JP5578208B2 - 含フッ素エラストマーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、含フッ素エラストマーの製造方法に関する。
従来から、含フッ素樹脂(プラスチック)に関しては、クリーン度の厳しい要求のある半導体製造プロセスにおいて、薬液の配管、角槽、シリコンウェハのバスケットなど、半導体製品に直接的に影響を与える重要な部位に、しかも大量に用いられてきたため、含フッ素樹脂の金属成分含有量、TOC(全有機炭素)およびパーティクルの含有量を低減させることが積極的に行なわれている。
また、主としてビニリデンフルオライド(VdF)単位またはテトラフルオロエチレン(TFE)単位などからなる含 フッ素エラストマーに関しては、フッ素ゴムと称されるようにゴムの分野の用途や処理が適用され、加硫も含め含フッ素樹脂の分野と取り扱い方が大きく異なっている。実際に加硫用組成物として用いるばあいには充填材、加硫剤、加硫促進剤、受酸剤などが配合されるため、しかも、ゴム材料については、主な用途がシール材であり、薬液の配管や角槽、バスケットなどと異なり、極くわずかな接触部位に用いられてきたため、特に含フッ素エラストマーそのものの純度や不純物の存在が問題となることはほとんどなかった。
一方、含フッ素エラストマーは、優れた耐薬品性、耐溶剤性、耐熱性を有するという点から、近年、半導体製造の分野において過酷な環境下において用いられる半導体製造装置用シール材として注目されている。
しかし、半導体製造の分野では高集積化および歩留まりの向上による半導体チップのコストダウンが急激に進んでおり、これにともない半導体製造装置に用いられるシール材に対しても、金属成分、TOCおよびパーティクルを含まないこと、また半導体製造装置中にこれらを放出しないこと(いわゆる「クリーン化」)が強く要請されるようになり、シール材を各種溶剤で洗浄するという従来の方法だけでは不充分となってきた。
そこで、たとえば特許文献1には、加硫剤としてパーオキサイドを用い、かつ受酸剤として用いる金属化合物を配合せずに含フッ素エラストマーを含む組成物を成形してなるシール材が、特許文献2には、無機受酸剤である金属酸化物を用いず、有機受酸剤を用いた組成物を成形してなるシール材が開示されている。しかし、こうした加硫時の手当だけではこれらのシール材に用いられている含フッ素エラストマーの金属含有量は充分には低減されず、また、これらシール材の使用方法も、重量減少を引き起こすプラズマ雰囲気下であったり、ゲートバルブに代表される開閉動作によりシール材自身に摩耗が起こる環境であったり、含フッ素エラストマーの内部に含まれる金属に対しても対策が必要となってきた。
さらに、特許文献2記載の技術によれば、含フッ素エラストマーを含む組成物を成形してなるO−リングから、O−リングを常法で製造した後に特定の方法で金属成分を抽出することにより、金属含有量の少ないO−リングをえようとしている。しかし、こうした余分な工程を追加しても、含フッ素エラストマーそのものは従来法によって製造されていることから、もともと絶対的に存在する金属成分含有量が多く、結果的に充分な低減は達成されない。
一方、特許文献3記載の技術によれば、加硫を金属化合物を用いず電子線を照射することにより行なっているが、この加硫物には依然として凝析剤に起因すると思われる金属成分が100ppmのオーダーで含まれている。
すなわち、従来の含フッ素エラストマーは、製造の際に重合開始剤、凝析剤などとして金属化合物を用いるために、金属成分を本質的に含有しうる。また、かかる含フッ素エラストマーを用いてなるシール材は、製造の際に、さらに加硫剤、加硫促進剤、受酸剤、充填剤などとして金属化合物を用いるため、金属成分を含有し、さらにその表面にはパーティクルが存在することになる。
また、従来の金属成分含有量の評価は特定の溶出(抽出)条件下での溶出量で行なっているため、処理条件が異なれば、溶出量も大きく異なってくるのが現状である。
したがって、あらゆる環境や処理に対応できる、本質的に内部から金属成分が低減された含フッ素エラストマー、ならびに金属成分含有量が充分に低減された含フッ素エラストマーからなるシール材はえられていないのが現状である。
特公昭59−46985号公報 特表平9−500163号公報 特表平8−506604号公報
しかし、えられた含水含フッ素エラストマーを従来のようにそのまま乾燥させると、含水含フッ素エラストマーの水分中に含まれうる金属成分、TOC、パーティクル、凝析剤などがエラストマー中に残るという問題があった。
本発明の目的は、また、パーティクルの削減や金属含有量の低減を図ることにある。
本発明の目的は、また、エラストマー凝析物と接触する部分からの金属成分の溶出を抑えることにある。
本発明は、以下の方法(1)及び(2)を行い、かつ、以下の方法(3)〜(5)のいずれか1つの方法によって行われる、または、少なくとも2つの方法を組み合わせて行われることを特徴とする含フッ素エラストマーの製造方法である。
(1)全ての原材料に金属原子を含まない化合物を用い、
(2)原材料として、「実質的に金属成分を含まない原材料」を用い、
(3)含フッ素エラストマーの乳化分散液を凝析してえられる含水含フッ素エラストマーに、該含水含フッ素エラストマーに親和性を有し金属成分を含まない非水溶性溶剤を添加して水分を分離させる(本発明の第一の製造方法ということがある)、
(4)含フッ素エラストマーの乳化分散液を凝析してえられる含水含フッ素エラストマー、または該含水含フッ素エラストマーに親和性を有し金属成分を含まない非水溶性溶剤を添加して水分を分離してえられるエラストマー凝析物を、清浄なガスを用いて乾燥させる、
該清浄なガスは、0.2μm以上のパーティクルが10000個以下のガスである(本発明の第二の製造方法ということがある)、
(5)エラストマー凝析物と接触する部分がフッ素樹脂製フィルムまたはポリエチレン製フィルムをラミネートした容器、フッ素樹脂製容器およびポリエチレン樹脂製容器を用いる(本発明の第三の製造方法ということがある)。
このばあい、含フッ素エラストマーが、テトラフルオロエチレン40〜90モル%、式(1):
CF=CF−OR
(式中、Rは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、または炭素数3〜12でかつ酸素原子を1〜3個含むパーフルオロアルキル(ポリ)エーテル基)で表されるパーフルオロビニルエーテル10〜60モル%、および硬化部位を与える単量体0〜5モル%からなるのが好ましい。
また、前記含フッ素エラストマーが、ビニリデンフルオライド30〜85モル%、ヘキサフルオロプロピレン15〜40モル%およびテトラフルオロエチレン0〜30モル%からなるのが好ましい。
また、前記含フッ素エラストマーが、ビニリデンフルオライド10〜90モル%、式(1):CF=CF−ORf(式中、Rfは前記と同様。)で表されるパーフルオロビニルエーテル10〜40モル%およびテトラフルオロエチレン0〜80モル%からなるのが好ましい。
また、前記含フッ素エラストマーが、ビニリデンフルオライド40〜90モル%、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)3〜35モル%、ヘキサフルオロプロピレン0〜25モル%、テトラフルオロエチレン0〜40モル%、および硬化部位を与える単量体として含ヨウ素モノマー(IM)0.005〜1.5モル%からなるのが好ましい(WO96/17877パンフレット参照)。ここで、含ヨウ素モノマーとしては、式(4):I(CHCFCFO)m[CF(CF)CFO]nCF=CF(式中、mは1〜5の整数であり、nは0〜3の整数である。)で表わされるヨウ素含有フッ素化ビニルエーテルを好ましく用いることができる。
また、前記含フッ素エラストマーが、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントと非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントを有する含フッ素多元セグメント化ポリマーであって、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントが、テトラフルオロエチレン40〜90モル%、式(1):
CF=CF−OR
(式中、Rは前記と同様。)で表わされるパーフルオロビニルエーテル10〜60モル%、および硬化部位を与える単量体0〜5モル%からなり、非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントが、テトラフルオロエチレン85〜100モル%、式(2):
CF=CF−R
(式中、R はCFまたはOR (R は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))0〜15モル%からなるのが好ましい。
また、前記した各含フッ素エラストマーが、末端および/または側鎖にヨウ素および/または臭素を有するポリマー鎖を含むのが好ましい。
また、前記含フッ素エラストマーが、ニトリル基を含むのが好ましい。
また、本発明は、前記含フッ素エラストマーを含む組成物にも関する。
本発明の第一の製造方法によれば、含水含フッ素エラストマーの水分中に含まれうる金属成分、TOC、パーティクル、凝析剤などがエラストマー中に残ることがない。
本発明の第二の製造方法によれば、パーティクルの削減や金属含有量の低減を図ることができる。
本発明の第三の製造方法によれば、エラストマー凝析物と接触する部分からの金属成分の溶出を抑えることができる。
本発明による含フッ素エラストマーの製造方法の工程を説明するためのフローチャートである。
まず、本発明の含フッ素エラストマーの金属含有量低減化方法の基礎となる含フッ素エラストマーの製造方法の各工程を説明するためのフローチャートを図1に示す。以下に、図1に示す含フッ素エラストマーの製造工程の順序にしたがって、本発明の方法を説明する。
まず、本発明にもとづく含フッ素エラストマーの製造においては、含フッ素モノマーを乳化重合させる際に金属化合物を配合しない。
すなわち、本発明は、含フッ素モノマーを乳化重合させる際に金属化合物を配合しない含フッ素エラストマーの金属含有量低減化方法に関する。
従来の含フッ素エラストマーの製造方法においては、原材料として、過硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄などの重合開始剤など、金属原子を含むものが通常用いられていたため、えられる含フッ素エラストマー中に金属成分が含まれていた。そこで、本発明においては、特に前記課題を解決するため、全ての原材料に金属原子を含まない化合物を用い、さらに、少なくとも1つの原材料として、「実質的に金属成分を含まない原材料」を用いることを特徴とする。
本発明において、「実質的に金属成分を含まない」とは、金属化合物を用いないことは当然であるが、不純物としても金属化合物を徹底的に排除したものをいう。具体的には、原材料の金属成分含有量が20ppb以下、好ましくは10ppb以下であることをいう。
ここで、本発明においていう金属成分とは、後述する方法により測定されるNa、K、Fe、Ni、Al、Cu、Cr、Zn、CaおよびMgをいう。
本発明においていう原材料とは、含フッ素モノマー、水、乳化剤、ヨウ素化合物などの連鎖移動剤、重合開始剤、アンモニアなどのpH調整剤、凝析剤などをいう。なかでも、含フッ素モノマー、乳化剤、ヨウ素化合物、重合開始剤、凝析剤については、金属をその構成する原子に含まないものを用いるのが重要である。
本発明において用いる含フッ素モノマーは、従来から用いられているものであればよいが、えられる含フッ素エラストマーの安定性、非汚染性という点から、テトラフルオロエチレン(TFE)、ビニリデンフルオライド(VdF)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)および式(1):CF=CF−OR(式中、Rは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、または酸素原子を1〜3個含む炭素数3〜12のパーフルオロアルキル(ポリ)エーテル基)で表わされるパーフルオロビニルエーテルであるのが好ましい。
また、本発明の効果およびエラストマーの性質を損なわない範囲であれば、その他のモノマーを含んでいてもよい。その他のモノマーとしては、たとえば、硬化性を付与するプロピレン(Pr)、圧縮永久歪性を付与する式(4):I(CHCFCFO)m[CF(CF)CFO]nCF=CF(式中、mは1〜5の整数であり、nは0〜3の整数である。)で表わされるヨウ素含有フッ素化ビニルエーテル、また、特開平7−316246号公報に記載されている式(5):
CX=CX−R −CHR−I
(式中、Xは水素原子、フッ素原子またはメチル基、Rは水素原子またはメチル基、R は1個以上のエーテル型酸素原子を有していてもよい直鎖状または分岐鎖状のフルオロ−もしくはパーフルオロアルキレン基、またはフルオロ−もしくはパーフルオロオキシアルキレン基)で示されるヨウ化オレフィンなども使用できる。そのほかCF=CHI、パーフルオロ(5−ヨード−3−オキサ−1−ペンテン)などがあげられる。また、耐熱性を向上するために次に示すような官能基含有モノマーもあげられる。
Figure 0005578208
Figure 0005578208
具体的に好ましいモノマーの組み合わせとしては、TFE/PAVE、VdF/HFP、VdF/TFE/HFP、VdF/PAVE/TFE、VdF/PMVE、VdF/HFP/PMVE、VdF/TFE/PMVE、VdF/PMVE/HFP/TFEおよびTFE/Pr/その他の単量体があげられる。TFE/PAVEのばあいの組成としては、40〜90/10〜60(モル%)であるのが好ましく、VdF/TFE/HFPのばあいの組成としては、30〜85/0〜30/15〜40(モル%)であるのが好ましく、VdF/PAVE/TFEのばあいの組成としては、10〜90/10〜40/0〜80(モル%)であるのが好ましい。また、VdF/PMVEのばあいの組成としては、65〜90/10〜35(モル%)、VdF/HFP/PMVEのばあいの組成としては、65〜90/3〜25/3〜25(モル%)、VdF/TFE/PMVEのばあいの組成としては、40〜80/3〜40/15〜35(モル%)、VdF/PMVE/HFP/TFEのばあいの組成としては、40〜80/3〜25/3〜25/3〜40(モル%)であるのが好ましい。また、TFE/Pr/その他の単量体のばあいの組成としては、40〜70/30〜60/0〜20(モル%)であるのが好ましい。
また、本発明に用いる含フッ素エラストマーとしては、シール性やクリーン性が要求される各種成形品の成形に好適に用いられる成形用材料として特願平9−304684号明細書に記載されている含フッ素多元セグメント化エラストマーであってもよい。具体的に好ましいモノマーの組み合わせとしては、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントとして、具体的に好ましい組成としては、たとえばTFE/PAVE/硬化部位を与える単量体(45〜90/10〜50/0〜5。モル%、以下同様)があげられ、さらに好ましい組成は45〜80/20〜50/0〜5、特に53〜70/30〜45/0〜2であり、非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントとして、具体的には、
(1)VdF/TFE(0〜100/100〜0)、特にVdF/TFE(70〜99/30〜1)、PTFEまたはPVdF;
(2)エチレン/TFE/HEP(6〜60/40〜81/1〜30)、3,3,3−トリフルオロプロピレン−1,2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピレン−1/PAVE(40〜60/60〜40);
(3)TFE/CF=CF−R (非エラストマー性を示す組成範囲、すなわち、CF=CF−R が15モル%以下);
(4)VdF/TFE/CTFE(50〜99/30〜0/20〜1);
(5)VdF/TFE/HFP(60〜99/30〜0/10〜1);
(6)エチレン/TFE(30〜60/70〜40);
(7)ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE);
(8)エチレン/CTFE(30〜60/70〜40)などがあげられる。
本発明において用いる水は、金属含有量が前記範囲にあるものであればよいが、なかでも、金属およびTOC含有量が非常に少ない超純水を用いるのが好ましい。
本発明において用いる「実質的に金属成分を含まない」水は、たとえば逆浸透膜(RO)、限外濾過(UF)、マイクロフィルター(MF)などの膜分離法やイオン交換樹脂、活性炭吸着、UV酸化などの従来公知の方法を、多段利用も含めた連続プロセスとして用いることにより製造することができる。
超純水製造方法の一例としてはつぎのプロセスがあげられる。
(1)前処理システム(工業用水、地下水→前処理水):これは除濁および一次滅菌のために行なう。手段としては、凝析沈殿、凝集濾過、活性炭吸着、マイクロフィルター(MF)を用いる。
(2)一次純水システム(前処理水→一次純水):これは脱塩のために行なう。手段としては、大半の溶解塩、有機物、微粒子および生菌の除去のために逆浸透(RO)を用い、精密脱塩のためにイオン交換樹脂を用いる。
(3)サブシステム(一次純水→超純水):これは一次純水中のイオンおよび微粒子の除去ならびに殺菌のために行なう。手段としては、有機物を分解するためにUV酸化を用い、コロイド状物質および高分子物質除去のために限外濾過(UF)を用い、精密脱塩のためにイオン交換樹脂を用いる。
本発明において用いる乳化剤としては金属原子を含まないものであれば特に制限はなく、たとえば、重合中におこる乳化剤分子への連鎖移動反応を抑制する観点から、フルオロカーボン鎖またはフルオロポリエーテル鎖を有するカルボン酸の塩類が好ましい。
具体的には、たとえば、パーフルオロオクタン酸アンモニウム、CF(CFCOONH(n=7〜8)、CHF(CFCOONH(n=6〜8)、COCF(CF)CFOCF(CF)COONHなどがあげられる。
乳化剤の使用量は、添加された水の約0.05〜10重量%であるのが好ましく、特に0.2〜5.0重量%であるのが好ましい。
本発明において連鎖移動剤として用いるヨウ素化合物としては、金属原子を含まず、たとえば、1,3−ジヨードパーフルオロプロパン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,3−ジヨード−2−クロロパーフルオロプロパン、1,5−ジヨード−2,4−ジクロロパーフルオロペンタン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8−ジヨードパーフルオロパーフルオロオクタン、1,12−ジヨードパーフルオロパーフルオロドデカン、1,16−ジヨードパーフルオロパーフルオロヘキサデカン、ジヨードメタン、1,2−ジヨードエタンなどがあげられ、それぞれ単独で、または任意に組み合わせて用いることができるが、なかでも1,4−ジヨードパーフルオロブタンを用いるのが好ましい。ヨウ素化合物の使用量は、ポリマーの分子量に影響するが、通常ポリマーの0.01〜5重量%であればよい。
本発明において、常温・常圧でガス状のモノマー(たとえば、テトラフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロメチルパーフルオロビニルエーテルなど)だけを用いて重合するときには、従来どおりに、純水、乳化剤を仕込み、脱酸素処理をしたのち、必要なガス状モノマーを仕込めばよいが、常温・常圧で液状のモノマー、特にパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)として、たとえば、式(3):
CF=CF(OCFCF(CF))OCFCFCFで表される含フッ素モノマーを用いて重合するときには、まず、含フッ素モノマー、そのほかのモノマー、純水、乳化剤、連鎖移動剤としてのヨウ素化合物などを混合してあらかじめ乳化液をうるのが好ましい。このとき、予備乳化を行なったのちに強制的に高圧で乳化を行なうのがより好ましい。
つぎに本発明においては、含フッ素モノマーの重合を行ない、乳化分散液を製造する。
用いる重合開始剤としては、金属原子を含まないものであれば特に制限はなく、たとえば、有機および無機の過酸化物ならびにアゾ化合物があげられる。典型的なものとしては、過硫酸塩、過酸化カーボネート、過酸化エステルなどがあり、なかでも過硫酸アンモニウム(APS)を用いるのが好ましい。また、APSは単独で用いてもよいが、サルファイト、亜硫酸塩などの還元剤(金属原子を含まない)と組み合わせて用いてもよい。
また、このとき、乳化液を弱アルカリ性に保持して含フッ素モノマーの乳化重合を行なうことにより金属成分の混入を防ぐことができる。
したがって本発明は、含フッ素エラストマーの製造において、乳化液を弱アルカリ性に保持して含フッ素モノマーの乳化重合を行なう含フッ素エラストマーの金属含有量低減化方法にも関する。
特に含フッ素モノマーを乳化重合させて含フッ素エラストマーを製造するばあい、重合中にフッ素イオンが発生し、重合装置の金属成分の溶出を促進させ、ポリマーに混入し、汚染するという可能性がある。
そこで、本発明においては、重合中に発生したフッ素イオンを中和するために、乳化液を弱アルカリ性に保持して含フッ素モノマーを乳化重合する。
乳化液を弱アルカリ性に保持する方法としては、金属化合物を用いないという点から、アンモニア水、炭酸アンモニウムなどのアンモニア化合物をpH調整剤として添加する方法があげられる。
ここで、「弱アルカリ性」とは、pH7〜10程度であることをいう。
なお、pH調整剤は、乳化液を製造する際に含フッ素モノマーなどの成分と同時に混合すればよい。
本発明においてモノマーを組み合わせて用いるばあい、特にテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(メチルビニルエーテル)の混合ガスを用いるばあい、カルプ(G.H.Kalb)ら、アドバンシーズ・イン・ケミストリー・シリーズ(Advances in Chemistry Series)129,13(1973)に記載されるように、爆発性を有するので、重合装置には着火源となるスパークなどが発生しないように工夫する必要がある。また、この点から、重合圧力はできる限り低く抑えるのが好ましい。
重合温度としては、通常乳化重合にて採用される温度であればよいが、ポリマーラジカルの安定性という点から、5〜100℃であるのが好ましい。
また、重合圧力は、広い範囲で変化させることができる。一般には、7MPaより低い。重合圧力が高いほど重合速度が大きくなるため、生産性の向上の観点から、0.1MPa以上であるのが好ましい。
また、重合槽およびそれに付属する撹拌翼、邪魔板などの重合装置、凝析装置、洗浄装置、乾燥装置、これらの配管等の内面、特に乳化液やポリマー(含水ポリマー、含溶剤ポリマー、乾燥ポリマー)と接触する部分には、金属成分の溶出を抑えるという点から、フッ素樹脂、特にテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)をライニングするのが好ましい。ライニングする方法としては常法であってよい。また、このばあいは、弱アルカリ性に調整するために添加するアンモニア化合物などのpH調整剤の除去が不要となるメリットがある。
また、本発明は、金属化合物を用いない含フッ素エラストマーの製造において、含フッ素モノマーの重合、凝析および乾燥に用いるすべての原材料に実質的に金属成分を含まない原材料を用い、乳化液、乳化分散液および凝析後の含水含フッ素エラストマーと接触する部分がフッ素樹脂またはポリエチレン樹脂で作製されているかまたはライニングされている装置を用い、かつ乾燥を清浄なガスを用いて行なう含フッ素エラストマーの金属含有量低減化方法に関する。
本発明はまた、含フッ素ポリマーの製造において、重合用原材料および生成物と接触する部分がフッ素樹脂でライニングされた装置を用いる含フッ素ポリマーの金属含有量低減化方法に関する。
このばあい、フッ素樹脂でライニングされた装置が、重合槽およびそれに付属する撹拌翼、邪魔板などの重合装置、凝析装置、洗浄装置、乾燥装置、およびこれらの配管類であるのが好ましい。
また、フッ素樹脂がテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)であるのが好ましい。
つぎに、本発明においては、前述のように乳化重合してえられる乳化分散液を凝析工程に供し、含水含フッ素エラストマーを製造する。
ここで本発明は、含フッ素エラストマーの製造において、凝析剤として金属元素を含まない酸を用いて含フッ素エラストマーの乳化分散液の凝析を行なう含フッ素エラストマーの金属含有量低減化方法にも関する。
本発明において用いる凝析剤としては、金属原子を含まない従来のものであれば特に制限はなく、たとえば、塩酸、硝酸、フッ酸、硫酸、トリフルオロ酢酸などの一般的な酸類があげられるが、汎用性や高純度化が可能なこと、使用量という点から、塩酸、硝酸、硫酸を用いるのが好ましい。
さらに、本発明においては、前記「実質的に金属成分を含まない」凝析剤のなかでも、半導体製造に用いられる高純度グレードの酸を用いるのが好ましい。
これにより、ポリマー中にとり込まれる金属成分量を抑えることができるという効果がえられる。
なお、生産性の点で劣るものの、含フッ素エラストマーの乳化分散液の凝析法として凍結凝析法も採用することができる。
ここで、本発明においては、含フッ素エラストマーの乳化分散液を凝析工程に供する前に、前記乳化分散液から汚染物質を除去(汚染物質除去工程)したのちに凝析を行なうことにより含フッ素エラストマーを製造するのが好ましい。
したがって本発明は、含フッ素エラストマーの製造において、含フッ素エラストマーの乳化分散液から汚染物質を除去したのちに凝析を行なう含フッ素エラストマーの金属含有量低減化方法にも関する。
含フッ素エラストマーの製造においては、凝析工程を行なったのちに洗浄などにより汚染物質を除去するのは効率に劣り、実際上困難である。したがって、凝析工程の前に洗浄を行なうことにより汚染物質を除去するのが好ましい。
ここでいう汚染物質とは、金属成分だけではなく、重合開始剤、pH調整剤、原料モノマー、乳化剤などおよびこれらの残渣、原料モノマーの低分子重合体などをいう。金属成分だけではなく、前記残渣をも除去するのは、凝析工程における酸類の使用量を低減すること、および凝析したエラストマーの洗浄工程を省略するためである。酸類を含有した含水含フッ素エラストマーを粉砕するためには、金属などの粉砕力のある刃物を用いる必要があり、これにより、金属分が溶出し、混入するためである。
汚染物質を除去する方法としては、半透膜による濾過洗浄により行なうのが好ましい。具体的には、含フッ素エラストマーの乳化分散液を濾過して濃縮したのち、超純水などにより希釈し、かかる濃縮および希釈を繰り返せばよい。
濾過を行なう手段としては、特にセラミックフィルター、などの半透膜などの金属成分が溶出しにくい手段があげられる。これにより、良好な洗浄効果がえられる。
つぎに、本発明においては、含フッ素エラストマーの乳化分散液を凝析してえられる含水含フッ素エラストマーに、該含水含フッ素エラストマーに親和性を有する非水溶性溶剤を添加して水分を分離させる(水分分離工程)。
したがって、本発明は、含フッ素エラストマーの製造において、含フッ素エラストマーの乳化分散液を凝析してえられる含水含フッ素エラストマーに、該含水含フッ素エラストマーに親和性を有する非水溶性溶剤(以下、単に「非水溶性溶剤」ともいう)を添加して水分を分離させる含フッ素エラストマーの金属含有量低減化方法にも関する。
本発明の方法においては、含フッ素エラストマーの乳化分散液を凝析して含水含フッ素エラストマーをえる方法は、凝析剤として前述のものを用いるほかは従来の処理法により行なえばよいが、えられた含水含フッ素エラストマーを従来のようにそのまま乾燥させると、含水含フッ素エラストマーの水分中に含まれうる金属成分、TOC,パーティクル、凝析剤などがエラストマー中に残りうるため、本発明においては、乾燥するまえに含水含フッ素エラストマーから水分を分離する。
本発明においては、含水含フッ素エラストマーから水分を分離する方法としては、含フッ素エラストマーの乳化分散液を凝析してえられる含水含フッ素エラストマーに、該含水含フッ素エラストマーに親和性を有する非水溶性溶剤を添加することにより行なう。さらに、この操作は繰り返して行なうことにより効果が大きくなる。
かかる非水溶性溶剤としては、たとえば、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、1,1,1,2,2−ペンタフルオロ−3,3−ジクロロプロパン(HCFC−225ca)、1,1,2,2,3−ペンタフルオロ−1,3−ジクロロプロパン(HCFC−225cb)、パーフルオロヘキサン、パーフルオロ(1−クロロー4―ヒドロブタン)などがあげられ、なかでも、後の除去の容易性からHCFC−141bを用いるのが好ましい。また、この溶剤も金属成分を含まないことが重要である。これにより、水溶性物質の除去が可能となるという効果がえられる。
つぎに、本発明においては、含フッ素エラストマーの乳化分散液を凝析してえられる含水含フッ素エラストマー、または該含水含フッ素エラストマーに親和性を有する非水溶性溶剤を添加して水分を分離してえられるエラストマー凝析物を、清浄なガスを用いて乾燥させる(乾燥工程)。すなわち、本発明は、含フッ素エラストマーの製造において、含フッ素エラストマーの乳化分散液を凝析してえられる含水含フッ素エラストマーを、清浄なガスを用いて乾燥させる含フッ素エラストマーの金属含有量低減化方法にも関する。
従来の含フッ素エラストマーの製造においては、含水含フッ素エラストマーを乾燥させる際、通常の空気を用いている。しかし、通常の空気には、SiO、金属などのパーティクルが含まれているため、乾燥後の含フッ素エラストマーの表面に前記パーティクルが付着してしまう。そこで、本発明においては、清浄ガスを用いて含フッ素エラストマーを乾燥させる。また、減圧して乾燥するのが好ましい。
本発明における清浄ガスとは、0.2μm以上のパーティクルが10000個以下、好ましくは100個以下であるガスをいう。
ここで用いることのできるガスの種類としては、特に制限はなく、たとえば、空気、チッ素、アルゴンなどの不活性ガスなどがあげられるが、通常の空気中に含まれるTOC源やアンモニア化合物を取り除くという点から、ケミカルフィルターにて処理した空気、または窒素ガスやアルゴンガスを用いるのが好ましい。
また、清浄ガスをうる方法としては、通常用いられるPTFE製フィルターやHEPAフィルターを用いるのが一般的である。
これにより、パーティクルの削減や金属含有量の低減を図ることができるという効果がえられる。
上述のように、本発明においては、前述したそれぞれ1つの方法によって含フッ素エラストマーの金属含有量を低減量は異なるものの低減化することができるが、2つ以上の方法を適宜組み合わせることにより、さらに金属含有量を低減させることができ、かつ金属含有量の低減化をより確実に達成することができる。すなわち本発明は、前記含フッ素エラストマーの金属含有量低減化方法のうち少なくとも2つの方法からなる含フッ素エラストマーの金属含有量低減化方法にも関する。
金属含有量が1ppm以下というように非常に低減化された含フッ素エラストマーを製造するためには、図1に示すすべての工程を金属の混入を防ぐという一貫した思想で設計する必要がある。特に好ましい例としては、すべての工程において用いる原材料はすべて金属を構成元素として含まない化合物とし、特にポリマーと接触の多い、純水や凝析剤には高純度に精製されたものを使う。また、重合工程、凝析工程においては、乳化液や含水ポリマーが接する部分をフッ素樹脂PFAにてライニングし、金属の混入を抑える。また、乾燥工程においてもポリマーが接触する部分をフッ素樹脂フィルムやフッ素樹脂製のトレイにすることで金属含有を防ぐことができる。また、乾燥には、パーティクルを含まないクリーンなエアーや不活性ガスを用いることなどがあげられる。
またこのようにして得られたクリーンな含フッ素エラストマーを非常に金属含有量の少ない充填剤を配合して得られるフッ素ゴム成形品は、成形品自体としても非常に金属含有量が低減されており、半導体シール材として従来にない非汚染性を示す。
こで注意すべきことは、本発明では含フッ素エラストマーに含まれる金属成分量を問題としており、従来の評価である溶出(抽出)液中の金属成分含有量(溶出量)ではないことである。たとえば溶出量で評価するばあい、含有量が多くても溶出条件によって溶出量が少なくなることがあり、そのばあい使用環境が変われば溶出量が増加することもある。このように溶出量での評価はクリーン化を正しく表わしていない。一方、含有量で評価したばあい、含有量以上の溶出は生じず、あらゆる状況において適正な評価ができる。
さらに本発明は、前述のようにしてえられる含フッ素エラストマーを含む組成物にも関する。このばあい、本発明の方法によりえられた金属成分含有量の低減化された含フッ素エラストマーとともに用いるほかの成分としては、えられる成形物の金属成分含有量、表面のパーティクル数、TOCが増加しないように、金属原子を含まないものであるのが好ましい。
ほかの成分としては、加硫剤、加硫促進剤、充填材などがあげられる。
加硫剤としては、ヨウ素または/および臭素を有するエラストマーの場合、たとえばジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロキシパーオキサイド、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどの有機過酸化物;ニトリル基を有するエラストマーの場合、たとえば、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−(3,4−ジアミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メルカプトフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどの2官能化合物などがあげられる。
また、加硫促進剤としては、ヨウ素または/および臭素を有するエラストマーの場合、たとえば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアリルトリメリテート、ジアリルフタレートなどの多価アリル化合物、含フッ素トリアリルイソシアヌレート、CH=CH(CFCH=CH(n=2〜6)で示されるビスオレフィンなどの含フッ素多官能オレフィン化合物などがあげられる。なかでも、加硫性、えられる加硫物の物性面という点から、トリアリルイソシアヌレート、含フッ素トリアリルイソシアヌレート、またはこれらの併用系を用いるのが好ましい。
また、充填材としては、たとえば、カーボンブラック(特に黒鉛化カーボンブラック)や酸化ケイ素、酸化チタンなどの無機フィラー、フッ素樹脂などの有機フィラーなどがあげられる。なかでも、クリーン性という点から、黒鉛化カーボンブラック、高純度合成石英シリカ、ポリテトラフルオロエチレンなどを用いるのが好ましい。
前記組成物は、各成分を常法によって混合することによりえられる。また、加硫については、常法により行なえばよい。
半導体関連製造装置などの非汚染性を強く求められる用途の場合、架橋剤などを添加せずに高エネルギー線架橋をするのが好ましい。架橋源としては、α線、β線、γ線、X線などの放射線、電子線、紫外線などが用いられる。
予備成形体に照射される高エネルギー線は、たとえば電子線の場合、照射線量は5〜500kGyが好ましく、さらに好ましくは10から300kGyである。5kGyより少ないと放射線の照射による機械的強度の改善が不充分となり、500kGyより多いとポリマーの崩壊が進行し、分子間結合が一部切断されて、成形体の機械的強度が低下する。また機械的強度の改善のためには線量率は500kGy/h以上が好ましく、さらに好ましくは1000kGy/h以上が良い。
つぎに、本発明による含フッ素エラストマーと前記成分を含む組成物は、常法により、半導体製造装置用の成形品、特に高度なクリーンさが要求される半導体製造装置用の部品、たとえばO−リング、角−リング、ガスケット、パッキン、オイルシール、ベアリングシール、リップシールなどのシール材、チューブ、ホース、各種ゴムロール、ダイアフラムなどに成形することができる。すなわち、本発明は、これら成形品にも関する。また、ライニング、コーティングとしても適用することができる。前記組成物は、金属成分含有量が低減化されており、かつTOCおよびパーティクル数も低減化されているため、えられる成形物は、各種半導体製造装置などに好適に用いることができる。
なお、本発明でいう半導体製造装置は、特に半導体を製造するための装置に限られるものではなく、広く、液晶パネルやプラズマパネルを製造するための装置など、高度なクリーン度が要求される半導体分野において用いられる製造装置全般を含むものである。
さらに、本発明は、前記組成物からなる成形品にも関する。
前記成形品は、半導体製造装置用シール材であるのが好ましい。
具体的には、次のような半導体製造装置が例示される。
(1)エッチング装置
ドライエッチング装置
プラズマエッチング装置
反応性イオンエッチング装置
反応性イオンビームエッチング装置
スパッタエッチング装置
イオンビームエッチング装置
ウェットエッチング装置
アッシング装置
(2)洗浄装置
乾式エッチング洗浄装置
UV/O洗浄装置
イオンビーム洗浄装置
レーザービーム洗浄装置
プラズマ洗浄装置
ガスエッチング洗浄装置
抽出洗浄装置
ソックスレー抽出洗浄装置
高温高圧抽出洗浄装置
マイクロウェーブ抽出洗浄装置
超臨界抽出洗浄装置
(3)露光装置
ステッパー
コータ・デベロッパー
(4)研磨装置
CMP装置
(5)成膜装置
CVD装置
スパッタリング装置
(6)拡散・イオン注入装置
酸化拡散装置
イオン注入装置
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらのみに制限される物ではない。
実施例1
(1)原材料選定工程
以下に、各成分として用いたものを以下に示す。また、これらの金属成分含有量を表1に示す。
含フッ素モノマーA:テトラフルオロエチレン(TFE)
含フッ素モノマーB:CFCFCFO(CF(CF)CFO)CF=CFで示されるパーフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)
含ヨウ素モノマー:ICHCFCFOCF=CF(IM)
ヨウ素化合物:1,4−ジヨードパーフルオロブタン(DI)
乳化剤:パーフルオロオクタン酸アンモニウム。乳化剤中の金属成分含有量は、Fe:8100ppb、Na:600ppb、K:200ppbであった。
重合開始剤:過硫酸アンモニウム(APS)
pH調整剤:炭酸アンモニウム
凝析剤:塩酸(MERCK社製の半導体グレードHCl、Suprapur)。HCl中の金属成分含有量は、Fe:4ppb、Na:4ppb、K:1ppbであった。
非水溶性溶剤:1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)。HCFC−141b中の金属成分含有量は、Fe:3ppb、Na:1ppb以下、K:2ppb以下であった。
純水:前述した方法によりえたもの。純水中の金属成分含有量は、Fe:2ppb、Na:0.7ppb、K:0.2ppb以下であった。
(2)乳化液製造工程1(予備乳化)
純水2540g、乳化剤(パーフルオロオクタン酸アンモニウム)114g、含フッ素モノマー(PAVE)2284g、含ヨウ素モノマー(IM)22.7g、pH調整剤(炭酸アンモニウム)12.7g、ヨウ素化合物(DI)3.5gを5リットルのPFA製ビーカーに入れ、乳化機(ヤマト科学(株)製のULTRA−DISPERSER MODEL LK−41)を用いて、60秒間混合し、体積平均粒径2μmに乳化させた予備乳化液をえた。
(3)乳化液製造工程2(強制乳化)
えられた予備乳化液を、直ちに、強制乳化機(マイクロフルーイディクス インターナショナル コーポレーション(Microfluidics International Corporation)社製のMicrofluidizer Models M−210E/H)を用い、乳化圧力1000kgf/cmGで乳化し、乳化液をえた。
ここで、乳化液の乳化粒径を日機装(株)製の粒度分析計UPA9340を用いて測定したところ、体積平均粒径は181nmであった。また、体積平均粒径と乳化液中に含まれるPAVEの量とから計算できる水1ml当たりの粒子数は1.55×1014個であった。乳化液のpHは8.9であった。
(4)乳化重合工程
内容量6000mlのステンレススチール製の耐圧反応槽にえられた乳化液4350gと亜硫酸アンモニウム(水和物)6.6gを入れ、内部空間をチッ素ガスで充分置換したのち、撹拌下、15℃にして真空引きし、含フッ素モノマー(TFE)のガスで4.7kgf/cmGまで加圧した。重合開始剤(APS)の0.88重量%水溶液5.4mlを圧入すると、直ちに重合反応が始まって圧力降下が起こった。3.0kgf/cmGまで圧力が降下したとき、3.0kgf/cmGの圧力を維持すべくTFEガスを59g追加仕込みした。追加仕込みを終えると圧力降下が起こり、2.0kgf/cmGまで圧力降下したところで2.0kgf/cmGの圧力を維持すべくTFEガスを95g追加仕込みした。この追加仕込みを終えると圧力降下が起こり、1.0kgf/cmGまで圧力降下したところで1.0kgf/cmGの圧力を維持すべくTFEガスをさらに98g追加仕込みした。この追加仕込みを終えた時点で放圧し、重合を停止させた。なお、重合中には3時間ごとにAPSの0.88重量%水溶液を5.4mlずつ圧入した。この結果として5049gの水性分散液をえた。
重合時間は17時間7分であった。また、えられた水性分散液の固形分濃度は23.2重量%で、pHは8.3であり、体積平均粒径は191nm、体積平均粒径、固形分濃度、重合終了時に残存するPAVEから計算された水1ml当たりの粒子数は1.34×1014個であった。水性分散液中の金属成分含有量を表1に示す。
(5)汚染物質除去工程
前記(4)と同様の方法で反応スケールを約10倍とした重合でえた水性分散液20kgを140kgの水で希釈した。セラミックフィルター(U.S.FILTER社製、フィルター長さ:836mm、フィルター孔径:200nm、マルチルーメン(レンコン型)内径:直径4mm×12穴、使用本数:10本)の両側に加圧可能なタンク(容量300リットル)を2基もつ装置において、一方のタンク内に希釈した水性分散液を仕込んだ。その後、希釈した水性分散液を仕込んだタンクをチッ素ガスで1.5kgf/cmGに加圧し、他方の空のタンクを1.3kgf/cmGに加圧し、その差圧にてフィルター内に希釈させた水性分散液を通過させて濾過を行なった。一方のタンク中の水性分散液がなくなった時点で両タンクの圧力設定を逆にし、逆方向に水性分散液を移動させた。水性分散液が特定の濃度(エラストマー含有量6.0重量%)にまで濃縮されたのちに、再度水を140kg添加した。この工程を21時間かけて5回繰り返した。計算された希釈倍率は612倍であった。最終的にえられた洗浄後の水性分散液は84.3リットルであり、エラストマー含有量は6.0重量%であった。また、アンモニアイオンメーターで測定したアンモニウムイオン濃度は77ppmであり、濾液の濃度から計算した乳化剤に基づくアンモニウムイオン濃度は67ppm、そのほかのアンモニウムイオン濃度は10ppmであった。
洗浄後の水性分散液中の金属成分含有量を表1に示す。
(6)凝析工程
(5)でえられた洗浄後の水性分散液19.3gを水0.7gで希釈し、PFA製ビーカーに入れた凝析剤(MERCK社製 Suprapur:半導体グレードHClの3.5%水溶液)12gに滴下し凝析を行なって、含水含フッ素エラストマーをえた。
(7)水分分離工程
えられた含水含フッ素エラストマーを非水溶性溶剤(ダイキン工業(株)製のHCFC−141b)14gに撹拌しながら浸した。その後、上層の水、およびHCFC−141bを除去した。このことを3回繰り返し含水含フッ素エラストマー中の水分および未反応PAVEを除去し、溶剤に膨潤したエラストマーをえた。使用した合計56gのHCFC−141bを46g回収した。その回収溶剤中には乳化剤が凝析剤によりカルボン酸に変化したものが0.028g、さらに重合工程での未反応PAVE(1.290g)のうち1.225gが含まれていた。
(8)乾燥工程
えられた溶剤を含むエラストマーを耐熱性HEPAフィルターを用いて庫内をクラス100の環境にしているオーブン中150℃で12時間乾燥を行なった。えられたポリマーの金属成分含有量を表1に示す。
[評価]
まず、本発明において用いる金属成分含有量の分析法について説明する。
金属分を測定するには最終的には液体中で測定し、超純水、分散液などはマイクロピペットを用い、10μlを直接フレームレス原子吸光分光光度計(偏光ゼーマン原子吸光分光光度計 Z−8100、(株)日立製作所製)に導入し、測定する。測定の検出限界を表1に示す。
フッ素ポリマー中の金属分は、1ppm以上含むばあいには、測定する固体をまず白金製の蒸発皿(白金純度99.9%)に入れ、電気炉によりポリマーを500℃にて30分間灰化した後に残存する微量金属を高純度塩酸(35%)に溶解して、フレームレス原子吸光分光光度計で吸光度を測定した。
含有金属量が1ppm以下の超微量のばあいには、WO94/28394記載の測定方法を用いて測定した。具体的には、定量すべき金属を含む所定量のサンプルをキュベット内で約1000℃の灰化温度で約240秒間の灰化時間を含む灰化条件で灰化した後、そのままフレームレス原子吸光分光光度計で吸光度を測定した。
なお上記の(4)でえられた水性分散液23.5gを水67.5gで希釈し、エラストマー含有量を6.0重量%にした。この希釈水性分散液を用いること以外は上記の(6)〜(8)と同様に凝析、脱水、乾燥し、エラストマーをえた。えられたエラストマーの抽出アンモニウムイオン量は751ppbであった。
また、凝析剤として、3.5%試薬特級グレードHCl水溶液12gを用いること以外は上記の(6)〜(8)と同様の凝析、脱水、乾燥し、エラストマーをえた。えられたエラストマーの金属含有量は、Fe860ppb、Na1070ppb、K150ppbであった。
実施例2(PFAライニング容器などを用いることの効果)
重合槽内部の接液部(槽内、撹拌翼、温度計さや管)に厚さ200μmのPFAライニングを施した着火源をもたない3リットルの反応装置の中へ水1.5リットル、パーフルオロノナン酸アンモニウム(C17COONH)15gを仕込んだ。つぎに重合槽内部から酸素を除去するため撹拌しながらTFE加圧、排出を繰り返し行なった。槽内を50℃に温調後、パーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)、TFEを圧入し、圧力8kgf/cmG、混合ガス組成比TFE/PMVE=1(mol%)に調整した。過硫酸アンモニウム(APS)30mgを5mlの純水に溶解しNで圧入し、重合開始し、槽内圧力が7kgf/cmGになると1,4−ジヨードパーフルオロブタンを圧入し、TFE/PMVE=62/38(mol%)の比率にてそれぞれのガスを追加し、元の圧力まで昇圧した。その後、圧力が7kgf/cmGになる毎に同様の昇圧を繰り返した。さらにAPSを3時間毎に10mgを5mlの純水に溶解しNで圧入することを繰り返し15時間後に未反応ガスを排出し、重合を終了した。えられた水性分散液のエラストマー含有率は27.1%、pH=2.5であった。えられた水性分散液中の金属含有量は、Fe:70ppb、Na:4ppb、K:2ppb以下であった。えられたポリマーの金属成分含有量を表1に示す。
なお、ステンレススチール製の重合槽を用いたほかは上記と同様の方法にて重合を行なった。えられた水性分散液のエラストマー含有率は26.8%で、pHは2.7であった。この水性分散液中の金属含有量は、Fe:250ppb、Na:10ppb、K:6ppbであった。
実施例3(水性分散液の洗浄方法の他の態様)
実施例1の(4)でえられた水性分散液60gをゲルセロファン半透膜に仕込み、純水6リットルにその半透膜を24時間浸したのち、新しい水に入れ替えた。この操作を10回繰り返した。アンモニアイオンメーターで測定した水性分散液中のアンモニウムイオンは、40ppbであった。
えられた水性分散液を実施例1の(6)〜(8)と同様に処理し乾燥エラストマー13gをえた。そのエラストマーのアンモニウムイオン抽出量は80ppbであった。
Figure 0005578208
実施例4
(1)乳化重合工程
内容量6000mlのステンレススチール製の耐圧反応槽にえられた超純水2リットル、乳化剤(C15COONH)20g、pH調節剤(炭酸アンモニウム)18gを入れ、内部空間を窒素ガスで充分置換したのち、600rpmで撹拌下、50℃に昇温し、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(メチルビニルエーテル)の混合物(TFE/PMVE=20/80、モル比)を内圧が12.0kgf/cmGまで圧入した。重合開始剤として過硫酸アンモニウム(APS)の186mg/ml水溶液2mlを窒素圧で圧入すると、直ちに重合反応が始まって圧力降下が起こった。11.0kgf/cmGまで圧力が降下したとき、ジヨウ素化合物であるI(CFIを4.0g圧入し、ついでTFEを自圧にて19.0g、PMVEを23.0gプランジャーポンプにて圧入し、昇圧昇温を繰り返した。TFEおよびPMVEの合計仕込量が430g、511g、596gおよび697gに達した時点でヨウ素化合物であるICHCFCFOCF=CFを各1.5g圧入した。なお、重合中には、反応開始後、12時間毎に35mg/mlのAPS水溶液2mlを窒素ガスで圧入した。
重合反応開始から34時間後、TFEとPMVEの合計仕込み量が860gになった時点でオートクレーブを冷却し、未反応モノマーを放出して固形分濃度30.0重量%の水性分散液を得た。
(2)凝析工程
(1)でえられた水性分散液4.0gを超純水15.7gで希釈し、PFA製ビーカーに入れた凝析剤(MERCK社製 Suprapur:半導体グレードHClの3.5%水溶液)12gに滴下し凝析を行なって、含水含フッ素エラストマーをえた。
(3)乾燥工程
えられた含水含フッ素エラストマーを、フッ素樹脂(PFA)製フィルム上におき、耐熱性HEPAフィルターを用いて庫内をクラス100の環境にしているオーブン中150℃で12時間乾燥を行なった。えられたエラストマーのムーニー粘度(ML1+10(100℃))は61であった。19F−NMR分析の結果、このエラストマーのモノマー単位比は、TFE/PMVE=60.3/39.7であり、ヨウ素含量は0.31重量%であった。
得られたエラストマーの金属含有量を実施例1と同様にして調べた結果、Fe=80ppb、Cr=10ppb、Ni=10ppb、Cu=100ppb、Na=560ppb、K=200ppb、Ca=70ppb、Mg=80ppb、Zn=40ppbおよびAl=140ppbであり、合計1290ppbであった。
実施例5
実施例4で得られたクリーン化されたフッ素系エラストマーを用い、表2に示す組成で4種類の架橋性エラストマー組成物を調製した。ここで用いる充填剤はいずれも金属含有量を低減させたものである。このエラストマー組成物を160℃10分間プレス架橋(一次架橋)し、ついで180℃4時間オーブン架橋(二次架橋)してO−リング(AS−568A−214)を作製した。
ついで、このO−リングに次の洗浄方法を順次施した。
(HSO/H混合液での洗浄)
O−リング(AS−568A−214)をHSO/H(1/1)混合液を用いて100℃にて15分間洗浄したのち、50%HF水溶液を用いて25℃にて15分間洗浄した。その後、超純水を用いて100℃にて2時間洗浄し、さらに20ml/分高純度窒素ガス気流下(容積40×40×40cm)180℃で24時間加熱して水分を除去した。このO−リングの常態(25℃)物性および圧縮永久歪みをJIS K6301にしたがって測定した。結果を表2に示す。得られた最終製品の金属含有量を調べた。結果を表3に示す。
Figure 0005578208
Figure 0005578208
また、得られた最終製品O−リングについて、以下に示す方法にて金属抽出量を調べた。結果を表4および表5に示す。ポリマーと充填剤ともにクリーン化されることによって、成形品自身の金属量をはじめて低減化できる。
(1)予め充分洗浄したPFA製容器(フタ付き)に抽出用薬液を所定量入れる。
(2)使用する抽出用薬液(HSO/H(4/1)または50%HF)は、半導体用グレードを用いる。
(3)試料O−リングをそれぞれの薬液中に浸漬(HSO/H混合物では25℃14日間、50%HFでは25℃24時間)し、密封の後、所定の温度で保持する。その際試料を浸漬せず薬液のみで同様の保管をしたものを対照とする。
(4)任意の期間保管した後、薬液中の含有金属濃度をHSO/HについてはICP−MS(セイコー電子(株)製のSPQ9000)で、50%HFでは原子吸光測定装置((株)日立製作所製のZ−8000)で測定する。
(5)次式によりO−リングからの抽出金属を算出する。
Figure 0005578208
表4はHSO/H混合液による金属抽出量を、表5は50%HFによる金属抽出量を示す。
Figure 0005578208
Figure 0005578208
実施例6
(1)乳化重合工程
着火源をもたない内容積3Lのステンレススチール製オートクレーブに、純水1リットルおよび乳化剤としてCFCFCFOCF(CF)CFOCF(CF)COONHを10g、pH調節剤として炭酸アンモニウム9gを仕込み、系内を十分窒素ガスで置換し脱気した後、600rpmで撹拌しながら、50℃に昇温し、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)とテトラフルオロエチレン(TFE)の混合ガス(TFE/PMVE=25/75モル比)を内圧が8.0kgf/cmGになるように仕込んだ。ついで亜硫酸アンモニウムの34.3mg/mlの濃度の水溶液を10mlと過硫酸アンモニウム(APS)の135mg/mlの濃度の水溶液10mlを順次それぞれ別々に窒素圧で圧入して反応を開始した。
重合の進行により内圧が、7.0kgf/cmGまで降下した時点でCF=CFOCFCF(CF)OCFCFCN(CNVE)3gを窒素圧にて圧入した。ついで圧力が8.0kgf/cmGになるように、TFEとPMVEを4.7g/5.3gの比でそれぞれ自圧にて圧入した。以後反応の進行に伴ない同様にTFE、PMVEを圧入し7〜8kgf/cmGのあいだで、昇圧、降圧を繰り返すとともに、重合の開始から2.5時間後と5時間後に亜硫酸アンモニウムの34.3mg/mlの濃度の水溶液10mlとAPSの13.5mg/mlの濃度の水溶液10mlを順次それぞれ別々に窒素圧で圧入した。
重合の開始から8時間後、TFEおよびPMVEの合計仕込み量が70gになった時点でオートクレーブを冷却し、未反応モノマーを放出して固形分濃度6.1重量%の水性分散体1130gを得た。
(2)凝析工程
(1)でえられた水性分散体のうち1000gを水3000gで希釈し、3.5重量%塩酸水溶液2400g中に、撹拌しながらゆっくり添加した。添加後5分間撹拌した後、凝析物をろ別した。
(3)水分分離工程
得られた含水含フッ素エラストマーをさらに1kgのHCFC−141b中にあけ、5分間撹拌し、再びろ別した。この後このHCFC−141bによる洗浄、ろ別の操作をさらに4回繰り返した。
(4)乾燥工程
60℃で72時間真空乾燥させ、58gのエラストマーを得た。
19FNMR分析の結果、このエラストマーのモノマー単位組成は、TFE/PMVE/CNVE=57.3/41.5/1.2モル%であった。
このエラストマーの金属成分含有量を実施例1と同様に調べた結果、Fe=180ppb、Cr=30ppb、Ni=1100ppb、Cu=260ppb、Na=1760ppb、K=340ppb、Ca=350ppb、Mg=160ppb、Zn=240ppbおよびAl=30ppbであり、合計4450ppbであった。

Claims (8)

  1. 以下の方法(1)及び(2)を行い、かつ、以下の方法(3)〜(5)のいずれか1つの方法によって行われる、または、少なくとも2つの方法を組み合わせて行われることを特徴とする含フッ素エラストマーの製造方法。
    (1)全ての原材料に金属原子を含まない化合物を用い、
    (2)原材料として、「実質的に金属成分を含まない原材料」を用い、
    (3)含フッ素エラストマーの乳化分散液を凝析してえられる含水含フッ素エラストマーに、該含水含フッ素エラストマーに親和性を有し金属成分を含まない非水溶性溶剤を添加して水分を分離させる、
    (4)含フッ素エラストマーの乳化分散液を凝析してえられる含水含フッ素エラストマー、または該含水含フッ素エラストマーに親和性を有し金属成分を含まない非水溶性溶剤を添加して水分を分離してえられるエラストマー凝析物を、清浄なガスを用いて乾燥させる、
    該清浄なガスは、0.2μm以上のパーティクルが10000個以下のガスである、
    (5)含フッ素エラストマーの乳化分散液を凝析してえられる含水含フッ素エラストマー、または該含水含フッ素エラストマーに親和性を有し金属成分を含まない非水溶性溶剤を添加して水分を分離してえられるエラストマー凝析物と接触する部分にフッ素樹脂製フィルムまたはポリエチレン製フィルムをラミネートした容器またはフッ素樹脂製容器またはポリエチレン樹脂製容器を用いて含水含フッ素エラストマー又はエラストマー凝析物を乾燥させる。
  2. 前記含フッ素エラストマーは、テトラフルオロエチレン単位、ビニリデンフルオライド単位、ヘキサフルオロプロピレン単位および式(1):
    CF=CF−OR
    (式中、Rは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、または炭素数3〜12でかつ酸素原子を1〜3個含むパーフルオロアルキル(ポリ)エーテル基)で表されるパーフルオロビニルエーテル単位からなる群より選択される少なくとも1種の単位を含む請求項1記載の含フッ素エラストマーの製造方法。
  3. 前記含フッ素エラストマーは、テトラフルオロエチレン40〜90モル%、式(1):
    CF=CF−OR
    (式中、Rは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、または炭素数3〜12でかつ酸素原子を1〜3個含むパーフルオロアルキル(ポリ)エーテル基)で表されるパーフルオロビニルエーテル10〜60モル%、および硬化部位を与える単量体0〜5モル%からなる請求項1または2記載の含フッ素エラストマーの製造方法。
  4. 前記含フッ素エラストマーは、ビニリデンフルオライド30〜85モル%、ヘキサフルオロプロピレン15〜40モル%およびテトラフルオロエチレン0〜30モル%からなる請求項1または2記載の含フッ素エラストマーの製造方法。
  5. 前記含フッ素エラストマーは、ビニリデンフルオライド10〜90モル%、式(1):
    CF=CF−OR
    (式中、Rは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、または炭素数3〜12でかつ酸素原子を1〜3個含むパーフルオロアルキル(ポリ)エーテル基)で表されるパーフルオロビニルエーテル10〜40モル%およびテトラフルオロエチレン0〜80モル%からなる請求項1または2記載の含フッ素エラストマーの製造方法。
  6. 前記含フッ素エラストマーは、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントと非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントを有する含フッ素多元セグメント化ポリマーであって、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントが、テトラフルオロエチレン53〜70モル%、式(1):
    CF=CF−OR
    (式中、Rは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、または炭素数3〜12でかつ酸素原子を1〜3個含むパーフルオロアルキル(ポリ)エーテル基)で表されるパーフルオロビニルエーテル30〜45モル%、および硬化部位を与える単量体0〜2モル%からなり、非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントが、テトラフルオロエチレン85〜100モル%、式(2):
    CF=CF−R
    (式中、R はCFまたはOR (R は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))0〜15モル%からなる請求項1または2記載の含フッ素エラストマーの製造方法。
  7. 前記含フッ素エラストマーは、末端および/または側鎖にヨウ素および/または臭素を有するポリマー鎖を含む請求項1〜6のいずれかに記載の含フッ素エラストマーの製造方法。
  8. 前記含フッ素エラストマーは、ニトリル基を含む請求項1〜7のいずれかに記載の含フッ素エラストマーの製造方法。
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