JP6314452B2 - ポリエステル樹脂及び製造方法 - Google Patents
ポリエステル樹脂及び製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6314452B2 JP6314452B2 JP2013250284A JP2013250284A JP6314452B2 JP 6314452 B2 JP6314452 B2 JP 6314452B2 JP 2013250284 A JP2013250284 A JP 2013250284A JP 2013250284 A JP2013250284 A JP 2013250284A JP 6314452 B2 JP6314452 B2 JP 6314452B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- polyester resin
- mol
- amount
- ton
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Description
更に、最近では、ディスプレイ等の光学用途にポリエステルフィルムが用いられており、ポリエステルフィルムには無色透明で異物の少ないことが要求されている。
一方で、特許文献2には、異物が少なく透明性に優れたポリエステル樹脂として、チタン化合物、マグネシウム化合物及びリン化合物を所定量添加して製造された樹脂が知られている。しかしながら、得られた樹脂の黄着色が著しいこと、又は体積固有抵抗値が高くフィルム生産性に劣ることが難点であった。
周期表第4A族のチタン族元素から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物(1)、少なくとも1種の2価の金属化合物(2)及びリン化合物(3)を含有するポリエステル樹脂であって、化合物(1)を周期表第4A族のチタン族金属原子換算で2質量ppm以上10質量ppm以下、金属化合物(2)を金属原子換算で7質量ppm以上11質量ppm以下、リン化合物(3)を式1を満足する量並びに化合物(1)、金属化合物(2)及びリン化合物(3)をそれぞれ式2を満足する量含有し、固有粘度([η])が0.60〜0.80dl/g(但し、固有粘度は、フェノール/テトラクロロエタン(質量比1/1)の混合溶媒の溶液において30℃で測定したときの値である)であり、285℃での体積固有抵抗値が20×107Ω・cm以下であり、色座標b値が3.7以下であるポリエステル樹脂である。
P:リン原子の量(モル/トン)
M:2価の金属原子の量(モル/トン)
式2:0.7≦M(1−P/M)/A<2
P:リン原子の量(モル/トン)
M:2価の金属原子の量(モル/トン)
A:周期表第4A族のチタン族金属原子の量(モル/トン)
(但し、モル/トンは、ポリエステル樹脂1トン当たりの原子のモル数を表す。)又、別の要旨は、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分とを、エステル化反応させた後、引き続き、溶融重縮合する上記の上記ポリエステル樹脂の製造方法である。
本発明のポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸成分又はジカルボン酸のエステル誘導体と、ジオール成分とをエステル化又はエステル交換及び重縮合することにより得られる。
原料として使用されるジカルボン酸成分又はジカルボン酸のエステル誘導体としては具体的にはテレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、ジブロモイソフタル酸、スルホイソフタル酸ナトリウム、フェニレンジオキシジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルケトンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環式ジカルボン酸、及び、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸等、エステル誘導体としては炭素数1〜6のアルキルエステルが挙げられる。
及び/又はシクロヘキサンジオール及び/又はテトラメチレングリコールを主成分とする
ジオール成分から製造されるポリエステル樹脂が好ましく、更に好ましくはテレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分から製造するポリエステル樹脂において、本発明の効果は最も好適に発揮される。
本発明のポリエステル樹脂は、周期表第4A族のチタン族元素からなる少なくとも1種の元素の化合物(1)を周期表第4A族のチタン族金属原子換算で2質量ppm以上10質量ppm以下、少なくとも1種の2価の金属化合物(2)を金属原子換算で7質量ppm以上11質量ppm以下及びリン化合物(3)を式1を満足する量、並びに化合物(1)、金属化合物(2)及びリン化合物(3)をそれぞれ式2を満足する量含有する。
P:リン原子の量(モル/トン)
M:2価の金属原子の量(モル/トン)
式2:0.7≦M(1−P/M)/A<2
P:リン原子の量(モル/トン)
M:2価の金属原子の量(モル/トン)
A:周期表第4A族のチタン族金属原子の量(モル/トン)
(但し、モル/トンは、ポリエステル樹脂1トン当たりの原子のモル数を表す。)
ここで、周期表第4A族のチタン族元素から選ばれる化合物(1)、即ち、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の元素の化合物としては、酸化物、水酸化物、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、蓚酸塩、及びハロゲン化物等が挙げられる。
、酢酸チタン、蓚酸チタン、蓚酸チタンカリウム、蓚酸チタンナトリウム、チタン酸カリウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸−水酸化アルミニウム混合物、塩化チタン、塩化チタン−塩化アルミニウム混合物、臭化チタン、フッ化チタン、六フッ化チタン酸カリウム、六フッ化チタン酸コバルト、六フッ化チタン酸マンガン、六フッ化チタン酸アンモニウム、チタンアセチルアセトナート等が挙げられ、中でも、テトラ−n−プロピルチタネート、テトラ−i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート等のチタンアルコキシド、蓚酸チタン、蓚酸チタンカリウムが好ましく、テトラ−n−ブチルチタネートが特に好ましい。
ウムの化合物が好ましく、これらの金属の酸化物、水酸化物、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、蓚酸塩、及びハロゲン化物等、具体的には、例えば、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムアルコキシド、酢酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化マンガン、水酸化マンガン、酢酸マンガン等が挙げられる。中でも、マグネシウム化合物、マンガン化合物が好ましく、マグネシウム化合物が特に好ましく、従って2価の金属化合物が実質的にマグネシウム化合物のみからなるのが好ましい。又、マグネシウム化合物の中でも、酢酸マグネシウムが好ましい。
この量が前記範囲未満では体積固有抵抗値が高くなり、結果的にフィルムの生産性を悪化させ、前記範囲を超過すると得られるポリエステル樹脂の色調が極端に黄色を帯び、又溶融保持後の着色が悪化する。
式1:0.47≦P/M<0.7
P:リン原子の量(モル/トン)
M:2価の金属原子の量(モル/トン)
P/Mの下限は0.48以上が好ましく、又上限は、0.63以下が好ましく、更に好
ましくは0.60以下である。
一方、前記範囲を超過すると重合性が悪くなりかつ得られたポリエステル樹脂の体積固有抵抗値が高くなりフィルムの生産に適さないものとなる。
更に、化合物(1)、金属化合物(2)、及びリン化合物(3)をそれぞれ式2を満足する量含有することを必須とする。
P:リン原子の量(モル/トン)
M:2価の金属原子の量(モル/トン)
A:周期表第4A族のチタン族金属原子の量(モル/トン)
M(1−P/M)/Aの下限は1.0以上が好ましく、更に好ましくは1.1以上であ
る。又上限は、1.3以下が好ましい。
本発明のポリエステル樹脂は、上記化合物(1)、(2)及び(3)以外の成分を含みうるが、特にチタン族元素の化合物を重縮合反応時に存在させることにより得られるものであり、公知のアンチモン化合物やゲルマニウム化合物を含有する必要性はない。
ンガン化合物、亜鉛化合物等のエステル交換触媒を用いる必要があり、又、そのエステル交換触媒を比較的多量に用いる必要がある。これらのエステル交換反応触媒は、多量に用いると、ポリエステル樹脂の色調悪化をもたらすことから、本発明においては、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用いてエステル化反応を経て製造する方法が好ましい。
重縮合時における、化合物(1)、金属化合物(2)、及びリン化合物(3)の反応系への添加は、エチレングリコール等のアルコールや水等の溶液として行うのが好ましく、化合物(1)としてチタン化合物を用いる場合のエチレングリコール溶液としては、チタン原子の濃度を0.01〜0.3質量%とし、且つ水分濃度を0.1〜1質量%とするのが、反応系へのチタン化合物の分散性、及びそれによる溶融重縮合性の改良の面から好ましい。
本発明の製造方法においてはフィルム用ポリエステル樹脂として好適な樹脂を得るために任意の時期に、平均粒子径0.05〜5.0μmの不活性粒子を添加することが出来る。
色座標b値は、化合物(1)、金属化合物(2)及びリン化合物(3)の添加量を式1及び式2を満たすように添加することで、3.7以下に調節することが出来る。
P:リン原子の量(モル/トン)
M:2価の金属原子の量(モル/トン)
式2:0.7≦M(1−P/M)/A<2
P:リン原子の量(モル/トン)
M:2価の金属原子の量(モル/トン)
A:周期表第4A族のチタン族金属原子の量(モル/トン)
(但し、モル/トンは、ポリエステル樹脂1トン当たりの原子のモル数を表す。)
又、色調を更に改善するために色剤を添加することも可能である。
本発明のポリエステル樹脂の固有粘度(〔η〕)は、フェノール/テトラクロロエタン(質量比1/1)の混合溶媒の溶液で30℃で測定した値として、0.60〜0.80dl/gであるのが好ましく、0.60〜0.74dl/gであるのが更に好ましい。固有粘度(〔η〕)が前記範囲未満では、フィルムや繊維等の成形体としての機械的強度、及び透明性等が不足する傾向となり、一方、前記範囲超過ではフィルム成形性が劣る傾向となる。
P:リン原子の量(モル/トン)
M:2価の金属原子の量(モル/トン)
尚、P/Mが、式1の範囲下限を下回ると、色座標b値が悪化する可能性があるため、好ましくない。
上記ポリエステル樹脂は、必要に応じて、更に高重合度化を目的として、この溶融重縮合後の粒状体を、例えば、窒素、二酸化炭素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、大気圧に対する相対圧力として、通常100kPa(1kg/cm2G)以下、好ましくは20kPa0.2kg/cm2G)以下の加圧下で通常5〜30時間程度、又は、絶対圧力として、通常6.5〜0.013kPa(50〜0.1Torr)、好ましくは1.3〜0.065kPa(10〜0.5Torr)の減圧下で通常1〜20時間程度、通常190〜230℃、好ましくは195〜225℃の温度で加熱することにより、固相重縮合させてもよい。
本発明の製造方法により得られるポリエステル樹脂は、例えば、押出成形によってシー
トに成形した後、熱成形することによってトレイや容器等に成形し、又は、該シートを二軸延伸してフィルム等とし、包装資材等として有用なものとなる。
特に、本発明のポリエステル樹脂は、フィルム、特に、二軸延伸フィルムとして好適であり、その成形法としては、ポリエステル樹脂をフィルム又はシート状に溶融押出しし、冷却ドラムにより急冷して未延伸フィルム又はシートとなし、次いで、該未延伸フィルム又はシートを予熱後、縦方向に延伸し、引き続いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法、又は、縦横方向に同時に二軸延伸する同時二軸延伸法等、従来公知の方法が採られる。その際の延伸倍率は、縦方向及び横方向共、通常2〜6倍の範囲とされ、又、必要に応じて、二軸延伸後、熱固定及び/又は熱弛緩される。尚、二軸延伸フィルムとしての厚みは、通常1〜300μm程度とされる。
以下に本発明の実施例、比較例の分析手法について説明する。
樹脂試料2.5gを、硫酸存在下に過酸化水素で常法により灰化、完全分解後、蒸留水にて50mlに定容したものについて、プラズマ発光分光分析装置(JOBIN YVON社製ICP−AES「JY46P型」)を用いて定量し、ポリエステル樹脂中の質量ppmに換算した。尚、樹脂中に滑剤が含有されている場合には、予め樹脂を溶媒に溶解し、未溶解の滑剤を遠心分離した後、上澄み液の溶媒を蒸発、乾固させたものについて定量した。
粉砕した樹脂試料0.25gを、フェノール/テトラクロロエタン(質量比1/1)の混合溶媒に、濃度(c)を1.0g/dlとして、110℃で30分間で溶解させた後、ウベローデ型毛細粘度管を用いて、30℃で、原液との相対粘度(ηrel )を測定し、この相対粘度(ηrel )-1から求めた比粘度(ηsp)と濃度(c)との比(η
sp/c)を求めた。同じく濃度(c)を0.5g/dl、0.2g/dl、0.1g/dlとしたときについてもそれぞれの比(ηsp/c)を求め、これらの値より、濃度(c)を0に外挿したときの比(ηsp/c)を固有粘度〔η〕(dl/g)として求めた。
樹脂試料15gを、内径20mm、長さ180mmの枝付き試験管に入れ、管内を十分に窒素置換した後、160℃のオイルバス中に浸漬し、管内を真空ポンプで1Torr以下として4時間真空乾燥し、次いで、オイルバス温度を285℃に昇温して樹脂試料を溶融させた後、窒素復圧と減圧を繰り返して混在する気泡を取り除いた。この溶融体の中に
、面積1cm2のステンレス製電極2枚を5mmの間隔で並行に(相対しない裏面を絶縁体で被覆)挿入し、温度が安定した後に、抵抗計(ヒューレット・パッカード社製「MODEL HP4329A」)で直流電圧100Vを印加し、そのときに抵抗値を体積固有抵抗値(Ω・cm)とした。
樹脂試料を、内径36mm、深さ15mmの円柱状の粉体測色用セルに充填し、測色色差計(日本電色工業社製「ZE2000」)を用いて、JIS Z8730の参考1に記載されるLab表色系におけるハンターの色差式の色座標b値を、反射法により測定セルを90度ずつ回転させて4箇所測定した値の単純平均値として求めた。
樹脂試料を180℃で乾燥した後、290℃で溶融押し出し、表面温度40℃に保持した回転冷却ドラム上で急冷固化させて未延伸フィルムを作成した。この未延伸フィルムを巻き取る際、静電ピンニング法にてフィルム厚み斑が小さく、安定して巻き取れる速度より、以下のように静電密着性を評価した。
△:巻き取り速度 30m/min以上35m/min未満
×:巻き取り速度 30m/min未満
未延伸フィルムを、83℃で縦方向に3.7倍延伸した後、110℃で横方向に3.9倍延伸し、更に、220℃で熱処理を行い、厚さ38μmの2軸延伸ポリエステルフィルムを作成し、目視観察によって、以下のようにフィルムの色調を評価した。
△:黄色が目立つ
×:非常に黄色い
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
スラリー調製槽、及びそれに直列に接続された2段のエステル化反応槽、及び2段目のエステル化反応槽に直列に接続された3段の溶融重縮合槽からなる連続式重合装置を用いた。スラリー調製槽に、テレフタル酸とエチレングリコールを質量比で865:485の割合で連続的に供給すると共に、エチルアシッドホスフェートのエチレングリコール溶液を、生成ポリエステル樹脂に対してリン原子としての含有量が6.5質量ppmとなる量で連続的に添加して、攪拌、混合することによりスラリーを調製した。このスラリーを、窒素雰囲気下で260℃、相対圧力50kPa(0.5kg/cm2G)、平均滞留時間4.5時間に設定され、反応生成物が存在する第1段目のエステル化反応槽に供給し、次いで、第1段目のエステル化反応生成物を、窒素雰囲気下で260℃、相対圧力5kPa(0.05kg/cm2G)、平均滞留時間1.2時間に設定された第2段目のエステル化反応槽に連続的に移送して、更にエステル化反応させた。引き続いて、前記で得られたエステル化反応生成物を溶融重縮合槽に移送する際、その移送配管中のエステル化反応生成物に、酢酸マグネシウム4水和物のエチレングリコール溶液を、生成ポリエステル樹脂に対してマグネシウム原子としての含有量が10.5質量ppmとなる量で、連続的に添加した。引き続いて、前記で得られたエステル化反応生成物を溶融重縮合槽に移送する際、その移送配管中のエステル化反応生成物に、テトラ−n−ブチルチタネートのエチレングリコール溶液を、生成ポリエステル樹脂に対してチタン原子としての含有量が7.6質量ppmとなる量で、連続的に添加しつつ、270℃、絶対圧力2.6kPa(20Torr)に設定された第1段目の溶融重縮合槽、次いで、278℃、絶対圧力0.5kPa(4Torr)に設定された第2段目の溶融重縮合槽、次いで、280℃、絶対圧力0.3kPa(2Torr)に設定された第3段目の溶融重縮合槽に連続的に移送して、各重縮合槽における滞留時間を以下の通りとし、第1段目 70分、第2段目 70分、第3段目 80分、滞留時間が合計で220分となるようにして溶融重縮合させた。第3段目の重縮合槽の底部に設けられた抜き出し口からストランド状に抜き出して、水冷後、カッターで切断してチップ状粒状体としたポリエステル樹脂を製造した。得られたポリエステル樹脂の評価結果を表1に示した。
エチルアシッドホスフェート、酢酸マグネシウム4水和物及びテトラ−n−ブチルチタネートの添加量を表1に示すように変えた外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂チップを製造し、同様に評価し、結果を表1に示した。
エチルアシッドホスフェート、酢酸マグネシウム4水和物及びテトラ−n−ブチルチタネートの添加量を表1に示すように変え、又、酢酸マグネシウム4水和物を第2段目のエステル化反応槽に設けた上部配管を通じて、連続的に添加した外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂チップを製造し、同様に評価し、結果を表1に示した。
エチルアシッドホスフェート、酢酸マグネシウム4水和物及びテトラ−n−ブチルチタネートの添加量を表1に示すように変えた外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂チップを製造し、同様に評価し、結果を表1に示した。
Claims (9)
- 周期表第4A族のチタン族元素から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物(1)、少
なくとも1種の2価の金属化合物(2)及びリン化合物(3)を含有するポリエステル樹
脂であって、化合物(1)を周期表第4A族のチタン族金属原子換算で2質量ppm以上
10質量ppm以下、金属化合物(2)を金属原子換算で7質量ppm以上11質量pp
m以下、リン化合物(3)を式1を満足する量並びに化合物(1)、金属化合物(2)及
びリン化合物(3)をそれぞれ式2を満足する量含有し、固有粘度([η])が0.60〜
0.80dl/g(但し、固有粘度は、フェノール/テトラクロロエタン(質量比1/1
)の混合溶媒の溶液において30℃で測定したときの値である)であり、285℃での体
積固有抵抗値が20×107Ω・cm以下であり、色座標b値が3.7以下であるポリエ
ステル樹脂。
式1:0.47≦P/M<0.7
P:リン原子の量(モル/トン)
M:2価の金属原子の量(モル/トン)
式2:0.7≦M(1−P/M)/A≦1.3
P:リン原子の量(モル/トン)
M:2価の金属原子の量(モル/トン)
A:周期表第4A族のチタン族金属原子の量(モル/トン)
(但し、モル/トンは、ポリエステル樹脂1トン当たりの原子のモル数を表す。) - 化合物(1)がチタン化合物である請求項1に記載のポリエステル樹脂。
- 金属化合物(2)がマグネシウム化合物である請求項1又は2に記載のポリエステル樹
脂。 - ポリエステル樹脂がジカルボン酸成分とジオール成分からなり、ジカルボン酸成分の9
5モル%以上がテレフタル酸であり、ジオール成分の95モル%以上がエチレングリコー
ルである請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂。 - アンチモン及びゲルマニウムを含まない請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポリエ
ステル樹脂。 - テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジ
オール成分とを、エステル化反応させた後、引き続き、溶融重縮合する請求項1乃至5の
いずれか1項に記載のポリエステル樹脂の製造方法。 - テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジ
オール成分とを、エステル化反応させた後、得られたエステル化反応生成物としてのポリ
エステル低分子量体を重縮合槽に移送する途中で、マグネシウム化合物を添加し、引き続
き、溶融重縮合する請求項6に記載のポリエステル樹脂の製造方法。 - フィルム用である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂を用いて得られるポリエステ
ルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013250284A JP6314452B2 (ja) | 2013-12-03 | 2013-12-03 | ポリエステル樹脂及び製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013250284A JP6314452B2 (ja) | 2013-12-03 | 2013-12-03 | ポリエステル樹脂及び製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015108038A JP2015108038A (ja) | 2015-06-11 |
JP6314452B2 true JP6314452B2 (ja) | 2018-04-25 |
Family
ID=53438645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013250284A Active JP6314452B2 (ja) | 2013-12-03 | 2013-12-03 | ポリエステル樹脂及び製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6314452B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110117356A (zh) * | 2019-05-21 | 2019-08-13 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种低羧基含量聚酯用组合物及组合物溶液的制备方法及应用 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020075998A (ja) * | 2018-11-07 | 2020-05-21 | 三菱ケミカル株式会社 | ポリエステル樹脂 |
JP7243151B2 (ja) * | 2018-11-30 | 2023-03-22 | 三菱ケミカル株式会社 | ポリエステルフィルムの製造方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4363101B2 (ja) * | 2002-08-05 | 2009-11-11 | 三菱化学株式会社 | ポリエステル樹脂及びその製造方法 |
JP4951903B2 (ja) * | 2005-09-07 | 2012-06-13 | 三菱化学株式会社 | フィルム用ポリエステル樹脂及びその製造方法 |
JP5668284B2 (ja) * | 2008-12-19 | 2015-02-12 | 三菱化学株式会社 | ポリエステル樹脂 |
JP5566184B2 (ja) * | 2010-05-19 | 2014-08-06 | 三菱樹脂株式会社 | 太陽電池裏面封止用二軸配向ポリエスエルフィルム |
-
2013
- 2013-12-03 JP JP2013250284A patent/JP6314452B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110117356A (zh) * | 2019-05-21 | 2019-08-13 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种低羧基含量聚酯用组合物及组合物溶液的制备方法及应用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015108038A (ja) | 2015-06-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5533898B2 (ja) | ポリエステル系樹脂組成物及び成形品 | |
JP4951903B2 (ja) | フィルム用ポリエステル樹脂及びその製造方法 | |
JP6314452B2 (ja) | ポリエステル樹脂及び製造方法 | |
JP5668284B2 (ja) | ポリエステル樹脂 | |
JP4951951B2 (ja) | ポリエステル系樹脂組成物の製造方法 | |
JP4196795B2 (ja) | ポリエステル樹脂 | |
KR101808136B1 (ko) | 태양 전지용 폴리에스테르 조성물 및 그 제조 방법 | |
JP5566184B2 (ja) | 太陽電池裏面封止用二軸配向ポリエスエルフィルム | |
JP2017193687A (ja) | フィルム用ポリブチレンテレフタレートペレット | |
JP2016188351A (ja) | ポリエステルフィルム | |
JP7243151B2 (ja) | ポリエステルフィルムの製造方法 | |
JP2023106155A (ja) | ポリエステル樹脂及びその製造方法 | |
WO2016056604A1 (ja) | ポリエステル樹脂及びその製造方法 | |
US9368664B2 (en) | Biaxially stretched polyester film for protecting back surface of solar cell, and method for producing polyester resin | |
JP6601048B2 (ja) | フィルム用ポリエステル樹脂及びその製造方法 | |
JP2016188352A (ja) | ポリエステル樹脂及びポリエステル樹脂組成物 | |
JP2016132721A (ja) | フィルム用ポリブチレンテレフタレートペレット及びその製造方法 | |
JP4067331B2 (ja) | ポリエステル樹脂の製造方法 | |
JP2005023312A (ja) | ポリエステル樹脂の製造方法 | |
JP2006265324A (ja) | ポリエステルフィルム | |
JP4609427B2 (ja) | ポリエステル樹脂、及びそれからなるフィルム | |
JP4135581B2 (ja) | 有機系調色剤含有ポリエステルの製造方法 | |
JP5589533B2 (ja) | ポリエステルフィルムの製造方法 | |
JP2005272509A (ja) | ポリエステルの製造方法 | |
JP2022045706A (ja) | ポリエステル樹脂 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160629 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170314 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170419 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170425 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170926 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171027 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180227 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180312 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6314452 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |