JP5937691B2 - 編ベルトからなる搬送ベルト及び駆動用ベルト、並びに、前記搬送ベルトを用いた搬送装置 - Google Patents

編ベルトからなる搬送ベルト及び駆動用ベルト、並びに、前記搬送ベルトを用いた搬送装置 Download PDF

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Description

この発明は軽量なシート状の物品、軽量な錠剤又は粒状の物品を搬送する搬送ベルトもしくは駆動を伝達する駆動ベルトに関する。一般に、種々の1枚毎のシート状の用紙あるいは種々の薬の錠剤などの個々の小物品を搬送ベルトにより高速で搬送する際、自体軽量である用紙や小物品が搬送中に浮き上がって正しい姿勢で送れなくなる恐れがある。そこで、本発明は、このような軽量な物品や小物品を高速搬送する場合に、これらの小物品が搬送ベルトから浮き上がることなく、正しい姿勢で搬送できる構造又は搬送物を挟持して搬送できる構造とした、搬送ベルトもしくは高速で駆動する駆動ベルトに関し、ベルトの素材が緯編又は経編の編物からなり、編物を形成するループによる通気性を有し、特にベルト走行時のベルト側端部のほつれの防止並びにベルトの強度の向上が図られた搬送ベルトもしくは駆動ベルトに関する。
従来、織物からなる織物ベルトあるいは編物からなる編物ベルトにおいては、全体がメッシュ構造に形成されているものでは、ベルト側端部やベルトの擦れにおいて糸のほつれが発生することがある。ところで、織物や編物によって無端ベルトを形成する場合、ベルトの長手方向の両端同士を繋ぎ合せて無端ベルトとすることが一般的であった。ところで、この織物や編物からなる無端ベルトを駆動する際、無端ベルトが横ズレして蛇行することがある。そこで、このような蛇行を防止するために、ベルトにガイド部材を設ける。しかしながら、一般的には、走行方向に対するガイドの役割をする走行方向に平行な凹凸からなる段差がベルト自体に設けられていない。そこで、このようなベルトに2次加工によって走行方向のガイドを設けている。しかし、このようなガイドを2次加工によって設けることは製造コストの上昇となる問題がある。
又、織物や編物からなるベルトの全面がメッシュからなっているメッシュベルトは、一般的に強度が十分とはいえない。そこで、メッシュベルトの強度を高めるために、メッシュベルトの素材として極端に太い織糸や編糸を用いてメッシュベルトを形成している。一方、織物や編物からなる素材の表面にゴムを引いたゴム引きベルトがある。ところで、このゴム引きベルトを用いた場合には、下地のメッシュを生かすために、ゴム引きの部分に穴を設けるための加工が必要になり、コスト上昇となっている。このように、織物や編物(これらを合せて、以下「織編物」という。)とゴム弾性体からなるゴム引きの積層ベルトは高価である。
ところで、一般的に編物は伸縮性が大きいので、編物単体で構成されたベルトは殆ど見られない。又、編物からなるベルトは伸縮性が大きくベルトの張力が得られず、さらにはベルトの摩擦係数が低く摩擦力によるグリップ力が十分でないので、上記したようにベルトの表面にゴムコーティングなどを施して、摩擦力によるグリップ力を得る必要がある。さらに、従来の織編物からなるベルトはベルト側端部の糸がほつれたり、あるいはベルトが擦れて糸が切れてそこから伝線し直ぐに使用不可になってしまう問題がある。
このような織編物からなるメッシュベルトの問題点である側端部の糸のほつれを解決するために、メッシュベルトの側端部に特定の処理を施したベルトが提案されている。すなわち、合成繊維からなる糸で織られたメッシュベルトの両側端部に補強用合成繊維の布帛を被覆融着したベルトが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、編物を用いたベルトでは、伸縮性編布の片面にゴム弾性体を積層したベルトが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
又、ガラス繊維を網状に織ってベルト芯体とした搬送ベルトで、搬送方向に複数本の樹脂もしくは柔軟性材で形成されたシール帯が一体に列設されて内外表面に突出して形成され、さらにベルト側端部にベルト芯体を挟んで布材などの補強材で補強して形成されたベルトが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
さらに、フィルターメッシュベルトで、長手方向に形成したサイド部分の間に、形成されるメッシュ部分とこのメッシュ部分を横断して配置されている複数の補強部分より形成され、これらのサイド部分及び補強部分をメッシュ部分に比べて密に織り込んでメッシュ部分より剛性を備えたものとされており、さらにサイド部分及び補強部分にホットメルト繊維を織り込んで加熱処理することで、一体に成型したベルトが提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
又、メッシュベルトの搬送方向に平行な経糸が1〜2mm径の太さであり、この経糸と直交する緯糸を0.1〜0.5mm径とし、緯糸よりも経糸を太くして強度及び耐久性の向上をはかり、かつメッシュの開口率を15〜40%としたメッシュベルトに、さらにシリコンゴムを塗布もしくは含侵して形成したベルトが提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
さらに、ソリッドベルトからなり、このソリッドベルトに通気孔を形成し、ベルトの搬送方向に平行な凹凸の溝形状を有し、凹凸の溝形状が高さ0.1mm以上で、凹凸形状の周期が1mm以上の繰り返しからなり、吸着手段によって、搬送物である用紙の波打ち高さを減少させるものとしたベルトが提案されている(例えば、特許文献6参照。)。
さらに、メッシュベルトからなる空気透過性の輸送ベルトが輸送方向に延びる縦方向の撚り糸である繊維ストランドからなる糸及びこの縦方向の繊維ストランドからなる糸と交差する輸送方向に横断的に延びた交差糸から形成され、縦方向の繊維ストランドからなる糸間の間隙が横方向の交差糸間である緯糸の間隙よりも大きくなっている輸送ベルトが提案されている(例えば、特許文献7参照。)。
又、衣服用の布帛として、ポリエステル糸、綿糸、ポリエステルと綿の混合糸、及びアクリル糸からなる地糸によりゴム編みをして、この地糸に塑性変形を有する比較的細いポリオレフィン糸を、アクリル糸の地糸の添え糸として全面に編み込んで添え糸編みとすることによって、ポリオレフィン糸である添え糸が表側に出ないようにした保形性の良い布帛が提案されている(例えば、特許文献8参照。)。
さらに、編目構造のベルトの表面にゴム弾性のある滑り防止機能を付与した搬送ベルトが提案されている(例えば、特許文献9参照。)。
又、さらに、搬送ベルトは平織の布から形成されたメッシュからなり、メッシュのピッチが100〜170μmに設定され、撚り線よりも単線を利用し、繊維交差部分である経糸と緯糸の高低差が20〜100μmに設定されているベルトが提案されている(例えば、特許文献10参照。)。
さらに、メリヤス靴下の製造方法において、熱溶着性の糸条は溶着するが熱収縮性の糸条は溶融しない範囲の熱をこれらの糸条からなる編地に加えることで、編地を収縮させると共に熱溶着性の糸条にて接着せしめ、編み目がほつれないようにする技術が提案されている(例えば、特許文献11参照。)。
実開昭61−200811号公報 実開昭63−139248号公報 実開平3−118917号公報 実開平5−19377号公報 特開2000−155404号公報 特開2000−191175号公報 特開2002−235251号公報号公報 特開2007−308819 特開2009−149440号公報 特開2009−184793号公報 特開昭59−53701号公報
織物から構成されるメッシュ構造のベルトでは、従来技術に見られるように、織物の縁部であるベルトの側端部のほつれの防止、強度の向上、横ズレ防止などの対策を必要とする。しかし、このほつれ防止には2次加工及び補強部材を必要とするので、コストが上昇する結果となっている。又、経糸の径を1〜2mmの太い径としているので、ベルトとしての柔軟性に欠け、従来の技術と同ようにメッシュの強度及び耐久性の点で劣る結果となっている。さらに、編物から構成されるベルトでは、編物が柔軟性を有しているため、ゴム弾性体を積層して用いるものとしている。又、編物によるベルトは糸の太さ、ループの大きさ、ループの密度によって張力を得ており、糸の太さが細く、ループが大きく、ループの密度が低ければ、低張力で伸びることができる。しかし、編物からなるベルトを搬送ベルトなどに用いる場合は、架張力が低いとローラ同士の張力間でベルトの弛みが生じ、さらに編物からなるベルトの張力が低いと編ベルトを駆動するローラに対する摩擦力(グリップ性)が低くなる結果、ベルトとベルト駆動ローラでスリップが生じる。又、ベルト表面の摩擦係数が低いと搬送物品とのスリップが生じる。したがって、編物からなるベルトとしては、ベルトの弛みが許容されるレベル及び摩擦力(グリップの)得られる張力のレベル及びベルトの摩擦係数が必要である。しかしながら、従来の編物からなるベルトでは、十分な張力を得ることが困難な状況となっている。さらに編物からなるメッシュ構造のベルトの張力を得るためにベルトを伸長した場合に、ベルトの幅が狭くなり過ぎる問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、従来にない編物からなる搬送ベルト及び駆動ベルトであり、編物のループによる通気性を有しながら、ベルトの弛みが許容される張力にて架張ができ、ベルトを駆動するために必要な張力と駆動ローラとのグリップ性とが得られるベルトであり、さらに架張時においてもベルトの幅方向の変化の少ない、搬送ベルトの走行時における磨耗などによる糸切れによるほつれ及びベルトの側端部のほつれの防止されたベルトであり、又、ベルト側端部の反り上がりの防止及びベルト強度を十分に向上させたベルトであり、さらに帯電を生じた搬送物をベルト上で除電しながら搬送しうるようにしたベルトであり、これらに加えて編糸による絡み部による凸部を搬送ベルトの表面及び裏面に設けることで、ベルトの側端部の反り上り防止やベルトの側端部の反り下がりの防止を任意にできるようにした構成の搬送ベルトであり、そして、ループの弛みを少なくするように構成したベルトで張力を得ることの出来るベルトであり、さらに絡みによる凸部の高さを編糸の径を大きくすることで駆動力を伝達することができる段差を有し、かつ、編糸によるループを略直線的にすることで所定間隔の段差を形成して駆動ベルトとしての機能を得ることができる、編物からなるシームレスの搬送ベルトを提供することである。
上記の課題を解決するための本発明の手段は、第1の手段では、用紙及びシート状の物品又は立体状の物品を搬送する通気性を有する搬送ベルトにおいて、芯糸となるフィラメントからなる糸のフィラメントが長繊維よりなるフィラメントであり、フィラメント同士が絡み合う緯編又は経編の編物よりなる搬送ベルトである。この編ベルトの搬送方向であるゲージ方向の隣接するループ形状が異なる大きさのループ形状を有しており、ゲージ方向のループのピッチPgよりも軸方向すなわち幅方向であるステッチ方向のループのピッチPsの短い編組織である。そして、この搬送方向に互いに接する編目のループは小さなループからなる小ループ及び大きなループからなる大ループである。さらにフィラメントの絡み位置におけるフィラメントの塑性変形により、ループのフィラメントの絡んだ状態が維持され、大ループの弛みであるループ量の小さな編ベルトで、かつ、小ループがベルトの幅方向であるステッチ方向で、編糸と近接又は接する状態にあって、幅変動の少ない、緯編又は経編の編組織のシームレス編ベルトであり、フィラメント同士の絡み合いにより塑性変形しても、ベルトの搬送時及び駆動時におけるベルトの摩耗によるモノフィラメント同士の糸切れ及び側端部の擦れなどにより生じる糸のほつれが防止され、かつ、ステッチ方向へのピッチ間隔が狭められ、搬送方向すなわち駆動方向への強度が向上されている。この手段は、これらを特徴とする編ベルトからなるシームレスの搬送ベルトである。
第2の手段では、緯編又は経編の編物からなる搬送ベルトは、編物による空隙を有し、編物に用いる編糸の芯糸がモノフィラメントからなる編糸であり、この編糸のモノフィラメント同士が交差して絡む編目のループの位置で、編糸が変形状態で、もしくは編物に用いる複数のフィラメントからなる編糸の該複数のフィラメント同士が交差して絡む編目のループの位置で、編糸が絡んだ状態で維持されており、かつ、編ベルトの編目及びループの弛みが安定化されている。この手段は、これらを特徴とする第1の手段の編物からなるシームレスの搬送ベルトである。
第3の手段では、編ベルトは、複数の材質から編まれた編ベルトであり、芯糸となるフィラメントがモノフィラメントからなる編糸で、編糸同士が絡み合う編物である。そして、芯糸のモノフィラメントが編目のループの位置で絡んだ変形状態であり、この編ベルトの搬送方向となるゲージ方向のループのピッチよりも軸方向すなわち幅方向となるステッチ方向のループのピッチの短い編組織であり、互いに接するループ及びフィラメントの変形によるフィラメントの絡んだ状態が維持され、搬送ベルトの搬送時におけるベルト側端部のほつれの防止とステッチ方向へのピッチ間隔の狭小化とによって、搬送方向への強度が向上されている。さらに、複数の材質からなる編ベルトとして、芯糸とこの芯糸とは異なる材質のフィラメントからなる糸を芯糸に添えた添え糸から編まれた添え糸編み、芯糸とこの芯糸とは異なる材質のフィラメントからなる糸で撚られた撚り糸から編まれた編み、又は芯糸と異なるフィラメントからなる糸によってこの芯糸にカバーリングされたカバーリングの糸から編まれた編みの3種のいずれか一種から編まれた編物からなるシームレス編ベルトである。さらに、この編ベルトの表面と裏面が異なる摩擦係数を有するか又はこの編ベルトの表面と裏面が同じ摩擦係数を有する編ベルトからなっている。この手段は、これらを特徴とする第2の手段の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルトである。
第4の手段では、編ベルトの糸のほつれ防止及び編ベルトの摩擦係数を編糸により表裏の異なる摩擦係数又は表裏略同じ摩擦係数に施された編ベルトは、芯糸に人造繊維の長繊維よりなるモノフィラメントの糸が用いられ、フィラメント同士が絡み合う緯編又は経編からなるシームレス編ベルトである。そして、この芯糸のモノフィラメントは人造繊維からなるモノフィラメントで、人造繊維からなる導電性フィラメント又は高抵抗すなわち高絶縁性のモノフィラメントからなる糸で、この芯糸を含む編糸が少なくとも2種類以上の材質の異なるフィラメントからなる糸を用いて編まれた編ベルトであり、かつ、ステッチ方向へのピッチ間隔の狭小化により、搬送方向への強度が向上され、芯糸とは異なる材質のフィラメントで芯糸の摩擦係数よりも高い摩擦係数のフィラメントからなる糸が添えられた添え糸を用いて編まれた添え糸編み、芯糸とこの芯糸とは異なる材質で芯糸の摩擦係数よりも高い摩擦係数のフィラメントで撚られた撚り糸を編糸として用いて編まれた編み、芯糸にこの芯糸とは異なる材質で芯糸の摩擦係数よりも高い摩擦係数のフィラメントでカバーリングされたカバーリング糸を編糸として用いて編まれた編みから選ばれた編物からなるシームレス編ベルトである。さらに、この編ベルトの表面と裏面が異なる摩擦係数を有するか又は編ベルトの表面と裏面が同じ摩擦係数を有する編ベルトからなっている。この手段は、これらを特徴とする第3の手段の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルトである。
第5の手段では、編ベルトを構成する編糸は、芯糸と芯糸の摩擦係数よりも高い摩擦係数で伸びを有する弾性繊維からなるフィラメントが用いられて、編ベルトの摩擦係数が向上されている。この向上により、編ベルトからなる搬送ベルトとこの編ベルトからなる搬送ベルトに載置又は挟持された搬送物品との摩擦力(グリップ力)、又は編ベルトからなる搬送ベルトとこの編ベルトからなる搬送ベルトが駆動される駆動ローラの摩擦力(グリップ力)とのうちの少なくともどちらか一方の摩擦力(グリップ力)が高められている。この手段は、これらを特徴とする第4の手段の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルトである。
第6の手段では、編ベルトからなる搬送ベルトとこの編ベルトからなる搬送ベルトに載置又は挟持された搬送物品との摩擦力(グリップ力)は、編糸である弾性繊維のフィラメントと、及び芯糸となるモノフィラメントとの少なくともどちらか一方が、異型断面を有する形状である。そして、この異型断面の形状は、編ベルトからなる搬送ベルトに載置又は挟持された搬送物品もしくは駆動用ベルトを駆動する駆動ローラの少なくともどちらか一方に対する接触面積が増加するようにされた異型断面形状である。この手段は、これらを特徴とする第5の手段の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルトである。
第7の手段では、編糸は弾性繊維であるフィラメントと芯糸となるモノフィラメントからなり、少なくともどちらか一方が異型断面である形状で、芯糸と異なる弾性繊維がモノフィラメントからなる芯糸の融点よりも低い融点の弾性繊維のフィラメントを含んだ編糸である。そして、この編糸が用いられて編ベルトに編上げられる時の編糸の交差し絡む状態が安定化され、編ベルトの摩耗による糸切れ及び側端部の編糸のフィラメントのほつれの防止及び編ベルトの摩擦係数の向上がそれぞれ図られて、搬送物品との接触領域が多くされて搬送力が向上されている。この手段は、これらを特徴とする第4〜6の手段の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルトである。
第8の手段では、編糸は芯糸となるモノフィラメントが人造繊維からなる導電性フィラメントと絶縁性又は誘電体のフィラメントとからなる編糸である。そして、該モノフィラメントである人造繊維からなる導電性フィラメントと絶縁性又は誘電体のフィラメントは変形状態の絡み状態である。さらに、緯編又は経編の編組織かつループが変形条件にあるシームレス編ベルトは、搬送方向となるゲージ方向のループのピッチよりも軸方向となるステッチ方向のループのピッチが短い編組織であり、この編組織において互いに隣接するループ同士及びフィラメント同士の変形状態であるフィラメントの絡んだ状態が維持されることにより、搬送ベルトの搬送時の編ベルトの糸のほつれが防止され、かつ、ステッチ方向のループのピッチの間隔が狭くされている。そして、このピッチの間隔が狭くされことにより、搬送方向への強度が高められ、導電性フィラメントからなる芯糸と直接に接しないように、芯糸の上に絶縁体又は誘電体からなるフィラメントが添えられた添え糸又は芯糸に絶縁体又は誘電体からなるフィラメントがカバーリングされた編糸からなる編ベルトである。これらの編ベルトの芯糸の上の添え糸又は芯糸の上にカバーリングした糸が設けられ、搬送物品と導電性フィラメントからなる芯糸とに絶縁体又は誘電体のフィラメントからなる糸の太さによる所望の間隙が形成され、かつ、この編ベルトが用いられた搬送装置では、編ベルトが構成されている導電性フィラメントからなる芯糸がフローティング状態、グラウンドへの接地状態、あるいは電圧の印加状態のいずれか一つに設定されている。この手段は、これらを特徴とする第7の手段の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルトである。
第9の手段では、搬送ベルトである編ベルトの芯糸の上の添え糸又は芯糸にカバーリングした糸は、芯糸よりも高い摩擦係数及び伸びを有する弾性繊維のフィラメントであり、芯糸の融点よりも低い融点を有し、編ベルトに編上げられる時の応力による曲げ可能または熱による塑性変形可能なフィラメントからなる編糸が交差して絡む状態が安定化されている。編ベルトの側端部の編糸のほつれの防止と、編ベルトの摩擦形成の向上と、及び編ベルトの導電性フィラメントの芯糸がフローティング状態、グラウンドへの接地状態、あるいは電圧の印加状態のいずれか一つの状態への設定により、電気的作用による搬送物品の除電もしくは搬送物品の静電吸着が果たされる編糸である。この手段は、これらを特徴とする第8の手段の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルトである。
第10の手段では、第1の手段〜第9の手段のいずれか一つの手段の編物からなる搬送ベルトにおけるものである。この搬送ベルトの編ベルトの側端部の反り上がり防止はフィラメントからなる糸の絡み状態から形成されており、該糸の絡みによる凸となる部分(以下、「凸部」という。)が、編ベルトの少なくとも裏面に配置もしくは表面及び裏面の両面に配置されている。この手段は、これらを特徴とする編ベルトからなるシームレスの搬送ベルトである。
第11の手段では、第3の手段の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルトにおける、モノフィラメント同士が絡み合う編物の編糸の絡みによる凸部が裏面に設けられた所定のピッチのゲージ数で編まれたシームレスの編ベルトである。この編ベルトは、編糸の糸径により絡み部における裏面の凸部の高さが形成され、この裏面の凸部の高さによって非絡み部との間に段差が設けられ、この裏面に設けられた段差によって、編ベルトが駆動される駆動ローラに、シームレス編ベルトの裏面の凸部の編糸の絡み合いによって形成された凸部と噛み合う溝が配設されている。この駆動ローラに配設されている溝とこのシームレス編ベルトの絡み部における凸部の噛み合いによって、駆動が伝達される駆動用ベルトの編ベルトが形成されている。この手段は、これらのことを特徴とする編ベルトからなるシームレスの駆動用ベルトである。
第12の手段では、駆動ローラに形成された溝とこのシームレス編ベルトの絡み部における凸部の噛み合いによって駆動が伝達される駆動用ベルトが形成される編ベルトである。この編ベルトは複数の材質の編糸からなり、芯糸となるフィラメントに長繊維よりなるモノフィラメントが用いられ、芯糸とこの芯糸とは異なる材質のフィラメントが添えられた添え糸編み、芯糸とこの芯糸とは異なる材質のフィラメントが撚られた撚り糸の編糸が用いられて編まれた編み、あるいは、芯糸にこの芯糸と異なる材質のフィラメントがカバーリングされたカバーリング糸の編糸が用いられた編みから選ばれた編物からなるシームレス編ベルトである。そして、これらの編ベルトの表面と編ベルトの裏面が異なる摩擦係数のシームレス編ベルト又は編ベルトの表面と編ベルトの裏面が略同じ摩擦係数のシームレス編ベルトであり、特に編ベルトと駆動ローラ又は駆動プーリー及びベルトにより駆動が伝達されるローラ又はプーリーとの摩擦力(グリップ性)を上げるために、芯糸よりも高い摩擦係数のフィラメントが芯糸に添え糸として用いられているか、撚り糸の中に含まれて用いられているか、又はカバーリング糸として用いられていることにより、グリップ性が向上された編ベルトからなっている。この手段は、これらを特徴とする編ベルトのシームレス編ベルトからなる駆動用ベルトである。
第13の手段では、第1の手段〜第10の手段のいずれか一つの手段からなる搬送ベルトは物品が搬送される搬送手段のある装置に適用された手段である。この手段は、これらを特徴とする編物からなるシームレスの搬送ベルトを用いた搬送装置である。
第1の手段では、搬送ベルトのシームレスの編ベルトはゲージ方向(搬送方向)に隣接するループが異なる大きさの大ループと小ループの二つのループ形状となっており、一方の大ループ弛み(ループ量)の小さな編物であって編糸の弛み(ループ量)が小さく、編糸の弛みによるベルトの伸び小さくなっており、編ベルト低い伸び率であるので低い張力では変形し難く、他方の小ループ変形が主に生じ必要な張力が得られ、かつ、張力を加えた場合においては小ループであるのでベルト幅方向に対しても小ループの変形が小さく幅変動が少ない搬送ベルトである。さらに、編ベルトの糸切れによるあるいは編ベルトの側端部における糸の塑性変形によるフィラメントからなる糸のほつれが防止され、さらにステッチ方向へのピッチ間隔が狭くなっていることで搬送方向である駆動方向への強度が向上されている。第2の手段では、編上げ時の編糸の変形状態が編立て後にも維持されており、編目の大ループの弛みが小さくベルトの形状が安定化している。さらに、第3の手段では、搬送ベルトは搬送時におけるベルト側端部のほつれが無く、搬送方向の強度の向上されたベルトであり、編糸は複数のフィラメントからなっており、芯糸のフィラメントと芯糸とは異なる摩擦係数を有しているフィラメントであるので、編ベルトはベルト表面の摩擦係数とベルト裏面の摩擦係数が異なるベルトであるか又は同じベルトである。第4の手段では、編糸の芯糸を形成するモノフィラメントが人造繊維からなる絶縁性フィラメント又は導電性のフィラメントであり、かつ、編糸に摩擦係数の高いフィラメントを含んで編物が形成されているので、この編ベルトからなる搬送ベルトは搬送物品のグリップ力が高く、搬送物品を安定して搬送することができ、編ベルトの糸切れ、側端部のほつれ及び編ベルト側端部の反り上りが防止されている。
さらに、第5の手段では、搬送ベルトのシームレスの編ベルトは編ベルトの摩擦係数が高く、搬送物品との摩擦力(グリップ力)や駆動ローラとの摩擦力(グリップ力)が向上されている。第6の手段では、異型断面形状の弾性繊維のフィラメントや異型断面形状の芯糸のモノフィラメントから形成されているので、搬送物品や駆動ローラと接する領域である接触面積が高められている。又、第7の手段では、編ベルトは形状の安定化と摩擦係数の向上が図られている。さらに、第8の手段では、導電性のフィラメントを用いた芯糸と帯電した搬送物品との間に誘電体の添え糸又はカバーリングの糸を介在させて、空隙放電により帯電した搬送物品の除電を編ベルト上で行うことを可能としている。又、第9の手段では、高摩擦係数を有しかつ伸びを有する弾性繊維の編ベルトは、繊維の交差と絡み状態を安定化により編ベルトの糸切れ及び側端部のほつれ防止、さらに導電性の芯糸の採用による搬送物の除電あるいは静電吸着による搬送物の安定化が図られている。第10の手段では、シームレスの編ベルトは糸の絡みにより生ずる凸部を裏面に有するので、編ベルトの側端部の反り上がりが編ベルトの表面側に生じなくなっている。
さらに、第11の手段では、駆動ベルトのシームレスの編ベルトは、編ベルトに絡み部の凸部による段差を有するので、この段差により溝の形成された駆動ローラとの噛み合わせによる駆動力の高められた駆動用ベルトとしての機能を有する搬送ベルトである。第12の手段は、芯糸とは異なるフィラメントの添え糸、芯糸と芯糸と異なるフィラメントで撚った撚り糸、芯糸に芯糸と異なるフィラメントでカバーリングしたカバーリング糸を用いているので編ベルトの表面側と裏面側の摩擦係数を異なるものあるいは同じものとなり、さらに編ベルトの摩擦係数を上げているので、種々の機能に適合した駆動用ベルトを得ることができる。
そして、第13の手段は、第1の手段〜第10の手段のベルトを用いて搬送手段を有する装置に適用した搬送装置であり、シート状物品あるいは立体状の物品を的確に搬送できる装置である。
緯編の平編からなる編み目を表す平面図。 緯編の平編からなる編み目の搬送ベルトにおける編糸の絡みの凸部が表面に形成された基本図で、(a)はループを変形させない条件の編物の平面図、(b)はステッチ方向にループを変形させた条件の編物の平面図、(c)は(b)の側面図で絡みによる凸部が上方に形成されている図。 緯編の平編からなる編み目の搬送ベルトにおける編糸の絡みによる凸部が裏面に形成された基本図で、(a)はループを変形させない条件の編物の平面図、(b)はループを変形させた条件の編物の平面図、(c)は(b)の下方から断面を見た図で絡みによる凸部が下方に形成されている断面図。 本発明の経編からなる編み目の搬送ベルトの基本図で、(a)はフィラメントを塑性変形させて架張する前の編物の平面図、(b)は架張により大ループの弛みが最小となった条件における編物の平面図。 緯編の各フィラメント径φにおけるステッチ数と引張強さの関係を示すグラフ。 本発明の編ベルトで絡みによる凸となる部分が表面にある場合の側端部に反り上り方向を示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(a)の模式的縦断面図。 本発明の編ベルトで絡みによる凸となる部分が裏面にある場合の側端部が反り下り方向を示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(a)の模式的縦断面図。 本発明の編ベルトで絡みによる凸となる部分が編ベルトの表面と裏面にある場合の編ベルトで、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(a)の模式的縦断面図。 本発明の経編の編ベルトで、(a)は平面図、(b)は(a)の模式的縦断面図。 本発明の編ベルト用の編物に用いる編糸で、(a)は単糸で(a’)はその断面図。(b)はカバーリング糸の編糸で、芯糸に芯糸とは異なる材質のフィラメントの糸がカバーリングされているカバーリング糸の編糸、(b')はそれらの断面図。(c)は撚り糸の編糸で、芯糸と芯糸とは異なる材質のフィラメントの糸が撚られた撚り糸の編糸。(d)は添え糸編の編糸で、芯糸に芯糸とは異なる材質のフィラメントの糸が添えられた添え糸を有する添え糸編の編糸、(d')はそれらの断面図。 本発明の編ベルト用の編物に用いる編糸で、編糸に用いられるフィラメントの糸の断面が異型断面形状で、(e)はカバーリング糸の編糸で芯糸が異型断面で、芯糸とは異なる材質のフィラメントの糸がカバーリングされている編糸、(e’)はそれらの断面図。(f)はカバーリング糸の編糸で、芯糸に異型断面で芯糸とは異なる材質のフィラメントの糸がカバーリングされている編糸、(f')はそれらの断面図。(g)は撚り糸の編糸で芯糸と異型断面で芯糸とは異なる材質のフィラメントの糸が撚られた撚り糸の編糸、(g')はそれらの断面図。(h)は添え糸編の編糸で芯糸と異型断面で芯糸とは異なる材質のフィラメントの糸が添えられる添え糸編に用いられた編糸、(g')はそれらの断面図。 本発明の緯編で異型断面の添え糸を用いて添え糸編とした編ベルトの編目を示す図で、絡みによる凸部を裏面に形成したベルトであり、(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)は(a)を水平に切断してc−c方向に見た断面図。 本発明の編物からなる編ベルトを用いた搬送装置の例を示す側面図。 本発明の編物からなる編ベルトを駆動用ベルトとして使用の搬送装置の例であり、(a)は平面図で、(b)は側面図で、(c)は駆動用ベルトと駆動ローラを示す立面の断面図。 本発明の編ベルトを駆動伝達用ベルトとして用いた場合の模式図を示し、(a)は平面図、(b)は側面図。 は搬送物(シート)を狭持して搬送する搬送装置の参考図で、(a)は部分断面図で、(b)は搬送装置の平面図。 幅20mmの編ベルトのループの絡みの凸部による段差と駆動力の関係を示すグラフ。 本発明のゲージ方向の隣接するループ形状の異なる緯編の編物の図で、(a)の図は塑性変形前の大ループ形状と小ループ形状の模式図、(b)の図は塑性変形後の大ループ形状と小ループ形状で弛みを少なくした編目の模式図、(c)の図は(b)の編物を架張し弛みが最小となる時の模式図、(d)の図は(b)をさらに架張した時に小ループにより張力を得る模式図で幅方向への変化量が少なくなっている模式図。 従来の緯編物で隣同士のループが同じ形状の編物を示す比較例の図で、(a)は架張前の図でループの弛みが大きい模式図、(b)は隣接するループ形状が同じで編糸を塑性変形させた模式図、(c)は(b)の編物を架張し弛みが最小となる時の模式図、(d)は(b)をさらに架張した時の模式図で、搬送方向及び幅方向の変化量が大きく、幅方向が狭くなっている編物の模式図。 塑性変形させない状態での伸びの変化(ループ形状が異なる場合)の緯編の編物の比較例の図。 塑性変形させない状態での伸びの変化(ループ形状が同じ場合)の緯編の編物の比較例の図。 本発明における緯編ベルトの伸び率と張力の関係(単位幅当り)を示すグラフ。
本発明の実施の形態について、表及び図面を参照して以下に説明する。
本発明の第1の手段の実施の形態について説明すると、図18に編ベルト1aの搬送方向17であるゲージ方向で隣接するループ9の形状が異なる編状態の編物7で、図18の(a)は塑性変形をしない状態の大ループ9aと小ループ9bからなる編目の編物7を示し、図18の(b)は本発明の編ベルト1aの編目の例で大ループ9aと小ループ9bからなる編物7の編ベルト1aで、ベルトの幅方向18であるステッチ方向のループ9の密度を高め、絡み部1eで編糸10を塑性変形させ、小ループ9bの変形よりも大ループ9aの変形を大きくして大ループ9aのループ量(弛み)を小さく構成している。編糸10の塑性変形は編上げ時の糸への曲げ応力又は熱による塑性変形であり、さらには編み立て後に編物7を架張した条件で熱セットを行い、編糸10の塑性変形の状態及び大ループ9aの弛みを小さくした状態を安定化せしめて編物7である編ベルト1aの形状を安定化させている。
さらに編ベルト1aの幅方向18すなわち軸方向であるステッチ方向において小ループ9bを各編糸10に近接又は接するようにステッチ方向への小ループ9bの密度を高め、搬送方向17であるゲージ方向の伸びに対して小ループ9b同士が近接又は接する状態に構成することで小ループ9b同士が縮む方向に阻害しあい、幅方向18への幅変化を少なくする構成としている。これらにより編糸10の大ループ9aの弛みによる伸びを小さくし、編ベルト1aの伸びが少ない状態から小ループ9bが主に変形し、従来にない張力を得ることができる構成としている。さらに幅方向18においては、小ループ9bが編糸10に近接又は接するようにし、ループ9の変形が小さく幅方向18の収縮が少なくなる構成としている。
又、図6、図7、図8に示すように、編物7からなるシームレス編ベルト4である搬送ベルト2は、図10及び図11に示すように、編ベルト1aに用いる編糸10が芯糸11となるフィラメント15に長繊維よりなるモノフィラメント15aを使用して、フィラメント15同士が絡み合う緯編7aの編物7である編ベルト1aから形成されている。この編物7は、少なくとも芯糸11のモノフィラメント15aを曲げ応力と熱により絡み部1eの絡み位置で塑性変形して、さらには編み立て後に編物7を架張した条件で熱セットを行い、編糸10の塑性変形の状態及び大ループ9aの弛みを小さくした状態を安定化せしめて緯編7aの編組織8からなるシームレス編ベルト4を形成している。このシームレス編ベルト4の搬送方向17すなわち駆動方向であるゲージ方向の編目のループのピッチPgよりも幅方向18であるステッチ方向の編目のループのピッチPsの短い編組織8において、これらの互いに接するループ9及びフィラメント15を変形することにより、これらのフィラメント15の絡んだ絡み部1eの状態を維持して、搬送ベルト2の搬送時及び駆動時における編ベルト1aの側端部5のほつれを防止し、さらに幅方向18であるステッチ方向の編目のループのピッチPsの間隔を狭くしてループ9が編糸10に近接又は接するように構成し、搬送方向17すなわち駆動方向への強度を向上させた、編ベルト1aからなるシームレスの搬送ベルト2である。
本発明の第2の手段の実施の形態について説明すると、図18に示すように、緯編7aの編物7からなる搬送ベルト2は、編物7のループ9による空隙を有し、編物7に用いる編糸10がモノフィラメント15aからなる編糸10であり、この編糸10のモノフィラメント15a同士が交差して絡む編目のループ9の位置で、モノフィラメント15aの編糸10が曲げ応力及び熱により塑性変形し、もしくは編物7に用いる編糸10が複数のフィラメント15からなる編糸10であり、この編糸10の複数のフィラメント15同士が交差して絡む編目のループ9の位置で、所定の熱により塑性変形を生じるフィラメント15を複数のフィラメント中に含む編糸10が曲げ応力及び所定の熱により塑性変形して、絡んだ状態の絡み部1eを維持し、かつ、編まれた編ベルト1aを熱セットにてループ9の弛みであるループ量を安定化せしめた第1手段の編物7からなるシームレス編ベルト4の搬送ベルト2である。
本発明の第3の手段の実施の形態について説明すると、編ベルト1aは、複数の材質から編まれた編ベルト1aであり、図10の(a)に示す芯糸11となるフィラメント15からなる編糸10に用いた長繊維のモノフィラメント15a同士が、図3に示すように、絡み合って形成された編物7であり、芯糸11のモノフィラメント15aを、曲げ応力又は熱により絡み部1eの位置で塑性変形し、この編ベルト1aの搬送方向17となるゲージ方向のループ9のピッチPgよりも幅方向18すなわち軸方向となるステッチ方向のループ9のピッチPsの短い編組織8からなっている。この図3に示す、編組織8における互いに接するループ9及びフィラメント15が変形されて、フィラメント15の絡んだ絡み部1eが維持され、搬送ベルト2の搬送時における編ベルト1aの側端部5のほつれの防止と、幅方向18すなわち軸方向であるステッチ方向への編目のループのピッチPsの間隔を狭小化したことにより、搬送方向17への搬送ベルト2の強度を向上させている。そして、複数の材質からなる編ベルト1aとして、図10に示すように、芯糸11とこの芯糸11とは異なる材質のフィラメント15からなる糸を芯糸11に添えた添え糸編み、芯糸11とこの芯糸11とは異なる材質のフィラメント15からなるフィラメントの糸で撚った撚り糸の編糸10cを用いて編んだ、又は芯糸11と異なるフィラメント15からなる糸で芯糸11をカバーリングしたカバーリング糸の編糸10bを用いて編んだ編みの3種のいずれか一種から編んで形成した編物7からなるシームレス編ベルト4である。このシームレス編ベルト4の表面1bと裏面1cが異なる摩擦係数を有するか又はこのシームレス編ベルト4の表面1bと裏面1cが同じ摩擦係数を有する編ベルト1aからなる第2の手段の編ベルト1aからなるシームレスの搬送ベルト2である。
第4の手段の実施の形態について説明すると、編ベルト1aの側端部5のフィラメント15のほつれの防止が施された第3の手段の編ベルト1aは、芯糸11に人造繊維の長繊維よりなるモノフィラメント15aの編糸10が用いられている、フィラメント15同士が絡み合う絡み部1eを有する編組織8の緯編7aからなるシームレス編ベルト4である。この芯糸11を形成するモノフィラメント15aは人造繊維であり、芯糸11は、人造繊維からなる導電性フィラメント15f又は高抵抗(高絶縁性)のモノフィラメント15aからなる編糸10である。この芯糸11を含む編糸10が少なくとも2種類以上の材質の異なるフィラメント15からなる編糸10を用いて編まれた編ベルト1aである。さらに、幅方向18すなわち軸方向であるステッチ方向の編目のループのピッチPsの間隔を狭小化したにより、搬送方向17であるゲージ方向への強度を向上させている。そして、芯糸11とは異なる材質のフィラメント15であって、芯糸11の摩擦係数よりも高い摩擦係数であるフィラメント15cからなる糸を添えた添え糸編み、芯糸11とこの芯糸11とは異なる材質のフィラメント15であって、芯糸11の摩擦係数よりも高い摩擦係数であるフィラメント15cで撚られた撚り糸の編糸10cを用いて編んだ編み、芯糸11とこの芯糸11とは異なる材質のフィラメント15であって、芯糸11の摩擦係数よりも高い摩擦係数であるフィラメント15cをカバーリングしたカバーリング糸の編糸10bを用いて編んだ編みから選ばれたシームレス編ベルト4である。そして、この編ベルト1aの表面1bと裏面1cが異なる摩擦係数を有するか又は編ベルト1aの表面1bと裏面1cが同じ摩擦係数を有する編ベルト1aからなる第3の手段の編ベルト1aからなるシームレスの搬送ベルト2である。
第5の手段の実施の形態について説明すると、編ベルト1aを構成する編糸10は、芯糸11と芯糸11の摩擦係数よりも高い摩擦係数で伸びを有する弾性繊維15gからなるフィラメント15を用いて、編ベルト1aの摩擦係数を向上させている。この編ベルト1aからなる搬送ベルト2と、この編ベルト1aからなる搬送ベルト2に載置又は挟持して搬送物品との摩擦力(グリップ力)、又は編ベルト1aからなる搬送ベルト2とこの編ベルト1aからなる搬送ベルト2を駆動する駆動ローラ24との摩擦力(グリップ力)のうち、少なくともどちらか一方の摩擦力(グリップ力)を高めている第4の手段の編ベルト1aからなるシームレスの搬送ベルト2である。
第6の手段の実施の形態について説明すると、編ベルト1aからなるこの搬送ベルト2と編ベルト1aからなる搬送ベルト2に載置又は挟持した搬送物品との摩擦力(グリップ力)は、編糸10である弾性繊維15gのフィラメント15と芯糸11となるモノフィラメント15aとの少なくともどちらか一方が、図11の例(e’)、(f’)、(g’)、(h’)に示すように、異型断面16を有する形状であり、この異型断面16の形状は、編ベルト1aからなる搬送ベルト2に載置又は挟持して搬送物品もしくは搬送ベルト2を駆動する駆動ローラ24の少なくともどちらか一方に対する接触面積を増すようにした異型断面16の形状である第5の手段の編ベルト1aからなるシームレスの搬送ベルト2である。
第7の手段の実施の形態について説明すると、図11の(e)、(f)、(g)、(h)に示すように、編糸10は芯糸が異型断面のカバーリング糸の編糸10e、カバーリングの糸が異型断面の編糸10f、撚り糸の中に異型断面の糸を含んでいる編糸10g、添え糸編の添え糸が異型断面の編糸10hのように、異型断面のフィラメントである糸を有し、弾性繊維15gのフィラメントと芯糸11となるモノフィラメント15aとの少なくともどちらか一方が異型断面を有する形状で、編糸10は芯糸11と異なる弾性繊維を含み、芯糸11の融点よりも低い低融点の弾性繊維のフィラメント15eであり、この編糸10を用いて編ベルト1aに編上げ時の曲げ応力あるいは熱によって編糸10を変形せしめ、さらに編み立て後に架張した条件下で熱セットにより、編目の安定化及び芯糸11とは異なる低融点の弾性繊維のフィラメント15eを芯糸11に融着せしめ、編糸10の交差し絡む状態の絡み部1eを安定化せしめて、編ベルト1aの側端部5の編糸10のフィラメント15のほつれの防止及び編ベルト1aの摩擦係数の向上をそれぞれ図って、搬送物品との接触領域を多くして搬送力を向上させている第4〜6のいずれか一つの手段の編ベルト1aからなるシームレスの搬送ベルト2である。
第8の手段の実施の形態について説明すると、編糸10である弾性繊維15gのフィラメントと芯糸11となる人造繊維からなる導電性モノフィラメント15fであり、曲げ応力又は熱により絡み部1eの位置にて、このモノフィラメント15fが塑性変形され、経編7b又は緯編の編組織8で編まれたシームレス編ベルト4は搬送方向17となるゲージ方向のループ9のピッチPgよりも幅方向18すなわち軸方向となるステッチ方向のループ9のピッチPsが短い編組織8であり、この編組織8において互いに隣接するループ9同士及び編糸のフィラメントが変形されてフィラメントの絡んだ絡み部1eが維持されることにより、搬送ベルト2の搬送時の編ベルト1aの側端部5のほつれが防止され、かつ、搬送方向17であるステッチ方向のループ9のピッチPsの間隔が狭くされ、このピッチPsの間隔が狭くされことにより、搬送方向17への強度が高められ、導電性フィラメント15fからなる芯糸11と直接に接しないように、芯糸11の上に絶縁体又は誘電体からなる、図10の(d)又は図11の(h)に示す添え糸12又は異型断面の添え糸12a、もしくは、図10の(b)又は図11の(e)や(f) に示す、カバーリングの糸14又は異型断面のカバーリングの糸14aが設けられた編糸10からなる編ベルト1aである。これらの搬送ベルト2である編ベルト1aの芯糸11の上の添え糸又は芯糸11のカバーリングの糸により搬送物品と導電性フィラメント15fからなる芯糸11に添え糸の厚み(すなわち添え糸の径)又はカバーリングの糸の厚み(すなわちカバーリングの糸の径)による所望の間隙を形成し、かつ、この編ベルト1aが用いられた搬送装置25では、編ベルト1aを構成している導電性フィラメント15fからなる芯糸11がフローティング状態、グラウンドへの接地状態、あるいは電圧の印加状態のいずれか一つに設定されている第7の手段の編ベルト1aからなるシームレスの搬送ベルト2である。
第9の手段の実施の形態について説明すると、搬送ベルト2である編ベルト1aの芯糸11の上の添え糸12又は異型断面の添え糸12aあるいは芯糸11のカバーリングの糸14又は異型断面のカバーリングの糸14aは、芯糸11よりも高い摩擦係数で低融点の弾性繊維15eのフィラメントであり、芯糸11の融点よりも低い融点を有し、編ベルト1aに編上げ時の曲げ応力又は熱により編糸10を変形せしめ、かつ、熱セットによってこの低融点の弾性繊維15eのフィラメントを芯糸11に融着せしめて、編糸10が交差して絡む状態の、図3に示す、絡み部1eを安定化せしめ、編ベルト1aの側端部5の編糸10のほつれの防止と、編ベルト1aの摩擦形成の向上と、及び、添え糸12又は異型断面の添え糸12aにより、もしくは、カバーリングの糸14又は異型断面のカバーリングの糸の糸14aにより、芯糸11の導電性フィラメント15fと搬送物品が直接接しないように構成されている。そして、編ベルト1aの導電性フィラメント15fの芯糸11をフローティング状態、グラウンドへの接地状態、あるいは電圧の印加状態のいずれか一つへの設定により、電気的作用による帯電している搬送物品の除電もしくは搬送物品の静電吸着が果たされる編ベルト1aであって、この編ベルト1aは第8の手段の編ベルト1aからなるシームレスの搬送ベルト2である。
第10の手段の実施の形態について説明すると、第1の手段〜第9の手段のいずれかの一つの手段に記載の編物からなる搬送ベルト2において、編ベルト1aの側端部5の反り上り部22の防止は、フィラメントからなる編糸10の絡み部1eによる凸部1dを、図7の(c)あるいは図8の(c)に示すように、編ベルトの裏面1cに少なくとも形成することで行っている。この糸の絡み部1eによる凸部1dは、図3の(c)に示すように形成されている。この編糸10の絡み部1eからなる凸部1dとなる部分を、図8の(c)に示す、編ベルト1aの表面1b又は裏面1c、もしくは、図7の(c)に示す、編ベルト1aの少なくとも裏面1cに配置している第9の手段の編ベルト1aからなるシームレスの搬送ベルト2である。
第11の手段の実施の形態について説明すると、この実施の形態は、図14に示す、駆動を伝達する駆動用ベルト3を形成する編ベルト1aである。図3に示すように、絡み部1eにおける凸部1dを編ベルト1aの裏面1cに有する所定のピッチPgのゲージ数で編まれた、図14に示すシームレス編ベルト4である。編糸10の糸径により図3に示す絡み部1eにおける編ベルト1aの裏面1cの凸部1dの高さを形成し、この編ベルト1aの裏面1cの凸部1dの高さにより非絡み部1fとの間に段差1gを有する。この編ベルト1aの裏面1cに有する段差1gを用いて編ベルト1aを駆動する。図15の(b)に示す、駆動ローラ26又は駆動プーリー26にシームレス編ベルト4である駆動用ベルト3の裏面1cの、図3の(c)に示す、編糸10の絡み合いによって形成された、凸部1dと噛み合う溝26aを、駆動ローラ26又は駆動プーリー26及び従動ローラ27又は従動プーリー27に形成し、この駆動ローラ26又は駆動プーリー26に形成した溝26aと、このシームレス編ベルト4である駆動用ベルト3の裏面1cの絡み部1eにおける凸部1dとの噛み合いによって、駆動を従動ローラ27又は従動プーリー27に駆動を伝達するようにした駆動用ベルト3であり、第10の手段の編ベルト1aからなるシームレスの駆動用ベルト3である。
第12の手段の実施の形態について説明すると、上記の第11の手段において、図15に示す、駆動ローラ26又は駆動プーリー26に形成した溝26aとシームレス編ベルト4の絡み部1eにおける凸部1dの噛み合いにより駆動を伝達するようにした駆動用ベルト3を形成する編ベルト1aは、複数の材質の編糸10からなる編ベルト1aであり、芯糸11となるフィラメントに長繊維よりなるモノフィラメント15aを用い、芯糸11とこの芯糸11とは異なる材質のフィラメントを添えた添え糸編の編糸10d又は添え糸編みの添え糸が異型断面の添え糸10hを用いた添え糸編み、芯糸11とこの芯糸11とは異なる材質のフィラメントで撚った撚り糸の編糸10c又は撚り糸の中に異型断面の糸を含んでいる編糸10gを用いた編み、芯糸11にこの芯糸11と異なる材質のフィラメントをカバーリングしたカバーリング糸の編糸10b、芯糸が異型断面のカバーリング糸の編糸10e、又はカバーリングの糸の糸が異型断面の編糸10fを用いた編みから選ばれた編物7からなるシームレス編ベルト4であって、編ベルト1aの表面1bと編ベルト1aの裏面1cが異なる摩擦係数を有するシームレス編ベルト4又は編ベルト1aの表面1bと編ベルト1aの裏面1cがほぼ同じ摩擦係数を有するシームレス編ベルト4であり、特に編ベルト1aの搬送物品との摩擦力を上げるために芯糸11よりも高い摩擦係数を有し低融点の弾性繊維のフィラメント15eを芯糸11に対し添えた添え糸編の編糸10d、添え糸編の添え糸が異型断面の編糸10h、撚り糸の編糸10c、撚り糸の中に異型断面の糸を含んでいる編糸10g、カバーリング糸の編糸10b、芯糸が異型断面のカバーリング糸の編糸10e、カバーリングの糸が異型断面の編糸10fとして用いるかして、摩擦力(グリップ力)を向上させた編ベルト1aからなる編ベルト1aのシームレス編ベルト4からなる駆動用ベルト3である。
第13の手段の実施の形態について説明すると、第1の手段〜第10の手段のいずれか一つの手段の編ベルト1aからなるシームレスの搬送ベルト2は物品を搬送するための手段を有する装置に適用するものである。それは、編ベルトの編目におけるループ9の弛みから生じる伸びからさらに必要な伸びに対して編ベルト1aの架張時の伸びを搬送手段を有する装置に使用するための、編ベルト1aからなるシームレスの搬送ベルト2を用いた搬送装置25である。
ところで、上記の第1の手段あるいは第4の手段の緯編7aの編組織8は天竺編(平編)、ゴム編(リブ編ともいう。)やパール編(リンクス編ともいう。)の中から選択することができる。又、上記の編組織8の変化組織を採用することで、伸縮規制方向やファイバー密度をコントロールしたり、経編7bの例えばトリコット編やミラニーズ編、ラッシェル編なども適用できる。このような変化組織を用いた緯編7aからなる編地の編物7の例としては、あぜ編(ゴム編)、スムース、かの子、テレコ、メッシュのような緯編7aからなる編地の編物7が挙げられる。さらに、この編地の編物7にニット、タック、ミス(ウエルト)、目移し、インレイ(挿入)などの各操作を適宜組み合わせることで形成した緯編7aからなる編地の編物7が各種の変化組織の実現に利用できる。さらにシームレスベルトを製作するためには、筒状編地を形成できる丸編機を用いて製作することもできる。
さらに本発明のベルト1であるこの搬送ベルト2は緯編7a又は経編7bの編物7から形成されており、緯編7aの編物7である編組織8を形成する編糸10は人造繊維の長繊維であるフィラメントからなっている。この編糸10のフィラメントが隣接するフィラメントと絡み合う編物7よりなる搬送ベルト2である。この搬送ベルト2では、搬送方向17であるゲージ方向の隣接するループ9の形状が、異なる大きさのループ形状を有し(図2の(b)参照)、搬送方向17であるゲージ方向のループ9のピッチPgよりも幅方向18すなわち軸方向であるステッチ方向のループ9のピッチPsが短い編組織8からなっている。そして互いに接する編目のループ9が大ループ9a及び小ループ9bの編目のループ9を有し、フィラメント15の絡み部1eの位置でのフィラメントを塑性変形させ、搬送方向17に互いに接する編目のループ9が大ループ9a及び小ループ9bの編目のループ9を有し、フィラメントの15絡み部1eの位置でのフィラメントを塑性変形させて大ループ9aの糸の弛みのループ量を塑性変形させない編物よりも小さくして弛みによる伸びを小さくし、フィラメント同士が絡み合って形成した絡み部1e(図3の(a)参照)の状態からなっている。さらに、この状態より大ループ9aの弛みにより伸びを小さくして、ベルトの伸び率が低い状態から低い張力では変形し難い小ループ9bを変形させるようにし、搬送ベルト2に必要な架張力を低い伸び率から得られるようにした搬送ベルト2である。幅方向すなわち軸方向18であるステッチ方向に、ループ9を編糸10と近接又は接するように構成し、張力によるベルト幅の変化を少なくするようにした搬送ベルト2である。同時に幅方向18に小ループ9bの密度を向上させて搬送方向17への搬送ベルト2の強度を向上させ、搬送ベルト2の走行時における、搬送ベルト2を形成する編ベルト1aの糸切れ及び側端部5における編糸10すなわちフィラメント15のほつれを防止し、編物7からなる搬送ベルト2の強度及び張力を十分に向上させ、さらに架張時における搬送ベルト2の幅の変化も少なくしている。
発明者らは、図1に示すように、緯編においては搬送方向17であるゲージ方向の編目のループ9のピッチPgと、搬送方向17に直角な方向の幅方向18であるステッチ方向の編目のループ9のピッチPsと、フィラメント径φとの関係が下記の式(1)として表されることを見出している。
Ps2+(Pg/2)2=(Pg/2+2φ)2…(1)
すなわち、Ps2=2φ・Pg+4φ2…(1)
なお、この式において、
Ps:幅方向18であるステッチ方向のピッチ
Pg:搬送方向17であるゲージ方向のピッチ
φ:フィラメント径
θ:搬送方向17であるゲージ方向のループ9のピッチPgが1/2ピッチ進む毎に幅方向18であるステッチ方向のループ9のピッチPsが1ピッチ進む角度
である。
さらに、上記のPsにおいて、
Ps0:ループ9同士が接し、ループ9の変形なし
Ps1:ループ9同士が接し、ループ9の変形あり(条件:Ps0>Ps1
をそれぞれ示している。
図18には緯編の例で本発明の編ベルトにおける編目の変形状態について示している。図18の(a)には塑性変形させない編目の図を示し、図18の(b)には本発明の編ベルトで塑性変形させて形成した編ベルトの編目の図を示す。図18の(b)に示すようにループ9が塑性変形する条件で編み上げた編ベルト1aと、図18の(a)に示すようにループ9が塑性変形させない条件で編み上げた編ベルト1aとを比較すると、通常は、図18の(a)や図20の(a)に示すようにループ9による編糸10の弛みを有しており、この編ベルト1aは低張力でも十分過ぎる伸びを有している。このため編糸10のループ9の弛みが最小になるまで伸び率が大きく低張力領域であり、この低張力領域で編ベルト1aを使用した場合は、架張力が低く駆動ローラ24(図14の(c)参照)との摩擦力であるグリップ力が小さすぎるために、この編ベルト1aと駆動ローラ24に滑りを生じる原因となる。
そこで、本発明である編ベルト1aについて説明すると、図18の(b)に示す本発明の編ベルト1aは搬送方向17の隣接するループ形状の異なるループ9を形成し、かつ、編み上げ時に編糸10への曲げ応力又は熱により編糸10を塑性変形せしめ、さらに編立て後に編機より製作された筒状の編物に内面から応力(張力)を加えて大ループ9aの弛みが伸ばされた状態を形成し、熱セットにより大ループ9aの弛みのループ量を小さく安定化せしめ、編物の編目を安定化させた編物から成る編ベルト1aとしている。この点について説明すると、単位長さでは、図18の(b)に示すように、幅方向18すなわち軸方向であるステッチ方向の編目のループのピッチPsを短くすることで、幅方向18であるステッチ方向の編目のループ9の密度が高くなって搬送方向17への強度が向上する。さらに幅方向18であるステッチ方向の編目のループのピッチPsを短くすることで、大ループ9aが変形し、絡み部1eの絡み位置の長さが短くなり、フィラメント15の塑性変形が起こり易くなって、図18の(b)や図2の(c)に示すように、凸となる部分20のほつれの防止及び余分な弛みによる伸びが小さくなり、後の張力の立ち上がりが早くなる。つまり、図18の(b)に示すように、大ループ9aの変形に伴い、ループ9の曲率(1/半径)が小さくなって編目の大ループ9aの弛みが小さくなることで、余分な弛みによる伸び小さくなり、大ループ9aの弛みによる伸び以後は低い張力では変形し難くい小ループ9bの変形などによる伸びとなり、小ループ9bの変形に伴う伸びの高い張力が得られ、ベルト1に必要な張力を得ることができる。また、このように構成することでベルト1の伸び率に対する張力の傾きを編糸10に用いるフィラメント径Φ、フィラメント材質、ステッチ方向の小ループ9bの密度、ゲージ方向のループ9の密度によって適宜に調整ができる編ベルト1aである。
図2はループ9の絡み位置による凸となる部分20が編ベルト1aの表面1bの搬送面に設けた場合の例を示している。そして図2の(a)は塑性変形させない編目であり、図2の(b)は編糸10を塑性変形させた時の編目を示している。図2ではループ9の絡みによる凸となる部分が表面にあることで編ベルト1aの側端部5が反り上がり易く、特に芯糸11であるフィラメント径が細いと編物特有のカールが発生し易く、ベルト1の側端部7が反り上がり易い。このためフィラメント10の絡みによる凸となる部分20を表面に設けた編ベルト1aは芯糸11が人造繊維からなるモノフィラメント15aの場合は、フィラメント径としては0.1mm以上の太さを有するフィラメント径が好ましく、さらに好ましいのは0.15mm前後以上がより好ましい。図3は図2とは逆にループ9の絡みによる凸となる部分20が編ベルト1aの裏面1cにある場合の例であり、編ベルト1aの側端部5は反り下がり易くなる。この図2、図3に示す編目の編ベルト1aについてはループ9の絡みによる凸となる部分20が表面又は裏面となるように、使用方法により適宜に選択すれば良い。
図4は、シングル・トリコット編からなる経編7bで作られた編物7からなる編ベルト1aの例である。図4の(a)は編み立て後にベルト内面に応力(張力)を加え熱セットによって塑性変形せしめることにより大ループ9aの弛みのループ量が小さく構成されている。図4の(b)は糸の弛みが最少になるまで架張されている状態にあり、特に大ループ9aは張りつめられている状態が示されている。
図5は、長繊維であるポリアミド繊維(いわゆるナイロン(商標))のフィラメント15の各フィラメント径を変化させた時における、ステッチ数と引張り強さとの机上計算値による関係を示すグラフである。この図5のグラフから、引張強さの点から考慮すると、長繊維のフィラメント径として使用可能な径は50μm以上、より好ましくは100μm以上であることがわかる。
図6は、本発明のシームレス編ベルト4であり、編目の絡み部1eに生じる凸部1dが、図6の(c)に示すように、編ベルト1aの表面側になるようにした搬送ベルト2を示す。この図6の(a)は搬送ベルト2の平面図で、図6の(b)は図6の(a)の右側から見た立面図で、編ベルト1aの側端部が反り上がった状態を示しており、図6の(c)は搬送ベルト2の側面図である。この図6に示す搬送ベルト2は編目の絡み部1eによる凸部1dが編ベルト1aの表面1bに一様に存在し、搬送装置25内の過度な温度上昇及び過度な張力により、図6の(b)に見られるように、編ベルト1aの側端部5の表面側への反り上り部22が生じ易く、編ベルト1aの側端部5の表面側への反り上った凸部1dすなわち凸となる部分20の反り上り部22の反り上り量は、図6の(c)に点線による幅で示されている。このように凸となる部分20を表面に形成したベルトにおいては過度な温度変化の少ない装置にて、又は低、中張力にて、用いることが望ましい。また、張力が必要な場合は編糸となる芯糸11のモノフィラメント径を太くした編ベルト1aを用いることが好ましい。
一方、図7及び図8は本発明のシームレス編ベルト4を示している。先ず、図7の(c)に示すシームレス編ベルト4は、ループ9の絡み部1eによる凸部1dが編ベルト1aの裏面1cになるように配置されている。そして図7の(b)及び(c)に見られるように、編ベルト1aの側端部5は編ベルト1aの裏面1cの側へ反り下がった構造の反り下がり部23に形成されている。そして図7の(b)に見られるように、編ベルト1aの側端部5の裏面1c側への反り下がり部23の反り下がり量は、図7の(c)に点線による幅で示している。このように、図6のシームレス編ベルト4と異なって、この図7のシームレス編ベルト4は、編目の絡み部1eによる凸部1dを編ベルト1aの裏面1cに配置した構造からなっており、かつ編ベルト1aの側端部5が裏面1cの側へ反り下がっていることにより、編ベルト1aの表面1bの搬送面が平坦となっている。したがって、図6の様な側端部5の反り上がりによる影響を受けることがないので、図7の本発明のシームレス編ベルト4は、搬送ベルト2のベルト幅よりも幅広の軽量のシート状の搬送物品の搬送を安定した状態で搬送できる。このように安定して搬送できるので、編ベルト1aの裏面1cの側から吸引作用によってシート状の搬送物品を編ベルト1aの側に固定して編ベルト1aの搬送ベルト2と共に搬送する必要がない。
さらに、図8に示すシームレス編ベルト4は、ループ9の絡み部1eによる凸部1dが編ベルト1aの表面1bの側及び裏面1cの側に編目ごとに交互にかつ均等に設けられて配置されている。したがって、図6における編ベルト1aの側端部5の表面側への反り上り部22や、図7における編ベルト1aの側端部5の裏面側への反り下がり部23は、この図8では互いに打ち消しあって生じることなく、さらにループ9の絡み部1eにより形成される凸部1dは編目ごとに交互にかつ均等に突出するので、互いに突出による影響を打ち消しあって、編ベルト1aの表面1b及び裏面1cには、凸部1dが突出することがなく、全体で略フラットな面に形成されている。なお、この様な編ベルト1aの編み方としてはフライス編がある。
上記の図7及び図8に示すように、ループ9の絡み部1eの凸部1dを編ベルト1aの裏面1cの側に配設することで、編ベルト1aの側端部5の反り上りの割合を調整又は防止でき、シート状の軽荷重の搬送物品でも安定して搬送が可能である。ところで、凸部1dを編ベルト1aの裏面1cの側に配設する比率は搬送する搬送物品の単位面積当たりの荷重に対応して適宜に設定するものとする。又、搬送装置25内に温度上昇がある装置で、定型の用紙などの搬送物品の搬送を行う場合には、反り上りよりも反り下がりの方が安定し易い。そこで、このような定型の用紙などの搬送装置25では、搬送ベルト2の編ベルト1aの裏面1cの凸部1dの全対数のうち、裏面1cにある凸部1dの比率は50%以上とするのが好ましい。
図9に示すシームレス編ベルト4は、図4に示す、経編7bの編物7から形成されている。図9の(a)は駆動ローラ24に懸架したシームレス編ベルト4の平面図で、図9の(b)は駆動ローラ24の軸方向に見たシームレス編ベルト4の側面から見た立面図である。この場合、編ベルト1aの裏面1cから突出する凸部1dは、駆動ロール24の軸方向に平行に形成されている。
図10は、本発明の編ベルト1aに使用の編糸10の例を示している。図10の(a)は、人造繊維であるフィラメント15すなわちモノフィラメント15aの単糸からなる芯糸11を示し、図10の(a')はその断面を示す。図10の(b)は、図10の(a)のモノフィラメント15aの芯糸11に、弾性繊維15gのカバーリングの糸14でカバーリングした例であるカバーリング糸の編糸10bを示し、図10の(b')はその断面を示す。図10の(c)は、図10の(a)のモノフィラメント15aの芯糸11に弾性繊維15gのフィラメント13で、芯糸11とフィラメント13で撚った例である撚り糸の編糸10cを示し、図10の(c')はその断面を示す。図10の(d)は、図10の(a)のモノフィラメント15aの芯糸11に、弾性繊維15gの添え糸12を添えた例である添え糸編の編糸10dを示し、図10の(d')はその断面を示している。
図11は、本発明の編ベルト1aに使用の編糸10の例を示し、この編糸10が異型断面形状から形成されているものである。図11の(e)は、芯糸11が異型断面形状で、その異型断面16の芯糸11の周囲にカバーリングの糸14で巻回してカバーリングした例であるカバーリング糸の編糸10eを示し、図11の(e')はその断面を示す。図11の(f)は、芯糸11の周囲に異型断面形状のカバーリングの糸14aで巻回してカバーリングした例であるカバーリング糸が異型断面の編糸10fを示し、図11の(f')はその断面を示す。図11の(g)は、モノフィラメント15aの人造繊維からなる芯糸11に、異型断面の弾性繊維15gのフィラメント15を、撚った例である撚り糸の中に異型断面の糸を含んでいる編糸10gを示し、図11の(g')はその断面を示す。図11の(h)は、モノフィラメント15aの芯糸11に、断面が隣り合う3山からなる形状の弾性繊維15gである異型断面の添え糸12aを添えた例である添え糸編の編糸10hを示し、図10の(h')はその断面を示している。このように異型断面形状の編糸を使用することで、搬送ベルト2とした時、搬送ベルト2で搬送する搬送物品と接する編糸の面が増すものとなり、より一層に安定して搬送物品を搬送することができ、又、駆動ローラ3と接する編糸の面が増すものとなる。
さらに芯糸11に対してカバーリングしたカバーリングの糸14や異型断面のカバーリングの糸14a、あるいは芯糸11に対し撚りを施すための、撚り糸の中に含む通常断面の糸13や撚り糸の中に含む異型断面の糸13a及び芯糸11に添える添え糸12や異型断面の添え糸12aのそれぞれを、芯糸11とは異なる摩擦係数を有するカバーリングの糸14や異型断面のカバーリングの糸14a、あるいは縒りを施すための、撚り糸の中に含む通常断面の糸13や、撚り糸の中に含む異型断面の糸13aや、添え糸12及び異型断面の添え糸12aを用いることによって、モノフィラメント15aのみによる編ベルト1aに対して編ベルト1aの表面1bや裏面1cの摩擦係数を変えることを可能とし、さらに編ベルト1aの表面1bと裏面1cの摩擦係数の異なる搬送ベルト2の製作を可能とする。なお、カバーリング糸の編糸10bや芯糸が異型断面のカバーリング糸の編糸10eやカバーリングの糸が異型断面の編糸10f、及び撚り糸の編糸10cや撚り糸の中に異型断面の糸を含んでいる編糸10gの編糸を用いた場合は、芯糸11のみの編ベルト1aの摩擦係数とは異なる摩擦係数を設けることができ、編ベルト1aの表面1bと裏面1cの摩擦係数が略同じに形成できる。一方、添え糸12や、異型断面の添え糸12aを有する添え糸編の編糸10dや、添え糸編の添え糸が異型断面の編糸10hを用いた添え糸編の場合は、編ベルト1aの表面1bの摩擦係数と裏面1cの摩擦係数が相違するものに形成できる。これに加えて、カバーリング糸の編糸10bにおける芯糸11に対するカバーリンングの糸14や異型断面のカバーリングの糸14aのズレの防止、及び添え糸編における芯糸11に対する添え糸12や異型断面の添え糸12aのズレの防止としては、カバーリングの糸14や異型断面のカバーリングの糸14a、あるいは添え糸12や異型断面の添え糸12aを熱セット時に芯糸11に熱融着することで、これらのズレを防止できる。したがって、カバーリングの糸14や異型断面のカバーリングの糸14a、あるいは添え糸12や異型断面の添え糸12aを、芯糸11よりも低い融点の糸とすることで、容易に熱融着を行って、これらの糸のズレを防止できる。又、低融点の弾性繊維15eの材質として摩擦係数の高いウレタン繊維をカバーリングしたカバーリング糸の編糸10bや芯糸11と摩擦係数の高いウレタン繊維で撚った撚り糸の編糸10c、及び添え糸編の編糸10dに摩擦係数の高いウレタン繊維を添えた編糸10を用いることで、より一層に摩擦係数を向上させることができる。なお、芯糸11のモノフィラメント15aの材質としてはナイロン(商標名)、ポリエステル、アクリル、ポリエチレンなどの人造繊維から選ばれる材質であり、芯糸11が導電性フィラメント15fの場合は、炭素繊維、金属繊維、人造繊維に導電性微粒子を練り込んだ導電性繊維などであり、弾性繊維15gはポリウレタン繊維、ポリエーテルあるいはエステル系繊維などの弾性繊維で、芯糸11よりも高い摩擦係数のフィラメント15cとしてはエラストマー系の繊維、フィラメント表面を粗面化した繊維などであり、芯糸11よりも低融点の弾性繊維のフィラメントとしてはポリウレタン繊維などがある。
図12は、編糸の絡みによる凸部が編ベルト1aの裏面に配置され、編ベルト1aの表面1bと裏面1cが異なる摩擦係数を有する異型断面の添え糸12aの編みのイメージ図を示す。図12に示すように、異型断面の添え糸12aの編みは編ベルト1aの表面1bと裏面1cが異なるように編糸10hを配置することで、編ベルト1aの表面1bと裏面1cの摩擦係数を異なるものとすることができる。なお、図12の(a)は添え糸12の編みの編ベルト1aの表面1bを示す表面図であり、図12の(b)は添え糸12の編みの編ベルト1aの裏面1cを示す裏面図であり、図12の(c)は図12の(a)の断面図であり、裏面1cの側に凸部1dが示されている。
そして、図10、図11、図12の添え糸12や異型断面の添え糸12a又はカバーリングの糸14や、異型断面のカバーリングの糸14aから判るように、芯糸11に対し、添え糸12や異型断面の添え糸12a、あるいはカバーリングの糸14や異型だ面のカバーリングの糸14aが介在して、芯糸11に搬送物品が直接に接しないようにすることができる。さらに、芯糸11に導電性フィラメント15fからなる糸を用いることで、介在している添え糸12や異型断面の添え糸12a、あるいはカバーリングの糸14や異型断面のカバーリングの糸14aにより、導電性フィラメント15fとの間に間隙を形成し、過剰に帯電している搬送物品から、空隙放電により、搬送しながら除電することができる。なお、導電性フィラメント15fをグランドに接地状態又は電圧の印可状態として、除電し易くすることもできる。又、導電性フィラメント15fの露出については、誘電体であるカバーリングの糸14や異型断面のカバーリングの糸14aの巻き数及び太さによって任意に調整でき、又、添え糸12や異型断面の添え糸12aでは太さを変化させることで導電性フィラメント15fの露出を調整できる。このような除電における放電現象については、近接放電であるパッシェンの法則に準ずるものであり、カバーリングの糸14や異型断面のカバーリングの糸14aの糸径や、添え糸12や異型断面の添え糸12aの糸径が重要であり、これらの糸径としては200μm以下のものを用いることが好ましい。
図13は編ベルト1aを搬送ベルト2に用いた搬送装置25の搬送部を示す図である。又、図13の構成における軽量である用紙などの搬送物品の搬送性について確認している。さらに図14は編ベルト1aを搬送ベルト2に用いた時の搬送装置25の例を示す。又、図15は編ベルト1aを駆動用ベルト3として用いた時の参考図を示す。この図15に示すように、編ベルト1aの裏面1cに編糸10同士の絡みにより非絡み部1eとは異なる凸部1dの領域が形成されている。この凸部1dの領域を用いて駆動ローラ26のローラ面に溝26aを形成し、伝達される側の従動ローラ27にも駆動ローラ26の溝26aと同じ溝形状の溝27aを形成し、駆動が伝達できるように構成している。又、このように構成することで、従来のゴム搬送ベルト及びゴム駆動用ベルトにおいて長期使用にて、塵埃、摩耗による摩耗粉などが、駆動ローラ24あるいは図5に示す駆動用ベルト3の駆動ローラ26により固められ、搬送ベルト2又は駆動用ベルト3の内面に固着していたものが、本発明の編ベルト1aを用いることにより、塵埃、摩耗による摩耗粉などは編ベルト1aの編目であるループ9の間隙に入り込み、ベルトの内面への固着が軽減でき、この編ベルト1aで安定した搬送又は駆動の伝達が可能となる。
表1に、本発明に係る緯編7aの編物7からなる編ベルト1aの実施例1〜6及び比較に係る平織の織物からなるメッシュベルトの比較例1について、フィラメント材質及び熱セットの有無その他の各特性について記載する。この表1において、実施例1〜4は摩擦係数を向上させるために、図11の(h)に示すように、異型断面からなるウレタンのフィラメント弾性繊維を、ナイロン(商標名)のフィラメントの芯糸11に、異型断面の添え糸12aとして用いた添え糸編の編みからなるシームレス編ベルト4を、例えば、図8に示している。実施例5は、モノフィラメント15aのみで構成したシームレス編ベルト4を示している。さらに、実施例6は、同じく図11の(f)に示すように、芯糸11にモノフィラメント15aであるナイロン(商標名)のフィラメントを用い、その上に異型断面を有するウレタンのフィラメントである弾性繊維をカバーリングの糸14aとして形成したシームレス編ベルト4を示している。比較例1は、一般的なフィラメント15からなる経糸及び緯糸をそれぞれ1インチあたり60本として織り上げた織物である平織のメッシュベルトである。
Figure 0005937691
表1に示すように、通気性すなわち通気抵抗値について、本発明の実施例と比較例を対比すると、実施例1の通気抵抗値は0.0047kPa・s/mで、比較例1の一般的なフィラメント15の織物からなるメッシュベルトの通気抵抗値は0.0045kPa・s/mであり、これらは略同等の大きさの値であり、実施例2〜6の通気抵抗値は0.0027〜0.0114kPa・s/mの範囲にある。したがって、本発明では、緯編7aの編物7からなる編ベルト1aの通気性は、実施例の範囲で、任意の値に調整できることがわかる。
摩擦係数については、弾性繊維であるウレタンのフィラメントを異型断面の添え糸12aの編にすることで、必要な面である編ベルト1aの表面1bに摩擦係数1.0前後を付与することができ、編ベルト1aの裏面1cは芯糸11のナイロン(商標名)のフィラメントのみからなるものと同じレベルの摩擦係数の編ベルト1aに構成することができる。このことから、編ベルト1aの表面1bと裏面1cとが異なる摩擦係数からなっている搬送ベルト2を構成することができる。さらに異型断面のカバーリングの糸14aにウレタンのフィラメントを用いることで、モノフィラメント15aのみからなる糸よりも高い摩擦係数を得ることができ、編ベルト1aの表面1bと裏面1cとがほぼ同じ摩擦係数からなる搬送ベルト2が製造できることがわかる。又、比較例の従来の平織のメッシュベルトの側端部5のほつれと本発明における編ベルト1aの側端部5のほつれの比較において、これらのベルトの側端部5の面をNo.120番のサンドペーパーで擦った結果、平織のメッシュベルトは1〜2回の擦れでほつれが確認され、表1で×と現している。これに対し、本発明の編ベルト1aは10回以上の擦れにおいても、ほつれの現象は見られること無く、良好な結果であり、表1で○と現している。
Figure 0005937691
さらに、表2に、本発明に係る緯編7aの編物7からなる編ベルト1aの搬送ベルト2を用いて、編ベルト1aを架張したときの長さよりも短い名詞サイズ(91mm×55mm)の用紙と洋型2号封筒(162mm×114mm、表2に「洋2封筒」と記載する。)の各50枚の搬送物品を搬送した時の、上記の実施例3と実施例6の編ベルト1aの構造と比較例2の孔径6mmの多数の孔の配設されたゴムベルトの構造、及びそれらの搬送性について示している。表2に記載のように、実施例3及び実施例6の編ベルト1aは絡み部1eの凸部1dである絡み部の凸部が編ベルト1aの裏面1cであるベルト裏面に配設されている。ベルト表面の摩擦係数は、実施例3の編ベルト1aが0.9、実施例6の編ベルト1aが0.839であり、比較例2のゴムベルトが0.7である。本発明の実施例3及び実施例6と比較例2の名詞サイズの用紙の重さ0.8gの搬送物品の搬送性と洋2封筒の搬送性とのジャム率(低い方が搬送性が良好であることを示す。)は、実施例3の編ベルト1aでは、編目からのエアー吸引の有無にかかわらず、いずれも0%であった。これに対して、比較例2のゴムベルトでは、ジャム率は、名詞サイズの用紙で、エアー吸引有りが26%で、エアー吸引無しが88%であり、洋2封筒で、エアー吸引有りが16%で、エアー吸引無しが92%であった。したがって、本発明の編ベルト1aからなる搬送ベルト2は搬送物品の摩擦力(グリップ性)の向上があり、シームレス編ベルト4の搬送装置25において、図14の(a)に見られるように、シームレス編ベルト4の下部からファンによるエアー吸引を行わなくとも、ジャムを生じることなく、軽量の用紙などの搬送物品においても搬送できることが確認された。従来の孔開きベルトである比較例2のゴムベルトはエアー吸引の有無により差は生じているが、本発明の搬送ベルト2と比較すると搬送性が悪いことがわかり、本発明の搬送ベルト2は従来のゴムベルトに比べエアー吸引が無くとも軽量の搬送物品の搬送が可能である。又、エアー吸引をするとしても、従来のものよりも吸引用のファンを小型化することができるなど、省エネルギーにも貢献できる。なお、以上の搬送性のテストに用いた搬送装置25を図13に示している。
上記したように、図14は本発明の編物からなる編ベルト1aを搬送ベルト2として使用した搬送装置25の例であり、搬送装置25の巻回されているシームレス編ベルト4からなる搬送ベルト2の中には、必要により使用されるファンによる吸引装置が設けられているが、本発明では、吸引装置を駆動することなく安定して極く軽量の搬送物25を搬送できる。図14の(a)は平面図で、図14の(b)は側面図で、図14の(c)は複数の駆動用ベルト3と複数の駆動ローラ24を示す立面の断面図である。
さらに、本発明の編ベルト1aの編糸10を人造繊維からなる糸として、合成繊維の熱可塑性のフィラメント15bから形成したものでは、熱セットして編目のループ9を延ばしてしまうこともできる。仮に、このようにループ9を延ばしたとしても編ベルト1aには凸部1dからなる段差があるので、例えば図15に示すように、駆動ローラ26の外周に有する溝26aに凸部1dを係合することができ、伝達する従動ローラ27にも外周に有する溝26aと同様の溝27を形成し凸部1dと係合させることで確実に駆動が伝達することができる。したがって、この結果、編ベルト1aは、搬送ベルト2のみに限らず、駆動用ベルト3として、タイミングベルトなどとして使用することもできる。
図16は、用紙などのシート状の物品28を樹脂性のガイド30と編ベルト1aにて狭持して編ベルト1aを駆動ローラ24にて回転し、編ベルト1aを回動させ、対向する樹脂ガイド30にシート状の物品28を編ベルト1aにて挟み込み、編ベルト1aの表面の摩擦力にてシート状の物品28を搬送する装置の参考図を示している。このようにシート状の物品28を編ベルト1aにて挟みこんだ状態にて搬送することが出来る。また、図示はしていないが、編ベルト1a同士による狭持によっても、編ベルト1a同士を回動させることでも搬送物品を搬送することが出来る。さらに、このように狭持して搬送することが出来るため物品の厚みが薄くかつ小さいものでも安定して搬送ができ、編ベルト1aは編物からなるものであるために編ベルト1aとしては柔らかく従来難しいとされた小径の駆動ローラにおいても駆動を可能とするものである。
図17は、駆動伝達に必要な段差について試験を行ったグラフの図を示し、幅20mmで摩擦係数μが0.23で張力150gの編ベルト1aを形成する編物7に有する凸部1dからなる段差の高さと駆動力の関係を示すグラフである。このグラフに示す編ベルト1aの条件において、編ベルト1aを形成する編物7の凸部1dからなる段差が0.006mmから0.24mmへと大きくなるに連れて、単位当たりの駆動力も210gから440gと一次式的に比例して増大することがわかる。このように段差を有することで低い駆動の伝達のベルトとして十分使用可能であることがわかる。
図18は、本発明の搬送方向17であるゲージ方向の隣接するループ9が異なる形状の編物7すなわち大ループ9aと小ループ9bの形状の異なる編物7の編組織8を示す。図18の(a)の編物7は塑性変形をしていない場合の編目の図であり、塑性変形させることでループ量が小さくなって、図18の(b)に示す編目に形成される。図18の(b)の編物7に張力を加えて糸の弛み量が最少になるまで架張すると、図18の(c)の編物7の編組織8となる。さらに、図18の(c)の編物7にさらに張力を加えると、小ループ9bが変形し弛み量が最少となるまで架張されて、図18の(d)の編物7の編組織8となる。つまり、大ループ9aと小ループ9bの編目を形成し、塑性変形にて大ループ9aの弛み量を少なくし、大ループ9aの弛み部による伸びの低い張力の領域を少なくして、ベルトの伸び率が低い状態から変形し難い小ループ9bの変形による張力を用いるようにすることで、従来の編物では得ることの出来なかった張力を得ることを可能としている。また、このように小ループ9bと大ループ9aを形成し小ループ9bを幅方向18であるステッチ方向に密にすることで、搬送方向17へ伸長させた時に幅方向への変化を少なくでき、搬送ベルト2として問題のないレベルの編みベルト1とすることができる。
図19は、本発明との比較として搬送方向17であるゲージ方向の隣接するループ9が同じ形状の編物7すなわち従来の編目であり大ループ9aと小ループ9bが無く全て同じ大きさのループ9の形状からなる編物7の編組織8を示す。図19の(a)の編物7は、塑性変形をさせない時の編目であり、幅方向18であるステッチ方向にループ9の密度を高めてループを9塑性変形させると、全てのループ量が共に小さくなって図19の(b)に示すようになる。図19の(b)の編物7に搬送方向17への張力を加えると僅かな伸びで糸の弛み量が最少になり、図19の(c)の編物7の編組織8となる。しかし、さらに張力を加えると図19の(c)の編物7は搬送方向17に隣接する同じ2つのループ9の変形により、本発明の編ベルト1aよりもより伸び易くなり、伸びに対する張力が低く、架張した時の伸びに対する張力を得難い状態となる。また、幅方向18に対しても隣接する2つループ9の変形に伴って本発明の編ベルト1aよりも幅方向18のステッチ方向に対してより縮む状態となって使用し難い編ベルト1aとなってしまう。このように搬送方向17及び幅方向18への状態を経て、図19の(d)に示す編物7の編組織8の状態となる。
図20は、本発明との比較として塑性変形させない状態の搬送方向17であるゲージ方向の隣接するループ9が異なる形状の編物7すなわち大ループ9aと小ループ9bの形状の異なる編物7の編組織8を示す。図20の(a)の編物7は、塑性変形されていない大ループ9aと小ループ9bからなる編目で張力が加えられていない状態の図を示している。図20(b)は搬送方向17に伸ばし大ループ9aの弛みが最小となる時の図を示している。図20(c)は図20の(b)をさらに伸ばし小ループ9bが変形した状態の図を示している。このように塑性変形されていない大ループ9aと小ループ9bを形成した編ベルト1aでは大ループ9aによる弛みが大きく最小になるまで搬送方向17への伸びが大きく低い張力で伸ばされる。つまり、張力が得られる小ループ9bの変形に至までは伸びが大きく低い張力であり、搬送ベルト2として使用するためには使用し難いベルトとなってしまうことを示している。
図21は、本発明との比較として塑性変形させない状態の搬送方向17であるゲージ方向の隣接するループ9が同じ形状の編物7すなわち大ループ9aと小ループ9bが無く全て同じ大きさのループ9の形状からなる編物7の編組織8を示す。図21の(a)の編物7は、搬送方向17に伸ばしていない非張力時の状態であり、図21の(b)は搬送方向17に伸ばしループ9の弛みが最小となった状態で、図21の(c)はさらに搬送方向17に伸ばした状態の図を示している。図21の(a)と図21の(b)に示すように同じループ9で塑性変形をしていない編目のベルトは非張力時からループ9の弛みが最小となるまでの伸びが大きく低い張力で伸ばされる。つまり、張力が得られるループ9の弛みが最小に至までは伸びが大きく低い張力であり、搬送ベルト2として使用するためには使用し難いベルトとなってしまうことを示している。
図22には、本発明の編ベルト1aの伸びと張力の関係をグラフで示す図である。図22に示すように張力(直線の傾き)の異なるベルトサンプル(A)〜(F)の6種を製作し、編ベルト1aの伸びと張力について確認した結果、編ベルト1aはループの弛みよる伸び率が2%以下であり、それ以後は直線的に張力を得ることができる編ベルト1aとなっている。又、伸び率2%前後の変曲点については、前記にしたようにループ9の弛みによる低荷重領域であり、それ以後は小ループ9bなどが主に変形する領域の中張力領域、高張力領域である。そして、本編ベルト1aの使用としては、この低荷重領域を超えた領域で使用することが好ましく、1%の伸びで0.1N/cm以上の傾きを有する編ベルト1aを用いることが好ましい。
以上のように、従来のベルトである織物ベルト及び孔あきゴムと比較して、本発明の緯編7a又は経編7bの編物7からなる編物ベルト1aは伸縮性及び幅方向18への強度などの点で、これまでは使用が困難とされていた分野に対し、本発明により、編物7からなるベルト1としての使用可能性を見出し、かつ、編物ベルト1aの側端部5の反り防止及び摩擦係数の安定化を図って、軽量の小面積の搬送物品であっても、搬送ベルト2を構成する編ベルト1aの編目からの吸引に頼る必要なく、安定して搬送でき、さらに駆動を伝達する駆動用ベルト3にも使用できることを見出したものである。したがって、本発明の緯編7a又は経編7bの編物7からなる編物ベルト1aは搬送装置25の搬送ベルト2のみならず、駆動装置の駆動用ベルト3としても十分に使用することが可能である。
1 ベルト
1a 編ベルト
1b (編ベルトの)表面(搬送面)
1c (編ベルトの)裏面(駆動面)
1d 凸部
1e 絡み部
1f 非絡み部
1g 段差
2 搬送ベルト
3 駆動用ベルト
4 シームレス編ベルト
5 (編ベルトの)側端部
7 編物
7a 緯編
7b 経編
8 編組織
9 (編目の)ループ
9a 大ループ
9b 小ループ
10 編糸
10a モノフィラメントのみの編糸
10b カバーリング糸の編糸
10c 撚り糸(プライ糸)の編糸
10d 添え糸編の編糸
10e 芯糸が異型断面のカバーリング糸の編糸
10f カバーリングの糸が異型断面の編糸
10g 撚り糸の中に異型断面の糸を含んでいる編糸
10h 添え糸編の添え糸が異型断面の編糸
11 芯糸
12 添え糸
12a 異型断面の添え糸
13 撚り糸の中に含む通常断面の糸
13a 撚り糸の中に含む異型断面の糸
14 カバーリングの糸
14a 異型断面のカバーリングの糸
15 フィラメント
15a モノフィラメント(芯糸)
15b 熱可塑性のフィラメント
15c 摩擦係数の高いフィラメント
15e 低融点の弾性繊維のフィラメント
15f 導電性フィラメント
15g 弾性繊維
16 異型断面
17 搬送方向(ゲージ方向)
18 幅方向(軸方向、ステッチ方向)
20 凸となる部分
22 反り上り部
23 反り下がり部
24 駆動ローラ
25 搬送装置
26 駆動ローラ(駆動プーリー)
26a 溝
27 従動ローラ(従動プーリー)
27a 溝
28 シート状の物品
29 回転シャフト
30 樹脂ガイド
31 駆動ギヤ
Pg ゲージ方向の編目のループのピッチ
Ps ステッチ方向の編目のループのピッチ
φ フィラメント径
s0 ループの未変形下でのフィラメントの絡み合いの距離
s1 ループの変形下でのフィラメントの絡み合いの距離

Claims (13)

  1. 芯糸となるフィラメントからなる糸のフィラメントが長繊維よりなるモノフィラメントであり、フィラメント同士が絡み合う緯編又は経編の編物よりなる搬送ベルトであり、搬送方向であるゲージ方向の隣接するループ形状が異なる大きさのループ形状を有し、ゲージ方向のループのピッチPgよりも軸方向となるステッチ方向のループのピッチPsの短い編組織であり、搬送方向に互いに接する編目のループが小ループ及び大ループの編目を有し、フィラメントの絡み位置でのフィラメントの塑性変形により、ループのフィラメントが絡んだ状態が維持され、大ループの弛みすなわちループ量が小さな編ベルトであり、かつ、小ループがベルトの幅方向すなわちステッチ方向で、編糸と近接又は接する状態にあって、幅変動の少ない、緯編又は経編の編組織のシームレス編ベルトであり、フィラメント同士の絡み合いにより塑性変形しても、ベルトの搬送時及び駆動時における摩耗によるモノフィラメント同士の糸切れ及び側端部の擦れなどにより生じる糸のほつれが防止され、かつ、ステッチ方向へのピッチ間隔が狭められ、搬送方向すなわち駆動方向への強度が向上されたことを特徴とする編ベルトからなるシームレスの搬送ベルト。
  2. 緯編又は経編の編物からなる搬送ベルトは、編物による空隙を有し、編物に用いる編糸がモノフィラメントからなる編糸であり、この編糸のモノフィラメント同士が交差して絡む編目のループの位置で、変形された編糸であり、もしくは編物に用いる編糸が複数のフィラメントからなる編糸であって、この複数のフィラメント同士が交差して絡む編目のループの位置で、該複数のフィラメントに含有の塑性変形可能フィラメントの変形した絡んだ状態が維持され、かつ、編ベルトの編目及びループの弛みが安定化されていることを特徴とする請求項1に記載の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルト。
  3. 編ベルトは、複数の材質から編まれた編ベルトで、芯糸となるフィラメントがモノフィラメントからなる編糸で、編糸同士が絡み合う編物で、芯糸のモノフィラメントが編目のループの位置で絡んだ変形状態であり、該編ベルトの搬送方向となるゲージ方向のループのピッチよりも軸方向となるステッチ方向のループのピッチの短い編組織であって、互いに接するループ及びフィラメントの変形によるフィラメントの絡んだ状態が維持され、搬送ベルトの搬送時におけるベルト側端部のほつれの防止とステッチ方向へのピッチ間隔の狭小化とによって、搬送方向への強度が向上され、複数の材質からなる編ベルトとして、芯糸とこの芯糸とは異なる材質のフィラメントからなる糸を芯糸に添えた添え糸から編まれた添え糸編み、芯糸とこの芯糸とは異なる材質のフィラメントからなる糸で撚られた撚り糸から編まれた編み、又は芯糸と異なるフィラメントからなる糸によって、この芯糸にカバーリングされたカバーリングの糸から編まれた編みの3種のいずれか一種から編まれた編物からなるシームレス編ベルトで、この編ベルトの表面と裏面が異なる摩擦係数を有するか又はこの編ベルトの表面と裏面が同じ摩擦係数を有する編ベルトからなることを特徴とする請求項2に記載の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルト。
  4. 編ベルトの糸のほつれ防止及び編ベルトの摩擦係数を編糸により表裏の異なる摩擦係数又は表裏ほぼ同じ摩擦係数に施された編ベルトは、芯糸に人造繊維の長繊維よりなるモノフィラメントの糸が用いられ、フィラメント同士が絡み合う緯編又は経編からなるシームレス編ベルトで、この芯糸の人造繊維からなるモノフィラメントは、人造繊維からなる導電性フィラメント又は高抵抗のモノフィラメントからなる糸で、この芯糸を含む編糸が少なくとも2種類以上の材質の異なるフィラメントからなる糸を用いて編まれた編ベルトであり、かつ、ステッチ方向へのピッチ間隔の狭小化により、搬送方向への強度が向上され、芯糸とは異なる材質のフィラメントで芯糸の摩擦係数よりも高い摩擦係数のフィラメントからなる糸が添えられた添え糸を用いて編まれた添え糸編み、芯糸とこの芯糸とは異なる材質で芯糸の摩擦係数よりも高い摩擦係数のフィラメントで撚られた撚り糸を編糸として用いて編まれた編み、芯糸にこの芯糸とは異なる材質で芯糸の摩擦係数よりも高い摩擦係数のフィラメントでカバーリングされたカバーリングの糸を編糸として用いて編まれた編みから選ばれた編物からなるシームレス編ベルトで、編ベルトの表面と裏面が異なる摩擦係数を有するか又は編ベルトの表面と裏面が同じ摩擦係数を有する編ベルトからなることを特徴とする請求項3に記載の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルト。
  5. 編ベルトを構成する編糸は、芯糸と芯糸の摩擦係数よりも高い摩擦係数で伸びを有する弾性繊維からなるフィラメントが用いられて、編ベルトの摩擦係数が向上され、編ベルトからなる搬送ベルトとこの編ベルトからなる搬送ベルトに載置又は狭持された搬送物品との摩擦力であるグリップ力、又は編ベルトからなる搬送ベルトとこの編ベルトからなる搬送ベルトが駆動される駆動ローラの摩擦力であるグリップ力とのうちの少なくともどちらか一方のグリップ力が高められていることを特徴とする請求項4に記載の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルト。
  6. 編ベルトからなる搬送ベルトとこの編ベルトからなる搬送ベルトに載置又は挟持された搬送物品との摩擦力であるグリップ力は、編糸である弾性繊維のフィラメントと芯糸となるモノフィラメントとの少なくともどちらか一方が異型断面を有する形状であり、この異型断面の形状は、編ベルトからなる搬送ベルトに載置又は挟持の搬送物品もしくは駆動用ベルトを駆動する駆動ローラの少なくともどちらか一方に対する接触面積が増すようにされた異型断面形状であることを特徴とする請求項5に記載の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルト。
  7. 編糸は弾性繊維であるフィラメントと芯糸となるモノフィラメントとからなり、少なくともどちらか一方が異型断面を有する形状で、芯糸と異なる弾性繊維がモノフィラメントからなり芯糸の融点よりも低い融点の弾性繊維のフィラメントを含んだ編糸であり、この編糸が用いられて編ベルトに編上げられる時の編糸の交差し絡む状態が安定化され、編ベルトの摩耗による糸切れ及び側端部の編糸のフィラメントのほつれの防止及び編ベルトの摩擦係数の向上がそれぞれ図られて、搬送物品との接触領域が多くされて、搬送力が向上されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルト。
  8. 編ベルトの編糸は芯糸となるモノフィラメントが人造繊維からなる導電性フィラメントと絶縁性又は誘電体のフィラメントを含む編糸であり、該モノフィラメントである人造繊維からなる導電性フィラメントと絶縁性又は誘電体のフィラメントは変形状態の絡み状態であり、緯編又は経編の編組織かつループが変形条件にあるシームレス編ベルトは、搬送方向となるゲージ方向のループのピッチよりも軸方向となるステッチ方向のループのピッチが短い編組織であり、この編組織において互いに隣接するループ同士及びフィラメント同士の変形状態であるフィラメントの絡んだ状態が維持されることにより、搬送ベルトの搬送時の編ベルトの糸のほつれが防止され、かつ、ステッチ方向のループのピッチの間隔が狭くされ、このピッチの間隔が狭くされことにより、搬送方向への強度が高められ、導電性フィラメントからなる芯糸と直接に接しないように芯糸の上に絶縁体又は誘電体からなるフィラメントが添えられた添え糸又は芯糸に絶縁体又は誘電体からなるフィラメントがカバーリングされた編糸からなる編ベルトで、これらの編ベルトの芯糸の上の添え糸又は芯糸の上にカバーリングした糸が設けられ、搬送物品と導電性フィラメントからなる芯糸とに絶縁体又は誘電体のフィラメントからなる糸の太さによる所望の間隙が形成され、かつ、この編ベルトが用いられた搬送装置では、編ベルトが構成されている導電性フィラメントからなる芯糸がフローティング状態、グラウンドへの接地状態、あるいは電圧の印加状態のいずれか一つに設定されていることを特徴とする請求項7に記載の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルト。
  9. 搬送ベルトである編ベルトの芯糸の上の添え糸又は芯糸にカバーリングした糸は、芯糸よりも高い摩擦係数及び伸びを有する弾性繊維のフィラメントであり、芯糸の融点よりも低い融点を有し、編ベルトに編上げられる時の曲げ応力又は熱によって応力による曲げ可能または塑性変形可能なフィラメントからなる編糸の変形交差による絡み状態が維持され、フィラメントからなる編糸が交差して絡む状態が安定化され、編ベルトの側端部の編糸のほつれの防止と、編ベルトの摩擦形成の向上と、及び編ベルトの導電性フィラメントの芯糸がフローティング状態、グラウンドへの接地状態、あるいは電圧の印加状態のいずれか一つの状態への設定により、電気的作用による搬送物品の除電もしくは搬送物品の静電吸着が果たされる編糸であることを特徴とする請求項8に記載の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルト。
  10. 編ベルトの側端部の反り上がり防止はフィラメントからなる糸の絡み状態からなり、該糸の絡みによる凸となる部分(以下、「凸部」という。)が編ベルトの少なくとも裏面に配置もしくは表面及び裏面に配置されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルト。
  11. 請求項3に記載の編ベルトからなるシームレスの搬送ベルトにおけるモノフィラメント同士が絡み合う編物の編糸の絡みによる凸部を裏面に設けられた所定のピッチのゲージ数で編まれたシームレスの編ベルトは、編糸の糸径により絡み部における裏面の凸部の高さが形成され、この裏面の凸部の高さによって非絡み部との間に段差が設けられ、この裏面に設けられた段差によって編ベルトが駆動される駆動ローラに、シームレス編ベルトの裏面の凸部の編糸の絡み合いによって形成された凸部と噛み合う溝が、配設されて、この駆動ローラに配設されている溝とこのシームレス編ベルトの絡み部における凸部の噛み合いによって駆動が伝達される駆動用ベルトの編ベルトに形成されている編ベルトであることを特徴とする編ベルトからなるシームレスの駆動用ベルト。
  12. 駆動ローラに形成された溝とこのシームレス編ベルトの絡み部における凸部の噛み合いにより駆動が伝達される駆動用ベルトが形成された編ベルトは、複数の材質の編糸からなる編ベルトであり、芯糸となるフィラメントの編糸に長繊維よりなるモノフィラメントが用いられ、芯糸とこの芯糸とは異なる材質のフィラメントが添えられた添え糸編み、芯糸とこの芯糸とは異なる材質のフィラメントが撚られた撚り糸の編糸が用いられて編まれた編み、あるいは、芯糸にこの芯糸と異なる材質のフィラメントがカバーリングされたカバーリング糸の編糸が用いられた編みから選ばれた編物からなるシームレス編ベルトで、これらの編ベルトの表面と編ベルトの裏面が異なる摩擦係数のシームレス編ベルト又は編ベルトの表面と編ベルトの裏面がほぼ同じ摩擦係数のシームレス編ベルトで、該編ベルトと駆動ローラ又は駆動プーリー及びベルトにより駆動が伝達されるローラ又はプーリーとの摩擦力(グリップ性)を上げるために、芯糸よりも高い摩擦係数のフィラメントが芯糸に添え糸として用いられているか、撚り糸の中に含まれて用いられているか、又はカバーリングの糸として用いられていることにより、摩擦力(グリップ性)が向上された編ベルトからなることを特徴とする編ベルトのシームレス編ベルトからなる駆動用ベルト。
  13. 搬送ベルトは物品が搬送される搬送手段の有る装置に適用されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の編物からなるシームレスの搬送ベルトを用いた搬送装置。
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