JP2000309649A - 2軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

2軸配向ポリエステルフィルム

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JP2000309649A
JP2000309649A JP11232109A JP23210999A JP2000309649A JP 2000309649 A JP2000309649 A JP 2000309649A JP 11232109 A JP11232109 A JP 11232109A JP 23210999 A JP23210999 A JP 23210999A JP 2000309649 A JP2000309649 A JP 2000309649A
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polyester
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Akira Kameoka
晃 亀岡
Tomokatsu Ura
僚克 浦
Masahiko Kosuge
雅彦 小菅
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾熱劣化性および析出異物抑制性に優れ、特
にドロップアウトの極めて少ない磁気記録媒体のベース
フィルムとして有用な2軸配向ポリエステルフィルムを
提供する。 【解決手段】 アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属
化合物およびマンガン化合物の群から選ばれる少なくと
も1種の化合物と、リン化合物、ならびにチタン化合物
および/またはアンチモン化合物とを、;25≦M≦
250、;0.1≦(M/P)≦6.0、;0<T
i≦12.5、;0≦Sb<50〔式中、Mはアルカ
リ金属元素、アルカリ土類金属元素およびマンガン元素
の合計元素、Pはリン元素、Tiはチタン元素、Sbは
アンチモン元素の、ポリエステル中の量(ppm)を示
す。〕、以上〜を同時に満足するように含有するポ
リエステルAにより形成されたフィルムであって、フィ
ルム表面の中心面平均粗さSRaが3nm以下であり、
かつ、フィルム表面上の突起高さが100nm以上であ
る大突起の数が10個/cm以下である2軸配向ポ
リエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2軸配向ポリエス
テルフィルムに関する。さらに詳しくは、乾熱劣化性お
よび析出異物抑制性に優れ、特にドロップアウトの極め
て少ない磁気記録媒体のベースフィルムとして有用な2
軸配向ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートフィルムに
代表される2軸配向ポリエステルフィルムは、その優れ
た物理的、化学的特性のゆえに、磁気記録媒体用として
広く用いられている。2軸配向ポリエステルフィルム
を、例えば蒸着ビデオ用テープに代表される高密度記録
用ベースフィルムに適用する場合、特にフィルム表面の
平坦性が要求される。この平坦性を達成するためには、
フィルム表面に粗大突起はもちろんのこと、比較的小さ
い突起さえも存在させないようにしなければならない。
【0003】フィルム表面にこれらの突起を形成する原
因の一つは、ポリエステル製造時に添加する触媒、特に
アンチモン化合物がポリエステル中で析出することにあ
る。例えば、アンチモン化合物は、重合速度が速く、得
られるポリエステルの熱安定性、末端カルボキシル基
量、軟化点などの諸特性に優れる利点を有するが、上述
のようにポリエステル中に析出物を発生するという欠点
を持つ。
【0004】ポリエステルの重合触媒としては、上記の
アンチモン化合物のほかに、例えば特公昭47−157
03号公報、特公昭47−16193号公報、特公昭4
7−42756号公報などにゲルマニウム化合物が、特
開昭48−31293号公報、特開昭52−33996
号公報ではチタン化合物の使用が開示されている。しか
るに、ゲルマニウム化合物を用いた場合は、アンチモン
化合物のような析出物は生成しないが、重合反応中での
副反応が大きくなるため、得られるポリエステルの軟化
点が低く、フィルム化した際にはフィルムの機械的強度
が低下するという欠点がある。また、チタン化合物を用
いた場合は、重合速度が極めて速く、アンチモン化合物
のような析出物は生成しないものの、得られるポリエス
テルの熱安定性が悪くなるという欠点がある。
【0005】一方、ポリエステル製造時に、リン化合物
を添加することにより熱安定性の向上を図ることは知ら
れているが、未だに最適化されたものではない。また、
リン化合物は、大部分の重合触媒と反応して触媒の活性
を低下させたり、析出物を発生させたりする。特に、チ
タン化合物は、リン化合物による失活の程度が大きい。
【0006】また、蒸着ビデオ用ベースフィルムの製造
では、フィルム表面の超平坦化が要求されるため、フィ
ルムの走行性、巻き取り性を確保することが困難とな
る。そこで、フィルム表面への易滑処理(易滑層の塗設
など)を行なうことが一般的であるが、このため、フィ
ルム製膜時の熱固定温度を通常の温度(205〜220
℃)より高め(230〜240℃)に設定する必要が生
じる場合が多い。その際、フィルム破断などの原因によ
り、熱固定装置(ステンター)内でフィルムの走行が停
止した場合、高温下で薄膜のポリエステルが乾熱処理さ
れることになり、驚くほど短時間で劣化が進み、フィル
ムが微細な粉末状となりステンター内に付着、その後の
製膜時に巻き込み異物となるトラブルを生じることが判
った。これは、触媒としてアンチモン化合物を使用すれ
ば発生せず、チタン化合物、ゲルマニウム化合物を使用
した場合に発生し、特にチタン化合物で顕著である。
【0007】ポリエステルの製造方法では、特開平6−
340734号公報で、カルシウム化合物、マグネシウ
ム化合物、リン化合物、アンチモン化合物を触媒および
安定剤として用い、その含有量および比率を特定の範囲
とすることにより、フィルムでの表面平坦性に優れたポ
リエステルを製造することが開示されている。
【0008】また、特開平7−48439号公報には、
カルシウム化合物、マグネシウム化合物、リン化合物、
チタン化合物を触媒および安定剤として用い、その含有
量および比率を特定の範囲とすることにより、フィルム
での乾熱劣化性および表面平坦性に優れたポリエステル
を製造する方法が開示されている。
【0009】さらに、特開平8−188704号公報に
は、チタン化合物、ゲルマニウム化合物、アンチモン化
合物、リン化合物を触媒および安定剤として用い、その
含有量および比率を特定の範囲とすることにより、フィ
ルムでの乾熱劣化性およびアンチモン析出抑制性に優れ
たポリエステル組成物が開示されている。
【0010】さらに、特開平5−194772号公報に
は、ポリエステルフィルムの一つの表面に連続薄膜より
なる、磁性層のためのプライマー層が塗設してあり、こ
のプライマー層に形成された表面突起数および微小表面
粗さなどを特定の値とする磁気記録媒体用ポリエステル
フィルムが開示されている。
【0011】さらに、特開平5−298670号公報に
は、ポリエステルフィルムの一つの表面に連続薄膜より
なる、磁性層のためのプライマー層が塗設してあり、こ
のプライマー層に形成された表面突起の数および微小表
面粗さなどを特定の値とし、かつ、フィルム表面上のポ
リエステルオリゴマー微結晶の析出率を0.8%以下に
抑制した磁気記録媒体用ポリエステルフィルムが開示さ
れている。
【0012】上記のごときポリエステルの製造方法を用
い、さらに得られるポリエステルを用いて、プライマー
層を塗設してなるポリエステルフィルムを製造すれば、
磁性層面側のベースフィルムの平滑化はある程度は実現
できる。しかし、ここ数年さらに高密度化の要求があ
り、従来問題とならなかったフィルム表面の突起がドロ
ップアウトの原因となるなどの問題が生じるようになっ
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、乾熱
劣化性および析出異物抑制性に優れ、特にドロップアウ
トの極めて少ない磁気記録媒体のベースフィルムとして
有用な2軸配向ポリエステルフィルムを提供することに
ある。
【0014】
〔上記式中、Mは化合物(a)によるアルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素およびマンガン元素の合計元素、Pは化合物(b)によるリン元素、Tiは化合物(c)によるチタン元素、Sbは化合物(c)によるアンチモン元素の、ポリエステル中の量(ppm)を示す。〕
本発明においては、上記2軸配向ポリエステルフィルム
は、上記ポリエステルAにより形成されたフィルムをフ
ィルム層Aとし、該フィルム層Aの片面に塗膜層B、そ
の反対のフィルム面に薄膜層Cを有し、フィルムのエア
抜け指数が1〜15mmHg/hr、フィルム全体厚み
が2.5〜25μmの範囲内にある複合フィルムである
のが好ましい。ここで、上記塗膜層Bは、バインダー樹
脂、不活性微粒子および界面活性剤を含み、該不活性微
粒子に基因する塗布表面の突起の数が1〜40個/μm
の密度で存在するものが好ましい。また、上記薄膜
層Cは、不活性微粒子とバインダー樹脂とを、またはこ
れらと界面活性剤を含む塗膜層であるものが好ましい。
さらに、上記薄膜層Cは、不活性微粒子を含有するポリ
エステルCからなり、上記フィルム層Aとの共押出し法
により積層されるものが好ましい。さらに、上記ポリエ
ステルA,Cは、それぞれポリエチレンテレフタレート
またはポリエチレン−2,6−ナフタレートであるもの
が好ましい。また、本発明は、上記2軸配向ポリエステ
ルフィルムの塗膜層B上に、さらに磁性層が存在してな
る磁気記録媒体である。上記磁気記録媒体としては、ア
ナログ信号記録用Hi8、ディジタル信号記録用ディジ
タルビデオカセットレコーダーまたはデータ8mmもし
くはDDSIV用として、有用である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリエステルAと
は、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、脂肪族グ
リコールを主たるグリコール成分とする芳香族ポリエス
テルである。このポリエステルは実質的に線状であり、
フィルム形成性、特に溶融成形によるフィルム形成性を
有する。
【0016】ここで、芳香族ジカルボン酸としては、例
えばテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタ
ル酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、アンスラセンジ
カルボン酸などを挙げることができる。
【0017】また、脂肪族グリコールとしては、例えば
エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラ
メチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキ
サメチレングリコール、デカメチレングリコールなどの
炭素数2〜10のポリメチレングリコールあるいはシク
ロヘキサンジメタノールなどの脂肪族ジオールなどを挙
げることができる。
【0018】本発明において、ポリエステルAとして
は、アルキレンテレフタレートまたはアルキレンナフタ
レートを主たる構成成分とするものが好ましく用いられ
る。
【0019】このポリエステルAのうちでも、特にポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレートをはじめとして、例えば全ジカルボン酸成分の
80モル%以上がテレフタル酸または2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸であり、全グリコール成分の80モル%
以上がエチレングリコールである共重合体が好ましい。
その際、表面平坦性、乾熱劣化性を損なわない程度であ
れば、全酸成分の20モル%以下はテレフタル酸または
2,6−ナフタレンジカルボン酸以外の上記芳香族ジカ
ルボン酸であることができ、また例えばアジピン酸、セ
バチン酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサン−
1,4−ジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸などで
あることができる。また、全グリコール成分の20モル
%以下は、エチレングリコール以外の上記グリコールで
あることができ、また例えばハイドロキノン、レゾルシ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
などの脂肪族ジオール、1,4−ジヒドロキシジメチル
ベンゼンなどの芳香環を有する脂肪族ジオール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコールなどのポリアルキレングリコー
ル(ポリオキシアルキレングリコール)などであること
もできる。
【0020】また、本発明におけるポリエステルAに
は、本発明の効果を損なわないかぎり、例えばヒドロキ
シ安息香酸などの芳香族オキシ酸、ω−ヒドロキシカプ
ロン酸などの脂肪族オキシ酸などのオキシカルボン酸に
由来する成分を、ジカルボン酸成分およびオキシカルボ
ン酸成分の総量に対し、20モル%以下で共重合あるい
は結合するものも包含される。
【0021】さらに、本発明におけるポリエステルAに
は、実質的に線状である範囲の量であり、かつ、本発明
の効果を損なわないかぎり、例えば全酸成分に対し2モ
ル%以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸またはポ
リヒドロキシ化合物、例えばトリメリット酸、ペンタエ
リスリトールなどを共重合したものも包含される。
【0022】上記ポリエステルAは、それ自体公知であ
り、かつそれ自体公知の方法で製造することができる。
上記ポリエステルAとしては、ο−クロロフェノール中
の溶液として35℃で測定して求めた固有粘度が約0.
4〜約0.9のものが好ましい。
【0023】本発明におけるポリエステルAは、実質的
に不活性微粒子を含有しないものであり、具体的には不
活性微粒子を0.001重量%以上含まないものであ
る。不活性微粒子を0.001重量%以上含むと、電磁
変換特性が劣るので好ましくない。
【0024】本発明においては、ポリエステルA中のア
ルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、マンガン元
素、リン元素、チタン元素、アンチモン元素は、単独ま
たは複合の化合物として、このポリエステル中に可溶化
している。そこで、アルカリ金属元素、アルカリ土類金
属元素、マンガン元素、リン元素、チタン元素およびア
ンチモン元素の含有量ならびにその比率を適正化するこ
とが必要である。
【0025】これら元素の化合物としては、ポリエステ
ル製造時の反応触媒活性、安定化特性またはフィルム製
造時の静電密着性を向上させ得る作用を奏するものがよ
い。例えば、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金
属化合物では、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ
ジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウム元素からなる、酸化
物、塩化物、炭酸塩、カルボン酸塩、酢酸塩などが好ま
しく、特にリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウ
ム、マグネシウム、カルシウム、もしくはバリウム元素
からなる酢酸塩が好ましい。また、マンガン化合物とし
ては、酸化物、塩化物、炭酸塩、カルボン酸塩などが好
ましく、特に酢酸塩が好ましい。さらに、リン化合物と
しては、例えばリン酸、リン酸トリメチル、リン酸トリ
エチル、リン酸トリフェニル、酸性リン酸メチルエステ
ルなどのリン酸エステル、亜リン酸、亜リン酸トリメチ
ルの亜リン酸エステル、メチルホスホン酸、フェニルホ
スホン酸、ベンジルホスホン酸、およびメチルホスホン
酸メチルエステル、フェニルホスホン酸エチルエステ
ル、ベンジルホスホン酸フェニルエステルなどのホスホ
ン酸エステル、トリメチルホスフェート、トリエチルホ
スフェート、トリ−n−ブチルホスフェートなどが好ま
しく挙げられる。さらに、チタン化合物としては、例え
ばチタニウムテトラブトキサイド、トリメリット酸チタ
ン、テトラエトキシチタン、硫酸チタン、塩化チタンな
どが好ましく挙げられる。さらに、アンチモン化合物と
しては、例えば三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、
酢酸アンチモン、酒石酸アンチモンカリウム、オキシ塩
化アンチモン、トリフェニルアンチモンなどが挙げられ
る。なお、これらの化合物は、グリコールに可溶なもの
が好ましい。また、これらの化合物は、1種単独で使用
することも、あるいは2種以上を混合して用いることも
できる。
【0026】本発明において、ポリエステルA中のアル
カリ金属元素、アルカリ土類金属元素およびマンガン元
素の合計含有量(M)は、25〜250ppmの範囲内
にあることが必要であり、好ましくは50〜200pp
mの範囲内である〔上記要件〕。この量が25ppm
より少ないと、例えばエステル交換法のポリエステル製
造においては、エステル交換反応が遅延し好ましくな
く、フィルムとした際も静電密着性が悪化しフィルムの
生産性が低下する。一方、250ppmを超えると、含
有元素の化合物に起因する残渣粒子が発生し、フィルム
に成形した際に表面平坦性が悪化する。
【0027】また、本発明において、ポリエステル中の
アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素およびマンガ
ン元素の合計含有量(M)とリン元素量(P)との比
(M/P)(ppm単位の比)は、0.1〜6.0の範
囲内にあることが必要であり、好ましくは0.5〜4.
5の範囲内、さらに好ましくは0.5〜2.0の範囲内
である〔上記要件〕。この比が0.1未満でも、6.
0を超えても、含有元素の化合物に起因する残渣粒子が
発生し、フィルムに成形した際に表面平坦性が悪化す
る。
【0028】本発明において、ポリエステルAは、チタ
ン化合物を含有するか、チタン化合物およびアンチモン
化合物を含有する必要があり、チタン元素の含有量は1
2.5ppm以下が必要であり、好ましくは7ppm以
下である。この量が12.5ppmより多いと、フィル
ム製膜時の乾熱劣化性が悪化して好ましくない。また、
アンチモン元素の含有量は50ppm以下が必要であ
り、好ましくは25ppm以下である。この量が50p
pmより多いと、アンチモン元素起因の黒色異物が発生
し易くなり、特にポリエチレンテレフタレートの場合、
製膜経時による異物増加が顕著となり好ましくない〔上
記要件〜〕。
【0029】本発明において、アルカリ金属化合物、ア
ルカリ土類金属化合物、マンガン化合物、リン化合物、
チタン化合物、およびアンチモン化合物の添加時期およ
び添加方法については、特に限定されるものではない
が、例えばアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合
物、および/またはマンガン化合物については、反応物
の固有粘度が0.2に到達するまでの間に添加するのが
好ましい。特に、エステル交換法ではエステル交換反応
開始前に該化合物を添加すると、エステル交換触媒とし
て利用することができて好適である。その際、反応を常
圧または加圧下で実施してもよく、特に加圧で行なうこ
とは反応時間を短縮することができて好ましい。なお、
添加順序は、各化合物を同時または別々に添加しても構
わない。
【0030】また、リン化合物は、例えばエステル交換
法の場合、エステル化反応が実質的に終了した後に添加
するのが好ましい。添加に際しては、一括または2回以
上に分割して添加してもよい。また、チタン化合物は、
リン化合物添加後、10分以上経過したのち、固有粘度
が0.3に到達する以前の任意の時期に添加するのが好
ましい。さらに、アンチモン化合物は、固有粘度が0.
3に到達する以前の任意の時期に添加して構わない。な
お、リン化合物は、チタン化合物の重合触媒活性を失活
させることから、リン化合物を重縮合反応の末期に添加
することで、重縮合反応時間を短縮することも可能であ
る。また、例えば2種類以上のポリマーを製膜時のルー
ダーなどで溶融ブレンドすることも可能であり、リン化
合物の添加量を多くしたマスターポリマーを作成し、こ
れをチタン化合物を用いたポリマーとブレンドすること
も好ましい。
【0031】さらに、本発明では、本発明の効果を妨げ
ない範囲で、ポリエステルA中に、可溶の他の金属成分
が含まれてもよく、例えばZn、Coなどの各元素を含
む化合物を含有してもよい。
【0032】本発明における2軸配向ポリエステルフィ
ルムは、フィルム表面の中心面平均粗さSRaが3nm
以下である。好ましくは、2nm以下である。この粗さ
が3nmを超えると、磁気記録媒体とした際の電磁変換
特性が悪化し好ましくない。
【0033】また、フィルム表面の突起は、その高さが
100nm以上のもの(大突起)がドロップアウトを発
生させる原因になる可能性が高く、それゆえ高さ100
nm以上のものの数が10個/cm以下であること
が必要である。好ましくは、5個/cm以下であ
る。この大突起の数が10個/cmを超えると、そ
れ自身がドロップアウトの原因物となり、また、磁気ヘ
ッドの偏摩耗を引き起こし易くなり、電磁変換特性をも
悪化させてしまうので好ましくない。
【0034】大突起の数を減少させるには、上述のポリ
エステルA中の金属元素の含有量および比率を適正化
し、ポリエステル中への析出粒子の発生を抑制すること
に加え、例えば製膜時に溶融ポリマーを押出し口金から
押出す前に、高精度ろ過を行う方法を用いるのが好まし
い。この溶融ポリマーの高精度ろ過では、フィルター、
特に金属繊維焼結フィルターの平均目開きを15μm以
下とするのが好ましい。ただし、目開きを小さくし過ぎ
ると、吐出量に限界ができて、生産性が悪くなるので、
最適な平均目開きの金属繊維焼結フィルターを使用する
のが好ましい。
【0035】本発明における2軸配向ポリエステルフィ
ルムは、ポリエステルAにより形成されたフィルム層A
の一方の表面上に、塗膜層B、好ましくはバインダー樹
脂、不活性微粒子および界面活性剤を含有する塗膜層B
を有し、その反対の面に薄膜層C、好ましくはバインダ
ー樹脂と不活性微粒子を、もしくはこれらと界面活性剤
を含有する薄膜層C、または不活性微粒子を含有するポ
リエステルCからなり、フィルム層Aとの共押出し法に
より積層される薄膜層Cを有することが好ましい。
【0036】上記塗膜層Bの形成に用いられるバインダ
ー樹脂としては、例えば、水性ポリエステル樹脂、水性
アクリル樹脂、水性ポリウレタン樹脂などが好ましく挙
げられ、特に水性ポリエステル樹脂が好ましい。上記水
性ポリエステル樹脂としては、例えば、酸成分がテレフ
タル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
4,4′−ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバ
シン酸、ドデカンジカルボン酸、コハク酸、5−Naス
ルホイソフタル酸、2−Kスルホテレフタル酸、トリメ
リット酸、トリメシン酸、トリメリット酸モノカリウム
塩、p−ヒドロキシ安息香酸などの多価カルボン酸の一
種以上よりなり、グリコール成分が、例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、p−キシ
リレングリコール、ジメチロールプロパン、ビスフェノ
ールAのエチレンオキシド付加物などの多価ヒドロキシ
化合物の1種以上より主としてなるポリエステル樹脂が
好ましく用いられる。また、ポリエステル鎖にアクリル
重合体鎖を結合させたグラフトポリマーまたはブロック
コポリマー、あるいは2種のポリマーがミクロな分子内
で特定の物理的構成(IPN、コアシェル)を形成した
アクリル変性ポリエステル樹脂も同様に用いられる。
【0037】この水性ポリエステル樹脂としては、水に
溶解、乳化、微分散するタイプを自由に用いることがで
きるが、水に乳化、微分散するタイプのものが好まし
い。また、これらは親水性を付与するため分子内に、例
えば、スルホン酸塩基、カルボン酸塩基、ポリエーテル
単位などが導入されていてもよい。
【0038】上記塗膜層Bの形成に用いられる不活性微
粒子の種類は特に限定されないが、塗液中で沈降しにく
い、比較的低比重のもの、例えば比重1.5以下のもの
が好ましい。例えば、耐熱性ポリマー(例えば、架橋シ
リコーン樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋ポリスチレン、
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、芳香族ポリアミド樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、架橋ポリエステル、全芳香
族ポリエステルなど)からなる粒子、二酸化ケイ素(シ
リカ)、炭酸カルシウムなどが好ましく挙げられる。こ
れらの中でも、特に好ましくは、架橋シリコーン樹脂粒
子、シリカ、コアシェル型有機粒子(例えば、コア:架
橋ポリスチレン、シェル:ポリメチルメタクリレートの
粒子など)が挙げられる。
【0039】これらの不活性微粒子は、平均粒径が10
〜50nmの範囲内にあるのが好ましい。この平均粒径
は、より好ましくは15〜45nmであり、さらに好ま
しくは18〜40nmである。
【0040】これらの不活性微粒子は、塗膜層Bの固形
分に基づいて、好ましくは0.5〜30重量%、より好
ましくは2〜20重量%で使用される。
【0041】上記塗膜層Bのフィルム層Aと接触してい
ない表面上には、該塗膜層B中に含有される不活性微粒
子に基因する突起の数が、好ましくは1〜40個/μm
、より好ましくは2〜20個/μm、特に好まし
くは2.5〜18個/μm の密度で存在する。
【0042】上記塗膜層Bの形成に用いられる界面活性
剤(X)は、塗液固形分あたり好ましくは10〜50重
量%、より好ましくは12〜40重量%、特に好ましく
は15〜30重量%の量で用いられる。この界面活性剤
(X)は、その量が10重量%(全固形分あたり)未満
では、ドロップアウトの原因となり得る粗大突起の発生
を抑えることができず、一方、使用量が50重量%(全
固形分あたり)を超えると、発泡による筋状の塗布欠陥
が発生する。
【0043】そして、上記界面活性剤(X)としては、
好ましくは塗膜層Bの耐ブロッキング性を良好にするた
め、JIS K7206に準じて測定した軟化点(界面
活性剤を乾固させたもので測定)が30℃以上であるこ
とが好ましい。ただし、塗液を塗布する際、塗布抜けが
発生しないように、塗液の表面張力を下げるため、上記
以外の界面活性剤(Y)を10重量%(全固形分あた
り)を超えない範囲で組み合わせて使用してもよい。
【0044】上記界面活性剤(X)としては、ノニオン
系界面活性剤が好ましく、特にアルキルアルコール、ア
ルキルフェニルアルコール、高級脂肪酸などに(ポリ)
エチレンオキサイドを付加、結合させたものが好まし
い。
【0045】上記界面活性剤(X)としては、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル系化合物として、
日本油脂株式会社製の商品名、「ノニオンNS−23
0」、「同NS−240」、「同HS−220」、「同
HS−240」、三洋化成株式会社製の商品名、「ノニ
ポール200」、「ノニポール400」、「ノニポール
500」、「オクタポール400」;ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル系化合物として、日本油脂株式会社
製の商品名、「ノニオンE−230」、「同K−22
0」、「同K−230」;高級脂肪酸のポリオキシエチ
レンエステル系化合物として、日本油脂株式会社製の商
品名、「ノニオンS−15.4」、「同S−40」など
を例示することができる。
【0046】本発明において、薄膜層Cは、好ましくは
不活性微粒子を含有する。この薄膜層Cは、塗膜層であ
ることができ、また共押出し法によるポリエステル層で
あることができる。
【0047】上記薄膜層Cが塗膜層であるとき、この塗
膜層はバインダー樹脂および不活性微粒子(C)からな
ることができ、さらに好ましくは界面活性剤を含有して
なることができる。
【0048】このバインダー樹脂、不活性微粒子(C)
および界面活性剤としては、それぞれ塗膜層Bについて
説明したものと同様のものを使用することができる。た
だし、不活性微粒子(C)の平均粒径は、0.01〜
0.1μm、さらに0.02〜0.08μm、特に0.
02〜0.06μmであることが好ましく、また、配合
量は、0.5〜30重量%、さらに1〜20重量%、特
に2〜10重量%であることが好ましい。この場合、界
面活性剤としては、上記界面活性剤(X)を単独で用い
ることができ、あるいは組合せて用いることができる。
それゆえ、薄膜層Cの組成は、塗膜層Bと同じ組成であ
ることができる。
【0049】また、薄膜層Cは、不活性微粒子(C′)
を含有するポリエステルCからなり、そしてフィルム層
Aとの共押出しにより形成されてもよい。この場合、共
押出しにより形成される薄膜層Cは、不活性微粒子
(C′)を含む。この不活性微粒子(C′)は、下記の
平均粒径を有し、下記の量含有される。
【0050】不活性微粒子(C′)の平均粒径(d
C′)は、0.1〜1μm、さらに0.15〜0.8μ
m、特に0.2〜0.7μmであることが好ましい。ま
た、この平均粒径(dC′)を有する不活性微粒子
(C′)の含有量は、薄膜層Cに対し、0.0001〜
1重量%、さらには0.001〜0.5重量%、特に
0.005〜0.1重量%であることが好ましい。
【0051】この平均粒径(dC′)を有する不活性微
粒子(C′)としては、例えば、(1)耐熱性ポリマー
粒子(例えば、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレ
ン、架橋アクリル樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹
脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミ
ドイミド樹脂、架橋ポリエステルなどからなる粒子)、
(2)金属酸化物(例えば、三二酸化アルミニウム、二
酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化亜
鉛、酸化ジルコニウムなど)、(3)金属の炭酸塩(例
えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなど)、
(4)金属の硫酸塩(例えば、硫酸カルシウム、硫酸バ
リウムなど)、(5)炭素(例えば、カーボンブラッ
ク、グラファイト、ダイアモンドなど)、および(6)
粘土鉱物(例えば、カオリン、クレー、ベントナイトな
ど)が好ましく挙げられる。これらのうち、特に架橋シ
リコーン樹脂粒子、架橋ポリスチレン粒子、メラミン−
ホルムアルデヒド樹脂粒子、ポリアミドイミド樹脂粒
子、三二酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化チタ
ン、二酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、合成炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、ダイアモンドおよびカオリンが好
ましく、とりわけ、架橋シリコーン樹脂粒子、架橋ポリ
スチレン樹脂粒子、アルミナ、二酸化チタン、二酸化ケ
イ素および炭酸カルシウムが好ましい。
【0052】さらに、不活性微粒子が2種以上の粒子か
らなる場合、上記不活性微粒子(C′)の平均粒径(d
C′)よりも小さい平均粒径の第2、第3の粒子とし
て、例えば、コロイダルシリカ、α、γ、δ、θなどの
結晶形態を有するアルミナなどの微粒子を好ましく用い
ることができる。また、平均粒径(dC′)を有する不
活性微粒子(C′)として例示した粒子種のうち、平均
粒径の小さい微細粒子も用いることができる。
【0053】この微細粒子の平均粒径は、5〜400n
m、さらには10〜300nm、特に30〜250nm
の範囲内にあり、かつ上記平均粒径(dC′)よりも5
0nm以上、さらには100nm以上、特に150nm
以上小さいことが好ましい。第2、第3の粒子(微細粒
子)の含有量は、薄膜層Cに対し、0.005〜1重量
%、さらには0.01〜0.7重量%、特に0.05〜
0.5重量%であることが好ましい。
【0054】上記薄膜層Cを形成するポリエステルCと
しては、ポリエステルAについて説明したものと同じも
のを説明することができる。そして、そのポリエステル
Cとしてはo−クロロフェノール中の溶液として、35
℃で測定して求めた固有粘度が約0.4〜0.9のもの
が好ましく、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエ
チレン−2,6−ナフタレートであることが好ましい。
【0055】本発明における2軸配向ポリエステルフィ
ルム(複合フィルム)は、上記薄膜層Cの存在によっ
て、エア抜け指数(株式会社東洋精機製、ベック平滑度
試験機を用いて測定した「空気漏れ指数」)1〜15m
mHg/hrを示すのが好ましい。さらに好ましくは、
1〜7mmHg/hrである。このエア抜け指数の調整
は、上記薄膜層Cの表面粗さを調整することで可能であ
り、一般的にはフィルム表面を粗くすることにより、エ
ア抜け指数を大きくすることができる。本発明における
2軸配向ポリエステルフィルムは、上記薄膜層Cが存在
し、かつ、上記範囲のエア抜け指数を示すことにより、
電磁変換特性を損なうことなく、フィルムのハンドリン
グ性、巻取り性のより一層の向上が達成される。
【0056】本発明において、2軸配向ポリエステルフ
ィルムの厚みまたは全厚みは、通常、2.5〜25μ
m、好ましくは3.0〜12μm、さらに好ましくは
4.0〜12μmである。また、薄膜層Cの層厚みは、
塗膜層の場合、1〜100nm、さらに2〜50nm、
特に3〜10nmであることが好ましく、一方共押出し
法によるポリエステル層の場合、フィルムの全厚みの1
/2〜1/250、さらに1/3〜1/100、特に1
/4〜1/25であることが好ましい。また、塗膜層B
の層厚みは、1〜100nm、さらに2〜50nm、特
に3〜10nm、就中3〜8nmであることが好まし
い。
【0057】本発明における2軸配向ポリエステルフィ
ルムは、従来から知られている、あるいは、当業界に蓄
積されている方法に準じて得ることができる。そのう
ち、フィルム層Aと薄膜層Cとの積層構造は共押出し法
により製造するのが好ましく、そして塗膜層Bの積層は
塗布法により行うのが好ましい。
【0058】例えば、ポリエステルがポリエチレンテレ
フタレートの場合、押出し口金内または口金以前(一般
に、前者はマルチマニホールド方式、後者はフィードブ
ロック方式と呼ぶ)で、ポリエチレンテレフタレートA
と不活性微粒子(C′)を微分散含有させたポリエチレ
ンテレフタレートCとをそれぞれさらに高精度ろ過した
のち、溶融状態にて積層複合し、上述の好適な厚み比の
積層構造となし、次いで、口金より融点Tm℃〜(Tm
+70)℃の温度(ただし、Tm:該ポリエステルの融
点)でフィルム状に共押出ししたのち、40〜90℃の
冷却ロールで急冷固化して未延伸積層フィルムを得る。
しかる後に、この未延伸積層フィルムを常法に従って一
軸方向(縦方向または横方向)に(Tg−10)〜(T
g+70)℃の温度(ただし、Tg:該ポリエステルの
ガラス転移温度)で2.5〜8.0倍の倍率で、好まし
くは3.0〜7.5倍の倍率で延伸し、次いで上記方向
とは直角方向にTg〜(Tg+70)℃の温度で2.5
〜8.0倍の倍率で、好ましくは3.0〜7.5倍の倍
率で延伸する。さらに必要に応じて、縦方向および/ま
たは横方向に再度延伸してもよい。すなわち、2段、3
段、4段、あるいは多段の延伸を行うとよい。全延伸倍
率は、面積延伸倍率として、通常、9倍以上、好ましく
は12〜35倍、さらに好ましくは15〜30倍であ
る。さらに引き続いて、2軸配向ポリエチレンテレフタ
レートフィルムを、(Tg+70)〜(Tm−10)℃
の温度、例えば、180〜250℃で熱固定結晶化する
ことによって優れた寸法安定性が付与される。なお、熱
固定時間は、1〜60秒が好ましい。
【0059】上記の方法において、上述の不活性微粒
子、バインダー樹脂、および界面活性剤を含む塗液、好
ましくは水性塗液を塗布する。塗布は、最終延伸処理を
施す以前のポリエステル層Aの表面に行い、塗布後には
フィルムを少なくとも一軸方向に延伸するのが好まし
い。この延伸の前ないし途中で塗膜は乾燥される。その
中で、塗布は、未延伸積層フィルムまたは縦(一軸)延
伸積層フィルム、特に縦(一軸)延伸積層フィルムに行
うのが好ましい。塗布方法としては特に限定されない
が、例えば、ロールコート法、ダイコート法などが挙げ
られる。
【0060】上記塗液、特に水性塗液の固形分濃度は、
0.2〜8重量%、さらに0.3〜6重量%、特に0.
5〜4重量%であることが好ましい。そして、塗液(好
ましくは水性塗液)には、本発明の効果を妨げない範囲
で、他の成分、例えば、他の界面活性剤、安定剤、分散
剤、紫外線吸収剤、増粘剤などを添加することができ
る。
【0061】なお、積層フィルムの製造に際し、ポリエ
ステルに、所望により上述の不活性粒子以外の添加剤、
例えば、安定剤、着色剤、溶融ポリマーの固有抵抗調整
剤などを添加含有させることができる。
【0062】本発明において、磁気記録媒体としてのヘ
ッドタッチ、走行耐久性を初めとする各種機能を向上さ
せ、同時に薄膜化を達成するには、複合フィルムのヤン
グ率を縦方向および横方向で、それぞれ450kg/m
以上および600kg/mm以上、さらには
480kg/mm以上および680kg/mm
上とするのが好ましい。この上限は、1,800kg/
mm、さらには1,500kg/mmとするの
が好ましい。また、ポリエチレンテレフタレート層の結
晶化度は、30〜50%であることが望ましい。下限を
下回ると、熱収縮率が大きくなるし、一方、上限を上回
ると、フィルムの耐摩耗性が悪化し、ロールやガイドピ
ン表面と摺動した場合に白粉が生じやすくなる。
【0063】本発明によれば、本発明の2軸配向ポリエ
ステルフィルム(複合フィルム)をベースフィルムとす
る磁気記録媒体、すなわち、本発明の2軸配向ポリエス
テルフィルム(複合フィルム)および該積層フィルムの
塗膜層B上に存在する磁性層からなる磁気記録媒体が同
様に提供される。
【0064】本発明の2軸配向ポリエステルフィルムか
ら磁気記録媒体を製造する実施態様は、以下のとおりで
ある。
【0065】本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの
塗膜層Bの表面に、真空蒸着、スパッタリング、イオン
プレーティングなどの方法により、鉄、コバルト、クロ
ム、または、これらを主成分とする合金もしくは酸化物
よりなる強磁性金属薄膜層を形成し、また、その表面
に、目的、用途、必要に応じて、ダイアモンドライクカ
ーボン(DLC)などの保護層、含フッ素カルボン酸系
潤滑層を順次設け、さらに必要により、薄膜層C側の表
面に公知の方法でバックコート層を設けることにより、
特に短波長領域の出力、S/N,C/Nなどの電磁変換
特性に優れ、ドロップアウト、エラーレートの少ない高
密度記録用蒸着型磁気記録媒体とすることができる。こ
の蒸着型磁気記録媒体は、アナログ信号記録用Hi8、
ディジタル信号記録用ディジタルビデオカセットレコー
ダー(DVC)、データ8ミリ、DDSIV用テープ媒
体として極めて有用である。
【0066】また、本発明の2軸配向ポリエステルフィ
ルムの塗膜層Bの表面に、鉄または鉄を主成分とする針
状微細磁性粉(メタル粉)を、ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合体などのバインダーに均一に分
散し、磁性層厚みが1μm以下、好ましくは0.1〜1
μmとなるように塗布し、さらに必要により、薄膜層C
側の表面に公知の方法でバックコート層を設けることに
より、特に短波長領域での出力、S/N,C/Nなどの
電磁変換特性に優れ、ドロップアウト、エラーレートの
少ない高密度記録用メタル塗布型磁気記録媒体とするこ
とができる。また、必要に応じて、フィルム層A(ベー
ス層)の上に、該メタル粉含有磁性層の下地層として微
細な酸化チタン粒子などを含有する非磁性層を磁性層と
同様の有機バインダー中に分散、塗設することもでき
る。このメタル塗布型磁気記録媒体は、アナログ信号記
録用8ミリビデオ、Hi8、βカムSP、W−VHS、
ディジタル信号記録用ディジタルビデオカセットレコー
ダー(DVC)、データ8ミリ、DDSIV、ディジタ
ルβカム、D2、D3、SXなど用の磁気テープ媒体と
して極めて有用である。
【0067】さらにまた、本発明の2軸配向ポリエステ
ルフィルムの塗膜層Bの表面に、酸化鉄または酸化クロ
ムなどの針状微細磁性粉、またはバリウムフェライトな
どの板状微細磁性粉をポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢
酸ビニル共重合体などのバインダーに均一に分散し、磁
性層厚みが1μm以下、好ましくは0.1〜1μmとな
るように塗布し、さらに必要により、薄膜層C側の表面
に公知の方法でバックコート層を設けることにより、特
に短波長領域での出力、S/N,C/Nなどの電磁変換
特性に優れ、ドロップアウト、エラーレートの少ない高
密度記録用酸化物塗布型磁気記録媒体とすることができ
る。また、必要に応じて、薄膜層Cの上に、該磁性粉含
有磁性層の下地層として微細な酸化チタン粒子などを含
有する非磁性層を磁性層と同様の有機バインダー中に分
散し、塗設することもできる。この酸化物塗布型磁気記
録媒体は、ディジタル信号記録用データストリーマー用
QICなどの高密度酸化物塗布型磁気記録媒体として有
用である。
【0068】上述のW−VHSはアナログのHDTV信
号記録用VTRであり、また、DVCはディジタルのH
DTV信号記録用として適用可能なものであり、本発明
の2軸配向ポリエステルフィルムは、これらHDTV対
応VTR用磁気記録媒体に極めて有用なベースフィルム
ということができる。
【0069】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例により限定される
ものではない。なお、実施例および比較例における
「部」および「%」は、特に断らない限り重量基準であ
り、本発明における物性値および特性は、それぞれ以下
の方法で測定し、かつ、定義されるものである。
【0070】(1)固有粘度 o−クロロフェノール溶液中35℃で測定した値から求
めた。 (2)粒子の平均粒径I(平均粒径:0.06μm以
上) 株式会社島津製作所製、商品名「SACP−4L型セン
トリフュグル パーティクル サイズ アナライザー
(Centrifugal ParticleSize
Analyser)」を用い測定した。得られた遠心
沈降曲線を基に計算した各粒径の粒子とその存在量との
積算曲線から、50マスパーセントに相当する粒径「等
価球直径」を読み取り、この値を上記平均粒径とした
(単行本「粒度測定技術」日刊工業新聞社発行、197
5年、頁242〜247参照)。
【0071】(3)粒子の平均粒径II(平均粒径:
0.06μm未満) 平均粒径0.06μm未満の粒子は、光散乱法を用いて
測定した。すなわち、ニコンプ インストルメント株式
会社(Nicomp InstrumentsIn
c.)製の商品名「NICOMP MODEL 270
SUBMICRON PARTICLE SIZER」
により求められる全粒子の50%の点にある粒子の「等
価球直径」をもって表示した。
【0072】(4)フィルム層A、薄膜層Cの厚み、お
よび、全体の厚み フィルム全体の厚みは、マイクロメーターにてランダム
に10点測定し、その平均値を用いた。フィルム層A、
薄膜層Cの厚みは、薄い側の層厚みを以下に述べる方法
にて測定し、また厚い側の層の厚みは、全体の厚みより
塗膜層および薄い側の厚みを引き算して求めた。すなわ
ち、二次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、被
覆層を除いた表層から、深さ5,000nmの範囲のフ
ィルム中の粒子のうち、最も高濃度の粒子に起因する金
属元素(M+)とポリエステルの炭素元素(C+)の濃
度比(M+/C+)を粒子濃度とし、表面から深さ5,
000nmまで厚さ方向の分析を行った。表層では、表
面という界面のために粒子濃度は低く、表面から遠ざか
るにつれて粒子濃度は高くなる。本発明の場合、粒子濃
度は一旦安定値1になったのち、上昇して安定値2にな
る場合と、単調に減少する場合とがある。この分布曲線
をもとに、前者の場合は、(安定値1+安定値2)/2
の粒子濃度を与える深さをもって、また後者の場合は、
粒子濃度が安定値1の1/2になる深さ(この深さは安
定値1を与える深さよりも深い)をもって、該層の層厚
みとした。ただし、薄い側の層がフィルム層Aに相当す
る場合は、金属元素(M+)として、樹脂C中の粒子の
元素を用いて濃度比が0から上昇して安定値2になると
きの(安定値2)/2となる深さをもって層厚みとし
た。
【0073】測定条件は、以下のとおりである。 測定装置 二次イオン質量分析装置(SIMS):パーキン・エル
マー株式会社(PERKIN ELMER INC.)
製、「6300」 測定条件 一次イオン種 :O 一次イオン加速電圧:12KV 一次イオン電流:200nA ラスター領域 :400μm□ 分析領域 :ゲート30% 測定真空度 :6.0×10−9Torr E−GUNN :0.5KV−3.0A なお、表層から5,000nmの範囲に最も多く含有す
る粒子がシリコーン樹脂以外の有機高分子粒子の場合
は、SIMSでは測定が難しいので、表面からエッチン
グしながらFT−IR(フーリエトランスフォーム赤外
分光法)、粒子によってはXPS(X線光電分光法)な
どで上記同様の濃度分布曲線を測定し、層厚を求めた。
【0074】(5)塗膜層B表面の不活性微粒子Bによ
る突起密度(35,000倍で測定) フィルム表面の突起密度の測定は、走査型電子顕微鏡に
より行った。すなわち、2軸配向ポリエステルフィルム
の塗膜層Bの表面写真を倍率35,000倍にてランダ
ムに25枚撮影し、表面突起頻度をカウントし、その平
均値より1μmあたりの突起の数に換算し、この値
を塗膜層B表面の不活性微粒子Bによる突起密度とし
た。
【0075】(6)中心面平均粗さ(SRa) WYKO株式会社製の非接触三次元粗さ計、商品名「T
OPO−3D」を用いて、測定倍率40倍、測定面積2
42μm×239μm(0.058mm)の条件に
て測定を行い、表面粗さのプロフィル(オリジナルデー
タ)を得た。同粗さ計内蔵ソフトによる表面解析によ
り、SRaは以下の式により計算されアウトプットされ
た値を用いた。
【0076】
【数1】
【0077】また、Zjkは、測定方向(242μ
m)、それと直交する方向(239μm)をそれぞれM
分割、N分割したときの各方向のj番目、k番目の位置
における三次元粗さチャート上の高さである。
【0078】(7)大突起の数 アルミニウムを0.5μm厚みに蒸着した塗膜層Bの表
面を、株式会社ニコン(NIKON CORP.)製の
光学顕微鏡、商品名「OPTIPHOT」を用いて、微
分干渉法により倍率200倍にて1cm×5cmの範囲
を観察し、長径が10μm以上の大きさの突起をマーキ
ングした。マーキングした突起をWYKO株式会社製の
非接触三次元粗さ計、商品名「TOPO−3D」を用い
て、測定倍率40倍、測定面積242μm×239μm
(0.058mm)の条件にて測定を行い、表面粗
さのプロフィル(オリジナルデータ)を得た。同粗さ計
内蔵ソフトによる表面解析により、ベースラインからの
最高高さの値をもって突起高さとし、高さ100nm以
上の突起を単位1cmあたりの個数で表記した。
【0079】(8)ヤング率 東洋ボールドウィン株式会社製の引っ張り試験機、商品
名「テンシロン」を用いて、温度20℃、湿度50%に
調節された室内において、長さ300mm、幅12.7
mmの試料フィルムを10%/分のひずみ速度で引っ張
り、引っ張り応力−ひずみ曲線の初めの直線部分を用い
て、次の式によって計算した。 E=Δσ/Δε ここで、Eはヤング率(kg/mm)、Δσは直線
上の2点間の元の平均断面積による応力差、Δεは同じ
2点間のひずみ差である。
【0080】(9)エア抜け性 株式会社東洋製機製、ベック平滑度試験機を用いて、ま
ず、フィルム40枚を重ね合わせ、そのうち試料台最上
部にくる1枚を除いて、残り39枚に直径5mmφの孔
をあけ、試料台にセットした。このとき孔の中心部が試
料台の中心にくるようにした。この状態で、0.5kg
/cmの荷重を加え、真空到達度を550mmHg
に設定した。550mmHgに到達したのち、常圧に戻
ろうとするため、フィルムとフィルム間を空気が流れ込
んでいく。このとき、1時間の間30秒毎に降下してい
く真空度(mmHg)を測定し、測定時間(hr)に対
する真空度を直線近似したときの直線の傾き(=mmH
g/hr)を空気漏れ指数Gとした。
【0081】(10)フィルムの乾熱劣化性 フィルムを固定枠に均一に張り、予め余熱された熱風乾
燥機にフィルムを入れ、3分間処理した(処理条件;温
度=240℃想定,雰囲気=Air中)。処理後、フィ
ルムを取り出し劣化を手触し評価した。 〔3段階判定〕 ◎;フィルムが殆ど劣化しておらず、手で強く引っ張っ
ても破れない。 △;フィルムは形状を保っているが、手で強く引っ張る
と破れる。 ×;フィルムは微粉状となっており、著しく劣化してい
る。
【0082】(11)ポリエステル中の金属定性定量分
析 試料を蒸留アセトンで2回以上洗浄乾燥したのち、0.
200gr採取した。次に、試薬特級の硫酸,硝酸など
で湿式分解し、イオン交換蒸留水を20ml加え試料液
とした。この試料液を、高周波プラズマ発光分光分析装
置(ジャーレルアッシュ製,Atomu Comp S
iries 800)を使用し測定して金属定性定量分
析を行った。
【0083】(12)磁気テープの製造および特性評価 2軸配向ポリエステルフィルムの塗膜層Bの表面に、真
空蒸着法によりコバルト100%の強磁性薄膜を0.2
μmの厚みになるように2層(各層厚約0.1μm)形
成し、その表面に、ダイアモンドライクカーボン(DL
C)膜、さらに含フッ素カルボン酸系潤滑層を順次設
け、さらに薄膜層C側の表面に、公知方法でバックコー
ト層を設けた。その後、8mm幅にスリットし、市販の
8mmビデオカセットにローディングした。次いで、以
下の市販の機器を用いてテープの特性を測定した。
【0084】使用機器:8mmビデオテープレコーダ
ー:ソニー株式会社製、商品名「EDV−6000」 C/N測定:シバソク株式会社製、ノイズメーター
【0085】C/N測定 記録波長0.5μm(周波数約7.4MHz)の信号を
記録し、その再生信号の6.4MHzと7.4MHzの
比をそのテープのC/Nとし、市販8mmビデオ用蒸着
テープのC/Nを0dBとし、下記の基準で判定した。 ○;市販8mmテープ対比+5dB以上。 ×;市販8mmテープ対比+5dB未満。
【0086】ドロップアウト〔D/O〕 シバソク株式会社製のドロップアウトカウンターを使用
して、3μsec/10dB以上のドロップアウトを1
0分間測定し、1分あたりの個数に換算し、下記の基準
で判定した。 ○:ドロップアウトが6ケ/分未満。 ×:ドロップアウトが6ケ/分以上。
【0087】走行耐久性 上記した蒸着テープに4.2MHzの映像信号を記録
し、温度25℃、湿度50%RHの条件下でテープ走行
速度41m/分、巻き戻し速度41m/分の走行を1回
とし、合計200回繰り返した後の出力変動を調べた。
この出力変動から、次の基準で判定した。 ◎;200回繰り返し後の出力変動が0dB〜−0.3
dB未満。 ○;200回繰り返し後の出力変動が−0.3dB〜−
0.6dB未満。 ×;200回繰り返し後の出力変動が−0.6dB以
下。
【0088】実施例1 ポリエステルAの製造;ジメチルテレフタレート100
部とエチレングリコール70部とを、エステル交換触媒
として酢酸マグネシウム4水塩を使用して、常法にした
がってエステル交換反応させたのち、トリメチルフォス
フェートを添加し、実質的にエステル交換反応を終了さ
せた。さらに、チタニウムテトラブトキサイトを添加
後、引き続き高温高真空下で常法とおり重縮合を行な
い、固有粘度(o−クロロフェノール、35℃)0.6
2のポリエチレンテレフタレートを得た。このポリエチ
レンテレフタレートをポリエステルAとした。
【0089】上記で得たポリエステルAのポリエステル
中の可溶性金属成分の含有量は、上記プラズマ発光分光
分析装置(以下「ICP」と略す)で測定した。その値
を表1に示す。
【0090】ポリエステルCの製造;エステル交換反応
が実質的に終了したのち、平均粒径0.5μmの球状シ
リコーン粒子と、平均粒径0.1μmの球状シリカをポ
リマー中の濃度がそれぞれ0.07%と0.2%となる
ように添加する以外は、上記のポリエステルAの製造方
法と同様にして固有粘度0.60のポリエステルを得
た。このポリエステルをポリエステルCとした。
【0091】ポリエステルA,Cを用いての製膜;この
ポリエステルA,Cを、それぞれ170℃で3時間乾燥
後、2台の押出し機に供給し、溶融温度280〜300
℃にて溶融し、ポリエステルAは平均目開き13μmの
鋼線フィルターで、ポリエステルCは平均目開き30μ
mの鋼線フィルターでそれぞれ高精度ろ過したのち、マ
ルチマニホールド型共押出しダイを用いて、ポリエステ
ル層Aの片面にポリエステル層Cを積層させ、急冷して
厚さ89μmの未延伸積層フィルムを得た。
【0092】得られた未延伸フィルムを予熱し、さらに
低速・高速のロール間でフィルム温度100℃にて3.
3倍に延伸し、急冷し、次いで縦延伸フィルムの層A面
側に高松油脂(株)製のアクリル変性ポリエステル「
IN−170−6」 (軟化点57℃)を65部、日本
油脂(株)製の「ノニオンNS−240」(軟化点46
℃)を29部、日本油脂(株)製「ノニオンNS−20
8.5」(軟化点10℃以下)を1部、平均粒径30n
mのアクリルフィラーを5部含む組成の水性塗液(全固
形分濃度1.0%)をキスコート法により塗布し、続い
てステンターに供給し、110℃にて横方向に4.2倍
に延伸した。得られた2軸延伸フィルムを230℃の熱
風で4秒間熱固定し、厚み6.4μmの積層2軸配向ポ
リエステルフィルムを得た。層A,Cの厚みについて
は、2台の押出し機の吐出量によりC層が1.0μmと
なるように調整した。このフィルムのヤング率は、縦方
向500kg/mm、横方向700kg/mm
であった。
【0093】このフィルムのエア抜け指数は2〜3mm
Hg/hr、フィルム全体の厚みは6.4μm、塗膜層
B表面の不活性微粒子に起因する突起密度は8〜9個/
μmであった。この2軸配向ポリエステルフィルム
の乾熱劣化性および表面特性、このフィルムを用いた強
磁性薄膜蒸着型磁気テープの特性を表1に示す。
【0094】実施例2 ポリエステルAの製造; ポリエステルの製造 ジメチルテレフタレート100部とエチレングリコール
70部とをエステル交換触媒として酢酸カルシウム1水
塩および酢酸マグネシウム4水塩を使用して、常法にし
たがってエステル交換反応させたのち、トリメチルフォ
スフェートを添加し、実質的にエステル交換反応を終了
させた。さらに、チタニウムテトラブトキサイトを添加
後、引き続き高温高真空下で常法とおり重縮合を行な
い、固有粘度(o−クロロフェノール、35℃)0.6
2のポリエチレンテレフタレートを得た。
【0095】リン化合物マスターポリエステルの製造 ジメチルテレフタレート100部とエチレングリコール
70部とをエステル交換触媒として酢酸マンガン4水塩
を使用して反応を開始し、メタノール留出開始時より2
0分間後に三酸化アンチモンを添加し、常法にしたがっ
てエステル交換反応させたのち、トリメチルフォスフェ
ートを多量に添加し、実質的にエステル交換反応を終了
させた。次に、酢酸カリウムを添加後、引き続き高温高
真空下で常法とおり重縮合を行ない、固有粘度(o−ク
ロロフェノール、35℃)0.60のポリエチレンテレ
フタレートを得た。
【0096】上記,で得たポリマーペレットを約8
対2の重量比〔対の比〕で混合したものをポリエス
テルAとした。
【0097】ポリエステルCは、実施例1と同様のポリ
エステルCを用いた。製膜は、実施例1と同様にして2
軸配向ポリエステルフィルムを得た。このフィルムのエ
ア抜け指数は2〜3mmHg/hr、フィルム全体の厚
みは6.4μm、塗膜層B表面の不活性微粒子に起因す
る突起密度は8〜9個/μmであった。ポリエステ
ルA中の可溶性金属成分の含有量およびこの2軸配向ポ
リエステルフィルムの乾熱劣化性および表面特性、この
フィルムを用いた強磁性薄膜蒸着テープの特性を表1に
示す。
【0098】実施例3 ポリエステルAの製造; ポリエステルの製造 実施例2のポリエステルの製造と同様にして、固有粘
度(o−クロロフェノール、35℃)0.62のポリエ
チレンテレフタレートを得た。
【0099】リン化合物マスターポリエステルの製造 ポリエステルモノマー(単量体)およびその低重合体の
存在するポリエステル化反応容器に、テレフタル酸とエ
チレングリコールとのモル比1/1.6のスラリーを連
続的に供給し、温度250℃、圧力50hPaの条件で
反応させ、滞留時間8時間として平均重合度7のエステ
ル化物を連続的に得た。このエステル化物60部を重縮
合反応容器に移し、三酸化アンチモンおよび多量のリン
酸トリエチルを加えたのち、重縮合反応容器を徐々に減
圧して、最終的に圧力0.65hPa、温度280℃で
2時間、溶融重縮合を行ない、固有粘度(o−クロロフ
ェノール、35℃)0.60のポリエチレンテレフタレ
ートを得た。
【0100】上記,で得たポリマーペレットを、約
8対2の重量比〔対の比〕で混合したものを、ポリ
エステルAとした。
【0101】ポリエステルCは、実施例1と同様のポリ
エステルCを用いた。製膜は、実施例1と同様にして2
軸配向ポリエステルフィルムを得た。このフィルムのエ
ア抜け指数は2〜3mmHg/hr、フィルム全体の厚
みは6.4μm、塗膜層Bの不活性微粒子に起因する突
起密度は8〜9個/μmであった。ポリエステルA
中の可溶性金属成分の含有量ならびにこの2軸配向ポリ
エステルフィルムの乾熱劣化性および表面特性、このフ
ィルムを用いた強磁性薄膜蒸着テープの特性を表1に示
す。
【0102】実施例4 ジメチルテレフタレートをジメチル−2,6−ナフタレ
ートに変更し、また製膜の際の未延伸フィルムの縦延伸
時のフィルム温度を135℃、横延伸時の温度を155
℃に変更する以外は、実施例2と同様にして2軸配向ポ
リエステルフィルムを得た。このフィルムのエア抜け指
数は2〜3mmHg/hr、フィルム全体の厚みは6.
4μm、塗膜層B表面の不活性微粒子に起因する突起密
度は8〜9個/μmであった。ポリエステルA中の
可溶性金属成分の含有量およびこの2軸配向ポリエステ
ルフィルムの乾熱劣化性および表面特性、このフィルム
を用いた強磁性薄膜蒸着テープの特性を表1に示す。
【0103】実施例5 ポリエステルの製でのエステル交換触媒を、酢酸カ
ルシウム1水塩および酢酸マグネシウム4水塩から、酢
酸マグネシウム4水塩および酢酸セリウム3/2水塩、
酢酸リチウムに変更し、かつ酢酸マグネシウム4水塩、
トリメチルフォスフェート、チタニウムテトラブトキサ
イトの添加量を変更し、かつリン化合物マスターポリ
エステルの製造での酢酸カリウムを酢酸ナトリウム3水
塩に変更する以外は、実施例2と同様にしてポリエステ
ルおよびフィルムを得た。このフィルムのエア抜け指数
は2〜3mmHg/hr、フィルム全体の厚みは6.4
μm、塗膜層B表面の不活性微粒子に起因する突起密度
は8〜9個/μmであった。ポリエステルA中の可
溶性金属成分の含有量およびこの2軸配向ポリエステル
フィルムの乾熱劣化性および表面特性、このフィルムを
用いた強磁性薄膜蒸着テープの特性を表1に示す。
【0104】比較例1 ポリエステルAの製造において、チタニウムテトラブト
キサイトの添加量を増量する以外は、実施例1と同様に
してフィルムを得た。このフィルムは、乾熱劣化性評価
で(×)のため、その後の評価を中止した。
【0105】比較例2 ポリエステルAの製造において、チタニウムテトラブト
キサイトを三酸化アンチモンに変更する以外は、実施例
1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムのエア抜
け指数は2〜3mmHg/hr、フィルム全体の厚みは
6.4μm、塗膜層B表面の不活性微粒子に起因する突
起密度は8〜9個/μmであった。ポリエステルA
中の可溶性金属成分の含有量およびこの2軸配向ポリエ
ステルフィルムの乾熱劣化性および表面特性、このフィ
ルムを用いた強磁性薄膜蒸着テープの特性を表2に示
す。
【0106】比較例3 ポリエステルAの製造において、酢酸マグネシウム4水
塩の添加量を減少させる以外は、実施例1と同様にして
ポリエステルを製造しようとしたが、エステル交換反応
が遅延したため、エステル交換反応後半でのトリメチル
フォスフェートとチタニウムテトラブトキサイドの添加
を行なわず、重合反応を行なうことなく製造を中止し
た。このときの反応生成物(ポリマーが製造できたとし
て換算した)中の可溶性金属成分の含有量を表2に示
す。
【0107】比較例4 ポリエステルAの製造において、酢酸マグネシウム4水
塩の添加量を増量させる以外は、実施例1と同様にして
フィルムを得た。このフィルムのエア抜け指数は2〜3
mmHg/hr、フィルム全体の厚みは6.4μm、塗
膜層B表面の不活性微粒子に起因する突起密度は8〜9
個/μmであった。ポリエステルA中の可溶性金属
成分の含有量およびこの2軸配向ポリエステルフィルム
の乾熱劣化性および表面特性、このフィルムを用いた強
磁性薄膜蒸着テープの特性を表2に示す。
【0108】比較例5 ポリエステルAの製造において、トリメチルフォスフェ
ートの添加を2回に分割して添加し、かつ増量させる以
外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィ
ルムのエア抜け指数は2〜3mmHg/hr、フィルム
全体の厚みは6.4μm、塗膜層B表面の不活性微粒子
に起因する突起密度は8〜9個/μm であった。ポリ
エステルA中の可溶性金属成分の含有量およびこの2軸
配向ポリエステルフィルムの乾熱劣化性および表面特
性、このフィルムを用いた強磁性薄膜蒸着テープの特性
を表2に示す。
【0109】比較例6 ポリエステルAの製造において、トリメチルフォスフェ
ートの添加量を減少させる以外は、実施例1と同様にし
てフィルムを得た。このフィルムのエア抜け指数は2〜
3mmHg/hr、フィルム全体の厚みは6.4μm、
塗膜層B表面の不活性微粒子に起因する突起密度は8〜
9個/μmであった。ポリエステルA中の可溶性金
属成分の含有量およびこの2軸配向ポリエステルフィル
ムの乾熱劣化性および表面特性、このフィルムを用いた
強磁性薄膜蒸着テープの特性を表2に示す。
【0110】
【表1】
【0111】
【表2】
【0112】表1から明らかなように、実施例の2軸配
向ポリエステルフィルムは、優れた電磁変換特性を示す
とともに、ドロップアウトの原因となる大突起の数が少
なく優れている。一方、表2から明らかなように、比較
フィルムは、これらの特性を同時に満足できていない。
【0113】
【発明の効果】本発明の2軸配向ポリエステルフィルム
は、乾熱劣化性および析出異物抑制性に優れ、特にドロ
ップアウトの極めて少ない磁気記録媒体のベースフィル
ムとして有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 167/00 C09D 167/00 5D006 G11B 5/73 G11B 5/73 (72)発明者 小菅 雅彦 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山事業所内 Fターム(参考) 4F071 AA45 AA45X AA46 AB18 AB19 AB25 AC05 AC09 AC15 AC18 AF45 AF53 AH16 BA01 BB06 BB08 BC01 4F100 AA00B AA00C AA01A AA17A AA18A AA21A AA29A AB01A AB09A AB12A AB14A AB22A AK01B AK01C AK25H AK41A AK41C AK42A AK42B AK42C AR00D BA03 BA04 BA07 BA10B BA10C BA10D BA25 CA18B CA18C CA23A DD07A DE01B DE01C EH232 EH46B EH46C EJ382 GB41 JG06D YY00A 4J002 CF061 CF081 CF181 DD078 DE096 DE128 DE188 DG038 DH027 EC078 EG026 EG036 EG046 EG108 EW047 EW067 EW127 EW147 EZ008 GS01 4J029 AA03 AB01 AB05 AC02 AD01 AE03 BA03 CA02 CB03A CB06A CC06A JA063 JA093 JA123 JA203 JA253 JA263 JB133 JB173 JF023 JF033 JF043 JF053 JF123 JF133 JF143 JF153 JF163 JF323 JF473 JF543 KB02 4J038 EA011 KA09 KA20 PC08 5D006 CB01 CB05 CB06 CB07 CB08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)アルカリ金属化合物、アルカリ土
    類金属化合物およびマンガン化合物の群から選ばれる少
    なくとも1種の化合物と、(b)リン化合物と、(c)
    チタン化合物およびアンチモン化合物の群から選ばれる
    少なくとも1種の化合物とを、下記式〜を同時に満
    足するように含有するポリエステルAにより形成された
    フィルムであって、フィルム表面の中心面平均粗さSR
    aが3nm以下であり、かつ、フィルム表面上の、突起
    高さが100nm以上である大突起の数が10個/cm
    以下であることを特徴とする2軸配向ポリエステル
    フィルム。 25≦M≦250 ・・・・・・・ 0.1≦(M/P)≦6.0 ・・・・ 0<Ti≦12.5 ・・・・・・・ 0≦Sb<50 ・・・・・・・ 〔上記式中、Mは化合物(a)によるアルカリ金属元
    素、アルカリ土類金属元素およびマンガン元素の合計元
    素、Pは化合物(b)によるリン元素、Tiは化合物
    (c)によるチタン元素、Sbは化合物(c)によるア
    ンチモン元素の、ポリエステル中の量(ppm)を示
    す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載の2軸配向ポリエステルフ
    ィルムをフィルム層Aとし、該フィルム層Aの片面に塗
    膜層B、その反対のフィルム面に薄膜層Cを有し、フィ
    ルムのエア抜け指数が1〜15mmHg/hr、フィル
    ム全体厚みが2.5〜25μmの範囲にあることを特徴
    とする2軸配向ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 上記塗膜層Bがバインダー樹脂、不活性
    微粒子および界面活性剤を含むものであり、該不活性微
    粒子に基因する塗膜表面の突起が1〜40個/μm
    の密度で存在する請求項2記載の2軸配向ポリエステル
    フィルム。
  4. 【請求項4】 上記薄膜層Cが不活性微粒子とバインダ
    ー樹脂を、またはこれらと界面活性剤を含む塗膜層であ
    る請求項2記載の2軸配向ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 上記薄膜層Cが不活性微粒子を含有する
    ポリエステルCからなり、フィルム層Aとの共押出し法
    により積層されている請求項2記載の2軸配向ポリエス
    テルフィルム。
  6. 【請求項6】 ポリエステルAが、ポリエチレンテレフ
    タレートまたはポリエチレン−2,6−ナフタレートで
    ある請求項1記載の2軸配向ポリエステルフィルム。
  7. 【請求項7】 ポリエステルA,Cが、それぞれポリエ
    チレンテレフタレートまたはポリエチレン−2,6−ナ
    フタレートである請求項2〜5のいずれか1項記載の2
    軸配向ポリエステルフィルム。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の2軸配向ポリエステルフ
    ィルムの塗膜層B上に、さらに磁性層が存在してなるこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 アナログ信号記録用Hi8、ディジタル
    信号記録用ディジタルビデオカセットレコーダーまたは
    データ8mmもしくはDDSIV用である請求項8記載
    の磁気記録媒体。
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