JPH0672443A

JPH0672443A - 筒状体の貯蔵搬送具

Info

Publication number: JPH0672443A
Application number: JP4219190A
Authority: JP
Inventors: Naoki Nonagase; 尚樹野長瀬; Takashi Shimakawa; 貴司島川; Tetsuyuki Hirano; 哲行平野
Original assignee: Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Current assignee: Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date: 1992-08-18
Filing date: 1992-08-18
Publication date: 1994-03-15

Abstract

(57)【要約】【目的】筒状体を安定した状態で貯蔵搬送できるとと
もに、筒状体の外径の多様性に対応することができる筒
状体の貯蔵搬送具の提供。【構成】筒状体の貯蔵搬送具であるパレット10を合成
樹脂製でその外形が平面略多角形形状のものとし、これ
を二つの樹脂製部材11, 12に分割し、これらの二分割さ
れた樹脂製部材11, 12を互いに嵌合する一対の凸状部31
および凹状部32を介して接合し、この凸状部31および凹
状部32をスライド式に摺動させることにより樹脂製部材
11, 12を近接離隔させてパレット10上に積載される筒状
体の外径の変化に対応させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、筒状体の貯蔵搬送具に
関し、高重量のコイル状製品の貯蔵や搬送に使用される
パレットなどに利用できる。

【０００２】

【背景技術】従来より、ブリキ板、圧延鋼板、圧延アル
ミニウム、紙等の連続シート状製品はコイル状に巻かれ
て取り扱われている。このようなコイル状製品は相当な
高重量物となり、その貯蔵や搬送には専用の筒状体の貯
蔵搬送具が用いられている。この筒状体の貯蔵搬送具と
しては、木製パレットや金属製パレット等が用いられて
おり、これらはキャリアなどと呼ばれることもある。

【０００３】このうち、木製パレットは、通常、四角形
木製パレットとなっている。そして、コイル状製品は大
抵の場合には中央部に芯穴を有しているので、この四角
形木製パレットに真っ直ぐな心棒用具を取り付け、これ
をコイル状製品の芯穴に通すことによりコイル状製品の
積載時の安定性を確保していた。

【０００４】また、合成樹脂により成形された円形パレ
ットも提案されている（特開昭62−158684号公報参
照）。図７には、二つに分解された後の円形パレット90
の片方の部材である半円形部材90A が示されている。円
形パレット90は、このような半円形部材90A,90B を組み
合わせて構成されるようになっている。

【０００５】半円形部材90A は、コイル状製品を積載す
る載物面91より上方に突起する直立リム92と、コイル状
製品を積載した状態で二つの半円形部材90A,90B を組み
合わせて固定するための帯状のストライプを掛けるため
の溝93と、載物面91とその軸方向が平行になるように設
けられたピン94および穴95とを有している。半円形部材
90B の構成も全く同様である。

【０００６】図８には、このような円形パレット90にコ
イル状製品96を積載した状態が示されている。同図にお
いて、円形パレット90は、二つの半円形部材90A,90B の
それぞれのピン94および穴95を互いに嵌合させて組み合
わせることにより形成されている。そして、円形パレッ
ト90に積載されたコイル状製品96は、溝93に掛けられた
ストライプ97により、互いに対向する半円形部材90A,90
B のそれぞれの直立リム92の内側側面（図７中Ｐ点）で
挟まれて固定されている。

【０００７】このような円形パレット90によれば、二分
割構造となっているので、コイル状製品96の径が変化し
た場合でもピン94および穴95の嵌合深さの調整により対
応することができる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た四角形木製パレットでは、固定形状であるので、多様
に外径が変化するコイル状製品96に対応させるために
は、大きな外径のコイル状製品96を積載できる大きさに
しておかなければならず、このため搬送時等におけるコ
イル状製品96を含めた四角形木製パレットの積載密度が
好適なものとならないという問題があった。

【０００９】また、四角形木製パレットでは、真っ直ぐ
な心棒用具をコイル状製品の芯穴に通すことでコイル状
製品96と四角形木製パレットとの固定を行っているが、
芯穴の内径と心棒用具の外径とが同一径になることは滅
多になく、このため搬送時にコイル状製品96が動いてし
まう、あるいは心棒用具が芯穴の側面に当たり当該部分
のコイル状製品96に傷が付くという問題がある。さら
に、木製であるために湿気を吸収するので、コイル状製
品96に錆、あるいは湿気に起因する損傷が生じるという
不都合があった。

【００１０】一方、金属製パレットでは、パレット自重
が重くなり取扱いが困難になる、あるいは製造面で形状
の自由度に欠けるという問題があった。

【００１１】また、前述した円形パレット90では、コイ
ル状製品96の径が変化した場合にも対応することができ
るが、コイル状製品96の固定が、互いに対向する半円形
部材90A,90B のそれぞれの直立リム92の内側側面（図７
中Ｐ点）での挟み込みによる二点支持となるため、安定
性に欠け、搬送中にコイル状製品96にずれが生じるとい
う問題がある。

【００１２】そして、この円形パレット90は、ピン94と
穴95との嵌合により半円形部材90A,90B の接合を行って
いるので、接合部の強度が弱いという問題がある。さら
に、複数の円形パレット90を並べて貯蔵や搬送を行う場
合には、各円形パレット90の外形が円形であるために最
密収納を行うことができず、収まりの悪い不安定な状態
となり、円形パレット90がずれるという不都合を生じや
すい。

【００１３】そして、円形パレット90では、コイル状製
品96の外径が直立リム92の内径より大きい場合には、直
立リム92の横側端縁（図７中Ｋ点）による支持となり、
コイル状製品96の当該端縁部分に接触する部分が傷付く
という問題がある。

【００１４】本発明の目的は、筒状体を安定した状態で
貯蔵搬送できるとともに、筒状体の外径の多様性に対応
することができる筒状体の貯蔵搬送具を提供することに
ある。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明の筒状体の貯蔵搬
送具は、合成樹脂で成形された複数の樹脂製部材を組み
合わせて形成された平面略多角形形状の本体を有し、前
記複数の樹脂製部材は互いに嵌合する少なくとも一対の
凸状部および凹状部を介して接合され、当該凸状部およ
び凹状部は前記複数の樹脂製部材が近接離隔する方向に
スライド式摺動可能に形成され、前記本体はその周縁に
載物面より上方に突起する突起部を有することを特徴と
する。ここで、前記本体は平面略六角形形状であること
が望ましい。

【００１６】

【作用】このような本発明においては、筒状体の貯蔵搬
送具が平面略多角形形状の外形を有しているので、特に
六角形形状、四角形形状とした際などには、これらを床
面上に配列した場合に無駄な隙間を生じにくくすること
ができるようになる。このため、複数の筒状体の貯蔵搬
送具を並べて貯蔵や搬送を行う場合に最密収納が可能と
なり、筒状体の貯蔵搬送具が互いにずれてしまうという
不安定な状態を回避することができるようになる。

【００１７】また、凸状部および凹状部を互いにスライ
ド式に摺動させ、筒状体の貯蔵搬送具の積載面積を変化
させることができるので、多様に外径が変化する筒状体
に対応可能となる。

【００１８】さらに、平面略多角形形状の周縁に設けら
れた突起部の内側側面により、前述した円形パレット90
の二点支持よりも多くの支持点を得ることが可能とな
り、安定性を向上させることができるようになるうえ、
面接触による支持であるため筒状体の当該部分に傷が付
くという不都合を防止することができるようになり、こ
れらにより前記目的が達成される。

【００１９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図１において、筒状体の貯蔵搬送具であるパレ
ット10は、二つに分解された樹脂製部材11, 12を組み合
わせて構成されており、この組み合わされた状態で一つ
の筒状体を積載する載物面13が平面略六角形形状に形成
されている。樹脂製部材11, 12は、共に高密度ポリエチ
レン（ＨＤＰＥ）で射出成形により一体成形されたもの
である。なお、パレット10の大きさは、高さが150mm
で、載物面13の広さが外径1350mm〜1650mmの筒状体を積
載できる程度である。そして、積載する筒状体は、アル
ミニウム板のコイル状製品であり、重さ約3ton／巻で、
外径1350mm、1400mm、1650mmの各サイズのものがある。

【００２０】樹脂製部材11は、その周縁の前述した六角
形形状を形成する部分に、載物面13より上方に突起する
突起部である直立リム20A を有している。樹脂製部材12
は、その周縁の前述した六角形形状を形成する部分の一
部であって樹脂製部材11の直立リム20A に相対する部分
に、載物面13より上方に突起する突起部である直立リム
20B を有している。

【００２１】また、樹脂製部材11は凸状部31を有し、樹
脂製部材12は凹状部32を有しており、これらの凸状部31
および凹状部32は互いに嵌合されて一対の接合部30を形
成している。図２は接合部30の拡大図であり、図２
（Ａ）には凸状部31が示され、図２（Ｂ）には凹状部32
が示されている。

【００２２】図２において、凸状部31には、両側側面に
スライド用の案内溝33が設けられており、凹状部32に
は、案内溝33に対応する位置に案内突起34が設けられて
おり、これらの案内作用により凸状部31および凹状部32
は互いに円滑に摺動するようになっている。

【００２３】また、凸状部31には、載物面13に対して直
角方向に摺動するストッパー35が設けられており、凹状
部32には、ストッパー35を差し込むストッパー穴36が凸
状部31および凹状部32のスライド方向に並ぶように等間
隔に五個配設されている。そして、パレット10は、スト
ッパー35を抜き差しして適当なストッパー35およびスト
ッパー穴36の組合せを選択し、その大きさを筒状体に合
わせるように構成されている。

【００２４】さらに、凸状部31の周縁の上部には、アジ
ャスト目盛り37が一個設けられており、凹状部32の外周
の上部には、ストッパー穴36の位置、間隔、個数に対応
してアジャスト目盛り38が五個設けられている。そし
て、パレット10は、このアジャスト目盛り37およびアジ
ャスト目盛り38の適当な組合せを選択し、その位置で前
述したストッパー35を対応するストッパー穴36に差し込
み、その大きさを筒状体に合わせるように構成されてい
る。

【００２５】図１に戻って、樹脂製部材11には、補強リ
ブ41, 42が設けられており、樹脂製部材12には、補強リ
ブ43, 44が設けられており、これらの補強リブ41〜44
は、パレット10の外形を前述した六角形形状に保つため
に六角形形状の内部にトラス状に設けられている。

【００２６】パレット10の周囲壁14の六角形形状の六つ
の各面のうち直立リム20A,20B が設けられた四つの面に
は、それぞれ一個ずつの開口部51, 52, 53, 54が設けら
れている。また、補強リブ41, 42, 43, 44には、それぞ
れ一個ずつの開口部55, 56, 57,58が設けらている。そ
して、開口部51, 55, 57, 53および開口部52, 56, 58,
54は、それぞれ連続した開口部50A,50B を形成してお
り、この開口部50A,50B には、フォークリフトの腕の差
し込みを行ったり、あるいは筒状体をパレット10に固定
するための縦ストライプを挿入して引っ掛けたり、パレ
ット10をクレーン等で釣り上げるための釣り上げストラ
イプを挿入して引っ掛けるようになっている。

【００２７】このような本実施例においては、以下のよ
うに筒状体の積載を行う。先ず、ストッパー35を上方に
引き抜いて樹脂製部材11, 12の係合状態をフリーな状態
としておき、積載する筒状体の外径に合わせて凸状部31
および凹状部32を互いにスライドさせてパレット10の積
載面積を調整する。例えば、図３において、左側の状態
は、外径が1350mmの筒状体60（一点鎖線）を積載する場
合であり、右側の状態は、外径が1650mmの筒状体60を積
載する場合である。この際、アジャスト目盛り37と五個
のアジャスト目盛り38のうちの一個とが一致する位置に
調整する。

【００２８】次に、アジャスト目盛り37，38が一致した
状態で、ストッパー35を五個のストッパー穴36のうちの
一個に差し込み、凸状部31および凹状部32が互いにスラ
イドしないようにして接合部30を固定する。

【００２９】そして、前述した図８に示した状態と同様
に、筒状体60をパレット10の載物面13に積載し、縦スト
ライプ61を開口部50A,50B に通してパレット10と筒状体
60とを固定し、筒状体60の積載を完了する。

【００３０】その後、フォークリフトの腕を開口部50A,
50B に差し込んでフォークリフトでの搬送を行ったり、
釣り上げストライプを開口部50A,50B に引っ掛けてクレ
ーン等による釣り上げを行ったり、あるいは筒状体60を
積載したパレット10を図４に示すような状態に並べて貯
蔵を行ったりする。

【００３１】このような本実施例によれば、パレット10
が平面略六角形形状の外形を有しているので、貯蔵や搬
送を行う場合に図４に示すようなハニカム状に複数のパ
レット10を並べることにより最密収納ができ、パレット
10が互いにずれてしまうという不安定な状態を回避する
ことができる。

【００３２】また、パレット10が平面略六角形形状の外
形を有しているので、その周縁に設けられた直立リム20
A,20B の内側側面により筒状体60の外径の大小にかかわ
らず四点支持（図３中Ｍ点）を得ることができ、前述し
た円形パレット90の二点支持（図７中Ｐ点）の場合に比
べ、安定性を向上させることができる。そして、この四
点支持は、全て面接触による支持であるため筒状体60の
当該部分に傷が付くという不都合を防止することができ
る。

【００３３】さらに、パレット10は、樹脂製部材11, 12
に二分割されているため、凸状部31および凹状部32を互
いにスライド式に摺動させ、パレット10の積載面積を変
化させることができるので、多様に外径が変化する筒状
体60に対応することができる。

【００３４】また、接合部30を構成する凸状部31および
凹状部32は、前述した円形パレット90のピン94と穴95と
の嵌合による接合の場合に比べ、大柄な嵌合構造となっ
ているため剛性が高く、接合強度を充分に確保すること
ができる。

【００３５】さらに、凸状部31および凹状部32は、案内
溝33と案内突起34との噛み合わせにより円滑に安定して
スライドすることができる。そして、アジャスト目盛り
37, 38が設けられているので、ストッパー35とストッパ
ー穴36との位置合わせを容易に行うことができる。

【００３６】また、ストッパー35をストッパー穴36に差
し込むことにより二分割された樹脂製部材11, 12を接合
固定するので、前述した円形パレット90のストライプ97
を不要にすることができるうえ、ストライプ97による固
定の場合に比べ、ワンタッチで容易に接合固定すること
ができる。

【００３７】さらに、各直立リム20A,20B は、パレット
10の周縁の平面六角形形状の六辺のうち四辺の互いに対
向する位置に設けられており、凸状部31および凹状部32
のスライドにより長さが変化する二辺の部分には設けら
れていないので、筒状体60の外径が大きくて六角形形状
からはみ出してしまうような場合でも筒状体60の積載を
行うことができる。

【００３８】また、パレット10の周囲壁14には、開口部
51〜54が設けられており、補強リブ41〜44には、開口部
55〜58が設けらているため、ここにフォークリフトの腕
を差し込むことができ、あるいは縦ストライプ、釣り上
げストライプなどを通して引っ掛けることができる。

【００３９】そして、パレット10は合成樹脂製であるた
め、従来の木製のパレットのように湿気を吸収すること
がなく、筒状体60が錆びたり、湿気に起因する損傷を受
けたりすることを防止することができる。

【００４０】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、例えば以下に示すような変形等も本発明に
含まれるものである。すなわち、前記実施例では、パレ
ット10の外形は平面六角形形状となっているが、六角形
形状に限らず他の平面略多角形形状であってもよい。特
に、貯蔵時の収納密度、安定性から四角形〜八角形形状
が好適であり、そのなかでも前記実施例の六角形形状が
図４に示すようなハニカム状の最密収納ができることか
ら最適である。

【００４１】また、パレット10の接合部30の凸状部31お
よび凹状部32の嵌合構造は、前記実施例のものに限ら
ず、例えば図５（Ａ），（Ｂ）に示すパレット70, 71の
ような構造であってもよく、要するにスライド式の凸状
部31および凹状部32が各樹脂製部材11, 12に設けられて
いればよい。

【００４２】さらに、前記実施例では、パレット10は二
分割構造となっているが、三つ以上の部材の組み合わせ
構造であってもよく、それに伴って凸状部および凹状部
の嵌合も一対に限られるものではなく、例えば図６に示
すパレット72のような凸状部および凹状部の嵌合を二対
有する分割構造としてもよい。そして、分割された各部
材の全てがそれぞれ積載面積を変化させるためのスライ
ド式の凸状部および凹状部の嵌合構造を有するような多
分割構造ではなく、少なくとも一対の凸状部および凹状
部の嵌合構造を有していれば残りの分割構造は積載面積
の変化とは関係なく単にパレット10の収納性を向上させ
るような分割構造であってもよい。

【００４３】また、前記実施例の直立リム20A,20B は、
パレット10の周縁の平面六角形形状の六辺のうち凸状部
31および凹状部32のスライドにより長さが変化する二辺
の部分には設けられていないが、六辺の全部に設けるよ
うにしてもよい。

【００４４】そして、直立リム20A,20B の高さは、積載
した筒状体60を安定して搬送できる程度の高さであれば
よく、その形状は、筒状体60に接触する内側側面が載物
面13に対して直角な平面であればよく、上面や外側側面
は、斜面、曲面等任意である。

【００４５】さらに、直立リム20A,20B は、パレット10
の載物デッキ部の部分と一体成形して設けてもよく、別
部材を接合するものであってもよい。

【００４６】また、前記実施例では、ストッパー穴36お
よびアジャスト目盛り37はそれぞれ等間隔に五個設けら
れているが、他の個数設けられていてもよく、等間隔で
ある必要もなく、例えば、ある程度積載する筒状体60の
外径が固定的な数種類である場合には、それらの外径に
適応するような位置、間隔、個数としておいてもよい。

【００４７】さらに、前記実施例では、パレット10に
は、補強リブ41〜44が設けられているが、この他にも例
えば図１の二点鎖線の位置などに必要に応じて補強リブ
を設けるようにしてもよく、その際には、補強リブ41〜
44の場合と同様にフォークリフトの腕等を差し込む開口
部を設けるようにしてもよい。

【００４８】そして、パレット10の周囲壁14、補強リブ
41〜44に設けられた開口部51〜58は穴状のものとなって
いるが、下側から設けた溝状のものであってもよく、要
するにフォークリフトの腕等を差し込めて縦ストライプ
等を引っ掛けることができればよい。

【００４９】また、前記実施例では、とストッパー35と
ストッパー穴36との嵌合により各樹脂製部材11, 12の接
合を行っているが、これらの代わりに直立リム20A,20B
に前述した円形パレット90のような溝93を設け、ここに
ストライプ97を掛けることにより各樹脂製部材11, 12の
接合を行うようにしてもよい。そして、この際にも案内
溝33と案内突起34とを設けておくことによりスライドを
円滑に行うことができるとともに、接合を確実なものと
することができる。

【００５０】また、前記実施例では、積載物はアルミニ
ウム板のコイル状製品となっているが、これに限られる
ものではなく、他のコイル状製品であってもよく、ある
いはドラム缶などであってもよく、要するに筒状体であ
ればよい。

【００５１】さらに、前記実施例では、パレット10は射
出成形により成形されているが、他の成形方法、例えば
プレス成形などにより成形してもよく、要するに所定の
形状のパレット10を得ることができればよい。

【００５２】そして、パレット10の大きさは、前記実施
例では、高さが150mm で、載物面13の広さが外径1350mm
〜1650mmの筒状体を積載できる程度の高重量コイル状製
品の運搬等に使用される大きさとなっているが、用途に
応じた大きさであれば任意である。

【００５３】また、パレット10の材質は、前記実施例で
は、高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）となっているが、
ポリプロピレン（ＰＰ）、低密度ポリエチレン（ＬＤＰ
Ｅ）等の他の熱可塑性樹脂であってもよく、これらにフ
ィラーやガラス繊維を配合したものであってもよく、さ
らに熱硬化性樹脂であってもよく、要するに必要強度を
有する合成樹脂であればよい。

【００５４】

【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、筒
状体の貯蔵搬送具が平面略多角形形状の外形を有してい
るので、筒状体を安定した状態で貯蔵搬送できるととも
に、筒状体の外径の多様性に対応することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す斜視図。

【図２】前記実施例の細部を示す詳細斜視図。

【図３】前記実施例の使用方法を示す概略図。

【図４】前記実施例の使用方法を示す概略図。

【図５】本発明の変形例を示す概略平面図。

【図６】本発明の変形例を示す概略平面図。

【図７】従来例を示す斜視図。

【図８】前記従来例の使用方法を示す斜視図。

【符号の説明】

10,70,71,72 筒状体の貯蔵搬送具であるパレット 11,12 樹脂製部材 13 載物面 14 周囲壁 20A,20B 突起部である直立リム 30 接合部 31 凸状部 32 凹状部 33 案内溝 34 案内突起 35 ストッパー 36 ストッパー穴 37,38 アジャスト目盛り 41〜44 補強リブ 50A,50B,51〜58 開口部 60 筒状体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】合成樹脂で成形された複数の樹脂製部材
を組み合わせて形成された平面略多角形形状の本体を有
し、前記複数の樹脂製部材は互いに嵌合する少なくとも
一対の凸状部および凹状部を介して接合され、当該凸状
部および凹状部は前記複数の樹脂製部材が近接離隔する
方向にスライド式摺動可能に形成され、前記本体はその
周縁に載物面より上方に突起する突起部を有することを
特徴とする筒状体の貯蔵搬送具。
【請求項２】請求項１に記載した筒状体の貯蔵搬送具
において、前記本体は平面略六角形形状であることを特
徴とする筒状体の貯蔵搬送具。