JP5468975B2 - 高熱伝導性熱可塑性樹脂製ヒートシンク - Google Patents

高熱伝導性熱可塑性樹脂製ヒートシンク Download PDF

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂または樹脂組成物を用いた放熱材料に関する。更に言えば、高熱伝導性熱可塑性樹脂または樹脂組成物を成形することで得られる熱伝導性に優れた樹脂製ヒートシンクに関する。
電子機器の性能向上は著しく、性能向上に伴い集積度も増し、体積あたりの発熱量が著しく増加している。そのため電子機器設計において、熱対策をどの様に行うかが機器の性能や長期信頼性への重要な課題になっている。特に、近年LEDの用途が広がりディスプレイや液晶のバックライトや照明にも応用され、その熱対策が問題となっている。それらの放熱は多くの場合は発熱体の熱をヒートシンクを用いて素早く広げ、大気や水等冷媒との接触面を増やすことで行われる。このようなヒートシンクはパソコンやディスプレイの筐体、電子デバイス材料、自動車の内外装、照明器具部材、携帯電話等の携帯型電子機器、等種々の用途に用いられている。
従来のヒートシンクは、銅およびアルミ材料を用いて切削加工、ダイカスト若しくは熱間押出により製品を製造している。これら金属は一般的に放射率が低いためアルマイトなどの表面加工や塗装によって放射率を向上させているものもある。さらに放熱性を高めるために、金属製のヒートパイプを装填した製品も見受けられる。これら金属製のヒートシンクは、今後進む部品の更なる小型化・軽量化あるいは複雑形状化の際に、ダイキャストなどの金属では生産性が悪く、形状が制限される。そこで、金属に変わる材料として樹脂材料が注目されている。
しかし、熱可塑性樹脂成形体は金属材料等無機物と比較して熱伝導性が低いため、発生する熱を逃がし難いことが問題になることがある。このような課題を解決するため、高熱伝導性無機化合物を大量に熱可塑性樹脂中に配合することで、高熱伝導性樹脂組成物を得ようとする試みが広くなされている。しかしながら、高熱伝導性無機化合物を大量に配合するために、汎用金型での成形が困難であり、熱伝導性も十分でなく使用範囲は限られている。
そのため、導電性の高熱伝導性無機物を配合することで熱伝導性を高めたヒートシンクが提案されている(特許文献1,2)。この手法は確かに熱伝導性が向上するが金属製ヒートシンクほどではなく、また組成物が絶縁性でなくなるため、単純に従来の材料に置き換えて用いることはできない。
一方、絶縁性では、熱伝導性と成形性を両立したヒートシンクが求められているが、そのような樹脂成形体は限られた形状で特殊な製法によるものである(特許文献3、4)。
液晶性熱可塑性樹脂については非特許文献1〜4に液晶相を示すメソゲン基とアルキル鎖との交互重縮合体が記載されている。しかしこれらポリマーの熱伝導性や使用用途に関しては一切記載されていない。
特許第4407250号 特開2009−16415 特開2008‐150525号 特開昭63‐264828号
Macromolecules,vol17,P2288(1984) Polymer,vol24,P1299(1983) Eur.Polym.J.,vol16,P303(1980) Mol.Cryst.Liq.Cryst.,vol88,P295(1982)
本発明は上記現状に鑑み、高熱伝導性熱可塑性樹脂を成形してなる樹脂製ヒートシンクを提供することを目的とする。
本発明者は、特定の高次構造を有する熱可塑性樹脂またはその樹脂組成物を成形することで熱伝導性に優れた樹脂製ヒートシンクを得ることができることを見出し、本発明にいたった。
即ち本発明は、以下の[1]〜[6]に関する。
[1]
主鎖が主として下記一般式(1)で示される繰り返し単位からなり、主として鎖状の構造よりなる熱可塑性樹脂(A)、または熱可塑性樹脂(A)と無機充填剤(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物により一部または全部が形成された樹脂製ヒートシンク。
−M−Sp− ...(1)
(式中、Mはメソゲン基、Spはスペーサーを示す。)
[2]
前記一般式(1)が下記一般式(2)で示される単位の繰り返し単位からなる、[1]に記載の樹脂製ヒートシンク。
−A1−x−A2−y−R−z− (2)
(式中、A1およびA2は、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。x、yおよびzは、各々独立して直接結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。Rは主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の置換基を示す。)
[3]
−A1−x−A2−に相当する部分が下記一般式(3)で表されるメソゲン基であることを特徴とする、[2]に記載の樹脂製ヒートシンク。
[4]
熱可塑性樹脂のRに相当する部分が直鎖の脂肪族炭化水素鎖である、[2]または[3]いずれかに記載の樹脂製ヒートシンク。
[5]
熱可塑性樹脂のRの分子鎖の炭素数が偶数である[2]〜[4]いずれか1項に記載の樹脂製ヒートシンク。
[6]
熱可塑性樹脂のRが−(CH28−、−(CH210−、および−(CH212−から選ばれる少なくとも1種であり、数平均分子量が3000〜40000である[2]〜[5]いずれかに記載の樹脂製ヒートシンク。
[7]
熱可塑性樹脂の−y−R−z−が−O−CO−R−CO−O−である、[2]に記載の熱可塑性樹脂を用いた、樹脂製ヒートシンク。
[8]
無機充填剤(B)が、単体での熱伝導率が0.5W/m・K以上の無機化合物であることを特徴とする、[1]〜[7]に記載の樹脂製ヒートシンク。
[9]
無機充填剤(B)が、電気絶縁性高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、[1]〜[7]に記載の樹脂製ヒートシンク。
[10]
無機充填剤(B)が、導電性の高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、[1]〜[7]に記載の樹脂製ヒートシンク。
本発明に係る熱可塑性樹脂は、熱伝導率に優れており、高熱伝導性無機化合物を大量に配合せずとも樹脂組成物の高熱伝導性を発現することができ、汎用射出成形用金型であっても、射出成形可能である。そのため、熱伝導性に優れた樹脂製ヒートシンクを容易に得られる。
<熱可塑性樹脂>
本発明の樹脂製ヒートシンクに用いられる樹脂は、主鎖が主として下記一般式(1)で示される単位の繰り返し単位からなり、主として鎖状の構造よりなることを特徴とするものである。
−M−Sp− (1)
(式中、Mはメソゲン基、Spはスペーサーを示す。)
本発明で言う熱可塑性とは、加熱により可塑化する性質のことである。
本発明で言う主としてとは、分子鎖の主鎖中に含まれる一般式(1)の量について、全構成単位に対して50mol%以上であり、好ましくは70mol%以上であり、より好ましくは90mol%以上であり、最も好ましくは本質的に100mol%である。50mol%未満の場合は、樹脂の結晶化度が低くなり、熱伝導率が低くなる場合がある。
本発明の樹脂は対称性が極めて高く、剛直鎖が屈曲鎖で結合された構造のため、分子の配向性が高く、形成される高次構造が緻密となり、優れた熱伝導性を有する。
本発明の樹脂製ヒートシンクに用いられる樹脂の熱伝導率は0.45W/(m・K)以上であり、好ましくは0.6W/(m・K)以上、より好ましくは0.8W/(m・K)以上、さらに好ましくは1.0W/(m・K)以上、これより好ましくは1.2W/(m・K)以上、特に好ましくは1.3W/(m・K)以上である。熱伝導率の上限は特に制限されず、高ければ高いほど好ましいが、一般的には30W/(m・K)以下、さらには10W/(m・K)以下の値が例示できる。
本発明の樹脂製ヒートシンクに用いられる樹脂に含まれるメソゲン基とは、剛直で配向性の高い置換基を意味する。好ましいメソゲン基としては、下記一般式
−A1−x−A2
(A1およびA2は、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。xは結合子であり、直接結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。)で表される基が挙げられる。ここでA1、A2は各々独立して、ベンゼン環を有する炭素数6〜12の炭化水素基、ナフタレン環を有する炭素数10〜20の炭化水素基、ビフェニル構造を有する炭素数12〜24の炭化水素基、ベンゼン環を3個以上有する炭素数12〜36の炭化水素基、縮合芳香族基を有する炭素数12〜36の炭化水素基、炭素数4〜36の脂環式複素環基から選択されるものであることが好ましい。
1、A2の具体例としては、フェニレン、ビフェニレン、ナフチレン、アントラセニレン、シクロヘキシル、ピリジル、ピリミジル、チオフェニレン等が挙げられる。また、これらは無置換であっても良く、脂肪族炭化水素基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基などの置換基を有する誘導体であっても良い。
これらのうち、結合子に相当するxの主鎖の原子数が偶数であるとメソゲン基の分子幅が小さく、結合の回転の自由度が少なく、結晶化率が高い傾向があり、樹脂単体の熱伝導率が向上しやすく好ましい。すなわち直接結合、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基が好ましい。
メソゲン基の具体例として、ビフェニル、ターフェニル、クォーターフェニル、スチルベン、ジフェニルエーテル、1,2−ジフェニルエチレン、ジフェニルアセチレン、ベンゾフェノン、フェニルベンゾエート、フェニルベンズアミド、アゾベンゼン、2−ナフトエート、フェニル−2−ナフトエート、およびこれらの誘導体等から水素を2個除去した構造を持つ2価の基が挙げられる。中でも直接結合が好ましく、具体的にはビフェニル、ターフェニル、クォーターフェニルをあげることができる。
さらに好ましくは下記一般式(3)で表されるメソゲン基である。このメソゲン基はその構造ゆえに剛直で配向性が高く、さらには入手または合成が容易である。
本発明の樹脂製ヒートシンクに用いられる樹脂は単独であるいは種々の配合物を用いて組成物と成すことができる。組成物に用いる高熱伝導性熱可塑性樹脂に含まれるメソゲン基としては、架橋性の置換基を含まないものであることが好ましい。
本発明に係る一般式(1)のスペーサーとは、屈曲性分子鎖を意味し、メソゲン基との結合基を含む。スペーサーの主鎖原子数は好ましくは4〜28であり、より好ましくは6〜24であり、さらに好ましくは8〜20である。スペーサーの主鎖原子数がこの範囲にあることにより、熱可塑性樹脂の分子構造が十分な屈曲性を有しつつ、結晶性が高く、熱伝導率が良好となるので好ましい。スペーサーの主鎖を構成する原子の種類は特に限定されず何でも使用できるが、好ましくはC、H、O、S、Nから選ばれる少なくとも1種の原子である。
好ましいスペーサーとしては、下記一般式
−y−R−z−
(yおよびzは、各々独立して直接結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。Rは分岐を含んでもよい主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の置換基を示す。)で表される基が挙げられる。ここでRは、炭素原子数2〜20の鎖状飽和炭化水素基、1〜3個の環状構造を含む炭素原子数2〜20の飽和炭化水素基、1〜5個の不飽和基を有する炭素原子数2〜20の炭化水素基、1〜3個の芳香環を有する炭素原子数2〜20の炭化水素基、1〜5個の酸素原子を有する炭素原子数2〜20のポリエーテル基から選択されるものが好ましい。
スペーサーの具体例としては例えば脂肪族炭化水素鎖、ポリエーテル鎖等が挙げられる。熱可塑性樹脂の結晶性が高くなり、熱伝導率が高い傾向を示すことから、Rは分岐を含まない直鎖の脂肪族炭化水素鎖であることが望ましい。また、Rは飽和でも不飽和でもよいが、本発明の高熱伝導性熱可塑性樹脂が適度な屈曲性を有することから、飽和脂肪族炭化水素鎖であることが望ましい。全R中、その50重量%を越えるユニットが飽和脂肪族炭化水素鎖であることが好ましく、最も好ましくは、不飽和結合を含まないことが好ましい。
Rの炭素数は2〜20であることが好ましく、炭素数4〜18であることがより好ましく、さらには炭素数6〜16であることが好ましい。またメソゲン基が直線状につながっていると、結晶化度が低下しにくく、熱伝導率が確保できるので、Rはこれら炭素数の直鎖の飽和脂肪族炭化水素が好ましく、中でも炭素数は偶数であることが好ましい。偶数の場合、メソゲン基がより規則正しく配列するため、熱伝導率が高くなる傾向がある。
特に熱伝導率が優れた樹脂が得られるという観点から、Rは−(CH28−、−(CH210−、および−(CH212−から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。yおよびzは置換基Rをメソゲン基と結合するための基である。このような基を有するスペーサーの中でも、熱伝導率が優れた樹脂が得られるという観点から一般式(4)は−CO−O−R−O−CO−または−O−CO−R−CO−O−の構造を有するものが好ましく、−O−CO−R−CO−O−が特に好ましい。
本発明の組成物に用いられる樹脂の数平均分子量はポリスチレンを標準とし、本発明に用いる熱可塑性樹脂をp−クロロフェノールとo−ジクロロベンゼンの1:2(Vol比)混合溶媒に0.25重量%濃度となるように溶解して調製した溶液を用いて、GPCにて80℃で測定することができる。本発明の熱可塑性樹脂の数平均分子量は3000〜40000であることが好ましく、上限を考慮すると3000〜30000であることがさらに好ましく、3000〜20000であることが特に好ましい。一方、下限を考慮すると、3000〜40000であることが好ましく、5000〜40000であることがさらに好ましく、7000〜40000であることが特に好ましい。さらに上限および下限を考慮すると、5000〜30000であることがさらに好ましく、7000〜20000であることが最も好ましい。数平均分子量が3000未満または40000より大きい場合、同一の一次構造を有する樹脂であっても熱伝導率が0.45W/(m・K)以下になる場合がある。
また本発明の樹脂製ヒートシンクに用いられる樹脂は、ラメラ晶を含むものであることが好ましい。本発明の熱可塑性樹脂では、結晶化度の指標としてラメラ晶の量を用いることができる。ラメラ晶が多いほど結晶化度が高い。
本発明でいうラメラ晶は、長い鎖状の分子が折り畳まれて平行に並び作られる板状結晶に相当する。このような結晶が樹脂中に存在するか否かは、透過型電子顕微鏡(TEM)観察またはX線回折によって容易に判別することができる。
該連続相を成すラメラ晶の割合は、RuO4で染色した試料を透過型電子顕微鏡(TEM)により直接観察することで算出することができる。具体的な方法として、TEM観察用の試料は、成形した厚み6mm×20mmφのサンプルの一部を切り出し、RuO4にて染色した後、ミクロトームにて作成した0.1μm厚の超薄切片を使用するものとする。作成した切片を加速電圧100kVでTEMにて観察し、得られた4万倍スケールの写真(20cm×25cm)から、ラメラ晶の領域を決定することができる。領域の境界は、ラメラ晶領域を周期的なコントラストの存在する領域とし、決定できる。ラメラ晶は深さ方向にも同様に分布していることから、ラメラ晶の割合は写真の全体の面積に対するラメラ晶領域の割合として算出するものとする。また、樹脂自体が高熱伝導性を有するためにはラメラ晶の割合が10Vol%以上であることが好ましい。ラメラ晶の割合は、20Vol%以上であることがより好ましく、30Vol%以上であることがさらに好ましく、さらには40Vol%以上であることが特に好ましい。
また本発明の熱可塑性樹脂は、結晶を含むものであることが好ましい。本発明では、熱可塑性樹脂中のラメラ晶の割合から、以下の計算式により結晶化度を求めることができる。
結晶化度(%)= ラメラ晶の割合(Vol%)× 0.7
樹脂自体が高熱伝導性を有するためには、熱可塑性樹脂の結晶化度が7%以上であることが好ましい。結晶化度は、14%以上であることがより好ましく、21%以上であることがさらに好ましく、28%以上であることが特に好ましい。
また本発明の熱可塑性樹脂が高熱伝導性を発揮するためには、樹脂自体の密度が1.1g/cm3以上であることが好ましく、1.13g/cm3以上であることがより好ましく、1.16g/cm3以上であることが特に好ましい。樹脂密度が大きいということは、ラメラ晶の含有率が高いこと、すなわち結晶化度が高いことを意味している。
また本発明で使用する熱可塑性樹脂は、熱伝導率が等方的に高いことが好ましい。熱伝導率が等方的であるか否かを測定する方法としては、例えば、熱可塑性樹脂を厚み1mm×25.4mmφの円盤状としたサンプルに対して、Xeフラッシュ法にて厚さ方向、面方向の熱伝導率を別々に測定する方法が挙げられる。本発明に係る熱可塑性樹脂の熱伝導率は等方的に高く、上記の測定方法にて測定された、厚さ方向、面方向の熱伝導率は0.3W/(m・K)以上である。
本発明の熱可塑性樹脂は、公知のいかなる方法で製造されても構わない。構造の制御が簡便であるという観点から、メソゲン基の両末端に反応性官能基を有する化合物と、置換基Rの両末端に反応性官能基を有する化合物とを反応させて製造する方法が好ましい。このような反応性官能基としては水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基、アミノ基、ビニル基、エポキシ基、シアノ基、など公知のものを使用でき、これらを反応させる条件もとくに限定されない。
合成の簡便さという観点からは、水酸基とカルボキシル基による反応が好ましい。具体的にはメソゲン基の両末端に水酸基を有する化合物と置換基Rの両末端にカルボキシル基を有する化合物、またはメソゲン基の両末端にカルボキシル基を有する化合物と置換基Rの両末端に水酸基を有する化合物を反応させる製造方法が挙げられる。
メソゲン基の両末端に水酸基を有する化合物と置換基Rの両末端にカルボキシル基を有する化合物からなる熱可塑性樹脂の製造方法の一例としては、両末端に水酸基を有するメソゲン基を無水酢酸等の低級脂肪酸を用いてそれぞれ個別に、または一括して酢酸エステルとした後、別の反応槽または同一の反応槽で、置換基Rの両末端にカルボキシル基を有する化合物と脱酢酸重縮合反応させる方法が挙げられる。 重縮合反応は、実質的に溶媒の存在しない状態で行われることが好ましい。反応温度としては、通常200〜350℃さらには230〜330℃、特には250〜300℃の温度で行われることが好ましい。また、窒素等の不活性ガスの存在下、常圧または減圧下に、0.5〜5時間行われることが好ましい。反応温度が低すぎると反応の進行は遅く、高すぎる場合は分解等の副反応が起こりやすい。
多段階の反応温度を採用してもかまわないし、場合により昇温中あるいは最高温度に達したらすぐに反応生成物を溶融状態で抜き出し、回収することもできる。得られた熱可塑性樹脂はそのままでも使用してもよいし、未反応原料を除去するまたは、物性をあげる意味から固相重合を行なうこともできる。
固相重合を行なう場合には、得られた熱可塑性樹脂を3mm以下好ましくは1mm以下の粒径の粒子に機械的に粉砕し、固相状態のまま250〜350℃で窒素等の不活性ガス雰囲気下、または減圧下に1〜20時間処理することが好ましい。ポリマー粒子の粒径が3mm以上になると、処理が十分でなく、物性上の問題を生じるため好ましくない。固相重合時の処理温度や昇温速度は、熱可塑性樹脂粒子が融着を起こさないように選ぶことが好ましい。
本発明の樹脂の製造に用いられる低級脂肪酸の酸無水物としては,炭素数2〜5個の低級脂肪酸の酸無水物,たとえば無水酢酸,無水プロピオン酸、無水モノクロル酢酸,無水ジクロル酢酸,無水トリクロル酢酸,無水モノブロム酢酸,無水ジブロム酢酸,無水トリブロム酢酸,無水モノフルオロ酢酸,無水ジフルオロ酢酸,無水トリフルオロ酢酸,無水酪酸,無水イソ酪酸,無水吉草酸,無水ピバル酸等が挙げられるが,無水酢酸,無水プロピオン酸,無水トリクロル酢酸が特に好適に用いられる。
低級脂肪酸の酸無水物の使用量は,用いるメソゲン基が有する水酸基の合計に対し1.01〜1.50倍当量,さらには1.02〜1.2倍当量用いることが好ましい。その他メソゲン基の両末端にカルボキシル基を有する化合物と置換基Rの両末端に水酸基を有する化合物を反応させる製造方法については例えば、特開平2−258864号公報に記載のように4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジメチルと脂肪族ジオールを溶融重合する方法が挙げられる。
本発明の樹脂の末端の構造はとくに限定されないが、射出成形などの成形に適した樹脂が得られると言う観点からは、水酸基、カルボキシル基、エステル基、アシル基、アルコキシ基などで末端が封止されていることが好ましい。末端にエポキシ基、マレイミド基などの反応性が高い官能基を有する場合は、樹脂が熱硬化性となり、射出成形性が損なわれることがある。
本発明の樹脂は、その効果の発揮を失わない程度に他のモノマーを共重合して構わない。例えば芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、芳香族アミノカルボン酸またはカプロラクタム類、カプロラクトン類、脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ジアミン、脂肪族ジオール、脂環族ジカルボン酸、脂環族ジオール、芳香族メルカプトカルボン酸、芳香族ジチオールおよび芳香族メルカプトフェノールが挙げられる。
芳香族ヒドロキシカルボン酸の具体例としては、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−5−ナフトエ酸、2―ヒドロキシ―7―ナフトエ酸、2―ヒドロキシ―3―ナフトエ酸、4’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、3’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、4’−ヒドロキシフェニル−3−安息香酸およびそれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸、1,6―ナフタレンジカルボン酸、2,7―ナフタレンジカルボン酸、4,4’―ジカルボキシビフェニル、3,4’―ジカルボキシビフェニル、4,4’’―ジカルボキシターフェニル、ビス(4−カルボキシフェニル)エーテル、ビス(4−カルボキシフェノキシ)ブタン、ビス(4−カルボキシフェニル)エタン、ビス(3−カルボキシフェニル)エーテルおよびビス(3−カルボキシフェニル)エタン等、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ジオールの具体例としては、例えばハイドロキノン、レゾルシン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェノールエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンおよび2,2’−ジヒドロキシビナフチル等、およびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ヒドロキシアミンの具体例としては、4−アミノフェノール、N−メチル−4−アミノフェノール、3−アミノフェノール、3−メチル−4−アミノフェノール、4−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニル、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニルエーテル、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニルメタン、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニルスルフィドおよび2,2’−ジアミノビナフチルおよびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ジアミンおよび芳香族アミノカルボン酸の具体例としては、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、N−メチル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノフェニルスルフィド(チオジアニリン)、4,4’−ジアミノビフェニルスルホン、2,5−ジアミノトルエン、4,4’−エチレンジアニリン、4,4’−ジアミノビフェノキシエタン、4,4’−ジアミノビフェニルメタン(メチレンジアニリン)、4,4’−ジアミノビフェニルエーテル(オキシジアニリン)、4−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、6−アミノ−2−ナフトエ酸および7−アミノ−2−ナフトエ酸およびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられる。
脂肪族ジアミンの具体例としては、1,2−エチレンジアミン、1,3−トリメチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、および1,12−ドデカンジアミンなどが挙げられる。
脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジオールおよび脂環族ジオールの具体例としては、ヘキサヒドロテレフタル酸、トランス−1,4−シクロヘキサンジオール、シス−1,4−シクロヘキサンジオール、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、シス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、トランス−1,3−シクロヘキサンジオール、シス−1,2−シクロヘキサンジオール、トランス−1,3−シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコールなどの直鎖状または分鎖状脂肪族ジオールなど、ならびにそれらの反応性誘導体が挙げられる。
芳香族メルカプトカルボン酸、芳香族ジチオールおよび芳香族メルカプトフェノールの具体例としては、4−メルカプト安息香酸、2−メルカプト−6−ナフトエ酸、2−メルカプト−7−ナフトエ酸、ベンゼン−1,4−ジチオール、ベンゼン−1,3−ジチオール、2,6−ナフタレン−ジチオール、2,7−ナフタレン−ジチオール、4−メルカプトフェノール、3−メルカプトフェノール、6−メルカプト−2−ヒドロキシナフタレン、7−メルカプト−2−ヒドロキシナフタレンなど、ならびにそれらの反応性誘導体が挙げられる。
<熱可塑性樹脂組成物>
本発明の熱可塑性樹脂(A)が優れた熱伝導性を有するため、無機充填剤(B)を用いなくても優れた熱伝導性を有するが、無機充填剤(B)または他の樹脂などを配合して高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物(以下適宜、樹脂組成物と略す)として用いることができる。
本発明の樹脂組成物の熱伝導率は好ましくは0.4W/(m・K)以上であり、より好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは5.0W/(m・K)以上、特に好ましくは10W/(m・K)以上である。熱可塑性樹脂に無機充填剤を含有することで、より高熱伝導性となることも可能である。この熱伝導率が低いと、電子部品から発生する熱を効率的に外部に伝えることが困難である。熱伝導率の上限は特に制限されず、高ければ高いほど好ましいが、一般的には100W/(m・K)以下、さらには80W/(m・K)以下のものが用いられる。本発明の熱可塑性樹脂(A)は、優れた熱伝導性を有するため、上記の範囲の熱伝導率を有する樹脂組成物を容易に得ることが可能となる。
本発明の樹脂組成物において、無機充填剤(B)を用いる場合、その使用量は、好ましくは熱可塑性樹脂(A)と無機充填剤(B)の体積比で99:1〜20:80であり、好ましくは90:10〜30:70であり、より好ましくは80:20〜40:60であり、特に好ましくは70:30〜50:50である。(A)と(B)の体積比がこれら範囲にあることにより、熱伝導率と機械物性のバランスが良好となり好ましい。
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果の発揮を失わない範囲で、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ウレタン樹脂等いかなる公知の樹脂も含有させて構わない。好ましい樹脂の具体例として、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、液晶ポリマー、ナイロン6、ナイロン6,6等が挙げられる。これら樹脂を併用する場合その使用量は、通常樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂(A)100重量部に対し、0〜10000重量部の範囲が例示でき好ましい。
また、熱可塑性樹脂(A)と無機充填剤(B)の体積比で90:10〜70:30と少量の場合でも、樹脂組成物は優れた熱伝導性を有し、さらに同時に無機充填剤(B)の使用量が少量であるため成形時に成形品の外観が良好となり、かつ成形品の密度を下げることができる。熱伝導率、成形品外観に優れ、かつ密度が小さいことは電気・電子工業分野、自動車分野、等さまざまな状況で放熱・伝熱用樹脂材料として用いる際に有利である。
本発明の樹脂組成物の製造方法としては特に限定されるものではない。例えば、上述した成分や添加剤等を乾燥させた後、単軸、2軸等の押出機のような溶融混練機にて溶融混練することにより製造することができる。また、配合成分が液体である場合は、液体供給ポンプ等を用いて溶融混練機に途中添加して製造することもできる。
<充填剤>
本発明の樹脂組成物に用いられる無機充填剤としては、公知の充填剤を広く使用できる。無機充填剤(B)単体での熱伝導率は特に限定が無いが、好ましくは0.5W/m・K以上、より好ましくは1W/m・K以上のものである。得られる組成物が熱伝導性に優れるという観点からは、単体での熱伝導率が10W/m・K以上の高熱伝導性無機化合物であることが特に好ましい。
高熱伝導性無機化合物単体での熱伝導率は、好ましくは12W/m・K以上、さらに好ましくは15W/m・K以上、最も好ましくは20W/m・K以上、特に好ましくは30W/m・K以上のものが用いられる。高熱伝導性無機化合物単体での熱伝導率の上限は特に制限されず、高ければ高いほど好ましいが、一般的には3000W/m・K以下、さらには2500W/m・K以下、のものが好ましく用いられる。
成形体として特に電気絶縁性が要求されない用途に用いる場合には、導電性の高熱伝導性無機化合物としては金属系化合物や導電性炭素化合物等を用いることができる。導電性炭素化合物としては、熱伝導性に優れることから、グラファイト、炭素繊維をあげることができる。金属系化合物としては、導電性金属粉、導電性金属繊維、フェライト類、金属酸化物、等の高熱伝導性無機化合物を好ましく用いることができる。導電性金属粉としては各種金属を微粒子化した導電性金属粉、導電性金属繊維としては各種金属を繊維状に加工した導電性金属繊維、フェライト類としては軟磁性フェライト等の各種フェライト類、金属酸化物としては酸化亜鉛、等の金属酸化物、等の高熱伝導性無機化合物があげられる。
中でも、グラファイト、導電性金属粉、軟磁性フェライト、炭素繊維、導電性金属繊維、酸化亜鉛、からなる群より選ばれる1種以上の導電性の高熱伝導性無機化合物が好ましい。
成形体として電気絶縁性が要求される用途に用いる場合には、高熱伝導性無機化合物としては電気絶縁性を示す化合物が好ましく用いられる。電気絶縁性とは具体的には、電気抵抗率1Ω・cm以上のものを示すこととするが、好ましくは10Ω・cm以上、より好ましくは105Ω・cm以上、さらに好ましくは1010Ω・cm以上、最も好ましくは1013Ω・cm以上のものを用いるのが好ましい。電気抵抗率の上限には特に制限は無いが、一般的には1018Ω・cm以下である。本発明の樹脂組成物から得られる成形体の電気絶縁性も上記範囲にあることが好ましい。
高熱伝導性無機化合物のうち、電気絶縁性を示す電気絶縁性高熱伝導性無機化合物としては金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属炭酸塩、絶縁性炭素材料、金属水酸化物、を例示することができる。金属酸化物としては酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、酸化ベリリウム、酸化銅、亜酸化銅をあげることができる。金属窒化物としては窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素をあげることができる。
金属炭化物としては炭化ケイ素を、金属炭酸塩としては炭酸マグネシウムを、絶縁性炭素材料としてはダイヤモンドを、金属水酸化物としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムをあげることができる。
中でも、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、ダイヤモンド、からなる群より選ばれる1種以上の電気絶縁性高熱伝導性無機化合物が好ましい。これらは単独あるいは複数種類を組み合わせて用いることができる。
高熱伝導性無機化合物の形状については、種々の形状のものを適応可能である。例えば粒子状、微粒子状、ナノ粒子、凝集粒子状、チューブ状、ナノチューブ状、ワイヤ状、ロッド状、針状、板状、不定形、ラグビーボール状、六面体状、大粒子と微小粒子とが複合化した複合粒子状、液体、等種々の形状を例示することができる。またこれら高熱伝導性無機化合物は天然物であってもよいし、合成されたものであってもよい。天然物の場合、産地等には特に限定はなく、適宜選択することができる。これら高熱伝導性無機化合物は、1種類のみを単独で用いてもよいし、形状、平均粒子径、種類、表面処理剤等が異なる2種以上を併用してもよい。
これら高熱伝導性無機化合物は、樹脂と無機化合物との界面の接着性を高めたり、作業性を容易にしたりするため、表面処理剤で表面処理がなされたものであってもよい。表面処理剤としては特に限定されず、例えばシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、等従来公知のものを使用することができる。中でもエポキシシラン等のエポキシ基含有シランカップリング剤、及び、アミノシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤、ポリオキシエチレンシラン、等が樹脂の物性を低下させることが少ないため好ましい。無機化合物の表面処理方法としては特に限定されず、通常の処理方法を利用できる。
本発明の樹脂組成物には、前記の高熱伝導性無機化合物以外にも、その目的に応じて公知の無機充填剤を広く使用できる。樹脂単体の熱伝導率が高いために、無機化合物の熱伝導率が10W/mK未満と比較的低くても、樹脂組成物として高い熱伝導率を発現することが可能である。
高熱伝導性無機化合物以外の無機充填剤としては、例えばケイソウ土粉;塩基性ケイ酸マグネシウム;焼成クレイ;微粉末シリカ;石英粉末;結晶シリカ;カオリン;タルク;三酸化アンチモン;微粉末マイカ;二硫化モリブデン;ロックウール;セラミック繊維;アスベストなどの無機質繊維;およびガラス繊維、ガラスパウダー、ガラスクロス、溶融シリカ等ガラス製充填剤が挙げられる。
これら充填剤を用いることで、例えば熱伝導性、機械強度、または耐摩耗性など樹脂組成物を応用する上で好ましい特性を向上させることが可能となる。さらに必要に応じて紙、パルプ、木料;ポリアミド繊維、アラミド繊維、ボロン繊維などの合成繊維;ポリオレフィン粉末等の樹脂粉末;などの有機充填剤を併用して配合することができる。
<添加剤>
本発明の熱可塑性樹脂および樹脂組成物には、上記の添加可能な樹脂や充填剤以外の添加剤として、さらに目的に応じて他のいかなる成分、例えば、安定剤、補強剤、増粘剤、離型剤、カップリング剤、難燃剤、耐炎剤、顔料、着色剤、その他の助剤等を本発明の効果を失わない範囲で、添加することができる。これらの添加剤の使用量は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、合計で0〜20重量部の範囲であることが好ましい。
<樹脂製ヒートシンク>
本発明で言うヒートシンクとは、熱源近傍に設置され、熱源の温度を下げる、局所的な高温部分を広げる、若しくは熱源または熱源近傍の熱に弱い部品を守るために用いられる部品のことである。
使用形態としては、樹脂フィルム、樹脂成形品、樹脂発泡体、塗料やコーティング剤、等さまざまな形態を例示することができる。成形加工法としては例えば、射出成形、押出成形、真空成形、プレス成形、カレンダー成形、ブロー成形、等が利用できる。本発明の高熱伝導性熱可塑性樹脂及び樹脂組成物は成形性に優れるため、現在広く用いられている射出成形機が使用可能であり、インサート成形、ホットランナー成形、などの特殊成形であっても成形が容易である。
形状はブロック、箱、筒、板、及び羽やピン形状等のフィンを備える立体成型品でも良く特に限定されないが、放熱性向上のためには表面積の大きくなる形状が好ましい。また、強度や熱伝導性の発現のため、樹脂組成物に含有される充填剤の種類に応じて適切な形状に成形されることが好ましい。特に、熱伝導率に異方性を持つ充填剤を用いる場合は熱を伝えたい方向へ熱伝導性を発現するように成形することが好ましい。
本発明の樹脂製ヒートシンクの放熱効果をさらに増加させるために、熱源接地面に、熱伝導率10W/m・K以上の材料からなる伝熱体、特に、熱伝導性に優れる銅、銅合金、アルミ、アルミ合金、窒化アルミ、アルミナ、炭素材料等からなる伝熱体を装着することにより、本発明品の樹脂製ヒートシンクの放熱効果をさらに高めることができる。
伝熱体を本発明品である樹脂製ヒートシンクに装着するためには、樹脂製ヒートシンクを成形する際に金型内に設置して樹脂を流し込む方法、あらかじめ装着部分にスペースを設けて樹脂製ヒートシンクを成形した後で伝熱体を装着する方法などが例示できるが、これに限らず各種方法を用いることができる。
また同様の方法により、本発明の樹脂製ヒートシンクに、ヒートパイプ機構を設けることにより、さらに放熱性に優れるヒートシンクとすることが可能である。
本発明の樹脂組成物は、熱膨張性の小さい充填剤が多く添加することで、成形材料の熱膨張率を銅、アルミ以下に抑える事が可能であり、この事により、成形後においても安定した放熱性を持続することが可能となる。
本発明の樹脂製ヒートシンクは、電子材料、磁性材料、触媒材料、構造体材料、光学材料、医療材料、自動車材料、建築材料、等の各種の用途に幅広く用いることが可能である。特に優れた成形品外観、高熱伝導性、という優れた特性を併せ持つことから、放熱・伝熱用の樹脂材料として、非常に有用である。
本発明の樹脂製ヒートシンクは、家電、OA機器部品、AV機器部品、自動車内外装部品、等の射出成形品等に好適に使用することができる。特に多くの熱を発する家電製品やOA機器において、外装材料として好適に用いることができる。さらには発熱源を内部に有するがファン等による強制冷却が困難な電子機器において、内部で発生する熱を外部へ放熱するために、これらの機器の外装材として好適に用いられる。
これらの中でも好ましい装置として、ノートパソコンなどの携帯型コンピューター、PDA、携帯電話、携帯ゲーム機、携帯型音楽プレーヤー、携帯型TV/ビデオ機器、携帯型ビデオカメラ、等の小型あるいは携帯型電子機器類の筐体、ハウジング、外装材用樹脂として非常に有用である。また自動車や電車等におけるバッテリー周辺用樹脂、家電機器の携帯バッテリー用樹脂、ブレーカー等の配電部品用樹脂、モーター等の封止用材料、としても非常に有用に用いることができる。
本発明の高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物は従来良く知られている組成物に比べて、高熱伝導性無機物の配合量を減らすことができるため成形加工性が良好であり、上記の用途における基板などの部品あるいは筐体用として有用な特性を有するものである。
次に、本発明について実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに制限されるものではない。
(製造例1)
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、テトラデカン二酸、無水酢酸をモル比でそれぞれ1:1.05:2.1の割合で密閉型反応器に仕込み、常圧下、窒素ガス雰囲気で150℃にて3時間アセチル化反応を行い、1℃/minの昇温速度で265℃まで加熱し重縮合を行った。酢酸の留出量が理論酢酸生成量の90%に到達した時点で引き続きその温度を保ったまま、約20分かけて1.0torrに減圧し、高分子量まで溶融重合を行った。減圧開始から1時間後、不活性ガスで常圧に戻し、生成したポリマー(熱可塑性樹脂(A))を取り出した。得られたポリマーは本発明の熱可塑性樹脂である。
得られたポリマーをp−クロロフェノールとo−ジクロロベンゼンの1:2(Vol比)混合溶媒に0.25重量%濃度となるように溶解して、高温GPC((株)Waters製;150−CV)にてINJECTOR COMP:80℃、COLUMN COMP:80℃、PUMP/SOLVENT COMP:60℃、Injection Volume:200μl、の条件で、ポリスチレンを標準物質としてGPC測定した。結果、数平均分子量は8500、重量平均分子量は18800であった。
また得られたポリマーを240℃にて30mmφ×3.0mm厚みの円柱状試験片を2個プレス成形し、京都電子工業製ホットディスク法熱伝導率測定装置で4φのセンサーにて熱伝導率を測定した結果、熱伝導率は1.36W/mKであった。
<評価方法>
[熱伝導率]
得られた樹脂組成物から75t射出成形機にてテストピースを成形した。得られたテストピースから30mm角×3.2mm厚みの板柱状試験片を2個切り出し、京都電子工業製ホットディスク法熱伝導率測定装置で4φのセンサーにて熱伝導率を測定した。
[放熱性能]
得られた樹脂組成物から75t射出成形機にて図1のような形状のヒートシンクへ成形した。図2のようにヒーター(坂口電熱株式会社製マイクロAlNヒーター ALN−3)の上にヒートシンク、下に発泡断熱材を設置し、ヒーターと断熱材の間にサーミスタ(石塚電子株式会社製 103JT−025)を挟み込むことで温度を測定した。それぞれの間には接触熱抵抗を小さくするために熱伝導性グリス(信越化学工業株式会社製 G−751、熱伝導率4.5W/mK)を薄く塗布した。ヒーターは0.4Wで発熱させた。室温25度、自然対流にて一時間放置し定常状態になっていることを確認し、温度を測定した。
(実施例1)
製造例1で合成した熱可塑性樹脂(A)を140℃で4時間乾燥後、東芝機械製75tmm射出成形機を用いて射出成形を実施した。成形条件は、シリンダー温度220℃、ノズル部温度220℃、金型温度120℃に設定した。得られた成形品の熱伝導率を評価した結果、熱伝導率:1.36W/mK、放熱性能の評価は50℃であった。
(実施例2)
製造例1で合成した熱可塑性樹脂(A)100重量部に対して、無機充填剤(B)である窒化ホウ素粉末(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製PT110、単体での熱伝導率60W/m・K、体積平均粒子径45μm、電気絶縁性、体積固有抵抗1014Ω・cm)(h−BN)を50重量部、安定剤としてホスファイト系安定剤であるHP−10((株)ADEKA製)を0.2重量部、フェノール系安定剤であるAO−60((株)ADEKA製)を0.2重量部加え、ヘンシェルミキサーにて混合した後、日本製鋼所製45mm同方向噛み合い型二軸押出機TEX44のスクリュー根本付近に設けられたホッパーより投入した。
設定温度は供給口近傍が200℃で、順次設定温度を上昇させ、押出機スクリュー先端部温度を250℃に設定した。本条件にて高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を実施例1と同様に乾燥後、射出成形を行った。その結果射出成形性は良好で、成形品の熱伝導率は5.61W/mK、放熱性能の評価は42℃であった。
(比較例1)
熱可塑性樹脂としてポリエチレンテレフタレート((株)ベルポリエステルプロダクツ製ベルペットEFG−70)を用い、押出機スクリュー先端部温度及びダイス温度を270℃に設定した以外は、実施例1と同様に評価を行った。得られた成形体を評価した結果、熱伝導率:0.21W/mK、放熱性能の評価は67℃であった。
実施例1との比較から、本発明の熱可塑性樹脂は一般的樹脂よりも放熱用途に適していることが明らかである。
(比較例2)
熱可塑性樹脂としてポリエチレンテレフタレート((株)ベルポリエステルプロダクツ製ベルペットEFG−70)を用い、押出機スクリュー先端部温度及びパリソン温度を270℃に設定した以外は、実施例2と同様に評価を行った。成形品を評価した結果、熱伝導率:1.05W/mK、放熱性能の評価は52℃であった。
実施例2と比べて熱伝導率が著しく低下した。本発明の熱可塑性樹脂を用いる樹脂組成物の効果は顕著である。
(実施例3)
製造例1で合成した熱可塑性樹脂(A)100重量部に対し、無機充填剤(B)である天然鱗片状黒鉛粉末(中越黒鉛(株)製BF−250A、単体での熱伝導率1200W/m・K、体積平均粒子径250.0μm、導電性)(GC)を50重両部、フェノール系安定剤であるAO−60((株)ADEKA製)を0.2重量部加え、ヘンシェルミキサーにて混合した後、日本製鋼所製45mm同方向噛み合い型二軸押出機TEX44のスクリュー根本付近に設けられたホッパーより投入した。
設定温度は供給口近傍が200℃で、順次設定温度を上昇させ、押出機スクリュー先端部温度を250℃に設定した。本条件にて高熱伝導性樹脂組成物を得た。得られた組成物を実施例1と同様に射出成形を行った。その結果成形性は良好で、成形品の熱伝導率は40.1W/mK、放熱性能の評価は40℃であった。
(比較例3)
アルミヒートシンク(LSIクーラー株式会社製12F31L30)を用いて放熱性能を評価し38℃であった。このヒートシンクは放熱性向上のため表面黒化した放射率0.9のものであった。
実施例3はアルミヒートシンクに匹敵する性能を発揮することが確認できた。
以上示したとおり、本発明の樹脂組成物は、熱伝導性に優れた熱可塑性樹脂を用いるため、高熱伝導性無機充填剤を大量に配合しなくても、高熱伝導性を示す樹脂製ヒートシンクが得られる。そのために樹脂組成物を射出成形した際に成形品に着色などの問題が発生せず外観良好な成形品が得られる。このような組成物は電気・電子工業分野、自動車分野、等さまざまな状況で放熱・伝熱用樹脂材料として用いることが可能で、工業的に有用である。
ヒートシンクの形状例 実施例で用いた評価モデルである。
図2の1 ヒートシンク
図2の2 発熱体
図2の3 断熱体

Claims (8)

  1. 主鎖が主として下記一般式(1)で示される繰り返し単位からなり、主として鎖状の構造よりなる熱可塑性樹脂(A)、または熱可塑性樹脂(A)と無機充填剤(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物により一部または全部が形成され
    −M−Sp− ...(1)
    (式中、Mはメソゲン基、Spはスペーサーを示す。)
    前記一般式(1)が下記一般式(2)で示される単位の繰り返し単位からなり、
    −A 1 −x−A 2 −y−R−z− (2)
    (式中、A 1 およびA 2 は、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。x、yおよびzは、各々独立して直接結合、−CH 2 −、−C(CH 3 2 −、−O−、−S−、−CH 2 −CH 2 −、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。Rは主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の置換基を示す。)
    前記一般式(2)において、熱可塑性樹脂の−y−R−z−が−O−CO−R−CO−O−である樹脂製ヒートシンク。
  2. −A1−x−A2−に相当する部分が下記一般式(3)で表されるメソゲン基であることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂製ヒートシンク。
  3. 熱可塑性樹脂のRに相当する部分が直鎖の脂肪族炭化水素鎖である、請求項1または2に記載の樹脂製ヒートシンク。
  4. 熱可塑性樹脂のRの分子鎖の炭素数が偶数である請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂製ヒートシンク。
  5. 熱可塑性樹脂のRが−(CH28−、−(CH210−、および−(CH212−から選ばれる少なくとも1種であり、数平均分子量が3000〜40000である請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂製ヒートシンク。
  6. 無機充填剤(B)が、単体での熱伝導率が0.5W/m・K以上の無機化合物であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂製ヒートシンク。
  7. 無機充填剤(B)が、電気絶縁性高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂製ヒートシンク。
  8. 無機充填剤(B)が、導電性の高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂製ヒートシンク。
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