JPH1046051A - 無機多孔質基材用水性下塗剤 - Google Patents

無機多孔質基材用水性下塗剤

Info

Publication number
JPH1046051A
JPH1046051A JP8201636A JP20163696A JPH1046051A JP H1046051 A JPH1046051 A JP H1046051A JP 8201636 A JP8201636 A JP 8201636A JP 20163696 A JP20163696 A JP 20163696A JP H1046051 A JPH1046051 A JP H1046051A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
resin particles
aqueous
parts
inorganic porous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8201636A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Awata
武志 粟田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd
Priority to JP8201636A priority Critical patent/JPH1046051A/ja
Publication of JPH1046051A publication Critical patent/JPH1046051A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材に対する密着性、浸透性に優れ、同時に
耐エフロレッセンス性に優れた無機多孔質基材用水性下
塗剤の提供。 【解決手段】 それぞれガラス転移温度が20〜80℃
であり、少なくとも一方が架橋型樹脂である、平均樹脂
粒子径の異なった樹脂粒子(A)、(B)が混合してい
る樹脂水性分散液において、樹脂粒子(A)の平均粒子
径が0.05μm以下で、樹脂粒子(B)の平均粒子径
が0.06〜0.30μmであり、樹脂粒子(A)の固
形分(Wa)と樹脂粒子(B)の固形分(Wb)が Wa/(Wa+Wb)=0.1〜0.9 の重量割合で混合されてなることを特徴とする無機多孔
質基材用水性下塗剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、瓦や外装材等の無
機多孔質基材用の下塗剤に関するものであり、特に基材
密着性及び、耐エフロレッセンス性に優れる無機多孔質
基材用水性下塗剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】強靭な接着皮膜を与える樹脂水性分散液
として、粒径の大きな通常の樹脂水性分散液(1)と、
これよりも粒径の小さな、極性基を有する接着性樹脂水
性分散液(2)の混合物より成る接着被覆及び含浸フィ
ルムを形成するのに適した被覆用組成物は公知である
(特公昭44−21554号)。この組成物においては
(2)の極性基を有する接着性樹脂粒子が紙、木材等の
被着材表面に移動し、この表面での極性基の濃度が高ま
り、その結果接着効果が増して、強靱な接着皮膜を与え
るのである。
【0003】一方、樹脂粒子径が約0.02〜0.08
μmの微小樹脂粒子の水性分散液が紙、コンクリ−ト、
木材等の多孔質の被着材用下塗塗料、含浸剤として優れ
ていることも知られている(特公昭62−28187
号)。更に、水性媒体中に、特定の共重合体樹脂をアル
カリ及び/又は有機溶剤の添加により、その一部あるい
は全部を可溶化して存在させた水性下塗剤が、無機多孔
質基材用下塗剤として優れていることも知られている
(特願平4−51088号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの既存
技術は、下塗塗料、含浸剤等の接着効果の向上を目的と
するものであっても、耐エフロレッセンス性を考慮して
いない。更に近年、無機基材の製法としてオ−トクレ−
ブ養生法が出現し、その養生前シ−ラ−として従来にも
増して基材への密着性、耐エフロレッセンス性に優れた
水性下塗剤が望まれている。本発明は、基材に対する密
着性、浸透性に優れ、同時に耐エフロレッセンス性に優
れ、オ−トクレ−ブ養生可能な皮膜を与えることができ
る無機多孔質基材用水性下塗剤を提供しようとするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決する為に種々研究を重ねた結果、平均粒子径が
各々異なる樹脂粒子が特定の割合で混合されている樹脂
水性分散液において、平均粒子径の小さな樹脂粒子が無
機多孔質基材に浸透し、当該基材に対する密着性を向上
させると同時に、平均粒子径が大きな樹脂粒子が当該基
材の表面で成膜する為、耐エフロレッセンス性の向上が
可能であることを見出した。即ち、本発明は、それぞれ
ガラス転移温度が20〜80℃であり、少なくとも一方
が架橋型樹脂である、平均樹脂粒子径の異なった樹脂粒
子(A)、(B)が混合している樹脂水性分散液におい
て、樹脂粒子(A)の平均粒子径が0.05μm以下
で、樹脂粒子(B)の平均粒子径が0.06〜0.30
μmであり、樹脂粒子(A)の固形分(Wa)と樹脂粒
子(B)の固形分(Wb)が Wa/(Wa+Wb)=0.1〜0.9 の重量割合で混合されてなることを特徴とする無機多孔
質基材用水性下塗剤を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、樹脂粒子(A)
は、無機多孔質基材の内部に浸透することによって、基
材への密着性の向上に寄与する。樹脂粒子(A)の平均
樹脂粒子(光散乱法による)は、0.05μm以下であ
る。その平均樹脂粒子径が0.05μmを越えると、基
材に浸透する樹脂粒子の割合が減り、基材への十分な密
着性が得られない傾向がある。又、この樹脂粒子のガラ
ス転移温度は20〜80℃、好ましくは40〜70℃で
あることが皮膜の耐ブロッキング性の面より必要であ
る。
【0007】一方、樹脂粒子(B)は、無機多孔質基材
の表面を被覆し緻密に成膜することができ、当該基材内
部から基材表面へのアルカリイオン等のブリ−ドアウト
成分を遮蔽することによって、当該基材の耐エフロレッ
センス性を向上させることに寄与する。樹脂粒子(B)
の平均樹脂粒子径(光散乱法による)は、0.06〜
0.30μmの範囲である。その平均樹脂粒子径が0.
06μm未満だと基材に浸透する樹脂粒子の割合が増
え、無機多孔質基材表面にエフロレッセンスを防止する
のに必要な皮膜が形成されない傾向がある。また、その
平均樹脂粒子径が0.30μmを越えると、当該基材表
面に緻密な皮膜が形成されにくい為、耐エフロレッセン
ス性は低下する傾向がある。又この場合、当該基材表面
に樹脂が載り過ぎてしまうことにもなる為、基材積載時
の耐ブロッキング性も低下する傾向がある。この樹脂粒
子のガラス転移温度は、20〜80℃、好ましくは40
〜70℃であることが皮膜の耐ブロッキング性の面より
必要である。また、樹脂粒子(A)、(B)の少なくと
も一方の樹脂粒子に架橋基が導入されていることも皮膜
の耐ブロッキング性の面より必要である。
【0008】更に、樹脂粒子(A)の樹脂固形分(W
a)と樹脂粒子(B)の樹脂固形分(Wb)の重量割合を Wa/(Wa+Wb)=0.1〜0.9 と規定するのは、この配合比を外れると実質的に単一の
樹脂粒子径に近くなってしまい、異なる粒子径の配合に
よる効果がなくなってしまうからである。一般的に、こ
の比率は 0.3〜0.7であることが好ましいが、使
用する無機多孔性基材の表面状態に大きく影響される。
【0009】本混合物は(A)及び(B)の樹脂粒子
を、各々別々に乳化重合したものを配合することによっ
ても得られるし、シ−ド重合法によって一挙に粒子径を
二段分布化することによっても得られる。その乳化重合
には、一般に知られているように、乳化剤、反応性乳化
剤又は保護コロイド等を分散剤とし、水溶性開始剤を使
用して不飽和単量体を水中で(共)重合させることによ
り得られる。その乳化剤としては、各種のアニオン性、
カチオン性及びノニオン性の乳化剤、更には高分子乳化
剤が挙げられる。特に好ましい乳化剤は、本発明者ら
(一部)の発明に係る特開昭64−48801号公報に
記載されているカルボニル基含有高分子乳化剤である。
【0010】乳化重合において用いる重合開始剤は、過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の無
機過酸化物が好ましい。これらの開始剤は1種類を単独
で使用してもよいし、2種以上を適宜に併用することも
できる。又、これらの開始剤に、ロンガリット、L−ア
スコルビン酸、有機アミン等の還元剤を併用してレドッ
クス開始剤としてもよい。
【0011】乳化重合において用いられる不飽和単量体
としては、(a)アクリル酸又はメタクリル酸の炭素数
1〜18のアルキルエステル、ビニル芳香族化合物、ハ
ロゲン化ビニル、飽和カルボン酸ビニルエステル、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、エチレン、ブタジ
エン 及び(b)その他の単量体 の混合物が使用され
る。
【0012】不飽和単量体のうちの、(a)としては、
アクリル酸若しくはメタクリル酸の炭素数1〜18のア
ルキルエステル(例えばアクリル酸若しくはメタクリル
酸のメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソ
ブチル、t−ブチル等のエステル)、ビニル芳香族化合
物(例えばスチレン)、ハロゲン化ビニル(例えば塩化
ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン)、飽和カルボン
酸ビニルエステル(例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル)、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エチ
レン、ブタジエン等が挙げられる。特に好ましいその単
量体(a)はアクリル酸若しくはメタクリル酸の炭素数
1〜8のアルキルエステル及びスチレンである。これら
の単量体(a)は、共重合体中に2種以上含まれていて
もよい。
【0013】更に、単量体(b)は、前記の単量体
(a)以外のものであり、分子中に少なくとも1個のア
ルド基又はケト基と1個の重合可能な不飽和二重結合を
有するカルボニル基含有不飽和単量体、例えばアクロレ
イン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミルスチロ−
ル、4〜7個の炭素原子を有するビニルアルキルケトン
(例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビ
ニルブチルケトンなど)、モノオレフィン性不飽和カル
ボン酸(例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸
等)、モノオレフィン性不飽和カルボン酸アミド(例え
ばアクリル酸アミド、メタクリル酸アミド等)、モノオ
レフィン性不飽和カルボン酸アミドのN−アルキル及び
/又はN−アルキロール誘導体(例えばN−メチルアク
リル酸アミド、N−メチロールアクリル酸アミド、N−
メチロールメタクリル酸アミド等)、モノオレフィン性
不飽和スルホン酸(例えばビニルスルホン酸)、ブタン
ジオールジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレ
ート、プロパントリオールトリアクリレート、プロパン
トリオールトリメタクリレート、ヒドロキシエチルアク
リレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリシ
ジルアクリレート、グリシジルメタクリレートおよび下
記の一般式(1)で表されるアクリル(又はメタクリ
ル)オキシアルキルプロペナール等が挙げられる。これ
らの単量体(b)は、その共重合体中に2種以上含まれ
ていても良い。
【0014】
【化1】
【0015】上記の式(1)中、R1はH又はCH3、R
2はH又は炭素数1〜3個のアルキル基、R3は炭素数1
〜3個のアルキル基、R4は炭素数1〜3個のアルキル
基を示す。
【0016】このようにして得られた樹脂水性分散液の
樹脂粒子(A)及び(B)は、少なくとも一方が共重合
成分として前記(b)の中に列挙した架橋性単量体を含
む共重合体である架橋型樹脂であることが皮膜の耐水性
を保つ上で必要である。特に好ましくは、(A)及び
(B)の樹脂粒子の双方が架橋型樹脂であり、この場
合、(A)(B)の両樹脂間で複雑な架橋結合を形成す
ることができる為、皮膜の物性は更に向上する。
【0017】特に好ましい架橋形態としては、共重合体
樹脂の構成単量体として前記(b)のその他の単量体と
して例示した、分子内に少なくとも1個のアルド基又は
ケト基と1個の重合可能な不飽和二重結合を有するカル
ボニル基含有不飽和単量体を用いて共重合させ、その
後、更に分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基を有す
るヒドラジン誘導体を添加することが効果的である。
尚、このカルボニル基含有不飽和単量体は、全単量体混
合物中好ましくは、0.5〜30重量%、更に好ましく
は、1〜20重量%の割合で用いられる。同単量体の量
が少なすぎると、共重合体樹脂のアルド基又はケト基の
含有量が少なすぎて、ヒドラジン単量体を添加しても充
分な耐水性、耐溶剤性等の向上は望めない。又、同単量
体の量が多すぎると皮膜の耐アルカリ性、耐候性等が低
下する傾向がある。
【0018】前記分子中に少なくとも2個のヒドラジノ
基を有するヒドラジンとしては、例えば2〜10個、特
に4〜6個の炭素原子を有するカルボン酸ジヒドラジド
(例えば蓚酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、琥
珀酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン
酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸
ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒ
ドラジド)、2〜4個の炭素原子を有する脂肪族水溶性
ジヒドラジン(例えばエチレン−1,2−ジヒドラジ
ン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−
1,4−ジヒドラジン等)が挙げられる。
【0019】また、上記のヒドラジン誘導体として、下
記の一般式(2)で表されるヒドラジノ基を有するポリ
マーも使用することができる。かかるヒドラジノ基を有
するポリマーは、例えば、特開昭55−6535号公報
に詳記されている。
【0020】
【化2】
【0021】上記の式(2)中、Xは水素原子又はカル
ボキシル基であり、Yは水素原子又はメチル基であり、
Aはアクリルアミド、 メタクリルアミド、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル又は無水マレイン酸の
各単位であり、Bはアクリルアミド、メタクリルアミ
ド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル又は無
水マレイン酸と共重合可能な単量体の単位である。又、
k、m及びnは下記の各式を満足する数を示す。
【0022】
【数1】2モル% ≦ k ≦ 100モル% 0モル% ≦ (m+n) ≦ 98モル% (k+m+n) = 100モル%
【0023】ヒドラジン誘導体の配合割合は、共重合体
樹脂及び他の添加物(具体的には後記する樹脂水性分散
液)に含まれるカルボニル基とヒドラジノ基との比が、
(>C=O)/(−NHNH2)モル比で好ましくは
0.2〜5.0、より好ましくは0.3〜2.0になる
割合である。ヒドラジン誘導体の割合が少なすぎると、
樹脂相互間の架橋が充分に行われない為に耐水性の向上
が望めず、又、その割合が多すぎても、それに見合うだ
けの耐水性の向上効果が得られないばかりでなく、皮膜
が不透明で、且つ脆くなりやすくなる。
【0024】乳化重合における単量体の供給方法は、種
々の方法を用いることができる。例えば一括仕込法、モ
ノマ−添加法、エマルジョン添加法等の種々の方法を用
いることができる。又、添加する単量体の組成を逐次に
変化させるシ−ド重合法、又はパワ−フィ−ド重合法等
も用いることができる。これら、(A)及び(B)の樹
脂粒子成分の他に消泡剤、湿潤剤、凍結防止剤、防腐
剤、粘度調整剤、反応促進剤、反応遅延剤、分散剤、造
膜助剤、可塑剤、着色剤、石膏、セメント、顔料、充填
剤等を任意に添加できる。又、乾燥性の向上や塗装性向
上の目的で若干の溶剤等も使用することができる。
【0025】更に、本発明に於いて、カルボニル基含有
不飽和単量体を用いて重合させて得た共重合体樹脂とヒ
ドラジン誘導体を用いた系では、カルボニル基とヒドラ
ジノ基の反応は乾燥・成膜化とともに進行するが、水相
中でも若干行われるためゲル化しやすい。これを防止す
るために、アルド基若しくはケト基に基づくカルボニル
基を含有する沸点が200℃以下の低分子化合物(アル
デヒド類又はケトン類)を添加しておくのが好ましい。
その沸点は120℃以下であるのが好ましく、更に10
0℃以下であるのがより好ましい。
【0026】これは、本発明の水性下塗剤の貯蔵中や乾
燥前の皮膜のような多量の水が存在する状態の下では、
この配合された低分子量アルデヒド類やケトン類が、ヒ
ドラジン誘導体のヒドラジノ基と反応して、ヒドラジノ
基をブロックするので、ポリマ−間の架橋反応を効果的
に阻止し、樹脂のゲル化を停止させるか、ゲル化時間を
延長させることができるためと考えられる。
【0027】そのアルデヒド類又はケトン類の具体例と
しては、例えばホルムアルデヒド(沸点−21℃)、β
−ヒドロキシエチルメチルケトン(同182℃)、アセ
トアルデヒド(同21℃)、グリオキサ−ル(同51
℃)、アセトン(同56℃)、エチルメチルケトン(同
80℃)等が挙げられる。これらのアルデヒド類又はケ
トン類は1種類を用いてもよいし、2種以上を併用する
こともできる。
【0028】
【 実 施 例 】以下に、樹脂水性分散液の調整例、
実施例及び比較例を挙げて詳述する。これらの例に於い
て記載した「部」及び「%」は、それぞれ重量部及び重
量%を示す。樹脂水性分散液調製例1 温度調節器、碇型攪拌器、還流冷却器、温度計及び窒素
導入管を備えた反応容器内を窒素置換したのち、下記の
ものを装入した。
【0029】
【表1】 水 50 部 ラウリルスルホン酸ソ−ダ 2 部 別に、供給物Iとして下記の混合物を用意した。 供給物I 水 50 部 ラウリルスルホン酸ソ−ダ 3 部 スチレン 65 部 アクリル酸ブチル 30 部 アクリル酸 2 部 アクリル酸アミド 1 部 N−メチロ−ルアクリル酸アミド 2 部
【0030】又別に、供給物IIとして水20部中に過硫
酸カリウム0.7部を溶解した水溶液を用意した。前記
の反応容器内を窒素ガス置換したのち、その装入物に供
給物Iの10%を加え、その混合物を90℃に加熱し
た。次いで、供給物IIの10%を反応容器内に注入して
から、3.5時間かけて残りの供給物I及びIIを並行し
て少量ずつ一様に供給した。その供給終了後、更に1.
5時間90℃に保持して乳化重合を完了させた。以上の
ようにして得られた樹脂水性分散液に25%アンモニア
水溶液をpHが9になるように添加した。
【0031】樹脂水性分散液調製例2、3、4 供給物の単量体組成を表7に示すように変更した以外
は、調製例1と同様に行った。
【0032】樹脂水性分散液調製例5 温度調節器、碇型攪拌器、還流冷却器、温度計及び窒素
導入管を備えた反応容器内を窒素置換したのち、下記の
ものを装入した。
【0033】
【表2】 水 50 部 エチレンオキシド20モル付加p−ノニルフェノ−ル の硫酸半エステルナトリウム塩(「アニオン性乳化剤 A」という)の35%水溶液 2 部 エチレンオキシド25モル付加p−ノニルフェノ−ル (「非イオン性乳化剤B」という)の20%水溶液 1 部 別に、供給物Iとして下記の混合物を用意した。 供給物I 水 50 部 上記のアニオン性乳化剤Aの35%水溶液 3 部 上記の非イオン性乳化剤Bの20%水溶液 2 部 メタクリル酸メチル 65 部 アクリル酸ブチル 30 部 メタクリル酸 2 部 アクリル酸アミド 1 部 N−メチロ−ルアクリル酸アミド 2 部
【0034】又別に、供給物IIとして水20部中に過硫
酸カリウム0.7部を溶解した水溶液を用意した。前記
の反応容器内を窒素ガス置換したのち、その装入物に供
給物Iの10%を加え、その混合物を90℃に加熱し
た。次いで、供給物IIの10%を反応容器内に注入して
から、3.5時間かけて残りの供給物I及びIIを並行し
て少量ずつ一様に供給した。その供給終了後、更に1.
5時間90℃に保持して乳化重合を完了させた。以上の
ようにして得られた樹脂水性分散液に25%アンモニア
水溶液をpHが9になるように添加した。
【0035】樹脂水性分散液調製例6 供給物の単量体組成を表8に示すように変更した以外
は、調製例5と同様に行った。
【0036】樹脂水性分散液調製例7 温度調節器、碇型攪拌機、環流冷却器、温度計及び窒素
導入管を備えた反応容器内を窒素置換した後、下記のも
のを装入した。
【0037】
【表3】 水 50 部 エチレンオキシド20モル付加p−ノニルフェノ−ル の硫酸半エステルナトリウム塩(「アニオン性乳化剤 A」という)の35%水溶液 3 部 エチレンオキシド25モル付加p−ノニルフェノ−ル (「非イオン性乳化剤B」という)の20%水溶液 1 部 供給物I 水 50 部 上記のアニオン性乳化剤Aの35%水溶液 4 部 上記の非イオン性乳化剤Bの20%水溶液 2 部 メタクリル酸メチル 65 部 アクリル酸ブチル 30 部 メタクリル酸 2 部 アクリル酸アミド 1 部 ジアセトンアクリルアミド 2 部
【0038】又別に、供給物IIとして水20部中に過硫
酸カリウム0.5部を溶解した水溶液を用意した。前記
の反応容器内を窒素ガス置換したのち、その装入物に供
給物Iの10%を加え、その混合物を90℃に加熱し
た。次いで、供給物IIの10%を反応容器内に注入して
から、3.5時間かけて残りの供給物I及びIIを並行し
て少量ずつ一様に供給した。その供給終了後、更に1.
5時間90℃に保持して乳化重合を完了させた。以上の
ようにして得られた微粒子径の樹脂水性分散液に25%
アンモニア水溶液をpHが9になるように添加した。
【0039】樹脂水性分散液調製例8 供給物の単量体組成を表8に示すように変更した以外
は、調製例7と同様に行った。
【0040】実施例1 樹脂水性分散液調製例1で得られた共重合体樹脂水性分
散液70部、樹脂水性分散液調製例5で得られた共重合
体樹脂水性分散液30部、ブチルセロソルブ5部及びテ
キサノ−ル5部を混合した。試験片として、ポルトラン
ドセメントとパルプからなる未乾燥のセメント組成物を
使用し、上記配合液を塗布後、オ−トクレ−ブにて16
0℃/5時間養生し、基材密度が1.3g/cm3 の無
機多孔質基材を作成した。得られた水性下塗剤の乾燥皮
膜について、下記の試験方法により、密着性、上塗ム
ラ、耐水性、耐温水性、耐凍害性を試験した。評価した
結果は表9に示す通りであった。
【0041】耐エフロレッセンス性:オ−トクレ−ブ養
生後の、基材表面のエフロレッセンスの有無を確認す
る。
【0042】上塗ムラ :本試験片に上塗塗料として、
次のように配合して得た塗料を乾燥後の膜圧が50μm
になるように塗布し100℃で10分間乾燥して成膜さ
せた後、目視により外観を評価した。
【0043】
【表4】 上塗塗料組成物 水 64.6 部 デモ−ルEP(花王社製) 20.0 部 ノプコ8034(サンノプコ社製) 0.3 部 酸化チタン(ルチル型) 54.0 部 カオリン 6.0 部 アクロナ−ルYJ2770D (三菱化学BASF社製) 146.7 部 テキサノ−ル (イ−ストマンコダック社製) 9.5 部 5%アデカノ−ルUH420(旭電化社製) 1.0 部
【0044】
【表5】 ◎ : ムラ無し ○ : 若干ムラ有り △ : ムラ有り × : リフティング有り
【0045】
【表6】密着性 :上塗塗料を塗装後、試験片をカッタ
−ナイフで3mm間隔で5×5の碁盤目を切り、ポリエ
ステル性粘着テ−プを圧着した後、引き剥して塗膜の残
存状態を調べた。 ◎ : 塗膜が全く剥離しない ○ : 塗膜が若干剥離した △ : 塗膜が一部剥離した × : 塗膜が全部剥離した
【0046】耐温水性:上塗塗料を塗装後、試験片を4
0℃の水に5日間浸漬した後、2時間室温で乾燥し、上
記と同様の方法で密着性を調べた。
【0047】耐凍害性:上塗塗料を塗装後、試験片を1
0℃の水中に2時間浸漬、更に−20℃の気中凍結2時
間で1サイクルとして、200サイクル行なった後、2
日間室温で乾燥後、上記と同様の方法で密着性を調べ
た。
【0048】実施例2〜6及び比較例1〜3 共重合体樹脂 及び ヒドラジン誘導体の種類や量を表
9、10に示すように変更し、その他は実施例1と同様
にして水性下塗剤を調製し、同様にしてその皮膜物性を
試験した。これらの各実施例及び各比較例において得ら
れた水性下塗剤の組成割合(部)及び皮膜物性の試験結
果は、表9、10に示す通りであった。
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
【0051】
【表9】
【0052】
【表10】
【0053】
【 発明の効果 】本発明の水性下塗剤は、基材に対す
る密着性、耐エフロレッセンス性、耐ブロッキング性、
耐凍害性に優れ、オ−トクレ−ブ養生可能な皮膜を与え
ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれガラス転移温度が20〜80℃
    であり、少なくとも一方が架橋型樹脂である、平均樹脂
    粒子径の異なった樹脂粒子(A)、(B)が混合してい
    る樹脂水性分散液において、樹脂粒子(A)の平均粒子
    径が0.05μm以下で、樹脂粒子(B)の平均粒子径
    が0.06〜0.30μmであり、樹脂粒子(A)の固
    形分(Wa)と樹脂粒子(B)の固形分(Wb)が Wa/(Wa+Wb)=0.1〜0.9 の重量割合で混合されてなることを特徴とする無機多孔
    質基材用水性下塗剤。
JP8201636A 1996-07-31 1996-07-31 無機多孔質基材用水性下塗剤 Pending JPH1046051A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8201636A JPH1046051A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 無機多孔質基材用水性下塗剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8201636A JPH1046051A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 無機多孔質基材用水性下塗剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1046051A true JPH1046051A (ja) 1998-02-17

Family

ID=16444371

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8201636A Pending JPH1046051A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 無機多孔質基材用水性下塗剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1046051A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002285016A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Asahi Glass Co Ltd 水性樹脂組成物

Citations (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5212245A (en) * 1975-07-17 1977-01-29 Hoechst Ag Method of using aqueous synthetic resin dispersoid for impregnation and undercoating of absorbent base
JPS556535A (en) * 1978-06-26 1980-01-18 Otsuka Kagaku Yakuhin Improving of paper quality by acid hydrazide polymer
JPS62241965A (ja) * 1986-04-14 1987-10-22 Kao Corp エマルシヨン組成物
JPS6318632B2 (ja) * 1980-10-24 1988-04-19 Dainippon Ink & Chemicals
JPS644662A (en) * 1987-06-26 1989-01-09 Mitsubishi Yuka Badische Production of aqueous copolymer dispersion for coating
JPH01190764A (ja) * 1988-01-27 1989-07-31 Showa Highpolymer Co Ltd 弾性塗料用下塗り組成物
JPH02191654A (ja) * 1989-01-20 1990-07-27 Kao Corp エマルション組成物
JPH02209980A (ja) * 1988-09-30 1990-08-21 Union Carbide Chem & Plast Co Inc 改質された水担持されるフェノキシ樹脂
JPH02265973A (ja) * 1989-04-07 1990-10-30 Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd 難燃性付与樹脂水性エマルジョン
JPH02283749A (ja) * 1989-04-24 1990-11-21 Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd アルカリ可溶性皮膜形成用樹脂水性分散液組成物
JPH04331265A (ja) * 1991-05-02 1992-11-19 Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd 水性被覆組成物
JPH05247376A (ja) * 1992-03-10 1993-09-24 Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd 無機多孔質基材用水性下塗剤
JPH0673334A (ja) * 1992-08-28 1994-03-15 Kanebo Nsc Ltd 二成分系水性プライマー組成物
JPH06128444A (ja) * 1992-10-14 1994-05-10 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 水性共重合体分散液
JPH06145251A (ja) * 1992-11-04 1994-05-24 Sakata Corp 塗工剤組成物及びそれを用いた印刷用基材
JPH06256709A (ja) * 1993-03-04 1994-09-13 Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd 水性架橋性樹脂組成物
JPH0741683A (ja) * 1993-02-26 1995-02-10 Rohm & Haas Co エマルションポリマーブレンド
JPH0748537A (ja) * 1993-08-04 1995-02-21 Mitsubishi Rayon Co Ltd 水性被覆用組成物
JPH07118570A (ja) * 1993-10-26 1995-05-09 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 塗装用水性プライマー
JPH07196902A (ja) * 1993-12-28 1995-08-01 Toyobo Co Ltd 水系樹脂分散体
JPH07247460A (ja) * 1994-03-10 1995-09-26 Mitsubishi Rayon Co Ltd 水性被覆材組成物
JPH0827412A (ja) * 1994-07-20 1996-01-30 Mitsubishi Rayon Co Ltd 水性被覆組成物

Patent Citations (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5212245A (en) * 1975-07-17 1977-01-29 Hoechst Ag Method of using aqueous synthetic resin dispersoid for impregnation and undercoating of absorbent base
JPS556535A (en) * 1978-06-26 1980-01-18 Otsuka Kagaku Yakuhin Improving of paper quality by acid hydrazide polymer
JPS6318632B2 (ja) * 1980-10-24 1988-04-19 Dainippon Ink & Chemicals
JPS62241965A (ja) * 1986-04-14 1987-10-22 Kao Corp エマルシヨン組成物
JPS644662A (en) * 1987-06-26 1989-01-09 Mitsubishi Yuka Badische Production of aqueous copolymer dispersion for coating
JPH01190764A (ja) * 1988-01-27 1989-07-31 Showa Highpolymer Co Ltd 弾性塗料用下塗り組成物
JPH02209980A (ja) * 1988-09-30 1990-08-21 Union Carbide Chem & Plast Co Inc 改質された水担持されるフェノキシ樹脂
JPH02191654A (ja) * 1989-01-20 1990-07-27 Kao Corp エマルション組成物
JPH02265973A (ja) * 1989-04-07 1990-10-30 Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd 難燃性付与樹脂水性エマルジョン
JPH02283749A (ja) * 1989-04-24 1990-11-21 Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd アルカリ可溶性皮膜形成用樹脂水性分散液組成物
JPH04331265A (ja) * 1991-05-02 1992-11-19 Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd 水性被覆組成物
JPH05247376A (ja) * 1992-03-10 1993-09-24 Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd 無機多孔質基材用水性下塗剤
JPH0673334A (ja) * 1992-08-28 1994-03-15 Kanebo Nsc Ltd 二成分系水性プライマー組成物
JPH06128444A (ja) * 1992-10-14 1994-05-10 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 水性共重合体分散液
JPH06145251A (ja) * 1992-11-04 1994-05-24 Sakata Corp 塗工剤組成物及びそれを用いた印刷用基材
JPH0741683A (ja) * 1993-02-26 1995-02-10 Rohm & Haas Co エマルションポリマーブレンド
JPH06256709A (ja) * 1993-03-04 1994-09-13 Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd 水性架橋性樹脂組成物
JPH0748537A (ja) * 1993-08-04 1995-02-21 Mitsubishi Rayon Co Ltd 水性被覆用組成物
JPH07118570A (ja) * 1993-10-26 1995-05-09 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 塗装用水性プライマー
JPH07196902A (ja) * 1993-12-28 1995-08-01 Toyobo Co Ltd 水系樹脂分散体
JPH07247460A (ja) * 1994-03-10 1995-09-26 Mitsubishi Rayon Co Ltd 水性被覆材組成物
JPH0827412A (ja) * 1994-07-20 1996-01-30 Mitsubishi Rayon Co Ltd 水性被覆組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002285016A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Asahi Glass Co Ltd 水性樹脂組成物
JP4666126B2 (ja) * 2001-03-26 2011-04-06 旭硝子株式会社 水性樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3100792B2 (ja) 水性架橋性樹脂組成物
JPH05302037A (ja) 架橋性水性顔料分散液
CZ44696A3 (en) Aqueous polymeric dispersion, process of its preparation and use
KR101861018B1 (ko) 이염방지제 조성물 및 이를 이용한 도배 방법
JP3115399B2 (ja) 無機多孔質基材用水性下塗剤
JPH02238069A (ja) 水溶性多価金属化合物を含有する改善された含燐重合体組成物
JPH1046052A (ja) 無機多孔質基材用水性下塗剤
JPH1046051A (ja) 無機多孔質基材用水性下塗剤
JPH1046053A (ja) 無機多孔質基材用水性下塗剤
JP3281096B2 (ja) 水性架橋性樹脂組成物
JP3889852B2 (ja) 無機多孔質基材促進養生用の水性下塗剤
JPH078936B2 (ja) 水性樹脂組成物
JPS59147058A (ja) 彩石プラスタ−用の濃化結合剤
JPS6335184B2 (ja)
JP3109057B2 (ja) 常温乾燥型水性塗料組成物
JP2656712B2 (ja) 水性粘接着剤組成物
JPH11256006A (ja) 水系樹脂組成物
JPH05222296A (ja) 水性架橋性樹脂組成物
JP3212653B2 (ja) 水性架橋性樹脂組成物
JP2004010645A (ja) 耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物及びその製造方法
JP2000204223A (ja) 一液架橋型樹脂組成物
JPH06279707A (ja) 無機多孔質基材用水性下塗剤
JPH05179102A (ja) 水性架橋性樹脂組成物
JP3884543B2 (ja) ビニル樹脂系エマルジョン
JP2656711B2 (ja) 水性架橋性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060308

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060712