JP5533898B2 - ポリエステル系樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

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Description

本発明はポリエステル系樹脂組成物及びそれを用いた成形品に関するものであり、更に詳しくは溶融成形時に副生する環状3量体の生成量が少なく、成形時に金型の汚れ発生等が少ないポリエステル系樹脂組成物及びその成形品に関するものである。
従来より、ポリエステル系樹脂、例えばポリエチレンテレフタレートは機械的強度、透明性、電気特性、熱的性質等の種々の物性に優れているため、フィルム、シート、ボトル等の各種用途に使用されており、特に炭酸飲料、果汁飲料、各種飲料等の飲食料品の容器として用途が拡大してきている。
これらポリエステル系樹脂はテレフタル酸成分とエチレングリコール成分とを主たる成分とし、これらをエステル化反応またはエステル交換反応した後、溶融重縮合及び必要に応じて固相重縮合することにより製造されており、その際重縮合触媒としてアンチモン化合物が広く使用されている。
しかしながら、アンチモン化合物は、ポリエステル系樹脂中に金属アンチモンとして析出し、フィルム等に成形した際の異物となる場合がある。また飲食料品容器として用いられた場合、樹脂中に残存するアンチモンが飲料品中に溶出する懸念などから、製造時アンチモン化合物を全く使用せず他の金属化合物を触媒として使用するか、或いは使用しても極低量とすることが望まれている。
重縮合触媒として、アンチモン化合物の代わりにゲルマニウム化合物を使用することができるが、ゲルマニウム化合物は産出量が僅かであるため高価であり、ポリエステル製造においてコスト的に不利である。これにかわるものとして安価で安全なチタン化合物を使用する方法が種々提案されている。重縮合触媒としてのチタン化合物はアンチモン化合物やゲルマニウム化合物に比べ活性が高いので、使用量が少量で済み、またゲルマニウム化合物に比べて安価であることから、工業的な利用を検討する価値が高い触媒である。
一方、ポリエステル系樹脂は溶融成形によりフィルム、シート、ボトルなどの成形品にされるが、この溶融成形時に、樹脂中に含有されている環状3量体や溶融成形時に生成する環状3量体等の副生成物が、例えばフィルム成形時にはキャスティングロール汚染等を引き起こし、問題となっている。
このような溶融成形時の環状3量体等を低減する方法として、従来から固相重縮合によりあらかじめ環状3量体等を低減させる方法(特許文献1、特許文献2)があるが、溶融成形時に生成する環状3量体等の副生物を抑制することはできず不十分であった。
溶融成形時に生成する環状3量体等の副生物を抑制する方法としては、固相重縮合後、熱水処理により樹脂中の重縮合触媒を失活させる方法(特許文献3等)があるが、その効果は重縮合触媒の種類によって異なり、本発明者らの検討結果では、重縮合触媒としてゲルマニウム化合物を使用した場合には効果があるものの、重縮合触媒としてアンチモン化合物やチタン化合物などを使用した場合にはほとんど効果の無いことが判明した。
更にポリエステル樹脂にリン化合物を含有する異なったポリエステル樹脂を配合して重縮合触媒を失活させる方法(特許文献4、特許文献5)も提案されているが、リン化合物の配合が開示されているのみであったり、あるいはリン化合物を含有するポリエステル樹脂が開示されていてもリン化合物を含有させるために押出機でリン化合物を配合しており、この方法ではリン化合物を含有するポリエステル樹脂の製造が困難であった。またこれらの例ではアンチモン化合物を重縮合触媒として使用した例が開示されているに過ぎず、その効果は不十分であり、またアンチモンの析出による異物も生成するなど、問題があった。
また、リン化合物を含有するポリエステル樹脂を配合することによって、得られるポリエステル樹脂組成物の熱安定性を改善する方法(特許文献6)も開示されているが、当該手法では溶融重合で得られたポリエステル樹脂の熱安定性の改善について述べられているに過ぎず、オリゴマーの副生を抑制する効果について何等言及されていない。
そのほかにもリン化合物をリン原子として少なくとも250ppm含有するポリエステル樹脂を配合することによって、得られるポリエステル樹脂組成物のオリゴマー発生量を抑制する手法(特許文献7)が開示されているが、当該手法ではリン化合物をリン原子として少なくとも250ppm含有するポリエステル樹脂の重合触媒として150ppm以上のアンチモン化合物を使用することになっており、この手法ではアンチモン化合物に起因する異物による不具合の発生を抑えることが出来ず問題である。
また、さらにリン化合物を共重合させたポリエステル樹脂を用いてチタン化合物あるいはアルミニウム化合物を重縮合触媒として用いたポリエステル樹脂中の重縮合触媒を失活させて成形時に副生する環状エステルオリゴマーの副生量を抑える手法(特許文献8,9)が提案されているが、この方法ではフィルム成形に好ましい体積固有抵抗値を持つポリエステル樹脂についてはなんら言及されておらず、フィルム成形においては不適なものであった。
特開昭48−101462号公報 特開昭51−48505号公報 特開平3−47830号公報 特開平10−316765号公報 特開平10−251393号公報 特開平6−170911号公報 特開2004−339423号公報 特開2005−206747号公報 特開2005−213291号公報
本発明は上記の問題点に対してなされたものであり、溶融成形時に生成する環状3量体等の副生物を抑制し、成形時に汚れ発生等が少ないポリエステル系樹脂組成物及びその成形品を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題を解決するため、触媒の種類とその失活挙動について種々の検討を重ねた結果、特に重縮合触媒としてチタン化合物を用いて得られたポリエステル系樹脂にリン原子を含有する主に重縮合触媒としてゲルマニウム化合物を用いて得られたポリエステル系樹脂を配合して溶融成形する場合、チタン原子に対するリン原子の割合が特定の範囲となるように配合することで副生する環状3量体を低減し得ることを見出し、本発明に達した。
本発明の要旨は、原料ジカルボン酸成分及びジオール成分のスラリー調製工程、エステ
ル化反応或いはエステル交換反応工程の任意の段階、又は、溶融重縮合工程の初期の段階
のいずれかにおいて、リン化合物及びゲルマニウム化合物触媒を添加することによって製
造され、且つ下記式(1)、(2)及び(3)を満たすリン原子及びゲルマニウム原子を
含むポリエステル系樹脂(A)と下記式(4)を満たすチタン原子を含むポリエステル系
樹脂(B)とを溶融混練して得たポリエステル系樹脂組成物(C)であって、該組成物(
C)は、下記式(6)を満たし、且つ下記(a)の条件を満たすことを特徴とするポリエ
ステル系樹脂組成物(C)、及び該組成物(C)を用いたフィルム、シート又はボトルに
存する。
P1≧10 (1)
0.1≦Ge1≦1.5 (2)
0.008≦Ge1/P1≦0.15 (3)
0≦P2/Ti1≦80 (4)
(但し、式(1)、(2)、(3)中、ポリエステル系樹脂(A)1トン当たりのリン原
子の含有量(モル)をP1、ゲルマニウム原子の含有量(モル)をGe1で表し、式(4
)中、ポリエステル系樹脂(B)1トン当たりのリン原子の含有量(モル)をP2、チタ
ン原子の含有量(モル)をTi1で表す。)
(P3/Ti2)≧5 (6)
(但し、式()中、該組成物(C)1トン当たりのリン原子の含有量(モル)をP3で表し、チタン原子の含有量(モル)をTi2で表す。)
(a)該ポリエステル系樹脂(A)と該ポリエステル系樹脂(B)とを窒素雰囲気下、285℃において20分間溶融混練した場合、溶融混練前のポリエステル系樹脂組成物1トン当たりの環状3量体の含有量をX(グラム)、溶融混練後の該組成物(C)1トン当たりの環状3量体の含有量をY(グラム)とすると、Y≦8000,且つY−X≦2500である。
本発明により、溶融成形時に環状3量体等の副生を抑制し、成形時に汚れ発生等が少ないポリエステル系樹脂組成物を得ることが出来、またアンチモン化合物等の析出が殆どなく、異物の少ない品質の良好なフィルム、シート、ボトル等の成形品も得ることができる。
製造例B−2で使用したポリエステル樹脂の製造装置の概略図である。
以下本発明を詳細に説明するが、以下に説明する構成要件の説明は本発明の実施態様の
代表例であり、これらの内容に限定されるものではない。
本発明の製造方法により得られるポリエステル系樹脂組成物(C)は、所定割合のリン原子とゲルマニウム原子を含むポリエステル系樹脂(A)と所定割合のリン原子とチタン原子を含むポリエステル系樹脂(B)とを溶融混練して得られるものである。
<ポリエステル樹脂(A)、(B)の原料>
本発明の製造方法に好適に用いられるポリエステル系樹脂(A)及びポリエステル系樹脂(B)は、テレフタル酸及びそのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分とを、エステル化反応、またはエステル交換反応を経た後、重縮合触媒を用いて、溶融重縮合、必要に応じて固相重縮合することにより製造されたものである。そして好ましくはテレフタル酸成分が全ジカルボン酸成分の80モル%以上、さらに好ましくは90モル%、特に好ましくは95モル%以上を占めるジカルボン酸成分と、好ましくはエチレングリコールが全ジオール成分の80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上を占めるジオール成分とから製造された重縮合体であるのが好ましい。尚、反応系内で副生したジエチレングリコールが共重合されていてもよい。
本発明の製造方法に用いられるポリエステル系樹脂(A)及び(B)において、テレフタル酸成分以外のジカルボン酸成分及びエステル形成性誘導体としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、ジブロモイソフタル酸、スルホイソフタル酸ナトリウム、フェニレンジオキシジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルケトンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、並びにテレフタル酸ジメチルエステル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル等の芳香族ジカルボン酸、及びこれら芳香族ジカルボン酸の炭素数1〜4程度のアルキルエステル、及びハロゲン化物等が挙げられる。
尚、前記芳香族ジカルボン酸及びそのエステル形成性誘導体以外のジカルボン酸成分としては、例えば、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環式ジカルボン酸、及び、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、並びに、これらの脂環式ジカルボン酸や脂肪族ジカルボン酸の炭素数1〜4程度のアルキルエステル、及びハロゲン化物等が挙げられる。
又、エチレングリコール以外のジオール成分としては、例えば、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等の脂肪族ジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロール、2,5−ノルボルナンジメチロール等の脂環式ジオール、及び、キシリレングリコール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン酸等の芳香族ジオール、並びに、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパンのエチレンオキサイド付加物又はプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
更に、例えば、グリコール酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸やアルコキシカルボン酸、及び、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、安息香酸、t−ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸等の単官能成分、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、没食子酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール等の3官能以上の多官能成分等の一種又は二種以上が、共重合成分として用いられてもよい。
<ポリエステル系樹脂(A)>
本発明の製造方法に用いられるポリエステル系樹脂(A)は、その製造の際、重縮合触媒として主としてゲルマニウム化合物を使用して製造された樹脂である。ここで主としてとは、基本的にゲルマニウム化合物のみを重縮合触媒として使用することを意味するが、必要に応じ他の金属化合物を重縮合触媒として少量併用することも出来る。例えば、他の金属化合物としてアンチモン化合物を併用する場合には、その使用量はアンチモン原子として得られる樹脂1トン当たり1.0モル以下、好ましくは0.5モル以下である。重縮合触媒としてゲルマニウム化合物を用いると安定剤として用いられるリン化合物のリンによる重合触媒の失活の影響を小さく抑えることが出来、好適な重合活性が得られる。
ゲルマニウム化合物として、具体的には、例えば二酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム、水酸化ゲルマニウム、フッ化ゲルマニウム、塩化ゲルマニウム、臭化ゲルマニウム、ヨウ化ゲルマニウム、二塩化酸化ゲルマニウム、硫化ゲルマニウム、四酢酸ゲルマニウム、テトラフェニルゲルマニウム、蓚酸ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラ−n−ブトキシド等のゲルマニウム化合物などであり、特に二酸化ゲルマニウムが好ましい。
ポリエステル系樹脂(A)におけるゲルマニウム化合物の含有量は、樹脂1トン当たり、ゲルマニウム原子として上限値は1.5モルであるが、1.2モルであるのが好ましく、1モルであるのが更に好ましく、0.7モルであるのが特に好ましい。上限値を超えると、乾燥時における着色の原因となる場合があり、またコスト高にもなり好ましくない。下限値は0.1モルであるが、0.15モルであるのが好ましく、0.2モルであるのが更に好ましく、0.25モルであるのが特に好ましい。下限値より低いと、十分な重縮合活性が得られない場合があり好ましくない。
重縮合触媒に併用する他の金属化合物としてアンチモン化合物を添加する場合、樹脂1トン当たりアンチモン原子として1.0モルを超えると得られる樹脂中にアンチモン金属起因の異物が発生するため好ましくない。また、これら以外の金属化合物を重縮合触媒としてゲルマニウム化合物と併用することも出来るが、リンによる触媒の失活の影響やその金属化合物が異物になる可能性があることから、併用することは好ましくない。
ポリエステル系樹脂(A)はリン原子を含有することが必須であり、通常はこれらのリン原子は樹脂製造時に安定剤として添加されるリン化合物に由来するものである。使用されるリン化合物としては、具体的には、例えば、正リン酸、ポリリン酸、及び、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ−n−ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリス(トリエチレングリコール)ホスフェート、エチルジエチルホスホノアセテート、メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、モノブチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、トリエチレングリコールアシッドホスフェート等の5価のリン化合物、亜リン酸、次亜リン酸、及びジエチルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルデシルホスファイト、トリフェニルホスファイト等の3価のリン化合物等が挙げられる。これらの中、3価のリン化合物は5価のリン化合物よりも一般に還元性が強く、重縮合触媒として添加した金属化合物が還元されて析出し、異物を発生する原因となる場合があるので、5価のリン化合物の方が好ましい。
ポリエステル系樹脂(A)の製造に用いるリン化合物としては、正リン酸、ポリリン酸、ジエチルホスファイト、エチルアシッドホスフェート、トリエチルホスフェートが好ましく、正リン酸、ポリリン酸、エチルアシッドホスフェートが特に好ましい。
ポリエステル系樹脂(A)におけるリン化合物の含有量は、樹脂1トン当たりのリン原子の含有量(モル)をP1とすると下記式(1)で表される如く、樹脂1トン当たりリン原子として10モル以上であるが、15モル以上であるのが好ましく、20モル以上であることが更に好ましい。
P1≧10 (1)
リン化合物の含有量がこの下限値より少ない場合、ポリエステル系樹脂(A)とポリエステル系樹脂(B)とを溶融混練する時、ポリエステル系樹脂(B)に対するポリエステル系樹脂(A)の重量比[ポリエステル系樹脂(A)/ポリエステル系樹脂(B)]を高くしなければ生成する環状3量体等の副生を抑制するという効果が十分に得られない場合があり、好ましくない。リン化合物の含有量の上限は特に制限されないが、多量の存在は、重合速度を低下させる場合があるので100モル以下であるのが好ましい。
ポリエステル系樹脂(A)において、樹脂1トン当たりのゲルマニウム原子の含有量(モル)をGe1とすると、樹脂(A)におけるゲルマニウム原子のリン原子に対する割合(Ge1/P1)の下限値は0.001であるが、0.005であるのが好ましく、0.008であるのが更に好ましく、0.01であるのが特に好ましい。下限値より低いと、重合性が不十分な場合がある。上限値は0.15であるが、0.1であるのが好ましく、0.075であるのが更に好ましく、0.050であるのが特に好ましい。上限値を超えるとポリマーの着色が激しくなる傾向となり結果的に得られるポリエステル系樹脂組成物(C)の色調が悪くなるので好ましくない。
ポリエステル系樹脂(A)は、重縮合触媒、その他の添加物等に由来する異物が含まれると、本発明により得られるポリエステル系樹脂組成物(C)の物性が低下し、該組成物(C)から形成されるフィルムやボトル等の成形品の品質が悪くなるので、ポリエステル系樹脂(A)に含まれる0.1mm以上の大きさの異物の個数がポリエステル系樹脂(A)50gあたり1個以下であり、かつ、0.3mm以上の大きさの異物が含まれないことが好ましい。ここで、異物の大きさは、異物の最長部位の長さで表す。
<ポリエステル系樹脂(B)製造用の触媒など>
ポリエステル系樹脂(B)の製造において重縮合反応に使用する触媒としてはゲルマニウム化合物、アンチモン化合物、アルミニウム化合物、スズ化合物、チタン化合物など公知の重縮合触媒が使用できるが、本発明では少なくともチタン化合物を用いることを必須とし、アンチモン化合物など異物の要因となりうる触媒は出来るかぎり少量もしくは使用しないことが好ましい。チタン化合物としては従来公知のチタン化合物から適宜選択して使用することができ、チタンの酸化物、水酸化物、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、蓚酸塩、及びハロゲン化物等が挙げられる。
チタン化合物として具体的には、例えば、テトラ−n−プロピルチタネート、テトラ−i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネートテトラマー、テトラ−t−ブチルチタネート、テトラシクロヘキシルチタネート、テトラフェニルチタネート、テトラベンジルチタネート等のチタンアルコキシド、チタンアルコキシドの加水分解により得られるチタン酸化物、チタンアルコキシドと珪素アルコキシド若しくはジルコニウムアルコキシドとの混合物の加水分解により得られるチタン−珪素若しくはジルコニウム複合酸化物、酢酸チタン、蓚酸チタン、蓚酸チタンカリウム、蓚酸チタンナトリウム、チタン酸カリウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸−水酸化アルミニウム混合物、塩化チタン、塩化チタン−塩化アルミニウム混合物、臭化チタン、フッ化チタン、六フッ化チタン酸カリウム、六フッ化チタン酸コバルト、六フッ化チタン酸マンガン、六フッ化チタン酸アンモニウム、チタンアセチルアセトナート等が挙げられ、中でも、テトラ−n−プロピルチタネート、テトラ−i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート等のチタンアルコキシド、蓚酸チタン、蓚酸チタンカリウムが好ましく、テトラ−n−ブチルチタネートが特に好ましい。
ポリエステル系樹脂(B)におけるチタン原子の含有量は、ポリエステル系樹脂(B)1トン当たり、その下限値として0.002モルが好ましく、0.02モルがより好ましく、0.04モルがさらに好ましい。下限値より少量であると触媒としての活性が不十分な傾向となる。上限値は1モルであることが好ましく、0.5モルがより好ましく、0.3モルがさらに好ましい。上限値より多いと得られるポリエステル系樹脂(B)の黄味の着色が強い傾向になるため、結果として溶融混練後のポリエステル系樹脂組成物(C)において黄味が強い傾向となる。
また、ポリエステル系樹脂(B)はリン原子を含有することが好ましく、一般にリン原子は樹脂(B)の製造時に安定剤として添加されるリン化合物に由来するものであり、使用されるリン化合物としては、上記ポリエステル系樹脂(A)の製造に用いられるものと同様な化合物が挙げられる。即ち、ポリエステル系樹脂(B)の製造に用いるリン化合物としては、5価のリン化合物が好ましく、正リン酸、トリメチルホスフェート、エチルアシッドホスフェートがより好ましく、エチルアシッドホスフェートが特に好ましい。
これはこれらのリン化合物を使用することで重縮合時に添加される金属化合物とリン化合物からなる異物の発生を抑えることが出来るからである。
ポリエステル系樹脂(B)におけるリン原子の含有量としては、樹脂1トン当たりのリン原子の含有量をP2、チタン原子の含有量をTi1とすると、チタン原子に対する割合が、下記式(4)を満足することが必要である。
0≦P2/Ti1≦80 (4)
リン原子のチタン原子に対する割合(P2/Ti1)としては、好ましくは0.1〜40、より好ましくは0.2〜20、更に好ましくは1〜10である。
リン原子の含有量としては、樹脂1トン当たり、通常、4モル以下、好ましくは2モル以下、更に好ましくは1モル以下であり、0モル以上、好ましくは0.03モル以上、より好ましくは0.1モル以上、更に好ましくは0.15モル以上である。リン原子の含有量が0.03モルを超えて少なすぎると、製造時に安定剤としての効果が十分でなく、4モルを超えて多すぎると重縮合反応速度が低下して好ましくない。
また本発明のポリエステル系樹脂(B)は、その環状3量体の含有量が樹脂1トン当たり8000グラム以下であるのが好ましく、5000グラム以下であるのがより好ましく、3000グラム以下であるのが更に好ましい。環状3量体量の含有量が樹脂1トン当たり8000グラムを超えると、例えば得られるポリエステル系樹脂(B)を用いて得られる本発明のポリエステル系樹脂組成物(C)をフィルムに成形した際、キャスティングロール汚れを起こし易い傾向となる。
<ポリエステル系樹脂(A)及び(B)製造用の他の触媒など>
また本発明の製造方法に用いられるポリエステル系樹脂(A)及びポリエステル系樹脂(B)は、その製造時に、助触媒、エステル化触媒等として使用される、上記重縮合触媒以外の他の金属化合物に由来する周期表第1A族の金属元素、周期表第2A族の金属原子、マンガン、鉄、コバルトからなる群より選択された少なくとも1種の金属原子を含有してもよい。これらの化合物としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、鉄、コバルト等の、酸化物、水酸化物、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、蓚酸塩、及びハロゲン化物等が挙げられる。具体的には、例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムアルコキシド、酢酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化マンガン、水酸化マンガン、酢酸マンガン、酢酸第二鉄、蟻酸コバルト、酢酸コバルト、蓚酸コバルト、炭酸コバルト、臭化コバルト、コバルトアセチルアセトナート等が挙げられ、中でも、マグネシウム化合物が好ましく、酢酸マグネシウム及びその水和物が特に好ましい。
ポリエステル系樹脂(B)においては、その体積固有抵抗値を低く抑えるために二価の金属化合物を含有させておくことが好ましい。二価の金属化合物としては、所望の体積固有抵抗値を達するように上記の如き二価の金属化合物から適宜選択して使用される。
これらの金属化合物は、エステル化反応あるいはエステル交換反応の開始時から重縮合反応の終了時までの任意の時期に添加することができるが、エステル化反応あるいはエステル交換反応の開始時から重縮合反応の開始時までの間に添加するのが好ましく、特にエステル化反応の場合にはエステル化反応終了後重縮合反応開始までの間に添加するのが好ましい。好ましい金属化合物としては、カルシウム化合物およびマグネシウム化合物が挙げられ、中でも酢酸カルシウムおよび酢酸マグネシウムが好ましく、酢酸マグネシウムが特に好ましい。
樹脂(B)の体積固有抵抗値としては50×10Ωcm以下が好ましく、20×10Ωcm以下がより好ましい。ここで、体積固有抵抗値は、後述の測定法により算出する値である。
体積固有抵抗値が上記の値よりも高い場合は得られるポリエステル系樹脂組成物(C)を用いてのフィルム成形の際にダイから押し出されたシートと冷却ドラムとの密着性が悪くなり、結果的に冷却不足となるためフィルムの製膜速度を上げることが困難となる。
<ポリエステル系樹脂組成物(C)>
本発明のポリエステル系樹脂組成物(C)は、リン原子及びゲルマニウム原子を含むポリエステル系樹脂(A)とチタン原子を含むポリエステル系樹脂(B)とを溶融混練して得たポリエステル系樹脂組成物(C)であって、該組成物(C)は、下記式(6)を満たし、且つ下記(a)の条件を満たす組成物である。
(P3/Ti2)≧5 (6)
(但し、式(6)中、該組成物(C)1トン当たりのリン原子の含有量(モル)をP3で表し、チタン原子の含有量(モル)をTi2で表す。)
(a)該ポリエステル系樹脂(A)と該ポリエステル系樹脂(B)とを窒素雰囲気下、285℃において20分間溶融混練した場合、溶融混練前のポリエステル系樹脂組成物1トン当たりの環状3量体の含有量をX(グラム)、溶融混練後の該組成物(C)1トン当たりの環状3量体の含有量をY(グラム)とすると、Y≦8000,且つY−X≦2500である。
ポリエステル系樹脂組成物(C)において、上記式(6)で表される該組成物1トンあたりのリン原子の含有量(モル)とチタン原子の含有量(モル)との比(P3/Ti2)は5以上であることが必要であるが、10以上であるのが好ましく、20以上であるのが更に好ましい。5未満であると該組成物を成形のため溶融した時に副生する環状3量体等の生成量が多くなったり、またポリエステル系樹脂(C)の色調が悪くなる可能性があるため好ましくない。また、当該モル比は1000以下であるのが好ましく、500以下であるのがより好ましく、200以下であるのが更に好ましい。1000を超えるとポリエステル系樹脂組成物(C)の原料レジンを製造する際、重縮合速度が遅くなる場合があり好ましくない。
また、本発明のポリエステル系樹脂組成物(C)は、上記(a)の条件を満たすことが必要である。即ち、ポリエステル系樹脂(A)とポリエステル系樹脂(B)とを窒素雰囲気下285℃において20分間溶融混練した場合、溶融混練前のポリエステル系樹脂組成物1トン当たりの環状3量体の含有量をX(グラム)、溶融混練後の組成物(C)1トン当たりの環状3量体の含有量をY(グラム)とすると、Y≦8000、且つY−X≦2500である。Yの上限値は8000であるが、6000であるのが好ましく、4000であるのが更に好ましい。Yが8000を超えると、成形時に異物が発生しやすい傾向となり、好ましくない。
また、(Y−X)の上限値は2500であるが、2000であるのが好ましく、1000であるのが特に好ましい。(Y−X)が2500を超えると、高温で成形した際の環状3量体等のオリゴマーの副生が多くなり、異物が発生する場合があり好ましくない。
また本発明のポリエステル系樹脂組成物(C)を得る際のポリエステル系樹脂(A)とポリエステル系樹脂(B)との重量比[ポリエステル系樹脂(A)/ポリエステル系樹脂(B)]は、0.5以下であるのが好ましく、0.25以下であるのがより好ましく、0.1以下であるのが更に好ましい。この重量比が0.5より高いと組成物(C)中のポリエステル系樹脂(A)の量が多くなり、それに伴い重縮合触媒として使用する金属化合物、例えばゲルマニウム化合物の使用量が多くなり高価になったり、またアンチモン化合物を使用している場合、その含有量が多くなり結果的に該組成物からの成形品に異物が多くなる傾向になる。
また該重量比の下限は0を超えるが、0.01以上であるのが好ましく、0.02以上であるのがさらに好ましい。下限値が0、即ちポリエステル系樹脂(A)を使用しない場合は、生成する環状3量体等の副生物を抑制する効果が得られず好ましくない。
本発明のポリエステル系樹脂組成物(C)においては、前記ポリエステル系樹脂(A)及びポリエステル系樹脂(B)に、必要に応じ更に他の樹脂(第3成分)を用いることもできるが、ポリエステル系樹脂組成物(C)中に占めるポリエステル系樹脂(A)及び(B)の総量との重量比[((A)+(B))/(C)]は、0.9以上であるのが好ましく、0.95以上であるのが更に好ましく、0.99以上であるのが特に好ましい。該重量比が0.9未満の場合、ポリエステル系樹脂(A)及び(B)以外の第3の成分の影響により、生成する環状3量体等の副生物を抑制する効果が不十分となる場合があり好ましくない。
<ポリエステル系樹脂(A)及び(B)の製造>
本発明の製造方法に用いられるポリエステル系樹脂(A)及びポリエステル系樹脂(B)の製造は、それぞれ所定量のリン原子及びゲルマニウム原子(樹脂(A))、及びチタン原子(樹脂(B))を含有するようになすこと以外は、基本的には、ポリエステル系樹脂の慣用の製造方法を用いることができる。即ち、前記テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分とを、エステル化反応槽で、通常240〜280℃程度の温度、通常大気圧に対する相対圧力0〜4×10Pa程度の圧力下で、攪拌下に1〜10時間程度でエステル化反応させ、或いは、エステル交換触媒の存在下にエステル交換反応させた後、得られたエステル化反応生成物或いはエステル交換反応生成物としてのポリエステル低分子量体を重縮合槽に移送し、重縮合触媒及びリン化合物の存在下に、通常250〜290℃程度の温度、常圧から漸次減圧として最終的に通常絶対圧力1333〜13.3Pa程度の減圧下で、攪拌下に1〜20時間程度で溶融重縮合させる方法を用いることができ、これらは連続式、又は回分式いずれの方法であってもよい。
尚、その際、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分との原料スラリーの調製は、全ジカルボン酸成分に対する全ジオール成分のモル比を1.0〜2.5の範囲とするのが好ましい。また、エステル化反応生成物或いはエステル交換反応生成物としてのポリエステル低分子量体のエステル化率(原料ジカルボン酸成分の全カルボキシル基のうちジオール成分と反応してエステル化したものの割合)は、95%以上であるのが好ましい。
又、重縮合時における、重縮合触媒、リン化合物、必要に応じ用いられる周期表第1A族の金属元素、周期表第2A族の元素、マンガン、鉄、コバルトからなる群より選択された少なくとも1種の金属の化合物の添加は、原料のテレフタル酸とエチレングリコール、並びに必要に応じて用いられる他のジカルボン酸成分及びジオール成分等とのスラリー調製工程、エステル化反応、或いはエステル交換反応工程の任意の段階、又は、溶融重縮合工程の初期の段階のいずれであってもよい。
また本発明の効果を損なわない範囲で、他の公知のエステル化触媒、エステル交換触媒、重縮合触媒、核剤、無機充填剤、滑剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、安定剤、帯電防止剤、防曇剤及び顔料などの各種添加剤等を必要量使用していてもよい。
上記溶融重縮合により得られた樹脂は、通常、重縮合槽の底部に設けられた抜き出し口からストランド状に抜き出して、水冷しながら若しくは水冷後、カッターで切断されてペレット状、チップ状等の粒状体とされる。更に必要に応じて、この溶融重縮合後の粒状体は、通常、窒素、二酸化炭素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、又は水蒸気雰囲気下もしくは水蒸気含有不活性ガス雰囲気下で、通常60〜180℃程度の温度で加熱して樹脂粒状体表面を結晶化させた後、不活性ガス雰囲気下、又は/及び、絶対圧力1333〜13.3Pa程度の減圧下で、通常、樹脂の粘着温度直下〜80℃低い温度で、粒状体同士が膠着しないように流動等させながら、通常50時間程度以下の時間で加熱処理して固相重縮合させることができる。この固相重縮合により、更に高重合度化させ得ると共に、反応副生成物の環状3量体含有量やアセトアルデヒド含有量等を低減化することができる。
<ポリエステル系樹脂組成物(C)の製造>
本発明のポリエステル系樹脂組成物(C)は、前記ポリエステル系樹脂(A)及びポリエステル系樹脂(B)を上記の適切な重量比で溶融混練して調製することが出来、通常、ポリエステル系樹脂(A)及び(B)を均一に混合した樹脂配合物を押出機にて混練して押し出し、ペレット化して得られる。また、フィルム成形用などの押出機やボトル成形用の射出成形機などの原料ホッパーに上記ペレット状のポリエステル系樹脂(A)及び(B)を投入しても押出機や射出成形機のシリンダーの溶融ゾーンで該組成物(C)が得られ、溶融中に副生する環状3量体の生成量を抑制できる。
本発明のポリエステル系樹脂組成物(C)は、溶融押し出し成形、射出成形等の通常の方法を用いた各種成形型加工の原料、即ちフィルム用、ボトル用、シート用の原料として好適に使用することができ、フィルム用、シート用は押し出し成形工程における溶融時間がボトル用に比べ長く、副生する環状3量体の生成量を抑制する効果が好適に発揮されるため特に好ましい。またフィルム用、シート用では成形加工時に、生産性を高めるため体積固有抵抗値を低くする必要がある。そのためにポリエステル系樹脂(B)の体積固有抵抗値は低いものを用いることが好ましい。また、一般にはポリエステル樹脂中のリン原子の含有量が多いほど、体積固有抵抗値は高くなる傾向があるが、本発明方法により生産されたポリエステル系樹脂組成物(C)を使用したフィルム、シートは該組成物のリン原子の含有量から通常予想される体積固有抵抗値よりも低く、生産性が良好である。
本発明方法で得られるポリエステル系樹脂(C)の体積固有抵抗値は60×10Ωcm以下が好ましく、30×10Ωcm以下がより好ましい。それは、体積固有抵抗値がこれより高すぎると、前述の通りフィルム成形の際にダイから押し出されたシートと冷却ドラムとの密着性が悪くなり、結果的に冷却不足となるためフィルムの製膜速度を上げることが困難となるためである。
本発明方法で得られるポリエステル樹脂組成物(C)から形成されるフィルムは、該フィルム表面上に高さ0.27μm以上の突起を100個/10cm以下、且つ、高さ0.54μm以上の突起を30個/10cm以下存することが好ましい。フィルム表面上の突起の測定は、後述の測定法による。
次に製造例及び実施例により、本発明を具体的に説明するが本発明はその要旨を越えない限りこれらによって限定されるものではない。
なお、本発明における各種測定方法は以下の通りである。
1.金属原子の含有量
ポリエステル樹脂試料2.5gを硫酸存在下に常法により灰化、完全分解後、蒸留水にて50mlに定容したものについて、プラズマ発光分光分析法により定量した。
2.固有粘度
凍結粉砕したポリエステル樹脂試料0.50gをフェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒に、濃度(a)を1.0g/dlとして、110℃で30分間溶解させた後、ウベローデ型毛細粘度管を用いて、30℃で、原液との相対粘度(ηrel)を測定し、この相対粘度(ηrel)−1から求めた比粘度(ηsp)と濃度(a)との比(ηsp/a)を求め、同じく濃度(a)を、0.5g/dl、0.2g/dl、0.1g/dlとしたときについてもそれぞれの比(ηsp/a)を求め、これらの値より、濃度(a)を0に外挿したときの比(ηsp/a)を固有粘度[η](dl/g)として求めた。
3.環状3量体の含有量
クロロホルム/ヘキサフルオロイソプロパノール(容量比2/1)の混合溶媒3mlに、ポリエステル樹脂試料4mgを溶解した後、更にクロロホルム40mlを加えて希釈し、得られた溶液についてGPC(東ソー社製「HLC−8120GPC」)を用いて定量を行った。
4.色調
ポリエステル樹脂試料を、内径36mm、深さ15mmの円柱状の粉体測色用セルにすりきりで充填し、測色色差計(日本電色工業社製「ZE−2000」)を用いて、日本工業規格、1970年版(JIS Z8730の参考1)に記載されるLab表色系におけるハンターの色差式の色座標bを、反射法、セルを90度ずつ回転させて4箇所測定した値の単純平均値として求めた。
5.体積固有抵抗値
ポリエステル樹脂試料15gを、内径20mm、長さ180mmの枝付き試験管に入れ、管内を十分に窒素置換した後、250℃のオイルバス中に浸漬し、管内を真空ポンプで1Torr以下として20分間真空乾燥し、次いで、オイルバス温度を285℃に昇温してポリエステル樹脂試料を溶融させた後、窒素復圧と減圧を繰り返して混在する気泡を取り除いた。この溶融体の中に、面積1cmのステンレス製電極2枚を5mmの間隔で並行に(相対しない裏面を絶縁体で被覆)挿入し、温度が安定した後に、抵抗計(ヒューレット・パッカード社製「MODEL HP4339B」)で直流電圧100Vを印加し、そのときの抵抗値を計算して体積固有抵抗(Ω・cm)とした。
6.ポリエステル樹脂(A)中の0.1mm以上の異物数の測定
ポリエステル樹脂試料50gを試料がこぼれない目開きの網かごに入れて試料の上から純水を流して良く洗浄した。洗浄した試料を60℃で、1時間で乾燥させた。
試料を蛍光灯のバックライトを備えた台の上に広げ、2倍の拡大鏡を用いて試料一粒ずつをよく観察した。異物が含まれる試料についてPEAK社製10倍のスケールルーペでそれぞれの異物の大きさを検定し、試料の中に含まれる異物の内、0.1〜0.2mm、0.2〜0.3mm、0.3mm以上の異物の個数を数え異物数とした。異物の大きさは、その最長部の長さで示した。結果を表1に示した。
7.二軸延伸フィルム表面の突起数(FE評価)
ポリエステル樹脂(C)試料10kgを、熱風乾燥機中、180℃、2時間で結晶化及び乾燥させて水分量を100ppm以下とした。40mm径の一軸押出機中に金属繊維焼結フィルター(95%カット濾過精度25μm)を内蔵し、80mm径の4条スパイラル環状ダイを備えたチューブラーフィルム成形機により、乾燥した樹脂試料を、樹脂温度285℃、押出速度8kg/時間で溶融押出し、60mm径の冷却リングで冷却してチューブラー成形することにより、厚み210μm、折り幅10cmのチューブラーフィルムを得た。引き続いて、二軸延伸機(T.M.Long社製)を用いて、未延伸フィルムを92℃で2分間予熱した後、20,000%/分の延伸速度で、縦方向4.0倍、横方向3.5倍の延伸倍率で同時二軸延伸し、延伸後、92℃で1分間の熱固定を行うことにより、二軸延伸フィルムを成形した。
得られた二軸延伸フィルムについて、以下に示す方法で、フィルム表面の突起数を観察し、以下に示す基準で評価し、結果を表3に示した。
二軸延伸フィルムをSUS製角形金枠に張設し、真空蒸着機内でアルミ蒸着した後、表面に無作為に2.0cm×2.5cmの枠をマーキングし、その面積内における粗大突起数を、ハロゲンランプの白色光にGフィルターをかけて光源とした二光束顕微鏡にて観察した。粗大突起は、干渉縞が閉じた等高線として観察され、突起高さが大きくなるに従いその等高線の本数が多くなる。本発明においては、突起高さが0.54μm、及び0.81μmの各等高線の本数により以下の区分で突起数をカウントし、10cmのフィルム面積当たりに換算した。
(1)等高線数が1本以上の高さ0.27μm以上の突起数。
(2)等高線数が2本以上の高さ0.54μm以上の突起数。
<二軸延伸フィルム表面の評価>
○:非常に良好なフィルム
高さ0.27μm以上の突起が50個/10cm以下で、且つ、高さ0.54μm以上の突起が10個/10cm以下。
△:使用可能なフィルム
高さ0.27μm以上の突起が100個/10cm以下で、且つ、高さ0.54μm以上の突起が30個/10cm以下。
×:使用不可能なフィルム
高さ0.27μm以上の突起が100個/10cm超過、又は、高さ0.54μm以上の突起が30個/10cm超過。
製造例A−1
<ポリエステル系樹脂(A)−1の製造>
テレフタル酸43kg(260モル)、及びエチレングリコール19kg(312モル)のスラリーを、予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約50kgが仕込まれ、温度250℃、相対圧力1.2×10Paに保持されたエステル化反応槽に4時間かけて順次供給し、供給終了後も更に1時間かけてエステル化反応を行った。このエステル化反応生成物の50kgを重縮合槽に移送した。
エステル化反応生成物が移送された前記重縮合槽に、引き続いて正リン酸及び二酸化ゲルマニウムをエチレングリコール溶液として順次5分間隔で添加した。それぞれ得られる樹脂1トン当たり、リン原子として40モル、ゲルマニウム原子として0.5モル含有する様に添加した。その後、反応系内を2時間30分かけて250℃から280℃まで昇温すると共に、1時間で常圧から400Pa(絶対圧力)に減圧して同圧を保持しつつ、得られる樹脂の固有粘度が0.64dl/gとなる時間溶融重縮合させ、重縮合槽の底部に設けられた抜き出し口からストランド状に抜き出して、水冷後、カッターでペレット状とすることにより、約40kgのポリエステル系樹脂(A)を製造した。得られた樹脂の物性を表1に示す。
製造例A−2
<ポリエステル系樹脂(A)−2の製造>
製造例A−1において正リン酸をポリリン酸に変更した以外は製造例A−1と同様にしてポリエステル系樹脂(A)−1と同様にポリエステル系樹脂(A)−2を製造した。得られた樹脂の物性を表1に示す。
製造例A−3
<ポリエステル系樹脂(A)−3の製造>
製造例A−1において正リン酸をエチルアシッドホスフェートに変更した以外は製造例A−1と同様にしてポリエステル系樹脂(A)−1と同様にポリエステル系樹脂(A)−3を製造した。得られた樹脂の物性を表1に示す。
製造例A−4
<ポリエステル系樹脂(A)−4の製造>
テレフタル酸ジメチルエステル50kg(260モル)、及びエチレングリコール32.3kg(520モル)を150℃のエステル交換反応槽に供給し、エステル交換触媒として酢酸マグネシウム4水塩をエチレングリコール溶液として得られる樹脂1トン当たり、マグネシウム原子として4.1モル含有するように添加した後、反応槽の温度を3時間かけて225℃まで昇温させた後、その温度で1時間保持してエステル交換反応を終了させた。このエステル交換反応生成物を重縮合槽に移送した。
エステル交換反応生成物が移送された前記重縮合槽に、引き続いて正リン酸及び二酸化ゲルマニウムをエチレングリコール溶液として順次5分間隔で添加した。それぞれ得られる樹脂1トン当たり、リン原子として35.5モル、ゲルマニウム原子として0.6モル含有する様に添加した。その後、反応系内を2時間30分かけて225℃から280℃まで昇温すると共に、85分で常圧から400Pa(絶対圧力)に減圧して同圧を保持しつつ、得られる樹脂の固有粘度が0.64dl/gとなる時間溶融重縮合させ、重縮合槽の底部に設けられた抜き出し口からストランド状に抜き出して、水冷後、カッターでペレット状とすることにより、約40kgのポリエステル系樹脂(A)−4を製造した。得られた樹脂の物性を表1に示す。
製造比較例1
<ポリエステル系樹脂(A)−5の製造>
テレフタル酸ジメチルエステル50kg(260モル)、及びエチレングリコール32.3kg(520モル)を150℃のエステル交換反応槽に供給し、エステル交換触媒として酢酸マンガン4水塩をエチレングリコール溶液として得られる樹脂1トン当たり、マンガン原子として2.1モル含有するように添加した後、反応槽の温度を3時間かけて225℃まで昇温させた。途中、エステル交換反応により発生したメタノールが留出開始した時点より20分間後に三酸化アンチモンをアンチモン原子として樹脂1トン当たり1.6モル含有するように添加した。
そのまま所定の時間かけて225℃まで昇温させ、昇温後はその温度で1時間保持してトリメチルホスフェート(TMA)を樹脂1トン当たりリン原子として13モル含有するように添加し、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応生成物を重縮合槽に移し次に、酢酸カリウムを樹脂1トン当たりカリウム原子として1.3モル含有するように添加後、反応系内を2時間30分かけて225℃から280℃まで昇温すると共に、85分で常圧から400Pa(絶対圧力)に減圧して同圧を保持しつつ、得られる樹脂の固有粘度が0.60dl/gとなる時間溶融重縮合させ、重縮合槽の底部に設けられた抜き出し口からストランド状に抜き出して、水冷後、カッターでペレット状とすることにより、約40kgのポリエステル系樹脂(A)−5を製造した。得られた樹脂の物性を表1に示す。
製造比較例2
<ポリエステル系樹脂(A)−6の製造>
製造比較例1において添加するトリメチルホスフェートの量を樹脂1トン当たりリン原子として40モルとした以外は製造比較例1と同様にし、固有粘度0.60dl/gとなるまで重縮合反応を行い、ポリエステル系樹脂(A)−6を製造した。得られた樹脂の物性を表1に示す。
これら製造比較例1および2から得られたポリエステル樹脂(A)中には0.1mm以上の異物が含まれており、その結果、本発明樹脂組成物(C)からのフィルムの生産上好ましくないものである。
製造例A−5
<ポリエステル系樹脂(A)−7の製造>
製造例A−1のポリエステル系樹脂(A)−1の製造方法において、正リン酸および二酸化ゲルマニウムの添加量をそれぞれ樹脂1トン当たりリン原子として12モル、ゲルマニウム原子として1.5モル含有する様に添加した以外は同様の方法で得られる樹脂の固有粘度が0.64dl/gとなる時間溶融重縮合させ、重縮合槽の底部に設けられた抜き出し口からストランド状に抜き出して、水冷後、カッターでペレット状とすることにより、約40kgのポリエステル系樹脂(A)を製造した。結果を表1に示す。この例で得られたポリエステル系樹脂(A)−7の色調はやや劣るものである。
製造比較例3
<ポリエステル系樹脂(A)−8の製造>
製造例A−1のポリエステル系樹脂(A)−1の製造方法において、正リン酸および二酸化ゲルマニウムの添加量をそれぞれ樹脂1トン当たりリン原子として40モル、ゲルマニウム原子として0.18モル含有する様に添加した以外は同様の方法で溶融重縮合を実施した。本反応系では重合性が悪く5時間検討を続けたが固有粘度が0.55dl/gに達せず目的の樹脂は得られなかった。結果を表1に示す。
製造比較例4
<ポリエステル系樹脂(A)−9の製造>
製造例A−1のポリエステル系樹脂(A)−1の製造方法において、二酸化ゲルマニウムの代わりにテトラ−n−ブチルチタネートを使用し、さらに酢酸マグネシウムを添加した以外は同様な方法でポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。それぞれの添加剤について、樹脂1トン当たり、リン原子として40モル、チタン原子として0.1モル、マグネシウム原子として0.4モル含有する様に添加した。本反応系は重合性が悪く、重縮合反応を5時間実施しても所定の固有粘度の重合体とならなかったため実験を停止した。
製造比較例5
<ポリエステル系樹脂(A)−10の製造>
製造例A−1のポリエステル系樹脂(A)−1の製造方法において、正リン酸の添加量を樹脂1トン当たりリン原子として2モル含有する様に添加した以外は同様の方法で溶融重縮合を実施した。結果を表1に示す。
製造例B−1
<ポリエステル系樹脂(B)−1の製造>
製造例A−1の上記ポリエステル系樹脂(A)−1の製造方法において、正リン酸の代わりにエチルアシッドホスフェート、二酸化ゲルマニウムの代わりにテトラ−n−ブチルチタネートを使用し、さらに酢酸マグネシウムを添加した以外は同様な方法でポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。それぞれの添加剤については、樹脂1トン当たり、リン原子として0.2モル、チタン原子として0.1モル、マグネシウム原子として0.4モル含有する様に添加した。
次にこのようにして得られたポリエステル樹脂ペレットを、約160℃に保持された攪拌結晶化機内に滞留時間が約5分となるように連続的に供給して結晶化させ、イナートオーブン(ESPEC社製「IPHH−201型」)中で、40リットル/分の窒素気流下160℃で4時間乾燥させた後、215℃で、固有粘度が0.85dl/gとなるまで加熱して固相重縮合させ、ポリエステル系樹脂(B)−1を得た。得られたポリエステル樹脂(B)−1の環状3量体の含有量を測定した結果、樹脂1トン当たり2800グラムであった。また体積固有抵抗値は18×10Ω・cmであった。
製造例B−2
<ポリエステル系樹脂(B)−2の製造>
図1に示す1個の攪拌槽からなるスラリー調製槽、直列に接続した2個の攪拌槽からなるエステル化反応槽、及び攪拌槽とこれに続く2個の横型プラグフロー形式の反応槽とからなる合計3個の溶融重縮合反応槽とから構成されている連続重縮合装置を用いて、樹脂試料を連続的に製造した。
スラリー調製槽1に、生成する樹脂1トン当たり、リン原子として0.48モル残存する量のエチルアシッドホスフェートのエチレングリコール溶液(濃度0.3重量%)と、テレフタル酸及びエチレングリコールを、テレフタル酸:エチレングリコール=865:485(重量比)となるように供給してスラリーを調製した。このスラリーをエステル化反応槽に連続的に供給した。エステル化反応槽の反応条件は、第1段目2は窒素雰囲気下で270℃、相対圧力10kPa(0.1kg/cmG)、平均滞留時間2.5時間であり、第2段目3は同じく窒素雰囲気下で265℃、相対圧力0kPa(0.0kg/cmG)、平均滞留時間1.0時間であった。
第2段エステル化工程において、第2段目のエステル化反応槽に設けた配管4を通じて、エチレングリコールを供給した。この場合、エステル化第2段目のエステル化率は95%であった。エステル化反応生成物は、導管7を経て溶融重縮合反応器に連続的に供給した。このとき導管7に設けた移送ポンプの吐出圧は600kPaであり、溶融重縮合反応機の入り口手前に設けた制御弁の手前の圧力は150kPaであった。導管7の途中で、エステル化反応生成物に、生成する樹脂1トン当たり、酢酸マグネシウム4水和物のエチレングリコール溶液(濃度0.6重量%)を、マグネシウム原子として0.82モル残存する量連続的に、さらに生成するポリエステル樹脂に対してチタン原子として0.11モル残存する量のテトラ−n−ブチルチタネートのエチレングリコール溶液(濃度0.2重量%)を導管5および6を経て連続的に添加した。
溶融重縮合反応器の反応条件は、第1段目が266℃、絶対圧力3.25kPa(25Torr)、平均滞留時間0.85時間であり、第2段目は270℃、絶対圧力0.31kPa(2.5Torr)、平均滞留時間0.90時間、第3段目8は272℃、絶対圧力0.26kPa(1.7Torr)、平均滞留時間0.66時間であった。溶融重縮合反応生成物はダイからストランド状に押出して冷却固化し、カッターで切断して1個の重さが平均粒重24mgのプレポリマーチップとした。このチップの固有粘度は0.54dl/gであった。
このプレポリマーチップを、窒素雰囲気で且つ約160℃に維持されている結晶化器に連続的に供給し、攪拌下に約60分間保持したのち、予熱器を経て、塔型の固相重縮合装置に連続的に供給し、窒素雰囲気下、210℃で15時間、固相重縮合反応させ、ポリエステル樹脂(B)−2を得た。得られたポリエステル樹脂(B)−2の環状三量体の含有量を測定した結果、樹脂1トン当たり4500gであった。また固有粘度は0.67dl/g、体積固有抵抗値は10×10Ωcmであった。
製造例B−3
<ポリエステル系樹脂(B)−3の製造>
テレフタル酸ジメチルエステル50kg(260モル)、及びエチレングリコール32.3kg(520モル)を150℃のエステル交換反応槽に供給し、エステル交換触媒として酢酸マグネシウム4水塩をエチレングリコール溶液として得られる樹脂1トン当たり、マグネシウム原子として4.1モル含有するように添加した後、反応槽の温度を3時間かけて225℃まで昇温させた後、その温度で1時間保持してエステル交換反応を終了させた。このエステル交換反応生成物を重縮合槽に移送した。
エステル交換反応生成物が移送された前記重縮合槽に引き続いてエチルアシッドホスフェート及びテトラ−n−ブチルチタネートをエチレングリコール溶液として順次5分間隔で添加した。それぞれ得られる樹脂1トン当たり、リン原子として0.4モル、チタン原子として0.4モル含有する様に添加した。その後、反応系内を2時間30分かけて225℃から280℃まで昇温すると共に、85分で常圧から400Pa(絶対圧力)に減圧して同圧を保持しつつ、得られる樹脂の固有粘度が0.64dl/gとなる時間溶融重縮合させ、重縮合槽の底部に設けられた抜き出し口からストランド状に抜き出して、水冷後、カッターでペレット状とすることにより、約40kgのポリエステル系樹脂を製造した。
次にこのようにして得られたポリエステル樹脂ペレットを、約160℃に保持された攪拌結晶化機内に滞留時間が約5分となるように連続的に供給して結晶化させ、イナートオーブン(ESPEC社製「IPHH−201型」)中で、40リットル/分の窒素気流下160℃で4時間乾燥させた後、215℃で、固有粘度が0.78dl/gとなるまで加熱して固相重縮合させ、ポリエステル系樹脂(B)−3を得た。得られたポリエステル樹脂(B)−3の環状3量体の含有量を測定した結果、樹脂1トン当たり5400gであった。また体積固有抵抗値は5.1×10Ωcmであった。得られた樹脂の物性を表2に示す。
製造例B−4
<ポリエステル系樹脂(B)−4の製造>
製造例B−1のポリエステル系樹脂(B)−1の製造において酢酸マグネシウム4水塩を得られる樹脂1トン当たりマグネシウム原子として0.1モル添加した以外は同様にしてポリエステル樹脂を製造した。
次にこのようにして得られたポリエステル樹脂ペレットを、約160℃に保持された攪拌結晶化機内に滞留時間が約5分となるように連続的に供給して結晶化させ、イナートオーブン(ESPEC社製「IPHH−201型」)中で、40リットル/分の窒素気流下160℃で4時間乾燥させた後、215℃で、固有粘度が0.80dl/gとなるまで加熱して固相重縮合させ、ポリエステル系樹脂(B)−4を得た。得られたポリエステル系樹脂(B)−4の環状3量体の含有量を測定した結果、樹脂1トン当たり3200gであった。また体積固有抵抗値は56×10Ωcmであった。得られた樹脂の物性を表2に示す。
製造例B−5
<ポリエステル系樹脂(B)−5の製造>
製造例B−1のポリエステル系樹脂(B)−1の製造方法において酢酸マグネシウム4水塩を添加せず、また正リン酸およびテトラ−n−ブチルチタネートをそれぞれ得られる樹脂1トン当たり、リン原子として0.2モル、チタン原子として0.12モル含有する様に添加した以外は製造例B−1と同様にしてポリエステル樹脂(B)−5を得た。得られたポリエステル樹脂(B)−5の環状3量体の含有量を測定した結果、樹脂1トン当たり2800gであった。また体積固有抵抗値は150×10Ωcmであった。得られた樹脂の物性を表2に示す。
実施例1
<ポリエステル系樹脂組成物(C)の製造>
製造例A−1及び製造例B−1で得られたポリエステル系樹脂(A)−1とポリエステル系樹脂(B)−1のペレットを、重量比[(A)/(B)]0.05で均一に混合し、ポリエステル系樹脂配合物を得た。得られた配合物の環状3量体の含有量(CT1)を測定した。
次にポリエステル系樹脂配合物を285℃、50rpmに設定したラボプラストミル(東洋精機社製「20C200型」)中で20分間溶融混練を行い、ポリエステル系樹脂組成物(C)を得た。得られた組成物(C)の環状3量体の含有量(CT2)を定量した。組成物(C)において、配合物の溶融混練前と後での環状3量体の含有量の増加量[(CT2)−(CT1)]は、樹脂1トン当たり300gであった。また二軸延伸フィルム評価を実施してフィルムに観察される突起(FE)の数を測定した。さらに体積固有抵抗値を測定した。それらの結果を表3に示す。
比較例1
ポリエステル系樹脂(A)−1を配合することなく、製造例B−1で得られたポリエステル系樹脂(B)−1のみを、実施例1と同様の条件下ラボプラストミルにより溶融混練を行い、得られた樹脂の環状3量体の含有量(CT2)の定量を行った。またフィルム評価も実施した。
その結果を表3に示す。
実施例2,3、比較例2
上記ポリエステル系樹脂(A)−1とポリエステル系樹脂(B)−1の重量比を表1に記載の様に変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステル系樹脂配合物を調製し、溶融混練してポリエステル系樹脂組成物(C)を得た。また、実施例1と同様にして環状3量体の含有量(CT1及びCT2)を定量し、フィルム評価、体積固有抵抗値の測定を実施した。その結果を表3に示す。
実施例4
実施例1においてポリエステル系樹脂(A)−1の代わりにポリエステル系樹脂(A)−2を用い、実施例1と同様に溶融混練してポリエステル系樹脂組成物(C)を得た。また、実施例1と同様にして環状3量体の含有量(CT1及びCT2)を定量し、フィルム評価、体積固有抵抗値の測定を実施した。その結果を表3に示す。
実施例5
実施例1においてポリエステル系樹脂(A)−1の代わりにポリエステル系樹脂(A)−3を用い、実施例1と同様に溶融混練してポリエステル系樹脂組成物(C)を得た。また、実施例1と同様にして環状3量体の含有量(CT1及びCT2)を定量し、フィルム評価、体積固有抵抗値の測定を実施した。その結果を表3に示す。
実施例6
実施例6においてポリエステル系樹脂(A)−1の代わりにポリエステル系樹脂(A)−4を用い、実施例1と同様に溶融混練してポリエステル系樹脂組成物(C)を得た。また、実施例1と同様にして環状3量体の含有量(CT1及びCT2)を定量し、フィルム評価、体積固有抵抗値の測定を実施した。その結果を表3に示す。
実施例7
実施例1においてポリエステル系樹脂(B)−1の代わりにポリエステル系樹脂(B)−2を用い、実施例1と同様に溶融混練してポリエステル系樹脂組成物(C)を得た。また、実施例1と同様にして環状3量体の含有量(CT1及びCT2)を定量し、フィルム評価、体積固有抵抗値の測定を実施した。その結果を表3に示す。
実施例8
実施例1においてポリエステル系樹脂(B)−1の代わりにポリエステル系樹脂(B)−3を用い、実施例1と同様に溶融混練してポリエステル系樹脂組成物(C)を得た。また、実施例1と同様にして環状3量体の含有量(CT1及びCT2)を定量し、フィルム評価、体積固有抵抗値の測定を実施した。その結果を表3に示す。
実施例9
実施例1においてポリエステル系樹脂(B)−1の代わりにポリエステル系樹脂(B)−4を用い、実施例1と同様に溶融混練してポリエステル系樹脂組成物(C)を得た。また、実施例1と同様にして環状3量体の含有量(CT1及びCT2)を定量し、フィルム評価、体積固有抵抗値の測定を実施した。その結果を表3に示す。
実施例10
実施例1においてポリエステル系樹脂(B)−1の代わりにポリエステル系樹脂(B)−5を用い、実施例1と同様に溶融混練してポリエステル系樹脂組成物(C)を得た。また、実施例1と同様にして環状3量体の含有量(CT1及びCT2)を定量し、フィルム評価、体積固有抵抗値の測定を実施した。その結果を表3に示す。
比較例3
実施例1においてポリエステル系樹脂(A)−1の代わりにポリエステル系樹脂(A)−10を用い、実施例1と同様に溶融混練してポリエステル系樹脂組成物(C)を得た。また、実施例1と同様にして環状3量体の含有量(CT1及びCT2)を定量し、フィルム評価、体積固有抵抗値の測定を実施した。その結果を表3に示す。この例では溶融混練後のCTの増加量が多く認められた。
比較例4
実施例1においてポリエステル系樹脂(A)−1として製造比較例A−1で得られたポリエステル樹脂(A)−5を使用し、ポリエステル系樹脂(B)−1との重量比[(A)/(B)]を0.25に変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂組成物(C)を得た。また、実施例1と同様にして環状3量体の含有量(CT1及びCT2)を定量し、フィルム評価、体積固有抵抗値の測定を実施した。その結果を表3に示す。
比較例5
実施例1においてポリエステル系樹脂(A)−1として製造比較例A−2で得られたポリエステル樹脂(A)−6を使用し、重量比[(A)/(B)]を0.05とした以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂組成物(C)を得た。また、実施例1と同様にして環状3量体の含有量(CT1及びCT2)を定量し、フィルム評価、体積固有抵抗値の測定を実施した。その結果を表3に示す。
Figure 0005533898
Figure 0005533898
Figure 0005533898
1 ;スラリー調製槽
2,3 ;エステル化反応槽
4 ;エチレングリコール供給管
5 ;マグネシウム化合物供給管
6 ;チタン化合物供給管
7 :反応物移送管
8 :フィルター
9、10、11 ;重縮合反応槽

Claims (9)

  1. 原料ジカルボン酸成分及びジオール成分のスラリー調製工程、エステル化反応或いはエステル交換反応工程の任意の段階、又は、溶融重縮合工程の初期の段階のいずれかにおいて、リン化合物及びゲルマニウム化合物触媒を添加することによって製造され、且つ下記式(1)、(2)及び(3)を満たすリン原子及びゲルマニウム原子を含むポリエステル系樹脂(A)と下記式(4)を満たすチタン原子を含むポリエステル系樹脂(B)とを溶融混練して得たポリエステル系樹脂組成物(C)であって、該組成物(C)は、下記式(6)を満たし、且つ下記(a)の条件を満たすことを特徴とするポリエステル系樹脂組成物(C)。
    P1≧10 (1)
    0.1≦Ge1≦1.5 (2)
    0.008≦Ge1/P1≦0.15 (3)
    0≦P2/Ti1≦80 (4)
    (但し、式(1)、(2)、(3)中、ポリエステル系樹脂(A)1トン当たりのリン原子の含有量(モル)をP1、ゲルマニウム原子の含有量(モル)をGe1で表し、式(4)中、ポリエステル系樹脂(B)1トン当たりのリン原子の含有量(モル)をP2、チタン原子の含有量(モル)をTi1で表す。)
    (P3/Ti2)≧5 (6)
    (但し、式(6)中、該組成物(C)1トン当たりのリン原子の含有量(モル)をP3で表し、チタン原子の含有量(モル)をTi2で表す。)
    (a)該ポリエステル系樹脂(A)と該ポリエステル系樹脂(B)とを窒素雰囲気下、285℃において20分間溶融混練した場合、溶融混練前のポリエステル系樹脂組成物1トン当たりの環状3量体の含有量をX(グラム)、溶融混練後の該組成物(C)1トン当たりの環状3量体の含有量をY(グラム)とすると、Y≦8000,且つY―X≦2500である。
  2. ポリエステル系樹脂(B)のチタン原子の含有量が、樹脂1トン当たり0.002モル以上、1モル以下であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル系樹脂組成物(C)。
  3. ポリエステル系樹脂(B)の環状3量体の含有量が、樹脂1トン当たり8000グラム以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリエステル系樹脂組成物(C)。
  4. ポリエステル系樹脂(B)の体積固有抵抗値が、50×10Ωcm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリエステル系樹脂組成物(C)。
  5. リン化合物が、5価のリン化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリエステル系樹脂組成物(C)。
  6. ポリエステル系樹脂(A)とポリエステル系樹脂(B)との重量比が、下記式(5)を満足することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリエステル系樹脂組成物(C)。
    0<ポリエステル系樹脂(A)/ポリエステル系樹脂(B)≦0.5 (5)
  7. ポリエステル系樹脂(A)に含まれる0.1mm以上の大きさの異物の個数が、ポリエステル系樹脂50gあたり1個以下であり、かつ、0.3mm以上の大きさの異物が含まれないことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリエステル樹脂組成物(C)。
  8. ポリエステル樹脂組成物(C)から形成されるフィルムが、該フィルム表面上に高さ0.27μm以上の突起を100個/10cm以下、且つ、高さ0.54μm以上の突起を30個/10cm以下存することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリエステル系樹脂組成物(C)。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリエステル系樹脂組成物(C)を使用したことを特徴とするフィルム、シート、又はボトル。
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