JPWO2004028934A1 - 貨物流通管理システム及びパレット管理システム、並びにこれらに用いるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びプログラム - Google Patents

貨物流通管理システム及びパレット管理システム、並びにこれらに用いるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びプログラム Download PDF

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Abstract

コンテナによる海上輸送等を用いて流通に掛かる時間を容易に短縮することができ、また短縮するための情報を得ることができ、流通コストを低減することができる貨物流通管理システム、パレット管理システム及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することを課題とする。本システムのサーバコンピュータ1で実行される貨物流通管理システムプログラムは、蓄積手段102、流通状況指示手段103、流通状況出力手段104、手続書類作成手段107、コンテナ格納情報生成手段108、在庫算出手段109、在庫計画手段110、流通期間算出手段112、パレット情報蓄積手段121、パレット情報更新手段122、輸送スケジュール作成手段123及び参照情報送信手段113を備え、流通に掛かる時間を容易に短縮するための情報を得ることができ、流通コストを低減することができる。

Description

本発明は、パレットを必要とする貨物をコンテナに格納して流通する際に用いる貨物流通管理システム及びパレット管理システム、並びにこれらに用いるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びプログラムに関する。更に詳しくは、特に鋼材等の重量物の貨物について、コンテナによる海上輸送を用いて流通に掛かる時間を容易に短縮することができ、また短縮するための情報を得ることができ、流通コストを低減することができ、また得た情報の参照が誰でも容易にできる貨物流通管理システム及びパレット管理システム、並びにこれらに用いるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びプログラムに関する。
鋼材等の重量物を貨物として海上輸送をする場合は、在来船と称される一般貨物船により行われることが多かった。この在来船による輸送は、隔壁によって区分けされた各船倉内にクレーン等を用いて重量物を搬入し、重心のバランスをとりながら積み込んで行われている。このため、荷役が長時間に渡るものとなっていた。また、ショアリング及びラッシング等といわれる貨物の固定作業には、大量の木材によって現物に合わせた固定が行われており、コストと時間が掛かるものとなっていた。
また、輸送対象の貨物は鉄板などで保護されているが、荷役作業や航海中の揺れなどによる損傷が起きやすかった。また、図19に示すように貨物を船倉に直接積み込まれるため湿気等に触れ易く、錆が発生し易い。更に、在来船は不定期便であり、寄港地も定まっておらず流通期間(リードタイムともいう)が長くなりがちであるため、着側は長い流通期間に対処できるよう、大量の在庫を確保及び管理する必要があった。
更に、在来船への貨物の搬出入は屋外で行われるため、雨天等の悪天候下では作業を中止する場合があり、流通期間が更に長くなることがあった。また、1貨物毎にクレーン等を用いて搬出入を行うため、コンテナ単位で行うことに比べて搬出入作業が長時間になり易い。
一方、コンテナ輸送船によるコンテナ輸送は定期便であり、かつ流通期間も短く済むため、重量物の輸送に利用するための検討がされていた。しかし、最も流通していて利用し易いドライコンテナは、重量物の積載が難しい。
また、積載が容易なフラットコンテナ及びオープントップコンテナ等の特殊コンテナは、流通量が少ないため入手がドライコンテナに対して難しい。更に、密閉性が低いため鋼材等の水気により腐蝕等を起こすものは厳重な梱包が必要となる。また、特殊コンテナの海上運賃はドライコンテナより約1.5〜2倍と高く、コストの面からも利用しにくいものとなっている。
更に、コンテナ(特にドライコンテナ)内への貨物の積込み作業(バンニングという)は、コンテナ内が狭いことから人手によることが多かった。特に、重量物の固定は、在来船による輸送と同様に木材を大量に用いて、人手による固定作業が必要であるため、梱包代が高く、梱包時間も長く掛かっていた。また、ドライコンテナへ重量物を積み込む作業は非常に困難であり、一方側からずり動かして押し込む等の粗雑な方法で行われていた。このため、密閉できるドライコンテナを用いることができるにもかかわらず、搬出入時の取扱いに耐えられるように厳重な梱包を必要としていた。
このような問題を解決するため、重量物の搬出入を容易するためのパレット(特許文献1、2を参照。)や、ドライコンテナに搬出入するための搬送装置及び搬送方法(特許文献3を参照。)等を提案している。
特許文献1:特開平7−242237号公報(第6頁、第7図)
特許文献2:特開平11−342945号公報(第4−6頁、第5図)
特許文献3:特開平11−349115号公報(第8−11頁、第31図)
特許文献4:特開2001−225911号公報(第2−5頁、第2図)
しかし、このような重量物を搬送するためのパレットは、強度などの点から一般のパレットより高価であり、繰り返し使用するために適切な管理の元で運用する必要がある。また、重量物の輸送は一度の輸送量が多く、複数のコンテナに入れて搬送されるため、正確に届けるための管理を行うことが好ましい。
更に、数日から数週間という長期且つ長距離の輸送を行う場合、依頼を行ってから実際に貨物が到着するまでの期間の長さから輸送障害が発生して遅延する場合がある。このため、工場等の受取側は余裕をもった在庫を確保する必要があり、在庫金利等のコストが多く掛かっていたが、従来の物流管理システムでは長期輸送に対する考慮がされていなかった(例えば特許文献4参照。)。
また、受取側の作業効率を高めるため、必要な貨物を必要な分だけ短期間で輸送することが望まれているが、期間を縮めるための資料を提供する手段がこれまでは用意されていなかった。このため、流通業者、船社及びフォアダ等は、短期間で輸送できるようにこの資料を作成する手段を望んでいる。更に、それぞれ、業務の管理のためのシステムを構築しているが、それらシステムに各種情報を再入力する必要があった他、システム自体の管理をそれぞれ行う必要があった。
更に、国外へ輸送を行う場合は通関等に必要な書類を作成する必要があるが、従来は他の書類等から必要な書類へ手書き等で書き写していた。このため、煩雑であり、また書き写し時に間違えてしまうこともあった。
更に、使用したパレットは、パレット滞留によって生じるコスト(関税及び保管費用等)が生じないよう返却する必要があり、通関等に提出するための書類も誤りなく作成する必要があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、コンテナによる海上輸送等を用いて流通に掛かる時間を容易に短縮することができ、また短縮するための情報を得ることができ、流通コストを低減することができる貨物流通管理システム及びパレット管理システム、並びにこれらに用いるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.貨物531をパレット55に積載した積載物53及び/又は空荷の該パレット55であり、コンテナ52内に格納された貨物類51を、発送元21、バンニングセンタ22、デバンニングセンタ25及び発送先26を含む流通拠点2間で流通させることをサーバコンピュータ1により管理する貨物流通管理システムであって、
該各流通拠点2は、該貨物類51をそれぞれ個別に識別する識別情報、及び該流通拠点2の位置情報を少なくとも含む流通状況情報を該サーバコンピュータ1へ送信する流通状況送信手段101を具備する端末7を具備し、
該サーバコンピュータ1は、該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するデータベースを構成する蓄積手段102と、
該流通状況送信手段101から送信される該識別情報及び該流通状況情報を受信し、該受信した該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するように該蓄積手段102に指示し、及び該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を更新するように該蓄積手段102に指示する流通状況指示手段103と、
該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を加工して得られた結果の出力を行う流通状況出力手段104と、を備えることを特徴とする貨物流通管理システム。
2.上記識別情報は、上記コンテナ52内の上記貨物類51の数量及び格納位置を少なくとも具備するコンテナ格納情報を更に備え、
上記サーバコンピュータ1は、該貨物類51を格納した該コンテナ52の総重量及び重心の位置が所定の範囲に収まるコンテナ格納情報を生成するコンテナ格納情報生成手段108を更に備え、
上記積載物53及び/又は上記コンテナ52は上記識別情報を記憶する識別情報記憶媒体54を具備する上記第1項記載の貨物流通管理システム。
3.上記識別情報記憶媒体54は、二次元バーコードである上記第2項記載の貨物流通管理システム。
4.上記サーバコンピュータ1は、上記蓄積手段102に蓄積された上記流通状況情報から流通に必要な手続書類を作成する手続書類作成手段107を更に備える上記第2項に記載の貨物流通管理システム。
5.上記サーバコンピュータ1は、上記各流通拠点2間における上記貨物類51の流通期間を算出する流通期間算出手段112と、
上記蓄積手段102に蓄積された上記流通状況情報から、上記貨物531の在庫情報を算出し、算出した該在庫情報を出力する在庫算出手段109と、
該在庫算出手段109より得た該在庫情報、及び上記流通期間算出手段112より得た上記流通期間を元に上記発送先26の在庫量が所定の範囲内になるように、該発送先26へ該貨物531を供給する計画を作成する在庫計画手段110と、を更に備え、
上記流通期間算出手段は、所定の流通処理要素毎に流通処理期間を求め、これら流通処理期間の合計を流通期間として算出する上記第2項記載の貨物流通管理システム。
6.上記サーバコンピュータ1は、通信回線網6に接続される参照用端末7から送信される参照請求信号に応じて、上記蓄積手段102に蓄積された上記流通状況情報及び/又は流通状況出力手段104の出力結果を該参照用端末7に送信する参照情報送信手段113を更に備え、
上記参照情報送信手段113は、上記参照用端末の参照権限を判別し、該判別の結果に応じて上記流通状況情報の参照可能な範囲を制限する上記第2項記載の貨物流通管理システム。
7.上記サーバコンピュータ1は、上記パレット55の使用履歴及び現在位置を備えるパレット情報を蓄積するパレット情報蓄積手段121と、
上記流通状況出力手段104から出力される上記流通状況情報を基に該パレット情報蓄積手段121に蓄積される該パレット情報を更新するパレット情報更新手段122と、
上記パレット情報蓄積手段121に蓄積される上記パレット情報を参照し、空荷の上記パレット55である空パレット552を有する上記流通拠点2から該空パレット552を必要とする上記流通拠点2へ該空パレット552を供給するよう指示するパレット供給手段106を更に備える上記第2項記載の貨物流通管理システム。
8.上記流通状況出力手段104から出力される上記流通状況情報を基に上記パレット55の利用料金を算出及び請求するパレット利用料請求手段124を備える上記第2項に記載の貨物流通管理システム。
9.上記識別情報記憶媒体54は、積載した上記貨物531の貨物明細情報を含む上記第2項記載の貨物流通管理システム。
10.上記貨物の輸送経路は、コンテナ船による輸送経路が含まれる上記第3項乃至第9項のいずれか一項に記載の貨物流通管理システム。
11.上記貨物は、重量物である上記第10項に記載の貨物流通管理システム。
12.貨物531をパレット55に積載した積載物53及び/又は空荷の該パレット55であり、コンテナ52内に格納された貨物類51を、発送元21及びバンニングセンタ22、並びに輸出先のデバンニングセンタ25及び発送先26を含む流通拠点2間で流通させることをサーバコンピュータ1により管理するために用いられる発送元側貨物流通管理システムであって、
該サーバコンピュータ1は、該貨物類51をそれぞれ個別に識別する識別情報、及び該流通拠点2の位置情報を少なくとも含む流通状況情報を蓄積するデータベースを構成する蓄積手段102と、
該流通状況送信手段101から送信される該識別情報及び該流通状況情報を受信し、該受信した該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するように該蓄積手段102に指示し、及び該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を更新するように該蓄積手段102に指示する流通状況指示手段103と、
該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を加工して得られた結果の出力を行う流通状況出力手段104と、を備えることを特徴とする発送元側貨物流通管理システム。
13.貨物531をパレット55に積載した積載物53及び/又は空荷の該パレット55であり、コンテナ52内に格納された貨物類51を、デバンニングセンタ25及び発送先26、並びに輸入元の発送元21及びバンニングセンタ22を含む流通拠点2間で流通させることをサーバコンピュータ1により管理するために用いられる発送先側貨物流通管理システムであって、
該サーバコンピュータ1は、該貨物類51をそれぞれ個別に識別する識別情報、及び該流通拠点2の位置情報を少なくとも含む流通状況情報を蓄積するデータベースを構成する蓄積手段102と、
該流通状況送信手段101から送信される該識別情報及び該流通状況情報を受信し、該受信した該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するように該蓄積手段102に指示し、及び該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を更新するように該蓄積手段102に指示する流通状況指示手段103と、
該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を加工して得られた結果の出力を行う流通状況出力手段104と、を備えることを特徴とする発送先側貨物流通管理システム。
14.貨物531を発送元21及び発送先26を含む流通拠点2間で流通させるために用いるパレット55をサーバコンピュータ1により管理するパレット管理システムであって、
上記サーバコンピュータ1は、該パレット55の使用履歴及び現在位置を備えるパレット情報を蓄積するパレット情報蓄積手段121と、
該パレット情報蓄積手段121に蓄積される該パレット情報を更新するパレット情報更新手段122と、上記パレット情報蓄積手段121に蓄積される上記パレット情報を参照し、使用されていない空荷の上記パレット55である空パレット552を有する上記流通拠点2から該パレット552を必要とする該流通拠点2へ該空パレット552を供給するよう指示するパレット供給手段106と、
上記パレット情報蓄積手段121に蓄積される上記パレット情報を基に上記パレット552の利用料金を算出及び請求するパレット利用料請求手段124を備えるパレット管理システム。
15.上記第1項、第12項及び第13項のいずれか一項に記載の貨物流通管理システムとしてコンピュータを動作させるためのプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
16.上記第14項に記載のパレット管理システムとしてコンピュータを動作させるためのプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
17.上記第1項、第12項及び第13項のいずれか一項に記載の貨物流通管理システムとしてコンピュータを動作させることを特徴とするプログラム。
18.上記第14項に記載のパレット管理システムとしてコンピュータを動作させることを特徴とするプログラム。
19.貨物531を含み、コンテナ52内に格納された貨物類51を、発送元21、バンニングセンタ22、デバンニングセンタ25及び発送先26を含む流通拠点2間で流通させることをサーバコンピュータ1により管理する貨物流通管理システムであって、
該各流通拠点2は、該貨物類51をそれぞれ個別に識別する識別情報、及び該流通拠点2の位置情報を少なくとも含む流通状況情報を該サーバコンピュータ1へ送信する流通状況送信手段101を具備する端末7を具備し、
該サーバコンピュータ1は、該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するデータベースを構成する蓄積手段102と、
該流通状況送信手段101から送信される該識別情報及び該流通状況情報を受信し、該受信した該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するように該蓄積手段102に指示し、及び該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を更新するように該蓄積手段102に指示する流通状況指示手段103と、
該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を加工して得られた結果の出力を行う流通状況出力手段104と、
該各流通拠点2間における該貨物類51の流通期間を算出する流通期間算出手段112とを備え、
上記流通期間算出手段は、所定の流通処理要素毎に流通処理期間を求め、これら流通処理期間の合計を流通期間として算出することを特徴とする貨物流通管理システム。
20.上記サーバコンピュータ1は、上記蓄積手段102に蓄積された上記流通状況情報から、上記貨物531の在庫情報を算出し、算出した該在庫情報を出力する在庫算出手段109と、
該在庫算出手段109より得た該在庫情報、及び上記流通期間算出手段112より得た上記流通期間を元に上記発送先26の在庫量が所定の範囲内になるように、該発送先26へ該貨物531を供給する計画を作成する在庫計画手段110と、を備える上記第19項記載の貨物流通管理システム。
21.貨物531を含み、コンテナ52内に格納された貨物類51を、発送元21及びバンニングセンタ22、並びに輸出先のデバンニングセンタ25及び発送先26を含む流通拠点2間で流通させることをサーバコンピュータ1により管理するために用いられる発送元側貨物流通管理システムであって、
該サーバコンピュータ1は、該貨物類51をそれぞれ個別に識別する識別情報、及び該流通拠点2の位置情報を少なくとも含む流通状況情報を蓄積するデータベースを構成する蓄積手段102と、
該流通状況送信手段101から送信される該識別情報及び該流通状況情報を受信し、該受信した該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するように該蓄積手段102に指示し、及び該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を更新するように該蓄積手段102に指示する流通状況指示手段103と、
該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を加工して得られた結果の出力を行う流通状況出力手段104と、
該各流通拠点2間における該貨物類51の流通期間を算出する流通期間算出手段112とを備えることを特徴とする発送元側貨物流通管理システム。
22.貨物531を含み、コンテナ52内に格納された貨物類51、をデバンニングセンタ25及び発送先26、並びに輸入元の発送元21及びバンニングセンタ22を含む流通拠点2間で流通させることをサーバコンピュータ1により管理するために用いられる発送先側貨物流通管理システムであって、
該サーバコンピュータ1は、該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するデータベースを構成する蓄積手段102と、
該流通状況送信手段101から送信される該識別情報及び該流通状況情報を受信し、該受信した該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するように該蓄積手段102に指示し、及び該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を更新するように該蓄積手段102に指示する流通状況指示手段103と、
該各流通拠点2間における該貨物類51の流通期間を算出する流通期間算出手段112とを備えることを特徴とする発送先側貨物流通管理システム。
23.上記第19項、第21項及び第22項のいずれか一項に記載の貨物流通管理システムとしてコンピュータを動作させるためのプログラムを記憶したことを特徴するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
24.上記第19項、第21項乃び第22項のいずれか一項に記載の貨物流通管理システムとしてコンピュータを動作させることを特徴とするプログラム。
発明の効果
本貨物流通管理システムによれば、貨物類のそれぞれに識別情報をもたせ、その流通位置を把握できるようにしたため、適切な流通管理を行うための情報を得ることができる。
また、識別情報を用いてコンテナ内にバランス良くバンニングを行うためのコンテナ格納情報の生成を行う場合は、貨物類のバンニングの準備が容易となる。
更に、貨物類及びコンテナに識別情報の詳細を記憶させた識別情報記憶媒体を設ける場合は、誤流通等を防止することができる。また、識別情報記憶媒体に二次元バーコードを用いる場合は、通信回線網が不調であったり未到達であったりする流通拠点でも識別情報の参照を行い、高度な処理を行うことができる。
更に、手続書類作成手段を備える場合は、通関等に必要な書類を同時に作成することができ、書き写し等による間違いを防いだり、作成の手間を減らしたりすることができる。
また、流通期間算出手段を備える場合は、貨物類が流通拠点間を輸送される期間を個々に求めることができ、流通期間を改善するために必要な情報を求めることができる。更に、この情報を用いることによって、発送先の在庫を減らし、流通期間を短縮させることによって、物流コスト削減することができる。
また、流通処理要素毎に流通処理期間を求める場合は、複数の流通経路があっても容易に流通期間を求めることができる。
更に、在庫計画手段を備える場合は、発送先の在庫を適切な量に保つことができる貨物類の発送計画を作成することができる。
流通に掛かる日数を容易に把握することができるため、出荷先の在庫状況に応じて出荷数を調節することができる。これによって、出荷先の在庫量を必要最小限に保つことが容易となり、在庫の管理が容易となるとともに、在庫を保管する倉庫を縮小させて倉庫管理や土地費用などのコストを減らすことができる。
また、参照情報送信手段を備える場合は、貨物類の製品明細や現在位置を把握することができ、流通状態を容易に知ることができる。更に、認証手段によって使用する端末及び流通拠点を限定する場合は、流通拠点毎に参照可能な識別情報を制限することができ、本システム等を提供し易くすることができる。
また、各パレットについても個別に現在位置や使用履歴を蓄積する場合は、パレットの適切な管理を行うことができる。このため、パレットの損失や停滞等を防止することができる。更に、パレット供給手段を具備する場合は、パレットの稼働率を上げることができる。また、パレット利用料請求手段を備える場合は、貨物類の流通状況に応じた課金処理を行うことができる。
更に、識別情報記憶媒体に貨物明細情報を用いる場合は、通信回線網が不調であったり未到達であったりする流通拠点でも貨物明細を参照して発送内容の確認、等を行うことができる。
また、本発明はコンテナ船による海上輸送に好適に適用することができる。更に、本発明は重量物の輸送に好適に適用することができる。
本パレット管理システムによれば、各パレットについて個別に現在位置や使用履歴を蓄積することによってパレットの適切な管理を行うことができる。このため、パレットの損失や停滞等を防止することができる。更に、パレット供給手段を具備することによって、パレットの稼働率を上げることができる。また、パレット利用料請求手段を備えることによって貨物類の流通状況に応じた課金処理を行うことができる。
本貨物流通管理システムを動作させるためのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びプログラムによれば、上記効果を備えた貨物流通管理システムを動作させることができる。
また、本パレット管理システムを動作させるためのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びプログラムによれば、上記効果を備えたパレット管理システムを動作させることができる。
本流通期間算出手段を具備する貨物流通管理システムによれば、貨物類のそれぞれに識別情報をもたせ、その流通位置を把握できるようにしたため、貨物類が流通拠点間を輸送される期間を個々に求めることができ、流通期間を改善するために必要な情報を求めることができる。更に、この情報を用いることによって、発送先の在庫を減らし、流通期間を短縮させることによって、物流コスト削減することができる。
また、本貨物流通管理システムを動作させるためのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体によれば、上記効果を備えた貨物流通管理システムを動作させることができる。
第1図は、本実施例の貨物流通管理システムの構成を示す模式ブロック図である。
第2図は、本実施例の貨物流通管理システムの構成を示す模式ブロック図である。
第3図は、本実施例の貨物流通管理システムにおける各流通拠点における貨物類の取扱いを説明するための模式ブロック図である。
第4図は、本実施例の貨物流通管理システムにおける各流通拠点におけるパレットの取扱いを説明するための模式ブロック図である。
第5図は、本実施例の貨物流通管理システムの構成を示す模式ブロック図である。
第6図は、本実施例の貨物流通管理システムにより作成されたコンテナ貨物搬入票の例を示す模式図である。
第7図は、本実施例の貨物流通管理システムにより作成されたコンテナ詰貨物内容証明書の例を示す模式図である。
第8図は、本実施例の貨物流通管理システムにより作成されたパッキングリストの例を示す模式図である。
第9図は、参照情報送信手段によって、識別情報に含まれる進捗状態別の貨物を参照する画面例を説明するための模式図である。
第10図は、参照情報送信手段によって、識別情報に含まれる特定種類の貨物の進捗状況を表示した画面例を説明するための模式図である。
第11図は、参照情報送信手段によって、識別情報に含まれる流通中の貨物の進捗状態を表示した画面例を説明するための模式図である。
第12図は、参照情報送信手段によって、識別情報に含まれる特定コンテナ内の貨物類の配置状態等を表示した画面例を説明するための模式図である。
第13図は、参照情報送信手段によって、識別情報に含まれる1コンテナ船で輸送されている貨物の一覧を参照する画面例を説明するための模式図である。
第14図は、本実施例の貨物流通管理システムにより貨物類の在庫実績及び在庫予測の出力例を示すグラフである。
第15図は、本実施例の貨物流通管理システムにより流通期間の統計を求めた例を示すグラフである。
第16図は、複数の輸送手段を有する貨物流通管理システムの構成を示す模式ブロック図である。
第17図は、パレット製造手段4を具備する貨物流通管理システムの構成を示す模式ブロック図である。
第18図は、パレット料金請求手段を具備する貨物流通管理システムの構成を示す模式ブロック図である。
第19図は、在来船による重量物の輸送を行う様子を説明するための模式図である。
第20図は、本発明の一実施例に係るパレットP1の斜視図である。
第21図は、パレットP1平面図である。
第22図は、パレットP1の平面図である。
第23図は、本実施例にて使用した運搬具の斜視図である。
第24図は、本実施例にて使用した運搬具の立設部周辺を示す説明図である。
第25図は、パレット兼用運搬具の斜視図である。
第26図は、梱包された板材積層物が固定されたパレットの斜視図である。
第27図は、本実施例において板材積層物に梱包紙を覆い被せようとする説明図である。
第28図は、本実施例において板材積層物に梱包紙を覆い被せた後パレットを載置させようとする説明図である。
第29図は、本実施例において梱包紙の上にパレットを載置させた説明図である。
第30図は、本実施例においてパレットを載置させた後反転させた状態を示す説明図である。
第31図は、本実施例において反転機を反転させる前の状態を示す説明図である。
第32図は、本実施例において反転機を反転させた後の状態を示す説明図である。
第33図は、本実施例において反転機により反転させた後にパレットを取り除こうとする説明図である。
第34図は、本実施例において梱包紙で梱包する前に内装用当金を取り付けた状態を示す説明図である。
第35図は、本実施例において梱包紙で包み込み、その後テープで密封しようとする状態を示す説明図である。
第36図は、本実施例において梱包紙で梱包した後に外装用当金を取り付けた状態を示す説明図である。
第37図は、本実施例においてパレットのバンド固定用孔にフープバンドを挿通しようとする状態を示す説明図である。
第38図は、鋼材積層物がパレットに固定・封緘された鋼材積層物付きパレットの斜視図である。
第39図は、実施例において鋼材積層物付きパレットを運搬具の上に載せようとする状態を示す説明図である。
第40図は、鋼材積層物付きパレットを運搬具に固定しようとする状態を示す説明図である。
第41図は、鋼材積層物・パレット付き運搬具をコンテナ内に収納した状態を示す説明図である。
第42図は、空パレット付き空運搬具を4列10段に積層配置した状態を示す説明図である。
第43図は、本発明の一実施例に係るコイル状重量物用パレットP2−1の外観を示す説明斜視図である。
第44図は、コイル状重量物用パレットP2−1の外観を示す説明平面図である。
第45図は、コイル状重量物用パレットの載置部の詳細を説明するための部分拡大図である。
第46図は、コイル状重量物用パレットにコイルを積載して固定することを説明するための模式図である。
第47図は、コイル状重量物用パレットにコイル状重量物を載置した状態を示す外観図である。
第48図は、コイル状重量物用パレットを搬送するために用いられる搬送装置の外観を説明するための模式図である。
第49図は、コイル状重量物を載置したコイル状重量物用パレットを搬送する様子を説明するための模式図である。
第50図は、コイル状重量物用パレットを挿通する固定バンドを容易に取り出すための取り出し板を設けた挿通孔を説明するための模式図である。
第51図は、コイル状重量物用パレットを挿通する固定バンドを容易に取り出すための取り出し板を設けた挿通孔を説明するための模式図である。
第52図は、載置部と脚体部とを互いに分離可能とした異なるコイル状重量物用パレットを説明するための模式図である。
第53図は、異なるコイル状重量物用パレットを示す模式図である。
第54図は、コイル状重量物用パレットを搬送するために用いられる搬送装置の平面図である。
第55図は、コイル状重量物用パレットを搬送するために用いられる搬送装置の側面図である。
第56図は、コイル状重量物用パレットを搬送するために用いられる搬送装置の後面図である。
第57図は、搬送装置が浮上している状態のエアベアリングの縦断面を示す説明図である。
第58図は、搬送装置に設けられるエアベアリングの裏面図である。
第59図は、本発明の一実施例に係るコイル状重量物用パレットP2−2の斜視図である。
第60図は、コイル状重量物用パレットP2−2の平面図である。
第61図は、コイル状重量物用パレットP2−2の正面図である。
第62図は、コイル状重量物用パレットP2−2の側面図である。
第63図は、側端ガイドを取り除いた場合のコイル状重量物用パレットP2−2の側面図である。
第64図は、コイル状重量物用パレットにコイルを載せる工程を示す説明図である。
第65図は、束ねバンドでコイルとコイル状重量物用パレットとを固定する工程を示す説明図である。
第66図は、束ねバンドでコイルとコイル状重量物用パレットとを固定した状態を示す斜視図である。
第67図は、コイル状重量物用パレットごとコイルを運ぶ工程を示す説明図である。
第68図は、本発明の一実施例に係るパレット連結体の搬出入作業が実施されるドライコンテナと搬出入装置を示す部分破断側面図である。
第69図は、第68図の部分破断平面図である。
第70図は、本発明の一実施例に係る搬出入用パレットP3の斜視図である。
第71図は、同じく、搬出入用パレットP3の正面図である。
第72図は、搬出入用パレットP3の要部拡大図であり、(a)は搬出入パレットのコンテナ床面からの浮上状態を示し、(b)は搬出入パレットのコンテナ床面への着地状態を示す。
第73図は、搬出入用パレットの要部破断側面図であり、(a)(b)は固定具による搬送物の固定例を夫々示す。
第74図は、連結手段の部分破断斜視図である。
第75図は、連結手段の別の態様を示す部分破断斜視図である。
第76図は、連結手段について更に他の態様を示す部分破断斜視図である。
第77図は、パレット連結体の斜視図である。
第78図は、パレット連結体を使用した搬送物の搭載態様を説明する説明図であり、(a)は重厚長大な搬送物の搭載態様を示し、(b)(c)は長尺な搬送物の搭載態様を夫々示す。
第79図は、連結手段の別の使用態様を示す側面図である。
第80図は、滑動手段の部分破断正面図である。
第81図は、滑動手段の部分破断斜視図である。
第82図は、第一変位手段の平面図である。
第83図は、ステージの平面図である。
第84図は、ステージの側面図である。
第85図は、パレット連結体を使用した搬出入作用を説明するための説明図である。
第86図は、同じく搬出入作用を説明するための説明図である。
第87図は、搬送物の搬入に先立って実施される準備状態を説明するための説明図であり、(a)はステージの周辺に準備される搬送物の準備状態を示し、(b)はステージの周辺に準備されるパレット連結体に搭載された搬送物の準備状態を示す。
第88図は、搬送物の搬出入方法の別の形態を説明するための説明図であり、コンテナトラックと搬入装置を示す部分破断側面図である。
第89図は、搬送物の搬出入方法の更に別の形態を説明するための斜視図であり、(a)は開始前の状態を示し、(b)は支持枠体内部にトラックが進入した状態を示し、(c)はトラックからコンテナが取り外された状態を示す。
第90図は、本発明の一実施例に係るコイル状搬送物用のパレットP4を説明するための平面図である。
第91図は、コイル状搬送物用のパレットP4のII矢視側面図である。
第92図は、コイル状搬送物用のパレットP4のIII矢視側面図である。
第93図は、コイル状搬送物用のパレットP4を説明するための斜視図である。
第94図は、上下にパレットを積み重ねた状態を示す斜視図である。
第95図は、作用を説明するための説明図であり、保管場所から搬送物を搬送する状態を示す。
第96図は、反転機の反転動作状態を示す。
第97図は、反転機への搬送物の載置状態を示す。
第98図は、反転機の反転動作状態を示す。
第99図は、保管場所から搬送物積載パレットを搬送する状態を示す。
第100図は、コンテナへ搬送物積載パレットを搬入する状態を示す。
第101図は、コンテナへの搬送物積載パレットの収納状態を説明するための説明図である。
第102図は、本実施例2の貨物流通管理システムの構成を示す模式ブロック図である。
第103図は、流通期間を構成する各処理に掛かる期間を説明するための説明図である。
第104図は、コンテナ積み込み期間を求めるために必要なコンテナ船の出航スケジュール表を説明するための説明図である。
第105図は、発送先稼働待機期間を求めるために必要な発送先の稼働日表を説明するための説明図である。
第106図は、流通期間の算出例を説明するための説明図である。
以下、本貨物流通管理システム及びパレット管理システム、並びにこれらに用いるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びプログラムの詳細を説明する。
本貨物流通管理システムにおいて扱う上記「貨物」の種類は、コンテナ輸送できる荷物であれば特に限定されない。また、人手で運ぶことができる軽量物、及び何らかの搬送機械を用いて運ぶ重量物のいずれにおいても扱うことができる。
上記「コンテナ」は、荷積み作業が必要な貨物輸送用の大型容器であればよくその種類を問わない。このコンテナの種類の例としてドライコンテナ、サイドオープンコンテナ、フラットコンテナ及びオープントップコンテナ等を挙げることができる。また、コンテナによる輸送方法は、海上輸送、陸上輸送及び空輸のいずれであってもよいし、いずれかを任意の組み合わせて行ってもよい。
上記「パレット」は、コンテナ輸送に使用できる荷台又は枠組みであればよく、その種類は特に問わない。
上記「貨物類」は、積載物、又は空荷のパレットである。更に、上記「積載物」は、パレット及びそのパレットに積載した貨物を示す。
また、「バンニング」とは、貨物又は貨物類の一方又は両方をコンテナ内に格納し、輸送時に荷ずれしない状態にすることをいう。この「荷ずれしない状態にする」とは、貨物等をコンテナに固定して、固定を解除しない限り動かない状態であってもよい。更に、コンテナ内の貨物等が、コンテナの少なくとも水平方向に対して、コンテナ及び/又は隣接する貨物等との間に隙間がないように配列することで、荷ずれが発生しない状態であってもよい。また、「デバンニング」とは、バンニングされたコンテナ内の貨物等を取り出すことをいう。
上記「バンニングセンタ」及び上記「デバンニングセンタ」は、それぞれ、バンニング及びデバンニング作業を行うことができる施設である。また、バンニング及びデバンニングのいずれも行うことができる施設であってもよい。更に、独立した施設ではなく、その他の施設に付帯した施設であってもよい。
1.貨物流通管理システムの構成
本実施例の貨物流通管理システムは、発送元で製造された平鋼板、鋼板コイル、棒材及び鋼線コイル等の鋼材である重量物を、貨物としてコンテナ船を介して発送先に輸送するための流通管理に用いられる。
また、本実施例における貨物の輸送は次の手順で行われる。
発送元21の貨物531は図3に示すように、バンニングセンタ22に入荷され、保管された後、空荷のパレット55(以下、空パレット552とする)に積載されて積載物53の状態になる。次いで、この積載物53をコンテナ52にバンニングを行う(例えば図49を参照)。また、積載物53を積み込んだコンテナ52である貨物類51は発送元コンテナヤード23に搬送された後、埠頭でコンテナ船に積載され、発送先の埠頭に輸送される。また、発送先の埠頭では貨物類51が発送先コンテナヤード24に積み降ろされ、発送先のデバンニングセンタ25に搬送される。その後、デバンニングセンタ25で、コンテナ22から積載物53を取り出すデバンニングが行われる。
本実施例の貨物流通管理システムは図1及び5に示すように、サーバコンピュータ1及び端末7を通信回線網6に接続した構成を備える。
(1)サーバコンピュータ1
サーバコンピュータ1は、本貨物流通管理システムを動作させるための貨物流通管理システムプログラムを実行可能なコンピュータであり、その形態を問わない。例えば、ある場所に設けられた1組のコンピュータシステムとすることができる。また、距離が離れた複数の場所に設置された複数組のコンピュータシステムとすることもできる。この複数組のコンピュータシステムは、1台の常時稼動する主システムと、主システムの異常時に動作する副システムからなるシステムであってもよいし、各手段の処理を分散させた分散システムであってもよい。
サーバコンピュータ1は任意の場所に配設することができる。例えば、サーバコンピュータを各流通拠点のいずれかに設けることができる。また、いわゆるデータセンタ等の別個用意された場所に配設することができる。
サーバコンピュータ1と端末7間の通信方法、及び各種情報の格納方法は任意に選択することができる。例えば、各種情報の形式が異なるシステム間における情報交換が可能なXML形式を用いることを挙げることができる。
(2)端末7
端末7(請求項でいう参照用端末を含むことができる)は、図2に示すように流通状況送信手段101を具備し、流通状況情報の入力や参照等を行うためにサーバコンピュータ1に接続する機器である。この端末7は、入手が容易である既存のパーソナルコンピュータや携帯端末等を使用することができる。更に、端末7は各流通拠点2に配設されている。
尚、流通状況送信手段101は、ダウンロード可能なプログラムとしてサーバコンピュータ1の記憶装置上に格納し、本貨物流通管理システムの利用時にサーバコンピュータ1から端末7へダウンロードし、実行することができる。
また、端末7内に本貨物流通管理システムに必要なプログラム等を予め保存したり、通信回線網6を通じて必要なプログラムを転送したりすることもできる。更に、World Wide Webブラウザ等、一般のパーソナルコンピュータに導入されているプログラム(以下、ブラウザプログラムとする)を用いた端末であってもよい。サーバコンピュータ1に本貨物流通管理システムのためのプログラムを実行させ、外部の端末から操作できるようにしておくことで、ブラウザプログラムを介してそのプログラムを操作することで、目的を達成することができるためである。また、図2及び5に示す端末7は通信回線網6を介してサーバコンピュータ1に接続されているが、直接接続されてもよいし、サーバコンピュータ1と一体であってもよい。
端末7が具備する流通状況送信手段101は、端末7で入力された識別情報、及び流通拠点2の位置情報をサーバコンピュータ1へ送信するための手段である。この手段は任意の手段を選択することができる。また、端末7に記憶されているブラウザプログラムを用いた場合、このブラウザプログラムに予め備わっている情報送信機能を流通状況送信手段101として用いることができる。
この位置情報は、位置情報で識別される貨物類51がどの流通拠点2に位置するのかを判別するための情報である。また、位置情報は端末7の認証手段によって代替してもよい。各流通拠点2をそれぞれ区別できる認証手段であれば、認証を行った時点でどの流通拠点2であるかどうかが分かり、その位置も一意に決定することができるからである。
(3)通信回線網6
通信回線網6は、サーバコンピュータ1及び端末7間の通信に用いられる回線網であり、任意の種類の通信回線網を使用することができる。また、1種類の回線のみに限られず複数種類の通信回線網を選択及び/又は同時に使用することができる。この例として、インターネット及び電話回線等の公衆回線網の他、各種専用線を挙げることができる。また、有線及び無線の区別は特に問わない。
(4)識別情報及び識別情報記憶媒体54
上記「識別情報」は、貨物類51をそれぞれ識別することができる情報であればよく、任意の内容を情報として備えることができる。この情報は、貨物類51に関する情報として、製品名称、製品番号及びその他製品仕様(例えば重量、大きさ等)等の任意の情報を1又は2以上含めることができる。また、輸送に関する情報として、発送元名称、発送先名称、コンテナ内の位置等を含むことができる。
更に、使用するパレット55のパレット番号、使用するコンテナ52のコンテナ番号等を含むことができる。
また、識別情報を記憶する識別情報記憶媒体54は、図66に例示するように積載物53(貨物531でもよいしパレット55でもよい)に配設したり、コンテナ52に配設したりすることができる(図示せず)。識別情報記憶媒体54を積載物53に配設することにより、伝票等の貨物類51に付随する資料がなくても識別情報を参照することができ、貨物類51の詳細を知ることができるからである。この識別情報記憶媒体54は、識別情報の全ての情報を記憶することができるし、一部の情報のみを記憶することもできる。識別情報に含まれる全ての情報を必要としないこともあるからである。
更に、識別情報記憶媒体54は、貨物類51及びコンテナ52の一方のみに配設することができるし、両方に配設することができる。また、識別情報記憶媒体54を複数配設する場合は、貨物531、パレット55及びコンテナ52のそれぞれに異なる内容の識別情報を記憶させることができる。この例として、貨物531には該貨物531の製品番号を記憶させ、パレット55にはパレット番号を記憶させ、コンテナ52には格納する貨物531及びパレット55の製品番号及びパレット番号等を記憶させることを挙げることができる。
また、識別情報記憶媒体54は、バーコード、磁気媒体及び半導体メモリ等、任意の記憶媒体を用いることができる。これらは小さくても貨物類51の識別情報を蓄積し、参照することができるからである。これらのうち、バーコードが低コストで配設することができることから好ましい。
更に、識別情報記憶媒体54に用いるバーコードは、一次元バーコードでもよいし、二次元バーコードでもよい。特に二次元バーコードは、識別情報の内容を取捨選択することなく全て蓄積できるだけの記憶容量を備えるため、一次元バーコードより好ましい。更に、上記半導体メモリは、RFIDタグ及び非接触式ICカード等のように電磁波等によって蓄積した情報を読み出すことができる媒体がより好ましい。
(5)パレット55
上記「パレット」は、流通させる貨物の荷台として用いられるものであればよく、規格化されたモジュールパレット等も含めることができる。この例として、図26に示すような鋼板シート用パレット、図59に示すような鋼板コイル用パレット、図93に示す線材用パレット等の特定の貨物専用のパレット、及び図70に示すような汎用パレットを挙げることができる。
(6)貨物流通管理システムプログラム
本貨物流通管理システムのサーバコンピュータ1で実行される貨物流通管理システムプログラムは図2に示すように、蓄積手段102、流通状況指示手段103、流通状況出力手段104、手続書類作成手段107、コンテナ格納情報生成手段108、在庫算出手段109、在庫計画手段110、流通期間算出手段112、パレット情報蓄積手段121、パレット情報更新手段122、輸送スケジュール作成手段123及び参照情報送信手段113を備える。
(a)蓄積手段102
蓄積手段102は、識別情報及び流通状況情報を蓄積するためのデータベースである。この流通状況情報は、識別情報該流通拠点2の位置情報を少なくとも含む情報である。また、蓄積手段102は、流通状況指示手段103、流通状況出力手段104、手続書類作成手段107、コンテナ格納情報生成手段108、在庫算出手段109及び参照情報送信手段113からの指示に応じて、これら流通状況指示手段103、流通状況出力手段104、手続書類作成手段107、コンテナ格納情報生成手段108、在庫算出手段109及び参照情報送信手段113等から受信した識別情報及び流通状況情報の蓄積を行ったり、蓄積した流通状況情報等の更新を行ったり、蓄積した流通状況情報等を指示元に出力を行ったりする。
(b)流通状況指示手段103
流通状況指示手段103は、端末7の流通状況送信手段101から送信される識別情報及び流通状況情報を受信し、これらを蓄積するよう蓄積手段102に指示したり、これらの情報に基づいて蓄積手段102に蓄積された流通状況情報の更新を蓄積手段102に指示したりする手段である。
流通状況情報の蓄積及び更新の具体例として、検品登録、作業指示実績登録、ブッキング依頼及びドレー依頼等を挙げることができる。
(c)流通状況出力手段104
流通状況出力手段104は、流通状況送信手段101及びパレット情報更新手段122等の指示に従って、蓄積手段102に蓄積された流通状況情報を取得し、加工して得られた結果の出力を行う手段である。また、得られた結果はサーバコンピュータ1又は端末7に接続されたディスプレイ及びプリンタ(図示せず)や、パレット情報更新手段122等に出力される。
(d)手続書類作成手段107
手続書類作成手段107は、蓄積手段102に蓄積された流通状況情報を元に、輸送のために必要な書類を作成する手段である。このような書類として、図6に示すコンテナ貨物搬入票、図7に示すコンテナ詰貨物内容証明書、及び図8に示すパッキングリスト等があり、通関やコンテナ船社等に提出する必要がある。また、作成された書類はサーバコンピュータ1又は各流通拠点2の端末7に接続されたディスプレイ、プリンタ(図示ぜず)及び携行可能な記憶媒体(例えば、フレキシブルディスク、メモリカード等)等に出力される。
(e)コンテナ格納情報生成手段108
コンテナ格納情報生成手段108は、蓄積手段102に蓄積された流通状況情報を元に、積載物53を格納したコンテナ52の総重量及び重心の位置が所定の範囲に収まるように、積載物53を配列したコンテナ格納情報を生成する手段である。また、得られた結果はサーバコンピュータ1又は端末7に接続されたディスプレイ及びプリンタ(図示せず)等に出力される。更に、結果は蓄積手段102に蓄積される。尚、バンニングを行うための任意の装置にコンテナ格納情報を出力することもできる。
また、一般に流通するコンテナは、船主等の運送業者の所有物であるために、異なる輸送先に対して使用できないことが多い。このため、コンテナ格納情報には、積載物53を格納するコンテナを識別するためのコンテナ識別情報も含まれている。このコンテナ識別情報は、コンテナを手配したときに入力される。
(f)在庫算出手段109
在庫算出手段109は、蓄積手段102に蓄積された流通状況情報と、発送先から入手する在庫に関する情報から、発送先26の貨物531の在庫情報を算出する手段である。また、得られた結果は例えば図14に示すグラフ等が、サーバコンピュータ1又は端末7に接続されたディスプレイ及びプリンタ(図示せず)等に出力される。
この在庫情報は図14に示すように、現在までの在庫の推移等の情報である。
(g)在庫計画手段110
在庫計画手段110は、在庫算出手段109より得た該在庫情報、及び流通期間算出手段112より得た流通期間を元に、在庫計画を作成する手段である。この在庫計画は、発送先26の在庫量が約1月分等と、略一定量を維持することができる、発送先26へ該貨物531を供給する時期及び量に関する計画である。また、供給するために必要なパレット及びコンテナの確保、バンニング時期の決定等も同時に計画する。
発送先26の在庫量の減少は、発送先26の発注計画によって貨物531を使用する時期及び量を予想することができる。また、発送先26の在庫量の増加は、コンテナ船の来港間隔及び輸送期間が予め判明しているため、輸送期間による遅延を考慮して発送先26へ該貨物531を供給する時期及び量を決定することにより、在庫計画を作成することができる。更に、作成した在庫計画をコンテナ格納情報生成手段108に送信し、コンテナ格納情報の作成を指示することができる。
また、具体例として、バンニング計画作成処理、バンニング作業指示処理及び輸出スケジュール作成処理を挙げることができる。
更に、得られた在庫計画はサーバコンピュータ1又は端末7に接続されたディスプレイ及びプリンタ(図示せず)等に出力される。
(h)流通期間算出手段112
流通期間算出手段112は、各流通拠点2間における上記貨物類51の流通期間(リードタイムともいう)を算出する手段である。また、得られた結果は例えば図15に示すグラフ等が、サーバコンピュータ1又は端末7に接続されたディスプレイ及びプリンタ(図示せず)等に出力される。
この流通期間は図106に例示するように、貨物の流通における各流通処理要素毎に掛かる流通処理期間を決定し、これらの流通処理期間を足して求めることができる。
この「流通処理要素」は、貨物製造要素、バンニング要素、通関要素、荷積み要素、海上輸送要素、荷下ろし要素、発送先稼働待機要素、及び陸上輸送要素等を例示することができ、流通期間を所定の処理毎に分割して得られる期間の要素である。
この流通処理要素における各流通処理期間は、任意に選択することができ、例えば、貨物製造期間、バンニング期間、通関期間、荷積み期間、海上輸送期間、荷下ろし期間、発送先稼働待機期間、及び陸上輸送期間等を挙げることができる。これら流通処理要素における流通処理期間は、任意に決定することができ、例えば予め流通を行って得られた期間を元に決定する方法等を挙げることができる。
また、流通処理期間は、流通対象となる貨物の種類毎、及び発送先毎に異なる期間とすることができる。貨物の種類が異なると通常、製造に要する期間等が異なることが多いし、発送先が異なれば輸送距離が異なるため期間が変化するためである。
(i)パレット情報蓄積手段121
パレット情報蓄積手段121は、パレット55の使用履歴及び現在位置を備えるパレット情報を蓄積するデータベースである。
(j)パレット情報更新手段122
パレット情報更新手段122は、流通状況出力手段104から出力される上記流通状況情報を基に該パレット情報蓄積手段121に蓄積されるパレット情報を更新する手段である。また、パレット55に積載された貨物531を降ろし、空きパレット552として更新するときに、同時にパレット返却に関連する書類の作成を行う。
(k)参照情報送信手段113
参照情報送信手段113は、通信回線網6に接続される参照用端末7から送信される参照請求信号に応じて流通状況情報を該参照用端末7に送信する手段である。また、参照情報送信手段113は、蓄積手段102に蓄積された流通状況情報、及び流通状況出力手段104の出力を送信する。
また、参照情報送信手段113は、端末7がサーバコンピュータ1に接続するときに任意の認証手段を用いることによって端末7の使用者を特定し、参照又は更新可能な端末情報の範囲を限定することができる。
(l)輸送スケジュール作成手段123
輸送スケジュール作成手段123は、在庫計画手段110等によって作成される貨物の輸送計画に基づき、貨物類51をコンテナ船の来港日程に合わせて、コンテナ船の来港時に積み込むことができるよう、バンニング等のスケジュールを作成する手段である。このスケジュールは貨物類51が発送先に保管される在庫量が一定の範囲に収まるように計画され、貨物類51の出荷日を決定することができる。例えば、発送先の在庫の利用計画を発送先から取得することで、在庫の消費予測を行うことができる。同時に、在庫の不足日が算出することができるため、この不足日に追加分の貨物類51が到着するように、不足日から流通期間を引くことで、出荷日等を求めることができる。
2.貨物管理
以下、上記構成の貨物流通管理システムの運用について説明をする。
本貨物流通管理システムの運用は、貨物管理、個別在庫管理、パレット管理及び情報交換に分けることができる。
貨物管理は、貨物の流通に必要な処理及びそれに関る管理を行う。
(1)前処理
本貨物流通管理システムにより貨物を流通させる前に、予め、取り扱う貨物531の仕様についての入力を行い蓄積手段102に蓄積する。本実施例で取り扱う貨物531である重量物は、規格品であるため、単位当りの質量や、使用するパレット55の種類等を入力しておき、変更することなく繰り返し利用することできるためである。
(2)貨物入荷時の処理
貨物531が発送元から入荷する前に、発送元21は、貨物531である重量物を製造することから予め、輸送するため貨物531の種類及び数量等を把握することができる。この情報を予め任意の方法で入手し、入荷前に識別情報の準備を行うことができる。また、発送元が付加する発送元の識別情報(例えば、貨物に貼付されたバーコードによる)を元に入力することができる。これらの情報は、端末7の流通状況送信手段101を用いて入力し、流通状況指示手段103によって蓄積手段102に蓄積される。
更に、貨物531がバンニングセンタ22に入荷する際に、検品登録処理が行われる。この検品登録処理は、各種管理のための識別情報を蓄積手段102に蓄積する。つまり、貨物明細(種別、重量及び個数等)、発送元名称、発送先名称等の識別情報を端末7の流通状況送信手段101を用いて入力する。
入力された識別情報は、また、入荷状態を示す情報と共に、流通状況送信手段101によって流通状況指示手段103に送信される。次いで、送信された識別情報は流通状況指示手段103によって蓄積手段102に蓄積される。
更に、重心が好ましい位置となるようにコンテナ内へ積載物53の配置を行うコンテナ格納情報生成手段108を用いて適切な配列を行う(図12参照)。
また、後述するパレット管理のパレット供給手段106によって入荷した貨物に適した空パレット552が準備される。
更に、輸送スケジュール作成手段123によって輸送する貨物類51の数量等を船の来港予定に合わせて求め、輸出するためのスケジュールを作成する。また、在庫計画手段110又は他の任意の手段により、輸送に使用するコンテナの手配を行う。
更に、識別情報記憶媒体54の用意を行う。具体的には、識別情報を二次元バーコートとして印刷を行う。
(3)パレット積載時の処理
パレット供給手段106によって準備された空パレット552に入荷した貨物531を積載及び固定して積載物53とした後、流通状況指示手段103にバンニングの準備が可能な状態であることを端末7の流通状況送信手段101を用いて伝える。また、パレット情報更新手段122に、空パレット552を使用したことを通知する。
(4)バンニング時の処理
手配されたコンテナ52のコンテナ識別番号及びシール番号等を、端末7の流通状況送信手段101を用いて流通状況指示手段103に通知し、コンテナ識別情報として識別情報の更新を行う。
また、手続書類作成手段107によってコンテナ貨物搬入票及びパッキングリスト等の通関等の流通に必要な書類を作成し出力する。例えば、図6に示すコンテナ貨物搬入票を作成する。コンテナ貨物搬入票は船主名、船名、コンテナ種類、コンテナ番号、総重量及び陸揚げ港等を記載する。また、図8に示すように、コンテナ52内の品物の説明と重量及び全体の重量等を列挙したパッキングリストを作成する。
尚、これら書類は、バンニングセンタ22及び発送元コンテナヤード23等に設けられた端末7から取得することができる。また、これら書類はバンニング時に作成しなくてもよく、バンニングセンタ22及び発送元コンテナヤード23等で出力指示を行わせて出力することができれば、提出可能であるためである。
更に、バンニングを行う際に、コンテナのコンテナ識別番号等と、端末7等を介して参照したコンテナ識別情報と比較を行い、正しいコンテナであるかどうかの確認を行う。これによって、誤ったコンテナに積載物53をバンニングし、誤った輸送先に輸送されてしまうことを防ぐことができる。
(5)発送先到着の処理
積載物53を積み込んだコンテナ52が発送先に到着後、発送先の端末7を用いて積載物53が到着したことを流通状況指示手段103に通知し、識別情報の更新を行う。
3.個別在庫管理
個別在庫管理は、在庫計画手段110を用いて出荷側及び着荷側での在庫推移の実績把握と予測機能を有し、次回バンニング出荷の最適数量を算出することができる。
(1)在庫推移
また、個別在庫管理システムによって、着側からの需要予測データと在庫実績報告を基に、発側の出荷計画による現地在庫推移予測のシミュレーションを行い、現地の在庫が適正水準に保たれる出荷計画を作成・実行することで、必要なものが、必要なだけ、必要なときに着側の顧客に届けられる体制を実現することができる。
コンテナ船を用いる輸送経路は、定められた日時に出港し、所定の日数を経て発送先に入港する。このため、輸送が行われる期間にずれが起きる。また、発送済みであってもコンテナヤードで保管されたり、船内にあったりするため、バンニングセンタ内の貨物数と、発送先の在庫数とから在庫を算出しても、順次到着する流通中の貨物数を考慮しないと正確な在庫状況を得ることができない。
本在庫予測処理は、流通状況情報によって船中等に位置する貨物類もバンニングセンタの在庫として把握することができ、また、発送先の在庫が途切れない最低限の量に保つことができる。
この在庫予測は図14に示すように、過去の発送先の在庫量、コンテナ船による輸送中の量等を求め、更に、発送先の発注によって製造される貨物の入荷日から予想される在庫推移を算出し、グラフと同時に出力されたものである。
この在庫予測は、特定種類の貨物、又は発送先毎の倉庫の全体在庫について求めることができる。特定種類の貨物に限定することで、その貨物の在庫切れを防止できる。また、全体在庫を予測することで、必要最小限の在庫を維持した出荷計画を作成することができる。
(2)流通期間
また、識別情報を元に、流通期間(リードタイム)に関する表を作成することができる。この表は、図15に示すように、流通期間算出手段112によって、蓄積手段102に蓄積された識別情報を元に、各流通拠点2間の輸送にかかった流通期間を求めた結果である。このような、流通期間グラフを得ることによって、流通期間に問題がある区間を容易に把握することができる。
また、図15の点線に示すように、現在以降の流通期間を算出し、発送先の在庫が一定範囲に収まるように発送スケジュールを求めた結果も含まれている。
通常の流通に要する期間を流通期間として求めることで、図106に示すように、いつ出荷すれば発送先に貨物類が到着するかどうかを逆算することができ、発送スケジュールを構築することができる。
この流通期間は、貨物の流通における処理に必要な流通処理期間を加算して求めるものである。各流通処理期間は、図103に示すように貨物製造期間91、バンニング期間92、通関期間93、荷積み期間94、海上輸送期間95、荷下ろし期間96、発送先稼働待機期間97、及び陸上輸送機関98を挙げることができる。尚、これら流通処理期間の期間は、日数又は時間で表される。また、各流通処理期間は、発送する貨物類51の種類、及び発送先毎に異なる期間である。尚、発送先コンテナヤード24とデバンニングセンタ25が隣接しており陸上輸送期間98がない場合等も挙げられる。
貨物製造期間91は、発送元21が貨物531を製造するために必要な期間である。
加工期間92は、バンニングセンタ22において、貨物531をパレット52に積載し、次いでコンテナ52にバンニングを行うまでの期間である。
通関待ち期間93は、貨物類51が通関を通るのに必要な手続きの間生じる期間である。
コンテナ積み込み期間94は、貨物類51の通関を終えた後、コンテナ船に積み込むまで待機する期間である。また、この期間には、コンテナ船が到来する期間(例えば図104を参照。)と積み込みに要する期間とを含む。
海上輸送期間95は、コンテナ船によって貨物類51が海上輸送される期間である。
荷下ろし期間96は、コンテナ船から貨物類51を降ろす期間である。
発送先稼働待機期間97は、発送先が稼働している時間帯に貨物類51が到着するように発送を待機するための期間である。この期間は例えば図105に示すように、発送先の稼働スケジュール表を用意し、貨物類51が発送先の稼働日に到着するように計算される。
陸上輸送期間98は、貨物をコンテナヤードからデバンニングセンタ25へ輸送する期間である。
これら流通処理期間は、予め期間の推定等により求めることができるため、図106に示すように各流通処理期間を算出し、その総和を得ることで流通期間を求めることができる。
4.パレット管理
本貨物流通管理システムに含まれるパレット管理システムは、流通の際に用いられるパレットの管理を行うことができる。以下、図4に示すパレットの取扱いに関するフローチャートに基づいて説明をする。
(1)パレットの製造
本貨物流通管理システムで利用されるパレットは、製造後それぞれ固有のパレット番号が設けられてバンニングセンタに保管される。このパレット番号によって以降の管理が行われる。また、端末7を介してサーバコンピュータ1のパレット情報更新手段122に接続し、パレット番号をパレット情報蓄積手段121に蓄積登録させる。また、登録する際は空きパレット552として、積載可能であることを示すようにする。
(2)貨物入荷時の処理
貨物531が発送元から入荷する際に、パレット供給手段106へ空きパレット552の供給が指示される。パレット供給手段106はパレット情報更新手段122を参照して、空きパレット552を検索し、該当する空きパレット552の供給を行う。また、パレット情報更新手段122によって、パレット55が使用中であることを示すように、パレット情報蓄積手段121内のパレット情報を変更する。
(3)パレット返却時の処理
パレット55に積載した貨物531がパレット55から降ろされた後、パレット55は、バンニングセンタ22等のパレット55の保管を行う流通拠点2に返却される。この返却は、通常貨物531を格納していたコンテナの一つにパレット55をまとめて格納し直し、バンニングセンタ22等へ輸送することによって行われる。コンテナが空いている状態を減らして、コンテナの使用率を上げるためである。
また、パレット情報更新手段122によって、パレット55が返却中であることを示すように、パレット情報蓄積手段121内のパレット情報を変更する。同時に、パレット返却に関連する通関向け等の書類の作成を行う。
(4)パレットの点検
返却が行われたパレット55は、再利用が可能かどうかの点検が行われる。同時にパレット情報更新手段122によって、パレット情報蓄積手段121内のパレット情報を点検中の状態に変更する。
また、点検によって再利用が可能であると判断されたパレット55は、パレット情報更新手段122によって、空きパレットの状態に変更された後、保管される。更に、修理することによって再利用が可能であると判断されたパレット55は、修理を行ってから保管される。同時に修理を行ったことをパレット情報蓄積手段121内のパレット情報に追加する。
(5)パレットの廃棄
再利用ができないと判断されたパレット55は、パレット情報更新手段122によって、廃棄の状態に変更された後、廃棄される。
このようにパレット識別番号によって管理を行うことによって、パレットの投入数、各所在場所での現在数を把握し、最適な数量管理を可能にすることにより、費用の適正化を行うことができる。また、修理等の事項の履歴を取ることによって、パレットの劣化度合を把握し、新規パレットの製造や改良に利用することができる。
5.情報交換
本貨物流通管理システムは、通信回線に接続可能な端末7であれば、本サーバコンピュータ1に接続し、参照情報送信手段113を用いることで流通状況情報等の情報を参照することができる。更に、本システムに必要な情報を本システム以外のシステム、機器等から入力したり、逆に送信することができる。例えば、発送先26のシステムが通信回線を通じて情報提供手段に接続して、流通管理情報を入手することができる。また、発送先26のシステムと接続し、識別情報の作成に必要な情報を提供することができる。
(1)照会処理
ブラウザプログラムが実行できるコンピュータを端末7(参照端末)としてサーバコンピュータ1に接続することで、識別情報の照会処理を行うことができる。また、照会処理は照会者の認証を行い、照会者に応じたコンテナ及び貨物単位の参照範囲の限定が行われる。
本照会処理は例えば、図9に示すように、流通中の特定種類の貨物類51が、何処の流通拠点2等に滞在しているか等の進捗状態を一覧として求めることができる。また、任意の流通拠点2を選択することで、図10に示すように滞在する貨物類51の明細情報を得ることができる。
また、図11に示すように、貨物531の種類を入力することによって、該当貨物531の進捗状態を求めることができる。更に、図12に示すように、コンテナ52を指定することで、そのコンテナ52に積み込まれている貨物類51の明細を求めることができる。また、貨物類51がコンテナ52内のどの位置にあるかどうかが分かる配列情報を求めることができる。
これらの情報を参照することで、発送先26で必要な貨物531がどのコンテナ52から取り出せばよいかを容易に知ることができる。
更に、本照会処理は図13に示すように、ある進捗状態(図13ではコンテナ船上である)における貨物531の明細を一覧として求めることができる。特定の流通拠点2やコンテナ船等に対して問い合わせを行うときに必要になるためである。
(2)情報交換処理
情報交換処理は、本貨物流通管理システムと直接関りがない他の発送元21及び発送先26等で用いられるシステム並びに端末と、識別情報の送受信による情報交換を行う処理である。
本貨物流通管理システムが取り扱う識別情報は、発送元21又は発送先26で既に取り扱っている貨物531の情報と共通である部分が多い。このため、発送元21又は発送先26で使用されている貨物531の管理システム等から通信回線網等を用いて貨物531の情報を転送することで、貨物流通管理システム側で改めて入力する手間を無くすことができる。
また、発送先26側のシステムは、貨物流通管理システムが取り扱う識別情報を受信することで、これから受け取るコンテナ52及び貨物531について、再入力を行うことなく予め把握することができ、受取作業の効率化を容易に図ることができる。
6.コンテナ用パレット及びコンテナの搬出入方法
以下、各種コンテナ用パレットP1〜P4及びそれらのコンテナ等への搬出入形態の具体例について説明する。尚、パレットP1に係わる具体例を図20〜図42を用いて説明し、またパレットP2に係わる具体例を図43〜図67を用いて説明し、またパレットP3に係わる具体例を図68〜図89を用いて説明し、更にパレットP4に係わる具体例を図90〜図101を用いて説明する。
[パレットP1]
(1)パレットの構造
本実施例のパレットP1(以下、パレット1a,1b,1cと記載する。)の一例を図20に示す。本パレットは重量物である鋼板等の輸送用に用いられるパレットであり、同図において3種類のパレットはコンテナ(運搬具、モジュールも含む)に対し、3/3、2/3、1/3サイズに各々分割されたもの(各々、1a、1b及び1c)であり、1aのパレット単独で運搬具の平面形状の大きさと略一致し、また1bのパレットと1cのパレットを組み合わせると運搬具の平面形状の大きさと略一致し、更に1cのパレットを3つ組み合わせても運搬具の平面形状の大きさと略一致する。
そして、これらの各パレットには、同図に例示しているように、複数のフープバンド挿通用鋼板固定用孔(バンド固定用孔という。)11が、切断形状の異なる複数の板材積層物の平面外形形状に沿った適宜の位置に設けられており、1つのパレットで種類の異なる該板材積層物のいずれをも選択して固定できるようになっている。即ち、これらの3種類のパレット(1a、1b及び1c)で合計17種類の切断形状の違う鋼板を固定できる汎用性のあるパレットである。尚、同図において、12は運搬具固定用ボルト穴を示す。このボルト穴12は、3/3型パレット1aでは、パレット表面に4つ及びその下面にも4つが端部側に形成されている。この場合は4点で固定することとなる。しかし、3/3型パレット1aよりも小さな2/3型若しくは1/3型パレット(1b、1c)では、パレット表面に2つが端部側に且つ対角線方向に、切欠部15の位置に対向形成されており、その下面にも2つが同様に対向形成されている。この場合は2点で固定することとなる。
更に、図21に2/3形のパレット1bの他の例を示す。これには、鋼板積層物4aを固定するための固定用孔11aが複数設けられており、更に他の鋼板積層物4bを固定するための固定用孔11bが複数設けられている。また、他の銅板積層物を固定するための孔11cも設けられている。更に、運搬具固定用ボルト穴12及び切欠部15を備える。運搬具固定用の位置決め穴14は、この裏面を鋼材積層物の搭載・固定面とする場合の位置決めに用いられる。尚、このパレット1bの裏面にも同様な運搬具固定用の位置決め穴が形成されている。
また、図22に1/3形のパレット1cの他の例を示す。これには、例えば5種類の異形状の鋼板積層物(4a、4b、4c、4d及び4e)を固定するための種々の20個の固定用孔11が複数設けられている。
(2)運搬具の構造
本実施例における運搬具2の一例を図23に示す。この運搬具2の積出し入れ方向の長さ〔縦(奥行き)方向の長さ〕は、コンテナの積出し入れ長さ方向に対し4等分された長さ(1/4長さ)である。横方向に対しては若干コンテナの内寸よりも小さくなっている。即ち、4つの運搬具2を縦列して組み合わせると、コンテナの平面形状の大きさと略一致する。また、高さ方向に対しては、2段積みにより1コンテナに4列2段積みができるようになっており、合計8個の運搬具2上に鋼板積層物を積層できるスペースを確保している。更に、この運搬具2には、図23及び図24に示すように、立設部21が内側に折り畳み可能のように四隅部に立設されており、鋼板積層物の段積みを可能としている。尚、同図中、22はワッシャー、23は溝を示し、この立設部21を上方に押し上げると、溝23の上端であるワッシャー22の位置まで立設部21が押し上げられ、それに伴って右側に折り畳まれる。また、24は穴部であり、この運搬具を積み重ねる場合、他の運搬具の立設部2の頭部がこの穴部24内に収容配置され、運搬具の積層が容易になるとともに、安定して積層される。
この立設部21を立設したまま段積みしても、鋼板積層物同士の干渉を避け、輸送中のダメージを直接与えることなく品質を確保できる。また、両端部に足部28を有するので、空になった運搬具とパレットを返送する時、図42に示すように段重ねしても、パレットの天板が互いに接触することもない。図23中、25はパレット固定用位置決め凸部である。この凸部25によりパレットを運搬具に固定する時に面倒な位置合わせが不要となる。26はパレット固定用ボルト孔である。この孔26の間隔は運搬具の長さ方向に等分されていて、将来パレットサイズを変更しても対応できるようになっている。例えば1/2、1/4(2/4、3/4)、1/5(2/5、3/5、4/5)型等の各種パレットにも対応できる穴間隔となっている。同図中、27は、フォークリフトの爪を挿入して移動・積載可能とするための穴部である。
(3)銅板積層物の梱包、コンテナ内への収納及びコンテナ輸送
図27〜図42に示すように鋼板積層物の梱包、コンテナ内への収納及びコンテナ輸送方法を説明する。
図27に示すように、異形形状の鋼材を多数積層した鋼材積層物4(所定のパレット87の上に載せられており、フォークリフトで移動可能となっている。)の上を梱包紙7で覆う(図27)。次いで、図20に示すパレット1aをクレーン又はフォークリフトを用いてこの上に位置決めしつつ載せる(図28、図29)。
更に、これらの一体物を図31に示す反転機10の基台101上に載せ、押圧用腕木102a、102bを加工させて押圧しつつ、この反転機10を反転させて(図31、図32)、パレット1、梱包紙7、鋼材積層物4及びパレット87が順次積まれた一体物を得た(図30)。その後、この鋼材積層物4の上のパレット87を取り除き(図33)、フープバンドによる梱包紙の噛み込みを防止するための内装用当金88をその部分に取付け(図34)、梱包紙で包み込み、テープ85で密封する(図35)。
次いで、更に外装用当金81をフープバンド部に取り付ける(図36)。更に、貫板(横)82をこの対向する当金81間に掛け渡し、フープバンド3をパレットのバンド固定用孔に挿通して引っ掛け(図37)、シール部をエルーツール及びシーラーで締め込んで、封緘して、銅材積層物がパレットに固定・封緘された鋼材積層物付きパレット8を製作した(図38)。尚、図26にも同種の鋼材積層物付きパレット8の固定構造を示す。この場合に用いた鋼材積層物の平面形状は、図38に示すものと異なり、台形形状のものである。
次いで、上記鋼材積層物付きパレット8を、これを構成するパレット1の下面側に設けられた位置決め用嵌合孔(図示せず)を、運搬具2の位置決め用凸部25に合わせるように位置決めして、運搬具2の上に載せる(図39)。その後、ボルトナット22でこの鋼材積層物付きパレット8を運搬具2に固定して、鋼材積層物・パレット付き運搬具9を製作する(図39、図40)。固定箇所は左右2箇所(合計4箇所)である(図39、図40)。
その後、銅材積層物・パレット付き運搬具9をコンテナ5内に収納する(図41)。この場合、種々の異形形状の鋼板積層物4a−eを梱包・固定してなる鋼材積層物・パレット付き運搬具9a−eを順次、奥から積んでいる。そして、1段目を積み込んだ時、運搬具2の立設部21を立てて、その上に他の鋼材積層物・パレット付き運搬具9を積層している。本実施例においては、コンテナの空間及び清掃物の重量を考慮して2段積みとしている。次いで、この銅板積層物4が積層収納されたコンテナ5を輸送する。
(4)コンテナからの搬出、開梱及び返却輸送
本実施例では、上記(3)で述べた「鋼板積層物の梱包、コンテナ内への収納及びコンテナ輸送」の各工程を、実質上、逆に実施したものである。
即ち、コンテナから2段積みの上段から、フォークリフトを用いて鋼材積層物・パレット付き運搬具9a−e等を取り出す。1段目の鋼材積層物・パレット付き運搬具9を取り出した後、この立設部を折り畳む。そして、これからパレットと運搬具とを固定しているボルトナットを外し、鋼材積層物付きパレットは製品棚内へ移動させて保管し、又はそのまま使用する場合は目的場所まで移動する。そして、空の運搬具及びボルトナットは一時保管して、返却時再使用するようにしておく。
その後、上記鋼材積層物付きパレットは、以下の如くして固定・梱包を解く。即ち、梱包バンドを切って抜取り、貫板とシールガード、更に外装用当金を取り除き、梱包紙のテープを剥がし、梱包紙を開ける。その後、内装用当金を除き、その鋼材積層物の上に適宜のパレット(例えば図27の87)を載せる。そしてこれらを上記反転機にセットし、上記と同様に反転させ、反転させた後パレット1aを取り除く。この段階にて、本実施例に係るパレット1aは、返却用空パレットとなる。次いで梱包紙を取り除いて、適宜の上記パレット上に載置された銅材積層物(図27のものと同じものである。)を得る。
次いで、上記空パレット1を空運搬具2にボルトナットで固定して、両者が外れないようにする。そして、この空パレット付き空運搬具(セットともいう。)をコンテナ(例えば、上記鋼板積層物を運搬してきた戻りコンテナ等)に積み込む。本実施例においては、1列に10セットの段積みが可能であり、20フィートのコンテナであれば最大40セット(4列)の積込みが可能である(図42)。
このコンテナをトラック輸送で、及び/又は更に船輸送で目的基地(銅板積層物を輸送した基地等)へ返却して、このパレット、運搬具及びボルトナットを再利用する。
(5)実施例の効果
本実施例においては、以下の如く有用な効果を有する。
▲1▼従来のように多量の木材で、時間をかけて厳重に固定する必要がないので、鋼材積層物を容易且つ効率的に、コンテナ内に積込み、収納できた。この積込み要する工数及び人手を大幅に削減できた。従来方法によれば積込み240分/2人掛かったが、本実施例方法では30分/1名であった。
▲2▼従来の梱包方法では困難であった異形材の梱包が可能となったとともに、1つのパレットにおいて複数種類の鋼材積層物を固定、運送でき、そのため、1つのパレットを繰り返し使用することにより多種類の鋼材積層物を固定、運送できる。
▲3▼梱包資材及び固定資材から発生する屑が極めて少ないとともに、多くの資材の再利用が図れる。
▲4▼鋼材積層物同志の干渉(上下の積層物同志及び隣接・並設されている積層物同志)が全くないので、輸送中のダメージを受けにくい。
▲5▼コンテナへの鋼材積層物の搬入及び搬出が容易になった。
▲6▼パレットの大きさが運搬具に対して規格化されており、且つこの運搬具もコンテナに対して規格化されているので、限られたスペース内に効率良く収納でき、しかも鋼材積層物の固定及び鋼材積層物付きパレットの運搬具への固定、及び鋼材積層物・パレット付き運搬具へのコンテナ内への収納が、容易に且つ少ない工程で行えるので、効率的に鋼材積層物を輸送できた。特に、鋼板の異形材をコンテナで海外へ輸送する場合は極めて有用である。
▲7▼梱包紙として、透明若しくは半透明の気化性防錆剤が塗布された紙(VCI紙)を用いるので、内部を透視でき、そのため包装されている鋼材積層物の腐食状況、不良状況等の認定が外からできる。
▲8▼パレット、鋼材積層物付きパレット、運搬具及び鋼材積層物・パレット付き運搬具のいずれにも、フォークリフトの爪を挿入できる部分を有するので、いずれも、フォークリフトにより容易に移動、積載できる。
更に、上記パレット兼用運搬具6の一例を図25に示す。これは、上記に示す運搬具の構造と実質上同じ構造である基台61の表面(及び/又は裏面)に、所定のバンド固定用孔(上記パレットにおいて説明するバンド固定用孔と実質上同機能を示す。)が形成されている。
[パレットP2−1]
(1)コイル状重量物用パレットの構成
以下、パレットP2−1(以下、コイル状重量物用パレット2と記載する。)を、図43〜図49を用いて詳細に説明する。
本コイル状重量物用パレット2は、一般に20フィートドライコンテナと称されるコンテナB(図49参照)内にコイル状重量物C(図47参照、以下コイルと略す。)を収納して輸送するために用いられるパレットである。このコイルCは、鋼板を巻いて約2tのコイルとし、外周表面をボール紙、ビニールシート等で被覆し、両柱端に金属リングを嵌め込み、外円周をスチール製バンド(幅約30mm)で束ねられたものである。また、必要に応じて、コイルの外周表面を鉄板で更に被う。
以後、本実施例においては対となる部材において、コイル状重量物の軸方向と平行に配置される場合を、前後に配置されているものとし、一方をp、他方をqとする。また、軸方向に直交して配置される場合は、左右に配置されているものとし、一方をa、他方をbとする。
本パレット2は鋼鉄製であり、図43及び図44に示すように、載置部2mと、脚体部2fからなるパレット本体とを備える。
上記載置部2mは、載置部本体21と、一対のコイル支持部24p、24qとからなる。また、図44及び図45に示すように、各々のコイル支持部24p、24qの右部及び左部にはバンド挿通孔242a、242bが設けられている。このバンド挿通孔242a、242bは左右で孔の大きさが異なり、一方のバンド挿通孔115aがパレットの左右方向に長くなっている。更に、コイル支持部24p、24qの背面に沿ってバンド挿通路241p、241qが設けられており、左右の各バンド挿通孔242a、242bを結ぶ。
上記コイル支持部24p、24qは、図43及び図44に示すように、谷状となるように向き合って傾斜面を形成するように配設される一対の鋼板である。また、図43及び図45に示すように、コイル支持部24p、24qは、載置部本体21上に垂直に設けられた各々7枚の板状支柱245によって支えられている。この板状支柱245は、図45に示すように変形五角形状の平板であり、底辺が載置部本体21上に溶接等によって垂直に固定され、他の3辺がコイル支持部24を下から支えるように固定されている。
また、コイル状重量物の円筒側面を支持する載置部が、斜面が互いに向かい合うように一対配されているため、コイル状重量物が転がることがなく、コイル状重量物を安定して載せることができる。また、コイル状重量物の円筒側面を向かい合う斜面が支持するため、一定範囲内で様々な外径のコイル状重量物に対応することができる。更に、コイル状重量物の円筒側面を向かい合う斜面が支持するため、コイル状重量物が多少揺れ動いても最終的には重力に引かれて一対の載置部の中央の位置近くに落ち着くこととなる。更に、本コイル状重量物用パレットによれば、上記に示す固定作業を省いた状態においてもコイルの荷ずれを起こすことなく、疵つけずに輸送することができる。
上記脚体部12の形状は図43及び図44に示すように、脚部22a、22b及び腕部231p、231qとを井桁状に組み合わせて得られる形状である。つまり、脚部22a、22bを平行に配置し、その上側に腕部231p、231qを脚部22a、22bに対して直角になるように配置する。
このような形状とすることで、複数のパレット2を隣接して配列した場合、隣接する脚部22a、22b及び腕部231p、231qのそれぞれの端部が互いに接することで移動が制限され、荷ずれを抑えることができる。また、脚体部2fの下方及び前後の側面に搬送装置を挿入することができる下部開放空間2sを設けることができ、本パレット2を搬送装置1上に容易に載置することができる。
また、脚部22a、22bの長さは約1450mm、腕部231p、231qの長さは約2250mmであり、コンテナB内へ前後方向に搬送用の隙間を含めて略4等分したものとなっている。これによって、コンテナB内に4の本パレット2を収納した場合にパレット2が荷ずれを起こさない程度の隙間しか残らず、パレット2をコンテナBに固定しなくてもよい。
また、腕部231p、231qの左右の下側端部には長さ約810mmの補助脚部232a、232bを脚部22a、22bと平行に設けている。この補助脚部232a、232bは本パレット2を安定して床上に載置するために設けられている。
各コイル支持部24p、24qの上側側面には図43及び図44に示すように、コイル支持部24p、24qの長手方向に沿って設けられる移動抑止部材ガイド25p、25qが設けられている。また、この移動抑止部材ガイド25p、25qにはコの字型の切欠き251が設けられている。この切欠き251は移動抑止部材ガイド25p、25qの両端近辺に等間隔に設けられている。このため、両端の一対となる組合せの間隔が900〜1900mmの間で段階的に変更することができ、それぞれの間隔に相当する柱長のコイルを荷ずれしないように固定することができる。
上記移動抑止部材ガイド25p、25qに組み合わせて用いられる移動抑止部材26a、26bは、上記切欠き251にはめ合わせる部位を両端に下方へ突出するように設けたコの字形状となるように角材を組み合わせて得られる。
この移動抑止部材26a、26bは、2つのコイル支持部24p、24qをまたぐように載置部2mの上記切欠き251に差し込まれて配設される(図43参照)。
(2)コイル状重量物用パレットへのコイル状重量物の固定方法
次に、本コイル状重量物用パレット2上にコイルを固定する方法について説明する。まず、梱包済みのコイルCを、リフトや大型フォークリフト等を用いてパレット2の載置部2m上に載置する。この時、コイルCはその軸を床面と平行とし、軸の両端がパレット2の左右となるように載置する。
その後、図46に示すように束ねバンド61及び固定バンド62を用いてコイル2を載置部2mに固定する。固定バンド62は、まず1本の固定バンド62の一端をコイルCの軸穴に通し、バンド挿通孔115bよりバンド挿通路114内へ入れ、これを通してバンド挿通孔115aより出し、この固定バンド62の他端と接続する。更に、束ねバンド61を用いてコイルCとパレット2を一体となるように束ね固定する。
また、移動抑止部材26a、26bをコイルCの左右を挟むように移動抑止部材ガイド25p、25qの両側の切欠き251に差し込んで固定する。
このようにパレット2上に載置し、固定されたコイルCは(図47参照)、固定バンド62及び移動抑止部材26a、26bによってパレット2に対して左右方向の動きが妨げられる。また、コイルCを前後曲面を挟み込むコイル支持部24p、24qと束ねバンド61とによって、コイルCがパレット2に対して前後方向に脱離することを防ぐことができる。また、パレット2に対して搬送装置1やクレーン等の搬送装置を用いることができる。このため、コイルCに直接触ることなく荷役することができる。
(3)コイル状重量物用パレットの搬出入方法及び収納構造
更に、このようにコイルCを載せた本パレット2は、図48、図54〜図64に示すような浮上式の搬送装置1上に載せて搬送することができる。
この搬送装置1は図48及び図54〜図56に示すように、コイルCを積載する本パレット2を持ち上げるための支持台11と、該支持台11の下面に設けられ所定の圧力で床面に向けて圧縮空気を噴出するエアベアリング12とを備え、コイルCを積載した本パレット2を該支持台11上に積載した状態で、この圧縮空気の排出により該支持台11を床面から浮上させることができるものである。
また、この搬送装置1は、複数の上記エアベアリング12と、該複数のエアベアリング12にそれぞれ設けられ該エアベアリング12の排気流量を調節するバルブと、該複数のバルブの開度を同時に制御することができる操縦かん143とを備え、該操縦かん143を操作することにより上記支持台11の細かい姿勢制御が可能なものである。
この浮上式搬送装置1は図55及び図56に示すように、支持台11の下面側に設けられた4つのエアベアリング12に設けられた風船部122のノズル(図57及び図58参照)から地面に向かって圧縮空気を吹き出し、その圧力によって浮上する。また、この搬送装置1は浮上によって地面との摩擦係数を非常に小さくすることができるため、数tのコイルを載せたパレット2を支持台11に載せても手押しで容易に搬送することができる。
このような搬送装置1は図49に示すように、下部開放空間2sに挿入してパレット2を支持し、コンテナB内等へ搬出入することができる。これによって、パレット2を安定して搬送することができる。更に、搬送装置1を用いることができるために吊り下げに必要な高い天井が不要となり、天井側に開口部が無いドライコンテナにおいても容易に搬出入を行うことができる。
このようにコイルCを載置したパレット2をコンテナB内に収納した状態を図49に示す。即ち、コンテナBの奥行き方向に、各々コイルCを載せた4のパレット2を脚部22a、22bの端部を互いに接するように収納される。
パレット2の底面大きさをコンテナBの底面を4等分するような大きさに規格化することで、4個のパレット2を順不同で格納してもちょうどコンテナBの底面大きさと一致するように配置することができる。更に、幾つかのパレット2を、コイルCとは異なる大きさのコイルC’のための積載部2m’を設けたパレット2’としても、問題が起きることがない。
また、このようにパレット2を収納することでコンテナBの内壁と各パレット2間は略隙間がなくなり、コンテナBの輸送中においてもパレット2の荷ずれが起きにくいものとなる。更に、コンテナB内ではパレット2の出し入れを行うだけで、コイルC及びパレット2の固定作業及び取り外し作業が不要となり、短時間で荷役を行うことができる。また、パレット2が搬送用の隙間の範囲で荷ずれした場合でも、脚部22a、22bが入れ互いになって荷ずれが起きてしまうことがない。
更に、本パレット2は木材等によるコンテナBへの固定が不要であり、本パレット2自身が鋼鉄製であることから、コンテナ内から含水物(木材等)を排除することができ、コンテナB内で結露を起こさないようにすることができる。このため、コイルCを載置したパレット2を収納したコンテナBを密閉する時に低湿度の状態にすることができれば、除湿装置を設けなくても輸送中はコンテナB内を低湿度に保つことができ、コイルCに錆が発生することがない。
[パレットP2−2]
(1)コイル状重量物用パレットの構成
以下、パレットP2−2(以下、コイル状重量物用パレット2と記載する。)について図59〜図67を用いて説明する。このコイル状重量物用パレット2は、上記パレットP2−1と略同様の構成であるが、移動抑止部材、積み重ね支持部等を備える点で異なっている。
まず、本実施例のコイル状重量物用パレット2においては、図59〜図62に示すように、補助腕部231p,231qの先端には、補助足部材232a,232bに代えて側端ガイド233a,233bが設けられている。
この側端ガイド233a,233bは、図60及び図61に示すように、補助腕部231p,231qの先端にその両端を接続され、前後方向にわたされている棒状の部材である。この側端ガイド233a,233bの外側同士の間隔は、コンテナの内部空間の巾寸法よりも数cm短くなるように設けられている。このため、補助足部材232a,232bと同様に、コンテナの内部においてコイル状重量物用パレット2が左右方向に動くのを防ぐことができる。
また、図59及び図60に示すように、側端ガイド233a,233bの前外側及び後外側の角部は落とされており、テーパ形状となっている。即ち、図60に示すように、前後端において巾が狭くなっているため、補助腕部231p側を前にしてコンテナに入れる場合も、補助腕部231q側を前にしてコンテナに入れる場合も、微妙な位置合わせをすることなく容易にコンテナ内に入れることができる。
特に、本実施例では浮上式の搬送装置1を使用しているため、ごく弱い力で側端ガイド233a,233bの前端部がコンテナBの内壁と接触すれば、それだけで軌道が修正され、設備をいためることなくコイル状重量物用パレット2をコンテナ内に入れることができる。
そして、底板21の下面側の角部には複数の切欠き231kが設けられている。この切欠きは束ねバンド61を通すためのものであり、束ねバンド61は、補助腕部231p,231qの角に直接あたることがないため切れにくく、また、横方向にずれにくい。
一方、本実施例のコイル状重量物用パレット2においては、コイル端固定機構が設けられている。このコイル端固定機構は、スライドレール27と移動抑止部材28とからなり、左右に一対設けられている。
即ち、図59、図60、図62及び図63に示すように、底板21上のキャンバー部材24p,24qの間の位置には、キャンバー部材24p,24qに平行な方向に一対のスライドレール27a,27bが配されている。これらスライドレール27a,27bは、互いに40cmの間隔をあけて向かい合う位置からそれぞれ外側に向かって上記側端ガイド233a,233bに至るまで延びている。
そして、このスライドレール27a,27bには、それぞれ移動抑止部材28a,28bがスライド可能に立設されている。これら移動抑止部材28a,28bの上端は、キャンバー部材24p,24qの上端の位置に対して低いか又は同等の高さである。尚、この上端部は垂直に立設されていても良いし、外側に曲げられていても良い。
この移動抑止部材28a,28bは移動抑止部材を貫通してスライドレール27a,27bに向かうボルトを有している。そして、スライドレール27a,27bの中にブロックが収められており、そのブロックの中央にボルトが入る穴が設けられている。ボルトを廻しブロックと結合することによってブロックは上方へ上がって行き、ブロックとスライドレールの上枠の下面とが当たって、移動抑止部材28a,28bをスライドレール27a,27bに固定することができる。
本実施例のコイル状重量物用パレット2は、移動抑止部材28a,28bを備えているため、キャンバー部材24p,24qの斜面に円筒側面を接地させてコイルを置いた場合に、そのコイル端面を移動抑止部材28a,28bで挟み込んで固定することができる。
また、移動抑止部材28a,28bは、スライドレール27a,27b上にスライド可能に設けられており、ボルトで所定の位置に固定することが可能であるため、様々な巾のコイルに対応することができる。また、スライドレールは、載置部に挟まれる位置から、載置部の端部をこえる範囲にまで延びている。このため、この一対の移動抑止部材は、載置部よりも幅の狭いコイル状重量物にも、載置部よりも幅の広いコイル状重量物にも対応することができ、その端面を挟み込むことができる。
更に、本実施例のコイル状重量物用パレット2は、図59〜図63に示すように、脚部22a,22b上、補助腕部231p,231qを挟む位置に、積み重ね支持部29を備える。
この積み重ね支持部29は柱状の部材であり、脚部22a,22b上の補助腕部231p,231qを挟む位置に、合計4本設けられている。各積み重ね支持部29の下端は、脚部22a,22bを貫通して凹状に設けられた下端面を脚部22a,22bの底面(下端面)と略一致する位置に設けており、一方、上部は、補助支柱291によってキャンバー部材24p,24qの前後端面と接続されている。また、この積み重ね支持部29は、下端は脚部22a,22bの下端面と略一致する位置にあり、上端の高さはキャンバー部材24p,24qの上端よりも数cm高い位置にある。そして、上端面は凸球面状に、下端面は凹球面状に設けられている。
本実施例のコイル状重量物用パレット2は、この積み重ね支持部29によって積み重ねることができる。即ち、床面に置いたコイル状重量物用パレット2の4本の積み重ね支持部29の上端に、次のコイル状重量物用パレット2の積み重ね支持部29の下端を置くようにして、積み重ねることができる。したがって、重量物を運んだ後は、空のパレットを多数積み重ねてコンパクトにして送り返すことができる。
また、積み重ね支持部同士のおおよその位置に合わせれば、厳密な位置合わせを行わなくとも、その凹凸により自動的に位置が調整され、容易にパレットを積み重ねることができる。また、積み重ねられている際にも、位置ずれが起こりにくい。更に、積み重ね支持部の上面が凸球面であり、下面が凹球面であるので、その上下面にごみなどが溜まりにくく、パレットの安定性を害することがない。
(2)コイル状重量物用パレットへのコイル状重量物の固定方法
本実施例のコイル状重量物用パレット2にコイルを固定する場合は、まず、図64及び図65に示すように、梱包済みのコイルCをキャンバー部材24p,24qの斜面上に載置する。そして、図65及び図66に示すように、束ねバンド61を用いて、コイルCとコイル状重量物用パレット2が一体となるように、コイルの軸と垂直な方向に束ねて固定する。その際、束ねバンド61は、底板21の下面側の角部の切欠き231kを通るようにして配される。
その後、移動抑止部材28a,28bをスライドレール27a,27b上を移動させて、図66に示すように、コイルCの両端面を挟むように配置し、ボルトでその位置を固定する。
このようにして、図66に示すようにコイル状重量物用パレット2上に載置され固定されたコイルCは、移動抑止部材28a,28bによってコイル状重量物用パレット2に対して左右方向の動きが妨げられる。また、コイルCを前後曲面を挟み込むコイル支持部24p、24qと束ねバンド61とによって、コイルCがコイル状重量物用パレット2に対して前後方向にずれるのを防ぐことができる。よって、図67に示すように、コイルCをトング等で吊り上げて、コイル状重量物用パレット2ごと移動させることができる。
バンド挿通路内の固定バンドをバンド挿通孔から取り出す場合、図50及び図51に示すようなバンド取り出し具244を設けることによって、固定バンドを容易に取り出すことができる。このバンド取り出し具244は平板形状であり、バンド挿通孔241内に設けられた固定孔243に挿入固定して用いることによって、バンド挿通路241の端部を傾斜状とすることができ、固定バンド62が不必要な場所へバンド挿通路241内を挿通することを防ぐことができる。
更に、本パレットは移動抑止部材でコイルの移動を十分に妨げることができれば固定バンドによるコイルの固定を行わなくてもよい。この時、図53に示すように、パレットからバンド挿通路及びバンド挿通孔を省略することができる。
また、パレットP2−2において用いられた積み重ね支持部を、パレットP2−1に示すパレットに適用してもよいし、底板21に設けられた切欠き231kをパレットP2−1に係わる底板に設けてもよい。更に、パレットP2−1で用いた補助腕部231p,231qの角部にテーパを設けて、パレットP2−2のパレットと同様に、設備をいためることを防止してもよい。
本コイル状重量物用パレットは、図52に示すように、載置部2mと脚体部2fとを分離することができる。このような分離可能なパレットは、コイルの大きさに合わせて適切なコイル支持部を備えた載置部を用意することで、脚体部を省略することができる。また、コンテナ5の大きさに合わせた脚体部を用意することで、載置部を共通の形状及び大きさのものを使用することができる。
また、本パレットは、搬送装置で搬送するだけではなく、従来一般的に用いられている、クレーンや大型フォークリフト等の搬送装置を用いることができる。これらの搬送装置を用いる場合においても、下部開放入空間から爪等を差し込んで本パレットを支えることにより、パレット上のコイルに触れることなく、安定して搬送することができる。
尚、参考例としては、上記コイル状重量物の代わりに非コイル形状、即ち単一成形物等からなる円筒状重量物や円柱状重量物等、更には、一本の棒状重量物又は棒状体を束ねて得られる集合重量物等を用いることができる。これらの場合に用いられるパレットの積載部の形状は、使用される重量物を積載できるものであれば特に問わない。
[パレットP3]
以下、パレットP3(以下、搬出入用パレット7と記載する。)について図を用いて説明する。本パレットはコンテナ用の汎用パレットである。
図68及び図69に示すように、本実施例では、ドライコンテナ2(以下コンテナ2と略して記載する。)が、例えば港のコンテナヤードの所定の場所における地表に降ろされ、この地表に置かれたコンテナ2に搬送物を積み込む態様について説明する。
コンテナ2が置かれる所定の場所には、本発明に係る搬送物搬出入用パレットの搬出入を行う搬出入装置3が設けられている。この搬出入装置3は、前述した先行技術と略同様に、地表に置かれたコンテナ2の床面4と略同一高さレベルの床面5aを備えたステージ5と、そのステージ5及びコンテナ2間で搬出入用パレット7を床面5a、2aから僅かに浮上させた状態で支持する第一,第二滑動手段8,27と、搬出入用パレット7に変位力を付与して搬送物6の搬出入方向(図68及び図69にPで示す。)に変位させる一対の第一変位手段9(変位手段として例示する。)とから構成されている。また、この搬出入装置3のステージ5の前部寄りには、前記第二滑動手段27をステージ5とコンテナ2との間で変位させる一対の第二変位手段10が装着されている。
(1)搬出入用パレットの構成
前記搬出入用パレット7は、図70〜図72に示すように、パレット本体70と後述する連結手段とを備えて構成されている。このパレット本体70は、所定間隔をおいて3本平行に配設されたビーム状基材11と、前記搬送物6を直接載せるために前記ビーム状基材11の上に直交配列させて固定してなる複数本の載置部材12とからなっており、全体として搬送物の搬出入方向の奥行きよりも横幅が大きい長方形の搬送物搭載面を有する格子状構造をなしている。尚、本実施例では、前記搬出入用パレット7の奥行き寸法は、例えば、全長20フィートのドライコンテナの奥行き長さを略4等分した寸法に設定され、また、搬出入用パレット7の横幅寸法は、ドライコンテナの横幅と略同じ寸法に設定されている。
また、搬出入用パレット7の前記載置部材12の裏面には、相隣接する前記ビーム状基材11間には板状の耐荷重部材13が複数本固着されているとともに、それらの耐荷重部材13の下方には所定の空間Sが形成されており、その空間Sに前記第一,第二滑動手段8,27が格納可能になっている(図71、図72参照)。また、搬出入用パレット7の四つのコーナー部には、この搬出入用パレット7と略同じようにモジュール化された他の搬出入用パレットを連結させるための連結手段14が設けられている。
前記耐荷重部材13には、図71に示すように、ステージ5上に配設される第一,第二滑動手段8,27が搬出入用パレット7を下方から支承するとき、第一,第二滑動手段8,27の頂部と当接して前記載置部材12及び搬送物6の荷重を支える機能を果たすとともに、第一,第二滑動手段8,27上を搬出入用パレット7が滑動するとき、レールの機能をも果たす。
また、搬出入用パレット7は、図73(a)に示すように、上部に固定用孔等が形成されている固定具100を備えて構成することができる。この固定具100は、隣接する一対の載置部材12と、各部材12の上面に取着された規制板材101とにより区画される空間内に挿設されている。したがって、固定具100は、載置部材12の長手方向に沿ってスライド可能であり、かつ、規制板材101により上方への抜き出しが規制されるようになっている。そして、例えば、搬出入用パレット7に搬送物6としての工作機械を搭載する場合、この工作機械のアンカーフレーム66に形成された貫通孔の位置に対応して、固定具100をスライド移動させて位置合わせを行って、その固定具100とアンカーフレーム66とをネジ止めすることができる。尚、固定具100は、図73(b)に示すように、長孔102を有するクランプ材103を併用し、このクランプ材103を、載置部材12に沿った方向及び所定範囲で載置部材12に直交する方向へ移動可能に設けることができる。
また、前記連結手段14としては、モジュール化された搬出入用パレット7を複数基連結できるものであればいかなる構造のものでも使用できるが、この実施例においては、図74に示すように、連接する搬出入用パレット7のコーナー部外側において前記ビーム状基材11の端部に溶接固定される一対の段差状ブロック基材16a、16bと、それらの段差状ブロック基材16a、16bを搬出入用パレット7の外側で連結する1枚の板状連結部材17と、この連結部材17の端部を段差状ブロック基材16a、16bに固定する2本のボルト18a、18bとの組合せ体が使用される。
しかしながら、前記連結手段14は、このような組合せ体に限定されることなく、例えば、図75に示すように、搬出入用パレット7の上面側でダンベル型の連結部材17をブロック基材16a、16bの係止部19a、19bに落とし込んで複数基の搬出入パレット7を連結して本発明に係るパレット連結体とする構造のものや、図76に示すように、連結部材17を鎖状にして、その両端部をブロック基材16a、16bにフック状に設けた係止部19a、19b(係止部19aは図示せず。)に係止させる構造のものも使用できる。いずれの場合でも連結手段14、特にその連結部材17、ボルト18a、18b、係止部19a、19b等が搬出入用パレット7の外側ビーム状基材11から外方に突出しないように、搬出入用パレット7に組み込まれているとともに、前記ブロック基材16a、16bに対する前記連結部材17の連結又は係脱により、搬出入パレット7を2基、3基又は4基と複数基連結したり、連結を解除したりできるようになっている。
図77に示すように、前記連結手段14により複数基の搬出入用パレット7は連結されてパレット連結体7Aとなったら、そのパレット連結体7Aの上に搬送物6が搭載される。この場合、パレット連結体7Aを構成する1基の搬出入用パレット7に対して搬送物6を1個又は複数個搭載したり、パレット連結体7Aに1個又は複数個の搬送物6を跨がせて、その搬送物6が連接する搬出入用パレット7上に架け渡されるようにして搭載したり等の搭載態様が採用される。
ここで、各種搬送物のパレット連結体7Aへの搭載態様について説明する。図78(a)に示すように、搬送物6が重厚長大なものである場合には、パレット連結体7Aを構成する4基の搬出入用パレット7に跨って1個の搬送物6を搭載する。また、図示しないが、搬送物の大きさがコンテナ2全長を略2等分した大きさである場合には、隣り合う2基の搬出入用パレットに夫々跨って1個ずつの搬送物を搭載する。また、図78(b)に示すように、搬送物6が鋼管を束ねたような長尺物であり、コンテナ2の全長よりやや長めである場合には、適宜受け具110を介して傾斜状態で搭載する。また、図78(c)に示すように、搬送物6が長尺物で、コンテナ2全長よりやや短い場合には、搬送物6をパレット連結体7A上に2列に配列し、適宜長さ分オーバーラップさせて搭載する。また、パレット連結体7A上には、長尺物が輸送方向Pに対して長尺材が飛び出すことを防止するための受け具110が固定されている。この受け具110は、その移動抑止部材111が長尺方向に沿って位置調整し得るようにスライドレール112にスライド自在に支持されている。
部材29を降下させる。
前記基台28の内側には水平方向に内方に突出する板状のストッパー34aが取り付けられているとともに、前記支持部材29の外側には前記ストッパー34aと同様の形状を有する係止板34bが取り付けられており、前記チューブ32を膨張させて支持部材29を上昇させると、前記係止板34bがストッパー34aに当接して、前記支持部材29が所定以上の高さ位置までしか上昇しないようになっている。
また、本実施例では、前記ローラコンベア35及び前記第一変位手段9との組合せによって、パレット連結体7Aを、床面から浮き上がらせて搬送方向に前後進させる搬送機能を実現している。尚、この搬送機能を、第一変位手段9を併用せずローラコンベア35のみで実現してもよい。この場合、ローラコンベア35のローラ30うちの少なくとも1個のローラが駆動モータ(油圧、エア、電気モータ等)で自転するか又は外部に設けた電動機より受動する構造のものを適宜使用する。
また、前記第一変位手段としては、図82に示すように、太さの相異する複数本の角筒状支柱43a、43b、43cを伸縮可能に連結すると共に、それらの中に油圧シリンダー44a、44bにより伸縮する伸縮ロッド45a、45bを装着し、それらの伸縮ロッド45a、45bの伸縮に応じて前記支柱43a、43b、43cを伸縮させるものが使用可能である。
また、前記ステージ5としては、図83及び図84に示すように、形鋼を直方形に組んで形成した枠状基材36と、その枠状基材36の短辺枠状基材36aに平行に組まれた短辺基材37と、この短辺基材37の上面側に枠状基材36の長辺枠状基材36bと平行に組まれた長辺上基材38と、同様に短辺基材37の下面側に長辺枠状基材36bと平行に組まれた長辺下基材39とからなる格子状構造のものが使用可能である。
また、このステージ5は、その広さは少なくともコンテナ2の床面2aと略同じ大きさになっており、搬出入用パレット7を4基連結した構造体を載置できるようになっている。またコンテナ2の開口2aと近接する前部と対向する後部には第一変位手段9の基端部を設置するための設置領域Bが設けられている。更に前記長辺枠基材36b寄りには第一変位手段9等を設置するための設置領域Cが設けられている。更に、ステージ5全面域にわたって、第一,第二滑動手段8,27等を設置するための設置領域Dが設けられている。
加えて、枠状基材36のコーナー部、長辺枠基材36bと短辺基材37との交差部、短辺基材37と長辺下基材39との交差部にはレベル調節手段40が取り付けられており、ステージ5の水平レベルをコンテナ2の床面2aに合わせることが可能になっている。また長辺枠基材36bの外側及び後部の設置領域Bと搬出入用パレット7の設置領域Dとの間には搬出入用パレット7がステージ5からはみ出るのを防止するストッパー部材41、42が設けられている。
(3)搬出入用パレット及び搬出入用装置を用いた搬出入作用
次に、図85及び図86に従って、前記搬出入装置3及び4基の搬出入用パレット7を連結手段14で連結してなるパレット連結体7Aを使用するコンテナ2への搬送物6の搬出入作用について説明する。尚、このコンテナ2は、コンテナトラック、貨車又は船舶等の輸送手段に移載されて輸送先の目的地に輸送されてきたものであり、コンテナ2内にあるパレット連結体7Aには搬送物6が搭載されているものとする。ただし、コンテナ2内にあるパレット連結体7Aには何ら搬送物6が搭載されていない場合もある。
まず、図85(a)に示すように、搬送物6が搭載されたパレット連結体7Aを積載しているコンテナ2をクレーン等を利用して地表に移載する。このとき、コンテナ2は、その開口4を搬出入装置3におけるステージ5の前端部に合わせて配置される。この状態より、ステージ5上にある第二滑動手段27は、第二変位手段10によってコンテナ2内に押し込まれ、コンテナ2の床面2aに載置されているパレット連結体7Aの空間S内に格納される{図72(b)参照}。その後、第一,第二滑動手段8,17のチューブ35に圧縮空気を供給してローラコンベア35を上昇させる。すると、パレット連結体7Aは、耐荷重部材13及びスペーサ15を介してローラコンベア35によって支持され、そのビーム状基材11がコンテナ2の床面2aから僅かに浮上した状態となる{図72(a)参照}。
次に、図85(b)に示すように、伸張状態の第一変位手段9の先端をパレット連結体7Aに係止し、この第一変位手段9を収縮してパレット連結体7Aをローラコンベア35上を滑らせてコンテナ2内からステージ5上に引き出す。その後、図85(c)に示すように、ステージ5上に搬出されたパレット連結体7Aに搭載されている搬送物6をクレーン等によって吊り上げて所定の場所に移載する。このように全ての搬送物6の移載を終えたら、各搬出入用パレット7に取着されている受け具110を取り外して、次に積み込まれる搬送物6に応じた形態の受け具に換えたり、搬送物固定用のネット、ロープ等の固定に使用されるフックを取り付けたりする。
その後、図86(a)に示すように、ステージ5上のパレット連結体7Aに対して次の搬送物6をクレーン等を利用して移載することとなる。ここで、図87(a)に示すように、ステージ5の周囲には次に搬送予定の搬送物6を、その搬送物6の重量・形状を考慮してバランスよくパレット連結体7A上に配分されるように準備されている。
次に、図86(b)に示すように、収縮状態の第一変位手段9の先端をパレット連結体7Aに係止し、この第一変位手段9を伸張してパレット連結体7Aをローラコンベア35上を滑らせてステージ5上からコンテナ2内に押し込む。その後、図86(c)に示すように、コンテナ2内にパレット連結体7Aが完全に搬入されたら、第一,第二滑動手段8,17のチューブ35への圧縮空気の供給を止めローラコンベア35を降下させる。すると、パレット連結体7Aは、ローラコンベア35による支持から解放され、そのビーム状基材11がコンテナ2の床面2aに接地した状態となる{図72(b)参照}。次いで、コンテナ2の床面2a上にある第二滑動手段27を、第二変位手段10によって元のステージ5上に引き出し、その後、コンテナ2をクレーン等を利用してステージ5に近接する位置から輸送手段側に移載し、一連の搬出入作業が終了することとなる。
(4)実施例の効果
このように、本実施例では、連結手段14により複数基連結したパレット連結体7Aを使用して、コンテナ2とステージ5との間で搬送物6の搬出入作業を行うようにしたので、搬出入パレットの連結基数に応じて搬送物6の搬出入作業回数が減少して搬出入作業を効率化できる。また、コンテナ2をトラック、貨車又は船舶等の輸送手段で輸送中は、搬出入用パレットが相対的に大きくなった分だけコンテナ2内で搬送物6を安定化できる。また、重厚長大な搬送物6をステージ5上でパレット連結体7Aに搭載するようにしたので、コンテナ2に対する搬送物6の搬入作業を円滑に遂行できるだけでなく、搬出入用パレット7に対して過積載にならないし搬送物6の先端部及び後端部が突出して、コンテナ2内壁に衝突するようなことはない。
また、本実施例では、コンテナ輸送先の目的地において、コンテナ2内に積載された搬送物6を搬出した後、空となったパレット連結体7Aを利用して次の輸送先への搬送物6をコンテナ2内へ搬入し、コンテナを次の輸送先あるいは輸送元へ輸送するようにしたので、空のパレット連結体7Aを返却する必要がなく、輸送コストを抑えかつ輸送効率を向上することができる。
また、ステージ5の周辺に、次に搬送される搬送物6を予め設計された順序にそれらが並ぶように準備しておくことができ、その順序の確認作業を容易かつ確実に実施でき、また搬送物6の管理も容易となる。更に、コンテナ2を地表においた状態で搬送物6の搬出入作業を行うようにしたので、この床置きされたコンテナ2は内部に重量搬送物を積載していても確実に水平状態を保つことができ、煩雑なコンテナの水平調整作業等を省くことができる。また、従来では、ドライコンテナ2への搬入が不可能、あるいは極めて煩雑であった重厚長大な搬送物(例えば、大型工作機械、大型ガラス製品、石製品、自動車等)の搬入を実施できる。
尚、輸送先の目的地において、前記搬出入装置3を採用せず、少なくとも一対の滑動手段のみを用意しておき、搬送物の搬出に際して、床置きされたコンテナ2の床面2aに搬出入用パレット7の下部開放空間Sを介してその滑動手段を挿入し、その後、一番手前の搬出入用パレット7をフォークリフト等で引き出し、次以降の搬出入用パレット7をワイヤ等でコンテナ2内の開口4付近まで引っ張り出し、これをフォークリフト等でコンテナ2外へ搬出するようにしてもよい。
また、前記実施例では、コンテナ内に常に同じパレット連結体7Aが搭載されており、このパレット連結体7Aを使用して輸送先の目的地で搬送物の積み降ろし・積込みを順次行ったり、あるいは、目的地で搬送物の積み降ろした後、空のパレット連結体7Aを搭載したコンテナが次の目的地に輸送されるものとしたが、これに限定されることなく、例えば、輸送先の目的地で、搬送物6と共にパレット連結体7Aを積み降ろすようにしてもよい。この場合、図87(b)に示すように、ステージ5の周囲には、次に搬送予定の搬送物6を搭載してあるパレット連結体7Aを準備しておくことができる。また、コンテナ2から搬出されたパレット連結体7Aの連結手段14を解除すれば、夫々の搬出入用パレット7に積載された搬送物を個別に管理、移送等することができる。
また、前記ステージ5をライン化することができる。即ち、搬出入用パレット7やパレット連結体7Aを搬送し得る梱包ラインをステージ5に連続して設け、この梱包ライン上で搬出入用パレット7やパレット連結体7Aに搬送物を搭載したり、搭載された搬送物の固定作業を行なったりし、次に輸送される搬送物の準備作業を実施することができる。
また、前記実施例では、クレーン等を利用して輸送手段側からコンテナ2を地表に降ろすようにしたが、これに限定されることなく、例えば、輸送手段としてコンテナトラックが使用される場合には、コンテナトラックに備え付けられているサイドリフターでコンテナ2を地表に降ろすことができる。また、図89に示すように、搬出入装置3に近接する位置に移送装置7Pを別途設置しておき、この移送装置7PでコンテナトラックTのシャーシR上にあるコンテナ2を地表に降ろすようにしてもよい。
また、前記実施例では、地表に降ろしたコンテナ2とステージ5間で搬送物の搬出入作業を行うようにしたが、これに限定されることなく、例えば、図88に示すように、コンテナトラック52に搭載された状態のコンテナ2の床面と略一致する床面高さとなるようにステージ55を設け、このステージ55とコンテナトラック52上のコンテナ2との間でパレット連結体の搬出入作業を行うこともできる。
[パレットP4]
以下、パレットP4(以下、パレットPと記載する。)について図を用いて説明する。本パレットは鋼線材をコイル状に丸めた重量物を輸送するためのパレットである。
本実施例ではコンテナとして、一般に40フィートドライコンテナと称されるコンテナA(図101参照)を使用する。また、本実施例ではコイル状搬送物として、金属製(例えば、ステンレス鋼や鉄鋼等)の線材を所定の巻き数で巻回して重量約2tとなるコイル状の搬送物C(図101参照)を使用する。この搬送物Cの直径Dは約1200〜1300mmの値に設定されており、上記コンテナAの横幅Wの1/2以上の値となっている。また、搬送物Cの外内周面側は複数のスチール製バンド(あるいは樹脂製バンド)によって束ねられているものとする。更に、本実施例では、パレットを搬送する搬送手段としてフォークリフトF(図99参照)を例示する。
(1)コイル状搬送物用のパレットの構成
本発明に係るコイル状搬送物用のパレットは、上記コンテナA内に搬送物を収納して輸送するために用いられるパレットである。このパレットPは、鉄鋼製であり、図90〜図93に示すように、パレット本体1と、このパレット本体1の上側に設けられる載置部2とを備えて構成される。
上記パレット本体1は、コンテナAの内壁及び他のパレットPに当接可能な当接枠体部3(当接部として例示する。)と、この当接枠体部3の内側領域内に設けられる脚体部4とを有している。この当接枠体部3は、外郭寸法が同じ値の角パイプ状の枠体基材13を8本用意し、これら枠体基材13の端部同志を溶接等により固定して、全体として正8角リング状の枠体に形成されている。そして、この当接枠体部3の平面の大きさは、基本的には搬送物Cの軸方向の端面側の円領域を含む正8角形とされ、かつ、後述するようにコンテナA内に所定数(12個)のパレットPを収納し得る大きさに設定されている(図90及び図101参照)。
また、上記脚体部4は、角パイプ状の一対の脚体基材14a及び一対の脚体基材14bを井桁状に枠組みして形成されている。これら各一対の脚体基材14a,14bの端部は、枠体基材13の内面側に溶接等により固定されている。この一対の脚体基材14aは、当接枠体部3の下面から下方に向かって突出する高さ寸法に設定されている。この一対の脚体基材14aに平行な左右の枠体基材13には、その下面に所定間隔をもって一対の補助基材16が固定されている。そして、この脚体基材14a及び補助基材16によってパレットPが地面やコンテナAの床面に安定して着地するようになっている。
また、上記脚体基材14aにおいて当接枠体部3の下面から下方に突出する突出量h1は、上記載置部2の高さ寸法h2より僅かに大きな値に設定されている。また、一対の脚体基材14aの間隔w1は、載置部2の左右幅w2より僅かに大きな値に設定されている(図91参照)。更に、一対の補助基材16の間隔j1は、載置部2を構成する真中の載置基材17の横幅j2より僅かに大きな値に設定されている(図92参照)。
また、上記一対の脚体基材14aの途中に、フォークリフトFの爪部8を挿通可能な大きさの切欠き部10が形成されている。そして、当接枠体部3の下側には、この切欠き部10で形成される切欠き空間を含んだ下部開放空間5が形成されている。この下部開放空間5は、パレット本体1の下方及び前後,左右方向(図90紙面上で上下,左右方向)を開放した空間とされ、この下部開放空間5にフォークリフトFの爪部8を挿入しパレットPを浮上させて搬送するようになっている。このように下部開放空間5を、前後,左右方向の4側方を開放した空間とすることによって、パレットPのフォークリフトFによる搬送方向の自由度を向上させることができ、特に、後述する反転機において、搬送物Cを積載したパレットPを好適に搬送することができる。
また、図94に示すように、パレットPに搬送物Cが積載されない場合に、上下に他のパレットPを積み重ねると、この下部開放空間5内に載置部2が格納されると共に、一対の補助基材16間に載置部2の載置基材17が嵌り込むことによって上下のパレットPが互いに移動規制され位置決めされるようになっている。ここで、本実施例では、パレットPを構成する補助基材16や載置部2等によって「積重ね支持部」が構成されているといえる。
上記載置部2は直方体状をなしており、パレット本体1の上面に円周方向に90度間隔で4つ配置されている。所定の上記枠体基材13及び脚体基材14a,14b間の支持基材15(図90参照)の上面には、角パイプ状の載置基材17が3本併設され、これら載置基材17の上面には薄板状のゴム板材18が固定されている。そして、各載置部2のゴム板材18の上面に、搬送物Cの軸方向の端面側が載置支持されるようになっている。また、図93に示すように、載置基材17は角パイプ状に形成され、この載置基材17の両端側が、搬送物を縛り固定するためのバンド9用の一対のバンド挿通孔17aとなっている。また、この載置基材17の内部空間が、一対のバンド挿通孔17aを結ぶバンド挿通路17bとなっている。
また、前記当接枠体部3の枠体基材13には、図93に示すように、鋼鉄製のスペーサ部材7の係止部7aが係脱自在とされている。このスペーサ部材7は、パレットPの平面形状から僅かにはみ出す大径の搬送物C(例えば、直径約1400mmの搬送物)を積載した場合に使用され、この大径搬送物Cの周面がコンテナA内壁や他のパレットPに積載される搬送物Cに接触してしまうことを防止するようになっている。
(2)コンテナへのコイル状搬送物積載パレットの搬送作用
次に、図95〜図100に従って、コンテナA内へ搬送物積載パレットPを搬送する作用について説明するが、まず、パレットPへの搬送物Cの積載作用について説明する。図95に示すように、倉庫等の所定の保管空間に多数保管された搬送物Cのうち輸送予定の搬送物CをフォークリフトFで反転機23の近傍まで搬送する。この際、搬送物Cは、その中空部に爪部8を差し込んだ横持ち状態で搬送されることとなる。
次に、図96に示すように、反転機23では、水平状態のパレット支持台24にパレットPを適宜クランプ具等で装着セットし、このパレット支持台24をパレットPごと90度反転させてパレットPを垂直状態とする。その後、図97に示すように、水平状態の搬送物支持台25上にフォークリフトFやクレーン等で搬送物Cを横置きし、この搬送物Cの軸方向の端面側をパレットPの載置部に合わせる。次いで、図98に示すように、搬送物支持台25を搬送物Cと共に90度逆反転させ、パレットP上に搬送物Cを、その軸方向を縦向きとした縦置き状態で載置させる。この状態で、一対のバンド挿通孔17aを介してバンド挿通路17b内にバンド9を挿通し、搬送物Cの中空部を介してバンド9の両端を結束して搬送物CとパレットPを一体となるように束ね固定する(図93参照)。このような作業を所定数(12回)繰り返し行って、搬送物Cを積載した搬送物積載パレットPが12個用意されることとなる。
次に、図99に示すように、仮置きされた搬送物積載パレットPをフォークリフトFでコンテナAの近傍まで搬送する。この際、パレットPの下部開放空間5に爪部8が差し込まれ、搬送物Cは縦置きのままで搬送されることとなる。そして、図100に示すように、スロープ31及びステージ32を介してフォークリフトFがコンテナA内部に進入してコンテナA内部の奥方から搬送物積載パレットPを順次搬入し、最終的に12個の搬送物積載パレットPがコンテナA内に収納されることとなる。その後、このコンテナAは、コンテナトラック等によって陸上輸送されたり、コンテナ船等によって海上輸送されたりする。
尚、以上はコンテナAへ搬送物Cを搬入して目的地に向かって輸送する過程について詳述したが、目的地まで輸送されてきた搬送物をコンテナAから搬出する搬出作業では、上述の搬入作業と逆の手順を採用すれば対応することができる。
ここで、図101に示すように、コンテナAへの搬送物積載パレットPの収納状態において、各パレットPは、その当接枠体部3の枠体基材13がコンテナAの内壁(側壁あるいは前後壁)に当接すると共に他のパレットPに当接して位置決めされている。そして、これらのパレットPに積載される搬送物Cは、隣接する搬送物が前後、左右方向にオーバーラップして千鳥状配列されることとなる。
尚、パレットP’に積載される搬送物C’はパレットP’の平面からはみ出す大径搬送物C’であり、このパレットP’は、3つのスペーサ部材7が装着され、これらスペーサ部材7を介してコンテナAの内壁及び他のパレットPに当接している。また、スペーサ部材7を全く使用しない場合には、コンテナAの開口部33側に約500mm程度の隙間が生じるようになっており、この隙間には、適宜スペーサ部材40が嵌め込まれるようになっている。
(3)実施例の効果
以上のように本実施例では、コイル状搬送物Cを積載したパレットPをフォークリフトFによって後端側のみに開口部33を有するドライコンテナA内に容易に搬送することができる。したがって、コイル状搬送物Cのコンテナ輸送を実現でき、コンテナAによって搬送物Cを保護でき、荷役時間及び輸送期間の短縮、輸送前後(現地及び目的地)の保管空間の省スペース化、在庫管理の容易化等が可能となる。
また、本実施例では、パレットPを使用してコンテナAへ搬送物Cを搬送するようにしているので、搬送物CにフォークリフトFの爪部8が直接触ることがなく、従来のように搬送物をフォークリフトで直接搬送するものに比べ、搬送物Cに損傷を与えてしまうことを極力防止できる。また、パレットPの当接枠体部3の平面形状は、コイル状搬送物Cの軸方向の端面より大きな領域をもって設定されているので、搬送物Cの搬送の際に作業者が運転操作を誤ったとしても、当接枠体部3がコンテナAの内壁や床面に当接するため、搬送物CがコンテナAの内壁や床面に直接ぶつかることを防止でき、搬送物Cに損傷を与えてしまうことを極力防止できる。更に、コンテナAへ搬送予定の全対象品を確実に搬送することができ、コンテナAへの搬送物Cの搬送を計画的に実施できる。
また、本実施例では、コンテナA内に収納される搬送物Cは、その軸方向を縦向き状態としてコンテナA床面上に載置され、搬送物Cの外周側がコンテナA内壁や他のパレットPの搬送物Cに接触していないので、ビニールシート等によって搬送物C全体を厳重に梱包するといった煩雑な作業を省くことができる。
また、本実施例では、コンテナA内に収納される搬送物Cは、その軸方向を縦向き状態としてコンテナA床面上に載置され、各パレットに積載された所定数(12個)の搬送物Cのうち隣接するものが互いに前後,左右方向にオーバーラップして千鳥状配列されるようにしたので、従来のように、コイル状搬送物Cの軸方向を横向きに収納するものに比べ、コンテナAへの積載効率を極めて向上させることができる。特に、コイル状搬送物Cの直径DがコンテナAの横幅Wの1/2より大きな場合であっても、その積載効率をより向上させることができる。
また、本実施例では、パレットPを使用してコイル状搬送物CをコンテナA内に搬送するようにしたので、パレットPに対する搬送物Cの固定作業や取り外し作業をコンテナAの外で行うことができ、従来のように、狭いコンテナ内で搬送物の煩雑な固定作業を必要とするものに比べ、搬送物Cの搬送作業を簡易かつ短時間で行うことができる。また、本実施例では、コンテナA内部に収納される所定数(12個)のパレットPは、隣接するパレットPの当接枠体部3が互いに当接して移動が規制され、荷ずれがない程度に位置決めされるようになっているので、コンテナAに対するパレットPの固定作業や取り外し作業を必要とせず、やはり搬送物Cの搬送作業を簡易かつ短時間で行うことができる。
また、本実施例では、パレットPの下部開放空間5内に載置部2を格納した状態で複数のパレットPを上下に積み重ねることができる。したがって、搬送物を運んだ後は、空のパレットPを多数積み重ねてコンパクトにして送り返すことができ、また、空のパレットPの保管空間を省スペース化することができる。また、本実施例では、載置部2の上面側をゴム板材18で構成したので、この載置部2に載置されるコイル状搬送物Cの軸方向の端面側の損傷を極力防止することができる。また、載置部2に、一対のバンド挿通孔17a及びバンド挿通路17bを設けたので、バンド9によってパレットPに対してコイル状搬送物Cをより強固に一体固定することができ、その固定作業を容易かつ短時間で行うことができる。
また、本実施例では、コイル状搬送物Cの直径DがコンテナAの横幅Wの1/2より僅かに大きな場合であって、この搬送物CをコンテナA内に効率良く収納させ得る収納形態(2列で千鳥状配列)を例示したが、これに限定されず、例えば、コイル状搬送物の直径がコンテナの横幅の1/3より僅かに大きな場合には、コイル状搬送物をコンテナ内に3列で千鳥状配列させるようにしてもよい。
また、本実施例では、同じ大きさ・形状のパレットPを使用する形態を例示したが、これに限定されず、異なる大きさ・形状の複数種のパレットを組み合わせて使用してもよい。この場合、細いコイル状搬送物はコンテナ内への積載数を増やすことができるし、太いコイル状搬送物の場合でもパレットからはみ出さないように積載でき、コイルの大きさに応じて適切なパレットを用いて無駄なくコンテナ内へ積載することができる。
尚、参考例としては、上記コイル状搬送物の代わりに非コイル形状、即ち単一成形物等からなる円筒状搬送物や円柱状搬送物等、更には、一本の棒状搬送物又は棒状体を束ねて得られる集合搬送物等を用いることができる。これらの場合に用いられるパレットの積載部の形状は、使用される搬送物を積載できるものであれば特に問わない。
[その他のパレット]
上記で説明したパレットとは別のパレットとして、例えば、搬送物を積載する荷台と、この荷台に設けられる搬送手段とを備えるものを例示することができる。この場合、搬送手段としては、例えば、所定の圧力で床面に向けて気体を噴出する排気ノズル、床面に向かって出没可能なローラ群等を挙げることができる。
7.実施例2の貨物流通管理システム
本実施例2の貨物流通管理システムは、前記1.〜5.で挙げた、実施例1の貨物をパレットに積載した積載物を扱う貨物流通管理システムに限られず、パレットを持ちいず貨物をコンテナにバンニングして扱う貨物流通管理システムとして用いることができる。
本実施例2の貨物流通管理システムは図1に示すように、サーバコンピュータ1及び端末7を通信回線網6に接続した構成を備える。
このうち端末7及び通信回線網6は、前記1.〜5.で挙げた貨物流通管理システムと同様の構成である。また、識別情報記憶媒体54も前記1.〜5.で挙げた貨物流通管理システムと同様の構成であるが、パレット番号等、パレットに関する情報は任意であり、含まれていてもよいし、含まれなくてもかまわず、貨物類51及びコンテナ52の一方、または、両方に配設される。
本実施例2の貨物流通管理システムのサーバコンピュータ1で実行される貨物流通管理システムプログラムは図102に示すように、蓄積手段102、流通状況指示手段103、流通状況出力手段104、手続書類作成手段107、コンテナ格納情報生成手段108、在庫算出手段109、在庫計画手段110、流通期間算出手段112、輸送スケジュール作成手段123及び参照情報送信手段113を備える。
本実施例2の貨物流通管理システムは、前記1.〜5.で挙げた、実施例1の貨物をパレットに積載した積載物を扱う貨物流通管理システムと同様に、貨物類のそれぞれに識別情報をもたせ、その流通位置を把握できるようにしたため、適切な流通管理を行うための情報を得ることができる。また、貨物類51が発送先に保管される在庫量が一定の範囲に収まるように流通期間を用いて出荷スケジュールが計画され、貨物類51の出荷日を決定することができる。
8.他の態様
尚、本発明においては、上記の具体的な実施例に記載されたものに限らず、目的及び用途に応じて、本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
本実施例1、2の貨物流通管理システムは、図47に示すように鋼材等の重量物を貨物として取り扱っているが、これに限らず、一般貨物に対して使用することができる。
本実施例1、2は、海上輸送が含まれる例であるが、これに限られず、図16に示すようにコンテナトラック及び貨物列車等を用いた陸上輸送、あるいは貨物機を用いた空輸を行うことができる。更に、複数の輸送経路を併用することができる。また、コンテナヤードを必要としない場合は、これを備えない貨物流通管理システムとしてもよい。
更に、本貨物流通管理システムは図17に示すように、各流通拠点2又は独立してパレット製造手段4を設けることができる。このパレット製造手段4は、空パレット552が不足しているとパレット供給手段106が判断したときに、パレット供給手段106の指示によりパレット55の製造を行う手段である。また、製造したパレット55をパレット供給手段106が指示した流通拠点2へ輸送する。
このようなパレット製造手段4を備える貨物流通管理システムは、パレット55の供給不足に対して、パレット55の製造供給を行うことができるため、パレット55の供給不足による流通の遅滞を防止することができる。
また、本貨物流通管理システムは図18に示すように、サーバコンピュータ1にパレット料金請求手段124を設けることができる。パレット料金請求手段124は、パレット情報蓄積手段121に蓄積されたパレット55の履歴を元にパレット科金を算出し、請求先に請求を行うための手段である。
上記パレット料金は任意に設定した料金体系に基づいて算出される。例えば、所定期間でパレット55を使用した回数に比例した課金をおこない、その課金から求めた料金を発送先に請求することができる。
このようなパレット料金請求手段124を備える貨物流通管理システムは、貨物流通管理システムの利用に伴う費用を容易に請求することができる。

Claims (24)

  1. 貨物531をパレット55に積載した積載物53及び/又は空荷の該パレット55であり、コンテナ52内に格納された貨物類51を、発送元21、バンニングセンタ22、デバンニンダセンタ25及び発送先26を含む流通拠点2間で流通させることをサーバコンピュータ1により管理する貨物流通管理システムであって、
    該各流通拠点2は、該貨物類51をそれぞれ個別に識別する識別情報、及び該流通拠点2の位置情報を少なくとも含む流通状況情報を該サーバコンピュータ1へ送信する流通状況送信手段101を具備する端末7を具備し、
    該サーバコンピュータ1は、該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するデータベースを構成する蓄積手段102と、
    該流通状況送信手段101から送信される該識別情報及び該流通状況情報を受信し、該受信した該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するように該蓄積手段102に指示し、及び該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を更新するように該蓄積手段102に指示する流通状況指示手段103と、
    該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を加工して得られた結果の出力を行う流通状況出力手段104と、を備えることを特徴とする貨物流通管理システム。
  2. 上記識別情報は、上記コンテナ52内の上記貨物類51の数量及び格納位置を少なくとも具備するコンテナ格納情報を更に備え、
    上記サーバコンピュータ1は、該貨物類51を格納した該コンテナ52の総重量及び重心の位置が所定の範囲に収まるコンテナ格納情報を生成するコンテナ格納情報生成手段108を更に備え、
    上記積載物53及び/又は上記コンテナ52は上記識別情報を記憶する識別情報記憶媒体54を具備する請求の範囲第1項記載の貨物流通管理システム。
  3. 上記識別情報記憶媒体54は、二次元バーコードである請求の範囲第2項記載の貨物流通管理システム。
  4. 上記サーバコンピュータ1は、上記蓄積手段102に蓄積された上記流通状況情報から流通に必要な手続書類を作成する手続書類作成手段107を更に備える請求の範囲第2項に記載の貨物流通管理システム。
  5. 上記サーバコンピュータ1は、上記各流通拠点2間における上記貨物類51の流通期間を算出する流通期間算出手段112と、
    上記蓄積手段102に蓄積された上記流通状況情報から、上記貨物531の在庫情報を算出し、算出した該在庫情報を出力する在庫算出手段109と、
    該在庫算出手段109より得た該在庫情報、及び上記流通期間算出手段112より得た上記流通期間を元に上記発送先26の在庫量が所定の範囲内になるように、該発送先26へ該貨物531を供給する計画を作成する在庫計画手段110と、を更に備え、
    上記流通期間算出手段は、所定の流通処理要素毎に流通処理期間を求め、これら流通処理期間の合計を流通期間として算出する請求の範囲第2項記載の貨物流通管理システム。
  6. 上記サーバコンピュータ1は、通信回線網6に接続される参照用端末7から送信される参照請求信号に応じて、上記蓄積手段102に蓄積された上記流通状況情報及び/又は流通状況出力手段104の出力結果を該参照用端末7に送信する参照情報送信手段113を更に備え、
    上記参照情報送信手段113は、上記参照用端末の参照権限を判別し、該判別の結果に応じて上記流通状況情報の参照可能な範囲を制限する請求の範囲第2項記載の貨物流通管理ジステム。
  7. 上記サーバコンピュータ1は、上記パレット55の使用履歴及び現在位置を備えるパレット情報を蓄積するパレット情報蓄積手段121と、
    上記流通状況出力手段104から出力される上記流通状況情報を基に該パレット情報蓄積手段121に蓄積される該パレット情報を更新するパレット情報更新手段122と、
    上記パレット情報蓄積手段121に蓄積される上記パレット情報を参照し、空荷の上記パレット55である空パレット552を有する上記流通拠点2から該空パレット552を必要とする上記流通拠点2へ該空パレット552を供給するよう指示するパレット供給手段106を更に備える請求の範囲第2項記載の貨物流通管理システム。
  8. 上記流通状況出力手段104から出力される上記流通状況情報を基に上記パレット55の利用料金を算出及び請求するパレット利用料請求手段124を備える請求の範囲第2項に記載の貨物流通管理システム。
  9. 上記識別情報記憶媒体54は、積載した上記貨物531の貨物明細情報を含む請求の範囲第2項記載の貨物流通管理システム。
  10. 上記貨物の輸送経路は、コンテナ船による輸送経路が含まれる請求の範囲第3項乃至第9項のいずれか一項に記載の貨物流通管理システム。
  11. 上記貨物は、重量物である請求の範囲第10項に記載の貨物流通管理システム。
  12. 貨物531をパレット55に積載した積載物53及び/又は空荷の該パレット55であり、コンテナ52内に格納された貨物類51を、発送元21及びバンニングセンタ22、並びに輸出先のデバンニングセンタ25及び発送先26を含む流通拠点2間で流通させることをサーバコンピュータ1により管理するために用いられる発送元側貨物流通管理システムであって、
    該サーバコンピュータ1は、該貨物類51をそれぞれ個別に識別する識別情報、及び該流通拠点2の位置情報を少なくとも含む流通状況情報を蓄積するデータベースを構成する蓄積手段102と、
    該流通状況送信手段101から送信される該識別情報及び該流通状況情報を受信し、該受信した該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するように該蓄積手段102に指示し、及び該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を更新するように該蓄積手段102に指示する流通状況指示手段103と、
    該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を加工して得られた結果の出力を行う流通状況出力手段104と、を備えることを特徴とする発送元側貨物流通管理システム。
  13. 貨物531をパレット55に積載した積載物53及び/又は空荷の該パレット55であり、コンテナ52内に格納された貨物類51を、デバンニングセンタ25及び発送先26、並びに輸入元の発送元21及びバンニンダセンタ22を含む流通拠点2間で流通させることをサーバコンピュータ1により管理するために用いられる発送先側貨物流通管理システムであって、
    該サーバコンピュータ1は、該貨物類51をそれぞれ個別に識別する識別情報、及び該流通拠点2の位置情報を少なくとも含む流通状況情報を蓄積するデータベースを構成する蓄積手段102と、
    該流通状況送信手段101から送信される該識別情報及び該流通状況情報を受信し、該受信した該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するように該蓄積手段102に指示し、及び該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を更新するように該蓄積手段102に指示する流通状況指示手段103と、
    該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を加工して得られた結果の出力を行う流通状況出力手段104と、を備えることを特徴とする発送先側貨物流通管理システム。
  14. 貨物531を発送元21及び発送先26を含む流通拠点2間で流通させるために用いるパレット55をサーバコンピュータ1により管理するパレット管理システムであって、
    上記サーバコンピュータ1は、該パレット55の使用履歴及び現在位置を備えるパレット情報を蓄積するパレット情報蓄積手段121と、
    該パレット情報蓄積手段121に蓄積される該パレット情報を更新するパレット情報更新手段122と、上記パレット情報蓄積手段121に蓄積される上記パレット情報を参照し、使用されていない空荷の上記パレット55である空パレット552を有する上記流通拠点2から該パレット552を必要とする該流通拠点2へ該空パレット552を供給するよう指示するパレット供給手段106と、
    上記パレット情報蓄積手段121に蓄積される上記パレット情報を基に上記パレット552の利用料金を算出及び請求するパレット利用料請求手段124を備えるパレット管理システム。
  15. 請求の範囲第1項、第12項及び第13項のいずれか一項に記載の貨物流通管理システムとしてコンピュータを動作させるためのプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  16. 請求の範囲第14項に記載のパレット管理システムとしてコンピュータを動作させるためのプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  17. 請求の範囲第1項、第12項及び第13項のいずれか一項に記載の貨物流通管理システムとしてコンピュータを動作させることを特徴とするプログラム。
  18. 請求の範囲第14項に記載のパレット管理システムとしてコンピュータを動作させることを特徴とするプログラム。
  19. 貨物531を含み、コンテナ52内に格納された貨物類51を、発送元21、バンニングセンタ22、デバンニングセンタ25及び発送先26を含む流通拠点2間で流通させることをサーバコンピュータ1により管理する貨物流通管理システムであって、
    該各流通拠点2は、該貨物類51をそれぞれ個別に識別する識別情報、及び該流通拠点2の位置情報を少なくとも含む流通状況情報を該サーバコンピュータ1へ送信する流通状況送信手段101を具備する端末7を具備し、
    該サーバコンピュータ1は、該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するデータベースを構成する蓄積手段102と、
    該流通状況送信手段101から送信される該識別情報及び該流通状況情報を受信し、該受信した該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するように該蓄積手段102に指示し、及び該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を更新するように該蓄積手段102に指示する流通状況指示手段103と、
    該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を加工して得られた結果の出力を行う流通状況出力手段104と、
    該各流通拠点2間における該貨物類51の流通期間を算出する流通期間算出手段112とを備え、
    上記流通期間算出手段は、所定の流通処理要素毎に流通処理期間を求め、これら流通処理期間の合計を流通期間として算出することを特徴とする貨物流通管理システム。
  20. 上記サーバコンピュータ1は、上記蓄積手段102に蓄積された上記流通状況情報から、上記貨物531の在庫情報を算出し、算出した該在庫情報を出力する在庫算出手段109と、
    該在庫算出手段109より得た該在庫情報、及び上記流通期間算出手段112より得た上記流通期間を元に上記発送先26の在庫量が所定の範囲内になるように、該発送先26へ該貨物531を供給する計画を作成する在庫計画手段110と、を備える請求の範囲第19項記載の貨物流通管理システム。
  21. 貨物531を含み、コンテナ52内に格納された貨物類51を、発送元21及びバンニングセンタ22、並びに輸出先のデバンニングセンタ25及び発送先26を含む流通拠点2間で流通させることをサーバコンピュータ1により管理するために用いられる発送元側貨物流通管理システムであって、
    該サーバコンピュータ1は、該貨物類51をそれぞれ個別に識別する識別情報、及び該流通拠点2の位置情報を少なくとも含む流通状況情報を蓄積するデータベースを構成する蓄積手段102と、
    該流通状況送信手段101から送信される該識別情報及び該流通状況情報を受信し、該受信した該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するように該蓄積手段102に指示し、及び該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を更新するように該蓄積手段102に指示する流通状況指示手段103と、
    該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を加工して得られた結果の出力を行う流通状況出力手段104と、
    該各流通拠点2間における該貨物類51の流通期間を算出する流通期間算出手段112とを備えることを特徴とする発送元側貨物流通管理システム。
  22. 貨物531を含み、コンテナ52内に格納された貨物類51、をデバンニングセンタ25及び発送先26、並びに輸入元の発送元21及びバンニングセンタ22を含む流通拠点2間で流通させることをサーバコンピュータ1により管理するために用いられる発送先側貨物流通管理システムであって、
    該サーバコンピュータ1は、該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するデータベースを構成する蓄積手段102と、
    該流通状況送信手段101から送信される該識別情報及び該流通状況情報を受信し、該受信した該識別情報及び該流通状況情報を蓄積するように該蓄積手段102に指示し、及び該蓄積手段102に蓄積された該流通状況情報を更新するように該蓄積手段102に指示する流通状況指示手段103と、
    該各流通拠点2間における該貨物類51の流通期間を算出する流通期間算出手段112とを備えることを特徴とする発送先側貨物流通管理システム。
  23. 請求の範囲第19項、第21項及び第22項のいずれか一項に記載の貨物流通管理システムとしてコンピュータを動作させるためのプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  24. 請求の範囲第19項、第21項乃び第22項のいずれか一項に記載の貨物流通管理システムとしてコンピュータを動作させることを特徴とするプログラム。
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