JP5180440B2 - 放熱材料 - Google Patents

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本発明は、耐熱性、熱伝導性、耐湿性、機械強度、低応力性、電気絶縁性、および成形加工性に優れた放熱材料、新規ビスマレイミド化合物及び該化合物を含有する樹脂組成物に関する。
近年、電子機器の高機能化・小型化・軽量化に伴い、電子部品の高密度化が進んでいる。これにより電子部品内での発熱量が著しく増大しており、部品の信頼性・寿命低下の一因となっている。このように電子機器における熱問題は極めて重要な課題であり、その対策に用いられる放熱材料には更なる熱伝導性向上が求められている。放熱材料のうち、特に電気絶縁性が求められる分野で用いられる樹脂材料の熱伝導性向上策としては、熱伝導性の高い無機セラミックス等のフィラーを添加する手法が一般的である。これらの方法では添加量の制限から十分な熱伝導性を得ることが難しく、樹脂自体の熱伝導性の向上が求められている。
熱伝導性の高い熱硬化性樹脂としては、例えば、特許文献1および特許文献2に記載のようなエポキシ樹脂が報告されている。該樹脂は、熱伝導性としてはある程度効果はあるものの、高い耐熱性や耐湿性に加え、機械強度・低応力性の求められる分野での要求には必ずしも十分に応えられるものではなかった。
一方、ビスマレイミド樹脂は熱硬化性樹脂であり、耐熱性・耐湿性に優れる材料として成形材料、積層材料の分野で実用化されている。しかしながら従来報告されているビスマレイミド樹脂の熱硬化物は、一般的なエポキシ樹脂と同様極めて脆弱でクラックを生じ易く、機械強度の点で実用上大きな課題があった。また、ビスマレイミド化合物のうち液晶性を発現するものもすでに報告されている(例えば、非特許文献1)。しかしながら、これら液晶性ビスマレイミドの熱伝導性・機械強度・低応力性については全く議論されておらず、放熱材料への実用の可能性については全く示されていない。
以上のように、耐熱性、熱伝導性、耐湿性、機械強度、低応力性、電気絶縁性、および成形加工性に優れる放熱材料の開発が、強く望まれていた。
特開平11−323162号公報 再公表02/094905号公報 Macromol.Chem.Phys.,No.17,201(2000)
本発明は上記事情を考慮してなされたものであり、耐熱性、熱伝導性、耐湿性、機械強度、低応力性、電気絶縁性、および成形加工性に優れる放熱材料を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のビスマレイミドの硬化物が耐熱性、熱伝導性、耐湿性、機械強度、低応力性、電気絶縁性、および成形加工性に優れることから、放熱材料への応用に極めて有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記(1)乃至(6)である。
(1)一般式(I)で表されるビスマレイミドの硬化物を少なくとも含有する放熱材料。
Figure 0005180440
(式中、Iはマレイミド基、Mはメソゲン基、Sはスペーサーを示す。)
(2)一般式(II)で表されるビスマレイミドの硬化物を少なくとも含有する放熱材料。
Figure 0005180440
(式中、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環式複素環基から選ばれる2価の置換基、又は直接結合を示す。但し、AおよびAは同時に直接結合となることはない。xは、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示す。yおよびzは、各々独立して直接結合、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。)
(3)更に無機充填剤を含有するものである(1)又は(2)記載の放熱材料。
(4)無機充填剤が、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、弗化アルミニウム、弗化カルシウム、シリカ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ホウ素、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化スズ、グラファイト、炭素繊維、ダイヤモンドから選ばれる少なくとも一種である上記(3)記載の放熱材料。
(5)一般式(II)で表されるビスマレイミドを少なくとも含有する樹脂組成物。
Figure 0005180440
(式中、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環式複素環基から選ばれる2価の置換基、又は直接結合を示す。但し、AおよびAは同時に直接結合となることはない。xは、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示す。yおよびzは、各々独立して直接結合、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。)
(6)一般式(III)で表されるビスマレイミド。
Figure 0005180440
(式中、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環式複素環基から選ばれる2価の置換基、又は直接結合を示す。但し、AおよびAは同時に直接結合となることはない。xは、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示す。yは、直接結合、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。zは、直接結合、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。)
本発明によれば、耐熱性、熱伝導性、耐湿性、機械強度、低応力性、電気絶縁性、および成形加工性に優れる放熱材料を提供することが可能となる。
本発明の放熱材料は、一般式(I)で表されるビスマレイミドの硬化物を少なくとも含有することを特徴とするものである。
Figure 0005180440
(式中、Iはマレイミド基、Mはメソゲン基、Sはスペーサーを示す。)
また、本発明の放熱材料は、下記一般式(II)で表されるビスマレイミドの硬化物を少なくとも含有する放熱材料である。
Figure 0005180440
(式中、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環式複素環基から選ばれる2価の置換基、又は直接結合を示す。但し、AおよびAは同時に直接結合となることはない。xは、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示す。yおよびzは、各々独立して直接結合、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。)
本発明に関わるビスマレイミドに含まれるメソゲン基とは、剛直で配向性の高い置換基を意味する。具体的には一般式(II)に含まれる、−A―z―A−に相当する部分であり、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環式複素環基から選ばれる2価の置換基、又は直接結合を示す。但し、AおよびAは同時に直接結合となることはない。芳香族基、縮合芳香族基、脂環式複素環基としては、具体例として、フェニレン、ビフェニレン、ナフチレン、アントラセニレン、ビシクロオクタン、ビシクロノナン、およびビシクロデカン等が挙げられる。zは、各々独立して直接結合、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。
メソゲン基の具体例として、ビフェニル、ジフェニルエーテル、スチルベン、ジフェニルアセチレン、ベンゾフェノン、フェニルベンゾエート、フェニルベンズアミド、1,2-ジフェニルプロペン、N-ベンジリデンベンゼンアミン、1,2−ジベンジリデンヒドラジン、アゾベンゼン、2−ナフトエート、フェニル−2−ナフトエート、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボキシレート、およびフェニルビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボキシレート等が挙げられるがこれらに限るものではない。好ましくは、ビフェニル、スチルベン、ジフェニルアセチレン、フェニルベンゾエート、アゾベンゼン、2−ナフトエート、およびビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボキシレート等である。
本発明に関わるビスマレイミドに含まれるスペーサーとは、屈曲性分子鎖を意味する。具体的には一般式(II)に含まれる、−y―x―y−に相当する部分であり、xは、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示し、yは、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。xを構成する原子団の種類は、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から、何種類選んでも構わない。xを構成する原子団の数が少ない場合、ビスマレイミドの分子構造に十分な屈曲性が発現されず、硬化後の機械強度や熱伝導性に好ましい特性が得られない可能性がある。また原子団の数が多すぎる場合、樹脂の耐熱性が低下する可能性がある。xの具体例として、炭素数2乃至20のアルキレン基、ケイ素数2乃至10のポリシロキサン基、炭素数2乃至10のポリオキシエチレン基、または−(CH−Si(CH−[O−Si(CH]−(CH−で表される変性ポリシロキサン基等が挙げられる。但し、mは1乃至4の整数を示し、nは1乃至5の整数を示す。
上記−y―x―y−に相当するスペーサーの具体例として、上記xの具体例に示した置換基の他、−O−(CHh−O−、−CO−NH−(CHi−NH−CO−、−CO−O−(CHi−O−CO−、−O−(CH−CH−O)−、−CO−NH−(CH−Si(CH−[O−Si(CH]−(CH−NH−CO−のいずれかで表される置換基を挙げることができる。但し、上記hは1乃至20の整数、iは1乃至5の整数、kは1乃至10の整数、mは1乃至4の整数を示し、nは1乃至5の整数を表す。また、−O−(CH−O−、−O−(CH−O−、−O−(CH10−O−、−CO−NH−(CH−Si(CH−O−Si(CH−(CH−NH−CO−、−O−(CH−O)−は、特に好ましい例として挙げられる。
本発明に関わるビスマレイミド化合物は、公知のいかなる方法で製造されても構わない。例えば、前記公知非特許文献(Macromol.Chem.Phys.,No.17,201(2000))記載のように、予め合成したジオール化合物を、公知の化合物4−マレイミドベンゾイルクロリドと室温下で混合して合成する方法、公知特許文献(特公昭46−23250号公報、特公昭49−40231号公報、特公昭59−52660号公報、特開昭62−155255号公報)記載のように、予め合成したジアミン化合物と無水マレイン酸を室温下で開環付加反応させビスマレアミド酸とし、次に脱水剤として無水酢酸を用いて触媒存在下50〜60℃で脱水環化させて合成する方法等が挙げられる。
本発明に関わるビスマレイミドの硬化物は、加熱温度は好ましくは100〜300℃、より好ましくは120〜250℃の間で行われるべきであるが、用いるビスマレイミドにより適宜決められる。但し、加熱温度が高すぎるとビスマレイミドの分子配列によって形成される高次構造が緻密にならず、熱伝導性が十分向上しない可能性がある。また加熱温度が低すぎると、硬化が十分起こらず得られる放熱材料の機械強度が十分得られない場合がある。また、硬化時の圧力は好ましくは1〜100kg/cm程度、加熱加圧時間は好ましくは1〜600分程度であり、用いるビスマレイミドにより適宜決めることができる。加熱加圧時間は、短すぎると硬化が十分起こらず、得られる放熱材料の機械強度が十分得られない可能性がある。また加熱加圧時間が長すぎると、生産性が低下する場合がある。
本発明に関わるビスマレイミドの硬化物は、上記一般式(I)乃至(II)で表されるビスマレイミドの他に、本発明の効果の発揮を失わない範囲で、ジアミン、ジシアナート、オレフィン系不飽和モノマー、もしくは、その他従来からビスマレイミドとの反応性が知られている公知の化合物と共重合させた硬化物を含んでも構わない。
本発明におけるビスマレイミド化合物を製造する際に使用される好ましいジアミンの例としては、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、
1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロへキシル)メタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、ピペラジン等が挙げられる。
また、本発明におけるビスマレイミド化合物を製造する際に使用される好ましいジシアナートの例としては、1,3−ジシアナートベンゼン、1,4−ジシアナートベンゼン、1,3−ジシアナートナフタレン、1,4−ジシアナートナフタレン、1,6−ジシアナートナフタレン、1,8−ジシアナートナフタレン、2,6−ジシアナートナフタレン、2,7−ジシアナートナフタレン、4,4−ジシアナートビフェニル、ビス(4−ジシアナートフェニル)メタン、2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパン、ビス(4−シアナトフェニル)エーテル等が挙げられる。
本発明におけるビスマレイミド化合物を製造する際に使用される好ましいオレフィン系不飽和モノマーの例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、2,2−ジアリルビスフェノールA、2,2−ジプロペニルビスフェノールA、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼン、p−ジイソプロペニルベンゼン等が挙げられる。共重合させるモノマーの使用量は、一般的にビスマレイミド100モルに対し0乃至100モルの範囲が好ましい。使用量が多すぎると、熱伝導性が十分向上しない可能性がある。
本発明の放熱材料において、硬化触媒は必ずしも必須の成分ではないが、必要に応じて1種以上使用することができる。この場合、本発明の効果の発揮を失わない範囲で、その使用量に制約は無い。必要に応じて使用される好ましい硬化触媒としては、例としてジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N−メチルイミダゾール、N−フェニルイミダゾール等のイミダゾール化合物、酢酸亜鉛、酢酸ナトリウム、チタンアセチルアセトネート、ナトリウムメチラート等の金属化合物、無水マレイン酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水ピロメリット酸等の酸無水物、トリエチルアミン、N,N―ジメチルベンジルアミン、ヘキサメチレンテトラミン、N,N−ジメチルアニリン等の3級アミン、テトラメチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩、トリフェニルボレート、トリクレジルボレート等のボレート化合物、三弗化ホウ素モノエチル錯体、三弗化ホウ素ピペリジン錯体等の三弗化ホウ素アミン錯体等が挙げられる。硬化触媒の好ましい使用量は、通常放熱材料に含まれるビスマレイミド100質量部に対し、0.1〜10質量部の範囲である。
本発明の放熱材料には、本発明の効果の発揮を失わない範囲で、その目的に応じて、上記一般式(I)乃至(II) で表されるビスマレイミドの他に、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ウレタン樹脂等いかなる公知の樹脂も含有させて構わない。好ましい樹脂の具体例として、1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン等のポリブタジエンが挙げられる。樹脂の好ましい使用量は、通常放熱材料に含まれるビスマレイミド100質量部に対し、0〜50質量部の範囲である。
本発明の放熱材料には、更に目的に応じて他のいかなる成分、例えば、補強剤、増粘剤、離型剤、カップリング剤、難燃剤、耐炎剤、顔料、着色剤、その他の助剤等を本発明の効果を失わない範囲で、添加することができる。
本発明の放熱材料は、一般式(I)又は(II)で表されるビスマレイミドの硬化物に加え、更に無機充填剤を含有することも好ましい態様である。
本発明に関わる無機充填剤は特に限定されないが、例えば樹脂組成物の熱伝導性を向上させる好ましい例として、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、弗化アルミニウム、弗化カルシウム、シリカ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ホウ素、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化スズ、グラファイト、炭素繊維、ダイヤモンド等が挙げられる。これら無機充填剤は単独で用いても2種以上を用いても構わない。このうち、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、弗化アルミニウム、弗化カルシウム、シリカ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ホウ素、酸化マグネシウムは、絶縁性が保たれるため、本発明の放熱材料を絶縁性の求められる分野に広く応用することができて好ましい。添加量は特に限定されないが、多すぎると樹脂組成物の成形性が低下し、得られる硬化物の機械強度が低下することから好ましくない。好ましい添加量としては、樹脂100質量部に対し無機充填剤を0乃至80質量部、より好ましくは0乃至70質量部の範囲を挙げることができる。
無機充填剤の添加方法は、特に限定されない。添加する方法として具体的には、ビスマレイミドに直接添加し撹拌する方法、ビスマレイミドを溶融させた状態で添加し混練する方法、ビスマレイミドを溶媒中に溶解もしくは分散させた状態で添加し撹拌する方法等が挙げられる。
本発明の放熱材料の製造方法は限定されず、公知の樹脂成形方法、すなわち、トランスファー成形、インジェクション成形、注型等の方法により所望の形状に製造することができる。
本発明の放熱材料は、所望の基材に塗布または含浸し、積層した上で硬化させる方法により積層板の形状に製造することもできる。この場合、用いられる基材は特に限定されないが、好ましい例として、ガラス布、ガラス不織布、炭素繊維、合成繊維布、合成繊維不織布、紙等を挙げることができる。本発明に関わるビスマレイミド硬化物は、基材との接着性に優れており、通常接着剤を用いなくても実施可能であるが、目的に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、シランカップリング剤等の接着剤や各種表面処理剤を基材表面にあらかじめ塗布しても構わない。本発明の放熱材料を製造するにあたり、所望の基材上に塗布または含浸する方法は特に限定されないが、例えば、スピンコーターを用いた塗布、スプレーコーターを用いた塗布、バーコーターを用いた塗布、噴霧、浸漬、印刷等を挙げることができる。塗布する量は特に限定されないが例えば、硬化後の最終膜厚が0.1μm〜100μm、さらに一般的には1〜50μmとなるよう塗布する。塗布・含浸後、乾燥工程を経てプリプレグを製造する。乾燥条件については、使用する溶剤の沸点により適宜決められる。こうして得られたプリプレグを1枚または複数枚重ねたものを加熱加圧して積層することにより製造される。積層板状の放熱材料を製造するにあたり、最外層の片面もしくは両面に導電層や絶縁層を重ね合わせることができる。好ましい導電層の例として、銅箔、銅板、アルミニウム箔、アルミニウム板、鉄箔、鉄板、ステンレス箔、ステンレス板、金箔、金板、銀箔、銀板等が挙げられる。絶縁層の例としては、セラミック基板、樹脂シート等が挙げられる。また内層コア材を用いて多層プリント配線板用積層板としてもよい。
本発明の放熱材料は、耐熱性、熱伝導性、耐湿性、機械強度、低応力性、電気絶縁性、および成形加工性に優れていることから、回路基板材料、抵抗・インダクタ・コンデンサ等の封止材料または電子部品用ケース、IC・電力用トランジスタ素子用封止材料、照明機器等に使用される電球、LED、半導体レーザなどの発光素子用封止材料およびベース基板材料、ノートパソコン・携帯電話の筐体、ランプリフレクター等の自動車部品、モーター鉄芯用絶縁ケース材料・筐体等のモーター部品、軸受け部材等の摺動部品、放熱フィンやヒートシンク・ヒートパイプ等の冷却部品、熱交換器部品、複写機ローラー部材等のOA・通信機器部品等に極めて有用である。
本発明は、一般式(II)で表されるビスマレイミドを少なくとも含有する樹脂組成物も提供する。
Figure 0005180440
(式中、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環式複素環基から選ばれる2価の置換基、又は直接結合を示す。但し、AおよびAは同時に直接結合となることはない。xは、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示す。yおよびzは、各々独立して直接結合、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。)
本発明の樹脂組成物には、上記ビスマレイミド化合物を含有していれば、本発明の効果の発揮を失わない範囲で、更に目的に応じて他のいかなる成分を含んでも構わない。また、本発明の樹脂組成物は無溶剤の形態でも構わないし、溶剤を含む溶液・懸濁液の形態でも構わない。
本発明の樹脂組成物には、その目的に応じて公知の充填剤を広く使用できる。充填剤としては、例えば前記の無機充填剤に加え、酸化マグネシウム等の金属酸化物;水酸化アルミニウム等の金属水酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の金属炭酸塩;ケイソウ土粉;塩基性ケイ酸マグネシウム;焼成クレイ;微粉末シリカ、石英粉末、結晶シリカ;カオリン、タルク;カーボンブラック;三酸化アンチモン;微粉末マイカ;グラファイト;二硫化モリブデン;カーボンファイバー;ロックウール;セラミック繊維;アスベスト等の無機質繊維;紙、パルプ、木料;ポリアミド繊維、アラミド繊維、ボロン繊維等の合成繊維;ポリオレフィン粉末等の樹脂粉末、およびガラス繊維、ガラスパウダー、ガラスクロス、及び溶融シリカ等ガラス製充填剤等が挙げられる。これら充填剤を用いることで、例えば熱伝導性、機械強度、または耐磨耗性等樹脂組成物を応用する上で好ましい特性を向上させることが可能となる。
本発明の樹脂組成物は、耐熱性、熱伝導性、耐湿性、機械強度、低応力性、電気絶縁性、および成形加工性の求められる、封止材料、基板材料、接着材料、表示材料、記録材料、摺動部品材料および放熱材料の原料等として有用である。
本発明は、下記一般式(III)で表されるビスマレイミド化合物をも提供するものである。
Figure 0005180440
(式中、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環式複素環基から選ばれる2価の置換基、又は直接結合を示す。但し、AおよびAは同時に直接結合となることはない。xは、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示す。yは、直接結合、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。zは、直接結合、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。)
本発明のビスマレイミドは、分子内にスペーサーを有することから、硬化後の靱性が従来のビスマレイミドに比べ向上する特徴があり、硬化物の機械強度が高い。また、対称性が極めて高く、剛直鎖が屈曲鎖で結合された構造のため、分子の配向性が高く、形成される高次構造が緻密となり、優れた熱伝導性を有する。
本発明のビスマレイミドは、耐熱性、熱伝導性、耐湿性、機械強度、電気絶縁性、および成形加工性に優れることから、封止材料、基板材料、接着材料、表示材料、記録材料および放熱材料の原料として有用であり、その産業上の価値は極めて高い。
本発明の放熱材料により、特に高い耐熱性・熱伝導性が求められる、電気・電子機器用部品・部材を提供することが可能となった。具体的には、回路基板材料、抵抗・インダクタ・コンデンサ等の封止材料または電子部品用ケース、IC・電力用トランジスタ素子用封止材料、照明機器等に使用される電球、LED、半導体レーザなどの発光素子用封止材料およびベース基板材料、ノートパソコン・携帯電話の筐体、ランプリフレクター等の自動車部品、モーター鉄芯用絶縁ケース材料・筐体等のモーター部品、軸受け部材等の摺動部品、放熱フィンやヒートシンク・ヒートパイプ等の冷却部品、熱交換器部品、複写機ローラー部材等のOA・通信機器部品等を提供することが可能となった。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。本発明はいかなる意味においても、これらの実施例に限定されるものではない。なお、以下に挙げる各試薬は特に特記しない限り和光純薬工業(株)製の試薬を用いた。
[評価方法]
融点測定:示差走査熱量分析((株)パーキンエルマージャパン製;Pyris1 DSC)、昇温速度:5℃/min での測定し、吸熱のピークトップの温度を融点とした。
熱伝導率評価:熱伝導率は、定常法熱伝導率測定装置(アルバック理工(株)製GH−1)を用いて評価した。
吸湿率:85℃、85%RH 72hr後の試験片の重量変化より吸湿率を評価した。
機械強度評価:曲げ強度を、JIS−K6911に準じて評価した。
[合成例1 (4,4’−[1,6―ヘキサンジイルビス(オキシ)]ビスフェノールの製造)]
撹拌器、還流冷却器、滴下漏斗および窒素導入管を備えた容器に、エタノール1kg、ハイドロキノン(東京化成(株)製)616.62g、および次亜硫酸ナトリウム1.49gを装入した。これを撹拌しつつ、ジブロモヘキサン170.78gを添加し、昇温し混合溶液を還流させた。水酸化カリウム117.82gおよびエタノール500gから別途溶液を調製し、滴下漏斗を用いて、上記混合溶液に徐々に滴下した。撹拌しつつ還流を8時間継続した後、室温まで冷却した。30wt%に希釈した硫酸を加え、反応溶液を酸性にした後、エタノール500mLを加え白色沈殿をろ別した。白色沈殿は熱エタノールで1回洗浄した後、蒸留水で3回洗浄し、減圧下80℃で乾燥することで白色固体の4,4’−[1,6―ヘキサンジイルビス(オキシ)]ビスフェノールを得た。収量: 146.81g(69%)
[合成例2 (4−マレイミドベンゾイル クロリドの製造)]
上記非特許文献1(Macromol.Chem.Phys.,No.17,201(2000))に記載の、公知の方法により、4−マレイミドベンゾイル クロリドを合成した。
[合成例3 (ビスマレイミドBMI−1の製造)]
撹拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に、4,4’−[1,6―ヘキサンジイルビス(オキシ)]ビスフェノール(合成品)30.24g、トリエチルアミン12.65gおよびTHF500gを装入し撹拌した。氷水浴で冷却しつつ、4−マレイミドベンゾイル クロリド(合成品) 70.68gを序々に装入した。氷水浴を外し室温まで昇温し、24時間撹拌を継続した。得られた暗褐色懸濁液をろ過し、褐色沈殿をろ別した。この褐色沈殿を蒸留水で3回洗浄し、減圧乾燥機を用いて100℃下で乾燥し、褐色固体のビスマレイミド(以下、BMI−1と略す)を得た。
収量:49.5g(70%)
融点:145.8℃
H―NMR (270MHz,CDCl):δ8.29(4H,d,芳香族)、7.58(4H,d,芳香族)、7.12(4H,d,芳香族)、6.93(4H,d,芳香族)、6.90(4H,s,不飽和)、3.99(4H,br,CH)、1.84(4H,br,CH)、1.56(4H,br,CH
実施例1、2、4、及び5、並びに参考例1[樹脂組成物および放熱材料の製造]
BMI−1、および表1に示す構造のBMI−2、BMI−3、BMI−4を合成し、ジクミルパーオキサイド(シグマアルドリッチジャパン(株)製;以下、DCPO)、および窒化アルミニウム粉(三井化学(株)製;平均粒子径15μm、気孔率0.1%、真球度0.96)を表1の組成で添加し均一に混合した。放熱材料の作製には、熱プレス機((株)東洋精機製作所製ミニテストプレスMP-S)を用いた。上記樹脂組成物を、これを常温にて金型に装入し180℃、7時間で加熱硬化させることで、厚さ1mmの板状の放熱材料を作製した。結果を表1に示す。
比較例1[ビスマレイミド(BMI−0)樹脂硬化物の製造]
BMI−1の代わりに、公知のビスマレイミドであるビス(4−マレイミドフェニル)メタン(合成品;以下BMI−0と略す)を用いる以外は、実施例1と同様の方法により、厚さ1mmの板状のビスマレイミド樹脂硬化物を作製した。結果を表1に示す。
比較例2〜3[エポキシ樹脂硬化物の製造]
公知のエポキシ樹脂モノマーである4―(オキシラニルメトキシ)ベンゾイックアシッド―4,4′―[1,6−ヘキサンジイルビス(オキシ)]ビスフェノールエステル(合成品;以下、EP−1と略す)、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(以下、DDEと略す)g、および窒化アルミニウム粉(三井化学(株)製;平均粒子径15μm、気孔率0.1%、真球度0.96)を表1の組成で添加し均一に混合し、これを金型に装入し、160℃、10時間で加熱硬化させることで、厚さ1mmのエポキシ樹脂硬化物を作製した。結果を表1に示す。
Figure 0005180440
本発明の放熱材料により、電気・電子機器の発熱部位もしくは高温部位から放熱を促すに使用される、特に高い耐熱性・熱伝導性が求められる部品・部材、具体的には、回路基板材料、抵抗・インダクタ・コンデンサ等の封止材料または電子部品用ケース、IC・電力用トランジスタ素子用封止材料、照明機器等に使用される電球、LED、半導体レーザなどの発光素子用封止材料およびベース基板材料、ノートパソコン・携帯電話の筐体、ランプリフレクター等の自動車部品、モーター鉄芯用絶縁ケース材料・筐体等のモーター部品、軸受け部材等の摺動部品、放熱フィンやヒートシンク・ヒートパイプ等の冷却部品、熱交換器部品、複写機ローラー部材等のOA・通信機器部品等を提供することが可能となった。

Claims (11)

  1. 一般式(II)で表されるビスマレイミドの硬化物を少なくとも含有する放熱材料。
    Figure 0005180440
    (式中、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環式複素環基から選ばれる2価の置換基、又は直接結合を示すが、但し、AおよびAは同時に直接結合となることはなく、 が直接結合であるときにA は芳香族基である場合とA が直接結合であるときにA が芳香族基である場合とは除かれ、
    xは、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示し、
    yおよびzは、各々独立して直接結合、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す)
  2. 前記一般式(II)における−A−z−A−で表される基は、それぞれ、ビフェニル、ジフェニルエーテル、スチルベン、ジフェニルアセチレン、ベンゾフェノン、フェニルベンゾエート、フェニルベンズアミド、1,2-ジフェニルプロペン、N-ベンジリデンベンゼンアミン、1,2−ジベンジリデンヒドラジン、アゾベンゼン、2−ナフトエート、フェニル−2−ナフトエート、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボキシレート、およびフェニルビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボキシレートである、請求項1に記載の放熱材料。
  3. 前記一般式(II)におけるyが−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基である場合、xは、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示し、
    yがいずれも直接結合である場合、xは、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から少なくとも2種以上を選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示す、請求項1または2に記載の放熱材料。
  4. 前記一般式(II)における−y−x−y−で表される基が、ケイ素数2乃至10のポリシロキサン基、炭素数2乃至10のポリオキシエチレン基、または−(CH−Si(CH−[O−Si(CH]−(CH−で表される変性ポリシロキサン基、−O−(CHh−O−、−CO−NH−(CHi−NH−CO−、−CO−O−(CHi−O−CO−、−O−(CH−CH−O)−、−CO−NH−(CH−Si(CH−[O−Si(CH]−(CH−NH−CO−(hは1乃至20の整数、iは1乃至5の整数、kは1乃至10の整数、mは1乃至4の整数を示し、nは1乃至5の整数を示す)である、請求項1〜のいずれか一項に記載の放熱材料。
  5. 更に、無機充填剤を含有するものである請求項1〜のいずれか一項に記載の放熱材料。
  6. 無機充填剤が、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、弗化アルミニウム、弗化カルシウム、シリカ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ホウ素、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化スズ、グラファイト、炭素繊維、ダイヤモンドから選ばれる少なくとも一種である請求項に記載の放熱材料。
  7. 一般式(III)で表されるビスマレイミド。
    Figure 0005180440
    (式中、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環式複素環基から選ばれる2価の置換基、又は直接結合を示すが、但し、AおよびAは同時に直接結合となることはなく、Aが直接結合であるときにAは芳香族基である場合とAが直接結合であるときにAが芳香族基である場合とは除かれ、
    xは、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示し、
    yは、直接結合、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示し、
    zは、直接結合、−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す)
  8. 前記一般式(III)における−A−z−A−で表される基は、それぞれ、ビフェニル、ジフェニルエーテル、スチルベン、ジフェニルアセチレン、ベンゾフェノン、フェニルベンゾエート、フェニルベンズアミド、1,2-ジフェニルプロペン、N-ベンジリデンベンゼンアミン、1,2−ジベンジリデンヒドラジン、アゾベンゼン、2−ナフトエート、フェニル−2−ナフトエート、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボキシレート、およびフェニルビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボキシレートである、請求項に記載のビスマレイミド。
  9. 前記一般式(III)におけるyが−O−、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C(CH)=CH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基である場合、xは、−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示し、
    yがいずれも直接結合である場合、xは−CH−、−Si(CH−、または−O−の群から少なくとも2種以上を選び組み合わせることにより表される2乃至20個の原子団から構成される2価の置換基を示す、請求項またはに記載のビスマレイミド。
  10. 前記一般式(III)における−y−x−y−で表される基が、ケイ素数2乃至10のポリシロキサン基、炭素数2乃至10のポリオキシエチレン基、または−(CH−Si(CH−[O−Si(CH]−(CH−で表される変性ポリシロキサン基、−O−(CHh−O−、−CO−NH−(CHi−NH−CO−、−CO−O−(CHi−O−CO−、−O−(CH−CH−O)−、−CO−NH−(CH−Si(CH−[O−Si(CH]−(CH−NH−CO−(hは1乃至20の整数、iは1乃至5の整数、kは1乃至10の整数、mは1乃至4の整数を示し、nは1乃至5の整数を示す)である、請求項のいずれか一項に記載のビスマレイミド。
  11. 請求項10のいずれか一項に記載の前記ビスマレイミドを少なくとも含有する樹脂組成物。
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