WO2016152756A1 - 封止体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

 本発明は、基板上の有機EL素子が樹脂組成物層で封止されている封止体の製造方法であって、(1)支持体、樹脂組成物層およびカバーフィルムがこの順序で積層された封止用シートを、カバーフィルムを剥離せずに近赤外線乃至中赤外線乾燥機で乾燥する工程、および(2)乾燥した封止用シートからカバーフィルムを剥離した後、封止用シートの樹脂組成物層で有機EL素子を封止する工程を含む製造方法を提供する。

Description

封止体の製造方法
 本発明は、基板上の有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子が樹脂組成物層で封止されている封止体(特に、有機ELデバイス)の製造方法に関する。また、本発明は、基板上の有機EL素子を封止する方法に関する。
 有機EL素子は発光材料に有機物質を使用した発光素子であり、低電圧で高輝度の発光を得ることができるため近年脚光を浴びている。しかし、有機EL素子は水分に極めて弱く、水分によって、輝度が低下する、発光しなくなる、電極と発光層との界面が剥離する、金属が酸化して高抵抗化するという問題がある。このため、素子内部を外気中の水分から遮断するために、例えば、基板上に形成された発光層の全面を覆うように樹脂組成物層を形成して有機EL素子を封止することが行われる(例えば、特許文献1~3)。
国際公開第2010/084938号 国際公開第2010/084939号 国際公開第2011/016408号
 支持体上に樹脂組成物層が形成され、有機EL素子を封止するために用いられるシート(以下「封止用シート」と略称することがある。)に存在する微量な水分も、有機EL素子に悪影響を及ぼすことがある。そのため、封止用シートを乾燥した状態で輸送・保存することが望ましい。しかし、その場合でも、水分の侵入を完全に防ぐことは困難であり、微量な水分の侵入がなおも問題となる。
 有機EL素子を封止する前に、封止用シートを乾燥することが考えられるが、乾燥のために封止用シートを高すぎる温度で加熱すると、封止用シート(特にその樹脂組成物層)の変性(例えば、硬化)が進行するため好ましくない。一方、低温での真空乾燥は、乾燥に時間がかかるという問題がある。
 また、封止に使用する前の封止用シートの樹脂組成物層は一般にカバーフィルムで保護されている。封止用シートにおいて、水分は主に樹脂組成物層に含有されると考えられ、封止用シートの樹脂組成物層の乾燥は、カバーフィルムを剥離してから乾燥することが効率的である。しかし、カバーフィルムを剥離してから乾燥すると、乾燥中に樹脂組成物層表面にゴミ等が付着し、有機EL素子に悪影響を及ぼし得る。
 本発明は上述のような事情に鑑みなされたものであって、その目的は、支持体、樹脂組成物層およびカバーフィルムがこの順序で積層された封止用シートのカバーフィルムを剥離せずに、効率的に封止用シートを乾燥する工程を含む、有機EL素子の封止体の製造方法を提供することにある。
 本発明者が鋭意検討した結果、封止用シートで有機EL素子を封止して封止体を製造する際、封止用シートに含まれる微量水分が有機EL素子に悪影響を及ぼし得ること、封止用シートに含まれる水分を一定値以下に減少させることで、有機EL素子の寿命を著しく改善できること、封止工程前に、近赤外線乃至中赤外線乾燥機による乾燥工程を導入することにより、カバーフィルムを剥離しなくとも、効率的に封止用シートを乾燥し水分を除去し得ることを見出した。この知見に基づく本発明は、以下の通りである。
 [1] 基板上の有機EL素子が樹脂組成物層で封止されている封止体の製造方法であって、
 (1)支持体、樹脂組成物層およびカバーフィルムがこの順序で積層された封止用シートを、カバーフィルムを剥離せずに近赤外線乃至中赤外線乾燥機で乾燥する工程、および
 (2)乾燥した封止用シートからカバーフィルムを剥離した後、封止用シートの樹脂組成物層で有機EL素子を封止する工程
を含む製造方法。
 [2] 工程(2)が、工程(1)と同一製造ライン内で行われる前記[1]に記載の製造方法。
 [3] 工程(1)に続いて、工程(2)が行われる前記[1]または[2]に記載の製造方法。
 [4] 工程(1)の乾燥後から工程(2)の封止開始までの時間が1~60分である前記[1]~[3]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [5] 工程(1)の乾燥後から工程(2)の封止開始までの時間が1~30分である前記[1]~[3]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [6] 工程(1)の乾燥後から工程(2)の封止開始までの時間が1~15分である前記[1]~[3]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [7] 工程(1)の乾燥後から工程(2)の封止開始までの時間が1~10分である前記[1]~[3]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [8] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機から照射される近赤外線乃至中赤外線のピーク波長が、1.0~4.0μmの範囲内にある前記[1]~[7]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [9] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機から照射される近赤外線乃至中赤外線のピーク波長が、1.0~3.5μmの範囲内にある前記[1]~[7]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [10] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機から照射される近赤外線乃至中赤外線のピーク波長が、1.25~3.5μmの範囲内にある前記[1]~[7]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [11] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機から照射される近赤外線乃至中赤外線のピーク波長が、1.5~3.5μmの範囲内にある前記[1]~[7]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [12] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機における乾燥温度が60~160℃であり、乾燥時間が0.5~60分である前記[1]~[11]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [13] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機における乾燥温度が60~140℃である前記[12]に記載の製造方法。
 [14] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機における乾燥温度が60~130℃である前記[12]に記載の製造方法。
 [15] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機における乾燥温度が80~130℃である前記[12]に記載の製造方法。
 [16] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機における乾燥温度が90~130℃である前記[12]に記載の製造方法。
 [17] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機における乾燥時間が1~30分である前記[12]~[16]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [18] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機における乾燥時間が5~30分である前記[12]~[16]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [19] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機における乾燥時間が5~15分である前記[12]~[16]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [20] 工程(1)後の封止用シートの含水率が、500重量ppm以下である前記[1]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [21] 工程(1)後の封止用シートの含水率が、400重量ppm以下である前記[1]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [22] 工程(1)後の封止用シートの含水率が、300重量ppm以下である前記[1]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [23] 工程(1)後の封止用シートの含水率が、250重量ppm以下である前記[1]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [24] 工程(1)後の封止用シートの含水率が、200重量ppm以下である前記[1]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [25] 工程(1)後の樹脂組成物層の含水率が、2000重量ppm以下である前記[1]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [26] 工程(1)後の樹脂組成物層の含水率が、1800重量ppm以下である前記[1]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [27] 工程(1)後の樹脂組成物層の含水率が、1600重量ppm以下である前記[1]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [28] 工程(1)後の樹脂組成物層の含水率が、1400重量ppm以下である前記[1]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [29] 工程(1)後の樹脂組成物層の含水率が、1200重量ppm以下である前記[1]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [30] 工程(1)後の樹脂組成物層の含水率が、1000重量ppm以下である前記[1]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [31] 工程(1)後の樹脂組成物層の含水率が、850重量ppm以下である前記[1]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [32] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機による乾燥が、乾燥した空気または乾燥した不活性ガス雰囲気下で行われる前記[1]~[31]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [33] 乾燥した空気または乾燥した不活性ガス中に含まれる水蒸気量が0~500ppmである前記[32]に記載の製造方法。
 [34] 乾燥した空気または乾燥した不活性ガス中に含まれる水蒸気量が0~250ppmである前記[32]に記載の製造方法。
 [35] 乾燥した空気または乾燥した不活性ガス中に含まれる水蒸気量が0~100ppmである前記[32]に記載の製造方法。
 [36] 乾燥した空気または乾燥した不活性ガス中に含まれる水蒸気量が0~50ppmである前記[32]に記載の製造方法。
 [37] 乾燥した空気または乾燥した不活性ガス中に含まれる水蒸気量が0~30ppmである前記[32]に記載の製造方法。
 [38] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機からの赤外線が、カバーフィルムの側から封止用シートに照射される前記[1]~[37]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [39] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機の光源と封止用シートとの距離が、5~100cmである前記[1]~[38]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [40] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機の光源と封止用シートとの距離が、10~50cmである前記[1]~[38]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [41] 近赤外線乃至中赤外線乾燥機の光源と封止用シートとの距離が、10~30cmである前記[1]~[38]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [42] 封止用シートに対する赤外線の照射角度が、0~80度である前記[1]~[41]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [43] 封止用シートに対する赤外線の照射角度が、0~70度である前記[1]~[41]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [44] 封止用シートに対する赤外線の照射角度が、0~60度である前記[1]~[41]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [45] カバーフィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムまたはシクロオレフィンポリマーフィルムである前記[1]~[44]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [46] カバーフィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、またはシクロオレフィンポリマーフィルムである前記[1]~[44]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [47] カバーフィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムである前記[1]~[44]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [48] カバーフィルムの厚さが、10~200μmである前記[1]~[47]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [49] カバーフィルムの厚さが、20~200μmである前記[1]~[47]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [50] カバーフィルムの厚さが、10~125μmである前記[1]~[47]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [51] カバーフィルムの厚さが、20~125μmである前記[1]~[47]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [52] 工程(2)における有機EL素子の封止が、樹脂組成物層が有機EL素子と接するように封止用シートと基板とを積層することにより行われる、前記[1]~[51]のいずれか一つに記載の製造方法。
 [53] 工程(2)の積層が、不活性ガス雰囲気下または真空下で行われる前記[52]に記載の製造方法。
 本発明の方法によれば、支持体、樹脂組成物層およびカバーフィルムがこの順序で積層された封止用シートのカバーフィルムを剥離せずに、効率的に封止用シートを乾燥させることができる。また、本発明の方法によれば、比較的低い温度でも効率的に封止用シートを乾燥させることができる。
[工程(1)]
 本発明の方法は、近赤外線乃至中赤外線乾燥機を用いて、カバーフィルムを剥離せずに封止用シートを乾燥する工程(1)を含む。
(1-1)近赤外線乃至中赤外線乾燥機
 本明細書において近赤外線乃至中赤外線乾燥機とは、近赤外線乃至中赤外線を照射する乾燥機を意味する。近赤外線乃至中赤外線乾燥機の光源(ヒーター)に用いられるフィラメント(熱源)としては、例えばタングステン、ニクロム、カーボン、カンタル(登録商標)等が挙げられ、タングステン、カンタルが好ましく、特にタングステンが好ましい。効率的に樹脂組成物層を乾燥させるために、ピーク波長が1.0~4.0μmの範囲内にある近赤外線乃至中赤外線を照射する乾燥機を用いることが好ましい。ピーク波長は、より好ましくは1.0~3.5μm、さらに好ましくは1.25~3.5μm、さらに好ましくは1.5~3.5μmの範囲内にある。なお、本明細書において近赤外線乃至中赤外線領域は、波長が0.78~4.0μmの範囲を意味し、近赤外線領域は0.78μm以上2.0μm未満の範囲を意味し、中赤外線領域は2.0μm以上4.0μm以下の範囲を意味する。本明細書においては、近赤外線乃至中赤外線を赤外線、近赤外線乃至中赤外線乾燥機を赤外線乾燥機と略称することがある。
 近赤外線乃至中赤外線乾燥機による乾燥は、乾燥した空気または乾燥した不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン等が挙げられる。空気または不活性ガス中に含まれる水蒸気量は、好ましくは0~500ppm(即ち、0~500μmol/mol)、より好ましくは0~250ppm、さらに好ましくは0~100ppm、さらに好ましくは0~50ppm、特に好ましくは0~30ppmである。
 樹脂組成物層への悪影響を避け、且つ効率的な乾燥のために、乾燥温度は、好ましくは60~160℃、より好ましくは60~140℃、より一層好ましくは60~130℃、さらに一層好ましくは80~130℃、特に好ましくは90~130℃であり、乾燥時間は、好ましくは0.5~60分、より好ましくは1~30分、より一層好ましくは5~30分、さらに好ましくは5~15分である。ここで乾燥温度とは、樹脂組成物上のカバーフィルムの表面温度を意味し、カバーフィルム上に表面接触型K熱電対を取付けることで測定することができる。また、乾燥時間とは、カバーフィルムの表面温度が所定の乾燥温度になっている時間を意味する。
 赤外線は、カバーフィルムの側から封止用シートに照射することが好ましい。効率的に封止用シートを乾燥させるために、近赤外線乃至中赤外線乾燥機の光源(ヒーター)と封止用シートとの距離は、好ましくは5~100cm、より好ましくは10~50cm、さらに好ましくは10~30cmであり、赤外線の照射角度は、好ましくは0~80度、より好ましくは0~70度、さらに好ましくは0~60度である。
 赤外乾燥機に搬送する際、封止用シートのたわみなどを防ぐために、封止用シートをガラス基板等に固定した状態で赤外乾燥機に搬送し、乾燥することができる。
 乾燥のために、市販の近赤外線乃至中赤外線乾燥機を使用することができる。市販の近赤外線乃至中赤外線乾燥機としては、例えば、日本ガイシ社製の近赤外波長制御システム等が挙げられる。
(1-2)封止用シート
 工程(1)では、支持体、樹脂組成物層およびカバーフィルムがこの順序で積層された封止用シートを、カバーフィルムを剥離せずに乾燥させる。封止用シートとしては、従来公知の封止用シートを使用することができる。
(1-2-1)支持体
 封止用シートの支持体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルムが挙げられる。プラスチックフィルムは1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。支持体は、好ましくは、PETフィルム、PENフィルムまたはCOPフィルムであり、より好ましくはPETフィルムである。
 封止用シートの防湿性を向上させるために、バリア層を有するプラスチックフィルムを支持体として用いてもよい。封止用シートにおいて、バリア層と樹脂組成物層とは接触していてもよく、バリア層と樹脂組成物層とは接触していなくてもよい(即ち、樹脂組成物層と接触する支持体の面の反対側の支持体の面に、バリア層が形成されていてもよい)。バリア層としては、例えば、窒化ケイ素等の窒化物、酸化アルミニウム等の酸化物、ステンレス箔、アルミ箔等の金属箔等が挙げられる。バリア層は2層以上の複層構造であってもよい。バリア層を有するプラスチックフィルムのプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー等のフィルムが挙げられる。プラスチックフィルムは2層以上の複層構造であってもよい。バリア層を有するプラスチックフィルムは市販品を使用してもよい。アルミ箔付きポリエチレンテレフタレートフィルムの市販品としては、例えば、東海東洋アルミ販売社製「PET付Al(1N30)」、福田金属社製「PETツキAL3025」等が挙げられる。
 例えば、本発明の製造方法で得られる封止体をディスプレイ用途に使用する場合には、偏光板等を支持体として使用してもよい。また、支持体は、バリア層を有するプラスチックフィルムおよび偏光板などの異なる機能を有する複数の層から構成されていてもよい。例えば、バリア層を有するプラスチックフィルムと偏光板とを光学粘着シート(OCA)等の接着剤で貼り合わせたものを、支持体として用いてもよい。この場合、封止用シートは、バリア層を有するプラスチックフィルムが樹脂組成物層と接触する構成となる。
 支持体には、シリコーン樹脂系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤等による離型処理、マット処理、コロナ処理等が施されていてもよい。支持体の厚さは、特に限定されない。取扱い性等の観点から、支持体の厚さの下限は、好ましくは10μm、より好ましくは20μmであり、その上限は、好ましくは200μm、より好ましくは125μmである。支持体の厚さの好ましい範囲(即ち、好ましい上下限の組合せ)は、(i)10~200μm、(ii)20~200μm、(iii)10~125μm、および(iv)20~125μmである。
(1-2-2)カバーフィルム
 封止用シートのカバーフィルムとしては、支持体のプラスチックフィルムと同様のものが挙げられる。カバーフィルムは、好ましくはPETフィルム、PENフィルム、PPフィルムまたはCOPフィルムであり、より好ましくはPETフィルム、PENフィルムまたはCOPフィルムであり、さらに好ましくはPETフィルムである。カバーフィルムには、シリコーン樹脂系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤等による離型処理、マット処理、コロナ処理等が施されていてもよい。カバーフィルムは2層以上の複層構造であってもよい。カバーフィルムの厚さは、特に限定されない。取り扱い性および封止用シートの乾燥等の観点から、カバーフィルムの厚さの下限は、好ましくは10μm、より好ましくは20μmであり、その上限は、好ましくは200μm、より好ましくは125μmである。カバーフィルムの厚さの好ましい範囲(即ち、好ましい上下限の組合せ)は、(i)10~200μm、(ii)20~200μm、(iii)10~125μm、および(iv)20~125μmである。
(1-2-3)樹脂組成物層
 本発明で用いる封止用シートは、熱硬化型の封止用シートでもよく、感圧接着型の封止用シートでもよい。ここで、熱硬化型の封止用シートとは、熱硬化性樹脂組成物層を有する封止用シートであって、該封止用シートと基板との積層後に、それらを加熱して、硬化した樹脂組成物層(封止層)を形成するシートを意味する。感圧接着型の封止用シートとは、既に封止層が形成されている封止用シートであって、該封止用シートと基板との積層後に加熱が必ずしも必要ではないシートを意味する。熱硬化型の封止用シートの樹脂組成物層を形成するための熱硬化性樹脂組成物に特に限定は無く、WO 2010/084938 に記載のもの等、従来公知のものを使用することができる。感圧接着型の封止用シートの樹脂組成物層を形成するための樹脂組成物(以下「感圧接着型の組成物」と略称することがある。)も特に限定は無く、WO 2013/108731、WO 2011/062167に記載のもの等の、従来公知のものを使用することができる。樹脂組成物層はWO 2011/016408に記載のもの等の、樹脂組成物層が2層以上された複層構造であってもよい。
 熱硬化性樹脂組成物は、好ましくは、エポキシ樹脂および硬化剤を含有する。エポキシ樹脂および硬化剤に特に限定は無く、従来公知のものを使用することができる。熱硬化性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂を含有していてもよい。
 感圧接着型の組成物は、好ましくは、α-オレフィン系樹脂および粘着付与剤を含有する。α-オレフィン系樹脂および粘着付与剤に特に限定は無く、従来公知のものを使用することができる。α-オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリイソブチレン等のα-オレフィンの重合体が挙げられる。α-オレフィン系樹脂は共重合体でもよい。該共重合体としては、異なるα-オレフィンの共重合体、α-オレフィンとα-オレフィン以外の単量体(例えば、スチレン、非共役ジエン等)との共重合体が挙げられる。
 熱硬化性樹脂組成物および感圧接着型の組成物のいずれも、添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、例えば、吸湿性金属酸化物(例えば、酸化カルシウム、焼成ハイドロタルサイト等)、吸湿性金属酸化物以外の無機充填剤(例えば、シリカ、マイカ、タルク等)が挙げられる。
[工程(2)]
 本発明の方法は、乾燥した封止用シートからカバーフィルムを剥離した後、封止用シートの樹脂組成物層で有機EL素子を封止する工程(2)を含む。工程(1)の効果を活かすため、工程(2)が、工程(1)と同一製造ライン内で行われることが好ましい。また同理由により、工程(1)の後から工程(2)までの間が60分以内であることが好ましい。また同理由により、工程(1)に続いて、工程(2)が行われること(詳しくは、工程(1)の後に、他の工程が行われずに、工程(2)が行われること)が好ましい。
(2-1)基板
 本発明で使用する基板に特に限定はなく、公知のものを使用することができる。基板は、好ましくはガラス、酸化インジウムスズ(ITO)付きガラス、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)およびシクロオレフィンポリマー(COP)からなる群から選ばれる少なくとも一つである。基板の厚さは、好ましくは0.1~1.0mm、より好ましくは0.1~0.7mmである。有機EL素子の厚さは、好ましくは0.01~1μm、より好ましくは0.05~0.5μmである。
 有機EL素子は、水分による劣化を抑制するための他の構造を有していてもよい。例えば、有機EL素子上にはパッシベーション膜が形成されていてもよい。この場合、封止用シートはパッシベーション膜上から積層されることになる。パッシベーション膜は、特に限定されず、例えば、スパッタ、CVD法等により形成されるSiN、SiON、SiO、Al、TiO等の無機膜;アクリル樹脂、ポリイミド系パリレン等の高分子膜と、無機膜とが積層された多層構造の積層膜;等の公知のパッシベーション膜を使用することができる。パッシベーション膜の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1~3μmである。
 有機EL素子からの光を取り出すために、基板および封止用シートの支持体のいずれか一方が透明であることが必要である。例えば、封止用シートに不透明な支持体(例えば、不透明なバリア層を有するプラスチックフィルム)を使用する場合、基板側から光を取り出すために、透明な基板を使用する必要がある。
(2-2)封止
 封止は、樹脂組成物層が有機EL素子と接するように、封止用シートと基板とを積層することにより行うことができる。なお、前記有機EL素子には、上述したような、劣化を抑制するための他の構造を有する有機EL素子も含まれる。例えば、前記有機EL素子がパッシベーション膜を有する場合、「樹脂組成物層が有機EL素子と接する」とは、「樹脂組成物層が有機EL素子のパッシベーション膜と接する」ことを意味する。
 乾燥した封止用シートに水分が再度吸着することを防止するために、工程(1)の乾燥後に速やかに、有機EL素子を有する基板を、封止用シートの樹脂組成物層で封止することが好ましい。工程(1)の乾燥後から工程(2)の封止開始までの時間は、大気雰囲気下であれば、好ましくは1~60分、より好ましくは1~30分、さらに好ましくは1~15分、特に好ましくは1~10分である。ここで、「工程(2)の封止開始」とは、封止用シートからカバーフィルムを剥離した後、封止用シートの樹脂組成物層が有機EL素子と接した時点をいう。
 封止は、乾燥した封止用シートの樹脂組成物層への水分の吸着等を防止するために、不活性ガス雰囲気下または真空下で行うのが好ましい。不活性ガスとしては、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン等が挙げられる。不活性ガス雰囲気下で封止を行う場合の周囲圧力(不活性ガスの圧力)は、好ましくは1×10Pa程度である。真空下で封止を行う場合の周囲圧力(減圧度)は、好ましくは1~1×10Pa、より好ましくは1~1×10Paである。
 積層に使用する装置に特に限定は無く、公知のもの、例えばロールラミネーター、プレス機等を使用することができる。また、複数の装置、例えば、ロールラミネーターとプレス機とを併用してもよい。
(2-2-1)ロールラミネーター
 ロールラミネーターを使用する場合、そのロール速度は、支持体に対する樹脂組成物層の良好な密着性を達成するために、好ましくは10~1500mm/分、より好ましくは100~500mm/分である。
 ロールラミネーターのロール圧は、有機EL素子へのダメージを避けるために、好ましくは0~0.5MPa、より好ましくは0~0.3MPaである。ここでロール圧とは、エアシリンジによる加圧力を意味し、ゲージ圧(元圧)として表示される。また、ロール圧が0であるとは、加圧力が0を意味する。ロール圧が0である場合、ロールラミネーターによる積層後に、後述するプレス機で積層体をプレスすることが好ましい。
 ロールラミネーターのロール温度は、樹脂組成物層を軟化させ、基板への追従性を向上させるために、好ましくは30~120℃、より好ましくは40~110℃、さらに好ましくは50~100℃である。ここでロール温度とは、ロールにヒーターを内蔵し、デジタル制御したロール表面の温度を意味し、表面接触型K熱電対によって測定することができる。
 積層のために、市販のロールラミネーターを使用することができる。市販のロールラミネーターとしては、例えば、フジプラ社製「LPD2325」、大成ラミネーター社製「ロールラミネーターVA770H」、「ロールラミネーターVA700」、「ロールラミネーターVAII-700」、伯東社製「Mach630up」などが挙げられる。ロールラミネーターのロールの材質としては、例えば、ステンレス鋼、ゴムなどが挙げられ、シリコーンゴムが好ましい。
(2-2-2)プレス機
 プレス機を使用する場合、そのプレス圧は、圧力によるEL素子へのクラックを防ぐために、好ましくは0.01~0.5MPa、より好ましくは0.01~0.3MPaである。ここでプレス機のプレス圧とは、真空油圧シリンダーや荷重によって制御された被プレス体にかかる圧力(即ち、封止用シート表面にかかる圧力)を意味する。
 プレス機のプレス温度は、好ましくは30~120℃、より好ましくは40~120℃、さらに好ましくは50~110℃、更に一層好ましくは60~100℃であり、そのプレス時間は、好ましくは20~450秒、より好ましくは60~300秒である。ここでプレス機のプレス温度は、プレス機のプレス部分(例えば、金属板等の平板)表面にカートリッジヒーターを内蔵し、デジタル制御したプレス部分表面の温度を意味し、表面接触型K熱電対によって測定することができる。
 積層のために、市販のプレス機を使用することができる。市販のプレス機としては、例えば、モートン社製「バッチ式真空加圧ラミネーターCVP-300」、北川精機社製、真空加圧プレス機「VHI-2051」などの平板プレス機が挙げられる。プレス用の平板の材質としては、例えば、ステンレス鋼、鉄等の合金などが挙げられ、ステンレス鋼が好ましい。
(2-3)樹脂組成物層の硬化
 熱硬化型の封止用シートを使用する場合、封止用シートと基板との積層体を加熱して、硬化した樹脂組成物層(即ち、封止層)を形成する。硬化は、例えば、熱風循環式オーブン、赤外線ヒーター、ヒートガン、高周波誘導加熱装置、ホットプレートなどを用いて行うことができる。積層のためにプレス機を用いて熱プレスを行う場合、積層および樹脂組成物層の硬化を同時に行ってもよい。硬化温度は、使用する樹脂組成物層および支持体により異なるが、好ましくは80~120℃、より好ましくは80~110℃であり、硬化時間は、好ましくは10~120分、より好ましくは10~60分である。形成される硬化した樹脂組成物層の厚さは、好ましくは3~200μm、より好ましくは5~150μm、さらに好ましくは10~100μmである。
 感圧接着型の封止用シートを使用する場合、該封止用シートと基板との積層前に、該封止用シートを加熱することによって、樹脂組成物層は既に硬化されている。しかし、該封止用シートと基板との積層後に、これらをさらに加熱してもよい。感圧接着型の封止用シートを積層後に加熱する場合、有機EL素子の熱劣化を避けるために、その加熱温度は、好ましくは50~150℃、より好ましくは60~100℃、さらに好ましくは60~90℃である。
 封止用シートの水分は、後述する試験例1に記載の条件でカールフィッシャー水分測定装置を用いて測定できる。封止用シートの含水率は、測定された水分(重量)および封止用シートの重量から下記式に基づき算出することができる。
 封止用シートの含水率(重量ppm)=(測定された水分)/(封止用シートの重量)×10
 工程(1)後の封止用シートの含水率は、好ましくは500重量ppm以下、より好ましくは400重量ppm以下、さらに好ましくは300重量ppm以下、特に好ましくは250重量ppm以下、最も好ましくは200重量ppm以下である。
 なお封止用シートに含まれる水分は、専ら樹脂組成物層に含まれると考えられるため、含水率の評価は、水分が樹脂組成物層のみに含まれると仮定し、樹脂組成物層に含まれる含水率に換算した値に基づいて行うことが好ましい。樹脂組成物層に含まれる含水率は、上記のようにして測定された封止用シートの水分(重量)、封止用シートの重量、および樹脂組成物層の重量比から下記式に基づき算出することができる。
 樹脂組成物層の含水率(重量ppm)=(測定された水分)/(封止用シートの重量×樹脂組成物層の重量比)×10
 上記式で用いる樹脂組成物層の重量比は、例えば、封止用シートにおける支持体、カバーフィルム等の他の層の重量を予め測定しておくことで、下記式に基づき算出することができる。
 樹脂組成物層の重量比=(封止用シートの重量-他の層の重量)/封止用シートの重量
 工程(1)後の樹脂組成物層の含水率は、好ましくは2000重量ppm以下、より好ましくは1800重量ppm以下、より一層好ましくは1600重量ppm以下、さらに好ましくは1400重量ppm以下、さらに一層好ましくは1200重量ppm以下、特に好ましくは1000重量ppm以下、最も好ましくは850重量ppm以下である。
 以下の製造例、試験例および実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製造例1:熱硬化型の封止用シート1の製造
 液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製「jER828EL」、エポキシ当量:約185g/eq)56重量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製「KBM403」)1.2重量部、タルク粉末(日本タルク社製「FG-15」)2重量部、および焼成ハイドロタルサイト(協和化学社製「KW2200」)15重量部を混練後、3本ロールミルにて分散を行い、混合物を得た。
 硬化促進剤(サンアプロ社製「U-3512T」)1.5重量部を、フェノキシ樹脂のメチルエチルケトン(MEK)溶液(三菱化学社製「YL7213B35」、濃度:35重量%)81重量部(フェノキシ樹脂:28.4重量部)に溶解させた混合物に、3本ロールミルにより分散して調製した上記混合物と、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製「jER1001」、エポキシ当量:約475g/eq)MEK溶液(濃度:80重量%)30重量部と、有機溶剤分散型コロイダルシリカ(シリカ粒径:10~15nm、固形分:30重量%、MEK溶剤、日産化学工業社製「MEK-EC-2130Y」)20重量部と、イオン液体硬化剤(N-アセチルグリシンテトラブチルホスホニウム塩)3重量部とを配合し、高速回転ミキサーで均一に分散して樹脂組成物ワニスを得た。
 支持体としてバリア層を有するプラスチックフィルム(東海東洋アルミ販売社製「PET付Al(1N30)」、プラスチックフィルム:厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、バリア層:厚さ30μmのアルミニウム箔)を使用し、得られた樹脂組成物ワニスを、乾燥後の樹脂組成物層の厚さが20μmとなるようにダイコーターにて支持体のバリア層上に均一に塗布し、80~100℃(平均90℃)で5分間乾燥した(樹脂組成物層中の残留溶媒量:2重量%)。
 カバーフィルムとしてアルキッド系離型剤で処理された厚さ38μmのPETフィルムを使用し、これを樹脂組成物層の表面に貼り合わせながらロール状に巻き取った。ロール状の封止用シートを幅507mmにスリットし、封止用シート1(横:507mm、縦:336mm)を得た。
製造例2:感圧接着型の封止用シート2の製造
 ポリイソブチレン(BASF社製「Oppanol B100」、33重量%イプゾール150溶液)41重量部に、水添脂環式石油樹脂(エクソンモービル社製「Escorez5340」)20重量部と、液状ポリイソブチレン(新日本石油社製「Tetrax3T」)5重量部と、無水マレイン酸変性イソブチレン(新日本石油社製「HV-300M」)9重量部とを混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して混合溶液を得た。この混合溶液に、エポキシ樹脂(DIC社製「HP7200H」、50重量%イプゾール溶液)5.3重量部と、アニオン重合型硬化剤(2,4,6-トリス(ジアミノメチル)フェノール)0.6重量部とを混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、ワニスを得た。
 支持体としてバリア層を有するプラスチックフィルム(東海東洋アルミ販売社製「PET付Al(1N30)」、プラスチックフィルム:厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、バリア層:厚さ30μmのアルミニウム箔)を使用し、得られたワニスを乾燥後の樹脂組成物層の厚さが20μmになるようダイコーターにて均一に塗布し、80℃で30分間乾燥し、130℃で30分間加熱硬化させることにより、樹脂組成物シートを得た。カバーフィルムとしてシリコーン系離型剤で処理された厚さ30μmのPETフィルムを使用し、これを樹脂組成物層の表面に貼り合わせながらロール状に巻き取った。ロール状の封止用シートを幅507mmにスリットし、封止用シート2(横:507mm、縦:336mm)を得た。
製造例3:感圧接着型の封止用シート3の製造
 無水マレイン酸変性ポリプロピレン/ポリブテン共重合体(星光PMC社製「T-YP279」、プロピレン単位/ブテン単位=64重量%/36重量%、無水マレイン酸基濃度0.464mmol/g、数平均分子量35000、ランダム共重合体、40重量%スワゾール溶液)20重量部と、焼成ハイドロタルサイト(協和化学工業社製「DHT-4C」)14重量部とを混合し3本ロールで混練した後、シクロヘキシル環含有飽和炭化水素樹脂精製物(荒川化学社製「TFS13-030」、60重量%トルエン溶液)50重量部を高速回転ミキサーで混合して均一の混合溶液を得た。得られた混合溶液と、グリシジルメタクリレート変性プロピレン/ポリブテン共重合体(星光PMC社製「T-YP276」、グリシジルメタクリレート変性ポリプロピレン/ポリブテン共重合体、プロピレン単位/ブテン単位=64重量%/36重量%、グリシジル基濃度0.638mmol/g、数平均分子量57000、ランダム共重合体、40重量%スワゾール溶液)14重量部と、アニオン重合型硬化剤(2,4,6-トリス(ジアミノメチル)フェノール)0.5重量部とを高速回転ミキサーで均一に混合し、ワニスを得た。
 支持体としてバリア層を有するプラスチックフィルム(東海東洋アルミ販売社製「PET付Al(1N30)」、プラスチックフィルム:厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、バリア層:厚さ30μmのアルミニウム箔)を使用し、得られたワニスを乾燥後の樹脂組成物層の厚さが30μmになるようダイコーターにて均一に塗布し、80℃で30分間乾燥し、130℃で60分間加熱硬化させることにより、樹脂組成物シートを得た。カバーフィルムとしてシリコーン系離型剤で処理された厚さ38μmのPETフィルムを使用し、これを樹脂組成物層の表面に貼り合わせながらロール状に巻き取った。ロール状の封止用シートを幅507mmにスリットし、封止用シート3(横:507mm、縦:336mm)を得た。
試験例1:乾燥した封止用シートおよび樹脂組成物層の含水率の算出
 赤外線乾燥機(日本ガイシ社製「近赤外波長制御システム」、フィラメント:カンタルまたはタングステン)、熱風乾燥機(ヤマト科学社製「精密恒温器」)または真空乾燥機(ヤマト科学社製「角型真空乾燥機」、減圧度:100Pa)を用いて、下記表1~3に示す温度および時間で、上述のようにして得られた封止用シート1~3を、カバーフィルムを剥離して、またはカバーフィルムを剥離せずに乾燥した。
 赤外線乾燥機を用いた乾燥は、窒素雰囲気(水蒸気量:20ppm以下)下で赤外線をカバーフィルムの側から封止用シートに照射して行った。赤外線乾燥機から照射される赤外線のピーク波長は、フィラメントがカンタルの場合は3μm付近、フィラメントがタングステンの場合は1.5μm付近であった。なお、封止用シート1および3の乾燥に用いた赤外線乾燥機のフィラメントはカンタルであり、封使用シート2の乾燥に用いた赤外線乾燥機のフィラメントはタングステンであった。また、赤外線乾燥機の光源(ヒーター)と封止用シートとの距離を15cmに調整し、赤外線の照射角度が0~60度となるように調整した。
 乾燥させた封止用シート1~3から試料(横:約100mm、縦:約100mm、重量:100~300mg)を切り出し、カバーフィルムを剥離して、封止用シートの水分を、電量滴定法のカールフィッシャー水分測定装置(三菱化学アナリテック社製「微量水分測定装置CA-200」)を用いて測定した。装置は、加熱可能なサンプルを設置するガラス容器と、サンプルを加熱する際に気化した水分を滴定する反応液が入った滴定装置から構成される。気化した水分は、流量:250±25ml/minの窒素を流すことでガラス容器から滴定装置の反応液側に移動する。測定は、窒素雰囲気下(水蒸気量<0.1ppm)に置換したガラス容器内に、サンプルを投入し、130℃の条件下で気化した水分を測定し、封止用シートの含水率および樹脂組成物層の含水率を算出した。結果を下記表1~3に示す。
試験例2:乾燥した封止用シートのCa膜での封止性評価試験
 有機EL素子の代わりにCa膜を形成したガラス基板を用いて、有機EL素子封止の模擬実験を行い、乾燥した封止用シートによる封止性を評価した。
 詳しくは、まず、ガラス基板(厚さ:700μm、横:50mm、縦:50mm)にCaを蒸着させて、Ca膜(厚さ:約300nm、横:40mm、縦:40mm)を形成した。得られたガラス基板は、Ca膜の周りに5mmの封止幅(即ち、Ca膜が形成されていないガラス基板と封止用シートとが接触する幅)を有していた。
 次いで、下記表1~3に示す温度および時間で試験例1に記載したようにして封止用シート1~3(横:50mm、縦:50mm)を乾燥し、乾燥後から180秒で、樹脂組成物層がCa膜と接するように封止用シートとガラス基板とを積層し、Ca膜を封止した。この積層は、ロールラミネーター(フジプラ社製「LPD2325」、ロールの材質:ゴム)を、ロール温度:90℃、ロール速度:360mm/分、ロール圧:0.2MPa、窒素雰囲気下の条件で用いて行った。また、熱硬化型の封止用シート1を用いた場合には、ホットプレート(アズワン社製「HP-2SA」)を用いて、封止用シートとガラス基板との積層体を雰囲気下110℃で30分加熱して、樹脂組成物層を熱硬化させた。
 上述のようにして得られた封止用シートとガラス基板との積層体を、加速試験機(エスペック社製「小型環境試験器 SH-222」、温度:60℃、湿度:90%RH)に入れ、Ca(不透明)+2HO→Ca(OH)(透明)という反応によって、不透明なCa膜が5mm縮小した時間(縮小開始時間)を、封止用シートの封止性の指標として測定し、以下の基準で評価した。縮小開始時間が長いほど、その封止用シートの封止性は優れている。結果を下記表1~3に示す。
○:縮小開始時間が600時間以上
△:縮小開始時間が300時間以上600時間未満
×:縮小開始時間が300時間未満
 また、熱硬化型の封止用シート1を用いた場合は、樹脂組成物層の熱硬化後にCa膜表面を目視で観察し、以下の基準で評価した。また、感圧接着型の封止用シート3を用いた場合のCa膜表面を目視で観察し、以下の基準で評価した。結果を下記表1および3に示す。
○:封止前後でCa膜表面に変化がなく、鏡面状の銀色の光沢が見られる。
△:Ca膜表面の銀色の光沢が鈍くなり、灰色に変色する。
×:Ca膜が消失し、基材側から見た際に多数の凹凸が見られる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表1に示すように、乾燥しなかった封止用シート1(No.1-5、封止用シートの含水率:1290重量ppm)または真空乾燥機を用いてカバーフィルムを剥離せずに乾燥した封止用シート1(No.1-4、封止用シートの含水率:768重量ppm)を使用した封止性評価試験では、樹脂組成物層の硬化後にガラス基板上のCa膜表面が劣化した。また、熱風乾燥機(100℃、5分)を用いてカバーフィルムを剥離せずに乾燥した封止用シート1(No.1-3、封止用シートの含水率:511重量ppm)を使用した封止性評価試験では、樹脂組成物層の硬化後にガラス基板上のCa膜表面がやや劣化した。これらの結果から、その含水率が500重量ppmを超える封止用シートは、封止のために不適切であることが示唆される。
 また、表1に示すように、熱風乾燥機(100℃、5分)を用いてカバーフィルムを剥離して乾燥した封止用シート1(No.1-2)は、その含水率が153重量ppmであり、且つ縮小開示時間が600時間を超えており、含水率および封止性のいずれも良好であった。しかし、カバーフィルムを剥離して乾燥を行うと、乾燥中に樹脂組成物層が汚染され、その結果、有機EL素子に悪影響を及ぼすおそれがある。
 また、表1に示すように、近赤外線乃至中赤外線乾燥機(100℃、5分)を用いることにより、カバーフィルムを剥離しなくとも、封止用シート1(No.1-1)の含水率を75重量ppmまで低減させることができる。これは、近赤外照射でカバーフィルムおよび樹脂組成物層の水分が励起され、カバーフィルムを介して蒸発したためであると推定される。
 表2に示すように、乾燥しなかった封止用シート2(No.2-5)の含水率は2900重量ppmと高く、これは封止に不適切であることが示唆される。また、熱風乾燥機(100℃、5分)を用いてカバーフィルムを剥離せずに乾燥した封止用シート2の含水率(No.2-4)は1131重量ppmと高く、且つその縮小開始時間は300時間未満と短かった。
 また、表2に示すように、熱風乾燥機を用いて高温(No.2-2、130℃)または長時間(No.2-3、840分=14時間)で乾燥することによって、カバーフィルムを剥離しなくとも、封止用シートの含水率を低減させ、その封止性を向上させることができる。しかし、高温乾燥は樹脂組成物層に悪影響を及ぼすおそれがあり、また長時間乾燥は効率が悪い。
 また、表2に示すように、近赤外線乃至中赤外線乾燥機(110℃、5分)を用いることにより、カバーフィルムを剥離しなくとも、封止用シート2(No.2-1)の含水率を31重量ppmまで低減させることができる。この結果から、近赤外線乃至中赤外線乾燥機を用いる乾燥は、熱硬化型の封止用シートだけでなく、感圧接着型の封止用シートにも有用であることが分かる。
 表3に示すように、乾燥しなかった封止用シート3(No.3-6、封止用シートの含水率:3890重量ppm、樹脂組成物層の含水率:18507重量ppm)またはカバーフィルムを剥離せずに熱風乾燥機(130℃、30分)を用いて乾燥した封止用シート3(No.3-3、封止用シートの含水率:1114重量ppm、樹脂組成物層の含水率:5433重量ppm)を使用した封止性評価試験では、ガラス基板上のCa膜表面が劣化した。これらの結果から、樹脂組成物層の含水率で2000重量ppmを超える封止用シートは、封止のために不適切であることが示唆される。
 また、表3に示すように、熱風乾燥機を用いて長時間(No.3-4、130℃、60分)乾燥することによって、カバーフィルムを剥離しなくても、ある程度封止用シートの含水率を低減させることができるが、乾燥効率が悪く、封止性能を向上させにくい傾向にあることが示唆される。
 また、表3に示すように、近赤外乃至中赤外乾燥機を用いることにより、カバーフィルムを剥離しなくとも、短時間(10~30分)で封止用シート3(No.3-1およびNo.3-2)の含水率を57~64重量ppm、樹脂組成物層の含水率を272~307重量ppmにまで低減させることができ、封止性能を向上させることができる。
試験例3:乾燥した封止用シートの有機ELでの封止性能評価試験
 有機EL素子を用いて、乾燥した封止用シートによる封止性を評価した。
 詳しくは、まず酸化インジウムスズ(ITO)付ガラス基板(ジオマテック社製)に発面積が4mmとなるように有機EL素子(有機膜の厚さ:110nm、Al陰極の厚さ:100nm)を形成した。
 次いで、下記表4および5に示す温度および時間で試験例1に記載したようにして封止用シート1または3(横:15mm、縦:25mm)を乾燥し、乾燥後から180秒で、樹脂組成物が有機EL素子と接するように封止用シートとITO付ガラス基板とを積層し、有機EL素子を封止した。この積層は、ロールラミネーター(フジプラ社製「LPD2325」、ロールの材質:ゴム)を、ロール温度:90℃、ロール速度:360mm/分、ロール圧:0.2MPa、窒素雰囲気下の条件で用いて行った。また、熱硬化型の封止用シート1を用いた場合には、ホットプレート(アズワン社製「HP-2SA」)を用いて、樹脂用シートとガラス基板との窒素雰囲気下110℃、30分加熱して、樹脂組成物を熱硬化させた。
 上述のようにして得られた封止用シート1で封止された有機EL素子の発光面をCCDカメラ(キーエンス社製)で100倍の倍率で観察し、発光面の全面積中の封止直後のダークスポットの割合を計測し、評価した。ここで、ダークスポットとは、素子が水分と接した際に生じる非発光部分を意味する。このダークスポットの割合が小さいほど、その封止用シートは封止性能に優れている。結果を表4に示す。
○:ダークスポットの割合が1.0%未満
△:ダークスポットの割合が1.0%以上5.0%未満
×:ダークスポットの割合が5.0%以上
 感圧接着型の封止用シート3を用いた場合、まず、後述する加速試験の前に、上述のようにして得られた封止用シートで封止された有機EL素子の発光面をCCDカメラで100倍の倍率で観察し、その発光面積(初期発光面積)を計測した。次いで封止用シートを窒素雰囲気下85℃で100時間加熱して、劣化の加速試験を行った。この加速試験後の有機EL素子の発光面をCCDカメラで100倍の倍率で観察し、加速試験後でも発光する発光面の面積(発光残存面積)を計測した。上記のようにして計測した初期発光面積および発光残存面積から、発光残存面積の割合を下記式: 
 発光残存面積の割合(%)=初期発光面積/発光残存面積×100
に基づき算出した。結果を下記表5に示す。
○:発光残存面積の割合が70%以上
△:発光残存面積の割合が50%以上70%未満
×:発光残存面積の割合が50%未満
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
 表4に示すように、乾燥しなかった封止用シート1(No.1-10、封止用シートの含水率:1290重量ppm)または熱風乾燥機を用いてカバーフィルムを剥離せずに乾燥した封止用シート1(No.1-9、封止用シートの含水率:511重量ppm)を使用した封止性能評価試験では、封止直後に有機EL素子の発光面に多数のダークスポットが存在した。Ca膜を用いた試験例2の結果と同様、その含水率が500重量ppmを超える封止用シートは、封止のために不適切であることが、有機EL素子を用いた本試験例でも示唆される。
 また、表4に示すように、熱風乾燥機(100℃、10分)を用いてカバーフィルムを剥離して乾燥した封止用シート1(No.1-8)は、封止用シートの含水率が107重量ppmであり、且つ封止直後に有機EL素子の発光面に存在するダークスポットが少なかった。しかし、カバーフィルムを剥離して乾燥を行うと、乾燥中に樹脂組成物が汚染され、その結果、有機EL素子に悪影響を及ぼす可能性がある。
 また、表4に示すように、近赤外線乃至中赤外線乾燥機(90℃、5分~10分)を用いることにより、カバーフィルムを剥離しなくとも、封止用シート1(No.1-6およびNo.1-7)の含水率を150重量ppmまで低減させることができる。これらを用いて有機EL素子を封止した場合は、ダークスポットの割合が少なく、良好に封止できた。
 表5に示すように、乾燥しなかった封止用シート3(No.3-12、封止用シートの含水率:2900重量ppm)または熱風乾燥機を用いてカバーフィルムを剥離せずに短時間乾燥した封止用シート3(No.3-10、封止用シートの含水率:710重量ppm)を使用した封止性能評価試験では、発光残存面積の割合が大幅に低下した。この結果は、乾燥が不充分であるため、封止用シート3に水分が残存し、有機EL素子の劣化につながったためであると考えられる。
 また、表5に示すように近赤外線乃至中赤外線乾燥機(130℃、5分~10分)を用いることにより、カバーフィルムを剥離しなくとも、封止用シート3(No.3-7およびNo.3-8)の含水率を約100重量ppmまで低減させることができる。この結果から、近赤外乃至中赤外乾燥機を用いる乾燥は、熱硬化型の封止用シートだけでなく、感圧接着型の封止用シートにも有用であることが分かる。
 本発明の方法によれば、支持体、樹脂組成物層およびカバーフィルムがこの順序で積層された封止用シートのカバーフィルムを剥離せずに、効率的に封止用シートを乾燥させることができる。そのため、本発明の方法は、基板上の有機EL素子が樹脂組成物層で封止されている封止体(特に、有機ELデバイス)の製造に有用である。
 本願は、日本で出願された特願2015-058486号を基礎としており、その内容は本願明細書に全て包含される。

Claims (10)

  1.  基板上の有機EL素子が樹脂組成物層で封止されている封止体の製造方法であって、
     (1)支持体、樹脂組成物層およびカバーフィルムがこの順序で積層された封止用シートを、カバーフィルムを剥離せずに近赤外線乃至中赤外線乾燥機で乾燥する工程、および
     (2)乾燥した封止用シートからカバーフィルムを剥離した後、封止用シートの樹脂組成物層で有機EL素子を封止する工程
    を含む製造方法。
  2.  工程(2)が、工程(1)と同一製造ライン内で行われる請求項1に記載の製造方法。
  3.  工程(1)に続いて、工程(2)が行われる請求項1または2に記載の製造方法。
  4.  工程(1)の乾燥後から工程(2)の封止開始までの時間が1~60分である請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5.  近赤外線乃至中赤外線乾燥機から照射される近赤外線乃至中赤外線のピーク波長が、1.0~3.5μmの範囲内にある請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6.  近赤外線乃至中赤外線乾燥機における乾燥温度が60~160℃であり、乾燥時間が0.5~60分である請求項1~5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7.  近赤外線乃至中赤外線乾燥機における乾燥温度が60~130℃である請求項6に記載の製造方法。
  8.  工程(1)後の封止用シートの含水率が、500重量ppm以下である請求項1~6のいずれか一項に記載の製造方法。
  9.  工程(1)後の樹脂組成物層の含水率が、2000重量ppm以下である請求項1~6のいずれか一項に記載の製造方法。
  10.  工程(2)における有機EL素子の封止が、樹脂組成物層が有機EL素子と接するように封止用シートと基板とを積層することにより行われる、請求項1~9のいずれか一項に記載の製造方法。
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