JP5623576B2 - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5623576B2
JP5623576B2 JP2013051354A JP2013051354A JP5623576B2 JP 5623576 B2 JP5623576 B2 JP 5623576B2 JP 2013051354 A JP2013051354 A JP 2013051354A JP 2013051354 A JP2013051354 A JP 2013051354A JP 5623576 B2 JP5623576 B2 JP 5623576B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
abrasive
recording medium
layer
magnetic recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013051354A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013229090A (ja
Inventor
成人 笠田
成人 笠田
理英 佐藤
理英 佐藤
勇 渡邊
勇 渡邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2013051354A priority Critical patent/JP5623576B2/ja
Priority to US13/838,996 priority patent/US9401171B2/en
Publication of JP2013229090A publication Critical patent/JP2013229090A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5623576B2 publication Critical patent/JP5623576B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/68Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent
    • G11B5/70Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer
    • G11B5/708Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer characterised by addition of non-magnetic particles to the layer
    • G11B5/7085Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer characterised by addition of non-magnetic particles to the layer non-magnetic abrasive particles
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/68Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent
    • G11B5/70Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/68Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent
    • G11B5/70Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer
    • G11B5/7013Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer characterised by the dispersing agent
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/842Coating a support with a liquid magnetic dispersion

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

本発明は、磁気記録媒体およびその製造方法に関するものであり、詳しくは、優れた電磁変換特性と走行安定性を兼ね備えた高記録容量磁気記録媒体およびその製造方法に関するものである。
磁気記録媒体としては、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤を溶媒に分散させた磁性塗料を塗布することで作製された磁性層を有する塗布型磁気記録媒体と、非磁性支持体上に強磁性粉末を被着成膜する金属薄膜型の磁気記録媒体が知られているが、生産性や汎用性の点で、塗布型磁気記録媒体が優れることが知られている。
塗布型磁気記録媒体においては、各種非磁性粒子が磁性層における研磨剤として広く使用されている(例えば特許文献1〜6参照)。
特開平8−45056号公報 特開2000−12315号公報 特開平1−87672号公報 特開平1−88914号公報 特開平4−170713号公報 特開平4−319516号公報
近年、記録情報の多様化・高容量化に伴い、データバックアップ用テープとして高記録容量のものが商品化されており、高記録容量化を達成するために磁性層の薄層化が進められている。これに対し、非磁性支持体上に非磁性層と磁性層をこの順に有する構成の磁気記録媒体において、非磁性層はカレンダ成形性の確保等のために磁性層と比べて厚膜に形成されることが通常であった。しかし、更なる高容量化を達成するためには磁性層の薄層化による対応のみでは限界があるため、本発明者らが、従来の磁気記録媒体の設計の中で非磁性層を薄層化することを試みたところ、電磁変換特性および走行安定性が低下する現象が見られ、信頼性の高い記録再生を行い得る磁気記録媒体を得ることは困難であった。その要因の一つとしては、磁性層に含まれる研磨剤の磁性層表面からの突出状態が、厚膜の非磁性層を有する従来の磁気記録媒体とは異なることが挙げられる。
そこで本発明の目的は、薄層非磁性層を有する磁気記録媒体において、電磁変換特性および走行安定性を改善するための手段を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、以下の手段を組み合わせることで、優れた電磁変換特性および走行安定性を発揮し得る、薄層非磁性層を有する磁気記録媒体が得られることを新たに見出した。
(1)厚さ300nm以下の薄層非磁性層を有する磁気記録媒体において、磁性層表面で測定される複合弾性率が6.0〜8.0GPaの範囲となるように磁性層側塗布層(磁性層および非磁性層を含む)を形成する。
(2)磁性層研磨剤として、14〜40m2/gの範囲のBET法による比表面積を有する微粒子研磨剤を使用する。
(3)上記研磨剤の磁性層表面での存在状態を、磁性層表面の表面研磨剤占有率が0.2〜2%の範囲となるように制御する。
以下、本発明者らが上記(1)〜(3)の手段を組み合わせることを見出すに至った経緯について、説明する。
従来、磁性層側塗布層、特に非磁性層は、カレンダ成形性等の観点から変形しやすいことが望ましいと考えられていたところ、本発明者は磁性層側塗布層が塑性変形しやすいことは走行安定性に対しては不利に働くと考えた。この点に関し、塑性変形を低減する手段としては、塑性変形する部分である磁性層側塗布層を薄層化することが挙げられ、これは上記の通り非磁性層を薄層化することで達成することができる。更に本発明者らは、非磁性層を薄層化することにより塑性変形する部分を少なくすることに加えて、塑性変形を引き起こすエネルギーを低減するために磁性層表面で測定される複合弾性率を低くするよう磁性層および非磁性層の設計を変更することにより、磁性層側塗布層の塑性変形を低減した磁気記録媒体を作製した[上記(1)]。
しかるに、上記のように従来とは異なる設計にて磁性層側塗布層を形成したところ、ドライブ走行中の研磨剤の脱落による磁性層表面の削れ、ヘッド摩耗、およびこれらに起因すると考えられる電磁変換特性の低下という、磁性層研磨剤に起因する各種現象が発生し、薄層非磁性層を有する磁気記録媒体において良好な記録再生を実現することは依然として困難であることが判明した。そこで本発明者らは、磁性層側塗布層の塑性変形を低減した磁気記録媒体では、それに応じて磁性層中の研磨剤の存在状態も変えなければ上記現象の発生を防ぐことは困難であると考え鋭意検討を重ねた結果、微粒子の研磨剤を磁性層表面に適度に存在させることにより[上記(2)、(3)]、薄層非磁性層を有する磁気記録媒体において、電磁変換特性および走行安定性の改善が可能になることを見出すに至ったものである。
即ち、上記目的は、下記手段によって達成された。
[1]非磁性支持体上に、非磁性粉末および結合剤を含む非磁性層と強磁性粉末および結合剤を含む磁性層とをこの順に有する磁気記録媒体であって、
前記非磁性層は、厚みが300nm以下であり、
前記磁性層表面で測定される複合弾性率は6.0〜8.0GPaの範囲であり、
前記磁性層は、フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物および14〜40m/gの範囲のBET法による比表面積を有する研磨剤を含み、該研磨剤はアルミナであり、かつ磁性層表面の表面研磨剤占有率は0.2〜2%の範囲である、前記磁気記録媒体
[2]前記フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物は、下記一般式(1)で表される化合物である[]に記載の磁気記録媒体。
[一般式(1)中、X〜Xのうちの2つは水酸基であり、他はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。]
]前記フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物は、2,3−ジヒドロキシナフタレンおよびその誘導体からなる群から選ばれる[]または[]に記載の磁気記録媒体。
]前記磁性層は、前記研磨剤とは異なる非磁性粒子を更に含む[1]〜[]のいずれかに記載の磁気記録媒体。
]前記非磁性粒子は、シリカコロイド粒子である[]に記載の磁気記録媒体。
][1]〜[]のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法であって、
前記磁性層を、研磨剤および溶媒を含む研磨剤液(但し、強磁性粉末を実質的に含まない)を強磁性粉末、溶媒、および結合剤を含む磁性液と混合する工程を経て磁性層形成用塗布液を調製し、調製した磁性層形成用塗布液を非磁性粉末および結合剤を含む非磁性層上に塗布することにより作製することを含み、
前記研磨剤は、アルミナであり、
前記研磨剤液として、研磨剤および溶媒とともにフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物を更に含む研磨剤液を使用する、前記磁気記録媒体の製造方法
[7]前記フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物は、下記一般式(1)で表される化合物である[]に記載の磁気記録媒体の製造方法。
[一般式(1)中、X〜Xのうちの2つは水酸基であり、他はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。]
]前記フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物は、2,3−ジヒドロキシナフタレンおよびその誘導体からなる群から選ばれる[]または[]に記載の磁気記録媒体の製造方法。
]前記研磨剤液は、研磨剤100質量部に対して前記フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物を2〜20質量部含む[]〜[]のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法。
10]前記研磨剤液は、結合剤を更に含む[]〜[]のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法。
11]前記磁性層形成用塗布液を調製する工程は、前記研磨剤とは異なる非磁性粒子および溶媒を含む非磁性液、前記研磨剤液ならびに磁性液を混合することを更に含む[]〜[10]のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法。
12]前記非磁性粒子は、シリカコロイド粒子である[11]に記載の磁気記録媒体の製造方法。
本発明によれば、優れた電磁変換特性と走行安定性とを兼ね備えた高記録容量磁気記録媒体を提供することができる。
本発明は、非磁性支持体上に、非磁性粉末および結合剤を含む非磁性層と強磁性粉末および結合剤を含む磁性層とをこの順に有する磁気記録媒体に関する。本発明の磁気記録媒体において、前記非磁性層は、厚みが300nm以下であり、前記磁性層表面で測定される複合弾性率は6.0〜8.0GPaの範囲であり、前記磁性層は14〜40m2/gの範囲のBET法による比表面積を有する研磨剤を含み、かつ磁性層表面の表面研磨剤占有率は0.2〜2%の範囲である。上記膜厚の薄層非磁性層を有する磁気記録媒体において、優れた電磁変換特性と走行安定性との両立が可能となる理由については、先に説明した通りである。
以下、本発明の磁気記録媒体について、更に詳細に説明する。
本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上に、厚みが300nm以下の非磁性層と磁性層とをこの順に有するものである。先に説明したように、本発明は前記した(1)〜(3)の手段を組み合わせることで薄層非磁性層を有する磁気記録媒体において優れた電磁変換特性と走行安定性の両立を可能とするものであるが、その他の要件を満たす中で非磁性層の厚さを300nm超にすると、走行安定性を維持することは困難となる。これは塑性変形する部分が多くなることによるものと考えられる。非磁性層の厚さは、均一な塗布層を形成する観点からは、30nm以上とすることが好ましく、50nm以上とすることがより好ましい。
上記非磁性層上に位置する磁性層も、高記録容量化の観点から薄層化することが望ましく、この点から磁性層の厚さは200nm以下とすることが好ましく、均一な塗布層を形成する観点からは、30nm以上とすることが好ましく、50nm以上とすることがより好ましい。なお本発明の磁気記録媒体における磁性層、非磁性層等の各層の厚さは、塗布条件(塗布液の塗布量、塗布面積等)から算出することができ、または磁気記録媒体の超薄切片(例えば10μm長)を透過型電子顕微鏡(TEM)で、例えば50万倍で観察して求めることもできる。
本発明では、磁性層側塗布層の塑性変形を低減するための手段として、第一には上記の通り非磁性層の厚さを300nm以下とする。その上で本発明では、磁性層表面で測定される複合弾性率を6.0〜8.0GPaの範囲とする。これにより、磁性層側塗布層(磁性層、非磁性層等)の塑性変形を低減し、優れた走行安定性を示す磁気記録媒体を得ることができる。磁性層側塗布層が塑性変形しやすい状態ではヘッド当たりが不安定になるため走行安定性が低下するのに対し、上記複合弾性率を6.0GPa以上とすることでヘッドとの安定な摺動状態を実現できることが、走行安定性の向上に寄与していると考えられる。ただし上記複合弾性率が過度に高くなると、磁性層側塗布層が変形にくいことで逆に走行安定性の確保が難しくなるため、上記複合弾性率は8.0GPa以下とする。
本発明において上記複合弾性率とは、Hysitron Inc.製 Tribo Indenterによってダイヤモンド製の球形圧子(先端R:1.3μm)を用いて単一押し込み測定により磁性層表面(磁性層側塗布層表面)において評価される複合弾性率をいう。複合弾性率は、以下の式1に示すHertzの接触解から求められる。
ここで、Pは押し込み荷重、Rは球形圧子の半径、hは押し込み深さ、Erは複合弾性率である。最大圧入深さ100nmで、最大圧入深さまでの圧入(除荷)時間11秒で3回測定した値の平均値を、磁性層表面で測定される複合弾性率とする。
磁性層表面で測定される複合弾性率の制御方法としては、以下の方法を挙げることができる。
(A)磁性層、非磁性層に使用する結合剤の選択
(B)磁性層、非磁性層中のカーボンブラックのサイズと混合量の調整
(C)磁性層、非磁性層中の結合剤と主粉末(強磁性粉末、非磁性粉末)との混合比の調整
(D)強磁性粉末、非磁性粉末のサイズの調整
(E)非磁性層と非磁性支持体との間への下塗り層の形成
(F)非磁性支持体の力学特性(例えばヤング率)の調整
上記の通り、磁性層表面で測定される複合弾性率は、磁性層、非磁性層のそれぞれにおいて制御することができるが、磁気特性を担う磁性層は、特性上の制約があるため弾性率制御は主に非磁性層側で行うことが望ましい。また、上記(A)〜(F)の中では、特に非磁性層中の空隙に関連する要因の影響が高く、具体的には、非磁性層中の非磁性粉末サイズ、非磁性粉末と結合剤の混合比、非磁性層中の結合剤の極性基種および極性基量、カーボンブラックのサイズ、混合比等の影響が大きい。非磁性粉末は、平均粒子サイズが5nm〜50nm程度であれば、非磁性層中の空隙が減少することと空隙が微細化することで弾性率を高めることができる。カーボンブラックは、サイズと添加量の両方が空隙に関連する。一般にカーボンブラックのサイズを大きくすると分散しやすくなり非磁性層中の空隙が減少し複合弾性率が向上する。カーボンブラックの平均粒径は、好ましくは10〜50nm、更に好ましくは10〜40nmである。一方、カーボンブラックの添加量は少ないと分散しやすくなり非磁性層中の空隙が減少し複合弾性率が向上する。またその他、公知の結合剤の中で弾性率が高いものを使用することも有効である。また、非磁性層に含まれる結合剤が、非磁性粉末、カーボンブラックといった粒状物質を高度に分散できるものであれば、非磁性層中の空隙が減少し複合弾性率が向上する。この点から好ましい結合剤としては、スルホン酸(塩)基を含むもの(好ましくはスルホン酸(塩)基濃度が0.04〜0.5meq/g)を挙げることができる。なお本発明において、スルホン酸(塩)基とは、スルホン酸基(−SO3H)とスルホン酸塩基(例えば−SO3Na、−SO3K等)を含む意味で用いるものとする。
また、上記(E)の下塗り層としては、放射線硬化型樹脂ないし放射線硬化型化合物を含有する放射線硬化性組成物に放射線を照射し形成される放射線硬化層が好ましい。放射線硬化層の厚さおよび処方により、上記複合弾性率を制御することができる。
本発明では、以上の点も考慮したうえで、上記(A)〜(F)を任意に組み合わせることで、磁性層表面で測定される複合弾性率を所望の範囲に制御することができる。
上記のように塑性変形を低減した磁性層側塗布層を有する磁気記録媒体では、従来の磁気記録媒体で使用されていたサイズの研磨剤では、磁性層表面からの突出量が多くなりすぎるためヘッド摩耗が顕著となり、また研磨剤の突出過多によるスペーシング変動の増大によって、電磁変換特性および走行安定性が低下してしまう。また、本発明の磁気記録媒体は、従来の設計による磁気記録媒体と比べて磁性層側塗布層のクッション性を低くしているため、ドライブ走行中に研磨剤が磁性層表面から脱落しやすい。この脱落傾向は研磨剤粒子が大きくなるほど増大するため、磁性層側塗布層の塑性変形を低減した磁気記録媒体では、研磨剤粒子の脱落を防止するためにも研磨剤として微粒子のものを使用する必要がある。以上の観点から、本発明では、磁性層研磨剤として、BET法によって測定された比表面積(SBET)が14m2/g以上の微粒子研磨剤を使用する。ただしSBETが40m2/gを超える超微粒子研磨剤では、良好な分散状態で磁性層に存在させることが困難であるため、粗大な研磨剤凝集体が磁性層表面に突出してしまいヘッド摩耗を引き起こすとともに、走行安定性および電磁変換特性低下の原因となる。したがって本発明では、磁性層成分としてSBETが14〜40m2/gのものを用いる。
磁気記録媒体と再生ヘッドとの摺動時、媒体表面の削り屑や潤滑剤由来の金属塩等がヘッドに付着しヘッド汚れが発生することは、電磁変換特性および走行安定性低下の原因となる。上記研磨剤は、磁性層表面にこのようなヘッド汚れを除去するためのクリーニング性を付与する機能を果たすものであり、磁性層表面に適量存在することで良好なクリーニング性を発揮することができる。良好なクリーニング性を実現する観点からは、研磨剤としてモース硬度8超の無機粉末を使用することが好ましく、モース硬度9以上の無機粉末を使用することがより好ましい。なおモース硬度の最大値は、ダイヤモンドの10である。具体的には、アルミナ(Al23)、炭化珪素、ボロンカーバイド(B4C)、TiC、酸化セリウム、酸化ジルコニウム(ZrO2)、ダイヤモンド粉末を挙げることができ、中でもアルミナが好ましい。アルミナとは、酸化アルミニウムを主体とする粉体である。アルミナには、結晶形態が主としてアルファ型とガンマ型の2種類あり、塗布型磁気記録媒体において使用するアルミナとしてはいずれも使用可能であるが、高硬度であり研磨性や塗膜強度向上に寄与するアルファ型の結晶形態のアルミナ(α−アルミナ)の使用が好ましい。α−アルミナにおけるアルファ化率は50%以上であることが、硬度の点から好ましい。これらのアルミナは、いずれも公知の方法で調製可能であり、また市販品として入手可能である。上記無機粉末は針状、球状、サイコロ状等のいずれの形状でもよいが、形状の一部に角を有するものが研磨性が高く好ましい。
ただし上記微粒子研磨剤を使用したとしても、磁性層表面における研磨剤存在量が過少であるとヘッド汚れを十分に除去することができず、その結果、電磁変換特性および走行安定性は低下してしまう。他方、磁性層表面における研磨剤存在量が過剰では、ヘッド摩耗が顕著となり、また削れたヘッド部材屑がヘッドと媒体表面との間に介在することで電磁変換特性および走行安定性が低下してしまう。そこで本発明では、磁性層表面の表面研磨剤占有率を0.2〜2%の範囲とする。これにより前記した諸要件を満たす中で、ヘッド摩耗の発生ならびに電磁変換特性および走行安定性の低下を防ぐことができる。本発明における磁性層表面の表面研磨剤占有率は、走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、加速電圧5kV、作動距離5mm、撮影倍率2万倍における2次電子像を、画像解析装置として三谷商事株式会社製WinROOFを用いて2値化し、全面積に対する研磨剤の占有面積の比率として算出した値をいうものとする。
磁性層表面の表面研磨剤占有率は、磁性層における研磨剤の分散状態によって制御可能であり、高度に分散させるほど値が小さくなる傾向がある。磁性層における研磨剤の分散性を向上する手段としては、研磨剤および溶媒を含む研磨剤液(但し、強磁性粉末を実質的に含まない)を強磁性粉末、溶媒、および結合剤を含む磁性液と混合する工程を経て磁性層形成用塗布液を調製する方法を挙げることができる。このように研磨剤と強磁性粉末とを別分散した後に混合することにより、磁性層形成用塗布液における研磨剤の分散性を高めることができる。上記の「強磁性粉末を実質的に含まない」とは、上記研磨剤液の構成成分として添加しないことを意味するものであって、意図せず混入した不純物として微量の強磁性粉末が存在することは許容されるものとする。
本発明の磁気記録媒体に磁性層成分として使用される研磨剤は、上記の通り微粒子である。かかる微粒子研磨剤の高度な分散状態を実現するためには、分散剤の使用が有効である。中でもフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物は、微粒子研磨剤、特に微粒子アルミナの磁性層形成用塗布液における分散性および分散安定性を良好に維持し得る分散剤である。この理由は必ずしも明らかではないが、アルミナ表面の活性点にフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物が吸着することが、分散性および分散安定性向上に寄与していると推察される。この点に関して、アルミナを分散処理に付すと表面pHが刻々と変化していくことが知られているが、これは分散処理によりアルミナ粉体が解砕され表面に新たな活性点が生成されることによるものと考えられる。ここで新たな活性点同士が吸着するとアルミナの凝集が促進されるのに対し、当該活性点にフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物が吸着することで凝集を抑制することができ、その結果、アルミナを高度かつ安定に分散させることが可能になると推察される。
フェノール性水酸基とは、芳香族環に直接結合した水酸基をいう。なおフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物を塗布型磁気記録媒体の磁性層形成用塗布液調製に使用することに関して、特開平3−292617号公報には、ジヒドロキシナフタレンが磁気記録用強磁性金属粒子の酸化劣化を防ぐことができる成分として提案されているが、ジヒドロキシナフタレン等のフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物がアルミナの分散性および分散安定性向上に寄与し得る成分であることは、従来知られていなかった。
フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物に含まれる芳香環は、単環であってもよく、多環構造であってもよく、縮合環であってもよい。アルミナの分散性および分散安定性向上の点からは、ベンゼン環またはナフタレン環を含む芳香族炭化水素化合物が好ましい。また、上記芳香族炭化水素化合物は、フェノール性水酸基以外の置換基を持っていてもよい。フェノール性水酸基以外の置換基としては、化合物の入手容易性等の観点からは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、ヒドロキシアルキル基、等を挙げることができる。また、フェノール性水酸基以外の置換基を有する化合物については、ハメットの置換基定数が0.4以下の電子供与性を示す置換基を有する化合物がアルミナの分散性に有利な傾向が見られた。この点から好ましい置換基としては、ハロゲン原子以上の電子供与性を示すもの、より詳しくは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ヒドロキシアルキル基、を挙げることができる。
上記芳香族炭化水素化合物に含まれるフェノール性水酸基は、1つであってもよく、2つ、3つ、またはそれ以上であってもよい。芳香族炭化水素化合物が有する芳香環がナフタレン環の場合には、2つまたはそれ以上のフェノール性水酸基が含まれることが好ましく、2つ含まれることがより好ましい。即ち、芳香環としてナフタレン環を含む芳香族炭化水素化合物としては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
[一般式(1)中、X1〜X8のうちの2つは水酸基であり、他はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。]
一般式(1)で表される化合物において、2つの水酸基(フェノール性水酸基)の置換位置は特に限定されるものではない。
一般式(1)で表される化合物は、X1〜X8のうちの2つが水酸基(フェノール性水酸基)であり、他はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。また、X1〜X8のうち、2つの水酸基以外の部分がすべて水素原子であってもよく、一部またはすべてが置換基であってもよい。置換基としては、前述の置換基を例示することができる。2つの水酸基以外の置換基として、フェノール性水酸基が含まれていてもよいが、分散性および分散性向上の観点からは、フェノール性水酸基ではないことが好ましい。即ち、一般式(1)で表される化合物は、ジヒドロキシナフタレンまたはその誘導体であることが好ましく、中でも、2,3−ジヒドロキシナフタレンまたはその誘導体であることが好ましい。X1〜X8で表される置換基として好ましい置換基としては、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子)、アミノ基、炭素数1〜6(好ましくは1〜4)のアルキル基、メトキシ基およびエトキシ基、アシル基、ニトロ基およびニトロソ基、ならびに−CH2OH基からなる群から選ばれるものを挙げることができる。
一方、芳香環としてベンゼン環を含む芳香族炭化水素化合物は、フェノール性水酸基を1つ以上含むことが好ましく、1つまたは2つ含むことがより好ましい。そのような芳香族炭化水素化合物は、下記一般式(2)により表すことができる。
[一般式(2)中、X9〜X13は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。]
一般式(2)中のX9〜X13は、すべて水素原子であってもよく、一部またはすべてが置換基であってもよい。置換基としては、フェノール性水酸基および前述の置換基を例示することができる。好ましい置換基としては、水酸基、カルボキシル基、および炭素数1〜6(好ましくは1〜4)のアルキル基からなる群から選ばれるものを挙げることができる。
一般式(2)で表される芳香族炭化水素化合物の好ましい具体例としては、フェノール、ヒドロキシ安息香酸、およびそれらの誘導体を挙げることができる。
上記芳香族炭化水素化合物は、分散剤として一種単独で、または二種以上組み合わせて使用することができる。これら芳香族炭化水素化合物はいずれも公知の方法で合成可能であり、また市販品として入手可能なものもある。
研磨剤液の調製に用いる溶媒は特に限定されるものではないが、前記分散剤を使用する場合には、当該分散剤を良好に溶解し得るものを使用することが好ましい。この点からは、有機溶媒が好ましく、中でもケトン系溶媒が好ましい。ケトン系溶媒は、塗布型磁気記録媒体形成用塗布液の溶媒として汎用されている点からも、本発明における研磨剤液調製に好適な溶媒である。ケトン系溶媒の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。ただしケトン系溶媒のほかにも、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等を使用することもできる。前記分散剤は、水への溶解性に乏しいため、溶媒として水のみを含むことは好ましくない。
研磨剤液は、前記SBETを有する研磨剤、溶媒、および好ましくは前記分散剤を含むものであり、更に塗布型磁気記録媒体において結合剤として機能し得る樹脂成分を含むことが好ましい。樹脂成分が研磨剤表面を被覆することで、研磨剤の分散性および分散安定性をより一層向上することができるからである。この点からは、研磨剤表面への吸着性に優れた樹脂成分を使用すること、具体的には、研磨剤表面への吸着点となる極性のある官能基(極性基)を有する樹脂成分を使用することが好ましい。上記極性基としては、例えばスルホ基、リン酸基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、またはそれらの塩が挙げられ、吸着力の高いスルホ基またはその塩が好ましい。樹脂成分中の極性基量は、分散性および分散安定性の更なる向上のためには、50〜400meq/kgであることが好ましく、60〜330meq/kgであることがより好ましい。
樹脂成分としては、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル系樹脂等の塗布型磁気記録媒体において結合剤として使用される各種樹脂を用いることができ、中でも研磨剤の分散性および分散安定性の観点からは、ポリウレタン樹脂の使用が好ましい。ポリウレタン樹脂の中でも、ポリエーテルポリウレタン系、ポリエステルポリウレタン系樹脂が好適に用いられる。ポリウレタン樹脂は、前記の好適な溶媒であるケトン系溶媒への溶解性に優れる点でも、好ましい樹脂成分である。
研磨剤液は、上記成分を同時または順次混合し分散することによって調製することができる。分散には、ガラスビーズを用いることができる。このようなガラスビーズ以外には、高比重の分散メディアであるジルコニアビーズ、チタニアビーズ、スチールビーズ、アルミナビーズが好適である。これら分散メディアの粒径と充填率は最適化して用いられる。分散機は公知のものを使用することができる。前記分散剤を使用する場合には、研磨剤100質量部に対して前記分散剤を2〜20質量部、溶媒を150〜970質量部、樹脂成分を5〜30質量部の割合で使用することが、研磨剤の分散性および分散安定性を高め、磁性層表面における表面研磨剤占有率を前記範囲に制御するうえで好ましい。
本発明の磁気記録媒体の磁性層形成用塗布液は、以上説明した研磨剤液を、強磁性粉末、溶媒、および結合剤を含む磁性液と混合する工程を経て調製することが好ましい。研磨剤液と混合される磁性液は、強磁性粉末、溶媒、および結合剤を少なくとも含むものであって、その他に塗布型磁気記録媒体に通常使用される公知の添加剤を必要に応じて含むことができる。強磁性粉末としては、針状強磁性体、平板状磁性体、または球状もしくは楕円状磁性体を挙げることができる。高密度記録化の観点から針状強磁性体の平均長軸長は、20nm以上50nm以下であることが好ましく、20nm以上45nm以下であることがより好ましい。平板状磁性体の平均板径は、六角板径で10nm以上50nm以下であることが好ましい。磁気抵抗ヘッドで再生する場合は、低ノイズにする必要があり、板径は40nm以下であることが好ましい。板径が上記範囲であれば、熱揺らぎがなく安定な磁化が望める。また、ノイズも低くなるため高密度磁気記録に適する。球状もしくは楕円状磁性体は、高密度記録化の観点から、平均直径が10nm以上50nm以下であることが好ましい。
上記強磁性粉末の平均粒子サイズは、以下の方法により測定することができる。
強磁性粉末を、日立製透過型電子顕微鏡H−9000型を用いて粒子を撮影倍率100000倍で撮影し、総倍率500000倍になるように印画紙にプリントして粒子写真を得る。粒子写真から目的の磁性体を選びデジタイザーで粉体の輪郭をトレースしカールツァイス製画像解析ソフトKS−400で粒子のサイズを測定する。500個の粒子のサイズを測定する。上記方法により測定される粒子サイズの平均値を強磁性粉末の平均粒子サイズとする。
なお、本発明において、磁性体等の粉体のサイズ(以下、「粉体サイズ」と言う)は、(1)粉体の形状が針状、紡錘状、柱状(ただし、高さが底面の最大長径より大きい)等の場合は、粉体を構成する長軸の長さ、即ち長軸長で表され、(2)粉体の形状が板状乃至柱状(ただし、厚さ乃至高さが板面乃至底面の最大長径より小さい)場合は、その板面乃至底面の最大長径で表され、(3)粉体の形状が球形、多面体状、不特定形等であって、かつ形状から粉体を構成する長軸を特定できない場合は、円相当径で表される。円相当径とは、円投影法で求められるものを言う。
また、該粉体の平均粉体サイズは、上記粉体サイズの算術平均であり、500個の一次粒子について上記の如く測定を実施して求めたものである。一次粒子とは、凝集のない独立した粉体をいう。
また、該粉体の平均針状比は、上記測定において粉体の短軸の長さ、即ち短軸長を測定し、各粉体の(長軸長/短軸長)の値の算術平均を指す。ここで、短軸長とは、上記粉体サイズの定義で(1)の場合は、粉体を構成する短軸の長さを、同じく(2)の場合は、厚さ乃至高さを各々指し、(3)の場合は、長軸と短軸の区別がないから、(長軸長/短軸長)は、便宜上1とみなす。
そして、粉体の形状が特定の場合、例えば、上記粉体サイズの定義(1)の場合は、平均粉体サイズを平均長軸長と言い、同定義(2)の場合は平均粉体サイズを平均板径と言い、(最大長径/厚さ乃至高さ)の算術平均を平均板状比という。同定義(3)の場合は平均粉体サイズを平均直径(平均粒径、平均粒子径ともいう)という。
以上説明した各磁性体については、特開2009−96798号公報段落[0097]〜[0110]に詳細に記載されている。
磁性層塗布液調製に使用される添加剤としては、潤滑剤、分散剤、分散助剤、防黴剤、帯電防止剤、酸化防止剤、カーボンブラック、溶媒などを挙げることができ、それらの具体例等の詳細については、例えば特開2009−96798号公報段落[0111]〜[0115]、[0117]〜[0121]を参照できる。また、磁性層形成用塗布液の調製のために、磁性層の塗膜強度を高めるための硬化剤を使用することもできる。使用可能な硬化剤の詳細については、例えば特開2009−96798号公報段落[0093]〜[0094]を参照できる。硬化剤は、磁性液の調製時に添加してもよく、または磁性液と研磨剤液の混合と同時に、またはその後に調製された混合物に添加してもよい。
上記磁性液中の固形分濃度は、10〜50質量%程度であることが、磁性液中の粒状物質(強磁性粉末等)の分散性および磁性液の調製の容易性の観点から好ましい。磁性液調製に使用する結合剤、および非磁性層形成用塗布液調製使用する結合剤としては、従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂やこれらの混合物を挙げることができる。その詳細については、例えば特開2009−54270号公報段落[0044]〜[0049]を参照できる。また、前述の通り、使用する結合剤により磁性層表面で測定される複合弾性率を制御することもできる。なお結合剤の添加量は、磁性層については強磁性粉末100質量部あたり5〜30質量とすることが好ましく、非磁性層については非磁性粉末100質量部あたり10〜20質量部とすることが好ましい。前述のように、磁性層形成用塗布液には、結合剤とともにポリイソシアネート化合物等の硬化剤を使用することもできる。非磁性層形成用塗布液についても同様である。硬化剤の使用量は適宜設定可能である。
磁性液は、ディスパー、サンドミル等の公知の攪拌・分散機によって、上記成分を混合することにより調製することができる。調製された磁性液は、前記研磨剤液と混合されるが、形成される磁性層における強磁性粉末の充填度および研磨性を考慮すると、強磁性粉末100質量部に対する研磨剤量が1〜20質量部となるように、磁性液と研磨剤液を混合することが好ましい。また、磁性層形成用塗布液中の研磨剤の分散性および分散安定性の点からは、研磨剤100質量部に対する溶媒量が2,300〜120,000質量部となるように、磁性液と研磨剤液を混合することが好ましい。また、磁性液と研磨剤液の混合と同時に、または混合後に、前記の添加剤、硬化剤等の任意成分を添加することもできる。磁性液と研磨剤液を混合した後、超音波分散、サンドミル分散等を実施することで、研磨剤および強磁性粉末をはじめとする粒状物質が高度に分散した磁性層形成用塗布液を得ることができる。
また本発明の磁気記録媒体は、磁性層に研磨剤とは異なる非磁性粒子を含むこともできる。このような非磁性粒子は、磁性層表面において摩擦特性を向上(摩擦係数を低減)することで、走行耐久性の維持に寄与し得る成分である。その効果を良好に発揮するためには、研磨剤よりもモース硬度が低く、粒子サイズの大きな非磁性粒子を使用することが好ましい。上記非磁性粒子の好ましい平均粒径は、50〜200nmである。なお本発明において上記非磁性粒子の平均粒径は、特開2011−48878号公報段落[0015]に記載の方法により求められる値とする。中でも、分散性の観点からはコロイド粒子を使用することが好ましく、無機酸化物コロイド粒子を使用することがより好ましく、その詳細については、特開2011−48878号公報段落[0023]を参照できる。前記非磁性粒子としては、単分散のコロイド粒子の入手容易性の点から、シリカコロイド粒子(コロイダルシリカ)が特に好ましい。
磁性層における前記非磁性粒子の含有量は、電磁変換特性と摩擦特性を両立できる範囲で設定すればよく特に限定されるものではないが、好ましくは強磁性粉末100質量部に対して0.5〜5質量部であり、より好ましくは1〜3質量部である。
前記非磁性粒子は、前述の磁性液および研磨剤液の少なくとも一方に添加してもよいが、研磨剤、強磁性粉末および前記非磁性粒子のそれぞれが良好に分散された磁性層を形成する観点からは、磁性液、研磨剤液とは別に前記非磁性粒子を含む非磁性液を調製し、これを研磨剤液および磁性液と混合することが好ましい。そのような非磁性液の調製については、特開2011−48878号公報段落[0022]、[0024]〜[0027]を参照できる。
本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体と磁性層との間に、非磁性粉末および結合剤を含む非磁性層を有する。非磁性層に用いられる非磁性粉末の詳細については、特開2011−48878号公報段落[0046]を参照できる。非磁性粉末の平均粒子サイズは、前述の通り5〜50nmの範囲であることが好ましい。非磁性粉末の比表面積は1〜100m2/gであることが好ましく、より好ましくは5〜80m2/g、更に好ましくは10〜75m2/gである。また、非磁性層には、公知の添加剤を使用することができる。
非磁性層の結合剤樹脂、潤滑剤、分散剤、添加剤、溶剤、分散方法その他は、磁性層のそれが適用できる。特に、結合剤樹脂量、種類、添加剤、分散剤の添加量、種類に関しては磁性層に関する公知技術が適用できる。また、本発明の磁気記録媒体は非磁性層にカーボンブラックを含むことができる。その詳細は先に説明した通りである。
本発明に用いることのできる非磁性支持体としては、二軸延伸を行ったポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド等の公知のものが挙げられる。これらの中でもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミドが好ましい。
これらの支持体はあらかじめコロナ放電、プラズマ処理、易接着処理、熱処理などを行ってもよい。また、本発明に用いることのできる非磁性支持体の表面粗さは、カットオフ値0.25mmにおいて中心平均粗さRaが3〜10nmであることが好ましい。また、前述のように、磁性層表面において測定される複合弾性率を、非磁性支持体の力学特性によって制御することも可能である。
本発明の磁気記録媒体は、上記の層のほかにバックコート層等の塗布型磁気記録媒体に形成され得る任意の層を有することもできる。また前述のように、放射線硬化層を形成することにより、磁性層表面において測定される複合弾性率を所望の範囲に制御することもできる。
本発明の磁気記録媒体において、非磁性支持体の好ましい厚さは3〜10μmである。また、バックコート層の厚さは、例えば0.1〜1.0μm、好ましくは0.2〜0.8μmである。
本発明の磁気記録媒体における磁性層の厚さおよび非磁性層の厚さについては前述の通りである。なお、本発明の磁気記録媒体の非磁性層は、実質的に非磁性であればその効果を発揮するものであり、例えば不純物として、あるいは意図的に少量の磁性体を含んでいても、本発明の効果を示すものであり、本発明の磁気記録媒体と実質的に同一の構成とみなすことができる。なお、実質的に同一とは、非磁性層の残留磁束密度が10mT(100G)以下または抗磁力が7.96kA/m(100 Oe)以下であることを示し、好ましくは残留磁束密度と抗磁力を持たないことを意味する。
磁性層、非磁性層等の各層を形成するための塗布液の調製については、特開2011−48878号公報段落[0055]〜[0056]を参照できる。なお磁性層形成用塗布液の調製において、研磨剤液、磁性液等の調製については、先に記載した通りである。
磁性層塗布液、非磁性層塗布液、更にはバックコート層塗布液を塗布する塗布機としては、エアードクターコート、ブレードコート、ロッドコート、押出しコート、エアナイフコート、スクイズコート、含浸コート、リバースロールコート、トランスファーロールコート、グラビヤコート、キスコート、キャストコート、スプレイコート、スピンコート等が利用できる。これらについては例えば(株)総合技術センター発行の「最新コーティング技術」(昭和58年5月31日)を参考にできる。また、塗布工程後の媒体には、磁性層の配向処理、表面平滑化処理(カレンダー処理)、熱処理等の各種の後処理を施すことができる。これら後処理は、公知の方法で行うことができる。一例として、カレンダ圧力は、例えば200〜500kN/m、好ましくは250〜350kN/mであり、カレンダ温度は、例えば70〜120℃、好ましくは80〜100℃であり、カレンダ速度は、例えば50〜300m/min、好ましくは100〜200m/minである。本発明の磁気記録媒体における磁性層側塗布層は従来の媒体と比べて塑性変形しにくいため、カレンダ処理による形状変化は小さいが、カレンダ処理を補う手段(例えば平滑な非磁性支持体の使用、下塗り層の形成)を適宜採用することにより磁性層表面のうねりを低減すれば、磁性層側塗布層のカレンダ処理による形状変化が小さいとしても、スペーシング変動の低減された磁気記録媒体を得ることができる。
通常、テープ状の磁気記録媒体(磁気テープ)は、使用環境における寸度安定性の改良、熱硬化性の硬化剤を添加した磁性層、バックコート層などの硬化促進などを目的に熱処理が施される。ここでの熱処理温度は、目的に応じて適宜調整することが好ましいが、例えば50℃〜80℃の範囲である。熱処理は、生産性を向上させるために、コア状のものにロール状態に巻いて実施することが好ましく、更には、テープ状に裁断される前の磁気テープをコア状のものにロール状態に巻いて実施することが好ましい。なお前述のカレンダ処理は、磁気テープの熱処理前、熱処理後のいずれか、または、熱処理前後の両方、で実施することができる。従来は上記のようにロール状で熱処理が施されると媒体裏面(支持体表面やバックコート層表面)の突起が磁性層表面に転写されることによる形状変化が解消されずに、ドロップアウトの原因となる凹み(いわゆる「裏写り」)が磁性層表面に顕著に発生する傾向があったが、本発明では前述の通り、磁性層側塗布層の塑性変形を低減しているため、ロール状で熱処理を施したとしても裏写りが少なくドロップアウトの発生の少ない磁気テープを得ることができる。
得られた磁気記録媒体は、裁断機、打抜機などを使用して所望の大きさに裁断して使用することができる。
以上説明した本発明の磁気記録媒体は、非磁性層を薄層化することによる高記録容量化を実現するとともに、優れた電磁変換特性および走行安定性を示すことができるため、長期にわたり高い信頼性をもって使用可能であることが求められる高容量データバックアップ用テープとして好適である。
更に本発明は、本発明の磁気記録媒体の製造方法にも関する。本発明の磁気記録媒体の製造方法は、前記磁性層を、研磨剤および溶媒を含む研磨剤液(但し、強磁性粉末を実質的に含まない)を強磁性粉末、溶媒、および結合剤を含む磁性液と混合する工程を経て磁性層形成用塗布液を調製し、調製した磁性層形成用塗布液を非磁性粉末および結合剤を含む非磁性層上に塗布することにより作製することを含む。その詳細は、先に説明した通りである。
以下に、本発明を実施例に基づき説明する。但し、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。なお、以下に記載の「部」、「%」の表示は、特に断らない限り、「質量部」、「質量%」を示す。
[実施例1]
1.アルミナ分散物の調製
アルファ化率約65%、BET法による比表面積30m2/gのアルミナ粉体(住友化学社製HIT−70)100質量部に対し、2,3−ジヒドロキシナフタレン(東京化成製)を3質量部、極性基としてSO3Na基を有するポリエステルポリウレタン樹脂(東洋紡製UR−4800(極性基量:80meq/kg))の32%溶液(溶媒はメチルエチルケトンとトルエンの混合溶媒)を31.3質量部、溶媒としてメチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1(w/w)の混合溶液570部を混合し、ジルコニアビーズ存在下で、ペイントシェーカーにより5時間分散させた。分散後、メッシュにより分散液とビーズを分け、アルミナ分散物を得た。
2.磁性層塗布液処方
(磁性液)
バリウムフェライト(平均粒径20nm) 100部
SO3Na基含有ポリウレタン樹脂 14部
(分子量:70,000、SO3Na基:0.2meq/g)
シクロヘキサノン 150部
メチルエチルケトン 150部
(研磨剤液)
上記1.で調製したアルミナ分散物 6部
(シリカゾル)
コロイダルシリカ(平均粒径100nm) 2部
メチルエチルケトン 1.4部
(その他成分)
ステアリン酸 2部
ブチルステアレート 6部
ポリイソシアネート(日本ポリウレタン社製コロネート) 2.5部
(仕上げ添加溶剤)
シクロヘキサノン 200部
メチルエチルケトン 200部
3.非磁性層塗布液処方
非磁性無機粉末:α−酸化鉄 100部
平均長軸長:10nm 平均針状比:1.9
BET比表面積:75m2/g
カーボンブラック 20部
平均粒径 20nm
SO3Na基含有ポリウレタン樹脂 18部
(分子量:70,000、SO3Na基:0.2meq/g)
ステアリン酸 1部
シクロヘキサノン 300部
メチルエチルケトン 300部
4.バックコート層塗布液処方
非磁性無機粉末:α−酸化鉄 80部
平均長軸長:0.15μm,平均針状比:7
BET被表面積:52m2/g
カーボンブラック 20部
平均粒径20nm
塩化ビニル共重合体 13部
スルホン酸塩基含有ポリウレタン樹脂 6部
フェニルホスホン酸 3部
シクロヘキサノン 155部
メチルエチルケトン 155部
ステアリン酸 3部
ブチルステアレート 3部
ポリイソシアネート 5部
シクロヘキサノン 200部
5.各層形成用塗布液の調製
上記磁性液を、バッチ式縦型サンドミルを用いて24時間分散(ビーズ分散)した。分散メディアとしては、0.5mmΦのジルコニアビーズを使用した。上記サンドミルを用いて、調製した磁性液および上記研磨剤液を他の成分(シリカゾル、その他成分および仕上げ添加溶剤)と混合し5分間ビーズ分散した後、バッチ型超音波装置(20kHz、300W)で0.5分間処理(超音波分散)を行った。その後、0.5μmの平均孔径を有するフィルターを用いてろ過を行い磁性層塗布液を作製した。
非磁性層塗布液は、各成分をバッチ式縦型サンドミルを用いて、24時間分散した。分散メディアとしては、0.1mmΦのジルコニアビーズを使用した。得られた分散液を0.5μmの平均孔径を有するフィルターを用いてろ過を行い非磁性層用塗布液を作製した。
バックコート層塗布液は、潤滑剤(ステアリン酸およびブチルステアレート)とポリイソシアネート、シクロヘキサノン200部を除いた各成分をオープン型ニーダーにより混練・希釈した後、横型ビーズミル分散機により、1mmΦのジルコニアビーズを用い、ビーズ充填率80%、ローター先端周速10m/秒で、1パス滞留時間を2分とし、12パスの分散処理を行った。その後残りの成分を分散液に添加し、ディゾルバーで攪拌した。得られた分散液を1μmの平均孔径を有するフィルターを用いてろ過しバックコート層塗布液を作製した。
6.磁気テープの作製
厚み5μmのポリエチレンナフタレート製支持体(幅方向ヤング率:8GPa、縦方向ヤング率:6GPa)の表面上に、乾燥後の厚みが100nmになるように上記5.で調製した非磁性層塗布液を塗布、乾燥した後、その上に乾燥後の厚みが70nmになるように上記5.で調製した磁性層塗布液を塗布した。この磁性層塗布液が未乾状態にあるうちに磁場強度0.3Tの磁場を、塗布面に対し垂直方向に印加し垂直配向処理を行った後乾燥させた。その後支持体の反対面に乾燥後の厚みが0.4μmになるように上記5.で調製したバックコート層塗布液を塗布、乾燥させた。
その後金属ロールのみから構成されるカレンダで、速度100m/分、線圧300kg/cm、温度100℃で表面平滑化処理を行い、その後70℃のDry環境で36時間熱処理を行った。熱処理後1/2インチ幅にスリットし、磁気テープを得た。
[実施例2]
非磁性層の厚さを300nmに変更した点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[実施例3]
研磨剤液に使用するアルミナ粉体としてSBETが40m2/gのものを使用し、磁性液、研磨剤液および他の成分を混合した後のビーズ分散時間を30分に変更し、非磁性層塗布液中のカーボンブラック量を10部とした点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[実施例4]
研磨剤液に使用するアルミナ粉体としてSBETが40m2/gのものを使用し、磁性液、研磨剤液および他の成分を混合した後のビーズ分散時間を30分に変更し、非磁性層塗布液中のカーボンブラック量を30部とした点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[実施例5]
研磨剤液に使用するアルミナ粉体としてSBETが15m2/gのものを使用した点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[実施例6]
研磨剤液に使用するアルミナ粉体としてSBETが40m2/gのものを使用した点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[実施例7]
磁性液、研磨剤液および他の成分を混合した後のビーズ分散時間を60分に変更した点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[実施例8]
磁性液、研磨剤液および他の成分を混合した後にビーズ分散を行わずに0.5分間超音波分散を行った点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[比較例1]
磁性液、研磨剤液および他の成分を混合した後のビーズ分散時間を50分に変更し、非磁性層塗布液中のカーボンブラック量を40部とした点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[比較例2]
2,3−ジヒドロキシナフタレンを添加せず研磨剤液を調製し、磁性液、研磨剤液および他の成分を混合した後のビーズ分散時間を180分に変更し、非磁性層塗布液中のカーボンブラック量を50部とした点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[比較例3]
非磁性層の厚さを400nmに変更した点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[比較例4]
非磁性層の厚さを1μm(1000nm)に変更した点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[比較例5]
研磨剤液に使用するアルミナ粉体としてSBETが10m2/gのものを使用し、磁性液、研磨剤液および他の成分を混合した後のビーズ分散時間を60分に変更した点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[比較例6]
2,3−ジヒドロキシナフタレンを添加せず、SBETが45m2/gのアルミナ粉体を使用して研磨剤液を調製し、磁性液、研磨剤液および他の成分を混合した後のビーズ分散時間を60分に変更した点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[比較例7]
研磨剤液に使用するアルミナ粉体としてSBETが20m2/gのものを使用し、磁性液、研磨剤液および他の成分を混合した後のビーズ分散時間を180分に変更した点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
[比較例8]
2,3−ジヒドロキシナフタレンを添加せず研磨剤液を調製し、磁性液、研磨剤液および他の成分を混合した後のビーズ分散時間を60分に変更した点以外は実施例1と同様に磁気テープを作製した。
評価方法
(1)磁性層表面の表面研磨剤占有率
実施例、比較例の磁気テープの磁性層表面において、走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、加速電圧5kV、作動距離5mm、撮影倍率2万倍における2次電子像を取得し、画像解析装置として三谷商事株式会社製WinROOFを用いて2値化し、全面積に対する研磨剤の占有面積の比率として算出した。
(2)SNR
リールテスターで、リードヘッド(トラック幅1μm、ギャップ200nm)、ライトヘッド(Bs=1.8T)を用いてテープ長手方向に記録密度250kfciの信号を記録再生した後に、テープからの再生信号とノイズのスペクトルをスペクトルアナライザーにて測定して、再生信号とノイズの比(SNR)を求めた。上記方法で求められるSNRが0dB超であれば良好な電磁変換特性を有すると判断することができる。
(3)PES(Position Error Signal;位置誤差信号)
リールテスターで、テープを走行させデジタルストレージオシロスコープにてテープからのサーボ信号を取得して解析することで、テープの上下動に対してLTO G5規格の磁気記録ヘッドが追従できなかった量を求めた。上記方法で測定されるPESは走行安定性およびSNRによる影響を受ける値であり、値が小さいほど走行安定性が良好であることを意味する。
(4)ヘッド摩耗
磁気テープを23℃、50%RH 環境下で、下記走行条件で走行させたときのAlFeSil角柱の摩耗幅を測定した。摩耗幅が20〜50μmの範囲内であれば、ヘッドを大きく摩耗せず良好な走行安定性を確保できる適正な状態で研磨剤が磁性層表面に存在していると判断することができる。
<走行条件>
磁気テープの磁性層の表面を、AlFeSil角柱(ECMA−288/Annex H/H2に規定されている角柱)の長手方向と直交するように、AlFeSil角柱の一稜辺にラップ角12度で接触させ、その状態で長さ580mの該磁気テープを1.0Nの張力下において3m/秒の速さで50往復させる。
(5)ドライブ走行中の研磨剤脱落有無
ドライブ走行中に研磨剤が磁性層表面から脱落したか否かは、ドライブ走行後の磁性層表面の傷(脱落した研磨剤粒子による磁性層表面の削れ)の有無によって判定することができる。本評価では、実施例、比較例の磁気テープをLTO−G5ドライブ中で100ffp走行させた後の磁性層表面の傷の有無を微分干渉顕微鏡で倍率200倍で観察し、傷が入っているものを脱落あり、入っていないものを脱落なしと判定した。
以上の評価結果を、下記表1に示す。
評価結果
表1に示す結果から、以下の(1)〜(3)の手段を組み合わせることにより、薄層非磁性層を有する電磁変換特性と走行安定性の両立が可能となり、更にはヘッド摩耗および研磨剤脱落による磁性層表面の削れの防止も可能になることが確認できる。
(1)厚さ300nm以下の薄層非磁性層を有する磁気記録媒体において、磁性層表面で測定される複合弾性率が6.0〜8.0GPaの範囲となるように磁性層側塗布層(磁性層および非磁性層を含む)を形成する。
(2)磁性層研磨剤として、14〜40m2/gの範囲のBET法による比表面積を有する微粒子研磨剤を使用する。
(3)上記研磨剤の磁性層表面での存在状態を、磁性層表面の表面研磨剤占有率が0.2〜2%の範囲となるように制御する。
本発明の磁気記録媒体は、高容量データバックアップテープとして好適である。

Claims (12)

  1. 非磁性支持体上に、非磁性粉末および結合剤を含む非磁性層と強磁性粉末および結合剤を含む磁性層とをこの順に有する磁気記録媒体であって、
    前記非磁性層は、厚みが300nm以下であり、
    前記磁性層表面で測定される複合弾性率は6.0〜8.0GPaの範囲であり、
    前記磁性層は、フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物および14〜40m/gの範囲のBET法による比表面積を有する研磨剤を含み、該研磨剤はアルミナであり、かつ磁性層表面の表面研磨剤占有率は0.2〜2%の範囲である、前記磁気記録媒体
  2. 前記フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物は、下記一般式(1)で表される化合物である請求項に記載の磁気記録媒体。
    [一般式(1)中、X〜Xのうちの2つは水酸基であり、他はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。]
  3. 前記フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物は、2,3−ジヒドロキシナフタレンおよびその誘導体からなる群から選ばれる請求項またはに記載の磁気記録媒体。
  4. 前記磁性層は、前記研磨剤とは異なる非磁性粒子を更に含む請求項1〜のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  5. 前記非磁性粒子は、シリカコロイド粒子である請求項に記載の磁気記録媒体。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法であって、
    前記磁性層を、研磨剤および溶媒を含む研磨剤液(但し、強磁性粉末を実質的に含まない)を強磁性粉末、溶媒、および結合剤を含む磁性液と混合する工程を経て磁性層形成用塗布液を調製し、調製した磁性層形成用塗布液を非磁性粉末および結合剤を含む非磁性層上に塗布することにより作製することを含み、
    前記研磨剤は、アルミナであり、
    前記研磨剤液として、研磨剤および溶媒とともにフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物を更に含む研磨剤液を使用する、前記磁気記録媒体の製造方法
  7. 前記フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物は、下記一般式(1)で表される化合物である請求項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
    [一般式(1)中、X〜Xのうちの2つは水酸基であり、他はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。]
  8. 前記フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物は、2,3−ジヒドロキシナフタレンおよびその誘導体からなる群から選ばれる請求項またはに記載の磁気記録媒体の製造方法。
  9. 前記研磨剤液は、研磨剤100質量部に対して前記フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物を2〜20質量部含む請求項のいずれか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  10. 前記研磨剤液は、結合剤を更に含む請求項のいずれか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  11. 前記磁性層形成用塗布液を調製する工程は、前記研磨剤とは異なる非磁性粒子および溶媒を含む非磁性液、前記研磨剤液ならびに磁性液を混合することを更に含む請求項10のいずれか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  12. 前記非磁性粒子は、シリカコロイド粒子である請求項11に記載の磁気記録媒体の製造方法。
JP2013051354A 2012-03-30 2013-03-14 磁気記録媒体およびその製造方法 Active JP5623576B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013051354A JP5623576B2 (ja) 2012-03-30 2013-03-14 磁気記録媒体およびその製造方法
US13/838,996 US9401171B2 (en) 2012-03-30 2013-03-15 Magnetic recording medium and method of manufacturing the same

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012082117 2012-03-30
JP2012082117 2012-03-30
JP2013051354A JP5623576B2 (ja) 2012-03-30 2013-03-14 磁気記録媒体およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013229090A JP2013229090A (ja) 2013-11-07
JP5623576B2 true JP5623576B2 (ja) 2014-11-12

Family

ID=49235438

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013051354A Active JP5623576B2 (ja) 2012-03-30 2013-03-14 磁気記録媒体およびその製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9401171B2 (ja)
JP (1) JP5623576B2 (ja)

Families Citing this family (99)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5799045B2 (ja) * 2013-03-15 2015-10-21 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体およびその製造方法
JP6175418B2 (ja) * 2014-08-29 2017-08-02 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6058607B2 (ja) * 2014-09-30 2017-01-11 富士フイルム株式会社 磁気テープおよびその製造方法
JP6320340B2 (ja) * 2015-03-31 2018-05-09 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体および磁気信号再生装置
JP6316248B2 (ja) 2015-08-21 2018-04-25 富士フイルム株式会社 磁気テープおよびその製造方法
US10540996B2 (en) 2015-09-30 2020-01-21 Fujifilm Corporation Magnetic tape having characterized magnetic layer and magnetic tape device
JP6334490B2 (ja) 2015-09-30 2018-05-30 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体、磁気信号再生装置、および磁気記録媒体の製造方法
US10403319B2 (en) 2015-12-16 2019-09-03 Fujifilm Corporation Magnetic tape having characterized magnetic layer, tape cartridge, and recording and reproducing device
JP6552402B2 (ja) 2015-12-16 2019-07-31 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジ、磁気記録再生装置および磁気テープの製造方法
JP6430927B2 (ja) 2015-12-25 2018-11-28 富士フイルム株式会社 磁気テープおよびその製造方法
JP6427127B2 (ja) 2016-02-03 2018-11-21 富士フイルム株式会社 磁気テープおよびその製造方法
JP6465823B2 (ja) 2016-02-03 2019-02-06 富士フイルム株式会社 磁気テープおよびその製造方法
JP6474748B2 (ja) 2016-02-29 2019-02-27 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6472764B2 (ja) 2016-02-29 2019-02-20 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6467366B2 (ja) 2016-02-29 2019-02-13 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6556096B2 (ja) 2016-06-10 2019-08-07 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
JP6534637B2 (ja) 2016-06-13 2019-06-26 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
JP6556100B2 (ja) 2016-06-22 2019-08-07 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6534969B2 (ja) 2016-06-22 2019-06-26 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6507126B2 (ja) 2016-06-23 2019-04-24 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
JP6717684B2 (ja) 2016-06-23 2020-07-01 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
JP6556101B2 (ja) 2016-06-23 2019-08-07 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
JP6556102B2 (ja) 2016-06-23 2019-08-07 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
JP6549529B2 (ja) 2016-06-23 2019-07-24 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
JP6498154B2 (ja) 2016-06-23 2019-04-10 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
JP6549528B2 (ja) 2016-06-23 2019-07-24 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
JP6496277B2 (ja) 2016-06-23 2019-04-03 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6529933B2 (ja) 2016-06-24 2019-06-12 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6552467B2 (ja) 2016-08-31 2019-07-31 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6556107B2 (ja) 2016-08-31 2019-08-07 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6585570B2 (ja) 2016-09-16 2019-10-02 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体およびその製造方法
JP6167219B2 (ja) * 2016-12-07 2017-07-19 富士フイルム株式会社 磁気テープおよびその製造方法
JP2018106778A (ja) 2016-12-27 2018-07-05 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置および磁気再生方法
JP6701072B2 (ja) 2016-12-27 2020-05-27 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置およびヘッドトラッキングサーボ方法
JP6588002B2 (ja) 2016-12-27 2019-10-09 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置および磁気再生方法
JP6684203B2 (ja) 2016-12-27 2020-04-22 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置および磁気再生方法
JP6649297B2 (ja) 2017-02-20 2020-02-19 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置および磁気再生方法
JP6637456B2 (ja) 2017-02-20 2020-01-29 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6684234B2 (ja) 2017-02-20 2020-04-22 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置および磁気再生方法
JP6684235B2 (ja) 2017-02-20 2020-04-22 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置およびヘッドトラッキングサーボ方法
JP6689222B2 (ja) 2017-02-20 2020-04-28 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6689223B2 (ja) 2017-02-20 2020-04-28 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6684238B2 (ja) 2017-02-20 2020-04-22 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6649298B2 (ja) 2017-02-20 2020-02-19 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置およびヘッドトラッキングサーボ方法
JP6684236B2 (ja) 2017-02-20 2020-04-22 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置および磁気再生方法
JP6684237B2 (ja) 2017-02-20 2020-04-22 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置およびヘッドトラッキングサーボ方法
JP6602805B2 (ja) 2017-02-20 2019-11-06 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6602806B2 (ja) 2017-02-20 2019-11-06 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6685248B2 (ja) 2017-02-20 2020-04-22 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6684239B2 (ja) 2017-02-20 2020-04-22 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6626032B2 (ja) 2017-03-29 2019-12-25 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置および磁気再生方法
JP6632561B2 (ja) 2017-03-29 2020-01-22 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置および磁気再生方法
JP6626031B2 (ja) 2017-03-29 2019-12-25 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置および磁気再生方法
JP6649312B2 (ja) 2017-03-29 2020-02-19 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置および磁気再生方法
JP6632562B2 (ja) 2017-03-29 2020-01-22 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6649314B2 (ja) 2017-03-29 2020-02-19 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置およびヘッドトラッキングサーボ方法
JP6615815B2 (ja) 2017-03-29 2019-12-04 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置およびヘッドトラッキングサーボ方法
JP6694844B2 (ja) 2017-03-29 2020-05-20 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置、磁気再生方法およびヘッドトラッキングサーボ方法
JP6649313B2 (ja) 2017-03-29 2020-02-19 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置および磁気再生方法
JP6615814B2 (ja) 2017-03-29 2019-12-04 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置およびヘッドトラッキングサーボ方法
JP6660336B2 (ja) 2017-03-29 2020-03-11 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置およびヘッドトラッキングサーボ方法
JP6739401B2 (ja) 2017-06-09 2020-08-12 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体
JP6691512B2 (ja) 2017-06-23 2020-04-28 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体
JP6723198B2 (ja) 2017-06-23 2020-07-15 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
JP6707060B2 (ja) 2017-07-19 2020-06-10 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6717786B2 (ja) 2017-07-19 2020-07-08 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
US10839849B2 (en) 2017-07-19 2020-11-17 Fujifilm Corporation Magnetic recording medium having characterized magnetic layer
JP6714548B2 (ja) 2017-07-19 2020-06-24 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
US10854230B2 (en) 2017-07-19 2020-12-01 Fujifilm Corporation Magnetic tape having characterized magnetic layer
JP6723202B2 (ja) 2017-07-19 2020-07-15 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6717787B2 (ja) 2017-07-19 2020-07-08 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気テープ装置
US10854227B2 (en) 2017-07-19 2020-12-01 Fujifilm Corporation Magnetic recording medium having characterized magnetic layer
JP6723203B2 (ja) 2017-07-19 2020-07-15 富士フイルム株式会社 磁気テープ
JP6707061B2 (ja) 2017-07-19 2020-06-10 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体
JP6717785B2 (ja) 2017-07-19 2020-07-08 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体
JP6678135B2 (ja) 2017-07-19 2020-04-08 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体
JP6684255B2 (ja) * 2017-09-07 2020-04-22 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
CN111164685B (zh) 2017-09-29 2021-07-23 富士胶片株式会社 磁带及磁记录回放装置
US10854231B2 (en) 2017-09-29 2020-12-01 Fujifilm Corporation Magnetic recording medium having characterized magnetic layer and magnetic recording and reproducing device
US10515657B2 (en) 2017-09-29 2019-12-24 Fujifilm Corporation Magnetic tape having characterized magnetic layer and magnetic recording and reproducing device
US10978105B2 (en) 2017-09-29 2021-04-13 Fujifilm Corporation Magnetic recording medium having characterized magnetic layer and magnetic recording and reproducing device
US10854234B2 (en) 2017-09-29 2020-12-01 Fujifilm Corporation Magnetic recording medium having characterized magnetic layer and magnetic recording and reproducing device
CN111164686B (zh) 2017-09-29 2021-06-08 富士胶片株式会社 磁带及磁记录回放装置
US10854233B2 (en) 2017-09-29 2020-12-01 Fujifilm Corporation Magnetic recording medium having characterized magnetic layer and magnetic recording and reproducing device
US11361792B2 (en) 2018-03-23 2022-06-14 Fujifilm Corporation Magnetic tape having characterized magnetic layer and magnetic recording and reproducing device
US11361793B2 (en) 2018-03-23 2022-06-14 Fujifilm Corporation Magnetic tape having characterized magnetic layer and magnetic recording and reproducing device
US11514944B2 (en) 2018-03-23 2022-11-29 Fujifilm Corporation Magnetic tape and magnetic tape device
US11514943B2 (en) 2018-03-23 2022-11-29 Fujifilm Corporation Magnetic tape and magnetic tape device
JP6830931B2 (ja) 2018-07-27 2021-02-17 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP6784738B2 (ja) 2018-10-22 2020-11-11 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP6830945B2 (ja) 2018-12-28 2021-02-17 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP7042737B2 (ja) 2018-12-28 2022-03-28 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP7003073B2 (ja) 2019-01-31 2022-01-20 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP6778804B1 (ja) 2019-09-17 2020-11-04 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
US11869553B2 (en) * 2021-09-29 2024-01-09 Fujifilm Corporation Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device
US11869558B2 (en) * 2021-09-29 2024-01-09 Fujifilm Corporation Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device
JP2023049190A (ja) * 2021-09-29 2023-04-10 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
US11854586B2 (en) * 2021-09-29 2023-12-26 Fujifilm Corporation Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device
US11869557B2 (en) * 2021-09-29 2024-01-09 Fujifilm Corporation Magnetic tape having characterized magnetic layer surface, magnetic tape cartridge, and magnetic tape device

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4425404A (en) * 1982-04-30 1984-01-10 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Magnetic recording medium
JPH0735505B2 (ja) 1987-09-29 1995-04-19 松下電器産業株式会社 研磨剤塗料
JPS6488914A (en) 1987-09-29 1989-04-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd Magnetic recording medium
US5110658A (en) * 1987-10-19 1992-05-05 Konica Corporation Magnetic recording medium
JPH04170713A (ja) 1990-11-02 1992-06-18 Hitachi Maxell Ltd 無機粉末の表面処理剤およびこの表面処理剤を用いた磁気記録媒体
JP2839745B2 (ja) 1991-04-18 1998-12-16 帝人株式会社 磁気記録媒体
JPH0845056A (ja) 1994-07-29 1996-02-16 Sony Corp 磁気記録媒体
JPH0935251A (ja) * 1995-07-20 1997-02-07 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体
JPH1166543A (ja) * 1997-08-12 1999-03-09 Mitsubishi Chem Corp 磁気記録媒体及びその製造方法
JP3852198B2 (ja) * 1998-01-22 2006-11-29 ソニー株式会社 磁気記録媒体
JP4155474B2 (ja) 1998-06-22 2008-09-24 Tdk株式会社 磁性塗料の製造方法及び磁気記録媒体の製造方法
JP2002367152A (ja) * 2001-06-08 2002-12-20 Sony Corp 磁気記録媒体およびその製造方法
JP2004014038A (ja) * 2002-06-07 2004-01-15 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体
JP2004213828A (ja) * 2003-01-08 2004-07-29 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体
JP4194450B2 (ja) * 2003-08-27 2008-12-10 富士フイルム株式会社 磁気記録再生方法および磁気記録媒体
JP2005243162A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体
JP2007026581A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Fujifilm Corp 磁気記録媒体
JP2008243317A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Fujifilm Corp 磁気記録媒体及びその製造方法
JP2009054270A (ja) * 2007-05-31 2009-03-12 Fujifilm Corp 磁気記録媒体、磁気信号再生システムおよび磁気信号再生方法
JP2009087471A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujifilm Corp 磁気記録媒体
JP2011048878A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Fujifilm Corp 磁気記録媒体およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US9401171B2 (en) 2016-07-26
US20130260179A1 (en) 2013-10-03
JP2013229090A (ja) 2013-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5623576B2 (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JP5799045B2 (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JP6678135B2 (ja) 磁気記録媒体
JP6175422B2 (ja) 磁気テープ
JP6632562B2 (ja) 磁気テープ
JP6685248B2 (ja) 磁気テープ
JP6691512B2 (ja) 磁気記録媒体
JP5953341B2 (ja) 磁気テープ
JP5204249B2 (ja) 磁気テープ
JP7042737B2 (ja) 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP2018137017A (ja) 磁気テープ
US8535817B2 (en) Magnetic recording medium and method of manufacturing the same
JP2018137016A (ja) 磁気テープ
JP2018137018A (ja) 磁気テープ
JP2018106781A (ja) 磁気テープ装置および磁気再生方法
JP2020017328A (ja) 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP5762592B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2019050067A (ja) 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
JP5622827B2 (ja) 塗布型磁気記録媒体製造用アルミナ分散物、これを用いる塗布型磁気記録媒体の製造方法、および塗布型磁気記録媒体
JP6389143B2 (ja) 磁気テープおよび磁気信号再生装置
JP6463324B2 (ja) 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気記録再生装置
JP7284326B2 (ja) 磁気テープおよび磁気テープ装置
JP7284323B2 (ja) 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP2009134831A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JP4335093B2 (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140909

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140924

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5623576

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250