JPH10125557A - 積層型複合機能素子およびその製造方法 - Google Patents

積層型複合機能素子およびその製造方法

Info

Publication number
JPH10125557A
JPH10125557A JP8297438A JP29743896A JPH10125557A JP H10125557 A JPH10125557 A JP H10125557A JP 8297438 A JP8297438 A JP 8297438A JP 29743896 A JP29743896 A JP 29743896A JP H10125557 A JPH10125557 A JP H10125557A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
varistor
layer
dielectric layer
multilayer composite
capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8297438A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3631341B2 (ja
Inventor
Tomohiro Sogabe
智浩 曽我部
Yasushi Enokido
靖 榎戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP29743896A priority Critical patent/JP3631341B2/ja
Priority to TW086113510A priority patent/TW345664B/zh
Priority to US08/935,135 priority patent/US5870273A/en
Priority to KR1019970052229A priority patent/KR100263276B1/ko
Priority to CN97120432A priority patent/CN1097271C/zh
Publication of JPH10125557A publication Critical patent/JPH10125557A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3631341B2 publication Critical patent/JP3631341B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C7/00Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
    • H01C7/02Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/40Structural combinations of fixed capacitors with other electric elements, the structure mainly consisting of a capacitor, e.g. RC combinations
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C7/00Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
    • H01C7/10Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material voltage responsive, i.e. varistors
    • H01C7/105Varistor cores
    • H01C7/108Metal oxide
    • H01C7/112ZnO type

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Thermistors And Varistors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の目的:バリスタ部とコンデンサ部とが
積層一体化された積層型複合機能素子において、バリス
タ部とコンデンサ部との密着性を改善する。第2の目
的:前記素子の反りを抑える。第3の目的:前記素子に
おいて、バリスタ部とコンデンサ部との間での元素の相
互拡散によるバリスタ特性やコンデンサ特性の劣化、消
失を防ぐ。 【解決手段】 バリスタ層22の主成分を酸化亜鉛、そ
の副成分をランタニド酸化物の1種以上とし、誘電体層
32の主成分を酸化チタンとするか、LaおよびTiを
含む酸化物として、両層の密着性を改善する。誘電体層
にガラスを含有させて、素子の反りを抑える。バリスタ
部2とコンデンサ部3との間に比抵抗の高い中間層を設
けることにより、焼成時の元素拡散による特性劣化を防
ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器等を過電
圧やノイズなどから防御する保護素子およびその製造方
法に関し、より詳細には、バリスタとコンデンサとを一
体化した積層型複合機能素子およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、MPUなどの半導体素子および半
導体回路とその応用製品の急速な発展に伴い、パーソナ
ルコンピュータ、計測、家電、通信機、電力機器等にお
ける半導体素子、半導体回路の使用が普及し、これらの
機器の小型化、高性能化が急速に進展している。しか
し、このような進歩にもかかわらず、これらの機器やそ
の部品の耐電圧、耐サージ、耐ノイズ性能は十分なもの
とはいえなかった。このため、これらの機器や部品を異
常なサージやノイズから保護することや、回路電圧を安
定化することが極めて重要な課題になってきている。こ
れらの課題の解決のために、電圧非直線性が極めて大き
く、エネルギー耐量、サージ耐量が大きく、寿命特性に
優れ、しかも安価な電圧非直線性抵抗体素子(バリス
タ)の開発が要請されてきている。
【0003】従来、一般に用いられているバリスタは、
チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )、酸化亜鉛
(ZnO)等を主成分とするものである。中でも酸化亜
鉛を主成分とするバリスタ(以下、酸化亜鉛バリスタと
いう)は、一般に制限電圧が低く、電圧非直線係数が大
きいなどの特徴を有している。そのため、半導体素子の
ような過電流耐量の小さなもので構成される機器の過電
圧に対する保護に適している。
【0004】しかし、酸化亜鉛バリスタ単体で全てのノ
イズを吸収できるわけではない。酸化亜鉛バリスタは、
その特性の発現メカニズムゆえに、立ち上がりの速いノ
イズ、例えば10ns以下の短い波長のノイズに対しては
効果がなく、静電気対策部品として十分とはいえない。
従来、このような短い波長のノイズを吸収するためにコ
ンデンサと抵抗との組み合わせが使用されている。しか
し、コンデンサと抵抗との組み合わせには電圧制限能力
がないため、過電圧がかかりコンデンサや回路を破壊し
てしまうという問題がある。また、サージ吸収能力もな
いため、雷サージなどの大きなサージ電流に対しても無
効である。
【0005】立ち上がりの速いノイズと過電流との両者
に対応するために、従来、バリスタとコンデンサとを並
列接続して実装することが行われている。しかし、この
ように各素子を単体でプリント配線基板上に実装するた
めには、各素子ごとに電極の形成、リード線のハンダ付
け、樹脂封止が必要であり、また、リード線をプリント
配線基板の孔に差し込んでハンダ付けを行う必要もあ
る。したがって、酸化亜鉛バリスタおよびコンデンサそ
れぞれの長所を活かした複合機能素子が望まれていた。
【0006】これに対し、例えば特開昭63−3291
1号公報では、バリスタとコンデンサとを一体化した構
造のノイズ吸収素子を提案している。このノイズ吸収素
子は、バリスタ用材料と電極とからなる第1の積層体
と、コンデンサ用材料と電極とからなる第2の積層体と
を一体に形成したものであり、バリスタおよびコンデン
サ両者の特徴を活かす構造となっている。同公報には、
バリスタ用材料としてZnOにBi23 を少量添加し
たものやTiO2 にSb23 等の半導体元素を少量添
加したものが開示され、コンデンサ用材料としてBaT
iO3 が開示されている。しかし、同公報に開示された
バリスタ用材料とコンデンサ用材料との組み合わせで
は、第1の積層体と第2の積層体との密着性が良好とは
いえず、同時焼成により両材料の積層体を作製した場
合、剥離が生じやすい。また、両材料の熱収縮曲線が大
きく異なることから、同時焼成の際に著しい反りが生じ
やすいため、外観の点で製品化が不可能となったり、密
着性の悪さによる剥離が促進されたりすることになる。
また、バリスタ用材料とコンデンサ用材料との間での元
素の相互拡散により、バリスタ特性および誘電特性が劣
化または消失してしまうという不具合がある。このよう
な事情から、バリスタ部とコンデンサ部とを一体化した
複合機能素子の実用化は困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、バリスタ部とコンデンサ部とが積層一体化された構
造であって、立ち上がりの速いノイズはコンデンサ部が
吸収し、大きなサージ電流はバリスタ部が吸収すること
が可能な積層型複合機能素子において、バリスタ部とコ
ンデンサ部との密着性を改善することにより、信頼性を
向上させることである。本発明の第2の目的は、前記積
層型複合機能素子の反りを抑えることである。本発明の
第3の目的は、前記積層型複合機能素子において、バリ
スタ部とコンデンサ部との間での元素の相互拡散による
バリスタ特性やコンデンサ特性の劣化、消失を防ぐこと
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記(1)
〜(9)のいずれかの構成により達成される。 (1)バリスタ部とコンデンサ部とが積層された素子本
体と、この素子本体の外面に形成された一対の端子電極
とを有し、バリスタ部に、内部電極に挟まれたバリスタ
層が少なくとも1層存在し、コンデンサ部に、内部電極
に挟まれた誘電体層が少なくとも1層存在し、端子電極
によりバリスタ部とコンデンサ部とが電気的に並列に接
続されており、バリスタ層が酸化亜鉛を主成分としラン
タニドから選択される元素の酸化物の少なくとも1種を
副成分とするものであり、誘電体層が酸化チタンを主成
分とするか、LaおよびTiを含む酸化物を主成分とす
るものである積層型複合機能素子。 (2)誘電体層がガラスを含有する上記(1)の積層型
複合機能素子。 (3)誘電体層のガラス含有量が0.1〜5重量%であ
る上記(2)の積層型複合機能素子。 (4)誘電体層が酸化マンガンを含有する上記(1)〜
(3)のいずれかの積層型複合機能素子。 (5)誘電体層の酸化マンガンの含有量が0.1〜3重
量%である上記(4)の積層型複合機能素子。 (6)バリスタ部とコンデンサ部との間に中間層を有
し、中間層の比抵抗が、バリスタ層の比抵抗および誘電
体層の比抵抗のうち、より低い方よりも高いものである
上記(1)〜(5)のいずれかの積層型複合機能素子。 (7)前記中間層が、バリスタ層を構成する酸化物およ
び/または誘電体層を構成する酸化物を主成分とする上
記(6)の積層型複合機能素子。 (8)バリスタ部とコンデンサ部との界面を挟んで隣り
合う2つの内部電極が同電位となるように配置されてい
る上記(1)〜(7)のいずれかの積層型複合機能素
子。 (9)上記(1)〜(8)のいずれかの積層型複合機能
素子を製造する方法であって、バリスタ層の原料粉末を
含有するグリーンシートと誘電体層の原料粉末を含有す
るグリーンシートとを含む成形体を焼成する焼成工程を
有し、この焼成工程において、少なくとも700℃以上
の温度域における酸素濃度を空気中の酸素濃度よりも高
くする積層型複合機能素子の製造方法。
【0009】
【作用および効果】本発明の積層型複合機能素子は、バ
リスタ部とコンデンサ部とが一体化されているので、酸
化亜鉛バリスタの長所である高サージ耐量と高い電圧非
直線性とが実現し、かつ酸化亜鉛バリスタの短所であっ
た立ち上がりの速いノイズに対する無応答性が改善さ
れ、立ち上がりが10ns以下のノイズも吸収することが
できる。また、バリスタ層の厚さおよびその積層数なら
びに誘電体層の厚さおよびその積層数を変更することに
より、バリスタ電圧および容量を制御することができ
る。また、バリスタ部とコンデンサ部とを一体化するこ
とにより、バリスタ単体とコンデンサ単体とを並列で接
続する場合に比べ、コストを抑えることができる。
【0010】本発明者らは、酸化亜鉛を主成分とするバ
リスタ層との密着性が良好な誘電体層材料を探索し、酸
化チタン(TiO2)または La2 Ti27 を代表と
するLa−Ti系酸化物を誘電体層の主成分として用い
ることにより、バリスタ部とコンデンサ部との剥離が抑
えられることを見いだした。これらのうちLa2 Ti2
7 は、密着性が特に良好であり、また、誘電体特性、
特に高周波特性が良好で立ち上がりの速いノイズに対し
て極めて有効なので、好ましい。
【0011】本発明の素子では、バリスタ層と誘電体層
とが同時焼成により形成される。しかし、両層は熱収縮
曲線が異なるため、素子に反りが生じやすい。本発明に
おいて誘電体層にガラスを添加すれば、図9に示すよう
に誘電体層の熱収縮曲線をバリスタ層のそれに近似させ
ることができるので、図7、8に示すように素子の反り
を抑えることができ、反りによるバリスタ部とコンデン
サ部との剥離を防ぐことができる。
【0012】本発明の素子において、バリスタ部とコン
デンサ部との界面に比抵抗の大きな中間層を設けること
により、元素の相互拡散による両部の特性低下を抑える
ことができ、特に、バリスタ部において電圧非直線係数
を高くすることができる。また、漏洩電流を低く抑えて
信頼性を向上させることができる。そして、この中間層
の主成分を、バリスタ層構成元素および/または誘電体
層構成元素とすれば、バリスタ部およびコンデンサ部の
双方に対する中間層の密着性が良好となり、また、バリ
スタ層および誘電体層に対する熱収縮曲線の違いも小さ
くなるため、剥離の心配がない。
【0013】本発明の素子を製造する際には、組成系の
異なるバリスタ層と誘電体層とを同時に焼成するため、
従来の酸化亜鉛バリスタと同様な条件で焼成すると、バ
リスタ層の酸素が不足して良好なバリスタ特性が得られ
にくい。これに対し、本発明にしたがって焼成時に特定
の温度以上での酸素濃度を制御すれば、酸化亜鉛バリス
タを単独で焼成した場合と同等のバリスタ特性を得るこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】素子構造 本発明の積層型複合機能素子の構成例を、図1に示す。
同図に示される積層型複合機能素子は、バリスタ部2と
コンデンサ部3とが積層された素子本体10と、この素
子本体の外面に形成された一対の端子電極41、42と
を有する。
【0015】バリスタ部2には、バリスタ内部電極21
に挟まれたバリスタ層22が少なくとも1層存在する。
バリスタ層を挟む一対のバリスタ内部電極は、素子本体
の対向する側面にそれぞれ露出し、各側面に形成された
端子電極に接続されている。一方、コンデンサ部3に
は、コンデンサ内部電極31に挟まれた誘電体層32が
少なくとも1層存在する。誘電体層を挟む一対のコンデ
ンサ内部電極は、バリスタ内部電極と同様に素子本体の
前記対向する側面にそれぞれ露出し、前記各側面に形成
された端子電極に接続され、バリスタ部とコンデンサ部
とが電気的に並列に接続された状態となっている。
【0016】なお、バリスタ部とコンデンサ部との界面
を挟んで隣り合うバリスタ内部電極とコンデンサ内部電
極とは、これらが同電位となるように配置し、両部の界
面に電界が加わらないようにする。
【0017】バリスタ層 バリスタ層は、酸化亜鉛を主成分とし、ランタニドから
選択される元素の酸化物の少なくとも1種を副成分とし
て含有する。ランタニドとしては、La、Pr、Nd、
Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
bおよびLuが好ましい。ランタニドを2種以上用いる
ときの混合比は任意である。
【0018】本明細書では、バリスタ層中や誘電体層中
の酸化物の含有量を、以下に述べるように化学量論組成
の酸化物に換算して表す。
【0019】酸化亜鉛のZnO換算含有量は、好ましく
は80重量%以上、より好ましくは85〜99重量%で
ある。酸化亜鉛が少なすぎると、高温高湿雰囲気中での
負荷寿命試験において劣化しやすくなる。
【0020】ランタニド酸化物の含有量は、好ましくは
0.05〜8重量%である。含有量が少なすぎると電圧
非直線性が悪くなり、含有量が多すぎるとエネルギー耐
量が小さくなる。なお、ランタニド酸化物の含有量は、
ランタニドをRとしたときR23 に換算して表す。た
だし、Pr酸化物については、Pr611に換算して表
す。
【0021】バリスタ層には、少なくとも酸化亜鉛とラ
ンタニド酸化物とが含有される必要があるが、ランタニ
ド酸化物以外の副成分も必要に応じて添加することが好
ましい。酸化亜鉛を主成分とするバリスタ層に添加され
る副成分については、例えば、本願出願人による特願平
5−353919号等に開示されており、本発明におけ
るバリスタ層にも、従来から知られている好ましい組成
を使用することができる。
【0022】以下、ランタニド酸化物以外の副成分の具
体例を説明する。
【0023】副成分には、Co酸化物が含まれることが
好ましい。Co酸化物のCo34換算含有量は、好ま
しくは0.1〜10重量%である。含有量が少なすぎる
と電圧非直線性が悪くなり、含有量が多すぎるとエネル
ギー耐量が小さくなる。
【0024】副成分には、III b族元素のうちB、A
l、GaおよびInの各酸化物の少なくとも1種が含ま
れることが好ましい。これらの酸化物の総含有量は、そ
れぞれをB23 、Al23 、Ga23 およびIn
23 に換算して、好ましくは1×10-4〜1×10-1
重量%である。含有量が少なすぎると制限電圧が大きく
なりすぎ、含有量が多すぎるとリーク電流が多くなって
しまう。
【0025】副成分には、Pb酸化物が含まれていても
よい。Pb酸化物は、エネルギー耐量を向上させる。P
b酸化物のPbO換算含有量は、好ましくは2重量%以
下、より好ましくは1重量%以下である。含有量が多す
ぎると、エネルギー耐量がかえって低下してしまうこと
がある。
【0026】副成分には、V、Ge、NbおよびTaの
各酸化物の少なくとも1種および/またはBi酸化物が
含まれていてもよい。V、Ge、NbおよびTaの各酸
化物の総含有量は、それぞれをV25 、GeO2 、N
25 およびTa25 に換算して、好ましくは0.
2重量%以下であり、後者のBi25 換算含有量は、
好ましくは0.5重量%以下である。これらの添加によ
る効果は電圧非直線係数の向上であるが、これらの含有
量が多すぎると電圧非直線係数がかえって低下してしま
うことがある。
【0027】副成分には、CrおよびSiの各酸化物の
少なくとも1種が含まれていてもよい。Cr酸化物のC
23 換算含有量は、0.01〜1重量%、Si酸化
物のSiO2 換算含有量は、好ましくは0.001〜
0.5重量%である。
【0028】副成分には、Ia族元素のうちK、Rbお
よびCsの各酸化物の少なくとも1種が含まれていても
よい。これらをそれぞれK2 O、Rb2 OおよびCs2
Oに換算したときの総含有量は、好ましくは0.01〜
1重量%である。
【0029】副成分には、IIa族元素のうちMg、C
a、SrおよびBaの各酸化物の少なくとも1種が含ま
れていてもよい。これらをそれぞれMgO、CaO、S
rOおよびBaOに換算したときの総含有量は、好まし
くは0.01〜4重量%である。
【0030】バリスタ層の厚さおよび積層数(バリスタ
内部電極間に存在する数)は特に限定されず、要求され
るバリスタ特性に応じ適宜設定すればよいが、厚さは、
通常、5〜200μm 、好ましくは10〜100μm で
あり、積層数は、通常、1〜30、好ましくは10〜2
0である。
【0031】誘電体層 誘電体層は、酸化チタンを主成分とするか、Laおよび
Tiを含む酸化物を主成分とする。具体的には、TiO
2 またはLa2 Ti27 を中心とする組成の酸化物が
好ましい。主成分をLa23 およびTiO2 に換算す
ると、TiO2の含有量は好ましくは1重量%以上、よ
り好ましくは20重量%以上であり、また、100重量
%以下、好ましくは80重量%以下、より好ましくは5
0重量%以下である。なお、La2 Ti27 中のTi
2 量は28.17重量%、La23 量は71.83
重量%である。主成分酸化物の含有量は、誘電体層全体
の好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量
%以上、さらに好ましくは97重量%以上である。
【0032】誘電体層には、上記主成分以外に各種の副
成分が含まれていてもよい。副成分としては、酸化マン
ガンが好ましい。酸化マンガンは、コンデンサ部の容量
の温度特性を向上させるために添加される。なお、本発
明の素子は、通常、−55〜125℃程度の温度範囲で
の使用が可能である。酸化マンガンのMnO換算含有量
は、好ましくは3重量%以下、より好ましくは0.1〜
3重量%である。
【0033】誘電体層には、上記主成分および副成分の
他に、ガラスが含まれることが好ましい。このガラス
は、誘電体層焼成時の熱収縮曲線をバリスタ層焼成時の
熱収縮曲線に近似させるために、ガラス粉末を誘電体原
料と混合して焼成した結果、誘電体層中に存在するもの
である。
【0034】ガラス組成は特に限定されず、上述したよ
うな熱収縮曲線の制御が可能なものであればよいが、好
ましくは硼珪酸ガラスを用いる。硼珪酸ガラスとして
は、酸化亜鉛を含む硼珪酸亜鉛系ガラスが好ましい。酸
化亜鉛を含有するガラスを用いることにより、隣接する
バリスタ層や中間層とのなじみが良好となる。ガラス中
の酸化亜鉛含有量は、ZnO換算で20〜70重量%で
あることが好ましい。
【0035】ガラスの軟化点は、好ましくは400〜8
00℃である。
【0036】誘電体層のガラス含有量は、好ましくは
0.1〜5重量%である。含有量が少なすぎるとガラス
添加による効果が不十分となり、含有量が多すぎると良
好なコンデンサ特性が得られにくくなる。この範囲内で
硼珪酸ガラスを添加することにより、誘電体層の熱収縮
曲線をバリスタ層のそれに十分に近似させることが可能
となる。
【0037】誘電体層の厚さおよび積層数(コンデンサ
内部電極間に存在する数)は特に限定されず、要求され
るコンデンサ特性に応じ適宜設定すればよいが、厚さ
は、通常、1〜20μm 、好ましくは5〜10μm であ
り、積層数は、通常、1〜50、好ましくは10〜20
である。
【0038】内部電極 バリスタ内部電極およびコンデンサ内部電極は、バリス
タ層および誘電体層と同時に焼成される。このため、内
部電極に用いる導電性材料は、Ag、Ag合金、Pd
等、従来の積層型チップコンデンサに用いられているも
のから適宜選択すればよい。Ag合金としては、例えば
Ag−Pd、Ag−Pt、Ag−Pd−Ptなどが好ま
しい。バリスタ内部電極とコンデンサ内部電極とには、
通常、同じ導電性材料を用いればよい。
【0039】内部電極の厚さは、通常、1〜5μm とす
る。
【0040】端子電極 端子電極には、内部電極の説明において挙げた導電性材
料から適当なものを選択して用いればよいが、端子電極
は、通常、素子本体焼成後に形成するので低温での焼成
が可能である。このため、端子電極には低温で焼成する
必要のあるAg系導電性材料を用いることができる。
【0041】端子電極の厚さは、好ましくは30〜60
μm である。
【0042】本発明の素子を表面実装部品として用いる
場合、配線基板上にハンダ付けされるので、端子電極表
面には、ハンダ濡れ性やハンダくわれ性を改善するため
にめっき膜を設けることが好ましい。このようなめっき
膜としては、Sn膜やSn−Pb膜が好ましい。また、
SnやSn−Pbをめっきする際の端子電極のAgくわ
れを防止するために、これらのめっき膜の下地として、
端子電極表面にNiやCuのめっき膜を設けておくこと
が好ましい。
【0043】中間層 バリスタ部とコンデンサ部との間には、図2に示される
ように中間層5が設けられることが好ましい。この中間
層は、バリスタ層の比抵抗および誘電体層の比抵抗のう
ち、より低い方よりも高い比抵抗を有し、好ましくはバ
リスタ層および誘電体層の各比抵抗よりも高い比抵抗を
有する。中間層を設ける理由は、以下のとおりである。
【0044】上記組成のバリスタ層と誘電体層とを同時
焼成すると、焼成時に両層の界面付近で元素の相互拡散
が生じる。具体的には、誘電体層からは主として副成
分、特にMnが拡散し、バリスタ層からも主として副成
分、特にCo、Cr、ランタニド(特にPr)が拡散す
る。この拡散により両層の界面付近、特にバリスタ層の
前記界面付近の比抵抗が低下し、これにより低比抵抗領
域が形成される。この低比抵抗領域は、本来のバリスタ
層よりも比抵抗が低いため、短絡が生じることになり、
漏洩電流の増大、電圧非直線係数の低下を招く。これに
対し、上記中間層を設ければ、元素の相互拡散が生じて
も低比抵抗領域が形成されることはないので、素子特性
の劣化を防止できる。
【0045】中間層の構成材料は、焼成後の比抵抗が上
記関係を満足するものであれば特に限定されず、マグネ
シア、ムライト、チタニア等の各種絶縁材を用いること
ができる。しかし、バリスタ層および誘電体層に対する
密着性や熱収縮曲線の整合などを考慮し、好ましくはバ
リスタ層を構成する酸化物および/または誘電体層を構
成する酸化物を主成分とするものを用いる。そして、一
般にバリスタ層が誘電体層よりも比抵抗が低く、また、
上記元素拡散による比抵抗低下がバリスタ層のほうが大
きいことから、より好ましくはバリスタ層構成酸化物を
主成分とする酸化物から中間層を構成する。
【0046】バリスタ層構成酸化物を主成分とする中間
層の仕込み組成(原料組成)は、焼成後に高比抵抗が得
られるようにバリスタ層の副成分含有量を適宜変更した
ものとすればよい。具体的には、仕込み組成中における
副成分、特にCo、Cr、ランタニド(特にPr)につ
いて、酸化物換算の総含有量を、バリスタ層のそれの好
ましくは1.2〜5倍、より好ましくは1.5〜3倍と
し、さらに好ましくは、これら各酸化物単独についても
このような範囲で過剰とする。ただし、副成分構成元素
のうちAlは、ドナーとして働き比抵抗を下げるため、
中間層には添加しない。過剰に添加された副成分元素
は、主として粒界に存在して焼成時の結晶粒成長を抑え
るとともに電位障壁となり、比抵抗を上昇させる。ま
た、焼成により元素拡散が生じた後でも、中間層には十
分な副成分が残存しているので、焼成後の比抵抗をバリ
スタ層のそれよりも高くすることができる。また、中間
層にはAlが含まれないため、これによっても比抵抗が
高くなる。
【0047】中間層の厚さは特に限定されず、バリスタ
層および誘電体層からの元素の拡散が互いの層に実質的
に影響を与えない程度の厚さとすればよいが、好ましく
は1μm 以上、より好ましくは5μm 以上である。中間
層の厚さの上限は特にないが、中間層の厚さは一般に1
00μm を超える必要はなく、通常、80μm 以下で十
分である。なお、中間層のうち、組成系の異なる隣接層
から元素が拡散してきた領域(以下、元素拡散領域とい
う)の厚さは、通常、1〜50μm 程度となる。元素拡
散領域は、EPMA(電子線プローブマイクロアナリシ
ス)などにより確認することができる。
【0048】なお、中間層の元素拡散領域の比抵抗は、
好ましくは1010〜1013Ω・cmである。中間層の元素
拡散領域以外の比抵抗は、さらに高い。これに対し、バ
リスタ層の比抵抗は、通常、108 〜1012Ω・cm程
度、誘電体層の比抵抗は、通常、1011〜1013Ω・cm
程度である。
【0049】製造方法 本発明の積層型複合機能素子は、積層型セラミックコン
デンサ等の従来の積層型チップ部品と同様にして製造す
ることができる。以下、本発明の素子を製造するための
好ましい方法を説明する。
【0050】この方法では、まず、グリーンチップを製
造する。グリーンチップの製造には、従来の積層型チッ
プ部品と同様にシート法や印刷法を用いればよい。シー
ト法を用いる場合、まず、バリスタ材料、誘電体材料お
よび内部電極材料、さらに、必要に応じ中間層材料の各
原料粉末を用意する。なお、誘電体材料の原料粉末に
は、出発原料の仮焼物を用いる。各原料粉末をそれぞれ
有機ビヒクルと混練してペーストを調製し、内部電極用
ペーストを除く各ペーストをそれぞれシート状に成形し
て、グリーンシートとする。次いで、内部電極と隣接す
る層となるグリーンシートに内部電極用ペーストを印刷
した後、所定の構造となるようにグリーンシートを積層
し、圧着する。得られた積層体を所定寸法に切断し、グ
リーンチップとする。次いで、グリーンチップを焼成し
て素子本体とした後、素子本体の内部電極露出面に端子
電極用ペーストを印刷ないし転写して焼成し、さらに、
必要に応じて端子電極表面にめっき膜を形成し、素子を
得る。
【0051】バリスタ層の原料粉末には、複合酸化物や
酸化物の混合物を用いることができるが、その他、焼成
により複合酸化物や酸化物となる各種化合物、例えば、
炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合
物等から適宜選択し、混合して用いることもできる。誘
電体層の出発原料についても、同様である。誘電体層の
ガラス原料には、ガラス粉末を用いる。これらの原料粉
末の好ましい平均粒径は、バリスタ層の主成分のもので
は0.1〜5μm 程度であり、その副成分のものでは
0.1〜3μm 程度であり、誘電体層のものでは0.1
〜3μm 程度であり、誘電体層のガラス粉末のものでは
1〜10μm 程度である。なお、バリスタ層の副成分原
料は、溶液添加してもよい。中間層の原料粉末には、中
間層の組成に応じてバリスタ層原料や誘電体層原料と同
様なものを用いればよい。
【0052】有機ビヒクルとは、バインダを有機溶剤中
に溶解したものである。有機ビヒクルに用いるバインダ
は特に限定されず、エチルセルロース等の通常の各種バ
インダから適宜選択すればよい。また、用いる有機溶剤
も特に限定されず、印刷法やシート法など、利用する方
法に応じて、テルピネオール、ブチルカルビトール、ア
セトン、トルエン等の各種有機溶剤から適宜選択すれば
よい。
【0053】誘電体の出発原料の仮焼は、空気中におい
て1100〜1300℃で1〜4時間程度行うことが好
ましい。
【0054】グリーンチップの焼成条件は、バリスタ層
組成、誘電体層組成および内部電極組成に応じた最適な
ものとすればよい。焼成は、昇温工程、温度保持工程お
よび降温工程からなる。焼成条件は、以下の範囲から選
択することが好ましい。昇温速度および降温速度は、5
0〜400℃とすることが好ましい。焼成温度、すなわ
ち温度保持工程における保持温度は、好ましくは900
〜1400℃、より好ましくは1100〜1300℃で
ある。焼成時間、すなわち温度保持工程の持続時間は、
好ましくは1〜8時間、より好ましくは2〜6時間であ
る。焼成雰囲気は、空気や酸素等の酸化性雰囲気、窒素
等の非酸化性雰囲気のいずれであってもよいが、好まし
くは、空気よりも酸素濃度の高い雰囲気とする。具体的
には、焼成の全工程で、好ましくは少なくとも700℃
以上の温度域、より好ましくは少なくとも500℃以上
の温度域における酸素濃度を空気中の酸素濃度よりも高
くする。このときの酸素濃度は高いほど好ましく、酸素
100%雰囲気であることが最も好ましい。なお、より
低温域においても同様な高酸素濃度雰囲気としてよい
が、低コスト化のためには、より低温域の雰囲気は空気
とすることが好ましい。
【0055】なお、焼成前には、通常、脱バインダ処理
が施される。脱バインダ処理は、空気中で行うことが好
ましい。脱バインダ処理は、上記昇温工程に組み込んで
もよい。具体的には、上記昇温工程の一部において、昇
温を停止するか、昇温速度を低下させることにより、脱
バインダを行うことができる。
【0056】焼成により得られた素子本体には、バレル
研磨などにより研磨処理が施されることが好ましい。こ
の研磨処理により、素子本体の反り、素子本体端部の曲
がりや膨れなどを修正することができ、素子本体を所定
の寸法とすることができる。
【0057】端子電極用ペーストの焼成条件は、端子電
極組成に応じ適宜決定すればよいが、通常、焼成雰囲気
は空気中とし、焼成温度は500〜1000℃とし、焼
成時間は10〜60分間程度とすることが好ましい。
【0058】端子電極表面に、前記しためっき膜を形成
する場合、めっきの前に、端子電極表面を除く素子本体
表面に保護膜を形成しておくことが好ましい。この保護
膜は、素子本体をめっき液から保護するためのものであ
る。保護膜の構成は特に限定されないが、例えばガラス
膜を用いることができる。このガラス膜は、ガラス粉末
と有機ビヒクルとを含むペーストを塗布し、これを焼成
することにより形成することができる。なお、めっき膜
を形成した後、素子表面の保護膜を除去する必要はな
い。
【0059】
【実施例】中間層を設けた素子 中間層を有する積層型複合機能素子サンプルを、以下の
手順で作製した。
【0060】ZrO2 ボールの入ったモノポットに、純
水と分散剤とを入れ、さらに、下記出発原料を投入し
た。
【0061】バリスタ層出発原料 ZnO 96.8重量%、 Co34 0.8重量%、 Pr611 2.0重量%、 Cr23 0.2重量%、 Al23 0.003重量%、 SrCO3 0.2重量%(SrO換算)
【0062】次に、上記ポットを回転台に載せることに
より混合を行った。得られた混合物を蒸発皿に移し、乾
燥機で乾燥した後、粉砕し、粉砕物に有機ビヒクルを添
加した後、16時間混合粉砕してペーストとした。この
ペーストをドクターブレード法により膜状化し、バリス
タ層グリーンシートを得た。
【0063】下記出発原料を用いた以外はバリスタ層グ
リーンシート製造と同様にして、中間層グリーンシート
を得た。
【0064】中間層出発原料 ZnO 92.3重量%、 Co34 1.8重量%、 Pr611 4.9重量%、 Cr23 0.6重量%、 SrCO3 0.4重量%(SrO換算)
【0065】下記出発原料を用意した。
【0066】誘電体層出発原料 La23 66.3重量%、 TiO2 33.5重量%、 MnCO3 0.2重量%(MnO換算)
【0067】この出発原料を混合して粉砕した後、乾燥
し、1200℃で2時間仮焼した。得られた仮焼物にガ
ラス粉末を添加し、混合粉砕した。混合物中のガラス粉
末の含有量は、1重量%とした。ガラス粉末には、 ZnO :59.70重量%、 B23 :21.72重量%、 SiO2 : 9.64重量%、 CaO : 8.94重量% を含有するものを用いた。次に、有機ビヒクルを添加
し、さらに16時間混合粉砕し、ペーストとした。この
ペーストをドクターブレード法により膜状化し、誘電体
層グリーンシートを得た。
【0068】バリスタ層グリーンシートおよび誘電体層
グリーンシートに、Ag−Pd粉末を含む内部電極用ペ
ーストを印刷した後、中間層グリーンシートを含む各グ
リーンシートを積層して圧着し、積層体を得た。グリー
ンシートは、両側に内部電極が存在するバリスタ層の数
が1となり、かつ両側に内部電極が存在する誘電体層の
数が10となるように積層した。
【0069】次に、上記積層体を切断して得たグリーン
チップを焼成し、素子本体を得た。素子本体の焼成温度
(安定部温度)は、表1に示す3種とした。焼成の際に
は、昇温工程における600℃までの昇温は空気中で行
い、それ以降の昇温と、温度保持工程のすべてと、降温
工程における600℃までの降温とは酸素雰囲気中で行
い、600℃以下での降温は空気中で行った。焼成時間
(温度保持工程の持続時間)は4時間とした。なお、昇
温工程において600℃の温度に2時間保持することに
より、脱バインダを行った。焼成後、バリスタ層の厚さ
は110μm 、中間層の厚さは100μm 、誘電体層の
厚さは7μm 、内部電極の厚さは2〜3μm であった。
また、中間層の元素拡散領域の厚さは、10μm であっ
た。
【0070】次いで、素子本体を直径2mmのZrO2
ールと共にバレル研磨した。
【0071】次に、素子本体の内部電極が露出している
両側面に、端子電極(Ag)をパロマ法で形成した。次
に、端子電極表面を除く素子本体表面に、ガラス保護膜
を形成した。次いで、Niメッキとハンダメッキとをこ
の順で行うことにより端子電極表面にめっき膜を形成
し、積層型複合機能素子とした。
【0072】これらのサンプルについて、下記特性を測
定した。
【0073】バリスタ特性 1mmあたりのバリスタ電圧(V1mA /mm)と、0.1〜
1mAでの電圧非直線係数α1 および1〜10mAでの電圧
非直線係数α10とを、ケスレー237により測定した。
α1 およびα10は、下記式により求めた。
【0074】α1 ={log(I1 /I0.1 )/(lo
g(V1 /V0.1 )}
【0075】α10={log(I10/I1 )/(log
(V10/V1 )}
【0076】ここで、V10、V1 、V0.1 は、それぞれ
10mA(=I10)、1mA(=I1 )、0.1mA(=I
0.1 )におけるバリスタ電圧を示す。
【0077】また、電子材料工業会標準規格EMAS−
8302に定められた方法で試験を行い、サージ耐量を
求めた。このサージ耐量は、8/20μs インパルス電
流を印加したときに、バリスタ電圧の変化率が±10%
以内に収まる最大の電流波高値である。
【0078】また、電子材料工業会標準規格EMAS−
8302に定められた方法で試験を行い、エネルギー耐
量を求めた。このエネルギー耐量は、2ms方形波インパ
ルス電流を印加したときに、バリスタ電圧の変化率が±
10%以内に収まる最大のエネルギー値である。
【0079】また、IEC1000−4−2に定められ
た方法で試験を行い、静電気耐量を求めた。
【0080】コンデンサ特性 LCRメータにより静電容量および誘電損失 tanδを測
定した。測定条件は、電圧1V 、周波数1kHz 、温度2
5℃とした。
【0081】上記各測定の結果を表1に示す。
【0082】比較のために、上記バリスタ層グリーンシ
ートと上記内部電極用ペーストとを用いて、酸化亜鉛バ
リスタを作製した。バリスタ層の厚さは、表1に示す各
素子と同一とした。これらのバリスタは、表2に示す温
度で焼成した。これらのバリスタについて、表1に示す
各素子と同様にバリスタ特性を測定した。結果を表2に
示す。
【0083】また、比較のために、上記誘電体層グリー
ンシートと上記内部電極用ペーストとを用いて、積層型
チップコンデンサを作製した。誘電体層の厚さおよび積
層数は、表1に示す各素子と同一とした。これらのコン
デンサは、表3に示す温度で焼成した。これらのコンデ
ンサについて、表1に示す各素子と同様にコンデンサ特
性を測定した。結果を表3に示す。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】
【0087】本発明の積層型複合機能素子のバリスタ特
性およびコンデンサ特性を示す表1と、単機能のバリス
タの特性を示す表2および単機能のコンデンサの特性を
示す表3との比較から、本発明の積層型複合機能素子で
は、バリスタ特性およびコンデンサ特性の両方が、それ
ぞれ単機能素子と同等であることがわかる。
【0088】表1に示す素子No. 2に、図3に示す波形
の電圧を印加し、出力電圧を測定した。結果を図4に示
す。また、比較のために、上記酸化亜鉛バリスタにも同
じ波形の電圧を印加して出力電圧を測定した。結果を図
5に示す。図5に示されるように、酸化亜鉛バリスタで
は10nsまでのノイズを吸収できないのに対し、図4に
示されるように、本発明の素子では10ns以下の立ち上
がりの速いノイズを吸収できている。
【0089】誘電体層組成による比較 誘電体層の出発原料として、出発原料1(BaCO3
CaCO3 、TiO2)、出発原料2(SrCO3 、C
aCO3 、TiO2 )または出発原料3(BaCO3
Nd23 、TiO2 )を使用した以外は表1に示す素
子と同様にして、積層型複合機能素子を作製した。誘電
体層の組成は、出発原料1のものは(Ba,Ca)Ti
3 を主成分とするものであり、出発原料2のものは
(Sr,Ca)TiO3 を主成分とするものであり、出
発原料3のものは(Ba,Nd)TiO3 を主成分とす
るものであった。
【0090】これらの素子では、誘電体層とバリスタ層
との接合強度が弱く、焼成の際またはバレル研磨の際に
誘電体層の剥離が生じてしまった。
【0091】なお、誘電体層の出発原料の組成を下記組
成1〜2として積層型複合機能素子を作製し、また、こ
の素子のコンデンサ部と同様な構成を持つ積層型チップ
コンデンサを作製し、これらについて特性比較を行った
ところ、表1の素子と表3のコンデンサとの関係と同様
に、同等のコンデンサ特性が得られた。
【0092】誘電体層出発原料組成1 La23 70.0重量%、 TiO2 29.8重量%、 MnCO3 0.2重量%(MnO換算)
【0093】誘電体層出発原料組成2 La23 50.0重量%、 TiO2 49.8重量%、 MnCO3 0.2重量%(MnO換算)
【0094】中間層を設けなかった素子 中間層を設けなかった以外は表1に示す素子と同様にし
て、積層型複合機能素子を作製した。これらの素子につ
いて、表1に示す素子と同様に特性測定を行ったとこ
ろ、電圧非直線係数が小さく、 tanδも5%以上と大き
かった。
【0095】ガラスを含まない誘電体層を有する素子 誘電体層にガラスを添加せず、かつ誘電体層の積層数
(両側に内部電極が存在する層の数)を1とした以外は
表1に示す素子No. 2と同様にして、積層型複合機能素
子の素子本体を作製した。この素子本体の断面の走査型
電子顕微鏡写真を、図6に示す。比較のために、表1に
示す素子No. 2の素子本体の走査型電子顕微鏡写真を図
7および図8に示す。図8は、拡大図である。図6〜8
から、誘電体層へのガラス添加により、素子本体の反り
がほぼ完全に抑えられることがわかる。なお、図6〜8
では、上側がコンデンサ部である。また、図8では下側
に2本の白線状のものが認められるが、これらはバリス
タ内部電極である。
【0096】誘電体層の熱収縮曲線 図9に、表1の素子の作製に用いたバリスタ層グリーン
シートおよび誘電体層グリーンシート(誘電体+ガラ
ス)それぞれの熱収縮曲線と、前記誘電体だけを含有す
る誘電体層グリーンシートの熱収縮曲線とを示す。図9
から、誘電体層にガラスを添加することにより、誘電体
層の熱収縮曲線をバリスタ層のそれに近似させることが
可能なことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型複合機能素子の構成例を示す断
面図である。
【図2】本発明の積層型複合機能素子の構成例を示す断
面図である。
【図3】オシロ波形を表す図面代用写真であって、図4
および図5に示される出力電圧波形を得たときの印加電
圧波形である。
【図4】オシロ波形を表す図面代用写真であって、本発
明の積層型複合機能素子に、図3に示される波形の電圧
を印加したときの出力電圧波形である。
【図5】オシロ波形を表す図面代用写真であって、酸化
亜鉛バリスタに、図3に示される波形の電圧を印加した
ときの出力電圧波形である。
【図6】セラミック材料の組織を表す図面代用写真であ
って、ガラスを含有しない誘電体層を有する素子本体の
走査型電子顕微鏡写真である。
【図7】セラミック材料の組織を表す図面代用写真であ
って、ガラスを含有する誘電体層を有する素子本体の走
査型電子顕微鏡写真である。
【図8】セラミック材料の組織を表す図面代用写真であ
って、ガラスを含有する誘電体層を有する素子本体の走
査型電子顕微鏡写真である。
【図9】バリスタ層グリーンシート、誘電体層グリーン
シート(誘電体とガラスとを含有)および誘電体層グリ
ーンシート(誘電体だけ含有)それぞれの熱収縮曲線を
示すグラフである。
【符号の説明】
2 バリスタ部 21 バリスタ内部電極 22 バリスタ層 3 コンデンサ部 31 コンデンサ内部電極 32 誘電体層 41、42 端子電極 5 中間層 10 素子本体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バリスタ部とコンデンサ部とが積層され
    た素子本体と、この素子本体の外面に形成された一対の
    端子電極とを有し、 バリスタ部に、内部電極に挟まれたバリスタ層が少なく
    とも1層存在し、コンデンサ部に、内部電極に挟まれた
    誘電体層が少なくとも1層存在し、端子電極によりバリ
    スタ部とコンデンサ部とが電気的に並列に接続されてお
    り、 バリスタ層が酸化亜鉛を主成分としランタニドから選択
    される元素の酸化物の少なくとも1種を副成分とするも
    のであり、誘電体層が酸化チタンを主成分とするか、L
    aおよびTiを含む酸化物を主成分とするものである積
    層型複合機能素子。
  2. 【請求項2】 誘電体層がガラスを含有する請求項1の
    積層型複合機能素子。
  3. 【請求項3】 誘電体層のガラス含有量が0.1〜5重
    量%である請求項2の積層型複合機能素子。
  4. 【請求項4】 誘電体層が酸化マンガンを含有する請求
    項1〜3のいずれかの積層型複合機能素子。
  5. 【請求項5】 誘電体層の酸化マンガンの含有量が0.
    1〜3重量%である請求項4の積層型複合機能素子。
  6. 【請求項6】 バリスタ部とコンデンサ部との間に中間
    層を有し、中間層の比抵抗が、バリスタ層の比抵抗およ
    び誘電体層の比抵抗のうち、より低い方よりも高いもの
    である請求項1〜5のいずれかの積層型複合機能素子。
  7. 【請求項7】 前記中間層が、バリスタ層を構成する酸
    化物および/または誘電体層を構成する酸化物を主成分
    とする請求項6の積層型複合機能素子。
  8. 【請求項8】 バリスタ部とコンデンサ部との界面を挟
    んで隣り合う2つの内部電極が同電位となるように配置
    されている請求項1〜7のいずれかの積層型複合機能素
    子。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかの積層型複合機
    能素子を製造する方法であって、 バリスタ層の原料粉末を含有するグリーンシートと誘電
    体層の原料粉末を含有するグリーンシートとを含む成形
    体を焼成する焼成工程を有し、この焼成工程において、
    少なくとも700℃以上の温度域における酸素濃度を空
    気中の酸素濃度よりも高くする積層型複合機能素子の製
    造方法。
JP29743896A 1996-10-18 1996-10-18 積層型複合機能素子およびその製造方法 Expired - Fee Related JP3631341B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29743896A JP3631341B2 (ja) 1996-10-18 1996-10-18 積層型複合機能素子およびその製造方法
TW086113510A TW345664B (en) 1996-10-18 1997-09-18 Multi-functional multilayer device and method for making
US08/935,135 US5870273A (en) 1996-10-18 1997-09-22 Multi-functional multilayer device and method for making
KR1019970052229A KR100263276B1 (ko) 1996-10-18 1997-10-13 적층형 복합기능 소자 및 그의 제조방법
CN97120432A CN1097271C (zh) 1996-10-18 1997-10-14 多功能的多层器件和制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29743896A JP3631341B2 (ja) 1996-10-18 1996-10-18 積層型複合機能素子およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10125557A true JPH10125557A (ja) 1998-05-15
JP3631341B2 JP3631341B2 (ja) 2005-03-23

Family

ID=17846531

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29743896A Expired - Fee Related JP3631341B2 (ja) 1996-10-18 1996-10-18 積層型複合機能素子およびその製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5870273A (ja)
JP (1) JP3631341B2 (ja)
KR (1) KR100263276B1 (ja)
CN (1) CN1097271C (ja)
TW (1) TW345664B (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003101434A (ja) * 2001-09-21 2003-04-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波デバイス
JP2003101436A (ja) * 2001-09-21 2003-04-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波デバイス
JP2003101435A (ja) * 2001-09-21 2003-04-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波デバイス
JP2004026562A (ja) * 2002-06-25 2004-01-29 Tdk Corp 電圧非直線性抵抗体磁器組成物および電子部品
KR100691156B1 (ko) 2005-04-06 2007-03-09 삼성전기주식회사 적층형 유전체 필터
JP2007141953A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Tdk Corp 積層型チップバリスタの製造方法
JP2007242986A (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Tdk Corp 接合中間層および複合積層型電子部品
JP2010541233A (ja) * 2007-09-28 2010-12-24 エプコス アクチエンゲゼルシャフト 電気的多層構成要素、および電気的多層構成要素を生産する方法
JP2011216521A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Tdk Corp セラミック電子部品及びセラミック電子部品の製造方法
WO2018182249A1 (ko) * 2017-03-29 2018-10-04 주식회사 아모텍 감전보호소자, 그 제조 방법 및 이를 구비한 휴대용 전자장치
WO2020219357A1 (en) * 2019-04-25 2020-10-29 Avx Corporation Integrated component including a capacitor and discrete varistor

Families Citing this family (97)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9054094B2 (en) 1997-04-08 2015-06-09 X2Y Attenuators, Llc Energy conditioning circuit arrangement for integrated circuit
US7321485B2 (en) 1997-04-08 2008-01-22 X2Y Attenuators, Llc Arrangement for energy conditioning
US7336468B2 (en) 1997-04-08 2008-02-26 X2Y Attenuators, Llc Arrangement for energy conditioning
US5999398A (en) * 1998-06-24 1999-12-07 Avx Corporation Feed-through filter assembly having varistor and capacitor structure
JP4136113B2 (ja) * 1998-09-18 2008-08-20 Tdk株式会社 チップ型積層電子部品
EP1179826A1 (en) 2000-07-12 2002-02-13 Littelfuse Ireland Development Company Limited An integrated passive device and a method for producing such a device
DE10064445A1 (de) * 2000-12-22 2002-07-11 Epcos Ag Elektrisches Vielschichtbauelement und Anordnung mit dem Bauelement
DE10064447C2 (de) * 2000-12-22 2003-01-02 Epcos Ag Elektrisches Vielschichtbauelement und Entstörschaltung mit dem Bauelement
DE10110680A1 (de) * 2001-03-06 2002-10-02 Epcos Ag Elektrisches Bauelement
US20090163980A1 (en) * 2007-12-21 2009-06-25 Greatbatch Ltd. Switch for turning off therapy delivery of an active implantable medical device during mri scans
US8600519B2 (en) * 2001-04-13 2013-12-03 Greatbatch Ltd. Transient voltage/current protection system for electronic circuits associated with implanted leads
US20090163981A1 (en) * 2007-12-21 2009-06-25 Greatbatch Ltd. Multiplexer for selection of an mri compatible band stop filter or switch placed in series with a particular therapy electrode of an active implantable medical device
US7469558B2 (en) * 2001-07-10 2008-12-30 Springworks, Llc As-deposited planar optical waveguides with low scattering loss and methods for their manufacture
DE10144364A1 (de) * 2001-09-10 2003-04-03 Epcos Ag Elektrisches Vielschichtbauelement
US7404877B2 (en) * 2001-11-09 2008-07-29 Springworks, Llc Low temperature zirconia based thermal barrier layer by PVD
DE10155594A1 (de) * 2001-11-13 2003-05-22 Philips Corp Intellectual Pty Verfrahren zum Herstellen eines aus mehreren Schichten bestehenden mikroelektronischen Substrats
US6884327B2 (en) 2002-03-16 2005-04-26 Tao Pan Mode size converter for a planar waveguide
US20030175142A1 (en) * 2002-03-16 2003-09-18 Vassiliki Milonopoulou Rare-earth pre-alloyed PVD targets for dielectric planar applications
US7378356B2 (en) * 2002-03-16 2008-05-27 Springworks, Llc Biased pulse DC reactive sputtering of oxide films
US6960366B2 (en) * 2002-04-15 2005-11-01 Avx Corporation Plated terminations
US7576968B2 (en) * 2002-04-15 2009-08-18 Avx Corporation Plated terminations and method of forming using electrolytic plating
US7463474B2 (en) * 2002-04-15 2008-12-09 Avx Corporation System and method of plating ball grid array and isolation features for electronic components
US7152291B2 (en) 2002-04-15 2006-12-26 Avx Corporation Method for forming plated terminations
US7177137B2 (en) * 2002-04-15 2007-02-13 Avx Corporation Plated terminations
US6982863B2 (en) * 2002-04-15 2006-01-03 Avx Corporation Component formation via plating technology
DE10218799A1 (de) * 2002-04-23 2003-11-13 Ihp Gmbh Halbleiterkondensator mit Praseodymoxid als Dielektrikum
US7307829B1 (en) 2002-05-17 2007-12-11 Daniel Devoe Integrated broadband ceramic capacitor array
US7075776B1 (en) * 2002-05-17 2006-07-11 Daniel Devoe Integrated broadband ceramic capacitor array
US8404376B2 (en) 2002-08-09 2013-03-26 Infinite Power Solutions, Inc. Metal film encapsulation
US20070264564A1 (en) 2006-03-16 2007-11-15 Infinite Power Solutions, Inc. Thin film battery on an integrated circuit or circuit board and method thereof
US8236443B2 (en) * 2002-08-09 2012-08-07 Infinite Power Solutions, Inc. Metal film encapsulation
US8431264B2 (en) * 2002-08-09 2013-04-30 Infinite Power Solutions, Inc. Hybrid thin-film battery
US8394522B2 (en) * 2002-08-09 2013-03-12 Infinite Power Solutions, Inc. Robust metal film encapsulation
US8021778B2 (en) * 2002-08-09 2011-09-20 Infinite Power Solutions, Inc. Electrochemical apparatus with barrier layer protected substrate
US8445130B2 (en) * 2002-08-09 2013-05-21 Infinite Power Solutions, Inc. Hybrid thin-film battery
US8535396B2 (en) * 2002-08-09 2013-09-17 Infinite Power Solutions, Inc. Electrochemical apparatus with barrier layer protected substrate
TWI274199B (en) * 2002-08-27 2007-02-21 Symmorphix Inc Optically coupling into highly uniform waveguides
EP1597408B1 (en) 2003-02-27 2012-12-05 Symmorphix, Inc. Method for forming dielectric barrier layers
US20040231885A1 (en) * 2003-03-07 2004-11-25 Borland William J. Printed wiring boards having capacitors and methods of making thereof
US7238628B2 (en) * 2003-05-23 2007-07-03 Symmorphix, Inc. Energy conversion and storage films and devices by physical vapor deposition of titanium and titanium oxides and sub-oxides
US8728285B2 (en) * 2003-05-23 2014-05-20 Demaray, Llc Transparent conductive oxides
JP4432489B2 (ja) * 2003-12-25 2010-03-17 パナソニック株式会社 静電気対策部品の製造方法
CN1331790C (zh) * 2004-03-08 2007-08-15 华南理工大学 一种玻璃材料及其制备方法与应用
DE102004016146B4 (de) * 2004-04-01 2006-09-14 Epcos Ag Elektrisches Vielschichtbauelement
US20060034029A1 (en) * 2004-08-13 2006-02-16 Cyntec Company Current detector with improved resistance adjustable range and heat dissipation
DE102004045009B4 (de) * 2004-09-16 2008-03-27 Epcos Ag Elektrisches Bauelement und dessen Verwendung
US7428137B2 (en) * 2004-12-03 2008-09-23 Dowgiallo Jr Edward J High performance capacitor with high dielectric constant material
CN101931097B (zh) * 2004-12-08 2012-11-21 希莫菲克斯公司 LiCoO2的沉积
US7959769B2 (en) * 2004-12-08 2011-06-14 Infinite Power Solutions, Inc. Deposition of LiCoO2
GB2439862A (en) 2005-03-01 2008-01-09 X2Y Attenuators Llc Conditioner with coplanar conductors
JP4715248B2 (ja) * 2005-03-11 2011-07-06 パナソニック株式会社 積層セラミック電子部品
JP2006278566A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Tdk Corp 積層電子部品及びその製造方法
JP4227597B2 (ja) * 2005-04-01 2009-02-18 Tdk株式会社 バリスタ
US7705708B2 (en) * 2005-04-01 2010-04-27 Tdk Corporation Varistor and method of producing the same
WO2006106717A1 (ja) * 2005-04-01 2006-10-12 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. バリスタおよびそれを用いた電子部品モジュール
JP2006324555A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Nec Tokin Corp 積層型コンデンサ及びその製造方法
US7838133B2 (en) * 2005-09-02 2010-11-23 Springworks, Llc Deposition of perovskite and other compound ceramic films for dielectric applications
JP2007091538A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Tdk Corp 非磁性Znフェライトおよびこれを用いた複合積層型電子部品
JP4577250B2 (ja) * 2006-03-27 2010-11-10 Tdk株式会社 バリスタ及び発光装置
JP2010505044A (ja) * 2006-09-29 2010-02-18 インフィニット パワー ソリューションズ, インコーポレイテッド フレキシブル基板のマスキングおよびフレキシブル基板上にバッテリ層を堆積させるための材料拘束
US8197781B2 (en) * 2006-11-07 2012-06-12 Infinite Power Solutions, Inc. Sputtering target of Li3PO4 and method for producing same
JP4893371B2 (ja) * 2007-03-02 2012-03-07 Tdk株式会社 バリスタ素子
TW200903530A (en) * 2007-03-30 2009-01-16 Tdk Corp Voltage non-linear resistance ceramic composition and voltage non-linear resistance element
DE102007020783A1 (de) * 2007-05-03 2008-11-06 Epcos Ag Elektrisches Vielschichtbauelement
DE102007031510A1 (de) * 2007-07-06 2009-01-08 Epcos Ag Elektrisches Vielschichtbauelement
KR20150128817A (ko) * 2007-12-21 2015-11-18 사푸라스트 리써치 엘엘씨 전해질 막을 위한 표적을 스퍼터링하는 방법
US8268488B2 (en) 2007-12-21 2012-09-18 Infinite Power Solutions, Inc. Thin film electrolyte for thin film batteries
WO2009089417A1 (en) 2008-01-11 2009-07-16 Infinite Power Solutions, Inc. Thin film encapsulation for thin film batteries and other devices
JP5032351B2 (ja) * 2008-01-25 2012-09-26 Tdk株式会社 バリスタ
US8068328B2 (en) * 2008-03-12 2011-11-29 Intel Corporation Nanolithographic method of manufacturing an embedded passive device for a microelectronic application, and microelectronic device containing same
JP5163228B2 (ja) * 2008-03-28 2013-03-13 Tdk株式会社 バリスタ
US8350519B2 (en) * 2008-04-02 2013-01-08 Infinite Power Solutions, Inc Passive over/under voltage control and protection for energy storage devices associated with energy harvesting
JP5359587B2 (ja) * 2008-07-24 2013-12-04 Tdk株式会社 静電気対策素子
WO2010019577A1 (en) 2008-08-11 2010-02-18 Infinite Power Solutions, Inc. Energy device with integral collector surface for electromagnetic energy harvesting and method thereof
EP2332127A4 (en) * 2008-09-12 2011-11-09 Infinite Power Solutions Inc ENERGY DEVICE HAVING AN INTEGRATED CONDUCTIVE SURFACE FOR DATA COMMUNICATION VIA ELECTROMAGNETIC ENERGY AND ASSOCIATED METHOD
US8508193B2 (en) * 2008-10-08 2013-08-13 Infinite Power Solutions, Inc. Environmentally-powered wireless sensor module
CN101503292B (zh) * 2009-03-07 2011-09-14 抚顺电瓷制造有限公司 直流氧化锌电阻片
US20100294428A1 (en) * 2009-05-20 2010-11-25 Snyder Shawn W Method of Integrating Electrochemical Devices Into and Onto Fixtures
JP5665870B2 (ja) * 2009-08-27 2015-02-04 アモテック・カンパニー・リミテッド ZnO系バリスタ組成物
KR101792287B1 (ko) * 2009-09-01 2017-10-31 사푸라스트 리써치 엘엘씨 집적된 박막 배터리를 갖는 인쇄 회로 보드
KR101930561B1 (ko) 2010-06-07 2018-12-18 사푸라스트 리써치 엘엘씨 재충전 가능한 고밀도 전기 화학 장치
KR101429034B1 (ko) * 2012-01-27 2014-08-11 티디케이가부시기가이샤 유전체 자기 조성물 및 전자 부품
GB2502971B (en) 2012-06-11 2017-10-04 Knowles (Uk) Ltd A capacitive structure
US9398683B2 (en) * 2013-03-26 2016-07-19 Apple Inc. Packaged capacitor component with multiple self-resonance frequencies
KR102048094B1 (ko) * 2014-10-08 2019-11-22 삼성전기주식회사 전자 부품 및 이의 제조 방법
KR102315812B1 (ko) * 2014-12-15 2021-10-21 (주)아모텍 회로 보호 소자
KR101948164B1 (ko) * 2015-05-04 2019-04-22 주식회사 아모텍 바리스터 세라믹 및 이의 제조방법
CN106205912A (zh) * 2016-07-25 2016-12-07 上海长园维安电子线路保护有限公司 一种新型并联结构过流保护元件
CN106252004B (zh) * 2016-07-27 2019-05-14 肇庆鼎晟电子科技有限公司 一种新型阻容复合芯片及其制造方法
CN106783837A (zh) * 2017-01-20 2017-05-31 北京元六鸿远电子科技股份有限公司 一种lrc组件结构
US10607777B2 (en) 2017-02-06 2020-03-31 Avx Corporation Integrated capacitor filter and integrated capacitor filter with varistor function
CN106946562B (zh) * 2017-04-13 2020-11-10 贵州大学 In3+、Nb5+复合施主掺杂ZnO压敏陶瓷及制备方法
DE102017108384A1 (de) 2017-04-20 2018-10-25 Epcos Ag Vielschichtbauelement und Verfahren zur Herstellung eines Vielschichtbauelements
KR102150552B1 (ko) * 2018-06-28 2020-09-01 삼성전기주식회사 복합 전자 부품
US10910163B2 (en) * 2018-06-29 2021-02-02 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Multilayer electronic component and board having the same mounted thereon
KR102150550B1 (ko) * 2018-10-10 2020-09-01 삼성전기주식회사 적층 세라믹 전자부품 집합체
JP2023111630A (ja) * 2022-01-31 2023-08-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 積層バリスタの製造方法及び積層バリスタ

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2535510B2 (ja) * 1986-07-26 1996-09-18 ティーディーケイ株式会社 ノイズ吸収素子
US4811164A (en) * 1988-03-28 1989-03-07 American Telephone And Telegraph Company, At&T Bell Laboratories Monolithic capacitor-varistor
JP2556151B2 (ja) * 1989-11-21 1996-11-20 株式会社村田製作所 積層型バリスタ
US5072329A (en) * 1991-04-01 1991-12-10 Avx Corporation Delamination resistant ceramic capacitor and method of making same
JP3102139B2 (ja) * 1992-05-28 2000-10-23 株式会社村田製作所 積層型電子部品の製造方法
US5548474A (en) * 1994-03-01 1996-08-20 Avx Corporation Electrical components such as capacitors having electrodes with an insulating edge
US5739742A (en) * 1995-08-31 1998-04-14 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Zinc oxide ceramics and method for producing the same and zinc oxide varistors

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003101436A (ja) * 2001-09-21 2003-04-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波デバイス
JP2003101435A (ja) * 2001-09-21 2003-04-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波デバイス
JP2003101434A (ja) * 2001-09-21 2003-04-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波デバイス
JP2004026562A (ja) * 2002-06-25 2004-01-29 Tdk Corp 電圧非直線性抵抗体磁器組成物および電子部品
KR100691156B1 (ko) 2005-04-06 2007-03-09 삼성전기주식회사 적층형 유전체 필터
JP4710560B2 (ja) * 2005-11-15 2011-06-29 Tdk株式会社 積層型チップバリスタの製造方法
JP2007141953A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Tdk Corp 積層型チップバリスタの製造方法
JP2007242986A (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Tdk Corp 接合中間層および複合積層型電子部品
JP2010541233A (ja) * 2007-09-28 2010-12-24 エプコス アクチエンゲゼルシャフト 電気的多層構成要素、および電気的多層構成要素を生産する方法
JP2011216521A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Tdk Corp セラミック電子部品及びセラミック電子部品の製造方法
US8508914B2 (en) 2010-03-31 2013-08-13 Tdk Corporation Ceramic electronic component and method of manufacturing ceramic electronic component
WO2018182249A1 (ko) * 2017-03-29 2018-10-04 주식회사 아모텍 감전보호소자, 그 제조 방법 및 이를 구비한 휴대용 전자장치
US11177070B2 (en) 2017-03-29 2021-11-16 Amotech Co., Ltd. Electric shock protection device, method for manufacturing same, and portable electronic device having same
WO2020219357A1 (en) * 2019-04-25 2020-10-29 Avx Corporation Integrated component including a capacitor and discrete varistor
CN113728407A (zh) * 2019-04-25 2021-11-30 阿维科斯公司 包括电容器和分立变阻器的集成组件

Also Published As

Publication number Publication date
KR19980032769A (ko) 1998-07-25
JP3631341B2 (ja) 2005-03-23
CN1097271C (zh) 2002-12-25
CN1180908A (zh) 1998-05-06
TW345664B (en) 1998-11-21
KR100263276B1 (ko) 2000-08-01
US5870273A (en) 1999-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3631341B2 (ja) 積層型複合機能素子およびその製造方法
EP0734031B1 (en) Multilayer varistor
JP3838457B2 (ja) セラミックス複合積層部品
JP3640273B2 (ja) 積層型バリスタ
JP4030180B2 (ja) セラミックス複合積層部品
JP2757587B2 (ja) 粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2727626B2 (ja) セラミックコンデンサ及びその製造方法
JPH1064704A (ja) 積層チップ型電子部品
JP2705221B2 (ja) セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2870317B2 (ja) セラミック磁器素子の製造方法
JP2697095B2 (ja) セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2707706B2 (ja) 粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2725357B2 (ja) セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2715529B2 (ja) セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2737280B2 (ja) セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2707707B2 (ja) 粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2646734B2 (ja) セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2773309B2 (ja) セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2743448B2 (ja) セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2745656B2 (ja) セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2661246B2 (ja) セラミックコンデンサ及びその製造方法
JPH05291074A (ja) 積層型セラミック素子の製造方法
JP3070238B2 (ja) 積層型セラミック素子の製造方法
JP2737244B2 (ja) セラミックコンデンサ及びその製造方法
JPH06176954A (ja) 積層型粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040601

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040901

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081224

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091224

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091224

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101224

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees