明 細 画 像 形 成 装 置
< 技術分野 >
本発明 は レ ー ザ一 ビー ム の走査 に よ っ て像担持体上 に 潜像を形成す る 画像形成装置 に関す る 。
< 背景技術 >
従来、 レ ー ザ一 ビー ム に よ り 像担持体上に 静電潜像を 形成 し 、 電子写真プ ロ セ ス に よ り 紙上に高速 に 印刷を行 な う 画像形成装置力《、 コ ン ピ ュ ー タ 、 フ ァ ク シ ミ リ 、 多 機能複写機等の 出力装置 と し て広 く 用 い ら れて き た。 そ し て、 近年、 出力速度の 向上がよ り 一層望 ま れ、 そ の改 良が進んで い る
例え ば回転多面鏡型偏向装置を用 い た画像形成装置で は、 そ の鏡面の小面の 1 つ に つ き 1 本の レ ー ザー ビー ム を偏向 さ せて 1 本の走査線を描 く の で、 単位時間当 り の 走査数を増加 さ せ る に は、 回転多面鏡の小面の数が一定 の場合、 そ の 回転数が大 き く な る 。 逆に 回転数が一定の 場合 に は、 回転多面鏡の面数が增加す る 。 回転多面鏡の 回転数を增加 さ せ る に は、 気体 ま た は液体の動圧 ま た は 静圧を利用 し た軸受が必要 と な る が、 こ れ ら の軸受 は高 価で取扱が難 し く 一般的な レ ー ザ一 ビー ム プ リ ン 夕 に用 い る こ と は困難であ っ た。 逆 に 多面鏡の面数を增加 さ せ
る と 、 偏向角が小さ く な る の で、 偏向装置以降の光路長 が長 く な る 。 ま た結像光学系に入射す る レ ー ザ一.ビー ム の コ リ メ 一 ト 径が光路長 に比例 し て大 き く な り 、 レ ン ズ や回転多面鏡の大 き さ も大 き く な る 。 特に、 高い解像度 が要求 され る 場合は、 走査線の数が増え る た め、 よ り 大 き い回転数と 、 長い光路長が必要と な る 。 こ の こ と は、 偏向装置 に回転多面鏡以外の も の を用 い る 場合で も 同様 の現象であ り 、 走査周波数の増大 と 、 偏向装置以降の光 路長の増加を も た らす。 そ の た め一度の走査で、 複数の レ ー ザー ビー ム を用 い て複数の走査線を書 き 込む (い わ ゆ る マルチ ビー ム) 露光方法が開発さ れてい る 。
複数の レ ー ザ一 ビー ム を得 る た め に は、 複数の ガス レ 一ザ一 (例え ば、 H e — N e ) 発振器を光源 と し て用 い た り 、 1 つ の発振器の レ ー ザー ビー ム を音響光学変調器 C A 0 M ) な どで時分割的 に複数に振 り 分け た り す る 方 法 も 開発 さ れたが、 よ り 簡潔で装置が小型に な る 方法 と し て、 例え ば特開昭 5 4 — 7 3 2 8 に示すよ う に、 1 つ の素子上に複数の レ ー ザ一 ビー ム射出用発光部を集積 し た 、 半導体 レ ー ザー ア レ イ が光源 と し て用 い ら れ る よ う に な っ て き た。
半導体 レ ー ザー ァ レ イ を用 い た画像形成装置 につ い て 以下説明す る 。 画像形成 S は、 1 つ の基板上に集積 さ れた レ ー ザ一 ア レ イ を光源 と し て用 い てお り 、 各発光部 の ビー ム放射点は半導体の素子基板の端面に あ る 。 複数
の レ ー ザー ビー ム は共通の コ リ メ ー タ レ ン ズ に よ っ て各 々 略一定の 直径を持つ レ ー ザー ビー ム に コ リ メ 一 卜 さ れ 回転多面鏡 (偏向装置) の 1 つ の小面に入射す る 。 こ こ で小面の 回転に伴 っ て、 レ ー ザ— ビー ム は偏向 さ れ、 結 像 レ ン ズを経由 し てス ポ ッ 卜 に集束 さ れ、 像担持体を露 光 し て静電潜像が形成 さ れ る 。 形成 さ れた静電潜像 は、 電子写真プ ロ セ ス に従 っ て、 現像 さ れ紙の上に転写 さ れ 最後 に定着が行な われ る 。 ま た 、 特開昭 5 4 —
1 5 8 2 5 1 に示 さ れて い る よ う に 、 像担持体上で同時 に走査す る 走査線の 間隔を小 さ く す る た め、 レ ー ザー ァ レ イ の発光部は走査面に対 し て あ る 角度を持 っ て配置 さ れ て い る 。
他方、 こ の よ う な半導体 レ ー ザ一 ア レ イ を用 い た画像 形成装置 に対 し 、 従来か ら 高速かつ高解像度の走査を行 な う こ と がで き る 画像形成装置が求め ら れて い る 。 し か し なが ら 従来の画像形成装置で は、 高速かつ高解像度の 走査を十分実現す る こ と がで き な い のが実情であ る 。 < 発明の開示 >
本発明 は こ の よ う な点を考慮 し て な さ れた も のであ り 高速かつ高解像度の レ ー ザー ビ一ム走查を行な う こ と が で き る と と も に 、 コ ン ノ、° ク ト な 画像形成装置を提供す る こ と を 目 的 と す る 。
本発明 の第 1 の特徴は、 表面 に静電潜像が形成 さ れ る 像担持体 と 、 こ の像担持体の表面を帯電 さ せ る 帯電器 と
帯電 し た前記像担持体の表面に対 し て複数の レ ー ザー ビ ー 厶 を走査す る レ ー ザー ビー ム 走査装置 と 、 レ ー ザー ビ ー ムが走査 さ れた前記像担持体の表面に現像剤を付着 さ せ る現像器 と を備え、 前記 レ ー ザー ビー ム走査装置 は素 子基板上に レ ー ザー ビー ム の発光部が複数形成 さ れた半 導体 レ ー ザ一 ア レ イ と 、 前記発光部か ら の レ ー ザー ビー ム を前記像担持体の表面へ偏向 さ せ る 偏向装置 と を有 し 、 前記発光部は前記半導体 レ ー ザー ァ レ イ 表面に 2 次元状 に配置 さ れる と と も に、 各発光部は個別に そ の点灯お よ び光量が制御可能であ る こ と を特徴 と す る 画像形成装置 ■あ る。
本発明の第 2 の特徴は、 素子基板上に レ ー ザー ビー ム の発光部が複数形成 さ れた半導体 レ ー ザー ア レ イ と 、 前 記発光部か ら の レ ーザ一 ビー ム を偏向 さ せ る 偏向装置 と を有 し 、 前記発光部は前記半導体ア レ イ 表面に 2 次元状 に配置 さ れ る と と も に、 各発光部は個別に そ の点灯お よ び光量が制御可能 と な っ てい る こ と を特徴 と す る レ ー ザ 一 ビー ム 走査装置であ る 。
本発明の第 3 の特徴は、 表面に静電潜像が形成 さ れる 像担持体 と 、 こ の像担持体の表面を帯電 さ せ る 帯電器 と 、 帯 ¾ し た前記像担持体の表面に対 し て複数の レ ー ザー ビ ー ム を走査す る レ ー ザー ビー ム走査装置 と 、 レ ー ザー ビ ― ムが走査 さ れた前記像担持体の表面に現像剤を付着 さ せ る 現像器 と を備え 、 前記 レ ー ザー ビー ム走査装置 は素
子基板上に レ ー ザー ビ ー ム の発光部が形成 さ れた半導体 レ ー ザー と 、 前記発光部か ら の レ ー ザー ビ ー ム を前記像 担持体の表面へ偏向 さ せ る 偏向装置 と を有 し 、 前記発光 部 は前記素子基板面 に対 し 略垂直な光軸を有す る こ と を 特徴 と す る 画像形成装置であ る 。
本発明 の第 4 の特徴は、 素子基板上 に レ ー ザー ビ ー ム の発光部が形成 さ れた半導体 レ ー ザー と 、 前記発光部か ら の レ ー ザ— ビ ー ム を偏向 さ せ る 偏向装置 と を有 し 、 前 記発光部 は前記素子基板面 に対 し 略垂直な光軸を有す る こ と を特徴 と す る レ ー ザ一 ビ ー ム走査装置であ る 。
本発明 の第 5 の特徴は、 表面に静電潜像が形成 さ れ る 像担持体 と 、 こ の像担持体の表面を帯電 さ せ る 帯電器 と 、 帯電 し た像担持体の表面 に対 し て複数の レ ー ザ ー ビー ム を走査す る レ ー ザー ビー ム走査装置 と 、 レ ー ザー ビー ム が走査 さ れた像担持体の表面 に現像剤を付着 さ せ る 現像 器 と を備え 、 前記 レ ー ザー ビ ー ム走査装置 は複数の レ ー ザ一 ビー ム を射出す る 半導体 レ ー ザー ア レ イ と 、 前記複 数の レ ー ザー ビ ー ム の各 々 を平行化す る コ リ メ 一 夕 レ ン ズ と 、 前記 コ リ メ ー タ ー レ ン ズで平行化 さ れた複数の レ — ザ一 ビー ム の方向 を周期的 に偏向す る 偏向装置 と 、 前 記偏向装置 に よ っ て偏向 さ れた レ ー ザ一 ビ ー ム を前記像 担持体上 に結像 さ せ る 走査 レ ン ズ と を有 し 、 前記偏向装 置 は 1 つ の反射面を有す る 回転鏡で あ る こ と を特徴 と す る 画像形成装置であ る 。
本発明の第 6 の特徴は、 複数の レ ー ザー ビー ム を射出 す る 半導体 レ ー ザー ア レ イ と 、 前記複数の レ ー ザー ビ一 ム の各々 を平行化す る コ リ メ 一 夕 レ ン ズ と 、 前記 コ リ メ 一 タ一 レ ン ズで平行化 さ れた複数の レ ー ザー ビー ム の方 向を周期的に偏向す る 偏向装置 と 、 前記偏向装置に よ つ て偏向 さ れた レ ー ザ一 ビー ム を像担持体上に結像 さ せ る 走査 レ ン ズ と を有 し 、 前記偏向装置は 1 つ の反射面を有 す る 回転鏡であ る こ と を特徴 と す る レ ー ザー ビー ム走査 装置であ る 。
本発明の第 7 の特徴は、 表面に静電潜像が形成 さ れ る 像担持体 と 、 こ の像担持体の表面を帯電 さ せ る 帯電器 と 、 帯電 し た像担持体の表面に対 し て複数の レ ー ザ一 ビー ム を走査す る レ ー ザ一 ビー ム走査装置 と 、 レ ー ザ一 ビー ム が走査 さ れた像担持体の表面に現像剤を付着 さ せ る 現像 器 と を備え、 前記 レ ー ザ一 ビー ム走査装置は レ ー ザー ビ ー ム を射出する発光部を複数有す る半導体 レ ー ザー ァ レ ィ と 、 前記複数の レ ー ザー ビー ム の各々 を平行化す る コ リ メ 一 夕 レ ン ズ と 、 前記 コ リ メ ー タ ー レ ン ズで コ リ メ 一 ト さ れた複数の レ ー ザ一 ビー ム の方向を周期的 に偏向す る 偏向装置 と 、 前記偏向装置 に よ っ て偏向 さ れた レ ー ザ 一 ビー ム を前記像担持体上に結像 さ せ る 走査 レ ン ズ と を 有 し 、 前記 コ リ メ 一 タ レ ン ズの焦点距離を f c 、 前記半 導体 レ ー ザ一 ア レ イ 上の複数の発光部の う ち 、 相互の距 離の最 も遠い 2 つ の発光部の 間隔を <5 m a x と す る と 、
f c / δ m a x > 2 5
であ る こ と を特徴 と す る 画像形成装置であ る 。
本発明 の第 8 の特徴は、 レ ー ザー ビ ー ム を射出す る 発 光部を複数有す る 半導体 レ ー ザー ア レ イ と 、 前記複数の レ ー ザー ビー ム の各 々 を平行化す る コ リ メ ー タ レ ン ズ と 、 前記 コ リ メ ー タ レ ン ズで コ リ メ ー ト さ れた複数の レ ー ザ 一 ビー ム の方向 を周期的 に偏向す る 偏向装置 と 、 前記偏 向装置 に よ っ て偏向 さ れた レ ー ザ ー ビー ム を前記像担持 体上に結像 さ せ る 走査 レ ン ズ と を備え 、 前記 コ リ メ ー タ レ ン ズの焦点位置を f c 、 前記半導体 レ ー ザ 一 ア レ イ 上 の複数の発光部の う ち 、 相互の距離の最 も遠い 2 つ の発 光部の 間隔を 5 m a X と す る と 、
f c / δ m a X > 2 5
であ る こ と を特徴 と す る レ ー ザー ビ ー ム走査装置であ る 。
本発明 の第 9 の特徴は、 表面に静電潜像が形成 さ れ る 像担持体 と 、 こ の像担持体の表面を帯電 さ せ る 帯電器 と 、 帯電 し た像担持体の表面に対 し て複数の レ ー ザー ビー ム を走査す る レ ー ザー ビ ー ム走査装置 と 、 レ ー ザ一 ビ ー ム が走査 さ れた像担持体の表面に現像剤を付着 さ せ る 現像 器 と を備え 、 前記 レ ー ザー ビ ー ム走査装置 は レ ー ザ一 ビ ー ム を射出す る 複数個の発光部が素子基板上に設け ら れ た半導体 レ ー ザー ア レ イ と 、 前記発光部か ら 射出 さ れ る レ ー ザー ビ ー ム を偏向す る te向装置 と を有 し 、 前記半導 体 レ ー ザ 一 ァ レ イ カ、 ら射出 さ れ る レ ー ザ ー ビ ー ム の 中心
軸は、 前記素子基板面に対 し て略垂直であ り 、 前記半導 体 レ ー ザー ア レ イ と 前記偏向装置 と の間の光路上に おい て、 複数の レ ー ザー ビー ム の断面の少な く と も一部が重 な り 合 う 位置に開口絞 り を設け、 前記開 口絞 り を通過 し た後の複数の レ ー ザー ビー ム の う ち 、 パ ワ ーが最大であ る レ ー ザ一 ビー ム につ い て、 そ の パ ワ ー を 1 と し た と き に 、 そ の他の レ ー ザー ビー ム の ' ヮ 一 が各 々 0 . 9 以上 と な る こ と を特徴とする 画像形成装置であ る 。
本発明の第 1 0 の特徴は、 レ ーザー ビー ム を射出す る 複数個の発光部が素子基板上に設け ら れた半導体 レ ー ザ 一ア レ イ と 、 前記発光部か ら射出 さ れ る レ ー ザー ビー ム を偏向す る偏向装置 と を有 し 、 前記半導体 レ ー ザー ァ レ ィ か ら射出 さ れる レ ー ザー ビー ム の 中心軸は、 前記素子 基板面に対 し て略垂直であ り 、 前記半導体 レ ー ザー ァ レ ィ と 前記偏向装置 と の間の光路に おい て、 複数の レ ー ザ 一 ビー ム の断面の少な く と も一部が重な り 合 う 位置に開 口絞 り を設け、 前記開口絞 り を通過 し た後の複数の レ ー ザ一 ビー ム の う ち 、 パ ワ ーが最大であ る レ ーザ一 ビー ム につ いて、 そ の ° ヮ一を 1 と し た と き に、 そ の他の レ 一 ザ一 ビー ム のパ ワ ーが各々 0 . 9 以上 と な る こ と を特徴 と す る レ ー ザ一 ビー ム走査装置であ る 。
本発明の第 1 1 の特徴は、 表面に静電潜像が形成 さ れ る 像担持体 と 、 こ の像担持体の表面を帯電 さ せ る 帯電器 と 、 帯電 し た像担持体の表面に対 し て複数の レ ー ザー ビ
— ム を走査す る レ ー ザー ビ ー ム走査装置 と 、 レ ー ザー ビ ー ム が走査 さ れた 像担持体の表面 に現像剤を付着 さ せ る 現像器 と を備え、 前記 レ ー ザ一 ビー ム走査装置 は レ ー ザ 一 ビー ム を射出す る 複数個の発光部を有す る 半導体 レ ー ザ一 ア レ イ と 、 前記発光部か ら 射出 さ れた レ ー ザ一 ビー ム を平行 ビ ー ム 化す る た め の コ リ メ ー タ レ ン ズ と 、 レ ー ザ一 ビ ー ム を偏向す る 偏向装置を有 し 、 前記半導体 レ ー ザー ァ レ イ と 前記偏向装置 と の 間 の光路上 に 開 口絞 り 力く 設け ら れ、 前記 コ リ メ ー タ レ ン ズの焦点距離を f 、 前記 コ リ メ 一 夕 レ ン ズの前記偏向装置側の焦点 と 前記開 口絞 り と の 間隔を s 、 前記 コ リ メ 一 タ レ ン ズの光軸力、 ら 最 も 離れた位置 に配置 さ れた発光部 と 前記光軸 と の 間隔を t 、 前記開 口絞 り の 直径を D 、 前記平行 ビ ー ム の 直径を d と す る と き 、
s t / D 、 2 · 3
≤ 0 . 1 2 + 0 . 1 7
f d ノ
D
9
d な る 条件を満足す る こ と を特徴 と す る 画像形成装置であ る o
本発明 の第 1 2 の特徴は、 表面 に静電潜像が形成 さ れ る 像担持体 と 、 こ の像担持体の表面を帯電 さ せ る 帯電器 と 、 帯電 し た像担持体の表面 に対 し て複数の レ ー ザー ビ ー ム を走査す る レ ー ザ一 ビー ム 走査装置 と 、 レ ー ザ一 ビ
0 ー ムが走査 さ れた像担持体の表面に現像剤を付着 さ せ る 現像器 と を備え、 前記 レ ー ザー ビ ー ム走査装置は レ ー ザ 一 ビー ム を射出す る複数個の発光部を有する 半導体 レ ー ザ一 ア レ イ と 、 前記発光部か ら射出 さ れた レ ー ザ一 ビー ム を平行 ビー ム 化す る た めの コ リ メ ー タ レ ン ズ と 、 レ ー ザ一 ビー ム を偏向す る 偏向装置 と を有 し 、 前記半導体 レ 一 ザ一 ァ レ イ と前記偏向装置 と の 間の光路上に開 口絞 り が設け ら れ、 前記 コ リ メ ー タ レ ン ズ の焦点距離を f 、 前 記 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ の前記儒向装置側の焦点 と 前記開 口 絞 り と の間隔を s 、 前記 コ リ メ ー タ レ ン ズ の光軸か ら最 も離れた位置に配置 さ れた発光部 と前記光軸 と の 間隔を t 、 前記開口絞 り の直径を D 、 前記平行 ビー ム の直径を d と す る と き 、
D
つ
d な る 条件を満足す る こ と を特徴と す る 画像形成装置であ 本発明の第 1 3 の特徴は、 レ ー ザー ビー ム を射出す る 複数個の発光部を有す る 半導体 レ ー ザー ア レ イ と 、 前記 発光部か ら射出 さ れた レ ー ザー ビ ー ム を平行 ビ ー ム 化す る た めの コ リ メ 一 夕 レ ン ズ と 、 レ ー ザー ビー ム を偏向す る 偏向装置 と を有 し 、 前記半導体 レ ー ザー ア レ イ と前記
1
偏向装置 と の 間の光路上に開 口絞 り が設け ら れ、 前記 コ リ メ 一 夕 レ ン ズの焦点距離を f 、 前記 コ リ メ 一 タ レ ン ズ の前記偏向装置側の焦点 と 前記開 口絞 り と の 間隔を s 、 前記 コ リ メ 一 タ レ ン ズの光軸か ら最 も離れた位置 に配置 さ れた発光部 と 前記光軸 と の 間隔を t 、 前記開 口絞 り の 直径を D 、 前記平行 ビ ー ム の 直径を d と す る と き 、 s t D 2 . 3
≤ 0 2 + 0 1 7
d
D
2
d な る 条件を満足す る こ と を特徴 と す る レ ー ザ一 ビ ー ム走 查装置であ る
本発明 の第 1 4 の特徵 は 、 レ ー ザ一 ビ ー ム を射出す る 複数個の発光部を有す る 半導体 レ ー ザ一ア レ イ と 、 前記 発光部か ら射出 さ れた レ ー ザ一 ビ ー ム を平行 ビ ー ム 化す る た め の コ リ メ ー タ レ ン ズ と 、 レ ー ザ一 ビ ー ム を偏向す る 偏向装置 と を有 し 、 前記半導体 レ ー ザー ァ レ ィ と 前記 偏向装置 と の 間の光路上 に開 口絞 り が設け ら れ、 前記 コ リ メ 一 夕 レ ン ズの焦点距離を f 、 前記 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ の前記偏向装置側の焦点 と 前記開 口絞 り と の 間隔を s 、 前記 コ リ メ 一 タ レ ン ズの光奉田力、 ら 最 ち 離れた位置 に配置 さ れた発光部 と 前記光軸 と の 間隔を t 、 前記開 口絞 り の 直径を D 、 前記平行 ビ一ム の 直径を d と す る と さ 、
s t D · 9
≤ 0 . 0 6 + 0 . 0 8
f 、 d ノ
D
≤ 2
d な る 条件を満足す る こ と を特徴 と す る レ ー ザ一 ビー ム走 查装置であ る 。
< 図面の簡単な 説明 >
図 1 は本発明 に よ る 画像形成装置の第 1 の実施例を示 す レ ー ザー走査光学系の概略図、
図 2 は画像形成装置を示す側面図、
図 3 は面発光型半導体 レ ー ザー ァ レ イ の光共振器の断 面図、
図 4 は位相同期の面発光型半導体 レ ー ザー ァ レ イ の発 光部を示す斜視図、
図 5 は走査線に対す る ス ポ ッ 卜 位置の関係を示す配置 図、
図 6 は位相同期の面発光型半導体 レ ー ザー ア レ イ の発 光部の光共振器の配置図、
図 7 は一般的な端面発光型半導体 レ ー ザ— ア レ イ の概 念図、
図 8 は一般的な レ ー ザ走査光学系の光路断面図、 図 9 は走査線に 対す る ス ポ ッ ト 位置の関係を示す配置 、
図 1 0 は一般的な金属 ミ ラ 一 の P 偏向 お よ び S 偏向 の 反射率を示す説明図、
図 1 1 は レ ー ザ 一 ビ ー ム の コ リ メ ー ト 径の調整方法を 示す概略図、
図 1 2 は本発明 に よ る 画像形成装置の第 2 の実施例を 示す レ ー ザー走査光学系の概略図、
図 1 3 は画像形成装置を示す側面図、
図 1 4 は面発光型半導体 レ ー ザ一 の光共振器の断面図 図 1 5 は位相 同期の面発光型半導体 レ ー ザー ア レ イ の 発光部を示す斜視図、
図 1 6 は位相同期の面発光型半導体 レ ー ザー ア レ イ の 発光部の光共振器の配置図、
図 1 7 は一般的な レ ー ザ走査光学系の走査線 と 直角 方 向の光軸断面図、
図 1 8 は一般的な半導体 レ ー ザ一 の概略図、
図 1 9 は一般的な金属 ミ ラ ー の P 偏向 お よ び S 偏向 の 反射率を示す説明 図、
図 2 0 は本発明 に よ る 画像形成装置の第 3 の実施例を 示す レ ー ザ走査光学系の概略図
図 2 1 は画像形成装置を示す側面図、
図 2 2 は走査面内での光路断面図、
図 2 3 は面発光型半導体 レ ー ザ一 の光共振器の断面図 図 2 4 は走査線 に対す る ス ポ ッ ト 位置の関係を示す配 置図、
図 2 5 は ビー ム偏向装置の平面図、
図 2 6 は一般的な回転多面鏡を用 い た ビ ー ム偏向装置 の作動図、
図 2 7 は一般的な レ ー ザー ビ ー ム走査光学系の光路断 面図、
図 2 8 は一般的な端面発光型半導体 レ ー ザー の概略図、 図 2 9 は本発明 に よ る 画像形成装置の第 4 の実施例を 示す レ ー ザー走査光学系の概略図、
図 3 0 は画像形成装置を示す側面図、
図 3 1 は面発光型半導体 レ ー ザー の光共振器の断面図、 図 3 2 は走査線に対す る ス ポ ッ ト 位置の関係を示す配 置図、
図 3 3 は一般的な レ ー ザー ビ ー ム走査光学系の光路断 面図、
図 3 4 は一般的な マ ルチ ビー ム走査方式に お け る 光路 断面図、
図 3 5 は一般的な端面発光型半導体 レ ー ザー の概略図、 図 3 6 は一般的な倒れ補正 レ ン ズを含む光路断面図、 図 3 7 は本発明 に よ る 画像形成装置の第 5 の実施例を 示す レ ー ザー走査光学系の概略図、
図 3 8 は画像形成装置を示す側面図、
図 3 は走査光学系 に お け る 光源付近の構成図、 図 4 0 は他の実施例を示す走査光学系にお け る 光源付 近の構成図、
図 4 1 は一般の走査光学系 に お け る 光源付近の構成図 . 図 4 2 は本発明 に よ る 画像形成装置の第 6 の実施例を 示す レ ー ザー 走査光学系の概略図、
図 4 3 は一般の走査光学系 に お け る 光源付近の構成図、 図 4 4 は開 口 絞 り に よ っ て ビ ー ム 力 け ら れ る こ と を示 す説明図、
図 4 5 は コ リ メ 一 夕 レ ン ズの焦点位置 に開 口 絞 り を設 け た場合の光線図、
図 4 6 は コ リ メ - タ レ ン ズの焦点位置か ら はずれた位 置 に開 口絞 り を設 け た場合の光線図、
図 4 7 は ビ ー ム 断面強度分布が け ら れ る 様子を示す図、 図 4 8 は画像形成装置を示す側面図、
図 4 9 は走査光学系 に お け る 光源付近の構成図。
く 発明 を実施す る た め の最良の形態 >
§ 1 画像形成装置の第 1 の実施例
1 - 1 背景技術 と の対比
本実施例を よ り 良 く 理解す る た め、 は じ め に背景技術 につ い て述べ る 。
画像形成装置 に用 い ら れて い る 一般的 な半導体 レ ー ザ 一ア レ イ を図 7 に示す。 図 7 に示す よ う に 、 レ ー ザー ビ — ム を射出す る 半導体 レ ー ザー ア レ イ 1 に お い て は、 レ 一ザ一 ビー ム の光軸を含み接合面 に平行な面 と 、 同 じ く 光軸を含み接合面 に垂直な面で は、 ビ ー ム の拡が り 角 力く 大 き く 異な っ て い た。 図 7 に お い て、 接合面に平行な 面
で の拡が り 角 θ ρ は通常の レ ー ザー ダイ ォ ー ドの場合、 半値全角で約 1 0 度に な る 。 と こ ろ が接合面に垂直な面 では拡が り 角 6 t は回析の影響を受け、 半値全角で約
3 0 度 と大 き く な る 。 さ ら に こ の拡カ り 角 0 t 、 θ τ> の 大 き さ や、 そ の比 (すな わ ち楕円 の長径、 短径の比) を
S 由 に設定す る こ と も難 し い。 ま た、 こ れに と も な い ビ ー ム ウ ェス 卜 の位置 も 平行面 と垂直面では 5 だけ異な る 。 こ の値を一般に 「非点隔差」 と 呼ぶ。
こ の非点隔差の た め コ リ メ 一 夕 レ ン ズを出 た ビー ム は、 厳密に は走査面 と そ の直交す る 方向の どち ら かあ る い は 両方 と も 平行に はな ら な い。 そ の た め、 像担持体上に正 確に ス ポ ッ ト を結像す る こ と が出来ず、 収差を持 っ てい た。 従来の レ ー ザー ビー ム プ リ ン タ では、 結像 レ ン ズの 焦点距離 も長 く 、 ス ポ ッ ト 径 も大 き い た め、 さ ほ ど問題 に はな ら な か っ たが、 近年、 高解像度の プ リ ン タ への要 求が高ま る につれて、 こ の収差が問題 と な っ て き た。 こ れに対す る 一つ の解決方法 と し て、 垂直面内、 水平面内 に異な る パ ワ ー を レ ン ズの組合せな どで構成 し た いわ ゆ る ア ナモ フ ィ ッ ク レ ン ズを用 い て、 非点隔差の補正を行 な う ビー ム整形光学系が提案 さ れて い る 。 し か し 、 こ の 様な ビー ム整形光学系は機器の コ ス ト ダ ウ ン 、 及び小型 化に好ま し く な く 、 複数の レ ー ザー ビー ム を走査す る場 ^に は適用 は難 し い。
ま た半導体 レ ー ザー ア レ イ 1 の端面力、 ら レ ー ザ一 ビー
ム が放射 さ れ る た め、 レ ー ザー ビー ム の発光部 は必然的 に 1 次元の 直線上の配列 と な ら ざ る をえず、 よ り 多 く 複 数の レ 一 ザ一 ビ ー ム を得 よ う と す る 場合、 線状 に レ ー ザ 一 ビー ムが配列 さ れ る た め、 光学系の有効径が大 き く な る と い う 問題力《あ っ た。
さ ら に 、 こ の拡が り 角 自 体の値の大 き さ の た め、 必然 的 に こ れを コ リ メ 一 卜 す る コ リ メ ー タ レ ン ズの焦点距離 は数 m m前後 と 小 さ く な る 。 半導体 レ ー ザ一 ア レ イ と コ リ メ 一 夕 レ ン ズの距離が僮かで (例え ば数十 m ) も 変 動す る と 、 得 ら れ る コ リ メ 一 ト 光 (平行 ビ ー ム ) が平行 で は な く な り 、 結像光学系への入射時の ビー ム 径 も 変動 し 、 像担持体上での結像ス ポ ッ 卜 サ イ ズが変化 し て し ま う 。 従 っ て半導体 レ ー ザー と コ リ メ 一 夕 レ ン ズの調整許 容範囲が非常に小 さ く な り 、 生産性が悪い と い う 問題点 があ っ た。 ま た 、 初期的 に は正確に調整 し て あ っ て も 、 使用 時の光学系周辺の温度上昇や経年に よ る 部材の変形 の た め コ リ メ 一 夕 レ ン ズの位置が狂 い 、 や は り 、 結像 ス ポ ッ ト 径が変動 し て し ま い、 画像品質が劣化す る と い う 問題があ っ た。
さ ら に 、 複数の平行な光軸を持つ レ ー ザ一 ビー ム 力く こ の コ リ メ ー タ レ ン ズに入射す る と 、 そ の光軸 は大 き な 角 度を も っ て ひ ろ 力く つ て い つ て し ま う 。 い ま 簡単の た め に 、 レ ー.ザ一 ビー ム の数力《 2 本で、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ、 結像 レ ン ズがいずれ も 凸の単 レ ン ズであ る レ ー ザ走査光学系
一 1 s — を考え る 。 図 8 は こ の光学系の光路上の断面図を示 し た も ので、 半導体 レ ー ザ一 ア レ イ 1 を間隔 d で射出 し た 2 本の レ ー ザー ビー ム は、 焦点距離 f c の コ リ メ ー タ レ ン ズ 2 で平行に な る 。 こ こ で半導体 レ ー ザー ア レ イ 1 は コ リ メ ー タ レ ン ズ 2 の物体側焦点におかれてい る ので、 2 本の レ ー ザ一 ビー ム は像側焦点 F で交差す る 。 こ の ほぼ 平行な 2 本の レ ー ザー ビー ム を像面 1 1 に锆像 さ せ る た め、 焦点距離 f i の結像 レ ン ズ 4 をそ の物体側焦点が前 記の コ リ メ ー タ レ ン ズ 2 の像側焦点 F に一致す る よ う に 置 く 。 な お 、 偏 向 装置 の 鏡面 は光学的 に はパ ワ ー を持 た な い の で こ こ で は 省略 し て あ る 。 例え ば像面 1 1 で 1 0 0 m ( こ こ で ス ポ ッ ト 径、 ビ ー ム径は、 ビー ム の 断面の 強度分布がガウ ス分布と し て、 ピー ク 強度に対 し て I Z e 2 のパ ワ ー と な る 直径 と 定義す る ) の ス ポ ッ 卜 6 に結像 さ せ る 場合、 f i を 2 0 0 m m と すれば結像 レ ン ズへの入射 ビー ム径 (すな わ ち コ リ メ ー ト 径) W c は 約 2 m m であ る 。 こ の ビー ム 径を得 る た め に は、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 2 の焦点距離 f c は約 3 m m と な る 。 図 8 で 明 ら 力、 な よ う に 像面で の ス ポ ッ ト の 間隔 d ' は f c と f i の比に d を掛け た も のであ る 。 現在の半導体 レ ー ザ 一ア レ イ では、 お互い の干渉を避け る た め、 そ の発光部 の 間隔 は 1 0 0 m以下にす る の は難 し い。 従 っ て、 今 の例では、 像面上での ス ポ ッ ト 間隔 d ' は、
一 一 f i 200
d' = x d x 0. 1=6. 6 (mm) CI)
f c 3
と な っ て し ま う 。 ま た 、 回転多面鏡の各小面の倒れ角 度の差を補正す る い わ ゆ る 倒れ補正光学系を有す る 場合、 各 レ ン ズ と コ リ メ 一 夕 レ ン ズ と の相対距離に よ っ て、 各 レ ー ザー ビ ー ム の光軸がな す角 度 は さ ら に大 き く な っ て し ま う こ と 力《あ る 。 そ の た め さ ら に レ ン ズを追加 し た り 、 例え ば特開昭
5 8 — 2 1 1 7 3 5 に示 さ れ る よ う に 、 プ リ ズム を入れ る な ど し て レ ー ザー ビー ム の光軸の相互の角度の補正を 行な う 構造が提案 さ れて い た。 し か し こ れ ら の構造 は、 光学系の構成を よ り 複雑 に し 、 高価で調整 も 難 し く な る £ な お、 図 8 に お い て は、 簡単の た め倒れ補正 レ ン ズ は省 略 し て あ る 。
次に、 図 9 に従来の像担持体上での走査線 に対す る ス ポ ッ ト 位置の関係を し めす。 こ の例で は ス ポ ッ ト は 4 力、 所、 すな わ ち 4 本の レ ー ザ一 ビ ー ム で書込み を行な っ て い る 。 上記に述べた よ う に、 レ ー ザー 走査光学系で は拡 大光学系 と な り 、 半導体 レ ー ザ一 ア レ イ 上で の ス ポ ッ ト 間隔 は像担持体上で は図中 の d ' の よ う に拡大 さ れ、 通 常、 走査線 9 の 隔 P よ り かな り 大 き く な る 。 例え ば解 像度 3 0 0 d p i ( dot par i nch、 1 イ ン チ
[ = 2 5 . 4 m m ] 当 り の ド ッ ト 数) の場合、 P =
2 5 . 4 / 3 0 0 = 8 4 . 7 m であ る 力く、 ス ポ ッ ト 間
隔 は前記の よ う に 6 . 7 m m と い う 値に な っ て し ま う 。 そ の た め ス ポ ッ 卜 6 の中心を結ん だ線 1 2 と 走査線 9 の なす角度 α は、 こ の場合では、
Ρ
= s i n 1 = 0. 7 2 (度) ( 2) d ' と 非常に小 さ な も の と な る 。 半導体 レ ー ザー ア レ イ 1 上 での発光部を結ん だ線 (すな わ ち接台面の端面) も走査 面に対 し て な だけ傾けて取 り 付け る必要があ り 、 α が小 さ く な る に従い、 極めて微妙な調整が必要であ っ た。
ま た、 一般に半導体 レ ー ザ一 か ら 射出 さ れ る レ ー ザ一 ビー ム の偏光は直線偏光であ り 、 レ ー ザー ビー ム の偏光 面の方向 は半導体 レ ー ザー ァ レ イ の接合面の傾 き に よ つ て一意に き ま っ て し ま う 。 と こ ろ が一般に反射面での反 射率はそ の鏡面への入射角度に よ っ て Ρ 偏光 と S 偏光に よ っ て反射率が異な る 。 図 1 0 に金属 ミ ラ ー の Ρ 偏光、 S 偏光の各々 の反射率 R p 、 R s を示す。 回転多面鏡の 回転に伴 い そ の鏡面への入射角が変化す る ので、 図 1 0 に 示すよ う に P 偏光 と S 偏光の合成 と し て表わ さ れ る レ — ザ一 ビ ー ム の光量 も変動 し て し ま う 。 特に回転多面鏡 で の偏向角 を大 き く と る場合 に 問題 と な る 。 こ れを避け る た め特開昭 5 8 — 4 2 0 2 5 に示すよ う に偏光面を回 転多面鏡の 回転軸 に対 し て 4 5 ° 傾け る 方法 も 提案 さ れ てい る が、 前述の よ う に、 端面発光型の半導体 レ ー ザー ア レ イ 1 で は走査線間隔の制約か ら 、 こ の傾 き 角度が決
一 2 ま っ て し ま う た め、 こ の方法を用 い る こ と はで き な い。 こ の 場 合 は 、 1 / 4 λ 板等を用 い て偏光面を回転 さ せ な く て はな ら な い 、 と い う 問題点力くあ っ た。
さ ら に 、 半導体 レ ー ザー ア レ イ 1 を射出 し た 各 レ ー ザ 一 ビ ー ム は 同一の コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 2 に入射す る 。 こ の と き 、 図 8 に示す よ う に各 レ ー ザー ビー ム の コ リ メ 一 ト 径 W c は レ ー ザ― ビ ー ム の拡カ《 り 角 Θ と 半導体 レ ー ザー ア レ イ 1 力、 ら コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 2 ま で の距離 f c で決 ま る 力 、 レ ン ズま での距離 は各 レ ー ザ一 ビー ム と も 同一で あ る の で、 レ 一 ザ一 ビ ー ム の拡が り 角 0 の み で決 ま る 。 と こ ろ が従来の端面発光型半導体 レ ー ザー ア レ イ 1 で は こ の 拡が り 角 は各発光部毎 に ば ら つ く た め、 各 レ ー ザー ビ ー ム の コ リ メ 一 ト 径 W c も ば ら つ き を も つ。 従 っ て、 こ の コ リ メ ー ト さ れた レ ー ザ一 ビー ム を結像 さ せた ス ポ ッ ト サイ ズ も ば ら つ い て し ま う 。 通常 ご く 普通 に使用 さ れて い る レ ー ザ一 ビ ー ム を 1 本 し か用 い な い ( シ ン グル ビ ー ム の ) レ 一 ザ一走査光学系で は図 1 1 に示すよ う に コ リ メ 一 タ レ ン ズ 2 の前後 ど ち ら 力、 に絞 り 1 3 を いれて コ リ メ 一 卜 径 W c を調整す る よ う な ビ ー ム整形を行な う こ と 力く出来 る が、 図 8 の よ う に複数の レ ー ザ一 ビー ム が 重な っ て入射す る 場台 に は絞 り を コ リ メ 一 タ レ ン ズの焦 点位置 に し かお く こ と はで き な い。
一般に半導体 レ ー ザ 一 ア レ イ に お い て は 、 レ ー ザ 一 発 拫 は光共振器を流れ る 電流が一定値を超え な ければ生 じ
― つつ 一 な い。 こ の電流値を 「 し き い値電流」 と 呼ぶが、 従来の 半導体 レ ー ザー ア レ イ では 「 し き い値電流」 が数 1 0 m A も あ り 、 そ の熱に よ っ て レ ー ザー ビー ム の特性、 特 に発振波長の シ フ ト が生ず る た め、 半導体 レ ー ザー ァ レ ィ か ら の放熱が問題 と な っ てい た。 特に、 複数の ビー ム を射出する 半導体 レ ー ザー ア レ イ では、 発光部の数だけ 熱源があ り 、 多数の発光部を集積す る 際の障害 と な っ て い た。
1 — 2 本発明 の構成
本発明の一実施例を以下に説明す る 。 図 2 は本発明の 画像形成装置の全体を示す図であ る。 転写材 5 1 上に 印 刷結果を得 る プ ロ セ ス は い わ ゆ る 電子写真プ ロ セ ス に よ つ て い る 。 像担持体 5 と し て は、 半導体 レ ー ザー を光源 に用 い た電子写真プ リ ン タ では長波長側に增感 し た有機 感光体 ( O P C ) が多 く 用 い ら れ る 。 こ の像担持体 5 は ま ず、 蒂電器 5 2 で一定の表面電位に帯電 さ れた の ち 、 レ ー ザー ビー ム走査装置 5 3 に よ っ て光書込すな わ ち露 光が行なわれ る 。 こ の レ ー ザー ビー ム走査装置 5 3 力、 ら 画像情報に従 っ て光強度が各々 独立に変調 さ れた複数の レ ー ザー ビー ム 5 4 が像担持体 5 を軸方向 に走査 し 、 露 光部の み に表而電位を打ち 消す電荷を発生 さ せ、 そ の部 分の表面電位の絶対値は小 さ く な る 。 結果 と し て像担持 体 5 上に は画像 に応 じ た表面電位の分布、 すな わ ち静電 潜像が形成 さ れる 。 静電潜像 は現像器 5 5 に よ っ て表面
電位に応 じ て選択的 に現像剤を付着 さ せ る こ と に よ り 現 像 さ れ る 。 こ の現像剤は転写器 5 6 に よ っ て転写材 5 1 (通常は紙) に転写 さ れ る 。 転写材 5 1 上の現像剤 は、 定着器 5 7 に よ っ て熱圧力定着 さ れ排出 さ れ る 。
図 1 は本発明 の画像形成装置 に用 い る レ ー ザ ー ビ ー ム 走査装置 5 3 の概観図であ る 。 図 2 に示 し た レ ー ザー ビ ー ム走査装置 5 3 で は レ ー ザー ビ ー ム 5 4 は折 り 曲 げ ら れて下方 に射出す る 場合を想定 し て い た が、 こ こ で は説 明 の た め単純化 し て描い てあ る 。
図 1 に お い て、 半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 1 は複数の発 光部 2 1 a が 2 次元状 に素子基板 2 2 (図 3 ) 上 に配置 さ れてお り 、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 2 に よ っ て所定の ビー ム 直径を持つ レ ー ザー ビー ム に コ リ メ ー ト (平行化) さ れ る 。 発光部 2 1 a は制御装置 6 0 に よ っ て個別 に そ の点 灯お よ び光量が制御 さ れ る 。 こ の レ ー ザー ビー ム は回転 多面鏡 3 の 1 つ の小面に入射 し 、 そ の 回転 に伴 っ て、 各 々 偏向 さ れ る 。 結像 レ ン ズ 4 を通過 し た レ ー ザ一 ビー ム は像担持体 5 上で ス ポ ッ ト 6 に結像す る 。 図 1 に お い て、 倒れ補正 レ ン ズは簡単の た め省略 し て あ る 。
こ の様な特性を持つ半導体 レ ー ザー ァ レ イ 2 1 と し て は、 いわ ゆ る 面発光型半導体 レ ー ザ ー ア レ イ を用 い る の が好 ま し い。 さ ら に よ り 望ま し く は、 Π — VI族化合物半 導体を埋め込ん だ発光部を有す る 面発光半導体 レ ー ザー ア レ イ が用 い ら れ る 。 図 3 は こ の面発光型半導体 レ ー ザ
一ア レ イ 2 1 の発光部 2 1 a の う ち の 1 つ の断面図であ る 。 図 3 に おいて、 1 つ の光共振器が素子基板 2 2 上に 2 次元的 に配置 さ れた 1 つ の発光部 に対応 し てい る 。
図 3 に おいて G a A s 基板 2 2 の上に、 組成の違 う 2 種の A 1 G a A s 層を数 1 0 層積層 し た半導体多層膜反 射層 2 3 が形成 さ れ、 そ の上に それぞれ A 1 G a A s 力、 ら な る ク ラ ッ ド層 2 4 、 活性層 2 5 、 ク ラ ッ ド層 2 6 、 コ ン タ ク ト 層 2 7 が積層 さ れ、 最後 に S i 0 2 誘電体多 層膜反射層 2 8 が形成 さ れてい る 。 ま た G a A s 基板 2 2 の裏面全体及び、 表面の誘電体多層反射層の ま わ り に窓状の電極 2 9 、 3 0 が形成 さ れてお り 全体が光共振 器を構成 し てい る。
活性層 2 5 で発生 し た光は基板 2 2 面 と垂直方向 に、 上下の反射層 2 7 、 2 3 の間を往復 し発振す る ので、 そ の レ ー ザ一 ビー ム 3 1 の光軸 は基扳 2 2 面に対 し てほぼ 垂直 と な る。 光共振器の回 り に は埋め込み層 3 2 と し て Π - VI族の 化合物半導体が埋め込ま れてい る 。 Π — VI族 の 化 ^物半導体 と し て は、 Π 族元素 と し て Z n 、 C d 、 H g 、 VI族元素 と し て 0、 S 、 S e 、 T e を 2 〜 4 元素 組み 台わせ、 ま た、 そ の化合物の格子定数を前記の ク ラ ッ ド層 2 4 、 活性 ¾ 2 5 、 ク ラ ッ ド層 2 6 力、 ら な る 半導 体層の格子定数に合わせ る の が望ま し い。 こ の Π — VI族 の 化 ^物半導体は ^気抵抗が非常に大 き い た め、 電流を 光共振器の なかに効率的 に 閉 じ こ め る 。 ま た 、 埋め込み
層 3 2 は光共振器を構成 し て い る A 1 G a A s 半導体層 と は屈折率に差があ る た め、 光共振器の 内部で素子基板 2 2 面 に垂直 も し く はそ れに近い角度で進む光は こ の埋 め込み層 3 2 と の界面で全反射 し 効率的 に 閉 じ こ め ら れ o
こ の た め 、 こ の よ う な半導体 レ ー ザ一 ア レ イ 2 1 を用 いれば、 従来の半導体 レ ー ザ一 ァ レ イ に比べて大変小 さ い電流で レ ー ザー発振が始 ま る 。 すな わ ち 、 し き い値電 流が低い。 よ っ て、 複数の発光部 2 1 a をア レ イ 化 し て 1 つ の素子基板 2 2 上に集積 し て も 、 素子基板 2 2 で の 損失熱量が少な く よ り 多 く の光パ ワ ー も し く は発光部 2 1 a の数を得 る こ と 力く出来 る 。
ま た 、 面発光半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 1 は、 レ ー ザ一 ビ ー ム の射出部 (発光部) 2 1 a の断面積 (ニ ァ ♦ フ ィ — ノレ ド · パ タ ー ン ) が、 従来の端面発光型の半導体 レ ー ザ一 に比べて比較的大 き く と れ る た め、 レ ー ザー ビ ー ム の拡カ《 り 角 は小 さ く な る 。 こ の拡カく り 角 の大 き さ は射出 窓の面積で決ま る が、 そ の面嵇 はエ ッ チ ン グ等で正確に 制御で き る た め、 拡カ り 角 も 一定にす る こ と 力《で き る 。 さ ら に 、 レ ー ザ一 ビー ム の拡カ り 角 の縦横すな わ ち楕円 断面 ビ ー ム の長径 と 短 ii の比 も こ の射出窓の形状で随意 に設定で き る 。 例え ば、 全な 円形窓 にすれば、 等方的 な拡カ《 り 角 を持つ 円 形断 20の レ ー ザー ビー ム が得 ら れ る £ 従 っ て、 光 $ώ方向 の断面 に よ る ビー ム の非点隔差 も 少な
と こ ろ が、 通常の レ ー ザ一 ビー ム プ リ ン タ 一 では、 像 担持体上での レ ー ザー ビー ム の結像ス ポ ッ 卜 の形状 は走 査方向 に短軸が一致す る よ う な楕円状 と す る 事が多 い。 こ れは、 走査方向 に は点灯時間だけ ス ポ ッ ト が移動 し像 が長 く 伸 びる ので、 こ れを補正す る た めであ る 。 そ の た め に は結像光学系に入射する レ ー ザー ビー ム の断面形状 は、 逆に走査方向 に長軸を も つ楕円であ る こ と が望ま し い。 上記で述べた よ う に、 面発光の半導体 レ ー ザー ァ レ ィ 2 1 で は射出 ビー ム の楕円比を 自 由 に制御で き る の で、 特別な光学系を用 い な く と も 、 走査面に長軸を有 し 、 適 切な長軸 と短軸の比を持つ よ う な断面を も つ レ ー ザー ビ 一ム を結像光学系に入射 さ せ る こ と がで き る 。
ま た、 こ の面発光半導体 レ ー ザ一 ア レ イ 2 1 は上述の よ う に 各発光部 2 1 a 力、 ら の レ ー ザー ビー ム の拡カ《 り 角 を均一にで き る 。 よ っ て、 コ リ メ ー タ レ ン ズ も し く は結 像光学系への入射 ビー ム径を各 レ ー ザー ビー ム と も ほぼ 一定に管理で き 、 結梁 と し て像担持体上での結像 ス ポ ッ ト サ イ ズ も一定にで き る。
面発光半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 1 では共振器の素子基 扳 2 2 面内での断面積が大 き く な る と 、 0 次モ ー ドだけ ではな く 、 高次の モ ー ドの発振が始ま り 、 結像 し た ス ポ ッ 卜 の光量分布 も い く つ も の ピー ク を持ち 、 像担持体 5 上 に静 M潜像を作 る の に は甚だ好ま し く な い。 そ こ で、
複数の小 さ な光共振器を近接 し て並べ、 位相 同期 し て発 振 さ せ る こ と に よ り 、 0 次モ ー ドで発振す る 面積の大 き な発光部 2 1 a を得 る こ と が出来 る 。
こ の位相同期型面発光半導体 レ ー ザー ァ レ イ 2 1 の 1 つ の発光部 2 l a の一部断面図を図 4 に示す。 こ こ で は 複数の光共振器が非常に狭い 間隔で隣接 し てお り 、 埋め 込み層 3 2 の下部 は活性層 2 5 に達 し て い な い。 こ の た め、 埋め込み層 3 2 下方の ク ラ ッ ド層 2 6 を介 し て隣接 す る 光共振器か ら 漏れ る 光が互い に影響 し 、 同位相で発 振す る 。 こ の た め 、 こ の 隣接す る 複数の光共振器があ た か も 1 つ の光共振器の よ う に動作す る 。 こ の よ う に各光 共振器の射出光の波面が揃 う の で、 面状の レ ー ザ一放射 源 と し て作用 し 、 そ の発光部の見か け上の面積 は大 き く な る た め、 レ ー ザー ビー ム の拡カ《 り 角 は非常 に小 さ く 、 半値全角 で 2 度以下 にす る こ と も 可能であ る 。
こ の よ う に 位相 同期を行な う 面発光半導体 レ ー ザー ァ レ イ 2 1 で は、 レ ー ザー ビー ム の拡カ り 角 が従来の半導 体 レ ー ザー に比べて小 さ く な る が、 こ れを従来の実施例 と 対比 し て説明す る 。 例え ば レ ー ザ一 ビー ム の拡が り 角 を半値全角 で 2 度 と し 、 先の例 と 同 じ く 直径 2 m m の ビ 一ム 径で結像光学系 に 入射 さ せ る と す る と コ リ メ 一 夕 レ ン ズ の焦点距離 f c は約 3 5 m m に な る 。 こ の よ う に コ リ メ タ レ ン ズ 2 の焦点距離 f c を長 く す る こ と がで き る ので、 半導体 レ ー ザ一 ア レ イ 2 1 に対す る コ リ メ 一 夕
レ ン ズ 2 の距離の調整余裕が増加す る 。 ま た、 像担持体 上での レ ー ザー ビー ム の結像 ス ポ ッ 卜 間隔 d ' は、 半導 体 レ ー ザ一 ア レ イ 2 1 を射出す る レ ー ザ一 ビー ム の 間隔 を d と す る と 、
f i 200
x d xO. 1=0. 57 (mm) (3) f c 35
と な り 、 走査線間隔 も従来例 と 同 じ 8 4 . 7 ^ m と す る と 、 走査面に対す る ス ポ ッ ト を結ん だ線の角度 α は
Ρ
-1
な = s η 8. 55 渡) (4)
d'
と な り 、 従来の半導体 レ ー ザー ア レ イ を使 っ た場合 に比 ベて は る かに大 き く 取れ る ( ( 3 ) 式参照) 。 こ の た め、 半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 1 の光軸方向回 り の取付調整 も 容易に行な う こ とがで き る と と も に 、 各部品の加工公差 に よ っ て は こ の角度 な の調整を行な わずに組み立て る 二 と も で き る。 ま た、 各結像ス ポ ッ ト や そ こ に至 る ま での レ ー ザー ビー ムが互い に接近 し てい る ので、 光学系の有 効径 も 小 さ く てすむ こ と 力《 こ の 図力、 ら も 明 ら かであ る 。
さ ら に レ ー ザー ビー ム の拡カ《 り 角 を極端に小 さ く す る こ と に よ り 、 半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 1 か ら 回転多面鏡 3 に至 り さ ら に結像 レ ン ズ 4 に い た る 距離の間 に、 レ ー ザ一 ビー ム の大 き さ はあ ま り 広力《 らず、 結像 レ ン ズ 4 の 入射面において も 、 所要の結像 ス ポ ッ ト 径を得 る の に十 分な 小 さ さ にで き る 。 すなわ ち 、 通常の レ ー ザー走查光
学系の よ う な所要の コ リ メ 一 ト 径に レ ー ザ一 ビ ー ム を コ リ メ 一 卜 (平行化) す る コ リ メ ー タ レ ン ズが不要 と な る 但 し 、 回転多面鏡 3 の偏向角 に応 じ て光路長が変 化 し 、 結像 レ ン ズ 4 に入射す る レ ー ザー ビ ー ム の大 き さ も 変化 し て行 く の で、 そ れを補正す る 光学系が必要に な る 。 し 力、 も 、 そ の よ う な光学的機能は結像 レ ン ズ 4 に も たせ る こ と は容易であ る の で、 全体の光学系の構成要素 は少な く 。
ま た 、 面発光形の半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 1 に お い て は、 発光部 2 1 a が互い に干渉 し な い距離 さ え お け ば、 ど こ に で も 発光部 2 1 a を置 く こ と が可能な た め、 素子 基板 2 2 上に 2 次元状 に発光部 2 1 a を配列で き る 。 い ま 、 先 に 図 8 で示 し た従来の実施例 と 同様に 4 本の レ 一 ザ一 ビ ー ム で走査を行な う 露光系を考え る 。 図 5 ( a ) で示す よ う に 4 本の レ ー ザー ビー ム を配列す る と 、 図 5 ( b ) の よ う に一直線 に並べ る 場合 に比べて レ ー ザー ビ ー ム相互の角度 も し く は距離を小 さ く で き 、 光学系の大 き さ を そ れに あ わせて小 さ く で き る 。
上記の例 は レ ー ザー ビー ム が 4 本の場合を示 し た が、 レ ー ザ一 ビー ム の数が更 に増え た場合、 像担持体 5 上で の ス ポ ッ 卜 6 の位置が最 も 近接す る よ う 、 半導体 レ ー ザ — ア レ イ 2 1 上の発光部 2 1 a の配置を 自 由 に選べ る の で、 効果 は よ り 大 き く な る 。 一例 と し て レ ー ザ一 ビ ー ム 数力 8 本の と き の走査線 9 に対す る 結像ス ポ ッ ト 6 の配
置例を図 5 ( c ) に示す。
な お、 以上の結像 ス ポ ッ 卜 の相対位置の関係は、 必ず し も半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 1 上での発光部 2 1 a の配 置 と 相似形では な い。 例え ば、 既に触れた よ う な回転多 面鏡 3 の倒れ捕正光学系等の よ う に、 走査方向 と そ の 直 交方向で光学的特性が異な る光学要素が レ ー ザー ビー ム の途中 に は い っ た場合、 各 レ ー ザー ビー ム相互の なす角 度や距離は、 走査方向 と そ の 直交方向で異な る こ と も あ る。 し か し 、 そ の よ う な場合で も 従来の端面発光半導体 レ ーザー ア レ イ では、 一直線に並ぶ発光部は像担持体上 で一直線上の結像ス ポ ッ ト 列に し かな り 得な い。 こ れに 対 し て本発明 に おいては、 上に述べた よ う な発光部 2 1 a を素子基板 2 2 上に 2 次元的に配列で き る効果は同様 に発揮 さ れる 。
面発光形の半導体 レ ーザー ア レ イ 2 1 におい て も一般 的に、 射出 レ ー ザー ビー ム は直線偏光に な る 。 そ の方向 は共振器の素子基板 2 2 面内の平面形状に よ っ て決ま り 、 おおむね は平面形状の長手方向 に偏光面が一致す る 。 例 え ば楕円状の共振器形状にすればそ の長軸方向が偏光面 に な る 。 前述の よ う に位相同期型の半導体 レ ー ザー ァ レ ィ 2 1 に お い て は 1 つ の発光部は複数例え ば 4 つ の位相 同期 し て発振す る 光共 ^ か ら 構成 さ れてい る 。 こ の と き 射出 レ ー ザー ビー ム の断面形状は各光共振器か ら射出 さ れた レ ー ザー ビー ム の 成 さ れた形状 と な る た め、 個
々 の光共振器の並べ方に よ っ て射出 ビー ム の 断面形状を 自 由 に設定で き る 。 こ の場合 も 偏光面の 向 き は個 々 の共 振器の平面形状で決ま る ので、 例え ば合成 さ れた楕円 の レ ー ザ一 ビー ム を得 る 場合で も そ の長軸 と 偏光面の方向 を独立 に設定で き る 。
図 6 ( a ) は こ の様子を模式的 に示 し た も の で、 半導 体 レ ー ザー ア レ イ 上の 1 つ の発光部 4 2 を ビ ー ム射出側 力、 ら み た平面図であ る 。 図 6 ( a ) に示す よ う に 、 4 つ の位相 同期 し て発振 し て い る 楕円状断面の光共振器 4 1 が 1 つ の発光部 4 2 を構成 し てお り 、 個 々 の光共振器 4 1 力、 ら射出 さ れ る レ ー ザー ビ ー ム の偏光面 4 3 は、 図 6 ( a ) で は 4 5 度傾い てい る が、 合成 し て得 ら れ る 楕 円状の レ ー ザー ビー ム の長軸 は上下方向 に な る 。 ま た 図 6 ( b ) に示す よ う に 、 個 々 の光共振器 4 1 か ら 射出 さ れ る レ ー ザー ビー ム の偏光面 4 3 の方向 を互 い に異な る 角度で配置す る と 、 そ の合成 さ れた射出 レ ー ザ一 ビ ー ム は近似的 に 円偏光 に な る 。
先に も 述べた よ う に通常の レ ー ザ一 ビー ム プ リ ン タ ー で は、 像担持体上での レ ー ザー ビ ー ム の結像ス ポ ッ 卜 6 の 形状 は走査方向 に短軸が一致す る よ う な楕円状 と す る 事が多 い。 そ こ で前述の様 に各光共振器か ら の レ ー ザー ビー ム の 偏光面の 向 き を合成楕円 レ ー ザー ビー ム 断面の 長軸方向 に 対 し て 4 5 度傾 け、 合成 し た射出 ビ ー ム の長 軸を走查方向 に一致 さ せ る よ う に半導体 レ ー ザー ァ レ イ
つ 一
2 1 を設ければ、 各光共振器か ら の レ ー ザー ビー ム の偏 光面は ビー ム走査面と は 4 5 度傾 く こ と に な る 。 そ の結 果、 回転多面鏡 3 の回転軸 に対 し て も偏光面は 4 5 度傾 いてお り 、 図 1 1 に示 し た よ う な 回転多面鏡への入射角 に よ る反射率の差を受け に く い。 こ の こ と は、 ほぼ円偏 光であ る 楕円断面の レ ー ザー ビー ム で も 同様であ る 。 な お、 光学系の構成に よ っ て は、 半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 1 力、 ら 射出す る レ ー ザー ビー ム の短軸を走査方向 に一 致 さ せ る 場合 も あ る が、 全 く 同様の効果を発揮す る。
以上に説明 し た実施例は、 本発明の一実施例 に過 ぎな い。 例え ば偏向装置 と し て回転多面鏡 3 では な く 、 ガル べ ノ ミ ラ 一 やホ ロ グラ ム デ ィ ス ク を用 いて も 同様の効果 を苻す る 。 ま た、 コ リ メ ー タ レ ン ズ、 倒れ補正 レ ン ズ、 結像 レ ン ズの有無、 構成や相対位置関係が変わ っ て も本 発明の効果は同 じ く 発揮 さ れ る 。
ま た 、 本発明の画像形成装置の応用範囲は、 プ リ ン タ 、 複写機等の 印刷装置の みな ら ず、 フ ァ ク シ ミ リ 、 デ イ ス プ レ イ に て も 全 く 同様な効果を有す る 。
1 - 3 効果
以上 に述べた よ う に本発明 の 画像形成装置 に お い て は、 半導体 レ ー ザ ー ア レ イ を用 い て複数 レ ー ザー ビー ム で走 杏す る 露光方法を と る こ と に よ り 、 高速かつ高解像度な 走杏装置を低い走査周波数 と短い光路長で得 る こ と がで き 、 装置の小型化、 低価格 化が可能 と な る 。
さ ら に 、 前記半導体 レ一ザ一 ァ レ イ に面発光半導体 レ — ザ一 ア レ イ を用 い る こ と に よ り 、
① レ ー ザ ー ビ ー ム の拡カ《 り 角 が小 さ く な り 、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ と 半導体 レ ー ザ一ア レ イ の距離を大 き く 取れ る た め 、 コ リ メ ー タ レ ン ズの光軸方向 の調整余裕が增 し 生産性が上が る と 同時 に 、 経年劣化や使用 時の温度変動 の影響を受けず に一定の ス ポ ッ ト 径で、 露光が可能 と な り 、 画像品質が向上す る o
② 発光部を ア レ イ 状 に並べた場合 に は、 各 々 の発光 部力、 ら の ビ ー ム の拡カ《 り 角 の ば ら つ き が少な い た め、 そ の結像 ス ポ ッ ト 径の ば ら つ き も 少な く な る と 同時 に 、 そ の ビー ム 間の角度や、 結像 ス ポ ッ ト の 間隔 も 小 さ く で き る 。 こ の た め光学系 の 構成が簡素 に な り 、 かつ 各 レ ン ズ や偏向器の有効面積を小 さ く す る こ と が可能 と な り 、 装 置の低価格化に寄与す る 0
③ 面発光半導体 レ ー ザ一 ァ レ イ で は 2 次元状 に発光 部を配置す る こ と が可能な た め、 よ り 一層、 各 レ ン ズや 偏向器の有効面積を小 さ く す る こ と が可能 と な る 。
④ 結像ス ポ ッ ト の 間隔が走査線間隔 に比べて大 き く な い の で、 半導体 レ ー ザ一ア レ イ の光軸回 り の取付角 度 の 許容誤差が大 き く 取れ、 容易 に調整で き る と と も に 、 走查線間隔の ば ら つ き も 少な く な り 、 画像品質が向上す る o
⑤ 面発光半導体 レ ー ザ 一 ア レ イ で は 、 そ の特性上、
非点隔差が少な く 、 ビー ム断面の楕円形状 (長軸 と 短軸 の比) を 自 由 に設定で き る た め、 通常 こ れ ら の補正に必 要な光学系を用 いずと も正確な ビー ム整形が可能 と な る 。
⑥ さ ら に面発光半導体 レ ー ザ一 ア レ イ に Π — VI族の 化 物半導体を埋め込み層 と し て用 い る こ と に よ り 、 低 し き い値電流での レ ーザー発振が可能 と な り 、 素子の発 熱に よ る レ ー ザー の特性への影響が軽 '减で き 、 よ り 多 く の発光部の集積が可能に な る 。
⑦ 次に面発光半導体 レ ー ザー と し て複数の光共振器 が位相同期 し て発光す る 位相同期型の面発光半導体 レ ー ザ一ア レ イ を用 い る こ と に よ り 、 一層射出 ビー ム の拡力く り 角 を小さ く で き 、 場合に よ っ て は コ リ メ 一 夕 レ ン ズを 省略す る こ と が可能 と な り 、 光学系の構成を一層簡素化 で き る 。
( ま た 、 偏光面を 自 由 に設定で き る 複数の光共振器 で 1 つ の発光部を構成する こ と がで き る の で、 楕円断面 の 合成 レ ー ザ一 ビー ム を用 い る場合に、 各 レ ー ザー ビー 厶 の偏光面の方向を 台成 レ ー ザー ビー ム断面の長軸方向 と は独立にかつ任意に制御で き 、 回転多面鏡への入射角 の違い力、 ら 生ず る 反射率の差に よ る 、 レ ー ザ ー ビー ム の 走杏方向の位置 に よ る 光≤変動を最小限に と どめ る こ と が容易 に実現で き る 。
§ 2 画像形成装置の第 2 の実施例
2 - 1 背景技術 と の対比
本突施例を よ り 良 く 理解す る た め、 は じ め に背景技術 につ い て述べ る 。
従来の画像形成装置の光路断面図を図 1 7 に示す。 図 1 7 は画像形成装置の像担持体の走杏面 と 垂直でかつ レ 一ザ一 ビー ム の光軸を含む光路断面図であ る 。 画像形成 装置の 回転多面鏡の小面 8 に対 し て光軸が折返 さ れて描 かれて い る 。 図 1 7 に お い て、 半導体 レ ー ザ一 1 0 1 か ら放射 さ れた レ ー ザ一 ビ ー ム は拡が り 角 e で放射 さ れ る こ の ビー ム は焦点距離 f c の コ リ メ ー タ レ ン ズ
1 〇 2 に よ っ て ほぼ平行な ビ ー ム に整形 さ れ る 。 倒れ補 正 レ ン ズ 1 0 7 に よ っ て各 ビー ム は回転多面鏡の小面 1 0 8 の上に一旦集束す る 。 回転多面鏡で偏向 さ れた ビ — ム は 2 つ めの倒れ補正 レ ン ズ 1 0 7 ' を 出 た ビー ム は 再び平行な ビ ー ム と な り 、 焦点距離 i の結像 レ ン ズ 1 0 4 に よ っ て、 像担持体上に ス ポ ッ 卜 1 0 6 を結ぶ。 走查面 と 平行な面内で は、 倒れ補正 レ ン ズ 1 0 7 , 1 0 7 ' は光学的パ ワ ー を持た な い た め、 そ の面内で は ビー ム は平行な ま ま であ る 。 すな わ ち 、 前記回転多面鏡 の小面 1 0 8 上 に は ビ ー ム は線像 と し て結像す る 。
し 力、 し 、 従来用 い ら れて き た半導体 レ ー ザー 1 0 1 か ら の レ ー ザー ビー ム は図 1 8 の概念図 に示す よ う に 、 光 軸を含み接合面 に 平行な Si と 、 同 じ く 光軸を 含み接合面
に垂直な面では、 ビー ム の拡カ《 り 角が大 き く 異な っ てい た。 接合面に平行な面での拡が り 角 0 は通常の半導体 レ ー ザ— の場合、 半値全角で約 1 0 度に な る 。 と こ ろ 力《 接合面に垂直な面では拡カ り 角 t は回折の影響を受け、 半値全角で約 3 0 度 と大 き く な る 。 さ ら に こ の拡カ《 り 角
Θ t 、 0 p の大 き さ や、 そ の比 (すな わ ち楕円の長径、 短径の比) を 自 由 に設定す る こ と も難 し い。 ま た、 こ れ に と も な い ビー ム ウ ェ ス 卜 の位置 も 平行面 と 垂直面で は d だ け異な る。 こ の値を一般に 「非点隔差」 と 呼ぶ。
こ の非点隔差の た め コ リ メ ー タ レ ン ズを出 た ビー ム は、 厳密に は走査面 と そ の 直交す る 方向の どち ら かあ る い は 両方 と も 平行に はな ら な い。 そ の た め、 像担持体上に正 確に ス ポ ッ ト を結像す る こ と が出来ず、 収差を持 っ てい た。
従来の画像形成装置で は、 結像 レ ン ズの焦点距離 も長 く 、 ス ポ ッ ト 径 も大 き い た め、 さ ほ ど問題に はな ら な 力、 つ たが、 近年、 高解像度の プ リ ン タ への要求が高 ま る に つれて、 こ の収差が問题 と な っ て き た。 こ れに対す る一 つ の解決方法 と し て、 垂直面内、 水平面内 に異な る パ ヮ ー を レ ン ズの組台せな どで構成 し た いわ ゆ る ア ナモ フ ィ ッ ク レ ン ズを用 い て、 非点隔差の補正を行な う ビー ム整 形光学系が提案 さ れて い る 。 し か し 、 こ の様な ビー ム整 形光学系 は機器の コ ス ト ダ ウ ン 、 及び小型化に好 ま し く な い。
次に 、 ビー ム の拡力く り 角 が大 き い こ と に よ っ て生ず る
問題を先の 図 1 7 を用 い て説明す る 。 い ま 、 例え ば像面 1 1 1 で l O O ^ m ( こ こ で ス ポ ッ ト 径、 ビー ム 径 は 、 ビ ー ム の断面の強度分布がガ ウ ス分布 と し て、 ピー ク 強 度に対 し て l Z e 2 のパ ワ ー と な る 直径 と 定義す る ) の ス ポ ッ ト 1 0 6 に結像 さ せ る 場合、 f i を 2 0 0 m m と すれば結像 レ ン ズへの入射 ビ ー ム 径 (すな わ ち コ リ メ 一 ト 径) W c は約 2 m m であ る 。 倒れ補正 レ ン ズ 1 0 7 , 1 0 7 ' は多面鏡の小面 1 0 8 に 対 し て対称であ り 、 レ ン ズ 1 0 7 ' の射出 ビ ー ム径 と レ ン ズ 1 0 7 の入射 ビ ー ム 径 は等 し い。 こ の ビー ム 径を得 る た め に は 、 コ リ メ 一 タ レ ン ズ 1 0 2 の焦点距離 f c は約 3 m m と な る 。
こ の よ う に コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 1 0 2 の焦点距離が短い た め、 正確に平行な ビー ム を得 る た め に は、 半導体 レ ー ザ一 に対す る コ リ メ 一 夕 レ ン ズ の光軸方向 の位置の誤差 は極め て小 さ く 調整す る 必要があ っ た。 ま た、 上記の ビ 一ム の拡力《 り 角 e t 、 0 p も 半導体の プ ロ セ ス上の要因 に よ り 大 き く ば ら つ く こ と があ り 、 結果 と し て平行化 さ れた ビ ー ム の径 も ば ら つ き を生ず る と い う 問題があ り 、 コ リ メ ー タ 1 0 2 の後 ろ に ス リ ツ ト も し く は開 口絞 り を 設け、 ビ ー ム径を絞 る よ う な ビ ー ム整形を行な う 必要が あ っ た。 さ ら に 、 初期的 に は正確に調整 し て あ つ て も 、 使用時の光学系周辺の温度上昇や経年に よ る 部材の変形 の た め コ リ メ 一 タ レ ン ズ 1 0 2 の位置が狂い 、 や は り 、 結像 ス ポ ッ 卜 径が変動 し て し ま い、 画像品質が劣化す る
と い う 問题があ っ た。
ま た、 一般に半導体 レ ー ザー の偏光は直線偏光であ り 、 レ ー ザー ビー ム の偏光面の方向 は半導体 レ ー ザ一 の接合 面の傾 き に よ っ て一意に き ま っ て し ま う 。 と こ ろが一般 に反射面での反射率はそ の鏡面への入射角度に よ っ て P 偏光 と S 偏光に よ っ て反射率が異な る 。 図 1 9 に金属 ミ ラ ー の P 偏光、 S 光の各 々 の反射率 R p 、 R s を示す。
Inl転多面鏡の 回転に伴い そ の鏡面への入射角が変化す る の で、 図 1 9 に示すよ う に P 偏光 と S 僞光の合成 と し て表わ さ れ る レ ー ザ一 ビー ム の光量 も 変動 し て し ま う 。 特に 回転多面鏡での偏向角 を大 き く と る 場合に 問題 と な る。 こ れを避け る た め特開昭 5 8 — 4 2 0 2 5 に示すよ う に偏光面を回転多面鏡の 回転軸 に対 し て 4 5 ' 傾け る 方法 も提案 さ れて い る が、 ビー ム の楕円断面の長軸の方 向 も 決 ま っ て し ま う た め、 こ の方法を用 い る こ と はで き な いか、 も し く は 1 ノ 4 ス 扳等を用 い て偏光面を回転 さ せな く て はな ら な い、 と い う 問题点があ っ た。
ま た、 一般に半導体 レ ー ザー に お い て は、 レ ー ザ一発 振 は光共振器を流れ る 電流が一定値を超え な ければ生 じ な い。 こ の電流値を 「 し き い値電流」 と 呼ぶが、 従来の 半導体 レ ー ザー で は数 1 0 m A も あ り 、 そ の熱に よ っ て レ ー ザー の特性、 特に発振波長の シ フ 卜 が生ずる た め、
^子の放熱が問題 と な っ てい た。
2 - 2 本発明 の構成
本発明 の一実施例を以下 に説明す る 。 図 1 3 は本発明 に お け る 画像形成装置を示す図で あ る 。 転写材 1 5 1 上 に 印刷結果を得 る プ ロ セ ス は い わ ゆ る 電子写真プ ロ セ ス に よ っ て い る 。 像担持体 1 0 5 と し て は、 半導体 レ ー ザ 一を光源に用 い て電子写真プ リ ン タ で は長波長側に増感 し た有機感光体 ( 0 P C ) が多 く 用 い ら れ る 。 こ の像担 持体 1 0 5 は、 帯電器 1 5 2 で一定の表面電位 に帯電 さ れた の ち 、 レ ー ザー ビー ム走査装置 1 5 3 に よ っ て光書 込すな わ ち露光が行な われ る 。 こ の レ ー ザー ビ ー ム走査 装置 1 5 3 か ら 画像情報に従 っ て光強度が変調 さ れた レ 一ザ一 ビ ー ム 1 5 4 が像担持体 1 0 5 を軸方向 に走査 し 、 露光部の み に表面電位を打 ち 消す電荷を発生 さ せ、 そ の 部分の表面電位の絶対値は小 さ く な る 。 結果 と して像担 持体上 に は画像 に応 じ た表面電位の分布、 すな わ ち 静電 潜像が形成 さ れ る 。 静電潜像 は現像器 1 5 5 に よ っ て表 面 ¾位 に応 じ て選択的 に現像剂を付着 さ せ る こ と に よ り 現像 さ れ る 。 こ の現像剤 は転写器 1 5 6 に よ っ て転写材 1 5 1 (通常 は紙) に転写 さ れ る 。 転写材 1 5 1 上の現 像剤 は、 定着器 :! 5 7 に よ っ て熱圧力定着 さ れ排出 さ れ る o
次 に 図 1 2 に よ り レ ー ザー ビー ム走査装置 に つ い て説 明す る 。 図 1 3 に示 し た レ ー ザー ビー ム走査装置 1 5 3 で は レ ー ザ一 ビ ー ム 1 5 4 は折 り 曲 げ ら れて下方 に射 出
す る 場合を想定 し てい たが、 こ こ では説明の た め単純化 し て描いてあ る 。 図 1 2 におい て半導体 レ ー ザ一 1 2 1 は、 接合面に対 し て垂直な方向 に レ ー ザ一 ビー ム を発光 部 1 2 1 a 力、 ら射出す る 。 発光部 1 2 1 a の点灯お よ び 光量は制御装置 1 6 0 に よ り 制御 さ れ る 。 こ の ビー ム は コ リ メ ー タ 1 0 2 に よ っ て所定の ビー ム 直径を持つ レ ー ザ 一 ビー ム に コ リ メ 一 卜 さ れ る 。 こ の レ ー ザ一 ビー ム は 回転多面鏡 1 0 3 の 1 小面に入射 し 、 そ の 回転に伴 っ て 偏向 さ れ る 。 結像 レ ン ズ 1 0 4 を通過 し た ビー ム は像担 持体 1 0 5 上でス ポ ッ ト 1 0 6 に結像す る 。 こ の様な特 性を持つ半導体 レ ー ザ一 と し ては、 いわ ゆ る 平面発光型 の半導体 レ ー ザー を用 い る のが好ま し い。 さ ら に よ り 望 ま し いの は発光部 1 2 1 a の周 囲に Π — VI族化合物半導 体を埋め込ん だ面発光型の半導体 レ ー ザー を用 い る こ と が好ま し い。 図 1 4 は こ の面発光型半導体 レ ー ザー の発 光部 1 2 l a の断面図であ っ て、 1 つ の光共振器が 1 つ の.発光部を構成 し てい る 場合を示 し てい る 。 図 1 4 に お い て G a A s 基板 1 2 2 の上に ま ず組成の違 う 2 種の A 1 G a A s 層を数 1 0 層積層 し た ク ラ ッ ド層 1 2 4 、 活性層 1 2 5 、 ク ラ ッ ド層 1 2 6 、 コ ン タ ク ト 層 1 2 7 が嵇層 さ れ、 最後 に S i 0 2 誘導体多層膜反射層 1 2 8 が形成 さ れて い る 。 ま た G a A s 基扳 1 2 2 の裏面全体 及び、 表面の誘電休多 ^胰反射層の ま わ り に窓状の電極 1 2 9 . 1 3 0 が形成 さ れてお り 全体が光共振器を構成
し て い る 。 活性層 1 2 5 で発生 し た光 は基板 1 2 2 面 と 垂直方向 に 、 上下の反射層 1 2 7 、 1 2 3 の 間を往復 し 発振す る の で、 そ の レ ー ザ一 ビ ー ム 1 3 1 の光軸 は基板 面に対 し て ほぼ垂直 と な る 。
光共振器の 回 り に は埋め込み層 1 3 2 と し て Π — VI族 の化合物半導体が埋め込 ま れて い る 。 Π — VI族の 化合物 半導体 と し て は、 Π 族元素 と し て Z n 、 C d 、 H g 、 VI 族元素 と し て 0、 S 、 S e 、 T e を 2 〜 4 元素組み合わ せ、 ま た 、 そ の 化 ^物の格子定数を前記の ク ラ ッ ド層 1 2 4 、 活性層 1 2 5 、 ク ラ ッ ド層 1 2 6 力、 ら な る 半導 体層の格子定数に 台わせ る のが望 ま し い。 こ の Π — VI族 の 化合物半導体 は電気抵抗が非常に大 き い た め、 電流を 光共振器の な か に効率的 に 閉 じ こ め る と 同時 に 、 光共振 器を構成 し て い る A 1 G a A s 半導体層 と は屈折率 に差 があ る た め、 光共振器の 内部で素子の基板面 に垂直 も し く は そ れに近 い角 度で進む光は こ の埋め込み層 1 3 2 と の界面で全反射 し 効率的 に 閉 じ こ め ら れ る 。 こ の た め 、 こ の よ う な 半導体 レ 一 ザ一 を用 いれば、 従来の半導体 レ 一 ザ一 に比べて大変小 さ い電流で レ ー ザー 発振が始 ま る c すな わ ち 、 し き い 値電流が低 く 、 素子基板での損失熱量 が少な い o
ま た 、 面発光半導体 レ ー ザー で は 、 レ ー ザー ビ ー ム の 射出部の断面積 (二 ァ ♦ フ ィ ー ル ド · パ タ ー ン ) が、 従 来の端面発光型の半導体 レ ー ザー に比べて比較的大 き く
とれる た め、 レ ー ザ一 ビー ム の拡カ《 り 角 は小 さ く な る 。 こ の拡が り 角 の大 き さ は射出窓の面積で決ま る が、 そ の 面積はエ ッ チ ン グ等で正確に制御で き る た め、 拡が り 角 も一定にす る こ と がで き る。 さ ら に、 レ ー ザー ビー ム の 拡が り 角 の縦横すなわ ち楕円断面 ビー ム の長径 と短径の 比 も こ の射出窓の形状で随意に設定で き る 。 例え ば、 完 全な 円形窓にすれば、 等方的な拡が り 角 を持つ 円形断面 の レ ー ザ一 ビー ムが得 られ る 。 従 っ て、 光軸方向の断面 に よ る ビー ム の非点隔差 も 少な い。
と こ ろ で、 通常の レ ー ザー ビー ム プ リ ン タ ーでは、 像 担抟体上での レ ー ザー ビー ム の結像ス ポ ッ 卜 の形状は走 查方向 に短軸が一致す る よ う な楕円状 とす る 事が多 い。 こ れは、 走査方向に点灯時間だけ ス ポ ッ 卜 が移動 し像力《 長 く 伸びる ので、 こ れを補正す る た めであ る 。 そ の た め に は結像光学系に入射す る レ ー ザー ビー ム の断面形状 は、 逆に走査方向 に長軸を も つ楕円であ る こ と が望ま し い。 本荬施例の場合、 面発光の半導体 レ ー ザー 1 2 1 では射 出 ビー ム の楕円比を 自 由 に制御で き る の で、 特別な光学 系を用 い な く と も 、 走査面に長軸を有 し 、 適切な長軸 と 短軸の比を持つ よ う な断面を も つ レ ー ザ一 ビー ム を結像 光学系 に入射 さ せ る こ と がで き る 。
面発光半導体 レ ー ザー 1 2 1 で は光共振器の素子基板 1 2 2 面内での断面積が大 き く な る と 、 0 次モ ー ドだけ では な く 、 高次のモ ー ドの発振が始ま り 、 結像 し た ス ポ
ッ 卜 の光量分布 も い く つ も の ピー ク を持ち 、 像担持体 1 0 5 上 に静電潜像を作 る の に は甚だ好 ま し く な い。 そ こ で、 複数の小 さ な光共振器を近接 し て並べ、 位相 同期 し て発振 さ せ る こ と に よ り 、 〇 次モ ー ドで発振す る 、 面 積の大 き な発光部 1 2 1 a を得 る こ と が出来 る 。
以下 に こ の位相 同期型の面発光半導体 レ ー ザ ー 1 2 1 の 1 つ の発光部 1 2 1 a の一部断面図を図 1 5 に示す。 こ こ で は複数の光共振器が非常 に狭い 間隔で隣接 し てお り 、 埋め込み層 1 3 2 の下部 は活性層 1 2 5 に達 し て い な い。 こ の た め埋め込み層 1 3 2 下方の ク ラ ッ ド層
1 2 6 を介 し て隣接す る 光共振器か ら 漏れ る 光が互い に 影響 し 、 同位相で発振す る 。 こ の た め こ の 隣接す る 複数 の光共振器があ たか も 1 つ の光共振器の よ う に動作す る , こ の よ う に 各光共振器の射出光の波面が揃 う の で、 面状 の レ ー ザ 一放射源 と し て作用 し 、 そ の発光部 1 2 1 a の 見か け上の面積 は大 き く な る た め 、 レ ー ザ一 ビ ー ム の拡 力《 り 角 は非常に 小 さ く 、 半値全角 で 2 度以下にす る こ と も 可能であ る 。
従 っ て位相 同期型発光半導体 レ ー ザー では、 レ ー ザー ビー ム の拡が り 角 が従来の半導体 レ ー ザー に比べて小 さ く な る が、 こ れを従来の実施例 と 比較 し て説明す る 。 例 え ば レ ー ザー ビー ム の拡カ り 角 を半値全角 で 2 度 と し 、 従来の実施例 と 同 じ く 直径 2 m m の ビ ー ム 径で結像光学 系 に 入射 さ せ る と す る と コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 1 0 2 の焦点
距離 f c は約 3 5 m m に な る 。 こ の よ う に コ リ メ 一 タ レ ン ズ 1 0 2 の焦点距離 f c が長 く す る こ と がで き る の で、 半導体 レ ー ザー 1 2 1 に対す る コ リ メ 一 タ レ ン ズ 1 0 2 の距離の調整余裕が増す。
さ ら に レ ー ザー ビー ム の拡カ り 角 を極端に小 さ く し た 場合、 半導体 レ ー ザ一 か ら 回転多面鏡 〗 0 3 に至 り さ ら に結像 レ ン ズ : I 0 4 に い た る距離の間 に 、 レ ー ザー ビー ム の大 き さ はあ ま り 広力《 ら ず、 結像 レ ン ズ 1 0 4 の入射 面に おいて も 、 所要の結像ス ポ ッ ト 径を得 る の に十分な 小さ さ にで き る 。 すなわ ち通常の レ ー ザー走査光学系の よ う な所要の コ リ メ 一 ト 径に、 レ ー ザー ビー ム を コ リ メ 一 卜 (平行化) す る コ リ メ ー タ レ ン ズが不要 と な る 。 但 し 、 回転多面鏡 1 0 3 の偏向角 に応 じ て光路長が変化 し 、 結像 レ ン ズ 1 0 4 に入射す る レ ー ザー ビー ム の大 き さ も 変化 し て行 く の で、 それを補正す る 光学系が必要に な る 。 し 力、 し 、 そ の よ う な光学的機能は結像 レ ン ズに も たせ る こ と は容易であ る ので、 全体の光学系の構成要素は少な く る 。
面発光形の半導体 レ ー ザー に お い て も一般的 に、 射出 ビー ム は直線偏光に な る 。 そ の方向 は共振器の素子基板 面内 の平面形状に よ っ て決ま り 、 おおむね は平面形状の β手方向 に偏光面が一致す る 。 例え ば楕円状の共振器形 状に すればそ の長軸方向が偏光面に な る 。 前述の よ う に 位相同期型の半導体 レ ー ザ一 の発光部は、 複数例え ば 4
つ の位相同期 し て発振す る 光共振器か ら 構成 さ れて い る 。 こ の と き 射出 ビ ー ム の断面形状 は そ の 合成 さ れた形状 と な る た め、 個 々 の光共振器の並べ方 に よ っ て合成射出 ビ ー ム の断面形状を 自 由 に設定で き る 。 こ の場合 も 各 レ ー ザ一 ビー ム の偏光面の 向 き は個 々 の共振器の平面形状で 決ま る ので、 例え ば合成 さ れた楕円 の レ ー ザ一 ビ ー ム を 得 る 場合で も そ の長軸 と 偏光面の方向 を独立 に設定で き 図 1 6 ( a ) は こ の様子を模式的 に示 し た も の で半導 体 レ ー ザー の発光部 1 4 2 を ビー ム射出側力、 ら み た平面 図で あ る 。 4 つ の位相同期 し て発振 し て い る 楕円状断面 の光共振器 1 4 1 力 1 つ の発光部 1 4 2 を構成 し て お り 、 個 々 の共振器 1 4 1 力、 ら 射出 さ れ る レ ー ザー ビ ー ム の偏 光面 1 4 3 は図で は 4 5 度傾い て い る が、 合成 し て得 ら れ る 楕円状の レ ー ザー ビー ム は長軸 は上下方向 に な る 。 ま た 図 1 6 ( b ) に示すよ う に 、 個 々 の光共振器 1 4 1 の 偏光面 1 4 3 の方向 を互 い に異な る 角度で配置す る と 、 そ の 合成 さ れた射出 ビー ム は近似的 に 円 偏光 に な る 。
先に も述べた よ う に通常の レ ー ザ一 ビー ム プ リ ン タ 一 で は、 像担持体上での レ ー ザ一 ビー ム の結像 ス ポ ッ 卜 の 形状 は走査方向 に短軸が一致す る よ う な楕円状 と す る 事 が多 い。 そ こ で前述の様に レ ー ザ一 ビー ム の偏光面の 向 き を 合成楕円 ビー ム 断面の長軸方向 と 4 5 度傾け た場合、 合成射出 ビ ー ム の長軸を走査方向 に一致 さ せ る よ う に 半
導体 レ ー ザ一 を配置すれば、 そ の偏光面は ビー ム走査面 と は 4 5 度傾 く 。 そ の結果、 回転多面鏡 1 0 3 の 回転軸 に対 し て も偏光面は 4 5 度傾い てお り 、 図 1 9 に示 し た よ う な 回転多面鏡 1 0 3 への入射角 に よ る 反射率の差を 受け に く い。 こ の こ と は前記の 円偏光であ る 楕円断面の レ ー ザ一 ビー ム で も 同様であ る 。 な お、 光学系の構成に よ っ ては、 半導体 レ ー ザ一 を射出す る レ ー ザ一 ビー ム の 短軸を走査方向 に一致 さ せ る 場 ^ も あ る が、 全 く 同様の 効 ¾を発揮す る 。
以上に説明 し た実施例は、 本発明の一実施例に過 ぎず、 例え ば偏向器 と し て回転多面鏡で は な く 、 ガルバノ ミ ラ 一やホ ロ グラ ム ディ ス ク を用 い て も 同様の効果を有す る。 ま た 、 コ リ メ ー タ レ ン ズ、 倒れ袖正 レ ン ズ、 結像 レ ン ズ のお無、 構成や、 相対位置関係が変わ っ て も本発明 の効 果は同 じ く 発揮 さ れ る 。
ま た 、 本発明の画像形成装置の応用範囲は、 プ リ ン タ 、 複写機等の 印刷装置のみ な ら ず、 フ ァ ク シ ミ リ 、 デ イ ス プ レ イ に て も 全 く 同様な効果を有す る こ と は言 う ま で も な い。
一 1 m
以上に述べた よ う に本発明の 画像形成装置に お い て は 半導体 レ 一 ザ一 に 面発光半導体 レ ー ザー を用 い る こ と に よ り 、
① レ ー ザ一 ビー ム の拡が り 角力 小 さ く な り 、 コ リ メ
— 夕 レ ン ズ と 半導体 レ ー ザー の距離を大 き く 取れ る た め . コ リ メ ー タ レ ン ズの光軸方向 の調整余裕が増 し 、 生産性 が上が る と 同時に 、 経年劣化や使用時の温度変動の影響 を受けずに一定の ス ポ ッ ト 径で、 露光が可能 と な り 、 画 像品質が向上す る 。
② 面発光半導体 レ ー ザー で は、 そ の特性上、 非点隔 差が少な く 、 ビ ー ム断面の楕円形状 (長軸 と 短軸の比) を 由 に 設定で き る た め、 通常 こ れ ら の補正 に必要な光 学系を用 いず と も 正確な ビー ム整形が可能 と な る 。
③ さ ら に面発光半導体 レ ー ザー に Π — VI族の 化合物 半導体を埋め込み層 と し て用 い る こ と に よ り 、 低 し き い 値電流での レ ー ザ発振が可能 と な り 、 素子の消費電流の 低減が可能 と な り 、 素子の発熱に よ る レ ー ザー の特性へ の影響が軽減で き る 。
④ 次 に面発光半導体 レ ー ザー と し て複数の光共振器 が位相 同期 し て発光す る 位相同期型の面発光半導体 レ ー ザ一 を用 い る こ と に よ り 、 一層射出 ビ ー ム の拡が り 角 を 小 さ く で き 、 場台に よ っ て は コ リ メ ー タ レ ン ズを省略す る こ と が可能 と な り 、 光学系 の構成を一層簡素化で き る t
⑤ ま た 、 偏光面を 自 由 に設定で き る 複数の光共振器 で 1 つ の発光部を構成す る た め、 楕円 断面の レ ー ザー ビ ー ム を用 い る 場合 に 、 レ ー ザ一 ビ ー ム の偏光面の方向 を ビー ム 断面の長蚰方向 と は独立 に かつ任意に制御で き 、 回転多面鏡への 人射角 の違 い か ら 生ず る 反射率の差 に よ
る 、 レ ー ザー ビー ム の走査方向の位置 に よ る 光量変動を 最小限に と どめ る こ とが容易 に実現で き る 。
§ 3 画像形成装置の第 3 の実施例
3 - 1 背景技術 と の対比
本実施例を よ り 良 く 理解す る た め、 は じ め に背景技術 に つ い て述べ る 。
従来の画像形成装置の光路断面図を図 2 7 に示す。 図 2 7 は 画像形成装置の像担持体の 走査面 と垂直で光軸を 含む面、 すな わ ち 副走查面内 に お け る 光路断面図であ る 。 ま た、 回転多面鏡の反射面 2 0 8 に対 し て光軸を折 り 返 し て描い てあ る 。 図 2 7 に おいて、 半導体 レ ー ザー
2 0 1 力、 ら放射 さ れた レ ー ザー ビー ム は拡が り 角 0 で放 射 さ れ る 。 こ の ビー ム は焦点距離 f c の コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 2 0 2 に よ っ て ほぼ平行な ビー ム に整形 さ れ、 倒れ補 正 レ ン ズ 2 0 7 に よ っ て各 ビー ム は回転多面鏡の反射面 2 0 8 の上に一旦集束す る 。 回転多面鏡 2 0 8 で偏向 さ れ た ビー ム は、 2 つ め の倒れ補正 レ ン ズ 2 0 7 ' を 出 た 後再び平行な ビー ム と な り 、 焦点距離 ί i の走査 レ ン ズ 2 0 4 に よ っ て、 像担持体 2 1 1 上に ス ポ ッ 卜 2 0 6 を 結ぶ。 走査面 と 平行な而内では、 倒れ補正 レ ン ズ 2 0 7 , 2 0 7 ' は光学的パ ワ ー を持た な いた め、 そ の面内では ビー ム は平行な ま ま であ る 。 すな わ ち 、 回転多面鏡の反 射面 2 0 8上に は ビー ム は線像 と し て結像す る 。
次に こ の倒れ補正 レ ン ズ 2 0 7 , 2 0 7 ' の働 き を説
明す る 。 回転多面鏡の各反射面 2 0 8 の相互の 回転軸 に 対す る 傾 き は どの よ う に精密に加工 し て も 、 角度に し て 数十秒の誤差をを も ち 、 従 っ て こ の面 に反射 さ れた ビー ム の結像位置 は、 「光学て こ 」 の原理で像担持体の表面 で は副走査方向 に ずれを生 じ 、 走査線 ピ ッ チ に対 し て、 無視で き な い大 き さ と な る 。 そ こ で特開昭 4 8 —
4 9 1 5 に示 さ れ る よ う に 、 各反射面 と 像担持体 2 1 1 表面 (結像面) を光学的 な 共役位置 と す る よ う な 倒れ補正 レ ン ズ 2 0 7 ' 力 設け ら れ る 。 こ の倒れ補正 レ ン ズ 2 0 7 ' は一般に 、 副走査面内での み光学的パ ワ ー を有す る シ リ ン ド リ 力 ノレ レ ン ズ や 卜 ー リ ッ ク レ ン ズ で構 成 さ れ る 。 い ま 反射面が傾い た場合で も 、 そ の ビー ム は 結像面で は必ず同一の 位置 に結像す る 。
図 2 8 は従来用 い ら れて き た い わ ゆ る 端面発光型の半 導体 レ ー ザー の概念図で あ る 。 図 2 8 に示す よ う に 、 光 軸を 含み接合面 に平行な面 と 、 同 じ く 光軸を含み接合面 に垂直な面で は、 ビ ー ム の拡カ《 り 角 が大 き く 異な っ て い る 。 接合面 に平行な 面での拡が り 角 0 p は通常の レ ー ザ 一 ダイ オ ー ドの場合、 半値全角 で約 1 0 度に な る 。 と こ ろ が接合面 に垂直な 面で は拡が り 角 t は 回折の影響を 受け、 半値全角 で約 3 0 度 と 大 き く な る 。
し か し 、 こ の よ う に接 台面 と そ の 直交方向で放射 さ れ る レ ー ザー ビー ム の拡カ り 角 が異 な る 場合、 こ れを そ の ま ま コ リ メ ー タ レ ン ズ 2 0 2 で平行化 (すな わ ち コ リ メ
— 卜 ) す る と 、 平行に な っ た レ ー ザ一 ビー ム の断面 も 大 き く 潰れた楕円状に な っ て し ま う 。 そ し て こ の長径 と短 径の比'が著 し く 違 う 平行 ビー ム を走査 レ ン ズ 2 0 4 で像 担持体 2 1 1 上に結像 さ せ る と 、 そ の結像ス ポ ッ 卜 は平 行 ビー ム と は逆の長径 と 短径の比を持つ楕円状に な る 。
一方、 特開昭 5 2 — 1 1 9 3 3 1 に示 さ れる よ う 〖こ、 像面すな わ ち 像担持体上では、 結像 ス ポ ッ ト は、 走査方 向に やや短い短軸を有す る よ う な楕円 と す る こ と が望 ま し い。 こ れは、 レ ー ザーが一定時間のパルスで点灯す る ので、 そ の 問の移動距離を補正す る た め、 副走査方向 に 比べ、 走査方向の ス ポ ッ ト 径を小 さ く す る 必要があ る か ら で め る 。
こ の た め、 前記の よ う に拡が り 角 の比が著 し く 異な る ビー ム を所望の長径 と短径の比を持つ ス ポ ッ 卜 に結像 さ せ る の に は、 走査方向 と そ の直交方向で光学的特性の違 う 、 すな わ ち ア ナ モ フ ィ ッ ク な光学系を半導体 レ ー ザー 2 0 1 か ら 像担持体 2 1 1 ま での経路中の ど こ かに持た ね ばな ら な力、 つ た。
そ 二 で、 前記の倒れ捕正光学系に こ の特性を持たせて し ま う 方法力く、 最 も広 く 用 い ら れてい る 。 図 2 7 に おい て倒れネ ιδ正 レ ン ズ 2 0 7 , 2 0 7 ' は副走査方向 に ァ フ オ ー カ ルであ る ので、 反射面力、 ら の 2 つ の レ ン ズへの距 離が異な る 構成にすれば、 副走査方向 に だけ作用す る ビ ー ム エ キ ス パ ン ダー と な る 。 し か し 、 こ の よ う な倒れ補正光学系は、 一般に長尺の
5 シ リ ン ド リ 力 ノレ レ ン ズや 卜 一 リ ッ ク レ ン ズな どで構成 さ れ、 製作が困難かあ る い は製作費の高い光学部品 と な る ま た 、 回転多面鏡よ り 手前に あ る 倒れ補正 レ ン ズ 2 0 7 の光軸調整 は精度を要 し 、 こ の種の画像形成装置 の生産 性 と 信頼性の 向上を阻む要因の 1 つであ っ た。
すで に述べた よ う に 、 こ の倒れ補正 レ ン ズが必要 と な る よ う な 、 副走査面内 の レ ー ザ一 ビー ム の角度誤差を生 ず る 主な原因 は、 回転多面鏡の 各反射面の相互間の角度 加工精度 に起因 し 、 回転多面鏡の 回転軸の動的 な振れ は あ ま り 大 き な 問題で は な い。 そ こ で、 回転多面鏡で は な く 、 た だ 1 つ の鏡面を回転 さ せれば、 こ の 問題の大 き な 要因が取 り 除かれ、 通常の画像形成装置 に対 し て は、 倒 れ補正 レ ン ズは不要 と な る 。
ま た 、 こ の よ う な 回転鏡で は反射面力 1 つ し かな い た め、 そ の加工が容易で、 回転部分の惯性モ ー メ ン ト が小 さ い た め、 回転時の振動 に対 し て も 有利であ る 。
こ の よ う な 、 回転単面鏡の ア イ デア は古 く か ら 存在す る が、 1 回転当 り 1 走査 し かで き な い た め、 多面鏡に比 ベ著 し く 走査速度が低下 し 、 い わ ゆ る レ ー ザー ビ ー ム プ リ ン タ ー に使用す る に は不十分 な も の で あ っ た 。
い ま 、 走査線の ピ ッ チ を 3 0 0 d p i ( 1 イ ン チ [ = 2 5 . 4 m m ] あ た り 3 0 0 ド ッ 卜 すな わ ち 、 走査線の 数力《 3 0 ◦ ) で、 用紙の大 き さ 力《 A 4 であ っ て、 こ れを 長手方向 に給紙 し 、 1 分当 り 1 0 枚の 印字を行な う の に
相当す る 画像形成を行な う 場合、 6 面の回転多面鏡を用 いればそ の回転数は約 7 0 0 O r p m ( 1 分当 り の 回転 数) と な る。 一般に、 ボー ルベア リ ン グを用 い た回転多 面鏡の回転数の上限は現在の技術では、 約 1 2 0 0 0 〜 1 4 0 0 0 r p mであ る と 言われ、 仮に 1 2 0 0 0 r p mで回転す る 1 枚の反射鏡を用 い た と し て も 、 1 分 当 り の印字枚数は 3 枚弱 に な っ て し ま う 。
ま た 、 倒れ補正 レ ン ズ 2 0 7 , 2 0 7 ' を取 り 除いて し ま う と 、 既に述べた よ う に、 半導体 レ ー ザー か ら放射 さ れ る拡が り 角 の楕円比の大 き い レ ー ザ一 ビー ム を像担 持体上で所要の楕円比を も つ ス ポ ッ 卜 に結像 さ せ る ア ナ モ フ ィ ッ ク な ビー ム ェ ク ス パ ン ダ一 と し て の機能 も失わ れて し ま う 。
3 - 2 本発明の構成
図 2 1 は本発明 に よ る 画像形成装置を示す図であ る 。 転写材 2 5 1 上に 印刷結果を得 る プ ロ セ ス は、 いわ ゆ る ^子写真プ リ ン タ の場合長波長側に增感 じ た有機感光体 O P C ) が多 く 用 い ら れる 。 こ の像担持体 2 0 5 は ま ず、 帯電器 2 5 2 で一定の表面電位 に帯電 さ れた の ち 、 レ ー ザー ビー ム 走査装置 2 5 3 に よ っ て光書込すな わ ち 露光が行な われ る。 こ の レ ー ザ一 ビー ム走査装置 2 5 3 か ら 画像情報に従 っ て光強度が各々 独立に変調 さ れた複 数の レ ー ザー ビー ム 2 5 4 が像担持体 2 0 5 を軸方向 に 走査 し 、 露光部の み に表面電位を打 ち 消す電荷を発生 さ
射射出 出
せ、 そ の部分の表面電位の絶対値 は小 さ く な る 。 結果 と し て、 像担持体 2 0 5 上 に は画像 に応 じ た表面電位の分 布、 すな わ ち 静電潜像が形成 さ れ る 。 静電潜像 は現像器 2 5 5 に よ っ て表面電位に応 じ て選択的 に現像剤を付着 さ せ る こ と に よ り 現像 さ れ る 。 こ の現像剤は転写器 2 5 6 に よ っ て転写材 2 5 1 (通常 は紙) に転写 さ れ る 。 転写材 2 5 1 は、 定着器 2 5 7 に よ っ て熱圧力定着 さ れ 排出 さ れ る 。
図 2 0 は本発明 に よ る レ ー ザー ビー ム走査光学装置の 概観図であ る 。 図 2 1 に示 し た レ ー ザ一 ビー ム走査装置 2 5 3 で は レ ー ザ一 ビー ム 2 5 4 は折 り 曲 げ ら れて下方 に射出す る 場合を想定 し て い たが、 図 2 0 で は説明 の た め単純化 し て描い て あ る 。 本発明 の よ う に複数の レ ー ザ — ビー ム で走査を行な う 方式は 「マ ルチ ビ ー ム 」 レ ー ザ — 走査方式 と も 呼ばれ る 。 こ こ で半導体 レ ー ザ一 ア レ イ 2 2 1 の複数の発光部 2 2 1 a か ら 射出 し た複数の レ ー ザ 一 ビ ー ム は 、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 2 0 2 に よ っ て所定の ビー ム 直径を持つ レ ー ザー ビー ム に コ リ メ 一 ト (平行化) さ れ る 。 こ の レ ー ザー ビ ー ム は た だ 1 つ の反射面を持つ 回転鏡 2 1 8 に 入射 し 、 そ の 回転 に 伴 っ て、 各 々 偏向 さ れ る 。 走査 レ ン ズ 2 0 4 を通過 し た レ ー ザ一 ビ ー ム は像 担持体 2 0 5 上で ス ポ ッ ト 2 0 6 に結像す る 。 発光部 2 2 1 a は個別 に、 制御装置 2 6 0 に よ り そ の点灯お よ
び光量が制御 さ れる 。
走査 レ ン ズ 2 0 4 の機能は大 き く 分けて 2 つ あ る。 1 つ はいわ ゆ る 「 f 0 機能」 であ っ て、 回転鏡 2 1 8 の等 角速度の走査を像担持体 2 0 5 上での等線速の走査に変 換す る 働 き を有す る。 も う 1 つ は、 像面湾曲の補正機能 であ り 、 走査角度に よ っ て結像点が光軸方向 に前後 に移 動 し 、 像面が平面に な る よ う 補正す る 働 き を持つ。
と こ ろ で 、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 2 0 2 お よ び走査 レ ン ズ 2 0 4 は、 いずれ も光軸を含むすべての面内 に おいて等 方的な光学的特性を有 し てい る 。 すな わ ち 、 光軸を含む すべての面内 にお いて、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 2 0 2 およ び 走查 レ ン ズ 2 0 4 は、 各々 の焦点距離お よ び曲率が同一 と な っ てお り 、 ア ナ モ フ ァ ッ ク で な い レ ン ズ と な っ て い o
レ ー ザー ビー ム の本数は本実施例では 4 本であ る ので、 回転鏡 2 1 8 の 回転数が同 じであれば、 レ ー ザ一 ビー ム 力《 1 本の場合に比べて、 4 倍の走査速度を得 る こ と がで き る 。 先の従来例で示 し た よ う な現在得 られ る最高の回 転数の 回転鏡を使用 し た と す る と 、 A 4 用紙換算で 1 分 当 り 1 0 枚強の 印字速度が得 ら れ、 現状のパー ソ ナ ルュ ー ス 向 け の レ ー ザー ビー ム プ リ ン タ ー 用 に は十分な走査 速度を ·す る 。 さ ら に レ ー ザー ビー ム の本数を増や し て 行けば、 一般的な業務用途に も 対応が可能であ る 。
半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 2 1 の 各発光部 2 2 1 a は各
5 一 々 の 走査線 に書 き 込むべ き 画像 デ ー タ に 基づ い て独立 に 制御 さ れ、 変調 さ れ た レ ー ザ 一 ビ ー ム を放射す る 。 こ の た め 図で は示 さ れて い な い が、 画像 デ ー タ の 記憶部か ら 半導体 レ ー ザ ー ア レ イ 2 2 1 に は パ ラ レ ノレ に デ ー タ 力《転 送 さ れ る 。
後で述べ る よ う に 、 走査線間隔 を所定の 値 と す る た め 各 ビー ム の結像 ス ポ ッ 卜 の 走査方向 の 位置が異 7よ る o こ の た め 、 各 レ ー ザ ー ビ ー ム の変調 の タ イ ミ ン グ は そ の 位 置 の ずれ量 に 応 じ て遅延 さ せ る 機能が備 え ら れて い る 。
図 2 2 は 、 本発明 の マ ル チ ビ一ム レ ー ザ — 走查方式 に 於て 、 い ま 簡単の た め に 、 レ ー ザ一 ビー ム の 数が 2 本で コ リ メ ー タ レ ン ズ、 走査 レ ン ズが い ずれ も 凸 の単 レ ン ズ で あ る レ ー ザ ー ビー ム 走査光学系 を考え る 。 半導体 レ ー ザ 一 ア レ イ 2 2 1 を 間隔 d で射 出 し た 2 本 の レ — ザ 一 ビ ー ム は 、 焦点距離 f c の コ リ メ 一 タ レ ン ズ 2 0 2 で 各 々 は平行 な レ ー ザ一 ビー ム に な る 。 半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 2 1 は コ リ メ ー タ レ ン ズ 2 0 2 の物体側焦点に お かれて い る の で、 2 本 の レ ー ザ一 ビ ー ム は像側焦点 F で交差す る 。 例 え ば像面 2 1 1 で ス ポ ッ ト 直径 d 0 = 1 0 0 m ( こ こ で ス ポ ッ ト 直径、 ビ一ム 直径は 、 ビ一 厶 の 断面 の 強度分 布が ガ ゥ ス 分布 と し て 、 ピ一 ク 強度 に 対 し て 1 Z e 2 の パ ワ ー と な る 直径 と 定義す る ) の ス ポ ッ ト 2 0 6 に 結像 さ せ る 場合 、 f i を 2 0 0 m m と すれ ば走査 レ ン ズへの 入射 ビ 一 ム 直径 (す な わ ち コ リ メ ー ト
直径) W c は下に示す式 ( 5 ) で表わ さ れる
但 し ; は レ ー ザー nの波長で 7 8 0 n m であ る 。 一方、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 2 0 2 1 の焦点距離 f c は、 半導体 レ ー ザ一 ア レ イ 2 2 1 力、 ら の射出 レ ー ザ一 ビー ム の拡カ《 り 角 で決ま り 、 下に示す式 ( 6 ) で表わ さ れ る。
Wc
c (6)
Θ
こ こ で 0 は ビー ム の 直径の定義 と 同時に l Z e 2 の 全角 で定義す る 。
次に、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 2 0 2 力、 ら偏向装置の反射面 2 0 8 ま では、 走査装置の各要素の配置上、 一定の距離 h が必要であ る と し 、 さ ら に n 本の レ ー ザー ビー ムが一 ιΕ線上に並んで配列 さ れてい る と す る と 、 反射面 2 0 8 上で は n 本の レ ー ザー ビー ム の反射 さ れる 位置の さ し わ た し距離 q は、 レ ー ザー ビー ム の 間隔を d と す る と 、 h- f c
q = d (7)
f c で表わ さ れ る 。
半導体 レ ー ザー ア レ イ に現在よ く 用 い ら れ る 、 素子の 基板端面か ら レ ー ザー ビー ムが放射 さ れ る 端面発光型半
導体 レ ー ザー を用 い る 場合 につ い て説明す る 。 従来例の 説明 の 中 の 図 2 8 で示す よ う に 、 射出 さ れ る レ ー ザー ビ ー ム は、 半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 0 1 の基板の垂直方向 に 回折の影響を受け、 半値全角 で約 3 0 度前後の角度を も っ て広力《 つ て行 く 。 こ の と き コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 2 0 2 の焦点距離 f c は約 3 m m に な る 。 そ こ で、 例え ば レ ー ザ一 ビー ム の本数 n を 4 、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 2 0 2 力、 ら 反射面 2 0 8 ま で距離 h を 1 0 0 と す る と 、 q = 9 . 7 m m と な る 。 こ の た め反射面の大 き さ は少な く と も こ の 距離 q 分だ け多 く 必要 と な る 。 こ の よ う な場合で も 、 本 発明で は反射面は 1 つ し かな い た め、 回転多面鏡の場合 に比べ、 反射面の大 き さ を大 き く す る こ と は さ ほ ど問題 で はな い。
し 力、 し 、 半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 2 1 に は、 い わ ゆ る 面発光半導体 レ ー ザ一 を用 い る の が よ り 好ま し い。 こ の よ う な面発光半導体 レ ー ザー ア レ イ 2 2 1 で は、 レ ー ザ 一 ビー ム の発光部 2 2 1 a の断面積が、 従来の端面発光 型の半導体 レ ー ザ一 に比べて大 き く と れ る た め、 レ ー ザ
― ビ一 ム の拡力く り 角 は小 さ く な る 。 こ の拡カ り 角 の大 き さ は射出窓の面積で決 ま る が、 そ の面積 はエ ツ チ ン グ等 で 正確に制御で き る た め 、 拡カ《 り 角 も 一定にす る こ と が で き る 。 例え ば、 拡が り 角 が半値全角 で 8 度程度の レ ー ザ一 ビー ム を得 る こ と も 十分可能で あ る 。 さ ら に、 こ の 様な面発光半導体 レ ー ザ一 で は電流及び光を効率的 に レ
— ザ一 の光共振器の 中に 閉 じ こ め る こ と が出来 る の で、
1 つ の発光部当 り の発熱を減少 さ せ る と 同時に 、 複数の 発光部が隣あ っ た場合の相互の光学的、 電気的及び熱的 干渉を少な く す る こ と が出来 る 。 よ っ て発光部の 間隔 も 従来の半導体 レ ー ザー に比べ、 小 さ く す る こ と が出来 る 。
先の式 ( 6 ) を用 い て、 射出 ビー ム の拡カ り 角力《 8 度 であ る 面発光型の半導体 レ ー ザー を用 い た場合の コ リ メ 一 夕 レ ン ズの焦点距離 f c を求め る と約 8 m m と な る 。 ま た、 半導体 レ ー ザー ア レ イ 上での発光部の 間隔 d は 5 0 m程度に はで き る ので、 先の例 と 同様に、 ビー ム 数 n = 4 で、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 2 0 2 力、 ら反射面 2 0 8 ま での距離 h を 1 0 0 m m と す る と 、 反射面上での 4 本 の ビー ム の さ し わた し距離 q は、 先の式 ( 7 ) に よ れば 約 1 . 7 3 m m と な り 、 ビー ム の コ リ メ ー ト 直径 W c に 比べて さ ほ ど問題 と な る 値で はな い。
特に、 よ り 高解像度の画像を形成す る た め に、 例え ば 像担持体上での ス ポ ッ ト 直径を 5 0 と す る 場合、 先 の式に従え ばコ リ メ 一 卜 直径 W c は倍の約 4 m m程度に な る 。 従 っ て コ リ メ ー タ レ ン ズの焦点距離 f c も 倍に な り 、 反射面上での ビー ム の反射位置の 間隔 q も さ ら に半 分に な る 。
こ の よ う に 、 各 ビー ム を追跡 し てい く と 、 光軸上の ど の位置 において も 、 各 ビ ー ム の なす距離は、 コ リ メ ー ト 直径に比べれば十分小さ い た め、 複数の レ ー ザー ビー ム
を扱 う 光学系で は あ っ て も 、 代表的 な 1 つ の ビ ー ム に つ い て光学設計をお こ な え ばよ く 、 レ ー ザー 走査光学系の 設計が非常 に容易 に な る 。
ま た 、 コ リ メ ー タ レ ン ズの焦点距離が従来の端面発光 型半導体 レ ー ザ一 を用 い た場合 に比べて大 き い た め、 半 導体 レ ー ザー と コ リ メ 一 夕 レ ン ズの光軸方向 の距離の誤 差がよ り 大 き く 許容 さ れ る
こ の よ う に マ ノレ チ ビ 一 ム走査方式に適 し た 、 面発光型 の半導体 レ ー ザー ァ レ イ の 中で も 、 さ ら に よ り 望 ま し い の は発光部の周 囲 に Π — VI族化合物半導体を埋め込ん だ 面発光型の半導体 レ ー ザ一 ア レ イ こ"あ "SJ O
図 2 3 は こ の面発光型半導体 レ — ザー ァ レ ィ 2 2 1 の 素子基板上に 2 次元的 に配置 さ れた発光部 2 2 1 a の う ち の 1 つ の断面図で あ る 。 図 2 3 に お い て G a A s 基板 2 2 2 の上に ま ず組成の違 う 2 種の A 1 G a A s 層を数 1 0 層積層 し た半導体多層反射層 2 2 3 を形成 し 、 そ の 上 に そ れぞれ A l G a A s か ら な る ク ラ ッ ド層 2 2 4 、 活性層 2 2 5 、 ク ラ ッ ド層 2 2 6 、 っ ン タ ク ト 層 2 2 7 を II層 し 、 最後 に S i 0 2 誘電体多層膜反射層 2 2 8 が 形成 さ れて い る 。 ま た G a A s ®板 2 2 2 の裏面全体及 び、 表面の誘電体多層膜反射層 の ま わ り に窓状の電極 2 2 9 , 2 3 ◦ が形成 さ れて お り 、 全体が光共振器を構 成 し て い る 。 活性層で発生 し た光は基板面 と 垂直方向 に 上下の反射層 2 2 7 , 2 2 3 の 間を往復 し発振す る の で
そ の レ ー ザ一 ビー ム 2 3 1 の光軸 は基板面に対 し て ほぼ 垂直 と な る 。
光共振器の 回 り に は埋め込み層 2 3 2 と し て Π — VI族 の 化合物半導体が埋め込ま れてい る 。 Π — VI族の元素 と し て 0、 S 、 S e 、 T e を 2 〜 4元素組み合わせ、 ま た、 そ の化合物の格子定数を前記の ク ラ ッ ド層 2 2 4 、 活性 層 2 2 5 、 ク ラ ッ ド層 2 2 6 か ら な る 半導体層の格子定 数に合わせ る のが望ま し い。 こ の II — VI族の化合物半導 体は電気抵抗が非常に大 き い た め、 電流を光共振器の な かに効率的に閉 じ こ め る と 同時に 、 光共振器を構成 し て い る A 1 G a A s 半導体層 と は屈折率に差があ る た め、 光共振器の 内部で素子の基扳面に垂直 も し く はそれに近 い角度で進む光は こ の埋め込み層 2 3 2 と の界面で全反 射 し効率的に閉 じ こ め ら れる。 こ の た め、 こ の よ う な 半 導体 レ ー ザー を用 いれば、 従来の 半導体 レ ー ザ一 に比べ て大変小 さ い電流で レ ー ザ一発振が始ま る 。 すな わ ち 、 し き い値電流が低 く 、 素子基板での損失熱量が少な い。 図 2 3 に お いて G a A s 基板 2 2 2 の上に ダイ オ ー ド力《 形成 さ れてお り 、 活性層 2 2 5 で発生 し た光は、 反射層 2 2 3 と 2 2 8 の間を往復 し発振 し 、 2 つ の反射層の 中 で倥かに反射率の小 さ い反射層 2 2 8 力、 ら 、 レ ー ザー ビ — ム 2 3 1 と し て素子の基板面に対 し て垂直に射出す る 。
従来例の説明 の と こ ろ で も触れた よ う に 、 通常の レ ー ザ一 ビー ム プ リ ン タ ー では、 像担持体上での レ ー ザー ビ
一 ム の 結像 ス ポ ッ 卜 の形状 は走査方向 に短軸が一致す る よ う な楕円状 と す る た め、 走查 レ ン ズ に入射す る レ ー ザ — ビ ー ム の断面形状 は 、 逆に走査方向 に長軸を も つ楕円 で あ る こ と が望 ま し い。
し か し 、 本発明で は倒れ補正光学系が存在 し な い ので 先に も述べ た よ う に、 端面発光型 の半導体 レ ー ザ ー ァ レ ィ を用 い る 場合 は、 適切な楕円 形状の レ ー ザー ビ ー ム を 走査 レ ン ズ に入射 さ せ る た め、 ア ナ モ フ ィ ッ ク な特性を も っ た コ リ メ ー タ レ ン ズを用 い て、 レ ー ザー ビー ム の断 面の楕円 の長径 と 短径の比を整形す る 必要があ る 。 そ の よ う な コ リ メ 一 夕 レ ン ズを製作す る こ と は さ ほ ど困難で は な く 、 本発明 の利点を損ね る も の で は な い。
と こ ろ が、 面発光型の半導体 レ ー ザー ア レ イ で は、 射 出 レ ー ザー ビー ム の断面の楕円比を 自 由 に制御で き る の で 、 特別な光学系を用 い な く と も 、 走査面 に長軸を有 し 適切な長軸 と 短軸の比を持つ よ う な 断面を も つ レ ー ザ一 ビ ー ム を走査 レ ン ズ に入射 さ せ る こ と がで き る 。 すな わ ち 、 結像 ス ポ ッ ト の 理想的な楕円比を得 る た め に も 、 面 発光型 の半導体 レ ー ザー ァ レ イ は最適で あ る 。
ま た 、 面発光形の半導体 レ ー ザ ー に お い て は 、 互 い に 千渉 し な い距離 さ え お け ば、 ど こ に で も 発光部を置 く こ と が可能な た め、 素子上に 2 次元状 に発光部を配列で き る。 い ま 、 4 本の レ ー ザー ビ ー ム で走査を行な う 露光系 に お い て、 走査線 と 結像 ス ポ ッ ト の位置関係を考え る 。
二 二 では 1 個の走査で互い に隣合 う 4 本の走査線を描 く と す る 。 図 2 4 ( a ) で示すよ う 結像ス ポ ッ 卜 2 0 6 を 配列す る と 、 図 2 4 ( b ) の よ う に一直線に並べ る 場合 に比べて レ ー ザー ビー ム相互の角度 も し く は距離を小 さ く で き 、 偏向器の反射面の大 き さ や、 他の光学系の大 き さ をそれに あ わせて小さ く で き る 。
上記の例 は レ ー ザー ビー ムが 4 本の場合を示 し たが、 レ ー ザー ビー ム の数が更に増え た場合、 像担持体上での ス ポ ッ 卜 の位置が最 も近接す る よ う 、 半導体 レ ー ザー ァ レ イ 上の発光部の配置を 自 由 に選べ る ので、 効果は よ り 大 き く な る 。 一例 と し て レ ー ザー ビー ム数力《 8 本の と き の走査線に対す る 結像ス ポ ッ 卜 の配置例を図 2 4 ( c ) に示す。 すな わ ち 、 回転鏡の反射面の面数が 1 つであ つ て も 、 更に ビー ム数を増や し て行 く こ と に よ っ て、 実用 上十分 な 印字速度を得 る こ と がで き る 。
な お、 こ の実施例に お い ては、 走査光学系 は走査方向、 副走査方向 と 同一の光学的特性であ る ので、 像担持体状 で の結像 ス ポ ッ 卜 の配置 と 、 半導体 レ ー ザー ア レ イ 上で の発光部の配置は相似形 と な る 。
次に 図 2 5 の平面図を用 い て本発明 に用 い ら れ る 偏向 装置 につ いて説明す る 。 反射面 2 ] 5 は た だ 1 つ設け ら れてお り 、 モ ー タ ー 2 1 6 の 回転部に取付け ら れてお り 、 一定速度で回転す る 。 従来の多面鏡では先に も述べた よ う に 、 各反射面の相互の傾 き 精度を維持す る た め に 、 そ
の加工方法や、 構造 に制約があ っ た。 一般に は、 回転多 面鏡は ア ル ミ 等の金属 の一体削 り だ し の鏡体の上に コ ー テ ィ ン グを施 し た物が多か っ た。 し 力、 し 、 反射面が 1 つ の場合 は、 製作方法は上記の よ う な削 り 出 し に 限 ら ず、 平面度の 出 し易 い ガ ラ ス の表面に金属反射膜を蒸着 し た も の等を回転部分 に貼 り つ け る だ けで製作で き 、 非常 に 安価にで き る 。
反射面 2 1 5 を含む回転部分 は、 従来の多面鏡に比べ て質量が小 さ く 、 回転時の振動な ど に関 し て非常 に有利 であ る 。 な お、 こ の 回転部分 は回転軸 に関 し てダイ ナ ミ ッ ク バ ラ ン ス を と る よ う に設計、 あ る い は必要 に よ っ て 追加工が施 さ れてい る 。
ま た 、 反射面 2 1 5 の 中央が回転軸 A に一致す る よ う に 設計 さ れて い る 。 そ し て、 反射面 2 1 5 上の 回転軸 A 近傍に レ ー ザ ー ビー ム 2 1 7 を入射 さ せ る と 、 反射面 2 1 5 が回転 し て も 、 レ ー ザー ビー ム 2 1 7 は反射面 2 1 5 上の ほぼ一点 に と ど ま る の で、 反射面の大 き さ は 従来の 回転多面鏡 に比べて非常に小 さ く て済む。
さ ら に、 反射面が 1 面 し かな い場合、 ビ ー ム を偏向で き る 角度 は多面鏡の場合 に比べて飛躍的 に広が る 。 例え ば、 図 2 6 に示す よ う に 6 面鏡の場合、 レ ー ザ 一 ビ ー ム 2 1 7 の コ リ メ ー ト E ii W c を 0 であ る と し た と き 、 反 射面の大 き さ に かかわ ら ず走査角 α の 限界は 1 2 0 度で あ る 。 一方、 走査光学系の 設計 に お い て は有効走査角 は
大 き い場 ^で 9 0 度程度あ り 、 こ れ に反射面への入射 レ — ザ一 ビー ム の コ リ メ ー ト 直径 W c や、 ビー ム の走査開 始位置の検出の た めの検出器を設置す る 位置の余裕を取 る た め に は、 前記の 6 面鏡では偏向装置の走査角が不足 し 、 走査 レ ン ズの有効走査角が狭め ら れて し ま う 。
二 れに対 し て反射面力 1 面の場合は上記の よ う に反射 面上に 回転軸を位置 さ せ る か、 反射面の大 き さ が無限大 の場合、 理論的 に は 3 6 0 度に な る 。 従 っ て、 走査角 の 大 き な走査 レ ン ズを使用す る こ と がで き 、 走査光学系全 体を小さ く 設計で き る 。
ま た、 反射面力《 1 面の場合、 実際の走査に使用 さ れる 期間 は 1 回転の時間の 1 0 %前後 に な り 、 他の時間 は走 査 に は寄与 し な い。 そ の期間に レ ー ザ一 が放射 さ れ る と 、 反射面の背面な どに レ ー ザ一 ビー ムが照射 さ れ、 意図 し な い反射光が像担持体上に結像す る 恐れがあ る の で、 不 要な期問は レ ー ザー を作動 さ せな い回路が設け られて い る o
あ る い は、 こ の よ う な走査に使用 さ れな い時間を用 い て 、 逆に レ ー ザ一 を点灯 さ せ、 そ の光量を検出 し 、 所定 の光量に な る よ う 、 レ ー ザー の駆動電流を設定す る こ と がで き る 。 こ の電流制御の た めの レ ー ザー の点灯時に 、 さ き に述べた よ う に、 不要な反射に よ り レ ー ザ一 ビー ム が像担持体に到達す る の を防 ぐ た め、 偏向装置の周辺部 材の角度を適切 に 設計 し た り 、 反射防止の表面処理を行
な う こ と 力 <望 ま し い。
以上に説明 し た実施例 は、 本発明 の一実施例 に過 ぎず、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 、 走査 レ ン ズ の構成や、 相対位置関係 が変わ っ て も 本発明 の効果は同 じ く 発揮 さ れ る 。 ま た 、 回転鏡の構造、 製造方法 も プ ラ ス チ ッ ク の射出成形な ど、 他の方法で も 同様の効果を発揮す る こ と は明 ら かであ る さ ら に 、 回転鏡 は一定速度で一方向 に 回転す る 形式の も の だけで は な く 、 回転振動を行な う い わ ゆ る ガルバ ノ ミ ラ ー であ っ て も 本発明 の効果 は 同様 に発揮 さ れ る 。
あ る い は、 先の実施例で示 し た面発光型 レ ー ザ一 の素 子の構造 は、 実現可能な 1 つ の例示で あ っ て、 射出 ビー ム の拡が り 角 や発光部の 間隔な どの特性が同等な構造で あ れば、 他の構造であ っ て も 全 く 同等の効果を発揮す る さ ら に 、 本発明 の画像形成装置の応用範囲 は、 プ リ ン 夕 、 複写機等の 印刷装置の み な ら ず、 フ ァ ク シ ミ リ 、 デ ィ ス プ レ イ に お い て も 全 く 同様な 効果を有す る こ と は言 う ま で も な い。
3 - 3 効果
以上 に述べた よ う に本発明 の 画像形成装置 に お い て は、 た だ 1 つ の平面の反射面を有す る 回転鏡を偏向器 と し て 使用す る こ と に よ り 、 偏向器の 回転部分が小型、 軽量 と な り 、 製作が容易で あ る ばか り で な く 、 動的な振動特性 も 改善 さ れ る 。 ま た 、 倒れ補正光学系を省略 し 、 ま た特 に ア ナ モ フ ィ ッ ク な 光学系を用 い な い こ と で、 非常 に 簡
素な構成で、 組立調整の容易な走査光学系が実現で き る 。 さ ら に、 マルチ ビー ム方式 と す る こ と に よ り 、 従来 と 同 様の走査速度を維持で き る 。
本発明 に よれば、 特に面発光型の半導体 レ ー ザー ァ レ ィ を用 い た場合、 コ リ メ ー タ レ ン ズ と走査 レ ン ズ以外に 新た な付加的な光学系を追加す る こ と な く 、 反射面の大 き さ を小さ く で き る と 同時に、 像面での結像ス ポ ッ 卜 の 楕円比を 自 由 に設定で き る 。
§ 4 画像形成装置の第 4 の実施例
4 一 1 背景技術 と の対比
本実施例を よ り 良 く 理解す る た め、 は じ め に背景技術 に つ い て述べ る 。
従来の 画像形成装置の光路断面図を図 3 3 に示す。
図 3 3 において、 半導体 レ ー ザー 3 ◦ 1 力、 ら放射 さ れ た レ — ザー ビ— 厶 は拡力《 り 角 ø で放射 さ れ る 。 こ の ビー 厶 は焦点距離 f c の コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 3 0 2 に よ っ て ほ ぼ甲-行な ビー ム に整形 さ れ、 倒れ補正 レ ン ズ 3 0 7 に よ つ て各 ビー ム は回転多面鏡の反射面 3 0 8 の上に一旦集 朿す る 。 回転多面鏡で偏向 さ れた ビー ム は 2 つ め の倒れ 補正 レ ン ズ 3 ϋ 7 ' を出 た ビー ム は再び平行な ビー ム と な り 、 焦点距離 f i の走査 レ ン ズ 3 0 4 に よ っ て、 像担 持体上に ス ポ ッ 卜 を結ぶ。 定查面 と 平行な面内では、 倒 れ祯正 レ ン ズ 3 0 7 , 3 0 7 ' は光学的パ ワ ー を持た な い た め、 そ の面内では ビー ム は平行な ま ま であ る 。 すな
わ ち 、 前記回転多面鏡の反射面 8 上に は ビ ー ム は線像 と し て結像す る 。
次に こ の倒れ補正 レ ン ズ 3 0 7 , 3 0 7 ' の働 き を説 明す る 。 回転多面鏡の各反射面 3 0 8 の相互の 回転軸 に 対す る 傾 き は どの よ う に精密に加工 し て も 、 角 度に し て 数十秒の誤差を も ち 、 従 っ て こ の面 に反射 さ れた ビー ム の結像位置 は、 「光学て こ 」 の原理で拡大 さ れ、 像担持 体の表面で は、 走査線 ピ ッ チ に対 し て無視で き な い大 き さ と な る 。 そ こ で特開昭 4 8 — 4 9 3 1 5 に示 さ れ る よ う に、 各反射面 と 像担持体表面 (結像面) を光学的 な共 役位置 と す る よ う な 、 倒れ補正 レ ン ズ 3 0 7 ' が設け ら れ る 。 こ の倒れ補正 レ ン ズ 3 0 7 ' は一般に 、 副走査面 内での み光学的パ ワ ー を有す る シ リ ン ド リ 力 ノレ レ ン ズや ト 一 リ ッ ク レ ン ズで構成 さ れ る 。 例え ば反射面が図 3 3 の 3 0 8 ' に示 し た よ う に傾い た場合で も 、 そ の ビ ー ム は結像面で は必ず同一の位置 に結像す る 。
と こ ろ が近年、 コ ン ピ ュ ー タ 一 の利用技術の 向上 と と も に、 画像形成装置の 出力速度の 向上がよ り 一層望 ま れ そ の改良が進んで い る 。 し か し 、 例え ば回転多面鏡を用 い た 向装置で は、 そ の鏡面の 小面の 1 つ につ き 1 本の レ ー ザ一 ビー ム を偏向 さ せ 1 本の走査線を描 く の で、 単 位時間当 り の走査数を增加 さ せ る に は、 回転多面鏡の小 面の数を一定で あ る 場合 に は、 そ の 回転数が大 き く な り 逆 に 回転数が一定の場合 に は、 回転多面鏡の面数が増加
す る。 回転多面鏡の回転数を增加 さ せ る に は、 気体ま た は液体の動圧 ま た は静圧を利用 し た軸受が必須 と な る が、 二 れ ら の軸受は効果で取扱が難 し く 一般的な レ ー ザー ビ — ム プ リ ン タ に用 い る こ と は困難であ っ た。 逆に多面鏡 の面数を増加 さ せ る と 偏向角が小 さ く な る の で、 偏向器 以降の光路長が長 く な る と 同時に結像光学系に入射す る レ ー ザ一 ビー ム の コ リ メ 一 ト 直径 も それに比例 し て大 き く な り 、 レ ン ズや回転多面鏡の大 き さ も大 き く な る 。 特 に 、 高い解像度 も 同時に要求 さ れ る 場合 は走査線の数 も 増え る た め、 よ り 大 き い回転数 と 、 長い光路長が必要 と な る 。 こ の こ と は、 偏向装置に回転多面鏡以外の も の を 用 い る場合で も 同様で、 走査周波数の増大 と 、 偏向装置 以降の光路長の增加を も た らす。 そ の た め一度の走査で、 複数の レ ー ザー ビー ム を用 いて複数の走査線を書 き込む ( いわゆ る マルチ ビー ム ) 露光方法が開発 さ れた。
複数の レ ー ザ一 ビー ム を得 る た め に は、 複数の ガス レ 一 ザ一 (例え ば、 H e — N e ) 発振器を光源 と し て用 い た り 、 1 つ の発振器の レ ー ザー ビー ム を音響光学変調器 ( A 0 M ) な どで時分割的に複数に振 り 分け た り す る 方 法 も開発 さ れたが、 よ り 簡潔で装置が小型に な る 方法 と し て、 例え ば特 | 昭 5 4 — 7 3 2 8 に開示 さ れて い る よ う に、 1 つ の素子上に投 ½の発光部を集積 し た半導体 レ 一 ザ一 ア レ イ が光源 と し て用 い る 方法 ( マ ノレチ ビ一 ム レ 一 ザ一 走査方法) が提案 さ れて い る 。
し 力、 し 、 こ の よ う に 複数 の 平行 な 光軸 を持つ レ ー ザ ー ビ ー ム 力《 コ リ メ ー タ レ ン ズ に 入射す る と 、 そ の光軸 は相 互 に 多 き な 角 度 を も っ て ひ ろ 力《 つ て い つ て し ま い 、 偏 向 装置 の 反射面 や光学系 を構成す る レ ン ズの 大 き さ が、 1 本 の レ ー ザ ー ビ ー ム を用 い て走査す る 場合 に 比べて 、 非 常 に 大 き な も の と な っ て し ま う と い う 問題点を有 し て い た 。
図 3 4 は 、 マ ノレチ ビ 一 ム レ 一 ザ一走査方法 に お い て、 半導体 レ ー ザー ァ レ イ か ら 像担持体 ま で の光路断面図 を 示す。 い ま 簡単 の た め に 、 レ ー ザ ー ビ ー ム の数力 2 本で コ リ メ 一 夕 レ ン ズ、 走査 レ ン ズが い ずれ も 凸 の単 レ ン ズ で あ る レ ー ザ ー ビ ー ム 走査光学系 を考え る 。 半導体 レ ー ザ一ア レ イ 3 2 1 を 間隔 S で射 出 し た 2 本 の レ ー ザ ー ビ — ム は 、 焦点距離 f c の コ リ メ ー タ レ ン ズ 3 0 2 で各 々 は平行 な レ ー ザ ー ビ ー ム に な る 。 こ こ で半導体 レ ー ザ 一 ア レ イ 3 2 1 は コ リ メ 一 タ レ ン ズ 2 の 物体側焦点 に お 力、 れて い る の で、 2 本の レ ー ザ ー ビ ー ム は像側焦点 F で交 差す る 。 例 え ば像面 3 1 1 で ス ポ ッ ト 直径 d = 1 0 0
m 〔 こ こ で ス ポ ッ ト 直径、 ビ ー ム 直径 は 、 ビ ー ム の 断 面 の 強度分布が ガ ウ ス 分布 と し て 、 ピ ー ク 強度 に 対 し て 1 / e
2 の パ ワ ー と な る 直径 と 定 す る ) の ス ポ ッ ト 3 0 6 に 結像 さ せ る 場合、 f i を 2 0 0 m m と すれば走 査 レ ン ズへの 入射 ビ ー ム 直径 (す な わ ち コ リ メ 一 卜 直径) W c は下 に 示す式 ( 8 ) で表わ さ れ る 。
但 し / は レ ー ザー の波長で 7 8 0 n mであ る 。 よ っ て こ の例 においては コ リ メ 一 卜 直径 W c は約 2 m m と な る 。
従来用 い られて き た い わ ゆ る 端面発光型の レ ー ザ一 ダ ィ オ ー ドは図 3 5 の概念図に示すよ う に、 光軸を含み接 面に平行な面 と 、 同 じ く 光軸を含み接合面 に垂直な面 では、 ビー ム の拡カ《 り 角が大 き く 異な っ てい た。 接合面 に平行な面での拡が り 角 Θ p は通常の半導体 レ ー ザ一 の 場合、 半値全角 で約 1 0 度に な る 。 と こ ろ が接合面に垂 直な面では拡が り 面 0 t は回折の影響を受け、 半値全角 で約 3 0 度 と 大 き く な る 。 さ ら に こ の拡カ《 り 角 0 t 、 の大 き さ や、 そ の比 (すな わ ち楕円 の長径、 短径の 比) を 自 由 に設定す る こ と も難 し い。 こ の放射 ビー ム の 大部分を有効に利用す る た め に半導体 レ ー ザ一 ァ レ イ と コ リ メ ー タ レ ン ズの結合効率を高 く 取 っ た場合、 前述の よ う な 2 m m の コ リ メ 一 ト 直径を得 る た め に は、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 2 の焦点距離 f c は 3 m m程度 と な る 。 一方 . 現 if の半導体 レ ー ザ一 ァ レ イ では、 お互 い の干渉を避 け る た め、 そ の発光部の 間隔 <5 は 1 0 0 /z m以下にす る の は難 し い。
コ リ メ ー タ レ ン ズ 3 0 2 の像側焦点 F 力、 ら 偏向器の反
射面 3 ϋ 8 ま で は、 走査装置の各要素の配置上、 一定の 距離 h が必要であ り 、 ま た半導体 レ ー ザー ア レ イ 3 2 1 上に お い て、 複数あ る 発光部の う ち 相互の距離が最 も 遠 い 2 つ の発光部の 間隔を <5 m a x と す る と 、 偏向器の反 射面 3 〇 8 上で の こ の 2 つ の ビー ム の 間隔 q は h
q = 5 m a X ( 9 )
f c で表わ さ れ る。 例え ば、 ビ一ム の数力く 4 本で、 半導体 レ — ザ— ア レ イ 上で発光部が 0 . 1 m m お き に 1 列 に並ん で い る と さ 、 5 m a X は 3 X 6 = 0 . 3 m m と る ο コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 3 0 2 の 像側焦点 F か ら 反射面 3 0 8 ま で距離 h を 5 0 m m と る と、 q = m m と な る 。 こ の た め反射面の大 き さ は少な く と も こ の距離 q 分 に レ ー ザ 一 ビ一ム コ リ メ 一 ト 直径を加え た分だ け必要 と な り 、 偏 向器の 回転部分が大 き く な り 、 軸受の負担 も 大 き く 、 ま た 回転時の ア ン バ ラ ン ス の影響 も 受けやす く な る 。 式
( ) で明 ら かな よ う に f c / <5 m a X の値が \ さ く な る に 従 つ て、 q の値 は大 き く な っ て し ま ラ o 次 に 、 既 に述ベた倒れ補正 レ ン ズ 3 0 7 , 3 0 7 ' を 走査光学系の 中 に加え た場合を考察す る 。 倒れ補正 レ ン ズ は ァ ナ モ フ ィ ッ ク な光学要素であ る ので 、 走査面 と 副 走杏而で は光学的性質が異な る 。 既 に述ベた よ う に 、 倒 れ補正 レ ン ズで は走査面内で は光学的パ ヮ 一 を持た な い の で、 前記の式 ( ) に よ つ て、 走査面内で最大距離を
も つ 2 つ の ビー ム の反射面上での 間隔 q は求め ら れ る 。 よ っ て、 副走査面内 だけを新た に考慮すればよ い。 図 3 6 は倒れ補正 レ ン ズ 3 0 7 を含ん だ副走査面内の光路 断面図であ っ て、 半導体 レ ー ザー ア レ イ 3 2 1 か ら 偏向 器の反射面 3 0 8 ま でを示 し てい る 。
先に説明 し た如 く 、 副走査面内でみ る と 、 各 ビー ム に つ い て は、 偏向器の反射面 3 0 8 上で線像 と な る が、 反 射面上でそ の線像が作 ら れ る 位置 は、 副走査方向 に あ る 距離 q を も つ。 ビー ム偏向器の手前側の倒れ補正 レ ン ズ 3 0 7 の焦点距離を f t 、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 3 0 2 の像 側焦点 F か ら倒れ補正 レ ン ズ 3 0 7 ま での距離を t 1 、 倒れ補正 レ ン ズ 3 0 7 か ら偏向器の反射面 3 0 8 ま での 距離を t 2 と し 、 そ の他の記号は先の 図 3 4 の場合 と 同 —であ る と す る と 、 複数の レ ー ザ一 ビ ー ム の う ち相互の 距離の最 も遠い 2 本が倒れ補正 レ ン ズ 3 0 7 に入射す る と き の相互の距離 q ' 、 及び反射面 3 0 8 に入射す る と き の ビー ム の相互の距離 q は、 それぞれ下に示す式 ( 1 0 ) 、 式 ( 1 1 ) で表わ さ れ る 。 q = 0 m a X (10) f c
- f t * t l + t 2 » t l - f c » t 2 q = -q' ♦ (11) こ で、 一般に は コ リ メ 一 卜 さ れた レ ー ザ一 ビー ム を
走査面上で ビ ー ム ウ ェ ス ト を も たせ る た め に f t = t 2 と な る 。
t 1 < f t の と き 、 2 本の ビー ム は像側で は交差 し な い。 よ っ て、 q > q ' と な り 、 t 1 力く短 く な る に し た 力《 つ て q は大 き く な る 。 例え ば t l = 2 0 m m、 f t = 3 0 m m、 t 2 = 3 0 m m と し て計算す る と 、 q ' = 2 m m、 q = 3 m m と な る 。 式 ( 1 1 ) 中 に は q ' 力く含 ま れ、 式 ( 】 0 ) に よ れば先 と 同様 に f c / <5 m a X 力《大 き い と q ' も 小 さ く な る 。 こ こ で t l + t 2 = h であ る ので、 走查面内で は先の計算例 と 同 じ であ る 。 すな わ ち 、 こ の例に お い て は、 副走査方向 の方が、 両端の ビー ム の な す距離が少な く な る こ と がわか る 。
さ ら に 同様の こ と が走査 レ ン ズ 4 に こ れ ら の複数の レ 一ザ一 ビー ムが入射す る と き の ビー ム相互の距離につ い て も あ て は ま る 。 すな わ ち 、 先の倒れ補正 レ ン ズへの入 射位置を走査 レ ン ズの入射位置 と み な せば式 ( 1 0 ) と 同様であ る 。 コ リ メ ー タ レ ン ズ力、 ら 走査 レ ン ズま での距 離 は先の場合 よ り 大 き い た め、 走査 レ ン ズ の大 き さ を さ ら に大 き く と る 必要が生ず る 。
—般に レ ー ザー ビー ム 走査光学系を構成す る 各光学要 素の光学的パ ワ ー は、 コ リ メ ー タ レ ン ズが最 も 大 き い。 つ ま り 、 焦点距離が最 も 短 い。 こ の こ と は、 半導体 レ ー ザ一.ア レ イ 力、 ら 放射 さ れた複数の レ ー ザー ビー ム が、 光 学系を経由 し て像担持体 に達す る ま での 間 に お い て、 コ
リ メ 一 夕 レ ン ズを通過す る 際に各 ビー ム の なす角 が最 も 大 き く 変化す る こ と を意味 し てい る 。
こ の 問題を避け る た め、 従来多 く の光学的な要素の追 加に よ り 、 反射面上で複数の レ ー ザー ビー ムが反射 さ れ る 位置を近接 さ せ る 方法が提案 さ れて き た。 例えば特開 昭 5 6 — 6 9 6 】 1 では、 コ リ メ 一 タ レ ン ズの後ろ に ァ フ ォ ー カ ルな光学系をおいて、 反射面上に各 ビー ム を集 めてい る 。 し 力、 し 、 こ の よ う な光学系を新た に付加す る 二 と は、 や は り 、 走査光学系の構造が複雑に な り 、 コ ス ト ゃ調整の容易 さ 、 信頼性の面で好ま し く な い。
ま た、 上に述べた よ う に複数の レ ー ザ一 ビー ムが互い に異な る光路をた ど る 場合、 そ れぞれの レ ー ザー ビー ム につ いて、 各収差や結像ス ポ ッ ト 大 き さ を所期の値 と す る た め の設計を行な う 必要があ り 、 設計工数が多 く な り 、 画像形成装置の開発期間が長期 に亘 る と 同時に、 複数の レ ー ザー ビー ム の全てが走査範囲内の任意の位置 に於て、 設計仕様を満たすよ う な設計解を得 る こ とが困難に な る 。 二 の こ と は よ り 高度な設計が要求 さ れ る 解像度の高い 、 すな わ ち結像ス ポ ッ ト 直径の小 さ い画像形成装置では よ り 一 大 き な 問題 と な る 。
さ ら に 、 こ の よ う な困難を経て設計 さ れた レ ー ザー 走 査光学系 は、 通常の 1 本の レ ー ザー ビー ム を用 い た レ ー ザ一 ビー ム 走査光学系 に比べて、 走査器の反射面ゃ各 レ ン ズ の -効径が大 き い だ けで な く 、 そ の構成 も高度な
(すな わ ち レ ン ズの構成枚数が多 く 、 レ ン ズ位置の調整 も 正確 さ が要求 さ れ る ) も の と な り 、 生産設備の共通化 が困難 に な る 。
4 - 2 本発明 の構成
図 3 0 は本発明 の画像形成装置を示 し た 図であ る 。 転 写材 3 5 1 上 に 印刷結果を得 る プ 口 セ ス は い わ ゆ る 電子 写真プ ロ セ ス に よ っ て い る 。 像担持体 3 0 5 と し て は、 半導体 レ ー ザ一 を光源に用 い た電子写真 プ リ ン タ で は、 長波長側 に増感 し た有機感光体 ( 0 P C ) が多 く 用 い ら れ る 。 こ の像担持体 3 0 5 は ま ず、 帯電器 3 5 2 で一定 の表面電位に帯電 さ れた の ち 、 レ — ザ一 ビ ー ム走査装置 3 5 3 に よ っ て光書込すな わ ち露光が行な われ る 。 こ の レ ー ザー ビ ー ム 走査装置 3 5 3 か ら 画像情報に従 っ て光 強度が各 々 独立 に変調 さ れた複数の レ ー ザー ビ ー ム 3 5 4 が像担持体 3 0 5 を軸方向 に走査 し 、 露光部の み に表面電位を打 ち 消す電荷を発生 さ せ、 そ の部分の表面 電位の絶対値を小 さ く す る 。 結果 と し て像担持体上 に は 画像 に応 じ た表面電位の分布、 すな わ ち 静電潜像が形成 さ れ る 。 静電潜像 は現像器 3 5 5 に よ っ て表面電位 に 応 じ て ϋ択的 に現像剂を付着 さ せ る こ と に よ り 現像 さ れ る 二 の現像剂 は転写器 3 5 6 に よ つ て転写材 3 5 1 (通常 は紙) に転写 さ れ る 。 転写材 3 5 1 は、 定着器 3 5 7 に よ っ て熱圧力定着 さ れ排出 さ れ る
図 2 9 は本発明 の レ ー ザー ビ ー ム 走査光学系の概観図
を示す。 図 3 0 に示 し た レ ー ザー ビー ム走査装置 3 5 3 では レ ー ザー ビー ム 3 5 4 は折 り 曲 げ ら れて下方に射出 す る場合を想定 し てい たが、 こ こ では説明の た め単純化 し て描い てあ る 。 こ こ でモ ノ リ シ ッ ク の半導体 レ ー ザー ア レ イ 3 4 1 の複数の発光部 3 4 1 a 力、 ら射出 し た レ ー ザ一 ビー ム は 、 コ リ メ 一 タ レ ン ズ 3 0 2 に よ っ て所定の ビー ム 直径を持つ レ 一 ザ一 ビー ム に コ リ メ 一 ト (平行化) さ れ る 。 こ れ ら の レ ー ザ一 ビー ム は回転多面鏡 3 0 3 に 入射 し 、 そ の 回転に伴 っ て、 各 々 偏向 さ れる 。 走査 レ ン ズ 3 0 4 を通過 し た レ ー ザー ビー ム は像担持体 3 0 5 上 で所定の大 き さ を持つ ス ポ ッ ト 3 0 6 に結像す る 。 な お 発光部 3 4 1 a は、 制御装置 3 6 0 に よ り 個別に そ の点 灯お よ び光量が制御 さ れ る 。
こ の様な特性を持つ半導体 レ ー ザー ァ レ イ に は、 い わ ゆ る 而発光半導体 レ ー ザー を用 い る の が好ま し い。 さ ら に よ り 望 ま し いの は発光部の周 囲 に Π — VI族化合物半導 体を埋め込んだ面発光型の半導体 レ ー ザー ァ レ イ であ る 。
図 3 1 は こ の面発光型半導体 レ ー ザー ア レ イ の素子基 板上に 2 次元的 に配置 さ れた発光部の う ち の 1 つ の断面 図であ っ て、 G a A s 基板 3 2 2 の上に ま ず組成の違 う 2 . の A 1 G a A s 暦を数 1 ϋ 層積層 し た半導体多遛膜 反射層 3 2 2 を形成 し 、 そ の上に それぞれ A 1 G a A s か ら な る ク ラ ッ ド層 3 2 4 、 活性層 3 2 5 、 ク ラ ッ ド層 2 6 . コ ン タ ク 卜 層 3 2 7 を嵇層 し 、 最後 に S i 0 。
誘電体多層膜反射層 3 2 8 が形成 さ れて い る 。 ま た G a A s 基板 3 2 2 の裏面全体及び、 表面の誘電体多層 膜反射層 の ま わ り に窓状の電極 3 2 9 , 3 3 0 が形成 さ れてお り 全体が光共振器を構成 し て い る 。 活性層で発生 し た光は基板面 と 垂直方向 に、 上下の反射層 3 2 7 , 3 2 3 の 間を往復 し 発振す る の で、 そ の レ ー ザ一 ビ ー ム 3 3 1 の光軸 は基板面 に対 し て ほぼ垂直 と な る 。 光共振 器の 回 り に は埋め込み層 3 3 2 と し て Π — VI族の 化合物 半導体が埋め込 ま れてい る 。 Π — VI族の化合物半導体 と し て は 、 Π 族元素 と し て Z n 、 C d 、 H g、 VI族元素 と し て 0、 S 、 S e 、 T e を 2 〜 4 元素組み合わせ、 ま た そ の 化合物の格子定数を前記の ク ラ ッ ド層 3 2 4 、 活性 層 3 2 5 、 ク ラ ッ ド層 3 2 6 力、 ら な る 半導体層の格子定 数 に 合わせ る のが望ま し い。 こ の II 一 VI族の 化合物半導 体 は電気抵抗が非常に大 き い た め、 電流を光共振器の な か に効率的 に 閉 じ こ め る と 同時 に、 光共振器を構成 し て い る A 1 G a A s 半導体層 と は屈折率 に差があ る た め、 光共振器の 内部で素子の基板面 に垂直 も し く は そ れ に近 い角度で進む光 は こ の埋め込み層 3 3 2 と の界面で全反 射 し 効率的 に 閉 じ こ め ら れ る 。 こ の た め、 こ の よ う な 半 導体 レ ー ザ— を用 いれば、 従来の半導体 レ ー ザー に比べ て大変小 さ い電流で レ ー ザ一発振が始ま る 。 すな わ ち 、 し き い値電流が低 く 、 素子基板での損失熱量が少な い。 図 3 1 に お い て G a A s 基板 3 2 2 の上 に ダ イ オ ー ドが
形成 さ れてお り 、 活性層 3 2 5 で発生 し た光は、 反射層 3 2 3 と 3 2 8 の 間を往復 し発振 し 、 2 つ の反射層の 中 で僅かに反射率の小さ い反射層 3 2 8 か ら 、 レ ー ザー ビ ー ム 3 1 と し て素子の基板面に対 し て垂直に射出す る 。
こ の よ う な面発光半導体 レ ー ザーで は、 レ ー ザー ビー ム の射出部の断面積が、 従来の端面発光型の半導体 レ ー ザ一 に比べて大 き く と れる た め、 レ ー ザー ビー ム の拡力く り 角 は小さ く な る 。 こ の拡が り 角 の大 き さ は射出窓の 面 接で決ま る が、 そ の面積はエ ッ チ ン グ等で正確に制御で き る た め、 拡カ り 角 も一定にす る こ と がで き る 。 例え ば、 拡が り 角が半値全角で 8 度程度の レ ー ザー ビー ム を得 る こ と も十分可能であ る 。 さ ら に、 こ の様な面発光半導体 レ ー ザーでは電流及び光を効率的 に レ ーザー共振器の 中 に閉 じ こ め る こ と が出来 る ので、 1 つ の発光部当 り の発 熱を減少さ せ る と 同時に、 複数の発光部が隣あ っ た場合 の相互の光学的、 電気的及び熱的干渉は従来の端面発光 型半導体 レ ー ザー ア レ イ に比べて大幅に減少す る 。 よ つ て発光部の間隔 も従来の半導体 レ ー ザー に比べ、 小 さ く す る こ と が可能であ り 、 5 0 // m程度の値は実現可能で あ o
先の従来例の説明の 中で示 し た と 同様に 、 ビー ム 直径
2 m m に コ リ メ 一 卜 さ れた ビー ム を得 る た め に は、 上記 の ώί発光型の半導体 レ ー ザー を用 い た場合の コ リ メ 一 夕 レ ン ズの焦点距離 f c は約 8 m m と な る 。 ま た、 半導体
レ ー ザー ア レ イ 3 4 1 上での発光部の 間隔 5 は 5 0 n m 程度 にで き る の で、 ビー ム を 4 本直列 に配置 し た場合の <5 m a x は 1 5 ◦ 1 m でぁ る 。 従来の実施例 と 同 じ 位置 ( コ リ メ 一 夕 レ ン ズ力、 ら の) に、 偏向器の反射面をお い た場合、 反射面上での ビ ー ム の反射位置の 間隔 q は 1 5 以下に な る 。 こ こ で、 f c / 5 m a x の値 は、 先の従 来例で示 し た も のが、 約 1 0 であ っ た の に対 し て、 こ こ で は約 5 3 と な っ て い る 。 や は り 先 に示 し た従来例 と 同 様 に 、 コ リ メ 一 タ レ ン ズか ら反射面 ま での距離 h を 5 〇 m m と す る と 、 反射面上での 4 本の ビ ー ム の さ し わ た し 距離 q は、 先の式 ( 9 ) に よ れば約 0 . 9 4 m m と な り 、 ビー ム の コ リ メ ト 一 直径 W c に比べて さ ほ ど問題 と な る 値で はな い。
特 に 、 よ り 高解像度の画像を形成す る た め に 、 例え ば 像担持体上で の ス ポ ッ ト 直径 d を 5 0 m と す る 場合、 先の式に従え ば コ リ メ 一 卜 直径 W c は倍の約 4 m m程度 に な る 。 従 っ て コ リ メ 一 夕 レ ン ズの焦点距離 f c も 倍 に な り 、 反射面上での ビ ー ム の反射位置の 間隔 q も さ ら に 半分 に な る 。
こ の よ う に 、 各 ビー ム を追跡 し て い く と 、 光軸上の ど の 位置 に お い て も 、 各 レ ー ザー ビ ー ム の なす距離は、 コ リ メ 一 ト 直径に比べて も さ ほ ど大 き な 値で は な い た め、 複数の レ ー ザー ビ ー ム を扱 う 光学系で は あ っ て も 、 代表 的な 1 つ の ビー ム につ い て光学設計をお こ な え ば よ く 、
レ ー ザ一 走査系の設計が非常に容易 に な る。 結像 ス ポ ッ ト の精度を特に必要 と し な い場合 に は、 従前の 1 本の レ 一ザ一 ビ ー ム を用 い た レ ー ザ一 ビー ム走査光学系をそ の ま ま 転用す る こ と さ え可能であ る 。
次に、 面発光形の半導体 レ ー ザー においては、 互い に 千渉 し な い距離 さ え お けばど こ にで も発光部を置 く こ と が可能な た め、 素子上に 2 次元状 に発光部を配列で き る 。 素子基板上に おい て間隔 で配置 さ れた発光部か ら 放射 さ れた レ ー ザー ビー ム は走査光学系の光学倍率 Mで拡大 さ れ、 像面すなわ ち像担持体上で間隔 5 ' の ス ポ ッ ト に 結像す る 。 こ の M の値は概ね、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ と 走査 レ ン ズの焦点距離の比に等 し い。
い ま 、 4 本の レ ー ザー ビー ム で走査を行な う 露光系に お い て、 走査線 と結像ス ポ ッ 卜 の位置関係を考え る。 こ こ で は 1 個の走査で互い に隣合 う 4 本の走査線を描 く と す る 。 こ こ で 4 つ の結像ス ポ ッ ト 6 の う ち相互に最 も距 離の大 き い も の を <5 ' m a x と す る 。 図 3 2 ( a ) で示 すよ う 結像 ス ポ ッ ト を配列す る と 、 図 3 2 ( b ) の よ う に一直線 に並べ る 場合に比べて 5 ' m a x を小 さ く で き る。 像担持体上での結像 ス ポ ッ ト の配置 は、 半導体 レ ー ザー ァ レ イ 上での発光部の配置 に相似であ る か、 あ る い は倒れ補正光学系があ る 場台な ど に は、 副走査方向 に さ ら に あ る 倍率を掛けた写像関係 に あ る 。 よ っ て、 同 じ光 学系 に お い て (? ' m a x が小 さ い と い う こ と は、
5 m a x も小 さ く な る こ と を意味す る 。 従 っ て、 図 3 2 ( b ) の配置を と る こ と で、 先の式 ( 9 ) , ( 1 0 ) も し く は式 ( 1 1 ) に お い て q が小 さ く な り 、 偏向装置の 反射面の大 き さ をそれに あ わせて小 さ く で き 、 本発明 の 効果を よ り 高め る こ と がで き る 。
上記の例 は レ ー ザー ビー ム が 4 本の場合を示 し たが、 レ ー ザ一 ビー ム の数が更に増え た場合、 像担持体上での ス ポ ッ 卜 の位置が最 も 近接す る よ う 、 半導体 レ ー ザ ー ァ レ イ 上の発光部の配置を 自 由 に選べ る ので、 効果 は よ り 大 き く な る 。 一例 と し て レ ー ザ一 ビー ム数が 8 本の と き の走査線に対す る 結像ス ポ ッ ト の配置例を図 3 2 ( c ) に示す。 すな わ ち式 ( 9 ) に お い て、 一直線状 に発光部 を配置す る 場合 は 5 m a x = 7 x «5 であ る 力《、 図 3 2 ( c ) の よ う に配置すれば実質的 に 5 m a x = 3 X (5 と し て q の値を計算 し 、 光学系の大 き さ を設計すればよ く 、 本発明 の効巣が よ り 高め ら れ る 。 ま た、 例え ば結像ス ポ ッ ト 3 0 6 a と 3 0 6 e は走査方向 に関 し て同 じ 位置 に あ る ので、 対応す る 発光部を同一の タ イ ミ ン グで駆動で さ る o
面発光型半導体 レ ー ザー ア レ イ を用 い る と 、 コ リ メ 一 タ レ ン ズの焦点距離が従来の端面発光型半導体 レ ー ザ ー を用 い た場 合 に比べて大 き い た め、 半導体 レ ー ザ一 と コ リ メ 一 夕 レ ン ズの光軸方向 の距離の誤差がよ り 大 き く 許 容 さ れ る 。 そ の た め 、 製造時の調整作業が容易 に な る と と も に 、 温度変動や、 経年変化に よ る コ リ メ ー タ レ ン ズ
の位置ずれの影響 も 受け に く く な る 。
以上の よ う に 、 本発明の画像形成装置 に よれば、 半導 体 レ ー ザー ア レ イ か ら 放射 さ れた複数の レ ー ザー ビー ム を コ リ メ 一 タ レ ン ズで平行化 し 、 ビー ム偏向器で偏向 し 、 走査 レ ン ズを介 し て、 像担持体上に ス ポ ッ ト を結像 さ せ 光書込を行な う 。 こ の と き コ リ メ ー タ レ ン ズの焦点距離 f c は従来の も の に比べて長 く 、 かつ半導体 レ ー ザー ァ レ イ 上の発光部の 間隔 5 も小 さ い。 特に面発光型の半導 体 レ ー ザー ア レ イ を用 いれば、 射出す る レ ー ザー ビー ム の拡力' り 角が小 さ い た め コ リ メ 一 夕 レ ン ズの焦点距離 f c は長 く な り 、 ま た各発光部での発熱量が少な く 、 相 互の電気的、 光学的干渉 も少な い た め、 発光部の間隔 も よ り 少な く で き る。
ま た 、 倒れ捕正 レ ン ズがな い場合に おい て、 1 列 に配 置 さ れた各 レ ー ザー ビー ム の両端の ビー ム の偏向器の反 射面上での距離 q は、 前述の式 ( 9 ) で表わ さ れる 。
ま た倒れ補正 レ ン ズがあ る場合、 副走査面に お け る 両 端の ビー ム の倒れ補正 レ ン ズ に お け る 距離 q ' 、 及び僞 向器の反射面上での距離 q は、 それぞれ式 ( 1 0 ) お よ び式 ( 1 1 ) で表わ さ れる 。 式 ( 9 ) お よ び式 ( 1 0 ) に お い て q 及び q ' は f c ノ 5 m a X に反比例す る こ と 力《分力、 る。 ま た式 1 1 ) に お い て、 q は q ' に比例す る ので、 や は り f c / 5 m a X に反比例す る 。 こ の場 合 も 走杏面に お いて は式 ( 9 ) が適用で き る 。
すな わ ち こ れ ら 式 ( 9 ) 〜式 ( 1 1 ) を見直 し て み る と 、 こ の f c Z S m a x の逆数 に光軸方向 の寸法 に相 当 す る 値を掛け る と 、 光軸直交方向 の ビー ム 間の距離 に な る こ と 力《わ力、 る 。 一般に小型 ( こ こ では A 4 程度の用紙 に 印字で き る も の と す る ) の画像形成装置 に お い て は、 光軸方向の光学要素間の 間隔や焦点距離 は お おむね 5 0 m m前後の値を と る 。 こ の値を Z と す る 。 一方、 解像度 力、 ら換算す る と レ ー ザ一 ビ ー ム の コ リ メ 一 卜 直径 は 2 m m 程度であ る 。 そ こ で、 各 レ ン ズや反射面での ビー ム の最大距離を コ リ メ 一 ト 直径 と 同 じ程度に と どめ よ う と す る と 、 5 m a x / f c x Z を 2 m m以下にす る 事が望 ま し い。 よ っ て、 f c Z 5 m a x の値は 2 5 以上が望 ま し い o
ま た 、 走査 レ ン ズ に お い て も 同様に、 走査 レ ン ズ に入 射す る 複数の レ ー ザ ー ビ ー ム の相互の距離の最 も 遠い も の の距離を上記の よ う に 2 m m程度 にす る 場合、 Z は 1 〇 0 m m 程度の値を考慮せね ばな ら な い。 よ っ て 、 上 記の 同 じ 計算を行な う と f c / δ m a x は 5 0 以上であ る こ と が望 ま し い。
こ の よ う に 、 各 レ ン ズや反射面で複数の ビー ム相互の 距離の最大値が、 レ ー ザー ビー ム の コ リ メ 一 ト 直径 に く ら ベて同 じ 程度の数値で あ れば、 1 本の レ ー ザー ビ ー ム を走.杏す る 光学系 に比べて、 各 レ ン ズや反射面の大 き さ が著 し く 大 き く な る こ と は な い。 さ ら に 、 前記の レ ー ザ
一 ビー ム相互間の距離を コ リ メ 一 卜 直径に く ら ベて小 さ く で き る のであ れば、 複数の レ ー ザー ビー ム を実質的 に 1 つ の レ ー ザー ビー ム と し て光学設計上取 り 扱 う こ と 力《 で き る 。
以上に説明 し た実施例は、 本発明の一実施例に過 ぎず、 例え ば半導体 レ ー ザー は、 射出 ビ ー ム の拡カ《 り 角 が小 さ く 、 発光部の 間隔が小 さ い も の であれば同等の効果を有 す る 。 ま た、 コ リ メ ー タ レ ン ズ、 走査 レ ン ズの構成や、 相対位置関係が変わ っ て も 本発明 の効果は同 じ く 発揮 さ れる。 ま た、 偏向器の構造 も 回転多面鏡以外 に も 、 ガル バ ノ ミ ラ ー な どで も 同一の効果を発揮す る こ と は明 ら 力、 で あ る 。
あ る い は、 先の実施例で述べた面発光型の半導体 レ ー ザ一 ア レ イ の構造は、 コ リ メ ー タ レ ン ズの焦点距離に対 し て、 発光部間の距離が先に示 し た所定の関係を満たす も のであれば、 いかな る も のであ っ て も 同様の効果を得 る こ と力;'で き る。
さ ら に、 本発明 の画像形成装置の応用範囲 は、 プ リ ン タ 、 複写機等の 印刷装置の みな ら ず、 フ ァ ク シ ミ リ 、 デ ィ ス プ レ イ に お い て も 全 く 同様な効果を有す る こ と は言 つ ま で も い。
4 - 3 効 ¾
以上に述べた よ う に本発明 の 画像形成装置 に おい て は、 複数の レ ー ザ一 ビー ム を用 い た露光方法を と り な力 ら 、
コ リ メ 一 夕 レ ン ズの焦点距離 と 半導体 レ ー ザー ア レ イ 発 光部の 間隔を あ る 条件を満 たす よ う な半導体 レ ー ザ一 ァ レ イ を用 い る こ と に よ り 、 補助的 な光学要素を付加す る こ と な く 、 走査器 の反射面の 大 き さ や、 各 レ ン ズの有効 径を小 さ く で き 、 走査光学系あ る い は画像形成装置全体 の小型化、 低価格化が可能 と な る 。
ま た、 複数の レ ー ザー ビー ムが ほ ぼ同一の光路を と る た め、 1 本の レ ー ザー ビー ム を用 い た走査光学系 と 同様 に設計がで き る た め設計工数が大幅 に 削減で き 開発期間 が短縮 さ れ る と 同時に、 生産設備力《 1 本の レ ー ザー ビー ム を用 い る 走査光学系の場合 と 共通 に利用 で き 、 非常 に 生産性が向上す る 。
さ ら に 、 複数の レ ー ザー ビー ム が走査光学系を構成す る 各光学系 に入射す る 際に 、 そ の いずれに お い て も 、 ビ ー ム相互の距離が最 も遠い 2 本 に 間隔カ《 レ ー ザー ビ一厶 の コ リ メ 一 ト 直径に比べて小 さ ければ、 従前の 1 本の レ 一ザ一 ビー ム を用 い た走査光学系を そ の ま ま 転用 で き る 。 つ ま り 、 1 本の レ ー ザー ビ ー ム を用 い た画像形成装置 の 走査光学系 に一切変更を加え る こ と な く 、 レ ー ザ一 ビー ム の本数を ¾加 さ せ る だけで、 高速の画像形成装置を製 造す る こ と がで き 、 製品の製造上の利益 は計 り 知れな い も の力《あ る 。
次 に レ ー ザー ビー ム の拡が り 角 が小 さ く な る こ と に よ り 、 コ リ メ 一 タ レ ン ズ と 半導体 レ ー ザー ア レ イ の距離を
大 き く 取れ る た め、 コ リ メ ー タ レ ン ズの光軸方向 の調整 余裕が增 し 、 生産性が上が る と 同時に、 経年劣化や使用 時の温度変動の影響を受けずに一定の ス ポ ッ 卜 直径で、 露光が可能 と な り 、 画像品質が向上す る 。
§ 5 画像形成装置の第 5 の実施例
5 - 1 背景技術の対比
本実施例を よ り 良 く 理解する た め、 は じ め に背景技術 に つ い て述べ る 。
従来の画像形成装置の走査光学系は例え ば特開平 3 -
2 4 8 1 1 4 号公報に開示 さ れて い る (図 4 1 参照) 。 図 4 1 に おいて光源は、 射出 さ れ る ビー ム の 中心軸が、 素子基板面に対 し概ね平行 と な る 端面発光半導体 レ ー ザ 一ア レ イ 4 2 0 が用 い ら れ、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 4 0 2 の 物体側 ^平面に配置 さ れてい る 。 コ リ メ ー タ レ ン ズ 4 0 2 の像側焦点位置 に は、 開 口絞 り 4 0 3 が設け ら れ て い る 。
し か し なが ら 、 前述 し た よ う な従来技術では、 端面発 光半導体 レ ー ザー の ビー ム拡カ り 角 や、 各々 の発光部の 隔が大 き い た め、 複数の ビー ム の断面が重な り 合 う 位 置 は 、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズの像側焦点位置の ご く 近傍に 限 ら れ る 。 特に多数の ビー ムが一列 に配置 さ れ る と き 、 そ の両端の ビー ム の断 ώίか ίΠ な り 合 う 位置は、 さ ら に 限 ら れた範囲 と な る 。 従 っ て、 開 口絞 り を配置す る 位置 も 、 そ の わずかな範囲 に 限 ら れて し ま い、 設計上の 自 由度力 <
小 さ い と い う 問題点を有 し て い る 。
ま た、 一般に光学系で は、 レ ン ズ の保持枠を開 口絞 り と し て用 い る こ と も あ り 、 そ う すれば、 別個 に開 口絞 り を設け る 必要がな い。 と こ ろ が、 前述 し た従来技術で は、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズの位置で は複数の ビー ム の断面が重な り 合わ な い た め、 コ リ メ ー タ レ ン ズの保持枠を開 口絞 り と し て用 い る こ と がで き な い と い う 問題点を も 有 し て い る o
5 - 2 本発明 の構成
図 3 8 は本発明の画像形成装置の構成図であ る 。 電子 写真式プ リ ン タ ー の画像形成プ ロ セ ス につ い て以下に説 明す る 。 帯電器 4 5 1 に よ り 像担持体 4 0 7 に一様な電 荷が与え ら れ、 走査光学系 4 5 2 で像担持体 4 0 7 上を 露光走査す る こ と に よ り 潜像を形成す る 。 次に現像器 4 5 3 で潜像上に現像剤を付着 さ せて顕像化 し 、 転写器 4 5 4 で顕像を構成す る 現像剤を紙等の転写材 4 5 5 上 に転写 し 、 定着器 4 5 6 で現像剤を加熱溶融 さ せ て転写 材 4 5 5 上に定着 さ せ る 。
図 3 7 は本発明 の実施例を示す走査光学系の構成図で あ る 。 光源は、 射出 さ れ る ビー ム の 中心軸が、 素子基板 4 2 2 面 に対 し概ね垂直 と な る K ; έ光半導体 レ ー ザー ァ レ イ 4 0 1 であ る 。 面発光半導体 レ ー ザ一 ア レ イ 4 0 1 の発光部 4 0 1 a 力、 ら 射出 さ れた複数の ビ ー ム は、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 4 0 2 で平行化 さ れ、 開 口絞 り 4 0 3 を通
過 し 、 偏向装置であ る 回転多面鏡 4 0 4 の一つ の偏向面 4 ϋ 5 に入射す る 。 回転多面鏡 4 0 4 の 回転 に伴 っ て反 射 ビー ムが偏向走査 さ れ、 結像 レ ン ズ 4 0 6 を通過 し て、 像担持体 4 0 7 上に結像 さ れる 。
な お、 発光部 4 0 1 a は、 制御装置 4 6 0 に よ り 個別 に そ の点灯およ び光量が制御 さ れ る 。
と こ ろ で、 一般に端面発光、 面発光に関わ らず、 半導 体 レ ー ザー 力、 ら の 出力 ビー ム の拡カ《 り 角 は、 発光部 ご と に あ る 程度ば ら つ き 力《あ り 、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 4 0 2 で 平行化 さ れた ビー ム径 も ば ら つ く 。 し 力、 し な力《 ら 、 複数 の ビー ム の断面が概ね重な り 合 う 位置に開口絞 り 4 0 3 を設け、 開口絞 り 4 0 3 の径を平行 ビー ム径 と ほぼ同等 かあ る い はそれよ り 小さ く 設定すれば、 開 口絞 り 4 0 3 通過後の複数の平行 ビー ム径は均一に な る 。 その結果、 像担持体 4 0 7 上に結像 さ れ る ス ポ ッ ト 径 も均一に な り 、 安定 し た良好な 印字品質が得 ら れ、 装置 ご と の 印字品質 の差 も な い も の と な る 。 こ こ で、 ビー ム拡カ《 り 角 およ び そ の径 と は、 ビー ム断面の強度分布の ガ ウ ス分布を成 し て い る も の と し 、 それぞれ中心強度の 1 Z 2 と な る 角度 の 全角 、 およ び中心強度の 1 Z e 2 と な る 位置を表す直 径の こ と で あ る 。
開 口絞 り に よ り ビー ム径が均一化 さ れ る 効果につ い て 説明す る 。 レ ー ザ一 ビー ム を開 口絞 り で絞 る と 、 波動光 学 と し ての性質であ る 回折が起 こ る 。 開 口絞 り の 中心 と
入射 ビー ム の 中心がー致 し て い る 場合、 回折を考慮 し た 像担持体上の結像 ス ポ ッ ト 直径 d Q は、
k λ f
dn = (12) u D
で表 さ れ る 。 こ こ で k は定数、 ス は レ ー ザー ビ ー ム の波 長、 f は結像 レ ン ズ の焦点距離、 D は開 口絞 り の 直径で あ る 。 さ ら に 、 開 口絞 り へ入射す る ビ ー ム の 直径 d と 開 口絞 り の 直径 D と の比を、 裁断比 T = d / D と す る と 、 定数 k は、
0.6460 0.5320
k=1'6449+ (T-0.2816)丄 ΓΈί ( -Q.2 ) ΥL-^L '········ (13) に よ り 計算 さ れ る ( 「 レ ー ザ & ォ プテ イ ク ス ガイ ド Π 」 日 本 メ レ ス ダ リ オ株式会社) 。
—例 と し て、 開 口絞 り の 直径 D を 1 と し 、 入射 ビ ー ム の 直径 d 力 · 1 を中心に 土 2 0 % の ば ら つ き を持 っ て い る 場合、 結像 ス ポ ッ 卜 の 直径の ば ら つ き は、 + 5 . 9 % 〜 - 3 . 1 % に抑え ら れ る 。 こ の よ う に 、 開 口絞 り は ビ 一 ム 径の ば ら つ き に対 し て、 結像 ス ポ ッ ト 径の ば ら つ き を 小 さ く 抑え る 効果があ る 。
開 口絞 り を、 光路上の複数の ビ ー ム の断面の少な く と も 一部が重な り 合 う 位置であ っ て、 し か も 開 口 絞 り を通 過 し た後の複数の ビー ム の う ち 、 パ ワ ー が最大であ る ビ — ム につ い て、 そ のノ、。 ヮ ー を 1 と し た と き に、 そ の他全 ての ビー ム の パ ワ ー が各 々 ◦ . 9 以上 と な る 位置 に配置
すれば、 通過後の ビー ム のパ ワ ー のば ら つ き 力《 1 0 %以 下に抑え ら れる 。 こ の程度のば ら つ き であ る と 、 印字の 度む ら の な い良好な 印字品質が得 ら れ る 。
二 こ で、 図 3 9 に示すよ う な系で、 上記の条件を満足 す る 開 口絞 り 4 0 3 の位置につ い て具体的 に説明す る 。 こ こ で図 3 9 ( a ) は走査光学系の側面図、 図 3 9 ( b ) は開 口絞 り 4 0 3 の位置 に お け る 断面図であ る 。 面発光 型半導体 レ ー ザ一 ア レ イ 4 0 1 は 、 そ の特性上、 拡カ り 角 を 1 0 度以下で発光部の 間隔を 0 . 0 5 m m以下にす る 二 と が可能であ る。 図 3 9 に お い て、 発光部 A 4 1 0 、 発光部 B 4 1 1 の間隔 Δ を 0 . 0 5 m m と し 、 発光部 A 4 1 0 を光学系の光軸 4 1 2 上に置 く 。 各々 の発光部 4 1 0 、 4 1 1 力、 ら射出 さ れた ビー ム を、 それぞれ ビー 厶 A 4 1 3 、 ビー ム B 4 1 4 と す る 。 各 々 の射出 ビー ム の拡カ《 り 角 は共に 1 0 度であ り 、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 4 0 2 の焦点距離 f c を 1 0 m m 、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 4 0 2 か ら 回転多面鏡の偏向面 4 0 5 ま で の距離 h を I Cl O m m とす る 。 こ の場合、 ビー ム の 直径 d は 3 . 0 m m と な る 。 開 口絞 り
4 0 3 の 中心は光軸 4 1 2 上に あ り 、 そ の 直径 D は ビー 厶 直径 d と 等 し い も の と す る 。
レ ー ザー ビー ム の断面強度分布がガ ウ ス分布をな し て い る と す る と 、 断面強度 I は、
一 9
で表 さ れ る 。 こ こ で、 P は ビー ム 全体のパ ワ ー 、 w は ビ ー ム の半径、 X は ビー ム 中心力、 ら の距離であ る 。 ビー ム
A 4 1 3 が開 口絞 り 4 0 3 を通過 し た後 の パ ワ ー は、 上 式を、
式 ( 1 5 ) の よ う に積分す る こ と に よ り 求め ら れ、 そ の 値 は通過前のパ ワ ー P の 8 6 . 5 %であ る 。 従 っ て、 ビ — ム B 4 1 4 に つ い て は、 開 口絞 り 4 0 3 通過後のパ ヮ 一 は通過前のパ ワ ー に比 し て、
8 6 . 5 x 0 . 9 = 7 7 . 9 ( % )
以上で な ければな ら な い。 次 に 、 ビー ム B 4 1 4 が開 口 絞 り 4 0 3 を通過 し た後のパ ワ ー を求め る 。 開 口絞 り 4 0 3 の面 に お け る 、 ビ ー ム B 4 1 4 の 中心軸 と 光軸 4 1 2 と の距離を t と す る と 、 開 口絞 り 4 0 3 通過直前 の断面強度 I は 円筒座標系を用 い て、
2P つ
― r
e X p ― ·^ r cos Φ - t j + r sin Φ)
2 (16) π w w
と表 さ れる 。 こ こ で、 図 3 9 ( b ) に示すよ う に r は光 軸 4 1 2 か ら開 口絞 り 4 0 3上の任意の点 A ま での距離、 φ は光軸 4 1 2 と ビー ム B 4 1 4 の中心軸 4 1 4 a と 力《 作 る 平面 B と 、 光軸 4 1 2 と 点 A と を結ん だ線 と の なす 角であ る。 開口絞 り 3通過後の ビー ム B 1 4 のパ ワ ー は 上式を
で積分す る こ と で求め ら れ、 t と ビー ム 直径 d と の比力《 0. 2 0 0 の と き 、 開 口絞 り 4 0 3通過後のパ ワ ー は通 過前のパヮ 一 P に比 し て 7 7 . 9 % と な り 、 先の値 と 同 じ と な る 。 つ ま り 、 t Z d 力《 ϋ . 2 0 0以下 と な る 位置 に開 口絞 り 4 0 3 を置 け ば、 開 口絞 り 4 0 3通過後の ビ ー 厶 A 4 1 3 、 ビ ー ム B 4 1 4 の パ ワ ー の差は 1 0 %以 下 と な る 。 開 口絞 り 4 0 3 力 コ リ メ 一 タ レ ン ズ 4 0 2 の 位置、 あ る い は回転多面鏡の偏向面 4 0 5 の位置に置力、 れた と す る と 、 t の距離はそれぞれ 0 . 0 5 m m、
0. 4 5 m mであ り 、 t / d はそれぞれ 0 , 0 1 7 、 0 . 1 5 と な り 、 いずれ も 0 , 2 0 0 よ り 小 さ い。 従 つ て、 開 口絞 り 4 0 3 は コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 4 0 2 と 回転多 面鏡の β向面 4 0 5 と の間の任意の位置 に置 く こ と がで き 、 設計上の 自 由度を大 き く と る こ と がで き る 。 ま た、 ビー ム を一列 に配置 し数を増加 さ せた と き で も 、 コ リ メ
— 夕 レ ン ズ 4 0 2 の位置 に開 口 絞 り 4 0 3 を設定す る こ と 力 で き る 。 コ リ メ ー タ レ ン ズ 4 0 2 の位置 に 開 口絞 り 4 0 3 を配置す る こ と が可能な の で、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 4 0 2 の保持枠を開 口 絞 り と し て用 いればよ く 、 別個 に 開 口絞 り を設け る 必要がな い た め、 走査光学系の構成要 素を削減す る こ と がで き る 。
な お、 こ の実施例で は、 開 口絞 り を コ リ メ ー タ レ ン ズ と 回転多面鏡 と の 間 に設け たが、 上記の条件を満足 さ せ る 位置 な ら ば、 面発光半導体 レ ー ザー ア レ イ と コ リ メ 一 夕 レ ン ズ と の 間 に設け て も よ い。 ま た 、 光源 と 回転多面 鏡 と の 間 に設け る 光学系 は、 ビー ム を平行化 さ せ る た め の コ リ メ ー タ レ ン ズに 限 ら な く て も よ い。
図 4 0 は他の実施例を示す半導体 レ ー ザー か ら 回転多 面鏡 ま での部分の構成図であ る 。 開 口絞 り 4 0 3 は、 複 数の ビー ム の 中心軸が光軸 4 1 2 と 交差す る 位置 に設 け ら れて い る 。
こ の よ う な 構成に よ る と 、 開 口絞 り 4 0 3 の面で は複 数の ビ ー ム の 中心軸が完全に一致す る た め、 先の実施例 と 比較 し て、 さ ら に結像 ス ポ ッ ト 径の均一性、 お よ び結 像 ス ポ ッ 卜 のパ ワ ー の均一性が高 く な る 。 結像 ス ポ ッ ト の こ れ ら の諸特性 に関 し て、 よ り 高 い特性が要求 さ れ る 場 台 に 、 こ の構成を採用すれば よ い。 な お、 こ の実施例 で も 、 光源 と 回転多面鏡 と の 間 に設け る 光学系 は、 ビー ム を平行化 さ せ る た め の コ リ メ 一 夕 レ ン ズに 限 ら な く て
も よ い。
5 - 3 効果
以上説明 し た よ う に、 本発明 に よ れば、 面発光半導体 レ ー ザー ア レ イ と 偏向器 と の 間の光路上の、 複数の ビー ム断面が概ね重な り 合 う 位置に開 口絞 り を設け る こ と に よ り 、 ビー ム拡カ《 り 角力《ば ら つ い て も 、 結像 ス ポ ッ ト 径 を均一にす る こ と がで き 、 安定 し た良好な 印字品質が得 ら れ る と い う 効果を有す る 。 ま た、 半導体 レ ー ザー ァ レ ィ と 偏向器の 間の光路上の、 広い範囲の任意の位置 に開 口絞 り を設け る こ と 力 で き 、 あ る い は、 コ リ メ ー タ レ ン ズの保持枠を開 口絞 り と し て用 い る こ と も 可能 と な り 、 設計上の 自 由度 も大 き く な る と い う 効果を も有す る 。 § 6 画像形成装置の第 6 の実施例
6 — 1 背景技術 と の対比
本実施例を よ り 良 く 理解す る た め、 は じ め に背景技術 に つ い て述べ る 。
従来、 半導体 レ ー ザー ア レ イ を用 い た画像形成装置の 走査光学系は、 例え ば特開平 3 - 2 4 8 1 1 4 号公報に 開示 さ れてお り 、 図 4 3 の よ う な構成であ る 。 半導体 レ — ザ一 ア レ イ 5 0 1 は、 コ リ メ 一 タ レ ン ズ 5 0 2 の物体 側焦平面に配置 さ れて い る 。 コ リ メ ー タ レ ン ズ 5 0 2 の 像側焦点位置 に は、 開 口絞 り 5 0 3 が設け ら れて い る 。
し か し なが ら 、 前述 し た よ う な従来技術では、 開 口絞 り を配置す る 位置が、 コ リ メ ー タ レ ン ズの像側焦点位置
の み に 限 ら れて い る ので、 設計上の 自 由度が小 さ く 、 ま た 、 一般に光学系で は、 レ ン ズ の保持枠を開 口絞 り と し て用 い る こ と 力 あ る が、 従来技術で は そ の よ う な構成 に す る こ と も で き な い と い う 問題点を有 し て い る 。
6 - 2 本発明 の構成
図 4 8 は本発明 に よ る 画像形成装置の構成図であ り 、 そ の画像形成プ ロ セ ス に つ い て説明す る 。 帯電器 5 5 1 に よ り 像担持体 5 0 7 に一様な電荷が与え ら れ、 走査光 学系 5 5 2 で像担持体 5 0 7 上を露光走査す る こ と に よ り 潜像を形成 し 、 現像器 5 5 3 で潜像上に現像剤を付着 さ せて顕像化す る 。 次に転写器 5 5 4 で顕像を構成す る 現像剤を紙等の転写材 5 5 5 上に転写 し 、 定着器 5 5 6 で現像剤を加熱溶融 さ せて転写材 5 5 5 上に定着 さ せ る 。
図 4 2 は本発明 の実施例を示す走査光学系の構成図で あ る 。 半導体 レ ー ザ ー ア レ イ 5 0 1 力、 ら 射出 さ れた複数 の ビ ー ム は 、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 5 0 2 で平行化 さ れ、 開 口絞 り 5 0 3 を通過 し 、 偏向装置であ る 回転多面鏡
5 0 4 の一つ の 偏向面 5 0 5 に入射す る 。 回転多面鏡 5 0 4 の 回転 に 伴 っ て反射 ビ ー ム が偏向走査 さ れ、 結像 レ ン ズ 5 0 6 を通過 し て、 像担持体 5 0 7 上 に結像 さ れ ο
図 4 2 お よ び図 4 9 に お い て、 半導体 レ ー ザー ア レ イ
5 0 】 と 偏向器 5 0 4 と の 間の光路上 に 開 口絞 り 5 0 3 が設 け ら れ、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 5 0 2 の焦点距離を f 、
コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 5 0 2 の偏向器 5 0 4 側の焦点 と 開 口 絞 り 5 0 3 と の間隔を s 、 コ リ メ ー タ レ ンズ 5 0 2 の光 軸か ら最 も 離れた位置に配置 さ れた発光部 と 光軸 と の 間 隔を t 、 開 口絞 り 5 0 3 の 直径を D、 平行 ビー ム の 直径 を d と す る と 、
D
つ (1 ) d と な っ て い る 。
ま た式 ( 1 8 ) 、 ( 1 9 ) の 代わ り (:
D
;2 (21) d な る 条件を満足 し てい て も良い。
一般に半導体 レ ー ザー 5 0 1 か ら の 出力 ビー ム の拡が り 角 は、 発光部 ご と に あ る 程度ば ら つ き があ り 、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 5 0 2 で平行化 さ れた ビー ム径 も ば ら つ く 。 し 力、 し な力《 ら 、 複数の ビー ム の断面が概ね重な り 合 う 位 置に開 口絞 り 5 ϋ 3 を ^け 、 開 口絞 り 5 0 3 の径を平行 ビー ム 径 d と ほぼ同等かあ る い は それよ り 小 さ く 設定す
れば、 開 口絞 り 5 0 3 通過後の複数の平行 ビー ム 径 d は 均一 に な る 。 そ の結果、 像担持体 5 0 5 上に結像 さ れ る ス ポ ッ ト 径 も 均一 と な り 、 安定 し た良好な 印字品質が得 ら れ、 装置 ご と の 印字品質の差 も な い も の と な O で、 ビー ム拡力《 り 角 お よ びそ の径 と は、 ビ一ム断面の強 度分布がガ ウ ス分布を成 し て い る も の と し 、 そ れぞれ中 心強度の 1 2 と な る 角度の 全角 、 お よ び中心強度の 1 / e 2 と な る 位置を表す直径の こ と で ¾ -£> o
開 口 絞 り 5 ◦ 3 に よ り ビ ー ム 径が均一化 さ れ る 効果 に つ い て説明す る 。 レ ー ザ一 ビー ム を開 口絞 り 5 0 3 で絞 る と 、 波動光学 と し ての性質であ る 回析が起 こ る 。 開 口 絞 り 5 0 3 の 中心 と 入射 ビ一ム の 中心が一致 し て い る 場 合、 回析を考慮 し た像担持体 5 0 5 上の結像 ス ポ ッ 卜 直 径 d は
k λ f
d
0 ( 2 2)
D で表わ さ れ る 。
こ こ で k は定数、 ス は レ ー ザー ビー ム の波長、 f は 結像 レ ン ズの焦点距離、 D は開 口 絞 り の 直径であ る 。 さ ら に 開 口 絞 り へ入射す る ビー ム の 直径 d と 開 口 絞 り の 直径 D と の比を、 裁断比 T = d D と す る と 、 定数 k は
0.6460 0.5320
k = 1.6449 + (2 3)
, 1.891
(Τ-0.2816) 1 · 821 (T-0.2816) ' に よ り 計算 さ れ る ( 「 レ — ザ & ォ プテ ィ ク ス ガ イ ド Π 」
曰 本 メ レ ス ゲ リ オ株式会社) 。
一例 と し て、 開口絞 り 5 0 3 の 直径 D を 1 と し 、 入射 ビー ム の 直径 d 力《 1 を中心に 土 2 ◦ % の ば ら つ き を持 つ てい る場合、 結像 ス ポ ッ 卜 の 直径の ば ら つ き は、
+ 5 , 9 % 〜 一 3 , 1 % に抑え ら れ る 。 こ の よ う に 、 開 口絞 り 5 0 3 は ビー ム径の ば ら つ き に対 し て、 結像 ス ポ ッ ト 径の ば ら つ き を小 さ く 抑え る 効果があ る 。
コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 5 0 2 に よ り 平行化さ れた ビー ム断 面の 強度分布は、 概ね ガ ウ ス分布をな し てお り 、 図 4 4 に示すよ う に 、 平行 ビー ム が開 口絞 り 5 0 3 を通過す る と ビー ム の周辺部がけ られ る た め、 通過前に比べて通過 後の ビー ム のパ ワ ー は低下す る 。 図 4 5 の よ う に、 開 口 絞 り 5 0 3 を コ リ メ ー タ レ ンズ 5 0 2 の偏向器側焦点に 配置すれば、 開口絞 り 5 0 3 を通過す る 複数の ビー ム の 中心軸 は全て一致す る た め、 各々 の ビー ム につ い て、 開 口絞 り 5 0 3 を通過す る こ と に よ る パ ワ ー の低下率 は等 し い。 し 力、 し な力《 ら 、 開 口絞 り 5 0 3 を配置 し う る 位置 が、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 5 0 2 の偏向器側焦点の位置の み に 限 ら れ る と 、 設 Si"上の 自 由度は小 さ い も の と な っ て し ま ラ 。
図 4 6 に示すよ う に 、 開 口絞 り 5 0 3 を コ リ メ 一 タ レ ン ズ 5 0 2 の 偏向器側焦点か ら ずれた位置 に配置す る と 、 開 Π絞 り 5 ϋ 3 を通過す る 複数の ビー ム の中心軸 はお互 い に ずれ る こ と に な り 、 コ リ メ ー タ レ ン ズの光軸 5 1 0
に沿 っ た ビー ム 5 1 1 a と 、 光軸 5 1 0 に対 し て傾 き を 持 っ た ビー ム 5 1 1 b と で は、 開 口絞 り 5 0 3 を通過す る 際の け ら れ方が異な る 。 そ の様子を示 し た も のが図 4 7 であ る 。 図 4 7 ( a ) は ビ ー ム 5 1 l a を、 図 4 7 ( b ) は ビー ム 5 l i b を各 々 示 し てお り 、 そ れぞれ ビ ー ム の断面強度分布が開 口絞 り に よ り け ら れ る 部分を斜 線部で示 し て あ る 。 開 口絞 り 5 0 3 通過後のパ ワ ー は ビ — 厶 ご と に差力 あ り 、 ビー ム 5 1 1 b に比べて ビー ム
1 1 a の パ ワ ー の方が大 き い。 そ の差があ る 程度以上 大 き く な る と 、 印字 し た と き に濃度む ら と な っ て現れて し ま う 。 し 力、 し な 力 ら 、 開 口絞 り 通過後のパ ワ ー に ば ら つ き があ っ て も 、 あ る 程度の範囲内であ れば、 実質的 に 良好な 印字品質を得 る こ と がで き る 。 従 っ て、 そ の 許容 範囲 に対応 し た 、 開 口絞 り を配置 し う る 許容範囲 も 存在 す る 。
式 ( 1 8 ) に示す条件を満足 さ せ る と 、 開 口絞 り
5 0 3 通過後の ビー ム のパ ワ ー の ば ら つ き は 2 ◦ %以下 に抑え ら れ る 。 た だ し式 ( 1 8 ) の条件 は近似式であ り 、 式 ( 1 9 ) の条件の範囲内で成立す る 。 ま た 、 式 ( 2 0 ) の条件を満足 さ せ る と 、 開 口絞 り 5 0 3 通過後の ビ ー ム のノ、。 ヮ 一 の ば ら つ き は 5 %以下に抑え ら れ る 。 た だ し 式 ( 2 0 ) の条件 は近似式であ り 、 式 ( 2 1 ) の範囲 内で 成立す る 。
本発明人が行 っ た 実験に よ れば、 画像形成装置で文字
00 や線の み の 印字を行 う 場合に は、 結像 ス ポ ッ 卜 のパ ワ ー の ば ら つ き が約 2 0 %以下であ る と 良好な 印字が得 ら れ、 それよ り ば ら つ き が大 き い と 印字品質が悪化す る 。 ま た、 グラ フ ィ ッ ク 出力 な どで中間調のパ タ ー ン を印字 し た り 、 細かい網点な どを印字す る場合に は、 結像 ス ポ ッ 卜 のパ ヮ ー の ば ら つ き が濃度む ら と な っ て現れやす く 、 良好な 印字品質を得 る た め に は、 そ の ば ら つ き を約 5 %以下に す る必要があ る 。 従 っ て、 式 ( 1 8 ) の条件お よ び式 ( 1 9 ) の条件は文字や線のみの 印字を用途 と す る 画像 形成装置 に適 し た条件であ り 、 式 ( 2 0 ) の条件お よ び 式 ( 2 1 ) の条件は文字の印字に加え、 中間調や網点な どの 印字を も用途 とす る 画像形成装置 に適 し た条件であ る o
上記の各条件に よ る と 、 半導体 レ ー ザー ア レ イ 5 1 1 と 偏向装置 5 0 4 の間の光路上の 、 広い範囲の任意の位 置 に開口絞 り 5 0 3 を設け る こ と がで き 、 設計上の 自 由 度が大 き く な る 。 あ る い は、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 5 0 2 の 保持枠を開 口絞 り と し て用 い る こ と も 可能 と な り 、 そ う すれば別個に開 口絞 り を設け る 必要がな く 、 走査光学系 の構成要素を削 '减す る こ と がで き る 。
次に一例 と し て図 4 9 に 示すよ う な系で、 前記の 各条 件を満足す る 開 口絞 り 5 0 3 の位置 につ い て具体的 に計 算す る 。 半導体 レ ー ザー ア レ イ 5 0 1 と し て、 面発光半 導体 レ ー ザー ア レ イ を用 い た場合を考え る 。 面発光半導
体 レ ー ザー と は、 射出す る ビー ム の 中心軸が、 素子基板 面 に対 し て概ね垂直 と な る 半導体 レ ー ザー であ る 。 面発 光半導体 レ ー ザー ア レ イ 5 0 1 は 、 そ の特性上、 拡カ《 り 角 を 1 0 度以下 に 、 発光部の 間隔を 0 . 0 5 m m以下 に す る こ と が可能であ る 。 そ こ で、 2 個の発光部力、 ら な る 半導体 レ ー ザー ア レ イ 5 0 1 を考え 、 発光部 5 1 2 a 、 発光部 5 1 2 b の 間隔 t を 0 . 0 5 m m と し 、 発光部 1 2 a を コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 5 0 2 の光軸 5 1 0 上 に 置 く 。 な お、 こ れ ら 発光部 5 1 2 a , 5 1 2 b の点灯お よ び光量は、 制御装置 5 6 ◦ に よ り 制御 さ れ る (図 4 2 ) 各 々 の発光部か ら 射出 さ れた ビ ー ム を、 それぞれ ビ ー ム 5 1 1 a 、 ビー ム 5 1 1 と す る 。 各 々 の射出 ビ ー ム の 拡カ《 り 角 S を共に 1 0 度 と し 、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 5 0 2 の焦点距離 f を 1 0 m m 、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 5 0 2 力、 ら 回転多面鏡の偏向面 5 0 5 ま で の距離 h を 5 O m m と す る 。 こ の場合、 ビー ム の 直径 d は 3 . O m m と な る 。 開 口絞 り 5 0 3 の 中心は光軸 5 1 0 上に あ り 、 そ の 直径 D は ビー ム 直径 d と 等 し い も の と す る 。
D Z d l であ る た め、 式 ( 1 9 ) の条件お よ び式 ( 2 1 ) の条件 は共 に満足 さ れ る 。 式 ( 1 8 ) の条件 に よ る と s ≤ 5 8 m m と な り 、 開 口 絞 り 5 0 3 は コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 5 0 2 と 回転多面鏡の偏向面 5 0 5 と の 間の任 意の 位置 に置 く こ と がで き る 。 ま た 、 式 ( 2 0 ) の条件 に よ る と s ≤ 2 8 m m と な り 、 開 口絞 り 5 0 3 は コ リ メ
02 一 夕 レ ン ズ 5 0 2 と 、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 5 0 2 の偏向面 5 0 5 側焦点か ら 偏向面 5 0 5 側に 2 8 m m の位置 と の 間の任意の位置に置 く こ と がで き る 。 ま た、 発光部を一 列 に配置 し数を増加 さ せ、 t が増加 し た と き で も 、 式 ( 1 8 ) お よ び式 ( 1 9 ) の条件の も と にお い て は、 発 光部が 〗 2 個以内であれば、 開 口絞 り 5 0 3 を設定で き る 。 ま た 、 式 ( 2 0 ) お よ び式 ( 2 1 ) の条件の も と に お い ては、 発光部が 6 個以内であれば、 コ リ メ ー タ レ ン ズ 5 ϋ 2 の位置に開 口絞 り 5 0 3 を設定す る こ と がで き る。 コ リ メ 一 夕 レ ン ズ 5 0 2 の位置 に開 口絞 り 5 0 3 を 配置す る こ と が可能な ら ば、 コ リ メ 一 タ レ ン ズ 5 0 2 の 保持枠を開口絞 り と し て用 い る こ と も で き 、 そ う すれば 別個に開口絞 り を設け る 必要がな い た め、 走査光学系の 構成要素を削減す る こ と がで き る 。
6 - 3 効果
以上説明 し た よ う に、 本発明 に よれば、 半導体 レ ー ザ — ア レ イ と 偏向器 と の 問の光路上に開 口絞 り が設け ら れ 式 ( 1 8 ) の条件お よ び式 ( 1 9 ) の条件を満足す る こ と に よ り 、 ビ ー ム拡カ《 り 角がば ら つ い て も 、 結像 ス ポ ッ ト 径を均一にす る こ と がで き 、 安定 し た良好な 印字品質 が得 られる と い う 効果を有す る 。 ま た 、 文字や線の 印字 品質を良好に保 ち つつ、 半導体 レ ー ザ— ア レ イ と 偏向器 の 間の光路上の、 広い範囲の任意の位置 に開 口絞 り を設 け る こ と 力《で き 、 あ る い は、 コ リ メ 一 夕 レ ン ズの保持枠
0 3 を開 口絞 り と し て用 い る こ と も 可能 と な り 、 設計上の 自 由度 も 大 き く な る と い う 効果を も 有す る
ま た、 半導体 レ ー ザー ァ レ イ と 偏向器 と の 間の光路上 に開 口絞 り が設 け ら れ、 式 ( 2 0 ) の条件お よ び式 ( 2 1 ) の 各条件を満足す る こ と に よ り 、 ビ一 ム拡が り 角 がば ら つ い て も 、 結像ス ポ ッ ト 径を均— にす る こ と が で き 、 安定 し た良好な 印字品質が得 ら れ る と い う 効粜を 有す る よ フ 、 文字の 印字に加え 、 中 間調や網点な どの 印字 口 質を も良好 に保ち つつ、 半導体 レ 一 ザ一 ア レ イ と 偏向器の 間の光路上の 、 広い範囲の任意の位置 に開 口絞 り を設け る こ と がで き 、 あ る い は、 コ リ メ ー タ レ ン ズの 保持枠を開 口絞 り と し て用 い る こ と も 可能 と な り 、 設計 上の 自 由度 も大 き く な る と い う 効果を も有す る
ぐ 産業上の利用可能性 >
本発明 に よ る 画像形成装置 は 、 電子写真プ ロ セ ス に よ り 紙上に高速で印刷を施す こ と がで き る 。 こ の よ う な 画 像形成装置 はゝ コ ン ピ ュ ー 夕 、 フ ァ ク シ ミ リ 、 多機能複 写機等の 出力装置 と し て広 く 用 い る こ と 力 で き る 。