JP4951903B2 - フィルム用ポリエステル樹脂及びその製造方法 - Google Patents
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(2)環状三量体の含有量:5000ppm以下
(3)色座標b値:3.0以下
(4)体積固有抵抗値:20×107Ω・cm以下
(5)0.4 ≦ P/M ≦ 0.7
(6)0.5 ≦ M ≦ 1.2
(7)P/T ≦ 4.5
(2)環状三量体の含有量:5000ppm以下
(3)色座標b値:3.0以下
(4)体積固有抵抗値:20×107Ω・cm以下
(5)0.4 ≦ P/M ≦ 0.7
(6)0.5 ≦ M ≦ 1.2
(7)P/T ≦ 4.5
(6)0.5 ≦ M ≦ 1.2
(7)P/T ≦ 4.5
[式中、Pはポリエステル樹脂に対するリン原子の含有量(モル/t)、Mは二価の金属原子の含有量(モル/t)、Tはチタン原子の含有量(モル/t)を表す。]
P/Mが0.4未満では体積固有抵抗値は十分に下がるものの、固相重縮合での環状三量体の開環速度が十分でなく、また固有粘度の上昇速度も十分ではない。P/Mが0.7を超えると体積固有抵抗値が20×107Ω・cmを超える可能性があり、また固有粘度の上昇速度が大きすぎるため、環状三量体の含有量と固有粘度のバランスが悪くなり、目標とする環状三量体量にあわせると固有粘度が0.7dl/gを超えてしまう。
試料1.0gをビーカーに精秤しジメチルホルムアミド40mlを加えて撹拌し、180℃に加熱して完全に溶解させた。室温まで放冷した後、自動滴定装置(三菱化学社製、GT100)を用いて、0.1Nのメタノール性水酸化カリウム溶液で滴定を行った。その結果をもとに、以下の式(1)に従って酸末端量を求めた。更に、得られた酸末端量を用いて、以下の式(2)に従ってエステル化率を計算した。
A:中和に要した0.1Nのメタノール性水酸化カリウム溶液量(ml)
f:0.1Nメタノール性水酸化カリウム溶液の力価
W:試料の重量(g)
エステル化率(%)=(1000−酸末端量)/100 ・・・(2)
試料2.5gを、硫酸存在下に過酸化水素で常法により灰化、完全分解後、蒸留水にて50mlに定容したものについて、プラズマ発光分光分析装置(JOBIN YVON社製ICP−AES「JY46P型」)を用いて定量し、試料中のモル/tに換算した。尚、試料中に滑剤が含有されている場合には、予め試料を溶媒に溶解し、未溶解の滑剤を遠心分離した後、上澄み液の溶媒を蒸発、乾固させたものについて定量した。
試料15gを、内径20mm、長さ180mmの枝付き試験管に入れ、管内を十分に窒素置換した後、250℃のオイルバス中に浸漬し、管内を真空ポンプで1Torr以下として20分間真空乾燥し、次いで、オイルバス温度を285℃に昇温して試料を溶融させた後、窒素復圧と減圧を繰り返して混在する気泡を取り除いた。この溶融体の中に、面積1cm2のステンレス製電極2枚を5mmの間隔で並行に(相対しない裏面を絶縁体で被覆)挿入し、温度が安定した後に、抵抗計(ヒューレット・パッカード社製「MODEL HP4339B」)で直流電圧100Vを印加し、そのときの抵抗値を計算して体積固有抵抗値(Ω・cm)とした。
試料を、内径36mm、深さ15mmの円柱状の粉体測色用セルに充填し、測色色差計(日本電色工業社製「ND−300A」)を用いて、JIS Z8730の参考1に記載されるLab表色系におけるハンターの色差式の色座標b値を、反射法により測定セルを90度ずつ回転させて4箇所測定した値の単純平均値として求めた。
試料を粉砕した後、熱風乾燥機にて140℃で15分間乾燥させ、デシケーター内で室温まで冷却した試料から、0.1gを精秤して試験管に採取し、ベンジルアルコール3mlを加えて、乾燥窒素ガスを吹き込みながら195℃、3分間で溶解させ、次いで、クロロホルム5mlを徐々に加えて室温まで冷却した。この溶液にフェノールレッド指示薬を1〜2滴加え、乾燥窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に、0.1Nの水酸化ナトリウムのベンジルアルコール溶液で滴定し、黄色から赤色に変じた時点で終了とした。又、ブランクとして試料を使用せずに同様の操作を実施し、以下の式(3)によって末端カルボキシル基(酸価)を算出した。
A:滴定に要した0.1Nの水酸化ナトリウムのベンジルアルコール溶液の量(μl)
B:ブランクでの滴定に要した0.1Nの水酸化ナトリウムのベンジルアルコール溶液の量(μl)
W:試料の量(g)
f:0.1Nの水酸化ナトリウムのベンジルアルコール溶液の力価
凍結粉砕した試料0.50gを、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒に、濃度(c)を1.0g/dlとして、110℃で20分間で溶解させた後、ウベローデ型毛細粘度管を用いて、30℃で、原液との相対粘度(ηrel )を測定し、この「相対粘度(ηrel )−1」から求めた比粘度(ηsp)と濃度(c)との比(ηsp/c)を求め、同じく濃度(c)を0.5g/dl、0.2g/dl、0.1g/dlとしたときについてもそれぞれの比(ηsp/c)を求め、これらの値より、濃度(c)を0に外挿したときの比(ηsp/c)を固有粘度(dl/g)として求めた。
試料10gを、イナートオーブン(ESPEC社製「IPHH−201型」)中で、50NL/分の窒素ガス気流下160℃で2時間乾燥させた後、4.0mgを精秤し、クロロホルム/ヘキサフルオロイソプロパノール(容量比3/2)の混合溶媒2mlに溶解させた後、更にクロロホルム20mlを加えて希釈し、これにメタノール10mlを加えて析出させ、引き続いて濾過して得た濾液を蒸発乾固後、ジメチルホルムアミド25mlに溶解し、その溶液中の環状三量体(シクロトリエチレンテレフタレート)を、液体クロマトグラフィー(島津製作所製「LC−10A」)で定量した。
試料20gを枝管付きの試験管に入れ、5Torr以下の減圧下、160℃のオイルバスに浸漬させて5時間乾燥させた後、窒素ガスで復圧させ窒素ガスでシールしたままオイルバスから引き上げた。オイルバスの温度を290℃にセットして、乾燥させた試料を溶融させた。所定の時間、オイルバスに浸漬したのち試料を取り出し、急冷してアモルファスの状態とし、その試料をニッパーなどで適切な大きさに切りそろえた後、固有粘度および色座標b値の測定を、先に示した方法により実施した。1時間30分間溶融させた後の試料の固有粘度および色座標b値と元々の試料の固有粘度および色座標b値とを比較し、以下の通り判定した。
色座標b値の変化:溶融後の試料の色座標b値―元々の試料の色座標b値
固有粘度の低下率:30%以下、かつ、色座標b値の変化:12以下
判定:○(優れている)
固有粘度の低下率:40%以下、、かつ、色座標b値の変化:18未満のものの内、判定◎及び判定△のものを除く。
判定:△(使用可能)
固有粘度の低下率:32.5%を超え、40%以下、かつ、色座標b値の変化:15を超え18未満
判定:×(使用不可)
固有粘度の低下率:40%超える、あるいは、色座標b値の変化:18以上
上記の判定基準を表に示すと、下記表1の通りとなる。
試料10kgを、熱風乾燥機中、180℃、2時間で結晶化及び乾燥させて水分量を100ppm以下とした後、40mm径の一軸押出機中に金属繊維焼結フィルター(95%カット濾過精度25μm)を内蔵し、80mm径の4条スパイラル環状ダイを備えたチューブラーフィルム成形機により、樹脂温度285℃、押出速度8kg/時間で溶融押出し、60mm径の冷却リングで冷却してチューブラー成形することにより、厚み210μm、折り幅10±0.5cmのチューブラーフィルムを得た。そのチューブラーフィルムをT.M.Long社の二軸延伸機を用いて温度95℃でX軸方向に3.5倍、Y軸方向に4.0倍同時延伸した。そのフィルムを1枚とし金枠にタワミ無く張り付け、偏光顕微鏡(ニコン社製「OPTIPHOT」、接眼レンズ CFWX10、対物レンズはPLAN−1を使用)で、試料下部から偏光板を通過させた透過光を当ててフィルム中に観察される異物(フィッシュアイ)の数をカウントした。観察面積は8cm2とし、その面積の中でカウントされる異物の数により、以下の通り判定した。
◎(非常に良好) :40個以下
○(良好) :41個以上80個以下
△(使用可能) :81個以上160個以下
▲(使用可能だが光学用としては使用困難):161個以上240個以下
×(使用不可) :241個以上
図1に示す1個の攪拌槽からなるスラリー調製槽、直列に接続した2個の攪拌槽からなるエステル化反応槽、及び1個の攪拌槽とこれに続く2個の横型プラグフロー形式の反応槽とからなる合計3個の溶融重縮合反応槽及び固相重縮合反応装置とから構成されているポリエステル樹脂の連続重縮合装置を用いた。
製造条件及び評価結果を表2にまとめた。
添加する触媒等の成分量を表2の通りに変え、第2段エステル化反応槽へのエチレングリコールの添加量を160モル/tに変え、固相重縮合の条件を表2に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表2に示す。
この場合、第2段エステル化反応槽におけるエステル化率は96%であった。
添加する触媒等の成分量を表2の通りに変え、固相重縮合の条件を表2に示すように変更した以外は実施例2と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表2に示す。
添加する触媒等の成分量を表2の通りに変え、固相重縮合の条件を表2に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表2に示す。
添加する触媒等の成分量を表2の通りに変え、固相重縮合の条件を表2に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表2に示す。
添加する触媒等の成分量を表2の通りに変え、固相重縮合の条件を表2に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表2に示す。尚、実施例3〜6において、第2段エステル化反応槽におけるエステル化率はいずれも95〜96%の範囲であった。
添加する触媒等の成分量を表2の通りに変え、第2段エステル化反応槽へのエチレングリコールの添加量を145モル/tに変えて溶融重縮合反応を実施しプレポリマーを得た。得られたプレポリマーを回分式の固相重縮合装置に入れて固相重縮合反応を以下の条件で実施した。即ち、圧力1.3kPa(10Torr)、温度210℃で15時間の固相重縮合を行った。得られたポリエステル樹脂の物性を表2に示す。この場合、第2段エステル化反応槽におけるエステル化率は96%であった。
酢酸マグネシウム4水和物を添加せずに、他の成分量を表3に示すように変え、固相重縮合の条件を表3に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表3に示す。
この例で得られたポリエステル樹脂は体積固有抵抗値が非常に高く、また固有粘度が高く、さらに色調が悪いためフィルム成形には適さないものであった。
エチルアシッドホスフェートを添加せず、他の成分量を表3に示すように変え、固相重縮合の条件を表3に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表3に示す。
この例で得られたポリエステル樹脂は体積固有抵抗値が高く、また色調が悪く、さらに環状三量体の含有量も高いためフィルム成形には全く適さないものであった。
添加する触媒等の成分量を表3に示すように変更した以外は実施例1と同様にして溶融重縮合を実施した。この例で得られたプレポリマーの固有粘度は非常に低く、カッティングするのが困難であった。
次いで固相重縮合の条件を表3に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表3に示す。
この例で得られたポリエステル樹脂は環状三量体の含有量が多いためフィルム成形には適さないものであった。
添加する触媒等の成分量を表3に示すように変更した以外は実施例1と同様にして溶融重縮合反応を実施した。得られたプレポリマーの物性を表3に示す。
この例では溶融重縮合後のプレポリマーの固有粘度が極めて低くカッティングすることができなかったため、固相重縮合を実施しなかった。
添加する触媒等の成分量を表3に示すように変更し、固相重縮合の条件を表3に示すように変更した以外は実施例2と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表3に示す。
この例で得られたポリエステル樹脂は体積固有抵抗値が高く、フィルム成形が困難であり、また色調が悪いため、フィルム成形はできても外観に問題が生じるものであった。
実施例1において、Ti化合物の代わりに三酸化アンチモンのエチレングリコール溶液(濃度1.9重量%)を用い、添加する触媒等の成分量及び固相重縮合の条件を表3に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表3に示す。
この例で得られたポリエステル樹脂は固有粘度が高く、色調が悪く、環状三量体の含有量が高く、さらにこのポリエステル樹脂から得られたフィルム中に多数の異物が観察されたことから、フィルム用の原料としては不適であった。
表3に示すように重縮合触媒としてTi化合物、Sb化合物を併用した。即ち、テトラブチルチタネートのエチレングリコール溶液(濃度0.2重量%)と、三酸化アンチモンのエチレングリコール溶液(濃度1.9重量%)との混合溶液を、図1の導管6から供給した。以下、固相重縮合の条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表3に示す。
この例で得られたポリエステル樹脂は固相重縮合後の固有粘度が高く、また色調も悪く、異物も多いことからフィルムには適さないものであった。
添加する触媒等の成分量を表3に示すように変更し、第2段エステル化工程において、図1に示す第2段エステル化反応槽3に設けた上部配管4を通じて、エチレングリコールを得られるプレポリマーに対して31モル/tになる量供給した。以下、固相重縮合の条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表3に示す。
この例では得られた溶融重縮合後のプレポリマーの末端カルボキシル基量が38eq/tと高いために、結果的に得られるポリエステル樹脂に含有される環状三量体の量が多く、フィルム成形には適さないものであった。
添加する触媒等の成分量を表3に示すように変更し、第2段エステル化工程において、第2段エステル化反応槽3に設けた上部配管4を通じて、エチレングリコールを得られるプレポリマーに対して1450モル/tになる量供給した。以下、固相重縮合の条件を表3のように変更した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の物性を表3に示す。
この例では、第2段エステル化反応槽に大過剰のエチレングリコールが添加されており、溶融重縮合後に得られるプレポリマーの末端カルボキシル基量が9.4eq/tと低いものであった。結果的に得られるポリエステル樹脂の色調が悪く、フィルム成形には適さないものであった。
スラリー調製槽1に、生成するポリエステル樹脂に対してリン原子として0.81モル/tのエチルアシッドホスフェートのエチレングリコール溶液(濃度0.3重量%)と、テレフタル酸及びエチレングリコールを、テレフタル酸:エチレングリコール=865:485(重量比)となるように供給してスラリーを調製した。このスラリーをエステル化反応槽に連続的に供給した。エステル化反応槽の反応条件は、第1段エステル化反応槽2は窒素雰囲気下で270℃、相対圧力10kPa(0.1kg/cm2 G)、平均滞留時間2.5時間であり、第2段エステル化反応槽3は同じく窒素雰囲気下で265℃、相対圧力0kPa(0.0kg/cm2 G)、平均滞留時間1.0時間であった。
得られたポリエステル樹脂の物性を表3に示す。
尚、この例では固相重縮合後に得られたポリエステル樹脂の色調が悪いため、溶融熱安定性試験は実施しなかった。この例では得られるポリエステル樹脂の体積固有抵抗値は非常に低いものの、ポリエステル樹脂の色調が極めて悪く、また環状三量体の含有量が多すぎるため、さらには溶融熱安定性が悪いためフィルム成形には適さないものであった。
添加する触媒等の成分量を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を得た。
この例では溶融重縮合で得られるプレポリマーの固有粘度が低く、カッティングが困難であった。また固相重縮合後に得られるポリエステル樹脂の固有粘度が低くさらに含有される環状三量体の量も多いためフィルム成形には適さないものであった。この例は、マグネシウムの使用量が多いため、チタン触媒の活性を阻害した結果と考えられる。
添加する触媒等の成分量を表3に示すように変更したほかは、実施例1と同様にエステル化反応を実施した。エステル化反応生成物は、導管7を経て溶融重縮合反応槽に連続的に供給した。導管7の途中で、エステル化反応生成物に、生成するポリエステル樹脂に対してマグネシウム原子として2.92モル/tの酢酸マグネシウム4水和物のエチレングリコール溶液(濃度 0.6重量%)を図1に示す導管5から供給し、さらに生成するポリエステル樹脂に対してチタン原子として0.15モル/tのテトラブチルチタネートのエチレングリコール溶液(濃度0.2重量%)およびゲルマニウム原子として0.28モル/tの二酸化ゲルマニウムのエチレングリコール溶液(濃度0.5重量%)を導管6から混合して連続的に供給した。
この例では固相重縮合後に得られるポリエステル樹脂の固有粘度が高く、環状三量体の含有量も多く、色調が悪く、さらにポリエステル樹脂の溶融熱安定性が悪いためフィルム成形には適さないものであった。
1a、1b、1c:上部配管
2:第1段エステル化反応槽
3:第2段エステル化反応槽
4:上部配管
5、6:導管
7の1、7の2:移送配管
8:フィルター
9:第1段溶融重縮合反応槽
10:第2段溶融重縮合反応槽
11:第3段溶融重縮合反応槽
12:予備結晶化装置
13:固相重縮合装置
Claims (3)
- 芳香族ジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸成分と脂肪族ジオールを主成分とするジオール成分とから、チタン化合物を主たる重縮合触媒として使用し、かつ二価の金属化合物及びリン化合物を使用して、溶融重縮合及び固相重縮合を行って製造されるポリエステル樹脂であって、溶融重縮合後のプレポリマーの末端カルボキシル基量が10〜30eq/tであり、かつ固相重縮合後のポリエステル樹脂が以下の(1)〜(4)を満足し、更に得られるポリエステル樹脂に対するリン原子の含有量(モル/t)をP、二価の金属原子の含有量(モル/t)をM、チタン原子の含有量(モル/t)をTとしたとき、以下の(5)〜(7)を満足することを特徴とするフィルム用ポリエステル樹脂。
(1)固有粘度:0.70dl/g以下
(2)環状三量体の含有量:5000ppm以下
(3)色座標b値:3.0以下
(4)体積固有抵抗値:20×107Ω・cm以下
(5)0.4 ≦ P/M ≦ 0.7
(6)0.5 ≦ M ≦ 1.2
(7)P/T ≦ 4.5 - 二価の金属化合物がマグネシウム化合物であることを特徴とする請求項1に記載のフィルム用ポリエステル樹脂。
- 芳香族ジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸成分と脂肪族ジオールを主成分とするジオール成分とを、リン化合物の存在下、エステル化反応させてエステル化率が60%を超えた時点以降で、該エステル化反応生成物にチタン化合物及び二価の金属化合物を添加し、引続いて該混合物を250〜300℃に加熱して重縮合反応を行うことにより、固有粘度が0.40dl/g以上、末端カルボキシル基量が10〜30eq/tのプレポリマーとし、該プレポリマーを固相重縮合条件下に処理して以下の(1)〜(4)を満足し、更に得られるポリエステル樹脂に対するリン原子の含有量(モル/t)をP、二価の金属原子の含有量(モル/t)をM、チタン原子の含有量(モル/t)をTとしたとき、以下の(5)〜(7)を満足するポリエステル樹脂を取得することを特徴とするフィルム用ポリエステル樹脂の製造方法。
(1)固有粘度:0.70dl/g以下
(2)環状三量体の含有量:5000ppm以下
(3)色座標b値:3.0以下
(4)体積固有抵抗値:20×107Ω・cm以下
(5)0.4 ≦ P/M ≦ 0.7
(6)0.5 ≦ M ≦ 1.2
(7)P/T ≦ 4.5
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