留磁束密度が影響を受
ける。分散剤として水溶液中で酸としての性質を示す化
合物、例えばヒドロキシカルボン酸などを用いた場合に
は、スラリーのpHが低くなってしまう。したがって、
例えば、分散剤と共に塩基性化合物を添加するなどし
て、スラリーのpHを調整することが好ましい。上記塩
基性化合物としては、アンモニアや水酸化ナトリウムが
好ましい。アンモニアは、アンモニア水として添加すれ
ばよい。なお、ヒドロキシカルボン酸のナトリウム塩を
用いることにより、pH低下を防ぐこともできる。
る場合、分散剤としてヒドロキシカルボン酸やそのラク
トンを用いると、主として成形用スラリー調製の際にス
ラリーの上澄みと共にSiO2およびCaCO3が流出し
てしまい、HcJが低下するなど所望の性能が得られなく
なる。また、上記塩基性化合物を添加するなどしてpH
を高くしたときには、SiO2およびCaCO3の流出量
がより多くなる。これに対し、ヒドロキシカルボン酸の
カルシウム塩を分散剤として用いれば、SiO 2および
CaCO3の流出が抑えられる。ただし、上記塩基性化
合物を添加したり、分散剤としてナトリウム塩を用いた
りした場合には、SiO2およびCaCO3を目標組成に
対し過剰に添加すれば、磁石中のSiO2量およびCa
O量の不足を防ぐことができる。なお、アスコルビン酸
を用いた場合には、SiO2およびCaCO3の流出はほ
とんど認められない。
くは7以上、より好ましくは8〜11である。
定されず、カルシウム塩やナトリウム塩等のいずれであ
ってもよいが、上記理由から、好ましくはカルシウム塩
を用いる。分散剤にナトリウム塩を用いたり、アンモニ
ア水を添加した場合には、副成分の流出のほか、成形体
や焼結体にクラックが発生しやすくなるという問題が生
じる。
い。
くは0.05〜3.0重量%、より好ましくは0.10
〜2.0重量%である。分散剤が少なすぎると配向度の
向上が不十分となる。一方、分散剤が多すぎると、成形
体や焼結体にクラックが発生しやすくなる。
もの、例えば酸や金属塩などであるときには、分散剤の
添加量はイオン換算値とする。すなわち、水素イオンや
金属イオンを除く有機成分に換算して添加量を求める。
また、分散剤が水和物である場合には、結晶水を除外し
て添加量を求める。例えば、分散剤がグルコン酸カルシ
ウム一水和物である場合の添加量は、グルコン酸イオン
に換算して求める。
るいはラクトンを含むときには、ラクトンがすべて開環
してヒドロキシカルボン酸になるものとして、ヒドロキ
シカルボン酸イオン換算で添加量を求める。
粗粉砕時に添加してもよく、湿式粉砕時の粉砕用スラリ
ー調製の際に添加してもよく、一部を乾式粗粉砕の際に
添加し、残部を湿式粉砕の際に添加してもよい。あるい
は、湿式粉砕後に攪拌などによって添加してもよい。い
ずれの場合でも、成形用スラリー中に分散剤が存在する
ことになるので、分散剤添加による効果は実現する。た
だし、粉砕時に、特に乾式粗粉砕時に添加するほうが、
配向度向上効果は高くなる。乾式粗粉砕に用いる振動ミ
ル等では、湿式粉砕に用いるボールミル等に比べて粒子
に大きなエネルギーが与えられ、また、粒子の温度が上
昇するため、化学反応が進行しやすい状態になると考え
られる。したがって、乾式粗粉砕時に分散剤を添加すれ
ば、粒子表面への分散剤の吸着量がより多くなり、この
結果、より高い配向度が得られるものと考えられる。実
際に、成形用スラリー中における分散剤の残留量(吸着
量にほぼ等しいと考えられる)を測定すると、分散剤を
乾式粗粉砕時に添加した場合のほうが、湿式粉砕時に添
加した場合よりも添加量に対する残留量の比率が高くな
る。なお、分散剤を複数回に分けて添加する場合には、
合計添加量が前記した好ましい範囲となるように各回の
添加量を設定すればよい。
大気中または窒素中において好ましくは100〜500
℃の温度で熱処理を加えることにより、添加した分散剤
を十分に分解除去する。乾燥と上記熱処理とは連続して
行えばよいが、成形体を十分に乾燥させないまま急激に
加熱すると、成形体にクラックが発生してしまうので、
室温から100℃程度まではゆっくりと昇温し、この温
度範囲において十分に乾燥させることが好ましい。熱処
理後、焼成することによりフェライト焼結磁石を得る。
焼成時の安定温度は、好ましくは1150〜1250
℃、より好ましくは1160〜1240℃であり、安定
温度に保持する時間は、好ましくは0.5〜3時間であ
る。なお、前述したように、例えば連続炉などでは安定
過程を設けないこともある。
以下、より好ましくは1μm以下、さらに好ましくは
0.5〜1.0μmであるが、本発明では平均結晶粒径
が1μmを超えていても、十分に高い保磁力が得られ
る。結晶粒径は走査型電子顕微鏡によって測定すること
ができる。なお、比抵抗は、通常、100Ωm以上とな
る。
て解砕し、ふるい等により平均粒径が100〜700μ
m程度となるように分級して磁場配向顆粒を得、これを
乾式磁場成形した後、焼結することにより磁石を得ても
よい。
は、元素Rおよび元素Mを含有することにより、高保磁
力かつ高飽和磁化が実現する。そのため、これらの元素
を含有しない従来のフェライト磁石と同一形状であれ
ば、発生する磁束密度を増やすことができるため、モー
タに適用した場合には高トルク化等を実現でき、スピー
カーやヘッドホンに適用した場合には磁気回路の強化に
よりリニアリティーのよい音質が得られるなど、応用製
品の高性能化に寄与できる。また、従来のフェライト磁
石と同じ機能でよいとすれば、磁石の大きさ(厚さ)を
小さく(薄く)できるので、小型軽量化(薄型化)に寄
与できる。また、従来は界磁用の磁石を巻線式の電磁石
としていたようなモータにおいても、これをフェライト
磁石で置き換えることが可能となり、軽量化、生産工程
の短縮、低価格化に寄与できる。さらに、保磁力(Hc
J)の温度特性に優れているため、従来はフェライト磁
石の低温減磁(永久減磁)の危険のあった低温環境でも
使用可能となり、特に寒冷地、上空域などで使用される
製品の信頼性を著しく高めることができる。そして、本
発明では、焼成条件が不安定であっても、上述したよう
な優れた特性をもつフェライト磁石を安定して量産でき
るので、例えばガス連続炉の使用が可能となるなど、低
コスト化に対する寄与が大きい。
に加工され、下記に示すような幅広い用途に使用され
る。
ドウ用、ABS用、ファン用、ワイパ用、パワーステア
リング用、アクティブサスペンション用、スタータ用、
ドアロック用、電動ミラー用等の自動車用モータ;FD
Dスピンドル用、VTRキャプスタン用、VTR回転ヘ
ッド用、VTRリール用、VTRローディング用、VT
Rカメラキャプスタン用、VTRカメラ回転ヘッド用、
VTRカメラズーム用、VTRカメラフォーカス用、ラ
ジカセ等キャプスタン用、CD、LD、MDスピンドル
用、CD、LD、MDローディング用、CD、LD光ピ
ックアップ用等のOA、AV機器用モータ;エアコンコ
ンプレッサー用、冷蔵庫コンプレッサー用、電動工具駆
動用、扇風機用、電子レンジファン用、電子レンジプレ
ート回転用、ミキサ駆動用、ドライヤーファン用、シェ
ーバー駆動用、電動歯ブラシ用等の家電機器用モータ;
ロボット軸、関節駆動用、ロボット主駆動用、工作機器
テーブル駆動用、工作機器ベルト駆動用等のFA機器用
モータ;その他、オートバイ用発電器、スピーカ・ヘッ
ドホン用マグネット、マグネトロン管、MRI用磁場発
生装置、CD−ROM用クランパ、ディストリビュータ
用センサ、ABS用センサ、燃料・オイルレベルセン
サ、マグネットラッチ等に使用できる。
よびCaCO3を配合し、湿式アトライターによる混合
および粉砕を5時間行った後、乾燥して整粒し、顆粒と
した。この顆粒を、空気中において1250℃で3時間
仮焼して、仮焼材を得た。
添加し、乾式振動ミルで粗粉砕した。なお、[仮焼前の
添加量:仮焼材への添加量]は、SiO2では1:2と
し、CaCO3では3:25とした。
た。MB酸化物の添加量は、最終組成(磁石組成)にお
ける[元素A+元素R]100モルに対し元素MBが表
1に示すモル数となるように設定した。次いで、ボール
ミルにより40時間湿式粉砕を行った後、約75%の濃
度となるまで脱水濃縮して成形用スラリーを得た。
用スラリーも作製した。
縮成形し、直径30mm、高さ18mmの成形体を得た。な
お、圧縮成形の際には、圧縮方向に約10kOeの磁場を
印加した。また、成形圧力は0.4t/cm2とした。
た。焼成は管状炉を用いて酸素ガスと窒素ガスとの混合
ガス雰囲気(1気圧)中で行い、両ガスの流量を制御す
ることにより、焼成雰囲気中の酸素分圧pO2を0.2
気圧または0.02気圧に制御した。なお、焼成時の昇
温速度および降温速度は5℃/分とし、焼成温度は11
95℃とし、焼成温度に保持する時間(安定時間)は1
時間とした。
を蛍光X線分析により調べたところ、 Fe2O3:80.999モル%、 MnO : 0.608モル%、 SrO :10.858モル%、 BaO : 0.122モル%、 SiO2 : 1.209モル%、 CaO : 1.978モル%、 ZnO : 0.007モル%、 La2O3: 1.338モル%、 CoO : 2.722モル%、 Al2O3: 0.076モル%、 Cr2O3: 0.081モル%、 CuO : 0.002モル% であった。
保磁力HcJおよび残留磁束密度Brを測定した。pO2
=0.02気圧で焼成した磁石の保磁力および残留磁束
密度をそれぞれHcJ0.02およびBr0.02とし、pO2=
0.2気圧で焼成した磁石の保磁力および残留磁束密度
をそれぞれHcJ0.2およびBr0.2とし、 △HcJ=HcJ0.02−HcJ0.2、 △Br=Br0.02−Br0.2 により求めた△HcJおよび△Brを、表1に示す。ま
た、HcJ0.02およびBr0. 02も表1に示す。
分圧低下の影響を受けにくいことになり、また、△HcJ
が正であれば酸素分圧低下により特性が向上し、△HcJ
が負であれば酸素分圧低下により特性が低下したことに
なる。元素MBを添加しなかった磁石では、△HcJが大
きな負の値であり、焼成時の酸素分圧低下により磁気特
性が大幅に劣化することがわかる。これに対し、元素M
Bを添加した磁石では、△HcJの絶対値が小さく、△Hc
Jが正の値となるものもある。この結果から、元素MB添
加による効果が明らかである。
一般にHcJは低くなるがBrは向上する。そのため、△
Brは各磁石において正の値となっている。本発明者ら
の研究によれば、基本組成がほぼ同じ磁石であれば3B
r+HcJ(Brの単位:G、HcJの単位:Oe)がほぼ一
定となることが経験的にわかっている。したがって、表
1に基づいてpO2変化に伴う3Br+HcJの差{△
(3Br+HcJ)で表す}を比較することにより、磁石
特性のポテンシャル低下を推定することが可能である。
その観点から元素MB添加の有無による比較を行うと、
添加しなかった磁石では、△(3Br+HcJ)が−81
9と大きな負の値となるのに対し、添加した磁石では、
最も低下の大きいものでも−545と小さく、+264
となるものもある。すなわち、低酸素分圧下での焼成に
より磁石特性のポテンシャルが向上するものもある。こ
の結果から、焼成時の酸素分圧低下に起因する磁石特性
ポテンシャルの低下を、元素MBが抑えると考えられ
る。
は、平均結晶粒径がpO2=0.2気圧のとき0.8μ
m、pO2=0.02気圧のとき0.9μmであったのに
対し、元素MBとしてNbを4.3モル添加した磁石で
は、平均結晶粒径がpO2=0.2気圧のときもpO2=
0.02気圧のときも0.7μmであった。これらの磁
石の断面の走査型電子顕微鏡写真を、図1および図2に
示す。図1は、元素MBを添加した磁石であり、(A)
はpO2=0.2気圧とした場合のもの、(B)は、p
O2=0.02気圧とした場合のものである。また、図
2は、元素MBを添加しなかった磁石であり、(A)は
pO2=0.2気圧とした場合のもの、(B)は、pO2
=0.02気圧とした場合のものである。これらの写真
には、c軸の方向を表示してある。これらの写真から、
低酸素分圧下での焼成に伴う結晶粒成長および結晶粒の
板状化が、Nbの添加により抑制されたことがわかる。
なお、Nb以外の元素MBを添加した磁石でも、同様に
結晶粒成長および結晶粒の板状化が抑制されていること
が確認できた。
となるようにSrCO 3とFe2O3とを秤量し、湿式ア
トライタにより混合および粉砕を5時間行った後、乾燥
して整粒し、顆粒とした。この顆粒を、空気中において
1200℃で3時間仮焼して、仮焼材を得た。
2O、CoOx、SiO2およびCaCO 3を添加し、ま
た、これらの添加物と上記仮焼材との合計に対し0.8
重量%のグルコン酸カルシウムを添加した。さらに、元
素MBの酸化物としてB2O3を添加した。B2O3の添加
量は、最終組成における[元素A+元素R]100モル
に対し元素MBが表2に示すモル数となるように設定し
た。次いで、乾式振動ミルによる粉砕を行った。
砕を行った後、約78%の濃度となるまで脱水濃縮して
成形用スラリーを得た。
件で成形を行い、さらに、焼成温度を1220℃とした
ほかは実施例1と同様な条件で焼成を行って、焼結磁石
を得た。
を蛍光X線分析により調べたところ、 Fe2O3:80.866モル%、 MnO : 0.603モル%、 SrO :10.327モル%、 BaO : 0.121モル%、 SiO2 : 1.235モル%、 CaO : 2.378モル%、 ZnO : 0.005モル%、 La2O3: 1.599モル%、 CoO : 2.614モル%、 Al2O3: 0.094モル%、 Cr2O3: 0.158モル% であった。
様な測定を行った。結果を表2に示す。
の焼成におけるHcJ低下が抑えられることがわかる。ま
た、△(3Br+HcJ)を求めたところ、Bを添加しな
かった磁石では−1010であったのに対し、Bを添加
した場合には、最も低下の大きいものでも−470にす
ぎなかった。
ことにより高い残留磁束密度と高い保磁力とが得られる
フェライト磁石を製造する際に、本発明では、元素MB
を添加するので、焼成雰囲気中の酸素分圧の変動による
磁気特性変動を著しく抑制することができる。
用写真であって、フェライト磁石断面の走査型電子顕微
鏡写真である。
用写真であって、フェライト磁石断面の走査型電子顕微
鏡写真である。
Claims (2)
- 【請求項1】 原料粉末の成形体を焼成して焼結磁石を
得る焼成工程を有し、この焼成工程の少なくとも一部に
おいて、雰囲気中の酸素分圧が空気中の酸素分圧よりも
低く、 前記焼結磁石が、Fe、元素A(Aは、Sr、Ba、C
aおよびPbから選択される少なくとも1種)、元素R
(Rは、希土類元素(Yを含む)およびBiから選択さ
れる少なくとも1種)、元素M(Mは、Co、Mn、N
iおよびZnから選択される少なくとも1種)および元
素MB(MBは、B、Ti、V、Ge、Zr、Nb、M
o、Sn、TaおよびWから選択される少なくとも1
種)を含有し、六方晶フェライトを主相として有するも
のであるフェライト磁石の製造方法。 - 【請求項2】 元素A、元素Rおよび元素Mをそれぞれ
酸化物に換算して含有量を求めたとき、 式I A1-xRx(Fe12-yMy)zO19 (上記式Iにおいて、 0.04≦x≦0.9、 0.04≦y≦0.5、 0.4≦x/y≦4、 0.7≦z≦1.2 である)が成立し、かつ、元素MBの含有量が、前記式
Iで表される複合酸化物100モルに対し0.4〜15
モルである組成の焼結磁石が製造される請求項1のフェ
ライト磁石の製造方法。
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