JP2003101434A - 高周波デバイス - Google Patents

高周波デバイス

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JP2003101434A JP2001288661A JP2001288661A JP2003101434A JP 2003101434 A JP2003101434 A JP 2003101434A JP 2001288661 A JP2001288661 A JP 2001288661A JP 2001288661 A JP2001288661 A JP 2001288661A JP 2003101434 A JP2003101434 A JP 2003101434A
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孝太郎 鈴木
Yoshiharu Omori
吉晴 大森
Riho Sasaki
理穂 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高電圧雑音が侵入したとしても、アンテナ端
子に接続された回路を保護することのできる高周波デバ
イスを提供することを目的とする。 【解決手段】 アンテナ端子10にGSM帯とDCS帯
の周波数成分を分波・合波するダイプレクサ11を接続
し、GSM帯の周波数成分を取扱う回路及びDCS帯の
周波数成分を取扱う回路それぞれにおいて、ダイプレク
サ11に送、受信信号を切り分けるスイッチ13,14
を接続し、このスイッチ13,14には送信信号の高調
波成分を除去するローパスフィルタ15,16及び、そ
れぞれの帯域を通過帯域とするSAWフィルタ17,1
8が接続し、各フィルタ14,16,17,18には端
子19,20,21,22が接続し、さらに、アンテナ
端子10とダイプレクサ11との間には、バリスタ23
の一端を接続し、このバリスタ23の他端側はグランド
端子24に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は携帯電話などの移動
体通信機器に関するものであり、特に送、受信切り替え
のアンテナ共用器に用いることのできる高周波デバイス
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、携帯電話などの移動体通信機器に
おいては、アンテナ端子から静電気など瞬時に高電圧に
なるような雑音が入力し、内部の電気回路を破壊する危
険があることが認識されている。
【0003】そこで、特開2001−127663号公
報においては、図5に示されるように、アンテナ端子1
とスイッチ回路2との間にコンデンサとインダクタとか
らなるハイパスフィルタ3を接続し、スイッチ回路2の
保護を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】携帯電話などの移動体
通信機器においては、年々小型化が進み、中に収納され
るデバイスも小型化が求められている。
【0005】また、上記ハイパスフィルタ3において、
通過帯域外減衰量を大きくしようとすると、コンデンサ
とインダクタとを多段に接続しなければならない。また
帯域外減衰量を大きくするために多段に接続すると、挿
入損失が大きくなるだけでなくデバイスも大きくなって
しまう。従って、ある程度の特性で妥協しなければなら
ない。
【0006】しかしながら、信号通過帯域近傍の周波数
の高電圧雑音が侵入すると、このハイパスフィルタ3を
通過し、アンテナ端子1に接続したスイッチ回路2に侵
入して破壊してしまう恐れがある。
【0007】そこで本発明は、たとえ信号通過帯域に近
い周波数の高電圧雑音が侵入したとしても、アンテナ端
子の後に接続された回路を保護することのできる高周波
デバイスを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、以下の構成を有するものである。
【0009】本発明の請求項1に記載の発明は、特に、
高周波デバイスにおいてアンテナ端子とダイオード間に
バリスタを並列に接続するものであり、アンテナから侵
入した高電圧雑音をバリスタで吸収することにより、ダ
イオードを含む回路を保護することができる。
【0010】本発明の請求項2に記載の発明は、特に、
アンテナ端子とダイプレクサとの間にバリスタを接続し
たものであり、より確実に回路の保護を行なうことがで
きる。
【0011】本発明の請求項3に記載の発明は、特に、
高周波デバイスの各種機能を設けた積層セラミック回路
基板の表面にバリスタ素子を実装するものであり、一つ
のデバイスでアンテナから侵入した高電圧雑音をバリス
タで吸収することにより、ダイオードを含む回路を保護
することができる。
【0012】本発明の請求項4に記載の発明は、特に、
高周波デバイスの各種機能を設けた積層したセラミック
回路基板の表面にバリスタを印刷形成したものであり、
低背化することができ、各種移動体通信機器への使用範
囲を広げることができる。
【0013】本発明の請求項5に記載の発明は、特に、
積層セラミック回路基板の内部にバリスタ機能を設けた
ものであり、低背化することができ、各種移動体通信機
器への使用範囲を広げることができる。
【0014】本発明の請求項6に記載の発明は、特に、
−10〜75℃における容量変化率が±0.1%以下の
バリスタを用いるものであり、容量変化率が小さいの
で、挿入損失を小さくすることができ、安定した特性を
有するものとする。
【0015】本発明の請求項7に記載の発明は、特に、
比誘電率が30以下のバリスタ材料を用いるものであ
り、静電容量が3pF以下と小さいバリスタを得ること
ができ、この静電容量による特性劣化を小さくすること
ができる。
【0016】本発明の請求項8に記載の発明は、特に、
酸化亜鉛を主成分とし、副成分としてSi化合物を添加
して形成したバリスタを用いるものであり、静電容量が
3pF以下と小さいものとなる。
【0017】本発明の請求項9に記載の発明は、特に、
セラミック層と内部電極層とを交互に積層したものであ
り、セラミック層は酸化亜鉛を主成分としたものであ
り、内部電極層はAgを主成分とするバリスタを用いる
ものであり、内部電極として導電率の小さいAgを用い
ることにより、挿入損失が小さいものとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、実施の形
態1を用いて、本発明の特に請求項1〜3、6〜9に記
載の発明について説明する。
【0019】図1は、実施の形態1における高周波デバ
イスのブロック回路図であり、欧州携帯電話規格のGS
M/DCSデュアルバンド携帯電話におけるアンテナ共
用器として用いることができる。図1において、10は
アンテナ端子、11はアンテナ端子10に接続したダイ
プレクサであり、GSM帯とDCS帯の周波数成分を分
波・合波する。図1において点線で囲んだ部分の左側
は、GSM帯の周波数成分を取扱う回路(図1中A)で
あり、右側はDCS帯の周波数成分を取扱う回路(図1
中B)である。それぞれの回路においては、ダイプレク
サ11に送、受信信号を切り分けるスイッチ13,14
を接続し、このスイッチ13,14には送信信号の高調
波成分を除去するローパスフィルタ(以下LPFとす
る)15,16及び、それぞれの帯域を通過帯域とする
SAWフィルタ17,18が接続されている。そして各
フィルタ15,16,17,18には端子19,20,
21,22が接続されている。またスイッチ13はダイ
オードを用いて形成したものである。
【0020】さらに、アンテナ端子10とダイプレクサ
11との間には、バリスタ23の一端が並列に接続され
ている。このバリスタ23の他端側はグランド端子24
に接続されている。
【0021】図2に本実施の形態1における高周波デバ
イスの断面図を示す。
【0022】図2において、30は積層セラミック回路
基板であり、セラミック層31と導体パターン32を交
互に積層することにより、内部及び外周面にアンテナ端
子10、ダイプレクサ11、スイッチ13,14(ダイ
オードを除く)、LPF15,16を形成している(そ
れぞれ図示せず)。そしてこの積層セラミック基板30
の表面はダイオード33、SAWフィルタ34及びバリ
スタ23を実装し、図1に示す回路を実現している。
【0023】このバリスタ23は、セラミック層と内部
電極層とが交互に積層された積層体の両端面に外部電極
が形成されたものである。セラミック層は比誘電率が3
0以下と小さい酸化亜鉛を主成分とし、副成分としてS
i化合物を添加したバリスタ材料を用いて形成されたも
のである。また、内部電極層は導電率の低いAgあるい
はAgを主成分とする金属を用いて形成されたものであ
る。そしてこのような材料を用いることにより、静電容
量が3pF以下と小さいだけでなく、−10〜75℃に
おける容量変化率も±0.1%以下と小さいバリスタ2
3を得ることができるのである。従って、このバリスタ
23を用いることにより、上記高周波デバイスは挿入損
失が小さく、安定した特性を有するものとなるのであ
る。
【0024】つまり、アンテナ端子10から静電気など
の高電圧雑音が侵入してきた場合、まずバリスタ23に
てこの高電圧雑音を除去し、必要な信号のみをダイプレ
クサ11に送信することができるのである。
【0025】従って、高電圧雑音により悪影響を受ける
可能性の高いSAWフィルタ17,18及びスイッチ1
3を形成するダイオード33を確実に保護し、優れた信
頼性を有する高周波デバイスを得ることができるのであ
る。
【0026】なお、図2においてSAWフィルタ34
は、一つのパッケージ内にSAWフィルタ17,18を
設けたものである。
【0027】(実施の形態2)以下本実施の形態2を用
いて、本発明の特に請求項4について説明する。
【0028】図3は本実施の形態2における高周波デバ
イスの上面図である。その構成回路は実施の形態1で示
したものと同様であるので説明を省略する。
【0029】本実施の形態2と実施の形態1との相違点
は、バリスタ23の形状である。
【0030】本実施の形態においては、バリスタ23は
積層セラミック回路基板30の表面に、実施の形態1で
示したバリスタ材料を印刷し、この上に電極を印刷した
後に、熱処理することにより形成している。
【0031】従って、実施の形態1と比較すると、高周
波デバイスを低背化することができ、移動体通信機器へ
の適用範囲が広がることとなる。
【0032】(実施の形態3)以下、本実施の形態3を
用いて、本発明の特に請求項5に記載の発明について説
明する。
【0033】図4は、本実施の形態3における高周波デ
バイスの断面図である。その構成回路は実施の形態1で
示したものと同様であるので説明を省略する。
【0034】本実施の形態3と実施の形態1との相違点
は、バリスタ23の形状である。
【0035】本実施の形態3においては、図4に示すよ
うに、セラミック層31と導体パターン32とを積層し
てアンテナ端子10、ダイプレクサ11、スイッチ1
3,14,LPF15,16を積層セラミック回路基板
30の内部や外周面に形成する際、バリスタ材料で形成
したセラミック層35と内部電極層36も同様に積層
し、バリスタ23をこの積層セラミック回路基板30の
内部に形成しているのである。
【0036】従って、実施の形態1と比較すると、高周
波デバイスを低背化することができ、移動体通信機器へ
の適用を広げることができるのはもちろん、積層セラミ
ック回路基板30を形成した後、わざわざ形成する必要
が無いので生産性に優れたものとなる。
【0037】なお、上記実施の形態1〜3においては、
バリスタ23はアンテナ端子10とダイプレクサ11と
の間に設けたが、スイッチ13を構成するダイオードと
アンテナ端子10との間に並列にかつ一端がグランド端
子24に接続されるように形成すれば構わない。しかし
ながら、上記実施の形態に示すように回路的に見てアン
テ端子10に近い位置にバリスタ23を接続することに
より、回路の保護を確実に行うことができるので望まし
い。
【0038】また、上記各実施の形態においては、GS
M/DCSデュアルバンドシステムへの応用を例に説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、たと
えばシングルバンド、トリプルバンドであっても、アン
テナ端子から侵入する高電圧雑音に対する対策の必要な
ものについては、アンテナ端子とこのアンテナ端子に接
続する回路との間に並列にバリスタを接続し、その一端
をグランドに接続することにより同様の効果が得られる
ものである。
【0039】
【発明の効果】以上本発明によると、信号通過帯域に近
い周波数の高電圧雑音がアンテナ端子から侵入したとし
ても、後に接続された回路を確実に保護することのでき
る高周波デバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1〜3における高周波デバ
イスの回路ブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における高周波デバイス
の断面図
【図3】本発明の実施の形態2における高周波デバイス
の上面図
【図4】本発明の実施の形態3における高周波デバイス
の断面図
【図5】従来の高周波デバイスの回路図
【符号の説明】
10 アンテナ端子 11 ダイプレクサ 13 スイッチ 14 スイッチ 15 LPF 16 LPF 17 SAWフィルタ 18 SAWフィルタ 19 端子 20 端子 21 端子 22 端子 23 バリスタ 24 グランド端子 30 積層セラミック回路基板 31 セラミック層 32 導体パターン 33 ダイオード 34 SAWフィルタ 35 セラミック層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 理穂 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5K011 DA02 JA01 KA14 5K062 AA01 AB15 AC01 AF01 BA00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナ端子と、このアンテナ端子に接
    続したダイプレクサと、このダイプレクサに接続した複
    数のスイッチと、このスイッチに接続したSAWフィル
    タ及びローパスフィルタとを備え、前記スイッチはダイ
    オードを用いて形成したものであり、前記アンテナ端子
    と前記ダイオード間に並列にバリスタを接続した高周波
    デバイス。
  2. 【請求項2】 バリスタは、アンテナ端子とダイプレク
    サとの間に接続したものである請求項1に記載の高周波
    デバイス。
  3. 【請求項3】 ダイプレクサ、スイッチ及びローパスフ
    ィルタは、導電パターンとセラミック層とを積層した積
    層セラミック回路基板で構成されるものであり、バリス
    タ素子を前記積層セラミック回路基板上に実装したもの
    である請求項1に記載の高周波デバイス。
  4. 【請求項4】 ダイプレクサ、スイッチ及びローパスフ
    ィルタは、導電パターンとセラミック層とを積層した積
    層セラミック回路基板で構成されるものであり、バリス
    タは前記積層セラミック回路基板上に印刷形成したもの
    である請求項1に記載の高周波デバイス。
  5. 【請求項5】 ダイプレクサ、スイッチ、ローパスフィ
    ルタ及びバリスタは、導電パターンとセラミック層とを
    積層した積層セラミック回路基板で構成されるものであ
    る請求項1に記載の高周波デバイス。
  6. 【請求項6】 バリスタは、−10〜75℃における容
    量変化率が±0.1%以下である請求項1に記載の高周
    波デバイス。
  7. 【請求項7】 バリスタは、比誘電率が30以下のセラ
    ミック材料を用いて形成したものである請求項1に記載
    の高周波デバイス。
  8. 【請求項8】 バリスタは、酸化亜鉛を主成分とし、副
    成分としてSi化合物を添加したものである請求項7に
    記載の高周波デバイス。
  9. 【請求項9】 バリスタは、セラミック層と内部電極層
    とを交互に積層したものであり、セラミック層は酸化亜
    鉛を主成分としたものであり、内部電極層はAgを主成
    分とするものである請求項1に記載の高周波デバイス。
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