JP2002211757A - 配送支援システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パレット上に積載した荷を配送車両に積み込
む作業を能率良く的確に行えるようにするための支援シ
ステムを提供すること。 【解決手段】 パレット５上に積載した荷６を配送車両
に積載して配送する配送システムであって、１台の配送
車両に積載する複数の荷積載パレット４について、当該
配送車両の荷台上の積込み位置を、各荷積載パレット４
毎に入力された条件に基づいて決定するコンピューター
利用の手段１と、当該積込み位置決定手段１で各荷積載
パレット４毎に決定された積込み位置を表示したラベル
３を発行する手段２とを使用し、当該ラベル発行手段２
で発行されたラベル３を該当する荷積載パレット４に装
着する構成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パレット上に積載
した荷を配送車両に積載して配送する場合の支援システ
ムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】パレット上に積載した荷、即ち、荷積載
パレットを配送車両の荷台に積み込む場合、その積込み
作業者は、車両荷台への積込み作業現場に於いて、積み
込むべき個々の荷積載パレットについて、出荷票等から
知り得る配送先や重量、容積、高さ、その他の条件に基
づき、経験則的に積込み位置を考え、荷台に積み込むこ
とになるが、配送時の荷卸し作業性、荷崩れ防止、配送
車両の走行安定性等の観点から的確に積込み位置を決定
することは、経験豊富な積込み作業者でも非常に困難で
あり、時間もかかって非能率的であった。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明は上記のような従
来の問題点を解消し得る配送支援システムを提供するこ
とを目的とするものであって、その手段を後述する実施
形態の参照符号を付して示すと、パレット５上に積載し
た荷６を配送車両８に積載して配送する配送システムで
あって、１台の配送車両８に積載する複数の荷積載パレ
ット４について、当該配送車両８の荷台９上の積込み位
置を、各荷積載パレット４毎に入力された条件に基づい
て決定するコンピューター利用の手段１と、当該積込み
位置決定手段１で各荷積載パレット４毎に決定された積
込み位置を表示したラベル３を発行する手段２とを使用
し、当該ラベル発行手段２で発行されたラベル３を該当
する荷積載パレット４に装着する構成となっている。

【０００４】上記の本発明システムを実施するについ
て、各荷積載パレット４毎に発行される前記ラベル３に
は、積込み位置表示１４の他、積み込む配送車両８を特
定する車番表示１１、配送車両８への積込み作業バース
を特定する作業バース表示１３、配送先を特定する荷届
先表示１２等を付加表示することが出来る。

【０００５】又、各荷積載パレット４毎に発行される前
記ラベル３に於ける積込み位置表示１４は、配送車両８
の荷台９上を左右２区画、前後方向複数区画に区切って
予め設定されたパレット載置位置１０の一つを特定する
位置表示と、段積み時の何段目かを特定する段数表示と
の組み合わせにより構成することが出来る。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下に本発明の好適実施形態を添
付図に基づいて説明すると、図１に示すように本配送支
援システムには、コンピューター利用の積込み位置決定
手段１と、当該手段１で各荷積載パレット毎に決定され
た積込み位置を表示したラベル３を発行するプリンター
等のラベル発行手段２とが使用され、発行されたラベル
３が荷積載パレット４のパレット５又は積載された荷６
に装着される。積込み位置決定手段１には、入力された
条件に基づいて積込み位置を演算決定する積込み位置決
定プログラム７がインストールされている。

【０００７】図２に示すように配送車両８は、荷台９の
左右両側が全域にわたって開放可能なもので、当該荷台
９上に左右２区画、前後方向複数区画（図では一例とし
て５区画を示している）のパレット載置位置１０が予め
設定され、右列の各パレット載置位置１０には前方から
Ｒ１〜Ｒ5 、左列の各パレット載置位置１０には前方か
らＬ１〜Ｌ5 の番号が割り当てられている。従って、荷
積載パレット４の積込み位置は、Ｒ１〜Ｒ５，Ｌ１〜Ｌ
５によって表示されるが、図３に示すように荷積載パレ
ット４を段積みする場合は、何段目かを表す段数が付加
される。例えば、積込み位置が「Ｌ３１」と表示される
ときは、左列の前から３番目のパレット積載位置１０に
直置きされ、積込み位置が「Ｒ４２」と表示されるとき
は、右列の前から４番目のパレット積載位置１０に於い
て２段目に段積みされる。

【０００８】パレット積込み位置の表示方法は上記のも
のに限定されるものではない。例えば、全てのパレット
載置位置Ｒ１〜Ｒ５，Ｌ１〜Ｌ５に１番から１０番まで
の通し番号を付加することも出来る。又、段積みしない
場合は、段数表示桁に何も表示しないか又は０を表示す
ることも出来る。更に、左右列の表示桁、前後方向位置
の表示桁、及び段数表示桁を連続する一つの数列として
表示させないで、それぞれを独立させて表示させること
も出来る。

【０００９】ラベル発行手段２で発行されるラベル３に
は、図４に示すように、積み込む配送車両を特定する車
番表示１１、配送先を特定する荷届先表示１２、配送車
両への積込み作業バースを特定する作業バース表示１３
等が、積込み位置表示１４に加えて表示される。

【００１０】ラベル３の発行までの流れを図５のフロー
チャートに基づいて説明すると、先ず出荷すべき各荷積
載パレット４について、配送車両（配送ルート）と積込
み作業バースとが決定される（Ｓ１）。この配送車両
（配送ルート）と積込み作業バースの決定も、出荷スケ
ジュールに基づいてコンピューターにより自動化される
のが一般的であるが、人為的作業で行っても良い。

【００１１】次に、１車両分全ての荷積載パレット４に
ついて、各荷積載パレット４毎の各種条件、即ち、荷卸
し順、重量、高さ、上端面の平坦度（上に他の荷積載パ
レットの積み重ねが可能か否か）等の条件が自動的又は
人為的操作により前記積込み位置決定手段１に入力され
る（Ｓ２）。

【００１２】積込み位置決定手段１の積込み位置決定プ
ログラム７は、１車両分全ての荷積載パレット４につい
ての各荷積載パレット４毎の前記各種条件に基づき、各
荷積載パレット４毎のパレット積込み位置を演算決定す
る（Ｓ３）。この各荷積載パレット４毎のパレット積込
み位置の演算決定に際しては、 (1) 高さが設定値以下で上端面の平坦度が設定値以上
（例えば８０％以上）の荷積載パレットがあるときは、
この上に他の荷積載パレットを段積みする。 (2) 段積み位置では、全体の高さが設定値（例えば２２
００ｍｍ）以下に収まるように段積みする。 (3) 段積み位置では、荷卸し順が先の荷積載パレット４
が、荷卸し順が後の荷積載パレット４の下にならないよ
うにする。 (4) 設定重量以上の重量物は直置きする。 (5) 荷台９の各パレット載置位置１０に掛かる負荷重量
のばらつきを出来る限り少なくする。 (6) 荷台９の各パレット載置位置１０毎の荷の全高のば
らつきを出来る限り少なくする。 (7) 荷卸しにより荷台９に掛かる負荷重量バランスが極
端に崩れないようにする（左右の片側ばかりが先に荷卸
しされないようにする）。 等が考慮される。この場合、考慮事項に優先順位を付け
ることが出来る。例えば、 ａ．１車両分の荷積載パレット４の数が荷台９の荷積載
位置１０の数（前記の例では１０）よりも多くないとき
は、考慮事項(1)(2)を満たす状態で段積み可能な荷積載
パレット４が複数あっても、段積みせずに全ての荷積載
パレット４を各荷積載位置１０に直置きする。 ｂ．考慮事項(4) は考慮事項(1) 〜(3) よりも優先させ
る。 等の優先条件を付けることが出来る。

【００１３】積込み位置決定手段１で各荷積載パレット
４の積込み位置が決定されると、ラベル発行手段２が、
各荷積載パレット４毎に出荷ラベル３を発行する（Ｓ
４）。この出荷ラベル３には、図４に示すように、配送
先を特定する荷届先表示１２の他、ステップ１に於いて
決定された配送車両（配送ルート）と積込み作業バース
とに基づく車番表示１１及び作業バース表示１３、そし
てステップ３に於いて決定された積込み位置に基づく積
込み位置表示１４が印刷される。

【００１４】発行された出荷ラベル３は、出荷ラインに
送り出される各荷積載パレット４の指定箇所に貼付等の
手段で装着される（Ｓ５）。この出荷ラベル３が装着さ
れた荷積載パレット４は、出荷ラインを経由して各積込
み作業バースに仕分けされる。この仕分け作業は、各荷
積載パレット４に装着されている出荷ラベル３の作業バ
ース表示１３を利用して自動化することも可能である。
しかして、各積込み作業バースでは、各配送車両毎に荷
積載パレット４がグループ分けされるが、この配送車両
毎のグループ分け作業も、各荷積載パレット４に装着さ
れている出荷ラベル３の車番表示１１を利用して自動化
することも可能である。

【００１５】荷積込み作業者（フォークリフト運転者）
は、荷積込み作業対象の配送車両に積み込むべき荷であ
ることを各荷積載パレット４に装着されている出荷ラベ
ル３の車番表示１１から確認しながら、各荷積載パレッ
ト４をフォークリフトで配送車両８の荷台９上に積み込
むのであるが、このときの積込み位置を出荷ラベル３の
積込み位置表示１４から確認し、その積込み位置に相当
する荷台９上のパレット積載位置１０に直積み又は段積
みする。

【００１６】

【発明の効果】本発明の配送支援システムは以上のよう
に実施し且つ使用することができるものであって、係る
本発明のシステムによれば、荷積載パレットを配送車両
に積み込むとき、各荷積載パレットに装着されているラ
ベルに表示された積込み位置に従って積み込むだけで、
各荷積載パレット毎に入力された条件に基づいてコンピ
ューター利用の積込み位置決定手段で決定された好適な
積込み状態で配送することが出来る。

【００１７】即ち、積込み現場に於いて積込み作業者
が、荷積載パレットの荷卸し順や重量、高さ、上端面の
平坦度等を考慮して経験則で好適な積込み位置を決定
し、積込み作業を行う場合よりも能率的であり、しかも
誤りの少ない好適な積込み作業を未経験者でも容易且つ
確実に行える。この場合、コンピューター利用の積込み
位置決定手段で積込み位置を決定するに際し、先の実施
形態に於いて説明したように、各荷積載パレット毎の荷
卸し順、重量、高さ、上端面の平坦度（上に他の荷積載
パレットの積み重ねが可能か否か）等の条件に基づき、
考慮事項(1) 〜(7)と優先条件ａ，ｂに従って各荷積載
パレットの積込み位置を決定することにより、単に積込
み作業の能率向上が図れるだけでなく、配送時の荷崩れ
防止や配送車両の走行安定性を高めることが出来る。

【００１８】尚、請求項２〜４に記載の構成によれば、
車番表示や作業バース表示、或いは配送先表示に基づい
て、積込み作業をより一層的確且つ能率的に行える。
又、請求項５に記載の構成によれば、段積み時の積込み
段位置を含めて荷積載パレットの積込み位置を作業者に
的確に伝えることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 配送支援システムのハード構成を説明するブ
ロック線図である。

【図２】 配送車両の荷台上に区画設定されたパレット
積載位置を説明する概略斜視図である。

【図３】 配送車両の荷台上に区画設定されたパレット
積載位置と段積み時の積込み段位置を説明する概略側面
図である。

【図４】 出荷ラベルの一例を示す図である。

【図５】 配送支援システムの流れを説明するフローチ
ャートである。

【符号の説明】

１ コンピューター利用の積込み位置決定手段 ２ プリンター等のラベル発行手段 ３ 出荷ラベル ４ 荷積載パレット ５ パレット ６ 荷 ８ 配送車両 ９ 荷台 １０ パレット積載位置 １１ 車番表示 １２ 荷届先表示 １３ 作業バース表示 １４ 積込み位置表示

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】パレット上に積載した荷を配送車両に積載
   して配送する配送システムであって、１台の配送車両に
   積載する複数の荷積載パレットについて、当該配送車両
   の荷台上の積込み位置を、各荷積載パレット毎に入力さ
   れた条件に基づいて決定するコンピューター利用の手段
   と、当該積込み位置決定手段で各荷積載パレット毎に決
   定された積込み位置を表示したラベルを発行する手段と
   を使用し、当該ラベル発行手段で発行されたラベルを該
   当する荷積載パレット又は当該パレット上の荷に装着す
   る、配送支援システム。
2. 【請求項２】各荷積載パレット毎に発行される前記ラベ
   ルには、積み込む配送車両を特定する車番表示が付加さ
   れている、請求項１に記載の配送支援システム。
3. 【請求項３】各荷積載パレット毎に発行される前記ラベ
   ルには、配送車両への積込み作業バースを特定する作業
   バース表示が付加されている、請求項１又は２に記載の
   配送支援システム。
4. 【請求項４】各荷積載パレット毎に発行される前記ラベ
   ルには、その配送先を特定する荷届先表示が付加されて
   いる、請求項１〜３の何れかに記載の配送支援システ
   ム。
5. 【請求項５】各荷積載パレット毎に発行される前記ラベ
   ルに於ける積込み位置表示は、配送車両の荷台上を左右
   ２区画、前後方向複数区画に区切って予め設定されたパ
   レット載置位置の一つを特定する位置表示と、段積み時
   の何段目かを特定する段数表示との組み合わせから成
   る、請求項１〜４の何れかに記載の配送支援システム。