JP5941840B2 - 高熱伝導性熱可塑性樹脂 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂単体で熱伝導性に優れ、射出成形可能な熱可塑性樹脂に関する。
熱可塑性樹脂組成物をパソコンやディスプレーの筐体、電子デバイス材料、自動車の内外装、など種々の用途に使用する際、プラスチックは金属材料など無機物と比較して熱伝導性が低いため、発生する熱を逃がしづらいことが問題になることがある。このような課題を解決するため、熱伝導性充填剤を大量に熱可塑性樹脂中に配合することで、高熱伝導性樹脂組成物を得ようとする試みが広くなされている。熱伝導性充填剤としては、グラファイト、炭素繊維、アルミナ、窒化ホウ素、等の熱伝導性充填剤を、通常は30体積%以上、さらには50体積%以上もの高含有量で樹脂中に配合する必要がある。しかしながら、充填剤を大量に配合しても樹脂単体の熱伝導性が低いために、樹脂組成物の熱伝導率には限界があった。そこで樹脂単体の熱伝導性の向上が求められている。
樹脂単体の熱伝導性が優れた熱硬化性樹脂としては、例えば、特許文献1に記載のエポキシ樹脂、又は特許文献2に記載のビスマレイミド樹脂が報告されている。該樹脂は、ある程度熱伝導性を有する一方、分子構造が複雑であり、製造が困難であるという欠点を有する。特許文献3に記載のエポキシ樹脂は合成が比較的簡便であるが、熱伝導率が不十分であった。
一方、熱可塑性樹脂については、特許文献4に記載の、熱液晶ポリエステルを流動場、せん断場、磁場、及び電場から選ばれる少なくとも一種の外場によって配向させることで、熱液晶ポリエステルの配向方向に熱伝導性が高い樹脂成形体がある。該樹脂成形体は一軸方向について熱伝導性が高いが、他の二軸方向は熱伝導性が低く、また、所望の熱伝導率を得るには、磁場の場合、少なくとも3テスラ以上の磁束密度を必要とし、製造が困難である。
その他、これまで延伸、磁場配向など特殊な成形加工なしに、樹脂単体が高熱伝導性を有する熱可塑性樹脂について研究報告例はない。液晶性熱可塑性樹脂については非特許文献1〜4に液晶相を示すメソゲン基とアルキル鎖との交互重縮合体が記載されている。しかし、これら樹脂の末端のカルボキシル基の比率は約50mol%であるため、他の充填剤を配合した際に樹脂組成物の熱伝導率が向上しづらいことがあった。これは樹脂と充填剤との接触界面で熱抵抗が大きいことが要因であると推測される。また非特許文献1〜4には樹脂単体の熱伝導率および他の充填剤を配合することについては一切記載されていない。
さらに分子鎖の末端がカルボキシル基になりうるような熱液晶ポリエステルについては特許文献5に芳香族ジカルボン酸モノマーを過剰に使用して重合することで得られる特定成分を有した全芳香族ポリエステルが記載されている。しかしこれらポリエステルはその分子構造ゆえに結晶化度が低く、樹脂単体での熱伝導率は低いものであった。
国際公開番号WO2002/094905号公報 特開2007−224060号公報 国際公開番号WO2006/120993号公報 特開2008−150525号公報 特開昭60−40127号公報
Macromolecules,vol17,P2288(1984) Polymer,vol24,P1299(1983) Eur.Polym.J.,vol16,P303(1980) Mol.Cryst.Liq.Cryst.,vol88,P295(1982)
本発明は、樹脂単体で熱伝導性に優れ、熱伝導性充填剤を配合した際に樹脂組成物の熱伝導率を一層高くすることができる熱可塑性樹脂を提供することを目的とする。
本発明者らは、熱伝導性充填剤と結合もしくは親和するようなカルボキシル基を樹脂の分子鎖の末端にすることで、樹脂と熱伝導性充填剤との接触界面の熱抵抗を小さくできると考え、鋭意検討を重ねた結果、特定の分子構造を有し、かつ分子鎖の末端の60mol%以上がカルボキシル基である熱可塑性樹脂が、上記課題を克服できることを見出し、本発明に至った。即ち、本発明は、下記1)〜14)である。
1)主鎖が主として下記一般式(1)で示される単位の繰り返し単位からなる熱可塑性樹脂であって、分子鎖の末端の60mol%以上がカルボキシル基であることを特徴とし、樹脂単体の熱伝導率が0.45W/m・K以上である熱可塑性樹脂。
−A1−x−A2−y−R−z− ...(1)
(式中、A1およびA2は、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。x、yおよびzは、各々独立して直接結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。Rは主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の置換基を示す。)
2)前記熱可塑性樹脂の数平均分子量が3000〜40000であることを特徴とする1)に記載の熱可塑性樹脂。
3)前記熱可塑性樹脂の−A1−x−A2−に相当するメソゲン基Mが下記一般式(2)で表されるメソゲン基であることを特徴とする、1)または2)のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
Figure 0005941840
(式中、Xはそれぞれ独立して脂肪族炭化水素基、F、Cl、Br、I、CN、またはNO2、nは0〜4の整数、mは2〜4の整数を示す。)
4)前記熱可塑性樹脂のRに相当する部分が直鎖の脂肪族炭化水素鎖である、1)〜3)のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
5)前記熱可塑性樹脂のRに相当する部分の主鎖原子数が偶数である1)〜4)のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
6)前記熱可塑性樹脂のRが−(CH28−、−(CH210−、および−(CH212−から選ばれる少なくとも1種である1)〜3)のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
7)前記熱可塑性樹脂の−y−R−z−が−O−CO−R−CO−O−である、1)〜6)のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
8)1)〜7)のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂および熱伝導性充填剤を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
9)上記熱伝導性充填剤が、グラファイト、導電性金属粉、軟磁性フェライト、炭素繊維、導電性金属繊維、酸化亜鉛およびカーボンナノチューブからなる群より選ばれる1種以上の高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、8)に記載の熱可塑性樹脂組成物。
10)上記熱伝導性充填剤が、単体での熱伝導率が2.0W/m・K以上の電気絶縁性高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、8)に記載の熱可塑性樹脂組成物。
11)上記熱伝導性充填剤が、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、ダイヤモンド、からなる群より選ばれる1種以上の高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、8)に記載の熱可塑性樹脂組成物。
12)上記熱伝導性充填剤が無機窒化物であり、熱可塑性樹脂組成物の熱伝導率が2.0W/m・K以上、50W/m・K以下であることを特徴とする8)に記載の熱可塑性樹脂組成物。
13)上記熱伝導性充填剤が導電性炭素材料であり、熱可塑性樹脂組成物の熱伝導率が5.0W/m・K以上、120W/m・K以下であることを特徴とする9)に記載の熱可塑性樹脂組成物。
14)主鎖が主として下記一般式(3)で示される単位の繰り返し単位からなる熱可塑性樹脂であって、分子鎖の末端の60mol%以上がカルボキシル基であることを特徴とし、樹脂単体の熱伝導率が0.45W/m・K以上である熱可塑性樹脂。
−M−Sp− ...(3)
(式中、Mはメソゲン基、Spはスペーサーを示す。)
本発明の熱可塑性樹脂は樹脂単体で高熱伝導性を示し、かつ熱伝導性充填剤を配合した際に、樹脂組成物の熱伝導率が大きく向上する。
本発明の熱可塑性樹脂は、主鎖が主として下記一般式(1)または一般式(3)で示される単位の繰り返し単位からなり、かつ分子鎖の末端の60mol%以上がカルボキシル基であることを特徴とし、樹脂単体の熱伝導率が0.45W/m・K以上である。
−A1−x−A2−y−R−z− ...(1)
(式中、A1およびA2は、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。x、yおよびzは、各々独立して直接結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。Rは主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の置換基を示す。)
−M−Sp− ...(3)
(式中、Mはメソゲン基、Spはスペーサーを示す。)
本発明で言う熱可塑性とは、加熱により可塑化する性質のことである。
本発明で言う主としてとは、分子鎖の主鎖中に含まれる一般式(1)または一般式(3)の量について、全構成単位に対して50mol%以上であり、好ましくは70mol%以上であり、より好ましくは90mol%以上であり、最も好ましくは本質的に100mol%である。50mol%未満の場合は、樹脂の結晶化度が低くなり、熱伝導率が低くなる場合がある。
熱伝導性充填剤を配合した際に樹脂組成物の熱伝導率を一層高くするためには、分子鎖の全末端に対するカルボキシル基の割合は60mol%以上であり、好ましくは70mol%以上であり、より好ましくは80mol%以上であり、最も好ましくは90mol%以上である。60mol%未満の場合は、熱伝導性充填剤を配合した際に、末端のカルボキシル基が60mol%以上の樹脂と比較して樹脂組成物の熱伝導率が低くなる。
末端のカルボキシル基の割合は、1H−NMRにより、各末端基に対応する特性シグナルの積分値より求めるのが精度、簡便さの点で好ましい。例えばカルボキシル基とアセチル基が末端になりうる場合、カルボキシル基を判別する特性シグナルがカルボキシル基のα位のメチレンプロトンならば、式(4)で計算できる。
〔α位プロトンの積分値/2〕/〔(α位プロトンの積分値/2)+(アセチル基の積分値/3)〕×100=〔末端のカルボキシル基の割合(%)〕・・・(4)
1H−NMRでは末端の特性シグナルが同定できない場合には、FT−IRを用いて、各末端基に対応する特性シグナルの積分値より求めるのが好ましい。例えば末端にカルボキシル基およびアセトキシ基が存在しうる場合、3300〜2500cm-1の末端カルボキシル基の−OH基に由来するピークと、1360cm-1の末端アセトキシ基の−CH3基に由来するピークを測定することができる。カルボキシル基の割合は、カルボキシル基が50mol%となるよう合成された樹脂についての各特性シグナルの積分値を基準にして求めることができる。
本発明の熱可塑性樹脂は、主として鎖状の構造よりなるものであることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂の熱物性としては、一般的に昇温過程において、固相から液晶相への転移点Tmと液晶相から等方相への転移点Tiを示す。これらの相転移点はDSC測定の昇温過程において吸熱ピークのピークトップとして確認できる。
本発明でいう熱伝導率とは、熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物が熱伝導率の測定に適した形状に成形された成形体の熱伝導率である。樹脂単体または樹脂組成物の熱伝導率を評価する際に使用する成形体は、Tm以上Ti未満の温度で成形されることが好ましい。Tm以下では成形できなく、Ti以上では樹脂単体または樹脂組成物の熱伝導率が低下する場合がある。また成形方法は特に限定されないが、簡便であることから射出成形であることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂の熱伝導率は0.45W/m・K以上であり、好ましくは0.6W/m・K以上、さらに好ましくは0.8W/m・K以上、特に好ましくは1.0W/m・K以上である。熱伝導率の上限は特に制限されず、高ければ高いほど好ましいが、射出成形可能な融点を有し、成形時に磁場、電圧印加、ラビング、延伸等の物理的処理を施さなければ、一般的には30W/m・K以下、さらには10W/m・K以下となる。
本発明の熱可塑性樹脂の数平均分子量とはポリスチレンを標準とし、本発明の熱可塑性樹脂をp−クロロフェノールとo−ジクロロベンゼンの1:2(Vol比)混合溶媒に0.25重量%濃度となるように溶解して調製した溶液を用いて、GPCにて80℃で測定した値である。本発明の熱可塑性樹脂の数平均分子量は3000〜40000であることが好ましく、上限を考慮すると3000〜30000であることがさらに好ましく、3000〜20000であることが特に好ましい。一方、下限を考慮すると、3000〜40000であることが好ましく、5000〜40000であることがさらに好ましく、7000〜40000であることが特に好ましい。さらに上限および下限を考慮すると、5000〜30000であることがさらに好ましく、7000〜20000であることが最も好ましい。数平均分子量が3000未満または40000より大きい場合、同一の一次構造を有する樹脂であっても熱伝導率が0.45W/(m・K)以下になる場合がある。
また本発明における熱可塑性樹脂は、ラメラ晶を含むものであることが好ましい。本発明の熱可塑性樹脂では、結晶化度の指標としてラメラ晶の量を用いることができる。ラメラ晶が多いほど結晶化度が高い。
本発明でいうラメラ晶は、長い鎖状の分子が折り畳まれて平行に並び作られる板状結晶を含むものである。このような結晶が樹脂中に存在するか否かは、透過型電子顕微鏡(TEM)観察またはX線回折によって容易に判別することができる。
該連続相を成すラメラ晶の割合は、RuO4で染色した試料を透過型電子顕微鏡(TEM)により直接観察することで算出することができる。具体的な方法として、TEM観察用の試料は、成形した厚み6mm×20mmφのサンプルの一部を切り出し、RuO4にて染色した後、ミクロトームにて作成した0.1μm厚の超薄切片を使用するものとする。作成した切片を加速電圧100kVでTEMにて観察し、得られた4万倍スケールの写真(20cm×25cm)から、ラメラ晶の領域を決定することができる。領域の境界は、ラメラ晶領域を周期的なコントラストの存在する領域とし、決定できる。ラメラ晶は深さ方向にも同様に分布していることから、ラメラ晶の割合は写真の全体の面積に対するラメラ晶領域の割合として算出するものとする。また、樹脂自体が高熱伝導性を有するためにはラメラ晶の割合が10Vol%以上であることが好ましい。ラメラ晶の割合は、20Vol%以上であることがより好ましく、30Vol%以上であることがさらに好ましく、さらには40Vol%以上であることが特に好ましい。
また本発明における熱可塑性樹脂は、結晶を含むものであることが好ましい。本発明では、熱可塑性樹脂中のラメラ晶の割合から、以下の計算式により結晶化度を求めることができる。
結晶化度(%)= ラメラ晶の割合(Vol%)× 0.7
樹脂自体が高熱伝導性を有するためには、熱可塑性樹脂の結晶化度が7%以上であることが好ましい。結晶化度は、14%以上であることがより好ましく、21%以上であることがさらに好ましく、28%以上であることが特に好ましい。
また本発明の熱可塑性樹脂が高熱伝導性を発揮するためには、樹脂自体の密度が1.1g/cm3以上であることが好ましく、1.13g/cm3以上であることがより好ましく、1.16g/cm3以上であることが特に好ましい。樹脂密度が大きいということは、ラメラ晶の含有率が高いこと、すなわち結晶化度が高いことを意味している。
また本発明で使用する熱可塑性樹脂は、熱伝導率が等方的に高いことが好ましい。熱伝導率が等方的であるか否かを測定する方法としては、例えば、熱可塑性樹脂を厚み1mm×25.4mmφの円盤状としたサンプルに対して、Xeフラッシュ法にて厚さ方向、面方向の熱伝導率を別々に測定する方法が挙げられる。本発明に係る熱可塑性樹脂の熱伝導率は等方的に高い。通常、上記の測定方法にて測定された、厚さ方向、面方向の熱伝導率は0.3W/(m・K)以上である。
本発明の熱可塑性樹脂に含まれるメソゲン基Mとは、剛直で配向性の高い置換基を意味する。メソゲン基Mは、下記一般式(1)の中では一般式(5)に相当する部分である。
−A1−x−A2−y−R−z− ...(1)
−A1−x−A2− ...(5)
(A1およびA2は、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。xは、直接結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。)
ここでA1、A2は各々独立して、炭素数6〜12のベンゼン環を有する炭化水素基、炭素数10〜20のナフタレン環を有する炭化水素基、炭素数12〜24のビフェニル構造を有する炭化水素基、炭素数12〜36のベンゼン環を3個以上有する炭化水素基、炭素数12〜36の縮合芳香族基を有する炭化水素基、炭素数4〜36の脂環式複素環基から選択されるものであることが好ましい。
1、A2の具体例としては、フェニレン、ビフェニレン、ナフチレン、アントラセニレン、シクロヘキシル、ピリジル、ピリミジル、チオフェニレン等が挙げられる。また、これらは無置換であっても良く、脂肪族炭化水素基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基などの置換基を有する誘導体であっても良い。xは結合子であり、直接結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。これらのうち、結合子に相当するxの主鎖の原子数が偶数であるものが好ましい。すなわち直接結合、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基が好ましい。xの主鎖の原子数が奇数の場合、メソゲン基の分子幅の増加と、結合の回転の自由度の増加による屈曲性のため、結晶化率の低下を促し、樹脂単体の熱伝導率を低下させる場合がある。
このような好ましいメソゲン基の具体例として、ビフェニル、ターフェニル、クォーターフェニル、スチルベン、ジフェニルエーテル、1,2−ジフェニルエチレン、ジフェニルアセチレン、ベンゾフェノン、フェニルベンゾエート、フェニルベンズアミド、アゾベンゼン、アゾキシベンゼン、2−ナフトエート、フェニル−2−ナフトエート、およびこれらの誘導体等から水素を2個除去した構造を持つ2価の基が挙げられるがこれらに限るものではない。
さらに好ましくは下記一般式(2)で表されるメソゲン基である。このメソゲン基はその構造ゆえに剛直で配向性が高く、さらには入手または合成が容易である。
Figure 0005941840
(式中、Xはそれぞれ独立して脂肪族炭化水素基、F、Cl、Br、I、CN、またはNO2、nは0〜4の整数、mは2〜4の整数を示す。)
成形性に優れた熱可塑性樹脂組成物を得るためには、熱可塑性樹脂に含まれるメソゲン基は、架橋性の置換基を含まないものであることが好ましい。
熱可塑性樹脂に含まれるスペーサーSpとは、屈曲性分子鎖を意味し、メソゲン基との結合基を含む。熱可塑性樹脂のスペーサーの主鎖原子数は好ましくは4〜28であり、より好ましくは6〜24であり、さらに好ましくは8〜20である。スペーサーの主鎖原子数が4未満の場合、熱可塑性樹脂の分子構造に十分な屈曲性が発現されず、結晶性が低下し、熱伝導率が低下する場合があり、29以上である場合、結晶性が低下し、熱伝導率が低下する場合がある。スペーサーの主鎖を構成する原子の種類は特に限定されず何でも使用できるが、好ましくはC、H、O、S、Nから選ばれる少なくとも1種の原子である。
スペーサーSpは、下記一般式(1)の中では一般式(6)に相当する部分である。
−A1−x−A2−y−R−z− ...(1)
−y−R−z− ...(6)
(yおよびzは、各々独立して直接結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。Rは主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の置換基を示す。)
ここでRは、炭素原子数2〜20の鎖状飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の1〜3個の環状構造を含む飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の1〜5個の不飽和基を有する炭化水素基、炭素原子数2〜20の1〜3個の芳香環を有する炭化水素基、炭素原子数2〜20の1〜5個の酸素原子を有するポリエーテル基から選択されるものが好ましい。Rは分岐を含まない直鎖の脂肪族炭化水素鎖であることが望ましい。分岐を含む場合、結晶性の低下を促し、樹脂単体の熱伝導率を低下させる場合がある。また、Rは飽和でも不飽和でもよいが、飽和脂肪族炭化水素鎖であることが望ましい。不飽和結合を含む場合、充分な屈曲性が発現されず、熱伝導率を低下させる場合がある。Rは炭素数2〜20の直鎖の飽和脂肪族炭化水素鎖であることが好ましく、炭素数4〜18の直鎖の飽和脂肪族炭化水素鎖であることがより好ましく、さらには炭素数6〜16の直鎖の飽和脂肪族炭化水素鎖であることが好ましく、特に8〜14の直鎖の飽和脂肪族炭化水素鎖であることが好ましい。またRの炭素数は偶数であることが好ましい。奇数の場合、メソゲン基が傾くため、結晶化度が低下し、熱伝導率が低下する場合がある。特に熱伝導率が優れた樹脂が得られるという観点から、Rは−(CH28−、−(CH210−、および−(CH212−から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。yおよびzは置換基Rをメソゲン基と結合するための基である。このような基を有するスペーサーの中でも、熱伝導率が優れた樹脂が得られるという観点から−CO−O−R−O−CO−および−O−CO−R−CO−O−が好ましく、−O−CO−R−CO−O−が特に好ましい。
本発明に関わる熱可塑性樹脂は、公知のいかなる方法で製造されても構わない。構造の制御が簡便であるという観点から、メソゲン基の両末端に反応性官能基を有する化合物と、置換基Rの両末端に反応性官能基を有する化合物とを反応させて製造する方法が好ましい。このような反応性官能基としては水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基、アミノ基、ビニル基、エポキシ基、シアノ基、など公知のものを使用でき、これらを反応させる条件もとくに限定されない。末端の60mol%以上がカルボキシル基とする際に合成の簡便さという観点からは、メソゲン基の両末端に水酸基を有する化合物と置換基Rの両末端にカルボキシル基を有する化合物、またはメソゲン基の両末端にカルボキシル基を有する化合物と置換基Rの両末端に水酸基を有する化合物を反応させる製造方法が好ましく、両末端にカルボキシル基を有する化合物を過剰に使用する製造方法が特に好ましい。
メソゲン基の両末端に水酸基を有する化合物と置換基Rの両末端にカルボキシル基を有する化合物からなる熱可塑性樹脂の製造方法の一例としては、両末端に水酸基を有するメソゲン基を無水酢酸等の低級脂肪酸を用いてそれぞれ個別に、または一括して酢酸エステルとした後、別の反応槽または同一の反応槽で、置換基Rの両末端にカルボキシル基を有する化合物と脱酢酸重縮合反応させる方法が挙げられる。重縮合反応は、実質的に溶媒の存在しない状態で、通常230〜250℃好ましくは250〜330℃の温度で、窒素等の不活性ガスの存在下、常圧または減圧下に、0.5〜5時間行われる。反応温度が230℃より低いと反応の進行は遅く、350℃より高い場合は分解等の副反応が起こりやすい。減圧下で反応させる場合は段階的に減圧度を高くすることが好ましい。急激に高真空度まで減圧した場合、過剰に加えたジカルボン酸モノマーが揮発し、分子鎖末端のカルボキシル基の割合が60mol%未満になる場合がある。到達真空度は50トル以下が好ましく、30トル以下がより好ましく、10トル以下が特に好ましい。真空度が50トルより大きい場合、重合反応に長時間を要する場合がある。多段階の反応温度を採用してもかまわないし、場合により昇温中あるいは最高温度に達したらすぐに反応生成物を溶融状態で抜き出し、回収することもできる。得られた熱可塑性樹脂はそのままでも使用してもよいし、未反応原料を除去するまたは、物性をあげる意味から固相重合を行うこともできる。固相重合を行う場合には、得られた熱可塑性樹脂を3mm以下好ましくは1mm以下の粒径の粒子に機械的に粉砕し、固相状態のまま100〜350℃で窒素等の不活性ガスの存在下、または減圧下に1〜20時間処理することが好ましい。ポリマー粒子の粒径が3mm以上になると、処理が十分でなく、物性上の問題を生じるため好ましくない。固相重合時の処理温度や昇温温度は、熱可塑性樹脂が融着を起こさないように選ぶことが好ましい。
本発明における熱可塑性樹脂の製造に用いられる低級脂肪酸の酸無水物としては,炭素数2〜5個の低級脂肪酸の酸無水物,たとえば無水酢酸,無水プロピオン酸、無水モノクロル酢酸,無水ジクロル酢酸,無水トリクロル酢酸,無水モノブロム酢酸,無水ジブロム酢酸,無水トリブロム酢酸,無水モノフルオロ酢酸,無水ジフルオロ酢酸,無水トリフルオロ酢酸,無水酪酸,無水イソ酪酸,無水吉草酸,無水ピバル酸等が挙げられるが,無水酢酸,無水プロピオン酸,無水トリクロル酢酸が特に好適に用いられる。低級脂肪酸の酸無水物の使用量は,用いるメソゲン基が有する水酸基の合計に対し1.01〜1.50倍当量,好ましくは1.02〜1.20倍当量である。
メソゲン基の両末端にカルボキシル基を有する化合物と置換基Rの両末端に水酸基を有する化合物からなる熱可塑性樹脂の製造方法としては、適当な触媒の存在下で溶融混練してエステル交換反応を行う方法が挙げられる。
触媒としては、例えば酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物、シュウ酸第一スズ、酢酸第一スズ、アルキルスズ酸化物、ジアリールスズ酸化物等のスズ化合物、二酸化チタン、チタンアルコオキシド類、アルコオキシチタンケイ酸塩のようなチタン化合物、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛、酢酸第一鉄のような有機酸の金属塩、BF3、AlCl3のようなルイス酸類、アミン類、アミド類、塩酸、硫酸等の無機酸等を挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂は、その効果の発揮を失わない程度に他のモノマーを共重合して構わない。例えば芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、芳香族アミノカルボン酸またはカプロラクタム類、カプロラクトン類、脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ジオール、脂肪族ジアミン、脂環族ジカルボン酸、および脂環族ジオール、芳香族メルカプトカルボン酸、芳香族ジチオールおよび芳香族メルカプトフェノールが挙げられる。
芳香族ヒドロキシカルボン酸の具体例としては、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−5−ナフトエ酸、2―ヒドロキシ―7―ナフトエ酸、2―ヒドロキシ―3―ナフトエ酸、4’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、3’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、4’−ヒドロキシフェニル−3−安息香酸およびそれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸、1,6―ナフタレンジカルボン酸、2,7―ナフタレンジカルボン酸、4,4’―ジカルボキシビフェニル、3,4’―ジカルボキシビフェニル、4,4’ ’―ジカルボキシターフェニル、ビス(4−カルボキシフェニル)エーテル、ビス(4−カルボキシフェノキシ)ブタン、ビス(4−カルボキシフェニル)エタン、ビス(3−カルボキシフェニル)エーテルおよびビス(3−カルボキシフェニル)エタン等、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ジオールの具体例としては、例えばハイドロキノン、レゾルシン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェノールエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンおよび2,2’−ジヒドロキシビナフチル等、およびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ヒドロキシアミンの具体例としては、4−アミノフェノール、N−メチル−4−アミノフェノール、3−アミノフェノール、3−メチル−4−アミノフェノール、4−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニル、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニルエーテル、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニルメタン、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニルスルフィドおよび2,2’−ジアミノビナフチルおよびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ジアミンおよび芳香族アミノカルボン酸の具体例としては、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、N−メチル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノフェニルスルフィド(チオジアニリン)、4,4’−ジアミノビフェニルスルホン、2,5−ジアミノトルエン、4,4’−エチレンジアニリン、4,4’−ジアミノビフェノキシエタン、4,4’−ジアミノビフェニルメタン(メチレンジアニリン)、4,4’−ジアミノビフェニルエーテル(オキシジアニリン)、4−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、6−アミノ−2−ナフトエ酸および7−アミノ−2−ナフトエ酸およびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられる。
脂肪族ジアミンの具体例としては、1,2−エチレンジアミン、1,3−トリメチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、および1,12−ドデカンジアミンなどが挙げられる。
脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジオールおよび脂環族ジオールの具体例としては、ヘキサヒドロテレフタル酸、トランス−1,4−シクロヘキサンジオール、シス−1,4−シクロヘキサンジオール、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、シス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、トランス−1,3−シクロヘキサンジオール、シス−1,2−シクロヘキサンジオール、トランス−1,3−シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコールなどの直鎖状または分鎖状脂肪族ジオールなど、ならびにそれらの反応性誘導体が挙げられる。
芳香族メルカプトカルボン酸、芳香族ジチオールおよび芳香族メルカプトフェノールの具体例としては、4−メルカプト安息香酸、2−メルカプト−6−ナフトエ酸、2−メルカプト−7−ナフトエ酸、ベンゼン−1,4−ジチオール、ベンゼン−1,3−ジチオール、2,6−ナフタレン−ジチオール、2,7−ナフタレン−ジチオール、4−メルカプトフェノール、3−メルカプトフェノール、6−メルカプト−2−ヒドロキシナフタレン、7−メルカプト−2−ヒドロキシナフタレンなど、ならびにそれらの反応性誘導体が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂は熱伝導性充填剤を配合し樹脂組成物とすることで、熱伝導率を一層高くすることができる。樹脂組成物の熱伝導率は好ましくは0.4W/(m・K)以上であり、より好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは5.0W/(m・K)以上、特に好ましくは10W/(m・K)以上である。この熱伝導率が0.4W/(m・K)未満であると、電子部品から発生する熱を効率的に外部に伝えることが困難である。熱伝導率の上限は特に制限されず、高ければ高いほど好ましいが、一般的には100W/(m・K)以下、さらには80W/(m・K)以下のものが用いられる。本発明の熱可塑性樹脂は、優れた熱伝導性を有するため、上記の範囲の熱伝導率を有する高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物を容易に得ることが可能となる。
本発明の熱可塑性樹脂における熱伝導性充填剤の使用量は、好ましくは熱可塑性樹脂と熱伝導性充填剤の体積比で90:10〜30:70であり、より好ましくは80:20〜40:60であり、特に好ましくは70:30〜50:50である。熱可塑性樹脂と熱伝導性充填剤の体積比が100:0〜90:10では熱伝導率が満足に得られないことがある。熱可塑性樹脂と熱伝導性充填剤の体積比が30:70〜0:100では機械物性が低下することがある。本発明の熱可塑性樹脂が優れた熱伝導性を有するため、熱伝導性充填剤の使用量が熱可塑性樹脂と熱伝導性充填剤の体積比で90:10〜70:30と少量の場合でも、樹脂組成物は優れた熱伝導性を有し、さらに同時に熱伝導性充填剤の使用量が少量だけに密度を下げることができる。熱伝導率に優れ、かつ密度が小さいことは電気・電子工業分野、自動車分野、等さまざまな状況で放熱・伝熱用樹脂材料として用いる際に有利である。
熱伝導性充填剤としては、公知の充填剤を広く使用できる。熱伝導性充填剤単体での熱伝導率は好ましくは10W/(m・K)以上、さらに好ましくは15W/(m・K)以上、最も好ましくは20W/(m・K)以上、特に好ましくは30W/(m・K)以上のものが用いられる。熱伝導性充填剤単体での熱伝導率の上限は特に制限されず、高ければ高いほど好ましいが、一般的には3000W/(m・K)以下、さらには2500W/(m・K)以下、のものが好ましく用いられる。
組成物として特に電気絶縁性が要求されない用途に用いる場合には、熱伝導性熱伝導性充填剤としては金属系化合物や導電性炭素化合物等が好ましく用いられる。これらの中でも、熱伝導性に優れることから、グラファイト、炭素繊維、等の導電性炭素材料、各種金属を微粒子化した導電性金属粉、各種金属を繊維状に加工した導電性金属繊維、軟磁性フェライト等の各種フェライト類、酸化亜鉛、等の金属酸化物、等の熱伝導性充填剤を好ましく用いることができる。
組成物として電気絶縁性が要求される用途に用いる場合には、熱伝導性充填剤としては電気絶縁性を示す化合物が好ましく用いられる。電気絶縁性とは具体的には、電気抵抗率1Ω・cm以上のものを示すこととするが、好ましくは10Ω・cm以上、より好ましくは105Ω・cm以上、さらに好ましくは1010Ω・cm以上、最も好ましくは1013Ω・cm以上のものを用いるのが好ましい。電気抵抗率の上限には特に制限は無いが、一般的には1018Ω・cm以下である。本発明の高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物から得られる成形体の電気絶縁性も上記範囲にあることが好ましい。
熱伝導性充填剤のうち、電気絶縁性を示す化合物としては具体的には、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、酸化ベリリウム、酸化銅、亜酸化銅、等の金属酸化物、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、等の金属窒化物、炭化ケイ素等の金属炭化物、炭酸マグネシウムなどの金属炭酸塩、ダイヤモンド、等の絶縁性炭素材料、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、等の金属水酸化物、を例示することができる。これらは単独あるいは複数種類を組み合わせて用いることができる。
熱伝導性充填剤の形状については、種々の形状のものを適応可能である。例えば粒子状、微粒子状、ナノ粒子、凝集粒子状、チューブ状、ナノチューブ状、ワイヤ状、ロッド状、針状、板状、不定形、ラグビーボール状、六面体状、大粒子と微小粒子とが複合化した複合粒子状、液体、等種々の形状を例示することができる。またこれら熱伝導性充填剤は天然物であってもよいし、合成されたものであってもよい。天然物の場合、産地等には特に限定はなく、適宜選択することができる。これら熱伝導性充填剤は、1種類のみを単独で用いてもよいし、形状、平均粒子径、種類、表面処理剤等が異なる2種以上を併用してもよい。
これら熱伝導性充填剤は、樹脂と無機化合物との界面の接着性を高めたり、作業性を容易にしたりするため、シラン処理剤等の各種表面処理剤で表面処理がなされたものであってもよい。表面処理剤としては特に限定されず、例えばシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、等従来公知のものを使用することができる。中でもエポキシシラン等のエポキシ基含有シランカップリング剤、及び、アミノシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤、ポリオキシエチレンシラン、等が樹脂の物性を低下させることが少ないため好ましい。無機化合物の表面処理方法としては特に限定されず、通常の処理方法を利用できる。
本発明の熱可塑性樹脂には、前記の熱伝導性充填剤以外にも、その目的に応じて公知の充填剤を広く使用できる。樹脂単体の熱伝導率が高いために、公知の充填剤の熱伝導率が10W/(m・K)未満と比較的低くても、樹脂組成物として高い熱伝導率を有する。熱伝導性充填剤以外の充填剤としては、例えばケイソウ土粉;塩基性ケイ酸マグネシウム;焼成クレイ;微粉末シリカ;石英粉末;結晶シリカ;カオリン;タルク;三酸化アンチモン;微粉末マイカ;二硫化モリブデン;ロックウール;セラミック繊維;アスベストなどの無機質繊維;およびガラス繊維、ガラスパウダー、ガラスクロス、溶融シリカ等ガラス製充填剤が挙げられる。これら充填剤を用いることで、例えば熱伝導性、機械強度、または耐摩耗性など樹脂組成物を応用する上で好ましい特性を向上させることが可能となる。さらに必要に応じて紙、パルプ、木料;ポリアミド繊維、アラミド繊維、ボロン繊維などの合成繊維;ポリオレフィン粉末等の樹脂粉末;などの有機充填剤を併用して配合することができる。
本発明の熱可塑性樹脂には、本発明の効果の発揮を失わない範囲で、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ウレタン樹脂等いかなる公知の樹脂も含有させて構わない。好ましい樹脂の具体例として、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、液晶ポリマー、ナイロン6、ナイロン6,6等が挙げられる。これら樹脂の使用量は、通常樹脂組成物に含まれる本発明の熱可塑性樹脂100重量部に対し、0〜10000重量部の範囲である。
本発明の熱可塑性樹脂には、上記樹脂や充填剤以外の添加剤として、さらに目的に応じて他のいかなる成分、例えば、補強剤、増粘剤、離型剤、カップリング剤、難燃剤、耐炎剤、顔料、着色剤、その他の助剤等を本発明の効果を失わない範囲で、添加することができる。これらの添加剤の使用量は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、合計で0〜20重量部の範囲であることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂に対する配合物の配合方法としては特に限定されるものではない。例えば、上述した成分や添加剤等を乾燥させた後、単軸、2軸等の押出機のような溶融混練機にて溶融混練することにより製造することができる。また、配合成分が液体である場合は、液体供給ポンプ等を用いて溶融混練機に途中添加して製造することもできる。
本発明の熱可塑性樹脂は、電子材料、磁性材料、触媒材料、構造体材料、光学材料、医療材料、自動車材料、建築材料、等の各種の用途に幅広く用いることが可能である。特に優れた成形加工性、高熱伝導性、という優れた特性を併せ持つことから、放熱・伝熱用樹脂材料として、非常に有用である。
本発明の熱可塑性樹脂は、家電、OA機器部品、AV機器部品、自動車内外装部品、等の射出成形品や押出成形品等に好適に使用することができる。特に多くの熱を発する家電製品やOA機器において、ヒートシンクや放熱スペーサー、外装材料として好適に用いることができる。さらには発熱源を内部に有するがファン等による強制冷却が困難な電子機器において、内部で発生する熱を外部へ放熱するために、これらの機器の外装材として好適に用いられる。これらの中でも好ましい装置として、ノートパソコンなどの携帯型コンピューター、PDA、携帯電話、携帯ゲーム機、携帯型音楽プレーヤー、携帯型TV/ビデオ機器、携帯型ビデオカメラ、等の小型あるいは携帯型電子機器類のヒートシンクや筐体、ハウジング、外装材、プロジェクターのヒートシンクや筐体、ハウジング、レンズホルダーなどとして非常に有用である。また自動車や電車等におけるバッテリーの筐体、周辺部材、家電機器の携帯バッテリー用の筐体や周辺部材、各種電気ブレーカーやコネクター、そのカバーなどの配電部品、モーター等のコイルホビンや封止用材料、筐体、LED電球やLED直管型照明、有機EL照明などのヒートシンクや筐体、基板、内部部品、周辺部材、太陽電池などのモジュール部材、さらに温度センサーの筐体やコネクターなどとしても非常に有用に用いることができる。また、パワーデバイスなど、放熱対策が求められる各種デバイスの封止材、それらを実装する熱伝導性の積層板、HDDやDVD、Blu−Rayディスクなど各種記憶装置のヘッド周辺部材や筐体などにも有用である。
本発明の熱可塑性樹脂は従来良く知られている樹脂に比べて、一層高熱伝導化することができ、また成形加工性が良好であるため、上記の用途における部品あるいは筐体用として有用な特性を有するものである。
次に、本発明の熱可塑性樹脂について、実施例および比較例を挙げさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに制限されるものではない。なお、以下にあげる各試薬は特に特記しない限り和光純薬工業(株)製の試薬を用いた。
[評価方法]
試験片成形:得られた各サンプルを乾燥した後、各サンプルの固相から液晶相への転移点Tmより10℃高い温度にサンプルを溶融し(ここでは具体的にはシリンダー温度を設定し)、射出成形機にて厚み6mm×20mmφの円板状サンプルを成形した。
熱伝導率:厚み6mm×20mmφの円板状サンプルにて、京都電子工業製ホットディスク法熱伝導率測定装置で4φのセンサーを用い、熱伝導率を測定した。
末端封止率:1H−NMR(400MHz,重水素化クロロホルム:重水素化トリフルオロ酢酸=2:1(Vol比)溶媒中で測定)を用い、各末端基の特性シグナルの積分値よりカルボキシル基末端の割合を測定した。測定に用いた代表的なシグナルの化学シフト値を表1以下に示す。
Figure 0005941840
数平均分子量測定:本発明の熱可塑性樹脂をp−クロロフェノールとo−ジクロロベンゼンの混合溶媒(1:2Vol比)に0.25重量%濃度となるように溶解して試料を調製した。標準物質はポリスチレン〔(株)ケムコ販売品、分子量(Mw/Mn):390,000(1.06)、200,000(1.06)、65,000(1.06)、30,000(1.06)、3,350(1.10)、1,241(1.07)〕とし、同様の試料溶液を調製した。高温GPC((株)Waters製;150−CV)にてINJECTOR COMP:80℃、COLUMN COMP:80℃、PUMP/SOLVENT COMP:60℃、Injection Volume:200μl、流速0.7ml/minの条件で測定した。検出器としては、示差屈折計(RI)を使用した。
[実施例1]
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ドデカン二酸、無水酢酸をモル比でそれぞれ1:1.03:2.1の割合で、ドデカン二酸を3mol%過剰に反応器に仕込み、さらに4,4’−ジヒドロキシビフェニルに対し0.02mol%の酢酸ナトリウムを触媒として加えた。常圧下、窒素ガス雰囲気で150℃にて1hアセチル化反応を行い、1℃/minの昇温速度で260℃まで加熱し重縮合を行った。酢酸の留出量が理論酢酸生成量の90%に到達した時点で引き続きその温度を保ったまま、約20分かけて50torrに減圧し、溶融重合を行った。減圧開始から0.5h後、不活性ガスで常圧に戻し、生成したポリマーを取り出した。分子構造を表2に、末端のカルボキシル基の割合、数平均分子量、樹脂単体の熱伝導率を表3に示す。
得られた熱可塑性樹脂および熱伝導性充填剤として窒化ホウ素粉末(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製PT110、単体での熱伝導率60W/(m・K)、体積平均粒子径45μm、電気絶縁性、体積固有抵抗1014Ω・cm)(h−BN)を50:50Vol%の比率で混合したものを準備した。これにフェノール系安定剤であるAO−60((株)ADEKA製)を熱可塑性樹脂100重量部に対して0.2重量部加え、ラボプラストミル((株)東洋精機製作所製 30C150)にて210℃、7分の条件で溶融混合し、評価用樹脂組成物を得た。上記樹脂組成物を射出成形機にて厚み6mm×20mmφの円板状サンプルに成形し、熱伝導率を測定した。結果を表4に示す。
[実施例2]
実施例1のドデカン二酸の過剰仕込み量を5mol%に変更した以外は同様に重合し、熱可塑性樹脂を得た。分子構造を表2に、末端のカルボキシル基の割合、数平均分子量、樹脂単体の熱伝導率を表3に示す。また実施例1と同様に窒化ホウ素粉末を配合した樹脂組成物について熱伝導率の測定結果を表4に示す。
[実施例3、4]
実施例2のドデカン二酸をセバシン酸およびテトラデカン二酸にそれぞれ変更した以外は同様に重合し、熱可塑性樹脂を得た。分子構造を表2に、末端のカルボキシル基の割合、数平均分子量、樹脂単体の熱伝導率を表3に示す。また実施例1と同様に窒化ホウ素粉末を配合した樹脂組成物について熱伝導率の測定結果を表4に示す。
[比較例1、2]
実施例1の4,4’−ジヒドロキシビフェニルとドデカン二酸の仕込み比率を1:1および1.03:1にした以外は同様に重合し、熱可塑性樹脂を得た。分子構造を表2に、末端のカルボキシル基の割合、数平均分子量、樹脂単体の熱伝導率を表3に示す。また実施例1と同様に窒化ホウ素粉末を配合した樹脂組成物について熱伝導率の測定結果を表4に示す。
[実施例5]
重合反応装置に4,4’−ビフェニルジカルボン酸と1,10−デカンジオールを1.05:1のモル比で仕込み、触媒としてTBT(テトラブチルチタネート)をポリエステルの構成単位1モルに対し5×10−4モル添加し、280℃の温度でエステル交換反応させて水を留出させた後、約20分かけて50torrまで減圧し、280℃で1.5時間重縮合反応を行った。そののち不活性ガスで常圧に戻し、生成したポリマーを取り出した。分子構造を表2に、末端のカルボキシル基の割合、数平均分子量、樹脂単体の熱伝導率を表3に示す。また実施例1と同様に窒化ホウ素粉末を配合した樹脂組成物について熱伝導率の測定結果を表4に示す。
[実施例6]
実施例5の1,10−デカンジオールをトリエチレングリコールに変更した以外は同様に重合した。分子構造を表2に、末端のカルボキシル基の割合、数平均分子量、樹脂単体の熱伝導率を表3に示す。また実施例1と同様に窒化ホウ素粉末を配合した樹脂組成物について熱伝導率の測定結果を表4に示す。
[実施例7]
実施例2の4,4’−ジヒドロキシビフェニルを4−アセトキシ安息香酸−4−アセトキシフェニルに変更した以外は同様に重合し、熱可塑性樹脂を得た。分子構造を表2に、末端のカルボキシル基の割合、数平均分子量、樹脂単体の熱伝導率を表3に示す。また実施例1と同様に窒化ホウ素粉末を配合した樹脂組成物について熱伝導率の測定結果を表4に示す。
[実施例8]
実施例2の4,4’−ジヒドロキシビフェニルを4,4’−ジアセトキシアゾキシベンゼンに変更した以外は同様に重合し、熱可塑性樹脂を得た。分子構造を表2に、末端のカルボキシル基の割合、数平均分子量、樹脂単体の熱伝導率を表3に示す。また実施例1と同様に窒化ホウ素粉末を配合した樹脂組成物について熱伝導率の測定結果を表4に示す。
[比較例3、4]
実施例1の減圧下での重合時間をそれぞれ0h、6hにした以外は同様に重合し、数平均分子量の違う樹脂を合成した。分子構造を表2に、末端のカルボキシル基の割合、数平均分子量、樹脂単体の熱伝導率を表3に示す。また実施例1と同様に窒化ホウ素粉末を配合した樹脂組成物について熱伝導率の測定結果を表4に示す。
[実施例9]
実施例1の仕込み原料を4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ドデカン二酸、4−ヒドロキシ安息香酸、無水酢酸に変更し、モル比でそれぞれ1:1.05:2:3.1の割合で、ドデカン二酸を5mol%過剰に反応器に仕込んだ以外は同様に重合し、実施例1の樹脂に4−ヒドロキシ安息香酸を共重合した熱可塑性樹脂を得た。分子構造を表2に、末端のカルボキシル基の割合、数平均分子量、樹脂単体の熱伝導率を表3に示す。また実施例1と同様に窒化ホウ素粉末を配合した樹脂組成物について熱伝導率の測定結果を表4に示す。
[実施例10、11、および比較例5、6]
実施例1、2および比較例1、2で合成した熱可塑性樹脂と無機充填剤として天然鱗片状黒鉛粉末(中越黒鉛(株)製BF−250A、単体での熱伝導率1200W/(m・K)、体積平均粒子径250.0μm、導電性)(GC)を40:60Vol%の比率で混合したものを準備した。これにフェノール系安定剤であるAO−60((株)ADEKA製)を熱可塑性樹脂100重量部に対して0.2重量部加え、ラボプラストミル((株)東洋精機製作所製 30C150)にて210℃、7分の条件で溶融混合し、評価用樹脂組成物を得た。上記樹脂組成物を射出成形機にて厚み6mm×20mmφの円板状サンプルに成形し、熱伝導率を測定した。結果を表5に示す。
[実施例12]
還流冷却器、温度計、窒素導入管及び撹拌棒を備え付けた密閉型反応器に、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ドデカン二酸、無水酢酸をそれぞれ1:1.1:2.1の割合で、ドデカン二酸を10mol%過剰に仕込み、さらに4,4’−ジヒドロキシビフェニルに対し0.02mol%の酢酸ナトリウムを触媒として加えた。常圧、窒素雰囲気下で145℃にて反応させ均一な溶液を得た後、酢酸を除去しながら2℃/minで260℃まで昇温し、260℃で1h撹拌した。引き続きその温度を保ったまま、約40分かけて10Torrまで減圧した後、減圧状態を維持した。減圧開始から2h後、窒素ガスで常圧に戻し、生成したポリマーを取り出した。分子構造を表2に、末端のカルボキシル基の割合、数平均分子量、樹脂単体の熱伝導率を表3に示す。
得られた熱可塑性樹脂および熱伝導性充填剤として窒化ホウ素粉末(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製PT110、単体での熱伝導率60W/(m・K)、体積平均粒子径45μm、電気絶縁性、体積固有抵抗1014Ω・cm)(h−BN)を50:50Vol%の比率で混合したものを準備した。これにフェノール系安定剤であるAO−60((株)ADEKA製)を熱可塑性樹脂100重量部に対して0.2重量部加え、ラボプラストミル((株)東洋精機製作所製 30C150)にて210℃、7分の条件で溶融混合し、評価用樹脂組成物を得た。上記樹脂組成物を射出成形機にて厚み6mm×20mmφの円板状サンプルに成形し、熱伝導率を測定した。結果を表4に示す。
[実施例13、14]
実施例12のドデカン二酸をセバシン酸およびテトラデカン二酸にそれぞれ変更した以外は同様に重合し、熱可塑性樹脂を得た。分子構造を表2に、末端のカルボキシル基の割合、数平均分子量、樹脂単体の熱伝導率を表3に示す。また実施例1と同様に窒化ホウ素粉末を配合した樹脂組成物について熱伝導率の測定結果を表4に示す。
Figure 0005941840
Figure 0005941840
Figure 0005941840
Figure 0005941840
本発明の熱可塑性樹脂は熱伝導性に優れ、熱伝導性充填剤を配合した際に樹脂組成物の熱伝導率が大きく向上し、また汎用射出成形用金型でも射出成形可能である。このような組成物は電気・電子工業分野、自動車分野、等さまざまな状況で放熱・伝熱用樹脂材料として用いることが可能で、工業的に有用である。

Claims (11)

  1. 主鎖が主として下記一般式(1)で示される単位の繰り返し単位からなる熱可塑性樹脂であって、分子鎖の末端の60mol%以上がカルボキシル基であること、および数平均分子量が7000〜40000であることを特徴とし、樹脂単体の熱伝導率が0.45W/m・K以上である熱可塑性樹脂。
    −A−x−A−y−R−z− ...(1)
    (式中、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。−A −x−A −は、メソゲン基Mである。は、直接結合、−CH −CH −、−C=C−、−C≡C−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示し、yおよびzは、各々独立して直接結合、−CH−、−C(CH−、−O−、−S−、−CH−CH−、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。Rは主鎖原子数2〜20の直鎖の脂肪族炭化水素鎖を示す。)
  2. 前記熱可塑性樹脂の−A−x−A−に相当するメソゲン基Mが下記一般式(2)で表されるメソゲン基であることを特徴とする、請求項1に記載の熱可塑性樹脂。
    Figure 0005941840
    (式中、Xはそれぞれ独立して脂肪族炭化水素基、F、Cl、Br、I、CN、またはNO、nは0〜4の整数、mは2〜4の整数を示す。)
  3. 前記熱可塑性樹脂のRに相当する部分の主鎖原子数が偶数である請求項1または2のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
  4. 前記熱可塑性樹脂のRが−(CH−、−(CH10−、および−(CH12−から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
  5. 前記熱可塑性樹脂の−y−R−z−が−O−CO−R−CO−O−である、請求項1〜のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂および熱伝導性充填剤を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  7. 上記熱伝導性充填剤が、グラファイト、導電性金属粉、軟磁性フェライト、炭素繊維、導電性金属繊維、酸化亜鉛およびカーボンナノチューブからなる群より選ばれる1種以上の高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、請求項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 上記熱伝導性充填剤が、単体での熱伝導率が2.0W/m・K以上の電気絶縁性高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、請求項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  9. 上記熱伝導性充填剤が、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、ダイヤモンド、からなる群より選ばれる1種以上の高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、請求項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  10. 上記熱伝導性充填剤が無機窒化物であり、熱可塑性樹脂組成物の熱伝導率が2.0W/m・K以上、50W/m・K以下であることを特徴とする請求項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  11. 上記熱伝導性充填剤が導電性炭素材料であり、熱可塑性樹脂組成物の熱伝導率が5.0W/m・K以上、120W/m・K以下であることを特徴とする請求項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
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