JP3266926B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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- laser
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザービームの走査に
よって像担持体上に潜像を形成する画像形成装置に関す
る。
よって像担持体上に潜像を形成する画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザービームにより像担持体上
に静電潜像を形成し、電子写真プロセスにより紙上に高
速に印刷を行なう、いわゆるレーザービームプリンタは
コンピューター、ファクシミリ、多機能複写機等の出力
装置として広く用いられてきた。そして、それらの装置
の小型化、低価格化にともなって、レーザービームの光
源として半導体レーザーがおもに用いられるようになっ
てきた。図7は従来の実施例におけるレーザー走査光学
系の概観図を示す。レーザーダイオード1の発光点は半
導体の接合面の端面にある。放射されたレーザービーム
はコリメータレンズ2によって各々略一定の直径を持つ
ビームにコリメートされ、回転多面鏡3の1つの小面に
入射する。ここで小面の回転に伴って、ビームは偏向さ
れ、結像レンズ4を経由してスポット6に集束され、像
担持体5を露光し静電潜像を形成される。この図では示
していないが、形成された静電潜像は、電子写真プロセ
スに従って、現像され紙の上に転写される。
に静電潜像を形成し、電子写真プロセスにより紙上に高
速に印刷を行なう、いわゆるレーザービームプリンタは
コンピューター、ファクシミリ、多機能複写機等の出力
装置として広く用いられてきた。そして、それらの装置
の小型化、低価格化にともなって、レーザービームの光
源として半導体レーザーがおもに用いられるようになっ
てきた。図7は従来の実施例におけるレーザー走査光学
系の概観図を示す。レーザーダイオード1の発光点は半
導体の接合面の端面にある。放射されたレーザービーム
はコリメータレンズ2によって各々略一定の直径を持つ
ビームにコリメートされ、回転多面鏡3の1つの小面に
入射する。ここで小面の回転に伴って、ビームは偏向さ
れ、結像レンズ4を経由してスポット6に集束され、像
担持体5を露光し静電潜像を形成される。この図では示
していないが、形成された静電潜像は、電子写真プロセ
スに従って、現像され紙の上に転写される。
【0003】図8は従来の実施例における走査面と垂直
で光軸を含む光路断面図である。また、回転多面鏡の小
面8に対して光軸をひきのばして描いてある。この図
で、半導体レーザー1から放射されたレーザービームは
拡がり角θで放射される。このビームは焦点距離fcの
コリメータレンズ2によってほぼ平行なビームに整形さ
れ、倒れ補正レンズ7によって各ビームは回転多面鏡の
小面8の上に一旦集束する。回転多面鏡で偏向されたビ
ームは2つめの倒れ補正レンズ7’を出たビームは再び
平行なビームとなり、焦点距離fiの結像レンズ4によ
って、像担持体上にスポットを結ぶ。走査面と平行な面
内では、倒れ補正レンズ7、7’は光学的パワーを持た
ないため、その面内ではビームは平行なままである。す
なわち、前記回転多面鏡の小面8上にはビームは線像と
して結像する。
で光軸を含む光路断面図である。また、回転多面鏡の小
面8に対して光軸をひきのばして描いてある。この図
で、半導体レーザー1から放射されたレーザービームは
拡がり角θで放射される。このビームは焦点距離fcの
コリメータレンズ2によってほぼ平行なビームに整形さ
れ、倒れ補正レンズ7によって各ビームは回転多面鏡の
小面8の上に一旦集束する。回転多面鏡で偏向されたビ
ームは2つめの倒れ補正レンズ7’を出たビームは再び
平行なビームとなり、焦点距離fiの結像レンズ4によ
って、像担持体上にスポットを結ぶ。走査面と平行な面
内では、倒れ補正レンズ7、7’は光学的パワーを持た
ないため、その面内ではビームは平行なままである。す
なわち、前記回転多面鏡の小面8上にはビームは線像と
して結像する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来用いられ
てきたレーザーダイオードは図9の概念図に示すよう
に、光軸を含み接合面に平行な面と、同じく光軸を含み
接合面に垂直な面では、ビームの拡がり角が大きく異な
っていた。接合面に平行な面での拡がり角θpは通常の
レーザーダイオードの場合、半値全角で約10度にな
る。ところが接合面に垂直な面では拡がり角θtは回折
の影響を受け、半値全角で約30度と大きくなる。さら
にこの拡がり角θt、θpの大きさや、その比(すなわ
ち楕円の長径、短径の比)を自由に設定することも難し
い。また、これにともないビームウエストの位置も平行
面と垂直面ではdだけ異なる。この値を一般に「非点隔
差」と呼ぶ。
てきたレーザーダイオードは図9の概念図に示すよう
に、光軸を含み接合面に平行な面と、同じく光軸を含み
接合面に垂直な面では、ビームの拡がり角が大きく異な
っていた。接合面に平行な面での拡がり角θpは通常の
レーザーダイオードの場合、半値全角で約10度にな
る。ところが接合面に垂直な面では拡がり角θtは回折
の影響を受け、半値全角で約30度と大きくなる。さら
にこの拡がり角θt、θpの大きさや、その比(すなわ
ち楕円の長径、短径の比)を自由に設定することも難し
い。また、これにともないビームウエストの位置も平行
面と垂直面ではdだけ異なる。この値を一般に「非点隔
差」と呼ぶ。
【0005】この非点隔差のためコリメータレンズを出
たビームは、厳密には走査面とその直交する方向のどち
らかあるいは両方とも平行にはならない。そのため、像
担持体上に正確スポットを結像することが出来ず、収差
を持っていた。従来のレーザービームプリンタでは、結
像レンズの焦点距離も長く、スポット径も大きいため、
さほど問題にはならなかったが、近年、高解像度のプリ
ンタへの要求が高まるにつれて、この収差が問題となっ
てきた。これに対する一つの解決方法として、垂直面
内、水平面内に異なるパワーをレンズの組合せなどで構
成したいわゆるアナモフィックレンズを用いて、非点隔
差の補正を行なうビーム整形光学系が提案されている。
しかし、この様なビーム整形光学系は機器のコストダウ
ン、及び小型化に好ましくない。
たビームは、厳密には走査面とその直交する方向のどち
らかあるいは両方とも平行にはならない。そのため、像
担持体上に正確スポットを結像することが出来ず、収差
を持っていた。従来のレーザービームプリンタでは、結
像レンズの焦点距離も長く、スポット径も大きいため、
さほど問題にはならなかったが、近年、高解像度のプリ
ンタへの要求が高まるにつれて、この収差が問題となっ
てきた。これに対する一つの解決方法として、垂直面
内、水平面内に異なるパワーをレンズの組合せなどで構
成したいわゆるアナモフィックレンズを用いて、非点隔
差の補正を行なうビーム整形光学系が提案されている。
しかし、この様なビーム整形光学系は機器のコストダウ
ン、及び小型化に好ましくない。
【0006】次に、ビームの拡がり角が大きいことによ
って生ずる問題を先の図8を用いて説明する。いま、例
えば像面11で100μm(ここでスポット径、ビーム
径は、ビームの断面の強度分布がガウス分布として、ピ
ーク強度に対して1/e2のパワーとなる直径と定義す
る)のスポット6に結像させる場合、fiを200mm
とすれば結像レンズへの入射ビーム径(すなわちコリメ
ート径)Wcは約2mmである。倒れ補正レンズ7、
7’は多面鏡の小面8に対して対称であり、レンズ7’
の出射ビーム径とレンズ7の入射ビーム径は等しい。こ
のビーム径を得るためには、コリメータレンズ2の焦点
距離fcは約3mmとなる。
って生ずる問題を先の図8を用いて説明する。いま、例
えば像面11で100μm(ここでスポット径、ビーム
径は、ビームの断面の強度分布がガウス分布として、ピ
ーク強度に対して1/e2のパワーとなる直径と定義す
る)のスポット6に結像させる場合、fiを200mm
とすれば結像レンズへの入射ビーム径(すなわちコリメ
ート径)Wcは約2mmである。倒れ補正レンズ7、
7’は多面鏡の小面8に対して対称であり、レンズ7’
の出射ビーム径とレンズ7の入射ビーム径は等しい。こ
のビーム径を得るためには、コリメータレンズ2の焦点
距離fcは約3mmとなる。
【0007】このようにコリメータレンズの焦点距離が
短いため、正確に平行なビームを得るためには、半導体
レーザーに対するコリメータレンズの光軸方向の位置の
誤差は極めて小さく調整する必要があった。また、上記
のビームの拡がり角θt、θpも半導体のプロセス上の
要因により大きくばらつくことがあり、結果として平行
化されたビームの径もばらつきを生ずるという問題があ
り、コリメータの後ろにスリットもしくは開口絞りを設
け、ビーム径を絞るようなビーム整形を行なう必要があ
った。さらに、初期的には正確に調整してあっても、使
用時の光学系周辺の温度上昇や径年による部材の変形の
ためコリメータレンズの位置が狂い、やはり、結像スポ
ット径が変動してしまい、画像品質が劣化するという問
題があった。
短いため、正確に平行なビームを得るためには、半導体
レーザーに対するコリメータレンズの光軸方向の位置の
誤差は極めて小さく調整する必要があった。また、上記
のビームの拡がり角θt、θpも半導体のプロセス上の
要因により大きくばらつくことがあり、結果として平行
化されたビームの径もばらつきを生ずるという問題があ
り、コリメータの後ろにスリットもしくは開口絞りを設
け、ビーム径を絞るようなビーム整形を行なう必要があ
った。さらに、初期的には正確に調整してあっても、使
用時の光学系周辺の温度上昇や径年による部材の変形の
ためコリメータレンズの位置が狂い、やはり、結像スポ
ット径が変動してしまい、画像品質が劣化するという問
題があった。
【0008】また、一般に半導体レーザーの偏光は直線
偏光であり、レーザービームの偏光面の方向は半導体レ
ーザーの接合面の傾きによって一意にきまってしまう。
ところが一般に反射面での反射率はその鏡面への入射角
度によってP偏光とS偏光によって反射率が異なる。図
10に金属ミラーのP偏光、S偏光の各々の反射率R
p、Rsを示す。よって回転多面鏡の回転に伴いその鏡
面への入射角が変化するので、P偏光とS偏光の合成と
して表わされるレーザービームの光量も変動してしま
う。特に回転多面鏡での偏向角を大きくとる場合に問題
となる。これを避けるため特開昭58−42025に示
すように偏光面を回転多面鏡の回転軸に対して45゜傾
ける方法も提案されているが、ビームの楕円断面の長軸
の方向も決ってしまうため、この方法を用いることはで
きないか、もしくは1/4λ板等を用いて偏光面を回転
させなくてはならない、という問題点があった。
偏光であり、レーザービームの偏光面の方向は半導体レ
ーザーの接合面の傾きによって一意にきまってしまう。
ところが一般に反射面での反射率はその鏡面への入射角
度によってP偏光とS偏光によって反射率が異なる。図
10に金属ミラーのP偏光、S偏光の各々の反射率R
p、Rsを示す。よって回転多面鏡の回転に伴いその鏡
面への入射角が変化するので、P偏光とS偏光の合成と
して表わされるレーザービームの光量も変動してしま
う。特に回転多面鏡での偏向角を大きくとる場合に問題
となる。これを避けるため特開昭58−42025に示
すように偏光面を回転多面鏡の回転軸に対して45゜傾
ける方法も提案されているが、ビームの楕円断面の長軸
の方向も決ってしまうため、この方法を用いることはで
きないか、もしくは1/4λ板等を用いて偏光面を回転
させなくてはならない、という問題点があった。
【0009】また、一般に半導体レーザーにおいては、
レーザー発振は光共振器を流れる電流が一定値を超えな
ければ生じない。この電流値を「しきい値電流」と呼ぶ
が、従来の半導体レーザーでは数10mAもあり、その
熱によってレーザーの特性、特に発振波長のシフトが生
ずるため、素子の放熱が問題となっていた。
レーザー発振は光共振器を流れる電流が一定値を超えな
ければ生じない。この電流値を「しきい値電流」と呼ぶ
が、従来の半導体レーザーでは数10mAもあり、その
熱によってレーザーの特性、特に発振波長のシフトが生
ずるため、素子の放熱が問題となっていた。
【0010】そこで本発明の目的は、高解像度の走査に
適した、半導体レーザーを用いてレーザービームの走査
をおこなう露光方法であって、1.ビーム整形光学系が
簡素で低コストで、2.コリメータレンズの調整が容易
で、温度、経年劣化の影響を受けず、3.結像スポット
サイズが走査線内で一定であり、4.走査線内でのスポ
ットの光パワーが一定で、5.半導体レーザーの発熱が
少なくレーザーの特性が安定した、レーザービーム走査
装置を用いた画像形成装置を実現することにある。さら
に、コリメータレンズを廃止することで、より一層の簡
素化、低コスト化を行い、信頼性の向上をはかられた画
像形成装置を実現することにある。
適した、半導体レーザーを用いてレーザービームの走査
をおこなう露光方法であって、1.ビーム整形光学系が
簡素で低コストで、2.コリメータレンズの調整が容易
で、温度、経年劣化の影響を受けず、3.結像スポット
サイズが走査線内で一定であり、4.走査線内でのスポ
ットの光パワーが一定で、5.半導体レーザーの発熱が
少なくレーザーの特性が安定した、レーザービーム走査
装置を用いた画像形成装置を実現することにある。さら
に、コリメータレンズを廃止することで、より一層の簡
素化、低コスト化を行い、信頼性の向上をはかられた画
像形成装置を実現することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
画像形成装置は、レーザービームをビーム偏向器を用い
て、像担持体上を走査することによって潜像を形成する
画像形成装置において、前記レーザービームは、位相が
同期して発振する複数の近接した光共振器よりなる発光
部を有する半導体レーザーより放射され、かつ前記レー
ザービームの放射される光軸が前記半導体レーザーの素
子基板面に対し略垂直であり、前記発光部は、反射率の
異なる一対の反射鏡とそれらの間の多層の半導体層と、
前記半導体層のうち少なくともクラッド層が複数本の柱
状に形成されている光共振器と、柱状の前記半導体層の
周囲に埋め込まれたII−VI族化合物半導体エピタキシャ
ル層と、複数本の前記柱状の半導体層に分離する分離溝
を有し、前記II−VI族化合物半導体エピタキシャル層が
前記分離溝に埋め込み形成されて、各柱状の前記半導体
層にそれぞれ光共振器が形成され、前記発光部を構成す
る半導体層のうちの活性層には前記分離溝が到達しない
ことにより、各光共振器での光の位相を同期させること
を特徴とする。本発明の請求項2記載の画像形成装置
は、前記半導体レーザーの前記発光部より出射されるレ
ーザービームは直線偏光であり、かつ前記レーザービー
ムの光軸に直交する断面が楕円状をなし、前記偏光面の
方向が前記楕円の長軸、短軸いずれの方向とも異なるこ
とを特徴とする。本発明の請求項3記載の画像形成装置
は、前記半導体レーザーの前記発光部を構成する前記各
光共振器の偏光面が互いに異なることを特徴とする。本
発明の請求項4記載の画像形成装置は、レーザービーム
をビーム偏向器を用いて、像担持体上を走査することに
よって潜像を形成する画像形成装置において、前記レー
ザービームを射出する半導体レーザーは、基板面に対し
て略垂直方向に光が進行するように光共振器が構成さ
れ、かつ前記半導体レーザーから射出される前記レーザ
ービームが前記半導体レーザーの基板面に対して略垂直
であり、さらにまた前記半導体レーザーは1つの発光部
が位相同期して発振する複数の光 共振器よりなる位相同
期型面発光半導体レーザーであって、前記半導体レーザ
ーから射出されるレーザービームは前記レーザービーム
の走査方向にその長軸が一致するような楕円状の断面形
状を有し、かつ前記潜像担持体上に結像するスポットは
前記レーザービームの走査方向にその短軸が一致するよ
うな楕円スポットをなすことを特徴とする。
画像形成装置は、レーザービームをビーム偏向器を用い
て、像担持体上を走査することによって潜像を形成する
画像形成装置において、前記レーザービームは、位相が
同期して発振する複数の近接した光共振器よりなる発光
部を有する半導体レーザーより放射され、かつ前記レー
ザービームの放射される光軸が前記半導体レーザーの素
子基板面に対し略垂直であり、前記発光部は、反射率の
異なる一対の反射鏡とそれらの間の多層の半導体層と、
前記半導体層のうち少なくともクラッド層が複数本の柱
状に形成されている光共振器と、柱状の前記半導体層の
周囲に埋め込まれたII−VI族化合物半導体エピタキシャ
ル層と、複数本の前記柱状の半導体層に分離する分離溝
を有し、前記II−VI族化合物半導体エピタキシャル層が
前記分離溝に埋め込み形成されて、各柱状の前記半導体
層にそれぞれ光共振器が形成され、前記発光部を構成す
る半導体層のうちの活性層には前記分離溝が到達しない
ことにより、各光共振器での光の位相を同期させること
を特徴とする。本発明の請求項2記載の画像形成装置
は、前記半導体レーザーの前記発光部より出射されるレ
ーザービームは直線偏光であり、かつ前記レーザービー
ムの光軸に直交する断面が楕円状をなし、前記偏光面の
方向が前記楕円の長軸、短軸いずれの方向とも異なるこ
とを特徴とする。本発明の請求項3記載の画像形成装置
は、前記半導体レーザーの前記発光部を構成する前記各
光共振器の偏光面が互いに異なることを特徴とする。本
発明の請求項4記載の画像形成装置は、レーザービーム
をビーム偏向器を用いて、像担持体上を走査することに
よって潜像を形成する画像形成装置において、前記レー
ザービームを射出する半導体レーザーは、基板面に対し
て略垂直方向に光が進行するように光共振器が構成さ
れ、かつ前記半導体レーザーから射出される前記レーザ
ービームが前記半導体レーザーの基板面に対して略垂直
であり、さらにまた前記半導体レーザーは1つの発光部
が位相同期して発振する複数の光 共振器よりなる位相同
期型面発光半導体レーザーであって、前記半導体レーザ
ーから射出されるレーザービームは前記レーザービーム
の走査方向にその長軸が一致するような楕円状の断面形
状を有し、かつ前記潜像担持体上に結像するスポットは
前記レーザービームの走査方向にその短軸が一致するよ
うな楕円スポットをなすことを特徴とする。
【0012】
【0013】
【作用】本発明の画像形成装置によれば、半導体レーザ
ーの複数の光共振器からなる発光部から放射されたレー
ザービームをコリメータレンズで平行化し、回転多面鏡
などのビーム偏向器で偏向し、結像光学系を介して、像
担持体上にスポットを結像させ光書込を行なう。
ーの複数の光共振器からなる発光部から放射されたレー
ザービームをコリメータレンズで平行化し、回転多面鏡
などのビーム偏向器で偏向し、結像光学系を介して、像
担持体上にスポットを結像させ光書込を行なう。
【0014】この半導体レーザーの発光部において、複
数の光共振器を非常に近接して形成すると互いのもれ光
が干渉しあい、これら複数の光共振器の中で同期してレ
ーザー発振し、各々の出射窓からは波面のそろったレー
ザービームが放射されるため、見かけ上それらの複数の
光共振器が1つの出射面積の大きな光共振器として動作
し、レーザービームの拡がり角は非常に小さくなる。よ
って、半導体レーザーからコリメータレンズまでの距離
を大きく取るかもしくは、コリメータレンズそのものを
なくすことも可能となる。
数の光共振器を非常に近接して形成すると互いのもれ光
が干渉しあい、これら複数の光共振器の中で同期してレ
ーザー発振し、各々の出射窓からは波面のそろったレー
ザービームが放射されるため、見かけ上それらの複数の
光共振器が1つの出射面積の大きな光共振器として動作
し、レーザービームの拡がり角は非常に小さくなる。よ
って、半導体レーザーからコリメータレンズまでの距離
を大きく取るかもしくは、コリメータレンズそのものを
なくすことも可能となる。
【0015】さらに、II−VI族化合物半導体を埋め込み
層に用いた半導体レーザーを用いると、電流及び光を効
率的に光共振器内に閉じこめることができ、レーザー発
振のためのしきい値電流が低く熱損失が少ない。
層に用いた半導体レーザーを用いると、電流及び光を効
率的に光共振器内に閉じこめることができ、レーザー発
振のためのしきい値電流が低く熱損失が少ない。
【0016】上記の半導体レーザーは、発光部が複数の
光共振器から構成されているが、その偏光面は各共振器
の形状によって決まり、複数の光共振器から合成して得
られるレーザービームの断面形状は個々の共振器の並び
方に依存する。すなわち、レーザービームの断面形状と
偏光面の方向を独立に制御できる。
光共振器から構成されているが、その偏光面は各共振器
の形状によって決まり、複数の光共振器から合成して得
られるレーザービームの断面形状は個々の共振器の並び
方に依存する。すなわち、レーザービームの断面形状と
偏光面の方向を独立に制御できる。
【0017】
【実施例】本発明の一実施例を以下に説明する。図2は
本発明の一実施例における画像形成装置の印刷プロセス
を示した図である。転写材101上に印刷結果を得るプ
ロセスはいわゆる電子写真プロセスによっている。像担
持体5には、半導体レーザーを光源に用いた電子写真プ
リンタでは長波長側に増感した有機感光体(OPC)が
多く用いられる。この像担持体5はまず、帯電器102
で一定の表面電位に帯電されたのち、レーザービーム走
査装置103によって光書込すなわち露光が行なわれ
る。このレーザービーム走査装置103から画像情報に
従って光強度が変調されたレーザービーム104が像担
持体5を軸方向に走査し、露光部のみに表面電位を打ち
消す電荷を発生させ、その部分の表面電位の絶対値は小
さくなる。結果として像担持体上には画像に応じた表面
電位の分布、すなわち静電潜像が形成される。静電潜像
は現像器105によって表面電位によって選択的に現像
剤を付着させることによって現像される。この現像剤は
転写器106によって転写材101(通常は紙)に転写
される。転写材101は、定着器107によって熱圧力
定着され排出される。
本発明の一実施例における画像形成装置の印刷プロセス
を示した図である。転写材101上に印刷結果を得るプ
ロセスはいわゆる電子写真プロセスによっている。像担
持体5には、半導体レーザーを光源に用いた電子写真プ
リンタでは長波長側に増感した有機感光体(OPC)が
多く用いられる。この像担持体5はまず、帯電器102
で一定の表面電位に帯電されたのち、レーザービーム走
査装置103によって光書込すなわち露光が行なわれ
る。このレーザービーム走査装置103から画像情報に
従って光強度が変調されたレーザービーム104が像担
持体5を軸方向に走査し、露光部のみに表面電位を打ち
消す電荷を発生させ、その部分の表面電位の絶対値は小
さくなる。結果として像担持体上には画像に応じた表面
電位の分布、すなわち静電潜像が形成される。静電潜像
は現像器105によって表面電位によって選択的に現像
剤を付着させることによって現像される。この現像剤は
転写器106によって転写材101(通常は紙)に転写
される。転写材101は、定着器107によって熱圧力
定着され排出される。
【0018】本発明の1実施例を以下に説明する。図1
は本発明の一実施例によるレーザー走査光学系の概観図
を示す。図2に示したレーザービーム走査装置103で
はレーザービーム104は折り曲げられて下方に出射す
る場合を想定していたが、ここでは説明のため単純化し
て描いてある。ここで半導体レーザー21は、接合面対
して垂直な方向にレーザービームを放射する。このビー
ムはコリメータ2によって所定のビーム直径を持つビー
ムにコリメートされる。このビームは回転多面鏡3の1
小面に入射し、その回転に伴って偏向される。結像レン
ズ4を通過したビームは像担持体5上でスポット6に結
像する。すなわち、この図で半導体レーザー以外の部分
は従来の実施例の場合を示す図7と同一な構成である。
は本発明の一実施例によるレーザー走査光学系の概観図
を示す。図2に示したレーザービーム走査装置103で
はレーザービーム104は折り曲げられて下方に出射す
る場合を想定していたが、ここでは説明のため単純化し
て描いてある。ここで半導体レーザー21は、接合面対
して垂直な方向にレーザービームを放射する。このビー
ムはコリメータ2によって所定のビーム直径を持つビー
ムにコリメートされる。このビームは回転多面鏡3の1
小面に入射し、その回転に伴って偏向される。結像レン
ズ4を通過したビームは像担持体5上でスポット6に結
像する。すなわち、この図で半導体レーザー以外の部分
は従来の実施例の場合を示す図7と同一な構成である。
【0019】この様な特性を持つ半導体レーザーには、
いわゆる平面発光型の半導体レーザーを用いるのが好ま
しい。本発明では、中でも、1つの発光部が位相同期し
て発振する複数の光共振器よりなる、位相同期型面発光
半導体レーザーを用いる。図3(a)に、位相同期型面
発光半導体レーザーの概観図、図3(b)に同じく断面
図を示す。各光共振器41の内部では光は反射鏡33の
間で反射し光発振している。さらに、各共振器41は非
常に近接して置かれかつ、互いの光が干渉しあい、光の
波面の位相は同期している。したがって、各光共振器4
1の出射部34からのレーザービームはほぼ平面波で位
相も揃っているため、全体としてはあたかも1つの大き
な出射部を持つような発光部として作用する。従って、
レーザーとしては見かけ上、大きな面積から放射される
ため、ビームの拡がり角が非常に小さいものにすること
が可能となる。
いわゆる平面発光型の半導体レーザーを用いるのが好ま
しい。本発明では、中でも、1つの発光部が位相同期し
て発振する複数の光共振器よりなる、位相同期型面発光
半導体レーザーを用いる。図3(a)に、位相同期型面
発光半導体レーザーの概観図、図3(b)に同じく断面
図を示す。各光共振器41の内部では光は反射鏡33の
間で反射し光発振している。さらに、各共振器41は非
常に近接して置かれかつ、互いの光が干渉しあい、光の
波面の位相は同期している。したがって、各光共振器4
1の出射部34からのレーザービームはほぼ平面波で位
相も揃っているため、全体としてはあたかも1つの大き
な出射部を持つような発光部として作用する。従って、
レーザーとしては見かけ上、大きな面積から放射される
ため、ビームの拡がり角が非常に小さいものにすること
が可能となる。
【0020】また、面発光半導体レーザーではその発光
部すなわち共振器の素子基板面内での断面積が大きくな
ると、0次モードだけではなく、高次のモードの発振が
始まり、結像したスポットの光量分布もいくつものピー
クを持ち、像担持体上に静電潜像を作るのには甚だ好ま
しくない。ところが、本発明の画像形成装置で用いる、
位相同期型面発光半導体レーザーでは、個々の光共振器
の、光が往復する方向に直交する断面積は小さいため、
0次モードで発振し、高次のモードの発振は起こらな
い。
部すなわち共振器の素子基板面内での断面積が大きくな
ると、0次モードだけではなく、高次のモードの発振が
始まり、結像したスポットの光量分布もいくつものピー
クを持ち、像担持体上に静電潜像を作るのには甚だ好ま
しくない。ところが、本発明の画像形成装置で用いる、
位相同期型面発光半導体レーザーでは、個々の光共振器
の、光が往復する方向に直交する断面積は小さいため、
0次モードで発振し、高次のモードの発振は起こらな
い。
【0021】さらにより望ましいのは発光部の周囲にII
−VI族化合物半導体を埋め込んだ面発光型の半導体レー
ザーである。図4はこの面発光型半導体レーザーの発光
部を構成する1つの光共振器の断面図である。図4にお
いてGaAs基板22の上にまず組成の違う2種のAl
GaAs層を数10層積層した半導体多層膜反射層23
を形成し、その上にそれぞれAlGaAsからなるクラ
ッド層24、活性層25、クラッド層26、コンタクト
層27を積層し、最後にSiO 2 誘電体多組膜反射層2
8が形成されている。またGaAs基板22の裏面全体
及び、表面の誘電体多層膜反射層のまわりに窓状の電極
29、30が形成されており全体が光共振器を構成して
いる。活性層で発生した光は基板面と垂直方向に、上下
の反射層27、23の間を往復し発振するので、そのレ
ーザービーム31の光軸は基板面に対してほぼ垂直とな
る。光共振器の回りには埋め込み層32としてII−VI族
の化合物半導体が埋め込まれている。II−VI族の化合物
半導体としては、II族元素としてZn、Cd、Hg、
VI族元素としてO、S、Se、Teを2〜4元素組み
合わせ、のた、その化合物の格子定数を前記のクラッド
層24、活性層25、クラッド層26からなる半導体層
の格子定数に合わせるのが望ましい。このII−VI族の化
合物半導体は電気抵抗が非常に大きいため、電流を光共
振器のなかに効率的に閉じこめると同時に、光共振器を
構成しているAlGaAs半導体層とは屈折率に差があ
るため、光共振器の内部で素子の基板面に垂直もしくは
それに近い角度で進む光はこの埋め込み層32との界面
で全反射し効率的に閉じこめられる。このため、このよ
うな半導体レーザーを用いれば、従来の半導体レーザー
に比べて大変小さい電流でレーザー発振が始まる。すな
わち、しきい値電流が低く、素子基板での損失熱量が少
ない。
−VI族化合物半導体を埋め込んだ面発光型の半導体レー
ザーである。図4はこの面発光型半導体レーザーの発光
部を構成する1つの光共振器の断面図である。図4にお
いてGaAs基板22の上にまず組成の違う2種のAl
GaAs層を数10層積層した半導体多層膜反射層23
を形成し、その上にそれぞれAlGaAsからなるクラ
ッド層24、活性層25、クラッド層26、コンタクト
層27を積層し、最後にSiO 2 誘電体多組膜反射層2
8が形成されている。またGaAs基板22の裏面全体
及び、表面の誘電体多層膜反射層のまわりに窓状の電極
29、30が形成されており全体が光共振器を構成して
いる。活性層で発生した光は基板面と垂直方向に、上下
の反射層27、23の間を往復し発振するので、そのレ
ーザービーム31の光軸は基板面に対してほぼ垂直とな
る。光共振器の回りには埋め込み層32としてII−VI族
の化合物半導体が埋め込まれている。II−VI族の化合物
半導体としては、II族元素としてZn、Cd、Hg、
VI族元素としてO、S、Se、Teを2〜4元素組み
合わせ、のた、その化合物の格子定数を前記のクラッド
層24、活性層25、クラッド層26からなる半導体層
の格子定数に合わせるのが望ましい。このII−VI族の化
合物半導体は電気抵抗が非常に大きいため、電流を光共
振器のなかに効率的に閉じこめると同時に、光共振器を
構成しているAlGaAs半導体層とは屈折率に差があ
るため、光共振器の内部で素子の基板面に垂直もしくは
それに近い角度で進む光はこの埋め込み層32との界面
で全反射し効率的に閉じこめられる。このため、このよ
うな半導体レーザーを用いれば、従来の半導体レーザー
に比べて大変小さい電流でレーザー発振が始まる。すな
わち、しきい値電流が低く、素子基板での損失熱量が少
ない。
【0022】また、面発光半導体レーザーでは、レーザ
ービームの出射部の断面積(ニア・フィールド・パター
ン)が、従来の端面発光型の半導体レーザーに比べて比
較的大きくとれるため、レーザービームの拡がり角は小
さくなる。この拡がり角の大きさは出射窓の面積で決ま
るが、その面積はエッチング等で正確に制御できるた
め、拡がり角も一定にすることができる。さらに、レー
ザービームの拡がり角の縦横すなわち楕円断面ビームの
長径と短径の比もこの出射窓の形状で随意に設定でき
る。例えば、完全な円形窓にすれば、等方的な拡がり角
を持つ円形断面のレーザービームが得られる。従って、
光軸方向の断面によるビームの非点隔差も少ない。
ービームの出射部の断面積(ニア・フィールド・パター
ン)が、従来の端面発光型の半導体レーザーに比べて比
較的大きくとれるため、レーザービームの拡がり角は小
さくなる。この拡がり角の大きさは出射窓の面積で決ま
るが、その面積はエッチング等で正確に制御できるた
め、拡がり角も一定にすることができる。さらに、レー
ザービームの拡がり角の縦横すなわち楕円断面ビームの
長径と短径の比もこの出射窓の形状で随意に設定でき
る。例えば、完全な円形窓にすれば、等方的な拡がり角
を持つ円形断面のレーザービームが得られる。従って、
光軸方向の断面によるビームの非点隔差も少ない。
【0023】ところで、通常のレーザービームプリンタ
ーでは、像担持体上でのレーザービームの結像スポット
の形状は走査方向に短軸が一致するような楕円状とする
事が多い。これは、走査方向には点灯時間だけスポット
が移動し像が長く伸びるのを補正するためである。その
ためには結像光学系に入射するレーザービームの断面形
状は、逆に走査方向に長軸をもつ楕円であることが望ま
しい。上記で述べたように、面発光の半導体レーザーで
は出射ビームの楕円比を自由に制御できるので、特別な
光学系を用いなくとも、走査面に長軸を有し、適切な長
軸と短軸の比を持つような断面をもつレーザービームを
結像光学系に入射させることができる。以下に、この位
相同期型面発光半導体レーザーの発光部の一部断面図を
図5に示す。ここでは複数の光共振器が非常に狭い間隔
で隣接しており、埋め込み層32の下部は活性層25に
達していないため、このクラッド層26の隙間を介して
隣接する光共振器から漏れる光が互いに影響し、同位相
で発振する。このためこの隣接する複数の光共振器があ
たかも1つの光共振器のように動作する。よって、各光
共振器の出射光の波面が揃っていいるため、面状のレー
ザー放射源として作用し、その発光部の見かけ上の面積
は大きくなるため、レーザービームの拡がり角は非常に
小さく、半値全角で2度以下にすることも可能である。
ーでは、像担持体上でのレーザービームの結像スポット
の形状は走査方向に短軸が一致するような楕円状とする
事が多い。これは、走査方向には点灯時間だけスポット
が移動し像が長く伸びるのを補正するためである。その
ためには結像光学系に入射するレーザービームの断面形
状は、逆に走査方向に長軸をもつ楕円であることが望ま
しい。上記で述べたように、面発光の半導体レーザーで
は出射ビームの楕円比を自由に制御できるので、特別な
光学系を用いなくとも、走査面に長軸を有し、適切な長
軸と短軸の比を持つような断面をもつレーザービームを
結像光学系に入射させることができる。以下に、この位
相同期型面発光半導体レーザーの発光部の一部断面図を
図5に示す。ここでは複数の光共振器が非常に狭い間隔
で隣接しており、埋め込み層32の下部は活性層25に
達していないため、このクラッド層26の隙間を介して
隣接する光共振器から漏れる光が互いに影響し、同位相
で発振する。このためこの隣接する複数の光共振器があ
たかも1つの光共振器のように動作する。よって、各光
共振器の出射光の波面が揃っていいるため、面状のレー
ザー放射源として作用し、その発光部の見かけ上の面積
は大きくなるため、レーザービームの拡がり角は非常に
小さく、半値全角で2度以下にすることも可能である。
【0024】従って位相同期型面発光半導体レーザーで
は、レーザービームの拡がり角が従来の半導体レーザー
に比べて小さくなるが、これを従来の実施例と対比して
説明する。例えばレーザービームの拡がり角を半値全角
で2度とし、従来の実施例と同じく直径2mmのビーム
径で結像光学系に入射させるとするとコリメータレンズ
の焦点距離fcは約35mmになる。このようにコリメ
ータレンズ2の焦点距離fcが長くすることができるの
で、半導体レーザー21に対するコリメータレンズ2の
距離の調整余裕が増す。
は、レーザービームの拡がり角が従来の半導体レーザー
に比べて小さくなるが、これを従来の実施例と対比して
説明する。例えばレーザービームの拡がり角を半値全角
で2度とし、従来の実施例と同じく直径2mmのビーム
径で結像光学系に入射させるとするとコリメータレンズ
の焦点距離fcは約35mmになる。このようにコリメ
ータレンズ2の焦点距離fcが長くすることができるの
で、半導体レーザー21に対するコリメータレンズ2の
距離の調整余裕が増す。
【0025】さらにレーザービームの拡がり角を極端に
小さくすると、半導体レーザーから回転多面鏡に至りさ
らに結像光学系にいたる距離の間に、レーザービームの
大きさはあまり広がらず、結像光学系の入射面において
も、所要の結像スポット径を得るのに十分な小ささにで
きる。すなわち、通常のレーザー走査光学系のように所
要のコリメート径に、レーザービームをコリメート(平
行化)するコリメータレンズが不要となる。但し、回転
多面鏡の偏向角に応じて光路長が変化し、結像光学系に
入射するレーザービームの大きさも変化して行くので、
それを補正する光学系が必要になる。しかし、そのよう
な光学的機能は結像光学系にもたせることは容易である
ので、全体の光学系の構成要素は少なくなる。
小さくすると、半導体レーザーから回転多面鏡に至りさ
らに結像光学系にいたる距離の間に、レーザービームの
大きさはあまり広がらず、結像光学系の入射面において
も、所要の結像スポット径を得るのに十分な小ささにで
きる。すなわち、通常のレーザー走査光学系のように所
要のコリメート径に、レーザービームをコリメート(平
行化)するコリメータレンズが不要となる。但し、回転
多面鏡の偏向角に応じて光路長が変化し、結像光学系に
入射するレーザービームの大きさも変化して行くので、
それを補正する光学系が必要になる。しかし、そのよう
な光学的機能は結像光学系にもたせることは容易である
ので、全体の光学系の構成要素は少なくなる。
【0026】面発光形の半導体レーザーにおいても一般
的に、出射ビームは直線偏光になる。その方向は共振器
の素子基板面内の平面形状によって決まり、おおむねは
平面形状の長手方向に偏光面が一致する。例えば楕円状
の共振器形状にすればその長軸方向が偏光面になる。前
述のように位相同期型の半導体レーザーにおいては発光
部は複数の位相同期して発振する光共振器から構成され
ている。このとき出射ビームの断面形状はその合成され
た形状となるため、個々の光共振器の並べ方によって出
射ビームの断面形状を自由に設定できる。この場合も偏
光面の向きは個々の共振器の平面形状で決まるので、例
えば合成された楕円のレーザービームを得る場合でもそ
の長軸と偏光面の方向を独立に設定できる。図6(a)
はこの様子を模式的に示したもので発光部をビーム出射
側からみた平面図である。4つの位相同期して発振して
いる楕円状断面の光共振器41が1つの発光部42を構
成しており、個々の共振器の偏光面43は図では45度
傾いているが、合成して得られる楕円状のレーザービー
ムの長軸は上下方向になる。また図6(b)に示すよう
に個々の光共振器41の偏光面43の方向を互いに異な
る角度で配置すると、その合成された出射ビームは近似
的に円偏光になる。
的に、出射ビームは直線偏光になる。その方向は共振器
の素子基板面内の平面形状によって決まり、おおむねは
平面形状の長手方向に偏光面が一致する。例えば楕円状
の共振器形状にすればその長軸方向が偏光面になる。前
述のように位相同期型の半導体レーザーにおいては発光
部は複数の位相同期して発振する光共振器から構成され
ている。このとき出射ビームの断面形状はその合成され
た形状となるため、個々の光共振器の並べ方によって出
射ビームの断面形状を自由に設定できる。この場合も偏
光面の向きは個々の共振器の平面形状で決まるので、例
えば合成された楕円のレーザービームを得る場合でもそ
の長軸と偏光面の方向を独立に設定できる。図6(a)
はこの様子を模式的に示したもので発光部をビーム出射
側からみた平面図である。4つの位相同期して発振して
いる楕円状断面の光共振器41が1つの発光部42を構
成しており、個々の共振器の偏光面43は図では45度
傾いているが、合成して得られる楕円状のレーザービー
ムの長軸は上下方向になる。また図6(b)に示すよう
に個々の光共振器41の偏光面43の方向を互いに異な
る角度で配置すると、その合成された出射ビームは近似
的に円偏光になる。
【0027】先にも述べたように通常のレーザービーム
プリンターでは、像担持体上でのレーザービームの結像
スポットの形状は走査方向に短軸が一致するような楕円
状とする事が多い。そこで前述の様にレーザービームの
偏光面の向きを楕円ビーム断面の長軸方向と45度傾け
た場合、出射ビームの長軸を走査方向に一致させるよう
に半導体レーザーを配置すれば、その偏光面はビーム走
査面とは45度傾いており、その結果回転多面鏡の回転
軸に対しても偏光面は45度傾いており、図10に示し
たような回転多面鏡への入射角による反射率の差を受け
にくい。このことは前記のほぼ円偏光である楕円断面の
レーザービームでも同様である。なお、光学系の構成に
よっては、半導体レーザーを出射するレーザービームの
短軸を走査方向に一致させる場合もあるが、全く同様の
効果を発揮する。
プリンターでは、像担持体上でのレーザービームの結像
スポットの形状は走査方向に短軸が一致するような楕円
状とする事が多い。そこで前述の様にレーザービームの
偏光面の向きを楕円ビーム断面の長軸方向と45度傾け
た場合、出射ビームの長軸を走査方向に一致させるよう
に半導体レーザーを配置すれば、その偏光面はビーム走
査面とは45度傾いており、その結果回転多面鏡の回転
軸に対しても偏光面は45度傾いており、図10に示し
たような回転多面鏡への入射角による反射率の差を受け
にくい。このことは前記のほぼ円偏光である楕円断面の
レーザービームでも同様である。なお、光学系の構成に
よっては、半導体レーザーを出射するレーザービームの
短軸を走査方向に一致させる場合もあるが、全く同様の
効果を発揮する。
【0028】以上に説明した実施例は、本発明の一実施
例に過ぎず、例えば偏向器として回転多面鏡ではなく、
ガルバノミラーやホログラムディスクを用いても同様の
効果を有する。また、コリメータレンズ、倒れ補正レン
ズ、集束レンズの有無、構成や、相対位置関係が変わっ
ても本発明の効果は同じく発揮される。
例に過ぎず、例えば偏向器として回転多面鏡ではなく、
ガルバノミラーやホログラムディスクを用いても同様の
効果を有する。また、コリメータレンズ、倒れ補正レン
ズ、集束レンズの有無、構成や、相対位置関係が変わっ
ても本発明の効果は同じく発揮される。
【0029】また、本発明の画像形成装置の応用範囲
は、プリンタ、複写機等の印刷装置のみならず、ファク
シミリ、ディスプレイにても全く同様な効果を有するこ
とは言うまでもない。
は、プリンタ、複写機等の印刷装置のみならず、ファク
シミリ、ディスプレイにても全く同様な効果を有するこ
とは言うまでもない。
【0030】
【発明の効果】以上に述べたように本発明の画像形成装
置においては、半導体レーザーに位相同期型面発光半導
体レーザーを用いることにより、 1.レーザービームの拡がり角が小さくなり、コリメー
タレンズと半導体レーザーの距離を大きく取れるため、
コリメータレンズの光軸方向の調整余裕が増し、生産性
が上がると同時に、径年劣化や使用時の温度変動の影響
を受けずに一定のスポット径で、露光が可能となり、画
像品質が向上する。また、さらに拡がり角を小さくでき
る場合には、コリメータレンズそのものを廃止すること
ができ、より一層低価格化が可能となると同時に、信頼
性が増す。
置においては、半導体レーザーに位相同期型面発光半導
体レーザーを用いることにより、 1.レーザービームの拡がり角が小さくなり、コリメー
タレンズと半導体レーザーの距離を大きく取れるため、
コリメータレンズの光軸方向の調整余裕が増し、生産性
が上がると同時に、径年劣化や使用時の温度変動の影響
を受けずに一定のスポット径で、露光が可能となり、画
像品質が向上する。また、さらに拡がり角を小さくでき
る場合には、コリメータレンズそのものを廃止すること
ができ、より一層低価格化が可能となると同時に、信頼
性が増す。
【0031】2.面発光半導体レーザーでは、その特性
上、非点隔差が少なく、ビーム断面の楕円形状(長軸と
短軸の比)を自由に設定できるため、通常これらの補正
に必要な光学系を用いずとも正確なビーム整形が可能と
なる。
上、非点隔差が少なく、ビーム断面の楕円形状(長軸と
短軸の比)を自由に設定できるため、通常これらの補正
に必要な光学系を用いずとも正確なビーム整形が可能と
なる。
【0032】さらに面発光半導体レーザーにII−VI族の
化合物半導体を埋め込み層として用いることにより、低
しきい値電流でのレーザー発振が可能となり、素子の消
費電流の低減が可能となり、素子の発熱によるレーザー
の特性への影響が軽減できる。
化合物半導体を埋め込み層として用いることにより、低
しきい値電流でのレーザー発振が可能となり、素子の消
費電流の低減が可能となり、素子の発熱によるレーザー
の特性への影響が軽減できる。
【0033】また、偏光面を自由に設定できる複数の光
共振器で1つの発光部を構成するため、楕円断面のレー
ザービームを用いる場合に、レーザービームの偏光面の
方向をビーム断面の長軸方向とは独立にかつ任意に制御
でき、回転多面鏡への入射角の違いから生ずる反射率の
差による、レーザービームの走査方向の位置による光量
変動を最小限にとどめることが容易に実現できる。
共振器で1つの発光部を構成するため、楕円断面のレー
ザービームを用いる場合に、レーザービームの偏光面の
方向をビーム断面の長軸方向とは独立にかつ任意に制御
でき、回転多面鏡への入射角の違いから生ずる反射率の
差による、レーザービームの走査方向の位置による光量
変動を最小限にとどめることが容易に実現できる。
【図1】本発明の一実施例によるレーザー走査光学系の
概観図である。
概観図である。
【図2】本発明の一実施例に置ける画像形成装置の印刷
プロセスの概略図である。
プロセスの概略図である。
【図3】本発明の実施例に用いた位相同期型面発光半導
体レーザーの発光部の概観図及び断面図である。
体レーザーの発光部の概観図及び断面図である。
【図4】本発明の実施例に用いた面発光半導体レーザー
の一つの光共振器の断面図である。
の一つの光共振器の断面図である。
【図5】本発明の実施例に用いた位相同期型面発光半導
体レーザーの発光部の一部断面図である。
体レーザーの発光部の一部断面図である。
【図6】本発明の実施例に用いた位相同期型面発光半導
体レーザーの発光部の光共振器の配置図である。
体レーザーの発光部の光共振器の配置図である。
【図7】従来の実施例におけるレーザー走査光学系の概
観図である。
観図である。
【図8】従来の実施例におけるレーザー走査系の走査線
と直角方向の光軸断面図である。
と直角方向の光軸断面図である。
【図9】従来の実施例での半導体レーザーの概念図であ
る。
る。
【図10】一般的な金属ミラーのP偏光、S偏光の反射
率を示す説明図である。
率を示す説明図である。
1、21 半導体レーザー 2 コリメータレンズ 3 回転多面鏡 4 結像レンズ 5 像担持体 6 スポット 7、7’ 倒れ補正レンズ 8 回転多面鏡の小面 10、31 レーザービーム 26 クラッド層 32 埋め込み層 41 光共振器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−44083(JP,A) 特開 平3−155692(JP,A) 特開 平1−264285(JP,A) 特開 平1−289291(JP,A) 特開 昭63−7692(JP,A) 特開 昭58−42025(JP,A) 特開 平4−70711(JP,A) Electron.Lett.Vo l.26 No.1(1990)p.18−19 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50 H04N 1/04 - 1/20
Claims (4)
- 【請求項1】 レーザービームをビーム偏向器を用い
て、像担持体上を走査することによって潜像を形成する
画像形成装置において、 前記レーザービームは、位相が同期して発振する複数の
近接した光共振器よりなる発光部を有する半導体レーザ
ーより放射され、かつ前記レーザービームの放射される
光軸が前記半導体レーザーの素子基板面に対し略垂直で
あり、 前記発光部は、反射率の異なる一対の反射鏡とそれらの
間の多層の半導体層と、前記半導体層のうち少なくとも
クラッド層が複数本の柱状に形成されている光共振器
と、柱状の前記半導体層の周囲に埋め込まれたII−VI族
化合物半導体エピタキシャル層と、複数本の前記柱状の
半導体層に分離する分離溝を有し、 前記II−VI族化合物半導体エピタキシャル層が前記分離
溝に埋め込み形成されて、各柱状の前記半導体層にそれ
ぞれ光共振器が形成され、前記発光部を構成する半導体
層のうちの活性層には前記分離溝が到達しないことによ
り、各光共振器での光の位相を同期させることを特徴と
する画像形成装置。 - 【請求項2】 前記半導体レーザーの前記発光部より出
射されるレーザービームは直線偏光であり、かつ前記レ
ーザービームの光軸に直交する断面が楕円状をなし、前
記偏光面の方向が前記楕円の長軸、短軸いずれの方向と
も異なることを特徴とする請求項1記載の画像形成装
置。 - 【請求項3】 前記半導体レーザーの前記発光部を構成
する前記各光共振器の偏光面が互いに異なることを特徴
とする請求項1記載の画像形成装置。 - 【請求項4】レーザービームをビーム偏向器を用いて、
像担持体上を走査することによって潜像を形成する画像
形成装置において、 前記レーザービームを射出する半導体レーザーは、基板
面に対して略垂直方向に光が進行するように光共振器が
構成され、かつ前記半導体レーザーから射出される前記
レーザービームが前記半導体レーザーの基板面に対して
略垂直であり、 さらにまた前記半導体レーザーは1つの発光部が位相同
期して発振する複数の光共振器よりなる位相同期型面発
光半導体レーザーであって、前記半導体レーザーから射
出されるレーザービームは前記レーザービームの走査方
向にその長軸が一致するような楕円状の断面形状を有
し、かつ前記潜像担持体上に結像するスポットは前記レ
ーザービームの走査方向にその短軸が一致するような楕
円スポットをなすことを特徴とする画像形成装置。
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JP03341592A JP3266926B2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | 画像形成装置 |
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