JP2003096280A - ポリエステル組成物およびフィルム - Google Patents

ポリエステル組成物およびフィルム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融押し出し時に発生するポリマーゲル化物
が少なく、耐熱性に優れ、製膜性に優れたポリエステル
組成物およびフィルムを提供する。 【解決手段】 ポリエステル中に含有されるアルカリ金
属量Am(mol/ton)、アルカリ土類金属量Em
(mol/ton)、リン元素量Pm(mol/to
n)を下記式(1)を満足するように制御する。 5<(Am/2+Em)/Pm≦9 ・・・(1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル組成物
およびフィルムに関し、詳しくは、溶融押し出し時に発
生するポリマーゲル化物が少なく、耐熱性や製膜性に優
れたポリエステル組成物およびフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレート(以下PETという)は優れた機械的特性、熱
的特性、電気的特性により産業用途に広く使用され、需
要量も増大している。しかしながら、その用途および需
要拡大に伴い、ポリエステルに要求される特性および生
産性も、それぞれの用途分野においてますます厳しくな
ってきている。
【0003】ポリエステルにおいては、成型時には25
0〜300℃というポリエステルの融点以上の温度で溶
融して押し出し成形することが常であるが、この温度条
件は一方でポリエステルの熱分解や、酸素が混入した場
合には酸化分解を引き起こす。なお、ここでいう熱分解
とは、例えばPETの場合は、エチレングリコールの水
素が引き抜かれることによりポリマー主鎖が分断する反
応いい、酸化分解とは、酸素分子が分解に関与して、ラ
ジカルを生成し、これが主鎖分断や架橋反応を引き起こ
すことをいう。
【0004】このような分解反応は、ある程度のレベル
まではポリエステルの構造起因でやむを得ない部分もあ
るが、ポリエステル製造時に用いられる触媒の存在は、
このような分解反応には大きく影響(促進)していると
考えられる。しかしながら、重合反応を行うためには、
重合触媒の添加は不可欠であり、無くすことはできな
い。また、直接重合法の場合は、アルカリ金属化合物や
アルカリ土類金属化合物などのエステル交換反応触媒は
不要なものとなるが、ポリエステルフィルムにおいて
は、これらは溶融押し出し製膜時の静電印可キャスト性
向上のためには不可欠なものであり、やはりこれらも無
くすことはできない。このような観点から、ポリエステ
ルにおいてはポリエステル中に含有されるアルカリ金
属、アルカリ土類金属をリン化合物の添加により失活す
るべく、アルカリ金属、アルカリ土類金属量とリン化合
物の量を特定の範囲内とする技術がこれまで開示されて
きた。例えば、特開昭59−15428号公報にはM/
Pを特定範囲とすることにより耐熱性が向上することが
開示されているが、M/Pを5を超える範囲とした場合
の耐熱性については、実施例でもリン化合物を0とした
場合、すなわちM/Pを無限大とした場合しか検討され
ておらず、実質的にM/Pが5を超える範囲とすること
による効果は何ら見いだされていないのである。この他
にもM/Pを特定範囲とする従来例は存在するが、M/
Pの範囲は全て小さいほうが好ましい(通常「〜以下」
として表現されている)ものであり、M/Pの値が大き
い領域、例えば5を超える領域については未知であった
といってもよく、検討が試みられることは無かった。ま
た、一般に、ポリエステルにおける耐熱性といえば、熱
分解による主鎖分断を指し、指標としても固有粘度、す
なわちポリエステルの分解による重合度低下を抑制する
ことに注目されてきた。しかしながら、諸用途の要求特
性の高まりに伴って、酸化分解による分解物(ゲル化
物)起因の異物・欠点の低いことが、製品品質および生
産性の両面から注目されるようになってきているが、こ
の改善に取り組まれた例は殆どなく、耐熱分解性・耐酸
化分解性の両立は非常に重要かつ難易度の高い課題であ
る。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上
記した従来技術の問題を解決し、溶融押し出し時に発生
するポリマーゲル化物が少なく、耐熱性や製膜性に優れ
たポリエステル組成物およびフィルムを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した本発明の課題
は、ポリエステル中のアルカリ金属量をAm(mol/
ton)とし、アルカリ土類金属量をEm(mol/t
on)とし、リン元素量をPm(mol/ton)とし
たとき、Am、EmおよびPmが下記式(1)を満足し
ているポリエステル組成物により解決される。
【0007】 5<(Am/2+Em)/Pm≦9 ・・・(1)
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステル組成物は、
アルカリ金属量Am(mol/ton)、アルカリ土類
金属量Em(mol/ton)、リン元素量Pm(mo
l/ton)が下記式(1)を満たす。
【0009】 5<(Am/2+Em)/Pm≦9 ・・・(1) 好ましくは、下記式(7)を満たすことである。
【0010】 5.5<(Am/2+Em)/Pm≦8 ・・・(7) (1)式の下限が5以下であると、十分な耐酸化分解性
および製膜性が得られない。(1)式の上限が9を超え
ると、十分な耐熱性が得られない。
【0011】アルカリ金属及びアルカリ土類金属は、種
々の金属元素の金属塩としてポリエステル製造工程の任
意の段階で添加することができる。アルカリ金属として
は、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが好ましく、
これら元素の酢酸塩(水和物)、水酸化物等の各塩を用
いることができる。これらは1種のみ用いても良く、2
種以上を併用しても良いが、それらのうち、少なくとも
1種はカリウム化合物であることが好ましく、その場
合、水酸化カリウムを用いることが製膜性・耐熱性を両
立する面からより好ましい。また、さらに好ましくは、
カリウム化合物とリチウム化合物を併用すること、より
好ましくは水酸化カリウムと酢酸リチウムを併用するこ
とである。
【0012】また、アルカリ土類金属としては、カルシ
ウムやマグネシウムが好ましく、それら元素の酢酸塩
(水和物)、酸化物、水酸化物を用いることができ、中
でも酢酸塩(水和物)を用いることが好ましく、製膜性
の点から酢酸マグネシウム4水和物を用いることがより
好ましい。
【0013】本発明のポリエステルは、アンチモン、ゲ
ルマニウムおよびチタンからなる群から選ばれる少なく
とも1種の金属量をCm(mol/ton)としたと
き、Am、Em、CmおよびPmが下記式(2)〜
(5)を同時に満足していることが好ましい。
【0014】 0.1≦Am≦0.8 ・・・(2) 1≦Em≦2 ・・・(3) 0.2≦Cm≦0.8 ・・・(4) 0.1≦Pm≦0.8 ・・・(5) より好ましくは、下記(8)〜(11)式を同時に満足
することである。
【0015】 0.2≦Am≦0.7 ・・・(8) 1.1≦Em≦1.9 ・・・(9) 0.3≦Cm≦0.7 ・・・(10) 0.2≦Pm≦0.7 ・・・(11) Amが0.1未満であると、耐熱性や、ポリエステル組
成物をフィルムとする場合の製膜性に劣る傾向がある。
また、Amが0.8を超えると透明性が不十分となりや
すい。また、Emが1未満であると製膜性が不十分とな
り、2を超えると熱分解性に劣る傾向が出る。さらに、
Cmが0.2未満であると重合反応性が不十分となりや
すく、0.8を超えると熱分解性が低下しやすい。ま
た、Pmが0.1未満であると熱分解性に劣る傾向があ
り、0.8を超えると製膜性が低下しやすい。
【0016】本発明のポリエステル組成物は、下記式
(6)を満たすことが好ましい。
【0017】 1≦Am/2+Em−Pm≦2 ・・・(6) より好ましくは下記式(12)を満たすことである。
【0018】 1.2≦Am/2+Em−Pm≦1.8 ・・・(12) (6)式の下限が1未満であると、十分な製膜性が得ら
れにくくなる。また、上限が2を超えると、耐熱性や耐
酸化分解性に劣る傾向がある。
【0019】本発明で用いるポリエステルは、80mo
l%以上がエチレンテレフタレートあるいはエチレンナ
フタレートからなることが耐熱性の面から好ましく、よ
り好ましくは90mol%以上がエチレンテレフタレー
トからなることであるが、フィルムなどの成型物とした
際に、特定の機能が必要となる場合には、機能性付与の
ため共重合を行っても良い。本発明の触媒組成は、共重
合ポリエステルに適用した場合にも、従来の技術範囲の
触媒組成に比べて良好な耐熱分解性、耐加水分解性を示
す。
【0020】共重合成分としては、例えば、酸成分とし
ては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、
5−ソディウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカル
ボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体、フマル酸、
マレイン酸、アジピン酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカ
ルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体などを用い
ることができる。
【0021】共重合しうるジオール成分としては、1,
2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコールなどの脂肪族ジオール、1,2−
シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサン
ジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールな
どの脂環式ジオールの他、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,
2−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プ
ロパン等を用いることができる。
【0022】これらの成分は1種のみ用いてもよく、ま
た2種以上併用してもよい。
【0023】こうして得られたポリエステルは、さらに
固相重合を施すことにより、環状三量体をはじめとする
オリゴマーを低減させ、さらに重合度を上げることもで
きる。固相重合は、窒素流通下もしくは133Pa以下
の減圧下において、180℃〜融点の範囲内の温度で5
〜50時間加熱することにより行われる。
【0024】なお、製法についてさらに具体的に述べる
と以下のとおりである。
【0025】たとえば、酸成分としてジアルキルエステ
ルを用いる場合は、ジアルキルエステルに対し、ジオー
ル成分を、モル比1.5〜2.5で混合し、ここに、
(1)(2)式を満たすようにアルカリ金属化合物、ア
ルカリ土類金属化合物を添加し、130〜160℃で溶
融させた後、攪拌しながら220〜250℃まで2〜5
時間かけて到達させ、反応によって生成するアルキルア
ルコールを留去させ、エステル交換反応を行い、反応終
了後にリン化合物を添加し、低重合体を得る。また、該
低重合体は、酸成分としてジカルボン酸を用いて、ジカ
ルボン酸成分に対して1〜1.5倍モルのジオール成分
をエステル化反応させる、いわゆる直接重合法により製
造することもできる。
【0026】このようにして得られた低重合体を、撹拌
装置・加熱装置及び減圧装置を備えた重縮合反応層に移
行し、攪拌しながら230〜250℃から270〜30
0℃まで徐々に昇温しながら100Pa〜10Paまで
徐々に減圧し、重縮合反応を行う。
【0027】この重合反応には重合触媒が必要である。
重合触媒としては種々の触媒を用いることができる。例
えば、酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、テトラエチ
レングリコキシドチタンなどのチタン化合物、さらにチ
タン−シリカ複合酸化物、チタン−リン酸複合化合物な
どの複合金属触媒などを用いることができる。
【0028】これら重合触媒の添加時期は、低重合体を
得るまでの任意の段階および重合反応開始前の任意の段
階で添加することができる。また、直接重合法により本
発明のポリエステル組成物を製造する場合には、アルカ
リ金属、アルカリ土類金属、リン化合物は、エステル化
反応〜重合反応に至る任意の段階で添加することが可能
であるが、エステル化反応〜重合反応前に添加すること
が好ましい。
【0029】上記のようにして得られる本発明のポリエ
ステルは、耐熱分解性、耐酸化分解性に非常に優れる。
ここで、耐熱分解性、耐酸化分解性について説明を加え
ておく。ここで言うところの熱分解とは、窒素流通下で
融点〜310℃の範囲内の一定の温度でのポリマー主鎖
の分断の度合いを示す。酸化分解とは、酸素を含む空気
流通下において、融点〜310℃の範囲内の一定温度で
加熱した場合に発生するゲル化物(架橋成分)の生成度
合いを示す。前者では主鎖の分断が少ないほど分子量の
低下が抑えられているということであり、後者では、ゲ
ル化物が少ないほど、フィルムなどを生産したりする際
のゲル化起因の異物が表面などに生じにくいということ
である。
【0030】このようにして得られた本発明のポリエス
テルは、常法にしたがって、乾燥後、溶融押し出しし
て、未延伸シートとし、続いて2軸延伸、熱処理するこ
とにより、二軸延伸フィルムとすることができる。2軸
延伸は縦、横逐次延伸あるいは2軸同時延伸のいずれで
もよく、延伸倍率は特に限定されるものではないが、通
常は縦、横それぞれ2〜5倍が適当である。あるいは
縦、横延伸後、縦、横方向のいずれかに再延伸してもか
まわない。
【0031】なお、未延伸シートを成形する場合には、
口金からキャスティングドラム上に溶融押し出し後、溶
融押し出しシートが厚みムラを生じないように、キャス
ティングドラム上に密着させる事が重要であるが、この
際、静電印可キャスト法が有効である。この静電印可キ
ャスト法においては、ポリマーの溶融時の電気抵抗(溶
融比抵抗)が低いことが好ましい。溶融比抵抗は、好ま
しくは1×109Ω・cm以下であり、より好ましくは
8×108Ω・cm以下、さらに好ましくは5×108Ω
・cm以下である。
【0032】本願のポリエステル組成物は、耐熱分解・
耐酸化分解性に優れ、成型品、例えばフィルムとする場
合には、製膜性に優れ、異物が少なく、データドロップ
アウトが少ないことから磁気記録媒体や、透明性が高い
ことから光学用途フィルムなどに非常に好適である。
【0033】
【実施例】以下本発明を実施例により、さらに詳細に説
明する。実施例中の特性は次のようにして測定した。 A.ポリマーの固有粘度([η]) o−クロロフェノールを溶媒として、25℃で測定した
値である。 B.ポリマー中に含まれる元素 蛍光X線測定法により、あらかじめ作成した蛍光X線強
度の検量線から定量した。ただし、アルカリ金属量は、
原子吸光法により定量した。 C.耐熱分解性 ポリマーを160℃で5時間減圧乾燥した後、試験管に
5g計量して、窒素流通下300℃で4時間溶融熱処理
する。該ポリマーを抜き出し、[η]8hを測定する。こ
れと熱処理前の[η]0を比較し、下記の指標で判定し
た。
【0034】△[η]=[η]0−[η]4h △[η]が0.200未満のものを合格とした。 D.耐酸化分解性 ポリマー1gを、300℃に加熱したオーブン中、窒素
80vol.%/酸素20vol.%の気体流通下5時
間溶融熱処理し、該熱処理物をオルトクロロフェノール
に溶解後、グラスフィルター(規格 G3)にて濾過す
る。該濾上物を定量し、元のポリマー重量に対する比率
をゲル化率として、耐酸化分解性の指標とした。ゲル化
率が4.0%未満のものを合格とした。 E.溶融比抵抗 銅板2枚を電極として、間にテフロン(登録商標)のス
ペーサーを挟んで銅板22cm2、銅板間隔9mmの電
極を作成する。この電極を290℃で溶融したポリマー
中に沈め、電極間に5,000Vの電圧を加えたときの
電流量から抵抗値を算出した。溶融比抵抗は、8×10
7Ω・cm未満であることが好ましい。 F.長期押し出し時のフィルム欠点 ポリエステルチップを160℃で5時間乾燥後、Tダイ
式口金を備えた押し出し機に供給し、300℃で、口金
からキャスティングドラムを回転させながらキャスティ
ングドラム上に押し出し未延伸フィルムを連続的に得
る。10時間経過後から11時間経過後の1時間の間、
フィルム表面を観察し、この間表面に、10時間経過す
るまでは見られなかったスジ状の欠点が新たに観察され
れば×、観察されなければ○とした。 (実施例1)テレフタル酸86重量部とエチレングリコ
ール39重量部とのエステル化反応物(低重合体)をエ
ステル交換反応層で240℃で溶融し、これにテレフタ
ル酸86重量部、およびエチレングリコール39重量部
を加え、250℃で攪拌しながらエステル化反応を続
け、水の留出量が理論留出量の97%以上に達したエス
テル化反応物からテレフタル酸86重量部に相当する反
応物を重縮合反応層に移行した。次いで、酢酸リチウム
2水和物0.005重量部、、酢酸マグネシウム4水和
物0.039重量部、リン酸トリメチル0.006重量
部を添加、さらに三酸化二アンチモンを0.0073重
量部添加し、1時間かけて285℃まで加熱昇温しなが
ら反応系を徐々に減圧して60Paの減圧下、一定温度
下でエチレングリコールを留去しながら重合反応を進行
させ、重合缶からガット状に吐出、水で急冷後チップ状
に切断し、[η]=0.591のポリエチレンテレフタ
レートチップを得た。このポリマーはゲル化物が少な
く、耐熱分解性に優れ、溶融比抵抗も低い値を示した。
また、フィルム製膜時の欠点も発生しなかった。結果を
表1、2に示す。 (実施例2〜19)添加する触媒の種類・量を表1中の
値とする他は、実施例1と同様の方法によりポリエステ
ルを得た。結果を表1、2に示す。 比較実施例1〜4 添加する触媒の種類・量を表1中の値とする他は、実施
例1と同様の方法によりポリエステルを得た。結果を表
1、2に示す。(Am/2+Em)/Pmの値が本願の
範囲を満たさないと、ゲル化物が多く生成した。また、
ゲル化物が多いものについては、長期押し出し時のフィ
ルム欠点が見られた。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本願のポリエステル組成物は、耐熱分解
・耐酸化分解性に優れ、成型品、例えばフィルムとする
場合には、製膜性に優れ、異物が少なく、特に磁気記録
媒体、光学用途フィルムなどに非常に好適である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA46 AB18 AB32 AC09 AC15 AE22 AF03 AF45 AF53 AH14 AH16 AH19 BA01 BB06 BB07 BB08 4J002 CF041 CF051 CF061 DE056 EG026 EW006 FD206 GS01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル中に含有されるアルカリ金
    属量をAm(mol/ton)とし、アルカリ土類金属
    量をEm(mol/ton)とし、リン元素量をPm
    (mol/ton)としたとき、Am、EmおよびPm
    が下記式(1)を満足しているポリエステル組成物。 5<(Am/2+Em)/Pm≦9 ・・・(1)
  2. 【請求項2】 ポリエステル中に含有される、アンチモ
    ン、ゲルマニウムおよびチタンからなる群から選ばれる
    少なくとも1種の金属量をCm(mol/ton)とし
    たとき、Am、Em、PmおよびCmが下記式(2)〜
    (5)を同時に満足している、請求項1に記載のポリエ
    ステル組成物。 0.1≦Am≦0.8 ・・・(2) 1≦Em≦2 ・・・(3) 0.2≦Cm≦0.8 ・・・(4) 0.1≦Pm≦0.8 ・・・(5)
  3. 【請求項3】 Am、EmおよびPmが下記式(6)を
    満足している、請求項1または2に記載のポリエステル
    組成物。 1<Am/2+Em−Pm≦2 ・・・(6)
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリエ
    ステル組成物を含むフィルム。
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