WO2012120606A1 - 織物からなる高速搬送ベルトおよびその装置 - Google Patents

織物からなる高速搬送ベルトおよびその装置 Download PDF

Info

Publication number
WO2012120606A1
WO2012120606A1 PCT/JP2011/055150 JP2011055150W WO2012120606A1 WO 2012120606 A1 WO2012120606 A1 WO 2012120606A1 JP 2011055150 W JP2011055150 W JP 2011055150W WO 2012120606 A1 WO2012120606 A1 WO 2012120606A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
belt
density
warp
weave
yarn
Prior art date
Application number
PCT/JP2011/055150
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
進 庄司
和郎 福井
Original Assignee
三和テクノ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三和テクノ株式会社 filed Critical 三和テクノ株式会社
Priority to PCT/JP2011/055150 priority Critical patent/WO2012120606A1/ja
Priority to JP2011527120A priority patent/JP4912509B1/ja
Priority to EP11860179.8A priority patent/EP2684821B1/en
Priority to CN201180070642.3A priority patent/CN103534181B/zh
Publication of WO2012120606A1 publication Critical patent/WO2012120606A1/ja
Priority to US14/019,498 priority patent/US9334122B2/en

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65GTRANSPORT OR STORAGE DEVICES, e.g. CONVEYORS FOR LOADING OR TIPPING, SHOP CONVEYOR SYSTEMS OR PNEUMATIC TUBE CONVEYORS
    • B65G15/00Conveyors having endless load-conveying surfaces, i.e. belts and like continuous members, to which tractive effort is transmitted by means other than endless driving elements of similar configuration
    • B65G15/30Belts or like endless load-carriers
    • B65G15/54Endless load-carriers made of interwoven ropes or wires
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65GTRANSPORT OR STORAGE DEVICES, e.g. CONVEYORS FOR LOADING OR TIPPING, SHOP CONVEYOR SYSTEMS OR PNEUMATIC TUBE CONVEYORS
    • B65G15/00Conveyors having endless load-conveying surfaces, i.e. belts and like continuous members, to which tractive effort is transmitted by means other than endless driving elements of similar configuration
    • B65G15/30Belts or like endless load-carriers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65GTRANSPORT OR STORAGE DEVICES, e.g. CONVEYORS FOR LOADING OR TIPPING, SHOP CONVEYOR SYSTEMS OR PNEUMATIC TUBE CONVEYORS
    • B65G21/00Supporting or protective framework or housings for endless load-carriers or traction elements of belt or chain conveyors
    • B65G21/20Means incorporated in, or attached to, framework or housings for guiding load-carriers, traction elements or loads supported on moving surfaces
    • B65G21/2027Suction retaining means
    • B65G21/2036Suction retaining means for retaining the load on the load-carrying surface
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H5/00Feeding articles separated from piles; Feeding articles to machines
    • B65H5/22Feeding articles separated from piles; Feeding articles to machines by air-blast or suction device
    • B65H5/222Feeding articles separated from piles; Feeding articles to machines by air-blast or suction device by suction devices
    • B65H5/224Feeding articles separated from piles; Feeding articles to machines by air-blast or suction device by suction devices by suction belts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2401/00Materials used for the handling apparatus or parts thereof; Properties thereof
    • B65H2401/10Materials
    • B65H2401/14Textiles, e.g. woven or knitted fabrics
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2404/00Parts for transporting or guiding the handled material
    • B65H2404/20Belts
    • B65H2404/27Belts material used
    • B65H2404/271Belts material used felt or wire mesh
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2404/00Parts for transporting or guiding the handled material
    • B65H2404/20Belts
    • B65H2404/28Other properties of belts
    • B65H2404/281Other properties of belts porous

Abstract

 下方から吸引してベルトに載せた搬送物を高速で搬送するための織物からなるメッシュ構造を有する搬送ベルトを提供する。 低密度の織組織8aを構成する経糸7aと緯糸6とで製織した所定の幅9aの低密度の織組織8aの格子状のメッシュ16からなる平織9の部分と5~12本の高密度の織組織8bを構成する経糸7bと上記の経糸6とで製織した所定の幅11aの高密度の織組織8bの繻子織11の部分とを、縦方向に交互に配置してベルトとし、かつ、このベルトの側端部2に上繻子織11の部分を配置して縦縞のストライプ17aに形成し、この縦縞のストライプ17aを搬送方向に配置して用紙などのシート状物品もしくは薬などの錠剤や湯がいた麺の玉や食品の小乾燥物などの小物をエアー吸引して通気性を確保しながら搬送する無端の環状ベルト1aに構成したことを特徴とする搬送ベルト1である。

Description

織物からなる高速搬送ベルトおよびその装置
 本発明は軽量なシート状の物品あるいは軽量な錠剤あるいは粒状の物品や軽量な塊状の物品で大きさがベルトの幅内に載置される物品を搬送する搬送ベルトおよびこの搬送ベルトを用いた搬送装置に関する。一般に、種々の1枚毎のシート状の用紙あるいは種々の薬の錠剤などの個別の小物品を搬送ベルトによって高速で搬送するとき、自体軽量である用紙や小物品が搬送中に空気抵抗により搬送ベルトから浮き上がって正しい姿勢で送れなくなる恐れがある。そこで、本発明は電子写真装置である複写装置の用紙あるいは薬の錠剤などの小物品の軽量な個々の物品を搬送ベルトで高速搬送する場合に、これらの用紙や錠剤などの小物品の軽量な個々の物品を搬送中に搬送ベルトから浮き上がらなくして、正しい姿勢で搬送できる構造とした搬送ベルトに関し、特にベルトの素材が繊維から形成の織物からなる搬送ベルトおよびこの搬送ベルトを用いた搬送装置に関する。
 従来、物品を搬送する搬送ベルトは、コンベアベルトとも呼ばれて、一般的には、大量生産を行う工場などで最も普通に使用されている。そのベルトはゴム、織物、金網や鋼板など素材から造られたベルトである。これらのベルトはその両端部に設けたベルト車に環状に掛け渡され、そのベルト上に載せた搬送物はベルトの移動によって搬送される。ところで、この物品を搬送する搬送ベルトは上記のような大量生産の工場などで使用されるのみでなく、個々の物品を加工あるいは処理する加工装置や処理装置の中に組み込まれ、これらの装置の中で加工物や処理物の搬送に用いられている。例えば、これらの処理装置としては、例えば、薬の錠剤を搬送する搬送ベルトや電子写真装置の複写用の用紙を装置内で搬送する搬送ベルトなどがある。
 従来、これらの搬送ベルトとして、網目構造に織られた織物からなる生地を用いて種々の物品の搬送用のベルトに形成したものが知られている。これらの種々開発された網目構造に織られた織物からなる搬送ベルトについて以下に順次に記載する。
 第1は、網目構造をしたベルトとして、ベルトの両側端部を網目構造と相違する別布である丈夫な布材で一定幅のかがり縫いをして形成した搬送ベルトが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
 第2は、合成繊維からなる糸で織られたメッシュベルトからなるもので、このメッシュベルトの両側端部を補強用の合成繊維の布帛で被覆して融着して形成した搬送ベルトが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
 第3は、ガラス繊維を網状に織ってベルト芯体とした搬送ベルトで、搬送方向に複数本の樹脂もしくは柔軟性材で形成されたシール帯が一体に列設されて内外表面に突出して形成され、さらにベルト側端部にはベルト芯体を挟んで布材などの補強材で補強されたベルトが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
 第4は、フィルターメッシュベルトで、長手方向に形成された両サイド部分の間に形成されるメッシュ部分と、メッシュ部分を横断して配置されている複数の補強部分から形成されており、これらのサイド部分および補強部分はメッシュ部分に比べて密に織りこまれてメッシュ部分よりも剛性を備えたものとされている。さらにサイド部分および補強部分はホットメルト繊維を織り込んで加熱処理することで一体に成型し、この一体成形したベルトが提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
 第5は、熱風または冷風を吹き付けながら原材料の常圧乾燥や冷却を行うための通気ベルトである乾燥機用の搬送ベルトで、上面に多孔板を配設して形成した送風ボックスをメッシュベルトからなる搬送ベルトの下面に密着させ、送風ボックスから熱風または冷風を吹き出して、メッシュベルト上の原材料を乾燥または冷却する装置に使用する搬送ベルトが提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
 第6は、メッシュベルトの搬送方向に平行な経糸が1mm~2mmからなり、この経糸と直交する緯糸が0.1mm~0.5mmからなり、メッシュの開口率が15%~40%であるメッシュベルトにシリコンゴムを塗布もしくは含侵して形成したベルトが提案されている(例えば、特許文献6参照。)。
 第7は、ソリッドベルトからなり、このソリッドベルトに通気孔が形成されており、ベルトの搬送方向に平行な凹凸の溝形状を有し、凹凸の溝形状が高さ0.1mm以上で、凹凸形状の周期が1mm以上の繰り返しからなり、吸着手段によって搬送物である用紙の波打ち高さを減少させるものとしたベルトが提案されている(例えば、特許文献7参照。)。
 第8は、メッシュベルトで、ガイドリブ部材がベルトの縁部の裏面に配置されており、このガイド部材がその下部に形成されたガイド溝と係合することで、軸方向への横ズレを防止したベルトが提案されている(例えば、特許文献8参照。)。
 第9は、メッシュベルトからなる空気透過性の輸送ベルトが輸送方向に延びる縦方向のより糸である繊維ストランドからなる糸と、輸送方向に横断的に延びて縦方向の繊維ストランドからなる糸と交差する交差糸とから形成され、縦方向の経糸間の間隙が交差糸の糸間の間隙が横方向の交差糸間の間隙よりも大きい輸送ベルト輸が提案されている(例えば、特許文献9参照。)。
 第10は、平織の布から形成されたメッシュであり、メッシュのピッチが100μm~170μmの間に設定され、織地の糸は縒り線すなわち撚り線よりも単線を利用するものとし、繊維交差部分である経糸(縦線)と緯糸(横線)の高低差が20μm~100μmに設定されているベルトが提案されている(例えば、特許文献10参照。)。
 ところで、上記で提案のメッシュベルトからなる搬送ベルトでは、ベルト側端部のほつれの問題がある。このほつれの問題に対処するために、上記の特許文献2、特許文献3あるいは特許文献4では、ベルト側端部に補強処理を施している。また、特許文献6では強度および耐久性の向上として緯糸よりも経糸を太くし、緯糸の径を0.1mm~0.5mmとして経糸の径を1mm~2mmとしたメッシュベルトとしている。さらに、搬送ベルトが横ずれによる蛇行を防止するものとして、上記したように特許文献8では、メッシュベルトの側端部に横ズレ防止のガイドリブ部材を配置して横ズレの防止を行っている。また、さらに、特許文献10の従来技術に見られる平織りで構成されるメッシュでは、搬送ベルトの側端部のほつれや横ズレ防止あるいは強度の強化などの対策を必要とするので、例えばほつれ防止には2次加工および補強部材による対策を必要とするので、コストの上昇する結果となっている。さらに、引用文献6ではメッシュの経糸を1mmから2mmと太くしているので、搬送ベルトとしての柔軟性に欠ける結果となっている。
特開昭51-81370号公報 実開昭61-200811号公報 実開平3-118917号公報 実開平5-19377号公報 特開平5-113292号公報 特開2000-155404号公報 特開2000-191175号公報 特開2002-287544号公報 特開2002-235251号公報 特開2009-184793号公報
 上記したように、従来技術の平織の織物からなるメッシュ構造の搬送ベルトでは、全体がメッシュ構造のために生じるベルトの側端部のほつれの防止や、搬送中のベルトの蛇行による横ズレの防止のために、さらにベルトの表面に段差がないため、2次加工をしてベルトの側端部にガイド部材を設ける問題があり、さらに搬送ベルトの全面がメッシュベルトでは強度が不足するので、強度を上げるために極端に太い糸を用いてメッシュベルトを形成する問題がある。また、メッシュベルトとしての搬送ベルトの素材にゴムを用いた場合は、ゴムからなるベルトを通気性のあるものとするために、ベルトに孔を設ける加工が必要となり、このためにコストアップとなる問題がある。
 本発明が解決しようとする課題は、上記した搬送ベルトの側端部の糸のほつれ、ベルトの横ずれによる蛇行、ベルトの側端部のガイド部材の設置の必要、メッシュベルトの強度不足を補うための太糸によるベルトの形成の必要およびゴム素材の使用によるコストアップなどの問題を解消し、ベルトの下方から空気吸引してベルトに載せた搬送物を高速で搬送するための織物からなるメッシュ構造を有する搬送ベルトおよびその搬送ベルトを用いた装置を提供することである。
 上記の課題を解決するための本発明の手段では、第1の手段は、エアー吸引により用紙及びシート状の物品もしくはベルト幅よりも小径の物品を吸引載置して搬送する搬送ベルトにおけるものである。この搬送ベルトは織物から成るベルトであり、ベルトの搬送方向に直角な方向となる方向の緯糸を1種類の糸から形成し、ベルトの搬送方向となる方向の経糸を低密度の織組織を構成する経糸と高密度の織組織を構成する経糸の2種類としている。さらに、この1種類の緯糸とこれらの2種類の経糸から低密度の領域と高密度の領域をベルトの幅方向に交互に形成し、低密度の領域の織組織を平織または綾織からなる格子状のメッシュ部で形成し、高密度の領域の織組織を繻子織で形成している。さらに、各領域が所定幅を有しかつベルトの側端部に上記の繻子織の部分を配置して縦縞のストライプからなる織物(以下、「ストライプ織物」という。)を形成し、この縦縞のストライプ織物を用いて無端ベルトに構成したことを特徴とする搬送ベルトである。
 第2の手段は、ストライプ織物は、低密度の領域の織組織の格子状のメッシュ部を形成する平織または綾織の部分がモノフィラメント糸からなる経糸とモノフィラメント糸からなる緯糸から形成されている。さらに、経糸が疎である低密度の領域の織組織の平織または綾織の部分の幅と経糸が密である高密度の領域の織組織の繻子織の部分の幅が各々任意の幅に調整されてエアー吸引に必要な空隙が形成されていることを特徴とする第1の手段の搬送ベルトである。
 第3の手段は、ストライプ織物は、経糸が低密度の織組織を構成する経糸で、かつ、ストライプ織物の織組織は、格子状のメッシュからなる平織または綾織の部分がマルチフィラメント糸からなる甘撚りされた経糸とモノフィラメント糸からなる緯糸から形成され、平織の部分の甘撚りされた経糸のマルチフィラメント糸がモノフィラメント糸である緯糸上で広がりを有するように構成され、経糸であるマルチフィラメント糸にてエアー吸引に必要な空隙を有するものとされていることを特徴とする第1の手段の搬送ベルトである。なお、マルチフィラメント糸からなる経糸を甘撚りする理由はニードルの回転で毛羽がでるのを防止するためである。
 第4の手段は、低密度の領域の織組織の格子状のメッシュ部を形成する平織または綾織の部分は高密度の織組織の繻子織の部分と異なり、平織または綾織の部分の厚みが繻子織の部分の厚みよりも薄く、これらの低密度の領域の織組織と高密度の領域の織組織の2つの織組織の間に段差を有してストライプ織物を形成していることを特徴とする第2または第3の手段の搬送ベルトである。
 第5の手段は、低密度の領域の織組織の平織または綾織の部分は低密度の織組織を構成する経糸からなり、高密度の織組織の繻子織の部は高密度の織組織を構成する経糸からなり、該低密度の織組織を構成する経糸および該高密度の織組織を構成する経糸は共に伸縮性のストレッチ糸から形成されており、これらの伸縮性のストレッチ糸を用いて縦縞のストライプの方向に伸縮性を有するストライプ織物に形成していることを特徴とする第4の手段の搬送ベルトである。
 第6の手段は、低密度の織組織を構成する経糸および高密度の織組織を構成する経糸は、少なくとも一方が導電性を有するフィラメント糸から形成され、この導電性を有するフィラメント糸に電圧を印加することで電界を形成せしめて搬送する物品を搬送ベルトに静電吸着可能とし、この低密度の織組織を構成する経糸または高密度の織組織を構成する経糸からストライプ織物を形成していることを特徴とする第5の手段の搬送ベルトである。
 第7の手段は、ストライプ織物は、ニードル織機もしくはシャトル織機から織られた織物からなっている。このニードル織機もしくはシャトル織機から織られた織物からなるストライプ織物を用いて無端の環状ベルトに構成したことを特徴とする第6の手段の搬送ベルトである。
 第8の手段は、ストライプ織物は、モノフィラメント糸もしくはマルチフィラメント糸が金属繊維、天然繊維、人造繊維あるいは合成繊維であり、緯糸方向に対する経糸の横ズレ防止および搬送ベルトのグリップ力の調整用のために、低密度の織組織を構成する経糸または高密度の織組織を構成する経糸に用いるフィラメント糸中の導電性フィラメント糸の含有状態に合わせて、任意の抵抗値に調合したコーティング剤もしくはバッキング剤によりこの低密度の織組織を構成する経糸または高密度の織組織を構成する経糸にコーティング処理もしくはバッキング処理を施していることを特徴とする第6の手段の搬送ベルトである。
 第9の手段は、用紙及びシート状の物品もしくはベルト幅よりも小径の物品を吸着載置して搬送する搬送ベルトの格子状のメッシュからなる空隙を有する低密度の平織の部分と高密度の繻子織の部分からなるストライプ織物のエアー吸引可能な第1ないし第8の手段いずれか1項の手段の搬送ベルトと、該搬送ベルトを掛け渡すベルト車からなることを特徴とするエアー吸引による搬送装置である。
 第10の手段は、搬送ベルトは、メッシュからなる空隙を有する平織または綾織に加えて、平織または綾織の部分と繻子織の部分の間に段差を有し、かつ、搬送ベルトの側端部をこの繻子織の部分から形成して搬送ベルトの横ズレもしくは蛇行を防止したことを特徴とする第9の手段のエアー吸引による搬送装置である。
 以上の構成からなる本発明の搬送ベルトは、搬送方向の縦縞からなるストライプ織物が平織の低密度の織組織と繻子織の高密度の織組織を交互に有して形成のストライプ状すなわち縞模様として構成され、このストライプ織物は、繻子織の高密度の織組織により強度および耐久性を得る構造となっている。さらにモノフィラメント糸とマルチフィラメン糸トの組合せからなる糸条件と緯糸の密度を異なるものとした織条件によって緯糸の低密度からなる空隙が任意に形成できる。この繻子織の織組織の間に平織の低密度のメッシュ構造の織組織を有することにより、メッシュ構造の空隙からのエアー吸引に必要な通気性を確保して搬送物をベルトから浮き上がらない構造としている。さらに経糸に径の異なる2種類の経糸を用いることで、平織で構成された領域と繻子織で構成された領域の間に段差を有する構造からなるストライプ織物とし、この段差からなる段部を形成することで、メッシュの空隙からのエアー吸引の影響により搬送ベルトが皺になることを軽減し、さらに段部からなる段差により搬送ベルトの横ズレおよび蛇行を防止している。さらに、このストライプ織物はシャトル織機もしくはニードル織機により製織することで、このストライプ織物からなる搬送ベルトの側端部は糸のほつれのない構造となっている。
 また、経糸の織糸として伸縮性のストレッチ糸を用いることで、伸縮性を有する搬送ベルトを形成することができる。さらに、搬送ベルトがストライプ織物よりなり、所定のピッチのストライプにできるため、平織の部分もしくは繻子織の部分に導電性フィラメント縒りなる糸を用いることで、所定のストライプの間隔を形成して、ベルトに印加する電圧で静電吸着に必要な電界を容易に形成できので、静電吸着により高速で搬送できる。さらに、ストライプ織物よりなる無端ベルトの搬送ベルトであることから、ベルトの素材として金属ワイヤーすなわち金属フィラメントを用いて織ることも可能であり、この金属ワイヤーすなわち金属フィラメントから製織することで、耐水性を必要とする搬送ベルトおよび水切りを必要とする箇所へ適用可能な搬送ベルトが得られる。
 このように、本発明の繻子織および平織からなる搬送ベルトは、従来にない搬送ベルトであり、機能、製造性および省資源などの面で優れた搬送ベルトである。そして、搬送装置におけるベルト車に合わせてもしくはベルトの段差に合わせて、この搬送ベルトをベルト車の段差の凹凸に組み合わせることで、搬送ベルトの横ズレもしくは蛇行防止を図った搬送装置とすることができる結果、製品のコスト低減が可能な搬送装置が形成できる。
 さらに、本発明の長所を記載すると、その1は、搬送ベルトの側端部はシャトル織機もしくはニードル織機で製織することにより糸ほつれのし難い織組織に形成されている。その2は、織物が平織と繻子織の組合せで構成された搬送ベルトであるので、高密度の繻子織の部分により搬送方向に対する強度をより強固に形成できる。その3は、モノフィラメント糸とマルチフィラメント糸の組合せからなる糸条件と緯糸の密度を異なるものとした織条件により緯糸の小さな密度からなる空隙を任意に形成できる。その4は、搬送ベルトの搬送方向に直角方向の段差を有する直線的なストライプからなる織組織であり、この段差を用いて搬送ベルトの横ズレすなわち蛇行を的確に防止できる。その5は、同一の織機を用いて経糸の材質を変えることによりストレッチ性のある搬送ベルトも容易に製作できる。その6は、長尺の搬送ベルトが容易に製作ができる。その7は、補強部材を用いないので、補強部材の取付けの2次加工である孔加工を必要としないのでコスト的に有利に搬送ベルトが製造できる。
ストライプ織りからなる搬送ベルト(以下、「メッシュベルト」とも言う。)の外観を示す斜視図である。 (a)は本発明の搬送ベルトの平面図、(b)は従来の孔加工したゴムベルトからなる搬送ベルトのそれぞれの平面図である。 ストライプ織りからなる繻子織の幅の部分と平織の幅の部分からなる基本構成の平面図である。 モノフィラメント糸からなる低密度の織組織を構成する経糸とモノフィラメント糸からなる緯糸を用いた通気量の多い織組織である平織の部分と、上記のモノフィラメント糸を用いた緯糸とマルチフィラメント糸を用いた高密度の織組織を構成する経糸からなる繻子織の部分とからなる段差の小さな通気量の多い織組織の側面図と、平面図である。 モノフィラメント糸からなる低密度の織組織を構成する経糸とマルチフィラメント糸からなる緯糸を用いた通気量の多い織組織である平織の部分と、上記のマルチフィラメント糸を用いた緯糸とマルチフィラメント糸を用いた高密度の織組織を構成する経糸からなる繻子織の部分からなる段差の大きな通気量の多い織組織の側面図と、平面図である。 モノフィラメント糸からなる経糸と2本のモノフィラメント糸からなる緯糸を用いた通気量の少ない低密度の織組織の平織の部分と、上記の2本のモノフィラメント糸からなる緯糸とマルチフィラメント糸からなる経糸を用いた高密度の織組織の繻子織の部分からなる段差の大きな通気量の多い織組織の側面図と平面図である。 フィラメント数の少ないマルチフィラメント糸である紡糸または紡績糸からなる経糸と2本のモノフィラメント糸からなる緯糸を用いた通気量の比較的少ない低密度の織組織の平織の部分と、上記の2本のモノフィラメント糸からなる緯糸とフィラメント数の多いマルチフィラメント糸である紡糸または紡績糸からなる経糸を用いた高密度の織組織の繻子織の部分とからなる段差の大きな通気量のやや少ない織組織の側面図と平面図である。 モノフィラメント糸の経糸とモノフィラメント糸の緯糸を用いた通気量の多い織組織である綾織の部分と上記のモノフィラメント糸の緯糸とマルチフィラメント糸の経糸からなる高密度の織組織を構成する繻子織の部分からなる通気量の多い織組織の側面図と、平面図である。 本発明のストライプからなる搬送ベルトの任意幅およびピッチのストライプを4種の例で示す平面図である。 搬送ベルトを用いた搬送装置の概略を示す側面図と平面図である。 搬送ベルトとベルト車からなる蛇行防止手段の構成例の断面図で、(a)はベルト車に噛み合う段部、(b)は搬送ベルトに設けた段差を示す図である。 横軸に搬送ベルトの段差(mm)と蛇行時の脱線荷重(横引張り荷重g)の関係を示すグラフである。 横ズレ試験の方法を示す図である。 振動試験方法の装置を示す図である。 振動試験機による段差(mm)と横ずれ(耐振動加速度:m/sec)の関係を示すグラフである。
 本発明の実施の形態について、表および図面を参照して以下に説明する。先ず、第1の実施の形態では、用紙などのシート状物品もしくは薬の錠剤や湯がいた麺の玉や食品の乾燥物の小物などの物品を載せてエアー吸引しながら搬送する搬送ベルト1におけるものである。これらの物品を搬送する搬送ベルト1は速度が低速の場合は、この搬送ベルト1を図1に示す無端の環状ベルト1aとし、図10に示すように、ベルト車28に掛け、このベルト車28をモータで回転駆動することにより搬送ベルト1に物品を載せて一定速度で動かすだけでよい。しかし、上記の技術分野において既に説明したように、例えば、電子写真装置であるトナー転写式の複写手段において、複写用のシート状の物品である用紙を送給するために、特に上位機種の電子写真装置の複写手段では、装置内で用紙を高速で搬送するので、搬送の際に用紙が空気抵抗などにより煽られて搬送ベルト1から浮き上がり、このために正確に搬送できない。ここで、図1の搬送ベルト1の平面図を図2の(a)に示す。この図2の(a)には、繻子織11からなる高密度の織組織8bの間に、編目の空隙16aを有するメッシュ16からなる平織9からなる低密度の織組織8aを形成し、これらの平織9と繻子織11を交互に形成してストライプ17aからなるストライプ織物17とし、このストライプ織物17からなる搬送ベルト1の平面図を示している。さらに、図2の(b)に、一般的な従来の多数の貫通孔29aを有するゴムベルト29の平面図を対比して示している。さらに、図3に、本発明のストライプ17aを有するストライプ織物17である繻子織11の幅11aの部分と平織9の幅の部分9aからなる基本的な織組織8の平面図を示す。
 この搬送ベルト1の織組織8は、図4に示す、第1の実施例であり、この第1の実施例に示すように、搬送方向に直角な方向である方向の緯糸6をモノフィラメント糸4の1種類から形成し、搬送方向である方向の経糸7を低密度の織組織8aを構成する経糸7aと高密度の織組織8bを構成する経糸7bの2種類から形成している。さらに、この1種類の緯糸6とこれらの2種類の経糸7から低密度の織組織8aの領域と高密度の織組織8bの領域を搬送ベルト1の幅方向に交互に形成し、低密度の織組織8aの領域を平織9からなる空隙16aを有する格子状のメッシュ16で形成し、高密度の織組織8bの領域を繻子織11で形成している。さらに、各領域が、図3に示すように、所定幅9a、9bを有し、かつ、図2の(a)に示すように、搬送ベルト1の側端部2に上記の高密度の織組織8bの繻子織11の部分を配置して縦縞のストライプ17aからなる織物ストライプ織物17を形成している。この縦縞のストライプ織物17を用いて無端ベルトである、図1に示す、環状ベルト1aとしている。
 電子写真装置からなる複写手段では、シート状の物品である複写用の用紙を搬送する搬送ベルト1として、図2の(a)に示す縦縞のストライプ17aに織られたストライプ織物17を適用する。この場合、この縦縞からなるストライプ17aの向きを搬送ベルト1の搬送方向に配置する。この搬送ベルト1のストライプ17aは、単位幅当たりの密度が低密度の織組織8aである平織9からなる部分と、単位幅当たりの密度が高密度の織組織8bである繻子織11からなる部分から形成されている。図4に示すように、この平織9の部分は、所定の間隔の単位幅当たりの低密度の織組織8aの領域を形成するモノフィラメント糸5aの低密度の織組織8aを構成する経糸7aと、モノフィラメント糸5aである緯糸6から製織されている。一方、繻子織11の部分は、単位幅当りの高密度の織組織8bの領域であるモノフィラメント糸5aまたはマルチフィラメント糸5bからなる高密度の織組織8bを構成する隣接して配置された5本以上の経糸7bと、上記の平織9と同一のモノフィラメント糸5aである緯糸6から製織されている。さらに、図9に示すように、搬送ベルト1の側端部2は繻子織11の高密度の織組織8bを構成する領域からなっている。さらに、この搬送ベルト1の、モノフィラメント糸5aの緯糸6と低密度の織組織を構成する経糸7aとで織られた平織9の領域は空隙16aを有する格子状のメッシュ16となっている。そして、この平織9の部分と繻子織11の部分からストライプ17aの模様を有するストライプ織物17が形成されている。この平織9のメッシュ16の空隙16aによって、搬送物18であるシート状の物品をエアー吸引して搬送ベルト1に密着させるための通気性を確保して通気量の多い織組織8としている。そして、この織組織8を使用して、電子写真装置の複写手段におけるストライプ織物17からなる搬送ベルト1を形成している。なお、図4に示す例では、低密度の織組織8aを構成する経糸7aからなる平織9と高密度の織組織8bを構成する経糸7bからなる繻子織11から形成される段差14は僅かである。
 第2の実施の形態では、搬送ベルト1を構成するストライプ織物17は、第1の実施の形態と同様に図4に示す通気量の高い織組織8の織物からなる。ところで、この第2の実施の形態では、低密度の織組織8aである格子状のメッシュ16を有する平織9の部分がモノフィラメント糸5aからなる低密度の織組織8aを構成する経糸7aからなっている部分は、第1の実施の形態と同じであるが、図5に示すように緯糸6がマルチフィラメント糸5bからなるところが第1の実施例と相違している。したがって、図5に示す繻子織11の部分は、単位幅当りの高密度の織組織8bの領域であるマルチフィラメント糸5bからなる5本以上の高密度の織組織8bを構成する経糸7bと、平織9と同一の緯糸であるマルチフィラメント糸5bの緯糸6から製織されている。しかし、これらにおいて、繻子織11の部分を形成する高密度の織組織8bを構成する経糸7bは平織9の部分を形成する低密度の織組織8aを構成する経糸7aよりもやや大径の経糸6からなっている。したがって、このストライプ織物17では、平織9の部分である低密度の織組織8aを構成する経糸7aの領域と繻子織11の部分である高密度の織組織8bを構成する経糸7bの領域との間に段差14が形成されている。しかし、この段差の大きさは第1の実施の形態と同様に僅かである。さらにストライプ織物17の低密度の織組織8aを構成する経糸7aから形成の低密度の織組織8aの平織9の部分の幅9aと高密度の織組織8bを構成する経糸7bから形成の高密度の織組織8bの繻子織11の部分の幅11aを任意に調整して、図3に示す平織9の幅9aと繻子織11の幅11aを交互に有する織組織8を形成している。この織組織8からエアー吸引に必要な空隙16aを有する、通気量の多い織組織8のストライプ織物17の搬送ベルト1が形成されている。なお、平織9の部分である低密度の織組織8aの部分は空隙16aを有するので、この平織9の部分のマルチフィラメント糸5bからなる緯糸6は、搬送ベルト1として搬送物を載置すると加圧されて、繻子織11の部分に比して、偏平に広がる。さらに、搬送ベルト1の側端部2は高密度の織組織8bを構成する経糸7bの織組織8の領域である図9に示す繻子織11の部分から形成されている。
 第3の実施の形態では、縦縞のストライプ17aを有するストライプ織物17からなる搬送ベルト1は、図6に示すように、平織9の部分である格子状のメッシュ16の空隙16aを、低密度の織組織8aを構成する経糸7aであるモノフィラメント糸5aとモノフィラメント糸5aを2本用いた緯糸6から製織して形成し、この空隙16aを搬送ベルト1とした時に必要なエアー吸引可能なものとされている。さらに、平織9の部分に隣接した繻子織11の部分を、高密度の織組織8bの領域であるマルチフィラメント糸5bからなる、例えば5本以上の高密度の織組織8bを構成する経糸7bと、平織9のモノフィラメント糸5aと同一であるモノフィラメント糸5aを2本用いた緯糸6とから製織している。さらに、搬送ベルト1の側端部2は高密度の織組織8bを構成する経糸7bの織組織8の領域である繻子織11の部分から形成されている。ところで、繻子織11の高密度の織組織8bの領域を形成する経糸7bのマルチフィラメント糸5bはニードルの回転で毛羽がでるのを防止するために、甘撚りされた糸からなっている。さらに、図2の(a)に見られるように、この搬送ベルト1はこの平織9の部分と繻子織11の部分から縦縞のストライプ17aの模様を有する通気量の多いストライプ織物17から形成されている。なお、図6に示す織組織8では、低密度の織組織8aを構成する経糸7aからなる平織9と高密度の織組織8bを構成する経糸7bからなる繻子織11との間で形成される段差14は、図4における段差14よりもやや大きくなっている。
 第4の実施の形態では、搬送ベルト1を構成するストライプ織物17は、複数本の横に広がったマルチフィラメント糸5aからなる複数本の低密度の織組織8aである経糸7aとモノフィラメント糸5aの2本からなる緯糸6から製織したやや低密度の織組織8aの平織9の部分と、5本以上の紡糸からなる高密度の織組織8bを構成する経糸7bと平織9のモノフィラメント糸5aの2本の緯糸6と同じ2本の緯糸6から製織した高密度の織組織8bの繻子織11の部分から形成され、図7に示す通気量の少ない織組織8とされている。すなわち、紡糸あるいは紡績糸からなる高密度の織組織8bを構成する経糸7bとモノフィラメント糸5aからなる緯糸6から織られた厚さの厚い高密度の織組織8bである繻子織11の部分の複数の間に、厚みの薄い領域である低密度のモノフィラメント糸5aからなる低密度の織組織8aを構成する経糸7aとモノフィラメント糸5aからなる緯糸6で織られた低密度の織組織8aの平織9の部分を有し、これらから図2の(a)に示すストライプ17aのストライプ織物17を形成している。このストライプ17aを形成している、図1に示す、平織9の幅9aの部分を凹状の溝部12とし、繻子織11の幅11aの部分を凸状の段部13とし、これらの凹状の溝部12と凸状の段部13との間に大きな段差14を形成し、平織9の幅9aと繻子織11の幅11aを交互に有する織組織8に形成している。この織組織8からエアー吸引の通気量の少ない織組織8のストライプ17aを形成し、このストライプ織物17から搬送ベルト1を形成している。
 上記の平織9の部分は経糸7aがマルチフィラメント糸5bであっても、この平織9の場合は、経糸7aが図7に模式的に2層で示すように厚さが薄く、したがって密度が小さいので、エアー吸引が行われる。一方、繻子織11の部分は経糸7bがマルチフィラメント糸5bであるが、この繻子織11の場合は、経糸7bが図7に模式的に4層で示すように厚さが厚く、したがって密度が平織の2層の部分よりも大きいので、エアー吸引が行われにくい。
 第5の実施の形態では、搬送ベルト1を構成するストライプ織物17は、図8に示すように、モノフィラメント糸5aの低密度の織組織8aを構成する経糸7aとモノフィラメント糸5aの緯糸6を用いて織成した通気量の多い低密度の織組織8aである綾織10の部分と、上記のモノフィラメント糸の緯糸5aとマルチフィラメント糸5bの高密度の織組織8bを構成する経糸7bからなる繻子織11の部分からなり、通気量の多いストライプ織物17から搬送ベルト1を形成している。通気量の多い低密度の厚さの薄い織組織8aである綾織10を構成する経糸7aと密度の織組織8bを構成する厚さの厚い経糸7bから段差14が形成されている。
 第6の実施の形態では、上記したそれぞれの実施の形態の搬送ベルト1を構成するストライプ織物17は、低密度の織組織8aを構成する経糸7aや高密度の織組織8bを構成する経糸7bである経糸7に伸縮性のストレッチ糸を用いている。したがって、この伸縮性のストレッチ糸を用いて形成した搬送ベルト1はストライプ織物17のストライプ17aの方向へ伸縮性を有するものとなっている。このように搬送ベルト1は伸縮性を有するので、複数のベルト車28の間に掛け渡す無端の環状ベルト1aとするとき、対向する2個のベルト車28の間に多少の距離の差異があって環状ベルト1aの長さより多少長くても、環状ベルト1aを掛け渡すことができる。しかも、環状ベルト1aに載置する物品に多少の重量の差異があっても、重さで環状ベルト1aが複数のベルト車28の間で緊張することによりベルト車28が回転不能になることなく回動軸の周りにスムーズに回転することができることとなる。この結果、十分に搬送機能を果たしうる搬送ベルト1とすることができる。
 第7の実施の形態では、上記したそれぞれの実施の形態の搬送ベルト1を構成するストライプ織物17は、低密度の織組織8aを構成する経糸7aもしくは高密度の織組織8bを構成する経糸7bの少なくともどちらか一方に導電性フィラメント糸を含有する織糸からストライプ織物17を形成し、さらに、この導電性フィラメント糸を有するストライプ織物17から搬送ベルト1を形成している。この搬送ベルト1のストライプ織物17の導電性フィラメント糸に電気を流すことで、導電性フィラメント糸の周囲に電界を形成せしめ、シート状の物品、例えばコピー用の用紙や、薬の錠剤のよう小品などの搬送物を搬送ベルト1で高速搬送する際に、これらの搬送物が空気に煽られて、高速で移動する搬送ベルト17から浮き上がらないように、これらの搬送物品を搬送ベルト17に静電吸着するようにして搬送することができる。この実施の形態の搬送ベルト1は、このように静電吸着して高速で搬送可能としたストライプ織物17からなる搬送ベルト1である。
 第8の実施の形態では、上記した実施の形態におけるもので、搬送ベルト1を構成するストライプ織物17は、金属繊維、天然繊維、人造繊維、合成繊維から選択した素材であるモノフィラメント糸5aもしくはマルチフィラメント糸5bから緯糸6または経糸7を形成して製織されている。これらの素材からなるモノフィラメント糸5aもしくはマルチフィラメント糸5bを用いて、所定の段差14および所定のピッチ15を有するストライプ織物17を形成している。この場合、このストライプ織物17の経糸7が緯糸6の方向に横ズレすることを防止するためと搬送ベルト1の搬送物を吸着する力を調整するために、これらの経糸7の金属繊維や、天然繊維や、人造繊維や、合成繊維の中で、金属繊維を除く他の繊維には、それらの繊維からなるフィラメント糸4の中に導電性フィラメント糸を含有させている。このフィラメント糸4の中に含有されている導電性フィラメント糸の含有状態に合わせて、任意の抵抗値に調合したコーティング剤もしくはバッキング剤によって、経糸7を形成しているフィラメント糸4にコーティング処理もしくはバッキング処理を施し、この経糸7を用いて製織したストライプ織物17からなる搬送ベルト1を形成している。そこで、この搬送ベルト1のストライプ織物17の導電性フィラメント糸に電圧を印加することで、第7の実施の形態と同様に、導電性フィラメント糸3の周囲に電界を形成せしめ、シート状の物品、例えばコピー用の用紙や、薬の錠剤のよう小品などの搬送物を搬送ベルト1で高速搬送する際に、これらの搬送物が空気に煽られて、高速で移動する搬送ベルト1から浮き上がらないように、これらの搬送物品を搬送ベルト1に静電吸着するようにして搬送することを可能としたストライプ織物17からなる搬送ベルト1である。
 上記した実施の形態における搬送ベルト1を構成するストライプ織物17は、ニードル織機もしくはシャトル織機で織られた織組織8から形成されている。このニードル織機では、織幅が、例えば15mmあるいは20mmなどの一定の値に固定されているが、高速で製織できる。一方、シャトル織機では、織幅が例えば6~63mmの一定の範囲の値の中で自在に段階的に設定できるが、製織の高速化には限界がある。ところで、この実施の形態では、これらの織機で織られたストライプ織物17を用いて無端の環状ベルト1aからなる搬送ベルト1が形成されている。
 第9の実施の形態は、上記の第1~第8の実施の形態の搬送ベルト1を使用する、エアー吸引による高速で搬送物を搬送する搬送装置27でる。この搬送装置27では、格子状のメッシュ16を形成する空隙16aを有するストライプ織物17からなる搬送ベルト1を用いてシート状物品あるいは用紙もしくは薬の錠剤などの小物品からなる搬送物を、メッシュ16を介してエアー吸引して吸着することにより、これらの搬送物が高速搬送時の空気抵抗によって煽られることなく搬送することができる。すなわち、第1~第8の実施の形態の搬送ベルト1はエアー吸引を行うことができるので、この搬送ベルト1を高速搬送用の装置、例えば電子写真装置の内部における複写紙の搬送をエアー吸引によって高速で搬送する搬送装置27である。
 このように、この実施の形態は、図10のように、メッシュ16からのエアー吸引による搬送物を高速搬送するための搬送装置27におけるものである。このエアー吸引により搬送する高速搬送用の搬送ベルト1は、例えば図9に示すように、平織9のメッシュ16からなる溝部12と繻子織11の高密度の織組織8bである段部13からストライプ織物17から形成されている。これらの搬送ベルト1のストライプ織物17の平織9の溝部12と繻子織11の段部13の間には、図4~図7に見られるように、段差14が形成されている。さらに、空隙16aを有するメッシュ16からなる平織9の溝部12と繻子織11の段部13の間の段差14により搬送ベルト1の長手方向にストライプ17aを有するストライプ織物17が形成されている。このように搬送ベルト1は段差14から形成されるストライプ17aを有することで、搬送ベルト1のベルト車28に対する横ズレや蛇行、あるいは搬送物の搬送ベルト1上での横ずれや蛇行が防止される。図9は、環状ベルト1aである搬送ベルト1をベルト車28で走行させながら、搬送物をエアーファン26によりエアー吸引しながら高速搬送するエアー吸引による搬送装置27を示す。この搬送ベルト1の横ズレもしくは蛇行を防止する構成を図11に示す。この図11の(a)は、ベルト車28のローラの外周に凸部28aと凹部28bを回転方向に交互に設け、このベルト車28のローラの外周に設けた凸部28aと凹部28bに面するように、搬送ベルト1の平織9のメッシュ16からなる凹状の溝部12と繻子織11の凸状の段部13を対向させて当接するように掛け渡すことにより、搬送ベルト1がベルト車28に対して横ずれや蛇行することを防止している状態を示している。図11の(b)は、ベルト車28のローラの外周は円筒のままであるが、搬送ベルト1の平織9のメッシュ16からなる凹状の溝部12と繻子織11の凸状の段部13を有する面を搬送物を載置する面とし、搬送ベルト1の側端部2の部分の繻子織11の段部13を繻子織11の裏面側に設けて、この側端部2の繻子織11の段部13を、ベルト車28のローラの端部に嵌合させ、ベルト車28のローラの表面側に向けて搬送ベルト1をベルト車28に掛け渡すことで、搬送ベルト1の平織9のメッシュ16からなる凹状の溝部12に搬送物18を載置することで、搬送物18が横ずれや蛇行を生ずることなく搬送できる状態を示している。
 搬送ベルト1をベルト車28に掛け渡して走行させる際の、搬送ベルト1が有する平織9と繻子織11との間の段差14を横軸にとり、搬送ベルト1の横ずれを生じさせる横引張り荷重を縦軸にとり、段差14と横引張り荷重の関係を図12のグラフに示す。なお、この試験における、単位面積荷重は1cm2当たり32gである。このグラフの関係からわかるように、平織9の部分と繻子織11の部分の間の段差14が大きくなると、脱線荷重すなわち横引張り荷重が大きくなっている。この結果から、本発明に係る搬送ベルト1にて搬送物を搬送した場合、適正に段差14を設けることで搬送ベルト1の横ズレの防止および蛇行の防止をすることができることが確認された。
 この横ずれ試験の方法を、図13に示す装置で説明する。図13に示すように、溝部12と段部13からなるストライプ17aの方向に対して直行する矢印の方向の脱線荷重Fである引張荷重を所定の単位面積重量の荷重物24に負荷して、段差と横ずれ荷重の関係を確認した。このために、図14に示す振動試験装置20の加振器21を用いて振動試験を行った。この振動試験装置20は加振器21を用いて振動試験を行った。この振動試験装置20は加振器21にL型のアングル23に発泡体19をストライプガイドである載置具25の上に荷重物24を載置し、ピックアップセンサー22で振動の大きさを検知して行った。なお、この場合、図14に示すと同様の荷重物24を、横ずれ防止用の搬送ベルト1の下部に、弾性部材である発泡体19を載置して試験した結果を、図15のグラフに示す。なお、この試験における、単位面積荷重は1cm2当たり108gであり、振動周波数は50Hzである。このグラフの関係からわかるように、平織9の部分と繻子織11の部分の間の段差14が大きくなると、横ズレによる耐振動加速度が大きくなっている。この結果から、本発明に係る搬送ベルト1にて搬送物を搬送した場合、適正に段差14を設けることで搬送ベルト1の横ズレによる耐振動加速度の増加が防止をできることが確認された。
 表1に本発明の搬送ベルト1の織組織8と段差14のデータを示す。表1のサンプルAとサンプルBは低密度の織組織8aを構成する経糸7aがモノフィラメント糸5aの場合とマルチフィラメント糸5bの場合の比較を示したものである。これらにおいて、サンプルAとサンプルBでは、低密度の織組織を8aを構成する経糸7aは相違するが、高密度の織組織8bを構成する経糸7bは同一であり、さらに緯糸6は同一である。さらにサンプルB、サンプルC、サンプルD、サンプルEはいずれも低密度の織組織8aを構成する経糸7aがマルチフィラメント糸5bからなるものである。これらのサンプルA~サンプルEの全てのサンプルの段差14をHで示して比較した実施例である。この段差14のHは、低密度の織組織8aを構成する経糸7aを使用した部分の厚みをt1(mm)とし、高密度の織組織8bを構成する経糸7bを使用した部分の厚みをt2(mm)とするとき、H=t2-t1である。なお、表1の各糸において分数で示す、例えば78T/17Fにおける分子のTは糸の太さを示す単位でデシテックスを示し、分母のFは糸を形成する繊維の数を示す単位のファイバーを示している。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 下記の表2に、低密度の織組織8aを構成する経糸7aにモノフィラメント糸5aを用いた図6に示す通気量の多い織組織8と、低密度の織組織8aを構成する経糸7aにマルチフィラメント糸5bを用いた図7に示す通気量の少ない織組織8とからなるストライプ織物17における通気性試験の結果を示す。試験結果では、サンプルAの低密度の織組織8aを構成する経糸7aがモノフィラメント糸5aの場合は、通気抵抗値Rが0.016KPa・sec/mで、フランジール型換算通気量Vが778.4cm3/cm2・secである。一方、サンプルBの低密度の織組織8aを構成する経糸7aがマルチフィラメント糸5bの場合は、通気抵抗値Rが1.480KPa・sec/mで、フランジール型換算通気量Vが8.4cm3/cm2・secである。したがって、モノフィラメント糸5aを用いたサンプルAは、マルチフィラメント糸5bを用いたサンプルBに比して通気抵抗値Rおよび通気量Vが約100倍程度異なっていることがわかる。つまり、低密度の織組織8aを構成する経糸7aをモノフィラメント糸5aとマルチフィラメント糸5bから適切に選択することで必要とする通気抵抗値Rおよび通気量Vを得ることが可能であることがわかる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 搬送ベルト1をベルト車28に掛け渡して走行させる際の、搬送ベルト1が有する平織9と繻子織11との間の段差14を横軸にとり、搬送ベルト1の横ずれの耐加速度(m/sec2)を縦軸にとり、段差14と横ずれの耐加速度の関係を図13のグラフに示す。すなわち、図13は、振動試験機を用いたときの段差と耐振動(耐加速度)の関係を示すグラフであり、横軸は段差を示し、縦軸は横ずれ(耐加速度)を示す。グラフに示すように、段差が大きくなると、横ずれ(耐加速度)が大きくなっている。以上のグラフの結果から、この搬送ベルト1による搬送物18の搬送時の振動などを考慮した場合でも、適性に段差を設けることで、横ずれおよび蛇行防止をすることができることが確認された。
 1)経糸7の密度が高密度の織組織8bである繻子織11に用いる経糸7bの糸径よりも、経糸7の密度が低密度の織組織8aである平織9に用いる経糸7aの糸径が細い場合は、糸径の差により段差14が形成される。
 2)同じ経糸7の糸径であっても、経糸7がマルチフィラメント糸5bの場合は、織組織8により隣り合う糸どうしの規制の差により段差14を生じさせるようにしている。すなわち、経糸7の密度の低い平織9ではピッチ15が広く、かつ、緯糸6がモノフィラメント糸5aであるために甘撚りされた経糸7であるマルチフィラメント糸5bが広がり易く、厚みが薄く形成される。これに対して経糸7が高密度である繻子織11はマルチフィラメント糸5bの経糸7bでも経糸7bどうしが接しているために広がりが規制されるために平織9よりも厚さが厚くなり、繻子織11と平織9の間に段差14を生じさせることができる。
 上記の1)と2)の組合せにより段差14を有する搬送ベルト1が形成され、さらに、繻子織11の経糸7bに径の大きなモノフィラメント糸5aを用いると強度が向上できるように、強度のある搬送ベルト1が形成され、また、さらに、繻子織11に経糸7bにマルチフィラメント糸を用いると柔軟性のあるものが形成できるように、柔軟性のある搬送ベルト1を任意に製作ができる。表3に、ストライプ織物17を構成する平織9または綾織10の低密度の部分の経糸7aと繻子織11の高密度の部分の経糸7bについてのモノフィラメント糸5aとマルチフィラメント糸5bの組合せと、その場合の特性である通気性、ベルトの強度および柔軟性の関係を示した。◎は極めて優れている、○は優れている、△は良好である、を示している。モノフィラメント糸5aはマルチフィラメント糸5bよりも強度が高いものを用いている。なお、本発明における搬送ベルト1の構成は緯糸6が平織9の部分と繻子織11の部分が同一の緯糸6から形成されているので、ストライプ織物17の密度の差はそれぞれに用いる経糸7aの密度と経糸7bの密度の差によるものである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 1 搬送ベルト
 1a 環状ベルト
 2 側端部
 3 導電性フィラメント糸
 4 フィラメント糸
 5a モノフィラメント糸
 5b マルチフィラメント糸
 6 緯糸
 7 経糸
 7a (低密度の織組織を構成する)経糸
 7b (高密度の織組織を構成する)経糸
 7c 伸縮性のストレッチ糸
 8 織組織
 8a 低密度の織組織
 8b 高密度の織組織
 9 平織
 9a 幅
 10 綾織
 10a 幅
 11 繻子織
 11a 幅
 12 溝部(凹状の)
 13 段部(凸状の)
 14 段差
 15 ピッチ
 16 メッシュ
 16a 空隙
 17 ストライプ織物
 17a ストライプ
 18 搬送物
 19 発泡体
 20 振動試験装置
 21 加振器
 22 ピックアップセンサー
 23 アングル
 24 荷重物
 25 載置具
 26 エアーファン
 27 搬送装置
 28 ベルト車
 28a 凸部
 28b 凹部
 29 ゴムベルト
 29a 貫通孔

Claims (10)

  1.  エアー吸引により用紙及びシート状の物品もしくはベルト幅よりも小径の物品を吸引載置して搬送する搬送ベルトにおいて、搬送ベルトは織物から成るベルトであり、ベルトの搬送方向に直角な方向となる方向の緯糸を1種類の糸から形成し、ベルトの搬送方向となる方向の経糸を低密度の織組織を構成する経糸と高密度の織組織を構成する経糸の2種類とし、この1種類の緯糸とこれらの2種類の経糸から低密度の領域と高密度の領域をベルトの幅方向に交互に形成し、低密度の領域の織組織を平織または綾織からなる格子状のメッシュ部で形成し、高密度の領域の織組織を繻子織で形成し、各領域が所定幅を有しかつベルトの側端部に上記の繻子織の部分を配置して縦縞のストライプからなる織物(以下、「ストライプ織物」という。)を形成し、この縦縞のストライプ織物を用いて無端ベルトに構成したことを特徴とする搬送ベルト。
  2.  ストライプ織物は、低密度の領域の織組織の格子状のメッシュ部を形成する平織または綾織の部分が低密度のモノフィラメント糸からなる経糸とモノフィラメント糸からなる緯糸から形成され、さらに経糸が疎である低密度の領域の織組織の平織の部分の幅と経糸が密である高密度の領域の織組織の繻子織の部分の幅が各々任意の幅に調整されてエアー吸引に必要な空隙が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の搬送ベルト。
  3.  ストライプ織物は、経糸が低密度の経糸で、かつ、ストライプ織物の織組織は、格子状のメッシュからなる平織または綾織の部分がマルチフィラメント糸からなる甘撚りされた低密度の経糸とモノフィラメント糸からなる緯糸から形成され、平織または綾織の部分の甘撚りされた低密度の経糸のマルチフィラメント糸がモノフィラメント糸である緯糸上で広がりを有するように構成され、低密度の経糸であるマルチフィラメント糸にてエアー吸引に必要な空隙を有するものとされていることを特徴とする請求項1に記載の搬送ベルト。
  4.  低密度の領域の織組織の格子状のメッシュ部を形成する平織または綾織の部分は高密度の織組織の繻子織の部分と異なり、平織または綾織の部分の厚みが繻子織の部分の厚みよりも薄く、これらの低密度の領域の織組織と高密度の領域の織組織の2つの織組織の間に段差を有してストライプ織物を形成していることを特徴とする請求項2または3に記載の搬送ベルト。
  5.  低密度の領域の織組織の平織または綾織の部分は低密度の経糸からなり、高密度の織組織の繻子織の部分は高密度の織組織を構成する経糸からなり、該低密度の織組織を構成する経糸および該高密度の織組織を構成する経糸は共に伸縮性のストレッチ糸から形成されており、これらの伸縮性のストレッチ糸を用いて縦縞のストライプの方向に伸縮性を有するストライプ織物に形成していることを特徴とする請求項4に記載の搬送ベルト。
  6.  低密度の織組織を構成する経糸および高密度の織組織を構成する経糸は、少なくとも一方が導電性を有するフィラメント糸から形成され、この導電性を有するフィラメント糸に電圧を印加することで電界を形成せしめて搬送する物品を搬送ベルトに静電吸着可能とし、この低密度の織組織を構成する経糸または高密度の織組織を構成する経糸からストライプ織物を形成していることを特徴とする請求項5に記載の搬送ベルト。
  7.  ストライプ織物は、ニードル織機もしくはシャトル織機から織られた織物からなっている。このニードル織機もしくはシャトル織機から織られた織物からなるストライプ織物を用いて無端の環状ベルトに構成したことを特徴とする請求項6に記載の搬送ベルト。
  8.  ストライプ織物は、モノフィラメント糸もしくはマルチフィラメント糸が金属繊維、天然繊維、人造繊維あるいは合成繊維であり、緯糸方向に対する経糸の横ズレ防止および搬送ベルトのグリップ力の調整用のために、低密度の織組織を構成する経糸または高密度の織組織を構成する経糸に用いるフィラメント糸中の導電性フィラメント糸の含有状態に合わせて、任意の抵抗値に調合したコーティング剤もしくはバッキング剤によりこの低密度の織組織を構成する経糸または高密度の織組織を構成する経糸にコーティング処理もしくはバッキング処理を施していることを特徴とする請求項6に記載の搬送ベルト。
  9.  用紙及びシート状の物品もしくはベルト幅よりも小径の物品を吸着載置して搬送する搬送ベルトの格子状のメッシュからなる空隙を有する低密度の平織または綾織の部分と高密度の繻子織の部分からなるストライプ織物のエアー吸引可能な請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の搬送ベルトと、該搬送ベルトを掛け渡すベルト車からなることを特徴とするエアー吸引による搬送装置。
  10.  搬送ベルトは、メッシュからなる空隙を有する平織または綾織に加えて、平織または綾織の部分と繻子織の部分の間に段差を有し、かつ、搬送ベルトの側端部をこの繻子織の部分から形成して搬送ベルトの横ズレもしくは蛇行を防止したことを特徴とする請求項9に記載のエアー吸引による搬送装置。
PCT/JP2011/055150 2011-03-05 2011-03-05 織物からなる高速搬送ベルトおよびその装置 WO2012120606A1 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2011/055150 WO2012120606A1 (ja) 2011-03-05 2011-03-05 織物からなる高速搬送ベルトおよびその装置
JP2011527120A JP4912509B1 (ja) 2011-03-05 2011-03-05 織物からなる高速搬送ベルトおよびその装置
EP11860179.8A EP2684821B1 (en) 2011-03-05 2011-03-05 High-speed conveyor belt comprising woven fabric and apparatus employing same
CN201180070642.3A CN103534181B (zh) 2011-03-05 2011-03-05 由织物构成的高速传送带及其装置
US14/019,498 US9334122B2 (en) 2011-03-05 2013-09-05 High-speed conveyor belt comprising woven fabric and apparatus employing same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2011/055150 WO2012120606A1 (ja) 2011-03-05 2011-03-05 織物からなる高速搬送ベルトおよびその装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
US14/019,498 Continuation-In-Part US9334122B2 (en) 2011-03-05 2013-09-05 High-speed conveyor belt comprising woven fabric and apparatus employing same

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2012120606A1 true WO2012120606A1 (ja) 2012-09-13

Family

ID=46170957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2011/055150 WO2012120606A1 (ja) 2011-03-05 2011-03-05 織物からなる高速搬送ベルトおよびその装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9334122B2 (ja)
EP (1) EP2684821B1 (ja)
JP (1) JP4912509B1 (ja)
CN (1) CN103534181B (ja)
WO (1) WO2012120606A1 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014121939A1 (de) * 2013-02-08 2014-08-14 Scheffler Jörg Transportvorrichtung für papier und papierbearbeitungseinrichtung
JP2015013446A (ja) * 2013-07-08 2015-01-22 セイコーエプソン株式会社 記録装置
WO2015049808A1 (ja) * 2013-10-04 2015-04-09 進 庄司 織物からなる被覆物を被覆してなるローラとそれを用いた装置
JP2016163984A (ja) * 2015-03-06 2016-09-08 株式会社ミマキエンジニアリング インクジェットプリンター
JP2017043453A (ja) * 2015-08-26 2017-03-02 株式会社オシキリ ベルトコンベア装置及び生地発酵装置
JP2020083656A (ja) * 2018-11-30 2020-06-04 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 複合乾燥機移送ベルト

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9268262B2 (en) 2012-04-30 2016-02-23 Susumu Shoji Electrophotographic image-forming device provided with end seal member
SG11201505098SA (en) * 2012-12-28 2015-07-30 3M Innovative Properties Co Vacuum conveyor apparatus
CN105939947B (zh) * 2013-11-16 2018-10-16 三和技术株式会社 覆盖有由针织物构成的覆盖物的辊及使用该辊的装置
WO2015189238A1 (fr) * 2014-06-12 2015-12-17 Diopass Sprl Dispositif de perforation d'un film
CN104342903A (zh) * 2014-07-17 2015-02-11 三河洁神洗涤设备有限公司 滚筒式熨平机快速熨烫传送带
EP3221245B1 (en) 2014-11-17 2019-01-09 OCE-Technologies B.V. Sheet conveying system
EP3224166A1 (en) * 2014-11-28 2017-10-04 OCE-Technologies B.V. Belt conveyor system comprising a mesh belt and a sheet conveyor system for conveying sheets in a reprographic apparatus
JP6724489B2 (ja) * 2016-03-31 2020-07-15 横浜ゴム株式会社 コンベヤベルト用繊維補強層およびコンベヤベルト
EP3474080A4 (en) * 2016-06-18 2020-06-17 Sanwa Techno Co., Ltd SEALING MATERIAL WITH CUT POLE FABRIC
US20180000284A1 (en) * 2016-06-29 2018-01-04 Prince Castle LLC Continuous conveyor belt for food heating device
DE102017101562B4 (de) * 2017-01-26 2022-03-03 Forbo Siegling Gmbh Verfahren zur Herstellung und/oder Wiederverwertung eines Förderbandes sowie Förderband
CN109230760A (zh) * 2018-09-17 2019-01-18 德清捷富凯纸品包装有限公司 用于传送细长纸板的装置
US20210329889A1 (en) * 2018-09-21 2021-10-28 Senecio Ltd. Mosquito classification, sorting, and sterilization
US11512413B2 (en) 2019-03-27 2022-11-29 Milliken & Company Porous flexible woven belt
JP7447452B2 (ja) * 2019-12-06 2024-03-12 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 無端ベルト、転写装置、及び画像形成装置
JP7477989B2 (ja) 2020-02-27 2024-05-02 バンドー化学株式会社 搬送ベルトの製造方法
FR3108108B1 (fr) * 2020-03-11 2022-04-01 Bricq Bande pour convoyeur à zones ajourées
CN111871600B (zh) * 2020-07-27 2023-02-03 袁见英 一种城市固体废物处理用分选设备
JP2022172718A (ja) * 2021-05-06 2022-11-17 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 記録材搬送装置及び画像読取装置
CN114633537A (zh) * 2022-03-24 2022-06-17 江苏博顺带业有限公司 一种超高强度输送带的制备方法

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5181370A (ja) 1975-01-14 1976-07-16 Oku Seisakusho Co Ltd Kyuchakumenojusuruberutokonbea
JPS61200811U (ja) 1985-06-01 1986-12-16
JPH01127534A (ja) * 1987-11-11 1989-05-19 Fuji Xerox Co Ltd 用紙搬送装置
JPH03118917U (ja) 1990-01-26 1991-12-09
JPH0519377U (ja) 1991-08-14 1993-03-09 日本ジークリング株式会社 集塵設備のフイルターメツシユベルト
JPH05113292A (ja) 1991-10-23 1993-05-07 Hisaka Works Ltd 通気ベルト乾燥機
JP3004708U (ja) * 1994-05-27 1994-11-22 三ツ星ベルト株式会社 搬送用歯付ベルトの接合構造
JPH0760877A (ja) * 1993-06-18 1995-03-07 Mitsuboshi Belting Ltd 幅広ベルト
JP2000155404A (ja) 1998-11-20 2000-06-06 Fuji Photo Film Co Ltd 感光材料乾燥装置
JP2000191175A (ja) 1998-12-25 2000-07-11 Sharp Corp 記録媒体搬送用ベルト装置およびそれを用いた記録装置
JP2002235251A (ja) 2001-01-24 2002-08-23 Mas Fab Rieter Ag 凝縮される繊維ストランドを輸送するための輸送ベルト
JP2002287544A (ja) 2000-12-22 2002-10-03 Nexpress Solutions Llc デジタル印刷機又は複写機
JP2006347018A (ja) * 2005-06-16 2006-12-28 Bando Chem Ind Ltd 伝動ベルトの製造方法
JP2009184793A (ja) 2008-02-07 2009-08-20 Duplo Seiko Corp 用紙排出装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE654719A (ja) * 1963-10-22 1900-01-01
ATE49637T1 (de) * 1986-04-08 1990-02-15 Habasit Ag Antriebsriemen.
JP2577977B2 (ja) * 1988-10-28 1997-02-05 チッソ株式会社 伸縮性不織布及びその製造方法
DE4031212A1 (de) * 1990-10-04 1992-04-09 Kufferath Geb Gkd Drahtgewebeband
US6763855B2 (en) * 2001-10-30 2004-07-20 Albany International Corp. Through-air-drying base fabric
US7320947B2 (en) * 2002-09-16 2008-01-22 Milliken & Company Static dissipative textile and method for producing the same
DE602005010910D1 (de) * 2005-01-27 2008-12-18 Molla Jacinto Bayo Förder- und saugband für gewerbliche trocken-, bügel- und faltmaschinen und deren herstellungsverfahren
US8192317B2 (en) * 2006-11-22 2012-06-05 Veyance Technologies, Inc. Reinforced belt for powerturn applications

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5181370A (ja) 1975-01-14 1976-07-16 Oku Seisakusho Co Ltd Kyuchakumenojusuruberutokonbea
JPS61200811U (ja) 1985-06-01 1986-12-16
JPH01127534A (ja) * 1987-11-11 1989-05-19 Fuji Xerox Co Ltd 用紙搬送装置
JPH03118917U (ja) 1990-01-26 1991-12-09
JPH0519377U (ja) 1991-08-14 1993-03-09 日本ジークリング株式会社 集塵設備のフイルターメツシユベルト
JPH05113292A (ja) 1991-10-23 1993-05-07 Hisaka Works Ltd 通気ベルト乾燥機
JPH0760877A (ja) * 1993-06-18 1995-03-07 Mitsuboshi Belting Ltd 幅広ベルト
JP3004708U (ja) * 1994-05-27 1994-11-22 三ツ星ベルト株式会社 搬送用歯付ベルトの接合構造
JP2000155404A (ja) 1998-11-20 2000-06-06 Fuji Photo Film Co Ltd 感光材料乾燥装置
JP2000191175A (ja) 1998-12-25 2000-07-11 Sharp Corp 記録媒体搬送用ベルト装置およびそれを用いた記録装置
JP2002287544A (ja) 2000-12-22 2002-10-03 Nexpress Solutions Llc デジタル印刷機又は複写機
JP2002235251A (ja) 2001-01-24 2002-08-23 Mas Fab Rieter Ag 凝縮される繊維ストランドを輸送するための輸送ベルト
JP2006347018A (ja) * 2005-06-16 2006-12-28 Bando Chem Ind Ltd 伝動ベルトの製造方法
JP2009184793A (ja) 2008-02-07 2009-08-20 Duplo Seiko Corp 用紙排出装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
See also references of EP2684821A4

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014121939A1 (de) * 2013-02-08 2014-08-14 Scheffler Jörg Transportvorrichtung für papier und papierbearbeitungseinrichtung
US9725851B2 (en) 2013-02-08 2017-08-08 Jörg Scheffler Transport device for paper, and paper processing device
JP2015013446A (ja) * 2013-07-08 2015-01-22 セイコーエプソン株式会社 記録装置
WO2015049808A1 (ja) * 2013-10-04 2015-04-09 進 庄司 織物からなる被覆物を被覆してなるローラとそれを用いた装置
JP5902806B2 (ja) * 2013-10-04 2016-04-13 三和テクノ株式会社 織物からなる被覆物を被覆してなるローラとそれを用いた装置
CN106062389A (zh) * 2013-10-04 2016-10-26 三和技术株式会社 包覆由织物构成的包覆物而成的辊及使用该辊的装置
US10294058B2 (en) 2013-10-04 2019-05-21 Sanwa Techno Co., Ltd. Roller covered with covering comprising woven fabric, and apparatus employing same
JP2016163984A (ja) * 2015-03-06 2016-09-08 株式会社ミマキエンジニアリング インクジェットプリンター
JP2017043453A (ja) * 2015-08-26 2017-03-02 株式会社オシキリ ベルトコンベア装置及び生地発酵装置
JP2020083656A (ja) * 2018-11-30 2020-06-04 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 複合乾燥機移送ベルト
JP7282657B2 (ja) 2018-11-30 2023-05-29 ゼロックス コーポレイション 複合乾燥機移送ベルト

Also Published As

Publication number Publication date
EP2684821A1 (en) 2014-01-15
US9334122B2 (en) 2016-05-10
EP2684821B1 (en) 2015-09-02
US20140001014A1 (en) 2014-01-02
EP2684821A4 (en) 2014-10-08
CN103534181B (zh) 2015-09-09
CN103534181A (zh) 2014-01-22
JP4912509B1 (ja) 2012-04-11
JPWO2012120606A1 (ja) 2014-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4912509B1 (ja) 織物からなる高速搬送ベルトおよびその装置
JP5628999B2 (ja) 搬送ベルトおよびその装置
JP5937691B2 (ja) 編ベルトからなる搬送ベルト及び駆動用ベルト、並びに、前記搬送ベルトを用いた搬送装置
US20210324552A1 (en) Multilayer fabric for nonwoven fabric
JP4723808B2 (ja) 不織ファブリックの高速スパンボンド生産
JP4484434B2 (ja) 両面が同じである複数の畝の綾織組織を有する織物を含むベルト
CN107923080B (zh) 纤维机械用皮带
JP5539231B2 (ja) カウンタバンドテープ
JP5543775B2 (ja) ドライブバー付きスパイラルリンクベルト
FI96705B (fi) Absorptiohuopa
EP1133421A4 (en) WOVEN BELT FABRIC
JP5566627B2 (ja) コンベア用ベルト
JP7210786B1 (ja) 工業用織物
JP7406478B2 (ja) 不織布用多層織物
JPH0331107A (ja) 低摺動音搬送ベルト
EP4365368A1 (en) Industrial fabric
JP2013177237A (ja) シームレスベルト
US20230160110A1 (en) Industrial fabric
JPH08258932A (ja) パイプコンベヤベルト
AU2014250467B8 (en) Fiber-reinforced layer for conveyor belt
CN111434813A (zh) 包括具有双侧缎纹组织的织物的带
JP2011195301A (ja) コンベヤベルト用繊維補強層の製造方法およびコンベヤベルト用繊維補強層

Legal Events

Date Code Title Description
ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2011527120

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 11860179

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2011860179

Country of ref document: EP