JP2005243162A - 磁気記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた電磁変換特性、走行耐久性及び耐ヘッド摩耗性を有するデジタル記録に最適な磁気記録媒体の提供すること。
【解決手段】非磁性支持体上に、強磁性粉末、結合剤及び研磨剤を含有する少なくとも一層の磁性層を有する磁気記録媒体であって、磁性層表面において研磨剤の表面占有率が0.2%以上2.0%以下であり、磁性層表面において、研磨剤が占める全占有面積に対して、5×10-3μm2以上20×10-3μm2以下の面積を占める研磨剤全ての総占有面積の割合が10%以上30%以下であり、かつ20×10-3μm2より大きい面積を占める研磨剤全ての総占有面積の割合が5%以下である磁気記録媒体。
【選択図】 なし

Description

本発明は磁気記録媒体に関し、特にヘッド摩耗が少なく、走行耐久性に優れた磁気記録媒体に関する。
磁気記録媒体は、近年の高密度記録化に伴い、高い電磁変換特性が要求されると共に、様々な環境条件での過酷な使用にも耐える走行耐久性が要求される。また最近、これら磁気記録媒体の高密度化がさらに進行し、平滑な表面でも良好な耐久性を持つ磁気記録媒体が求められるようになってきている。
ところで、近年、磁気抵抗(MR)を動作原理とする再生ヘッド(MRヘッド)が提案され、ハードデイスク等での使用と共に、磁気テープの分野にも応用され始めている。MRヘッドは再生感度が高く、誘導型磁気ヘッドに比較して数倍の再生出力が得られ、かつ誘導コイルを用いないため、インピーダンスノイズ等の機器ノイズが大幅に低下し、磁気記録媒体のノイズを下げることで大きなSN比を得ることが可能である。しかし、再生感度が高く、出力が一定以上になるとMR素子が飽和して適正な再生が期待できなくなるため、媒体側には、磁性層の磁化量を減少させ、また磁性層の極端な薄膜化が要求される。
一般的に、磁気記録媒体の耐久性を改善する方法の一つとして、磁性層中に研磨剤を添加し、磁性層塗膜内部の強度を向上させて耐摩耗性を改善する試みがなされているが、上記のように磁性層が薄膜化すると、現在一般に用いられている研磨剤では、その粒子径が磁性層の膜厚よりも大きくなってしまい、研磨剤と磁性層膜厚とのバランスが損なわれて適当な研磨能力が得られず、耐久性や磁気変換特性が低下するなどの現象が生じやすい。 例えば、磁性層の薄膜化に伴って、磁性層の膜厚より大幅に大きい研磨剤を使用すると、磁性層表面より大きく露出した研磨剤によって、ヘッド摩耗を促進したり、研磨剤の脱落により逆に磁性層を削ってしまったりするといった問題がある。
このため、磁性層表面に存在する研磨剤全ての占有面積を調整することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−305959号公報
上記のとおり、特許文献1には、耐久性を確保するために磁性層表面において研磨剤粒子が占める全占有面積を制御する方法が提案されている。しかし、磁性層中の研磨剤は、一次粒子の状態のものばかりでなく、複数個が凝集した状態のものも混在しているため、研磨剤の磁性層表面での占有面積にも広い分布が生じる。したがって、優れた耐久性を有する磁気記録媒体を得るには、特許文献1に記載されているように、研磨剤粒子の大きさやその分布には留意せずに、磁性層表面に占める全研磨剤粒子の全占有面積を制御しただけでは不十分である。
本発明は、このような事情に鑑み、ヘッド摩耗が少なく、走行性にも優れた、高い耐久性を有する磁気記録媒体の提供することを目的とする。
本発明者らは、磁性層表面における研磨剤の存在状態と、ヘッド摩耗と磁性層塗膜の耐久性との関係について詳細に調査した結果、磁性層表面に存在する研磨剤の総量を表す研磨剤の表面占有率(研磨剤の総占有面積)と、存在する研磨剤の大きさの分布を代表する研磨剤の占有面積の分布とを制御することにより、ヘッド摩耗の低減化と磁性層塗膜の耐久性向上とを両立できることを見出し、本発明に到った。
すなわち、上記本発明の目的は、下記構成の磁気記録媒体により達成される。
(1)非磁性支持体上に、強磁性粉末、結合剤及び研磨剤を含有する少なくとも一層の磁性層を有する磁気記録媒体であって、
磁性層表面において研磨剤の表面占有率が0.2%以上2.0%以下であり、
磁性層表面において、研磨剤が占める全占有面積に対して、5×10-3μm2以上20×10-3μm2以下の面積を占める研磨剤全ての総占有面積の割合が10%以上30%以下であり、かつ20×10-3μm2より大きい面積を占める研磨剤全ての総占有面積の割合が5%以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
(2)強磁性粉末が、平均板径が10nm以上35nm以下の六方晶系フェライト粉末であることを特徴とする上記(2)に記載の記録媒体。
(3)非磁性支持体と磁性層との間に、非磁性粉末及び結合剤を含有する非磁性層を有することを特徴とすることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の磁気記録媒体。
本発明によれば、MRヘッドとの組み合わせにより高密度記録が可能で、ヘッド摩耗を少なくすると共に、その磁性層塗膜の耐久性が顕著に改善された、優れた磁気記録媒体を提供することができる。
以下に本発明の磁気記録媒体について、磁性層、非磁性層、下塗層、非磁性支持体、各層の構成、製法、物理特性に分けて詳細に説明する。
〔磁性層〕
本発明における磁性層は、強磁性体粉末、結合剤及び研磨剤を含有する。
<研磨剤>
本発明に使用される研磨剤は、必ずしも限定されるものではなく、例えばアルミナ(例えば、α−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、δ−アルミナ、ζ−アルミナ、η−アルミナ、θ−アルミナ、κ−アルミナ、β−アルミナχ、ρ−アルミナ等);アルミナ水和物;珪酸アルミニウム等の珪酸塩;炭化珪素、炭化ホウ素、炭化チタン等の炭化物;酸化クロム、酸化鉄、酸化チタン、酸化珪素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム等の非磁性酸化物;窒化珪素、窒化ホウ素等の窒化物など、主としてモース硬度6以上の公知の材料が使用可能であるが、研磨性と耐久性の観点からα−アルミナの使用が好ましい。
本発明においては、磁性層表面において研磨剤の表面占有率、すなわち磁性層表面の総面積に対する該磁性層表面において研磨剤が占める全占有面積の割合が、0.2%以上2.0%以下であることが必要であり、0.25%以上1.95%以下であることが好ましい。表面占有率が0.2%より小さい場合には、磁気ヘッドの摩耗は低減するものの、磁性層表面の研磨剤の突起が減少するためヘッド不十分なものとなり好ましくない。一方、表面占有率が2.0%より大きくなると、磁気ヘッドの摩耗が増大するので好ましくない。
磁気ヘッド摩耗の低減化と磁性層塗膜の耐久性を両立するためには、磁性層表面に存在する研磨剤の表面占有率を上記範囲に制御した上で、さらに磁性層表面における研磨剤の面積分布を制御する必要がある。本発明者らの検討によれば、磁性層表面に存在する研磨剤のうち、その占有面積が5×10-3μm2より小さい占有面積を有する研磨剤の割合と磁気ヘッド摩耗との間には相関は見られなかったが、該占有面積が5×10-3μm2以上の占有面積を有する研磨剤の割合と磁気ヘッド摩耗との間には相関は見られた。すなわち、磁気ヘッド摩耗の直接の原因となりうるものは、5×10-3μm2以上の占有面積を有する研磨剤であると考えられる。
本発明者らはそこで、5×10-3μm2以上の占有面積を有する研磨剤の割合と、磁気ヘッドの耐摩耗性及び磁性層塗膜耐久性との関連について調査を行った。その結果、5×10-3μm2以上の占有面積を有する研磨剤のうち、20×10-3μm2より大きい占有面積を有する研磨剤は、その個数が少なくてもヘッド摩耗を顕著に増加させ、これらの研磨剤の総占有面積を研磨剤の全占有面積に対して5%以下にしないとヘッド摩耗を減らすことができないことが分かった。また、5×10-3μm2以上20×10-3μm2以下の占有面積を有する研磨剤の個数を制御することもヘッドの耐摩耗性及び磁性層塗膜耐久性を両立するのに重要であることが分かった。
すなわち、本発明では、磁性層表面において、研磨剤が占める全占有面積に対して、5×10-3μm2以上20×10-3μm2以下の面積を占める研磨剤全ての総占有面積の割合を10%以上30%以下、好ましくは15%以上25%以下とし、かつ20×10-3μm2より大きい面積を占める研磨剤全ての総占有面積の割合を5%以下、好ましくは4%以下とする。
該5×10-3μm2以上20×10-3μm2以下の面積を占める研磨剤全ての総占有面積の割合が、10%未満の場合、磁気ヘッドの摩耗は減少する傾向にあるが、磁性層塗膜の強度が得られず好ましくない。一方、30%より多い場合には、磁性層塗膜強度は十分であるもののヘッドの摩耗が著しく増加するので好ましくない。さらに20×10-3μm2より大きい面積を占める研磨剤全ての総占有面積の割合が、5%より多くなると、ヘッドの摩耗が著しく増加するので好ましくない。
なお、磁性層表面に存在する研磨剤とは、研磨剤粒子の一部または全部が磁性層表面から露出している粒子であり、上記数値範囲を特定することは、この露出部の大きさや個数を制限することを意味する。なお、磁性層表面の占有面積とは、磁性層表面から露出している粒子の露出部を磁性層表面に垂直に投影したときの投影面積を指す。この占有面積は、磁性層の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察し、得られたSEM像をコンピュータ解析することにより求めることができる。測定方法の詳細については、前記特許文献1に記載されており、本発明でもその内容を利用することができる。
本発明において、磁性層表面に存在する研磨剤の占有面積の分布状態を制御するためには、使用する研磨剤の一次粒子の平均粒子径及び粒度分布を選択するとともに、磁性層形成用塗料中での研磨剤粒子の凝集を極力防止することが重要である。研磨剤粒子の凝集を防止する方法は、必ずしも限定されるものではなく、公知の様々な方法を採用することができるが、研磨剤のみを予め適量の結合剤及び有機溶媒を用いて分散させ、スラリー化させてから強磁性体粉末、結合剤及び有機溶媒を含む配合物と混合して磁性層形成用塗料とすることが好ましい。
研磨剤をスラリー化するときに用いる結合剤及び有機溶媒は、特に限定されるものではなく、後記する磁性層形成用塗料作製に用いられるものの一部を使用することができる。研磨剤の分散については、後述する磁気記録媒体の製法に関連してさらに詳細に説明する。
研磨剤の一次粒子の平均粒子径は、一般に0.05〜0.5μmで、好ましくは0.1〜0.3μmの範囲であるのがよい。このような平均粒子径範囲を有する研磨剤を、上記のような方法により極力凝集を防止することによって、前記の、磁性層表面に存在する研磨剤の占有面積に関する条件を満足させることができる。
研磨剤の含有量は、強磁性体粉末100質量部に対して、5〜15質量部であることが好ましく、さらには5〜13質量部であることがより好ましい。研磨剤をこのような量配合することによって、前記の磁性層表面における研磨剤の占有面積に関する条件を満足させることができる。
本発明に用いられる研磨剤の形状は針状、球状、サイコロ状のいずれでもよく、形状の一部に角を有するものが研磨性の点で好ましい。
これらの研磨剤は、必要に応じて設けられる非磁性層に添加することもできる。非磁性層に添加することで表面形状を制御したり、研磨剤の突出状態を制御したりすることができる。これら磁性層、非磁性層の添加する研磨剤の粒径、量はむろん最適値に設定すべきである。
<強磁性粉末>
本発明において磁性層で用いられる強磁性粉末は、強磁性金属粉末又は六方晶系フェライト粉末が挙げられる。六方晶系フェライト粉末は高密度特性に優れ、MRヘッドでの再生を考慮すると、強磁性金属粉末よりも六方晶系フェライト粉末の方が好ましい。
(六方晶系フェライト粉末)
本発明において、磁性層に使用される六方晶系フェライト粉末としては、例えば、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、鉛フェライト、カルシウムフェライトの各置換体、Co置換体等を挙げることができる。具体的にはマグネトプランバイト型のバリウムフェライト及びストロンチウムフェライト、スピネルで粒子表面を被覆したマグネトプランバイト型フェライト、さらに一部スピネル相を含有したマグネトプランバイト型のバリウムフェライト及びストロンチウムフェライト等が挙げられる。その他、所定の原子以外にAl、Si、S、Sc、Ti、V、Cr、Cu、Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、Ba、Ta、W、Re、Au、Hg、Pb、Bi、La、Ce、Pr、Nd、P、Co、Mn、Zn、Ni、Sr、B、Ge、Nbなどの原子を含んでもかまわない。一般にはCo−Zn、Co−Ti、Co−Ti−Zr、Co−Ti−Zn、Ni−Ti−Zn、Nb−Zn−Co、Sb−Zn−Co、Nb−Zn等の元素を添加したものを使用することができる。原料・製法によっては特有の不純物を含有するものもある。
本発明で使用可能な六方晶系フェライト粉末の平均板径は、10nm以上35nm以下であることが好ましく、10nm以上25nm以下であることがより好ましい。平均板径がこの範囲であると、熱揺らぎの影響を受けない安定な磁化が望め、ノイズも低くなる点で、好ましい。また、板状比(板径/板厚)は1〜15であることが望ましく、1〜7であることがより好ましい。板状比が1以上であれば、磁性層中の高充填性を維持しつつ、充分な配向性が得られるので好ましい。また板状比が15以下であれば、粒子間のスタッキングによる影響を受け難く、ノイズが大きくなることもない。なおここで板径とは、六方晶系フェライト粉末の六角柱底面の六角径の最大径を意味し、平均板径とはその算術平均である。
上記粒子サイズ範囲のBET法による比表面積SBETは30〜200m2/gであることが適当である。比表面積は、概ね粒子板径と板厚からの算術計算値と符号する。粒子板径・板厚の分布は、通常、狭いほど好ましい。数値化は困難であるが粒子TEM写真より500粒子を無作為に測定することで比較できる。分布は正規分布ではない場合が多いが、計算して平均サイズに対する標準偏差で表すとσ/平均サイズ=0.1〜2.0である。粒子サイズ分布をシャープにするには粒子生成反応系をできるだけ均一にすると共に、生成した粒子に分布改良処理を施すことも行われている。例えば、酸溶液中で超微細粒子を選別的に溶解する方法等も知られている。
六方晶系フェライト粉末の抗磁力(Hc)は、159〜239kA/m(2000〜3000Oe)程度が好ましい。抗磁力(Hc)は高い方が高密度記録に有利であるが、記録ヘッドの能力で制限される。抗磁力(Hc)は粒子サイズ(板径・板厚)、含有元素の種類と量、元素の置換サイト、粒子生成反応条件等により制御できる。六方晶系フェライト粉末の飽和磁化(σS)は、30〜80Am2/kgであることが好ましく、50〜80Am2/kgであることがより好ましい。微粒子になるほど小さくなる傾向がある。製法では結晶化温度又は熱処理温度時間を小さくする方法、添加する化合物を増量する、表面処理量を多くする方法等がある。またW型六方晶フェライトを用いることも可能である。
六方晶フェライトの製法としては、(1)酸化バリウム、酸化鉄、鉄を置換する金属酸化物とガラス形成物質として酸化ホウ素等を所望のフェライト組成になるように混合した後溶融し、急冷して非晶質体とし、次いで再加熱処理した後、洗浄・粉砕してバリウムフェライト結晶粉体を得ガラス結晶化法、(2)バリウムフェライト組成金属塩溶液をアルカリで中和し、副生成物を除去した後、100℃以上で液相加熱し、洗浄、乾燥及び粉砕してバリウムフェライト結晶粉体を得る水熱反応法、(3)バリウムフェライト組成金属塩溶液をアルカリで中和し、副生成物を除去した後乾燥し1100℃以下で処理し、粉砕してバリウムフェライト結晶粉体を得る共沈法、等があるが、本発明は製法を選ばない。
これら強磁性粉末(強磁性金属粉末及び六方晶系フェライト粉末)を分散する際に強磁性体粒子表面を分散媒、ポリマーに合った物質で処理することも行われている。表面処理材には無機化合物、有機化合物が使用される。主な化合物としてはSi、Al、P、等の酸化物又は水酸化物、各種シランカップリング剤、各種チタンカップリング剤が代表例である。添加量は強磁性体粉末100質量部に対して0.1〜10重量部である。また強磁性体粉末のpHは、用いる結合剤との組み合わせにより最適化することが好ましく、その範囲は一般にpH4〜12であるが、好ましくはpH6〜11の範囲である。強磁性体粉末に含まれる水分も分散に影響する。分散媒、ポリマーにより最適値があるが、通常0.01〜2.0質量%が選ばれる。
<結合剤>
本発明の磁気記録媒体の磁性層に用いられる結合剤としては、従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂及びこれらの混合物が使用される。
熱可塑性樹脂としては、ガラス転移温度が−100〜150℃、数平均分子量が1,000〜200,000、好ましくは10,000〜100,000、重合度が約50〜1000程度のものである。このような例としては、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、マレイン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、スチレン、ブタジエン、エチレン、ビニルブチラール、ビニルアセタール、ビニルエ−テル等を構成単位として含む重合体又は共重合体、ポリウレタン樹脂、各種ゴム系樹脂がある。
また熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としてはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル系反応樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートの混合物、ポリウレタンとポリイソシアネートの混合物等があげられる。これらの樹脂については朝倉書店発行の「プラスチックハンドブック」に詳細に記載されている。また、公知の電子線硬化型樹脂を各層に使用することも可能である。これらの例とその製造方法については特開昭62−256219に詳細に記載されている。
以上の樹脂は単独又は組み合わせて使用できるが、好ましいものとして塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体から選ばれる少なくとも1種と、ポリウレタン樹脂の組み合わせ、又はこれらにポリイソシアネートを組み合わせたものがあげられる。
ポリウレタン樹脂の構造は、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタン、ポリカプロラクトンポリウレタンなど公知のものが使用できる。
ここに示したすべての結合剤について、より優れた分散性と耐久性を得るためには、必要に応じて、−COOH、−COO-+、−SO3H、−SO3 -+、−OSO3H、−OSO3 -+、−P=O(OH)2、−P=O(O-+2、−O−P=O(OH)2、−O−P=O(O-+2、−NR2、−N+3、エポキシ基、−SH、−CN(ここで、M+はアルカリ金属イオン、Rは炭化水素基を表す)などから選ばれる少なくともひとつ以上の極性基を共重合又は付加反応で導入したものを用いることが好ましい。このような極性基の量は10-1〜10-8モル/gであり、好ましくは10-2〜10-6モル/gである。これら極性基以外にポリウレタン分子末端に少なくとも1個ずつ、合計2個以上のOH基を有することが好ましい。OH基は硬化剤であるポリイソシアネートと架橋して3次元の網状構造を形成するので、分子中に多数含むほど好ましい。特にOH基は分子末端にある方が硬化剤との反応性が高いので好ましい。ポリウレタンは分子末端にOH基を3個以上有することが好ましく、4個以上有することが特に好ましい。
本発明において、ポリウレタン樹脂を用いる場合は、ガラス転移温度が、通常−50〜150℃、好ましくは0℃〜100℃、特に好ましくは30〜100℃;破断伸びが100〜2000%;破断応力は、通常0.05〜10Kg/mm2(約0.49〜98MPa);降伏点は0.05〜10Kg/mm2(約0.49〜98MPa)であることが好ましい。このような物性を有することにより、良好な機械的特性を有する塗膜が得られる。
本発明に用いられるこれらの結合剤の具体的な例としては、塩化ビニル系共重合体として、VAGH、VYHH、VMCH、VAGF、VAGD、VROH、VYES、VYNC、VMCC、XYHL、XYSG、PKHH、PKHJ、PKHC、PKFE[(商品名)以上ユニオンカ−バイト社製];MPR−TA、MPR−TA5、MPR−TAL、MPR−TSN、MPR−TMF、MPR−TS、MPR−TM、MPR−TAO[(商品名)以上日信化学工業(株)製];1000W、DX80、DX81、DX82、DX83、100FD[(商品名)以上電気化学工業(株)製];MR−104、MR−105、MR110、MR100、MR555、400X−110A[(商品名)以上日本ゼオン(株)製]などが挙げられる。
またポリウレタン樹脂として、ニッポランN2301、N2302、N2304[(商品名)以上日本ポリウレタン工業(株)製];パンデックスT−5105、T−R3080、T−5201、バ−ノックD−400、D−210−80、クリスボン6109、7209[(商品名)以上大日本インキ化学工業(株)製];バイロンUR8200、UR8300、UR−8700、RV530、RV280[(商品名)以上東洋紡(株)製];ポリカ−ボネートポリウレタン、ダイフェラミン4020、5020、5100、5300、9020、9022、7020[(商品名)以上大日精化工業(株)製];MX5004[(商品名)三菱化学(株)製];サンプレンSP−150[(商品名)三洋化成工業(株)製];サランF310、F210[(商品名)以上旭化成(株)製]などが挙げられる。
本発明に用いられるポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等のイソシアネート類;これらのイソシアネート類とポリアルコールとの付加生成物;イソシアネート類の縮合によって生成したポリイソシアネート等が挙げられる。
これらのイソシアネート類の市販されている商品名としては、コロネートL、コロネートHL、コロネート2030、コロネート2031、ミリオネートMR、ミリオネートMTL[以上日本ポリウレタン工業(株)製];タケネートD−102、タケネートD−110N、タケネートD−200、タケネートD−202[以上武田薬品工業(株)製];デスモジュールL、デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジュールHL[以上住友バイエルウレタン(株)製]等があり、これらをそれぞれ単独で又は硬化反応性の差を利用して2種もしくはそれ以上組み合わせて、磁性層を始め各層に用いることができる。
結合剤の使用量は、強磁性粉末100質量部に対して、一般に5〜50質量部の範囲、好ましくは10〜30質量部の範囲で用いられる。結合剤として塩化ビニル系樹脂を用いる場合には、強磁性体粉末100質量部に対して、一般に5〜30質量部の範囲、ポリウレタン樹脂を用いる場合は、強磁性体粉末100質量部に対して、一般に2〜20質量部の範囲で使用され、ポリイソシアネートを、強磁性体粉末100質量部に対して2〜20質量部の範囲でこれらに組み合わせて用いることが好ましいが、例えば、微量の脱塩素によりヘッド腐食が起こる場合は、ポリウレタンのみ又はポリウレタンとイソシアネートのみを使用することも可能である。
本発明の磁気記録媒体は、磁性層を2層以上設ける、また非磁性層などを設けることができる。その場合、結合剤量、結合剤中に占める塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイソシアネート、或いはそれ以外の樹脂の量、磁性層を形成する各樹脂の分子量、極性基量、或いは先に述べた樹脂の物理特性などを、必要に応じて、各層ごとに変えることはもちろん可能であり、むしろ各層で最適化すべきであり、これらに対しては多層磁性層に関する公知技術を適用できる。例えば、各層でバインダー量を変更する場合、磁性層表面の擦傷を減らすためには磁性層のバインダー量を増量することが有効であり、ヘッドに対するヘッドタッチを良好にするためには、後述する非磁性層のバインダー量を多くして柔軟性を持たせることができる。
<カーボンブラック>
本発明における磁性層には、必要に応じて、カーボンブラックを含有させることができる。カーボンブラックは、磁性層の帯電防止、摩擦係数低減、遮光性付与、膜強度向上などの働きがあり、これらは用いるカーボンブラックにより異なる。従って、本発明の磁気記録媒体が多層構成の場合には、磁性層を始め各層でその種類、量、組み合わせを変え、粒子径、吸油量、電導度、pHなどの先に示した諸特性をもとに目的に応じて使い分けることはもちろん可能であり、むしろ各層で最適化すべきものである。
使用されるカーボンブラックは、ゴム用ファーネス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセチレンブラック等を挙げることができる。カーボンブラックの比表面積は5〜500m2/g;DBP吸油量は10〜400ml/100g;平均粒子径は5nm〜300nm;pHは2〜10;含水率は0.1〜10%;タップ密度は0.1〜1g/ccの範囲であることが好ましい。
磁性層に用いられるカーボンブラックの市販されている商品名としては、BLACKPEARLS 2000、1300、1000、900、905、800、880、700、VULCAN XC−72(以上キャボット社製);#80、#60,#55、#50、#35[以上旭カーボン(株)製];#10B、#30、#40、#650B、#850B、#900、#950、#970B、#1000、#2300、#2400B、#3050B、3150B、3250B、#3750B、#3950B、MA−600[以上三菱化学(株)製];CONDUCTEX SC、SC−U、RAVEN15、40、50、150、1250、1255、1500、1800、2000、2100、3500、5250、5750、7000、8000、8800、RAVEN−MT−P(コロンビアンカーボン社製)、ケッチェンブラックEC(アクゾー社製)などが挙げられる。またその他、例えば(「カーボンブラック便覧」カーボンブラック協会編)を参考にすることもできる。
カーボンブラックは分散剤などで表面処理したり、樹脂でグラフト化したりして使用しても、また表面の一部をグラファイト化したものを使用してもかまわない。また、カーボンブラックを磁性塗料に添加する前にあらかじめ結合剤で分散してもかまわない。これらのカーボンブラックは単独、または組合せで使用することができる。カーボンブラックを使用する場合は、強磁性体粉末100質量部に対して0.1〜30質量部の範囲で用いることが好ましい。
<その他の添加剤など>
本発明において磁性層に添加できるその他の添加剤としては、潤滑効果、帯電防止効果、分散効果、可塑効果、などを有するものを用いることができる。
例えば、二硫化モリブデン、二硫化タングステングラファイト、窒化ホウ素、フッ化黒鉛、シリコーンオイル、極性基をもつシリコーン、脂肪酸変性シリコーン、フッ素含有シリコーン、フッ素含有アルコール、フッ素含有エステル、ポリオレフィン、ポリグリコール、アルキル燐酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、アルキル硫酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、ポリフェニルエーテル、フェニルホスホン酸、αナフチル燐酸、フェニル燐酸、ジフェニル燐酸、p−エチルベンゼンホスホン酸、フェニルホスフィン酸、アミノキノン類、各種シランカップリング剤、チタンカップリング剤、フッ素含有アルキル硫酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、炭素数10〜24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)およびこれらの金属塩(Li、Na、K、Cuなど)、炭素数12〜22の一価、二価、三価、四価、五価、六価アルコール(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)、炭素数12〜22のアルコキシアルコール(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)、炭素数10〜24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)と炭素数2〜12の一価、二価、三価、四価、五価、六価アルコールのいずれか一つ(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)とからなるモノ脂肪酸エステルまたはジ脂肪酸エステルまたはトリ脂肪酸エステル、アルキレンオキシド重合物のモノアルキルエーテルの脂肪酸エステル、炭素数8〜22の脂肪酸アミド、炭素数8〜22の脂肪族アミン、などが使用できる。
これらの具体例において、脂肪酸としては、カプリン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸などが挙げられる。エステル類ではブチルステアレート、オクチルステアレート、アミルステアレート、イソオクチルステアレート、ブチルミリステート、オクチルミリステート、ブトキシエチルステアレート、ブトキシジエチルステアレート、2−エチルヘキシルステアレート、2−オクチルドデシルパルミテート、2−ヘキシルドデシルパルミテート、イソヘキサデシルステアレート、オレイルオレエート、ドデシルステアレート、トリデシルステアレート、エルカ酸オレイル、ネオペンチルグリコールジデカノエート、エチレングリコールジオレイル、アルコール類ではオレイルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコールなどが挙げられる。
添加剤としては、また、アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加体、等のノニオン界面活性剤、環状アミン、エステルアミド、第四級アンモニウム塩類、ヒダントイン誘導体、複素環類、ホスホニウムまたはスルホニウム類等のカチオン系界面活性剤、カルボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル基、などの酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類、アルキルベダイン型、等の両性界面活性剤等も使用できる。これらの界面活性剤については、「界面活性剤便覧」(産業図書(株)に詳細に記載されている。
これらの添加剤は必ずしも100%純粋ではなく、主成分以外に異性体、未反応物、副反応物、分解物、酸化物等の不純分が含まれてもかまわない。これらの不純分は30質量%以下が好ましく、さらに好ましくは10質量%以下である。
本発明で使用することができるこれらの添加剤は個々に異なる物理的作用を有するものであり、その種類、量、および相乗的効果を生み出す添加剤の併用比率は目的に応じ最適に定められるべきものである。
一般には添加剤の総量として、磁性層の強磁性粉末または非磁性層の非磁性粉末に対し、0.1質量%〜50質量%、好ましくは2質量%〜25質量%の範囲で選択される。
本発明で用いることのできるこれら添加剤の全て又はその一部は、磁性塗料及び、後記する非磁性塗料の製造のどの工程で添加してもよく、例えば、混練工程前に磁性体と混合する場合、磁性体と結合剤と溶媒による混練工程で添加する場合、分散工程で添加する場合、分散後に添加する場合、塗布直前に添加する場合などがある。また目的に応じて、磁性層の塗布後又は塗布と同時に添加剤の一部又は全部を塗布することにより目的が達成される場合がある。また目的によっては、カレンダーした後、又はスリット終了後、磁性層表面に潤滑剤を塗布することもできる。
〔非磁性層〕
本発明の磁気記録媒体は、磁性層と非磁性支持体との間に、非磁性層を有してもよい。 以下に非磁性層について詳細に説明する。
本発明における非磁性層は、実質的に非磁性であればその効果を発揮するものであり、たとえば不純物として、或いは意図的に少量の磁性粉を含んでも、本発明の効果を示すものである限り、本発明と実質的に同一の構成と見なすことができることは言うまでもない。
ここで非磁性層とは、非磁性層の残留磁束密度が実質的に10T・m以下又は抗磁力(Hc)が8kA/m(100Oe)以下であることを示し、好ましくは残留磁束密度と抗磁力をもたないことを示す。また、非磁性層に磁性粉を含む場合でも、非磁性層の全無機粉末の1/2未満であることが好ましい。
非磁性層の厚みは、0.2〜5.0μmであることが好ましく、0.3〜3.0μmであることがより好ましく、1.0〜2.5μmであることがさらに好ましい。さらに非磁性層の代わりに軟磁性粉末と結合剤を含む軟磁性層を形成してもよい。軟磁性層の厚みは非磁性層と同様である。
本発明において非磁性層は、非磁性無機粉末と結合剤とを主体とするものが好ましい。非磁性層に用いられる非磁性無機粉末としては、例えば、金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物、等の無機質化合物から選択することができる。無機化合物としては例えばα化率90%以上のα−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、θ−アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、ヘマタイト、ゲータイト、コランダム、窒化珪素、チタンカーバイト、酸化チタン、二酸化珪素、酸化スズ、酸化マグネシウム、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二硫化モリブデンなどが単独又は組み合わせで使用される。特に好ましいのは、粒度分布の小ささ、機能付与の手段が多いこと等から、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、硫酸バリウムであり、さらに好ましいのは二酸化チタン、α−酸化鉄である。
上記の非磁性無機粉末の平均粒子径は5〜200nmであることが好ましい。また、必要に応じて平均粒子径の異なる非磁性無機粉末を組み合わせることができ、さらに単独の非磁性無機粉末であっても粒径分布を広くして同様の効果をもたせることもできる。とりわけ好ましいのは非磁性無機粉末の平均粒子径は10〜200nmである。特に非磁性無機粉末が粒状金属酸化物である場合は、平均粒子径80nm以下であることが好ましく、針状金属酸化物である場合には、平均長軸長が300nm以下、さらには200nm以下であることが好ましい。
非磁性無機粉末のタップ密度は、好ましくは0.05〜2g/mlであり、より好ましくは0.2〜1.5g/mlである。非磁性無機粉末の含水率は0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.2〜3質量%、さらに好ましくは0.3〜1.5質量%である。非磁性無機粉末のpHは2〜11、特には5.5〜10の間が好ましい。非磁性無機粉末の比表面積は1〜100m2/g、さらには5〜80m2/g、特には10〜70m2/gの範囲であることが好ましい。
非磁性無機粉末の結晶子サイズは、0.004〜1μmであることが好ましく、0.04〜0.1μmであることがさらに好ましい。DBP(ジブチルフタレート)を用いた吸油量は、5〜100ml/100gが好ましく、10〜80ml/100gであることがより好ましく、20〜60ml/100gであることがさらに好ましい。比重は、好ましくは1〜12であり、3〜6であることがさらに好ましい。形状は、針状、球状、多面体状、板状のいずれであってもよい。モース硬度は、4〜10であることが好ましい。非磁性無機粉末のSA(ステアリン酸)吸着量は、1〜20μmol/m2が好ましく、2〜15μmol/m2、であることがより好ましく、3〜8μmol/m2であることがさらに好ましい。pHは、3〜6の間にあることが好ましい。
これらの非磁性無機粉末の表面には、表面処理によりAl23、SiO2、TiO2、ZrO2、SnO2、Sb23、ZnO、Y23が存在することが好ましい。特に分散性に好ましいのはAl23、SiO2、TiO2、ZrO2であるが、さらに好ましいのはAl23、SiO2、ZrO2である。これらは組み合わせて使用してもよいし、単独で用いることもできる。また、目的に応じて共沈させた表面処理層を用いてもよいし、先ずアルミナを存在させた後にその表層にシリカを存在させる方法、又はその逆の方法を採ることもできる。また、表面処理層は目的に応じて多孔質層にしても構わないが、均質で密である方が一般には好ましい。
本発明の非磁性層に用いられる非磁性無機粉末の具体的な例及び製造法としては、WO98/35345に記載のものが例示される。
非磁性層にはさらに目的に応じて、有機質粉末を添加することもできる。例えば、アクリルスチレン系樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、フタロシアニン系顔料が挙げられる。また、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、ポリフッ化エチレン樹脂も使用することができる。その製法は特開昭62−18564号公報、特開昭60−255827号公報に記されているようなものが使用できる。
非磁性層の結合剤、潤滑剤、分散剤、添加剤などは、前述の磁性層のそれが適用できる。もちろん、その種類、量等は、目的とする非磁性層に応じて最適に定められるべきものである。例えば、非磁性層、磁性層で融点の異なる脂肪酸を用い表面への滲み出しを制御する、沸点、融点や極性の異なるエステル類を用い表面への滲み出しを制御する、界面活性剤量を調節することで塗布の安定性を向上させる、潤滑剤の添加量を中間層で多くして潤滑効果を向上させるなど考えられ、無論ここに示した例のみに限られるものではない。
〔バックコート層〕
本発明の磁気記録媒体は、必要に応じて、非磁性支持体の背面、すなわち磁性層が形成されていない側の表面に、バックコート層を設けることができる。磁気ディスクでもバックコート層を設けることはできるが、一般に、コンピュータデータ記録用の磁気テープは、ビデオテープ、オーディオテープに比較して、繰り返し走行性が強く要求される。このような高い走行耐久性を維持させるために、バックコート層には、カーボンブラックと無機粉末が含有されていることが好ましい。バックコート層の厚みは、通常0.1〜4μm、好ましくは0.3〜2.0μmである。
バックコート層において、カーボンブラックは、平均粒子径の異なる二種類のものを組み合わせて使用することが好ましい。この場合、平均粒子径が10〜20nmの微粒子状カーボンブラックと、平均粒子径が230〜300nmの粗粒子状カーボンブラックを組み合わせて使用することが好ましい。
一般に、上記のような微粒子状のカーボンブラックの添加により、バックコート層の表面電気抵抗を低く設定でき、また光透過率も低く設定できる。磁気記録装置によっては、テープの光透過率を利用し、動作の信号に使用しているものが多くあるため、このような場合には特に微粒子状のカーボンブラックの添加は有効になる。また微粒子状カーボンブラックは一般に液体潤滑剤の保持力に優れ、潤滑剤併用時、摩擦係数の低減化に寄与する。一方、平均粒子径が230〜300nmの粗粒子状カーボンブラックは、固体潤滑剤としての機能を有しており、またバックコート層の表面に微小突起を形成し、接触面積を低減化して、摩擦係数の低減化に寄与する。
本発明に用いられる微粒子状カーボンブラック及び粗粒子状カーボンブラックとして、市販のものを用いる場合、具体的な商品としては、WO98/35345に記載のものを挙げることができる。
バックコート層において、平均粒子径の異なる2種類のものを使用する場合、10〜20nmの微粒子状カーボンブラックと230〜300nmの粗粒子状カーボンブラックの含有比率(質量比)は、前者:後者=98:2〜75:25の範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは、95:5〜85:15の範囲である。バックコート層中のカーボンブラック(2種類のものを使用する場合には、その全量)の含有量は、結合剤100質量部に対して、通常30〜80質量部の範囲であり、好ましくは、45〜65質量部の範囲である。
バックコート層には、硬さの異なる二種類の無機粉末を併用することが好ましい。具体的には、モース硬度3〜4.5の軟質無機粉末とモース硬度5〜9の硬質無機粉末とを使用することが好ましい。モース硬度が3〜4.5の軟質無機粉末を添加することで、繰り返し走行による摩擦係数の安定化を図ることができる。しかもこの範囲の硬さでは、摺動ガイドポールが削られることもない。またこの無機粉末の平均粒子径は、30〜50nmの範囲にあることが好ましい。
モース硬度が3〜4.5の軟質無機粉末としては、例えば、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、及び酸化亜鉛を挙げることができる。これらは、単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。バックコート層内の軟質無機粉末の含有量は、カーボンブラック100質量部に対して10〜140質量部、さらには35〜100質量部の範囲にあることが好ましい。
モース硬度が5〜9の硬質無機粉末を添加することにより、バックコート層の強度が強化され、走行耐久性が向上する。これらの無機粉末をカーボンブラックや前記軟質無機粉末と共に使用すると、繰り返し摺動に対しても劣化が少なく、強いバックコート層となる。またこの無機粉末の添加により、適度の研磨力が付与され、テープガイドポール等への削り屑の付着が低減する。特に軟質無機粉末と併用すると、表面の粗いガイドポールに対しての摺動特性が向上し、バックコート層の摩擦係数の安定化も図ることができる。硬質無機粉末の平均粒子径は、80〜250nm、さらには100〜210nmの範囲にあることが好ましい。
モース硬度が5〜9の硬質無機質粉末としては、例えば、α−酸化鉄、α−アルミナ、及び酸化クロム(Cr23)を挙げることができる。これらの粉末は、それぞれ単独で用いてもよいし、或いは併用してもよい。これらの内では、α−酸化鉄又はα−アルミナが好ましい。硬質無機粉末の含有量は、カーボンブラック100質量部に対して、通常3〜30質量部であり、好ましくは、3〜20質量部である。
バックコート層に軟質無機粉末と硬質無機粉末とを併用する場合、軟質無機粉末と硬質無機粉末との硬さの差が、2以上(さらに好ましくは、2.5以上、特に、3以上)であるように軟質無機粉末と硬質無機粉末とを選択して使用することが好ましい。バックコート層には、それぞれ特定の平均粒子径を有するモース硬度の異なる2種類の無機粉末と、平均粒子径の異なる2種類のカーボンブラックとが含有されていることが好ましい。
バックコート層には、潤滑剤を含有させることができる。潤滑剤は、前述した磁性層に使用できる潤滑剤として挙げた潤滑剤の中から適宜選択して使用できる。バックコート層において、潤滑剤は、結合剤100質量部に対して通常1〜5質量部の範囲で添加される。
〔下塗層〕
本発明の非磁性支持体は、必要に応じて、非磁性層と非磁性支持体との間に、下塗層を設けてもよい。下塗層を設けることによって非磁性支持体と非磁性層との接着力を向上させることができる。下塗層としては、有機溶媒可溶性のポリエステル樹脂が使用される。 下塗層の厚みは、例えば0.5μm以下程度とすることができる。
〔非磁性支持体〕
本発明の磁気記録媒体に用いられる非磁性支持体は、可撓性支持体であることが好ましく、該支持体の長手方向又は面内各方向に対する100℃、30分での熱収縮率は3%以下であることが好ましく、1.5%以下であることがさらに好ましい。80℃30分での熱収縮率は、1%以下であることが好ましく、0.5%以下であることがさらに好ましい。さらに該支持体の長手方向又は面内各方向に対する100℃、30分での熱収縮率と、80℃、30分での熱収縮率とが10%以内の差で等しいことが好ましい。
これら支持体としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類、ポリオレフィン類、セルローストリアセテート、ポリカーボネート、芳香族又は脂肪族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスルフォン、ポリベンゾオキサゾールなどの公知のフィルムが使用できる。ポリエチレンナフタレート、芳香族ポリアミド(ポリアラミド)などの高強度支持体を用いることが好ましい。また必要に応じて、磁性層面と支持体のベース面での表面粗さを変えることができ、例えば、特開平3−224127号公報に示されるような積層タイプの支持体を用いることもできる。これらの支持体にはあらかじめコロナ放電処理、プラズマ処理、易接着処理、熱処理、除塵処理などを行ってもよい。また本発明の支持体としてアルミニウム又はガラス基板を適用することも可能である。
さらに本発明で使用される非磁性支持体は、その中心面平均表面粗さRaが、原子間力顕微鏡(AFM)、例えばDigital Instrument社製のNanoscope IIIを用いて測定したとき、好ましくは4.0nm以下、より好ましくは2.0nm以下であるのがよい。これらの支持体は単に中心面平均表面粗さが小さいだけではなく、0.5μm以上の粗大突起がないことが好ましい。また表面の粗さ形状は必要に応じて支持体に添加されるフィラーの大きさと量により自由にコントロールされるものである。これらのフィラーとしては一例としてはCa、Si、Tiなどの酸化物や炭酸塩の他、アクリル系などの有機粉末が挙げられる。支持体の最大高さRmaxは1μm以下、十点平均粗さRzは0.5μm以下、中心面山高さRpは0.5μm以下、中心面谷深さRvは0.5μm以下、中心面面積率Srは10〜90%、平均波長λaは5〜300μmが好ましい。所望の電磁変換特性と耐久性を得るため、これら支持体の表面突起分布をフィラーにより任意にコントロールできるものであり、0.01〜1μmの大きさのもの各々を0.1mm2当り0〜2000個の範囲でコントロールすることができる。
本発明に用いられる非磁性支持体のF−5値は、49〜490MPa(5〜50kg/mm2)であることが好ましい。破断強度は、49〜980MPa(5〜100kg/mm2)であることが好ましい。また弾性率は、980〜19600MPa(100〜2000kg/mm2)であることが好ましい。温度膨張係数は10-4〜10-8/℃であり、10-5〜10-6/℃であることが好ましい。湿度膨張係数は10-4/RH%以下であり、好ましくは10-5/RH%以下である。これらの熱特性、寸法特性、機械強度特性は、支持体の面内各方向に対し10%以内の差でほぼ等しいことが好ましい。
非磁性支持体の厚みは、通常2〜100μmの範囲であり、好ましくは2〜80μmである。コンピューター用磁気記録テープの場合には、3.0〜6.5μmであり、好ましくは3.0〜6.0μm、さらに好ましくは4.0〜5.5μmの範囲の厚さのものが使用される。
〔各層の構成〕
本発明の磁気記録媒体の厚み構成は、非磁性支持体が、通常2〜100μm、好ましくは2〜80μmである。コンピューターテープ用の非磁性支持体は、3.0〜6.5μm(好ましくは、3.0〜6.0μm、さらに好ましくは、4.0〜5.5μm)の範囲の厚さのものが使用される。
非磁性層の厚みは、通常0.2〜5.0μm、好ましくは0.3〜3.0μm、さらに好ましくは1.0〜2.5μmの範囲である。
磁性層の厚みは、一般には0.01〜0.15μm、好ましくは0.03〜0.10μm、さらに好ましくは0.03〜0.08μmの範囲であるのがよい。
バックコート層の厚みは、通常0.1〜4μm、好ましくは0.3〜2.0μmである。
〔磁気記録媒体の製法〕
本発明の磁気記録媒体の作製に用いられる磁性塗料、非磁性塗料等を製造する工程は、少なくとも混練工程、分散工程、及びこれらの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程からなる。個々の工程はそれぞれ2段階以上に分かれていてもかまわない。本発明に使用する強磁性体粉末、非磁性無機粉末、結合剤、カーボンブラック、研磨剤、帯電防止剤、潤滑剤、溶剤などすべての原料は、どの工程の最初又は途中で添加してもかまわない。また、個々の原料を2つ以上の工程で分割して添加してもかまわない。例えば、ポリウレタンを混練工程、分散工程、分散後の粘度調整のための混合工程で分割して投入してもよい。但し、磁性層形成用の磁性塗料に含まれる研磨剤は、その分散性を向上させるため強磁性粉末などとは別に、予め結合剤及び溶媒の一部とともに十分に分散させてから、強磁性粉末を含む混練物に添加して磁性塗料とすることが好ましい。
研磨剤の分散には、強磁性粉末や非磁性無機粉末などの分散に使用されるものと同様のものを使用することができ、例えば二本ロール、三本ロール、ボールミル、トロンミル、ペブルミル、コボルミル、縦型又は横型サンドミル、サンドグライダー、Szegveriアトライター、高速インペラー分散機、高速度衝撃ミル、高速ストーンミル、ディスパー、高速ミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機、オープンニーダ、連続ニーダ、加圧ニーダ、プラネタリーニーダーなどを使用することができる。
分散手段及び分散方法は特に限定されないが、予め研磨剤を別分散するときには、通常の分散機よりも硬度の高い(望ましくは研磨剤と同程度又はそれ以上の硬度を有する)材質の容器内で処理を行う分散機を使用することが好ましい。このような分散機を使用することにより、研磨剤による分散機の摩耗を少なくさせることができ、分散機からの摩耗粉の発生を少なくすることができる。
このような高硬度の分散機としては、セラミック製(例えばアルミナ、ジルコニア、チタニア、炭化珪素、窒化珪素等)の分散機がよく、また分散メディアを必要とする分散機(例えばサンドミル、ボールミル、アトライター等)では、分散メディアとなるビーズも、通常のガラスビーズからセラミック(アルミナ、ジルコニア、チタニア等)製ビーズに変更するのがよい。サンドミル等では、ディスク、シャフトも完全にセラミック製とするなど、スラリー又は塗料と接触する内側部分が、セラミックで被覆されたもの、又はセラミックで形成されたものとすることが好ましい。
研磨剤のスラリー化とそれを用いた磁性層形成用塗料製造の一例を、以下で具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、例えば研磨剤がアルミナである場合、研磨剤と、結合剤及び有機溶媒の適量とをアルミナセラミック製ボールミル(セラミックビーズ使用)で所望の粒子径、粒度分布となるように10〜30時間混合・分散処理を行うことによって研磨剤スラリーを得ることができる。
次に、強磁性体粉末、結合剤及び結合剤等を別途公知の方法により分散処理した後、上記の研磨剤スラリーを所定量添加・混合して磁性層形成用塗料を得ることができる。研磨剤スラリーの添加時期は、強磁性体粉末の分散終了時(すなわち分散の最終段階)に添加して所定時間混合するのがよいが、添加時期は、必ずしもこれに限定されるものではない。
非磁性層形成用塗料の製造は、前記研磨剤スラリーに使用したものと同様の混練・分散手段を使用し、非磁性無機粉末、結合剤その他の配合剤を混練処理することにより製造することができる。これらの混練処理の詳細については特開平1−106338、特開平1−79274に記載されている。また非磁性塗料を分散させるために、ガラスビーズ、ジルコニアビーズ、チタニアビーズ、スチールビーズ等の分散メディアを使用することもできる。これら分散メディアの粒径と充填率は最適化して用いられる。
本発明の磁気記録媒体における構成を実現するには、非磁性塗料を塗布し乾燥させたのち、その上に磁性塗料を塗布し乾燥させて磁性層を設ける逐次重層塗布を用いるのがよい。逐次重層塗布法(wet on dry法)は従来公知のものが用いられるが、好ましくは特開平3−214417号公報、特開平3−214422号公報等に記載の方位が挙げられる。
上記のように塗布・乾燥後、磁気記録媒体は所望により配向処理が施される。磁気ディスクの場合には、配向装置を用いず無配向でも十分に等方的な配向性が得られることもあるが、コバルト磁石を斜めに交互に配置すること、ソレノイドで交流磁場を印加するなど公知のランダム配向装置を用いることが好ましい。六方晶系フェライトは、一般的に面内及び垂直方向の3次元ランダムになりやすいが、面内2次元ランダムとすることも可能である。また異極対向磁石など公知の方法を用い、垂直配向とすることで円周方向に等方的な磁気特性を付与することもできる。特に高密度記録を行う場合は垂直配向が好ましい。また、スピンコートを用い円周配向としてもよい。
磁気テープの場合には、コバルト磁石やソレノイドを用いて長手方向に配向させる。乾燥風の温度、風量、塗布速度を制御することで塗膜の乾燥位置を制御できる様にすることが好ましく、塗布速度は20〜1000m/分、乾燥風の温度は60℃以上が好ましい。 また磁石ゾーンに入る前に適度の予備乾燥を行うこともできる。
配向処理後、カレンダー処理することが好ましい。カレンダー処理ロールとしてエポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等の耐熱性のあるプラスチックロール又は金属ロールで処理するが、特に両面磁性層とする場合は金属ロール同士で処理することが好ましい。処理温度は、好ましくは50℃以上、さらに好ましくは100℃以上である。線圧力は、好ましくは200kg/cm(約196kN/m)以上、さらに好ましくは300kg/cm(約294kN/m)以上である。
〔物理特性〕
本発明の磁気記録媒体においては、残留磁束密度×磁性層厚みが、5〜200mT・μmが好ましい。抗磁力(Hc)は1800〜5000Oe(約144〜400kA/m)が好ましく、1800〜3000Oe(約144〜240kA/m)がさらに好ましい。抗磁力の分布は狭い方が好ましく、SFD及びSFDrは0.6以下が好ましい。
磁気ディスクにおいては、角形比は、2次元ランダムの場合、通常0.55〜0.67で、好ましくは0.58〜0.64;3次元ランダムの場合、0.45〜0.55が好ましく、垂直配向の場合は、垂直方向に、通常0.6以上、好ましくは0.7以上、反磁界補正を行った場合は、通常0.7以上、好ましくは0.8以上である。2次元ランダム、3次元ランダムとも、配向度比は0.8以上が好ましい。2次元ランダムの場合、垂直方向の角形比、垂直方向のBr及び垂直方向のHcは、面内方向の0.1〜0.5倍以内とすることが好ましい。磁気テープの場合、角型比は0.7以上、好ましくは0.8以上である。
本発明の磁気記録媒体のヘッドに対する摩擦係数は、−10〜40℃、0〜95%RHの範囲において、通常0.5以下、好ましくは0.3以下;表面固有抵抗は、好ましくは磁性面104〜1012Ω/sq;帯電位は−500V〜+500Vが好ましい。磁性層の0.5%伸びでの弾性率は、面内各方向で、好ましくは100〜2000Kg/mm2(約980〜19600MPa);破断強度は、好ましくは10〜70Kg/mm2(約98〜686MPa);磁気記録媒体の弾性率は、面内各方向で、好ましくは100〜1500Kg/mm2(約980〜14700MPa);残留伸びは、好ましくは0.5%以下;100℃以下のあらゆる温度での熱収縮率は、好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下、特に好ましくは0.1%以下である。
磁性層のガラス転移温度(110Hzで測定した動的粘弾性測定の損失弾性率の極大点)は50〜120℃の範囲であることが好ましく、非磁性層のガラス転移温度は0℃〜100℃が好ましい。損失弾性率は1×107〜8×108Paの範囲にあることが好ましく;損失正接は0.2以下であることが好ましい。損失正接が大きすぎると粘着故障が発生しやすい。これらの熱特性や機械特性は、媒体の面内各方向について10%以内でほぼ等しいことが好ましい。磁性層中に含まれる残留溶媒は、好ましくは100mg/m2以下、さらに好ましくは10mg/m2以下である。これら塗布により形成された層が有する空隙率は、非磁性層、磁性層とも、好ましくは30容量%以下、さらに好ましくは20容量%以下である。空隙率は高出力を果たすためには小さい方が好ましいが、目的によってはある値を確保した方がよい場合がある。例えば、繰り返し用途が重視されるディスク媒体では空隙率が大きい方が走行耐久性は好ましいことが多い。
磁性層の表面をWYKO社製の表面粗さ計TOPO−3Dで測定して得られる中心面平均表面粗さRaは、好ましくは5.0nm以下、さらに好ましくは4.0nm以下、特に好ましくは3.5nm以下である。磁性層の最大高さRmaxは0.5μm以下;十点平均粗さRzは0.3μm以下;中心面山高さRpは0.3μm以下;中心面谷深さRvは0.3μm以下;中心面面積率Srは20〜80%;平均波長λaは5〜300μmが好ましい。磁性層の表面突起は0.01〜1μmの大きさのものを0〜2000個の範囲で任意に設定することが可能であり、これにより電磁変換特性、摩擦係数を最適化することが好ましい。これらは、非磁性支持体のフィラーによる表面性のコントロールや磁性層に添加する粉体の粒子径と配合量、カレンダー処理のロール表面形状などで容易にコントロールすることができる。カールは±3mm以内とすることが好ましい。
本発明の磁気記録媒体は、目的に応じて、非磁性層と磁性層でこれらの物理特性を変えることができるのは容易に推定されることである。例えば、磁性層の弾性率を高くし走行耐久性を向上させると同時に、非磁性層の弾性率を磁性層より低くして磁気記録媒体のヘッドへの当りをよくするなどである。
以下に、実施例を用いてさらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお「部」は「質量部」を示す。
<磁気記録媒体サンプルの作製>
製造例−研磨剤スラリーの作製
下記の研磨剤スラリーの各成分をアルミナセラミック製ボールミル(アルミナビーズ使用)に入れ、10〜30時間混合・分散処理を行って研磨剤スラリーを作製した。混合・分散時間10時間のものを研磨剤スラリーA、20時間のものを研磨剤スラリーB、30時間のものを研磨剤スラリーCとした。
(研磨剤スラリー)
α−アルミナ(平均中心粒径100nm) 100部
ポリウレタン樹脂 10部
UR8200[商品名;東洋紡(株)製]
スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂
メチルエチルケトン 75部
シクロヘキサノン 45部
(実施例1)
磁性層形成用組成物、非磁性層形成用組成物及びバックコート層形成用組成物のそれぞれについて、下記の各成分をオープンニーダーで混練した後、サンドミルで分散処理を行った。磁性層形成用塗料は、分散処理後の磁性層形成用組成物に下研磨剤スラリーAを、強磁性粉末(六方晶系フェライトであるバリウムフェライト粉末)100部に対して研磨剤スラリーAが10部となる割合で添加し、サンドミルで混合した後、3官能性低分子量ポリイソシアネート化合物を4部及びシクロヘキサノン40部を加えて平均孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより作製した。
また非磁性層形成用塗料及びバックコート層形成用塗料は、分散処理後の非磁性層形成用組成物及びバックコート層形成用組成物に、それぞれ上記ポリイソシアネート化合物を5部及びシクロヘキサノン40部ずつを加えて、磁性層形成用塗料の場合と同様、平均孔径1μmのフィルターを用いて濾過することによりそれぞれ作製した。
(磁性層形成用配合物)
バリウムフェライト磁性粉末 100部
抗磁力Hc:2500Oe(約200kA/m)
平均板径:30nm
ポリウレタン樹脂 15部
UR8200[商品名;東洋紡(株)製]
スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂
カーボンブラック(平均粒子径20nm) 1部
シクロヘキサノン 110部
メチルエチルケトン 100部
トルエン 100部
ブチルステアレート 2部
ステアリン酸 1部
(非磁性層形成用組成物)
非磁性無機粉末:α−Fe23 85部
平均長軸長:0.15μm、平均針状比:7
比表面積SBET:52m2/g
カーボンブラック(平均粒子径20nm) 15部
塩化ビニル共重合体 13部
MR110[商品名:日本ゼオン(株)製]
ポリウレタン樹脂 6部
UR8200[商品名:東洋紡(株)製]
スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂
フェニルホスホン酸 3部
ブチルステアレート 2部
ステアリン酸 1部
シクロヘキサノン 140部
メチルエチルケトン 170部
(バックコート層形成用組成物)
非磁性無機粉末:α−Fe23 80部
平均長軸長:0.15μm、平均針状比:7
比表面積SBET:52m2/g
カーボンブラック(平均粒子径20nm) 20部
カーボンブラック(平均粒子径100nm) 3部
塩化ビニル共重合体 13部
MR110[商品名:日本ゼオン(株)製]
ポリウレタン樹脂 6部
UR8200[商品名:東洋紡(株)製]
スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂
フェニルホスホン酸 3部
ステアリン酸 3部
シクロヘキサノン 140部
メチルエチルケトン 170部
得られた非磁性層形成用塗料を、厚み3.6μmで中心面平均表面粗さが2nmのアラミド支持体上に、乾燥後の厚みが1.5μmになるように塗布し、乾燥後に、磁性層形成用塗料を磁性層の乾燥後の厚みが0.1μmになるように塗布し、磁性層がまだ湿潤状態にあるうちに、0.3Tの磁力を持つ磁石で配向させた。乾燥後、金属ロールのみから構成されるカレンダーで、速度100m/分、線圧300kg/cm(294kN/m)、温度90℃で表面平滑化処理を行った。その後、乾燥後の厚みが0.5μmとなるようにバックコート層形成用塗料を塗布・乾燥した後、3.8mm幅にスリットし、スリット品を送り出し、巻き取り装置を有する装置に、不織布とカミソリブレードが磁性層表面に押し当たるように取り付けられたテープクリーニング装置で磁性層表面のクリーニングを行い、テープ状試料を得た。
(実施例2〜6及び比較例1〜9)
実施例1において、研磨剤スラリーの種類、添加量を表1のように変更した以外は実施例1と同様にして、テープ状試料を作製した。
<磁気記録媒体の評価>
得られたテープ状試料の性能を次の測定法に従って評価し、その結果を表1に示した。
1.磁性層表面に存在する占有面積の測定
走査型電子顕微鏡(SEM)を用い、無蒸着状態のテープ表面を倍率10000倍で測定した。電子データとして得られたSEM像をパーソナルコンピュータのフォトレタッチソフトを用いて2値化し、研磨剤の面積分布をヒストグラムとして表した。
2.平均板径の算出
強磁性体粉末の平均板径は、電子顕微鏡写真(50000倍)を縦方向及び横方向にそれぞれ4倍に拡大した写真を用いて、粒子約500個について板径を測定し、その平均値で示した。
3.MRヘッドの摩耗量の測定
MRヘッドとしてソニー(株)製DCR−IP7を用い、専用クリーニングテープで初期化した後、テープ状試料を20℃、50%RH環境で連続200時間連続走行させた。 次いでヘッドを取り外し、原子間力顕微鏡[セイコーインスツルメンツ(株)製SPA500]を用いてヘッド表面の3次元形状を測定し、MR素子近傍と外側のセラミック部材との垂直方向の段差を求めた。ここでの測定は20μm×20μmの範囲で、コンタクトモード、走行速度1Hzで行った。この段差が45nm以下であることが好ましい。
4.耐久性(走行耐久性)の評価
上記MRヘッドの摩耗量の測定において、テープ走行後のヘッドの汚れの状態を以下の基準に従って評価した。
○:汚れが無く良好、
△:やや汚れあり、
×:汚れあり。
Figure 2005243162
表1の結果から分かるように、磁性層表面に存在する研磨剤の占有面積及びその分布状態を制御した本発明のテープ状試料は、ヘッド摩耗量も少なく、塗膜耐久性にも優れる。

Claims (3)

  1. 非磁性支持体上に、強磁性粉末、結合剤及び研磨剤を含有する少なくとも一層の磁性層を有する磁気記録媒体であって、
    磁性層表面において研磨剤の表面占有率が0.2%以上2.0%以下であり、
    磁性層表面において、研磨剤が占める全占有面積に対して、5×10-3μm2以上20×10-3μm2以下の面積を占める研磨剤全ての総占有面積の割合が10%以上30%以下であり、かつ20×10-3μm2より大きい面積を占める研磨剤全ての総占有面積の割合が5%以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 強磁性粉末が、平均板径が10nm以上35nm以下の六方晶系フェライト粉末であることを特徴とする請求項2に記載の記録媒体。
  3. 非磁性支持体と磁性層との間に、非磁性粉末及び結合剤を含有する非磁性層を有することを特徴とすることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
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