JP6419836B2 - ヘテロサイクルと縮合した大環状第xia因子阻害剤 - Google Patents

ヘテロサイクルと縮合した大環状第xia因子阻害剤 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2014年1月31日出願の米国仮特許出願番号61/933,948について35U.S.C.第119条(e)に従って優先権が付与されるものであり、それらの内容は本明細書に取り込まれるものとする。
(発明の分野)
本発明は、一般に、第XIa因子の阻害剤、または第XIa因子および血漿カリクレインの二元阻害剤である、新規な大環状化合物およびそのアナログ、それらを含有する組成物、ならびに例えば、血栓塞栓性障害の治療または予防のための、あるいは糖尿病性網膜症および糖尿病性黄斑浮腫に付随する網膜血管透過性障害の治療ためのそれらの使用方法に関する。
血栓塞栓性疾患は、ワルファリン(warfarin)(COUMADIN(登録商標))、ヘパリン、低分子量ヘパリン(LMWH)および合成5糖類などの抗凝血剤、ならびにアスピリンおよびクロピドグレル(clopidogrel)(PLAVIX(登録商標))などの抗血小板剤が利用可能であるにも拘わらず、依然として先進国における死亡の第一の原因である。経口抗凝血剤のワルファリンは、血液凝固第VII、IX、X因子、およびプロトロンビンの翻訳後の成熟を阻害し、静脈性および動脈性の両方の血栓症に効果的であることが証明されている。しかしながら、それは治療指数が狭く、治療の効き目が遅く、多くの食物および薬物と相互作用し、モニター観察および用量調整を必要とするため、その利用は制限される。かくして、広範囲に及ぶ血栓塞栓性障害を予防および治療するための安全で効果的な経口抗凝血剤を見出し、開発することがますます重要となっている。
一の解決方法が、血液凝固第XIa(FXIa)因子の阻害を標的とすることでトロンビンの生成を阻害することである。第XIa因子は、インビボにて、組織因子(TF)が第VII因子(FVII)に結合し、第VIIa因子(FVIIa)を産生することで始まる血液凝固の制御に関与する血漿セリンプロテアーゼである。得られたTF:FVIIa複合体は、第IX因子(FIX)および第X因子(FX)を活性化し、第Xa因子(FXa)の産生をもたらす。生成されたFXaは、この経路が組織因子経路阻害剤(TFPI)によりシャットダウンされる前に、プロトロンビンの少量のトロンビンへの変換に対して触媒作用を及ぼす。血液凝固のプロセスは、次に、触媒量のトロンビンによる第V、VIIIおよびXI因子のフィードバック活性化を介してさらに伝播される(Gailani,D.ら、Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 27:2507-2513(2007))。その結果として、トロンビンのバーストは、フィブリノーゲンを、重合して血餅の構造的枠組みを形成し、血液凝固の重要な細胞成分である血小板を活性化するフィブリンに変換する(Hoffman, M.、Blood Reviews, 17:S1-S5(2003))。したがって、第XIa因子は、この増幅ループの伝播にて重要な役割を果たし、かくして抗血栓療法の魅力的な標的である。
血液が人工表面に曝されると、もう一つ別の凝固作用が作動し始める。このプロセスは接触活性化とも称される。第XII因子の表面吸収は第XII因子の分子にて立体構造の変化をもたらし、それによりタンパク質分解活性第XII因子の分子(第XIIa因子および第XIIf因子)への活性化を促進する。第XIIa因子(または第XIIf因子)は、血漿プレカリクレインおよび第XI因子を含め、多くのタンパク質を標的として有する。
血漿プレカリクレインはトリプシン様セリンプロテアーゼの酵素前駆体であり、血漿中に35〜50μg/mLの濃度で存在する。遺伝子構造は第XI因子のそれと類似する。血漿カリクレインの全体としてのアミノ酸配列は第XI因子と58%の相同性を有する。血漿カリクレインは多くの炎症障害にて一の役割を果たすと考えられる。血漿カリクレインの主たる阻害剤がセルピンC1エステラーゼ阻害剤である。C1エステラーゼ阻害剤にて遺伝的欠損を示す患者は、遺伝性血管浮腫(HAE)に罹患しており、それは顔、手、咽喉、消化管および生殖器において間欠的な腫脹をもたらす。急性発症の間に形成される水膨れは高濃度の血漿カリクレインを含有し、それは高分子量のキニノーゲンを切断し、ブラジキニンを遊離させ、血管透過性の増加をもたらす。ラージタンパク質である血漿カリクレイン阻害剤での治療は、血管透過性の増加を惹起するブラジキニンの放出を妨げることにより、HAEを効果的に治療することが明らかにされた(Lehmann、「遺伝性血管浮腫の治療、およびオン・ポンプ心臓胸部手術における失血の防止のためのエカランチド(DX−88)、血漿プレカリクレイン阻害剤(Ecallantide (DX-88), a plasma lallikrein inhibitor for the treatment of hereditary angioedema and the prevention of blood lass in on-pump cardiothoracic surgery)」,Expert Opin. Biol. Ther. 8: 1187-1199 (2008))。
血漿カリクレイン−キニン系は、進行した糖尿病性黄斑浮腫の患者において異常に豊富に存在する。血漿カリクレインが糖尿病ラットの網膜血管機能不全に寄与することが最近になって公開された(Clermont, A.ら、「血漿カリクレインは、糖尿病ラットにおいて、網膜血管機能不全を媒介し、網膜肥大を誘発する(Plasma Kallikrein mediates retinal vascular dysfunction and induces retinal thickening in diabetic rats)」,Diabetes, 60: 1590-1598 (2011))。その上、血漿カリクレイン阻害剤ASP−440の投与は、糖尿病性ラットにおける網膜血管透過性および網膜血流異常性の両方を改善した。したがって、血漿カリクレイン阻害剤は、糖尿病性網膜症および糖尿病性黄斑浮腫に伴う網膜血管透過性を低下させる治療剤としての効用がある。脳出血、腎障害、心筋症、および神経障害などの糖尿病の他の合併症は、そのすべてが血漿カリクレインと関連しており、血漿カリクレイン阻害剤の標的であるとも考えられる。
今日まで、小分子合成の血漿カリクレイン阻害剤が医療用に承認されたことはない。ラージタンパク質である血漿カリクレイン阻害剤は、エカランチド(Ecallantide)で報告されるように、アナフィラキシー反応の危険性を示す。かくして、血漿カリクレインを阻害し、アナフィラキシーを誘発せず、そして経口的に利用可能な化合物に対する要求がある。その上、その既知の分野における分子は、極性が高く、イオン性グアニジンおよびアミジン官能基の特徴を示す。かかる官能基は消化管透過性を制限し、したがって経口的利用可能性を制限することがよく知られている。
本発明は、選択的第XIa因子阻害剤、または第XIa因子および血漿カリクレインの二元阻害剤として有用である、新規な大環状化合物、それらのアナログ(その立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和物を含む)を提供する。
本発明はまた、本発明の化合物を製造するための方法および中間体を提供する。
本発明はまた、医薬的に許容される担体と、少なくとも1つの本発明の化合物あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩または溶媒和物とを含む医薬組成物を提供する。
本発明の化合物は、血栓塞栓性障害の治療および/または予防に使用されてもよい。
本発明の化合物は、糖尿病性網膜症および糖尿病性黄斑浮腫に付随する網膜血管透過性障害の治療にて使用されてもよい
本発明の化合物は療法にて使用されてもよい。
本発明の化合物は、血栓塞栓性障害の治療および/または予防のための医薬を製造するのに使用されてもよい。
本発明の化合物は、単独で、本発明の他の化合物と組み合わせて、あるいは1または複数の、好ましくは1または2種の他の薬剤と組み合わせて使用され得る。
本発明の、これらの、および他の特徴は、読み進むにつれて、幅広い形態にて示される。
I.発明の化合物
一の態様において、本発明は、とりわけ、式(I):
Figure 0006419836
[式中:
「−−−」は任意の結合であり;
環Aは
Figure 0006419836
より独立して選択され;
およびRは、H、F、C1−4アルキル、アルコキシ、およびヒドロキシルより独立して選択され;
は、各々、H、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、−(CH−OR、−(CH−C(O)OR、およびC3−6シクロアルキルより独立して選択され;
は、H、OH、F、OC1−4アルキル、C1−4アルキル、および−CNより独立して選択され;
は、H、およびC1−4アルキルより独立して選択され;
は、H、F、Cl、Br、CN、OCH、CH、C(O)CH、CF、OCHF、NHC(O)C1−4アルキル、アリール、C3−6シクロアルキル、およびRで置換される4−6員のヘテロサイクルより独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;
は、H、C1−4アルキル、およびハロゲンより独立して選択され;および
nは、各々、0、1、および2より独立して選択される整数である]
で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、式(II):
Figure 0006419836
[式中:
およびRは、H、およびC1−4アルキルより独立して選択され;
は、H、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、−(CH−OR、−(CH−C(O)OR、およびC3−6シクロアルキルより独立して選択され;
は、H、およびC1−4アルキルより独立して選択され;
は、H、F、CF、およびRで置換されるトリアゾールより独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、F、およびClより独立して選択され;
は、H、およびハロゲンより独立して選択され;および
nは、各々、0、1、および2より独立して選択される整数である]
で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、式(II)で示される化合物であって、ここで
およびRが、H、および−CHより独立して選択され;
が、H、CH、CHCH、−CHCHF、−CHCF、−(CH−OH、−(CH−C(O)OH、およびシクロプロピルより独立して選択され;
が、F、CF、および
Figure 0006419836
より独立して選択され;
が、H、およびFより独立して選択され;
が、H、F、およびClより独立して選択され;
が、H、およびClより独立して選択され;および
nが、各々、0、1、および2より独立して選択される整数である、化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、式(III):
Figure 0006419836
[式中:
およびRは、H、およびC1−4アルキルより独立して選択され;
は、H、および−(CH−C(O)OHより独立して選択され;
は、H、F、CF、およびRで置換されるトリアゾールより独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、F、およびClより独立して選択され;
は、H、およびハロゲンより独立して選択され;および
nは、各々、0、1、および2より独立して選択される整数である]
で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、式(II)で示される化合物であって、ここで
が、F、CF、および
Figure 0006419836
より独立して選択され;
が、H、およびFより独立して選択され;
がClであり;
が、H、およびClより独立して選択され;および
他の可変基が式(II)にて定義されるとおりである、化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、式(II)で示される化合物であって、ここで
が、F、CF、および
Figure 0006419836
より独立して選択され;
が、H、およびFより独立して選択され;
がClであり;
が、H、およびClより独立して選択され;および
他の可変基が式(III)にて定義されるとおりである、化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、式(Ia):
Figure 0006419836
[式中:
「−−−」は任意の結合であり;
環Aは
Figure 0006419836
より独立して選択され;
は、H、F、OH、およびC1−4アルキルより独立して選択され;
は、H、F、およびOHより独立して選択され;
は、H、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、−(CH−OR、−(CH−C(O)OR、ハロゲンで所望により置換されてもよいC3−6シクロアルキル、および炭素原子と1−2個の窒素原子を含み、Rで所望により置換されてもよい5ないし6員のヘテロアリールより独立して選択される;ただし、環上にはR基は1つしか存在しない;
は、H、OH、F、OC1−4アルキル、C1−4アルキル、およびCNより独立して選択され;
は、H、およびC1−4アルキルより独立して選択され;
は、H、F、Cl、Br、CN、OCH、CH、C(O)CH、CHF、CCH、CF、OCHF、NHC(O)C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、およびRで置換される5員のヘテロサイクルより独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;
は、H、シアノ、C1−4アルキル、ハロアルキル、およびハロゲンより独立して選択され;および
nは、各々、1、および2より選択される整数である]
で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、式(IIa):
Figure 0006419836
[式中:
環Aは
Figure 0006419836
より独立して選択され;
は、H、およびC1−3アルキルより独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、−(CH−OR、−(CH−C(O)OR、およびハロゲンで所望により置換されてもよいC3−4シクロアルキルより独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、およびC1−4アルキルより独立して選択され;
は、H、F、Cl、Br、CN、CF、C(O)CH、CHF、CCH、CF、OCHF
Figure 0006419836
より独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;
は、H、CHF、およびCFより独立して選択され;
’は、H、F、Cl、CN、CHF、およびCFより独立して選択され;および
nは、各々、1、および2より選択される整数である]
で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、式(IIa)で示される化合物であって、ここで
が、H、CH、およびCH(CHより独立して選択され;
が、H、およびFより独立して選択され;
が、H、CH、CD、CHCH、−CHF、−CHCHF、−CHCF、−CHCHOH、CHCHOC(CH、−CHC(O)OH、Fで所望により置換されてもよいシクロプロピル、およびシクロブチルより独立して選択され;
が、H、F、Cl、Br、CN、CF、C(O)CH、CHF、CCH、CF、OCHF
Figure 0006419836
より独立して選択され;
が、H、およびFより独立して選択され;
が、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;
が、H、CHF、およびCFより独立して選択され;および
’が、H、F、Cl、CN、CHF、およびCFより独立して選択される、化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、式(IIIa):
Figure 0006419836
[式中:
環Aは、
Figure 0006419836
より独立して選択され;
は、H、CH、およびCH(CHより独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、CHC(=O)OH、CHC(=O)OCHCH
Figure 0006419836
より独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、F、Cl、Br、CN、CF、C(O)CH、CHF、CCH、CF、OCHF
Figure 0006419836
より独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;
は、H、CHF、およびCFより独立して選択され;および
’はH、F、Cl、CN、CHF、およびCFより独立して選択される]
で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、式(Ia)で示される化合物であって、ここで
が、H、CH、CD、CHCH、CHF、CHCHF、CHCF、CHCHOH、CHCHOC(CH、CHC(O)OH、CHC(=O)OH、CHC(=O)OCHCH、Fで所望により置換されてもよいシクロプロピル、シクロブチル、
Figure 0006419836
より独立して選択され;
が、H、F、Cl、Br、CN、CF、C(O)CH、CHF、CCH、CF、OCHF
Figure 0006419836
より独立して選択され;
が、H、およびFより独立して選択され;
がClであり;
が、H、CHF、およびCFより独立して選択され;
’が、H、F、Cl、CN、CHF、およびCFより独立して選択され;および
他の可変基が式(Ia)にて定義されるとおりである、化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、式(IV):
Figure 0006419836
[式中:
環Aは
Figure 0006419836
より独立して選択され;
は、H、およびC1−3アルキルより独立して選択され;
は、HおよびFより独立して選択され;
は、H、CD、CHF、およびCHより独立して選択され;
は、H、およびハロゲンより独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;および
は、H、F、Cl、CN、およびCFより独立して選択される]
で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、式(V):
Figure 0006419836
[式中:
環Aは、
Figure 0006419836
より独立して選択され;
は、H、およびC1−3アルキルより独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、CD、CHF、およびCHより独立して選択され;
は、H、およびハロゲンより独立して選択され;
は、H、F、Cl、Br、CN、CF、C(O)CH、CHF、CCH、CF、OCHF
Figure 0006419836
より独立して選択され;
は、H、およびFより独立して選択され;
は、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;
は、H、CHF、およびCFより独立して選択され;および
’は、H、F、Cl、CN、CHF、およびCFより独立して選択される]
で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
もう一つ別の態様において、Rは、H、OH、およびC1−4アルキルからなる群より独立して選択され;Rは、各々、H、およびFからなる群より独立して選択される。
もう一つ別の態様において、Rは、H、メチル、エチル、およびイソプロピルからなる群より独立して選択され;RはHまたはFである。
もう一つ別の態様において、本発明は、本願明細書にて具体的に記載される化合物の下位群のリストの中から選択される化合物を提供する。
もう一つ別の態様において、本発明は、
Figure 0006419836
Figure 0006419836
Figure 0006419836
Figure 0006419836
Figure 0006419836
Figure 0006419836
Figure 0006419836
Figure 0006419836
より選択される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。
II.本発明の他の具体例
もう一つ別の実施態様において、本発明は、少なくとも1つの本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、医薬的に許容される担体と、少なくとも1つの本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物とを含む医薬組成物を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、医薬的に許容される担体と、治療上の有効量の少なくとも1つの本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物とを含む医薬組成物を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、該発明の化合物の製造方法を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は該発明の化合物の製造のための中間体を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、さらなる治療剤をさらに含む医薬組成物を提供する。好ましい実施態様において、本発明は、さらなる治療剤が抗血小板剤またはそれらの組み合わせである医薬組成物を提供する。好ましくは、該抗血小板剤は、クロピドグレルおよび/またはアスピリンであるか、それらの組み合わせである。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害の治療および/または予防方法であって、かかる治療および/または予防を必要とする患者に、治療上の有効量の少なくとも1つの本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを特徴とする、方法を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、治療に用いるための本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害の治療および/または予防のための療法に用いるための本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明はまた、血栓塞栓性障害の治療剤および/または予防剤の製造のための本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害の治療および/または予防方法であって、その治療および/または予防を必要とする患者に、治療上の有効量の第1および第2の治療剤を投与することを特徴とし、ここで第1の治療剤が本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、第2の治療剤が、アピキサバン、リバロキサバン、ベトリキサバン、エドキサバンなどの第Xa因子阻害剤、抗凝固剤、抗血小板剤、ダビガトランなどのトロンビン阻害剤、血栓溶解剤および線維素溶解剤から選択される少なくとも1つの薬剤である、方法を提供する。好ましくは、第2の治療剤は、ワルファリン、未分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、合成5糖類、ヒルジン、アルガトロバン、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、スリンダク、インドメタシン、メフェナム酸塩、ドロキシカム、ジクロフェナク、スルフィンピラゾン、ピロキシカム、チクロピジン、クロピドグレル、チロフィバン、エプチフィバチド、アブシキシマブ、メラガトラン、デスルファトヒルジン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、改変型組織プラスミノーゲンアクチベーター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼおよびストレプトキナーゼから選択される少なくとも1つの薬剤である。好ましくは、第2の治療剤は、少なくとも1つの抗血小板剤である。好ましくは、該抗血小板剤は、クロピドグレルおよび/またはアスピリン、またはそれらの組み合わせである。
血栓塞栓性障害は、動脈性心血管系血栓塞栓性障害、静脈性心血管系血栓塞栓性障害、脳動脈血栓塞栓性障害、および脳静脈血栓塞栓性障害を含む。血栓塞栓性障害の例は、例えば、限定されないが、不安定狭心症、急性冠症候群、心房細動、初回心筋梗塞、再発性心筋梗塞、虚血性突然死、一過性脳虚血発作、脳卒中、アテローム動脈硬化症、末梢性閉塞性動脈疾患、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠動脈血栓症、大脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎塞栓症、肺塞栓症、および血栓症を促進する血液が人工表面に曝される医療移植片、装置または操作からもたらされる血栓症を包含する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、炎症性障害の治療および/または予防方法であって、その治療および/または予防を必要とする患者に、治療上の有効量の少なくとも1つの本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを特徴とする方法を提供する。炎症性障害の例は、限定されないが、敗血症、急性呼吸窮迫症候群、および全身性炎症反応症候群を包含する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、血漿カリクレイン活性が関与する疾患または症状の予防方法であって、そのような治療および/または予防を必要とする患者に、治療上の有効量の少なくとも1つの本発明の化合物あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、または溶媒和物を投与することを特徴とする、方法を提供する。
血漿カリクレイン活性が関与する疾患または症状として、以下に限定されないが、視力障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、遺伝性血管浮腫、糖尿病、膵炎、腎障害、心筋症、神経障害、炎症性腸疾患、関節炎、炎症、敗血症ショック、低血圧、癌、成人呼吸窮迫症候群、汎発性血管内血液凝固および心肺バイパス術による症状が挙げられる。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、同時に、別々にまたは連続して治療に用いるための、本発明の化合物およびさらなる治療剤の併用剤を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、同時に、別々にまたは連続して血栓塞栓性障害の治療および/または予防に用いるための、本発明の化合物およびさらなる治療剤の併用剤を提供する。
本発明はその精神および本質から逸脱することなく別の特定の形態に具体化され得る。本発明は、本明細書中に記載される本発明の全ての好ましい態様の組み合わせを包含する。本発明のありとあらゆる実施態様が任意の他の実施態様と組み合わさってさらなる実施態様を記載すると理解される。実施態様のそれぞれ個々の要素もそれ自体が独立した実施態様であると理解される。さらには、実施態様の任意の要素が任意の実施態様のありとあらゆる別の要素と組み合わされ、さらなる実施態様を記載すると理解される。
III.化学
本明細書および添付される特許請求の範囲を通し、所定の化学式または名称は、異性体が存在する場合には、そのすべての立体および光学異性体ならびにそのラセミ体を包含する。特に断りがなければ、すべてのキラル(エナンチオマーおよびジアステレオマーのキラル)およびラセミ体は本発明の範囲内にある。C=C二重結合、C=N二重結合、環系等の多数の幾何異性体も本発明の化合物において存在することができ、かかるすべての安定した異性体は本発明に含まれるものとする。本発明の化合物のシス−およびトランス−(あるいはE−およびZ−)幾何異性体が記載され、異性体の混合物としてあるいは分離した異性体の形態として単離されてもよい。本発明の化合物は光学活性な形態またはラセミ形態にて単離され得る。光学活性体は、ラセミ体を分割することにより、あるいは光学活性な出発物質より合成することにより、調製されてもよい。本発明の化合物を調製するのに使用されるすべての方法およびその方法の中で製造される中間体は本発明の一部であると考えられる。エナンチオマーまたはジアステレオマーの生成物が調製される場合、それらは従来の方法、例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶により分離されてもよい。その方法の条件に応じて、本発明の最終生成物は、遊離(中性)または塩の形態のいずれかで得られる。これらの最終生成物の遊離および塩の両方の形態が本発明の範囲内にある。所望により、化合物の一の形態を別の形態に変換されてもよい。遊離塩基または酸は塩に変換されてもよく;塩は遊離化合物または他の塩に変換されてもよく;本発明の異性体の化合物の混合物は、個々の異性体に分離されてもよい。本発明の化合物、その遊離形態および塩は、水素原子が該分子の他の部分に転位し、該分子の原子間の化学結合がそれに伴って再編成された複数の互変異性体の形態にて存在してもよい。存在する限り、すべての互変異性体の形態が本発明に含まれることは明らかである。
「立体異性体」なる語は、同じ構成で、空間におけるそれらの原子の配置が異なる異性体をいう。エナンチオマーおよびジアステレオマーは立体異性体の例である。「エナンチオマー」なる語は、相互に鏡像体であり、重ね合わせることができない一対の分子種の一方をいう。「ジアステレオマー」なる語は、鏡像体でない立体異性体をいう。「ラセミ体」または「ラセミ混合物」なる語は、等モル量の2つのエナンチオマー種からなる組成物であって、光学活性を有しない組成物をいう。
「R」および「S」なる符号は、キラル炭素原子の回りの置換基の配置をいう。異性体の記述子である「R」および「S」は、本明細書で記載されるように、コア分子に対する原子配置を示すのに使用され、文献(IUPACRecommendations 1996, Pure and Applied Chemistry, 68, 2193-2222(1996))で定義されるように使用されるものとする。
「キラル」なる語は、一の化合物をその鏡像体に重ね合わせることを不可能とする分子の構造的特徴をいう。「ホモキラル」なる語は、エナンチオマーとして純粋である状態をいう。「光学活性」なる語は、ホモキラル分子またはキラル分子の非ラセミ混合物が偏向面を回転させる程度をいう。
本明細書で用いるように、「アルキル」または「アルキレン」なる語は、特定される数の炭素原子を有する分枝鎖および直鎖の飽和脂肪族炭化水素基の両方を含むものとする。例えば、「C〜C10アルキル」または「C1−10アルキル」(またはアルキレン)は、C、C、C、C、C、C、C、C、CおよびC10アルキル基を含むものとする。また、例えば、「C〜Cアルキル」または「C−Cアルキル」は1ないし6個の炭素原子を有するアルキルを意味する。アルキル基は置換されていなくても、少なくとも1つの水素が別の化学基で置き換えられるように置換されていてもよい。アルキル基の例として、以下に限定されないが、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(例えば、n−プロピルおよびイソプロピル)、ブチル(例えば、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル)、およびペンチル(例えば、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル)が挙げられる。「Cアルキル」または「Cアルキレン」が用いられる場合、直接結合を意味するものとする。「アルキル」はまた、CDなどの重水素アルキルを包含する。
「アルケニル」または「アルケニレン」は、鎖内の任意の安定な位置にて存在し得る、1または複数の、好ましくは1ないし3個の炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖の配置の炭化水素鎖を包含するものとする。例えば、「CないしCのアルキレン」または「C2−6アルキレン」(またはアルキニレン)は、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、およびヘキセニルなどのC、C、C、CおよびCのアルケニル基を包含するものとする。
「アルキニル」または「アルキニレン」は、鎖内の任意の安定な位置にて存在し得る、1または複数の、好ましくは1ないし3個の炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分岐鎖の配置の炭化水素鎖を包含するものとする。例えば、「C〜Cアルキニル」または「C2−6アルキニル」(またはアルキニレン)は、C、C、C、CおよびCアルキニル基;エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルおよびヘキシニル等を包含するものとする。
「アルコキシ」または「アルキルオキシ」なる語は、−O−アルキル基をいう。「C〜Cアルコキシ」または「C1−6アルコキシ」(またはアルキルオキシ)はC、C、C、C、CおよびCアルコキシ基を包含することを意図とする。アルコキシ基の例として、以下に限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n−プロポキシおよびイソプロポキシ)およびt−ブトキシが挙げられる。アルコキシはまた、OCDなどの重水素アルキルオキシを包含する。同様に、「アルキルチオ」または「チオアルコキシ」は、硫黄架橋を介して結合した上と同義の特定される数の炭素原子を有す得るアルキル基;例えば、メチル−S−およびエチル−S−を表す。
「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを包含する。「ハロアルキル」は特定数の炭素原子を有し、1または複数のハロゲンで置換される分枝鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むことを意図とする。ハロアルキルの例として、以下に限定されないが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピルおよびヘプタクロロプロピルが挙げられる。ハロアルキルの例としてはまた、特定数の炭素原子を有し、1または複数のフッ素原子で置換される分枝鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むものとする、「フルオロアルキル」が挙げられる。
本明細書にて使用される「カルボニル」なる語は−C(O)−をいう。
本明細書にて使用される「シアノ」なる語は−CNをいう。
本明細書にて使用される「シクロアルキルアミノ」なる語は−NHRをいい、ここでRはシクロアルキル基である。
本明細書にて使用される「ハロアルキル」なる語は、1、2、3または4個のハロゲン原子で置換されるアルキル基をいう。
「カルボニル」なる語はC(=O)をいう。
「カルボキシ」なる語はC(=O)OHをいう。
本明細書にて使用される「ハロアルキルカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子に結合したハロアルキル基をいう。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」なる語はOHをいう。
「シクロアルキル」なる語は、単環式、二環式または多環式環系を含む、環状アルキル基をいう。「C〜Cシクロアルキル」または「C3−7シクロアルキル」はC、C、C、CおよびCシクロアルキル基を包含するものとする。シクロアルキル基の例として、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびノルボルニルが挙げられる。1−メチルシクロプロピルおよび2−メチルシクロプロピルなどの分枝したシクロアルキル基は「シクロアルキル」の定義に含まれる。
本明細書で用いるように、「炭素環」または「炭素環残基」は、いずれか安定した3、4、5、6、7または8員の単環式または二環式あるいは7、8、9、1O、11、12または13員の二環式または三環式炭化水素環を意味するものとし、そのいずれも飽和、部分不飽和、不飽和または芳香族であってもよい。かかる炭素環の例として、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロブテニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘプテニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、アダマンチル、シクロオクチル、シクロオクテニル、シクロオクタジエニル、[3.3.0]ビシクロオクタン、[4.3.0]ビシクロノナン、[4.4.0]ビシクロデカン(デカリン)、[2.2.2]ビシクロオクタン、フルオレニル、フェニル、ナフチル、インダニル、アダマンチル、アントラセニルおよびテトラヒドロナフチル(テトラリン)が挙げられる。上記されるように、架橋環はまた、炭素環(例えば、[2.2.2]ビシクロオクタン)の定義に含まれる。好ましい炭素環は、特に断りがなければ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニルおよびインダニルである。「炭素環」なる語が使用される場合、「アリール」を包含するものとする。架橋環は1または複数の炭素原子が2個の隣接しない炭素原子を連結する場合に派生する。好ましい架橋は1または2個の炭素原子からなる。架橋は単環式環を三環式環に常に変換することに留意する。環が架橋されると、その環にある置換基はまた架橋上に存在してもよい。
本明細書で用いるように、「二環式炭素環」または「二環式炭素環基」なる語は、2個の縮合環を含有し、炭素原子からなる安定した9または10員の炭素環式環系を意味するものとする。2個の縮合環のうち1つの環は第二の環に縮合したベンゾ環であり;第二の環は、飽和、部分不飽和または不飽和の5または6員の炭素環である。二環式炭素環基は任意の炭素原子でそのペンダント基に結合し、安定な構造となっていてもよい。本明細書に記載の二環式炭素環基は、得られる化合物が安定しているならば、いずれの炭素上で置換されてもよい。二環式炭素環基の例として、以下に限定されないが、ナフチル、1,2−ジヒドロナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルおよびインダニルが挙げられる。
「アリール」基は、単環式または多環式芳香族炭化水素をいい、例えば、フェニル、ナフチルおよびフェナントラニルを包含する。アリール基は周知であり、例えば、Lewis, R.J.編、Hawleys Condensed Chemical Dictionary、第13版、J.Wiley & Sons, Inc., New York(1997)に記載されている。「CまたはC10アリール」または「C6−10アリール」はフェニルおよびナフチルをいう。特に断りがなければ、「アリール」、「CまたはC10アリール」または「C6−10アリール」あるいは「芳香族残基」は、置換されていないか、あるいは1ないし5個の基、好ましくは1ないし3個の基、OH、OCH、Cl、F、Br、I、CN、NO、NH、N(CH)H、N(CH、CF、OCF、C(=O)CH、SCH、S(=O)CH、S(=O)CH、CH、CHCH、COHおよびCOCHで置換されていてもよい。
本明細書で用いるように、「ベンジル」なる語は、水素原子の1つがフェニル基で置き換えられているメチル基をいい、該フェニル基は、所望により、OH、OCH、Cl、F、Br、I、CN、NO、NH、N(CH)H、N(CH、CF、OCF、C(=O)CH、SCH、S(=O)CH、S(=O)CH、CH、CHCH、COH、およびCOCHより選択される、1ないし5個の基、好ましくは1ないし3個の基で置換されていてもよい。
本明細書で用いるように、「ヘテロ環」または「ヘテロ環基」は、飽和、部分不飽和または完全に不飽和であり、炭素原子およびN、OおよびSからなる群より独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含有する、安定した3、4、5、6または7員の単環式または二環式あるいは7、8、9、1O、11、12、13または14員の多環式ヘテロ環式環を意味するものとし;上記のヘテロ環式環がベンゼン環に縮合するいずれの多環式基も包含する。窒素および硫黄ヘテロ原子は所望により酸化されてもよい(すなわち、N→OおよびS(O)であり、ここでpは0、1または2である)。窒素原子は置換されていても、置換されていなくてもよい(すなわち、NまたはNRであり、ここでRは、定義されるとすれば、Hまたは他の置換基である)。ヘテロ環式環は、安定な構造をもたらす、任意のヘテロ原子または炭素原子でそのペンダント基に結合してもよい。本明細書に記載のヘテロ環式環は、得られる化合物が安定しているならば、炭素原子上でまたは窒素原子で置換されていてもよい。ヘテロ環の窒素は所望により四級化されてもよい。ヘテロ環中のSおよびO原子の総数は1を超える場合、これらのヘテロ原子は相互に隣接しないことが好ましい。ヘテロ環中のSおよびO原子の総数は1以下であることが好ましい。「ヘテロ環」なる語が用いられる場合、ヘテロアリールを包含するものとする。
ヘテロ環の例として、以下に限定されないが、アクリジニル、アゼチジニル、アゾシニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサゾリニル、ベンズチアゾリル、ベンズトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、カルバゾリル、4aH カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、イミダゾロピリジニル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H−インドリル、イサチノイル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソチアゾロピリジニル、イソキサゾリル、イソキサゾロピリジニル、メチレンジオキシフェニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾロピリジニル、オキサゾリジニルペリミジニル、オキソインドリル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、ピペロニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾリル、ピリドイミダゾリル、ピリドチアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2−ピロリドニル、2H−ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラゾリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チアゾロピリジニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリルおよびキサンテニルが挙げられる。また、例えば上記のヘテロ環を含有する、縮合環およびスピロ化合物も包含される。
5ないし10員のヘテロ環の例として、以下に限定されないが、ピリジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、インドリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、モルホリニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、テトラヒドロフラニル、チアジアジニル、チアジアゾリル、チアゾリル、トリアジニル、トリアゾリル、ベンズイミダゾリル、1H−インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンズテトラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、オキソインドリル、ベンゾオキサゾリニル、ベンズチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、イサチノイル、イソキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソキサゾロピリジニル、キナゾリニル、キノリニル、イソチアゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、イミダゾロピリジニルおよびピラゾロピリジニルが挙げられる。
5ないし6員のヘテロ環の例として、以下に限定されないが、ピリジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、インドリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、モルホリニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、テトラヒドロフラニル、チアジアジニル、チアジアゾリル、チアゾリル、トリアジニルおよびトリアゾリルが挙げられる。また、例えば上記のヘテロ環を含有する、縮合環およびスピロ化合物も包含される。
本明細書で用いるように、「二環式ヘテロ環」または「二環式ヘテロ環基」は、2個の縮合環を含有し、炭素原子およびN、OおよびSからなる群より独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子とから構成される安定した9または10員のヘテロ環式環系を意味することを意図とする。2個の縮合環のうち、一の環は、5員のヘテロアリール環、6員のヘテロアリール環またはベンゾ環を含む5または6員の単環式芳香族環であり、それぞれが第二の環に縮合する。第二の環は、飽和、部分不飽和または不飽和であり、5員のヘテロ環、6員のヘテロ環または炭素環を含む(ただし、第二の環が炭素環の場合、第一の環はベンゾ以外の環である)、5または6員の単環式環である。
二環式ヘテロ環基は、任意のヘテロ原子または炭素原子を介してそのペンダント基に結合し、安定構造となってもよい。本明細書に記載の二環式ヘテロ環基は、得られる化合物が安定しているならば、炭素または窒素原子上で置換されていてもよい。ヘテロ環でのSおよびO原子の総数が1を越える場合、その時はこれらヘテロ原子は相互に隣接しないことが好ましい。ヘテロ環でのSおよびO原子の総数は1を越えないことが好ましい。
二環式ヘテロ環基の例は、以下に限定されないが、キノリニル、イソキノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−キノリニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾフラニル、クロマニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−キノキサリニルおよび1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリニルである。
本明細書で用いるように、「芳香族ヘテロ環基」または「ヘテロアリール」なる語は、硫黄、酸素または窒素等の少なくとも1のヘテロ原子の環構成員を含む、安定した単環式および多環式芳香族炭化水素を意味することを意図とする。ヘテロアリール基は、限定されないが、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、フリル、キノリル、イソキノリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、インドリル、ピロリル、オキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンズチアゾリル、イソキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、イソチアゾリル、プリニル、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、インドリニル、ベンゾジオキソラニルおよびベンゾジオキサンを包含する。ヘテロアリール基は置換されていても、置換されていなくてもよい。窒素原子は置換されていても、置換されていなくてもよい(すなわち、NまたはNRであり、ここで定義されるとすれば、RはHまたは別の置換基である)。窒素および硫黄ヘテロ原子は所望により酸化されていてもよい(すなわち、N→OおよびS(O)であり、ここでpは0、1または2である)。
架橋環もまたヘテロ環の定義に含まれる。架橋環は、1または複数の原子(すなわち、C、O、NまたはS)が2個の隣接しない炭素または窒素原子を連結する場合に得られる。架橋環の例として、以下に限定されないが、1個の炭素原子、2個の炭素原子、1個の窒素原子、2個の窒素原子、および炭素−窒素基を含む。架橋は常に単環式環を三環式環に変換することに留意する。環が架橋している場合、該環に示される置換基は架橋上に存在してもよい。
「対イオン」なる語は、塩化物、臭化物塩、水酸化物、アセテートおよびサルフェートなどの負に帯電したものを表すのに使用される。
点線が環構造式で使用される場合、これは環構造が飽和、部分不飽和または不飽和であってもよいことを示す。
本明細書中で言及されるように、「置換」なる語は、少なくとも1つの水素原子が水素以外の基と置き換えられているが、ただし通常の原子価が維持され、置換が安定した化合物をもたらすことを意味する。置換基がケト(すなわち、=O)である場合、その場合にはその原子上の2個の水素が置き換えられている。ケト置換基は芳香族部分には存在しない。環系(例えば、炭素環またはヘテロ環系)がカルボニル基または二重結合で置換されるような場合、カルボニル基または二重結合は環の一部である(すなわち、範囲内にある)ことを意図とする。本明細書で使用されるように、環二重結合は、2個の隣接する環原子(例えば、C=C、C=NまたはN=N)の間で形成される二重結合である。
本発明の化合物で窒素原子(例えば、アミン)がある場合、これらの原子は、酸化剤(例えば、mCPBAおよび/または過酸化水素)で処理することによりN−オキシドに変換され、本発明の他の化合物を得てもよい。かくして、特定および請求される窒素原子は特定される窒素およびそのN−オキシド(N→O)誘導体の両方に及ぶものと考えられる。
任意の可変基が化合物の成分または式中で2回以上示される場合、その定義は、各々、他の場合のその定義からは独立している。かくして、例えば、一の基が0〜3個のR基で置換して示される場合、その場合、該基は3個までのR基で所望により置換されてもよく、Rは、各々、Rの定義から独立して選択される。また、置換基および/または可変基の組み合わせは、かかる組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。
置換基への結合が環の2つの原子を連結する結合と交差して示される場合、その場合にはかかる置換基は環上の任意の原子に結合してもよい。置換基が所定の式で示される化合物の残りと結合する原子を示すことなく、かかる置換基が示される場合、その場合にはかかる置換基はその置換基にある任意の原子を介して結合してもよい。置換基および/または可変基の組み合わせは、かかる組み合わせが安定した化合物をもたらす場合にのみ許容される。
「医薬的に許容される」なる語は、正常な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー反応および/または他の問題または合併症がなく、合理的な利点/危険性の割合を考慮して、ヒトおよび動物の組織または臓器と接触して使用するのに適する、それらの化合物、材料、組成物および/または剤形をいうのに本明細書中で利用される。
本明細書で用いるように、「医薬的に許容される塩」は開示される化合物の誘導体をいい、ここで親化合物はその酸または塩基塩を製造することで修飾される。医薬的に許容される塩の例として、以下に限定されないが、アミノ等の塩基性基の鉱酸または有機酸塩;カルボン酸等の酸性基のアルカリまたは有機塩基塩である。医薬的に許容される塩は、例えば、無毒の無機または有機酸より形成される、親化合物の通常の無毒の塩または四級アンモニウム塩を包含する。例えば、かかる通常の無毒の塩は、無機酸(塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸および硝酸等)より誘導される塩;有機酸(酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸およびイセチオン酸等)から誘導される塩を包含する。
本発明の医薬的に許容される塩は、従来の化学的方法により、塩基性または酸性の部分を含有する親化合物より合成され得る。一般に、かかる塩は、遊離した酸または塩基の形態のこれらの化合物を、化学量論量の適切な塩基または酸と、水または有機溶媒、あるいはその2種の混合液(一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリル等の非水性媒体が好ましい)中で反応させることにより調製することができる。適当な塩の一覧は、Remingtons Pharmaceutical Sciences, 18th Edition, Mack Publishing Company, Easton, PA(1990)に記載されており、その開示は引用することで本明細書に組み込まれるものとする。
また、式Iの化合物はプロドラッグの形態を有してもよい。インビボにて変換して生物活性剤(すなわち、式Iの化合物)を提供する化合物はいずれも、本発明の範囲内および精神内にあるプロドラッグである。種々の形態のプロドラッグが当該分野にて周知である。かかるプロドラッグ誘導体の例として、以下の文献を参照のこと:
a)Bundgaard, H.編, Design of Prodrugs, Elsevier(1985)、およびWidder, K.ら編, Methods in Enzymology, 112:309-396, Academic Press(1985);
b)Bundgaard、H.、Chapter 5, 「プロドラッグの設計および用途(Design and Application of Prodrugs)」, A Textbook of Drug Design and Development、pp.113-191, Krosgaard-Larsen, P.ら編、Harwood Academic Publishers(1991);
c)Bundgaard, H., Adv. Drug Deliv Rev., 8:1-38(1992);
d)Bundgaard, H.ら、J. Pharm. Sci., 77:285(1988);および
e)Kakeya, N.ら、Chem. Pharm. Bull., 32:692(1984)
カルボキシ基を含む化合物は、体内で加水分解されることで式Iの化合物そのものを生成するプロドラッグとして役立つ、生理学的に加水分解され得るエステルを形成し得る。かかるプロドラッグは、加水分解が、大抵の場合で、主に消化酵素の影響下で生じるため、経口投与されるのが好ましい。非経口投与は、エステルそのものが活性であるか、または加水分解が血中で起こる場合に、使用され得る。式Iの化合物の生理学的に加水分解可能なエステルの例として、C1−6アルキル、C1−6アルキルベンジル、4−メトキシベンジル、インダニル、フタリル、メトキシメチル、C1−6アルカノイルオキシ−C1−6アルキル(例えば、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチルまたはプロピオニルオキシメチル)、C1−6アルコキシカルボニルオキシ−C1−6アルキル(例えば、メトキシカルボニルオキシメチルまたはエトキシカルボニルオキシメチル、グリシルオキシメチル、フェニルグリシルオキシメチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、ならびに、例えば、ペニシリンおよびセファロスポリンの分野にて使用される別の周知の生理的に加水分解されるエステルである。かかるエステルは当該分野で公知の一般的技法により製造され得る。
プロドラッグの調製は当該分野で周知であり、例えば、King, F.D.編、Medicinal Chemistry:Principles and Practice、The Royal Society of Chemistry, Cambridge, UK(1994);Testa, Bら、Hydrolysis in Drug and Prodrug Metabolism. Chemistry, Biochemistry and Enzymology, VCHA and Wiley-VCH, Zurich, Switzerland(2003);Wermuth, C.G.編、The Practice of Medicinal Chemistry, Academic Press, San Diego, CA(1999)に記載されている。
本発明は、本発明の化合物に含まれる原子のすべての同位体を包含するものとする。同位体は原子番号が同じであるが、質量数の異なる原子を包含する。一般的な例として、限定されないが、水素の同位体は重水素および三重水素を含む。重水素はその核にて1個のプロトンと1個の中性子を有し、質量が通常の水素の2倍である。重水素は「H」または「D」などの記号で表示され得る。「重水素化」なる語は、本明細書において、それだけで、あるいは化合物または基を修飾するのに使用され、炭素と結合する1または複数の水素原子が重水素原子と置き換えられることをいう。炭素の同位体は13Cおよび14Cを包含する。
本発明の同位体標識された化合物は、通常、当業者に公知の一般的技法により、あるいは通常であれば使用される非標識の試薬の代わりに適切に同位体標識された試薬を用いて、本明細書に記載の方法に類似する方法により調製され得る。かかる化合物は、種々の使用の可能性、例えば、潜在的な医薬化合物と標的タンパク質または受容体との結合能を測定する標体および試薬として、あるいは本発明の化合物のインビボまたはインビトロでの生物学的受容体への結合を画像化するのに、使用され得る。
「安定な化合物」および「安定な構造」は、反応混合物から有用な純度にまで単離し、効果的な治療薬に処方しても残存するほどに十分に強固である化合物を意味する。本発明の化合物は、N−ハロ、S(O)HまたはS(O)H基を含まないことが好ましい。
「溶媒和物」なる語は、本発明の化合物と、有機または無機溶媒のいずれかの、1または複数の溶媒分子との物理的会合を意味する。この物理的会合は水素結合を包含する。ある場合には、溶媒和物は、例えば、1または複数の溶媒分子が結晶固体の結晶格子に組み込まれた場合に、単離可能となる。溶媒和物中の溶媒分子は、規則的配置および/または非規則的配置にて存在し得る。溶媒和物は化学量論量または非化学量論量の溶媒分子を含みうる。「溶媒和物」は液相および分離可能な溶媒和物の両方を包含する。溶媒和物の例は、以下に限定されないが、水和物、エタノレート、メタノレート、およびイソプロパノレートを包含する。溶媒和の方法は一般に当該分野で公知である。
本明細書で使用される略語は以下のように定義される:「1x」は1回と、「2x」は2回と、「3x」は3回と、「℃」は摂氏温度と、「eq」は当量と、「g」はグラムと、「mg」はミリグラムと、「L」はリットルと、「mL」はミリリットルと、「μL」はマイクロリットルと、「N」は規定度と、「M」はモルと、「mmol」はミリモルと、「min」は分と、「h」は時間と、「rt」は 室温と、「RT」は保持時間と、「RBF」は丸底フラスコと、「atm」は大気圧と、「psi」はポンド毎平方インチと、「conc.」は濃縮と、「RCM」は閉環メタセシスと、「sat」または「sat’d」は飽和と、「SFC」は超臨界流体クロマトグラフィーと、「MW」は分子量と、「mp」は融点と、「ee」はエナンチオマー過剰率と、「MS」または「Mass Spec」は質量分析と、「ESI」はエレクトロスプレーイオン化質量分析と、「HR」は高分解能と、「HRMS」は高分解能質量分析と、「LCMS」は液体クロマトグラフィー質量分析と、「HPLC」は高速液体クロマトグラフィーと、「RPHPLC」は逆相HPLCと、「TLC」または「tlc」は薄層クロマトグラフィーと、「NMR」は核磁気共鳴分光法と、「NOE」は核オーバーハウザー効果分光法と、「H」はプロトンと、「δ」はデルタと、「s」は一重項と、「d」はニ重項と、「t」は三重項と、「q」は 四重項と、「m」は多重項と、「br」はブロードなと、「Hz」はヘルツと定義され、「α」、「β」、「R」、「S」、「E」および「Z」は当業者に周知の立体化学表示である。
Me: メチル
Et: エチル
Pr: プロピル
i−Pr: イソプロピル
Bu: ブチル
i−Bu: イソブチル
t−Bu: tert−ブチル
Ph: フェニル
Bn: ベンジル
BocまたはBOC: tert−ブチルオキシカルボニル
BocO: ジ−tert−ブチルジカーボネート
AcOHまたはHOAc: 酢酸
AlCl: 塩化アルミニウム
AIBN: アゾビスイソブチロニトリル
BBr: 三臭化ホウ素
aqueous: 水性
BCl: 三塩化ホウ素
BEMP: 2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−
ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン
BOP試薬: ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)
ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート
バージェス試薬: 1−メトキシ−N−トリエチルアンモニオスルホニル−
メタンイミデート
Cbz: カルボベンジルオキシ
DCMまたはCHCl: ジクロロメタン
CHCNまたはACN: アセトニトリル
CDCl: 重水素クロロホルム
CHCl: クロロホルム
mCPBAまたはm−CPBA: メタ−クロロ過安息香酸
CsCO: 炭酸セシウム
Cu(OAc): 酢酸銅(II)
CyNMe: N−シクロヘキシル−N−メチルシクロヘキサンアミン
CuI: ヨウ化銅(I)
CuSO: 硫酸銅(II)
DBU: 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
DCE: 1,2−ジクロロエタン
DEA: ジエチルアミン
デス・マーチン: 1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−
1,2−ベニジオドキソール−3−(1H)−オン
DICまたはDIPCDI: ジイソプロピルカルボジイミド
DIEA、DIPEAまたはヒューニッヒ塩基: ジイソプロピルエチルアミン
DMAP: 4−ジメチルアミノピリジン
DME: 1,2−ジメトキシエタン
DMF: ジメチルホルムアミド
DMSO: ジメチルスルホキシド
cDNA: 相補的DNA
Dppp: (R)−(+)−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン
DuPhos: (+)−1,2−ビス((2S,5S)−2,5−ジエチル
ホスホラノ)ベンゼン
EDC: N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド
EDCI: N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド
・塩酸塩
EDTA: エチレンジアミンテトラ酢酸
(S,S)−EtDuPhosRh(I): (+)−1,2−ビス((2S,5S)
−2,5−ジエチルホスホラノ)ベンゼン(1,5−シクロオクタジエン)
ロジウム(I)トリフルオロメタンスルホナート
EtNまたはTEA: トリエチルアミン
EtOAc: 酢酸エチル
EtO: ジエチルエーテル
EtOH: エタノール
GMF: ガラスマイクロファイバーフィルター
グラブスII: (1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−
イミダゾリジニリデン)ジクロロ(フェニルメチレン)(トリス
シクロヘキシルホスフィン)ルテニウム
HCl: 塩酸
HATU: O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’
−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスファート
HEPES: 4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸
Hex: ヘキサン
HOBtまたはHOBT: 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
: 過酸化水素
SO: 硫酸
IBX: 2−ヨードキシ安息香酸
InCl: 塩化インジウム(III)
ジョーンズ試薬: 水性HSO中2M CrO
CO: 炭酸カリウム
HPO: 二塩基性リン酸カリウム
PO: 三塩基性リン酸カリウム
KOAc: 酢酸カリウム
PO: リン酸カリウム
LAH: 水素化アルミニウムリチウム
LG: 脱離基
LiOH: 水酸化リチウム
MeOH: メタノール
MgSO: 硫酸マグネシウム
MsOHまたはMSA: メチルスルホン酸
NaCl: 塩化ナトリウム
NaH: 水素化ナトリウム
NaHCO: 炭酸水素ナトリウム
NaCO: 炭酸ナトリウム
NaOH: 水酸化ナトリウム
NaSO: 亜硫酸ナトリウム
NaSO: 硫酸ナトリウム
NBS: N−ブロモコハク酸イミド
NCS: N−クロロコハク酸イミド
NH: アンモニア
NHCl: 塩化アンモニウム
NHOH: 水酸化アンモニウム
NHCOOH: ギ酸アンモニウム
NMM: N−メチルモルホリン
OTf: トリフラートまたはトリフルオロメタンスルホナート
Pd(dba): トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Pd(OAc): 酢酸パラジウム(II)
Pd/C: パラジウム炭素
Pd(dppf)Cl: [1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−
フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
PhPCl: トリフェニルホスフィンジクロリド
PG: 保護基
POCl: オキシ塩化リン
i−PrOHまたはIPA: イソプロパノール
PS: ポリスチレン
rt: 室温
SEM−Cl: 2−(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド
SiO: シリカオキシド
SnCl: 塩化スズ(II)
TBAI: ヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム
TBN: 亜硝酸t−ブチル
TFA: トリフルオロ酢酸
THF: テトラヒドロフラン
TMSCHN: トリメチルシリルジアゾメタン
T3P(登録商標): 無水プロパンホスホン酸
TRIS: トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
pTsOH: p−トルエンスルホン酸
本発明の化合物は、有機合成の分野における当業者に公知の多くの方法にて、より詳細にはセクションVIに記載される種々の方法にて調製され得る。
IV.生化学
血液凝固は生物の止血を制御するのに不可欠である一方で、それは多くの病的状態にも関与する。血栓症においては、血餅または血栓が形成され、それらが循環系を局所的に塞ぎ、虚血および組織損傷を引き起こす。あるいはまた、血栓形成として知られるプロセスにおいては、血餅が剥がれ、その後で遠く離れた血管でそれがトラップされ、そこで再び虚血および組織損傷を引き起こすこととなる。病的な血栓形成から起こる疾患は総合的に血栓塞栓性障害と称され、急性冠症候群、不安定狭心症、心筋梗塞、心房細動、心腔における血栓症、虚血性脳卒中、深部静脈血栓症、末梢閉塞性動脈症、一過性虚血性発作および肺塞栓症が挙げられる。さらに、血栓症は、血液と接触する人工物の表面、例えば、カテーテル、ステント、人工心臓弁、および血液透析膜においても起こりうる。
いくつかの条件(例えば、血管壁の変化、血流の変化、および血管のコンパートメントの組成の変化)が血栓症を発症するリスクに寄与する。これらの危険因子は、総合的には、ウェルヒョーの3要素(Virchow's triad)と称される(Colman, R.W.ら編、Hemostasis and Thrombosis, Basic Principles and Clinical Practice, 5th Edition, p.853, Lippincott Williams & Wilkins(2006))。
抗血栓剤は、ウィルヒョーの3要素の1つまたは複数の素因となる危険因子があるため、閉塞性血栓形成を予防(一次予防)するのに、血栓塞栓性疾患を発症するリスクがある患者に頻繁に投与される。例えば、整形外科手術時(例えば、股関節置換および膝置換)において、抗血栓剤は外科手術に先立って頻繁に投与される。抗血栓剤は、血流の変化(うっ血)により為される血栓形成促進性の刺激、外科手術により起こる可能性のある血管壁の損傷、ならびに外科手術に関連する急性期応答による血液組成の変化を相殺する。一次予防のために抗血栓剤を用いる別の一例が、血栓性循環器疾患を発症するリスクのある患者への血小板活性化阻害剤であるアスピリンの投与である。この状況で十分に認識されている危険因子は、年齢、男性、高血圧、糖尿病、脂質の変化、および肥満を包含する。
抗血栓剤はまた、初回血栓性エピソードの後の二次予防にも適用される。例えば、第V因子の変異(第V因子ライデン変異としても公知)およびさらなる危険因子(例えば、妊娠)のある患者には、静脈血栓症の再発を予防するために抗凝固剤が投与される。別の一例は、急性心筋梗塞または急性冠動脈症候群の病歴のある患者における心血管イベントの二次予防を含む。臨床の場では、アスピリンとクロピドグレル(または他のチエノピリジン類)の併用が第二の血栓性イベントを防止するのに用いられ得る。
抗血栓剤はまた、既に発症後の疾患状態を治療するために(即ち、その進行を停止させることで治療するためにも)投与される。例えば、深部静脈血栓症を呈する患者は、静脈閉塞のさらなる進行を防ぐために抗凝固剤(即ち、ヘパリン、ワルファリン、またはLMWH)で処置される。これらの薬剤はまた、経時的に、血栓形成促進性因子と抗凝固剤/線維素溶解促進性経路のバランスが後者側に移動することにより、疾患状態の退縮を引き起こす。動脈血管床に関する例として、血管閉塞のさらなる進行を防ぎ、最終的に血栓性閉塞の退縮を引き起こすための、急性心筋梗塞または急性冠動脈症候群の患者をアスピリンおよびクロピドグレルで治療することが挙げられる。
かくして、抗血栓剤は、血栓塞栓性障害の一次予防および二次予防(即ち、予防またはリスクの軽減)、ならびに既に存在する血栓形成プロセスの治療に広く用いられる。血液凝固を阻害する薬物、または抗凝固剤は、「pivotal agents for prevention and treatment of thromboembolic disorders」(Hirsh, J.ら、Blood, 105:453−463 (2005))に記載される。
血液凝固を開始する別の経路は、血液が人工物の表面に(例えば、血液透析中に、「オンポンプ」心臓血管外科手術の間に、血管移植片に、細菌性敗血症の治療の間に)、細胞表面、細胞の受容体、細胞片、DNA、RNA、および細胞外マトリックス上に曝された場合に作動する。この過程は、接触活性化とも呼ばれる。第XII因子の表面への吸着により第XII因子の分子内で構造変化が起こり、タンパク分解活性を有する第XII因子分子(第XIIa因子および第XIIf因子)への活性化が促進される。第XIIa因子(または第XIIf因子)は多くの標的タンパク(血漿プレカリクレインおよび第XI因子を含む)を有する。活性な血漿カリクレインは、第XII因子をさらに活性化し、接触活性化の増幅を引き起こす。あるいは、セリンプロテアーゼであるプロリルカルボキシルペプチダーゼは、細胞およびマトリックス表面で形成される多タンパク質複合体における高分子量キニノーゲンと複合体を形成した血漿カリクレインを活性化しうる(Shariat−Madarら、Blood, 108:192−199 (2006))。接触活性化は、血栓症および炎症の制御に部分的に関与する表面介在性プロセスであり、線維素溶解性の、補体による、キニノーゲン/キニンの、および他の液性または細胞性経路により少なくとも部分的に媒介される(報文として:Coleman, R.、「Contact Activation Pathway」, Hemostasis and Thrombosis, pp. 103−122, Lippincott Williams & Wilkins (2001);Schmaier, A.H.、「Contact Activation」, Thrombosis and Hemorrhage, pp. 105−128 (1998))。接触活性化のシステムと血栓塞栓性疾患との生物学的関連は、第XII因子欠損マウスの表現型により支持される。より具体的には、第XII因子欠損マウスは、数種の血栓症モデルおよび脳卒中モデルにおいて血栓性血管閉塞から保護されており、第XII因子欠損マウスの表現型は第XI因子欠損マウスのものと同じであった(Renneら、J. Exp. Med., 202:271−281 (2005);Kleinschmitzら、J. Exp. Med., 203:513−518 (2006))。第XI因子が第XIIa因子より下流にあるという事実を、第XII因子および第XI因子欠損マウスの表現型が同じであることと合わせると、接触活性化のシステムがインビボにおいて第XI因子の活性化に重要な役割を果たすことが示唆される。
第XI因子は、トリプシン様セリンプロテアーゼの酵素前駆体であり、血漿中に比較的低濃度で存在する。内部R369−I370結合でのタンパク質分解活性化で、重鎖(369アミノ酸)および軽鎖(238アミノ酸)が生じる。後者は、典型的なトリプシン様の触媒性3要素(H413、D464およびS557)を含有する。トロンビンによる第XI因子の活性化は負に帯電した表面、特に活性化血小板の表面で起こると考えられている。血小板は活性化された第XI因子に高親和性(0.8nM)の特異的部位(130−500/血小板)を含む。活性化後、第XIa因子は表面に結合した状態で留まり、第IX因子をその正常な高分子基質として認識する(Galiani, D.、Trends Cardiovasc. Med., 10:198−204 (2000))。
上記のフィードバック活性化メカニズムに加え、トロンビンは、フィブリンのC末端側のリシンおよびアルギニン残基を切断し、フィブリンの組織型プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)依存性プラスミノーゲン活性化促進能を弱める血漿カルボキシペプチダーゼであるトロンビン活性化線溶阻害因子(TAFI)を活性化する。FXIaに対する抗体の存在下において、血餅の分解は血漿TAFI濃度に依存することなくより迅速に起こる(Bouma, B.N. et al., Thromb. Res., 101:329−354 (2001))。かくして、第XIa因子の阻害剤は抗凝固性および線維素溶解促進性であることが期待される。
第XI因子を標的とすることによる抗血栓塞栓性効果に関するさらなる証拠は、第XI因子欠損マウスから得られる。第XI因子を完全に欠損させることにより、塩化鉄(FeCl)誘発性頸動脈血栓症からマウスが保護されることが示されている(Rosenら、Thromb. Haemost., 87:774−777 (2002);Wangら、J. Thromb. Haemost., 3:695−702 (2005))。また、第XI因子の欠損により、完全なプロテインC欠損の出生時致死性の表現型がレスキューされる(Chanら、Amer. J. Pathology, 158:469−479 (2001))。さらに、ヒト第XI因子に対するヒヒ交差反応性機能遮断抗体により、ヒヒが動脈−静脈シャント血栓症から保護される(Gruberら、Blood, 102:953−955 (2003))。第XIa因子の低分子阻害剤が抗血栓性作用を有する証拠が、米国特許公開番号第2004/0180855A1においても開示される。総合的に判断すると、これらの研究は、第XI因子を標的とすることにより血栓性および血栓塞栓性疾患の罹患が低減する傾向にあることを示唆する。
遺伝学的証拠は、第XI因子が正常な止血には必要とされないことを示唆しており、競合的な抗血栓性のメカニズムと比べて第XI因子のメカニズムの優れた安全性プロファイルを暗示する。血友病A(第VIII因子の欠損)または血友病B(第IX因子の欠損)とは異なり、第XI因子欠損を引き起こす第XI因子遺伝子の変異(血友病C)は、主に術後または外傷後であるが、稀に突発性出血を特徴とする軽度から中度だけの出血素因を生じさせる。術後出血は殆どの場合、内因性の線維素溶解性活性が高レベルにある組織(例えば、口腔および泌尿生殖器系)で起こる。大半のケースでは、幸運なことに、出血の病歴のない術前のaPTT(内因系)を拡大することにより特定される。
抗凝血療法としての第XIa因子阻害の安全性の増大は、第XI因子ノックアウトマウス(検出可能な第XI因子タンパクが存在しない)が正常な発達を遂げ、正常な寿命を有するという事実によりさらに支持される。突発性出血の証拠は記録されていない。aPTT(内因系)は遺伝子量に依存する様式にて拡大される。興味深いことに、血液凝固系の激しい刺激(尾の切断)後においてさえ、出血時間は野生型およびヘテロ接合性同腹仔に比べて有意に伸びることはなかった(Gailani, D.、Frontiers in Bioscience, 6:201−207 (2001); Gailani, D.ら、Blood Coagulation and Fibrinolysis, 8:134−144 (1997))。総合的に考えると、これらの観察結果により、第XIa因子の阻害が高レベルでよく耐用され得ることが示唆される。これは、第XII因子を除く他の凝固因子の遺伝子を標的とした実験と対照的である。
インビボにおける第XI因子の活性化は、C1阻害剤またはアルファ1アンチトリプシンとの複合体の形成により決定することができる。50人の急性心筋梗塞(AMI)の患者を用いる研究において、約25%の患者が複合体のELISAにおける正常値の上限を上回る値を有していた。この研究は、少なくともAMI患者の部分集団において、第XI因子の活性化がトロンビン形成に寄与することの証拠であると見做すことができる(Minnema, M.C.ら、Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 20:2489−2493 (2000))。別の研究により、冠動脈硬化症の程度と、アルファ1アンチトリプシンとの複合体中の第XIa因子との間で正の相関関係が確立される(Murakami, T.ら、Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 15:1107−1113 (1995))。別の研究で、患者の中で90パーセンタイル値を超える第XI因子レベルが、静脈血栓症についてその危険性が2.2倍増大したことと関連付けられた(Meijers, J.C.M.ら、N. Engl. J. Med., 342:696−701 (2000))。
また、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)またはプロトロンビン時間(PT)アッセイなどのインビトロ凝血アッセイにて、既知のセリンプロテアーゼ阻害剤に比べて改善された活性を有する新たな化合物を見出すことが望ましい(aPTTおよびPTアッセイに関する記載は、Goodnight, S.H.ら、「Screening Tests of Hemostasis」, Disorders of Thrombin and Hemostasis:A Clinical Guide, 第2版, pp. 41−51, McGraw−Hill, New York (2001)を参照のこと)。
以下に例として挙げられるが、それに限定されない、1つまたは複数のカテゴリー:(a)経口バイオアベイラビリティ、半減期およびクリアランスを含む薬物動態学的特徴;(b)薬理学的特徴;(c)必要な用量;(d)血中濃度の最高最低間特性を低減する因子;(e)受容体に活性である薬物の濃度を上昇させる因子;(f)臨床における薬剤−薬剤間相互作用の不利益を低減する因子;(g)有害な副作用の可能性を低減する因子(他の生物学的標的に対する選択性を含む);および(h)製造のコストまたは成否の可能性を改善する因子において、既知のセリンプロテアーゼ阻害剤に比べて有利かつ改善された特性を有する化合物を見出すこともまた、望ましく、かつ好ましい
前臨床的な研究により、動脈および静脈の血栓症のウサギおよびラットモデルにおいて、止血が維持される用量で、小分子の第XIa因子阻害剤の有意な抗血栓効果が証明された(Wong P.C.ら、Journal of Thrombosis and Thrombolysis, 32 (2): 129-137 (2011年8月);Schumacher, W.ら、Journal of Thrombosis and Haemostasis., 3 (Suppl.1):P1228 (2005);Schumacher, W.A.ら、Eur. J. Pharmacol., 167−174 (2007))。さらに、特異的な第XIa因子阻害剤によるインビトロでのaPTTの拡張は、本発明者らの血栓症モデルにおける効果の優れた予測因子である。かくして、インビトロでのaPTT検査はインビボにおける効果の代替試験として用いることができる。FXIアンチセンス(ASO)を用いる前臨床および臨床試験は、ワルファリンおよびエノキサパリンと比べて、出血を増やすことなく、種々の静脈および動脈の血栓症のモデルにて効果的であることが明らかにされた(Buellerら、DOI: 10.1056/NEJMoa1405760 (2014))。
本明細書中で用いられるように、「患者」なる語は全ての哺乳類を包含する。
本明細書中で用いられるように、「治療する」または「治療」は、哺乳類、特にヒトにおける疾患状態の治療を包含し、(a)疾患状態を阻害すること、即ち、その進行を停止させること;および/または(b)疾患状態を軽減すること、即ち、疾患状態の退縮を引き起こすことを包含する。
本明細書中で用いられるように、「予防(prophylaxisまたはprevention)」は、臨床的な疾患状態が出現する可能性を低減することを目的とした哺乳類、特にヒトにおける亜臨床的な疾患状態の予防的治療にまで及ぶ。一般的な集団に比べて臨床的な疾患状態に罹患するリスクを増大させることが知られている因子に基づき、予防的治療のために患者が選択される。「予防」的治療は、主に(a)一次予防および(b)二次予防に分類できる。一次予防は、臨床的な疾患状態を呈していない対象における治療と定義され、二次予防は、同じまたは類似の臨床的な疾患状態の2回目の出現を予防するものとして定義される。
本明細書中で用いられるように、「リスクの軽減」は、臨床的な疾患状態の発症率を低下させる治療にまで及ぶ。一次および二次予防の治療それ自体がリスクの軽減の例である。
「治療上の有効量」は、第XIa因子および/または血漿カリクレインを阻害し、および/または本明細書中で提示される障害を予防もしくは治療するために単独でまたは併用して投与された場合に効果的である本発明の化合物の量を包含するものとする。併用に適用される場合、該語は、組み合わせて、連続して、または同時に投与されるかどうかで予防または治療効果をもたらす活性成分の組み合わせた量をいう。
「血栓症」なる語は、本明細書中で用いられるように、血栓の形成または出現;該血管により血液が供給される組織の虚血または梗塞を引き起こし得るような血管における凝血槐の形成をいう。「塞栓形成」なる語は、本明細書中で用いられるように、血流によりその堆積拠点に運搬された凝血槐または異物による動脈の突然の遮断をいう。「血栓塞栓形成」なる語は、本明細書中で用いられるように、血流によりその形成場所から運搬されて別の血管を塞ぐ血栓性物質による血管の閉塞をいう。「血栓塞栓性障害」なる語は、「血栓性」および「塞栓性」障害(上と同義)を含意する。
「血栓塞栓性障害」なる語は、本明細書中で用いられるように、動脈性心血管系血栓塞栓性障害、静脈性心血管系または脳血管血栓塞栓性障害、および心臓チャンバーまたは末梢血液循環における血栓塞栓性障害を含む。「血栓塞栓性障害」なる語はまた、本明細書中で用いられるように、限定されないが、不安定狭心症もしくは他の急性冠症候群、心房細動、初回もしくは再発性心筋梗塞、虚血性突然死、一過性脳虚血発作、脳卒中、アテローム動脈硬化症、末梢性閉塞性動脈疾患、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠血栓、大脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎塞栓症、肺塞栓症、ならびに医療用インプラント、デバイス、または血栓症を促進するような人工物の表面に血液を曝露するような治療による血栓症から選択される特定の障害を含む。医療用インプラントまたはデバイスは、例えば、限定されないが、人工弁、人造弁、留置カテーテル、ステント、血液酸素付加装置、シャント、動脈ライン、心臓補助装置および人工心臓もしくは人工心、ならびに血管移植片である。該治療は、例えば、限定されないが、心肺バイパス術、経皮的冠動脈形成術、および血液透析である。別の実施態様において、「血栓塞栓性障害」なる語は、急性冠症候群、脳卒中、深部静脈血栓症、および肺塞栓症を含む。
別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害(ここで、血栓塞栓性障害は、不安定狭心症、急性冠症候群、心房細動、心筋梗塞、一過性脳虚血発作、脳卒中、アテローム動脈硬化症、末梢性閉塞性動脈疾患、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠血栓、大脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎塞栓症、肺塞栓症、ならびに医療用インプラント、デバイス、または血液が血栓症を促進する人工物の表面に曝されるような治療により引き起こされる血栓症から選択される)の治療方法を提供する。別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害(ここで、血栓塞栓性障害は、急性冠症候群、脳卒中、静脈血栓症、心房細動、ならびに医療用インプラントおよびデバイスにより引き起こされる血栓症から選択される)の治療方法を提供する。
別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害(ここで、血栓塞栓性障害は、不安定狭心症、急性冠症候群、心房細動、心筋梗塞、虚血性突然死、一過性脳虚血発作、脳卒中、アテローム動脈硬化症、末梢性閉塞性動脈疾患、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠血栓、大脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎塞栓症、肺塞栓症、ならびに医療用インプラント、デバイス、または血液が血栓症を促進する人工物の表面に曝されるような治療により引き起こされる血栓症から選択される)の一次予防のための方法を提供する。別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害(ここで、血栓塞栓性障害は、急性冠症候群,脳卒中、静脈血栓症、ならびに医療用インプラントおよびデバイスにより引き起こされる血栓症から選択される)の一次予防のための方法を提供する。
別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害(ここで、血栓塞栓性障害は、不安定狭心症、急性冠症候群、心房細動、再発性心筋梗塞、一過性脳虚血発作、脳卒中、アテローム動脈硬化症、末梢性閉塞性動脈疾患、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠血栓、大脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎塞栓症、肺塞栓症、ならびに医療用インプラント、デバイス、または血液が血栓症を促進する人工物の表面に曝されるような治療により引き起こされる血栓症から選択される)の二次予防のための方法を提供する。別の実施態様において、本発明は、血栓塞栓性障害(ここで、血栓塞栓性障害は、急性冠症候群、脳卒中、心房細動および静脈血栓症から選択される)の二次予防のための方法を提供する。
「脳卒中」なる語は、本明細書中で用いられるように、総頸動脈、内頸動脈、または脳内動脈における閉塞性血栓により起こる塞栓性脳卒中またはアテローム血栓性脳卒中を意味する。
血栓症が血管の閉塞(例えば、バイパス手術後の)および再狭窄(例えば、経皮的冠動脈形成術中または後の)を含むことは記載しておくべきである。血栓塞栓性障害は、例えば、限定されないが、アテローム動脈硬化症、外科手術または外科合併症、長期に亘る安静、心房細動、後天性血栓素因、癌、糖尿病、薬物療法またはホルモンの作用、および妊娠合併症の病状により引き起こされることもある。
血栓塞栓性障害はアテローム動脈硬化症の患者と関連付けられることが多い。アテローム動脈硬化症の危険因子は、例えば、限定されないが、男性であること、年齢、高血圧、脂質障害、糖尿病である。アテローム動脈硬化症の危険因子は、同時に、アテローム動脈硬化症の合併症、即ち、血栓塞栓性障害の危険因子である。
同様に、心房細動は血栓塞栓性障害と関連付けられることが多い。心房細動およびそれに続く血栓塞栓性障害の危険因子は、循環器疾患、リウマチ性心疾患、非リウマチ性僧帽弁疾患、高血圧性循環器疾患、慢性肺疾患、ならびに多岐に亘る様々な心臓の異常および甲状腺中毒症である。
糖尿病はアテローム動脈硬化症および血栓塞栓性障害と関連付けられることが多い。よく見られる2型のものの危険因子は、例えば、限定されないが、家族暦、肥満、運動不足、人種/民族性、空腹時血糖または糖負荷試験における異常の病歴、妊娠糖尿病の病歴もしくは「ビッグ・ベイビー」の分娩暦、高血圧、低HDLコレステロール、および多嚢胞性卵巣症候群である。
先天性血栓素因の危険因子は、例えば、血液凝固因子の機能獲得型変異、または抗凝固もしくは線維素溶解性経路の機能欠失型変異である。
血栓症は様々なタイプの腫瘍、例えば、膵臓癌、乳癌、脳腫瘍、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、消化器悪性腫瘍、およびホジキン病または非ホジキンリンパ腫と関連する。近年の研究により、血栓症を伴う患者の頻度が一般集団において特定のタイプの癌の頻度を反映することが示唆された(Levitan, N.ら、Medicine (Baltimore), 78(5):285−291 (1999);Levine M.ら、N. Engl. J. Med., 334(11):677−681 (1996);Blom, J.W.ら、JAMA, 293(6):715−722 (2005))。即ち、男性における血栓症を伴う最も多い癌は前立腺癌、結腸直腸癌、脳腫瘍および肺癌であり、女性においては、乳癌、卵巣癌、および肺癌である。癌患者において見られる静脈血栓塞栓形成(VTE)速度は著しく高い。異なるタイプの腫瘍における様々なVTE速度は、患者集団の選択と関連している可能性が最も高い。血栓症のリスクを有する癌患者は、以下の危険因子のいずれかまたは全てを有する可能性がある:(i)癌のステージ(即ち、転移の存在)、(ii)中心静脈カテーテル法を行っていること、(iii)外科手術および化学療法を含む抗癌療法、(iv)ホルモン類および抗血管新生薬。故に、血栓塞栓性障害を予防するために進行した癌患者にヘパリンまたは低分子ヘパリンを投与することは臨床現場で一般的に行われることである。多くの低分子量ヘパリン製剤がこの目的のためにFDAに認可されている。
医療的な癌患者においてVTEの予防を考慮する際には3つの主要な臨床的状況が存在する:(i)患者が長期間病臥中であること;(ii)外来患者が化学療法または放射線療法を受けていること;(iii)患者が中心静脈カテーテルを留置されていること。未分画ヘパリン(UFH)および低分子量ヘパリン(LMWH)は、外科手術を受けている患者における有効な抗血栓剤である(Mismetti, P.ら、British Journal of Surgery, 88:913−930 (2001))。
A.インビトロアッセイ
本発明の化合物の、血液凝固第XIa、VIIa、IXa、Xa、XIIa因子、血漿カリクレインまたはトロンビンの阻害剤としての有効性は、その各々と関連する精製セリンプロテアーゼおよび適当な合成基質を用いて測定することができる。関連するセリンプロテアーゼによる化学発光基質または蛍光基質の加水分解速度は、本発明の化合物の有無の下で測定された。基質が加水分解されることでpNA(パラニトロアニリン)が放出され、それを吸光度(405nm)の増加を測定することにより分光光度的にモニター観察するか、あるいは、放出されるAMC(アミノメチルクマリン)を、380nmの励起に伴う460nmの発光の増加を測定することにより分光蛍光分析的にモニター観察した。阻害剤の存在下における吸光度または蛍光の変化率の減少は酵素の阻害を意味する。かかる方法は当業者に周知のものである。このアッセイの結果は、阻害定数Kiとして表される。
第XIa因子の測定は、pH7.4における50mM HEPESバッファー(145mM NaCl、5mM KCl、および0.1%PEG8000(ポリエチレングリコール(JT BakerまたはFisher Scientific)含有)中で行われた。測定は、最終濃度25−200pM(Haematologic Technologies)の精製ヒト第XIa因子および0.0002−0.001Mの濃度の合成基質S−2366(pyroGlu−Pro−Arg−pNA;ChromogenixまたはAnaSpec)を用いて行われた。
第VIIa因子の測定は、0.005M塩化カルシウム、0.15M塩化ナトリウム、0.05M HEPESバッファー(0.1%PEG 8000含有、pH7.5)中で行った。測定は、最終濃度0.5−10nMの精製ヒト第VIIa因子(Haematologic Technologies)または組み換えヒト第VIIa因子(Novo Nordisk)、10−40nMの濃度の組み換え可溶性組織因子、および0.001−0.0075Mの濃度の合成基質H−D−Ile−Pro−Arg−pNA(S−2288;ChromogenixまたはBMPM−2;AnaSpec)を用いて行われた。
第IXa因子の測定は、0.005M塩化カルシウム、0.1M塩化ナトリウム、0.0000001Mレフルダン(Berlex)、0.05M TRIS塩基および0.5%PEG 8000(pH7.4)中で行われた。レフルダンは、市販のヒト第IXa因子製品中の少量のトロンビンを阻害するために加えられた。測定は、最終濃度20−100nMの精製ヒト第IXa因子(Haematologic Technologies)および0.0004−0.0005Mの濃度の合成基質PCIXA2100−B(CenterChem)またはPefafluor IXa 3688(H-D-Leu-Ph’Gly-Arg-AMC; CenterChem)を用いて行われた。
第Xa因子の測定は、0.1Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5、0.2M塩化ナトリウムおよび0.5%PEG8000含有)中で行った。測定は、最終濃度150−1000pMの精製ヒト第Xa因子(Haematologic Technologies)および0.0002−0.00035Mの濃度の合成基質S−2222(Bz-Ile-Glu(gamma-OMe, 50%)-Gly-Arg-pNA;Chromogenix)を用いて行われた。
第XIIa因子の測定は、0.05M HEPESバッファー(pH7.4、0.145M NaCl、0.005M KCl、および0.1%PEG8000含有)中で行われた。測定は、最終濃度4nMの精製ヒト第XIIa因子(American Diagnostica)および0.00015Mの濃度の合成基質SPECTROZYME(登録商標)#312(K-D-CHT-Gly-L-Arg-pNA.2AcOH;American Diagnostica)を用いて行われた。
血漿カリクレインの測定は、0.1Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5、0.1−0.2M塩化ナトリウムおよび0.5%PEG 8000含有)中で行われた。測定は、最終濃度200pMの精製ヒト血漿カリクレイン(Enzyme Research Laboratories)および0.00008−0.0004Mの濃度の合成基質S-2302(H-(D)-Pro-Phe-Arg-pNA;Chromogenix)を用いて行われた。
トロンビンの測定は、0.1Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.5、0.2M塩化ナトリウムおよび0.5%PEG 8000含有)中で行われた。測定は、最終アッセイ濃度200−250pMの精製ヒトアルファトロンビン(Haematologic Technologies or Enzyme Research Laboratories)および0.0002−0.00026Mの濃度の合成基質S−2366(pyroGlu−Pro−Arg−pNA;ChromogenixまたはAnaSpec)を用いて行われた。
各プロテアーゼによる基質の加水分解のミカエリス定数Kmは、25℃または37℃で阻害剤の不存在の下で決定された。Ki値はプロテアーゼを阻害剤の存在下において基質と反応させることにより決定された。反応は20−180分間(時間はプロテアーゼに依存する)実施され、その速度(時間に対する吸光度または蛍光の変化率)を測定した。以下の関係をKi値の算出に用いた:
(Vmax*S)/(K+S);
(v−v)/v=I/(K(1+S/K))(結合部位が1個の場合の競合阻害剤について);または
/v=A+((B−A)/1+((IC50/(I))));および
=IC50/(1+S/K)(競合阻害剤について)
ここで、
は阻害剤の非存在下におけるコントロールの速度;
は阻害剤の存在下における速度;
maxは最大反応速度;
Iは阻害剤濃度;
Aは残存最小活性(通常は0に固定);
Bは残存最大活性(通常は1.0に固定);
nはヒル係数(予測される阻害剤結合部位の数および協同性の尺度);
IC50はアッセイ条件下において50%の阻害が得られる阻害剤濃度;
は酵素−阻害剤複合体の解離定数;
Sは基質濃度;
は基質のミカエリス定数である。
化合物の選択性は、該プロテアーゼのKi値と対象のプロテアーゼのKi値の比を取ることにより算出することができる(即ち、第XIa因子のプロテアーゼPに対する選択性=プロテアーゼPのKi/第XIa因子のKi)。選択性の比>20を有する化合物を選択的であると見做す。
本発明の化合物の、血液凝固の阻害剤としての、有効性は、標準的な凝固アッセイまたは改変した凝固アッセイを用いて測定することができる。阻害剤の存在下における血漿凝固時間の延長は抗血液凝固作用の指標となる。相対的血液凝固時間は、阻害剤存在下における血液凝固時間を、阻害剤非存在下における血液凝固時間で割ったものである。このアッセイの結果は、阻害剤が不在の際の血液凝固時間と比べて、凝固時間を、各々、1.5倍、または2倍に増大させるのに必要な阻害剤濃度であるIC1.5xまたはIC2xとして表される。
IC1.5xまたはIC2xは、IC1.5xまたはIC2xに及ぶ阻害剤濃度を用い、相対的血液凝固時間と阻害剤濃度のプロットの線形補間により求められる。
血液凝固時間は、クエン酸塩添加正常ヒト血漿および多くの実験動物(例えば、ラットまたはウサギ)から得た血漿を用いて測定される。化合物を10mM DMSOストックから始めて血漿に希釈する。DMSOの最終濃度は2%未満とする。結晶凝固アッセイは自動血液凝固測定装置(Sysmex、Dade−Behring、イリノイ)で行われる。同様に、血液凝固時間は本発明の化合物を投与した実験動物またはヒトから求めることができる。
活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)は、ACTIN(登録商標)(Dade−Behring、イリノイ)を用いてパッケージインサートの指示に従い測定される。血漿(0.05mL)を37℃で1分間加熱する。ACTIN(登録商標)(0.05mL)を該血漿に加え、さらに2〜5分間インキュベートする。塩化カルシウム(25mM、0.05mL)を反応混合物に加えて凝固を開始させる。血液凝固時間は、塩化カルシウムを添加した瞬間から血餅が検出されるまでの時間(秒)である。
プロトロンビン時間(PT)は、トロンボプラスチン(トロンボプラスチンCプラス、またはインノビン(Innovin)、Dade−Behring、イリノイ)を用いてパッケージインサートの指示に従い測定される。血漿(0.05mL)を37℃で1分間加熱する。トロンボプラスチン(0.1mL)を該血漿に加えて凝固を開始させる。血液凝固時間は、トロンボプラスチンを添加した瞬間から血餅が検出されるまでの時間(秒)である。
キモトリプシン測定は、145mM NaCl、5mM KCl、および0.1%PEG8000(ポリエチレングリコール;JT BakerまたはFisher Scientific)を含有する50mM HEPES緩衝液(pH7.4)中でなされた。測定は、精製されたヒトキモトリプシンを0.2−2nM(Calbiochem)の最終濃度で、そして合成基質S−2586(メトキシ−スクシニル−Arg−Pro−Tyr−pNA;Chromogenix)を0.0005−0.005Mの濃度で用いてなされた。
トリプシン測定は、0.2M塩化ナトリウムおよび0.5%PEG8000を含有する0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)中でなされた。測定は、精製されたヒトトリプシン(Sigma)を0.1−1nMの最終アッセイ濃度で、そして合成基質S−2222(Bz−Ile−Glu(ガンマ−OMe、50%)−Gly−Arg−pNA;Chromogenix)を0.0005−0.005Mの濃度で用いてなされた。
下記に示される具体的な実施例の化合物を上記される第XIa因子アッセイにて試験し、第XIa因子阻害活性を有することが判明した。10μM(10000nM)の一連の第XIa因子阻害活性(Ki値)が観察された。
下記に示される具体的な実施例の化合物を上記される血漿カリクレインアッセイにて試験し、いくつかの実施例の化合物は第XIa因子と血漿カリクレイン阻害活性の両方を有した。これらの実施例では、血漿カリクレイン阻害活性は10μM(10000nM)の(Ki値)として観察され、その阻害活性が報告されている。
下記に示される具体的な実施例の化合物を上記される血漿カリクレインアッセイにて試験し、いくつかの実施例の化合物は第XIa因子と血漿カリクレイン阻害活性の両方を有した。これらの実施例では、血漿カリクレイン阻害活性は10μM(10000nM)のKi値として観察され、その阻害活性が報告されている。
本発明の化合物は、WO2014/022767A1の式(X)び化合物(ここで、環Bはその炭素原子を通して巨大環に結合したピラゾールである)と比べて、予期せぬFXIa阻害活性を示す。例えば、WO2014/022767は、319頁において、次の構造式:
Figure 0006419836
を有し、第XIa因子のKi値が1317nMである(表1、89頁)、実施例221の化合物を開示する。対照的に、本発明の化合物の第XIa因子のKi値は、各実施例の終わりに示されるように、20nMよりも小さい。これらのデータは、本明細書に示される化合物、例えば、式(I)、(II)、(III)、(Ia)、(IIa)、(IIIa)、(IV)および(V)の化合物が、意外にも、第XIa因子を阻害するのに有利であることを示すものである。
B.インビボアッセイ
本発明の化合物の抗血栓剤としての有効性は、関連するインビボ血栓症モデル(インビボ電気誘発頸動脈血栓症モデルおよびインビボウサギ動静脈シャント血栓症モデルを含む)を用いて測定された。
a.インビボ電気誘発頸動脈血栓症(ECAT)モデル
Wongら(J. Pharmacol. Exp. Ther., 295:212−218 (2000))により記載されるウサギECATモデルを本研究に用いることができる。ニュージーランドホワイトウサギをケタミン(50mg/kg+50mg/kg/h IM)およびキシラジン(10mg/kg+10mg/kg/h IM)で麻酔処理に付した。これらの麻酔は必要に応じて補填した。血流をモニター観察するため、電磁血流プローブを単離した頸動脈のセグメント上に置いた。試験薬またはベヒクルを血栓症の誘起前または誘起後に投与した(静脈内、腹腔内、皮下、または経口)。血栓症誘起前の薬剤投与は試験薬の血栓形成リスクの予防および低減能をモデル化するために用いられ、誘起後の投与は既存の血栓性疾患の治療能をモデル化するために用いられた。血栓形成は頸動脈を外部からステンレススチールの複極式電極により4mAで3分間電気刺激することにより誘発した。血栓誘発閉塞をモニターするため、頸動脈血流を90分間継続的に測定した。90分間の総頸動脈血流を台形公式により算出した。次いで、90分間の総頚動脈血流を対照の総頸動脈血流のパーセントに変換することにより90分間の平均頸動脈血流を求めたが、これは対照の血流が90分間継続して維持された場合の結果である。化合物のED50(90分間の平均頸動脈血流を対照の50%増加させる投与量)をヒルのシグモイド型Emax方程式を用いた非線形最小二乗回帰プログラムにより推定した(DeltaGraph; SPSS Inc., シカゴ, IL)。
b.インビボウサギ動静脈(AV)シャント血栓症モデル
Wongら(Wong, P.C.ら、J. Pharmacol. Exp. Ther., 292:351−357 (2000))により記載されるウサギAVシャントモデルをこの研究に用いることができる。オスニュージーランドホワイトウサギをケタミン(50mg/kg+50mg/kg/h IM)およびキシラジン(10mg/kg+10mg/kg/h IM)で麻酔処理に付した。これらの麻酔は必要に応じて補填した。大腿動脈、頸静脈および大腿静脈を単離し、カテーテル処置した。生理食塩水を満たしたAVシャント装置を大腿動脈および大腿静脈カニューレに連結した。AVシャント装置はタイゴンチューブ(長さ=8cm;内径=7.9mm)の外部部品およびチューブ(長さ=2.5cm;内径=4.8mm)の内部部品から構成される。AVシャントはまた、8cmの長さの2−0絹糸(Ethicon, サマービル、 NJ)を含む。血流は大腿動脈からAVシャントを介して大腿静脈に流れる。血流を絹糸に曝すことにより、著しい血栓の形成が誘発される。40分後、該シャントを取り外し、血栓で覆われた絹糸の重量を測定する。試験薬またはベヒクルはAVシャント開口前または開口後に投与される(静脈内、腹腔内、皮下、または経口)。血栓形成の阻害パーセントは各投与群について決定される。ID50値(血栓形成の50%阻害が得られる投与量)は、ヒルのシグモイド型Emax方程式を用いた非線形最小二乗回帰プログラムにより推定される(DeltaGraph; SPSS Inc., シカゴ, IL)。
これらの化合物の抗炎症効果は、C1−エステラーゼインヒビター欠損マウスを用いたエバンスブルー色素の血管外漏出アッセイにより立証することができる。このモデルでは、マウスに本発明の化合物を投与し、エバンスブルー色素を尾静脈投与し、エバンスブルー色素の血管外漏出を組織抽出液の分光光度的解析により測定する。
本発明の化合物の全身性炎症反応症候群(例えば、オンポンプ心血管治療で見られる)の軽減または予防能は、インビトロ灌流システム、またはイヌおよびヒヒを含む大きな動物におけるオンポンプ外科手術法により測定することができる。本発明の化合物による利益を評価するリードアウトは、例えば、血小板損失の軽減、血小板/白血球細胞複合体の減少、血漿中の好中球エラスターゼレベルの減少、補体因子活性化の低減、ならびに接触活性化タンパク質(血漿カリクレイン、第XII因子、第XI因子、高分子量キニノーゲン、C1−エステラーゼインヒビター)の活性化および/または消費の減少である。
本発明の化合物はまた、別のセリンプロテアーゼ、特にヒトトロンビン、ヒト血漿カリクレインおよびヒトプラスミンの阻害剤としても有用である可能性がある。それらの阻害作用のため、これらの化合物は生理的反応、例えば、血液凝固、線維素溶解、血圧の制御および炎症、ならびに上記の種類の酵素により触媒される創傷治癒の予防または治療に用いられる。特に、該化合物は上記のセリンプロテアーゼのトロンビン活性の上昇に起因する疾患、例えば、心筋梗塞の治療薬として、ならびに診断および他の商用目的のために血液を血漿に加工する際の抗凝固剤としての有用性を有する。
V.医薬組成物、製剤および合剤
本発明の化合物は、錠剤、カプセル剤(それぞれ、徐放性製剤または放出遅延製剤を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁液、シロップ剤および乳剤といった経口投与剤形で投与することができる。それらはまた、静脈内(ボーラスまたは点滴)、腹腔内、皮下、または筋肉内剤形の全て製剤学分野の当業者に周知である投与剤形を用いて投与することができる。それらはそれ自体のみで投与されてもよいが、通常、投与経路および標準的な製剤学的基準に基づき選択される医薬的担体と共に投与されるであろう。
「医薬組成物」なる語は、本発明の化合物を少なくとも1つのさらなる医薬的に許容される担体と組み合わせて含む組成物を意味する。「医薬的に許容される担体」は、投与経路および投与剤形の性質に依存する、哺乳類、特にヒトへの生理活性薬剤の送達の分野で一般的に許容される媒体、例えば、佐剤、希釈剤などの賦形剤もしくはベヒクル、保存料、増量剤、流動性制御剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、甘味料、香料、芳香剤、抗菌剤、抗真菌剤、滑沢剤および分散剤を意味する。医薬的に許容される担体は、当業者に周知の数多くの因子に従い製剤化される。これらは、例えば、限定されないが、製剤化される活性薬剤の種類および性質;薬剤を含む組成物が投与される対象;該組成物の意図される投与経路;目標の治療指標である。医薬的に許容される担体は水性および非水性の液体媒体、ならびに様々な固形および半固形の投与剤形を含む。かかる担体は活性成分に加えて数多くの異なる成分および添加剤を含み得、かかるさらなる成分は、当業者に周知の様々な理由、例えば、活性薬剤の安定化、結合剤などの理由で該生成物剤に含まれる。適切な医薬的に許容される担体およびそれらの選択に関与する因子に関する記述は、容易に入手できる様々な情報源、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 18th Edition (1990)に見られる。
本発明の化合物の用量レジメンは、当然のことながら、特定の薬剤の薬物動態学的性質ならびにその投与方法および投与経路;レシピエントの種、年齢、性別、健康状態、医学的状態、および体重;症状の性質および度合い;現在行われている治療の種類;治療頻度;投与経路、患者の腎機能および肝機能、ならびに目的とする効果といった周知の因子に依存して異なる。医師または獣医師は血栓塞栓性障害を予防、対抗、またはその進行を停止させるために必要な薬剤の有効量を決定、処方することができる。
一般的な指標として、各活性成分の1日あたりの経口投与量は、指示された効果に用いる場合、1日あたり約0.001から約1000mg/kg体重、好ましくは約0.01から約100mg/kg体重、最も好ましくは約0.1から約20mg/kg/日の範囲にある。静脈内投与の場合、もっとも好ましい用量は持続静注において約0.001から約10mg/kg/分の範囲にある。本発明の化合物は1日あたり単回投与でもよく、あるいは、1日あたりの総用量を1日2、3、または4回に分割した用量で投与してもよい。
本発明の化合物はまた、非経口投与(例えば、静脈内、動脈内、筋肉内もしくは皮下)で投与されてもよい。静脈内または動脈内投与される場合、投与量は連続的または断続的に投与されてもよい。さらに、製剤は、活性薬理成分を徐放するために筋肉内または皮下送達用に開発されてもよい。一の実施態様において、医薬組成物は固形製剤、例えば、噴霧乾燥組成物であり、そのままで用いられてもよく、あるいは医師または患者が使用前に溶媒および/または希釈剤を加えてもよい。
本発明の化合物は、適切な経鼻用ベヒクルを局所的に用いた経鼻投与剤形、または経皮パッチを用いた経皮経路で投与することができる。経皮送達システムの剤形で投与される場合、用量の投与は、当然のことながら、用量レジメンを通して断続的ではなく連続的なものとなろう。
該化合物は、典型的には、意図される投与剤形、例えば、経口錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、およびシロップ剤などに基づき、一般的な製剤学的基準に一致して適切に選択される適切な医薬的希釈剤、賦形剤または担体(本明細書中では医薬的担体と総称する)との混合物において投与される。
例えば、錠剤またはカプセル剤の剤形における経口投与では、活性薬剤成分は経口用の無毒な医薬的に許容される不活性な担体、例えば、ラクトース、デンプン、スクロース、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトールなどと組み合わせて投与することができ;液剤の剤形の経口投与では、経口薬剤成分は任意の経口用の無毒な医薬的に許容される不活性な担体、例えば、エタノール、グリセロール、水などと組み合わせて投与することができる。さらに、望ましいまたは必要な場合、適切な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、および着色料もまた、混合物に組み込まれてもよい。適切な結合剤は、例えば、デンプン、ゼラチン、グルコースもしくはベータ−ラクトースといった天然糖、トウモロコシ甘味料、天然もしくは合成ゴム(アカシア粘液、トラガカントもしくはアルギン酸ナトリウムなど)、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどである。これらの投与剤形に用いられる滑沢剤は、例えば、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどである。崩壊剤は、例えば、限定されないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどである。
本発明の化合物はまた、小単ラメラ小胞、大単ラメラ小胞、および多重膜小胞といったリポソーム送達システムの剤形において投与することができる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミン、またはホスファチジルコリンといった様々なリン脂質から調製することができる。
本発明の化合物はまた、標的指向化が可能な薬剤単体としての可溶性ポリマーと組み合わせて投与されてもよい。かかるポリマーは、例えば、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、またはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシド−ポリリジンである。さらに、本発明の化合物は、薬剤の放出制御の達成に有用な種類の生物分解性ポリマー類、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸およびポリグリコール酸の共重合体、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアシレート、およびヒドロゲルの架橋または両親媒性ブロック共重合体と組み合わせて投与されてもよい。固溶体は固体分散体とも称される。ある実施態様において、本明細書に記載の化合物を噴霧乾燥分散体(SDD)として処方する。SDDはポリマーマトリックス中の薬物の単相非晶質分子分散体である。それは薬物およびポリマーを溶媒(例えば、アセトン、メタノール等)に溶解させ、該溶液を噴霧乾燥させることにより調製される固溶体である。溶滴から溶媒が速やかに蒸発し、ポリマーと薬物の混合物が固化し、薬物が非晶質分子分散体として非晶質形態にてトラップされる。
投与に適した投与剤形(医薬組成物)は、用量単位当たり約1ミリグラムから約1000ミリグラムの活性成分を含んでいてもよい。これらの医薬組成物において、活性成分は、一般的に、該医薬組成物の総重量の約0.1−95重量%の量において存在するであろう。
ゼラチンカプセルは活性成分および粉末の担体、例えば、ラクトース、デンプン、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などを含んでいてもよい。同様の希釈剤が圧縮錠剤の製造に用いることができる。錠剤およびカプセル剤は共に、長時間に亘り薬剤の継続的な放出を提供する徐放性製剤として製造されてもよい。圧縮錠剤は、任意の不快な味をマスクするために糖衣またはフィルムコーティングされてもよく、あるいは、胃腸管における選択的な崩壊のために腸溶性コーティングが施されてもよい。
経口投与用の液剤の剤形は患者の服薬の向上のため、着色料および香料を含んでもよい。
一般的に、水、適切な油脂、生理食塩水、デキストロース(グルコース)水溶液、および関連する糖の溶液、ならびにプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなどのグリコール類は、非経口溶液の適切な担体である。非経口投与用の溶液は、活性成分の水溶性の塩、適切な安定化剤、および必要な場合、緩衝物質を含んでいてもよい。亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、またはアスコルビン酸は、単独または組み合わせにおいて、適切な安定化剤である。クエン酸およびその塩、ならびにEDTAナトリウムも用いられる。さらに、非経口溶液は、塩化ベンザルコニウム、メチル−またはプロピルパラベン、およびクロロブタノールなどの防腐剤を含んでいてもよい。
適切な医薬的担体は、この分野のスタンダードなテキストであるRemington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Companyに記載される。
本発明の化合物が別の抗凝固剤と組み合わされる場合、例えば、日用量は患者の体重1kgあたり約0.1から約100ミリグラムの本発明の化合物および約0.1から約100ミリグラムの別の抗凝固剤となろう。経口投与錠剤の場合、一般的に、本発明の化合物は約5から約300ミリグラム/投与単位、第2の抗凝固剤は約1から約500ミリグラム/投与単位で存在する。
本発明の化合物が抗血小板薬と組み合わせて投与される場合、一般的な指標として、典型的には日用量は患者の体重1キログラムあたり約0.01から約300ミリグラムの本発明の化合物および約50から約150ミリグラムの抗血小板薬、好ましくは約0.1から約4ミリグラムの本発明の化合物および約1から約3ミリグラムの抗血小板薬となろう。
本発明の化合物が血栓溶解剤と組み合わせて投与される場合、典型的には、日用量は、患者の体重1キログラムあたり約0.1から約100ミリグラムの本発明の化合物になり、血栓溶解剤に関しては、本発明の化合物と組み合わされる場合、単独で投与される場合の通常の用量を約50−80%減らしてもよい。
特に単一投与単位として提供される場合、組み合わされた活性成分間の化学的相互作用が起こる可能性がある。このため、本発明の化合物および第2の治療薬が単一の投与単位に組み合わされる場合、それらは、活性成分が単一の投与単位に組み合わされるが、活性成分間の物理的接触は最小限に抑えられる(即ち、軽減される)ように単一投与単位に製剤化される。例えば、1つの活性成分が腸溶性コーティングされてもよい。1つの活性成分を腸溶性コーティングすることにより、組み合わされた活性成分間の物理的接触が最小限になるだけでなく、これらの成分の1つは胃で放出されずに小腸で放出されるようになり、これらの成分の1つを胃腸管内において放出制御することが可能となる。活性成分の1つは、胃腸管内を通し持続放出に作用し、組み合わされた活性成分の物理的接触を最小限にするようにも働く物質によりコーティングされてもよい。さらに、持続放出成分は、該成分の放出が小腸でのみ起こるようにさらに腸溶性コーティングされてもよい。さらなる別のアプローチは、1つの成分を持続および/または腸放出ポリマーでコーティングし、活性成分をさらに分離するため、他の成分を低粘度グレードのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)もしくは当業者に周知の別の物質などのポリマーでコーティングした組み合わせ産物の製剤に関連する。該ポリマーコーティングは、他の成分との相互作用に対するさらなるバリアーとして機能する。
本発明の組み合わせ製剤における成分間の接触を最小限にするためのこれらのならびに別の方法は、単一投与剤形で投与されるか、または別々の剤形だが同時に同じ方法で投与されるかにかかわらず、本開示に触れた当業者には容易に明らかとなろう。
別の実施態様において、本発明は、カリウムチャネル開口薬、カリウムチャネル遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、Na/H交換輸送体阻害剤、抗不整脈薬、抗アテローム硬化薬、抗凝固剤、抗血栓剤、血栓溶解促進剤、フィブリノーゲンアンタゴニスト、利尿薬、降圧剤、ATPase阻害剤、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、ホスホジエステラーゼ阻害剤、抗糖尿病薬、抗炎症薬、抗酸化剤、血管新生モジュレーター、骨粗鬆症治療薬、ホルモン補充療法、ホルモン受容体モジュレーター、経口避妊薬、抗肥満薬、抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬、抗増殖薬、抗腫瘍薬、抗潰瘍薬および胃食道逆流症治療薬、成長ホルモン剤および/または成長ホルモン分泌促進薬、甲状腺ホルモン模倣薬、感染症治療薬、抗ウィルス薬、抗菌薬、抗真菌薬、コレステロール/脂質低下薬および脂質プロフィール療法、ならびに虚血プレコンディショニングおよび/または心筋収縮不全を模倣する薬剤、またはそれらの組み合わせから選択されるさらなる治療薬を含む医薬組成物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、抗不整脈薬、降圧薬、抗凝固剤、抗血小板薬、トロンビン阻害剤、血栓溶解剤、線維素溶解薬、カルシウムチャネル遮断薬、カリウムチャネル遮断薬、コレステロール/脂質低下薬、またはそれらの組み合わせから選択されるさらなる治療薬を含む医薬組成物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、ワルファリン、未分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、合成5糖類、ヒルジン、アルガトロバン、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、スリンダク、インドメタシン、メフェナム酸塩、ジピリダモール、ドロキシカム、ジクロフェナク、スルフィンピラゾン、ピロキシカム、チクロピジン、クロピドグレル、チロフィバン、エプチフィバチド、アブシキシマブ、メラガトラン、キシメラガトラン、ジスルファトヒルジン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、改変型組織プラスミノーゲンアクチベーター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼ、およびストレプトキナーゼ、またはそれらの組み合わせから選択される治療薬を含む医薬組成物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、さらなる治療薬が、ACE阻害剤、AT−1受容体アンタゴニスト、ベータ−アドレナリン受容体アンタゴニスト、ETA受容体アンタゴニスト、デュアルETA/AT−1受容体アンタゴニスト、レニン阻害剤(アリスケリン)およびバソペプチダーゼ阻害剤から選択される降圧薬、IKur阻害剤から選択される抗不整脈薬、トロンビン阻害剤、アンチトロンビン−IIIアクチベーター、ヘパリン副因子アクチベーター、他の第XIa因子阻害剤、他のカリクレイン阻害剤、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター(PAI−1)アンタゴニスト、トロンビン活性化線溶阻害因子(TAFI)阻害剤、第VIIa因子阻害剤、第IXa因子阻害剤、および第Xa因子阻害剤から選択される抗凝固剤、またはGPIIb/IIIa遮断薬、GPIb/IX遮断薬、プロテアーゼ活性化受容体1(PAR−1)アンタゴニスト、プロテアーゼ活性化受容体4(PAR−4)アンタゴニスト、プロスタグランジンE2受容体EP3アンタゴニスト、コラーゲン受容体アンタゴニスト、ホスホジエステラーゼ−III阻害剤、P2Y受容体アンタゴニスト、P2Y12アンタゴニスト、トロンボキサン受容体アンタゴニスト、シクロオキシゲナーゼ−1阻害剤、およびアスピリンから選択される抗血小板薬、またはそれらの組み合わせから選択されるものである医薬組成物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、さらなる治療薬が、抗血小板薬またはその組み合わせである医薬組成物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、さらなる治療薬が、抗血小板薬クロピドグレルである医薬組成物を提供する。
本発明の化合物は単独で投与されてもよく、あるいは1つまたはそれ以上のさらなる治療薬と組み合わせて投与されてもよい。「組み合わせで投与される」または「組み合わせ療法」により、本発明の化合物および1つまたはそれ以上のさらなる治療薬が治療される哺乳類に併用されることを意味する。組み合わせで投与される場合、各成分は同時または時間差で任意の順序において異なる時点で投与されてもよい。故に、各成分は、別々であるが目的の治療効果が提供されるに十分に近接した時点において投与されてもよい。
本発明の化合物と組み合わせて投与することができる化合物は、例えば、限定されないが、抗凝固剤、抗トロンビン薬、抗血小板薬、線維素溶解促進薬、脂質低下薬、降圧薬、および抗虚血薬である。
本発明の化合物と組み合わせて用いられ得る他の抗凝固剤(または血液凝固阻害剤)は、例えば、ワルファリン、ヘパリン(未分画ヘパリンまたはいずれの市販の低分子量ヘパリン、例えば、LOVENOX(登録商標))、合成5糖類、直接作動性トロンビン阻害剤(ヒルジンおよびアルガトロバン)、ならびに他の第VIIa因子阻害剤、第IXa因子阻害剤、第Xa因子阻害剤(例えば、ARIXTRA(登録商標)、アピキサバン、リバロキサバン、LY−517717、DU−176b、DX−9065a、ならびにWO98/57951、WO03/026652、WO01/047919、およびWO00/076970で開示されるもの)、第XIa因子阻害剤、ならびに当業者に周知の活性化TAFI阻害剤およびPAI−1阻害剤である。
「抗血小板薬(または血小板阻害薬)」なる語は、本明細書中で用いられるように、例えば、血小板の凝集、接着または顆粒内容物分泌を阻害することにより血小板の機能を阻害する薬剤を意味する。かかる薬剤は、例えば、限定されないが、様々な周知の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)(アセトアミノフェン、アスピリン、コデイン、ジクロフェナク、ドロキシカム、フェンタニル、イブプロフェン、インドメタシン、ケトロラク、メフェナム酸塩、モルヒネ、ナプロキセン、フェナセチン、ピロキシカム、スフェンタニル、スルフィンピラゾン、スリンダク)およびその医薬的に許容される塩またはプロドラッグである。NSAIDの内、アスピリン(アセチルサリチル酸またはASA)およびピロキシカムが好ましい。他の適切な血小板阻害薬は、例えば、糖タンパク質IIb/IIIaアンタゴニスト(例えば、チロフィバン、エプチフィバチド、アブシキシマブ、およびインテグレリン)、トロンボキサン−A2−受容体アンタゴニスト(例えば、イフェトロバン)、トロンボキサンA−シンターゼ阻害剤、ホスホジエステラーゼ−III(PDE−III)阻害剤(例えば、ジピリダモール、シロスタゾール)、およびPDE−V阻害剤(例えば、シルデナフィル)、プロテアーゼ活性化受容体1(PAR−1)アンタゴニスト(例えば、E−5555、SCH−530348、SCH−203099、SCH−529153およびSCH−205831)、ならびにそれらの医薬的に許容される塩またはプロドラッグである。
本発明の化合物と、または本発明の化合物およびアスピリンと組み合わせて用いられ得る適切な抗血小板薬の例は、ADP(アデノシン二リン酸)受容体アンタゴニスト、好ましくはプリン受容体P2YおよびP2Y12のアンタゴニストであり、P2Y12含有より好ましい。好ましいP2Y12受容体アンタゴニストは、例えば、クロピドグレル、チクロピジン、プラスグレル、チカグレロール、およびCangrelor、ならびにそれらの医薬的に許容される塩またはプロドラッグである。使用に際しアスピリンに比べて胃腸管に対する影響が穏やかであることが知られているため、チクロピジンおよびクロピドグレルも好ましい化合物である。クロピドグレルがさらに好ましい薬剤である。
好ましい例は、本発明の化合物、アスピリン、および別の1つの抗血小板薬の3つを組み合わせたものである。好ましくは、抗血小板薬はクロピドグレルまたはプラスグレルであり、より好ましくは、クロピドグレルである。
「トロンビン阻害剤(または抗トロンビン薬)」なる語は、本明細書中で用いられるように、セリンプロテアーゼトロンビンの阻害剤を意味する。トロンビンを阻害することにより、様々なトロンビンを介したプロセス、例えば、トロンビンを介した血小板の活性化(即ち、例えば、血小板凝集および/またはセロトニンを含む血小板顆粒内容物の分泌)および/またはフィブリンの形成が妨害される。数多くのトロンビン阻害剤が当業者に周知であり、これらの阻害剤を本発明の化合物と組み合わせて用いられることが意図される。かかる阻害剤は、例えば、限定されないが、ボロアルギニン誘導体、ボロペプチド、ヘパリン、ヒルジン、アルガトロバン、ダビガトラン、AZD−0837、ならびにWO98/37075およびWO02/044145で開示されるもの、ならびにそれらの医薬的に許容される塩およびプロドラッグである。ボロアルギニン誘導体およびボロペプチドは、N−アセチルおよびボロン酸のペプチド誘導体、例えば、リシン、オルニチン、アルギニン、ホモアルギニンのC−末端のa−アミノボロン酸誘導体およびそれらの対応するイソチオウロニウムアナログを含む。「ヒルジン」なる語は、本明細書中で用いられるように、ジスルファトヒルジンといったヒルジンの適切な誘導体またはアナログ(本明細書中ではヒルログと呼ぶ)を含む。
「血栓溶解(または線維素溶解)薬(または血小板溶解薬もしくは線溶剤)」なる語は、本明細書中で用いられるように、血餅(血栓)を溶解する薬剤を意味する。かかる薬剤は、例えば、組織プラスミノーゲンアクチベーター(TPA、天然または組み換え)およびその修飾体、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、テネクテプラーゼ(TNK)、ラノテプラーゼ(nPA)、第VIIa因子阻害剤、トロンビン阻害剤、第IXa、XaおよびXIa因子阻害剤、PAI−I阻害剤(即ち、組織プラスミノーゲンアクチベーターインヒビターの失活剤)、活性化TAFIの阻害剤、アルファ−2−アンチプラスミン阻害剤、およびアニソイル化プラスミノーゲンストレプトキナーゼアクチベーター複合体、ならびにそれらの医薬的に許容される塩またはプロドラッグである。「アニストレプラーゼ」なる語は、本明細書中で用いられるように、例えば、欧州特許出願番号第028489号に開示されるアニソイル化プラスミノーゲンストレプトキナーゼアクチベーター複合体であり、その開示を引用により本明細書中に取り込む。用語「ウロキナーゼ」は、本明細書中で用いられるように、2本鎖および1本鎖のウロキナーゼを意味すると意図され、後者を本明細書中においてプロウロキナーゼと呼ぶ。
本発明の化合物と組み合わせて用いられ得る適切なコレステロール/脂質低下薬および脂質プロフィール治療薬の例は、例えば、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤(例えば、プラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、および他のスタチン類)、低密度リポタンパク質(LDL)受容体活性モジュレーター(例えば、HOE−402、PCSK9阻害剤)、胆汁酸捕捉剤(例えば、コレスチラミンおよびコレスチポル)、ニコチン酸またはその誘導体(例えば、NIASPAN(登録商標))、GPR109B(ニコチン酸受容体)モジュレーター、フェノフィブル酸誘導体(例えば、ゲムフィブロジル、クロフィブレート、フェノフィブレートおよびベザフィブレート)および他のペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(PPAR)アルファモジュレーター、PPARデルタモジュレーター(例えば、GW−501516)、PPARガンマモジュレーター(例えば、ロシグリタゾン)、PPARアルファ、PPARガンマおよびPPARデルタの様々な組み合わせの活性をモジュレートする複数の機能を有する化合物、プロブコールまたはその誘導体(例えば、AGI−1067)、コレステロール吸収阻害剤およびまたはニーマン・ピックC1様トランスポーター阻害剤(例えば、エゼチミベ)、コレステロールエステル転送タンパク阻害剤(例えば、CP−529414)、スクアレンシンターゼ阻害剤およびまたはスクアレンエポキシダーゼ阻害剤またはそれらの混合物、アシルCoA・コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)1阻害剤、ACAT2阻害剤、デュアルACAT1/2阻害剤、回腸胆汁酸輸送阻害剤(またはアピカルナトリウム共依存性胆汁酸輸送阻害剤)、ミクロソーマルトリグリセリド輸送タンパク阻害剤、肝臓X受容体(LXR)アルファモジュレーター、LXRベータモジュレーター、LXRデュアルアルファ/ベータモジュレーター、FXRモジュレーター、オメガ3脂肪酸(例えば、3−PUFA)、植物スタノールおよび/または植物スタノールの脂肪酸エステル(例えば、BENECOL(登録商標)マーガリンに用いられるシトスタノールエステル)、内皮リパーゼ阻害剤、およびコレステロールの逆転送を活性化するHDL機能模倣剤(例えば、アポAI誘導体またはアポAIペプチド模倣剤)である。
本発明の化合物はまた、可溶性グアニル酸シクラーゼ阻害剤、キマーゼ阻害剤、ROMK阻害剤、ACE阻害剤、ATII阻害剤、ATR阻害剤、NEP阻害剤、心不全を治療するための他の化合物と組み合わされ得る。
本発明の化合物はまた、例えば、トロンビン、第VIIa、IXa、Xa、XIa因子、および/または血漿カリクレインの阻害に関連する試験またはアッセイの品質基準またはコントロールとして、スタンダードまたはリファレンス化合物として有用である。かかる化合物は、市販のキット、例えば、トロンビン、第VIIa、IXa、Xa、XIa因子および/または血漿カリクレインに関わる薬学研究に用いるための市販のキットにおいて提供することができる。例えば、本発明の化合物は、その既知の活性を未知の活性を有する化合物と比較するアッセイにおけるリファレンスとして用いることができる。これにより、そのアッセイが正しく行われたことを実施者が確認し、特に、試験化合物がリファレンス化合物の誘導体である場合、比較の根拠が提供される。新たなアッセイまたはプロトコルを開発する場合、本発明の化合物はそれらの有効性の評価に用いることができる。
本発明の化合物はまた、トロンビン、第VIIa、IXa、Xa、XIa因子、および/または血漿カリクレインが関与する診断アッセイに用いられてもよい。例えば、未知のサンプルにおけるトロンビン、第VIIa、IXa、Xa、XIa、および/または血漿カリクレインの存在は、関連する発色性基質(例えば、第XIa因子の場合はS2366)、および適宜本発明の化合物の1つを一連の試験サンプル含有溶液に加えることにより決定することができる。pNAの産生が試験サンプルを含む溶液で観察されるが、本発明の化合物の存在下では観察されない場合、第XIa因子が存在したと結論される。
標的プロテアーゼに対し0.001μM以下のKi値を有し、他のプロテアーゼに対し0.1μM以上のKi値を有する本発明の非常に強力かつ選択的である化合物は、血清サンプルにおけるトロンビン、第VIIa、IXa、Xa、XIa因子、および/または血漿カリクレインの定量化に関する診断アッセイに用いることもできる。例えば、血清サンプル中の第XIa因子の量は、本発明の強力な第XIa因子阻害剤を用い、関連する発色性基質S2366の存在下においてプロテアーゼ活性を注意深く滴定することにより決定することができる。
本発明の化合物はまた、製造品も包含する。本明細書中で用いられるように、製造品は、例えば、限定されないが、キットおよびパッケージを包含すると意図される。本発明の製造品は、(a)第1の容器;(b)第1の容器内に位置する医薬組成物(ここで、該組成物は、本発明の化合物またはその医薬的に許容される塩を含む第1の治療薬を含む);(c)該医薬組成物が血栓塞栓性および/または炎症性障害(上と同義)の治療に用いることができる旨を記載したパッケージ挿入物を含む。別の実施態様において、該パッケージ挿入物には、該医薬組成物が第2の治療薬と組み合わせて(上と同義)、血栓塞栓性および/または炎症性障害の治療に用いることができる旨が記載される。該製造品はさらに、(d)第2の容器(ここで、構成要素(a)および(b)は第2の容器内に位置し、構成要素(c)は第2の容器内または容器外に位置する)を含んでいてもよい。第1および第2の容器内に位置するとは、各容器が該アイテムをその領域内に保持することを意味する。
第1の容器は、医薬組成物の保持に用いられる容器である。この容器は、製造、貯蔵、運搬、および/または個別/大量販売のためのものである。第1の容器は、ボトル、ジャー、バイアル、フラスコ、シリンジ、チューブ(例えば、クリーム製剤用のもの)、または医薬製剤の製造、保持、貯蔵、または流通に用いられる任意の別の容器を包含するものとする。
第2の容器は、第1の容器、および適宜パッケージ挿入物を保持するために用いられるものである。第2の容器の例は、例えば、限定されないが、箱(例えば、ダンボールまたはプラスチック)、木箱、紙箱(carton)、袋(例えば、紙またはプラスチックの袋)、ポーチ、および布袋(sack)である。パッケージ挿入物は、テープ、接着剤、ホッチキス、または他の付着方法により第1の容器に物理的に付着していてもよいか、または、第1の容器と物理的に付着する手段を用いることなく第2の容器内に置かれていてもよい。あるいは、パッケージ挿入物は第2の容器の外に位置していてもよい。第2の容器の外に位置する場合、パッケージ挿入物はテープ、接着剤、ホッチキス、または他の付着方法により物理的に付着していることが好ましい。あるいは、物理的に付着することなく第2の容器に近接または接触した状態であってもよい。
パッケージインサートは、第1の容器内に位置する医薬組成物に関連する情報が記載されたラベル、タグ、マーカーなどである。該情報は、通常、該製造品が販売される地域を管理する規制当局(例えば、アメリカ食品医薬品局)により決定されるであろう。好ましくは、パッケージインサートは、特に、該医薬組成物が認可された事柄の表示を記載したものである。パッケージ挿入物は、それ上またはそれ内に含まれる情報が識別可能な任意の材料で作られていてもよい。好ましくは、パッケージインサートは、それ上に目的の情報が形成される(例えば、印刷または貼り付ける)印刷可能な材料(例えば、紙、プラスチック、ダンボール、ホイール、紙またはプラスチック製のシール)である。
本発明の別の特徴は、発明を説明する目的で提供され、その限定を意図するものはない、以下の例示としての実施態様の記載から明らかとなろう。以下の実施例は、本明細書中で開示される方法を用いて製造、単離、および特徴付けられた。
VI.スキームを用いる一般的合成
本発明の化合物は、有機化学の分野の当業者に利用可能な多くの方法により合成され得る(Maffrand, J. P.ら、Heterocycles, 16(1):35-37(1981))。本発明の化合物を調製するための一般的合成スキームを以下に記載する。これらのスキームは例示であって、当該分野の当業者が本明細書に開示の化合物を調製するのに用いる可能性のある技法を限定するものではない。本発明の化合物を調製する別法は当業者に明らかである。また、その合成における種々の工程は、所望の化合物を製造するのに別の反応経路で実施されてもよい。
一般的スキームに記載の方法により調製される本発明の化合物の例を、後記する中間体および実施例のセクションに示す。ホモキラルな実施例の化合物の調製は当業者に公知の技法により実施されてもよい。例えば、ホモキラル化合物はラセミ生成物をキラル相プレパラティブHPLCで分離することで調製されてもよい。あるいはまた、実施例の化合物はエナンチオマーに富む生成物を得るのに既知の方法により調製されてもよい。これらは、以下に限定されないが、キラル補助官能基を、変形物質のジアステレオ選択性を調整するのに供するラセミ中間体に組み入れ、キラル補助基を切断してエナンチオに富む生成物を得ることを包含する。
本発明の化合物は、有機合成の分野における当業者に既知の多数の方法にて、調製され得る。本発明の化合物は、以下に記載の方法を、合成有機化学の分野にて既知の合成方法と一緒に用いて、あるいは該方法に当業者が認識しうる変形を加えることにより、合成され得る。好ましい方法は、限定されないが、後記される方法を包含する。その反応は、変換が行われるのに利用され、その変換に適する試薬および材料に適切な溶媒または混合溶媒において行われる。分子上に存在する官能基が提案される変換と整合性がなければならないことは有機合成の分野の当業者であれば理解するであろう。このことは、時に、本発明の所望の化合物を得るために、合成工程の順序を修飾するか、あるいは一の特定のプロセススキームを別のプロセススキームに優先して選択する、判断を要求するであろう。
この分野でのいずれかの合成経路を計画するにおいてもう一つ別の考慮すべき大きな要因が、本発明にて記載される化合物に存在する反応性官能基を保護するために用いる保護基の賢明な選択にあることも理解されよう。当業者に対して様々な選択肢を提供する信頼できるアカウントがグリーンらの文献である(Protective Groups in Organic Synthesis、第4版、Wiley-Interscience(2006))。
本発明の代表的化合物(環Aが6員のヘテロサイクル(例えば、ピリジン)である)は、中間体1h(その合成はスキーム1に記載される)より誘導され得る。ネギ(Negi)(Synthesis, 991 (1996))により記載される修飾操作に従って調製されたアルデヒド1aを(S)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドと、無水硫酸銅または炭酸セシウムの存在下、DCMなどの溶媒中で縮合させてスルフィンイミン1bを得る(Ellman, J.、J. Org. Chem,64:1278(1999))。クデュック(Kuduk)(Tetrahedron Letters, 45:6641(2004))により記載される修飾操作を用い、適宜置換されたグリニャール試薬、例えば臭化アリルマグネシウムをスルフィンイミン1bに加え、スルフィンアミド1cをジアステレオマーの混合物として得ることができ、それはその反応式の種々の段階で分離され得る。臭化アリルマグネシウムをスルフィンイミン1bに付加することについてのジアステレオ選択性は、スー(Xu)(Xu, M.H.、Organic Letters, 10 (6) : 1259 (2008))の修飾操作に従って、塩化インジウム(III)を利用することにより改善され得る。保護基の相互変換は2工程で達成され、1dを得ることができる。このクロロピリジンは、サメス(Sames)(Goikhman, R.ら、J. Am. Chem. Soc., 131 : 3042 (2009))により記載されるように、ホスフィンリガンドと、炭酸カリウムなどの塩基との存在下、DMFまたはDMAなどの溶媒中、Pd(OAc)などのPd(II)塩と一緒にマイクロ波反応容器中で加熱して4−ニトロピラゾールにカップリングさせることができる。そのニトロピラゾールを亜鉛/HOAc還元に供し、つづいて適宜置換されたカルボン酸でアミド化して1fを得る。次にグラブス第2世代ルテニウム触媒を用いる閉環メタセシスを介して大環状化を達成して1gを得る。得られたオレフィンを水素添加し、保護基を切断してアミン1hを得る。式1hの化合物は、スキーム2および3に従って、本発明における化合物に変換され得る。
Figure 0006419836
本発明の代表的化合物は、スキーム2に示されるように、調製され得る。アルデヒド2aより出発し、ビニルグリニャール試薬の添加に供し(アリルアルコール2bを生成する)、つづいて酸化してビニルケトン2cを得る。スキーム1からのアミンをミカエル付加に付し、つづいて2dでアシル化して化合物2eを得、それを塩基で環化してジヒドロピリドン2fを得る。
Figure 0006419836
位置化学的に別のピラゾール置換基を有する本発明の化合物は、スキーム3に示されるように合成され得る。Rが適切な保護基(例、トリメチルシリルエトキシメチル)である場合、3a3bに脱保護し、つづいて塩基性条件下にてハロゲン化アルキルでアルキル化するか、またはCu(OAc)などのCu(II)塩の存在下にてボロン酸と反応させることができる。大抵の場合、アルキル化が進めば、3cで示される生成物だけが得られる。限定された場合で、スキーム2で示される型の生成物が微量成分として形成される。
Figure 0006419836
本発明の代表的なピリダジノン化合物はスキーム4に示されるように調製され得る。ビダル(Vidal)(Chem. Eur. J., 3(10):1691(1997))によって記載される修飾操作を用いて、アミン1hをオキサジリジン4aと反応させてBoc保護のヒドラジン誘導体を得ることができる。ジクロロメタン中TFA、またはジオキサン中4M HClのいずれかを用いて脱保護し、ヒドラジン4bを得る。ヒドラジン4bを適宜置換されたヒドロキシフラノン4cとメタノール中高温で縮合させ、ピリダジノン4dを得る。適宜置換されたヒドロキシフラノン誘導体4cは、ヴァン・ニール(van Niel)(J. Med. Chem., 48:6004(2005))によって記載される修飾操作に従って、スチレン4fから2工程にて調製され得る。スチレン4fはTFA中にて四酢酸鉛で酸化され、対応するアセトアルデヒド誘導体を得、つづいてグリオキシル酸とモルホリンおよび塩酸の存在下高温で縮合させると、4cが得られるであろう。
Figure 0006419836
本発明の化合物(ここでRが−Fである)を調製するための中間体はスキーム5に従って調製され得る。オレフィン1gをフッ化水素処理に付し、4種もの異性体のアルキルフルオリド得ることができる。異性体を分離した後、アミン保護基の脱保護が、前にスキーム1に示されるようにTFAまたはHClのいずれかの作用で達成される。中間体5aは、スキーム2に記載される操作に従って、工夫して本発明の化合物に仕立て上げることができる。
Figure 0006419836
巨大環と結合したピリドンを有する本発明の化合物(6a)は、スキーム6に示されるように、化合物2fを、DMSO中のCuI、またはクメンヒドロペルオキシド/ピールマン(Pealman)触媒などの種々の酸化条件で酸化することにより合成され得る。
Figure 0006419836
あるいはまた、巨大環と結合したピリドンを有する本発明の化合物(6a)は、スキーム7に示されるように、合成され得る。1−エトキシプロパ−1−エンをマロニルジクロリドと反応させ、つづいてエタノールでクエンチさせて化合物7aを得、それをKOH/EtOHで7bに加水分解することができる。7bは高温で濃HSOに供されて7cを得ることができ、それを1hと反応させて7dを得ることができる。7dはそのトリフラート7eに変換することができ、種々のボロン酸とのスズキカップリング(Suzuki coupling)に付されて本発明の化合物6aが調製され得る。
Figure 0006419836
中間体1
1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
Figure 0006419836
1A. 1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オールの調製
Figure 0006419836
THF中1M臭化ビニルマグネシウム(24mL、24.0ミリモル)を含有する100mLの乾燥RBFに、Ar下、0℃で3−クロロ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(3.2g、18.13ミリモル)/THF(10mL)を滴下して加えた。反応物を1時間攪拌し、1N HClでpH2にクエンチさせた。混合物をEtO(3x)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オール(3.71g、100%)を淡黄色油として得た。H NMR(500MHz、CDCl) δ 7.34(ddd,J=8.9、8.1、5.8Hz,1H)、6.90(td,J=9.2、1.7Hz,1H)、6.23(dddt,J=17.2、10.4、5.8、1.2Hz,1H)、5.60(dd,J=7.6、6.7Hz,1H)、5.40−5.31(m,1H)、5.28(dt,J=10.2、1.2Hz,1H)、2.38(dt,J=8.3、1.9Hz,1H)
1B. 1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オール(3.7g、18.08ミリモル)の0℃でのアセトン(90mL)中溶液に、ジョーンズ(Jones)試薬(8.77ml、23.51ミリモル)を滴下して加えた。ジョーンズ試薬の添加が終了すると、その反応物をiPrOHでクエンチさせた。混合物を濃縮させた。残渣を水に懸濁させ、DCM(3x)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付して精製し、1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンを黄色油(3.45g、94%)として得、それを冷凍庫中で固化させた。H NMR(500MHz、CDCl) δ 7.48(ddd,J=9.0、8.0、5.5Hz,1H)、7.05−6.91(m,1H)、6.70(ddt,J=17.5、10.5、1.1Hz,1H)、6.29−6.11(m,2H)
中間体2
1−(3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
Figure 0006419836
1−(3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンは、3−クロロ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒドの代わりに、3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドを用いることにより、中間体1の調製に使用される操作と同様の方法を用いて調製された。H NMR(500MHz、CDCl) δ 7.64(ddd,J=8.0、7.4、0.8Hz,1H)、7.50(dd,J=8.5、0.6Hz,1H)、6.69(dd,J=17.6、10.7Hz,1H)、6.27(d,J=10.7Hz,1H)、6.01(dd,J=17.7、0.7Hz,1H)
中間体3
1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
Figure 0006419836
3A. 5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒドの調製
Figure 0006419836
セプタム栓で密封したバイアルに5−クロロ−2−フルオロベンズアルデヒド(1.0g、6.31ミリモル)、1H−1,2,3−トリアゾール(3.0g、43.4ミリモル)およびCsCO(2.260g、6.94ミリモル)を入れた。その粘度のある溶液を90℃で1時間加熱した。シリカゲルクロマトグラフィーに付して精製し、所望の生成物と、未反応のトリアゾール出発材料の混合物を得た。約5−10mLの水を添加して、生成物を沈殿させた。濾過し、真空下で乾燥させて5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒドを白色固体(0.52g、40%)として得た。MS(ESI) m/z:208.3(M+H)H NMR(500MHz、CDCl) δ 9.85(s,1H)、8.09(d,J=2.2Hz,1H)、7.97(d,J=1.1Hz,1H)、7.94(d,J=0.8Hz,1H)、7.73(dd,J=8.4、2.3Hz,1H)、7.49(d,J=8.3Hz,1H)
3B. 1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンは、5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒドを用いることにより、中間体1の調製に使用される操作と同様の方法を用いて調製された。MS(ESI) m/z:234.3(M+H)H NMR(500MHz、CDCl) δ 7.82−7.78(m,2H)、7.66−7.59(m,2H)、7.56−7.51(m,1H)、6.25(dd,J=17.6、10.7Hz,1H)、5.93(dd,J=17.3、0.6Hz,1H)、5.82(dd,J=10.7、0.6Hz,1H)
中間体4
1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
Figure 0006419836
4A. 2−アジド−5−クロロベンズアルデヒドの調製
5−クロロ−2−フルオロベンズアルデヒド(1.38g、8.70ミリモル)およびNaN(0.58g、8.92ミリモル)のDMF(4mL)中溶液を55℃で8時間攪拌し、次に室温に冷却した。反応混合物をEtOおよび水で希釈し、次にそれを1N HClでpH4の酸性にした。有機層を水(3x)で、つづいてブライン(3x)で洗浄し、次にMgSO上で乾燥させて濾過した。次に有機層を濃縮して1.47gの2−アジド−5−クロロベンズアルデヒド(93%)を淡黄色固体として得た。H NMR(400MHz、CDCl−d) δ 10.30(s,1H)、7.86(d,J=2.6Hz,1H)、7.58(dd,J=8.7、2.5Hz,1H)、7.24(d,J=8.6Hz,1H)
4B. 5−クロロ−2−(4−(トリブチルスタンニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒドの調製
2−アジド−5−クロロベンズアルデヒド(386mg、2.126ミリモル)およびトリブチルスタニルアセチレン(0.646mL、2.126ミリモル)のトルエン(5mL)中溶液を100℃で5時間加熱し、次に室温に冷却した。5時間後、反応混合物を濃縮して、順相クロマトグラフィーを用いて直ちに精製し、495mgの5−クロロ−2−(4−(トリブチルスタンニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒド(43%)を淡黄色油として得た。MS(ESI) m/z:498.1(M+H)
4C. 5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒドの調製
5−クロロ−2−(4−(トリブチルスタンニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒド(459mg、0.924ミリモル)のACN(5mL)中溶液に、NCS(185mg、1.386ミリモル)を添加し、次に反応物を60℃で15時間加熱した。15時間後、その反応混合物を濃縮し、順相クロマトグラフィーを用いて直ちに精製した、117mgの5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒド(52%)を白色固体として得た。MS(ESI) m/z:242.0(M+H、塩素同位体ピーク)
4D. 1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンは、3−クロロ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒドの代わりに、5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒドを用いることにより、中間体1の調製に使用される操作と同様の方法を用いて調製された。MS(ESI) m/z:268.3(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 7.71−7.66(m,1H)、7.62−7.52(m,2H)、7.44(d,J=8.4Hz,1H)、6.29(dd,J=17.6、10.6Hz,1H)、5.98−5.79(m,2H)
中間体5
(2−クロロ−2−オキソエチル)ホスホン酸ジエチルの調製
Figure 0006419836
2−(ジエトキシホスホリル)酢酸(0.1mL、0.622ミリモル)のCHCl(1mL)中溶液に、2M (CO)Cl/DCM(0.6mL、1.24ミリモル)を、つづいて1滴のDMFを添加した。反応物を室温で2.5時間攪拌し、真空下で濃縮して(2−クロロ−2−オキソエチル)ホスホン酸ジエチルを黄色油として得た。H NMR(500MHz、CDCl) δ 4.24(dq,J=8.4、7.1Hz,4H)、3.55−3.47(d,J=21.46Hz,2H)、1.42−1.38(t,J=7.4Hz,6H)
中間体6
(R)−2−メチルブタ−3−エン酸の調製
Figure 0006419836
6A. (R)−4−ベンジル−3−((R)−2−メチルブタ−3−エノイル)オキサゾリジン−2−オンの調製
2−メチルブタ−3−エン酸(5.59g、55.9ミリモル)およびNMM(6.14ml、55.9ミリモル)の0℃でのTHF(62mL)中溶液に、塩化ピバロイル(6.87ml、55.9ミリモル)を滴下して加えた。反応混合物を−78℃に冷却し、約2時間攪拌した。別個のフラスコ中、(R)−4−ベンジルオキサゾリジン−2−オン(8.25g、46.6ミリモル)の−78℃でのTHF(126mL)中溶液に、2.5M nBuLi/ヘキサン(20.49mL、51.2ミリモル)を滴下して加えた。35分後、この反応物をカニューレを介して最初の反応物に移した。その反応混合物を−78℃で2時間攪拌し、次に冷却浴を取り外し、反応物を飽和NHClでクエンチさせた。反応物を水で希釈し、EtOAc(3x)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色油(15g)を得た。シリカゲルクロマトグラフィーに付して精製し、(R)−4−ベンジル−3−((R)−2−メチルブタ−3−エノイル)オキサゾリジン−2−オン(6.59g、55%)を無色油として得た。MS(ESI) m/z:282.1(M+Na)H NMR(500MHz、CDCl) δ 7.36−7.19(m,5H)、6.03−5.93(m,1H)、5.23−5.10(m,2H)、4.69−4.63(m,1H)、4.51−4.43(m,1H)、4.23−4.15(m,2H)、3.29(dd,J=13.5、3.3Hz,1H)、2.79(dd,J=13.5、9.6Hz,1H)、1.35(d,J=6.9Hz,3H)ppm;他のジアステレオマーの(R)−4−ベンジル−3−((S)−2−メチルブタ−3−エノイル)オキサゾリジン−2−オン(4.6g、38%)も白色固体として得られた。MS(ESI) m/z:260.1(M+H)
6B. (R)−2−メチルブタ−3−エン酸の調製
(R)−4−ベンジル−3−((R)−2−メチルブタ−3−エノイル)オキサゾリジン−2−オン(6.05g、23.33ミリモル)の0℃でのTHF(146mL)中透明な無色溶液に、CHCl(3x)を加えた。水層を濃HCLでpHを約3の酸性にし、次にそれをEtOAc(3x)で抽出した。EtOAc層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮し、(R)−2−メチルブタ−3−エン酸(2.15g、92%)を無色油として得た。H NMR(500MHz、CDCl) δ 10.84(brs,1H)、5.94(ddd,J=17.4、10.1、7.4Hz,1H)、5.22−5.13(m,2H)、3.23−3.15(m,1H)、1.31(d,J=7.2Hz,3H)
中間体7
1−シクロプロピル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製
Figure 0006419836
DCE(66ml)を250mLのRBF中の4−ニトロ−1H−ピラゾール(1.5g、13.3ミリモル)、シクロプロピルボロン酸(2.28g、26.5ミリモル)、2,2’−ビピリジン(2.1g、13.3ミリモル)、およびNaCO(2.81g、26.5ミリモル)に加えた。それをAr(3x)でパージした。Cu(OAc)(2.41g、13.3ミリモル)を添加し、つづいてArでパージした。次に反応物をAr下で6時間加熱した。反応が終了したら、混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーに付して精製し、1−シクロプロピル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(0.965g、47.5%)を白色固体として得た。
中間体8
1−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製
Figure 0006419836
1−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールは、EtIをMeIの代わりに用いることにより、実施例1Dに記載の1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製に使用される操作と同様にして調製された。
中間体9
1−(2,2−ジフルオロエチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製
Figure 0006419836
1−(2,2−ジフルオロエチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾールは、MeIの代わりに2,2−ジフルオロエチルトリフルオロスルホナートを用いることにより、実施例1Dに記載の1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製に使用される操作と同様にして調製された。H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.24(s,1H)、8.13(s,1H)、6.34−5.97(m,1H)、4.52(td,J=13.5、4.1Hz,2H)
中間体10
4−ニトロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾールの調製
Figure 0006419836
4−ニトロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾールは、MeIの代わりに、1,1,1−トリフルオロ−3−ヨードプロパンを用いることにより、実施例1Dに記載の1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製に使用される操作と同様にして調製された。H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.30(s,1H)、8.16(s,1H)、4.77(q,J=8.1Hz,2H)
中間体11
4−ニトロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾールの調製
Figure 0006419836
4−ニトロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾールは、MeIの代わりに、SEM−Clを用いることにより、実施例1Dに記載の1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製に使用される操作と同様にして調製された。H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.30(s,1H)、8.10(s,1H)、5.45(s,2H)、3.63(dd,J=8.9、7.8Hz,3H)、0.98−0.90(m,3H)、0.02−0.02(m,10H)
中間体12
1−(6−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
Figure 0006419836
1−(6−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンは、3−クロロ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒドの代わりに、6−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロベンズアルデヒドを用いることにより、中間体1と類似する操作を用いて調製された。H NMR(500MHz、CDCl) δ 7.33−7.41(m,2H)、6.64(dd,J=17.6、10.2Hz,1H)、6.25(d,J=10.7Hz,1H)、6.07(d,J=17.6Hz,1H)
中間体13
1−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
Figure 0006419836
中間体13は、3−クロロ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒドから中間体1の合成について記載される方法を用いて、2−ブロモ−5−クロロベンズアルデヒドより調製され、1−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(1.4g、97%)を無色透明な油として得た。H NMR(500MHz、CDCl) δ 7.97(dd,J=8.5、1.4Hz,1H)、7.79−7.65(m,2H)、7.19−7.06(m,1H)、6.61−6.48(m,2H)
中間体14
1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製
Figure 0006419836
CsCO(14.41g、44.2ミリモル)を4−ニトロ−1H−ピラゾール(5.00g、44.2ミリモル)およびDMF(40mL)の溶液に懸濁させた。120℃で5分間加熱した後、固形2−クロロ−2,2−ジフルオロ酢酸ナトリウム(13.48g、88ミリモル)を20分間にわたって10回に等分して添加した。さらに10分間加熱した後、反応は完了した。その混合物を100mLの水を含有する分離漏斗に加え、EtO(2x50mL)で抽出した。有機層を合わせて濃縮した。順相クロマトグラフィーに付し、ヘキサン/EtOAcの勾配で溶出して精製し、1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(6.99g、42.9ミリモル、収率97%)を無色透明な油として得た。H NMR(500MHz、CDCl) δ 8.58(s,1H)、8.22(s,1H)、7.39−7.05(t,J=60Hz,1H)
中間体15
1−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製
Figure 0006419836
15A. 4−ニトロ−1−ビニル−1H−ピラゾールの調製
4−ニトロ−1H−ピラゾール(1g、8.84ミリモル)およびBTEAC(0.20g、0.884ミリモル)をDCE(5mL)および50%水性NaOH(3.5g、44.2ミリモル)を願有するバイアルに添加した。その反応物を80℃で6時間加熱した。該反応物を濾過し、濾液を真空下で濃縮乾固させ、残渣を順相クロマトグラフィー(ヘキサン−EtOAcの勾配)に付して精製した。4−ニトロ−1−ビニル−1H−ピラゾール(0.87g、収率71%)を白色固体として単離した。H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.31(s,1H)、8.16(s,1H)、7.02(dd,J=15.6、8.8Hz,1H)、5.80(dd,J=15.5、1.9Hz,1H)、5.17(dd,J=8.8、2.0Hz,1H)
15B. 1−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製
2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸トリメチルシリル(0.57mL、2.88ミリモル)を4−ニトロ−1−ビニル−1H−ピラゾール(0.2g、1.44ミリモル)およびNaF(6mg、0.144ミリモル)の安息香酸メチル(1mL)中混合物にゆっくりと(20分間にわたって)滴下し、該溶液を105℃に加熱した。添加終了後、反応は完了した。その混合物を室温に冷却し、直ちに順相クロマトグラフィー(ヘキサン−EtOAcの勾配)に供し、1−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(0.084g、収率30.9%)を黄色結晶固体として得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.26(s,1H)、8.12(s,1H)、4.18(dddd,J=10.4、8.4、6.2、2.3Hz,1H)、2.40−2.10(m,2H)
中間体16
1−(3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
Figure 0006419836
16A. 3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンズアルデヒドの調製
1−クロロ−4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンゼン(400mg、2.04ミリモル)の−78℃でのTHF(8mL)中溶液に、THF/ヘプタン/エチルベンゼン中のLDA(1.4mL、2.4ミリモル)を滴下して加えた。その同じ温度で攪拌を20分間続けた後、DMF(0.2mL、2.44ミリモル)を一度に加え、その同じ温度で攪拌を10分間続けた。HOAc(0.47mL、8.14ミリモル)を加え、つづけて水(30mL)を添加した。次に水層をEtOAcで抽出した。有機層を合わせ、MgSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を順相クロマトグラフィーに付して精製し、3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンズアルデヒド(120mg、21%)を無色透明な油として得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ 10.35(d,J=0.9Hz,1H)、7.63(dd,J=8.9、8.0Hz,1H)、7.07(dd,J=8.9、1.2Hz,1H)、6.87−6.39(t,J=72Hz,1H)
16B. 1−(3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
1−(3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンは、中間体1を3−クロロ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒドから合成するのに記載される方法を用い、3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンズアルデヒドから調製され、3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンズアルデヒド(0.04g、収率67%)を無色透明な油として得た。H NMR(500MHz、CDCl) δ 7.48(dd,J=8.9、8.1Hz,1H)、7.08−7.01(m,1H)、6.69−6.63(m,1H)、6.63−6.30(t,J=73Hz、1H)、6.18(d,J=10.5Hz,1H)、6.10(d,J=17.6Hz,1H)
中間体17
13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
17A. 13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの代わりに、4−ニトロ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール(中間体11)を用いることにより調製された。
17B. 13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、HClと直ちに処理され、13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンを得た。H NMR(500MHz、CDOD) δ 8.69−8.64(m,1H)、8.36−8.32(m,1H)、7.94−7.90(m,2H)、7.82−7.77(m,2H)、7.65(s,2H)、7.62−7.58(m,1H)、5.87−5.82(m,1H)、5.56−5.50(m,1H)、3.44−3.39(m,2H)、2.69−2.60(m,1H)、2.30−2.11(m,3H)、2.10−1.93(m,2H)、1.74−1.65(m,1H)、1.42−1.28(m,2H)、1.20−1.14(m,3H); MS(ESI) m/z:543.6(M+H);HPLC分析(方法A):RT=4.71分、純度=>99.5%
中間体18
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンを用いることにより、13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(中間体17)と同様の方法にて調製され、標記化合物(0.5mg、11%)を得た。MS(ESI) m/z:512.1(M+H)H NMR(500MHz、CDOD) δ 8.68−8.59(m,1H)、7.82(s,1H)、7.78−7.70(m,1H)、7.59−7.50(m,2H)、7.18−7.05(m,1H)、6.19−6.09(m,1H)、5.75−5.61(m,1H)、3.83−3.73(m,1H)、3.73−3.56(m,2H)、2.82−2.59(m,3H)、2.26−2.14(m,1H)、2.13−2.03(m,1H)、2.03−1.93(m,1H)、1.76−1.63(m,1H)、1.45−1.26(m,2H)、1.25−1.18(m,2H)、1.14(d,J=6.9Hz,5H);HPLC分析(方法A):RT=5.67分、純度=100%
中間体19
(9R,13S)−13−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
19A. 1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製
CsCO(14.41g、44.2ミリモル)を4−ニトロ−1H−ピラゾール(5.00g、44.2ミリモル)およびDMF(40mL)の溶液に懸濁させた。120℃で5分間加熱した後、固形の2−クロロ−2,2−ジフルオロ酢酸ナトリウム(13.48g、88ミリモル)を20分間にわたって10回に等分して添加した。さらに10分間加熱した後、反応は完了した。その混合物を100mLの水を含有する分離漏斗に加え、EtO(2x50mL)で抽出した。有機層を合わせて濃縮した。順相クロマトグラフィーに付し、ヘキサン/EtOAcの勾配で溶出して精製し、1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(6.99g、42.9ミリモル、収率97%)を無色透明な油として得た。H NMR(500MHz、CDCl) δ 8.58(s,1H)、8.22(s,1H)、7.39−7.05(t,J=60Hz,1H)
19B. (S)−(1−(4−(1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチルの調製
をフラッシュした500mLのRBFに、(S)−(1−(4−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(実施例1Cにて記載されるように調製)(10g、35.4ミリモル)、1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(中間体14)(6.34g、38.9ミリモル)およびジオキサン(100mL)を添加した。その溶液にNを5分間吹き込み、Pd(OAc)(0.40g、1.7ミリモル)、ジ(アダマンタン−1−イル)(ブチル)ホスフィン(1.27g、3.5ミリモル)、KCO(14.7g、106ミリモル)およびPvOH(1.08g、10.61ミリモル)を添加した。その反応混合物にNを5分間吹き込んだ。それを100℃で3時間加熱した。水(200mL)を添加した。次に反応混合物をEtOAc(2x200mL)で抽出した。有機抽出液を合わせ、水(200mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。順相クロマトグラフィーに付し、ヘキサン/EtOAcの勾配で溶出して精製し、(S)−(1−(4−(1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(12.91g、31.5ミリモル、収率89%)を黄色がかった油として得た。MS(ESI) m/z:410.4[M+H]H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.80(dd,J=5.1、0.7Hz,1H)、8.36(s,1H)、7.34(s,1H)、7.31(dd,J=5.1、1.5Hz,1H)、7.27−6.91(t,J=58Hz,1H)、5.79−5.63(m,1H)、5.16−5.03(m,2H)、4.92(d,J=5.9Hz,1H)、2.67(t,J=6.4Hz,2H)、1.46(brs,9H)
19C. (S)−(1−(4−(4−アミノ−1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチルの調製
100mLの三ツ口RBFに、(S)−(1−(4−(1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.78g、1.90ミリモル)のMeOH(12mL)中溶液、およびNHCl(1.02g、19ミリモル)の水(3mL)中溶液を添加した。その溶液にFe(0.53g、9.49ミリモル)を加えた。反応混合物を65℃で3時間加熱した。水(50mL)を添加した。室温に冷却した後、その混合物をセライト(登録商標)パッドを通して濾過し、MeOH(200mL)で濯いだ。濾液を真空下で濃縮した。残渣をEtOAc(100mL)および水(100mL)の間に分配した。有機層を分離し、水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過して真空下で濃縮した。順相クロマトグラフィーに付し、DCM/MeOHの勾配で溶出して精製し、(S)−(1−(4−(4−アミノ−1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.585g、1.54ミリモル、収率81%)を油状物として得た。MS(ESI) m/z:380.1[M+H]H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.70(dd,J=5.0、0.7Hz,1H)、7.43(s,1H)、7.36(s,1H)、7.32(dd,J=5.1、1.5Hz,1H)、7.28−6.97(t,J=58Hz,1H)、5.80−5.66(m,1H)、5.65−5.53(m,1H)、5.13−5.03(m,2H)、4.87(brs,1H)、3.22(brs,2H)、2.65(t,J=6.5Hz,2H)、1.52−1.37(m,9H)
19D. ((S)−1−(4−(1−(ジフルオロメチル)−4−((R)−2−メチルブタ−3−エンアミド)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチルの調製
をフラッシュした250mLのRBFに、(S)−(1−(4−(4−アミノ−1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(5g、13.18ミリモル)およびEtOAc(50mL)の溶液を添加した。該溶液を−10℃に冷却し、(R)−2−メチルブタ−3−エン酸(中間体6)(1.72g、17.13ミリモル)、ピリジン(4.26mL、52.7ミリモル)およびT3P(登録商標)(23.54mL、39.5ミリモル)を添加した。冷却浴を取り外し、該溶液を室温にまで加温させ、ついで20時間にわたって攪拌した。水(30mL)およびEtOAc(30mL)を加え、その混合物を30分間攪拌した。有機相を分離し、水層をEtOAc(30mL)で抽出した。有機抽出液を合わせ、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過して真空下で濃縮した。順相クロマトグラフィーに付し、ヘキサン/EtOAcの勾配で溶出して精製し、((S)−1−(4−(1−(ジフルオロメチル)−4−((R)−2−メチルブタ−3−エンアミド)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(5.69g、12.33ミリモル、収率94%)を得た。MS(ESI) m/z:462.2[M+H]H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.75(dd,J=5.0、0.6Hz,1H)、8.37(s,1H)、7.32(t,J=59Hz,1H)、7.28(brs,1H)、7.20(s,1H)、5.97−5.85(m,1H)、5.78−5.65(m,1H)、5.56−5.44(m,1H)、5.28−5.19(m,2H)、5.12(d,J=2.0Hz,2H)、4.91−4.82(m,1H)、3.20−3.11(m,1H)、2.72−2.62(m,2H)、1.48−1.43(s,9H)、1.33(d,J=6.8Hz,3H)
19E. N−[(9R,10E,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
をフラッシュした2Lの三ツ口RBFに、((S)−1−(4−(1−(ジフルオロメチル)−4−((R)−2−メチルブタ−3−エンアミド)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(3g、6.50ミリモル)のEtOAc(1300mL)中溶液を添加した。該溶液をArで15分間パージした。第2世代グラブス触媒(1.38g、1.63ミリモル)を一度に添加した。反応混合物を還流温度で24時間加熱した。室温に冷却した後、溶媒を除去し、残渣を順相クロマトグラフィーに付し、DCM/MeOHの勾配で溶出して精製し、N−[(9R,10E,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(2.13g、4.91ミリモル、収率76%)を黄褐色固体として得た。MS(ESI) m/z:434.4[M+H]H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.71(d,J=5.1Hz,1H)、7.78(s,1H)、7.44−7.40(m,1H)、7.36(brs,1H)、7.27(t,J=58Hz,1H)、6.87(s,1H)、6.49−6.39(m,1H)、5.78(s,1H)、4.80(brs,2H)、3.18−3.08(m,1H)、3.08−2.98(m,1H)、2.06−1.93(m,1H)、1.51(s,9H)、1.19(d,J=6.6Hz,3H)
19F. N−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
炭素上Pd(0.60g、0.570ミリモル)を、N−[(9R,10E,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(2.46g、5.68ミリモル)のEtOH(100mL)中溶液を含有する250mLのパール(Parr)水添フラスコに添加した。該フラスコをNでパージし、Hで55psiに加圧し、18時間攪拌させた。反応物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濃縮してN−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(2.17g、収率88%)を黄褐色固体として得た。MS(ESI) m/z:436.3[M+H]H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 9.32(s,1H)、8.71(d,J=5.0Hz,1H)、7.96(t,J=58Hz,1H)、7.43(s,1H)、7.32(d,J=4.8Hz,1H)、7.22(d,J=7.3Hz,1H)、4.66(d,J=8.3Hz,1H)、2.62(brs,1H)、1.88(d,J=12.8Hz,1H)、1.77−1.59(m,2H)、1.42−1.28(m,9H)、1.15(d,J=18.2Hz,2H)、0.83(d,J=7.0Hz,3H)
19G. (9R,13S)−13−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
ジオキサン中4N HCl(3.88mL、15.5ミリモル)をN−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(2.25g、5.2ミリモル)のMeOH(10mL)中溶液に添加した。反応物を室温で2時間攪拌させた。反応物を氷浴中で冷却し、MeOH中7N NH(13.3mL、93.0ミリモル)を添加した。5分後、反応物をCHCl(80mL)で希釈し、形成した固体を濾過した。濾液を濃縮して(9R,13S)−13−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(1.3g、3.88ミリモル、収率75%)を得た。MS(ESI) m/z:336.3[M+H]H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 9.33(s,1H)、8.71(d,J=5.0Hz,1H)、7.94(t,J=58Hz,1H)、7.85(s,1H)、7.40(s,1H)、7.32(d,J=5.0Hz,1H)、4.01(dd,J=10.2、5.1Hz,1H)、2.63−2.53(m,1H)、1.90−1.69(m,2H)、1.53−1.36(m,2H)、1.16−1.00(m,1H)、0.85(d,J=7.0Hz,3H)
実施例1
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
Figure 0006419836
1A. (S,E)−N−((4−クロロピリジン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの調製
S−(−)−t−ブチル−スルフィンアミド(0.856g、7.06ミリモル)のDCM(14.13mL)中溶液に、CuSO(2.481g、15.54ミリモル)および4−クロロピコリンアルデヒド(1.0g、7.06ミリモル)を連続して添加した。その白色懸濁液を室温で攪拌した。3時間後、褐色懸濁液をセライト(登録商標)を通して濾過し、DCMで希釈し、透明な褐色濾液を得た。濃縮して重さが1.85gの褐色油を得た。順相クロマトグラフィーに付して精製し、1.31gの(S,E)−N−((4−クロロピリジン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを当メナ油として得た。MS(ESI) m/z:245.0(M+H)
1B. (S)−N−((S)−1−(4−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エニル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの調製
冷却(0−5℃)した、InCl(13.56g、61.3ミリモル)のTHF(170mL)中混合物に、EtO中1M臭化アリルマグネシウム溶液(62mL、61.3ミリモル)を30分間にわたって滴下して加えた。その反応物を室温に加温させた。室温で1時間経過した後、(S,E)−N−((4−クロロピリジン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(10g、40.9ミリモル)のEtOH(170mL)中溶液を添加した。2−3時間後、該反応物を真空下で50−55℃にて濃縮した。その粗材料をEtOAc(200ml)および水(50ml)の間に分配し、層を分けた。水層をEtOAc(2x50ml)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(100ml)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過して濃縮して(S)−N−((S)−1−(4−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エニル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(13.5g、106%)を黄色油として得た。MS(ESI) m/z:287.2(M+H)
1C. (S)−1−(4−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エニルカルバミン酸tert−ブチルの調製
(S)−N−((S)−1−(4−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エニル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(75g、261ミリモル)をMeOH(1500mL)に溶かした。水性6N HCl(750ml、4.5モル)を加えた。反応物を室温で2−3時間攪拌し、次に濃縮した。残渣を水(2L)で希釈し、EtOAc(500ml)で洗浄した。水層を飽和NaHCOで塩基性にし、EtOAc(3x1L)に抽出した。有機層を合わせ、水(1L)およびブライン(1L)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、真空下にて50−55℃で濃縮し、粗生成物(43g、90%);MS(ESI) m/z:183.2(M+H)を得た。その粗生成物(42g、230ミリモル)をDCM(420mL)に溶かし、EtN(32.1mL、230ミリモル)を加え、つづいてBocO(53.4mL、230ミリモル)を滴下して加えた。該反応物を室温で2−3時間攪拌した。該反応物を過剰量のDCM(1L)で希釈し、水(500ml)およびブライン(500ml)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次に該粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し、(S)−1−(4−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エニルカルバミン酸tert−ブチル(61g、86%)を淡黄色固体として得た。MS(ESI) m/z:283.2(M+H)
1D. 1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製
4−ニトロ−1H−ピラゾール(2.5g、22.11ミリモル)のTHF(50mL)中溶液に、NaH(0.973g、24.32ミリモル)を添加し、その混合物を室温で5分間攪拌した。ついでこの懸濁液に、MeI(1.382mL、22.11ミリモル)を添加し、室温で一夜攪拌した。該反応混合物を次にEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を濃縮し、つづいて順相クロマトグラフィーを用いて精製し、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールを白色固体(1.9g、80%)として得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ ppm 8.12(s,1H)、8.06(s,1H)、3.97(s,3H)
1E. (S)−(1−(4−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチルの調製
圧力バイアルに、(S)−1−(4−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エニルカルバミン酸tert−ブチル(3.0g、10.61ミリモル)、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール、(1.348g、10.61ミリモル)、ジ(アダマンタ−1−イル)(ブチル)ホスフィン(1.141g、3.18ミリモル)、ピバリン酸(0.369ml、3.18ミリモル)およびKCO(4.40g、31.8ミリモル)を添加した。次に該反応混合物にDMF(21mL)を加え、該バイアルをAr(3x)でパージした。ついでこの混合物に、Pd(OAc)(0.476g、2.122ミリモル)を添加した。該バイアルを密封し、油浴中にて120℃で一夜加熱した。反応混合物を濾過し、水性10%LiCl(15mL)とEtOAc(30mL)との間に分配させた。水層をEtOAc(2x20mL)で抽出し、有機層を合わせ、ブライン(15mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗生成物を次に順相クロマトグラフィーを用いて精製し、1.2gの(S)−(1−(4−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(29%)を褐色油として得た。MS(ESI) m/z:374.4(M+H)
1F. (S)−(1−(4−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチルの調製
(S)−(1−(4−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(1.2g、3.21ミリモル)のMeOH(10mL)およびAcOH(1mL)中溶液を油浴中で60℃に加熱した。ついで上記の透明溶液に、Zn(0.420g、6.43ミリモル)をゆっくりと添加し、その同じ温度で15分間攪拌させた。次に該反応混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濃縮して粗生成物を得た。該粗生成物をついで順相クロマトグラフィーを用いて精製し、0.88gの(S)−(1−(4−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(76%)を淡褐色油として得た。MS(ESI) m/z:344.4(M+H)
1G. ((S)−1−(4−(1−メチル−4−((R)−2−メチルブタ−3−エンアミド)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチルの調製
(R)−2−メチルブタ−3−エン酸、中間体6、(385mg、3.84ミリモル)、(S)−(1−(4−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(880mg、2.56ミリモル)およびピリジン(0.620mL、7.69ミリモル)の−10℃でAr下でのEtOAc(40mL)中溶液に、T3P(登録商標)(EtOAc中50重量%)(3.05mL、5.12ミリモル)を滴下して加えた。該反応混合物を−10℃で攪拌し、それを室温にまで徐々に加温させた。次に該反応混合物を室温で2時間攪拌させた。反応混合物を次にEtOAcで希釈し、つづいてNaHCO飽和水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を一緒にプールし、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。次に該粗生成物を順相クロマトグラフィーを用いて精製し、0.6gの((S)−1−(4−(1−メチル−4−((R)−2−メチルブタ−3−エンアミド)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(52%)を黄色油として得た。MS(ESI) m/z:426.5(M+H)
1H. N−[(9R,10E,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
((S)−1−(4−(1−メチル−4−((R)−2−メチルブタ−3−エンアミド)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(600mg、1.410ミリモル)のDCE(18mL)中溶液を、Arを該反応混合物に吹き込むことによりパージした。次に第2世代グラブス触媒(480mg、0.564ミリモル)を添加した。反応混合物をArでパージし、再び脱気させた(3x)。反応混合物を次にマイクロ波バイアルにて120℃で30分間加熱した。反応混合物を濃縮し、その粗残渣を順相クロマトグラフィーを用いて精製し、118mgのN−[(9R,10E,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(20%)を褐色油として得た。MS(ESI) m/z:398.5(M+H)
1I. N−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
N−[(9R,10E,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(118mg、0.297ミリモル)の脱気処理したEtOH(12mL)中溶液に、炭素上Pd(31.6mg、0.030ミリモル)を添加し、該反応混合物を次に55psiでのH下で5時間攪拌した。該反応混合物を次にセライト(登録商標)を通して濾過し、濃縮してN−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(92mg、72%)を褐色油として得た。MS(ESI) m/z:400.4(M+H)
1J. (9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
N−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(92mg、0.230ミリモル)のMeOH(3mL)中溶液に、ジオキサン中4M HCl(3mL、12.00ミリモル)を添加し、反応物を室温で1.5時間攪拌した。次に該反応混合物を真空下で濃縮して86mgの(9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンを黄色固体として得た。MS(ESI) m/z:300.4(M+H)
1K. (9R,13S)−13−({3−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−3−オキソプロピル}アミノ)−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(34mg、0.091ミリモル)および1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(21.34mg、0.091ミリモル)のDCM(2mL)中溶液に、DIEA(16μL、0.092ミリモル)を添加した。ついで該反応物を室温で15分間攪拌した。15分間の終わりに、その粗反応混合物を次の工程に用いた。MS(ESI) m/z:533.4(M+H)
1L. [({3−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−3−オキソプロピル}[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバモイル)メチル]ホスホナートの調製
その粗反応混合物の0℃での(9R,13S)−13−({3−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−3−オキソプロピル}アミノ)−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(49mg、0.092ミリモル)に、(2−クロロ−2−オキソエチル)ホスホン酸ジエチル(276μl、0.276ミリモル)を添加し、その反応混合物を徐々に室温に加温し、室温で30分間攪拌した。該反応混合物を次に0.2mLのHOを用いてクエンチさせ、つづいて逆相HPLCを用いて精製した。ついで所望のフラクションをBIOTAGE(登録商標)V10を用いて濃縮し、43mgの[({3−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−3−オキソプロピル}[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバモイル)メチル]ホスホナートを透明油として得た。MS(ESI) m/z:711.4(M+H)
1M. (9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
[({3−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−3−オキソプロピル}[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバモイル)メチル]ホスホン酸(43mg、0.060ミリモル)の0℃でのMeOH(1.5mL)中溶液に、NaOMe(52.3mg、0.242ミリモル)を添加した。氷浴を取り外し、攪拌を室温にて10分間続けた。ついで反応混合物を1N HCl(0.05mL)でクエンチさせ、濃縮して粗生成物を得た。次にその粗生成物を逆相HPLCを用いて精製し、21mgの(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩を淡黄色固体として得た。H NMR(400MHz、CDOD−d) δ 8.76(d,J=6.4Hz,1H)、8.27(d,J=0.9Hz,1H)、7.85(d,J=1.1Hz,1H)、7.81−7.77(m,2H)、7.62−7.48(m,4H)、5.77(s,1H)、5.39(dd,J=12.5、3.7Hz,1H)、4.05(s,3H)、3.42(t,J=6.9Hz,2H)、2.57−2.45(m,1H)、2.23−2.06(m,3H)、1.95−1.82(m,2H)、1.61−1.48(m,1H)、1.34−1.24(m,1H)、1.13(d,J=6.8Hz,2H)、1.07−1.02(m,3H);MS(ESI) m/z:557.4(M+H);HPLC分析(方法A):RT=5.82分、純度=>95%;第XIa因子 Ki=1.8nM、血漿カリクレイン Ki=24nM
実施例2
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体1)を用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.80(d,J=5.5Hz,1H)、7.84−7.73(m,2H)、7.59−7.48(m,2H)、7.10(td,J=9.2、2.0Hz,1H)、6.12(s,1H)、5.56(dd,J=12.5、3.7Hz,1H)、4.09(s,3H)、3.70(t,J=6.8Hz,2H)、2.79−2.68(m,2H)、2.65−2.53(m,1H)、2.33−2.19(m,1H)、2.07−1.90(m,2H)、1.69−1.56(m,1H)、1.21(brs,2H)、1.10(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:526.4(M+H);HPLC分析(方法A):RT=6.97分、純度=>95%;第XIa因子 Ki=10nM、血漿カリクレイン Ki=30nM
実施例3
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体4)を用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.77(d,J=5.3Hz,1H)、8.48(s,1H)、7.71−7.57(m,4H)、7.54(s,1H)、5.86(s,1H)、5.55(dd,J=12.8、3.7Hz,1H)、4.09(s,3H)、3.60−3.49(m,2H)、2.60(d,J=5.7Hz,1H)、2.26(t,J=6.8Hz,2H)、2.18(d,J=11.2Hz,1H)、2.04−1.84(m,2H)、1.68−1.52(m,1H)、1.45−1.31(m,2H)、1.20(d,J=6.6Hz,2H)、1.13−1.08(m,3H);MS(ESI) m/z:591.3(M+H);HPLC分析(方法A):RT=6.69分、純度=>95%;第XIa因子 Ki=0.12nM、血漿カリクレイン Ki=6nM
実施例4
4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル}ベンゾニトリルの調製
Figure 0006419836
4A. (9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−13−(4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(0.060g、0.178ミリモル)(中間体19)、4−ヒドロキシ−2H−ピラン−2−オンのバイアル中の溶液に、nBuOH(0.8mL)および水(0.2mL)を添加した。その容器に栓をし、110℃で15時間加熱し、ついで室温に冷却した。反応混合物を濃縮し、順相クロマトグラフィーに付して精製し、(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−13−(4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(0.0055g、7.2%)を黄色固体として得た。MS(ESI) m/z:430.0(M+H)
4B. 1−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル トリフルオロスルホナートの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−13−(4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(5.5mg、0.013ミリモル)、1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−((トリフルオロメチル)スルホニル)メタンスルホンアミド(5.49mg、0.015ミリモル)を含有するバイアルに、EtN(5.36μl、0.038ミリモル)/DMF(0.3mL)を添加した。室温で1時間経過した後、該反応混合物を濃縮し、順相クロマトグラフィーに付して精製し、1−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル トリフルオロスルホナート(1.8mg、収率25.03%)を黄色固体として得た。MS(ESI) m/z:562.08(M+H)
4C. 4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル}ベンゾニトリル・トリフルオロ酢酸塩の調製
1−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル トリフルオロスルホナート(1.8mg、3.21マイクロモル)、(5−クロロ−2−シアノフェニル)ボロン酸(0.698mg、3.85マイクロモル)のジオキサン(0.15mL)溶液に、水性2M NaCO(3.21μl、6.41マイクロモル)を添加した。該溶液をArでパージし、Pd(PPh(0.370mg、0.321マイクロモル)を添加した。反応物をArで数分間パージし、次に栓をして100℃で3時間加熱し、次に室温に冷却した。反応混合物を濃縮し、残渣を逆相HPLCに付して精製し、4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル}ベンゾニトリル・トリフルオロ酢酸塩(1.62mg、2.370マイクロモル、収率73.9%)を白色固体として得た。MS(ESI) m/z:549.4(M+H);H NMR(500MHz、CDCl) δ 8.74(d,J=5.0Hz,1H)、8.36(d,J=6.9Hz,1H)、7.87(d,J=8.3Hz,1H)、7.79−7.72(m,1H)、7.71(d,J=1.9Hz,1H)、7.68−7.64(m,2H)、7.52(d,J=4.1Hz,1H)、6.73(d,J=1.9Hz,1H)、6.64(dd,J=7.3、2.1Hz,1H)、6.19(dd,J=13.1、4.3Hz,1H)、2.76−2.67(m,1H)、2.38−2.27(m,1H)、2.13−1.98(m,2H)、1.70−1.57(m,1H)、1.55−1.41(m,1H)、1.38−1.29(m,1H)、1.02(d,J=6.9Hz,3H)、0.70(brs,1H);HPLC分析(方法A):RT=8.66分、純度=>99%;第XIa因子 Ki=3.2nM、血漿カリクレイン Ki=19nM
実施例5
13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−シクロプロピル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−シクロプロピル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(実施例1D)の代わりに、1−シクロプロピル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(中間体7)を用いることにより調製された。H NMR(500MHz、CDOD) δ 8.75(d,J=5.5Hz,1H)、8.33(d,J=1.1Hz,1H)、7.92(d,J=1.1Hz,1H)、7.89−7.85(m,1H)、7.70−7.63(m,3H)、7.59(dd,J=8.1、0.7Hz,1H)、7.49(s,1H)、5.84(t,J=1.2Hz,1H)、5.56−5.48(m,1H)、3.98−3.88(m,1H)、3.64−3.55(m,1H)、3.55−3.46(m,1H)、2.65−2.54(m,1H)、2.27−2.11(m,3H)、2.03−1.94(m,1H)、1.93−1.82(m,1H)、1.67−1.53(m,1H)、1.39−1.28(m,1H)、1.28−1.18(m,1H)、1.16−1.03(m,8H);MS(ESI) m/z:583.5(M+H);HPLC分析(方法A):RT=6.11分、純度=98%;第XIa因子 Ki=1.4nM、血漿カリクレイン Ki=52nM
実施例6
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体2)を用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD−d) δ 8.74(d,J=5.5Hz,1H)、7.76(s,1H)、7.72(dd,J=5.6、1.2Hz,1H)、7.67−7.61(m,1H)、7.56−7.51(m,1H)、7.47(s,1H)、5.87(s,1H)、5.47(dd,J=12.5、3.7Hz,1H)、4.01(s,3H)、3.65(brs,2H)、2.55−2.44(m,2H)、2.25−2.12(m,1H)、1.98−1.84(m,2H)、1.60−1.48(m,1H)、1.13(brs,2H)、1.02(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:576.1(M+H);HPLC分析(方法A):RT=8.27分、純度=97%;第XIa因子 Ki=1.7nM、血漿カリクレイン Ki=7nM
実施例7
13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−エチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−エチル−9−メチル−3,4,7,15 テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの代わりに、1−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(中間体8)を用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.80(d,J=5.5Hz,1H)、8.35(d,J=1.1Hz,1H)、7.92(d,J=1.1Hz,1H)、7.79(s,1H)、7.73(dd,J=5.5、1.5Hz,1H)、7.69−7.63(m,2H)、7.62−7.55(m,2H)、5.84(s,1H)、5.48(dd,J=12.5、3.7Hz,1H)、4.42(q,J=7.0Hz,2H)、3.51(dd,J=7.9、6.2Hz,2H)、2.66−2.51(m,1H)、2.30−2.10(m,3H)、2.02−1.83(m,2H)、1.68−1.54(m,1H)、1.52(t,J=7.3Hz,3H)、1.17(brs,2H)、1.10(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:571.2(M+H);HPLC分析(方法A):RT=9.150 分、純度=97%;第XIa因子 Ki=1.3nM、血漿カリクレイン Ki=41nM
実施例8
13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(2,2−ジフルオロエチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(2,2−ジフルオロエチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの代わりに、1−(2,2−ジフルオロエチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(中間体9)を用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.82(d,J=5.5Hz,1H)、8.33(d,J=0.9Hz,1H)、7.91(d,J=1.1Hz,1H)、7.78(s,1H)、7.73(dd,J=5.5、1.3Hz,1H)、7.68−7.63(m,3H)、7.61−7.56(m,1H)、6.48−6.15(m,1H)、5.84(s,1H)、5.49(dd,J=12.5、4.0Hz,1H)、4.85−4.72(m,2H)、3.59−3.45(m,2H)、2.64−2.52(m,1H)、2.26−2.12(m,3H)、1.99−1.84(m,2H)、1.59(td,J=13.8、8.3Hz,1H)、1.43−1.31(m,1H)、1.23−1.14(m,1H)、1.09(d,J=7.0Hz,3H);MS(ESI) m/z:607.2(M+H);HPLC分析(方法A):RT=6.521分、純度=97%;第XIa因子 Ki=11nM、血漿カリクレイン Ki=90nM
実施例9
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−4−(2−ヒドロキシピリジン−4−イル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
9A. (9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−4−(2−メトキシピリジン−4−イル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(0.045g、0.088ミリモル)、(1R,2R)−N1,N−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(0.013g、0.088ミリモル)、4−ヨード−2−メトキシピリジン(0.041g、0.176ミリモル)、CuI(3.4mg、0.018ミリモル)、CsCO(0.057g、0.176ミリモル)、およびDMF(2mL)をマイクロ波バイアルに添加した。次に該混合物を脱気処理に付し、Ar(3x)で埋め戻した。そのマイクロ波バイアルを栓で密封して、ついで該反応物を125℃で30分間加熱した。該混合物を逆相クロマトグラフィーに付して精製し、(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−4−(2−メトキシピリジン−4−イル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−8−オン(5.9mg、11%)を得た。MS(ESI) m/z:619.4(M+H);H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 8.83(s,1H)、8.68(d,J=4.9Hz,1H)、8.29(d,J=5.8Hz,1H)、7.75(s,1H)、7.68(d,J=5.8Hz,1H)、7.59(d,J=4.9Hz,2H)、7.34(s,1H)、7.27(s,1H)、6.08(s,1H)、5.74−5.62(m,1H)、3.93(s,4H)、2.77−2.61(m,3H)、2.20−1.98(m,2H)、1.83−1.71(m,1H)、1.64−1.50(m,1H)、1.42−1.27(m,1H)、0.98(d,J=6.7Hz,3H)、0.85−0.65(m,1H);HPLC分析(方法C):RT=1.64分、純度=100%
9B. (9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−4−(2−ヒドロキシピリジン−4−イル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−4−(2−メトキシピリジン−4−イル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−8−オン(30mg、0.048ミリモル)をTHF(2mL)に溶かし、濃HCl(500μl、6.00ミリモル)を添加した。該溶液を70℃で8時間加熱した。次に反応物を室温に冷却し、真空下で濃縮乾固させた。残渣を逆相クロマトグラフィーに付して精製し、(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−4−(2−ヒドロキシピリジン−4−イル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−8−オン(12mg、32%)を得た。MS(ESI) m/z:605.4(M+H);H NMR(500MHz、CDOD) δ 8.80−8.71(m,1H)、8.63(s,1H)、8.09−8.03(m,1H)、8.01−7.95(m,1H)、7.69−7.62(m,1H)、7.61−7.52(m,1H)、7.17−7.08(m,2H)、7.05−6.99(m,1H)、6.18−6.12(m,1H)、5.68−5.60(m,1H)、3.79−3.65(m,2H)、2.89−2.79(m,1H)、2.79−2.67(m,2H)、2.33−2.21(m,1H)、2.19−2.05(m,2H)、1.83−1.69(m,1H)、1.50−1.29(m,3H)、1.19(d,J=6.9Hz,3H);HPLC分析(方法A):RT=6.22分、純度=96%;第XIa因子 Ki=14nM、血漿カリクレイン Ki=14nM
実施例10
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−エチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−エチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体1)を用いることにより、および1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの代わりに、1−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(中間体8)を用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.84(d,J=5.5Hz,1H)、7.86(s,1H)、7.76(dd,J=5.7、1.5Hz,1H)、7.61(s,1H)、7.56(td,J=8.7、5.5Hz,1H)、7.12(td,J=9.2、1.8Hz,1H)、6.13(s,1H)、5.56(dd,J=12.5、4.0Hz,1H)、4.43(q,J=7.1Hz,2H)、3.74(t,J=6.8Hz,2H)、2.85−2.69(m,2H)、2.65−2.54(m,1H)、2.38−2.20(m,1H)、2.10−1.88(m,2H)、1.71−1.58(m,1H)、1.53(t,J=7.3Hz,3H)、1.22(brs,2H)、1.12(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:540.2(M+H);HPLC分析(方法A):RT=11.04分、純度=97%;第XIa因子 Ki=14nM、血漿カリクレイン Ki=50nM
実施例11
13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(2−ヒドロキシエチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
11A. 3−{2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル}−13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
DMF(0.7ml)を4−ニトロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール、4−ニトロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール(中間体10)(0.02g、0.037ミリモル)、CsCO(0.024g、0.074ミリモル)、および(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(0.026g、0.110ミリモル)を含有するバイアルに添加した。該懸濁液を75℃で25分間加熱し、次に室温で濃縮した。粗生成物をその後の工程に用いた。
11B. 13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(2−ヒドロキシエチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
3−{2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル}−13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンに、MeOH(0.7ml)および濃HCl(0.05ml、0.60ミリモル)を添加し、反応物を10分間攪拌した。粗生成物を逆相プレパラティブHPLCに付して精製し、13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(2−ヒドロキシエチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンを白色固体(6mg、8.22マイクロモル、収率22.2%)として得た。H NMR(500MHz、CDOD) δ 8.76−8.70(m,1H)、8.34−8.30(m,1H)、7.93−7.88(m,1H)、7.84−7.78(m,1H)、7.68−7.62(m,3H)、7.60(s,3H)、5.89−5.81(m,1H)、5.59−5.50(m,1H)、4.44−4.38(m,2H)、4.05−3.97(m,3H)、3.51−3.45(m,2H)、2.61−2.51(m,1H)、2.23−2.09(m,3H)、1.99−1.81(m,2H)、1.65−1.53(m,1H)、1.39−1.28(m,2H)、1.19−1.12(m,2H)、1.12−1.08(m,3H);MS(ESI) m/z:587.5(M+H);HPLC分析(方法A):RT=5.33分、純度=96%;第XIa因子 Ki=5.5nM、血漿カリクレイン Ki=140nM
実施例12
2−(13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−4−イル)酢酸の調製
Figure 0006419836
12A. 2−(13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−4−イル)酢酸エステルの調製
Figure 0006419836
2−(13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−4−イル)酢酸エステルは、実施例11に記載の操作に従って、(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシランの代わりに、2−ブロモ酢酸エチルを用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.69−8.62(m,1H)、8.37−8.34(m,1H)、8.31−8.26(m,1H)、8.03−7.98(m,1H)、7.96−7.91(m,1H)、7.89−7.84(m,1H)、7.70−7.64(m,2H)、7.63−7.58(m,1H)、5.89−5.82(m,1H)、5.48−5.38(m,1H)、5.17−5.13(m,2H)、4.34−4.23(m,2H)、2.92−2.83(m,1H)、2.41−2.28(m,1H)、2.25−2.16(m,2H)、2.03−1.87(m,2H)、1.76−1.64(m,1H)、1.61−1.49(m,1H)、1.32(s,4H)、1.26−1.20(m,3H);MS(ESI) m/z:629.4(M+H);HPLC分析(方法A):RT=5.33分、純度=96%
12B. 2−(13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−4−イル)酢酸の調製
2−(13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−4−イル)酢酸エステル(16mg、0.025ミリモル)のTHF(1mL)中溶液に、LiOH(0.216mL、0.432ミリモル)を添加し、その反応物を室温で1時間攪拌した。1時間後、該反応混合物を濃縮し、残渣を逆相HPLC精製に付して精製し、9.5mgの2−(13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−4−イル)酢酸(50%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.71(d,J=6.2Hz,1H)、8.34(d,J=1.1Hz,1H)、8.15(s,1H)、8.09(dd,J=5.9、1.5Hz,1H)、7.92(d,J=1.1Hz,1H)、7.90−7.89(m,1H)、7.69−7.56(m,3H)、5.82(s,1H)、5.42(dd,J=11.2、3.3Hz,1H)、5.11(d,J=0.9Hz,2H)、3.49−3.39(m,1H)、3.42−3.40(m,1H)、2.67−2.54(m,1H)、2.34−1.94(m,5H)、1.79−1.64(m,1H)、1.63−1.49(m,1H)、1.31(d,J=7.0Hz,1H)、1.19(d,J=7.0Hz,3H);MS(ESI) m/z:601.4(M+H);HPLC分析(方法A):RT=4.99分、純度=>95%;第XIa因子 Ki=14nM、血漿カリクレイン Ki=480nM
実施例13
(9S,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−10−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(異性体A)の調製
Figure 0006419836
13A. N−[(9S,13S)−10−フルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
250mlのRBFにて、Fe(C・6HO(449mg、0.928ミリモル)/水(20mL)を、溶けて透明な黄色溶液になるまで、温水浴中で攪拌した。SELECTFLUOR(登録商標)(329mg、0.928ミリモル)を加え、つづいてN−[(9R,10E,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(123mg、0.309ミリモル)(実施例1に記載されるように調製された)/ACN(20mL)を添加し、つづいてNaBH(94mg、2.476ミリモル)を少しずつ加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を28%−30%水性NHOH(10ml)でクエンチさせ、10%MeOH/DCM(200ml、3x)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。逆相クロマトグラフィーに付して精製し、つづいて中和し、N−[(9S,13S)−10−フルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(35.4mg、27%)を白色固体として、そして立体−および位置−ジアステレオマーの混合物として得た。MS(ESI) m/z:418.1(M+H)
13B1および13B2. N−[(9S,13S)−10−フルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(異性体A)(13B1)、およびN−[(9S,13S)−10−フルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(異性体B)(13B2)の調製
N−[(9S,13S)−10−フルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(35.4mg)(ジアステレオマーの混合物)をキラルSFC分離により分割した。カラム:ラックス(Lux)5μ Cellulose−4、21x250mm、5μ;移動相:15%MeOH−0.1%DEA/85%CO、流速条件:45mL/分、150バール、40℃;第1ピークのフラクションは20mgの13B1を白色固体として有し、それを単一異性体Aとし;第2ピークフラクションを濃縮し、10mgの13B2を白色固体として得、それを単一異性体Bと分類した。
13C. (9S,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−10−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(異性体A)の調製
(9S,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−10−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(異性体A)(0.0150g、61%)は、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン、およびN−[(9S,13S)−10−フルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルを用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:609.1(M+H);H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.72(d,J=5.3Hz,1H)、8.44(s,1H)、7.63−7.59(m,2H)、7.57−7.50(m,2H)、7.47−7.44(m,2H)、5.78(s,1H)、5.67(dd,J=12.7、5.4Hz,1H)、5.27−5.09(m,1H)、4.22−4.14(m,1H)、4.01(s,3H)、3.70(ddd,J=12.5、9.7、5.1Hz,1H)、3.12−3.01(m,1H)、2.43−2.32(m,1H)、2.31−2.21(m,1H)、2.20−2.10(m,1H)、2.03−1.92(m,1H)、1.71−1.55(m,1H)、0.93(d,J=6.8Hz,3H)、0.62−0.40(m,1H);HPLC分析(方法A):RT=8.16分、純度=>99%;第XIa因子 Ki=0.1nM、血漿カリクレイン Ki=6nM
実施例14
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(25mg、53%)は、実施例1と同様の方法にて、1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(中間体14)、および1−(3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体2)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:612.3(M+H);H NMR(400MHz、CDCN) δ 8.87−8.73(m,1H)、7.82−7.36(m,7H)、5.93(s,1H)、5.66−5.52(m,1H)、4.23−4.03(m,1H)、3.97−3.83(m,1H)、3.82−3.66(m,1H)、2.73−2.46(m,3H)、2.34−2.17(m,1H)、1.66−1.48(m,2H)、1.38−1.18(m,3H)、1.01(d,J=6.8Hz,4H)、0.85−0.71(m,1H);HPLC分析(方法A):RT=9.88分、純度=94%;第XIa因子 Ki=1nM、血漿カリクレイン Ki=110nM
実施例15
(9S,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−10−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(異性体B)の調製
Figure 0006419836
(9S,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−10−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(異性体B)(0.0081g、62%)は、実施例13に記載の操作に従って、N−[(9S,13S)−10−フルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの代わりに、N−[(9S,13S)−10−フルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(異性体B)(中間体13B2として調製)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:609.1(M+H);H NMR(500MHz、メタノール−d) δ 8.80(d,J=5.5Hz,1H)、8.45(s,1H)、7.72(dd,J=5.5、1.4Hz,1H)、7.65−7.61(m,2H)、7.59−7.57(m,2H)、7.56−7.54(m,2H)、5.84(d,J=1.4Hz,1H)、5.67(dd,J=12.9、2.8Hz,1H)、4.50−4.30(m,1H)、4.06(s,3H)、3.47−3.36(m,1H)、3.20−3.05(m,1H)、2.82−2.53(m,2H)、2.33−1.86(m,4H)、1.22(d,J=6.6Hz,3H);HPLC分析(方法A):RT=7.29分、純度=>95%;第XIa因子 Ki=19nM、血漿カリクレイン Ki=450nM
実施例16
2−[(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−3−イル]酢酸の調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(2−ヒドロキシエチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(0.025g、0.040ミリモル)(実施例35にて記載されるように調製)のアセトン(2mL)中溶液を0℃に冷却した。この冷却混合液に、次に2.86モルのジョーンズ試薬溶液(0.028mL、0.080ミリモル)を添加し、得られた反応混合物を2時間にわたって室温に加温した。ついでその反応混合物を0.5mLのIPAでクエンチさせて濃縮した。得られた残渣をプレパラティブHPLC精製に付して精製し、2−[(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−3−イル]酢酸・トリフルオロ酢酸塩(4.5mg、5.70マイクロモル、収率14%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.74−8.65(m,1H)、8.47−8.44(m,1H)、7.68−7.47(m,6H)、5.82(s,1H)、5.54(dd,J=12.8、3.7Hz,1H)、5.20−5.06(m,2H)、4.21−4.07(m,1H)、3.61−3.43(m,2H)、2.62−2.49(m,2H)、2.30−2.05(m,3H)、1.99−1.77(m,2H)、1.66−1.50(m,1H)、1.43−1.16(m,3H);MS(ESI) m/z:635.4[M+H];HPLC分析(方法A):RT=6.74分、純度=>95.0%;第XIa因子 Ki=0.19nM、血漿カリクレイン Ki=17nM
実施例17
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
17A. 1−()メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製
DIAD(5.59mL、28.7ミリモル)を、4−ニトロ−1H−ピラゾール(2.5g、22.11ミリモル)、CDOD(0.898mL、22.11ミリモル)およびPhP(樹脂結合)(8.84g、26.5ミリモル)のTHF(40mL)中溶液に添加し、一夜攪拌した。反応液を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗生成物を順相クロマトグラフィーに付し、DCM/MeOHの勾配で溶出して精製し、1−()メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(1.92g、14.76ミリモル、収率66.7%)を白色固体として得た。MS(ESI) m/z:131.0(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.13(d,J=0.4Hz,1H)、8.05(s,1H)
17B. N−[(1S)−1−{4−[1−()メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
ラージマイクロ波バイアルに、(S)−(1−(4−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(2.61g、9.22ミリモル)、1−()メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(1.0g、7.69ミリモル)、ジ(アダマンタン−1−イル)(ブチル)ホスフィン(0.413g、1.15ミリモル)、KCO(3.19g、23.06ミリモル)、ピバリン酸(0.268ml、2.306ミリモル)およびDMF(15.37ml)を添加した。反応物をArで10分間パージし、ついでPd(OAc)(0.173g、0.769ミリモル)を添加し、該バイアルを密封し、115℃で一夜攪拌した。次に該反応物をEtOAcとHOとの間に分配した。水層をEtOAc(2x)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣を順相クロマトグラフィーに付し、ヘキサン/EtOAcの勾配で溶出して精製し、N−[(1S)−1−{4−[1−()メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(1.49g、3.96ミリモル、収率51.5%)を薄紫色の泡沫体として得た。MS(ESI) m/z:377.0(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.77(d,J=4.8Hz,1H)、8.21(s,1H)、7.26(s,1H)、7.23(dd,J=5.1、1.5Hz,1H)、5.78−5.65(m,1H)、5.55(d,J=6.8Hz,1H)、5.14−5.03(m,2H)、4.89(d,J=6.8Hz,1H)、2.66(t,J=6.6Hz,2H)、1.44(s,9H)
17C. N−[(1S)−1−{4−[4−アミノ−1−()メチル−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
N−[(1S)−1−{4−[1−()メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(1.45g、3.85ミリモル)をアセトン(15mL)/水(3mL)に溶かし、0℃に冷却し、NHCl(1.030g、19.26ミリモル)およびZn(2.52g、38.5ミリモル)を添加し、反応物を室温にまで加温させた。1時間後、反応物を濾過し、濾液を水(30mL)およびEtOAc(50ml)で分配させた。水層をEtOAc(2x50mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(20ml)で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過して濃縮した。残渣を順相クロマトグラフィーに付し、DCM/MeOHの勾配で溶出して精製し、N−[(1S)−1−{4−[4−アミノ−1−()メチル−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(0.62g、46.5%)を得た。MS(ESI) m/z:347.2(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.67(dd,J=5.1、0.7Hz,1H)、7.26−7.23(m,2H)、7.21(dd,J=5.1、1.5Hz,1H)、5.79−5.66(m,1H)、5.58(d,J=7.3Hz,1H)、5.11−5.05(m,2H)、4.86(q,J=6.6Hz,1H)、2.64(t,J=6.7Hz,2H)、1.44(s,9H)
17D. N−[(1S)−1−{4−[1−()メチル−4−[(2R)−2−メチルブタ−3−エンアミド]−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
(R)−2−メチルブタ−3−エン酸(233mg、2.327ミリモル)、N−[(1S)−1−{4−[4−アミノ−1−()メチル−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(620mg、1.79ミリモル)、ピリジン(0.433ml、5.37ミリモル)/EtOAc(17.900mL)をAr下で−10℃に冷却し、つづいてT3P(登録商標)(EtOAc中50重量%)(2.131ml、3.58ミリモル)を滴下して加え、次に反応混合物を徐々に室温にまで加温させた。3.5時間後、該反応混合物をEtOAcで希釈し、1.5M KHPOで、つづいてブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。次に該粗生成物を順相クロマトグラフィーに付し、ヘキサン/EtOAcの勾配で溶出して精製し、N−[(1S)−1−{4−[1−()メチル−4−[(2R)−2−メチルブタ−3−エンアミド]−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル.(529mg、1.234ミリモル、収率69.0%)を黄色泡沫体として得た。MS(ESI) m/z:429.2(M+H)
17E. N−[(9R,10E,13S)−3−()メチル−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
5個のラージマイクロ波バイアルに、以下の材料を等量部で充填した:N−[(1S)−1−{4−[1−()メチル−4−[(2R)−2−メチルブタ−3−エンアミド]−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(0.51g、1.190ミリモル)/脱気処理したDCE(90mL)に、第2世代グラブス触媒(0.404g、0.476ミリモル)の存在下、マイクロ波を照射し、120℃で30分間加熱した。反応物を合わせ、濃縮し、残渣を順相カラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/EtOAcの勾配で溶出して精製し、N−[(9R,10E,13S)−3−()メチル−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(0.124g、26.0%)を褐色固体として得た。MS(ESI) m/z:401.2(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.66(d,J=5.1Hz,1H)、7.52(s,1H)、7.19(d,J=4.8Hz,1H)、6.80(s,1H)、6.37(d,J=7.5Hz,1H)、5.68(t,J=11.2Hz,1H)、4.82−4.63(m,2H)、3.12−2.93(m,2H)、1.93(q,J=11.1Hz,1H)、1.48(s,9H)、1.15(d,J=5.9Hz,3H)
17F. N−[(9R,13S)−3−()メチル−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
PtO(6.80mg、0.030ミリモル)を、N−[(9R,10E,13S)−3−()メチル−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(0.120g、0.300ミリモル)のEtOH(10mL)中攪拌溶液に添加した。その懸濁液をH雰囲気(55psi)に1時間供した。触媒をセライト(登録商標)のプラグを通して濾過し、濾液を濃縮した。生成物(0.104g、86%)をさらに精製することなく次の反応にそのまま持ち越した。MS(ESI) m/z:403.2(M+H)
17G. (9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
ジオキサン中4M HCl(1.6ml)をN−[(9R,13S)−3−()メチル−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(0.100g、0.248ミリモル)のMeOH(3mL)中攪拌溶液に添加した。一夜攪拌した後、該反応混合物を濃縮乾固させ、高真空下に置いた。その塩化水素塩をMeOHに溶かすことで遊離塩基とし、樹脂結合したNaHCOカートリッジ(ストラト・スフェア(StratoSpheres)SPE;500mg、0.90ミリモルのローディング)に通し、濾液を濃縮した。その材料を次の反応にそのまま持ち越した。MS(ESI) m/z:303.4(M+H)
17H. (9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(14mg、収率33%)は、実施例1に記載の操作に従って、(9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンおよび1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体4)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:594.1(M+H)H NMR:(500MHz、メタノール−d) δ 8.78(brs,1H)、8.48(s,1H)、7.73−7.52(m,7H)、5.85(s,1H)、5.60−5.55(m,1H)、3.58−3.51(m,2H)、2.61−2.56(m,1H)、2.25(t,J=6.7Hz,2H)、2.20−2.15(m,1H)、2.00−1.86(m,3H)、1.61(dd,J=13.3、5.9Hz,1H)、1.23−1.19(m,1H)、1.10(d,J=6.9Hz,3H);HPLC分析(方法A):RT=5.94分、純度=92%;第XIa因子 Ki=0.15nM、血漿カリクレイン Ki=10nM
実施例18
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ−[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(17.6mg、39%)は、実施例1に記載の操作と同様にして、(9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(実施例17Gについて記載されるように調製)および1−(3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体2)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:579.1(M+H)H NMR:(500MHz、CDOD) δ 8.78(brs,1H)、8.48(s,1H)、7.73−7.52(m,7H)、5.85(s,1H)、5.60−5.55(m,1H)、3.58−3.51(m,2H)、2.61−2.56(m,1H)、2.25(t,J=6.7Hz,2H)、2.20−2.15(m,1H)、2.00−1.86(m,3H)、1.61(dd,J=13.3、5.9Hz,1H)、1.23−1.19(m,1H)、1.10(d,J=6.9Hz,3H);HPLC分析(方法A):RT=7.26分、純度=95%;第XIa因子 Ki=2.8nM、血漿カリクレイン Ki=30nM
実施例19
4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル}ベンゾニトリルの調製
Figure 0006419836
19A. (9R,13S)−13−[4−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−[4−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(35mg、47%)は、実施例1と同様の方法にて、1−(6−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンおよび1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾールを用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:604.2(M+H)および606.2(M+2+H)
19B. 4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル}ベンゾニトリルの調製
4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル}ベンゾニトリルは、(9R,13S)−13−[4−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンより、実施例1に記載の操作と同様の方法にて調製され、4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル}ベンゾニトリル(9mg、26%)を得た。MS(ESI) m/z:551.3(M+H);H NMR(400MHz、CDCN) δ 8.80(d,J=5.5Hz,1H)、7.85−7.71(m,4H)、7.71−7.36(m,4H)、6.20(s,1H)、5.53(dd,J=12.7、4.3Hz,1H)、3.95−3.83(m,1H)、3.82−3.72(m,1H)、2.81(t,J=6.6Hz,2H)、2.56(td,J=7.2、3.1Hz,1H)、2.28(dd,J=6.4、3.5Hz,1H)、1.95−1.85(m,2H)、1.65−1.51(m,1H)、1.41−1.21(m,2H)、1.06−0.98(m,3H)、0.96−0.74(m,2H);HPLC分析(方法A):RT=8.24分、純度=96%;第XIa因子 Ki=1.4nM、血漿カリクレイン Ki=10nM
実施例20
(9S,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−10−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9S,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−10−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(0.0144g、66%)は、実施例13に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体2)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:594.2(M+H);H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.76(d,J=5.3Hz,1H)、7.73−7.66(m,1H)、7.60(d,J=8.6Hz,1H)、7.55−7.44(m,3H)、5.93(s,1H)、5.79(dd,J=12.7、5.4Hz,1H)、5.33−5.14(m,1H)、4.49−4.38(m,1H)、4.03(s,3H)、3.97−3.87(m,1H)、3.15−3.05(m,1H)、2.90−2.49(m,2H)、2.30−2.19(m,1H)、2.13−2.00(m,1H)、1.77−1.59(m,1H)、0.96(d,J=6.8Hz,3H)、0.67−0.45(m,1H);HPLC分析(方法A):RT=8.39分、純度=>98%;第XIa因子 Ki=1.4nM、血漿カリクレイン Ki=40nM
実施例21
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(28mg、79%)は、実施例1と同様の方法にて、1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(中間体14)、および1−(3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体16)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:610.3(M+H);H NMR(500MHz、CDOD) δ 8.85−8.74(m,1H)、7.79(s,1H)、7.69(s,2H)、7.65−7.51(m,2H)、7.16−7.09(m,1H)、6.92(s,1H)、6.03(s,1H)、5.69−5.60(m,1H)、3.93−3.81(m,1H)、3.80−3.69(m,1H)、2.75−2.57(m,3H)、2.33−2.16(m,1H)、2.06−1.87(m,2H)、1.72−1.53(m,1H)、1.41−1.19(m,2H)、1.09(d,J=6.9Hz,3H)、0.95−0.83(m,1H);HPLC分析(方法A):RT=9.60分、純度=99%;第XIa因子 Ki=0.69nM、血漿カリクレイン Ki=40nM
実施例22
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(22mg、54%)は、実施例1と同様の方法にて、1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(中間体14)、および1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体1)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:562.3(M+H);H NMR(400MHz、CDCN) δ 8.78(d,J=5.3Hz,1H)、7.73(s,1H)、7.65(s,1H)、7.53(s,2H)、7.15−7.01(m,1H)、6.08(s,1H)、5.67−5.55(m,1H)、3.93−3.80(m,1H)、3.80−3.66(m,1H)、2.67(s,2H)、2.62−2.47(m,2H)、2.30−2.17(m,1H)、1.66−1.47(m,1H)、1.41−1.16(m,2H)、1.02(d,J=6.8Hz,3H)、0.91−0.69(m,1H);HPLC分析(方法A):RT=9.03分、純度=98%;第XIa因子 Ki=8nM、血漿カリクレイン Ki=50nM
実施例23
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(21mg、0.025ミリモル、収率31%)は、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−[3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]プロパ−2−エン−1−オン(中間体16)を用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.80(d,J=5.5Hz,1H)、7.83(s,1H)、7.79(dd,J=5.6、1.4Hz,1H)、7.57−7.48(m,2H)、7.13−7.05(m,1H)、6.89(s,1H)、6.71(s,1H)、6.00(s,1H)、5.53(dd,J=12.5、3.7Hz,1H)、4.08(s,3H)、3.67(t,J=6.9Hz,2H)、2.76−2.50(m,3H)、2.34−2.18(m,1H)、2.08−1.88(m,2H)、1.69−1.53(m,1H)、1.21(brs,2H)、1.09(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:574.3[M+H];HPLC分析(方法A):RT=7.63分、純度=>95.0%;第XIa因子 Ki=0.92nM、血漿カリクレイン Ki=7nM
実施例24
(9R,13S)−13−[4−(3,6−ジクロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−[4−(3,6−ジクロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(0.016g、収率61%)は、実施例2に記載の操作と同様の方法にて、1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(3,6−ジクロロ−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(0.032g、0.039ミリモル)(実施例31Aにて記載されるように調製)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:542.2(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.79(d,J=5.5Hz,1H)、7.77(s,1H)、7.71(dd,J=5.4、1.7Hz,1H)、7.54−7.47(m,2H)、7.34(dd,J=8.7、1.7Hz,1H)、5.98(t,J=1.3Hz,1H)、5.58(dd,J=12.5、4.0Hz,1H)、4.08(s,3H)、3.74(t,J=7.0Hz,2H)、2.73−2.53(m,3H)、2.31−2.19(m,1H)、2.04−1.91(m,2H)、1.67−1.55(m,1H)、1.28−1.14(m,2H)、1.09(d,J=6.8Hz,3H);HPLC分析(方法A):RT=7.36分、99.5%純度;第XIa因子 Ki=2.7nM、血漿カリクレイン Ki=6nM
実施例25
(9S,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−メチル−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
25A. 2−イソプロピルブタ−3−エン酸の調製
Figure 0006419836
フレーム乾燥させたRBFに、THF中2M DIA(3.64ml、25.6ミリモル)およびTHF(58.1ml)を添加した。反応物を−78℃に冷却し、およびヘキサン中1.6M nBuLi(15.97ml、25.6ミリモル)を添加した。反応物を−78℃で30分間攪拌し、ブタ−3−エン酸(0.990ml、11.62ミリモル)を加え、反応物をさらに30分間攪拌した。次に−78℃で、iPrI(1.739ml、17.42ミリモル)を加え、反応物を2時間にわたってゆっくりと室温に加温し、ついで室温で一夜攪拌した。反応物を飽和水性NHCl(15ml)でクエンチさせ、次に該溶液のpHを1N HClを用いて<4に調整した。該反応物をEtOAc(3x30mL)で抽出した。EtOAc層を合わせ、ブライン(40mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をISCOシステム(0−50%EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製し、2−イソプロピルブタ−3−エン酸(800mg、6.24ミリモル、収率53.7%)を透明液体として得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ 5.98−5.65(m,1H)、5.33−5.05(m,2H)、2.73(t,J=8.8Hz,1H)、2.08−1.95(m,1H)、1.09−0.74(m,6H)
25B. ((1S−[1−(4−{1−メチル−4−[2−(プロパン−2−イル)ブタ−3−エンアミド]−1H−ピラゾール−5−イル}ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
Figure 0006419836
RBFに、(S)−(1−(4−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(実施例1Fにて記載されるように調製)(765mg、2.228ミリモル)、EtOAc(20mL)、2−イソプロピルブタ−3−エン酸(286mg、2.228ミリモル)、およびピリジン(0.540mL、6.68ミリモル)を添加した。該溶液をブライン/氷浴中で冷却し、50%T3P(登録商標)(1.989mL、3.34ミリモル)を添加した。該反応物を0℃で10分間、次に室温で60分間攪拌した。該反応物をEtOAc(30mL)で希釈し、飽和NaHCO(20mL)、水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄した。有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をISCOシステム(0−100% EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製し、((1S)−1−(4−(4−(2−イソプロピルブタ−3−エンアミド)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(850mg、1.874ミリモル、収率84%)をジアステレオマーの混合物として、黄色固体として得た。MS(ESI) m/z:454.2(M+H)
25C1および25C2. N−[(9S,10E,13S)−3−メチル−8−オキソ−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル、およびN−[(9R,10E,13S)−3−メチル−8−オキソ−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15 テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
Figure 0006419836
マイクロ波バイアルに、((1S)−1−(4−(4−(2−イソプロピルブタ−3−エンアミド)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(250mg、0.551ミリモル)およびDCE(15mL)を添加した。反応物をArで1分間パージし、次に第2世代グラブス触媒(187mg、0.220ミリモル)を加えた。反応物を密封し、マイクロ波にて120℃で60分間加熱した。次に該反応物を濃縮し、残渣を逆相プレパラティブHPLCを用いて精製し、N−[(9S,10E,13S)−3−メチル−8−オキソ−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル・トリフルオロ酢酸塩(25C1)(50mg、0.093ミリモル、収率16.8%)(ESI)m/z:426.2(M+H)(保持時間が短い)を得、そしてN−[(9R,10E,13S)−3−メチル−8−オキソ−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル・トリフルオロ酢酸塩(25C2)(50mg、0.093ミリモル、収率16.8%)、MS(ESI) m/z:426.2(M+H)(保持時間が長い)を得た。
25D. N−[(9S,13S)−3−メチル−8−オキソ−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
Figure 0006419836
三ツ口RBFに、N−[(9R,10E,13S)−3−メチル−8−オキソ−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル・トリフルオロ酢酸塩(25C2)(15mg、0.028ミリモル)、EtOH(3mL)およびPtO(3.16mg、0.014ミリモル)を添加した。反応物をH雰囲気(バルーン圧)下で1時間攪拌した。反応物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を濃縮し、N−[(9S,13S)−3−メチル−8−オキソ−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(10mg、0.023ミリモル、収率84%)を褐色固体とし得た。MS(ESI) m/z:618.2(M+H)
25E. (9S,13S)−13−アミノ−3−メチル−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
RBFに、N−[(9S,13S)−3−メチル−8−オキソ−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(20mg、0.047ミリモル)、ジオキサン(3mL)、ジオキサン中4N HCl(0.142mL、4.68ミリモル)およびMeOH(0.5mL)を添加した。反応物を室温で5分間攪拌した。該反応物を濃縮し、その残渣を逆相プレパラティブHPLCに付して精製し、(9S,13S)−13−アミノ−3−メチル−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・塩酸塩を得た。その生成物を予めリンス処理されたアギレント・ストラトスフェア SPE PL−HCO MP樹脂カートリッジに添加した。重力濾過に付し、MeOHで溶出し、透明な褐色がかった濾液を得た。濃縮して(9S,13S)−13−アミノ−3−メチル−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(1.5mg、3.43マイクロモル、収率7.34%)をベージュ色固体として得た。MS(ESI) m/z:328.2(M+H)
25F. (9S,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−メチル−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9S,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−メチル−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体4)、および(9R,13S)−13−アミノ−3−メチル−9−(プロパン−2−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンを用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.79(d,J=5.3Hz,1H)、8.47(s,1H)、7.78(s,1H)、7.74(dd,J=5.4、1.2Hz,1H)、7.68−7.57(m,3H)、7.53(s,1H)、5.85(s,1H)、5.50(dd,J=12.5、3.5Hz,1H)、4.10(s,3H)、3.55−3.40(m,2H)、2.30−2.13(m,3H)、2.10−1.90(m,3H)、1.79(dt,J=9.2、6.6Hz,1H)、1.61(d,J=6.6Hz,1H)、1.35(d,J=3.1Hz,1H)、1.19−1.09(m,1H)、0.99(dd,J=6.6、4.2Hz,6H);MS(ESI) m/z:619.2(M+H);HPLC分析(方法A):RT=6.67分、純度=98%;第XIa因子 Ki=0.47nM、血漿カリクレイン Ki=16nM
実施例26
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメチル)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
26A. 3−クロロ−6−(ジフルオロメチル)−2−フルオロベンズアルデヒドの調製
Figure 0006419836
1−クロロ−4−(ジフルオロメチル)−2−フルオロベンゼン(373mg、2.066ミリモル)の−78℃でのTHF(6mL)中溶液に、THF/ヘプタン/エチルベンゼン中のLDA(1.240mL、2.479ミリモル)を滴下して加えた。該溶液は暗色に変色した。その同じ温度で20分間攪拌することを続けた後、DMF(0.191mL、2.479ミリモル)を添加し、その同じ温度で10分間攪拌した。AcOH(0.473mL、8.26ミリモル)を加え、つづいて水(30mL)を添加した。反応物をEtOAc(30ml)で抽出した。EtOAc層を水(15ml)およびブライン(15ml)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をISCOシステム(0−30%EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製し、3−クロロ−6−(ジフルオロメチル)−2−フルオロベンズアルデヒド(400mg、1.918ミリモル、収率93%)を明黄色液体として得た。H NMR(400MHz、CDOD) δ 10.48(s,1H)、7.80−7.72(m,1H)、7.62(d,J=8.4Hz,1H)、7.56−7.27(t,1H)
26B. 1−(3−クロロ−6−(ジフルオロメチル)−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
Figure 0006419836
1−(3−クロロ−6−(ジフルオロメチル)−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンは、3−クロロ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒドの代わりに、3−クロロ−6−(ジフルオロメチル)−2−フルオロベンズアルデヒドを用いることにより、中間体1の調製に使用される操作と同様の方法を用いて調製された。H NMR(400MHz、CDCl) δ 7.64−7.55(m,1H)、7.47(d,J=8.4Hz,1H)、6.95−6.57(m,2H)、6.24−6.05(m,2H)
26C. (9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメチル)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメチル)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(3−クロロ−6−(ジフルオロメチル)−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンを用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD−d) δ 8.81(d,J=5.3Hz,1H)、7.77(s,1H)、7.72(dd,J=5.3、1.5Hz,1H)、7.68(t,J=7.8Hz,1H)、7.57−7.49(m,2H)、7.03−6.70(m,1H)、5.99(s,1H)、5.61(dd,J=12.7、3.9Hz,1H)、4.10(s,3H)、3.75(t,J=6.8Hz,2H)、2.72−2.54(m,3H)、2.32−2.19(m,1H)、2.08−1.92(m,2H)、1.64(dd,J=14.5、8.8Hz,1H)、1.23(brs,2H)、1.12(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:558.1(M+H);HPLC分析(方法A):RT=7.13分、純度=98%;第XIa因子 Ki=0.48nM、血漿カリクレイン Ki=5nM
実施例27
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(実施例23にて記載されるように調製)(21mg、0.037ミリモル)、CuI(6.97mg、0.037ミリモル)/DMSO(1mL)を含有する密封された管に、3−ヨードピリジン(15.00mg、0.073ミリモル)およびCsCO(47.7mg、0.146ミリモル)を添加した。反応混合物をAr(3x)でパージし、次に95℃で一夜攪拌した。反応混合物を濃縮し、プレパラティブHPLCを用いて精製し、(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(1.4mg、1.898マイクロモル、収率5.19%)を透明フィルムとして得た。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.75(d,J=5.1Hz,1H)、7.76(s,1H)、7.67−7.59(m,1H)、7.56−7.52(m,2H)、7.50(dd,J=8.4、2.2Hz,1H)、7.19(d,J=9.0Hz,1H)、7.09−6.68(m,1H)、6.61(s,1H)、6.48(d,J=7.7Hz,1H)、6.18(dd,J=12.9、4.3Hz,1H)、4.08(s,3H)、2.79−2.66(m,1H)、2.39−2.28(m,1H)、2.18−2.01(m,2H)、1.71−1.60(m,1H)、1.47(brs,1H)、1.06(d,J=6.8Hz,3H)、0.83(brs,1H);MS(ESI) m/z:572.2(M+H);HPLC分析(方法A):RT=11.21分、純度=93%;第XIa因子 Ki=4.9nM、血漿カリクレイン Ki=40nM
実施例28
(9S,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル}−10−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
Figure 0006419836
(9S,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−10−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(実施例20にて記載されるように調製)(0.010g、0.014ミリモル)、3−ヨードピリジン(0.020g、0.098ミリモル)、CuI(0.008g、0.042ミリモル)、CsCO(0.023g、0.071ミリモル)/DMSO(2mL)を含有する反応バイアルに栓をし、100℃で16時間加熱した。この時間の経過した後、反応物を室温に冷却した。該反応混合物を濾過して濃縮した。逆相クロマトグラフィーに付して精製し、(9S,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル}−10−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(0.0012g、11%)をベージュ色固体として得た。MS(ESI) m/z:592.4(M+H);H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.81(d,J=5.1Hz,1H)、8.66(brs,1H)、7.85−7.77(m,1H)、7.70(d,J=8.8Hz,1H)、7.59(s,1H)、7.53(s,1H)、7.50(dd,J=5.1、1.5Hz,1H)、6.56(s,1H)、6.51(d,J=7.3Hz,1H)、5.49−5.29(m,1H)、4.07(s,3H)、3.25−3.13(m,1H)、2.44−2.19(m,2H)、1.91−1.70(m,1H)、1.43−1.28(m,1H)、1.02(d,J=7.0Hz,3H)、0.76−0.52(m,1H);HPLC分析(方法A):RT=8.26分、純度=>92%;第XIa因子 Ki=3nM、血漿カリクレイン Ki=25nM
実施例29
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメチル)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメチル)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(18mg、43%)は、実施例1に記載の操作と同様にして、(9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(実施例17Gにて記載されるように調製)および1−(3−クロロ−6−(ジフルオロメチル)−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(実施例26に記載されるように調製)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:561.2(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.82(brs,1H)、7.76(brs,1H)、7.71−7.66(m,2H)、7.56−7.52(m,2H)、7.04−6.82(m,1H)、6.00(s,1H)、5.63(d,J=10.3Hz,1H)、3.76(t,J=6.9Hz,2H)、2.69−2.59(m,3H)、2.29−2.22(m,1H)、2.03−1.97(m,2H)、1.69−1.61(m,1H)、1.24(d,J=4.2Hz,1H)、1.12(d,J=6.8Hz,3H);HPLC分析(方法A):RT=6.93分、純度=95%;第XIa因子 Ki=0.6nM、血漿カリクレイン Ki=6nM
実施例30
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(2.1mg、18%)は、実施例1に記載の操作と同様にして、(9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(実施例17Gに記載されるように調製)、および1−(3−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体16)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:577.3(M+H)H NMR(500MHz、CDOD) δ 7.61−7.54(m,2H)、7.15(d,J=9.1Hz,1H)、7.10−6.78(m,2H)、6.06(s,1H)、5.71(brs,1H)、3.85−3.73(m,2H)、2.71−2.60(m,3H)、2.27−2.21(m,1H)、2.04−1.95(m,2H)、1.65(td,J=13.5、8.3Hz,1H)、1.28(d,J=9.9Hz,1H)、1.22−1.15(m,1H)、1.16−1.07(m,3H);HPLC分析(方法A):RT=9.98分、純度=95%;第XIa因子 Ki=1nM、血漿カリクレイン Ki=7nM
実施例31
(9R,13S)−13−[4−(3,6−ジクロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
31A. 1−(3,6−ジクロロ−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
1−(3,6−ジクロロ−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンは、1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体1)の調製について記載される操作と同様の方法にて、3−クロロ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒドの代わりに、3,6−ジクロロ−2−フルオロベンズアルデヒドを用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:219.0(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 7.42(t,J=8.1Hz,1H)、7.20(dd,J=8.7、1.4Hz,1H)、6.63(dd,J=17.6、10.6Hz,1H)、6.23(d,J=10.3Hz,1H)、6.06(d,J=17.6Hz,1H)
31B. (9R,13S)−13−[4−(3,6−ジクロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
(9R,13S)−13−[4−(3,6−ジクロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(0.014g、収率81%)は、実施例22に記載の操作と同様の方法にて、1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(3,6−ジクロロ−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(8.94mg、0.041ミリモル)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:578.1(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.79(d,J=5.1Hz,1H)、7.83−7.67(m,3H)、7.61(d,J=4.8Hz,1H)、7.55−7.46(m,1H)、7.34(dd,J=8.7、1.7Hz,1H)、5.97(s,1H)、5.62(dd,J=12.7、3.9Hz,1H)、3.93−3.73(m,2H)、2.73−2.54(m,3H)、2.30−2.18(m,1H)、2.01−1.87(m,2H)、1.66−1.54(m,1H)、1.30−1.18(m,1H)、1.10−0.94(m,4H);HPLC分析(方法A):RT=8.75分、100%純度;第XIa因子 Ki=1.9nM、血漿カリクレイン Ki=11nM
実施例32
4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3−()メチル−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル}ベンゾニトリルの調製
Figure 0006419836
4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3−()メチル−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル}ベンゾニトリル・トリフルオロ酢酸塩(2.1mg、18%)は、実施例1に記載の操作と同様にして、(9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(実施例17Gにて記載されるように調製)、および2−アクリロイル−4−クロロベンゾニトリル(実施例19に記載されるように調製)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:518(M+H)H NMR:(400MHz、CDOD) δ 8.80(brs,1H)、7.84(d,J=8.4Hz,1H)、7.76(s,1H)、7.71−7.66(m,2H)、7.62(dd,J=8.3、2.1Hz,1H)、7.56(s,1H)、6.25(s,1H)、5.63(dd,J=12.4、3.2Hz,1H)、3.84−3.74(m,2H)、2.89−2.82(m,2H)、2.65−2.57(m,1H)、2.32−2.21(m,1H)、2.06−1.96(m,2H)、1.69−1.60(m,1H)、1.12(d,J=6.8Hz,3H);HPLC分析(方法A):RT=6.22分、純度=98%;第XIa因子 Ki=2.4nM、血漿カリクレイン Ki=4nM
実施例33
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
33A. 1−クロロ−4−(1,1−ジフルオロエチル)−2−フルオロベンゼンの調製
管に、1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノン(1g、5.79ミリモル)、CHCl(10mL)およびDAST(2.297mL、17.38ミリモル)を添加した。次に反応物を密封し、45℃で8時間攪拌した。その反応物を飽和冷水溶液のNaHCOで30分間にわたってそのpHが>7になるまで注意してクエンチさせた。有機層を分離し、水(10ml)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をISCOシステム(0−10%EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製し、1−クロロ−4−(1,1−ジフルオロエチル)−2−フルオロベンゼン(30mg、0.154ミリモル、収率2.66%)を明褐色液体として得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ 7.49−7.42(m,1H)、7.32−7.27(m,1H)、7.25−7.20(m,1H)、1.90(t,J=18.2Hz,3H)
33B. 3−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)−2−フルオロベンズアルデヒド
Figure 0006419836
1−クロロ−4−(1,1−ジフルオロエチル)−2−フルオロベンゼン(110mg、0.565ミリモル)の−78℃でのTHF(2mL)中溶液に、THF/ヘプタン/エチルベンゼン中LDA(0.339mL、0.678ミリモル)を滴下して加えた。該溶液は暗色に変色した。同じ温度での攪拌を20分間続けた後、DMF(0.052mL、0.678ミリモル)を添加し、次に反応物をその同じ温度で10分間攪拌した。AcOH(0.129mL、2.261ミリモル)を加え、つづいて水(30mL)を添加した。反応物をEtOAc(30ml)で抽出した。EtOAc層を水(15ml)およびブライン(15ml)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をISCOシステム(0−30% EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、3−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)−2−フルオロベンズアルデヒド(100mg、0.449ミリモル、収率79%)を明黄色液体として得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ 10.45(s,1H)、7.63(t,J=7.7Hz,1H)、7.45−7.31(m,1H)、2.08−2.00(m,3H)
33C. 1−(3−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
Figure 0006419836
1−(3−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンは、3−クロロ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒドの代わりに、3−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)−2−フルオロベンズアルデヒドを用いることにより、中間体1の調製に使用される操作と同様の方法を用いて調製された。H NMR(400MHz、CDCl) δ 7.52(t,J=7.8Hz,1H)、7.29(dd,J=8.4、0.7Hz,1H)、6.64(dd,J=17.6、10.6Hz,1H)、6.22−6.16(m,1H)、6.03−5.94(m,1H)、1.91(t,J=18.5Hz,3H)
33D. (9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)−2−フルオロフェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(3−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンを用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD−d)、8.81(d,J=5.3Hz,1H)、7.77(s,1H)、7.71(brs,1H)、7.65−7.58(m,1H)、7.57−7.52(m,1H)、7.45(d,J=8.6Hz,1H)、5.92(s,1H)、5.61(d,J=9.5Hz,1H)、4.10(s,3H)、3.79−3.67(m,2H)、2.71−2.58(m,3H)、2.25(brs,1H)、2.06−1.87(m,5H)、1.71−1.56(m,1H)、1.22(brs,2H)、1.12(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:572.2(M+H);HPLC分析(方法A):RT=10.48分、純度=96%;第XIa因子 Ki=5.7nM、血漿カリクレイン Ki=50nM
実施例34
(9R,13S)−3−[2−(tert−ブトキシ)エチル]−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
34A. 1−(2−(tert−ブトキシ)エチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製
DIAD(8.60mL、44.2ミリモル)を4−ニトロ−1H−ピラゾール(5g、44.2ミリモル)、2−(tert−ブトキシ)エタノール(5.23g、44.2ミリモル)、およびPPh(11.60g、44.2ミリモル)のTHF(40mL)中溶液に添加し、室温で2時間攪拌した。次に反応混合物を水でクエンチし、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し、1−(2−(tert−ブトキシ)エチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(10.45g、44.1ミリモル、収率95%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.24(s,1H)、8.05(s,1H)、4.26(t,J=5.1Hz,2H)、3.76−3.63(m,2H)、1.10(s,9H)
34B. (S)−(1−(4−(1−(2−(tert−ブトキシ)エチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸ベンジルの調製
をフラッシュした圧力バイアルに、BocOの代わりにCbz−Clを用いることで(S)−(1−(4−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(実施例1Cにて調製)と同様にして調製した(S)−(1−(4−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸ベンジル(3.0g、9.47ミリモル)、および1−(2−(tert−ブトキシ)エチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(1.34g、6.31ミリモル)、ジ(アダマンタ−1−イル)(ブチル)ホスフィン(0.679g、1.894ミリモル)、PvOH(0.193ml、1.894ミリモル)およびKCO(2.62g、18.94ミリモル)を添加した。次に該反応混合物にDMF(18mL)を添加し、該バイアルをNで5分間パージした。次にこの混合物にPd(OAc)(0.283g、1.263ミリモル)を添加した。反応混合物を再びNで軽くパージした。そのバイアルを密封し、油浴中にて120℃で4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、10%水性LiCl(15mL)とEtOAc(30mL)の間に分配した。水層をEtOAc(2x20mL)で抽出し、有機層を合わせ、ブライン(15mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。ついで該粗生成物を順相クロマトグラフィーを用いて精製し、(S)−(1−(4−(1−(2−(tert−ブトキシ)エチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸ベンジル(2.2g、4.23ミリモル、収率67%)を褐色油として得た。MS(ESI) m/z:494.2(M+H)
34C. (S)−(1−(4−(4−アミノ−1−(2−(tert−ブトキシ)エチル)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸ベンジルの調製
(S)−(1−(4−(1−(2−(tert−ブトキシ)エチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸ベンジル(0.95g、1.925ミリモル)のMeOH(10mL)およびAcOH(1.0mL)中溶液を油浴中40℃で加熱した。次にその上記の透明溶液に、Zn(0.252g、3.85ミリモル)をゆっくりと3回(50:25:25%)に分けて添加し、その同じ温度で5分間攪拌させた。反応混合物をLCMSでモニター観察し、反応が終了した時点で、その冷却した反応混合物に1.0gのKCO(1mLのAcOHにつき1g)および1.0mLの水を添加し、ついで5分間攪拌した。次に反応混合物をセライト(登録商標)パッドを通して濾過し、真空下で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をEtOAc(40mL)と飽和水性NaHCO(20mL)の間に分配した。有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。次に粗生成物を順相クロマトグラフィーを用いて精製し、(S)−(1−(4−(4−アミノ−1−(2−(tert−ブトキシ)エチル)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸ベンジル(0.49g、1.004ミリモル、収率52%)を淡褐色油として得た。MS(ESI) m/z:464.5(M+H)
34D. ((S)−1−(4−(1−(2−(tert−ブトキシ)エチル)−4−((R)−2−メチルブタ−3−エンアミド)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸ベンジルの調製
をフラッシュした250mLのRBFに、(S)−(1−(4−(4−アミノ−1−(2−(tert−ブトキシ)エチル)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸ベンジル(0.49g、1.057ミリモル)およびEtOAc(15mL)を添加した。該溶液を−10℃に冷却し、(R)−2−メチルブタ−3−エン酸(中間体6において調製)(106mg、1.057ミリモル)、ピリジン(0.171mL、2.114ミリモル)およびT3P(登録商標)(0.944mL、1.586ミリモル)を添加した。冷却浴を取り外し、該溶液を室温にまで加温させ、次に20時間のわたって攪拌した。水(20mL)およびEtOAc(20mL)を添加し、その混合物を30分間攪拌した。有機相を分離し、水層をEtOAc(20mL)で抽出した。有機抽出液を合わせ、ブライン(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過して真空下で濃縮した。順相クロマトグラフィーに付し、ヘキサン/EtOAcの勾配で溶出して精製し、((S)−1−(4−(1−(2−(tert−ブトキシ)エチル)−4−((R)−2−メチルブタ−3−エンアミド)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸ベンジル(0.35g、0.609ミリモル、収率58%)を得た。MS(ESI) m/z:546.6[M+H]
34E. N−[(9R,10E,13S)−3−[2−(tert−ブトキシ)エチル]−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸ベンジルの調製
をフラッシュした、250mLの三ツ口RBFに、((S)−1−(4−(1−(2−(tert−ブトキシ)エチル)−4−((R)−2−メチルブタ−3−エンアミド)−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸ベンジル(350mg、0.641ミリモル)のDCE(18mL)中溶液を添加した。該溶液をArで15分間パージした。第2世代グラブス触媒(218mg、0.257ミリモル)を一度に添加した。その反応混合物をマイクロ波にて120℃で30分間加熱した。室温に冷却した後、溶媒を除去し、残渣を順相クロマトグラフィーに付し、DCM/MeOHの勾配で溶出して精製し、N−[(9R,10E,13S)−3−[2−(tert−ブトキシ)エチル]−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸ベンジル(140mg、0.243ミリモル、収率38%)を黄褐色固体として得た。MS(ESI) m/z:518.5[M+H]
34F. (9R,13S)−13−アミノ−3−[2−(tert−ブトキシ)エチル]−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
炭素上Pd(0.033g、0.031ミリモル)を、N−[(9R,10E,13S)−3−[2−(tert−ブトキシ)エチル]−9−メチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸ベンジル(160mg、0.309ミリモル)のEtOH(10mL)中溶液を含有する250mLのパール水添フラスコに添加した。該フラスコをNでパージし、Hで55psiに加圧し、4時間攪拌させた。反応物をセライト(登録商標)のパッドを介して濾過し、濃縮して(9R,13S)−13−アミノ−3−[2−(tert−ブトキシ)エチル]−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(81mg、0.210ミリモル、収率68%)を黄褐色固体として得た。MS(ESI) m/z:386.5[M+H]
34G. (9R,13S)−3−[2−(tert−ブトキシ)エチル]−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
(9R,13S)−3−[2−(tert−ブトキシ)エチル]−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩は、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体4)を用いることにより調製され、(9R,13S)−3−[2−(tert−ブトキシ)エチル]−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(48mg、0.058ミリモル、収率27%)を得た。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.80(d,J=5.5Hz,1H)、8.49−8.44(m,1H)、8.23(d,J=5.5Hz,1H)、7.82(s,1H)、7.68−7.53(m,4H)、5.86−5.79(m,1H)、5.48(dd,J=12.8、3.5Hz,1H)、4.51−4.33(m,2H)、3.94−3.78(m,2H)、3.53−3.34(m,2H)、2.58−2.46(m,1H)、2.26−2.14(m,3H)、2.02−1.83(m,2H)、1.66−1.51(m,1H)、1.30(brs,1H)、1.10(d,J=6.8Hz,3H)、1.08−1.03(m,9H);MS(ESI) m/z:677.5[M+H];HPLC分析(方法A):RT=7.93分、純度=>95.0%;第XIa因子 Ki=1.1nM、血漿カリクレイン Ki=50nM
実施例35
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(2−ヒドロキシエチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−3−[2−(tert−ブトキシ)エチル]−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(32mg、0.047ミリモル))のDCM中溶液に、TFA(2mL)を添加し、その反応液を室温で1時間攪拌した。次に該反応混合物を真空下で濃縮し、プレパラティブHPLC精製を用いて精製し、(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(2−ヒドロキシエチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(28.4mg、0.037ミリモル、収率78%)を得た。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.77(d,J=5.3Hz,1H)、8.48(s,1H)、7.89(dd,J=5.3、1.3Hz,1H)、7.70−7.58(m,6H)、5.86(s,1H)、5.56(dd,J=12.8、3.5Hz,1H)、4.47−4.40(m,2H)、4.07−3.98(m,3H)、3.52(t,J=6.8Hz,2H)、2.65−2.52(m,1H)、2.49−2.36(m,1H)、2.34−2.11(m,2H)、2.01−1.82(m,2H)、1.69−1.52(m,1H)、1.18(brs,1H)、1.12(d,J=7.0Hz,3H);MS(ESI) m/z:621.5[M+H];HPLC分析(方法A):RT=6.42分、純度=>95.0%;第XIa因子 Ki=0.82nM、血漿カリクレイン Ki=32nM
実施例36
(9R,13S)−13−[4−(6−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−[4−(6−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(6−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体12)を用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.72(d,J=5.1Hz,1H)、7.59(s,1H)、7.52−7.37(m,4H)、5.93(s,1H)、5.65(dd,J=12.7、3.9Hz,1H)、4.04(s,3H)、3.91−3.69(m,2H)、2.65−2.53(m,3H)、2.27−2.13(m,1H)、2.04−1.80(m,2H)、1.66−1.51(m,1H)、1.37−1.17(m,1H)、1.05(d,J=6.8Hz,3H)、1.02−0.93(m,1H);MS(ESI) m/z:586.0(M+H);HPLC分析(方法A):RT=7.46分、純度=>95%;第XIa因子 Ki=1.7nM、血漿カリクレイン Ki=5nM
実施例37
(9R,13S)−13−[4−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−[4−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(0.085g、収率20%)は、実施例1Mに記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(0.15g、0.611ミリモル)(中間体13)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:570.4(M+2+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.79(d,J=5.5Hz,1H)、7.80(s,1H)、7.75(dd,J=5.5、1.5Hz,1H)、7.63(d,J=8.6Hz,1H)、7.54(s,1H)、7.34(d,J=2.6Hz,1H)、7.30(dd,J=8.5、2.5Hz,1H)、5.91(t,J=1.2Hz,1H)、5.56(dd,J=12.7、3.9Hz,1H)、4.08(s,3H)、3.72(t,J=6.9Hz,2H)、2.73(t,J=6.8Hz,2H)、2.62−2.53(m,1H)、2.31−2.20(m,1H)、2.04−1.91(m,2H)、1.67−1.56(m,1H)、1.27−1.16(m,2H)、1.10(d,J=6.8Hz,3H);HPLC分析(方法A):RT=7.44分、96.5%純度;第XIa因子 Ki=4.7nM、血漿カリクレイン Ki=16nM
実施例38
(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]フェニル}−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル)−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
密封式管に、(9R,13S)−13−[4−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(0.02g、0.029ミリモル)(実施例37にて記載されるように調製)、1−(ジフルオロメチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(7.86mg、0.032ミリモル)、3M水性KPO(0.039ml、0.117ミリモル)およびTHF(1ml)を添加した。Arを該反応混合物に数分間吹き込み、(DtBPF)PdCl(0.95mg、1.464マイクロモル)を添加した。反応物を密封し、90℃で加熱した。18時間後、反応物を室温に冷却して濃縮した。逆相クロマトグラフィーに付して精製し、(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]フェニル}−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル)−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(6.5mg、収率30%)を白色固体として得た。MS(ESI) m/z:606.5(M+H)H NMR(500MHz、CDOD) δ 8.77(brs,1H)、8.22(s,1H)、7.83(s,1H)、7.78−7.66(m,2H)、7.52(s,1H)、7.50(t,J=59.6Hz,1H)、7.45−7.43(m,2H)、7.35(t,J=1.2Hz,1H)、5.99(s,1H)、5.54(d,J=9.4Hz,1H)、4.07(s,3H)、3.49(t,J=6.3Hz,2H)、2.60−2.52(m,1H)、2.37(t,J=6.9Hz,2H)、2.22−2.13(m,1H)、1.99−1.88(m,2H)、1.63−1.54(m,1H)、1.23−1.14(m,2H)、1.09(d,J=6.9Hz,3H);19F NMR(376MHz、CDOD) δ −77.60(s)、−96.03(s);HPLC分析(方法A):RT=7.39分、98.5%純度;第XIa因子 Ki=1.8nM、血漿カリクレイン Ki=120nM
実施例39
4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル}−3−フルオロベンゾニトリルの調製
Figure 0006419836
4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル}−3−フルオロベンゾニトリルは、実施例19に記載の操作に従って、(9R,13S)−13−[4−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの代わりに、(9R,13S)−13−[4−(6−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(実施例36)を用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.80(d,J=5.5Hz,1H)、7.79(s,1H)、7.75−7.63(m,3H)、7.54(s,1H)、6.19(t,J=1.2Hz,1H)、5.59(dd,J=12.5、4.0Hz,1H)、4.09(s,3H)、3.81−3.71(m,2H)、2.84−2.69(m,2H)、2.63−2.52(m,1H)、2.31−2.18(m,1H)、2.05−1.91(m,2H)、1.70−1.55(m,1H)、1.21(d,J=4.2Hz,2H)、1.09(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:533.1(M+H);HPLC分析(方法A):RT=6.62分、純度=>95%;第XIa因子 Ki=1.1nM、血漿カリクレイン Ki=120nM
実施例40
(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル)−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
40A. 5−クロロ−2−(4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒドの調製
3,3,3−トリフルオロプロパ−1−インを、2−アジド−5−クロロベンズアルデヒド(160mg、0.881ミリモル)およびCuO(14mg、0.098ミリモル)のCHCN(6ml)中懸濁液に3分間緩やかに吹き込んだ。その反応容器に栓をし、反応物を室温で一夜攪拌した。反応物をEtOAcで希釈し、飽和NHClおよびブラインで洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮し、5−クロロ−2−(4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒド(241mg、収率99%)をベージュ色固体として得た。MS(ESI) m/z:276.3(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 9.88(s,1H)、8.26(d,J=0.9Hz,1H)、8.10(d,J=2.4Hz,1H)、7.78(dd,J=8.4、2.4Hz,1H)、7.52(d,J=8.4Hz,1H)
40B. 1−(5−クロロ−2−(4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オールの調製
5−クロロ−2−(4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒド(241mg、0.874ミリモル)およびTHF(10mL)の0℃での溶液に、THF中1.6M塩化ビニルマグネシウム(1.137mL、1.137ミリモル)を滴下して加えた。反応物を0℃で30分間、ついで室温で1時間攪拌した。次に反応物を1N HClでクエンチさせた。反応物をEtOAcと水の間に分配させ、層を分離した。有機層をブラインで洗浄し、濃縮し、順相クロマトグラフィーに付して精製し、1−(5−クロロ−2−(4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オール(224mg、収率84%)を黄色油として得た。MS(ESI) m/z:304.4(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.18(d,J=0.7Hz,1H)、7.72(d,J=2.2Hz,1H)、7.47(dd,J=8.4、2.4Hz,1H)、7.32(d,J=8.4Hz,1H)、5.87(ddd,J=17.3、10.3、5.4Hz,1H)、5.20(dt,J=6.0、1.2Hz,1H)、5.18−5.14(m,1H)、5.11(d,J=4.0Hz,1H)、2.82(brs,1H)
40C. 1−(5−クロロ−2−(4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの調製
1−(5−クロロ−2−(4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オール(124mg、0.408ミリモル)の0℃でのアセトン(5mL)中溶液に、ジョーンズ試薬(0.16mL、0.408ミリモル)を、褐色が持続されるまで、滴下して加えた。反応混合物をIPAでクエンチさせ、EtOAcで希釈し、飽和NaHCOでpHを8の塩基性にした。有機層を分離し、水層をEtOAc(2x)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、濃縮し、次に順相クロマトグラフィーに付して精製し、1−(5−クロロ−2−(4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(112mg、収率91%)を黄色油として得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.11(s,1H)、7.71−7.66(m,1H)、7.65(d,J=2.2Hz,1H)、7.54(d,J=8.4Hz,1H)、6.41(dd,J=17.5、10.7Hz,1H)、6.10−5.91(m,2H);MS(ESI) m/z:302.3(M+H)
40D. (9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル)−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル)−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(14mg、収率36%)は、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(5−クロロ−2−(4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンを用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.93(d,J=0.7Hz,1H)、8.72(brs,1H)、7.69−7.55(m,5H)、7.50(s,1H)、5.80(s,1H)、5.52(d,J=11.9Hz,1H)、4.05(s,3H)、3.56−3.42(m,2H)、2.60−2.48(m,1H)、2.24(t,J=6.6Hz,2H)、2.13(m,1H)、2.03−1.78(m,2H)、1.62−1.51(m,1H)、1.18(m,1H)、1.07(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:625.1(M+H);HPLC分析(方法A):RT =7.44分、純度=97%;第XIa因子 Ki=0.1nM、血漿カリクレイン Ki=6nM
実施例41
(9R,13S)−13−(4−{3−クロロ−6−[1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−2−フルオロフェニル}−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル)−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−(4−{3−クロロ−6−[1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−2−フルオロフェニル}−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル)−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(9.5mg、収率38%)は、実施例38に記載の操作に従って、(9R,13S)−13−[4−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の代わりに、(9R,13S)−13−[4−(6−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(0.02g、0.034ミリモル)(実施例36にて記載されるように調製)を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:624.5(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.73(d,J=5.1Hz,1H)、8.24(s,1H)、7.83(s,1H)、7.60(s,1H)、7.56−7.52(m,2H)、7.50(s,1H)、7.49(t,J=59.0Hz,1H)、7.30(dd,J=8.4、1.3Hz,1H)、5.96(s,1H)、5.59(dd,J=12.8、3.7Hz,1H)、4.05(s,3H)、3.64−3.49(m,2H)、2.62−2.51(m,1H)、2.42(t,J=6.7Hz,2H)、2.22−2.11(m,1H)、2.01−1.83(m,2H)、1.64−1.53(m,1H)、1.27−1.03(m,5H);19F NMR(376MHz、CDOD) δ −77.45(s)、−96.21(s)、−117.57(s);HPLC分析(方法A):RT=7.47分、100%純度;第XIa因子 Ki=1nM、血漿カリクレイン Ki=34nM
実施例42
(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル)−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル)−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(21mg、収率41%)は、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(実施例40Cに記載されるように調製)、および(9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(実施例18にて記載されるように調製)を用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD−d) δ 8.94(d,J=0.7Hz,1H)、8.77(brs,1H)、7.75(brs,2H)、7.69−7.59(m,4H)、7.52(s,1H)、5.79(s,1H)、5.47(d,J=10.3Hz,1H)、3.50(t,J=6.6Hz,2H)、2.55(ddd,J=9.3、6.5、3.3Hz,1H)、2.27(t,J=6.7Hz,2H)、2.22−2.11(m,1H)、1.99−1.83(m,2H)、1.64−1.52(m,1H)、1.17(brs,2H)、1.08(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:628.2(M+H);HPLC分析(方法A):RT =7.43分、純度=99%;第XIa因子 Ki=0.1nM、血漿カリクレイン Ki=7nM
実施例43
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
43A. (S)−N−[(1E)−(6−クロロピリジン−2−イル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの調製
(S)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.712g、14.13ミリモル)のDCM(61.4mL)中溶液に、CsCO(6.91g、21.19ミリモル)および6−クロロピコリンアルデヒド(2.0g、14.13ミリモル)を連続して添加した。その得られた白色懸濁液を室温で攪拌した。17時間後、反応を停止させ、濾過した。濾液をEtOAc(100ml)で希釈し、ブライン(50mLx3)で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮し、(S)−N−[(1E)−(6−クロロピリジン−2−イル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(3.58g、104%)を黄色油として得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.65(s,1H)、7.99−7.94(m,1H)、7.79(t,J=7.7Hz,1H)、7.45(dd,J=7.9、0.7Hz,1H)、1.28(s,10H)
43B. (S)−N−[(1S)−1−(6−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの調製、および
43C. (S)−N−[(1R)−1−(6−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの調製
(S)−N−[(1E)−(6−クロロピリジン−2−イル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.73g、7.07ミリモル)およびIn(0.92g、10.60ミリモル)のTHF(17.7ml)中混合物に、3−ブロモプロパ−1−エン(0.92g、10.60ミリモル)をゆっくりと添加した。その反応物を60℃で一夜加熱した。反応混合物を室温に冷却し、セライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣を順相クロマトグラフィーに付し、ヘキサンおよびEtOAcを用いて精製し、それにより5.6:1の(S)−N−[(1S)−1−(6−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド:(S)−N−[(1R)−1−(6−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(2.42g、58%)を主たる生成物として、褐色半固体として得た。MS(ESI) m/z:287.4(M+H)
43D. (S)−2−メチル−N−[(1R)−1−[6−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル]プロパン−2−スルフィンアミド(ジアステレオマーA)の調製、および
43E. (S)−2−メチル−N−[(1S)−1−[6−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル]プロパン−2−スルフィンアミド(ジアステレオマーB)の調製
をフラッシュした圧力バイアルに、5.6:1の(S)−N−[(1S)−1−(6−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド:(S)−N−[(1R)−1−(6−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(2.18g、7.60ミリモル)、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(0.966g、7.60ミリモル)(実施例1Dにて記載されるように調製)、ジ(アダマンタ−1−イル)(ブチル)ホスフィン(0.954g、2.66ミリモル)、PvOH(0.300ml、2.58ミリモル)、KCO(3.62g、26.2ミリモル)、Pd(OAc)(0.341g、1.52ミリモル)およびDMF(15.2mL)を添加した。該バイアルをArでパージした。そのバイアルを密封し、油浴中120℃で一夜加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水およびEtOAcの間に分配し、層を分離した。水層をEtOAc(3x)で抽出し、有機層を合わせて濃縮した。粗生成物を順相クロマトグラフィーを用いて精製し、つづいて逆相クロマトグラフィーによる第2の精製に付し、(S)−2−メチル−N−[(1R)−1−[6−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル]プロパン−2−スルフィンアミド(ジアステレオマーA)(0.275g、13%)MS(ESI) m/z:274.4(M+H);および(S)−2−メチル−N−[(1S)−1−[6−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル]プロパン−2−スルフィンアミド(ジアステレオマーB)(1.2g、57%)MS(ESI) m/z:274.4(M+H)を得た。
43F. N−[(1S)−1−[6−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
(1S)−1−(6−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−アミン(ジアステレオマーB)(1.2g、3.18ミリモル)をMeOH(5mL)およびジオキサン(25ml)に溶かした。ジオキサン中4N HCl(4.8ml、19.1ミリモル)を添加した。反応物を室温で3時間攪拌し、次に反応物を濃縮した。残渣をトルエンと共に蒸発させ、DCM(40mL)に溶かし、0℃に冷却した。TEA(4.43mL、31.8ミリモル)を加え、つづいてBOCO(0.738mL、3.18ミリモル)を添加した。反応物を0℃で15分間攪拌し、ついで反応物を室温にまで加温させた。2時間後、反応物をDCMで希釈し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、乾燥させた。順相クロマトグラフィーに付して精製し、N−[(1S)−1−[6−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(393mg、収率33%)を橙色油として得た。MS(ESI) m/z:374.5(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.19(s,1H)、7.84(t,J=7.8Hz,1H)、7.55(d,J=7.7Hz,1H)、7.38(d,J=7.7Hz,1H)、5.77−5.58(m,1H)、5.40(brs,1H)、5.13−5.01(m,2H)、4.92(d,J=6.8Hz,1H)、3.86(s,3H)、2.71−2.51(m,2H)、1.43(s,9H)
43G. N−[(1S)−1−[6−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
N−[(1S)−1−[6−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(393mg、1.05ミリモル)のMeOH(6.4mL)中溶液に、AcOH(0.64mL)を添加した。反応フラスコを予め45℃に加熱した浴に入れ、Zn粉末(206mg、3.16ミリモル)を少しずつ加えた。1時間後、さらにZn(198mg)を添加した。反応終了後、混合物を室温に冷却し、DCMと飽和NaHCOの間に分配し、層を分離した。水層をDCM(2x)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮し、N−[(1S)−1−[6−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(343mg、収率95%)を黄色泡沫体として得た。MS(ESI) m/z:344.5(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 7.74(t,J=7.8Hz,1H)、7.39(dd,J=7.8、0.8Hz,1H)、7.25−7.18(m,1H)、7.14(d,J=7.7Hz,1H)、5.70(ddt,J=17.1、10.2、7.0Hz,1H)、5.46(d,J=6.8Hz,1H)、5.13−4.99(m,2H)、4.89(d,J=6.8Hz,1H)、4.01(s,3H)、2.71−2.53(m,2H)、1.49−1.30(m,9H)
43H. N−[(1S)−1−(6−{1−メチル−4−[(2R)−2−メチルブタ−3−エンアミド]−1H−ピラゾール−5−イル}ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
N−[(1S)−1−[6−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(343mg、0.999ミリモル)/EtOAc(3.33ml)に、(R)−2−メチルブタ−3−エン酸(0.150g、1.498ミリモル)(中間体6)のEtOAc(1ml)中溶液を添加した。該混合物を0℃に冷却し、ピリジン(0.24ml、3.0ミリモル)を加え、つづいてEtOAc中50%T3P(登録商標)溶液(1.19ml、1.50ミリモル)を添加した。2時間後、反応物を飽和NaHCOとEtOAcの間に分配し、層を分離した。水層をEtOAc(2x)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、次に濃縮した。順相クロマトグラフィーに付して精製し、N−[(1S)−1−(6−{1−メチル−4−[(2R)−2−メチルブタ−3−エンアミド]−1H−ピラゾール−5−イル}ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(360mg、85%)を黄色固体として得た。MS(ESI) m/z:426.5(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 9.35(brs,1H)、8.30(s,1H)、7.82(t,J=7.8Hz,1H)、7.40(d,J=7.9Hz,1H)、7.32−7.19(m,1H)、6.01(ddd,J=17.4、10.0、7.6Hz,1H)、5.78−5.57(m,1H)、5.35−5.04(m,5H)、4.91(brs,1H)、4.06(s,3H)、3.26−3.06(m,1H)、2.81−2.54(m,2H)、1.54−1.30(m,12H)
43I. N−[(9R,10E,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
N−[(1S)−1−(6−{1−メチル−4−[(2R)−2−メチルブタ−3−エンアミド]−1H−ピラゾール−5−イル}ピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(140mg、0.329ミリモル)のEtOAc(25ml)中溶液をArで20分間パージした。第2世代グラブス触媒(0.112g、0.132ミリモル)を添加し、反応混合物を80℃で一夜攪拌した。反応混合物を室温に冷却して濃縮した。順相クロマトグラフィーに付し、次に逆相クロマトグラフィーに付して精製した。所望の生成物を含有するフラクションを飽和NaHCOで塩基性(pH約8)にし、次に濃縮した。残渣を水とEtOAcの間に分配し、層を分離した。水層をDCM(3x)およびEtOAc(3x)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮し、N−[(9R,10E,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(96mg、収率66%)を得た。MS(ESI) m/z:398.2(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 11.12(brs,1H)、8.08(s,1H)、7.84(t,J=7.9Hz,1H)、7.39(dd,J=7.9、0.7Hz,1H)、7.32−7.24(m,1H)、5.98−5.83(m,1H)、5.55(dd,J=15.7、7.4Hz,1H)、5.41(d,J=6.6Hz,1H)、5.04(m,1H)、4.10−4.03(m,3H)、3.15(q,J=7.3Hz,1H)、2.84−2.56(m,2H)、1.51−1.32(m,12H)
43J. N−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製、および
43K. N−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−2(6),4−ジエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
N−[(9R,10E,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(0.096g、0.024ミリモル)のEtOH(4ml)中溶液を、PtO(20mg)の存在下、20psiのHで20時間水素添加した。混合物を濾過し、MeOHおよびEtOAcで洗浄した。濾液を濃縮し、次に逆相クロマトグラフィーに付して精製し、フラクションを中和し、抽出した後に、N−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−2(6),4−ジエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(20mg、収率20.4%);MS(ESI) m/z:406.2(M+H);およびN−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(68mg、収率70.5%);MS(ESI) m/z:400.2(M+H)を得た。
43L. (9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
N−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(0.035g、0.088ミリモル)のDCM(0.5ml)中溶液に、TFA(0.2mL、2.60ミリモル)を添加した。1時間攪拌した後、その反応混合物を濃縮乾固させ、CHCNと共に蒸発させた。残渣をMeOHに溶かし、NaHCOカートリッジ(ストラト・スフェアSPE;500mg、0.90ミリモルのローディング)に通すことで中和させ、その濾液を濃縮して(9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(15mg、収率57%)を透明なガラス体として得、それをさらに精製することなく用いた。MS(ESI) m/z:300.5(M+H)
43M. (9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(7mg、収率32%)が、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体4に記載されるように調製された)、および(9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7,18−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンを用いて調製された。MS(ESI) m/z:591.2(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.43(s,1H)、7.95(t,J=7.8Hz,1H)、7.66−7.60(m,3H)、7.58−7.53(m,2H)、7.34(d,J=7.7Hz,1H)、5.83(s,1H)、5.68(dd,J=11.1、1.9Hz,1H)、4.05(s,3H)、2.93(ddd,J=13.1、7.8、5.5Hz,1H)、2.65−2.52(m,1H)、2.51−2.39(m,1H)、2.19−2.09(m,1H)、2.02−1.91(m,1H)、1.83−1.64(m,3H)、1.60−1.49(m,1H)、1.32−1.19(m,1H)、1.16(d,J=6.8Hz,3H);HPLC分析(方法A):RT=8.46分、純度=99.6%;第XIa因子 Ki=4.1nM、血漿カリクレイン Ki=110nM
実施例44
(9R,13S)−13−[4−(3,6−ジクロロ−2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−[4−(3,6−ジクロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン)(実施例24にて記載されるように調製)、CuI(0.368mg、1.935マイクロモル)/DMSO(1ml)を含有する密封式管に、3−ヨードピリジン(7.93mg、0.039ミリモル)およびCsCO(0.025g、0.077ミリモル)を添加した。該反応混合物をAr(3x)でパージし、次に80℃に加温した。44時間後、反応物を室温に冷却した。逆相クロマトグラフィーに付して精製し、(9R,13S)−13−[4−(3,6−ジクロロ−2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(1.91mg、収率15%)を白色固体として得た。MS(ESI) m/z:540.1(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.74(d,J=5.1Hz,1H)、8.23(d,J=7.0Hz,1H)、7.75(s,1H)、7.59−7.50(m,3H)、7.39(dd,J=8.8、1.5Hz,1H)、6.55(d,J=2.0Hz,1H)、6.42(dd,J=7.0、1.5Hz,1H)、6.17(dd,J=12.8、4.2Hz,1H)、4.06(s,3H)、2.74−2.64(m,1H)、2.38−2.26(m,1H)、2.15−1.99(m,2H)、1.70−1.58(m,1H)、1.52−1.39(m,1H)、1.03(d,J=7.0Hz,3H)、0.89−0.72(m,1H);HPLC分析(方法A):RT=7.43分、97.9%純度;第XIa因子 Ki=2.2nM、血漿カリクレイン Ki=5.7nM
実施例45
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−エチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−[4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3−エチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体1)、および1−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(中間体8)を用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.84(d,J=5.5Hz,1H)、7.86(s,1H)、7.76(dd,J=5.7、1.5Hz,1H)、7.61(s,1H)、7.56(td,J=8.7、5.5Hz,1H)、7.12(td,J=9.2、1.8Hz,1H)、6.13(s,1H)、5.56(dd,J=12.5、4.0Hz,1H)、4.43(q,J=7.1Hz,2H)、3.74(t,J=6.8Hz,2H)、2.85−2.69(m,2H)、2.65−2.54(m,1H)、2.38−2.20(m,1H)、2.10−1.88(m,2H)、1.71−1.58(m,1H)、1.53(t,J=7.3Hz,3H)、1.22(brs,2H)、1.12(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:540.2(M+H);HPLC分析(方法A):RT=11.04分、純度=97%;第XIa因子 Ki=13nM、血漿カリクレイン Ki=54nM
実施例46
(9R,13S)−13−[4−(6−アセチル−3−クロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−[4−(6−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(18mg、0.031ミリモル)、トリブチル(1−エトキシビニル)スタンナン(20.72μl、0.061ミリモル)およびPd(PPhCl(2.153mg、3.07マイクロモル)のトルエン(767μl)中混合物を脱気処理に付し、110℃で一夜加熱した。溶媒を除去し、1N HClおよびTHFの1:1混合物(2ml)を添加した。その混合物を室温で0.5時間攪拌し、濃縮した。次に該粗生成物を逆相HPLCを用いて精製し、(9R,13S)−13−[4−(6−アセチル−3−クロロ−2−フルオロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(9.6mg、46%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 9.24(s,1H)、8.74(d,J=5.2Hz,1H)、7.85−7.73(m,2H)、7.59−7.44(m,3H)、7.27−7.00(m,1H)、5.71(s,1H)、5.60(d,J=8.9Hz,1H)、4.02(s,3H)、3.88(brs,1H)、3.70(d,J=5.5Hz,1H)、3.51−3.38(m,5H)、2.17−1.93(m,2H)、1.69(brs,1H)、1.48(brs,1H)、1.28−1.10(m,1H)、0.93(d,J=6.7Hz,3H)、0.66(brs,1H);MS(ESI) m/z:550.4(M+H);HPLC分析(方法C):RT=1.40分、純度=>95%;第XIa因子 Ki=3.5nM、血漿カリクレイン Ki=46nM
実施例47
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−4−(ピリミジン−5−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
47A. (9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(262mg、0.387ミリモル、収率65%)は、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体2)を用いることにより調製された。H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 9.25(s,1H)、8.59(d,J=4.3Hz,1H)、7.91−7.79(m,2H)、7.74−7.65(m,2H)、7.44(d,J=4.9Hz,1H)、7.26−6.96(m,1H)、5.91(s,1H)、5.65(d,J=8.9Hz,1H)、3.91−3.81(m,1H)、3.60(brs,1H)、2.65(brs,2H)、2.20−1.97(m,2H)、1.76(brs,1H)、1.51(brs,1H)、1.31(brs,1H)、0.95(d,J=7.0Hz,3H)、0.81(brs,1H);MS(ESI) m/z:562.3[M+H];HPLC分析(方法B):RT=1.72分、純度=100.0%
47B. (9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−4−(ピリミジン−5−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−4−(ピリミジン−5−イル)−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2,5,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(7.5mg、9.85マイクロモル、収率18%)は、実施例11に記載の操作に従って、(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシランの代わりに、5−ヨードピリミジンを用いることにより調製された。H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 9.58(s,1H)、9.39(s,2H)、9.19(s,1H)、8.80(s,1H)、8.68(d,J=4.9Hz,1H)、7.85(t,J=7.8Hz,1H)、7.76(s,1H)、7.70(d,J=8.5Hz,1H)、7.60(d,J=4.3Hz,1H)、7.26−6.97(m,1H)、5.92(s,1H)、5.71(d,J=8.8Hz,1H)、3.97(brs,1H)、3.67(brs,1H)、3.44−3.36(m,1H)、2.73(brs,1H)、2.19(brs,1H)、2.06(brs,1H)、1.76(brs,1H)、1.56(brs,1H)、1.34(brs,1H)、0.97(d,J=6.7Hz,3H)、0.69(brs,1H);MS(ESI) m/z:640.1[M+H];HPLC分析(方法B):RT=1.84分、純度=99.0%;第XIa因子 Ki=5.4nM、血漿カリクレイン Ki=13nM
実施例48
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
48A. N−[(1S)−1−[3−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)フェニル]ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
N−[(1S)−1−(3−ブロモフェニル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(2g、6.13ミリモル)、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(0.779g、6.13ミリモル)、ジ(アダマンタン−1−イル)(ブチル)ホスフィン(0.659g、1.839ミリモル)、ピバリン酸(0.213ml、1.839ミリモル)、KCO(2.54g、18.39ミリモル)に、DMF(9ml)を添加した。その混合物をArで10分間脱気処理に付した。Pd(OAc)(0.275g、1.226ミリモル)を加え、反応物を油浴中120℃で15時間加熱した。反応物を水(50ml)とEtOAc(50ml)の間に分配し、その溶液を濾紙を通して濾過し、層を分離した。水層をEtOAc(2x50ml)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(50ml)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣を順相クロマトグラフィーに付し、溶出液としてヘキサンおよびEtOAcを用いて精製し、(S)−(1−(3−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)フェニル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチル(1.186g、3.18ミリモル、収率51.9%)を黄色油として得た。MS(ESI) m/z:371.1(M−H)
48B. N−[(1S)−1−[3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)フェニル]ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
0℃に冷却したN−[(1S)−1−[3−(1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)フェニル]ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(0.097g、0.260ミリモル)/アセトン(5ml)および水(1ml)に、NHCl(0.070g、1.302ミリモル)およびZn(0.170g、2.60ミリモル)を添加した。氷浴を取り外した。3時間後、反応液を濾過し、濾液を水(10ml)とEtOAc(30ml)の間に分配した。水層をEtOAc(2x20ml)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(10ml)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣を順相クロマトグラフィーに付し、DCMおよび0−10%MeOHを溶出液として用いて精製し、N−[(1S)−1−[3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)フェニル]ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(76.6mg、86%)を得た。MS(ESI) m/z:343.2(M+H)
48C. N−[(1S)−1−(3−{1−メチル−4−[(2R)−2−メチルブタ−3−エンアミド]−1H−ピラゾール−5−イル}フェニル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
N−[(1S)−1−[3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)フェニル]ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(0.076g、0.222ミリモル)/EtOAc(0.58ml)に、(R)−2−メチルブタ−3−エン酸(0.027g、0.266ミリモル)(中間体6)/EtOAc(0.3ml)を添加した。その混合物を0℃に冷却し、ヒューニッヒ塩基(0.116ml、0.666ミリモル)を、つづいてEtOAc中50%T3P(登録商標)(0.264ml、0.444ミリモル)を添加した。3時間後、反応物を飽和NaHCO(5ml)およびEtOAc(5ml)で分配させた。水層をEtOAc(2x10ml)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(5ml)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣を順相クロマトグラフィーに付し、溶出液としてヘキサンおよびEtOAcを用いて精製し、(69mg、73%)のN−[(1S)−1−(3−{1−メチル−4−[(2R)−2−メチルブタ−3−エンアミド]−1H−ピラゾール−5−イル}フェニル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルを黄色油として得た。MS(ESI) m/z:425.2(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 8.04(s,1H)、7.52−7.45(m,1H)、7.37(d,J=7.9Hz,1H)、7.26−7.18(m,2H)、7.05(brs,1H)、5.96−5.85(m,1H)、5.69(ddt,J=17.0、10.1、7.0Hz,1H)、5.21−5.09(m,4H)、4.95(brs,1H)、4.77(brs,1H)、3.76(s,3H)、3.07(q,J=7.2Hz,1H)、2.61−2.48(m,2H)、1.45−1.38(m,9H)、1.30(d,J=7.0Hz,3H)
48D. N−[(9R,10E,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
N−[(1S)−1−(3−{1−メチル−4−[(2R)−2−メチルブタ−3−エンアミド]−1H−ピラゾール−5−イル}フェニル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(0.069g、0.163ミリモル)の脱気したDCE(10ml)中溶液を、第2世代グラブス触媒(Second Generation Grubbs Catalyst)(0.055g、0.065ミリモル)の存在下、マイクロ波にて30分間120℃に加熱した。反応混合物を順相クロマトグラフィーに付し、溶出液として2回ヘキサンおよびEtOAcを用いて直ちに精製し、所望のN−[(9R,10E,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(33mg、51.2%)を暗色固体として得た。MS(ESI) m/z:397.1(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 7.61−7.52(m,1H)、7.46−7.40(m,1H)、7.33−7.25(m,1H)、7.20(d,J=7.5Hz,1H)、6.93(brs,1H)、6.83(s,1H)、5.63(ddd,J=15.1、9.4、5.6Hz,1H)、5.18(brs,1H)、4.89(dd,J=15.2、8.8Hz,1H)、4.69(brs,1H)、3.93−3.86(m,3H)、3.09−2.99(m,1H)、2.69−2.58(m,1H)、2.17−2.08(m,1H)、1.53−1.32(m,9H)、1.18(d,J=6.8Hz,3H)
48E. N−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
N−[(9R,10E,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(0.089g、0.224ミリモル)のEtOH(5ml)中溶液を55psiのH雰囲気下で3時間水素添加に供した。反応混合物を小さなプラグのセライト(登録商標)を通して濾過し、EtOH/MeOH/DCMで濯ぎ、N−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(89mg、99%)を白色固体として得た。MS(ESI) m/z:399.4(M+H)H NMR(400MHz、CDCl) δ 7.53−7.43(m,2H)、7.43−7.36(m,1H)、7.29(s,1H)、6.44(s,1H)、4.90(brs,1H)、4.68(brs,1H)、3.98(s,3H)、2.44(brs,1H)、1.93(d,J=7.7Hz,1H)、1.85−1.63(m,2H)、1.42(brs,9H)、1.28−1.19(m,2H)、1.07(d,J=6.8Hz,3H)、0.96(brs,1H)
48F. (9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・塩酸塩の調製
Figure 0006419836
N−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(88mg、0.221ミリモル)をジオキサン中4N HCl(3ml)で5時間脱保護に付した。該反応物を濃縮し、(70mg、95%)の(9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・塩酸塩を暗色固体として得た。MS(ESI) m/z:299.08(M+H)H NMR(500MHz、CDOD) δ 7.81(s,1H)、7.77−7.70(m,1H)、7.70−7.58(m,3H)、4.46(dd,J=12.0、4.5Hz,1H)、4.19−4.07(m,3H)、3.45−3.26(m,1H)、2.75−2.59(m,1H)、2.21−2.09(m,1H)、1.99−1.86(m,2H)、1.58(td,J=14.3、8.3Hz,1H)、1.29−1.17(m,1H)、1.03(d,J=6.9Hz,3H)、0.94−0.82(m,1H)
48G. (9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(23mg、86%)は、実施例1と同様の方法にて、1−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]プロパ−2−エン−1−オンおよび13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンを用いることにより白色固体として調製された。MS(ESI) m/z:590.3(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.33(s,1H)、7.58−7.51(m,2H)、7.51−7.35(m,6H)、7.25(d,J=7.7Hz,1H)、5.72(s,1H)、5.46(dd,J=12.8、3.1Hz,1H)、3.97−3.85(m,3H)、2.94−2.81(m,1H)、2.36−2.25(m,1H)、2.13−1.98(m,2H)、1.98−1.86(m,1H)、1.79−1.63(m,2H)、1.57−1.40(m,2H)、1.05(d,J=6.8Hz,3H)、0.93(t,J=12.7Hz,1H);HPLC分析(方法A)RT=8.52分、純度=97%;第XIa因子 Ki=0.13nM、血漿カリクレイン Ki=5.5nM
実施例49
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(10.3mg、59.1%)は、実施例48と同様の方法にて、1−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]プロパ−2−エン−1−オンおよび13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンを用いることにより白色固体として調製された。MS(ESI) m/z:575.3(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 7.78−7.69(m,1H)、7.65−7.58(m,3H)、7.56−7.51(m,2H)、7.46(d,J=7.7Hz,1H)、5.99(s,1H)、5.68(dd,J=13.0、3.1Hz,1H)、4.04(s,3H)、3.60−3.47(m,1H)、3.23−3.14(m,1H)、2.66−2.39(m,3H)、2.33−2.20(m,1H)、1.98−1.89(m,1H)、1.89−1.81(m,1H)、1.73−1.66(m,1H)、1.66−1.56(m,1H)、1.19(d,J=6.8Hz,3H)、1.09(t,J=12.8Hz,1H);HPLC分析(方法A)RT=9.56分、純度=95%;第XIa因子 Ki=3.2nM、血漿カリクレイン Ki=69nM
実施例50
(9S,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−10,16−ジフルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
50A. N−[(9S,13S)−10,16−ジフルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸エステルの調製
Fe(C・6HO(2.16g、4.46ミリモル)をHO(30ml)含有のRBFに添加した。その懸濁液を水浴(50℃)で加温して溶解しやくすした。3時間後、透明な黄色溶液を0℃に冷却し、Arでパージした。20分後、セレクトフルオール(SELECTFLUOR(登録商標))(1.58g、4.46ミリモル)/ACN(5ml)を添加して、つづいてN−[(9R,10E,13S)−16−フルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,10,14,16−ヘキサエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(0.370g、0.893ミリモル)/ACN(10ml)を滴下して加えた。5分後、NaBH(0.270g、7.14ミリモル)を5分間にわたって2回に分けて添加した。15分後、反応混合物を室温になるようにした。1時間後、該反応混合物を水性28−30%NHOH(15mL)でクエンチさせた。30分後、該反応混合物を濾過し、固体をEtOAcで洗浄し、有機液をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して異性体の粗混合物を得た。その材料をキラルパック(CHIRALPAK)(登録商標)IC、21x250mm、5μを用い、10%EtOH/90%COを45ml/分、150バール、40℃で用いるキラル精製に供した。最初に溶出する異性体をN−[(9S,13S)−10,16−ジフルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(99.5%ee;68mg、17.50%)とし、次に溶出する異性体をN−[(9R,13S)−11,16−ジフルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(99.5%ee;32mg、8.3%)とした。435(M+H)
50B. (9S,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−10,16−ジフルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
(9S,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−10,16−ジフルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(10mg、6%)は、実施例1にて記載される同様の方法により、Boc−保護されたN−[(9R,13S)−11,16−ジフルオロ−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]カルバミン酸tert−ブチル(最初に溶出する異性体)および1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体4に記載されるように調製)を用いることにより調製された。主たるジアステレオマーは、キラルパック(登録商標)IC、21x250mm、5μを用い、15%MeOH/85% COを45ml/分、150バール、40℃で用いるキラル精製に付し、その後で逆相クロマトグラフィー(フェノメネクス(PHENOMENEX)(登録商標)ルナ・アキシア(Luna Axia) 5μ 30x100mmカラム、10分間の勾配;溶媒A:20%MeOH−80%HO−0.1%TFA;溶媒B:90%MeOH−10%HO−0.1%TFA)に付して単離した。MS(ESI) m/z:626(M+H)H NMR:(400MHz、DMSO−d) δ 9.40(s,1H)、8.62−8.56(m,1H)、8.12(d,J=7.5Hz,1H)、7.75−7.67(m,3H)、7.41−7.32(m,2H)、7.26(s,1H)、6.88(d,J=9.9Hz,1H)、6.30−6.23(m,1H)、5.97−5.82(m,2H)、5.43−5.24(m,1H)、3.93−3.88(m,3H)、3.00(ddd,J=10.8、6.9、4.1Hz,1H)、2.34−2.23(m,1H)、1.89−1.78(m,1H)、1.65−1.49(m,1H)、1.25−1.10(m,1H)、0.81(d,J=7.0Hz,3H)、0.66−0.44(m,1H);HPLC分析(方法X):RT=6.25分、純度=100%;第XIa因子 Ki=0.1nM、血漿カリクレイン Ki=8nM
実施例51
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−()メチル−9−メチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
51A. (9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(0.28g、98%)は、実施例48Fに記載の(9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンと同様の方法にて、1−()メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールを1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの代わりに用いて灰色固体として調製された。MS(ESI) m/z:302.5(M+H)
51B. (9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−()メチル−9−メチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−()メチル−9−メチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(3mg、56.7%)は、(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(実施例48に記載される)と同様の方法にて、(9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンを(9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの代わりに用いることにより製造された。MS(ESI) m/z:593.5(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.49−8.44(m,1H)、8.14(s,1H)、7.69−7.64(m,2H)、7.60−7.56(m,2H)、7.56−7.49(m,3H)、7.38(d,J=7.7Hz,1H)、5.92−5.82(m,1H)、5.59(dd,J=12.7、3.0Hz,1H)、3.07−2.94(m,1H)、2.51−2.38(m,1H)、2.25−2.11(m,2H)、2.12−2.00(m,1H)、1.91−1.78(m,2H)、1.72−1.53(m,2H)、1.41−1.32(m,1H)、1.18(d,J=6.8Hz,3H)、1.10−1.00(m,1H);HPLC分析(方法A)RT=8.17分、純度=90%;第XIa因子 Ki=0.18nM、血漿カリクレイン Ki=5nM
実施例52
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(2,2−ジフルオロエチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(2,2−ジフルオロエチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体4)、および1−(2,2−ジフルオロエチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(中間体9)を用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDCN) δ 8.81(d,J=5.3Hz,1H)、8.47(s,1H)、7.74(s,1H)、7.71−7.63(m,4H)、7.62−7.55(m,1H)、6.50−6.15(m,1H)、5.84(s,1H)、5.52(dd,J=12.7、4.1Hz,1H)、4.83−4.71(m,2H)、3.63−3.49(m,2H)、2.64−2.53(m,1H)、2.32−2.13(m,3H)、1.99−1.84(m,2H)、1.66−1.52(m,1H)、1.41−1.29(m,1H)、1.24−1.14(m,1H)、1.09(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:641.1(M+H);HPLC分析(方法A):RT=11.43分、純度=95%;第XIa因子 Ki=0.76nM、血漿カリクレイン Ki=22nM
実施例53
(9R)−13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(6mg、9%)は、実施例1と同様の方法にて、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの代わりに1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾールを用いることにより白色固体として調製された。MS(ESI) m/z:593.2(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.93−8.64(m,1H)、8.32(s,1H)、7.92(s,1H)、7.77(s,2H)、7.72−7.50(m,6H)、5.83(s,1H)、5.67−5.49(m,1H)、4.34−4.08(m,1H)、3.75−3.62(m,1H)、3.60−3.48(m,1H)、2.67−2.54(m,1H)、2.27−2.09(m,3H)、1.96(s,2H)、1.90−1.76(m,1H)、1.67−1.52(m,1H)、1.50−1.29(m,1H)、1.28−1.15(m,1H)、1.06(d,J=7.0Hz,3H)、1.01−0.86(m,1H);HPLC分析(方法A):RT=7.19分、純度=100%;第XIa因子 Ki=0.87nM、血漿カリクレイン Ki=37nM
実施例54
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−シクロブチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
85A. 1−シクロブチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの調製
Figure 0006419836
乾燥RBFに、4−ニトロ−1H−ピラゾール(2g、17.69ミリモル)およびDMF(40mL)を添加した。反応物を0℃に冷却し、NaH(1.415g、35.4ミリモル)を、つづいてブロモシクロブタン(3.58g、26.5ミリモル)を該反応物に添加した。その反応物を室温にまでゆっくりと加温させ、室温で一夜攪拌した。HPLCは大部分が未だに出発材料であることを示した。そこで当量のNaHおよびブロモシクロブタンをもう一度添加し、反応物を65℃でさらに4時間攪拌した。反応物を水(5ml)で注意してクエンチさせ、次に該反応物を水(50ml)とEtOAc(50ml)の間に分配させた。水層をEtOAc(2x20ml)で抽出した。EtOAc層を合わせ、水(2x40ml)およびブライン(40ml)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をISCOシステム(0−50%EtOAc/ヘキサンの勾配)を用いて精製し、1−シクロブチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(640mg、3.83ミリモル、収率21.65%)を透明な油として得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ 88.16(s,1H)、8.09(s,1H)、4.78(q,J=8.3Hz,1H)、2.65−2.39(m,4H)、2.04−1.79(m,2H);MS(ESI) m/z:167.1(M+H)
54B. (9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−シクロブチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−シクロブチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例1に記載の操作に従って、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの代わりに、1−シクロブチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールを用いることにより調製された。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.59(d,J=5.1Hz,1H)、8.21(s,1H)、7.80(s,1H)、7.58−7.43(m,4H)、7.39(s,1H)、7.29−7.17(m,1H)、5.72(s,1H)、5.44(dd,J=12.5、3.7Hz,1H)、4.99(t,J=8.3Hz,1H)、3.45(brs,1H)、3.42−3.30(m,1H)、2.74−2.57(m,2H)、2.51−2.41(m,1H)、2.35(dd,J=7.7、5.7Hz,2H)、2.07−1.93(m,3H)、1.87−1.75(m,3H)、1.73−1.61(m,1H)、1.52−1.39(m,1H)、1.25−1.17(m,2H)、1.07(d,J=5.3Hz,1H)、0.94(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI) m/z:597.1(M+H);HPLC分析(方法B):RT=1.87分、純度=96%;第XIa因子 Ki=7.1nM、血漿カリクレイン Ki=150nM
実施例55
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(ジフルオロメチル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(45mg、66%)は、実施例1と同様の方法にて、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの代わりに、1−(ジフルオロメチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾールを、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンを用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:627.3(M+H);H NMR(500MHz、CDOD) δ 8.77(d,J=5.2Hz,1H)、8.47(s,1H)、7.78(s,1H)、7.73−7.62(m,4H)、7.62−7.55(m,2H)、5.88−5.78(m,1H)、5.63−5.50(m,1H)、3.76−3.64(m,1H)、3.63−3.51(m,1H)、2.67−2.53(m,1H)、2.27(d,J=6.1Hz,2H)、2.24−2.11(m,1H)、2.02−1.91(m,1H)、1.91−1.80(m,1H)、1.65−1.53(m,1H)、1.40−1.29(m,1H)、1.28−1.18(m,1H)、1.07(d,J=6.9Hz,3H)、1.03−0.86(m,1H);HPLC分析(方法A):RT=8.36分、純度=98.8%;第XIa因子 Ki=0.1nM、血漿カリクレイン Ki=6nM
実施例56
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(26mg、49%)は、実施例1と同様の方法にて、1−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(中間体15)および1−(5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンを用いることで調製された。MS(ESI) m/z:653.3(M+H);H NMR(400MHz、CDCN) δ 8.79(d,J=5.5Hz,1H)、8.16(s,1H)、7.80(d,J=8.1Hz,2H)、7.77−7.68(m,1H)、7.67−7.60(m,2H)、7.58−7.52(m,2H)、5.87(d,J=9.7Hz,1H)、5.40−5.24(m,1H)、4.63−4.43(m,1H)、3.72−3.42(m,2H)、2.64−2.50(m,1H)、2.44−2.07(m,5H)、1.31(brs,3H)、1.01(d,J=6.8Hz,3H);HPLC分析(方法A):RT=8.10分、純度=99%;第XIa因子 Ki=0.36nM、血漿カリクレイン Ki=30nM
実施例57
4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル}ベンゾニトリルの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−[4−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル]−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(実施例37の記載に従って調製)(0.0094g、0.012ミリモル)、Zn(CN)(0.0007g、5.90マイクロモル)、Pd(P(t−Bu)(0.0012g、2.36マイクロモル)をDMF(0.5mL)中でArでフラッシュさせ、密封し、80℃で3日間加熱した。その反応混合物を室温にまで冷却し、濾過して濃縮した。逆相クロマトグラフィーに付して精製し、4−クロロ−2−{1−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル}ベンゾニトリル・トリフルオロ酢酸塩(0.0015g、17%)を白色固体の生成物として得た。MS(ESI) m/z:515.3(M+H);H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.79(d,J=5.1Hz,1H)、7.88−7.81(m,1H)、7.75−7.59(m,4H)、7.55(s,1H)、6.26(s,1H)、5.65(dd,J=12.4、3.4Hz,1H)、4.12−4.08(m,3H)、3.88−3.70(m,2H)、2.85(t,J=6.6Hz,2H)、2.67−2.56(m,1H)、2.32−2.17(m,1H)、2.09−1.90(m,2H)、1.71−1.58(m,1H)、1.40−1.21(m,2H)、1.12(d,J=6.8Hz,3H);HPLC分析(方法A):RT=6.41分、純度=>95%;第XIa因子 Ki=4.0nM、血漿カリクレイン Ki=14nM
実施例58
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(140mg、0.174ミリモル、収率73%)は、実施例10の記載と同様の方法にて、1−[5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]プロパ−2−エン−1−オン(中間体4)を用いることにより調製された。H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 9.31(s,1H)、8.82(s,1H)、8.60(d,J=5.2Hz,1H)、7.94(s,1H)、7.81(s,1H)、7.78−7.63(m,5H)、7.56(d,J=4.6Hz,1H)、7.27−6.99(m,1H)、5.71(s,1H)、5.48(d,J=11.3Hz,1H)、3.54(brs,1H)、3.38(brs,1H)、2.61(brs,1H)、1.72(brs,1H)、1.51(d,J=6.4Hz,1H)、1.24(brs,1H)、0.96(d,J=6.7Hz,3H)、0.88(brs,1H);MS(ESI) m/z:577.1[M+H];HPLC分析(方法B):RT=1.431分、純度=96.0%;第XIa因子 Ki=2.4nM、血漿カリクレイン Ki=46nM
実施例59
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−16−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
59A. (R)−N−[(1E)−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの調製
DCM(200mL)に溶かした3−ブロモ−5−フルオロベンズアルデヒド(25g、123モル)に、(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(14.96g、123モル)およびCsCO(40.2g、123モル)を添加した。反応混合物を室温で一夜攪拌した。この時間の経過した後、反応混合物を濾過して濃縮し、黄色油を得た。該黄色油を120gシリカゲルのISCOカラムを用い、ヘキサンおよびEtOAcで溶出して精製し、(R)−N−[(1E)−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(35g、93%)を黄色油として得た。H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 8.58−8.55(m,1H)、8.05−7.98(m,1H)、7.84−7.76(m,2H)、1.20(s,9H);LCMS m/z 306.1(M+H)
59B. (R)−N−[(1S)−1−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの調製
N−[(1E)−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)メチリデン]−2,2−ジメチルプロパンアミド(35g、114モル)を、大きな三ツ口RBフラスコ中のTHF(500mL)に溶かし、Arでフラッシュ処理に付した。該溶液を0℃に冷却し、In(18.4g、160モル)を添加し、つづいて臭化アリル(15.2g、126モル)を滴下して加えた。その反応物を0℃で2時間攪拌し、次に氷浴を取り外し、反応混合物を室温で一夜攪拌した。反応物を水(2L)でクエンチさせ、そのゼラチン材料をセライト(登録商標)を通して濾過した。濾液を真空下で油状の塊にまで濃縮した。粗材料を水(2L)に溶かし、有機液をEtOAc(4x200mL)で抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮し、油状物を得た。その油状液をシリカゲルISCOカラムを介し、DCM/MeOHで溶出して精製し、(R)−N−[(1S)−1−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(34.9g、収率88%)を半固体の塊として得た。LCMS m/z 348.2(M+H);H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 7.44−7.38(m,2H)、7.26−7.20(m,1H)、5.79−5.65(m,1H)、5.46−5.42(m,1H)、5.04−4.98(m,2H)、4.41−4.34(m,1H)、2.69−2.59(m,1H)、2.49−2.43(m,1H)、1.09(s,9H)
59C. N−[(1S)−1−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
Figure 0006419836
MeOH(100mL)に溶かした(R)−N−[(1S)−1−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(21.9g、100モル)の冷却した0℃溶液に、濃HCl(50mL)を滴下して加え、次に0℃で48時間攪拌した。この時間の経過した後、該反応混合物を濃縮して白色固体の塊を得た。残渣を水(1000mL)に溶かし、有機液をEtOAc(2x200mL)で抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過して、褐色油(11.5g)に濃縮した。水層を1N NaOHで塩基性にし、有機液をEtOAc(2x300mL)で抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、褐色油(18g)に濃縮した。油状物を合わせ、DCM(500mL)に溶かし、この溶液にBocO(22g)を添加し、つづいてTEA(15mL)を滴下して加え、その反応混合物を室温で一夜攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、330gシリカゲルのISCOカラムを介して、ヘキサンおよびEtOAcで溶出して精製し、白色固体を得た。該白色固体をヘキサンでトリチュレートし、沈殿物を濾過で集め、N−[(1S)−1−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチル(29.5g、収率87%)を得た。
59D. (9R,13S)−13−アミノ−16−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−アミノ−16−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(19mg、92%)は、実施例48に記載の(9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンと同じ方法にて、N−[(1S)−1−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルを、N−[(1S)−1−(3−ブロモフェニル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの代わりに用いることにより、暗色固体として調製された。MS(ESI) m/z:317.4(M+H)
59E. (9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−16−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−16−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(32mg、63.5%)は、実施例48に記載される(9R,13S)−13−{4−[5−クロロ−2−(4−クロロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンと同じ方法にて、(9R,13S)−13−アミノ−16−フルオロ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンを、(9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7−トリアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの代わりに用いることにより白色固体として製造された。MS(ESI) m/z:608.3(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.46(s,1H)、7.69−7.63(m,2H)、7.62−7.57(m,1H)、7.53−7.48(m,1H)、7.37(s,1H)、7.32(d,J=8.6Hz,1H)、7.13(d,J=9.5Hz,1H)、5.87−5.84(m,1H)、5.55(dd,J=12.5、3.1Hz,1H)、4.03(s,3H)、3.07−3.00(m,1H)、2.47−2.40(m,1H)、2.26−2.06(m,3H)、1.88−1.79(m,2H)、1.68−1.55(m,2H)、1.17(d,J=6.8Hz,3H)、1.09−1.00(m,1H);HPLC分析(方法A)RT=8.82分、純度=95%;第XIa因子 Ki=0.1nM、血漿カリクレイン Ki=4nM
実施例60
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−シクロプロピル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−{4−[3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル}−3−シクロプロピル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(30mg、39%)は、実施例1と同様の方法にて、1−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾールの代わりに、1−シクロプロピル−4−ニトロ−1H−ピラゾールを、1−(5−クロロ−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンの代わりに、1−(3−クロロ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパ−2−エン−1−オンを用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:602.4(M+H);H NMR(400MHz、CDCN) δ 8.79(d,J=5.7Hz,1H)、7.91(brs,1H)、7.81(s,1H)、7.76(s,1H)、7.69(d,J=7.3Hz,1H)、7.64−7.58(m,1H)、7.43(s,1H)、5.95(s,1H)、5.54−5.41(m,1H)、3.90−3.68(m,5H)、2.79−2.48(m,3H)、2.38−2.21(m,1H)、1.66−1.50(m,1H)、1.30(brs,2H)、1.22−1.08(m,4H)、1.04(d,J=6.8Hz,3H);HPLC分析(方法A):RT=8.19分、純度=92%;第XIa因子 Ki=7.2nM、血漿カリクレイン Ki=22nM
実施例61
(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−1−イル)−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
Figure 0006419836
61A. 1−(4−クロロ−2−エテニルフェニル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾールの調製
冷却した(−20℃)臭化メチルトリフェニルホスホニウム(1.540g、4.31ミリモル)のEtO(12mL)中懸濁液に、ヘキサン中2.5M nBuLi溶液(1.58mL、3.95ミリモル)を滴下して加えた。得られた黄色懸濁液を0℃にまで加温させ、2時間攪拌した。次に5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]ベンズアルデヒド(0.99g、3.59ミリモル)(実施例40Aにて記載されるように調製)のEtO(5mL)中溶液を滴下して加え、褐色懸濁液を得た。該懸濁液を0℃で30分間攪拌し、ついで該反応物を室温にまで加温させた。17時間後、該反応物を0℃に冷却し、次に飽和NHClを添加した。反応物を室温にまで加温し、層を分離した。水層をEtOで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過して濃縮し、黒色泡沫体を得た。順相クロマトグラフィーに付して精製し、1−(4−クロロ−2−エテニルフェニル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール(0.357g、収率36%)を白色固体として得た。MS(ESI) m/z:274.0(M+H)および276.0(M+2+H)
61B. 4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−5−ヒドロキシ−2,5−ジヒドロフラン−2−オンの調製
Pb(OAc)(0.567g、1.28ミリモル)の冷却(−5℃)したTFA(1.3ml)中透明無色な溶液に、1−(4−クロロ−2−エテニルフェニル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール(0.350g、1.28ミリモル)の透明無色なDCM(1.3mL)中溶液を滴下して加えた。添加する間に、反応温度は2℃を越えることはなかった。添加した後、得られた透明な淡黄色溶液を室温にまで加温させた。 2時間後、該反応物を−5℃に冷却し、さらなるTFA(0.65mL)中Pb(OAc)(0.283g)を滴下して加えた。その反応物を室温にまで加温させた。2時間後、水(10mL)を滴下して加え、赤褐色懸濁液を得た。該懸濁液をセライト(登録商標)を通し、DCMで溶出して濾過した。二相濾液を分離し、水層をDCMで抽出した。有機層を合わせ、濃縮して黄色油を得た。その油状物をDCMに溶かし、水、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過して濃縮し、2−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}アセトアルデヒド(0.370g)を淡黄色泡沫体として得た。この材料をさらに精製することなく次の工程に用いた。MS(ESI) m/z:290.3(M+H)、および292.3(M+2+H)。モルホリン(0.12mL、1.34ミリモル)のジオキサン(1.7mL)中溶液に、6M HCl(0.22ml、1.30ミリモル)を、つづいてグリオキシル酸・一水和物(0.112g、1.21ミリモル)を添加した。次に、2−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}アセトアルデヒド(0.370g、1.28ミリモル)のジオキサン(1.7mL)中溶液を添加した。反応混合物を加温して還流させた。5時間後、反応を停止させ、室温に冷却した。水およびEtOAcを添加し、層を分離した。水層をEtOAc(1x)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過して濃縮し、金褐色泡沫体を得た順相クロマトグラフィーに付して精製し、4−(3−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−5−ヒドロキシ−2,5−ジヒドロフラン−2−オン(0.112g、収率28%)を淡黄色泡沫体として得た。MS(ESI) m/z:346.2(M+H)および348.3(M+2+H)
61C. N’−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル](tert−ブトキシ)カルボヒドラジドの調製
冷却した(0℃)(9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(0.083g、0.277ミリモル)(実施例1にて記載されるように調製)のDCM(1.848ml)中紫色懸濁液に、3−(4−シアノフェニル)−1,2−オキサジリジン−2−カルボン酸tert−ブチル(0.068g、0.277ミリモル)の透明無色なDCM(1mL)中溶液を滴下して加えた。添加した後、反応物を室温に加温させた。5.5時間後、反応を停止させ、反応物を濃縮した。順相クロマトグラフィーに付して精製し、N’−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル](tert−ブトキシ)カルボヒドラジド(0.0310g、収率27%)を白色固体として得た。MS(ESI) m/z:415.5(M+H)
61D. (9R,13S)−13−ヒドラジニル−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・ビス−塩酸塩
N’−[(9R,13S)−3,9−ジメチル−8−オキソ−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−13−イル](tert−ブトキシ)カルボヒドラジド(0.0310g、0.075ミリモル)のジオキサン中4M HCl(0.94ml、3.74ミリモル)中懸濁液を室温で攪拌した。MeOH(0.2mL)を添加して透明な明黄色溶液を得た。1時間後、反応物を濃縮し、黄色残渣を得た。該残渣をMeOHに溶かして濃縮した。この操作を2回以上繰り返し、(9R,13S)−13−ヒドラジニル−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・ビス−塩酸塩(0.029g、収率100%)を黄色固体として得た。この材料をさらに精製することなく用いた。MS(ESI) m/z:315.5(M+H)
61E. (9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−1−イル)−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
わずかに混濁した(9R,13S)−13−ヒドラジニル−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・ビス−塩酸塩(0.029g、0.075 mm)および4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−5−ヒドロキシ−2,5−ジヒドロフラン−2−オン(0.026g、0.075ミリモル)のMeOH(0.75ml)中黄色溶液をマイクロ波にて150℃で30分間加熱した。室温に冷却して、DMF(0.75mL)を該反応混合物に添加した。逆相クロマトグラフィーに付して精製し、(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−1−イル)−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(0.0021g、収率3.7%)を白色固体として得た。MS(ESI) m/z:624.4(M+H)および626.4(M+2+H)H NMR(500MHz、CDOD) δ 8.85(d,J=0.6Hz,1H)、8.62(d,J=5.2Hz,1H)、7.81(d,J=2.2Hz,1H)、7.79−7.76(m,2H)、7.74−7.70(m,1H)、7.58−7.54(m,2H)、7.51(s,1H)、6.82(d,J=2.5Hz,1H)、6.00(dd,J=12.1、4.1Hz,1H)、4.05(s,3H)、2.63−2.55(m,1H)、2.48−2.39(m,1H)、2.10−2.00(m,1H)、2.00−1.91(m,1H)、1.63−1.55(m,1H)、1.36−1.26(m,1H)、1.11−1.03(m,4H);19F NMR(471MHz、CDOD) δ −62.65(s)、−77.57(s);HPLC分析(方法A):RT=7.42分、純度=99.5%;第XIa因子 Ki=0.51nM、血漿カリクレイン Ki=66nM
実施例62
(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル)−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩
Figure 0006419836
(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル)−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(30mg、0.048ミリモル)(実施例42にて記載されるように調製)のDMF(0.5mL)中懸濁液に、KCO(66.0mg、0.478ミリモル)、パールマン(Pearlman)触媒(6.71mg、0.048ミリモル)および過酸化水素tert−ブチル(水中70%、0.066mL、0.478ミリモル)を添加した。67時間後、10% Naを3滴添加することで反応を停止させた。反応物を逆相クロマトグラフィーに付して精製し、それで(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル)−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(0.0030g、収率8.4%)を白色固体として得た。MS(ESI) m/z:626.4(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.72(d,J=0.9Hz,1H)、8.67(d,J=5.1Hz,1H)、8.01(d,J=7.0Hz,1H)、7.75−7.66(m,4H)、7.52−7.48(m,2H)、6.38(d,J=2.0Hz,1H)、6.10−6.01(m,2H)、2.67(td,J=7.0、3.2Hz,1H)、2.27−2.15(m,1H)、2.11−2.00(m,1H)、1.93(tt,J=11.6、5.9Hz,1H)、1.66−1.53(m,1H)、1.47−1.34(m,1H)、1.02(d,J=7.0Hz,3H)、0.77(m,1H);HPLC分析(方法A):RT=8.28分、純度=99.7%; 第XIa因子 Ki=0.10nM、血漿カリクレイン Ki=6nM
実施例63
(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−1−イル)−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩
Figure 0006419836
63A. (9R,13S)−13−ヒドラジニル−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・ビス塩酸塩の調製
(9R,13S)−13−ヒドラジニル−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・ビス−塩酸塩(0.088g、2工程にわたって43%、黄色固体)は、実施例61Cおよび61Dに記載の操作に従って、(9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの代わりに、(9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンを用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:318.5(M+H)
63B. (9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−1−イル)−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩の調製
(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−1−イル)−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・トリフルオロ酢酸塩(0.0034g、収率4.4%)は、実施例61Eにて記載されるように、(9R,13S)−13−ヒドラジニル−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・ビス−塩酸塩の代わりに、(9R,13S)−13−ヒドラジニル−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・ビス−塩酸塩を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:627.4(M+H)H NMR(500MHz、CDOD) δ 8.86(d,J=0.8Hz,1H)、8.64(d,J=5.2Hz,1H)、7.82−7.80(m,2H)、7.77(dd,J=8.5、2.5Hz,1H)、7.72(d,J=8.5Hz,1H)、7.60−7.58(m,1H)、7.57(d,J=2.2Hz,1H)、7.51(s,1H)、6.83(d,J=2.2Hz,1H)、6.01(dd,J=12.4、4.1Hz,1H)、2.63−2.55(m,1H)、2.48−2.38(m,1H)、2.11−2.01(m,1H)、2.00−1.91(m,1H)、1.64−1.55(m,1H)、1.36−1.26(m,1H)、1.13−1.02(m,4H);19F NMR(471MHz、CDOD) δ −62.46、−77.66;HPLC分析(方法A):RT=7.39分、純度=99.7%;第XIa因子 Ki=0.52nM、血漿カリクレイン Ki=77nM
実施例64
(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−1−イル)−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,17−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン
Figure 0006419836
64A. (R)−N−[(1E)−(2−ブロモピリジン−4−イル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの調製
(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(13.03g、108ミリモル)およびCsCO(52.5g、161ミリモル)のDCM(400ml)中攪拌懸濁液に、2−ブロモピリジン−4−カルボアルデヒド(20g、108ミリモル)を10分間にわたって添加した。次に反応混合物を室温で18.5時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(50ml)で希釈し、ブライン(3x20ml)で洗浄した。 有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、ついで濾液を濃縮した。残渣を順相クロマトグラフィーに付し、溶出液としてヘキサンおよびEtOAcを用いて精製し、(27.2 g、87%)の(R)−N−[(1E)−(2−ブロモピリジン−4−イル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを白色固体として得た。MS(ESI) m/z:289−291.0(M+H)
64B. (R)−N−[(1S)−1−(2−ブロモピリジン−4−イル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルホンアミドの調製
(R)−N−[(1E)−(2−ブロモピリジン−4−イル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.73g、2.52ミリモル)およびインジウム(0.435g、3.79ミリモル)のTHF(6ml)中溶液に、3−ブロモプロパ−1−エン(0.458g、3.79ミリモル)をゆっくりと添加し、得られた溶液を60℃で18時間加熱した。その反応混合物を冷却し、セライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を濃縮した。残渣にEtOAc(100ml)および5%NaHCO(水性)(1000ml)を加え、エマルジョンを直ちに形成させた。懸濁液を濾紙を通して濾過した。有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ 濾過し、濃縮した。得られた残渣を順相クロマトグラフィーに付し、溶出液としてヘキサンおよびEtOAcを用いて精製し、(0.62g、74%)の(R)−N−[(1S)−1−(2−ブロモピリジン−4−イル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルホンアミドを黄色液体として得た。MS(ESI) m/z:331−333.0(M+H)
64C. N−[(1S)−1−(2−ブロモピリジン−4−イル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルの調製
(R)−N−[(1S)−1−(2−ブロモピリジン−4−イル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.38g、4.17ミリモル)のMeOH(10ml)中溶液に、ジオキサン中4N HCl(5.21mL、20.83ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で1.5時間攪拌し、次に濃縮した。得られた残渣に、ACN(10ml)、TEA(5.81ml、41.7ミリモル)およびBocO(1.818g、8.33ミリモル)を添加した。18時間後、反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAcに溶かし、水、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。得られた残渣を順相クロマトグラフィーに付し、溶出液としてヘキサンおよびEtOAcを用いて精製し、(0.80 g、58.7%)のN−[(1S)−1−(2−ブロモピリジン−4−イル)ブタ−3−エン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルを淡黄色油として得た。MS(ESI) m/z:324−326.1(M+H)
64D. (9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,17−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,17−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンは、実施例17Bないし17Gにて記載されるように、(9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンと同様の方法にて、(S)−(1−(4−クロロピリジン−2−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチルの代わりに、(S)−(1−(2−ブロモピリジン−4−イル)ブタ−3−エン−1−イル)カルバミン酸tert−ブチルを用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:303.3(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.70(d,J=5.3Hz,1H)、7.58(s,1H)、7.50−7.42(m,2H)、4.14−4.05(m,1H)、2.72(td,J=6.7、3.5Hz,1H)、2.06−1.94(m,2H)、1.65−1.50(m,2H)、1.41−1.26(m,1H)、1.02(d,J=6.8Hz,3H)、0.70−0.53(m,1H)
64E. (9R,13S)−13−ヒドラジニル−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,17−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・ビス−塩酸塩の調製
(9R,13S)−13−ヒドラジニル−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,17−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・ビス−塩酸塩(0.067g、2工程にわたって35%、黄色固体)は、実施例61Cおよび61Dに記載の操作に従って、(9R,13S)−13−アミノ−3,9−ジメチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの代わりに、(9R,13S)−13−アミノ−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,17 テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンを用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:318.5(M+H)
64F. (9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−1−イル)−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,17−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オンの調製
(9R,13S)−13−(4−{5−クロロ−2−[4−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]フェニル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−1−イル)−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,17−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン(2.7mg、2.7%)は、実施例61Eと同様の方法にて、(9R,13S)−13−ヒドラジニル−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,15−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・ビス−塩酸塩(実施例61Dにて記載)の代わりに、(9R,13S)−13−ヒドラジニル−3−()メチル−9−メチル−3,4,7,17−テトラアザトリシクロ[12.3.1.02,6]オクタデカ−1(18),2(6),4,14,16−ペンタエン−8−オン・ビス−塩酸塩を用いることにより調製された。MS(ESI) m/z:627.4(M+H)H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.90(d,J=0.7Hz,1H)、8.70−8.64(m,1H)、7.91−7.75(m,4H)、7.64−7.58(m,1H)、7.53−7.48(m,1H)、7.21(dd,J=5.3、1.5Hz,1H)、6.90(d,J=2.4Hz,1H)、6.10(dd,J=12.1、4.2Hz,1H)、2.67(dt,J=6.9、3.6Hz,1H)、2.57−2.45(m,1H)、2.09−1.97(m,2H)、1.64(dd,J=14.1、5.7Hz,1H)、1.42−1.32(m,1H)、1.25−1.19(m,1H)、1.10(d,J=7.0Hz,3H);マイナーなジアステレオマーを含む;HPLC分析(方法A):RT=8.32分、純度=95%;第XIa因子 Ki= 0.71nM、血漿カリクレイン Ki=52.6nM

Claims (12)

  1. 式(Ia):
    Figure 0006419836
    [式中:
    「−−−」は任意の結合であり;
    環Aは
    Figure 0006419836
    より独立して選択され;
    は、H、F、OH、およびC1−4アルキルより独立して選択され;
    は、H、F、およびOHより独立して選択され;
    は、H、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、−(CH−OR、−(CH−C(O)OR、ハロゲンで置換されてもよいC3−6シクロアルキル、および炭素原子と1−2個の窒素原子を含み、Rで置換されてもよい5ないし6員のヘテロアリールより独立して選択される;ただし、環上にはR基は1つしか存在しない;
    は、H、OH、F、OC1−4アルキル、C1−4アルキル、およびCNより独立して選択され;
    は、H、およびC1−4アルキルより独立して選択され;
    は、H、F、Cl、Br、CN、OCH、CH、C(O)CH、CHF、CCH、CF、OCHF、NHC(O)C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、およびRで置換される5員のヘテロサイクルより独立して選択され;
    は、H、およびFより独立して選択され;
    は、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;
    は、H、シアノ、C1−4アルキル、ハロアルキル、およびハロゲンより独立して選択され;および
    nは、各々、1、および2より選択される整数である]
    で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩。
  2. 式(IIa):
    Figure 0006419836
    [式中:
    環Aは
    Figure 0006419836
    より独立して選択され;
    は、H、およびC1−3アルキルより独立して選択され;
    は、H、およびFより独立して選択され;
    は、H、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、−(CH−OR、−(CH−C(O)OR、およびハロゲンで置換されてもよいC3−4シクロアルキルより独立して選択され;
    は、H、およびFより独立して選択され;
    は、H、およびC1−4アルキルより独立して選択され;
    は、H、F、Cl、Br、CN、CF、C(O)CH、CHF、CCH、CF、OCHF
    Figure 0006419836
    より独立して選択され;
    は、H、およびFより独立して選択され;
    は、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;
    は、H、CHF、およびCFより独立して選択され;
    ’は、H、F、Cl、CN、CHF、およびCFより独立して選択され;および
    nは、各々、1、および2より選択される整数である]
    で示される請求項1に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩。
  3. が、H、CH、およびCH(CHより独立して選択され;
    が、H、およびFより独立して選択され;
    が、H、CH、CD、CHCH、−CHF、−CHCHF、−CHCF、−CHCHOH、CHCHOC(CH、−CHC(O)OH、Fで置換されてもよいシクロプロピル、およびシクロブチルより独立して選択され;
    が、H、F、Cl、Br、CN、CF、C(O)CH、CHF、CCH、CF、OCHF
    Figure 0006419836
    より独立して選択され;
    が、H、およびFより独立して選択され;
    が、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;
    が、H、CHF、およびCFより独立して選択され;および
    ’が、H、F、Cl、CN、CHF、およびCFより独立して選択される、
    請求項2に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩。
  4. 式(IIIa):
    Figure 0006419836
    [式中:
    環Aは、
    Figure 0006419836
    より独立して選択され;
    は、H、CH、およびCH(CHより独立して選択され;
    は、H、およびFより独立して選択され;
    は、H、CHC(=O)OH、CHC(=O)OCHCH
    Figure 0006419836
    より独立して選択され;
    は、H、およびFより独立して選択され;
    は、H、F、Cl、Br、CN、CF、C(O)CH、CHF、CCH、CF、OCHF
    Figure 0006419836
    より独立して選択され;
    は、H、およびFより独立して選択され;
    は、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;
    は、H、CHF、およびCFより独立して選択され;および
    ’は、H、F、Cl、CN、CHF、およびCFより独立して選択される]
    で示される請求項1に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩。
  5. が、H、CH、CD、CHCH、−CHF、−CHCHF、−CHCF、−CHCHOH、CHCHOC(CH、−CHC(O)OH、CHC(=O)OH、CHC(=O)OCHCH、Fで置換されてもよいシクロプロピル、シクロブチル、
    Figure 0006419836
    より独立して選択され;
    が、H、F、Cl、Br、CN、CF、C(O)CH、CHF、CCH、CF、OCHF
    Figure 0006419836
    より独立して選択され;
    が、HおよびFより独立して選択され;
    がClであり;
    が、H、CHF、およびCFより独立して選択され;および
    ’が、H、F、Cl、CN、CHF、およびCFより独立して選択される
    請求項1に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩。
  6. 式(IV):
    Figure 0006419836
    [式中:
    環Aは
    Figure 0006419836
    より独立して選択され;
    は、H、およびC1−3アルキルより独立して選択され;
    は、HおよびFより独立して選択され;
    は、H、CD、CHF、およびCHより独立して選択され;
    は、H、およびハロゲンより独立して選択され;
    は、H、およびFより独立して選択され;
    は、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;および
    は、H、F、Cl、CN、およびCFより独立して選択される]
    で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩。
  7. 式(V):
    Figure 0006419836
    [式中:
    環Aは、
    Figure 0006419836
    より独立して選択され;
    は、H、およびC1−3アルキルより独立して選択され;
    は、H、およびFより独立して選択され;
    は、H、CD、CHF、およびCHより独立して選択され;
    は、H、およびハロゲンより独立して選択され;
    は、H、F、Cl、Br、CN、CF、C(O)CH、CHF、CCH、CF、OCHF
    Figure 0006419836
    より独立して選択され;
    は、H、およびFより独立して選択され;
    は、H、F、Cl、およびOCHより独立して選択され;
    は、H、CHF、およびCFより独立して選択され;および
    ’は、H、F、Cl、CN、CHF、およびCFより独立して選択される]
    で示される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩。
  8. Figure 0006419836
    Figure 0006419836
    Figure 0006419836
    Figure 0006419836
    Figure 0006419836
    Figure 0006419836
    Figure 0006419836
    Figure 0006419836
    からなる群より選択される化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩。
  9. 請求項1−のいずれか一項に記載の1または複数の化合物、および医薬的に許容される担体または希釈剤を含む、医薬組成物。
  10. 療上有効量の請求項1−のいずれか一項に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩を含む、血栓塞栓性障害治療および/または予防であって、その血栓塞栓性障害が動脈心血管血栓塞栓性障害、静脈心血管血栓塞栓性障害、および心臓チャンバーにおける、または末梢循環における血栓塞栓性障害より選択される、治療剤および/または予防剤
  11. 血栓塞栓性障害が、不安定狭心症、急性冠症候群、心房細動、心筋梗塞、一過性虚血性発作、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、末梢閉塞性動脈症、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠動脈性血栓症、脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎臓塞栓症、肺塞栓症、および医療移植片により、装置により、または血液が人工物表面に曝され血栓形成を促進する操作よりもたらされる血栓症より選択される、請求項10に記載の治療剤および予防剤
  12. 血栓塞栓性障害を治療するための医薬の製造における請求項1−のいずれか一項に記載の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または医薬的に許容される塩の使用。
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