JPH11256006A - 水系樹脂組成物 - Google Patents
水系樹脂組成物Info
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- JPH11256006A JPH11256006A JP6254098A JP6254098A JPH11256006A JP H11256006 A JPH11256006 A JP H11256006A JP 6254098 A JP6254098 A JP 6254098A JP 6254098 A JP6254098 A JP 6254098A JP H11256006 A JPH11256006 A JP H11256006A
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Abstract
される皮膜の物性が良好であり、特に、窯業系サイディ
ングボード用下地処理剤として用いた場合に、下地密着
性、下地補強性、上塗り塗料に対する密着性等が良好で
あって、しかも耐水性、耐湿性、耐アルカリ性、耐凍害
性等に優れた下地皮膜を形成できる樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】(A)(a)不飽和有機酸及びその塩から
選ばれた少なくとも一種のエチレン性不飽和単量体、並
びに(b)該不飽和単量体と共重合可能なエチレン性不
飽和単量体を単量体成分とする水分散性樹脂、(B)
(c)不飽和カルボン酸及びその塩から選ばれた少なく
とも一種のエチレン性不飽和単量体、並びに(d)該不
飽和単量体と共重合可能なエチレン性不飽和単量体を単
量体成分とする水溶性樹脂、並びに(C)カルボキシル
基と反応する官能基を含む架橋性樹脂を含有する水系樹
脂組成物。
Description
る。
イディングボードには、一般に上塗り塗料の付着性の向
上や仕上がり外観の向上等のために下地処理剤が塗装さ
れている。このような目的に用いられる下地処理剤にお
いて、主として要求される性能は、基材に対する密着性
が良いこと、基材への浸透性が良く基材表面の補強効果
があること、下地処理剤塗装面に対する上塗り塗料の密
着性が良いことが挙げられる。また、窯業系サイディン
グボードでは、基材の材料となるセメント質の物質が硬
化した後、水酸化カルシウムや残存アルカリ分等が基材
表面に移行して生じるエフロレッセンスにより塗膜外観
や塗膜性能が低下する現象が生じることがあり、エフロ
レッセンスの発生防止も望まれている。更に、寒冷地で
使用される窯業系サイディングボードは、凍結、融解を
繰り返すことによって劣化し易いために、基材を補強し
てこの様な劣化が生じ難いこと、即ち、耐凍害防止性が
良好であることも要求されている。
気硬化型ウレタンや溶剤系樹脂を配合した有機溶剤系の
ものが多く用いられているが、これらは揮発性の有機溶
剤を含有しているために火災の危険性、人体への悪影
響、環境汚染等が問題となっている。
による下地処理剤の水性化が検討されている。しかしな
がら水分散性樹脂は、基材への浸透性が悪く、基材に対
する密着性、基材表面の補強効果等が十分ではない。ま
た、水溶性樹脂は、形成される皮膜の耐水性、耐アルカ
リ性等が悪く、エフロレッセンスの発生防止が十分では
なく、上塗り塗料との密着性、耐凍害防止性も不十分で
ある。
安定性の良好な水系樹脂組成物であって、形成される皮
膜の物性が良好であり、特に、窯業系サイディングボー
ド用下地処理剤として用いた場合に、下地密着性、下地
補強性、上塗り塗料に対する密着性等が良好であって、
しかも耐水性、耐湿性、耐アルカリ性、耐凍害性等に優
れた下地皮膜を形成できる樹脂組成物を提供することで
ある。
き課題に鑑みて鋭意研究を重ねてきた。その結果、不飽
和有機酸又はその塩と、これと共重合可能なエチレン性
不飽和単量体を単量体成分とする水分散性樹脂、不飽和
カルボン酸又はその塩と、これと共重合可能なエチレン
性不飽和単量体を単量体成分とする水溶性樹脂、並びに
カルボキシル基と反応する架橋性官能基を含む架橋性樹
脂を含有する水系樹脂組成物によれば、水分散性樹脂が
主として皮膜物性の向上に寄与し、水溶性樹脂が主とし
て基材浸透性を向上させる働きをし、更に、架橋性樹脂
を配合したことによって、水溶性樹脂との間で架橋反応
が生じて、水溶性樹脂を多量に配合した場合にも、皮膜
物性の低下を防止することが可能となり、特に、窯業系
サイディングボード用水系下地処理剤として要求される
各種特性を同時に満足するものとなることを見出し、こ
こに本発明を完成するに至った。
び窯業系サイディングボード用下地処理剤を提供するも
のである。
から選ばれた少なくとも一種のエチレン性不飽和単量
体、並びに(b)該不飽和単量体と共重合可能なその他
のエチレン性不飽和単量体を単量体成分とする水分散性
樹脂、(B)(c)不飽和カルボン酸及びその塩から選
ばれた少なくとも一種のエチレン性不飽和単量体、並び
に(d)該不飽和単量体と共重合可能なその他のエチレ
ン性不飽和単量体を単量体成分とする水溶性樹脂、並び
に(C)カルボキシル基と反応する官能基を含む架橋性
樹脂を含有する水系樹脂組成物。
水分散性樹脂(A)を構成する全単量体量を基準とし
て、(a)不飽和有機酸およびその塩から選ばれた少な
くとも一種のエチレン性不飽和単量体0.1〜10重量
%、並びに(b)該不飽和単量体と共重合可能なその他
のエチレン性不飽和単量体90〜99.9重量%からな
るものであり、水溶性樹脂(B)の単量体成分が、水溶
性樹脂(B)を構成する全単量体量を基準として、
(c)不飽和カルボン酸及びその塩から選ばれた少なく
とも一種のエチレン性不飽和単量体5〜50重量%、並
びに(d)該不飽和単量体と共重合可能なその他のエチ
レン性不飽和単量体50〜95重量%からなるものであ
る上記項1に記載の水系樹脂組成物。
エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基及びイソシ
アネート基から選ばれた少なくとも一種の官能基を有す
るものである上記項1又は2に記載の樹脂組成物。
0.01〜0.3μmで、重量平均分子量100,00
0〜1,000,000の共重合体であり、水溶性樹脂
(B)が重量平均分子量1,000〜50,000の共重
合体である上記項1〜3のいずれかに記載の水系樹脂組
成物。
重量部に対して、水溶性樹脂(B)(固形分)5〜10
0重量部を含み、水分散性樹脂(A)及び水溶性樹脂
(B)中に含まれるカルボキシル基と架橋性樹脂(C)
中の架橋性官能基のモル比がカルボキシル基/架橋性官
能基=10/1〜1/3である上記項1〜4のいずれか
に記載の水系樹脂組成物。
樹脂組成物を有効成分とする窯業系サイディングボード
用下地処理剤。
合する各成分について説明する。
機酸及びその塩の少なくとの一種からなるエチレン性不
飽和単量体、及び(b)この不飽和単量体と共重合可能
なその他のエチレン性不飽和単量体を単量体成分とする
水分散性樹脂である。
は、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸、エチレン性
不飽和スルホン酸等を用いることができる。
ルボシキル基を含めた単量体全体の炭素数が3〜5のモ
ノまたはジオレフィン性エチレン性不飽和カルボン酸を
用いることが好ましく、モノカルボン酸、多カルボン酸
のいずれでも良い。エチレン性不飽和カルボン酸の具体
例としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロ
トン酸、アクリル酸、メタクリル酸を挙げることができ
る。
なくとも一個のスルホン酸基を含み、単量体全体の炭素
数が2〜8のモノ又はジエチレン性不飽和不飽和スルホ
ン酸を用いることが好ましく、その具体例としては、ビ
ニルスルホン酸、イソプレンスルホン酸等を挙げること
ができる。
モニウム塩、有機アミン塩、アルカリ金属塩等を用いる
ことができる。有機アミン塩を形成するために用いる有
機アミンの具体例としては、モノメチルアミン、ジメチ
ルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン;モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミ
ノエタノール等のアルカノールアミン;モルホリン、ピ
リジン、ピペラジン等を挙げることができる。アルカリ
金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等を用いる
ことができる。
はその塩が、共重合性で良好である点で好ましい。
らなるエチレン性不飽和単量体を一種単独または二種以
上を混合して用いることができる。これらの単量体
(a)を用いることにより、得られる樹脂の水分散性が
良好になり、後述する水溶性樹脂(B)及び架橋性樹脂
(C)との混和安定性も良好になる。また、不飽和有機
酸としてエチレン性不飽和カルボン酸を用いる場合に
は、得られる水分散性樹脂(A)中のカルボキシル基
が、後述する水系架橋性樹脂(C)中の架橋官能基と反
応して、皮膜強度をより向上させることができる。
なくとも一種のエチレン性不飽和単量体(a)の使用量
は、水分散性樹脂(A)を構成する全単量体量を基準と
して、0.1〜10重量%程度とすることが好ましく、
0.5〜5重量%程度とすることがより好ましい。使用
量がこの範囲内にあることによって、水溶性樹脂(B)
及び架橋性樹脂(C)との混和性が良好になり、また架
橋性樹脂(C)中の官能基との架橋性も良好になる。配
合量が多くなりすぎると、形成される皮膜の耐水性およ
び耐アルカリ性が劣るものとなり、またポットライフ
(貯蔵安定性)が短くなる傾向がある。
の他のエチレン性不飽和単量体(b)としては、単量体
(a)と共重合可能なエチレン性不飽和単量体から、所
望する特性に応じて適宜選択すればよい。
ン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、t−ブチル
スチレン、クロルスチレン等の芳香族系エチレン性不飽
和単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メ
タ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸(n
−,iso−,t−)ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、
(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シク
ロヘキシル等のアクリル酸またはメタクリル酸の炭素数
1〜18のアルキルエステルまたはシクロアルキルエス
テル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸の
炭素数2〜8ヒドロキシアルキルエステル;(メタ)ア
クリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のN
−置換アクリルアミド系またはメタクリルアミド系エチ
レン性不飽和単量体;(メタ)アクリロニトリル、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、アクリル酸N,N−ジエチ
ルアミノエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、
アクリル酸ブトキシエチル、酢酸ビニル、バーサティッ
ク酸ビニル、塩化ビニル等を挙げることができる。これ
らの単量体は、一種単独又は二種以上組み合わせて用い
ることができる。これらの内で、低コストで、物性が良
好な皮膜を形成できる点で(メタ)アクリル酸エステル
が好ましい。
使用量は、水分散性樹脂(A)を構成する全単量体量を
基準として、90〜99.9重量%程度とすることが好
ましく、95〜99.5重量%程度とすることがより好
ましい。使用量がこの範囲内にあることによって、水溶
性樹脂(B)及び架橋性樹脂(C)との混和性が良好に
なり、形成される皮膜の耐水性、耐アルカリ性等の物性
が良好になる。
記した不飽和有機酸及びその塩の少なくとの一種からな
るエチレン性不飽和単量体(a)、及びこの不飽和単量
体と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体
(b)を単量体成分として用いて、水媒体中で、乳化剤
の存在下に乳化重合法によって得ることができる。
えば、オレイン酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフ
タレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク
酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルアリルエー
テル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエー
テルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリ
ルエーテルリン酸エステル等のアニオン系乳化剤;ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオキシプ
ロピレンブロックコポリマー、ポリエチレングリコール
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル等のノニオン乳化剤;ラウリルベタイン、ラウ
リルジメチルアミンオキサイド等の両イオン性乳化剤を
用いることができる。
合を有する界面活性剤(以下、「反応性乳化剤」とい
う)を乳化剤として用いることもできる。反応性乳化剤
は、通常の乳化剤の様にエマルジョン粒子に物理的に吸
着したものではなく、重合時に共重合されて重合鎖に組
み込まれる。このため、反応性乳化剤を用いて得られる
水分散性樹脂は、乳化剤の存在による耐水性の低下等の
弊害がなく、しかも反応性乳化剤は皮膜中に均一に存在
するため、上塗塗膜の密着性も良好となる。反応性乳化
剤としては、具体的には、ビニル基、アリル基、プロペ
ニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等のラジカ
ル重合性の炭素−炭素二重結合を有する基を含む界面活
性剤が適当であり、界面活性剤の種類としては、ノニオ
ン系、アニオン系等の各種のものがある。この様な反応
性乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテルを基本構造として疎水基にラジカル
重合性のプロペニル基を導入したノニオン系界面活性
剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの硫
酸エステル塩を基本構造として疎水基にラジカル重合性
のプロペニル基を導入したアニオン系界面活性剤、アル
キルアリルスルホコハク酸ナトリウム等を挙げることが
できる。反応性乳化剤の具体例としては、アクアロンH
S−10、アクアロンHS−20、アクアロンHS−1
025、アクアロンRN−20、アクアロンRN−3
0、アクアロンRN−50(いずれも商標、第一工業製
薬(株)製)、エレミノールJS−2(商標、三洋化成
工業(株)製)、ラテムルS−180A(商標、花王
(株)製)、SE−10N(商標、旭電化工業(株)
製)等を挙げることができる。
0重量部に対して0.5〜10重量部程度とすればよ
く、2〜6重量部程度とすることが好ましい。乳化剤の
使用量がこの範囲内にあることによって、凝固物が生じ
ることなく、適度な粒径の水分散性樹脂を得ることが可
能となり、良好な水分散性の樹脂が得られる。また水溶
性樹脂(B)及び架橋性樹脂(C)との混和性も良好と
なる。乳化剤が多すぎると、基材および上塗り塗料との
密着性が低下する傾向があるので好ましくない。
剤としては、一般的に用いられるラジカル重合開始剤、
例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸
ナトリウム等の過硫酸塩系重合開始剤;2,2−アゾビ
スイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)等のアゾ系重合開始剤;過酸化
水素、クメンハイドロパーオキサイド、イソプロピルベ
ンゼンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサ
イド、(ジ−)t−ブチルパーオキサイド、ジラウロイ
ルパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤を用いるこ
とができる。またこれらの重合開始剤と、ロンガリッ
ト、Lアスコルビン酸、有機アミン等の還元剤を併用し
たレドックス開始剤を用いても良い。
重量部に対して0.02〜2重量部程度とすればよく、
0.05〜1重量部程度とすることが好ましい。
は、水媒体中で、単量体濃度を通常30〜70重量%程
度、好ましくは35〜60重量%程度として行うことが
できる。重合反応は、通常40〜95℃程度、好ましく
は50〜80℃程度の反応温度で、1〜16時間程度、
好ましくは2.5〜5時間行えばよい。単量体の添加方
法としては、一括添加法、分割添加法、連続添加法等の
いずれの方法も適用できるが、連続添加法が好ましい。
脂(A)は、平均粒子径0.01〜0.3μm程度が適当
である。平均粒子径がこの範囲内にある場合に、特に、
水分散性が良好で安定な分散状態を維持することがで
き、また水溶性樹脂(B)及び架橋性樹脂(C)との混
和性が良好となる。粒子径が小さすぎると、安定な分散
常態を維持することが困難になり易く、粒子径が大き過
ぎると、基材含浸性、被膜物性(耐水、耐アルカリ
等)、造膜性等が不良となる傾向がある。水分散性樹脂
(A)の平均粒子径については、乳化剤と開始剤の種類
及び添加量、撹拌条件等を適宜設定するによって、容易
に調節することができる。
量平均分子量が100,000〜1,000,000程
度の範囲のものが適当である。
ボン酸及びその塩の少なくとの一種からなるエチレン性
不飽和単量体、及び(d)この不飽和単量体と共重合可
能なその他のエチレン性不飽和単量体を単量体成分とす
る水溶性樹脂である。
た少なくとも一種のエチレン性不飽和単量体(c)は、
主として、得られる共重合樹脂に水溶性を付与し、さら
に架橋性樹脂(C)との架橋反応性を付与する働きをす
る成分である。エチレン性不飽和カルボン酸としては、
上述した水分散性樹脂(A)の単量体成分とするエチレ
ン性不飽和カルボン酸と同様の成分を用いることができ
るが、特に、アクリル酸、メタクリル酸等が共重合性が
良好である点で好適である。また、エチレン性不飽和カ
ルボン酸の塩としては、上述した水分散性樹脂(A)の
場合と同様に、アンモニウム塩、有機アミン塩、アルカ
リ金属塩等を用いることができるが、架橋性樹脂(C)
中の官能基との反応性が良好である点から、アンモニウ
ム塩、有機アミン塩等が好ましい。
塩からなるエチレン性不飽和単量体を一種単独または二
種以上を混合して用いることができる。
た少なくとも一種のエチレン性不飽和単量体(c)の使
用量は、水溶性樹脂(B)を構成する全単量体量を基準
として、5〜50重量%程度とすることが好ましく、1
0〜40重量%程度とすることがより好ましい。使用量
がこの範囲内にあることによって、得られる樹脂の水溶
性が良好になり、架橋性樹脂(C)中の官能基との架橋
性も良好になる。配合量が多くなりすぎると、得られる
共重合樹脂の水溶性は向上するものの、架橋反応後の耐
水性および耐アルカリ性が劣るものとなり、またポット
ライフが短くなる傾向がある。
合可能なその他のエチレン性不飽和単量体(d)として
は、単量体(c)と共重合可能なエチレン性不飽和単量
体から、所望する特性に応じて適宜選択すればよい。
性樹脂(A)を製造する際に用いるエチレン性不飽和単
量体(b)と同様の単量体を用いることができる。これ
らの単量体は、一種単独又は二種以上組み合わせて用い
ることができる。特に、低コストで、物性が良好な皮膜
を形成できる点で(メタ)アクリル酸エステルが好まし
い。
使用量は、水溶性樹脂(B)を構成する全単量体量を基
準として、50〜95重量%程度とすることが好まし
く、60〜90重量%程度とすることがより好ましい。
使用量がこの範囲内にあることによって、形成される皮
膜は、耐溶剤性、耐水性等の物性のバランスがとれたも
のとなる。
した不飽和カルボン酸及びその塩の少なくとの一種から
なるエチレン性不飽和単量体(c)、及びこの不飽和単
量体と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体
(d)を単量体成分として用いて、溶液重合法、乳化重
合法等により得ることができる。
水を媒体とした水性樹脂組成物とすることから、水溶性
の有機溶媒中で重合を行うことが好ましい。このような
水溶性の有機溶剤としては、メチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコー
ル等のアルコール類;メチルエチルケトン等のケトン
類;エテレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレング
リコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノブチルエーテル等のエーテル類等を例示できる。
常、乳化剤の存在下に、水性媒体中で重合反応を行なえ
ばよい。
(A)を製造する場合と同様の乳化剤、反応性乳化剤等
を用いることができる。乳化剤の使用量は、通常、単量
体成分100重量部に対して0.5〜10重量部程度と
すればよく、2〜6重量部程度とすることが好ましい。
び乳化重合法のいずれの場合においても、通常30〜7
0重量%程度、好ましくは35〜65重量%程度とする
ことが適当である。
般に用いられているラジカル重合開始剤を用いることが
できる。このようなラジカル重合開始剤としては、前述
した水分散性樹脂(A)を製造する場合と同様の各種の
過硫酸塩系重合開始剤、アゾ系重合開始剤、過酸化物系
重合開始剤、レドックス開始剤等を用いることができ
る。ラジカル重合開始剤の使用量は、重合に共せられる
単量体100重量部に対して、通常、0.2〜10重量
部程度とすればよく、0.3〜5重量部程度とすること
が好ましい。反応時間は通常、2〜16時間程度とする
ことが適当であり、また重合時の反応温度は通常60〜
100℃程度とすればよい。
子量1,000〜50,000程度が適当であり、特に、
重量平均分子量1,000〜20,000程度の場合に
は、基材浸透性の点で優れたものとなる。
性を向上させるために、該樹脂中に存在するカルボキシ
ル基を中和することが好ましい。中和の程度は、特に限
定的ではないが、良好な水溶性を付与するためには、カ
ルボキシル基の20モル%程度以上を中和することが好
ましく、30モル%以上を中和することがより好まし
く、50モル%以上を中和することが更に好ましい。但
し、中和量が過剰になると、(C)成分の架橋性樹脂と
混合した際に、安定性が低下しやすいので、通常、中和
の程度は、80モル%程度以下とすることが好ましい。
ア、有機アミン、無機水溶性アルカリ化合物等を用いる
ことができる。有機アミンの具体例としては、モノメチ
ルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエ
チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどの
アルキルアミン:モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノ
ール、ジエチルアミノエタノールなどのアルカノールア
ミン:モルホリン、ピリジン、ピペラジン等を挙げるこ
とができ、無機水溶性アルカリ化合物等の具体例として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を挙げること
ができる。これらに内で、特に、水系架橋性樹脂中の官
能基との反応性が良好である点から、アンモニア又は有
機アミンが好ましい。
で中和剤を一括添加するか、或いは5時間程度以下の時
間で徐々に添加することによって行うことができる。こ
の際、温度を上げることによって中和時間を短縮するこ
とができる。
反応性のある架橋性官能基を含むものであればよい。こ
の様な官能基としては、カルボジイミド基、メチロール
基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、イソ
シアネート基等を例示できる。架橋性樹脂(C)は、こ
れらの官能基を少なくとも一種含めばよく、架橋性の点
から、一分子鎖中に二個以上の官能基を含むことが良
い。
水溶性樹脂(B)中のカルボキシル基との間で架橋反応
を生じて、水溶性樹脂(B)を多量に配合した場合に
も、皮膜の耐水性、耐アルカリ性等が低下することを防
止できる。また、架橋性樹脂(C)は、水分散性樹脂
(A)の単量体成分として不飽和カルボン酸を用いた場
合には、このカルボキシル基とも反応して、皮膜の物性
をより、向上させることができる。さらに、形成される
下地塗膜の上に水性の上塗り塗料として広く用いられて
いるアクリル系樹脂を塗装する場合には、架橋性樹脂中
の官能基がアクリル樹脂と反応して、上塗り密着性をよ
り向上させることができる。
水可溶性タイプのいずれでもよく、樹脂骨格は、例え
ば、ポリアクリル、ポリスチレンアクリル、ナイロン、
ポリウレタン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル等とする
ことができる。架橋性樹脂(C)の重量平均分子量は、
特に限定的ではなく、500〜500,000程度の幅
広い範囲のものを用いることができる。
は、カルボジイミド基を含む架橋性樹脂として、商標
名:カルボジライトV−02(カルボジイミド当量58
0〜600 日清紡(株)製)、V−04(カルボジイ
ミド当量338 日清紡(株)製)、V−06(カルボ
ジイミド当量257 日清紡(株)製)等の樹脂、メチ
ロール基を含む架橋性樹脂としてメラミン樹脂等、エポ
キシ基を含む架橋性樹脂として、(ポリ)エチレングリ
コールジグリシジルエーテル(エポキシ当量125〜3
00)、(ジ)グリセロールポリグリシジルエーテル
(エポキシ当量130〜200)、ソルビトールポリグ
リシジルエーテル(エポキシ当量160〜200)等、
アジリジン基を含む架橋性樹脂として2,2−ビスヒド
ロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジ
ニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサメチレンジエ
チレンウレア、ジフェニルメタン−ビス−4,4’−
N,N’−ジエチレンウレア等、オキサゾリン基を含む
架橋性樹脂として、商標名:エポクロスKシリーズ(水
系Emタイプ (株)日本触媒製)、エポクロスWSシ
リーズ(水溶性タイプ (株)日本触媒製)等の樹脂、
イソシアネート基を含む架橋性樹脂として商標名:ブロ
ックイソシアネートエラストロンBNシリーズ(第一工
業製薬(株)製)、M−2044、M−2120(水系
ポリイソシアネート系 第一工業製薬(株)製)等の樹
脂を挙げることができる。
性が良好である点から、官能基としてカルボジイミド
基、メチロール基、アジリジン基、オキサゾリン基等を
含む架橋性樹脂が好ましい。
(A)、水溶性樹脂(B)、及び架橋性樹脂(C)を、
水中に分散乃至溶解させたものである。
的ではなく、上記(A)〜(C)の三成分を水中に溶解
乃至分散させればよい。通常、水分散性樹脂(A)につ
いては、乳化重合反応によって得た分散液の状態、水溶
性樹脂(B)については上記した乳化重合法又は溶液重
合法で得た水溶液又は有機溶剤溶液の状態、架橋性樹脂
(C)は水を主体とする溶媒中に溶解乃至分散させた状
態として用い、これらの三成分を混合すればよい。
いる場合には、得られる水系樹脂分散液中に含まれる有
機溶剤量が多くなると、火災の危険性、作業の安全衛生
面等の点で好ましくないので、有機溶剤の含有量は、水
と有機溶剤の合計量に対して30重量%以下であること
が好ましい。有機溶剤の含有量が多くなりすぎる場合に
は、共沸等の適当な方法で有機溶剤を除去することが好
ましい。有機溶剤の除去は、水分散性樹脂(A)及び架
橋性樹脂(C)との混合に先立って行うこともできる。
る本発明の水系樹脂組成物は、各成分の混和性が良好
で、貯蔵安定性に優れたものとなる。そして、該樹脂組
成物中の水分散性樹脂(A)は主として形成される皮膜
の物性の向上させて、耐水性、耐湿性、耐アルカリ性、
上塗り塗膜との密着性等の良好な皮膜を形成し、更に、
エフロレッセンスの発生を防止する働きをし、水溶性樹
脂(B)は、基材に対する浸透性が良好であるために、
基材に対する密着性、基材表面の補強効果などを向上さ
せ、更に、耐凍害性を向上させる働きをする。また、架
橋性樹脂(C)については、水溶性樹脂(B)中のカル
ボキシル基との間で架橋反応を生じることによって、水
溶性樹脂(B)を多量に配合した場合にも、皮膜の耐水
性、耐アルカリ性等が低下することを防止する働きをす
る。このため、架橋性樹脂(C)を配合することによっ
て、水溶性樹脂(B)の配合量を多くして、水分散性樹
脂(A)単独使用では不十分な、基材密着性、基材補強
効果等に優れた皮膜を形成することが可能となる。
ては、特に限定的ではないが、通常、水分散性樹脂
(A)の固形分100重量部に対して、水溶性樹脂
(B)の固形分量が5〜100重量部程度の範囲にある
ことが好ましく、10〜50重量部程度の範囲にあるこ
とがより好ましい。この様な配合割合で用いることによ
って、基材密着性、基材表面の補強効果などに優れ、且
つ耐水性、耐アルカリ性、上塗り密着性等の良好な皮膜
を形成できる。水溶性樹脂(B)の量が少なすぎる場合
には、基材密着性、基材補強性等が低下し易く、一方水
溶性樹脂(B)の量が多過ぎると、皮膜の物性、上塗り
密着性等が低下し易くなる。
脂(A)及び水溶性樹脂(B)中に含まれるカルボキシ
ル基と、架橋性樹脂(C)中の架橋性官能基とのモル比
がカルボキシル基/架橋性官能基=10/1〜1/3程
度の範囲となるようにすることが好ましく、4/1〜1
/2となるようにすることがより好ましい。架橋性樹脂
(C)の配合量が少なすぎる場合には、架橋反応が不十
分となって皮膜の物性が低下し易く、架橋性樹脂(C)
の配合量が多すぎる場合には、架橋性官能基が過剰とな
り、未反応の状態で残存するために、やはり耐水、耐ア
ルカリ性、基材補強性等が低下する傾向となり易い。
(B)及び架橋性樹脂(C)の配合に際して、アンモニ
ア水、水酸化ナトリウム等のpH調整剤や粘度調整剤、
撥水剤、紫外線吸収剤、成膜助剤、浸透剤、顔料、染料
等を常法に従って加えても良い。
優れた特性を有するものであり、各種の上塗り塗料、中
塗り塗料、下塗り塗料、紙加工剤等として用いることが
でき、特に、窯業系サイディングボードの下地処理剤と
して好適に用いることができる。
ングボードの下地処理剤として使用する場合には、樹脂
固形分濃度が20〜50重量%程度の水分散液として用
いることが好ましい。
ィングボードとしては、炭酸マグネシウム板、繊維混合
セメントパライト板、繊維混入スラグ石膏板、エトリガ
イトセメント板、パルプ混入ケイ酸カルシウム板等を例
示できる。これらの窯業系サイディングボードは、通
常、セメント、石膏、スラグ等の水硬性無機質結合剤に
石綿、パルプ、ガラス繊維等の繊維類、その他添加剤及
び水を加えたものを主原料として用い、i)主原料混
合、ii)抄造機での抄きとり(あるいは一体押し出し成
型)、iii)圧搾成型、iV)養生(常圧湿潤養生または
オートクレープ養生)、V)乾燥、Vi)仕上げ、の各工
程を経て得られる。更に必要に応じてアクリルエマルシ
ョン塗料等の上塗り剤を塗装して製品とされる。
常は圧搾成型工程と養生工程の間、または乾燥工程と仕
上げ工程の間で塗装すればよい。下地処理剤の塗布後、
70〜120℃程度で2〜5分間程度加熱することによ
って、下塗り皮膜が形成される。下地処理剤上に上塗り
剤を塗装して製品とする場合には、通常、上塗り剤の乾
燥を120℃程度で2〜5分間程度行うので下地処理剤
の加熱工程を省略することが可能である。また、圧搾成
型工程と養生工程の間で下地処理剤を塗装する場合に
は、養生工程において、通常、70〜160℃程度の温
度で24時間以上加熱されるので、下地処理剤の加熱工
程を省略できる場合もある。また、下地処理剤の加熱工
程と、上塗り剤の乾燥、養生工程での加熱等を組み合わ
せる場合には、下地処理剤の性能をより向上させること
ができる。下地処理剤の塗布量は、固形分量として20
〜50g/m2程度とすればよい。
ディングボードは、上記した様な製造工程において必要
に応じて上塗り剤を塗装して製品とされる。上塗り剤を
塗装していないものについては、通常、施工現場で汎用
の吹き付け塗料を用いて上塗り塗装が行われる。
イディングボードの中塗り剤又は上塗り剤として用いる
場合には、耐水、耐アルカリ等の良好な塗膜を形成でき
ることに加えて、適度な粘性を有することから、従来、
窯業系サイディングボードの中塗り又は上塗り剤を塗布
する際に汎用されているロールコーター、カーテンコー
ター等の塗装機器を用いて、良好な外観の塗膜を形成で
きる点で有利である。
が奏される。
い水性の樹脂組成物であって、貯蔵安定性が良好であ
る。
樹脂(A)が主として皮膜物性の向上に寄与し、水溶性
樹脂(B)が基材浸透性を向上させる働きをし、更に、
架橋性樹脂(C)を配合したことによって、水溶性樹脂
(B)との間で架橋反応が生じて、水溶性樹脂(B)を
多量に配合した場合にも、皮膜物性の低下を防止するこ
とができる。このため、これらの三成分を配合した本発
明の樹脂組成物によれば、基材に対する密着性、基材表
面の補強効果などが良好であって、しかも各種物性に優
れた皮膜を形成できる。
ィングボードの下地処理剤とすることによって、下地基
材に対する含浸補強性、密着性、上塗り塗料に対する密
着性、エフロレッセンスの発生防止性、耐水性、耐アル
カリ性、耐凍害性等が良好な下地皮膜を形成できる。こ
の下地処理剤は、水系の窯業系サイディングボードの下
地処理剤に対して要求される各種の特性を同時に満足す
るものである。
範囲を広げることができ、特に高密度の基材、養生後の
低含水率の密な基材に対しても適用が可能となる。
明する。
計、滴下ロート、及び原料投入口を備えたフラスコ中
に、水60gと乳化剤としてのアクアロンHS−10
(第一工業製薬(株)製)1gを仕込み、内温を75℃
に保ち、過硫酸アンモニウム0.35gを添加した後、
スチレン10g、アクリル酸2−エチルヘキシル23
g、メタクリル酸メチル65g、メタクリル酸2gの混
合物をアクアロンHS−10(第一工業製薬(株)製)
2.5g、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
1g及び水50gで乳化して得たモノマーエマルション
を、上記フラスコ中に3時間かけて滴下した。滴下終了
後、残存モノマーを低減するために10%過硫酸アンモ
ニウム水溶液5gを添加し、80℃で3時間熟成した。
得られた水分散性樹脂を冷却し、撹拌を続けながら、中
和剤として25%アンモニア水0.9gを添加し、不揮
発分50%の水分散性樹脂を得た。
mPa・s、pH8であり、樹脂の、平均粒子径は0.
07μmであり、重量平均分子量は500,000であ
った。
計、滴下ロート、及び原料投入口を備えたフラスコに、
イソプロピルアルコール210gを仕込み、内温を80
℃に保ち、これに2,2−アゾビスイソブチロニトリル
1.5gを添加した後、メタクリル酸メチル75g、メ
タクリル酸エチル10g、メタクリル酸15g及びラウ
リルメルカブタン0.5gの混合物を3時間かけて滴下
した。滴下終了後、残存モノマーを低減するために、
2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.5gを1時間
毎に3回追加し、80℃で計3時間熟成した。得られた
共重合樹脂溶液を40℃に冷却し、撹拌を続けながら、
水400gと中和率80モル%となる量の25%アンモ
ニア水を徐々に添加して、pHを7に調整し、水溶性樹
脂液を得た。
・s、pH7、不揮発分40%であり、樹脂の重量平均
分子量は8,000であった。
脂、参考例2で得た水溶性樹脂、及びカルボジイミド基
を含む架橋性樹脂(商標名:カルボジライトV−02、
日清紡(株)製、樹脂分中のカルボジイミド当量580
〜600、不揮発分40%)を用いて、下記表1に示す
配合の下地処理剤を調製し、下記の方法で各下地処理剤
の保存安定性及び塗膜性能試験を行った。
ト板、スラグ石膏板、及び木毛セメント板の3種類の窯
業系サイディングボードを基材とし、これらに固形分3
0重量%に調整した下地処理剤をスプレーにより固形分
量で40g/m2の塗布量となるように塗布し、加熱乾
燥した後、この上に上塗り塗料として市販のグロスペイ
ント(アクリルスチレン系水系塗料)を200g/m2
(wet)の塗布量でスプレーにて塗布した後120℃
で3分間で熱処理し、7日間室温養生したものを試験片
とした。
のサンプル瓶に100g採取し、密栓後50℃で2週間
放置し、目視により処理液の状態を判定した。
の、粘度上昇がないものを○印で示し、粘度上昇したも
のを△印で示し、凝集固化したものを×印で示す。
間隔で25個の碁盤目状の切り込みを基材に達するまで
入れ、この上にセロファンテープを貼り付け、消しゴム
で圧着した後、一気に引き剥がした時の基材表面に塗膜
が残存している升目の数を数えた。25/25の表示の
ものは塗膜が完全に基材に残存していることを意味し、
0/25は塗膜が完全に剥離していることを意味する。
(JIS−K5400に準ず) 評価基準は、23〜25/25を◎、18〜22/25
を○、13〜17/25を△、8〜12/25を×〜
△、0〜8/25を×印とした。
乾燥した後、常態密着性試験と同様の方法で付着性を調
べた。
25℃で3日間乾燥した後、常態密着性試験と同様の方
法で付着性を調べた。
水中凍結8時間を1サイクルとして、50サイクルの試
験を行なった後、25℃で3日間乾燥し、常態密着性試
験と同様の方法で付着性を調べた。
脂組成物は、保存安定性が良好であり、しかも形成され
る皮膜は、常態密着性、耐水密着性、耐アルカリ密着
性、耐凍害密着性等に優れたものである。
Claims (6)
- 【請求項1】(A)(a)不飽和有機酸及びその塩から
選ばれた少なくとも一種のエチレン性不飽和単量体、並
びに(b)該不飽和単量体と共重合可能なその他のエチ
レン性不飽和単量体、を単量体成分とする水分散性樹
脂、(B)(c)不飽和カルボン酸及びその塩から選ば
れた少なくとも一種のエチレン性不飽和単量体、並びに
(d)該不飽和単量体と共重合可能なその他のエチレン
性不飽和単量体、を単量体成分とする水溶性樹脂、並び
に(C)カルボキシル基と反応する架橋性官能基を含む
架橋性樹脂を含有する水系樹脂組成物。 - 【請求項2】水分散性樹脂(A)の単量体成分が、水分
散性樹脂(A)を構成する全単量体量を基準として、
(a)不飽和有機酸およびその塩から選ばれた少なくと
も一種のエチレン性不飽和単量体0.1〜10重量%、
並びに(b)該不飽和単量体と共重合可能なその他のエ
チレン性不飽和単量体90〜99.9重量%からなるも
のであり、水溶性樹脂(B)の単量体成分が、水溶性樹
脂(B)を構成する全単量体量を基準として、(c)不
飽和カルボン酸及びその塩から選ばれた少なくとも一種
のエチレン性不飽和単量体5〜50重量%、並びに
(d)該不飽和単量体と共重合可能なその他のエチレン
性不飽和単量体50〜95重量%からなるものである請
求項1に記載の水系樹脂組成物。 - 【請求項3】架橋性樹脂(C)が、メチロール基、エポ
キシ基、アジリジン基、オキサゾリン基及びイソシアネ
ート基から選ばれた少なくとも一種の架橋性官能基を有
するものである請求項1又は2に記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】水分散性樹脂(A)が平均粒子径が0.0
1〜0.3μmで、重量平均分子量100,000〜
1,000,000の共重合体であり、水溶性樹脂
(B)が重量平均分子量1,000〜50,000の共重
合体である請求項1〜3のいずれかに記載の水系樹脂組
成物。 - 【請求項5】水分散性樹脂(A)(固形分)100重量
部に対して、水溶性樹脂(B)(固形分)5〜100重
量部を含み、水分散性樹脂(A)及び水溶性樹脂(B)
中に含まれるカルボキシル基と架橋性樹脂(C)中の架
橋性官能基のモル比がカルボキシル基/架橋性官能基=
10/1〜1/3である請求項1〜4のいずれかに記載
の水系樹脂組成物。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の水系樹脂
組成物を有効成分とする窯業系サイディングボード用下
地処理剤。
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JP06254098A JP3814706B2 (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 水系樹脂組成物 |
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JPH11256006A true JPH11256006A (ja) | 1999-09-21 |
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ID=13203168
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JP06254098A Expired - Lifetime JP3814706B2 (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 水系樹脂組成物 |
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---|---|---|---|---|
JP2002523538A (ja) * | 1998-08-18 | 2002-07-30 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | ポリウレタンを含有する潜在架橋性の水性分散液 |
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JP2013245332A (ja) * | 2012-05-29 | 2013-12-09 | Kansai Paint Co Ltd | 無機建材用多成分系水性シーラー組成物 |
JP2016188370A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-11-04 | 株式会社日本触媒 | 塗料用水性樹脂組成物 |
-
1998
- 1998-03-13 JP JP06254098A patent/JP3814706B2/ja not_active Expired - Lifetime
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