JP5520828B2 - 改変される特徴を有するバシルス種(Bacillussp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼ変異体 - Google Patents

改変される特徴を有するバシルス種(Bacillussp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼ変異体 Download PDF

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    • C12N9/2414Alpha-amylase (3.2.1.1.)
    • C12N9/2417Alpha-amylase (3.2.1.1.) from microbiological source

Description

関連出願
本出願は2007年11月5日出願、発明の名称が「TS23 Alpha-Amylase Variants With Altered Properties」である米国仮出願番号60/985,619、2008年2月4日出願、発明の名称が「TS23 Alpha-amylase variants with altered properties」である米国仮出願番号61/026056、及び2008年6月6日出願、発明の名称が「TS-23 Alpha-Amylase With Altered Properties」である米国仮出願番号61/059,403に基づいて優先権を主張する。
配列リスト
また、その全体を参照により本明細書に取り込まれる配列番号1−18を含む配列リストを添付する。
発明の分野
本発明は親アルファ‐アミラーゼ変異体であって、変異体がアルファ‐アミラーゼ活性を有し、前記親アルファ‐アミラーゼと比較して少なくとも一つの次の特徴において改変を有することを特徴とする。
それは、基質特異性、基質結合、基質切断パターン、熱安定性、pH活性プロファイル、pH安定性プロファイル、酸化に対する安定性、Ca2+依存性、低減及び増加されるpI、改善される洗浄能、特異的活性、例えば、高温及び/又は低いpH条件、特に低いカルシウム濃度においての安定性である。本明細書に記載の変異体はデンプン転換、エタノール生産、洗濯洗浄、食器洗浄、硬い表面洗浄、繊維湯通し、及び/又は甘味料生産に有用である。
デンプンはアミロース(15から30%w/w)とアミロペクチン(70から85%w/w)の混合物からなる。アミロースは約60、000から約800、000からの分子量(MW)を有する直鎖アルファ‐1,4‐結合グルコースユニットからなる。アミロペクチンは24から30のグルコースのユニットごとにアルファ‐1、6分岐点を含む枝分かれポリマーであり、そのMWは100万位である。
濃縮デキストロースシロップの形態のデンプン由来の糖は、現在、
(1)アルファ‐アミラーゼでの固体デンプンの液状化(又は粘度低下)による約7から10の平均重合度を有するデキストリンの生成、及び
(2)アミログルコシダーゼ(またグルコアミラーゼ又はGAと呼ばれる)で得られた液化デンプン(即ち、デンプン加水分解物)の糖化
を含む酵素の触媒によるプロセスで生産される。得られたシロップは高いグルコース含有量を有する。商業的に生産されるグルコースシロップの多くは、後に、イソシロップで知られるデキストロース/フルクトース混合物へ酵素的に異性化される。
アルファ‐アミラーゼ類(アルファ‐1,4‐グルカン‐グルカノヒドロラゼ、E.C.3.2.1.1)は不規則に内部のアルファ‐1,4‐グルコシド結合を切断することによりデンプン、グリコーゲン、関連する多糖を加水分解する酵素群を構成する。この酵素のクラスは、例えばデンプンの液状化、繊維の湯通し、製紙及びパルプ産業におけるデンプンの改変、甘味料(例えば、糖)及び醸造において数多くの重要な産業上の利用を有する。また、これらの酵素は食器洗浄及び洗濯においてデンプン汚れを除くため用いることができる。アルファ‐アミラーゼは、広範囲の細菌類、菌類、植物、及び動物の供給源から単離される。産業的に、多くの重要なアルファ‐アミラーゼは、バシルス(Bacilli)から単離されたものである。
アミラーゼをデンプン処理の初期段階(液化)にて、浸漬穀物の粉砕にて、アルコール生産にて、洗剤マトリクス中の洗浄剤として、デンプン湯通しでの繊維産業にて、抗劣化剤として焼成利用にて、飲料産業にて、掘削作業における石油産業にて、再利用紙の脱インク処理にて及び動物飼料にて商業的に用いてよい。
近年、デンプン液化、洗剤及び繊維湯通しのような特定の使用に関して改善される特徴を有するアルファ‐アミラーゼ変異体を構築する研究が行われている。
食器洗浄及び洗濯洗浄処理を含む多様な使用に有用なアミラーゼの同定及び最適化の必要性が産業界に存在する。これらの第二世代アミラーゼは工業規格酵素より改善される製造及び/又は性能を提供する。
ある特徴的なアルファ‐アミラーゼはアルカリ性バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼであって、デンプン加水分解活性を有する少なくとも5種類の酵素を生産する(Lin他、1998,"Production and properties of a raw-starch-degrading amylase from the thermophilic and alkaliphilic Bacillus sp. TS-23," Biotechnol. Appl. Biochem. 28: 61-68)。
しかしながら、アルファ‐アミラーゼの変異体であって、相当する親アルファ‐アミラーゼ、即ち、未変異のアルファ‐アミラーゼと比較して、変異体がアルファ‐アミラーゼ活性を有し、その親アルファ‐アミラーゼと比較して上述の特性の少なくとも一つに改変を有することを特徴とする変異体の需要がいまだ残っている。
趣旨
本明細書に記載のある態様はアルファ‐変異体アミラーゼであって、変異体はアルファ‐アミラーゼ活性及び親アルファ‐アミラーゼと比較して少なくとも一つの次の特徴において改変を有することを特徴とする。それは、基質特異性、基質結合、基質切断パターン、熱安定性、pH活性プロファイル、pH安定性プロファイル、酸化に対する安定性、Ca2+依存性、特異的活性、例えば、高温及び/又は低いpH条件、特に低いカルシウム濃度(例えば、約60ppm未満、例えば、40ppm未満)においての安定性である。
ある態様は、親バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼの変異体であって、前記変異体が配列番号4に対して90%の同一性を有し、前記変異体が、配列番号1に存在する下記a)b)、又はc)の少なくとも二つ含み、及び任意に下記d)からk)いずれかの一以上を含むことを特徴とする変異体である。
a)C末端の欠失、
b)R180及び/又はS181の欠失、
c)M201L、
d)Q87からE、Rへ、
e)N225からE、Rへ、
f)N272からE又はRへ、
g)N282からE又はRへ、
h)T182の欠失、
i)G183の欠失、
j)Q98R,M201L,S243Q、R309A、Q320R、Q359E、及びK444E、又は
k)S243Q、A、E、D
あるいは、変異体が、配列番号4に対して少なくとも約90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号4の180‐181位にてΔRS欠失及び配列番号4のM201L、及び少なくとも次のひとつ、即ち
a)Q87からE、Rへ、
b)N225からE、Rへ、
c)N272からE又はRへ、
d)N282からE又はRへ、
e)T182の欠失、
f)G183の欠失、
g)Q98R,M201L,S243Q、R309A、Q320R、Q359E、及びK444E、又は
h)S243Q、A、E、D
を含むことを特徴とする変異体である。
さらに変異体が配列番号4に対して少なくとも約95%、98%又は99%の配列同一性を有し、本明細書に記載の任意の欠失、置換又は挿入を含む。
さらに、変異体が上述に記載の変異体であり、次の特徴、即ち
a)酵素活性についてカルシウムイオンの必要性が60ppm未満であり、
b)親バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼに比較して改善される酸化安定性があり、及び/又は
c)親バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼに比較して改善される熱安定性があるという
特徴を有すること意図する。
別の態様では、上記記載の変異体はカルボキシ末端の1から100アミノ酸残基又はその間の任意の整数値の欠失を含むことを意図する。
別の態様において、上記変異体をコードする核酸を含む。親バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼの変異体をコードするそのような単離され核酸であって、前記変異体が少なくとも下記a)b)、又はc)を含み及び任意に下記d)からk)いずれかの一以上を含み、a)からk)は
a)C末端の欠失、
b)R180及び/又はS181の欠失、
c)M201L、
d)Q87からE、Rへ、
e)N225からE、Rへ、
f)N272からE又はRへ、
g)N282からE又はRへ、
h)T182の欠失、
i)G183の欠失、
j)Q98R,M201L,S243Q、R309A、Q320R、Q359E、及びK444E、
k)S243Q、A、E、D
であり、配列番号1に相当し、配列番号1に対して少なくとも約90%配列同一性を有し、前記変異体がアルファ‐アミラーゼ活性を有することを特徴とする核酸を意図する。
また、前述の核酸を含むベクター及び核酸を含む単離され宿主細胞を意図する。また、前述の任意の変異体をコードする核酸を含むベクターを含む単離され宿主細胞を意図する。そのような単離され宿主細胞は、原核細胞又は真核細胞(例えば、細菌類又は菌類)を含む。細菌は、例えば、バシルス ズブチリス(B. subtilis)、バシルス リチェニフォルミス(B. licheniformis)、バシルス レンツス(B. lentus)、 バシルス ブレビス(B. brevis)、バシルス ステアロテルモフィルス(B. stearothermophilus)、バシルス アルカロフィリス(B. alkalophilus)、バシルス アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、バシルス コアグランス(B. coagulans)、バシルス シルクランス(B. circulans)、バシルス ランツス(B. lautus)、 バシルス ツリンギエンシス(B. thuringiensis)ストレプトミセス リビダンス(Streptomyces lividans)又はストレプトミセス ムリナス(S. murinus)からなる群から選択されるグラム陽性菌又はグラム陰性菌であって、前記グラム陰性菌は大腸菌(Esch
erichia coli)又はシュードモナス(Pseudomonas sp)種である。
また、本発明は前述の変異体のひとつを含む洗剤添加剤を含む。意図される洗剤添加剤はさらに
セルラーゼ、プロテアーゼ、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリン グルカノトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、アルファ‐ガラクトシダーゼ、ベータ‐ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、アルファ‐グルコシダーゼ、ベータ‐グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、デンプン分解酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ、キシラナーゼ、プルラナーゼ、イソアミラーゼ、カラギナーゼ、又はそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される一以上の酵素を含むことを意図する。洗剤添加剤は非粉塵化(dusting)粒子、微粒子、安定化液、又は被酵素の形態でよい。
また、本発明は任意の前述の洗剤添加剤を含む洗剤組成物である。また、洗剤組成物は前述のように、界面活性剤及び変異体を含む。また、洗剤組成物は洗濯洗剤又は食器洗剤でよい。考えられる洗剤組成物はセルラーゼ、プロテアーゼ、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリン グルカノトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、アルファ‐ガラクトシダーゼ、ベータ‐ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、アルファ‐グルコシダーゼ、ベータ‐グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、デンプン分解酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ、キシラナーゼ、プルラナーゼ、イソアミラーゼ、カラギナーゼ、又はそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される一以上の酵素をさらに含むことを意図する。あるいは、又はさらに、洗剤組成物は、界面活性剤、洗剤ビルダー、錯化剤、ポリマー、漂白システム、安定剤、泡増進剤、石鹸泡抑制剤、抗腐食剤、泥懸濁剤、抗泥再堆積剤、染料、抗菌剤、ハイドロトープ、蛍光増白剤、繊維コンディショナー、及び香料の一以上をさらに含んでよい。
別の態様は溶液又はゲル中に前述及び本明細書に記載の任意の変異体を含み、さらに任意にセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、抗菌剤、又はそれらの任意の組み合わせを含むバイオフィルム加水分解組成物に関する。これらのバイオフィルム加水分解組成物は、バイオフィルムを処理するために十分な時間請求項24に記載の組成物を投与することを含むバイオフィルムを加水分解する方法に用いることができる。
別の態様において溶液又はゲル中に前述及び本明細書に記載の任意の変異体を含む焼成組成物に関する。別の態様は焼成方法に関し、特に本明細書に記載の変異体を伴う焼成組成物の処理に関する。
さらなる態様において、本発明のデンプンを液状化するための組成物は、上述又は本明細書に記載の変異体を含み、前記組成物が溶液であることを特徴とする。組成物は、デンプンを液化するのに十分な時間、液化デンプンの組成物を処理することを含むデンプンを液化する方法に用いる。組成物を例えば、約40‐60μg/g乾燥固体にて液状デンプン溶液に加えてよい。液化用に好ましいデンプンはトウモロコシデンプンであり、液化デンプン溶液の形態でよい。液化は約85℃から約100℃の温度にておこる。あるいは又はさらに、液化デンプン溶液は約pH5.0から約pH6.5にて液化する。方法は発酵段階を含んで実施してよく、液状化物を発酵してエタノールを生産する。ある態様は発酵段階が少なくとも約2.5%v/vエタノールを生産することを意図する。ある態様においては、液化及び発酵段階を同じ反応容器にて同時に実施しする。別の態様においては、発酵段階はグルコアミラーゼ触媒反応を必要としない。カルシウムを有する液状化段階は約60ppm未満の量で存在する。
別の態様は溶液中上述又は本明細書に記載の変異体を含むデンプンを糖化するための組成物を含む。さらに、前記デンプンを糖化するのに十分な時間糖化組成物を投与することを含むデンプンを糖化する方法を含む。これは溶液中で実施してよく、約60ppm未満のカルシウムが存在する。
さらなる実施態様は、溶液中上述又は本明細書に記載の変異体又は任意に別の酵素を含む繊維の湯通し組成物を含む。また繊維を湯通しするために十分な時間湯通し組成物を投与することを含む繊維を湯通しする方法を含む。カルシウムが湯通し溶液中約60ppm未満の量で存在してよい。
さらに、態様は前述又は本明細書に記載の変異体を含むデンプン処理組成物を含む。デンプン処理組成物はさらにグルコアミラーゼ、イソアミラーゼ、プルラナーゼ、フィターゼ、又はそれらの組み合わせを含んでよい。また、前記デンプンを処理するのに十分な時間デンプン処理組成物を投与する酵素糖組むデンプンを処理する方法を含む。これは約60ppm未満のカルシウム存在下実施してよい。
関連する図は本明細書に取り込まれ、本明細書の一部を構成し、実施態様を説明する。図について次に説明する。
図1はバシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼ、完全長、成熟鎖のポリペプチド配列(配列番号1)。 バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼ、成熟鎖の欠失ポリペプチド配列(配列番号2)。太字及び下線部の残基は配列番号2のR180、S181及びM201にて存在するアミノ酸を示す。 バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼ遺伝子の最適化核酸配列(配列番号3)(AmyTS23)。 最適化されたバシルス種(Bacillus sp.)TS‐23の欠失されるアルファ‐アミラーゼ(AmyTS23)(配列番号3)をコードする核酸配列(配列番号4)(AmyTS23t)。 この図はAmyTS23とAmyTS23tのために作成される発現カセットを示す。 図6はAmyTS23アルファ‐アミラーゼ成熟完全長(amyTS23Fl)及びOxAmコントロール(Danisco US Inc., Genencor Division)を用いて行なった布見本洗浄試験の結果を示す。布見本を25mM HEPES pH8又は25mM CAPS pH10.3緩衝液のいずれかでインキュベーションし、酵素を示したレベルにて加えた。反応をEppendorf Thermomix controlled temperature blockにおいて20℃、60分間、750rpmにて振盪しながらインキュベーションした。データはTS23Flが両方のpH値にてOxAmと同等又それよりよい性能を示す。X軸はppm、及びY軸は488nmの波長にて測定される微小見本洗浄試験の上清の吸光度の読み取りを示す。 図7はアルファ‐アミラーゼAmyTS23Fl及びOxAmコントロール(Danisco US Inc., Genencor Division)を用いて布見本洗浄試験の結果を示す。布見本を25mM HEPES pH8又は25 mM CAPS pH10.3緩衝液いずれかでインキュベーションし、酵素を示したレベルにて加えた。反応をEppendorf Thermomix controlled temperature blockにおいて40℃、60分間、750rpmにて振盪しながらインキュベーションした。データはamyTS23Flが両方のpH値にてコントロール(OxAm)よりよい性能を示す。見本洗浄を微小布見本洗浄試験の上清の488nmの吸光度の読み取りによって検出した。 図8はアルファ‐アミラーゼAmyTS23t(配列番号2)及びOxAmコントロールを用いて行なった布見本洗浄試験の結果を示す。布見本を25mM HEPES pH8又は25mM CAPS pH10.3緩衝液いずれかでインキュベーションし、酵素を示したレベルにて加えた。反応をEppendorf Thermomix controlled temperature blockにおいて20℃、60分間、750rpmにて振盪しながらインキュベーションした。 図9はアルファ‐アミラーゼAmyTS23t(配列番号2)及びOxAmコントロール(Danisco US Inc., Genencor Division)を用いて行なった布見本洗浄試験の結果を示す。布見本を25mM HEPES pH8又は25mM CAPS pH10.3緩衝液いずれかでインキュベーションし、酵素を示したレベルにて加えた。反応をEppendorf Thermomix controlled temperature blockにおいて40℃、60分間、750rpmにて振盪しながらインキュベーションした。データはアルファ‐アミラーゼAmyTS23t(配列番号2)が両方のpH値にてコントロールよりよい性能を示す。欠失AmyTS23アルファ‐アミラーゼ(配列番号2)は完全長成熟AmyTS23よりよい性能を示す。 図10はMOPS緩衝液及び市販の洗濯洗剤中AmyTS23tアルファ‐アミラーゼ及びAmyTS23t‐RS欠失(配列番号5)を用いた促進される安定性試験の結果を示す。酵素サンプルをMOPS緩衝液又は市販の洗剤Iいずれかにおいて37℃にてインキュベーションし、残留活性をメガザイム試験(Megazyme assay)にて時間に対して測定した。 図11は配列番号5であるRS除去欠失バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼを示す。 図12は二つの異なる洗濯洗剤製剤中AmyTS23t(配列番号2)及びAmyTS23tΔRS(配列番号5)を用いた促進される安定性試験のグラフを示す。酵素サンプルを不活化液体タイド(Tide)又プロトタイプ製剤A液体洗剤において37℃にてインキュベーションし、残留活性をメガザイム試験(Megazyme assay)にて時間に対して測定した。 グラフはAmyTS23t、AmyTS23tΔRS、及びAmyTS23t(M201+ΔRS)の酸化安定性を示す。酵素を5分間40℃にてCa2+含有緩衝液中多様な濃度の過酢酸(PAA)に暴露した後酵素活性を測定した。 グラフはコメデンプン布見本に対する液体洗剤中AmyTS23tΔRS(配列番号5)の性能を示す。 グラフはUSトーストにおけるTS23及び変異体PS4及びTS23と変異体PS4の組み合わせの硬さの効果を示す。 グラフはUSトーストにおけるTS‐23及び変異体PS4及びTS‐23と変異体PS4の組み合わせの凝集性の効果を示す。 グラフは電荷変化に応じた残留活性を示す。実施例11の記載に関連する。 図18は合成バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼのDNA(パネルA)(配列番号6)及びアミノ酸配列(パネルB)(配列番号7)を示す。 バシルス スブチリス(B. subtilis)SC6.1.においてベース(Base)(及びエース(Ace))の発現に用いたバシルス(Bacillus)発現ベクターpHPLT‐TS23t PCR装置にて温度勾配を用いてMOPS中1時間インキュベーションした後のBase及びBase‐S243Qの残留活性 PCR装置にて温度勾配を用いてMOPS中1時間インキュベーションした後のAce及びAce‐S243Qの残留活性 PCR装置にて温度勾配を用いて10%Persil color(不活化)中30分インキュベーションした後のBase及びBase‐S243Qの残留活性 PCR装置にて温度勾配を用いて10%Persil color(不活化)中1時間インキュベーションした後のAce及びAce‐S243Qの残留活性 PCR装置にて温度勾配を用いて100%Persil color(不活化)中1時間インキュベーションした後のBase及びBase‐S243Qの残留活性 PCR装置にて温度勾配を用いて100%Persil color(不活化)中1時間インキュベーションした後のAce及びAce‐S243Qの残留活性
詳細な説明
下記は化合物、組成物、前記化合物の製造方法、及び前記化合物及び組成物の使用方法に関し、特に、前記化合物がバシルス種(Bacillus sp.)番号TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体である。バシルス種(Bacillus sp.)番号TS‐23アルファ‐アミラーゼもその変異体も例えば、洗濯及び食器洗浄試験において高い性能を有するものとして研究されてきた。それらは本明細書に意図されるように他の目的のために用いることができる。
バシルス種(Bacillus sp.)番号TS‐23のアルファ‐アミラーゼは最適pH9を有し、広いpH範囲(即ち、pH4.7からpH10.8)に渡って安定である。ポリペプチドは45℃の最適温度を有した。酵素は低い温度、例えば15℃から20℃で活性を有する。
幾つかの態様において、本明細書に記載の化合物、組成物及び方法は遺伝子工学及び分子生物学の分野にて用いる規定の技術及び方法に依存する。次の資料は本明細書に開示する材料で方法を実施する時に有用な遺伝子工学の記載を含む。それはSambrook他MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL (2nd Ed., 1989); Kreigler, GENE TRANSFER AND EXPRESSION; A LABORATORY MANUAL (1990)及び Ausubel他、Eds. CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY (1994)である。これらの一般的参考書は当業者に周知の定義及び方法を記載する。しかしながら、本明細書に記載の実施態様は任意の特定の方法、手順、及び記載される試薬に限定すべきではない。なぜならこれらは変化するからである。
本明細書にて他に定義されていない限り、本明細書で用いるすべての技術的及び特別な用語はこの発明に属する当業者によって普通に理解されるものと同様の意味を持つ。Singleton、他、 DICTIONARY OF MICROBIOLOGY AND MOLECULAR BIOLOGY,2D ED.、John Wiley and Sons, New York (1994)及びHale & Marham, THE HARPER COLLINS DICTIONARY OF BIOLOGY, Harper Perennial, NY (1991)が、当業者には本発明で用いられる用語の多くの一般的辞書となる。さらに、特定の用語は明瞭性のため及び参照の場合のために下記に定義する。
本明細書に記載のものと類似及び同等の任意の方法及び材料が本明細書に開示される化合物、組成物及び使用方法の実施又は試験に用いてよいけれども、ここには好ましい方法及び材料を開示する。
次の定義及び実施例を用いて一般的な実施態様を参照によってここで詳しく記載さる。本明細書に引用されるすべての特許及び刊行物を、そのような特許及び刊行物内に記載されるすべての配列を含み、ここに明確に参照により組み込む。
数字範囲は範囲を規定する数字すべてを含む。
他に指示しない限り、それぞれ核酸は5’から3’の方向を左から右へ記載し、アミノ酸はアミノからカルボキシルの方向を左から右へそれぞれ記載する。
本明細書にて記載される見出しは、本発明に記載の種々の態様又は実施態様を限定するものでない。本発明は本明細書全体を参照することにより理解することが可能である。
1.定義及び略語
本明細書の詳細な説明に従って、次の略語及び定義を適用する。本明細書にて使用する単数形「a」「an」及び「the」は、内容が明らかに他の事を指し示していない限り、複数の指示対象を含む。すなわち、例えば、「ポリペプチド(a polypeptide)」はそんなポリペプチドの複数を含み、「製剤(the formulation)」の意味は一以上の製剤及び当業者等が知っているそれらと同等な製剤のー又は複数の意味を含む。
別段の指示がない限り、本明細書にて用いるすべての技術及び科学用語は当業者が通常理解するものと同様の意味を有する。次の用語を以下に示す。
1.1定義
本明細書にて用いる用語「デンプン(starch)」は、植物性ポリサッカライドの炭水化物の複合体を含み、化学式(C10)xで表すアミロース及びアミロペクチンを含む任意の原料をいい、ここで「x」は任意の数字である。実際に、その用語は任意の植物ベースの原料であって、穀物、草、塊茎、根を含むが、これらに限定されず、特に、小麦、大麦、トウモロコシ、ライ麦、コメ、ソルガム、ふすま、キャッサバ、ミレ、ジャガイモ、サツマイモ、及びタピオカを含むがこれらに限定されない。
「アミラーゼ」はグルコアミラーゼ、アルファ‐アミラーゼ、ベータ‐アミラーゼ、及びバシルス リチェニフォルミス(B. licheniformis)及びバシルス ズブチリス(B. subtilis)のようなバシルス種(Bacillus sp.)のような細菌の野生型アルファ‐アミラーゼのような任意のアミラーゼを含むことを意味する。「アミラーゼ」は、特に、デンプンの分解を触媒できる酵素を意味する。アミラーゼ類はデンプン中のアルファ‐D‐(1→4)O‐グリコシド結合を切断する加水分解酵素である。一般的に、アルファ‐アミラーゼ(EC 3.2.1.1; α‐D‐(l→4)‐グルカン グルカノヒドロラーゼ(glucan glucanohydrolase))は不規則的にデンプン分子内のアルファ‐D(1→4)O‐グリコシド結合を切断するエンド作用酵素として定義される。それに対して、エキソ作用デンプン分解酵素は、基質の非還元末端からデンプン分子を切断し、例えば、ベータ‐アミラーゼ(EC 3.2.1.2.α‐D‐(l→4)−グルカン マルトヒドロラーゼ(glucan maltohydrolase))及びマルトジェニックアルファ‐アミラーゼ(maltogenic α‐amylase)(EC 3.2.1.133)のようなある産物特異的アミラーゼ類である。ベータ‐アミラーゼ、アルファ‐グルコシダーゼ (EC 3.2.1.20; α‐D‐グルコシド グルコヒドロラーゼ(glucoside glucohydrolase))、グルコアミラーゼ (EC 3.2.1.3; α‐D‐(l→4)-グルカン グルコヒドロラーゼ(glucan glucohydrolase))、及び産物特異的アミラーゼ類はデンプンから特徴的な長さの麦芽オリゴ糖を生産する。
「バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ」はバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23由来のアルファ‐アミラーゼである。アルファ‐アミラーゼをコードする遺伝子は野生型遺伝子又はアルファ‐アミラーゼをコードするコドン最適化ポリヌクレオチドである。「バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ変異体」は、野生型バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼの変異体を意味し、それはバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23の親ポリペプチド配列からの配列置換、追加、又は欠失を含む。バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23の成熟アルファ‐アミラーゼは(アミノからカルボキシの方向)(配列番号1)であり、図1に示す。
本明細書にて用いる「親酵素(parent enzyme)」、「親ポリペプチド(parent polypeptide)」はバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23のポリペプチドを意味する。「親核酸(parent nucleic acid)」は該親ポリペプチドをコードする核酸配列を意味する。さらに、バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼは親ポリペプチドのシグナル配列に又は、アルファ‐アミラーゼ親ポリペプチドの他のところにおける変異を含んでよい。即ち、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼは異種のアルファ‐アミラーゼポリペプチドを含む融合タンパク質の形態でもよい。また、キメラ(即ち、少なくとも二つのアルファ‐アミラーゼ組み合わせ)を含んでよい。例えば、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23は、周知のバシルス リチェニフォルミス(B. licheniformis)アルファ‐アミラーゼ(LAT)のような別のアルファ‐アミラーゼ由来のシグナルペプチドを含んでよい。
「欠失TS‐23アルファ‐アミラーゼ変異体(truncated TS‐23 α‐amylase variant)」は完全長成熟(野生型)ポリペプチド配列のカルボキシ末端から一以上のアミノ酸の除去により欠失されるTS‐23アミノ酸配列を意味する。欠失は少なくとも99アミノ酸でよい。
「欠失TS‐23アルファ‐アミラーゼRS欠失変異体(truncated TS‐23 α‐amylase RS delete variant)」はTS‐23アルファ‐アミラーゼ変異体であって、R180及びS181にてアミノ酸が除かれている変異体を意味する。
「変異体(variant)」という用語は、「ミュータント(mutant)」という用語と互換可能に用いてよい。変異体はポリペプチド及びバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23、即ち、親アルファ‐アミラーゼに対してさらに置換、トランスバージョン、挿入、及び欠失をコードする核酸を含む。変異体は本明細書に記載のヌクレオチド配列にハイブリッド可能な相補的配列である配列を含んでよい。例えば、変異核酸配列はストリンジェント条件(例えば、50℃及び0.2XSSC{1XSSC=0.15M NaCl,0.015M Nacitrate,pH 7.0})下、本明細書に記載のヌクレオチド配列にハイブリダイズできる相補的配列を有する。用語「変異核酸配列」は、高いストリンジェント条件(例えば、65℃及び0.1XSSC{1XSSC=0.15M NaCl,0.015M Nacitrate,pH 7.0})下、本明細書に記載のヌクレオチド配列にハイブリダイズできる相補的配列を有する配列を含む。
また、本明細書に記載のアルファ‐アミラーゼ変異体ポリペプチドは、特に少なくとも約55℃から約95℃以上、特に約80℃の上昇温度にて、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、200%以上親酵素に比較して半減期を延長する変異を有する。
アルファ‐アミラーゼ変異体はエキソ特異性であり、例えば、本明細書に記載のエキソ特異性の指標にて測定される。アルファ‐アミラーゼ変異体は、同一条件下一般的に測定する場合、親酵素又はポリペプチドが有していた特異性に比較して高く又は増加されるエキソ特異性を有するものを含む。即ち、例えば、アルファ‐アミラーゼ変異体ポリペプチドはそれらの親ポリペプチドに比較して少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、150%、200%、500%、1000%、5000%、10,000%以上高いエキソ特異性指標を有する。
別の実施態様において、核酸によりコードされるアルファ‐アミラーゼ変異体ポリペプチドは親配列と同じpH安定性を有する。別の実施態様においては、変異体は、より大きいpH安定性を与え又は酵素の最終商品目的用の所望の範囲にpH範囲をシフトする変異を含む。例えば、ある実施態様においては、変異体は約pH5.0から約pH10.5にてデンプンを分解できる。アルファ‐アミラーゼ変異体ポリペプチドは、同一条件下親ポリペプチドに比較して長い半減期又は高い活性(試験に依存する)を有してよく、又はアルファ‐アミラーゼ変異体は親ポリペプチドと同じ活性を有し得る。また、アルファ‐アミラーゼ変異体ポリペプチドは、同一pH条件下それらの親ポリペプチドに比較して約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、200%以上長い半減期を有してよい。あるいは、又はさらに、酵素変異体は同一pH条件下親ポリペプチドに比較して高い特異活性を有してよい。
別の実施態様においては、本明細書にて前述した任意のアルファ‐アミラーゼ変異体をコードする核酸に相補的な核酸を提供する。さらに、相補的核酸にハイブリダイズすることができる核酸を提供する。別の実施態様においては、本明細書に記載の方法及び組成物に用いるための配列は合成配列である。それは、細菌の宿主微生物に発現するために、特に、工業用培養用の、発現するための最適頻度コドンを作成する配列を含むが、それに限定されない。
本明細書において、「組み換え」の用語は、異種核酸又はタンパク質の導入又は天然の核酸又はタンパク質の改変により修飾されている細胞、核酸、タンパク質又はベクターをいい、又はそのように修飾された細胞由来の細胞をいう。即ち、例えば、「組み換え細胞」は、細胞の天然(非組み換え)形態の中に形態として見られない遺伝子を発現し、又は発現する又はまったく発現しない条件下さもなければ過剰に発現した天然遺伝子を発現する。
本明細書で用いる用語「回収される」、「単離される」、及び「分離される」は、自然に結合し及び自然に見られる少なくとも一つの成分から除去される化合物、タンパク質、細胞、核酸、又はアミノ酸をいう。
用語「精製される」は、材料が相対的に純粋状態、例えば少なくとも約90%純粋、又は少なくとも約95%純粋、又は少なくとも約98%純粋であることを意味する。
「熱安定性」は、高い温度にさらされた後、活性を維持するような酵素能力を意味する。例えば、アルファ‐アミラーゼ酵素のような酵素の熱安定性はその半減期によって測定される。半減期(t1/2)は、所定の条件下、半分の酵素活性が消失する間の分、時間、日の単位で表す時間である。半減期の値は残りのアルファ‐アミラーゼ活性を測定することにより計算される。
「融解温度」は50%のポリペプチドサンプルが完全に変性する温度を意味する。
「pH範囲」は、約5以上のpH単位に渡って酸性からアルカリ性条件での触媒活性を有する酵素の能力をいう。
本明細書にて用いる用語「pH安定性」は、所定の時間(例えば、15分、30分、1時間)にpHの広い範囲に渡って活性を維持する酵素能力に関する。
細胞、核酸、タンパク質又はベクターに関して用いる場合、「組み換え」の用語は、異種核酸又はタンパク質の導入、又は天然の核酸又はタンパク質の改変により修飾されている細胞、核酸、タンパク質又はベクターをいい、又はそのように修飾された細胞由来の細胞をいう。即ち、例えば、組み換え細胞は、細胞の天然(非組み換え)形態の中に見られない核酸配列を発現し、又はさもなければ過剰に発現した(例えば、発現される、又はまったく発現しない)天然遺伝子を発現する。
本明細書にて用いる「アミノ酸配列」は用語「ポリペプチド」及び/又は用語「タンパク質」と同義語であり、本明細書にて互換可能に用いる。ある場合は、用語「アミノ酸配列」は用語「ペプチド」と同義語である。ある場合は、用語「アミノ酸配列」は用語「酵素」と同義語である。従来の1文字又は3文字アミノ酸残基コードを本明細書にて用いる。
用語「核酸」はDNA、RNA,一本鎖又は二本鎖及びそれらの化学的修飾を含む。用語「核酸」及び「ポリヌクレオチド」は本明細書にて互換可能に用いてよい。
本明細書にて用いる用語「ヌクレオチド配列」又は「核酸配列」は、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼポリペプチド又はその変異体をコードするオリゴヌクレオチド配列又はポリヌクレオチド配列、及びフラグメント及びその誘導体(それらの一部のような)をいう。そのヌクレオチド配列はゲノム、合成又は組み換え体由来のものでよく、センス鎖又はアンチセンス鎖を表すかどうかで、二本鎖又は一本鎖でよい。本明細書にて用いるように、その用語ヌクレオチド配列はゲノムDNA、cDNA、合成DNA、及びRNAを含む。例えば、DNAはバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体をコードするcDNA配列である。遺伝子コードは縮退するので、二以上のコドンを特定のアミノ酸をコードするために用いてよく、明細書に記載の原料は特定のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む。
「相同体」は、対象のアミノ酸配列及び対象のヌクレオチド配列とある度合いの同一性を有する物を意味する。相同配列は対象配列に対して少なくとも約75%、80%、85%、又は90%同一のアミノ酸配列、又は少なくとも約95%、96%、97%、98%、又は99%同一のアミノ酸配列を含むと考えられる。一般的に、相同性は対象アミノ酸配列の同様の活性部位を含む。整列した時別の配列に対して特定のパーセント(例えば、少なくとも約80%、85%、90%、95%、又は99%)の配列同一性を有するポリヌクレオチド又はポリペプチドは、塩基又はアミノ酸残基の割合が二つの配列を比較して同じであることを意味する。このアライメント及びパーセント相同性又は同一性は周知の任意の適切なソフトウエアプログラムを用いて決定できる。例えばCURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY (F. M. Ausubel他、(eds) 1987, Supplement 30, section 7.7.18)に記載される。そのようなプログラムはGCG Pileup program, FASTA (Pearson 他 (1988) Proc. Natl, Acad. Sci USA 85:2444-2448)、及びBLAST (BLAST Manual, Altschul 他, Natl Cent. Biotechnol. Inf., Natl Lib. Med. (NCIB NLM NIH), Bethesda, Md.及びAltschul他, (1997) NAR 25:3389-3402)を含んでよい。他のアライメントプログラムはALIGN Plus (Scientific and Educational Software, PA)であり、デフォルトパラメータを用いる。使用に適した別の配列ソフトウエアプログラムはthe Sequence Software Package Version 6.0(Genetics Computer Group, University of Wisconsin, Madison, WI)で入手できるTFASTA Data Searching Programである。
本明細書にて用いる「ハイブリダイゼーション」は、核酸の一本鎖が塩基対を通して相補鎖に結合する過程及びポリメラーゼチェーン反応(PCR)法において実施する場合の増幅する過程も含む。アルファ‐アミラーゼ又はその変異核酸は一本鎖又は二本鎖DNA又はRNA、RNA/DNAへテロ二本鎖又はRNA/DNAコポリマーを含んでよい。また、本明細書により含まれる配列が、例示するamyS配列(例えば、WO 06/002643の配列番号5)又はバシルス種(Bacillus sp.)TS‐23成熟、完全長アルファ‐アミラーゼを伴うストリンジェントハイブリダイゼーション条件下ハイブリダイゼーションする能力によって明らかとなることを当業者は理解できる。核酸の一本鎖の形態が温度及びイオン強度の溶液の適切な条件下他の核酸にアニールできる場合、核酸は別の核酸配列とハイブリダイゼーションできる。ハイブリダイゼーション及び洗浄条件は周知である(例えば、Sambrook (1989)上述、特に 9章及び11章を参照願いたい)。いくつかの実施態様においては、ストリンジェントな条件は65℃のTm及び0.1xSSC、0.1%SDSに相当する。
本明細書にて用いる「合成の」はインビトロで化学的又は酵素的合成によって生産されるものいう。メチロトローフ酵母(例えば、ピキア(Pichia)、ハンゼヌラ(Hansenula)等)又は糸状菌(例えばトリコデルマ(Trichoderma)(例、トリコデルマ レーシ(T. reesei))又は、他の発現宿主(例えば、バシルス(Bacillus)、ストレプトミセス(Streptomyces))のような宿主生物にとって最適化コドンを使用したバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体をコードする核酸を含むが、これらに限定されない。
本明細書にて、細胞に関して用いる場合の用語「形質転換される」「安定に形質転換される」及び「トランスジェニックの」は、細胞がその遺伝子に組み込まれ又は複数世代を通して維持されるエピソームプラスミドとして組み込まれる外来種(例えば、異種の)の核酸配列を有することを意味する。
細胞へ核酸配列を挿入するという文脈中「導入される」という用語は、「トランスフェクション」、「形質転換」、「形質導入」を意味し、核酸配列が細胞の遺伝子(例えば、染色体、プラスミド、プラスチド、又はミトコンドリアDNA)へ取り込まれ、自律レプリコンへ転換し、又は一時的に発現(例えば、トランスフェクションmRNA)する原核細胞又は真核細胞への核酸配列の取り込みに関することを含む。
本明細書に用いる「形質転換細胞」は組み換えDNA技術を用いて遺伝子操作された細胞を含む。一般的に形質転換は細胞に一以上のヌクレオチド配列の挿入により起こる。挿入されたヌクレオチド配列は異種のヌクレオチド配列(即ち、融合タンパク質又は異種配列をコードするDNA配列のような、形質転換された細胞に本来有していない配列)でもよい。
「宿主菌株」又は「宿主細胞」は、本明細書に開示する多様なアルファ‐アミラーゼ酵素をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクター又はDNA構築体に適した宿主を意味する。特に、宿主菌株は好ましくは、細菌細胞である。好ましい実施態様においては、「宿主細胞」は微生物の菌及び特にバシルス種(Bacillus sp.)の細胞から創製される細胞及びプロトプラスト両者を意味する。
用語「選択的マーカー」は導入される核酸又はベクターを含む宿主の選択を容易にする宿主中の発現可能な遺伝子をいう。選択マーカーの例は抗菌剤(例えば、ハイグロマイシン、ブレオマイシン、又はクロラムフェニコール)及び/又は宿主細胞の栄養的利益のような代謝利益を与える遺伝子を含むが、これらに限定されない。
用語「培養する」は液体又は固体培地において適切な条件下微生物細胞の集団を増殖することをいう。ある実施態様においては、培養するは、最終産物(一般的に容器又は反応器)への粒状デンプンを含むデンプン基質の発酵性バイオコンバージョンをいう。
「発酵」は、単純な有機化合物を生産するために行われる微生物による有機基質の酵素的及び嫌気的分解である。発酵は嫌気的条件下に行われるけれども、酸素存在下でも発酵が行われるので、その用語は厳格な嫌気的条件に限定されることを意図していない。
「遺伝子」は、ポリペプチドを生産するのに関係するDNAセグメントをいい、コード領域の前後に位置する領域や個々のコードセグメント(エクソン)間に介在する配列(イントロン)を含む。
「ベクター」は一以上の細胞のタイプへ核酸を導入するために設計されるポリヌクレオチド配列をいう。ベクターはクローニングベクター、発現ベクター、シャトルベクター、プラスミド、ファージ粒子、カセット等を含む。
「発現ベクター」は適切な宿主においてDNAの発現に影響をあたえられる適切な制御配列に作動可能に結合されたDNA配列を含むDNA構築体を意味する。そのような制御配列は転写に影響するプロモーター、転写を制御する適切なオペレーター配列、mRNA上の適切なリボゾーム結合部位をコードしている配列、エンハンサー、及び転写及び翻訳の停止を制御する配列を含んでもよい。
「プロモーター」は遺伝子の転写を開始するためにRNAポリメラーゼを結合することに関係する調節配列である。プロモーターは誘導プロモーター又は構成的プロモーターでよい。本発明に用いる好ましいプロモーターはバシルス リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)アルファ‐アミラーゼ(AmyL)である。
用語「作動可能に結合する」は、要素が機能的に関連するように配列中にあるように並べられることをいう。つまり、本明細書にて用いる「作動可能に結合する」は記載する成分が意図する機能を行うような関係であることを意味する。例えば、コード配列に作動可能に結合する調節配列はコード配列の発現がコントロール配列に適合する条件下に行われるようなライゲーションである。
「転写コントロール下」はポリヌクレオチドの配列、通常DNA配列が、転写開始又は転写の促進に貢献する要素に作動可能に結合することにより依存することを示す用語として周知である。
「翻訳コントロール下」はmRNAが形成された後起こる調整プロセスを示す用語として周知である。
「シグナル配列」はタンパク質のN末端の一部に結合するアミノ酸配列を意味し、細胞外へのタンパク質の成熟型の分泌を手助けする。シグナル配列の定義は機能的なものである。細胞外タンパク質の成熟型は分泌過程で切断されるシグナル配列を欠損している。
本明細書にて用いる「生物学的活性な」とは、自然的に発生する配列と同様な構造機能(同じ程度とは必ずしも限らない)、及び/又は同様な調節機能(同じ程度とは必ずしも限らない)、及び/又は同様な生物学的機能(同じ程度とは必ずしも限らない)を有する配列をいう。
本明細書にて用いる用語「糖化」はグルコースへのデンプンの酵素的転換をいう。
用語「ゼラチン化」はクッキングによりデンプン分子の可溶化を意味し、粘性懸濁液となる。
用語「液化」はゼラチン化デンプンが加水分解され低い分子量の可溶化デキストリンとなる時のデンプン転換段階をいう。
用語「重合度(DP)」は所定のサッカライドにおけるアンヒドログルコピラノース単位の数(n)をいう。DP1の例は、グルコース及びフルクトースのようなモノサッカライドである。DP2の例は、マルトース及びスクロースのようなジサッカライドである、DP3>は3より大きいの重合度を有するポリマーを示す。
用語「最終産物」又は「所望の最終産物」はデンプン基質から酵素的に転換される分子生産物由来任意の炭素源をいう。
本明細書にて用いる用語「乾燥固体容量(ds)」は乾燥重量に基づくスラリーの全体固体%をいう。用語「スラリー」は不溶性固体を含む水溶性混合物をいう。
用語「残留デンプン」は発酵又は基質を含むデンプンの酵素的加水分解後組成物に残された残存するデンプン(可溶又は不溶)をいう。
本明細書にて用いる「再循環段階」はマッシュ成分の再循環をいい、残留デンプン、酵素及び/又はデンプンを含む基質を発酵する微生物を含む。
用語「マッシュ」はアルコールのような発酵産物を生産するために用いる水中発酵炭素源(炭水化物)の混合物をいう。幾つかの実施態様においては、用語「ビ−ル(beer)」及び「マッシュ(mash)」は互換可能に用いる。
用語「蒸留残液(stillage)」は非発酵性固体及び水の混合物を意味し、発酵マッシュからアルコールを除去した後の残渣である。
用語「乾燥した蒸留穀物残渣(Distillers Dried Grains)(DDG)」及び可溶性物質添加乾燥蒸留穀物残渣(Distillers Dried Grain plus Solubles)(DDGS)は穀物発酵の有用な副産物をいう。
本明細書にて用いる「エタノール生産微生物(ethanologenic microorganisms)」は糖又はオリゴサッカライドをエタノールへ転換する能力を有する微生物をいう。エタノール生産微生物は一以上の酵素を発現する能力によりエタノールを生産し、別個に又は共に糖をエタノールへ転換する。
本明細書にて用いる用語「エタノール生産するもの」又は「エタノール生産微生物」はヘキソース又はペントースからエタノールを生産することができる任意の微生物又は細胞をいう。一般的にエタノール生産細胞はアルコール脱水酵素及びピルビン酸デカルボキシラーゼを含む。エタノール生産微生物の例は酵母のような真菌微生物を含む。好ましい酵母はサッカロミセス(Saccharomyces)の菌株を含み、特にサッカロミセス セレビジアエ(S. cerevisiae)を含む。
本明細書において、タンパク質及びタンパク質をコードする遺伝子を記載する場合に遺伝子に関する用語はイタリック体、(例えば、amyL(バシルス リチェニフォルミス(B. licheniformis)アルファ‐アミラーゼ)をコードする遺伝子はamyL(イタリック体)で表示される。一般的に、タンパク質のための用語はイタリック体ではなく、一般的に最初の文字が大文字である(例えば、amyL(イタリック体)遺伝子によりコードされるタンパク質はAmyL又はamyLと表示する)。同様に、バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23由来のアミラーゼ遺伝子及びタンパク質は本明細書にてそれぞれamyTS23(イタリック体)及びAmyTS23で示す。
用語「接触する」は酵素が基質を最終産物に転換できるように各基質に十分に接近する状態に各酵素を配置することをいう。当業者は各基質を有する酵素溶液を混合することが効果的な接触であることを認識する。
用語「由来する(derived)」は用語「から得られる(originated from)」、「得られる(obtained)」、又は「から得られる(obtainable from)」及び「から単離される(isolated from)」を含む。
用語「酵素転換」は一般的に酵素作用による基質の修飾をいう。本明細書にて用いるその用語はまた酵素の作用によりデンプン基質の修飾をいう。
ポリヌクレオチド又はタンパク質に関して、用語「異種の」は宿主細胞に自然的に発生しないポリヌクレオチド又はタンパク質をいう。いくつかの実施態様においては、タンパク質は商業的に重要な産業用タンパク質である。その用語は自然的に発生する遺伝子、変異遺伝子、及び/又は合成遺伝子によりコードするタンパク質を含む。
ポリヌクレオチド又はタンパク質に関して、用語「内因性の(endogenous)」は宿主細胞中に自然的に発生するポリヌクレオチド又はタンパク質をいう。
本明細書にて用いる用語「発現」は遺伝子の核酸配列に基づいてポリペプチドが生産されるプロセスをいう。プロセスは転写及び翻訳両方を含む。
本明細書にて用いる用語「特異的活性」は、特定の条件下単位時間当たり酵素調製物によって産物に転換される基質のモル数として定義される酵素単位を意味する。特異的活性は単位(U)/タンパク質のmgとして表わされる。
用語「収率」は本明細書に記載の方法を用いて生産される最終産物又は所望の最終産物の量をいう。幾つかの好ましい実施態様においては、収率は周知の方法を用いて生産されるものより高い。幾つかの実施態様においては、その用語は最終産物の体積をいい、他の実施態様においては、その用語は最終産物の濃度をいう。
「ATCC」はマナッサス、Va、20108(ATCC)に位置するアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションをいう。
「NRRL」はアグリカルチャー・リサーチ・サービス・カルチャー・コレクション、ナショナルセンター・フォー・アグリカルチャー・ユーティリゼーション・リサーチ(以前はUSDA ノーザン・リージョナル・リサーチ・ラボラトリーとして知られる)ピオリア、Illをいう。
本明細書にて用いる用語「含む(comprising)」及びそれと同じ語源の用語は包括の意味で用い、「含有する(including)」及び同語源用語と同等である。
本明細書にて用いる「食品」は調製食品、及び小麦粉のような食品用原料を含む。本明細書にて用いる「食品原料」は機能食品又は食品(foodstuff)に添加する又は添加できる製剤を含み、例えば、酸性化又は乳液化に必要な広範囲の製品において低いレベルにて用いる製剤を含む。食品原料は液体の形態又は固体としての形態であってよく、使用及び/又は適用様式及び/又は投与様式に依存する。
本明細書にて用いる「機能食品」は栄養効果及び/又は風味の満足だけでなく、さらに消費者にとって利点効果を提供できる食品を意味する。
1.2.略語
次の略語は、他に示していない限り、以下の意味を有する。
AAPF アラニン‐アラニン‐プロリン‐フェニルアラニン(alanine‐alanine‐proline‐phenylalanine)
ADW 自動食器洗浄(autodish washing)
AE アルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)
AEO アルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)
AEOS アルコール エトキシ硫酸塩(alcohol ethoxysulfate)
AES アルコール エトキシ硫酸塩(alcohol ethoxysulfate)
AFAU 酸性菌類アルファ‐アミラーゼユニット(acid fungal α−amylase units)
AGU グルコアミラーゼ活性単位(glucoamylase activity unit)
AOS アルファ‐オレフィンスルホン酸塩(α‐olefinsulfonate)
AS アルコール硫酸塩(alcohol sulfate)
BAA バシルス アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)アルファ‐アミラーゼ
BLA バシルス リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)(又はLAT)
BSA ウシ血清アルブミン(bovine serum albumin)
cDNA 相補的DNA(complementary DNA)
CMC カルボキシメチルセルロース(carboxymethylcellulose)
DE デキストロース等量(Dextrose Equivalent)
DNA デオキシリボ核酸(deoxyribonucleic acid)
DP3 3つのサブユニットを有する重合度(degree of polymerization with three subunits)
DPn n個のサブユニットを有する重合度(degree of polymerization with n subunits)
DS 乾燥固体(dry solids)
DSC 示差走査熱量測定(differential scanning calorimetry)
DTMPA ジエチレントリアミンペンタ酢酸(diethyltriaminepentaacetic acid)
EC 酵素委員会(enzyme commission for enzyme classification)
EDTA エチレンジアミンテトラ酢酸(ethylenediaminetetraacetic acid)
EDTMPA エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸(ethylenediaminetetramethylene phosphonic acid)
EO エチレンオキシド(ethylene oxide)
F&HC 繊維及び家庭用ケア(fabric & household care)
FAU 菌アルファ‐アミラーゼ単位(fungal amylase unit)
GA グルコアミラーゼ(glucoamylase)
gpg 1ガロン当たりのグレイン(grains per gallon)
HDG 強力顆粒洗濯洗剤(heavy duty granular laundry)
HDL 強力液体洗濯洗剤(heavy duty liquid laundry)
HFCS 高フルクトーストウモロコシシロップ(high fructose corn syrup)
HFSS 高フルクトースデンプンベースシロップ(high fructose starch based syrup)
HPAEC‐PAD アンペロメトリック検出器付き高速陰イオン交換クロマトグラフィー(high performance anion exchange chromatography with pulsed amperometric detection)
IPTG イソプロピル ベータ‐D‐1‐チオガラクトシド(isopropyl β‐D‐thiogalactoside)
LAS リニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)
LOM ラウンダー‐O‐メーター(Launder−O−meter)
LU リパーゼ単位(Lipase Units)
MTP マイクロタイタープレート(microtiter plate)
MES 2‐(N‐モルフォリノ)エタンスルフォニック酸(2-(N-morpholino)ethanesulfonic acid)
MW 分子量(molecular weight)
NA 北アメリカ(North American)
nm ナノメーター(nanometer)
NOBS ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩 (nonanoyloxybenzenesulfonate)
NTA ニトリロ三酢酸(nitrilotriacetic acid)
PAA 過酢酸(paracetic acid)
PCR ポリメラーゼチェーン反応(polymerase chain reaction)
PEG ポリエチレングリコール(polyethyleneglycol)
pI 等電点(isoelectric point)
PI 性能指標(performance index)
ppm 百万分の一(parts per million)
PVA ポリ(ビニル アルコール)(poly(vinyl alcohol))
PVP ポリ(ビニルピロリドン)(poly(vinylpyrrolidone))
RAU リファレンスアミラーゼ単位(Reference Amylase Units)
RMS 二乗平均平方根(root mean square)
RNA リボ核酸(ribonucleic acid)
rpm 一分当たりの回転数(revolutions per minute)
SAS 第二級アルカンスルホン酸塩(secondary alkane sulfonates)
1XSSC 0.15M NaCl、0.015Mクエン酸ナトリウム、pH7.0
SSF 同時糖化発酵(simultaneous saccharification and fermentation)
TAED テトラアセチルエチレンジアミン(tetraacetylethylenediamine)
TCA トリクロロ酢酸(trichloroacetic acid)
TNBS トリニトロベンゼンスルホン酸(trinitrobenzenesulfonic acid)
TSB トリプティックソイブロス(tryptic soy broth)
UFC 限外ろ過濃縮(ultrafiltration concentrate)
WE 西ヨーロッパ(Western Europe)
w/v 質量/体積(weight/volume)
w/w 質量/質量(weight/weight)
wt 野生型(wild−type)
μL マイクロリットル(microliter)
1.3 命名法
本明細書及び特許請求の範囲において、従来のアミノ酸残基用の1文字及び3文字コードを用いる。見やすいように、アルファ‐アミラーゼ変異体は次の命名法を用いて記載する。
原型のアミノ酸:位置:置換されるアミノ酸
この命名法に従って、例えば242位のアラニンによるセリンの置換を次のように示し、
Ser242Ala又はS242A
30位でのアラニンの欠失を次のように示し、
Ala30*又はA30*又はΔA30
及びリジンのような追加するアミノ酸残基の挿入を次のように示す
Ala30AlaLys又はA30AK。
アミノ酸残基30−33のようなアミノ酸残基の連続欠失を(30-33)*又はΔ(A30-N33)又はΔ30-33のように示す。アミノ酸残基R18O-S181のような二つの連続するアミノ酸の欠失をΔRS又はΔ18O-181のように示す。
具体的なアルファ‐アミラーゼが他のアルファ‐アミラーゼと比較して「欠失」を含む及びそのような位置に挿入される場合次のように示す
例えば36位にアスパラギン酸を挿入する場合
*36Asp又は*36D。
複数の変異はプラス記号によって分離され、即ち、
Ala30Asp+Glu34Ser又はA30N+E34S
であり、30及び34位にてそれぞれアラニン及びグルタミン酸をアスパラギン及びセリンへ置換する変異を表す。
一以上の別のアミノ酸残基が与えられる位置に挿入される場合それは次のように示す
A30N,E又は
A30N又はA30E。
さらに、修飾に有用な位置が任意の具体的修飾が示唆されずに本明細書にて同定される場合、任意のアミノ酸残基がその位置に存在するそのアミノ酸残基のかわりに置換されてよいことが理解される。すなわち、例えば、これに特定されないが、30位でアラニンの修飾が意図される場合、アラニンが欠失又は他のアミノ酸、即ち、
R, N, D, A, C, Q, E, G, H, I, L, K, M, F, P, S, T, W, Y, V
の任意のひとつに置換されてよいことが理解される。
さらに、「A30X」は次の置換のいずれか一つを意味する
A30R, A30N, A30D, A30C, A30Q, A30E, A30G, A30H, A30I, A30L, A30K, A30M, A30F, A30P, A30S, A30T, A30W, A30Y,又はA30V;
又は略した場合、A30R,N,D,C,Q,E,G,H,I,L,K,M,F,P,S,T,W,Y,Vとなる。
親酵素が、ナンバリングを用いて、その位置での置換を示唆される問題のアミノ酸残基をすでに有する場合、次の命名法を用いる
例えば、N又はVが野生型に存在する場合
「X30N」又は「X30N,V」
つまり、親酵素に相当する他のものは30位にて「Asn」又は「Val」に置換される。
1.4 アミノ酸残基の特徴
荷電アミノ酸、
Asp, Glu, Arg, Lys, His
負の電荷を持つアミノ酸(最も負に帯電している残基が最初に来る)
Asp, Glu
正の電荷を持つアミノ酸(最も正に帯電している残基が最初に来る)
Arg, Lys, His
中性アミノ酸
Gly, Ala, Val, Leu, Ile, Phe, Tyr, Trp, Met, Cys, Asn, Gln, Ser, Thr, Pro
疎水性アミノ酸残基(最も疎水性が高い残基を最後に記載する)
Gly, Ala, Val, Pro, Met, Leu, Ile, Tyr, Phe, Trp
親水性アミノ酸残基(最も親水性が高い残基を最後に記載する)
Thr, Ser, Cys, His, Glu, Gln, Asn, Asp, Lys, Arg
1.5 相同性(同一性)
整列後に別の配列に対して特定のパーセント(例えば、80%、83%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%)の配列同一性を有するポリヌクレオチド又はポリペプチドは塩基又はアミノ酸残基の割合が二つの配列を比較して同じである。このアライメント及びパーセント相同性又は同一性は周知の任意の適切なソフトウエアプログラムを用いて決定できる。例えばCURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY (F. M. Ausubel他、(eds) 1987, Supplement 30, section 7.7.18)に記載される。好ましいプログラムはthe Vector NTI Advance(商標) 9.0 (Invitrogen Corp. Carlsbad, CA)、GCG Pileup program, FASTA (Pearson 他 (1988) Proc. Natl, Acad. Sci USA 85:2444-2448)、及びBLAST (BLAST Manual, Altschul 他, Natl Cent. Biotechnol. Inf., Natl Lib. Med. (NCIB NLM NIH), Bethesda, Md.及びAltschul他, (1997) Nuc.Acid Res. 25:3389-3402)を含む。他の好ましいアライメントプログラムはALIGN Plus (Scientific and Educational Software, PA)であり、好ましくはデフォルトパラメータを用いる。使用に適した別の配列ソフトウエアプログラムはthe Sequence Software Package Version 6.0(Genetics Computer Group, University of Wisconsin, Madison, WI)で入手できるTFASTA Data Searching Programである。
相同性は第二から第一配列の導出を示す二つの配列間の同一性割合として決定されてよい。相同性はGCGプログラムパッケージ(上述)が提供するGAPのような周知のコンピュータープログラム手段により適切に決定されてよい。つまり、Gap GCG v8は同一性用デフォルトスコアリングマトリックス及び次のデフォルトパラメータを用いてよい。それは、核酸配列比較のためにそれぞれ5.0のGAPクリエーションペナルティー及び0.3のエクステンションペナルティー及びタンパク質配列比較のためにそれぞれ3.0のGAPクリエーションペナルティー及び0.1のエクステンションペナルティーである。アライメントを作り、同一性を計算するためにGAPはNeedleman and Wunsch, J.Mol. Biol. 48:443-453 (1970)の方法を用いる。
AmyTS23(配列番号1)及び例えば、別のアルファ‐アミラーゼの間の構造アライメントはAmyTS23と高い相同性、例えば、80%、85%、90%、95%、97%又は99%を有する他のアルファ‐アミラーゼにおける同等/相当の位置を同定するために用いてよい。前記構造アライメントを得る一つの方法はギャップペナルティーのデフォルト値、即ち、3.0のギャップクリエーションペナルティー及び0.1のエクステンションペナルティーを用いるGCGパッケージからのPile Upプログラムを用いることである。他の構造アライメント方法は疎水性クラスター分析(Gaboriaud他, FEBS Lett. 224, pp.149-155 (1987))及びリバーススリーディング(reverse threading)(Huber, T; Torda, AE, PROTEIN SCIENCE Vol. 7, No.1 pp. 142-149 (1998))を含む。
1.6 ハイブリダイゼーション
上記AmyTS23の特徴を用いたオリゴヌクレオチドは問題とするアルファ‐アミラーゼの完全又は部分的ヌクレオチド又はアミノ酸配列の基礎として適切に調製される。
ハイブリダイゼーションを試験するために適した条件は5XSSCに予浸及び20%ホルムアミド、5Xデンハート液(Denhardt`s solution)、50mMリン酸ナトリウム、pH6.8、及び50mgの変性超音波処理仔牛胸腺DNA溶液に40℃で1時間予ハイブリダイゼーションを行い、引き続き、100mM ATPを補給した同様の溶液に40℃にて18時間ハイブリダイゼーションをし、それから2XSSC、0.2%SDS中40℃で30分間(低いストリンジェンシー)好ましくは50℃(中程度のストリンジェンシー)で、より好ましくは65℃(高いストリンジェンシー)でさらに好ましくは75℃(より高いストリンジェンシー)で三回のフィルター洗浄を行う。より詳しいハイブリダイゼーション方法についてはSambrook他、Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor, 1989に記載される。
本明細書において、「から由来する」はアルファ‐アミラーゼの生産又は問題となる生物の菌種による生産を示すだけでなくそのような菌種から単離される及び宿主生物中に生産されるDNA配列によってコードするアルファ‐アミラーゼも示すように用いられる。最後に、その用語は合成の及び/又はcDNA由来のDNA配列によりコードされ、問題とするアルファ‐アミラーゼの同定される特徴を有しているアルファ‐アミラーゼ示すように用いられる。また、その用語は親アルファ‐アミラーゼが自然に発生するアルファ‐アミラーゼの変異体、即ち、自然に発生するアルファ‐アミラーゼの一以上のアミノ酸残基修飾(挿入、置換、欠失)の結果である変異体を示すこともある。
また、本発明に記載の配列が、例示するamyTS23配列(例えば、図4に示す配列番号4)を伴うストリンジェントハイブリダイゼーション条件下ハイブリダイゼーションする能力によって明らかとなることを当業者は理解できる。核酸の一本鎖の形態が温度及びイオン強度の溶液の適切な条件下他の核酸にアニールできる場合、核酸は別の核酸配列とハイブリダイゼーションできる。ハイブリダイゼーション及び洗浄条件は周知である(例えば、Sambrook(1989)上述、特に9章及び11章を参照願いたい)。いくつかの実施態様においては、ストリンジェントな条件は65℃のTm及び0.1xSSC、0.1%SDSに相当する。
1.7 親アルファ‐アミラーゼ
本明細書によれば、任意のAmyTS23アルファ‐アミラーゼは、上記に明らかにするように、親(即ち、バックボーン)アルファ‐アミラーゼとして用いてよい。好ましい実施態様においては、親アルファ‐アミラーゼは、例えば、上記に参照されるものの一つ、配列番号1(図1参照)に示すアミノ酸配列を有するTS‐23アルファ‐アミラーゼのようなバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23の由来である。
1.8 改変される特徴
次のセクションは本明細書にて記載する変異体中に存在する改変及びそれらから得られる特徴(親TS‐23アルファ‐アミラーゼの特徴と相対的に)についての所望の改変との関係を記載する。
上述のように、本発明はバシルス種(Bacillus sp.)TS‐23及び改変される特徴を有するその変異体由来のアルファ‐アミラーゼに関する。
特に、具体的に意図される改変特徴に関して考えられる親TS‐23アルファ‐アミラーゼは上述の親TS‐23アルファ‐アミラーゼ及び少なくともTS‐23アルファ‐アミラーゼの一部を含む親ハイブリッドアルファ‐アミラーゼである。バシルス種(Bacillus sp.)の菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ(配列番号1)が開始点として用いられるが、高い相同性を有する他のバシルス(Bacillus)アルファ‐アミラーゼにおける相当する位置も開示され、具体的にも開始点として考えられるとして理解されるべきである。
別の実施態様においては、本発明は上述のように改変特徴を有する変異体に関する。
最初の実施態様においては、親バシルス種(Bacillus sp.)菌株アルファ‐アミラーゼの変異体であって、次の改変を少なくとも二つ含む。それは、
(a)C末端の欠失(例えば、1から100アミノ酸の削除及びその間の任意の整数値)、
(b)配列番号1のナンバリングを用いてアミノ酸201(即ち、M201)の置換、又は
(c)配列番号1のナンバリングを用いてR180、Sl81、T182およびG183からなる群から選択される少なくとも二つの残基の欠失、及び前記変異体がアルファ‐アミラーゼ活性を有することを特徴とする。
1.8.1 安定性
本明細書にて記載する変異体の文脈において、改変される安定性(即ち、より高い又はより低い安定性)、特に、安定性の改善、特に高い温度(即ち、70−120℃)及び/又は極端なpH(即ち、低い又は高いpH、即ち、それぞれpH4−6又はpH8−11)、特に、60pp以下の遊離(即ち、溶液中のその非結合)カルシウム濃度での安定性を達成することについて重要な変異(アミノ酸置換及び欠失を含む)は、「改変される特徴」セクションに記載される変異のいずれかを含む。安定性は下記の「方法」のセクションにて記載されるように決定されてよい。
1.8.2 Ca 2+ 安定性
改変されるCa2+安定性はCa2+減少下酵素の安定性が改善される、即ち、本明細書においてより高い又はより低い安定性を意味する。本明細書に記載する変異体の文脈において、改変されるCa2+安定性、特に、Ca2+安定性の改善、即ちより高い又はより低い安定性、特に、高いpH(即ち、pH8−10.5)の安定性を達成することについて重要な変異(アミノ酸置換及び欠失を含む)は、「改変される特徴」セクションに記載される変異のいずれかを含む。
1.8.3 特異的活性
さらなる実施態様においては、改変される特異的活性、特に特異的活性の増減、特に、10から60℃までの温度、好ましくは20から50℃、特に30から40℃の温度で特異的活性を有する変異体を得ることに関して重要な変異(アミノ酸置換及び欠失を含む)は、「改変される特徴」セクションに記載される変異のいずれかを含む。特異的活性は下記の「方法」のセクションにて記載されるように決定されてよい。
1.8.4 酸化安定性
本明細書にて記載される変異体は、親アルファ‐アミラーゼと比較して、改変される酸化安定性、特に高い酸化安定性を有してよい。増加される酸化安定性は例えば、洗剤組成物において有利であり、減少される酸化安定性はデンプン液化用組成物において有利である。酸化安定性は下記の「方法」のセクションにて記載されるように決定されてよい。
1.8.5 改変されるpHプロファイル
改変されるpHプロファイル、特に高いpH(即ち、pH8−10.5)又は低いpH(即ち、pH4−6)で活性を改善されるプロファイルを有する重要な位置及び変異体は活性部位残基のそばに位置するアミノ酸残基の変異を含む。
好ましい具体的変異/置換は問題とする位置について「改変される特徴」セクションにおいて上述したもののひとつである。適切な試験は下記の「方法」のセクションにて記載される。
1.8.6 洗浄能力
改善される洗浄能力、特に高いpH(即ち、pH8.5−11)での洗浄能力を有する変異体を得ることに関して重要な位置及び変異は、問題とする位置について「改変される特徴」セクションにおいて上述する具体的な変異体/置換を含む。洗浄能力は下記の「方法」のセクションにて記載されるように試験される。
2.アルファ‐アミラーゼ変異体の調製方法
すなわち、ある実施態様は、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼの変異体を生産するために、すでに決定されているアミノ酸の置換、欠失、トランスバージョン、挿入、及びそれらの組み合わせを含む組み換え体を創るバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ配列を提供する。これらの変異体はさらに生産増強、pH安定性の増加、温度安定性の増加、Ca2+の要求性の低減、特異的活性の増加、食器洗浄又は洗浄能力の増加、可溶性の増加、保存安定性の増加、又はこれらの組み合わせを有することができる。変異体を遺伝子組み換えで生産する方法は提供される配列及びベクターを用いて実施され、又は他の周知の方法で実施されるであろう。
遺伝子に変異を導入するための幾つかの方法は周知である。アルファ‐アミラーゼコードDNA配列のクローニングの手短な説明の後、アルファ‐アミラーゼコード配列内の具体的な位置にて変異を作成する方法を説明する。
2.1 アルファ‐アミラーゼをコードするDNA配列のクローニング
親アルファ‐アミラーゼをコードするDNA配列は、周知の多様な方法を用いて、問題とするアルファ‐アミラーゼを生産する任意の細胞又は微生物から単離されてよい。まず、ゲノムDNA及び/又はcDNAライブラリーは、対象となるアルファ‐アミラーゼを生産する生物由来の染色体DNA又はメッセンジャーRNAを用いて構築される。それから、アルファ‐アミラーゼのアミノ酸配列が知られている場合、問題とする生物から調製する遺伝子ライブラリーからのアルファ‐アミラーゼをコードするクローンを同定するために相同体、ラベル化オリゴヌクレオチドプローブを合成して用いる。あるいは、知られているアルファ‐アミラーゼ遺伝子に相同性のある配列を含むラベル化オリゴヌクレオチドプローブをハイブリダイゼーション及び低いストリンジェンシーの洗浄条件を用いて、アルファ‐アミラーゼコードクローンを同定するためのプローブとして用いることができる。
アルファ‐アミラーゼコードクローンを同定するためのさらに別の方法はプラスミドのような発現ベクターに遺伝子DNAのフラグメントを挿入し、アルファ‐アミラーゼ陰性細菌を得られる遺伝子DNAライブラリーを用いて形質転換し、及びそれからアルファ‐アミラーゼに対する基質を含む寒天培地の上に形質転換細菌を置き、それによってアルファ‐アミラーゼを発現するクローンを同定できる。
あるいは、酵素をコードするDNA配列を例えば、S. L. Beaucage及びM. H. Caruthers Tetrahedron Letters 22: 1859-1869 (1981)により記載されるフォスフォアミダイト(phosphoamidite)法又はMatthes他EMBO J. 3: 801-895 (1984)により記載される方法のような確立した標準方法により合成的に調製してもよい。フォスフォアミダイト(phosphoamidite)法において、オリゴヌクレオチドを例えば、自動DNA合成機で合成し、精製し、アニーリングし、ライゲーションし、及び適切なベクターへクローニングする。
最後にDNA配列は、標準的な方法に従って、合成、遺伝子、又はcDNA原型(必要に応じて、完全なDNA配列の多様な一部に相当するフラグメント)のフラグメントをライゲーションにより調製される遺伝子及び合成の原型の混合、合成の及びcDNAの原型の混合又は遺伝子及びcDNA原型の混合でよい。また、DNA配列を例えば、米国特許第4,683,202又はR. K. Saiki他Science 239: 487-491(1988)に記載されるように、特異的なプローブを用いるポリメラーゼチェーン反応(PCR)により調製してよい。
2.2 部位特異的突然変異誘発法
一度アルファ‐アミラーゼコードDNA配列を単離し、変異のための必要な部位を同定すると、変異を合成オリゴヌクレオチドを用いて導入してよい。これらのオリゴヌクレオチドは必要な変異部位を攻撃するヌクレオチド配列を含む。すなわち、オリゴヌクレオチドを合成する間に変異ヌクレオチドを挿入する。具体的方法において、アルファ‐アミラーゼコード配列をブリッジングするDNAの一本鎖ギャップをアルファ‐アミラーゼ遺伝子を保持するベクター中に創製する。それから、所望の変異を有する合成ヌクレオチドを一本鎖DNAの相同性のある部分にアニーリングする。それから、残されるギャップをDNAポリメラーゼI(クレノウ断片(Klenow fragment))で満たし、構築体をT4リガーゼを用いてライゲーションする。Morinaga他Biotechnology 2: 636-639 (1984)米国特許第4,760,025に記載のこの方法の具体例は、カセットのマイナー改変を実施することにより多数の変異をコードするオリゴヌクレオチドの導入を開示する。しかしながら、多数の、種々の長さのオリゴヌクレオチドが導入できるので、多くの変異でさえもMorinagaの方法によって一度で導入できる。
アルファ‐アミラーゼコードDNA配列に変異の導入の別の方法がNelson及びLong Analytical Biochem. 180: 147-151(1989)に記載される。それはPCR反応におけるプライマーの一つとして化学的に合成されるDNA鎖を用いることによって導入される所望の変異を含むPCRフラグメントの3段階の生成を含む。PCR生成フラグメントから変異を有するDNAフラグメントを制限エンドヌクレアーゼの切断により単離し、発現プラスミドへ再挿入してよい。
変異体を提供する別の方法は、例えばWO 95/22625(Affymax Technologies N. V.から)又はWO 96/00343(Novo Nordisk A/Sから)に記載のように、遺伝子シャッフリング、又は問題とする変異例えば、置換及び/又は欠失を含むハイブリッド酵素を得る他の相当する方法を含む。
2.3 アルファ‐アミラーゼ変異体の発現
ある実施態様によれば、本明細書に記載する方法により又は任意の別の周知の方法により生産する変異体をコードするDNA配列をプロモーター、オペレーター、リボソーム結合部位、翻訳開始シグナル、及び任意の抑制遺伝子又は種々の活性遺伝子をコードする制御配列を任意に含む発現ベクターを用いて、酵素の形態で発現できる。
本明細書に記載のアルファ‐アミラーゼ変異体をコードDNA配列を保持する組み換え発現ベクターは、便宜的に組み換えDNA手法の施される任意のベクターでよく、ベクターの選択は、しばしば、それが導入される宿主細胞で決まる。つまり、ベクターは自律的に複製するベクターでもよく、即ち、染色体外に存在するベクターでもよく、その複製はプラスミド、バクテリオファージ、又は染色体外因子、小染色体、又は人工染色体のような染色体複製から独立した複製であるものでもよい。あるいは、ベクターは、宿主細胞に導入される場合、宿主細胞染色体に組み込まれ、及び組み込まれてしまった染色体とともに複製されるベクターでもよい。
ベクターおいて、DNA配列は適切なプロモーター配列に作動可能に結合する。プロモーターは選択された宿主細胞での転写活性を示す任意のDNA配列でよく、宿主細胞に相同のまたは異種のいずれかであるタンパク質をコードする遺伝子由来でもよい。本明細書に記載のアルファ‐アミラーゼ変異体をコードするDNA配列の転写を方向付ける適切なプロモーターの例は、特に細菌の宿主において、大腸菌(E. coli)のlacオペロンのプロモーター、ストレプトミセス セリカラー(Streptomyces coelicolor)アガラーゼ遺伝子dagAプロモーター、バシルス リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)アルファ‐アミラーゼ遺伝子(amyL)のプロモーター、ゲオバシルス ステアロテルモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)麦芽アミラーゼ(maltogenic amylase)遺伝子(amyM)のプロモーター、バシルス アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)アルファ‐アミラーゼ(amyQ)のプロモーター、バシルス ズブチリス(Bacillus subtilis)xylA及びxylB遺伝子のプロモーター等である。菌類の宿主における転写のために、有用なプロモーターの例は、アスペルギルス オリザエ(A. oryzae)TAKAアミラーゼ、リゾムコール ミエヘイ(Rhizomucor miehei)、アスパラギン酸プロティナーゼ、アスペルギルス ニガー(A. niger)中性アルファ‐アミラーゼ、アスペルギルス ニガー(A. niger)酸安定アルファ‐アミラーゼ、アスペルギルス ニガー(A. niger)グルコアミラーゼ、リゾムコール ミエヘイ(Rhizomucor miehei)リパーゼ、アスペルギルス オリザエ(A. oryzae)アルカリプロテアーゼ、アスペルギルス オリザエ(A. oryzae)トリオースリン酸イソメラーゼ又はアスペルギルス ニドゥラン(A. nidulans)アセタミダーゼをコードする遺伝子由来のプロモーターである。
発現ベクターはまた、適切な転写ターミネーター及び、真核生物において、本明細書に記載のアルファ‐アミラーゼ又はその変異体をコードするDNA配列に作動可能に結合するポリアデニル化配列を含んでもよい。ターミネーション及びポリアデニル化配列はプロモーターとして同じ供給源から適切に由来してもよい。
さらに、ベクターは問題とする宿主細胞でベクターが複製可能なDNA配列を含んでもよい。そのような配列の例は、プラスミドpUC19、pACYC177、pUB110、pE194、pAMB1、及びpIJ702の複製の原型である。
また、ベクターは、選択マーカーを含んでもよい。例えば、バシルス ズブチリス(B. subtilis)又はバシルス リチェニフォルミス(B. licheniformis)由来dal遺伝子のような、宿主細胞中の欠点を補完する遺伝子産物、又は例えば、アンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコール又はテトラサイクリン耐性のような抗生物質耐性を有する遺伝子である。さらに、ベクターは、amdS、argB、niaD、及びsCのようなアスペルギルス(Aspergillus)選択マーカー、ハイグロマイシン耐性を増加するマーカー、又は例えば、WO 91/17243に記載のような同時形質転換によって行われる選択マーカーを含んでよい。
例えば、ある細菌又は菌類を宿主細胞として用いる場合、細胞内発現が幾つかの点で有利であるが、一般的に酵素の発現は細胞外であることが好ましい。一般的に本明細書にて記載するバシルス(Bacillus)アルファ‐アミラーゼは、培地への発現酵素の分泌を可能とするプレ領域を含む。必要ならば、このプレ領域を、異なるプレ領域又は個別のプレ領域をコードするDNA配列の置換によって便利に行われるシグナル配列により置換してもよい。
本明細書に記載のアルファ‐アミラーゼ変異体、プロモーター、ターミネーター、及び他の要素をそれぞれコードするDNA構築体をライゲーションし、複製に必要な情報を含む適切なベクターにそれらを挿入するために用いる方法は当業者によく知られている(例えば、Sambrook他、 MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL、 2nd ed., Cold Spring Harbor, 1989を参照)。
上述のように、DNA構築体又は発現ベクターのいずれかを含む単離される細胞は、本明細書に記載のアルファ‐アミラーゼ変異体の組み換えの生産での宿主細胞として有効に用いられる。宿主染色体にDNA構築体(一以上のコピー)を都合よく組み込むことにより、細胞は変異体をコードする記載のDNA構築体で形質転換される。DNA配列が細胞で安定的に維持される可能性が高い場合、この組み込みは有効であると一般的に考えられる。宿主染色体へのDNA構築体の組み込みは、例えば、相同の又は異種の組み換えによる、従来の方法により行われる。あるいは、細胞は、宿主細胞の異なる型では上述のように発現ベクターで形質転換されてもよい。
細胞は哺乳動物又は昆虫のような高等生物(即ち、真核細胞)の細胞でもよく、しかし、好ましくは微生物細胞、例えば細菌又は真菌類(酵母を含む)細胞である。
適切な細菌微生物の例は、グラム陽性菌であって、例えば、バシルス ズブチリス(Bacillus subtilis)、バシルス リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バシルス レンツス(Bacillus lentus)、バシルス ブレビス(Bacillus brevis)、ゲオバシルス ステアロテルモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)、バシルス アルカロフィリス(Bacillus alkalophilus)、バシルス アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バシルス コアグランス(Bacillus coagulans)、バシルス サーキュランス(Bacillus circulans)、バシルス ランツス(Bacillus lautus)、バシルス メガテリウム(Bacillus megaterium)、及び バシルス ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はストレプトミセス リビダンス(Streptomyces lividans)、ストレプトミセス ムリナス(Streptomyces murinus)あるいは、グラム陰性菌であって、例えば、大腸菌(E. coli)である。例えば、細菌の形質転換はプロトプラスト形質転換により、又はそれ自体周知の方法であるコンピテント細胞を用いることにより達成される。
好ましい酵母生物を例えばサッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のようなサッカロミセス(Saccharomyces)又はシゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)の種から選択してよい。糸状菌は、例えば、アスペルギルス オリザエ(A.oryzae)又はアスペルギルス ニガー(A. niger)のようなアスペルギルス(Aspergillus)の種に有利に属してよい。菌細胞をプロトプラスト形成及びそれ自体知られている方法の細胞壁の再生を伴うプロトプラストの形質転換を含むプロセスにより形質転換してよい。アスペルギルス(Aspergillus)宿主細胞の形質転換にかかる適切な方法は、例えば、EP238023の記載を含む。
さらなる実施態様においては、本明細書に記載のアルファ‐アミラーゼ変異体を生産する方法は、変異体の生産をもたらす条件下、上述のように、宿主細胞を培養すること及び細胞及び/又は培養培地から変異体を回収する方法を含んでいる。
細胞を培養のために用いる培地は、本明細書に記載のアルファ‐アミラーゼ変異体の発現が得られ、問題となる宿主細胞の成長に適した任意の従来の培地でよい。適切な培地は業者から入手可能であり、又は出版された手順(例えば、アメリカ培養細胞系統保存機関(American Type Culture Collection)のカタログに記載のように)に従って調製してもよい。
宿主細胞から分泌されるアルファ‐アミラーゼ変異体は周知の方法により、培養培地から便利に回収されてよく、遠心分離又はろ過によって培地から細胞を分離すること、及び硫酸アンモニウムのような塩を用いて培地のタンパク質成分を沈殿させ、引き続き、イオン交換クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー等のようなクロマトグラフィーの方法を用いて分離することを含む。
3.産業用利用
本明細書に記載のアルファ‐アミラーゼ変異体は多様な産業上利用できる有益な特徴を有する。特に、酵素変異体は洗浄、食器洗浄、及び固い表面用洗浄洗剤組成物における成分として利用できる。
改変される特徴を有する一以上の変異体はデンプンプロセスのために用いてよく、特にデンプン転換であって、特にデンプンの液化(例えば、米国特許第3,912,590、EP 特許出願番号 252 730及び63 909、WO 99/19467、及び WO 96/28567を参照願いたい。すべての引用文献はそれらの全体を参照によりとりこまれる)に用いてよい。また、デンプン転換目的の組成物も考えられ、本明細書に記載の変異体はさらにグルコアミラーゼ、プルラナーゼ、及び他のアルファ‐アミラーゼを含んでよい。
さらに、一以上の変異体は特に甘味料及び例えばデンプン又は全粒穀物からの燃料、飲料、及び工業用エタノールのようなエタノール(例えば、米国特許第 5,231,017を参照願いたく、参照によりその全体を本明細書に取り込む)の生産にも有用である。
また、本明細書に記載の変異体は繊維、布地、及び衣類(例えば、WO 95/21247、米国特許第4,643,736、及びEP 119,920を参照願いたく、参照により全体が本明細書に取り込まれる)の湯通し、ビール製造又は醸造、パルプ及び紙の生産において有用である。
3.1 デンプン転換
液化及び糖化プロセスのような従来のデンプン転換プロセスは例えば、米国特許第3,912,590及びEP patent publications Nos. 252,730と63,909に記載され、参照により全体が本明細書に取り込まれる。
実施態様においては、デンプンを糖又は脂肪代替物のような小さい分子量炭水化物成分へ分解するデンプン転換プロセスは脱分岐段階を含む。
3.2 デンプンから糖への転換
デンプンの糖への転換の場合、デンプンは脱重合される。そのような脱重合プロセスは前処理段階及び2又は3の連続プロセス段階、つまり液化プロセス、糖化プロセス、及び所望の最終産物次第で、任意に異性化プロセスからなる。
3.3 生デンプンの前処理
生デンプンは微粒子からなり室温にて水に不溶性である。水溶性デンプンスラリーを温めた場合、粒子は膨張し、最終的に破裂し、デンプン分子が溶液中に分散する。この「ゼラチン化」プロセスの間、粘度の劇的な増加がある。一般的な工業用プロセスにおいて固体レベルが30‐40%なので、デンプンが処理できるようにデンプンは薄くされ又は「液化」されなければならない。この粘度の低減は今日大半が酵素的分解によって得られる。
3.4 液化
液化段階の間、長鎖デンプンはアルファ‐アミラーゼにより分岐及び直鎖の短い単位(マルトデキストリン)へ分解される。液化プロセスを105‐から110℃にて5から10分実施し、続いて95℃にて1‐2時間実施する。pHは5.5と6.2の間にある。これらの条件下最適酵素安定性を確保するために、1mMのカルシウムを添加(40ppm遊離カルシウムイオン)する。この処理後、液化デンプンは10‐15の「デキストロース等量」(DE)を有する。
3.5 糖化
液化プロセス後、マルトデキストリンはグルコアミラーゼ(例、OPTIDEX(商標) L−400)及びイソアミラーゼ(米国特許第4,335,208)又はプルラナーゼのような脱分岐酵素の添加によりデキストロースへ転換する。この段階の前に、pHは約4.5以下の値に下げられ、高温(95℃以上)に維持され、液化アルファ‐アミラーゼ活性を不活化し、脱分岐酵素によって的確に加水分解されない「パノース前駆体(panose precursors)」と呼ばれる短いオリゴサッカロイドの形成を低減する。
温度を60℃に下げ、グルコアミラーゼ及び脱分岐酵素を加える。糖化プロセスは24時間から72時間で行う。
通常、液化段階後アルファ‐アミラーゼ変性する場合、約0.2‐0.5%の糖化産物は分岐トリサッカライド、Glcpαl‐6Glcpαl‐4Glc(パノース(panose))であり、プルラナーゼにより分解されない。もし、活性ならば、液化段階からアミラーゼは糖化の間存在し(即ち、変性しない)、このレベルは1‐2%高くでき、これはかなり好ましくなく、糖化収率が著しく低下する。
3.6 異性化
所望の最終糖生産物が、例えば高フルクトースシロップである場合、デキストロースシロップをフルクトースへ転換してよい。糖化プロセスの後、pHを6.0から8.0の範囲の値、好ましくは、pH7.5に上げ、カルシウムをイオン交換により除去する。デキストロースシロップをそれから例えば、固定化グルコースイソメラーゼ(Gensweet(商標)IGI‐HFのような)を用いてフルクトースシロップに転換する。
3.7 エタノール生産
一般的に全粒粉砕穀物からのアルコール生産(エタノール)は4つの主な段階に分かれ、(1)粉砕、(2)液化、(3)糖化、及び(4)発酵である。
3.7.1 粉砕
構造を破壊し、さらなる工程にて処理するために穀物を粉砕する。用いる二つのプロセスは湿式又は乾式粉砕である。乾式粉砕において、全粒を粉砕し、工程の残りの部分に用いる。湿式粉砕は胚芽と粉末(デンプン顆粒及びタンパク質)の非常に良い分離を有し、若干の例外はあるが、シロップの並列プロダクションの領域にて利用する。
3.7.2 液化
液化プロセスにおいて、デンプン顆粒はほとんどのDPが4より高いマルトデキストリンへの加水分解により溶解する。加水分解を酸処理により又はアルファ‐アミラーゼによる酵素的に行ってよい。酸性加水分解を限定される原料にて用いる。生原料は粉砕全粒穀物又はデンプンプロセスからの副流でよい。
酵素的液化は一般的に三段階高温スラリープロセスとして実施する。スラリーを60‐95℃の間、好ましくは、80‐85℃に加熱し、酵素を添加する。それからスラリーを95‐140℃の間、好ましくは、105‐125℃にてジェットクック処理し、60‐95℃に冷却し、さらに酵素を添加し、最終加水分解を得る。液化プロセスはpH4.5‐6.5にて、一般的には5と6の間のpHにて実施する。また、粉砕及び液化穀物はマッシュとして知られる。
3.7.3 糖化
酵母により代謝される低分子糖DP1−3を生産するために液化からマルトデキストリンをさらに加水分解しなければならない。一般的に加水分解はグルコアミラーゼにより酵素的に行われ、あるいはアルファ‐グルコシダーゼ又は酸性アルファ‐アミラーゼを用いてよい。完全な糖化段階は72時間まで続けてよいが、通常40‐90分間予じめ糖化を行い、それから発酵(SSF)の間に完全な糖化を行う。一般的に糖化を30‐65℃、一般的に約60℃の温度にて、及びpH4.5にて実施する。
3.7.4 発酵
一般的にサッカロミセス種(Saccharomyces spp.)由来酵母をマッシュに加え発酵を24‐96時間、例えば一般的に35‐60時間行う。温度は26‐34℃の間、一般的に32℃にて、pHはpH3から6、好ましくは約pH4‐5である。
最も広く用いられるプロセスは同時糖化発酵(SSF)であり、糖化用のホールド段階を有さず、酵母と酵素を共に添加することを意味する。SSFを実施する場合、発酵直前に50℃以上の温度にて予備糖化段階を導入することは共通する。
3.8 蒸留
発酵に続いて、マッシュをエタノールを抽出するために蒸留する。
本明細書の記載に従って得られるエタノールを例えば、燃料用エタノール、飲料用エタノール、即ち携帯用中性スピリッツ又は工業用エタノールとして用いてよい。
3.9 副産物
発酵由来の使い残しは穀物であり、一般的に液体形状又は乾燥形状いずれかで動物用飼料として用いてよい。
液化、糖化、発酵、蒸留、及びエタノールの回収の実施方法について詳細は当業者に周知である。
本明細書に記載のプロセスに従って、糖化及び発酵を同時又は個別に実施してよい。
3.10 パルプ及び紙の生産
また、本明細書に記載の多様なアルカリ性アルファ‐アミラーゼをデンプン強化廃棄紙及び段ボールからパルプ、紙及び段ボールのようなリグノセルロース性原料の生産に用いてよく、特に再パルプ化がpH7以上にて起こり、アミラーゼが強化デンプンの分解を通して廃棄物の分解に作用する。アルファ‐アミラーゼは特にデンプンコーティング印刷紙から製紙用パルプを生産するためのプロセスに有用である。プロセスをWO 95/14807に記載のように実施してよく、次の、
a)紙を分解し、パルプを生産する段階、
b)a)段階の前、間、後にデンプン分解酵素で処理する段階、及び
c)a)段階とb)段階の後パルプからインク粒子を分離する段階
を含む。
また、本明細書に記載のアルファ‐アミラーゼはデンプン修飾に有用であり、酵素修飾デンプンを炭酸カルシウム、カオリン、及びクレイのようなアルカリ充填剤と一緒に製紙プロセスに用いる。本明細書に記載のアルカリ性アルファ‐アミラーゼを用いて、充填剤存在下デンプンを修飾できるようになり、より簡単な分解プロセスが可能となる。
3.11 繊維、布地、及び衣類の湯通し
また、アルファ‐アミラーゼは繊維、布地、衣類の湯通しに有用である。繊維加工産業においてアルファ‐アミラーゼは伝統的に湯通しプロセスの補助剤として用いられ、機織りの間横糸の保護コーティングとして働くデンプン含有サイズを除く作用がある。機織り後サイズコーティングの完全な除去はその後のプロセスである布地を洗浄、漂白及び染色において最適な結果を確保するために重要である。繊維原料になんら傷をつける影響がないので、酵素的デンプン分解は好ましい。プロセスコストを低減し、粉砕処理能力を増加するために、湯通しプロセスは時々洗浄及び漂白段階を組み合わせる。このような場合、従来のアルファ‐アミラーゼは高いpHレベル及び漂白剤にあまり適していないので、アルカリ剤又は酸化剤のような非酵素的充填剤は、デンプンを分解するために一般的に使用される。デンプンサイズの非酵素的分解は繊維の傷みを招く。なぜならかなり作用の強い化学薬品を用いるからである。従って、アルファ‐アミラーゼ変異体はアルカリ溶液中改善される性能を有するので、アルファ‐アミラーゼ変異体を使用することは好ましい。セルロースを含む布地又は繊維を湯通しする場合、アルファ‐アミラーゼを単独に又はセルラーゼと組み合わせて用いてよい。
湯通し及び漂白プロセスは周知である。例えば、そのようなプロセスはWO 95/21247、米国特許第4,643,736、及びEP 119,920に記載され、参照により全体を本明細書に取り込まれる。
湯通し用の商業的に入手可能な製品はDanisco US Inc., Genencor Division製OPTISIZE(商標)FLEXである。
また、本発明は、一以上のバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体を用いる布地の処理(例えば、繊維の湯通し)の組成物及び方法を含む。酵素は任意の布地処理方法を用いてよく、それは周知技術であり、例えば、米国特許第6,077,316を参照願いたい。例えば、ある実施態様においては、布地の手触り及び外観が、溶液中布地をバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体と接触することを含む方法により改善される。ある実施態様においては、布地を加圧下その溶液で処理する。
ある実施態様においては、酵素を繊維の製織の間又は後、又は湯通し段階、又は一以上の追加する布地処理段階の間に適用してよい。繊維の製織の間、糸に相当な機械的負荷がかかる。機械織機で製織する前に、伸長強度の増加及び切断防止のために、まかれた毛糸をしばしばサイジングデンプン又はデンプン誘導体でコートする。酵素をこれらのサイジングデンプン又はデンプン誘導体を除去するために適用する。繊維が織られた後、布地を湯通し段階へ進めてよい。これは一以上の布地処理段階を伴う。湯通しは繊維からサイズを除く作用がある。製織後、さらに布地を処理する前に均一で洗浄にたえる結果物を確保するためにサイズのコーティングは除かなければならない。また、本発明は、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体の作用によりサイズの酵素的加水分解を含む湯通しの方法を提供する。
酵素を綿素材の布地を含む布地を湯通しするため単独又は他の湯通し用化学試薬及び/又は湯通し用酵素と共に用いてよく、例えば液体組成物中の洗剤添加剤として用いてよい。また、バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23菌株アルファ‐アミラーゼ又はその変異体をインディゴ染色デニム生地及び衣類に見られるストーンウォッシュを生産する方法に及び組成物中に用いてよい。衣類製造のために、布地は衣服及び衣類に裁断及製縫され、その後完成する。特に、デニムのジーンズの製造のために異なる酵素的仕上げ方法が開発されている。衣類がデンプン分解酵素の作用を受けている間布地に柔軟性を与え、綿が次の酵素仕上げ段階をより受けやすくするためにデニム衣類の仕上げは通常酵素的湯通し段階で始まる。酵素をデニム衣類の仕上げ(例えば、「バイオ‐ストーン処理(bio‐stoning process)、酵素的湯通し及び布地に柔軟性を与え、及び/又はプロセスの仕上げに用いてよい。アミラーゼの用量はプロセスのタイプで決まり多様である。小用量は大用量の同じ酵素より時間が必要となる。しかしながら、溶液の物理的制約条件によって示す量以外に湯通しアミラーゼ含有量に上限はない。すなわち、酵素の限界量は溶液中に溶解できる量でよい。一般的に、アルファ‐アミラーゼのような湯通し酵素は、布地の重量で酵素タンパク質の約0.00001%から約2%の量、又は布地の重量で酵素タンパク質の約0.0001%から約1%の量、又は布地の重量で酵素タンパク質の約0.001%から約0.5%の量で処理組成物に取り込まれるし、他の実施例では布地の重量で酵素タンパク質の約0.01%から約0.2%の量である。
3.12 ビール製造
また、本明細書に記載の多様なアルファ‐アミラーゼはビール製造プロセスに大変有用であり、アルファ‐アミラーゼを一般的にマッシュにするプロセスの間に添加する。
3.13 洗剤組成物
本明細書に記載の多様なアルファ‐アミラーゼは洗剤組成物に添加され、即ち、洗剤組成物の成分となる。
本明細書に記載の洗剤組成物は例えば、染みが付いた布地の前処理に適した洗濯用添加組成物及びすすぎに添加される布地用柔軟組成物を含む手作業、又は機械用の洗濯洗剤組成物として製剤設計されてよく、又は、一般的な家庭用の固い表面洗浄処理に用いるための洗剤組成物として製剤設計されてよく、又は手作業又は機械食器洗浄処理のために製剤設計されてよい。
具体的な実施態様においては、本発明は記載の多様な酵素を含む「洗剤添加剤」を提供する。洗剤添加剤及び洗剤組成物はプロテアーゼ、リパーゼ、ペルオキシダーゼ、例えば、別のアルファ‐アミラーゼ、グルコアミラーゼ、マルトジェニックアルファ‐アミラーゼ、CGTアーゼ及び/又はセルロース、マンナナーゼ(Danisco US Inc., Genencor Division 製MANNASTAR(商標)のような)ペクチナーゼ、ペクチン リアーゼ、クチナーゼ、及び/又はラッカーゼのような別のタンパク質分解酵素のような一以上の酵素を含んでよい。
一般的に選択される酵素の特徴は、選択される洗剤(例えば、最適pH、他の酵素及び非酵素成分等との適合性)と適合すべきであり、酵素は、効果的な量で存在すべきである。
プロテアーゼ:適切なプロテアーゼは、動物、野菜、又は微生物のものを含む。微生物が好ましい。化学的に修飾され、又は蛋白質工学的に処理される変異体が含まれる。プロテアーゼはセリンプロテアーゼ又はメタロプロテアーゼでもよく、好ましくはアルカリ微生物プロテアーゼ又はトリプシン様プロテアーゼ又はキモトリプシン様プロテアーゼでよい。アルカリプロテアーゼの例はサブチリシン類であり、特に、例えばサブチリシンノボ(subtilisin Novo)、サブチリシンカールスバーグ(subtilisin Carlsberg)、サブチリシン309、サブチリシン147、及びサブチリシン168 (例えば、WO 89/06279に記載)のようなバシルス(Bacillus)由来のものである。トリプシン様プロテアーゼの例は、トリプシン(例、豚又は牛由来の)、及びWO 89/06270及びWO 94/25583に記載のフザリウム(Fusarium)プロテアーゼである。
商業的に入手可能なプロテアーゼ酵素はアルカラーゼ(商標)(ALCALASE)、サビナーゼ(商標)(SAVINASE)、プリマーゼ(商標)(PRIMASE)、ドゥララーゼ(商標)(DURALASE)、エスペラーゼ(商標)(ESPERASE)、及びカンナーゼ(商標)(KANNASE)(ノボザイム(Novozymes A/S)製)、マキサターゼ(商標)(MAXATASE)、マキサカール(商標)(MAXACAL)、マキサペム(商標)(MAXAPEM)、プロペラーゼ(商標)(PROPERASE)、プラフェクト(商標)(PURAFECT)、プラフェクトOXP(商標)(PURAFECT OXP)、FN2(商標)、及びFN3(商標)、FN4(商標)(Danisco US Inc., Genencor Division製)を含むが、これらに限定されない。
リパーゼ:適切なリパーゼは細菌又は菌類由来のものを含む。化学的に修飾され、又は蛋白質工学的に処理される変異体が含まれる。有用なリパーゼの例は、フミコーラ(Humicola)(同義語 サーモミセス(Thermomyces))由来のリパーゼであって、例えば、EP 258068及びEP 305216記載のフミコーラ ラヌギノサ(H. lanuginosa (T. lanuginosus))由来、又は例えばWO 96/13580記載のフミコーラ インソレンス(H. insolens)由来であり又はシュードモナス(Pseudomonas)リパーゼ由来であり、例えば、シュードモナス アルカリゲネス(P. alcaligenes)又はシュードモナス シュードアルカリゲネス(P. pseudoalcaligenes)(EP 218 272)、シュードモナス セパシア(P. cepacia)(EP 331 376)、シュードモナス スタッチェリ(P. stutzeri)(GB 1,372,034)、シュードモナス フルオレッセンス(P.fluorescens)、シュードモナス種(Pseudomonas sp.)の菌株SD 705(WO 95/06720及びWO 96/27002)、シュードモナス ウィスコンシネンシス(P. wisconsinensis)(WO 96/12012)由来であり、又は バシルス (Bacillus)リパーゼであって、例えば、バシルス スブチリス(B. subtilis)(Dartois他、(1993)Biochemica et Biophysica Acta, 1131 : 253−360)、バシルス ステアロテルモフィルス(B. stearothermophilus)、(JP 64/744992)、又はバシルス プミルス(B.pumilus(WO 91/16422)由来を含むが、これらに限定されない。製剤設計の使用が考えられる更なるリパーゼ変異体例は、例えば WO 92/05249、WO 94/01541、EP 407225、EP 260105 WO 95/35381、WO 96/00292、WO 95/30744、WO 94/25578、WO 95/14783、WO 95/22615、WO 97/04079、及びWO 97/07202に記載のものも含む。
商業的に入手可能なリパーゼ酵素はリポラーゼ(商標)(LIPOLASE)及びリポラーゼウルトラ(商標)(LIPOLASE ULTRA(商標))(Novozyme A/S)である。
ポリエステラーゼ:適切なポリエステラーゼを組成物に含むことができる。適切なポリエステラーゼは、例えば、WO 01/34899及びWO 01/14629に記載のものを含む。
アミラーゼ:一以上の追加的アミラーゼ(本明細書に記載の多様なアミラーゼに加えて)も含んでよい。適切なアミラーゼは(アルファ及び/又はベータ)は細菌類又は菌類由来のものを含む。化学修飾又はタンパク質工学的に処理される変異体を含む。アミラーゼは例えば、バシルス(Bacillus)から得られるアルファ‐アミラーゼを含み、例えばGB 1,296,839に詳しく記載のバシルス リチェニフォルミス(B. licheniformis)の特別な菌株である。有用なアミラーゼの例はWO 94/18314、WO 96/39528、WO 94/02597、WO 94/18314、WO 96/23873、及びWO 97/43424記載の変異体であり、特に、次の一以上の位置に置換を有する変異体である。その位置は、15, 23、105、106、124、128、133、154、156、181、188、190、 197、202、208、209、243、264、304、305、391、408、及び444である。
商業的に入手可能なアルファ‐アミラーゼはデュラミル(商標)(DURAMYL)、リクエザイム(商標)(LIQUEZYME)、ターマミル(商標)(TERMAMYL)、ナタラーぜ(商標)(NATALASE)、ステインザイム(商標)プラス(STAINZYME PLUS)、ステインザイム(商標)ウルトラ(STAINZYM ULTRA)ファンガミル(商標)(FUNGAMYL)、及びバン(商標)(BAN)(Novozyme A/S)又はラピダーゼ(商標)(RAPIDASE)、及びプラスター(商標)(PURASTAR)(Danisco US Inc., Genencor Division製)である。
セルラーゼ:セルラーゼを組成物に添加してよい。適切なセルラーゼは細菌又は菌類由来のものを含む。化学的に修飾され、又は蛋白質工学的に処理される変異体が含まれる。適切なセルラーゼは、バシルス属(Bacillus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、トリコデルマ属(Trichoderma)フミコーラ属(Humicola)、フザリウム属(Fusarium)、チエラビア属(Thielavia)、アクレモニウム属(Acremonium)由来のセルラーゼを含む。例えば、米国特許第4,435,307、米国特許第5,648,263、米国特許第5,691,178、米国特許第5,776,757、及び国際PCT出願 WO 89/09259に開示されるフミコーラ インソレンス(Humicola insolens)、ミセリオフトラ サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、フザリウム オキシスポラム(Fusarium oxysporum)から生産される菌類のセルラーゼである。一般的なトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)セルラーゼは米国特許第4,689,297、米国特許第5,814,501、米国特許第5,324,649、WO 92/06221及びWO 92/06165に記載される。一般的なバシルス(Bacillus)セルラーゼは米国特許第6,562,612に記載される。
商業的に入手可能なセルラーゼはセルザイム(商標)(CELLUZYME)及びケアザイム(商標)(CAREZYME)(Novozymes A/S)又はクラジネース(商標)(CLAZINASE)及びプラダックス HA(商標)(PURADAX HA)(ダニスコ ユーエス インクジェネンコ ディビジョン(Danisco US Inc., Genencor Division))及びKAC−500(B)(商標)(花王社)を含む。
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ:適切なペルオキシダーゼ/オキシダーゼは、植物、細菌又は菌類由来のものを含む。化学的に修飾され、又は蛋白質工学的に処理される変異体が含まれる。有用なペルオキシダーゼ例は、コプリナス シネレウス(C. cinereus)由来のようなコプリナス属(Coprinus)由来のペルオキシダーゼ及びWO 93/24618、WO 95/10602、及びWO 98/15257に記載のようなそれらの変異体由来のペルオキシダーゼを含む。
商業的に入手可能なペルオキシダーゼは、例えば、ガードザイム(商標)(Guardzyme)(Novozymes A/S)を含む。
洗剤酵素は一以上の酵素を含む個別の添加物を加えることによって、又はこれらの酵素すべてを含む組合せ添加物を加えることによって洗剤組成物中に含有してもよい。洗剤添加物、すなわち、個別の添加物又は組合せ添加物は、例えば粒子、液体、スラリー等として製剤設計される。好ましい洗剤添加物製剤は、粒子、特に非粉塵化(dusting)粒子、液体、特に安定化液体又はスラリーを含む。
非粉塵化(dusting)粒子を、米国特許第4,106,991及び4,661,452に記載のように調製してよく、任意に周知の方法でコーティングしてよい。ワックスコーティング材の例は、平均分子量1、000から20、000を有するポリ(エチレンオキシド)製品(ポリエチレングリコール、PEG)、16から50のエチレンオキシド単位を有するエトキシ化ノニルフェノール、12から20炭素原子を含むアルコール及び15から80のエチレンオキシド単位であるエトキシ化脂肪アルコール、脂肪アルコール、脂肪酸、及び脂肪酸のモノ‐、ジ‐、トリグリセロールである。流動層技術による適用に有用なフィルム形状コーティング材の例は、例えば、GB 1483591に記載される。例えば、液体酵素の調製物は、プロピレングリコール、糖、糖アルコール、乳酸、ホウ酸のようなポリオールを確立した方法に従って加えることにより、安定化されてよい。被保護酵素はEP238,216に記載の方法に従って調製されてよい。
一般的に、洗剤組成物は例えば棒状、錠剤、粉、粒子、ペースト、又は液体のような任意の便利な形態でよい。液体洗剤は水性、典型的には、約70%水分まで、及び0%から約30%の有機溶剤まで含んでよい。例えば、約30%以下の水分を含むコンパクト洗剤ゲルである。
洗剤組成物は一以上の界面活性剤を含み、それは、半極性及び/又は陰イオン性及び/又は陽イオン性及び/又は両性イオン性を含む非イオン性でもよい。界面活性剤は一般的に、0.1%から60wt.%の広い範囲に存在する。
界面活性剤が含まれる場合、洗剤は通常約1%から約40%の陰イオン性界面活性剤を含み、例えば、リニアアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルファ‐オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩(脂肪アルコール硫酸塩)、アルコール エトキシ硫酸塩、第二級アルカンスルホン酸塩、アルファ‐スルホ脂肪酸メチルエステル、アルキル‐又はアルケニルコハク酸又は石鹸である。
界面活性剤を含む場合、通常、洗剤は約0.2%から約40%の非イオン性界面活性剤を含み、例えば、アルコールエトキレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキルポリグリコシド、アルキルジメチルアミンオキシド、エトキシ化脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミド、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、又はグルコサミン(「グルカミド」)のN‐アシル‐N‐アルキル誘導体である。
洗剤はゼオライト、二リン酸塩、三リン酸塩、ホスホン酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、アルキル又はアルケニルコハク酸、可溶性ケイ酸塩又は層状ケイ酸塩(例、ヘキスト社製SKS−6)のような0%から65%の洗剤ビルダー又は錯化剤を含んでよい。
洗剤は一以上のポリマーを含んでよい。ポリマーの例は、カルボキシメチルセルロース、ポリ(ビニル‐ピロリドン)、ポリ(エチレン グリコール)、ポリ(ビニル アルコール)、ポリ(ビニルピリジン‐N‐オキシド)、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリアクリレート、マレイン/アクリル酸コポリマー、及びラウリル メタアクリレート/アクリル酸コポリマーのようなポリカルボン酸塩を含む。
洗剤は、過酸形成漂白活性化剤(例えば、テトラアセチルエチレンジアミン又はノナノイルオキシベンゼンスルホネート)と結合する過ホウ酸塩又は過炭酸塩のようなH供給源を含む漂白システムを含んでよい。あるいは、漂白システムは、ペルオキシ酸(例えば、アミド、イミド、又はスルホン型のペルオキシ酸)を含んでよい。また、漂白システムは、酵素的漂白システムでもよい。例えば、WO 05/056782を参照願いたい。
本明細書に記載の洗剤組成物の酵素を、従来の安定化剤を用いて安定化してよい。例えば、プロピレングリコール又はグリセロールのようなポリオール、糖又は糖アルコール、乳酸、ホウ酸、又は例えば、芳香族ホウ酸エステルのようなホウ酸誘導体、又は例えば4−フォルミルフェニルホウ酸のようなフェニルホウ酸誘導体である。組成物はWO 92/19709及びWO 92/19708に記載のように製剤設計されてよい。
また、洗剤組成物は他の従来の洗剤成分を含んでもよく、例えば、クレー、泡増進剤、石鹸泡抑制剤、抗腐食剤、泥懸濁剤、抗泥再堆積剤、染料、抗菌剤、蛍光増白剤、ヒドロトープ、曇り防止剤、及び/又は香料(及びそれらの任意組合せ)を含む布地コンディショナーである。
洗剤組成物として、特にバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体を洗浄液1リットル当たり0.01から100mgの酵素蛋白質、例えば、洗浄液1リットル当たり約0.05から約5.0mgの酵素蛋白質、又は洗浄液1リットル当たり約0.1から約1.0mgの酵素蛋白質に相当する量を添加してよいことが本発明にて意図される。
本明細書に記載の多様な酵素の一以上をWO 97/07202に記載の洗剤製剤に追加的に取り込んでよく、参照によりここに組み込まれる。
4.組成物及び使用
また、本明細書に記載の多様な酵素の一以上を洗剤における、特に洗濯洗剤組成物及び食器洗浄洗剤組成物、固い表面洗浄組成物、及び繊維、布地、衣料の湯通し用組成物、パルプ及び紙の生産、醸造、エタノール生産、及び上記に記載のようにデンプン転換プロセスにおいてアルファ‐アミラーゼ変異体を使用する方法に用いてよい。
4.1 洗濯洗剤組成物及び使用
実施態様によれば、一以上のバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体は、一般的に、洗濯洗剤組成物の成分としてよい。そのような場合、非粉塵化(dusting)粒子、安定化した液体、又は保護された酵素の形態での洗浄組成物を含んでもよい。ドライ製剤は粒子又は微粒子の形態でもよい。非粉塵化(dusting)粒子は例えば米国特許第4,106,991、及び4,661,452に記載されるように生産されてよく、任意的に周知の方法で表面を覆ってもよい。ワックスのコーティング原料の例は、平均分子量1、000から20、000であるポリ(エチレンオキシド)産物(ポリエチレングリコール、PEG)、16から50のエチレンオキシドの単位を有するエトキシ化ノニルフェノール、12から20炭素原子を含むアルコール及び15から80のエチレンオキシド単位が存在するエトキシ化脂肪アルコール、脂肪アルコール、脂肪酸、モノ、ジ、トリグリセリドの脂肪酸である。流動層技術による適用に有用なフィルムコーティング材料の例は、例えばGB 1483591に記載される。例えば、液体酵素の調製物は、確立した方法に従って、プロピレングリコールのようなポリオール、糖又は糖アルコール、乳酸又はホウ酸を添加することにより安定化される。他の酵素の安定化剤は周知の技術である。被保護酵素を例えばEP Appln.238、216に記載される方法に従って調製してよい。ポリオールは蛋白質の安定化剤としても、蛋白質溶解性の改善としても長い間認められている。例えば、J. K. Kaushik他、「Why is trehalose an exceptional protein stabilizer? An analysis of the thermal stability of proteins in the presence of the compatible osmolyte trehalose」、J. Biol. Chem. 278: 26458−65 (2003)及び そこに引用されている文献Monica Conti他、「Capillary isoelectric focusing: the problem of protein solubility」、J.Chromatography A 757: 237−245 (1997)を参照願いたい。
組成物は、主要な酵素成分、例えば、単一成分組成物として、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体を含んでよい。あるいは、組成物はアミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリン グリコトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、アルファ‐ガラクトシダーゼ、ベータ‐ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、アルファ‐グルコシダーゼ、ベータ‐グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、デンプン分解酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ、又はキシラナーゼのような複合酵素活性も以下に記載の他の酵素のような複合酵素活性も含んでもよい。添加酵素はアスペルギルス(Aspergillus)、トリコデルマ(Trichoderma)、フミコーラ(Humicola)(例、フミコーラ インソレンス(H. insolens))及びフザリウム(Fusarium)属に属する微生物の手段により生産されてよい。アスペルギルス(Aspergillus)属の典型的な仲間はセルロース高分解糸状菌(A. aculeatus)、アスペルギルス アワモリ(A. awamori)、アスペルギルス ニガー(A. niger)、又はアスペルギルス オリザエ(A. oryzae)を含む。フザリウム(Fusarium)属の典型的な仲間はフザリウム バクテリジオイデス(F. bactridioide)、フザリウム セレアリス(F. cerealis)、フザリウム クロオクウェレンセ(F. crookwellense)、フザリウム クルモルム(F. culmorum)、フザリウム グラミネアルム(F. graminearum),フザリウム グラミナム(F. graminum)、フザリウム ヘテロスポラム(F. heterosporum)、フザリウム ネガンディニス(F. negundinis)、フザリウム オキシスポラム(F. oxysporum), フザリウム レティクラタム(F. reticulatum)、フザリウム ロゼウム(F. roseum)、フザリウム サンブシヌム(F. sambucinum)、フザリウム サルコクロウム(F. sarcochroum)、フザリウム スルフリューム(F. sulphureum)、フザリウム トルローサム(F. torulosum)、フザリウム トリコテキオイデス(F. trichothecioides)及び、フザリウム ベネナツム(F. venenatum)を含む。
洗剤組成物は例えば、粉体、粒体、ペースト、又は液体として、いずれかの有用な形態でよい。一般的に、液体洗剤は、約70%までの水及び0%から約30%の有機溶剤を含有する液体でよい。また、約30%の水のみを含むコンパクトゲルタイプの形態における洗剤組成物でもよい。酵素は酵素の安定性に適合する任意の洗剤組成物を用いてよい。一般的に、酵素は、カプセル化という周知の形態によって有害な成分から保護され、例えば、ハイドロゲルでの粒状化及び封入である。酵素及び特定のアルファ‐アミラーゼは、洗濯及び食器洗浄に適用に限定されず、また、表面洗浄剤、デンプン又はバイオマスからのエタノール産物でも用いられる。
洗剤組成物はそれぞれ陰イオン、非イオン、陽イオン、両性イオンである界面活性剤の一以上を含む。洗剤は、通常、リニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)(LAS)、アルファ‐オレフィンスルホン酸塩(α‐olefinsulfonate)(AOS)、アルキル硫酸塩(alkyl sulfate)(脂肪アルコール硫酸塩(fatty alcohol sulfate))(AS)、アルコール エトキシ硫酸塩(alcohol ethoxysulfate)(AEOS又はAES)第二級アルカンスルホネート(secondary alkanesulfonates)(SAS)、アルファ‐スルホ脂肪酸メチルエステル(α‐sulfo fatty acid methyl esters)、アルキル‐又はアルケニルコハク酸(alkyl‐ or alkenylsuccinic acid)又は石鹸のような0%から約50%の陰イオン界面活性剤を含む。また、組成物は、アルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)(AEO又はAE)、カルボキシル化アルコール エトキシレート(carboxylated alcohol ethoxylates)、ノニルフェノールエトキシレート(nonylphenol ethoxylate)、アルキルポリグリコシド(alkylpolyglycoside), アルキルジメチルアミンオキシド(alkyldimethylamineoxide)、エトキシ化脂肪酸モノエタノールアミド(ethoxylated fatty acid monoethanolamide)、脂肪酸モノエタノールアミド(fatty acid monoethanolamide)、又はポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド(polyhydroxy alkyl fatty acid amide) (例えばWO 92/06154に記載されるように)のような0%から約40%の非イオン界面活性剤を含んでもよい。
さらに、洗剤組成物は、リパーゼ、クチナーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、及び/又は任意の組み合わせのラッカーゼのような一以上の酵素を含んでもよい。上記を参照願いたい。
洗剤は、任意に、約1%から約65%の洗剤ビルダー又は錯化剤を含んでよく、例えば、ゼオライト、二リン酸塩、三リン酸塩、ホスホン酸塩、クエン酸塩、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTMPA)、アルキル又はアルケニルコハク酸、可溶性ケイ酸塩又は層状ケイ酸塩(layered silicates)(例えば、ヘキスト製SKS−6)である。また、洗剤は、アンビルト(unbuilt)でもよい。即ち、本質的に洗剤ビルダーがなくてもよい。
洗剤は、任意に、一以上のポリマーを含んでよい。例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC),ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(ビニル アルコール)(PVA)、ポリアクリレート、マレイン/アクリル酸コポリマー、及びラウリルメタアクリレート/アクリル酸コポリマーのようなポリカルボン酸塩を含む。
洗剤は、任意に、漂白システムを含んでよく、それは、過ホウ酸塩、過炭酸塩のようなH供給源を含んでよく、ここで、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)又はノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)のような過酸形成漂白活性化剤と組み合わせてもよい。あるいは、漂白システムは、例えば、アミド、イミド、又はスルホン型のペルオキシ酸を含んでよい。また、漂白システムは、例えば、WO 2005/056783に記載される、ペルヒドロラーゼが過酸を活性化する酵素的漂白システムでもよい。
洗剤組成物の酵素は、例えば、プロピレングリコール又はグリセロールのようなポリオール、糖又は糖アルコール、乳酸、ホウ酸又は例えば、芳香族ホウ酸エステルのようなホウ酸誘導体のような従来の安定化剤を用いて安定化されてよく、組成物が例えばWO 92/19709及びWO 92/19708に記載のように製剤設計されてもよい。
また、洗剤は、クレイ、発泡剤、石鹸泡抑制剤、抗腐食剤、泥懸濁剤、抗泥再堆積剤、染料、抗菌剤、蛍光増白剤、又は香料を含む例えば繊維コンディショナーのような他の従来の洗剤成分を含んでもよい。
pH(用いる濃度での水溶液で測定)は通常中性又は例えば、pH約7.0から約11.0のアルカリ性である。
バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体含有洗剤組成物の特定の形態は次を含むように製剤設計される。
1)約7%から約12%のリニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)(酸として計算)、約1%から約4%のアルコール エトキシ硫酸塩(alcohol ethoxysulfate)(例えば、C12−18アルコール、1−2エチレンオキシド(EO))、又はアルキル硫酸塩(alkyl sulfate)(例えば、C16−18)、約5%から約9%のアルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)(例えば、C14−15アルコール、7EO)、約14%から約20%の炭酸ナトリウム(例NaCO)、約2から約6%の可溶性ケイ酸塩(例、NaO, 2SiO)、約15%から約22%のゼオライト(例、NaAlSiO)、0%から約6%の硫酸ナトリウム(例、NaSO)、約0%から約15%のクエン酸ナトリウム/クエン酸(例、CNa/C)、約11%から約18%の過ホウ酸ナトリウム(例、NaBOO)、約2%から約6%のTAED、0%から約2%のカルボキシメチルセルロース(carboxymethylcellulose)(CMC)、0−3%のポリマー(例、マレイン/アクリル酸コポリマー、PVP、PEG)、0.0001から0.1%の蛋白質の酵素(純粋酵素として計算)、及び0−5%の少量の成分(例、石鹸泡抑制剤、香料、蛍光増白剤、光退色)を含み、少なくとも600g/Lのかさ密度を有する粒子として製剤設計される洗剤組成物。
2)約6%から約11%のリニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)(酸として計算)、約1%から約3%のアルコール エトキシ硫酸塩(alcohol ethoxysulfate)(例えば、C12−18アルコール、1−2EO)、又はアルキル硫酸塩(alkyl sulfate)(例えば、C16−18)、約5%から約9%のアルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)(例えば、C14−15アルコール、7EO)、約15%から約21%の炭酸ナトリウム(例NaCO)、約1%から約4%の可溶性ケイ酸塩(例、NaO, 2SiO)、約24%から約34%のゼオライト(例、NaAlSiO)、約4%から約10%の硫酸ナトリウム(例、NaSO)、0%から約15%のクエン酸ナトリウム/クエン酸(例、CNa/C)、0%から約2%のカルボキシメチルセルロース(carboxymethylcellulose)(CMC)、1−6%のポリマー(例、マレイン/アクリル酸コポリマー、PVP、PEG)、0.0001から0.1%の蛋白質の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約5%の少量の成分(例、石鹸泡抑制剤、香料、)を含み、少なくとも600g/Lのかさ密度を有する粒子として製剤設計される洗剤組成物。
3)約5%から約9%のリニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)(酸として計算)、約7%から約14%のアルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)(例えば、C12−15アルコール、7EO)、約1から約3%脂肪酸(例、C16−22脂肪酸)としての石鹸、約10%から約17%の炭酸ナトリウム(例NaCO)、約3%から約9%の可溶性ケイ酸塩(例、NaO, 2SiO)、約23%から約33%のゼオライト(例、NaAlSiO)、0%から約4%の硫酸ナトリウム(例、NaSO)、約8%から約16%の過ホウ酸ナトリウム(例、NaBOO)、約2%から約8%のTAED、0%から約1%のホスホン酸塩(例、EDTMPA)、0%から約2%のカルボキシメチルセルロース(carboxymethylcellulose)(CMC)、0−3%のポリマー(例、マレイン/アクリル酸コポリマー、PVP、PEG)、0.0001から0.1%の蛋白質の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約5%の少量の成分(例、石鹸泡抑制剤、香料、蛍光増白剤)を含み、少なくとも600g/Lのかさ密度を有する粒子として製剤設計される洗剤組成物。
4)約8%から約12%のリニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)(酸として計算)、約10%から約25%のアルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)(例えば、C12−15アルコール、7EO)、約14%から約22%の炭酸ナトリウム(NaCOとして)、約1%から約5%の可溶性ケイ酸塩(例、NaO, 2SiO)、約25%から約35%のゼオライト(例、NaAlSiO)、0%から約10%の硫酸ナトリウム(NaSO)、0%から約2%のカルボキシメチルセルロース(carboxymethylcellulose)(CMC)、1−3%のポリマー(例、マレイン/アクリル酸コポリマー、PVP、PEG)、0.0001から0.1%の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約5%の少量の成分(例、石鹸泡抑制剤、香料)を含み、少なくとも600g/Lのかさ密度を有する粒子として製剤設計される洗剤組成物。
5)約15%から約21%のリニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)(酸として計算)、約12%から約18%のアルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)(例えば、C12−15アルコール、7EO又はC12−15アルコール、5EO)、約3%から約13%脂肪酸(例、オレイン酸)としての石鹸、0%から約13%のアルケニルコハク酸(alkenylsuccinic acid)(C12−14)、約8%から約18%のアミノエタノール、約2%から約8%のクエン酸、0%から約3%のホスホン酸塩、0%から約3%のポリマー(例、PVP、PEG)、0%から約2%のホウ酸塩(B)、0%から約3%のエタノール、約8%から約14%のプロピレングリコール、0.0001から0.1%の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約5%の少量の成分(例、分散剤、石鹸泡抑制剤、香料、蛍光増白剤)を含む水性液体洗剤組成物。
6)約15%から約21%のリニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)(酸として計算)、3−9%のアルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)(例えば、C12−15アルコール、7EO又はC12−15アルコール、5EO)、約3%から約10%脂肪酸(例、オレイン酸)としての石鹸、約14%から約22%のゼオライト(例、NaAlSiO)、約9%から約18%のクエン酸カリウム、0%から約2%のホウ酸塩(B)、0%から約2%のカルボキシメチルセルロース(carboxymethylcellulose)(CMC)、0から約3%のポリマー(例、PEG、PVP)、0から約3%の例えば、ラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマー;モル比25:1、分子量3800のような固着用ポリマー、0%から約5%のグリセロール、0.0001から0.1%の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約5%の少量の成分(例、分散剤、石鹸泡抑制剤、香料、蛍光増白剤)を含む水性構造化液体洗剤組成物。
7)約5%から約10%の脂肪アルコール硫酸塩、約3%から約9%のエトキシ化脂肪酸モノエタノールアミド(ethoxylated fatty acid monoethanolamide)、0−3%脂肪酸としての石鹸、約5%から約10%の炭酸ナトリウム(例NaCO)、約1%から約4%の可溶性ケイ酸塩(例、NaO, 2SiO)、約20%から約40%のゼオライト(例、NaAlSiO)、約2%から約8%の硫酸ナトリウム(例、NaSO)、約12%から約18%の過ホウ酸ナトリウム(例、NaBOO)、約2%から約7%のTAED、約1%から約5%のポリマー(例、マレイン/アクリル酸コポリマー、PEG)、0.0001から0.1%の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約5%の少量の成分(例、蛍光増白剤、石鹸泡抑制剤、香料)を含み、少なくとも600g/Lのかさ密度を有する粒子として製剤設計される洗剤組成物。
8)約8%から約14%のリニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)(酸として計算)、約5%から約11%のエトキシ化脂肪酸モノエタノールアミド(ethoxylated fatty acid monoethanolamide)、0%から約3%脂肪酸としての石鹸、約4%から約10%の炭酸ナトリウム(例NaCO)、約1%から約4%の可溶性ケイ酸塩(例、NaO, 2SiO)、約30%から約50%のゼオライト(例、NaAlSiO)、約3%から約11%の硫酸ナトリウム(例、NaSO)、約5%から約12%のクエン酸ナトリウム(例、CNa)、約1%から約5%のポリマー(例、PVP、マレイン/アクリル酸コポリマー、PEG)、0.0001から0.1%の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約5%の少量の成分(例、石鹸泡抑制剤、香料)を含む粒子として製剤設計される洗剤組成物。
9)約6%から約12%のリニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)(酸として計算)、約1%から約4%の非イオン界面活性剤、約2%から約6%脂肪酸としての石鹸、約14%から約22%の炭酸ナトリウム(例NaCO)、約18%から約32%のゼオライト(例、NaAlSiO)、約5%から約20%の硫酸ナトリウム(例、NaSO)、約3%から約8%のクエン酸ナトリウム(例、CNa)、約4%から約9%の過ホウ酸ナトリウム(例、NaBOO)、約1%から約5%の漂白活性剤(例、NOBS又はTAED)、0%から約2%のカルボキシメチルセルロース(carboxymethylcellulose)(CMC)、約1%から約5%のポリマー(例、ポリカルボン酸塩、PEG)、0.0001から0.1%の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約5%の少量の成分(例、蛍光増白剤、香料)を含む粒子として製剤設計される洗剤組成物。
10)約15%から約23%のリニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)(酸として計算)、約8%から約15%のアルコール エトキシ硫酸塩(alcohol ethoxysulfate)(例えば、C12−15アルコール、2−3EO)、約3%から約9%のアルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)(例えば、C12−15アルコール、7EO又はC12−15アルコール、5EO)、0%から約3%脂肪酸(例、ラウリン酸)としての石鹸、約1%から約5%のアミノエタノール、約5%から約10%のクエン酸ナトリウム、約2%から約6%のハイドロトロープ(hydrotrope)(例トルエンスルホン酸ナトリウム(sodium toluensulfonate))、0%から約2%のホウ酸塩(例、B)、0%から約1%のカルボキシメチルセルロース(carboxymethylcellulose)、約1%から約3%のエタノール、約2%から約5%のプロピレングリコール、0.0001から0.1%の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約5%の少量の成分(例、ポリマー、分散剤、香料、蛍光増白剤)を含む水性液体洗剤組成物。
11)約20%から約32%のリニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)(酸として計算)、6−12%のアルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)(例えば、C12−15アルコール、7EO又はC12−15アルコール、5EO)、約2%から約6%のアミノエタノール、約8%から約14%のクエン酸、約1%から約3%のホウ酸塩(例、B)、0%から約3%のポリマー(例、マレイン/アクリル酸コポリマー、例えば、ラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマーのような固着用ポリマー)、約3%から約8%のグリセロール、0.0001から0.1%の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約5%の少量の成分(例、ヒドロトロープ(hydrotrope)、分散剤、香料、蛍光増白剤)を含む水性液体洗剤組成物。
12)約25%から約40%の陰イオン界面活性剤(リニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkylbenzenesulfonate)、アルキル硫酸塩、アルファ‐オレフィンスルホン酸塩、アルファ‐スルホ脂肪酸メチルエステル、アルカンスルホン酸、石鹸)、約1%から約10%の非イオン界面活性剤(例、アルコールエトキシレート)、約8%から約25%の炭酸ナトリウム(例NaCO)、約5%から約15%の可溶性ケイ酸塩(例、NaO, 2SiO)、0%から約5%の硫酸ナトリウム(例、NaSO)、約15%から約28%のゼオライト(例、NaAlSiO)、0%から約20%の過ホウ酸ナトリウム(例、NaBO4HO)、約0%から約5%の漂白活性剤(例、TAED又はNOBS)、0.0001から0.1%の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約3%の少量の成分(例、香料、蛍光増白剤)を含み、少なくとも600g/Lのかさ密度を有する粒子として製剤設計される洗剤組成物。
13)上記組成物1)−12)に記載の洗剤組成物であって、すべて又は一部のリニアアルキルベンゼンスルホン酸塩が(C12−C18)アルキル硫酸塩により置換される洗剤組成物。
14)約9%から約15%の(C12−C18)アルキル硫酸塩、約3%から約6%のアルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)、約1%から約5%のポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド(polyhydroxy alkyl fatty acid amide)、約10%から約20%のゼオライト(例、NaAlSiO)、約10%から約20%層状2ケイ酸塩(layered disilicates)(例、ヘキストからSK56)、約3%から約12%の炭酸ナトリウム(例NaCO)、0%から約6%の可溶性ケイ酸塩(例、NaO, 2SiO)、約4%から約8%のクエン酸ナトリウム、約13%から約22%の過ホウ酸ナトリウム、約3%から約8%のTAED、0%から約5%のポリマー(例、ポリカルボン酸塩、PVP)、0.0001から0.1%の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約5%の少量の成分(例、蛍光増白剤、光退色、香料、石鹸泡抑制剤)を含み、少なくとも600g/Lのかさ密度を有する粒子として製剤設計される洗剤組成物。
15)約4%から約8%の(C12−C18)アルキル硫酸塩、約11%から約15%のアルコール エトキシレート(alcohol ethoxylate)、約1%から約4%の石鹸、約35%から約45%のゼオライトMAP又はゼオライトA、約2%から約8%の炭酸ナトリウム(例NaCO)、0%から約4%の可溶性ケイ酸塩(例、NaO, 2SiO)、約13%から約22%の過炭酸ナトリウム、1―8%のTAED、0%から約3%のカルボキシメチルセルロース(carboxymethylcellulose)(CMC)、0%から約3%のポリマー(例、ポリカルボン酸塩、及びPVP)、0.0001から0.1%の酵素(純粋酵素蛋白質として計算)、及び0から約3%の少量の成分(例、蛍光増白剤、ホスホン酸塩、香料、)を含み、少なくとも600g/Lのかさ密度を有する粒子として製剤設計される洗剤組成物。
16)追加的成分か又はすでに特定された漂白系に置換するかどちらか一方として、安定化又は封入された過酸を含むことを特徴とする、上述1)から15)に記載の洗剤製剤。
17)過ホウ酸塩が過炭酸塩に置き換えられることを特徴とする、1)、3)、7)、9)、及び12)に上述するような洗剤製剤。
18)マンガン触媒を追加的に含有することを特徴とする、1)、3)、7)、9)、12)、14)、及び15)に上述するような洗剤製剤。例えば、該マンガン触媒は、「Efficient manganese catalysts for low‐temperature bleaching」、Nature 369:637‐639 (1994)に記載の化合物の一つである。
19)例えば、直鎖アルコキシル化第一級アルコール、ビルダーシステム(例、リン酸塩)、酵素、及びアルカリのような液体非イオン性界面活性剤を含む非水性洗剤液として製剤設計される洗剤組成物。洗剤は陰イオン界面活性剤及び/又は漂白システムを含んでもよい。
バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体は洗剤中に従来使用される濃度で含まれてよい。本発明において、洗剤組成物中バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体は洗浄液のリットル当たり0.00001‐1.0mg(純粋酵素蛋白質として計算)に相当する量を加えることを意図する。
他の実施態様おいては、2,6‐β−D−フルクタンヒドロラーゼ(2,6‐β−D−fructan hydrolase)は洗剤組成物に含まれてよく、家庭用及び/又は産業用の繊維/洗濯に存在するバイオフィルムの除去/洗浄に用いてよい。
例えば、洗剤組成物は、染みが付いた布地の前処理に適した洗濯用添加組成物及びすすぎに添加される布地用柔軟組成物を含む手作業、又は機械用の洗濯洗剤組成物として製剤設計されてよく、又は、一般的な家庭用の固い表面洗浄処理に用いるための洗剤組成物として製剤設計されてよく、又は手作業又は機械食器洗浄処理のために製剤設計されてよい。
特定の実施態様においては、洗剤組成物はバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体及びプロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、カルボヒドラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、オキシダーゼ、ラッカーゼ、及び/又はペルオキシダーゼ、及び/又はこれ等の組み合わせのような一以上の他の洗浄酵素に加えて2,6‐β−D−フルクタンヒドロラーゼ(2,6‐β−D−fructan hydrolase)、一以上のアルファ‐アミラーゼをさらに含んでもよい。
一般的に選択される酵素の特徴は、選択される洗剤(例えば、最適pH、他の酵素及び非酵素成分等との適合性)と適合すべきであり、酵素は、効果的な量で存在すべきである。
4.2 食器洗浄洗剤組成物
また、酵素変異体を食器洗浄洗剤組成物に使用してよく、次を含む。
1)粉状自動食器洗浄組成物
非イオン界面活性剤 0.4‐2.5%
メタケイ酸ナトリウム 0‐20%
2ケイ酸ナトリウム(sodium disilicate) 3‐20%
3リン酸ナトリウム 20‐40%
炭酸ナトリウム 0‐20%
過ホウ酸ナトリウム 2‐9%
テトラアセチルエチレンジアミン(TAED) 1‐4%
硫酸ナトリウム 5‐33%
酵素 0.0001‐0.1%

2)粉状自動食器洗浄組成物
非イオン界面活性剤 1‐2%
(例、アルコールエトキシレート)
2ケイ酸ナトリウム(sodium disilicate) 2‐30%
炭酸ナトリウム 10‐50%
ホスホン酸ナトリウム 0‐5%
クエン酸3ナトリウム2水和物 9‐30%
ニトリロトリソジウム酢酸(nitrilotrisodium acetate)(NTA)0‐20%
過ホウ酸ナトリウム1水和物 5‐10%
テトラアセチルエチレンジアミン(TAED) 1‐2%
ポリアクリル酸ポリマー 6‐25%
(例えば、マレイン酸/アクリル酸コポリマー)
酵素 0.0001‐0.1%
香料 0.1‐0.5%
水 5‐10%

3)粉状自動食器洗浄組成物
非イオン界面活性剤 0.5‐2.0%
2ケイ酸ナトリウム(sodium disilicate) 25‐40%
クエン酸ナトリウム 30‐55%
炭酸ナトリウム 0‐29%
重炭酸ナトリウム 0−20%
過ホウ酸ナトリウム1水和物 0‐15%
テトラアセチルエチレンジアミン(TAED) 0‐6%
マレイン酸/アクリル酸性コポリマー 0‐5%
クレイ 1−3%
ポリアミノ酸 0−20%
ポリアクリルナトリウム 0−8%
酵素 0.0001‐0.1%

4)粉状自動食器洗浄組成物
非イオン界面活性剤 1‐2%
ゼオライト MAP 15‐42%
2ケイ酸ナトリウム(sodium disilicate) 30‐34%
クエン酸ナトリウム 0‐12%
炭酸ナトリウム 0‐20%
過ホウ酸ナトリウム1水和物 7‐15%
テトラアセチルエチレン 0−3%
ジアミン(TAED)ポリマー 0‐4%
マレイン酸/アクリル酸コポリマー 0‐5%
有機ホスホン酸塩(organic phosphonate) 0‐4%
クレイ 1‐2%
酵素 0.0001‐0.1%
硫酸ナトリウム 適量

5)粉状自動食器洗浄組成物
非イオン界面活性剤 1‐7%
2ケイ酸ナトリウム(sodium disilicate)18‐30%
クエン酸3ナトリウム 10‐24%
炭酸ナトリウム 12‐20%
1過硫酸 15−21%
(2KHSO.KHSO.KSO
漂白安定剤 0.1−2%
マレイン酸/アクリル酸コポリマー 0‐6%
ジエチレントリアミン5酢酸、5ナトリウム塩 0−2.5%
酵素 0.0001‐0.1%
硫酸ナトリウム、水 適量

6)洗浄界面活性剤システムを有する粉状及び液状食器洗浄組成物
非イオン界面活性剤 0‐1.5%
オクタデシルジメチルアミンN‐オキシド2水和物 0−5%
オクタデシルジメチルアミンN‐オキシド2水和物及びヘキサデシルジメチルアミンN‐オキシド2水和物の80:20wt. C18/C16ブレンド 0−4%
オクタデシルビス(ヒドロキシエチル)アミンN‐オキシド無水和物及びヘキサデシルビス(ヒドロキシエチル)アミンN‐オキシド無水和物の70:30wt. C18/Cl6のブレンド 0−5%、
平均エトキシ化度が3であるC13−C15アルキルエトキシ硫酸塩 0−10%
平均エトキシ化度が3であるC12−C15アルキルエトキシ硫酸塩 0−5%
平均エトキシ化度が12であるC13−C15エトキシ化アルコール 0−5%
平均エトキシ化度が9であるC12−C15エトキシ化アルコールのブレンド 0−6.5%
平均エトキシ化度が30であるC13−C15エトキシ化アルコールのブレンド 0−4%
2ケイ酸ナトリウム(sodium disilicate) 0‐33%、
トリポリリン酸ナトリウム 0‐46%
クエン酸ナトリウム 0−28%
クエン酸 0−29%
炭酸ナトリウム 0‐20%
過ホウ酸ナトリウム1水和物 0‐11.5%
テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)0‐4%
マレイン酸/アクリル酸コポリマー 0‐7.5%
硫酸ナトリウム 0−12.5%
酵素 0.0001‐0.1%

7)非水溶性液状自動食器洗浄組成物
液状非イオン界面活性剤(例、アルコールエトキシレート) 2.0‐10.0%
アルカリ金属ケイ酸塩 3.0‐15.0%
アルカリ金属リン酸塩 20.0‐40.0%
高グリコール(higher glycols)、ポリグリコール、ポリオキシド、グリコールエーテルから選択される液状担体 25.0‐45.0%
安定剤 (例、リン酸エステルの一部及びC16−C18アルカノール) 0.5‐7.0%
泡抑制剤(例、シリコーン) 0‐1.5%
酵素0.0001‐0.1%

8)非水溶性液状食器洗浄組成物
液状非イオン界面活性剤(例、アルコールエトキシレート) 2.0‐10.0%
ケイ酸ナトリウム 3.0‐15.0%
アルカリ金属炭酸塩 7.0‐20.0%
クエン酸ナトリウム0.0‐1.5%
安定化システム(例、微粉化シリコーン及び低分子量ジアルキルポリグリコールエーテルの混合) 0.5‐7.0%
低分子量ポリアクリレートポリマー 5.0‐15.0%
クレイゲル増粘剤(clay gel thickener)(例、ベントナイト) 0.0‐10.0%
ヒドロキシプロピルセルロースポリマー(hydroxypropyl cellulose polymer) 0.0‐0.6%
酵素 0.0001‐0.1%
高グリコール(higher glycols)、ポリグリコール、ポリオキシド、及びグリコールエーテルから選択される液状担体 適量

9)チキソトロピック液状自動食器洗浄組成物
12−C14脂肪酸 0−0.5%
ブロックコポリマー界面活性剤 1.5−15.0%
クエン酸ナトリウム 0‐12%
トリポリリン酸ナトリウム 0−15%
炭酸ナトリウム 0−8%
トリステアレートアルミニウム 0−0.1%
クメンスルホン酸ナトリウム 0−1.7%
ポリアクリレート増粘剤 1.32−2.5%
ポリアクリル酸ナトリウム 2.4−6.0%
ホウ酸 0−4.0%
蟻酸ナトリウム 0−0.45%
蟻酸カルシウム 0−0.2%
n−デシルジフェニルオキシドジスルホン酸ナトリウム 0−4.0%
モノエタノールアミン(MEA) 0−1.86%
水酸化ナトリウム(50%) 1.9−9.3%
1,2−プロパンジオール 0−9.4%
酵素 0.0001‐0.1%
泥抑制剤、染料、香料、水 適量

10)液状自動食器洗浄組成物
アルコールエトキシレート 0‐20%
脂肪酸エステルスルホン酸塩 0‐30%
ドデシル硫酸ナトリウム 0‐20%
アルキル ポリグリコシド 0‐21%
オレイン酸 0‐10%
2ケイ酸ナトリウム1水和物 18‐33%
クエン酸ナトリウム2水和物 18‐33%
ステアリン酸ナトリウム 0‐2.5%
過ホウ酸ナトリウム1水和物 0‐13%
テトラアセチルエチレンジアミン(TAED) 0‐8%
マレイン酸/アクリル酸コポリマー 4‐8%
酵素 0.0001‐0.1%

11)被保護漂白粒子を含む液状自動食器洗浄組成物
ケイ酸ナトリウム 5‐10%
ピロリン酸4カリウム 15‐25%
3リン酸ナトリウム 0‐2%
炭酸カリウム 4‐8%
被保護漂白粒子、例、塩素 5‐10%
重合増粘剤 0.7‐1.5%
水酸化カリウム 0‐2%
酵素 0.0001‐0.1%
水 適量
12)過ホウ酸が過炭酸塩によって置き換えられる1)、2)、3)、4)、6)及び10)に記載の自動食器洗浄組成物。
13)さらにマンガン触媒を含む1)‐6)に記載の自動食器洗浄組成物。例えば、該マンガン触媒は、「Efficient manganese catalysts for low‐temperature bleaching」、Nature 369:637‐639 (1994)に記載の化合物の一つである。
4.3 バイオフィルム除去組成物及び使用
組成物は主要な酵素成分、例えばバイオフィルムを除去するときに用いるための単一成分組成物として、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体を含んでよい。あるいは、組成物は複数の酵素的活性を含んでよく、例えば複数アミラーゼ又は次の任意の組み合わせを含むカクテル酵素であり、それは、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ(ベータ‐、又はアルファ‐、又はグルコアミラーゼ)、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリン グリコシルトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、アルファ‐ガラクトシダーゼ、ベータ‐ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、アルファ‐グルコシダーゼ、ベータ‐グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、デンプン分解酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ、及び/又はキシラナーゼ、又はバイオフィルムを除去用のそれらの組み合わせである。添加酵素はアスペルギルス(Aspergillus)、トリコデルマ(Trichoderma)、フミコーラ(Humicola)(例、フミコーラ インソレンス(H.insolens)及びフザリウム(Fusarium)属に属する微生物の手段により生産されてよい。アスペルギルス(Aspergillus)属の典型的な仲間はセルロース高分解糸状菌(A. aculeatus)、アスペルギルス アワモリ(A. awamori)、アスペルギルス ニガー(A. niger)、又はアスペルギルス オリザエ(A. oryzae)を含む。フザリウム(Fusarium)属の典型的な仲間はフザリウム バクテリジオイデス(F. bactridioide)、フザリウム セレアリス(F. cerealis)、フザリウム クロオクウェレンセ(F. crookwellense)、フザリウム クルモルム(F. culmorum)、フザリウム グラミネアルム(F. graminearum),フザリウム グラミナム(F. graminum)、フザリウム ヘテロスポラム(F. heterosporum)、フザリウム ネガンディニス(F. negundinis)、フザリウム オキシスポラム(F. oxysporum), フザリウム レティクラタム(F. reticulatum)、フザリウム ロゼウム(F. roseum)、フザリウム サンブシヌム(F. sambucinum)、フザリウム サルコクロウム(F. sarcochroum)、フザリウム スルフリューム(F. sulphureum)、フザリウム トルローサム(F. torulosum)、フザリウム トリコテキオイデス(F. trichothecioides)及び、フザリウム ベネナツム(F. venenatum)である。
組成物を含むバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体は周知の方法に従って調製されてよく、液体又は乾燥組成物の形態でよい。例えば、組成物を含むバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体は粒子又は微粒子の形態でよい。組成物中に含まれるポリペプチドは周知の方法に従って安定化される。
ポリペプチド組成物の一般的な使用が下記に示す実施例である。組成物及びその組成物が用いられる他の条件下バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体の用量は周知の方法を用いて決定してよい。
さらに、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体が2、6‐β‐D‐フルクタンヒドロラーゼ又はその変異体と共に組成物中に用いられることも考えられる。
もう一つの実施態様はバイオフィルムを分解し及び/又は除去するための組成物及び方法を意図する。本明細書にて用いる用語「分解(disintegration)」はバイオフィルム中の個々の微生物の細胞を一緒に連結及び結合するバイオフィルムマトリックス中のポリサッカライドの加水分解として理解され、それにより、微生物細胞をバイオフィルムから放出及び除去できる。バイオフィルムは一般的に表面に存在し、バイオフィルムの分解を接触表面を持ってくることにより行う。例えば、表面をバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体又は一以上の例えば2、6‐β‐D‐フルクタンヒドロラーゼであるが、これに限定されないバイオフィルムを破壊することのできる他の酵素を含む水溶性培地で浸し、覆い、濡らすことによる。組成物を例えば、パルプ及び製紙産業での白濁した水、スライムを加水分解するのに用いてよい。
バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体は0.0001から10000mg/L、0.001‐1000mg/L、0.01‐100mg/L、又は0.1‐10mg/Lの用量で存在してよい。追加酵素及び酵素変異体は同量またはそれ以下で存在してよい。
プロセスを室温から約70℃の温度で適切に行う。一般的な温度範囲は約30℃約60℃を含み、例えば、約40℃から約50℃である。
バイオフィルの加水分解に適切なpHは約3.5から約8.5内にある。一般的なpH範囲は約pH5.5から約8を含み、例えば、約6.5から約7.5である。バイオフィルムを効果的に除去するための酵素の接触時間又は反応時間は、バイオフィルムの特徴及び表面を酵素単独又は2、6‐β‐D‐フルクタンヒドロラーゼのような他のバイオフィルム分解酵素との組み合わせに依存し、かなり多様である。一般的な反応時間は約0.25時間から約25時間及び約1時間から約10時間内を含むことができ、例えば約2時間である。
バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体及び2、6‐β‐D‐フルクタンヒドロラーゼと組み合わせできる追加バイオフィルム分解酵素はセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、他のアルファ‐アミラーゼを含む他のアミラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ、及び/又はペクチナーゼを含むが、これらに限定されない。
さらに、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体は酵素的又は非酵素的バイオサイドのような、抗生剤と組み合わせてよい。酵素的バイオサイド例えば、オキシドレダクターゼを含む組成物、例えばラッカーゼ又はペルオキシダーゼ、特にハロペルオキシダーゼ、及び任意に国際PCT出願WO 97/42825及びDK 97/1273記載のようにアルキルシリンゲート(alkyl syringate)のような任意の増強剤でよい。
例えば、バイオフィルムを除き及び/又は洗い流す表面は固い表面であり、任意の表面で実質的に微生物に非透過的な面であると定義できる。表面の例は、例えば、ステンレススチール合金のような金属、プラスチック/合成ポリマー、ゴム、板、グラス、木材、紙、繊維、コンクリート、石、大理石、ジプサム及び任意に例えば、ペイント、エナメル、ポリマー等を用いてコーティングされるセラミック原料から作られる。従って、表面は、水供給システム、食品プロセッシングシステム、冷却システム、化学プロセッシングシステム、又は薬剤プロセッシングシステムのような水溶液を保持し、輸送し、処理するシステムの一部をなし、又は水溶液と接触するものでよい。パルプ及び/又は製紙産業のような木材プロセッシング産業においてバイオフィルムを除去するための組成物を用いる方法及び組成物である。従って、酵素及び酵素を含む組成物は従来の定置洗浄(C‐I‐P)システムに有用である。表面はパイプ、タンク、ポンプ、膜、フィルター、熱変換機、遠心分離機、蒸発機、ミキサー、噴霧塔、バルブ、及び反応器の一部をなすものである。また、表面は、汚染内視鏡、人工補装具又は医療用インプラントのような医療科学及び医療産業で用いる器具又は器具の一部である。
また、バイオフィルム除去用の組成物は、金属表面、例えばパイプラインが微生物のバイオフィルムによる攻撃される時に起こるいわゆるバイオ腐食をバイオフィルムを分解することにより防ぎ、それによりバイオフィルムの微生物細胞が付着する金属表面を腐食するバイオフィルムの環境を作ることを防止することを意図する。
抗バイオフィルム組成物のための別の適用はオーラルケアである。しかしながら、表面は、粘膜、皮膚、歯、毛髪、爪等のような生物由来である。
例えば、酵素を歯磨き粉に含むことにより、プラークを有する歯及び汚れたコンタクトレンズは表面として考えられる。従って、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ及びその変異体は人間又は動物の歯に存在するプラークの分解のための薬剤を作るための組成物及びプロセスに用いることができる。さらに、嚢胞性線維症を発症している患者の肺中のバイオフィルムのような粘膜由来のバイオフィルムの分解の使用である。
従って、さらなる実施態様においては、実質的にいずれの活性汚染物質が無い精製酵素のような組み換え酵素を含むオーラルケア組成物に関する。オーラルケア組成物は組み換え酵素の量を適切に含有してよい。
オーラルケア組成物に用いる他のバイオフィルム分解酵素はオーラルケア組成物における2、6‐β‐D‐フルクタンヒドロラーゼ活性を含むが、これに限定されない。考えられる酵素活性はデキストラナーゼ、ムタナーゼ、グルコースオキシダーゼ、L‐アミノ酸オキシダーゼ、WO 95/10602記載のヒトヨタケ種(Coprinus sp.)ペルオキシダーゼ、又はラクトペルオキシダーゼのようなペルオキシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、特に、カーブリア ウェルクロサ(C. verruculosa)及びカーブラリア イナエクアリス(C. inaequalis)のようなカーブラリア種(Curvularia sp.)由来のハロペルオキシダーゼのようなオキシダーゼ、ラッカーゼ、パパイン、酸性プロテアーゼ(例、WO 95/02044記載の酸性プロテアーゼ)、エンドグルコシダーゼ、リパーゼ、AMG(Novo Nordisk A/S)のようなアミログルコシダーゼを含むアミラーゼのようなプロテアーゼ、抗菌性酵素、及びそれらの混合物を含む酵素の群由来の活性を含む。
オーラルケア組成物は任意の適切な物理的形態(即ち、粉、ペースト、ゲル、液体、軟膏、錠剤等)でよい。「オーラルケア組成物(oral care composition)」は、虫歯を防止し、歯のプラーク及び歯石の形成を防止し、歯のプラーク及び歯石を除去し、歯の病気など予防及び/又は治療することにより、人間及び動物の口中の口腔衛生を維持又は改善するために用いてよい組成物を含む。また、少なくともオーラルケア組成物という用語は入れ歯、人工歯等を洗浄するための製品を含む。そのようなオーラルケア組成物の例は練り歯磨き、デンタルクリーム、ゲル又は歯磨き粉、歯科用洗口剤、歯磨き前又は後の漱ぎ製剤、チューインガム、トローチ及びキャンディーを含む。一般的な練り歯磨き及びゲルは研磨磨き剤、発泡剤、香料、保湿剤、バインダー、増粘剤、甘味剤、ホワイトニング/漂白/染み除去剤、水、および任意に追加酵素及び酵素の組み合わせを含む。
マウスウォッシュはプラーク除去液を含み、一般的に水/アルコール溶液、香味料、保湿剤、甘味料、発泡剤、着色剤、及び任意に追加の酵素及び酵素組成物を含む。
また、研磨磨き剤も歯磨き剤のようなオーラルケア組成物へ含まれてよい。
従って研磨磨き剤はアルミナ及びその水和物を含み、例えば、アルファアルミナ3水和物、3ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、か焼アルミナケイ酸塩、及びケイ酸アルミニウムのようなアルミノケイ酸塩、炭酸カルシウム、ケイ酸ジリコニウム、及び塩化ポリビニルのような粉状プラスティックも、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミン‐ホルムアルデヒド樹脂、尿素‐ホルムアルデヒド樹脂、エポキシ樹脂、粉状ポリエチレン、シリカキセロゲル、ヒドロゲル、及びエアロゲル等である。また、適切な研磨剤はピロリン酸カルシウム、水に不溶のアルカリメタリン酸塩、リン酸二カルシウム、及び/又はその二水和物、オルトリン酸2カルシウム、リン酸3カルシウム、特にハイドロキシアパタイト等である。また、これらの物質の混合物を用いることができる。
オーラルケア組成物次第で、研磨用製品は約0wt.%から約70wt.%、又は約1%から約70%存在してよい。練り歯磨きにとって、研磨剤は最終練り歯磨の一般的に10wt.%から70wt.%の範囲内にある。
保湿剤は例えば歯みがきのペーストから水分の消失を防ぐために使用する。オーラルケア組成物に用いる適切な保湿剤は次の化合物及びそれらの混合物を含む。それは、グリセロール、ポリオール、ソルビトール、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、1,3‐プロパンジオール、1,4‐ブタンジオール、部分的な水素化加水分解ポリサッカライド等である。保湿剤は一般的に練り歯磨きの重量で0wt.%から約80wt.%、又は約5wt.%から70wt.%存在する。
シリカ、デンプン、トラガカントゴム、キサンタンゴム、アイリッシュモスの抽出物、アルギン酸塩、ペクチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリアクリル酸及びその塩、ポリビニルピロロリドンは有用な増粘剤及びバインダーの例として意味し、歯みがき製品を安定するのに役立つ。増粘剤は練り歯磨きクリーム及びゲルに約0.1wt.%から約20%wt.%の量で存在し、ビルダーは最終製品の重量で約0.01から約10%の範囲で存在してよい。
発泡剤石鹸として、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、両性イオン性(amphoteric)及び/又は両性イオン性(zwitterionic)界面活性剤を用いてよい。これらは、最終製品の重量で0%から約15%、約0.1%から約13%又は約0.25%から約10%のレベルで存在してよい。
界面活性剤はバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体に不活性化の影響を及ぼさない適切な範囲のみに用いられる。界面活性剤は脂肪アルコール硫酸塩、モノグルセリドスルホン酸塩又は10から20炭素原子を有する脂肪酸、脂肪酸アルブミン濃縮産物、脂肪酸アミド及びタウリンの塩及び/又はイセチオン酸の脂肪酸エステルの塩を含む。
適切な甘味料は製剤に用いるサッカリンを含む。
通常スペアミントのような香味料は重量で約0.01wt.%から約5wt.%特に約0.1%から約5%のような低い量で存在する。ホワイトニング/漂白剤はHを含み最終製品の重量で計算して約5%未満又は約0.25%から4%の量で添加してよい。ホワイトニング/漂白剤はオキシドレダクターゼのような酵素でよい。適切な漂白酵素の例は、例えば、WO 97/06775に記載のものである。
通常水は例えば、練り歯磨きのように流動性を有する形態を与える量を加える。
さらに、水溶性抗菌剤、例えばクロロヘキシジン ジグルコネート(chlorohexidine digluconate)、ヘキセチジン(hexetidine)、アレキシジン(alexidine)、トリクロサン(商標)(Triclosan(商標))、第4級アンモニウム抗菌剤化合物であり、特定の金属イオンの水溶性供給源、例えば、亜鉛、銅、銀、及びスズ(例えば、塩化亜鉛、塩化銅及び塩化スズ、及び硝酸銀)も含んでよい。
また、フッ化物供給源、染料/着色剤、保存剤、ビタミン剤、pH調整剤、虫歯予防剤、除痛剤等として用いることができる化合物の添加を含む。
口腔の洗浄に用いる場合、バイオフィルム分解酵素はいくつかの利点を有する。プロテアーゼは歯の表面に吸着し、菌幕を形成し、プラークに至る最初の層である唾液蛋白質を分解する。リパーゼを伴うプロテアーゼは微生物の細胞壁及び細胞膜の構造成分を作る蛋白質及び脂質を溶かすことにより、微生物を分解する。
デキストラナーゼ及び他のカルボヒドラーゼ、例えば2,6‐β−D−フルクタンヒドロラーゼ(2,6‐β−D−fructan hydrolase)は微生物の接着マトリックスを形成する微生物により生産される有機骨格構造を分解する。プロテアーゼ及びアミラーゼはプラーク形成を防ぐだけでなく、石化の防止、つまり、カルシウムに結合する炭水化物蛋白質を分解することにより歯石形成も防ぐ。
練り歯磨きは一般的に次の成分(最終練り歯磨き組成物の重量%中)を含んでよい。それは、研磨剤約70%まで、保湿剤0%から約80%、増粘剤約0.1%から約20%、バインダー約0.01%から約10%、甘味料約0.1%から約5%、発泡剤0%から約15%、増白剤0%から約5%及び酵素約0.0001%から約20%である。
ある実施態様においては、練り歯磨きは約6.0から約8.0の範囲のpHを有してよく、a)研磨剤約10%から約70%、b)保湿剤0%から約80%、c)増粘剤約0.1%から約20%、d)バインダー約0.01%から約10%、e)甘味料約0.1%から約5%、f)発泡剤0%から約15%、g)増白剤0%から約5%i)酵素約0.0001%から約20%を含む。
i)で述べた酵素は、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体単独又は2,6‐β−D−フルクタンヒドロラーゼ(2,6‐β−D−fructan hydrolase)のような他のバイオフィルム分解酵素及び練り歯磨き等に用いるものとして知られる上記酵素の他の任意のタイプとの組み合わせを含む。
一般的に口腔洗浄は次の成分(最終口腔洗浄組成物の重量中)を含む。それは保湿剤0%から約20%、界面活性剤0%から約2%、酵素0%から約5%、エタノール0%から20%、他の成分(例えば、香味料、甘味料、フッ化物のような活性成分)0%から約2%である。また、組成物は約0%から約70%の水を含んでよい。
口腔洗浄組成物は、クエン酸ナトリウム又はリン酸ナトリウムのような適切な緩衝液で約6.0から約7.5のpH範囲に調整されてよい。口腔洗浄は非希釈形態で使用してよい(即ち、使用前に希釈してよい。)
オーラルケア組成物はオーラルケアの任意の周知技術を用いて生産されてよい。
4.4 デンプンプロセス組成物及び使用
他の実施態様においては、開示するバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体はデンプン液化又は糖化に用いてよい。
ある実施態様は、デンプンから甘味料を生産するための組成物使用及び組成物を含む。デンプンをフルクトースシロップへ転換する「伝統的な」プロセスは通常3つの連続的酵素プロセスからなり、つまり、液化プロセス、引き続き、糖化プロセス、及び異性化プロセスからなる。液化プロセスの間、デンプンは約2時間の間約5.5と約6.2の間のpHの値及び約95℃から約160℃の温度でバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体によりデキストリンに分解される。これらの条件下最適酵素安定性を評価するために、1mMのカルシウムを加える(少なくとも40ppm遊離カルシウムイオン)。デンプンプロセスはアルコール(例えば、燃料用の穀物液状化及び飲料アルコール、アルコール醸造)、甘味料生産用のデンプン液状化、サトウキビプロセス、及びデンプンプロセスをゴールとする他の関連食品を生産するのに有用である。異なるバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体には他の条件を用いることができる。
液化プロセス後、デキストリンはグルコアミラーゼ(例、AMG(商標))及びイソアミラーゼ又はプルラナーゼ(例、Promozyme(商標))のような脱分岐酵素の添加によりデキストロースへ転換する。この段階の前に、pHは約4.5未満の値に下げられ、高温(95℃以上)に維持され、液化バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体の活性は変性される。温度を60℃に下げ、グルコアミラーゼ及び脱分岐酵素を加える。一般的に糖化プロセスは約24時間から約72時間で行う。
糖化プロセスの後、pHを約6.0から約8.0の範囲の値、例えば、pH7.5に上げ、カルシウムをイオン交換により除去する。デキストロースシロップをそれから例えば、固定化グルコースイソメラーゼ(Sweetzyme(商標)のような)を用いて高いフルクトースシロップに転換する。
このプロセスの少なくとも一つの酵素的改善が行われる。液化バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体のカルシウム依存性の低下である。遊離カルシウムの添加がバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体の高い安定性を十分に確保するために必要だが、遊離カルシウムはグルコースイソメラーゼの活性を強く阻害し、3‐5ppm未満の遊離カルシウムレベルに低減する範囲まで、高価な単位操作手段で除去する必要がある。もし、そのような操作が避けられ、液化プロセスが遊離カルシウムイオンなしで実行できるならば、節約ができる。
例えば、少ないカルシウム依存酵素、つまり、低い遊離カルシウム濃度(<40ppm)で安定及び高い活性である酵素は、組成物及び方法に用いることができる。そのようなバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体は約4.5から約6.5の範囲又は、約4.5から約5.5の範囲のpHで最適pHを有する。
バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体は、デンプン又は多様な目的のための任意のマルトデキストリン含有化合物を加水分解するために実験室及び産業用施設で用いてよい。バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体は特異的加水分解を提供するために単独で用いてよく、又は活性の広いスペクトルをもつ「カクテル」を提供するために他のアミラーゼと組み合わせて用いてよい。一般的な使用は生物製剤、食品、動物用飼料、薬剤製剤、又は産業用試料からデンプン又は任意のマルトデキストリン含有化合物の除去又は一部又は完全な加水分解を含む。
他の実施態様においては、組成物及び発酵プロセス中にその組成物を用いる方法を含み、酵母のような発酵生物により発酵産物の転換に有用なグルコース及び/又はマルトースを生産するために、デンプン基質がバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体存在下液化及び/又は糖化することである。そのような発酵プロセスは燃料用エタノール又は飲料用エタノール(飲料用アルコール)を生産するプロセス、飲料水を生産するプロセス、所望の有機化合物(例えば、クエン酸、イタコン酸、乳酸、グルコン酸、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カルシウム、グルコン酸カリウム、グルコノデルタラクトン、又はエリソルビン酸ナトリウムのような)ケトン、アミノ酸(グルタミン酸、モノグルタミンナトリウムのような)だけでなくより複雑な化合物(例えば、ペニシリン、テトラサイクリンのような抗生物質)、酵素、ビタミン(例えば、リボフラビン、ビタミンB12、ベータ‐カロテン)及び合成的に生産するのが困難なホルモンも生産するプロセスを含む。
処理されるデンプンは高度に精製されるデンプン品質でよく、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99.5%の純度である。あるいは、デンプンは、麦芽残留及び繊維のような非デンプン分画を有する粉砕全粒穀物を含む材料を含有する未精製デンプンでよい。全粒穀物のような生原料の構造を破壊し、さらに処理するために、これを粉砕する。二つの粉砕プロセスを用いてよい。それは湿式及び乾式粉砕である。粉砕ひき割りトウモロコシのようなひき割りトウモロコシを用いてよい。
乾式粉砕穀物はデンプンに加えて、大量の非デンプン炭水化物化合物を含む。そのような異種の材料がバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23を用いるジェットクッキングにより処理される場合、しばしば一部のデンプンゼラチン化のみしか行われない。バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体は非ゼラチン化デンプンへの高い活性を有するので、乾式粉砕デンプンをジェットクッキング処理する液化及び/又は糖化を含むプロセスに積極的に適用してよい。
さらに、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体の優れた加水分解活性のより、糖化段階の間グルコアミラーゼの必要性が大幅に低減する。これにより低いレベルのグルコアミラーゼ活性で糖化を実施することができる。グルコアミラーゼ活性は無いか、もし存在するならば0.5AGU/gDS以下又は未満で、又は0.4AGU/gDS以下又は未満で、0.3AGU/gDS以下又は未満で、0.1AGU/gDS未満で、0.05AGU/gDSデンプン基質以下又は未満のような量で存在する。「DS」は乾燥固体基質の一グラム当たりに加える酵素の単位である。ミリグラム酵素蛋白質(mg enzyme protein)を表現するとき、グルコアミラーゼ活性を有する酵素が約0.5mgEP/gDS以下又は未満、又は約0.4mgEP/gDS以下又は未満、又は約0.3mgEP/gDS以下又は未満、又は約0.1mgEP/gDS(例えば、約0.05mgEP/gDS以下又は未満又は約0.02mgEP/gDSデンプン基質以下又は未満)以下又は未満の量で存在するか又は全く存在しない。グルコアミラーゼはアスペルギルス種(Aspergillus sp.)、 タラロミセス種(Talaromyces sp.)、パチキトスポラ種(Pachykytospora sp.)、又はトラメテス種(Trametes sp.)内の菌株由来であり、一般的例はアスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)、タラロミセス エマーソニー(Talaromyces emersonii)、トラメテス シングラタ(Trametes cingulata)、又はパチキトスポラ パピラケア(Pachykytospora papyracea)である。
プロセスは
a)アルファ‐アミラーゼ活性を有する触媒モジュール及び炭水化物結合モジュール、例えば第一態様のポリペプチド、を含むバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体とデンプン基質を接触させ、
b)少なくとも90%、又は少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%w/wの前記デンプン基質を発酵糖へ転換するのに十分な時間及び温度で、前記酵素と前記デンプン基質をインキュベーションし、
c)発酵産物を生産するために発酵し、及び
d)任意に発酵産物を回収する
ことを含む。b)及び/又はc)段階の間グルコアミラーゼ活性を有する酵素は0.001から2.0AGU/gDS、0.01から1.5AGU/gDS、0.05から1.0AGU/gDS、0.01から0.5AGU/gDSの量で存在するか又は存在しない。グルコアミラーゼ活性を有する酵素は0.5AGU/gDS以下又は未満、又は0.4AGU/gDS以下又は未満、0.3AGU/gDS以下又は未満、0.1AGU/gDS(例えば、0.05AGU/gDSデンプン基質以下又は未満)、以下又は未満の量で存在するか又は存在しない。ミリグラム酵素蛋白質(mg enzyme protein)で表現する場合、グルコアミラーゼ活性を有する酵素は0.5mgEP/gDS以下又は未満、又は0.4mgEP/gDS以下又は未満、0.3mgEP/gDS以下又は未満、0.1mgEP/gDS(例えば、0.05mgEP/gDS以下又は未満又は0.02mgEP/gDSデンプン基質以下又は未満)、以下又は未満の量で存在するか又は存在しない。プロセスにおいて段階a)、b)c)及び/又はd)は別々に又は同時に実施される。
別の実施態様においては、プロセスは
a)アルファ‐アミラーゼ活性を有する触媒モジュール及び炭水化物結合モジュールを含むバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体を発現するために形質転換した酵母細胞とデンプン基質を接触させ、
b)少なくとも90%w/wの前記デンプン基質を発酵糖へ転換するために十分な時間及び温度で、前記酵母と前記デンプン基質をインキュベーションし、
c)エタノールを生産するために発酵し、
d)任意にエタノールを回収する
ことを含む。a)、b)及びc)段階は、各別に又は同時に実施される。
さらに他の実施態様においては、ゼラチン化又は粒状デンプンのスラリーの加水分解を含むプロセス、特に前記粒状デンプンの初期のゼラチン化温度未満の温度で可溶性デンプン加水分解物へ粒状デンプンを加水分解するプロセスである。さらに、アルファ‐アミラーゼ活性を有する触媒モジュール及び炭水化物結合モジュールを含むポリペプチドと接触することである。デンプンを任意の一以上の菌類のアルファ‐アミラーゼ(EC 3.2.1.1)及び一以上のベータ‐アミラーゼ(EC 3.2.1.2)、及びグルコアミラーゼ (EC 3.2.1.3)と接触させてよい。さらなる実施態様においては、別のデンプン分解酵素又はイソアミラーゼ(EC 3.2.1.68)又はプルラナーゼ(EC 3.2.1.41)のような脱分岐酵素をバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体に追加してよい。
実施態様においては、プロセスは初期ゼラチン化温度以下の温度で実施される。そのようなプロセスをしばしば少なくとも30℃、少なくとも31℃、少なくとも32℃、少なくとも33℃、少なくとも34℃、少なくとも35℃、少なくとも36℃、少なくとも37℃、少なくとも38℃、少なくとも39℃、少なくとも40℃、少なくとも41℃、少なくとも42℃、少なくとも43℃、少なくとも44℃、少なくとも45℃、少なくとも46℃、少なくとも47℃、少なくとも48℃、少なくとも49℃、少なくとも50℃、少なくとも51℃、少なくとも52℃、少なくとも53℃、少なくとも54℃、少なくとも55℃、少なくとも56℃、少なくとも57℃、少なくとも58℃、少なくとも59℃、又は少なくとも60℃で行う。プロセスを実施するpHは約3.0から約7.0、又は約3.5から約6.0、又は約4.0から約5.0でよい。ある実施態様は発酵を含むプロセスを意図し、例えば、エタノール生産のための酵母、例えば、30℃から35℃のような約32℃である。
別の実施態様においては、プロセスは同時糖化発酵を含み、30℃から35℃温度のような、例えば、約32℃温度にて、エタノール生産のための酵母、又は所望の有機化合物を生産するための別の適切な発酵生物を用いる。
上記の発酵プロセスにおいて、エタノール含有量は少なくとも約7%、少なくとも約8%、少なくとも約9%、少なくとも約10%、約11%、少なくとも約12%、少なくとも約13%、少なくとも約14%、少なくとも約15%、少なくとも約16%のようなエタノールに達する。
任意の上記実施態様に用いるデンプンスラリーは約20%から約55%乾燥固体粒状デンプン、約25%から約40%乾燥固体粒状デンプン、又は約30%から約35%乾燥固体粒状デンプンを有する。バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体と接触後、酵素は可溶性デンプンを少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の量の粒状デンプンの可溶性デンプン加水分解物へ転換する。
別の実施態様においては、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体はアルファ‐アミラーゼ活性を有する触媒モジュール及び炭水化物結合モジュール、例えば第一態様のポリペプチドを含んでよく、液化プロセス、ゼラチンデンプンの糖化に用いられ、例えば、ジェットクッキングによりゼラチン化を含むが、これに限定さない。プロセスは発酵産物、例えばエタノールを生産するための発酵を含む。発酵によりデンプン含有材料からエタノールを生産するためのそのようなプロセスは
i)第一態様のポリペプチドのような、アルファ‐アミラーゼ活性を有する触媒部位及び炭水化物結合モジュールを含むポリペプチドと前記デンプン含有材料を液化させ、
ii)得られる液化マッシュを糖化し、及び
iii)発酵生物存在下(ii)段階で得られる材料を発酵する
ことを含む。さらに、プロセスは任意にエタノールを回収することを含む。糖化及び発酵プロセスは同時糖化発酵プロセス(SSFプロセス)として行ってよい。発酵の間、エタノール含有量は少なくとも約7%、少なくとも約8%、少なくとも約9%、少なくとも約10%、約11%、少なくとも約12%、少なくとも約13%、少なくとも約14%、少なくとも約15%、少なくとも約16%のようなエタノールに達する。
上記実施態様のプロセスで処理するデンプンは特に塊茎、根、茎、鞘、穀物又は未精白の穀物から得られる。より具体的には、粒状デンプンはトウモロコシ、トウモロコシの穂軸、小麦、大麦、ライ麦、ミロ、サゴ、カッサバ、タピオカ、ソルガム、米、エンドウ豆、豆、バナナ、又はジャガイモから得られる。また、トウモロコシ及び大麦のろう様又は非ろう様タイプ両方を含む。
上述の組成物はゼラチン化デンプン又は粒状デンプン及び一部ゼラチン化デンプンを液化及び/又は糖化するために用いてよい。部分的ゼラチン化デンプンはある程度ゼラチン化しているデンプンで、即ち、デンプン部分が不可逆的に膨張及びゼラチン化し、デンプンの一部がまだ粒状の状態で存在している。
上記組成物は0.01から10.0AFAU/gDS、又は0.1から5.0AFAU/gDS、又は0.5から3.0AFAU/gAGU、又は0.3から2.0AFAU/gDSの量で存在する酸性アルファ‐アミラーゼ変異体を含んでよい。組成物は上記任意のデンプンプロセスに適用してよい。
本明細書にて用いる用語「液化(Liquefaction)」又は「液化する(liquefy)」は、デンプンがより短い鎖及びより低い粘性のデキストリンに転換するプロセスを意味する。一般的に、このプロセスはバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体と同時に又はその後に添加するデンプンのゼラチン化を含む。追加的な液化導入酵素もまた加えてよい。
本明細書にて用いる用語「第一液化(primary liquefaction)」はスラリーの温度がそのゼラチン化温度に上昇する又は近づいた場合の液化段階をいう。温度上昇に引き続き、スラリーは熱交換器又はジェットを通して送られ、200°Fから300°F、例えば220‐235°Fの温度となる。熱交換器又はジェット温度に投入に引き続き、スラリーを3‐10分間その温度で維持する。スラリーを200°Fから300°Fに維持するこの段階は第一液化である。
本明細書にて用いる用語「第二液化(secondary liquefaction)」は第一液化(200°Fから300°Fに加熱)に引き続く液化段階をいい、このときスラリーは室温に冷やされる。この冷却段階は、30分から180分(3時間)であってよく、例えば90分から120分(2時間)である。
本明細書にて用いる用語「第二液化の時間(minutes of secondary liquefaction)」は第二液化の開始からDEが測定される時間までの経過する時間をいう。
他の実施態様においては、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体含有組成物中のベータ‐アミラーゼのさらなる使用を意味する。ベータ‐アミラーゼ(EC 3.2.1.2)はエキソ作用のマルトジェニックアミラーゼ(maltogenic amylases)であり、アミロース、アミロペクチン、及び関連するグルコースポリマー中の1,4‐α‐グルコシド結合の加水分解を触媒し、それにより、マルトースが放出される。
ベータ‐アミラーゼは種々の植物及び微生物(W. M. Fogarty and C. T. Kelly, PROGRESS IN INDUSTRIAL MICROBIOLOGY, vol. 15, pp. 112-115, 1979)から単離される。これらのベータ‐アミラーゼは40℃から65℃の範囲の最適温度及び約4.5から約7.0の範囲の最適pHを有することで特徴付けられる。考えられるベータ‐アミラーゼはオオムギ由来のベータ‐アミラーゼ、Spezyme(商標)BBA 1500、Spezyme(商標)DBA、Optimalt(商標)ME、Optimal(商標)BBA(Danisco US Inc., Genencor Division)及びNovozym(商標)WBA(Novozymes A/S)を含むがこれらに限定されない。
組成物に用いるために考えられる別の酵素はグルコアミラーゼ(EC 3.2.1.3)である。グルコアミラーゼは微生物又は植物由来である。グルコアミラーゼの例は菌類又は細菌由来である。細菌のグルコアミラーゼの例は、アスペルギルス(Aspergillus)グルコアミラーゼであり、特に、アスペルギルス ニガー(A. niger)G1又はG2グルコアミラーゼ(Boel 他、EMBO J. 3(5): 1097-1102 (1984))又はWO 92/00381及びWO 00/04136に記載のようなその変異体、アスペルギルス アワモリ(A. awamori)グルコアミラーゼ (WO 84/02921)、アスペルギルス オリザエ(A. oryzae)(Agric. Biol. Chem., 55(4): 941-949 (1991))、又はその変異体又はフラグメントである。
他の考えられるアスペルギルス(Aspergillus)グルコアミラーゼ変異体は熱安定性を増強する変異体を含み、G137A及びG139A(Chen他、Prot. Eng. 9: 499-505 (1996)); D257E及びD293E/Q (Chen他、Prot. Eng. 8: 575-582 (1995)); N182(Chen他、 Biochem. J. 301: 275-281 (1994));ジスルフィド結合、A246C(Fierobe他、Biochemistry, 35: 8698-8704 (1996))及びA435及びS436位にPro残基の導入である(Li他、Protein Eng. 10: 1199-1204 (1997))。他の考えられるグルコアミラーゼはタラロミセス(Talaromyces)グルコアミラーゼ、特に、タラロミセス エマーソニー(Talaromyces emersonii)(WO 99/28448)、タラロミセス レイセタヌス(Talaromyces leycettanus) (U.S. Patent No. RE 32,153)、タラロミセス デュポンチ(Talaromyces duponti)、タラロミセス サーモフィリス(Talaromyces thermophilus)(U.S. Patent No. 4,587,215)由来である。考えられる細菌由来グルコアミラーゼはクロストリジウム(Clostridium)属由来のグルコアミラーゼであり、特に、クロストリジウム サーモアミロリティカム(C. thermoamylolyticum)(EP 135138)及びクロストリジウム サーモヒドロスルフリカム(C. thermohydrosulfuricum)(WO 86/01831)である。一般的に、グルコアミラーゼはアスペルギルス オリザエ(Aspergillus oryzae)由来のグルコアミラーゼを含む。また、商業的に入手可能なグルコアミラーゼはAMG 200L、AMG 300 L、SAN(商標)SUPER及びAMG(商標)E(Novozymes)、OPTIDEX(商標)300(Danisco US Inc., Genencor Division製)、 AMIGASE(商標)及びAMIGASE(商標)PLUS (DSM)、G‐ZYME(商標)G900(Enzyme Bio‐Systems)、G‐ZYME(商標)G990 ZR(アスペルギルス ニガー(A. niger)グルコアミラーゼ及び低プロテアーゼ含有量)を含む。
グルコアミラーゼを0.02‐2.0AGU/gDS又は0.1‐1.0AGU/gDS例えば、0.2AGU/gDSの量で加えてよい。
また、追加酵素及び酵素変異体は組成物中に抱合されると考えられる。一以上のアルファ‐アミラーゼをバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体又に加えて用いてよく、又は本明細書にて記載の他の酵素を含むことができる。
任意に加える別の酵素はイソアミラーゼ(EC 3.2.1.68)又はプルラナーゼ(EC 3.2.1.41)のような脱分岐酵素である。イソアミラーゼはアミロペクチン及びβ‐限界デキストリン中のα‐1,6‐D‐グルコシド分岐結合を加水分解し、及びイソアミラーゼがプルランを攻撃できない点及びα‐限界デキストリンに対する作用が限られている点がプルラナーゼと異なる。脱分岐酵素を当業者が周知の効果的な量で加えてよい。
プロセスの生産物の正確な組成は適用酵素の組み合わせや粒状デンプンプロセスのタイプに依存する。例えば、可溶性加水分解物は少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95.0%、少なくとも約95.5%、少なくとも約96.0%、少なくとも約96.5%、少なくとも約97.0%、少なくとも約97.5%、少なくとも約98.0%、少なくとも約98.5%、少なくとも約99.0%、又は少なくとも約99.5%の純度を有するマルトースでよい。あるいは、可溶性デンプン加水分解は、グルコース又は少なくとも約94.5%、少なくとも約95.0%、少なくとも約95.5%、少なくとも約96.0%、少なくとも約96.5%、少なくとも約97.0%、少なくとも約97.5%、少なくとも約98.0%、少なくとも約98.5%、少なくとも約99.0%、又は少なくとも約99.5%のDX(溶解乾燥固体の総量のグルコースの割合)を有するデンプン加水分解物でよい。プロセスは特製シロップである生産物を含むことができ、例えば、アイスクリーム、ケーキ、キャンディー、缶詰のフルーツの製品に用いるためのグルコース、マルトース、DP3、及びDPnの混合物を含む特製シロップである。
二つの粉砕プロセスは湿式及び乾式粉砕である。乾式粉砕において、実全体を粉砕し用いる。湿式粉砕は胚芽と粉末(デンプン粒子及び蛋白質)のよい分離をもたらし、若干の例外はあるが、デンプン加水分解物がシロップの生産に用いられる場所で適用できる。乾式及び湿式粉砕両方ともデンプン処理の周知の技術であり、開示される組成物及び方法に用いるために均等として考えられる。プロセスは限外ろ過システムで行われ、同システムにおいて、未透過の残留物(retentate)は酵素、生デンプン及び水の存在下再循環条件で維持され、透過物は可溶性デンプン加水分解物である。未透過の残留物(retentate)が酵素、生デンプン及び水の存在下再循環条件で維持され、透過物が可溶性デンプン加水分解物である限外ろ過膜を有する連続的膜反応器を導入するプロセスは前記プロセスと均等であると考える。また、未透過の残留物(retentate)が酵素、生デンプン及び水の存在下再循環条件で維持され、透過物が可溶性で加水分解物であるマイクロろ過膜を有する連続的膜反応器を導入するプロセスも均等であると考える。
ある点において、プロセスに用いる可溶性デンプン加水分解物は、高フルクトーストウモロコシシロップ(HFCS)のような高フルクトースデンプンベースシロップ(HFSS)に転換される。この転換はグルコースイソメラーゼを用いて実施され、固体支持体に坦持する固定化グルコースイソメラーゼにより実施される。考えられるイソメラーゼは市販用製品Sweetzyme(商標)IT(Novozymes A/S)、G‐zyme(商標)IMGI及びG‐zyme(商標)G993, Ketomax(商標)G‐zyme(商標)G993(Rhodia)、G‐zyme(商標)G993 liquid、GenSweet(商標)IGI(Danisco US Inc., Genencor Division)を含む。
他の実施態様においては、これらの方法により生産される可溶性デンプン加水分解物を燃料又は飲料用エタノールの生産に用いてよい。第三番目の局面のプロセスにおいて、発酵を粒状デンプンスラリーの加水分解へ同時又は別々に/続けて行ってよい。発酵を加水分解と同時に行う場合、温度は30℃と35℃の間、又は31℃と34℃の間である。プロセスは未透過の残留物(retentate)が酵素、生デンプン、酵母、酵母の栄養成分及び水の存在下再循環条件で維持され、透過物が液体を含むエタノールである限外ろ過システムを導入してよい。未透過の残留物(retentate)が酵素、生デンプン、酵母、酵母の栄養成分及び水の存在下再循環条件で維持され、透過物が液体含有エタノールである限外ろ過膜を有する連続的膜反応器を導入するプロセスも均等であると考える。
また、プロセスの可溶性デンプン加水分解物は、クエン酸、グルタミン酸1ナトリウム、グルコン酸、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カルシウム、グルコン酸カリウム、グルコノデルタラクトン、又はエリソルビン酸ナトリウムのような発酵産物へ処理デンプンを発酵することを含む発酵産物の生産のために用いてよい。
バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体のデンプン分解活性はジャガイモデンプンを基質として用いて検出してよい。この方法は酵素による修飾ジャガイモデンプンの分解に基づき、反応はヨウ素液を有するデンプン/酵素液のサンプルを混合することにより行う。最初黒っぽい青色になり、しかしデンプン分解の間に青色が薄くなり、次第に赤褐色になり、基準となる着色ガラスで比較する。
4.5 焼成及び食品の調製のための組成物及び方法
穀粉を焼成及び食品生産ための商業用及び家庭用の使用するには、穀粉中のアルファ‐アミラーゼ活性の適切なレベルを維持することは重要である。あまりに高い活性のレベルは粘性が高く及び/又はたるんだ及び商品にならない製品をもたらすが、不十分なアルファ‐アミラーゼ活性を有する穀粉は適切な酵母機能のための十分な糖を含有せず、その結果乾燥したもろいパンとなる。穀粉中の内因性アルファ‐アミラーゼ活性のレベルを増加するためにアルファ‐アミラーゼをバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体の形態で穀粉に添加してよい。それゆえ、穀粉サンプル中の内因性の(天然の)及び菌類両者のアルファ‐アミラーゼ又は他のアルファ‐アミラーゼの活性のレベルを決定する能力は食品生産プロセスに利益を与え及び食品生産における穀粉のより効率的な使用を促進する。
焼成における穀物及び他の植物製品の使用に加えて、オオムギ、オートムギ、小麦、のような穀物や、トウモロコシ、ホップ、及び米のような植物成分は産業用及び家庭用醸造両方の醸造のために用いる。醸造に用いる組成物は麦芽未処理又は麦芽処理されてよく、これは部分的発芽がアルファ‐アミラーゼ含有酵素のレベルを増加をもたらすことを意味する。連続醸造のために、十分なアルファ‐アミラーゼ酵素活性が発酵のための適切な糖のレベルを確保するのに必要である。
本明細書にて用いる用語「穀粉(flour)」は粉砕又は製粉された穀物をいう。また、用語「穀粉(flour)」は、粉砕又はつぶされたサゴ又は塊茎産物を意味する。ある実施態様においては、また、穀粉はさらに、粉砕またはつぶされた穀物または植物の成分を含んでよい。追加的成分の例はパン種剤であるが、これに限定されない。穀類は、小麦、オートムギ、ライ麦、及びオオムギを含むが、これに限定されない。。塊茎産物はタピオカ粉、キャッサバ粉、及びカスタード粉を含む。また、用語「穀粉(flour)」は粉砕トウモロコシ粉、トウモロコシミール、米粉、全粒ミール粉、セルフライジングフラワー、タピオカ粉、キャッサバ粉、粉砕米、補強粉、及びカスタード粉を含む。
本明細書にて用いる、「原料(stock)」は粉砕又は破壊された穀物及び植物成分をいう。例えば、ビール生産で用いるオオムギは発酵用マッシュを生産するのにふさわしい濃度を得るために荒く粉砕又はつぶした穀物である。本明細書にて用いる用語「原料(stock)」はつぶされ又は荒く粉砕した形態の植物及び穀物の任意の前述のタイプを含む。本明細書にて述べる方法は穀粉中又はつぶされた穀物、塊茎、及び他の植物産物の前述するタイプを含む穀粉中及び原料中のアルファ‐アミラーゼ活性レベルを検出するために用いてよい。
また、本発明は穀粉及び穀物又は塊茎産物及び原料中のアルファ‐アミラーゼ活性を測定する方法を開示する。本明細書にて用いる用語「アルファ‐アミラーゼ(α‐amylase)」は内因性のアルファ‐アミラーゼ(穀粉又は原料に存在する)または穀粉又は原料に添加するバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体をいう。
劣化を防ぐためにバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体は単独に又は他のアミラーゼとの組み合わせで添加してよい。抗劣化アミラーゼはパン製品の劣化(内部硬化)に関して効果的な任意のアミラーゼである。
アミラーゼはデンプン存在下例えば30−90℃、50−80℃、55−75℃、60−70℃の範囲の最適温度を有してよい。最適温度はpH5.5にて可溶性デンプン1%溶液中で測定される。
バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼと組み合わせて用いる追加的抗劣化アミラーゼは例えば、バシルス(Bacillus)由来細菌エンドアミラーゼのような、エンド‐アミラーゼを含む。例えば、追加的アミラーゼは、例えば、バシルス(Bacillus)由来マルトジェニックアルファ‐アミラーゼ(maltogenic alpha‐amylases)(EC3.2.1.133)でよい。Novamyl(商標)は、バシルス ステアロテルモフィルス(B. stearothermophilus)菌株NCIB 11837由来のマルトジェニックアルファ‐アミラーゼ(maltogenic alpha‐amylases)であり及びC. Christophersen他1997 Starch 50(1): 39-45に記載される。
抗劣化エンドアミラーゼの他の例はバシルス リチェニフォルミス(B. licheniformis)又はバシルス アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)のようなバシルス(Bacillus)由来の細菌類のアルファ‐アミラーゼを含む。
抗劣化アミラーゼは例えば、植物(例えば大豆)又は微生物由来(例えば、バシルス(Bacillus))のベータ‐アミラーゼのようなエキソアミラーゼである。
バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼはパン製品の劣化(内部硬化)を遅延するために効果的な量で単独に又は他のアミラーゼとの組み合わせで添加してよい。一般的に抗劣化アミラーゼは穀粉1kgあたり0.01−10mgの酵素蛋白質の範囲でよく、例えば、1−10mg/kgである。
バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS‐23アルファ‐アミラーゼを含む焼成組成物は、さらにフォスフォリパーゼを含んでよい。フォスフォリパーゼはリン脂質から脂肪酸を除去するためにA又はA活性を有し、溶解リン脂質を形成する。それはリパーゼ活性、即ちトリグリセリドに対する活性を有しても有さなくてもよい。フォスフォリパーゼは30−90℃の範囲、例えば30−70℃の範囲で最適温度を有してよい。添加フォスフォリパーゼは動物由来、例えば、膵臓(例えば、ウシ又はブタ膵臓)、ヘビ毒又はハチ毒由来である。あるいは、フォスフォリパーゼは微生物由来、例えば、糸状菌、酵母又は細菌由来でよく、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)属又はその種のアスペルギルス ニガー(A. niger)のような、タマホコリカビ(Dictyostelium)属又はその種のキイロタマホコリカビ(D. discoideum)のような、ムコール(Mucor)属又はその種のムコール ジャバニカス(M. javanicus)、ムコール ムセド(M. mucedo)、ムコール サブチリシムス(M. subtilissimus)のような、ニューロスポラ(Neurospora)属又はその種のニューロスポラ クラッサ(N. crassa)のような、リゾムコール(Rhizomucor)属又はその種のリゾムコール プシラス(R. pusillus)、リゾプス(Rhizopus)属又はその種のリゾプス アルヒズス(R. arrhizus)、リゾプス ジャポニカス(R. japonicus)、リゾプス ストロニファー(R. stolonifer)のような、スクレロティニア(Sclerotinia)属又はその種のスクレロティニア リベルチアナ(S. libertiana)のような、トリコフィトン(Trichophyton)属又はその種のトリコフィトン ルブルム(T. rubrum)のような、ウェトゼリニア(Whetzelinia)属又はその種のウェトゼリニア スクレロチニア(W.sclerotiorum)のような、バシルス(Bacillus)属又はその種のバシルス メガトリウム(B. megaterium)、バシルス ズブチリス(B. subtilis)のような、サイトロバクター(Citrobacter)属又はその種のサイトロバクター フレウンディイ(C. freundii)のような、エンテロバクター(Enterobacter)属又はその種のエンテロバクター アエロゲネス(E. aerogenes)、エンテロバクター クロアカエ(E. cloacae)のような、エドワージエラ(Edwardsiella)属又はその種のエドワージエラ タルダ(E. tarda)のような、エルウィニア(Erwinia)属又はその種のエルウィニア ヘルビコラ(E. herbicola)のような、エシェリキア(Escherichia)属又はその種の大腸菌(E. coli)のような、クレブシエラ(Klebsiella)属又はその種のクレブシエラニューモニアエ(K. pneumoniae)のような、プロテウス(Proteus)属又はその種のプロテウス ブルガリス(P. vulgaris)のような、プロビデンシア(Providencia)属又はその種のプロビデンシア スチュアーティイ(P. stuartii)のような、サルモネラ(Salmonella)属又はその種のサルモネラティフィムリウム(S. typhimurium)のような、セラチア(Serratia)属又はその種のセラチア リクファシエンス(S. liquefasciens)、セラチア マルセッセンス(S. marcescens)のような、シゲラ(Shigella)属又はその種のシゲラ フレクスネリ(S. flexneri)のような、ストレプトミセス(Streptomyces)属又はその種のストレプトミセス バイオラセオルバー(S. violeceoruber)のような、エルシニア(Yersinia)属又はその種のエルシニアエンテロコリティカ(Y. enterocolitica)のような、フザリウム(Fusarium)属又はその種のフザリウム オキシスポラム(Fusarium oxysporum)(例えば、DSM2672菌株)ようなものでよい。
フォスフォリパーゼは焼成後初期の期間、特に、最初の24時間パンのやわらかさを改善する量を加えてよい。フォスフォリパーゼの量は一般的に、穀粉のkg当たり0.01−10mg酵素蛋白質(例えば、0.1−5mg/kg)又は200−5000LEU/kg穀粉(例えば、500−2000LEU/kg)の範囲でよい。リパーゼ活性を有するフォスフォリパーゼは一般的に20−1000LU/kg穀粉、特に50−500LU/kgのリパーゼ活性に相当する量を加えてよい。1LU(リパーゼ単位)は乳化剤としてアラビアゴム及び基質としてトリブチリンを有し、pH7.0、30℃で1分当たり1μmol酪酸を放出するために必要な酵素の量として定義される。
一般的にパン生地の組成物は小麦全粒粉又は小麦粉及び/又は他のタイプの全粒粉、粉、又はトウモロコシ粉、コーンスターチ、ライ麦の全粒粉、ライ麦の粉、エンバク粉、オートミール、大豆粉、ソルガム全粒粉、ソルガム粉、ジャガイモ全粒粉、ジャガイモ粉又はジャガイモデンプンのようなデンプンを含む。パン生地は生、冷凍又は標準的焼成(par‐baked)状態でよい。
通常、パン生地は発酵生地又は発酵されるパン生地である。パン生地は種々の方法で発酵され、例えば、重層である化学膨張剤の添加により、又はイースト(パン生地を発酵する)を添加により発酵される。例えば、パン生地は例えば市場にて入手可能なサッカロミセス セレビジアエ(S. cerevisiae)の菌株であるサッカロミセス セレビジアエ(Saccharomyces cerevisiae)(パン用イースト)の培養物ような適切な酵母培養を添加することにより発酵される。
また、パン生地は他の従来よりのパン生地成分、例えば、牛乳粉、グルテン、及び大豆、のような蛋白質、卵(全卵、黄卵、又は卵白)、アスコルビン酸、臭素酸カリウム、ヨウ素酸カリウム、アゾジカ−ボンアミド(ADA)又は過硫酸アンモニウムのような酸化剤、L‐システインのようなアミノ酸、糖、塩化ナトリウム、酢酸カルシウム、硫酸ナトリウム、又は硫酸カルシウムのような塩を含む。
パン生地は粒状脂肪又はショートニングのような脂肪(トリグリセリド)を含んでよい。
さらに、パン生地は、モノ‐又はジグリセリド、モノ‐又はジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル(diacetyl tartaric acid esters)、脂肪酸の糖エステル、脂肪酸のポリグリセロールエステル、モノグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリドの酢酸エステル、ポリオキシエチレンステアレート(polyoxyetliylene stearates)、又は、リゾレシチンのような乳化剤を含むが、乳化剤(任意のリン脂質以外)の添加をしていない生地を利用してよい。
任意に、追加的な酵素を抗劣化アミラーゼ及びフォスフォリパーゼと共に用いてよい。追加的な酵素はアミログルコシダーゼ、ベータ‐アミラーゼ、シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼのような第二のアミラーゼでよく、又は追加的酵素はペプチダーゼであり、特に、エキソペプチダーゼ、トランスグルタミナーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、特に、ペントサナーゼ、例えば、キシラナーゼ、プロテアーゼ、プロテインジスルフィドイソメラーゼであって、例えば、WO 95/00636記載のプロテインジスルフィドイソメラーゼ、グリコシルトランスフェラーゼ、分岐酵素(1,4‐アルファ‐グルカン分岐酵素)、4‐アルファ‐グルカノトランスフェラーゼ(デキストリン グリコシルトランスフェラーゼ)又は例えば、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、グルコース オキシダーゼ、ピラノース オキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、L‐アミノ酸オキシダーゼ又は炭水化物オキシダーゼのようなオキシドレダクターゼでもよい。
追加的酵素は哺乳類及び植物由来や微生物(細菌類、酵母、又は菌類)由来を含む任意の原型に由来するものでよく、従来技術により得られる。
キシラナーゼは微生物由来でよく、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)の菌株、特に、セルロース高分解糸状菌(A. aculeatu)、アスペルギルス ニガー(A. niger)(cf. WO 91/19782)、アスペルギルス アワモリ(A. awamori)(WO 91/18977)、又はアスペルギルス ツビゲンシス(A. tubigensis)(WO 92/01793)由来、例えばトリコデルマ レーシ(T. reesei)のようなトリコデルマ(Trichoderma)菌株由来、又は例えばフミコーラ インソレンス(H. insolens)(WO 92/17573)のようなフミコーラ(Humicola)の菌株由来の細菌類又は菌類由来でよい。Pentopan(商標)及びNovozym 384(商標)はトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)から生産される商業的に入手可能なキシラナーゼ調製品である。
アミログルコシダーゼはアスペルギルス ニガー(A. niger)アミログルコシダーゼ(AMG(商標)のような)でよい。他の有用なアミラーゼ製品はGrindamyl(商標)A 1000又はA 5000(Grindsted Products製、Denmark)及びAmylase(商標)H又はAmylase(商標)P(DSM Gist Brocades製、 The Netherlands)である。
グルコースオキシダーゼは菌類のグルコースオキシダーゼ、特にアスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)グルコースオキシダーゼ(Gluzyme(商標)のような)でよい。
典型的なプロテアーゼはNeutrase(商標)(Novozymes)及びProtex OxG(Danisco US Inc., Genencor Division)である。
典型的なリパーゼはサーモミセス(Thermomyces) (フミコーラ(Humicola))、リゾムコール(Rhizomucor), カンジダ(Candida)、アスペルギルス(Aspergillus)、リゾプス(Rhizopus)または シュードモナス(Pseudomonas)菌株由来であり、特にサーモミセス ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus) (フミコーラ ラヌギノサ(Humicola lanuginosa))、リゾムコール ミエヘイ(Rhizomucor miehei)、カンジダ アンタルティカ(Candida antarctica)、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)、リゾプス デレマー(Rhizopus delemar)又はリゾプス アルヒズス(R. arrhizus)又はシュードモナス セパシア(Pseudomonas cepacia)由来である。特定の実施態様においては、リパーゼは、WO 88/02775記載のカンジダ アンタルティカ(Candida antarctica)由来リパーゼA又はリパーゼBでよく、又はリパーゼはEP 238,023記載のリゾムコール ミエヘイ(Rhizomucor miehei)又はEP 305,216記載のフミコーラ ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)又はEP 214,761及びWO 89/01032記載のシュードモナス セパシア(Pseudomonas cepacia)由来でよい。
本発明のプロセスは白色、ライト、ダークタイプの如何を問わず、ソフトとクリスピーとを問わず、これらのタイプのパン生地から調製される焼成産物の任意の種類に用いてよい。例えば、一般的に一斤のパン又はロール、フレンチバケットタイプのパン、ピタパン、トルチラス、ケーキ、パンケーキ、ビスケット、クッキー、パイクラスト、クリスプパン、蒸しパン、ピザ等の形状のパン(特に、白、全粒又はライ麦パン)である。
別の実施態様においては、穀粉とともに抗劣化アミラーゼ、フォスファターゼ及びリン脂質を含む予混合中におけるバシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼ又はその変異体の使用を含む。予混合は他のパン生地改善及び/又はパン改善添加剤、例えば、上述の酵素を含む任意の添加剤を含んでよい。
別の実施態様においては、パン添加剤として用いるために、抗劣化アミラーゼおよびフォスフォリパーゼを含む酵素調製物を提供する。酵素調製物は粒状又は凝集粉の形態でよい。それは25から500μmの範囲の粒子が95wt.%以上に分布する狭い粒子サイズを有する。
粒状及び凝集粉は従来の方法により、例えば、流動層造粒において担体にアミラーゼをスプレーすることにより、調製してよい。担体は適切な粒子サイズを有する粒子の核の集合からなってよい。担体は可溶性又は不溶性でもよく、例えば、塩(NaCl又は硫酸ナトリウムのような)、糖(スクロース又はラクトースのような)、糖アルコール(ソルビトールのような)、デンプン、米、ひき割りトウモロコシ、又は大豆でもよい。
別の実施態様は、バシルス種(Bacillus sp.)菌株TS−23アルファ‐アミラーゼの被包を含む。被包されるアミノ酸粒子を調製するために、下記にさらに詳しく述べるようにすべてのアルファ‐アミラーゼ粒子を懸濁するために十分な量で、酵素を食品用の脂質と接触させる。
本明細書にて用いる食用脂質は、水に溶けないが、炭化水素又はジエチルエーテルのような非極性有機溶剤中に溶ける任意の自然の有機化合物でよい。用いる食用脂質は飽和又は不飽和の脂肪又は油のいずれかの形態であるトリグリセリドを含むがこれに限定されない。用いる飽和トリグリセリドを作る脂肪酸及びそれらの組み合わせの例は、酪酸(乳脂肪由来)、パルミチン酸(動物及び植物脂肪由来)、及び/又はステアリン酸(動物及び植物脂肪由来)を含むが、これに限定されない。用いる不飽和トリグリセリドを作る脂肪酸及びそれらの組み合わせの例は、パルミトレイン酸(動物及び植物脂肪由来)、オレイン酸(動物及び植物脂肪由来)、リノール酸(植物油由来)及び/又はリノール酸(亜麻仁油由来)を含むが、これらに限定されない。本発明に含まれる他の食用脂質は上述するトリグリセリド由来のモノグリセリド及びジグリセリド、リン脂質及びグリコリピッドを含むが、これらに限定されない。
液体の形態の食用脂質はアルファ‐アミラーゼ粒子の粉状形態と接触し脂質の材料がアルファ‐アミラーゼ粒子表面の少なくとも大半、例えば100%覆うようにされる。すなわち、各アルファ‐アミラーゼ粒子は個別に脂質に包まれる。例えば、アルファ‐アミラーゼ粒子のすべて、又は実質的にすべては薄く、連続的な脂質のフィルム膜を有する。これは、まず容器に多量の脂質を注ぎ、それから脂質が各アルファ‐アミラーゼ粒子の表面を全面的に濡らすようにアルファ‐アミラーゼをスラリー化することにより実施される。短時間の撹拌後、被包されるアルファ‐アミラーゼ粒子は表面に相当量の脂質を有するように覆われる。コーティングの厚みは、アルファ‐アミラーゼ粒子が用いる脂質のタイプの選択により及び必要ならば、より厚い膜を構築するためにその操作を繰り返すことにより制御できるように適用できる。
封入輸送粒子の貯蔵、取扱い及び取り込みはパッケージ混合物の方法により実施できる。パッケージ混合物は被包アルファ‐アミラーゼを含むことができる。しかしながら、さらに、パッケージ混合物には製造業者又はパン職人が、必要に応じて、追加的な成分を加えることができる。被包アルファ‐アミラーゼをパン生地に取り込み後、職人は製パンのための通常の生産工程を続ける。
被包されるアルファ‐アミラーゼの有利な効果は2点ある。第一に、食用脂質は焼成プロセスの間酵素が熱に不安定な場合酵素を熱変性から保護する。続いて、アルファ‐アミラーゼはプルーフィング及び焼成段階の間安定化及び保護されている間に、最終焼成産物中に保護コーティングから放出され、ポリグルカンのグルコシド結合を加水分解する。また、封入輸送粒子によって焼成産物へ活性酵素の多量な放出ができる。つまり、焼成プロセスに続いて、活性アルファ‐アミラーゼが中和する速度で保護膜から連続的に放出され、それ故、劣化作用の割合が低減できる。
一般的に、アルファ‐アミラーゼ粒子に適用する脂質の量はアルファ‐アミラーゼの全量の数パーセントから重量の何倍までと多様であり、これは脂質の性質、アルファ‐アミラーゼ粒子の適用方法、処理されるパン生地の組成物、及び関係するパン生地混合操作の激しさで決定される。
封入輸送粒子(即ち、脂質で被包される酵素)は焼成品の保存期間を延長できる効果的な量で焼成品を調製するために用いる成分を加えてよい。パン職人は上述のように調製する被包される所望の抗劣化効果を得るために必要なアルファ‐アミラーゼの量を計算する。被包されるアルファ‐アミラーゼの必要量を包まれる酵素の濃度に基づき及び具体的な穀粉に対するアルファ‐アミラーゼの割合に基づいて計算する。広い範囲の濃度が効果を有するが、上述のように、抗劣化に見られる改善はアルファ‐アミラーゼの濃度に正比例しない。特定の最小限レベルより上ではアルファ‐アミラーゼ濃度における大量の増加は、追加的改善があまりない。職人による不用意な測定誤差が影響しないようパン職人にある程度の保障を与えるために、特定のパン生産にて実際に用いるアルファ‐アミラーゼ濃度は必要最小限よりかなり高くてよい。酵素濃度の最低限度はパン職人が望む最小の抗劣化効果によって決定される。
本発明の方法に従って焼成品を調製する典型的な方法は、
a)脂質でコートされるアルファ‐アミラーゼ粒子の調製であって、実質的にアルファ‐アミラーゼ粒子の100%がコーティングされ、
b)穀粉を含むパン生地を混合し、
c)混合が完全になる前に脂質コーティングアルファ‐アミラーゼをパン生地に添加し、及び脂質膜がアルファ‐アミラーゼを放出する前に混合を終了し、
d)パン生地をプルーフィングし、e)パン生地を焼いて焼成品を提供することであって、アルファ‐アミラーゼは混合、プルーフィング、及び焼成段階では不活性であり、焼成品中にて活性である。
つまり、被包アルファ‐アミラーゼを混合サイクルの最終に近い段階の生地に添加してよい。方法の特徴は、被包アルファ‐アミラーゼをパン生地全体に被包アルファ‐アミラーゼが十分に分布できる混合段階のある時点で添加し、保護膜がアルファ‐アミラーゼ粒子から剥がれる前に混合段階を終了する。パン生地のタイプ及び体積、混合作用及びスピード次第で、1分から6分以上の間が被包アルファ‐アミラーゼをパン生地に混合するために必要となるが、平均は2分から4分間である。つまり、正確な手法を決定するいくつかの変数がある。第一に、被包アルファ‐アミラーゼの量は十分に被包アルファ‐アミラーゼをパン生地混合全体に拡散させる全量を有さなければならない。被包アルファ‐アミラーゼの調製品が高い濃度の場合、被包アルファ‐アミラーゼがパン生地に追加される前に、追加油を予混合物に添加する必要性がある。レシピ及び製法プロセスは具体的な改変が必要とされることがある。しかしながら、パン生地製品の処方に用いられる25%の油をパン生地に加えずに、ほぼ最終の混合サイクルで添加し、濃縮被包アルファ‐アミラーゼ用の担体として用いる場合に一般的に良い結果がもたらされる。かなり低脂肪含有量(フレンチスタイルのパンのような)を有するパン又は他の焼成品レシピにおいて、約1%乾燥粉末重量の被包アルファ‐アミラーゼ混合物が被包アルファ‐アミラーゼをパン生地と適切に混合するのに十分であることがわかるが、作用するパーセントの範囲はかなり広く製造設計、最終産物、及び周知の制限よりも個別のパン職人が必要する生産方法に依存する。第二に、パン生地への混合を仕上げるために混合サイクルを維持する十分な時間をかけて、被包アルファ‐アミラーゼ懸濁液を混合物に添加しなければならないが、過度な機械的作用が被包アルファ‐アミラーゼ粒子の大部分から保護脂質膜をはがす前でなければならない。
他の実施態様においては、細菌のアルファ‐アミラーゼ(BAA)を脂質コーティング酵素粒子に添加してよい。BAAは過度な耐熱性及び完全に焼いたパンの塊中で残留活性を維持するのでパンの粘着性を低減することが知られている。しかしながら、BAAが保護酵素産物に取り込まれる場合、極めて低いBAAの用量においてさえも、実質的な追加的抗劣化保護が得られることが明らかである。例えば、穀粉100パウンド当たり150RAU(リファレンスアミラーゼユニット)のBAA用量は効果的である。ある実施態様においては、約50から2000RAU間のBAAを脂質コーティング酵素産物に加える。この低いBAA用量レベルは、完全に焼けたパンの塊中で酵素が自由にデンプンと接触することを避ける(水蒸気が酵素をそのコーティングから不規則に放出する場合を除く)ために保護コーティング能力を備えており、BAAの消極的な副作用をもたらさずに抗劣化活性の非常に高いレベルを達成するために役立つ。
5.方法
5.1 フィルタースクリーニング試験
下記に説明する試験を親アルファ‐アミラーゼ酵素に比してCa2+減少条件下及び/又は高い又は低いpHにて改変される安定性を有するAmyTS23アルファ‐アミラーゼ変異体のスクリーニング中に用いてよい。
5.2 高いpHフィルター試験
バシルス(Bacillus)ライブラリーを少なくとも21時間、37℃にて10μg/mlカナマイシン含有TY寒天プレート上にセルロースアセテート(OE 67, Schleicher & Schuell, Dassel, Germany)とニトロセルロースフィルター(Protran−Ba 85, Schleicher & Schuell,Dassel, Germany)のサンドイッチ上に固定する。セルロースアセテート膜はTY寒天プレートに置かれる。
フィルター上に陽性変異体を位置づけることができるように各フィルターサンドイッチは、インキュベーション前であって、固定後、具体的に針で印を入れ、変異体を結合しているニトロセルロースフィルターをpH8.6−10.6のグリシン‐NaOH緩衝液を有する容器へ移し、15分間室温(10‐60℃変化できる)でインキュベーションする。コロニーを有するセルロースアセテートフィルターは使用するまで室温にてTYプレート上に保管できる。インキュベーション後、残りの活性をpH8.6−10.6のグリシン‐NaOH緩衝液中1%寒天、0.2%デンプン含有プレートで検出する。ニトロセルロースフィルターを有する試験プレートは、フィルターサンドイッチと同様に印を入れ、室温にて2時間インキュベーションする。フィルターの除去後、試験プレートを10%ルゴール液で染色する。デンプン分解変異体をダークブルーの背景上白いスポットとして検出し、それから保管プレート上で同定する。陽性変異体を最初のスクリーニングと同様の条件下、二回再スクリーニングする。
5.3 低いカルシウムフィルター試験
バシルス(Bacillus)ライブラリーを少なくとも21時間、37℃で例えば、カナマイシン又はクロラムフェニコールのような関連抗生物質含有TY寒天プレート上のセルロースアセテート(OE 67, Schleicher & Schuell, Dassel, Germany)及びニトロセルロースフィルター(Protran−Ba 85, Schleicher & Schuell,Dassel, Germany)のサンドイッチ上に固定する。セルロースアセテート膜をTY寒天プレートに置く。
フィルター上に陽性変異体を位置づけることができるように各フィルターサンドイッチは、インキュベーション前であって、固定後、具体的に針で印を入れ、及び変異体を結合しているニトロセルロースフィルターをpH8.5−10の炭酸/重炭酸緩衝液及び異なるEDTA濃度(0.001mM‐100mM)を有する容器へ移す。フィルターを1時間室温にてインキュベーションする。コロニーを有するセルロースアセテートフィルターは使用するまで室温にてTYプレート上に保管できる。インキュベーション後、残りの活性をpH8.5−10の炭酸/重炭酸緩衝液中1%寒天、0.2%デンプン含有プレートで検出する。ニトロセルロースフィルターを有する試験プレートは、フィルターサンドイッチと同様に印を入れ、室温にて2時間インキュベーションする。フィルターの除去後、試験プレートを10%ルゴール液で染色する。デンプン分解変異体をダークブルーの背景上白いスポットとして検出し、それから保管プレート上で同定する。陽性変異体を最初のスクリーニングと同様の条件下、二回再スクリーニングする。
5.4 低いpHフィルター試験
バシルス(Bacillus)ライブラリーを少なくとも21時間、37℃で例えば、10μg/mlクロラムフェニコール含有TY寒天プレート上のセルロースアセテート (OE 67, Schleicher & Schuell, Dassel, Germany)及びニトロセルロースフィルター(Protran−Ba 85, Schleicher & Schuell,Dassel, Germany)のサンドイッチ上に固定する。セルロースアセテート膜をTY寒天プレートに置く。
フィルター上に陽性変異体を位置づけることができるように固定後しかしインキュベーション前に各フィルターサンドイッチは具体的に針で印を入れ、変異体を結合しているニトロセルロースフィルターをpH4.5のクエン酸を有する容器へ移し、フィルターを20分間80℃(野生型バックボーン中変異体をスクリーニングする場合)又は、60分間85℃(親型アルファ‐アミラーゼ変異体をスクリーニングする場合)でインキュベーションする。コロニーを有するセルロースアセテートフィルターは使用するまで室温にてTYプレート上に保管できる。インキュベーション後、残りの活性をpH6.0のクエン酸緩衝液中1%寒天、0.2%デンプン含有プレートで検出する。ニトロセルロースフィルターを有する試験プレートは、フィルターサンドイッチと同様に印を入れ、50℃にて2時間インキュベーションする。フィルターの除去後、試験プレートを10%ルゴール液で染色する。デンプン分解変異体をダークブルーの背景上白いスポットとして検出し、それから保管プレートで同定する。陽性変異体を最初のスクリーニングと同様の条件下、二回再スクリーニングする。
5.5 第二次スクリーニング
再スクリーニング後、陽性形質転換体を保管プレートから拾い、第二次プレート試験を実施する。陽性形質転換体を5mlのLB+クロラムフェニコール中37℃にて22時間培養する。各陽性形質転換体及びコントロールとして対応するバックボーンを発現するクローンのバシルス (Bacillus)培養物を90℃にてクエン酸緩衝液pH4.5中インキュベーションし、サンプルを0、10、20、30、40、60、及び80分にて採取する。3μLのサンプルを試験用プレートに付ける。試験用プレートを10%ルゴール液で染色する。改善変異体がバックボーンより高い残留活性(試験用プレート上ハローとして検出される)を有する変異体として得らる。改善変異体はヌクレオチドスシーケンスによって決定される。
5.6 未精製変異体の安定性試験
変異体の安定性を次のように試験できる。それは、分析すべき変異体を発現するバシルス (Bacillus)培養物を10mlのLB+クロラムフェニコール中37℃にて21時間で培養する。800μL培養物を200μLのクエン酸緩衝液pH4.5で混合する。サンプリング時点の数に相当する70μLのサンプルをPCR試験管に入れ、種々の時間(一般的に5、10、15、20、25、及び30分)70℃又は90℃にてインキュベーションする。0分サンプルは高い温度でインキュベーションしていない。サンプル中の活性を「アルファ‐アミラーゼ活性用試験」の下、下記に記載のように20μLを200μLのアルファ‐アミラーゼPNP−G基質MPR3 ((Boehringer Mannheimカタログ番号1660730)に移すことにより測定する。結果を時間に対して活性率(0時点と比較して)としてグラフに表す、又は特定の時間のインキュベーション後の残留活性率として表す。
5.7 アルファ‐アミラーゼ変異体の発酵及び精製
関連する発現プラスミドを保持しているバシルス ズブチリス(B. subtilis)菌株を次のように発酵及び精製する。菌株を−80℃にて保管される10μg/mlのカナマイシン含有LB寒天プレート上にストリークし、37℃で一晩培養する。コロニーを500ml振盪フラスコ中10μg/mlのクロラムフェニコール含有100mlのPS−1培地に移す。

PS−1培地の組成物
パールシュガー(Pearl sugar) 100g/l
大豆ミール(Soy Bean Meal) 40g/l
NaHPO,12HO 10g/l
Pluronic(商標)PE6100 0.1g/l
CaCO 5g/l。
培養物を5日間270rpmで37℃にて振盪培養する。
細胞及び細胞かすを20から25分間4500rpmで遠心分離することにより培養培地から除く。後で、完全に透明な溶液を得るために上清をろ過する。ろ過物を濃縮しUF−フィルター(10000カットオフ膜)上で洗浄し、緩衝液を20mM酢酸pH5.5に変える。UF−ろ過物をS−セファロースF.F.に注入し同じ緩衝液で0.2MNaClを用いる溶出ステップにて溶出を行う。溶出物を10mMトリスpH9.0にて透析し、Q−セファロースF.F.に注入し6カラム体積以上、0から0.3MNaClの直線勾配で溶出する。活性(ファデバス(Phadebas)試験により測定)を含む分画を集め、pHをpH7.5に調整し、着色を5分間、0.5%W/volの活性炭素で処理することにより除く。
5.8 特異的活性の検出
特異的活性を活性/mg酵素(activity/mg enzyme)としてファデバス(商標)(Phadebas(商標))試験(ファルマシア(Pharmacia))を用いて検出する。取扱説明書は次に示す(また下記「アルファ‐アミラーゼ活性試験」を参照願いたい)。
5.9 等電点の検出
pIを等電点電気泳動法 (例:Pharmacia,Ampholine,pH 3.5−9.3)にて検出する。
5.10 促進される安定性試験
50mlのプロピレン試験管に、10mlの対象となる洗剤を加えた。適切な希釈をAmyTS23t及びAmyTS23tΔRS両者に行い、各180ppmをピペットで洗剤を含む別々の試験管に移し測定した。各変異体酵素を含む洗剤を30秒間ボルテックスし、それから10分間RotaMix(ATR RKVS Model)に固定した。変異体酵素を有する100マイクロリットルの洗剤をピペットで測定し、1:651に希釈した。変異体の初期の活性をブロック化P‐ニトロ‐フェニル‐マルトヘプタオース(Blocked P−Nitro−Phenyl−Maltoheptaose)(Blocked PBNPG7)基質を用いてKonelab,Model 20XTにて試験をした。洗剤サンプルをそれから37℃にセットした一定温度のインキュベーターでインキュベーションした。サンプルを1、2、4、7、及び17日で採取し、酵素活性を測定した。
5.11 アルファ‐アミラーゼ活性試験
5.11.1 ファデバス(Phadebas)試験
アルファ‐アミラーゼ活性をファデバス(商標)(Phadebas(商標))錠剤を基質として用いる方法によって検出する。ファデバス錠剤(ファデバス(商標)(Phadebas(商標))アミラーゼ試験、Pharmacia Diagnosticより供給)は、架橋された不溶性青色デンプンポリマーを含み、このポリマーは、ウシ血清アルブミン及び緩衝基質と混合され、錠剤化される。
一つの測定ごとに、ひとつの錠剤を5mlの50mMブリトン‐ロビンソン(Britton‐Robinson)緩衝液(50mM酢酸、50mMリン酸、50mMホウ酸、0.1mMCaCl,pHをNaOHを用いて対象となる値に調整)含有試験管に懸濁する。試験を対象となる温度にて水浴中で行う。試験すべきアルファ‐アミラーゼをxmlの50mMブリトン‐ロビンソン(Britton‐Robinson)緩衝液で希釈する。1mlのこのアルファ‐アミラーゼ溶液を5mlの50mMブリトン‐ロビンソン(Britton‐Robinson)緩衝液に加える。デンプンは可溶性青色フラグメントを与えるアルファ‐アミラーゼによって加水分解される。得られる青色溶液の吸光度を620nmで分光光度的に測定し、アルファ‐アミラーゼ活性の関数である。
10分又は15分のインキュベーション(試験時間)後、測定された620nm吸光度は620nmで0.2から2.0単位の範囲であることが重要である。この吸収範囲において活性と吸光度の間に直線性がある(ランベルトベールの法則)。それゆえ、酵素の希釈はBoehringer‐Mannheim(カタログ番号1054635)にて作られる基質及びアルファ‐グルコシダーゼである。
試薬液を調整するために10mlの基質/緩衝液を当業者によって推奨される50mlの酵素/緩衝液に追加する。20マイクロリットルのサンプルを96穴マイクロプレートに移し、25℃にてインキュベーションすることにより試験を実施する。25℃に前もって平衡化する200マイクロリットルの試薬液を加える。溶液を混合し、一分間予めインキュベーションし、吸収をELISAリーダーでOD405nmにて4分以上30秒ごとに測定する。
吸収曲線に依存する時間の勾配は与えられる設定条件下問題とするアルファ‐アミラーゼの活性に正比例する。
5.12 洗剤組成物中の酵素性能の検出
5.12.1 US洗濯条件
Terg‐o‐tometerの使用、ユーナイテッド・ステーツ・テスティング(United States Testing)、Hoboken、N.J.-
US洗浄条件下洗浄試験をシミュレートするために、対象となる変異体酵素の検量効率曲線(dose efficiency curve)(DEC)を蛍光増白剤及び/又は粉AATCC 1993 (American Association of Textile Chemists and Colorists)を含まないLiquid AATCC 2003のような標準的な洗剤を用いて20℃で実施した。比較アルファ‐アミラーゼの相当するDECを本発明の変異体酵素の汚れ除去能力を比較するために実施した。このプロセスを40℃で繰り返した。一般的に、CS‐28コメデンプン汚れ(オランダのCFT)の4つの見本を1リットルのDI水及び1.5gの液体AATCCで満たしたTerg‐o‐tometerのスチール製容器へ移した。粉体AATCCを用いる場合、1.5gの洗剤粉を化学天秤(Model PM4800, Mettler Instrument Corp., Highstown, NJ. 08520)で重量測定後、Terg‐o‐tometerへ加えた。二回の再現テストを同時に行った。他に述べていない限り、試験を12分間で行い、3分間すすいだ。洗浄後、見本は空気乾燥し試験見本の反射率をコニカミノルタ製Chroma Meter Model CR‐410で測定した。集めたデータを適切な統計分析で処理した。
5.12.2 欧州洗濯条件
Atlas Company, Atlanta, Georgia製のLaunder‐O‐meterの使用‐
欧州洗浄条件下洗浄をシミュレートするために対象となる変異体酵素の検量効率曲線(dose efficiency curve)(DEC)を標準欧州試験洗剤、IECA及び漂白(TAED‐テトラ‐アセチル‐エチレン‐ヂアミンアセテート)及び過ホウ酸ナトリウムを有するIECA洗剤を用いて40℃で実施した。比較変異体酵素の相当するDEC曲線を本発明の変異体酵素汚れ除去能力を比較するために実施した。もし必要ならば、このプロセスを高い洗浄温度で繰り返してよい。一般的に、EMPA 161の4つの見本であるトウモロコシデンプン(EMPA, Switzerland)を6.8g/LのIEC A洗剤又は漂白洗剤を有する8.0g/LのIEC Aを有する250mlのDI水をスチール製容器へ移した。二回の再現テストを同時に実施した。他に述べていない限り、試験を45分間で行い、5分間すすいだ。洗浄後、見本は空気乾燥し試験見本の反射率をChroma Meter Model CR‐410で測定した。集めたデータを適切な統計分析で処理した。
5.12.3 洗剤組成物を評価する微小見本方法
多くのアルファ‐アミラーゼ洗浄試験が存在する。洗浄試験の典型的な記載は次を含む。
「見本(swatch)」は、布地に着いた染みを有する布地のような材料の一片をいう。例えば、材料を綿、ポリエステル又は天然と合成繊維の混合から作製してよい。さらに、該見本は、フィルター紙又はニトロセルロースのような紙、又はセラミック、金属、又はグラスのような固い材料でもよい。アミラーゼにとって、汚れはデンプンベースであり、血液、牛乳、インク、草、紅茶、ワイン、ホウレンソウ、肉汁、チョコレート、卵、チーズ、泥、染料、油又はこれらの化合物の混合物を含むが、これらに限定されない。
「小さな見本(smaller swatch)」は、一穴式の穴開け器でカットされている見本の切断部であり、又は客のリクエストにより製造された96穴用穴開け器であって、多数の穴が標準96穴マイクロタイタープレートに対応するようになっている穴開け器でカットされる見本の切断部、又は見本から別な方法で取り出されている部分である。見本は繊維、紙、金属、又は他の適切な材料である。小さな見本は、その見本が、24‐、48‐、又は96‐穴マイクロタイタープレートに置かれる前又は後のいずれか一方にて染みが付着される。「小さな見本(smaller swatch)」はまた少量の材料に染みを適用して作成してもよい。例えば、小さな見本は、汚れが付いた直径5/8″又は0.25″の布地のものでよい。客のリクエストにより製造された穴開け器は96穴プレートのすべてに同時に96個の見本が挿入されるように設計されている。装置は、単に同じ96穴プレートに複数回挿入することにより、穴ごとに二以上の見本の搬送をさせる。複数穴用穴開け器は、任意の設定プレートに見本の同時挿入をすることができるものであり、24‐、48‐、又は96‐穴プレートを含むがこれらに限定されない。他の考えられる方法は、汚れ試験プラットフォームが金属、プラスティック、グラス、セラミック又は汚れ物質でコートされる他の適切な材料から作られるビーズであり、繊維以外材料での洗浄組成物試験に用いるためにコーティングされる。一以上のコートされるビーズは適切な緩衝液と酵素を含んだ96‐、48‐、又は24‐穴プレート又はより大きい穴に挿入される。この場合、上清は直接吸光度の測定をすることにより、又は二次的な色の発色反応後のどちらかの方法で分離する汚れを測定する。また、分離する汚れの分析を質量スペクトル解析によって処理する。さらにマイクロスクリーニング試験は、例えばインディゴ染色デニムの見本をマルチウェルプレートの穴に供給し、固定し、砂のような粒子又は例えば6から8、又は9ゲージの粒子を含むふるいで得たガーネットのようなより大きな粒子を加え、添加粒子によって見本を摩耗させるようにプレートを攪拌する。この試験はストーンウォッシング適用におけるセルラーゼの評価に有用である。酵素の有効性を、反応液への色の放出(例えば、放出インディゴをジメチルスルホキシドに溶解し、A600nmの吸収で測定する。)によって又は摩耗する見本の反射率の測定により判断する。
例えば、未処理のBMI(血液(blood)/牛乳(milk)/インク(ink))見本を漂白剤のない洗剤で洗浄する場合、インクの大部分はプロテアーゼの助けなしでも除去される。プロテアーゼの添加によりインクの除去が少し増大する。これは大きなバックグラウンドにおいては定量化が困難である。本発明は、染みの固定度合いを制御する処理手順を提供する。結果として、例えば、試験されるべき酵素の不存在下で洗浄するとき、汚れの量を変えて放出することのできる見本の作製が可能となる。固定化見本の使用によって、洗浄試験における信号対雑音の比に劇的な改善が得られる。さらに、固定度合いの変化によって、種々の洗浄条件下、最適な結果が得られる染みの付着を与えることができる。
種々のタイプの材料の周知の「強度(strength)」の汚れを有する見本は商業的に入手可能であり(EMPA, St. Gallen, Switzerland; wfk-Testgewebe GmbH, Krefeld Germany;又はCenter for Test Materials, Vlaardingen, The Netherlands)、及び/又は、専門家(Morris and Prato, Textile Research Journal 52(4): 280 286 (1982))によっても作成される。他の試験用見本は、綿を含む繊維上の血液/牛乳/インク(BMI)染み、、綿を含む繊維上のホウレンソウの染み、、綿を含む繊維上の草の染み、及び、綿を含む繊維上のチョコレート/牛乳/すすを含むがこれらに限定されない。
BMI染みは0.0003%から0.3%の過酸化水素で綿に固定される。他の組み合わせは0.001%から1%のグルタルアルデヒドで固定される草又はホウレンソウ、ゼラチン及び0.001%から1%のグルタルアルデヒドで固定されるクーマシィーブリリアントブルー染色又は0.001%から1%のグルタルアルデヒドで固定されるチョコレート、牛乳やすすを含む。
また、見本を酵素及び/又は洗剤製剤でインキュベーションする間、攪拌する。洗浄能力データはウェル、特に96穴プレートにおける見本の方向(水平対垂直)に依存する。これは、インキュベーション期間に混合が不十分であったことを示すであろう。インキュベーション期間の十分な攪拌を確認する多くの方法があるけれども、アルミニウムの二つのプレートの間でマイクロタイタープレートを挟むプレートホルダーが設計された。これの設置の仕方は単純で、例えば、接着プレート用シールでウェルを覆い、二つのアルミニウムプレートを適切なタイプの商業的に入手可能なクランプで96穴プレートに固定すれば足りる。それは商業的なインキュベーター振盪機に設置可能である。振盪機を約400rpmで設定することによって非常に効率のよい攪拌が得られ、一方、漏れ又は交互の汚染がホルダーによって効果的に防止される。
トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)は洗浄液体中アミノ基の濃度を定量するために用いる。これは、見本から除去された蛋白質の量の測定に役立つ(例えば、Cayot and Tainturier, Anal. Biochem. 249: 184−200 1997を参照願いたい)。しかしながら、洗剤又は酵素のサンプルが非常に小さいペプチド断片(例えば、サンプル中のペプチダーゼの存在から)を生じる場合、より大きなTNBSシグナル、即ち「ノイズ」が生じる。
血液/牛乳/インク又は他の染みに対する洗浄能力を測定する他の手段は、インク放出に基づく。見本上の蛋白質の蛋白質分解によって、洗浄液の吸光度を測定することにより定量されるインク粒子の放出が得られる。吸光度を350nmと800nmの間の任意の波長で測定する。波長を410nm又は620nmで測定する。また洗浄液体を用いて、草、ホウレンソウ、ゼラチン、又はクーマシィーブリリアントブルー染色を含む汚れにおける洗浄能力を決定するために試験を行う。これらの染みに対する典型的な波長は、ホウレンソウ、又は草について670nm及びゼラチン又はクーマシィーについては620nmを含む。例えば、洗浄液(例えば、一般的に96穴プレートから100‐150μL)の一部を除き、キュベット又はマルチウェルマイクロプレートに移す。その時これを分光光度計にセットし、吸光度を適切な波長にて測定する。
またシステムを例えば衣服、プラスティック、又はセラミックのような適切な物質上の血液/牛乳/インク染みを用いて食器洗浄用の強化酵素及び/又は洗剤組成物を決定するために用いる。
ある実施態様においては、0.3%過酸化水素をBMI/綿見本に30分間25℃で処理してBMI染みを綿に固定し、又は0.03%過酸化水素をBMI/綿見本に30分間60℃で処理してBMI染みを綿に固定する。約0.25″の小さな見本をBMI/綿見本から切り離し、96穴マイクロタイタープレートのウェルに移す。各ウェルに洗剤組成物及び変異蛋白質のような酵素の周知の混合を添加する。マイクロタイタープレートの上に粘着プレート用シールを固定した後、マイクロタイタープレートをアルミニウムプレートに挟み、約10から60分間、約250rpmでオービタルシェーカー(orbital shaker)で攪拌する。この時間の最終時点で、上清は新しいマイクロタイタープレートに移され、620nmでインクの吸光度を測定する。これは0.01%グルタルアルデヒドをホウレンソウ/綿見本又は草/綿見本に30分間25℃で処理によるホウレンソウ又は草染み固定綿で同様に試験される。同様にチョコレート、牛乳、及び/又はすすの染みで行われる。さらに血液/牛乳/インク試験及び条件を米国特許第7,122,334 (Danisco US Inc., Genencor Division)に記載する。
5.13 LAS感受性の検出
変異体を40℃にて10分間、異なる濃度のLAS(リニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(linear alkyl benzene sulfonate)、Nansa 1169/P)とインキュベーションする。
残留活性をファデバス(商標)(Phadebas(商標))試験方法又はPNP−G7基質を用いる代替方法を用いて測定する。
LASを0.1Mリン酸緩衝液pH7.5で希釈する。
次の濃度を用いる。それは500ppm、250ppm、100ppm、50ppm、25ppm、及び10ppmを含むか、又はLASを含まない。
変異体を全体積10ml中0.01‐5mg/lの濃度になるように異なるLAS緩衝液で希釈し、温度を制御する水浴にて10分間インキュベーションする。インキュベーションを少量のサンプルの一部を低温の試験緩衝液に移すことにより停止する。活性測定に影響しないために、活性測定の間LAS濃度を1ppm未満にすることは重要である。
それから残留活性を上記ファデバス(商標)(Phadebas(商標))試験又は代替方法を用いて2回再現する。
活性はブランクを除いた後測定する。
LASを含まない活性を100%とする。
さらに実施態様及びその効果を説明するために、次に具体的な実施例を示す。これらの実施例は本発明をさらに説明するために提供されるという理解をもって記載され、特許請求の範囲を限定するとして決して理解すべきでない。
開示及び次の実施例のセクションにおいて、次の略語が適用される。wt%(質量パーセント(weight percent)、℃(摂氏(degrees Centigrade)、HO(水(water))、dHO又はDI(脱イオン水(deionized water))、dIHO(脱イオン水、ミリQろ過(deionized water,Milli−Q filtration)、gまたはgm(グラム(grams))、μg(マイクログラム(micrograms))、mg(ミリグラム(milligrams))、kg(キログラム(kilograms))、μl及びμL(マイクロリットル(microliters))、ml及びmL(ミリリットル(milliliters)、mm(ミリメートル(millimeters))、μm(マイクロメートル(micrometer))、M(モル(molar))、mM(ミリモル(millimolar))、μM(マイクロモル(micromolar))、U(単位(units))、MW(分子量(molecular weight))、sec(秒(seconds))、min(s)(分(minute/minutes))、hr(s)(時間(hour/hours))、DO(溶解酸素(dissolved oxygen))、W/V(重量/体積(weight to volume))、W/W(重量/重量(weight to weight))、V/V(体積/体積(volume to volume))、Genencor(Danisco US Inc, Genencor Division, Palo Alto, CA)、Ncm(ニュートン センチメートル(Newton centimeter))、及びETOH(エタノール(ethanol))。eq(当量(equivalents)、N(規定(Normal))ds又はDS(乾燥固体含有量(dry solids content))
実施例1
バシルス スブチリス(B. subtilis)におけるAmyTS23の発現
AmyTS23完全長の発現を試験するために、図3(Genearにより作成、Regensburg, Germany)に記載の合成DNA配列をLAT(バシルス リチェニフォルミス(B. licheniformis)アミラーゼ)プロモーターの後ろに、及びフレーム中LATシグナルペプチド(図5)をコードする配列に融合するようにpHPLTベクターへクローン化し(例えば、WO2005111203及び[Solingen他、(2001) Extremophiles 5: 333-341]を参照願いたい)、9プロテアーゼ欠損バシルス スブチリス(B. subtilis)菌株(degUHy32、oppA、ΔspoII3501、amyE::xylRPxylAcomK-ermC、ΔaprE、ΔnprE、Δepr、ΔispA、Δbpr、Δvpr、ΔwprA、Δmpr-ybfJ、ΔnprB) へ形質転換した(US20050202535A1を参照願いたい)。ヨウ素染色(WO2005111203を参照願いたい)後、デンプンプレート上ハロー形成により判断することによってネオマイシン(10μg/ml)耐性形質転換体はAmyTS23を分泌する。これらのアミラーゼ陽性形質転換体の一つを選択し、BG6006(pHPLT‐AmyTS23)を設計する。この菌株の培養を一般的に37℃にて60から72時間250rpmにて次の培地中培養した。それは1リットル当たり、10gソイトン、75gグルコース、7.2g尿素、40mM MOPS、4mMトリシン(Tricine)、3mM リン酸水素2カリウム、21.4mM KOH、50mM NaCl、276μM 硫酸カリウム、528μM 塩化マグネシウム、50μM クエン酸3ナトリウム2水和物、100μM 塩化カルシウム2水和物、14μM 硫酸鉄7水和物、5.9μM硫酸マグネシウム2水和物、5.7μM 硫酸亜鉛1水和物、2.9μM 塩化(第二)銅2水和物、4.2μM 塩化コバルト5水和物、4.5μM モリブデン酸ナトリウム2水和物である。1Lの体積に対してソイトン以外の成分を500mL中に混合し、滅菌ろ過し、オートクレーブにより滅菌処理した2Xソイトンの等量を加えた。微量金属及びクエン酸塩を100X又は1000X保存溶液として調製した。緩衝液、水酸化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸カリウム、及び塩化マグネシウム及び微量金属を10X保存溶液として調製した。すべての成分を混合し、pHを7.3に調整した。使用前にこの培地を20mM塩化カルシウムで補完した。
培養物は二つの主な形態であるアミラーゼを発現した。高分子量形態は10%SDS−PAGEゲル上66kDaにて観察された。短い形態は55kDaにて観察された。
高分子量成分をβ‐シクロデキストリン(Sigma Aldrichカタログ番号c4767)及びエポキシ‐活性化‐セファロース‐6B(GE Healthcare, N.J. カタログ番号17-0480-01)から標準的手順により実験室にて合成されるβ‐シクロデキストリン‐セファロース親和性マトリックス樹脂の10mL静置体積を用いて、4℃にて終夜穏やかな攪拌を伴って500mLの培地を処理し、樹脂を集め、2mM塩化カルシウム(CaCl)含有25mMbis‐Trisプロパンン緩衝液(pH 8.5)で洗浄することにより培養培地から単離した。高分子量酵素を50mMβ‐シクロデキストリンを補完した同じ緩衝液を用いて樹脂を洗浄することにより溶出した。分画をSDS−PAGEにより分析し、酵素を含むものを集め、透析し、β‐シクロデキストリンを除いた。酵素タンパク質の濃度をタンパク質スタンダードとして役立つOxAmアルファ‐アミラーゼ(Genencor)を用いてゲル濃度測定により評価した。
実施例2
バシルス スブチリス(B. subtilis)におけるAmyTS23tの発現
遺伝子的に欠失されるAmyTS23(AmyTS23t)の発現を試験するために、図4に記載の合成DNAフラグメントをpHPLTへクローン化し、実施例1に記載のように9プロテアーゼ欠損バシルス スブチリス(B. subtilis)菌株へ形質転換した。ヨウ素染色後、デンプンプレート上ハロー形成により判断することによってネオマイシン(10μg/ml)耐性形質転換体はAmyTS23tを分泌する。これらのアミラーゼ陽性形質転換体の一つを選択し、BG6006(pME622.1)を設計する。この菌株を実施例1に記載のようにAmyTS23tアミラーゼを生産するために培養した。培地上清をSDS-PAGEにより試験し、予想サイズの55kDaの産物を生産していることが示された。
アミラーゼタンパク質は500mLの培養物にNHSOを1Mの濃度になるように添加して部分的に精製した。次に、フェニルセファロース樹脂の10mL静置体積に添加し、混合物を4℃にて終夜穏やかに攪拌した。樹脂を回収し、1MNHSO及び2mM塩化カルシウム(CaCl2)含有25mMビス‐トリスプロパン緩衝液(pH8.5)を用いて洗浄した。酵素活性をNHSO含まない同じ緩衝液にて溶出した。分画をSDS-PAGEにより分析し、酵素を含むものを回収し、残留NHSOを除去するために透析した。酵素タンパク質の濃度をタンパク質スタンダードとして役立つOxAmアルファ‐アミラーゼ(Genencor)を用いてゲル濃度測定により評価した。
実施例3
AmyTS23洗浄スクリーニング試験
実施例1(配列番号1)に記載の部分的精製AmyTS23完全長を実施例3に記載のように96穴CS28オレンジ‐染色コメデンプン汚れ布地見本微小適用洗浄試験により分析した。この試験を実施するために、96穴プレートに一時間室温にて水で予洗浄し、空気乾燥した布地から切り取られる1/4インチ布地見本を入れる。このすすぎにより弱い結合汚れの多くの量が除かれる。あるいは、見本をプレートに添加後予洗浄してもよい。両方の手法は同じ結果を与える。選択する緩衝液プレートのウェルへ添加し、プレートを所望の温度に平衡化させる。本実施例において、試験を25mM HEPES(pH8.0)及び25mMCAPS(pH10.3)緩衝液中実施し、インキュベーションは40℃であった。平衡化の後、酵素を所望濃度に添加し、インキュベーションを30分から1時間連続的に行う。性能は溶液中へ放出する色素に依存する酵素量により判定した。色素放出を488nmにて分光光度法的に定量した。試験に関する更なる情報は、米国特許第7,122,334を参照願いたい。完全長、つまり成熟型はpH8.0にて汚れ除去において高い効率性を有し、pH10.3にて驚くべき汚れ除去も示した。この試験にかかるこの酵素の洗浄データを図6(20℃)及び図7(40℃)に示す。この見本試験を異なる目的のために幾つかの方法に修飾できる。96穴試験は、酵素と見本のインキュベーション後、分光光度法的に吸光度を測定することによって、高いスループット洗浄試験としてかなり有効であり、一方、例えば、ウェルに合うようにカットした見本を有する24穴プレートを周知なように測定される反射率で大きな見本洗浄のために用いてよい。二つの測定方法である上清吸光度及び見本反射率はほとんど完璧な相関関係があった。
上清の吸光度と洗浄見本の反射率の相関関係は高かった。決定係数であるrは0.99という値であった。原則として、試験を384穴プレートへ拡大してよい。試験を任意の汚れ布見本を用いて実施してよく、さらにCS28見本、CS26、CS27、及びCS29布見本を実施例3に記載の測定の効率性を決定するために同様に(例えば、それぞれ、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、Testfabrics, Inc., West Pittiston, PA)試験してよい。また、試験を洗剤組成物を用いて使用してよく、異なる温度にて及び異なるpH値にて実施してよい。これらの試験は米国特許第7,122,334に記載され、本明細書にその全体を取り込む。
実施例4
AmyTS23tでの洗浄スクリーニング試験
実施例2に記載のように部分的精製欠失AmyTS23(AmyTS23t)を96穴CS28オレンジ‐染色コメデンプン汚れ布地見本微小適用洗浄試験について分析した。この試験にかかるこの酵素の洗浄データを図8(20℃)及び図9(40℃)に示す。データはpH値8.0及び10.3にてAmyTS23tがコントロールアミラーゼ(OxAm、Genencor製アミラーゼ商品)より優れた性能を示す。図6及び8の比較ははっきりと欠失AmyTS23(配列番号2)がAmyTS23完全長成熟分子(配列番号1)より20℃にて優れた性能を示す。
実施例5
バシルス スブチリス(B. subtilis)におけるAmyTS23変異体の発現
この実施例において、AmyTS23tの変異体を発現するバシルス スブチリス(Bacillus subtilis)菌株の構築体を記載する。AmyTS23遺伝子(図3)最適コドンを含む合成DNAフラグメント056426 (Geneart GmbHにより作成,Josef- Engert-strasse 11, D-93053 Regensburg, Germany)を鋳型DNAとして用いた。pHPLTベクター(Solingen 他、Extremophiles 5:333-341, 2001)であって、バシルス リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)アルファ‐アミラーゼ(LAT)プロモーター及びクローニングのためにPstI及びHpaI制限酵素認識部位を伴うLATシグナルペプチド(preLAT)を含むベクターをAmyTS23t変異体の発現に用いた。
三つのDNAフラグメントを下記に記載のDNAプライマーを用いてPCRにより作成した。
1.コドン180のCGG及びコドン181のAGC欠失を伴うAmyTS23t(AmyTS23tΔRS)
2.CTGにより置換されるコドン201のATG伴うAmyTS23t(AmyTS23t(M201L)
3.CTGにより置換されるコドン201のATG及びコドン180のCGG及びコドン181のAGC欠失両方を伴うAmyTS23t(AmyTS23t(M201L+ΔRS))
Figure 0005520828
これらのDNAプライマーはシグマ(Sigma‐Aldrich Chemie B.V., Postbus 27, 3330 AA Zwijndrecht, The Netherlands)により合成及び脱塩された。
下記に記載のすべてのPCR反応のために、最終濃度0.2μMDNAプライマーを用いた(フォワード及びリバースプライマー)、及び0.1−10ngのDNA鋳型を用いた(DNAフラグメント056426又はpDNA pHPLT)さらに、すべてのPCR反応をFinnzymes (Finnzymes OY, Keilaranta 16 A, 02150 Espoo, Finland)Phusion High‐Fidelity DNA Polymerase (カタログ番号F‐530L)を用いて50μlの体積にて完了した。また、すべてのPCR反応混合物は10μlの5xPhusion HF緩衝液、1μLの10mM dNTP混合物、0.75μLのPhusion DNAポリメラーゼ(2units/μL)、1μLの100%DMSO及び脱イオン化及びオートクレーブ処理水で最終体積を50μLとする。PCRプログラムは、MJ Research PTC‐200 Peltier thermal cycler (MJ Research, 590 Lincoln Street, Waltham, MA 02451,USA)を用いてFinnzymes(使用説明書)のように実施した。それは、30秒98℃にて、30x(10秒98℃にて、20秒55℃にて、 22秒/kb 72℃にて)、5分 72℃である。
1.AmyTS23tΔRS変異体の生成
二つのPCR反応を合成DNAフラグメント056426についてプライマーTS‐delRS‐FとpHPLT‐HpaI‐RVを用いて及び合成DNAフラグメント056426についてプライマーTS‐delRS‐RVとpHPLT‐PstI‐FWを用いて実施した。これら二つの生成DNAフラグメントを融合するために、両方の反応から1μLの未精製PCR混合物をプライマーpHPLT‐PstI‐FWとpHPLT‐HpaI‐RVが添加された3番目のPCR反応サンプルへ添加した。
増幅された直線1.5kbDNAフラグメントを精製(Qiagen(商標)Qiaquick PCR精製キットを用いて、カタログ番号28106)し、PstI及びHpaI制限酵素を用いて消化した。続いて、AmyTS23tΔRS(また、本明細書にてAmyTS23tΔRSという)DNAフラグメント及びpHPLT pDNA (50 ng/μl レンジ、PstIとHpaI酵素で消化される)を両方とも精製(Qiagen(商標)Qiaquick PCR精製キットを用いて、カタログ番号28106)し、PstI及びHpaI末端にてライゲーションした。反応条件は、
4μLの精製され及びPstIとHpaIで消化されたAmyTS23TS−23ΔRS DNAフラグメント、2μLの精製され及びPstIとHpaIで消化されたpHPLT DNAフラグメント、8μLのT4DNAリガーゼ緩衝液(Invitrogen(商標)カタログ番号46300‐018)、25μL蒸留滅菌水及び1μL T4DNAリガーゼ、1unit/μL(Invitrogen(商標)カタログ番号15224‐017)である。ライゲーション反応を20℃にて16‐20時間行った。
続いて、ライゲーション混合物をバシルス スブチリス(B. subtilis)菌株(ΔaprE, ΔnprE,Δepr,ΔispA,Δbpr)及び(degUHy32,oppA,ΔspoIIE3501,amyE::xylRPxylAcomK-ermC, (Δvpr,ΔwprA,Δmpr-ybfJ,ΔnprB)へ形質転換した。バシルス スブチリス(B. subtilis)への形質転換はWO 02/14490に記載のように行った。バシルス スブチリス(B. subtilis)形質転換体をハートインフュージョンアガー(Difco、カタログ番号244400)及び10mg/Lネオマイシンを含む寒天プレート上にて選択した。pHPLT‐AmyTS23TS−23ΔRSベクターを保持するバシルス スブチリス(B. subtilis)形質転換体の選択的増殖を実施例1に記載のように振盪フラスコにて実施した。この増殖はヨウ素による染色を伴うデンプン寒天プレート上培養上清をスポットすることにより可視化されるようにデンプン加水分解活性を有する分泌AmyTS23tΔRSの生産をもたらした。
2.AmyTS23t(M201L)の生成
最初の二つのPCR反応を除いて「AmyTS23tΔRS変異体の生成」に記載のように同様の手順で行った。二つのPCR反応は合成DNAフラグメント056426についてプライマーTS‐M201L‐FWとpHPLT‐Hpal‐RV及び合成DNAフラグメントについてプライマーTS‐M201L‐RVとpHPLT‐PstI‐FWを用いて実施した。
3.AmyTS23t(M201L)−RS欠失の生成
最初の二つのPCR反応を除いて上述の「AmyTS23tΔRS変異体の生成」に記載のように同様の手順で行った。二つのPCR反応は合成DNAフラグメント056426についてプライマーTS‐delRS/M201L‐FWとpHPLT‐HpaI‐RV及び合成DNAフラグメントについてプライマーTS‐delRS/M201L‐RVとpHPLT‐PstI‐FWを用いて実施した。
実施例6
洗剤におけるAmyTS23tΔRSの改善される安定性
AmyTS23t及びAmyTS23tΔRSの安定性を37℃にてMOPS緩衝液中、熱不活化タイド(Tide)(Procter & Gamble)、及びプロトタイプ洗剤(プロトタイプ製剤A)で促進される安定性テストにて実施した。二つの洗剤ベース(不活化Tide又はプロトタイプA洗剤のみ)いずれかの存在下AmyTS23tΔRS(図10)は任意の追加的添加剤を用いずに安定である。AmyTS23tは一日後その活性の大部分を消失し、37℃にて促進される試験の二日後完全に活性を消失した。AmyTS23tΔRSは同様の条件下安定であり、17日後もとの酵素活性の約90%残存した。表中に用いる「STZ」はSTAINZYMEの省略である。
Figure 0005520828
プロトタイプA洗剤は次を含む。
成分 供給先 DW−AA
水、脱イオン化(1) 46.4部(parts)
ホウ砂(2) 1.6
ホウ酸 1.0
プロピレングリコール 10.0
エタノール70%(3) 7.0
Hetoxol LA7(4) Global Seven 6.72
Hetoxol LA4(4) Global Seven 1.28
Nacconol 90G Stepan 10.0
Steol CS370 Stepan 6.0
全量 90.0部
他の液状製剤をこれらの実施例に用いてよく、例えば、下記に示すものである。
高品質のHDL、
Bio-Soft S-101 リニアアルキルベンゼンスルホン酸
Steol CS-330 ラウレス硫酸ナトリウム
Bio-soft N25-7 7モルのEOを有するリニアアルキルエトキシレート
Staphanate SXS キシレンスルホン酸ナトリウム
ウルトラ液体洗剤、
Tionopal CBS-X 蛍光増白剤
Alpha-stem MC-48 アルファ‐スルホメチルエステルナトリウム
Makon TD-6 トリデシルアルコールエトキシレート
LAS/AES/AEを含み、NPEを含まない高品質強力液体洗剤(成分wt.%)
BIO-SOFT(商標)SlOl 6.43
NaOH, 50%溶液 1.70
STEOL(商標)CS-330 23.81
BIO-SOFT(商標)N25-7 6.67
STEPHANATE(商標)SXS 7.50
炭酸ナトリウム 2.00
塩化ナトリウム 0.50
水、香料、染料、及び保存料 100.00まで適量
水、NaOH、及びSTEPHANATE(商標)SXSを混合する。ゆっくりBIO‐SOFT(商標)SlOlを添加する。必要であれば、さらにNaOHでpHを調整する。混合しながら、炭酸ナトリウムを添加する。炭酸ナトリウムが溶解した時、STEOL(商標)CS‐330を添加する。BIO‐SOFT(商標)N25‐7を添加する。必要であれば、BIO‐SOFT(商標)N25‐7が完全に溶解するまで穏やかに加熱する。残りの成分を添加する。ブレンドが十分混合するまで攪拌を続ける。
ウルトラ液体洗濯洗剤(Stepanの465番)(成分wt.%)
水 54.7
水酸化ナトリウム(50%) 2.7
BIO-SOFT(商標)SlOl 10.0
Tinopal CBS-X (Ciba Geigy) 0.2
ALPHA-STEP(商標)MC-48 21.0
MAKON(商標)10 11.4
クエン酸(25%) 適量
保存料、染料、及び香料 適量
全量 100.0
タンクに水及び水酸化ナトリウムを満たす。混ぜながらBIO‐SOFT(商標)SlOlを添加する。水酸化ナトリウム又は必要であればクエン酸でpHを約8.5に調整する。Tinopal CBS‐X(蛍光増白剤)を添加し溶解する。ALPHA‐STEP(商標)MC‐48及びMAKON(商標)10をその順番で添加する。透明及び均一になるまで混合する。pHを8.0−9.0に調整する。記載の保存料、染料及び香料を添加する。
実施例7
AmyTS23及びAmyTS23変異体の酸化安定性
アミラーゼは過酢酸(PAA)に暴露する時の反応は多様である。つまり、この実施例はAmyTS23及びAmyTS23変異体アミラーゼの酸化安定性を決定することを考える。
酵素希釈を1mLのスピン脱塩カラム(BioRad製BioRad P‐6樹脂を満たしたVWR製ツベリクリン注射器から作られる)にて緩衝液を交換することにより25mMホウ酸緩衝液pH8.64、2mM Ca2+にて調製した。5μL体積中に含まれる過酢酸を0から1mM過酢酸になるように25μLの酵素溶液へ添加した。サンプルを5分間40℃にてPCR装置(DNA Engine、 BioRad)にてインキュベーションした。反応を25mMBTP、pH8.5を用いて止めた。残留アミラーゼ活性をメガザイム(Megazyme)(Wicklow, Ireland)製標準アミラーゼアッセイキットを用いて測定した。
TS23t(M201L)は低いPAA濃度にて100%より高い安定性を有し、安定性は高い濃度にて減少する。TS23t(M201L+ΔRS)は低いPAA濃度にて25%の改善される安定性を有し、100%未満に低下し、最終的に高いPAA濃度にて酸化安定性を維持する。TS23t、TS23ΔRS、及びAmy707はPAA存在下不安定であり、低い濃度にてベースラインまで安定性が減少する。
実施例8
洗剤における洗浄性能
AmyTS23tΔRSの選択される濃度の用量効果曲線は本出願のセクション5.12.1に記載の方法を用いて作成した。性能評価はTergotometerを用いて20℃及び40℃両方にて実施された。ステインザイム(Stainzyme)及びステインザイム プラス(Stainzyme Plus)に対する用量効果曲線を作成するために同様の条件を用いた。データ(図14)からわかるように、AmyTS23tΔRSは20℃にてステインザイム両者より顕著に優れ、40℃にてややよい。このデータは冷水における酵素の優れた高い性能としてAmyTS23tΔRSの特有な利益を支持する。
実施例9
バシルス スブチリス(B. subtilis)におけるアミラーゼの生産
この実施例においては、バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23t及びバシルス スブチリス(B. subtilis)におけるその変異体の生産を記載する。形質転換を周知の方法(例えば、WO 02/14490を参照願いたい)にて実施した。簡単にいえば、親アミラーゼをコードする遺伝子をLATプロモーター(PLAT)、LATシグナルペプチドをコードする配列(preLAT)、を含み、クローニングのためにPstI及びHpaI制限部位を伴うpHPLT発現ベクターへクローン化した。
LATシグナルペプチドのためのコード領域を以下に示す。
atgaaacaacaaaaacggctttacgcccgattgctgacgctgttatttgcgctcatcttcttgctgcctcattctgcagcttcagca
(配列番号16)
LATシグナルペプチドのアミノ酸配列を下記に示す。
MKQQKRLYARLLTLLFALIFLLPHSAASA (配列番号17)
成熟AmyTS‐23tアミラーゼのコード領域を図4に示す。
本明細書に記載の変異体ライブラリーを作成するために基礎として用いた成熟AmyTS‐23tアルファ‐アミラーゼのアミノ酸配列を図2に示す(配列番号2)。
PCR生産物をQiagen製Qiaquikカラムを用いて精製し、50μLの脱イオン水に再懸濁した。50μLの精製DNAをHpaI(Roche)及びPstI(Roche)で消化し、得られたDNAを30μLの脱イオン水に再懸濁した。10から20ng/μLのDNAをPstI及びHpaIクローニング部位を用いてプラスミドpHPLTへクローン化した。ライゲーション混合物をコンピテントバシルス スブチリス(B. subtilis)細胞(ゲノタイプ: Δvpr、ΔwprA、Δmpr-ybfJ、 ΔnprB)へ直接形質転換した。バシルス スブチリス(B. subtilis)細胞はキシロース誘導プロモーター下に位置するコンピテンシー遺伝子(即ち、comK)を有しており、キシロースはDNA結合及び取り込みのためのコンピテンシーを誘導するために用いる(Hahn他Mol. Microbiol., 21 : 763-775, 1996を参照願いたい)。
プラスミドpHPLT‐AmySの要素は次を含む。それは
pUB110=プラスミドpUB110 (McKenzie他、Plasmid 15:93-103 1986)由来のDNAフラグメント
である。
プラスミドの特徴は次を含む。それは、
ori‐pUB110= pUB110由来複製部位(origin)、
neo=pUB110由来ネオマイシン耐性遺伝子、
Plat=バシルス リチェニフォルミス(B. licheniformis)アミラーゼ由来転写プロモーター
Pre‐LAT=バシルス リチェニフォルミス(B. licheniformis)アミラーゼ由来シグナルペプチド、
SAMY425ss=欠失されたAmyTS‐23遺伝子配列用コード領域(この実験で発現される各欠失AmyTS‐23変異体用コード領域により置換される)、及び
ターミネーター =バシルス リチェニフォルミス(B. licheniformis)アミラーゼ由来転写ターミネーター
である。
アミラーゼ発現−2mlスケール
AmyTS23t発現ベクターを含むバシルス スブチリス(B. subtilis)クローンを150μlのLB培地及び10μg/mlネオマシン含有96穴培養プレート(BD,353075)へグリセロールストックからスチール製96穴レプリケーターを用いて複製し、加湿密閉にて220rpm37℃にて終夜培養した。終夜培養培地から100μlを5mLプラスチック培養管において2000μlの規定の培地及び10μg/mlネオマシンへ播種するために用いた。この培養培地は主要な窒素源として尿素を、主な炭素源としてグルコースを伴う、及び好ましい細胞増殖のために1%ソイトン及び5mMカルシウムで補強されるMOPS緩衝液に基づく栄養強化半規定培地であった。培養管を250rpm37℃にて72時間培養した。このインキュベーションに続き、培養培地を3000xgにて10分間遠心分離をした。上澄み溶液を15mlポリプロピレン円錐管へデカントし、80μLの各サンプルをタンパク質定量のために96穴プレートへ入れた。
バシルス種(Bacillus sp.)AmyTS23t組合せ電荷ライブラリーの作成
所望の物理的性質の範囲にわたって複数のタンパク質変異体を存在するライブラリー又は周知の部位特異的突然変異の方法(例えば、US Pat. Appln. Ser. Nos., 10/576,331、11/581,102、及び 11/583,334を参照願いたい)により作成されるライブラリーから選択する。それからこの特定したプローブタンパク質のセットを所望の試験において試験する。
AmyTS23t(配列番号2)はバシルス種(Bacillus sp.)TS−23アルファ‐アミラーゼの欠失体である(Lin他、1998, Production and properties of a raw-starch-degrading amylase from the thermophilic and alkaliphilic Bacillus sp. TS-23, Biotechnol. Appl. Biochem. 28: 61-68を参照願いたい)。複数のプロテアーゼ欠失するバシルス スブチリス(B. subtilis)株 (degUHy32、oppA、ΔspoII3501、amyE::xylRPxylAcomK-ermC、ΔaprE、ΔnprE、Δepr、ΔispA、Δbpr、Δvpr、ΔwprA、Δmpr-ybfJ、ΔnprB) (例えば、US2005/0202535A1を参照願いたい)におけるAmyTS23tの発現を実施例1と2に示した。形質転換されたバシルス スブチリス(B. subtilis)細胞から単離したAmyTS23tプラスミドDNAをCCL構築物のためのテンプレートとしてDNA2.0Inc.(Menlo Park, CA)へ送付した。DNA2.0に次の7つの変異をAmyTS23tへ導入することにより、CCLの親構築物を調製することを依頼した。ここでその変異はAmyTS23t‐7mut、Q98R、M201L、S243Q、R309A、Q320R、Q359E、及びK444Eと称した。変異体は96穴プレートにてグリセロールストックとして供給された。続いて、表9−1に示すようにAmyTS23t‐7mutアミラーゼにおける4つの各部位でのポジショナルライブラリーの作成をDNA2.0Inc.へ依頼した。
AmyTS23t‐7mutにおける次の4つの残基であるGln87、Asn225、Asn272、及びAsn282を同定することによりAmyTS23t組み合わせ電荷ライブラリーを設計した。野生型、アルギニン又はアスパラギン酸の3つの可能性のある各部位のすべての組み合わせを作ることにより、4つの部位、81個のメンバー組み合わせライブラリー(CCL)を創製した。
Figure 0005520828
Figure 0005520828
実施例10
性能指標
コメ微小布見本試験
試験用洗剤を本明細書に記載のように調製した。用いた装置はNew Brunswick Innova 4230シェーカー/インキュベーター及びSpectraMAX (340タイプ) マイクロタイタープレート(MTP)リーダーである。MTPはコーニング社から得た(3641タイプ)。オレンジ染料含有熟成コメデンプン見本(CS‐28)をCenter for Test Materials (Vlaardingen, Netherlands)から入手した。微小布見本を0.25インチの円に切断する前に布地を水で洗浄した。二つの微小布見本を96穴マイクロタイタープレートの各ウェルに置いた。試験洗剤を20℃(北アメリカ)又は40℃(西ヨーロッパ)にて平衡化した。190μlの洗剤液を微小布見本を含むマイクロタイタープレートの各ウェルへ添加した。この混合物に10μlの希釈酵素溶液を加えた。マイクロタイタープレートを粘着ホイルで蓋をし、一時間750rpmで攪拌しながら所望の試験温度(一般的に20℃又は40℃)でインキュベーターに置いた。インキュベーションに続いて、各ウェルから150μlの溶液を新しいマイクロタイタープレートへ移した。このマイクロタイタープレートをSpectraMaxマイクロタイタープレートリーダーを用いて488nmで測定し、洗浄を定量した。ブランクコントロール及び微小布見本及び洗剤を含有するが酵素を含んでいないコントロールも含んだ。
洗剤の加熱による不活化
市販洗剤製剤の加熱による不活化は非酵素的成分の性質を維持しながら任意のタンパク質成分の酵素的活性の分解に役立つ。つまり、この方法は本発明の酵素変異体を試験する時に使用する商業的に購入する洗剤の調製に有用であった。北アメリカ(NA)及び西ヨーロッパ(WE)の強力液体洗濯(HDL)洗剤については、量る前の液体洗剤(ガラスボトル中)を95℃にて2時間水浴に置くことにより加熱による不活化を行った。北アメリカ(NA)及び日本(JPN)の強力顆粒洗濯(HDG)洗剤の加熱不活化のインキュベーション時間は8時間及び西ヨーロッパ(WE)のHDG洗剤は約5時間であった。NA及びWE自動食器洗浄(ADW)洗剤の加熱による不活化のインキュベーション時間は約8時間であった。洗剤を地方のスーパーマーケットから購入した。熱未処理及び熱処理洗剤両方は不活化パーセントを正確に決定するために洗剤を溶かして5分以内にアッセイを実施した。酵素活性は1mg/mLAAPF(即ち、アラニン‐アラニン‐プロリン‐フェニルアラニンの基質)を用いるAAPFアッセイを用いて試験した。
加熱による不活化洗剤における酵素活性の試験のために、洗剤のワーキング溶液を加熱の不活化ストックから作製した。適切な水硬度(6gpg又は12gpg)の量及び緩衝液を所望の条件(表10−1)に適合するように洗剤溶液に添加した。溶液をボルテックス又はボトルを逆さにして混合した。
Figure 0005520828
略語:Proctor&Gamble(P&G)及びReckitt Benckiser(RB)
酵素性能の計算得られた吸光度の値をブランク値(つまり、酵素非存在下で微小布見本のインキュベーション後得られた値)で修正した。得られた吸光度を加水分解活性として測定した。結果を表10−2及び10−3に示す。酵素性能を上記に記載のように熱不活化洗剤を用いて評価した。1より大きい性能指標(PI)を有するものを改善された変異体とした。PIは野生型(WT)残留活性に対して変異株の残留活性の比である。試験したすべての変異体は1より大きいPIを有した。
Figure 0005520828
Figure 0005520828
実施例11
組合せLAS/キレート安定性
この実施例は陰イオン性界面活性剤及びキレートを含む反応媒体におけるタンパク質電荷及び安定性の間の関係を決定することを記載する。LAS安定性を0.1%LAS(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)及び10mMEDTA存在下試験アミラーゼをインキュベーション後上述に記載の方法に従ってBODIPY‐デンプンアッセイにおける残留活性を測定することにより測定した。ストレスが有る及びストレスが無いサンプルのアルファ‐アミラーゼ活性の決定のために、BODIPY‐デンプンアッセイを用いた。ストレスのあるプレートからの残渣LAS及びEDTAはBODIPY‐デンプンアッセイに影響を与えない。
試薬は次を含む。
コントロール緩衝液(50mM HEPES、0.005%ツウィーン(Tween)−80、pH8.0)及び
ストレス緩衝液(50mM HEPES、0.1%(w/v)LAS(ドデシルベンゼン‐スルホン酸、ナトリウム塩 シグマD−2525)、10mM EDTA、pH8.0)。
酵素変異体(20ppm)をコントロール緩衝液又はストレス緩衝液いずれかを含む96穴非結合平底プレートへ1:20に希釈し、混合した。コントロールプレートを室温にてインキュベーションし、一方ストレスプレートはすぐに37℃にて30から60分間(試験される酵素の安定性次第)置いた。インキュベーション後、酵素活性をプロテアーゼに関してBODIPY‐デンプンアッセイを用いて測定した。活性を維持しているフラクション又は残留活性を有するフラクションはコントロールサンプルの反応速度で割ったストレスを有するサンプルの反応速度に等しい。親酵素及び変異体はコントロール緩衝液にて60分間安定である。
表11−1は80変異体を含むライブラリーに関し野生型TS‐23t−7mutに比較して正味電荷変化に応じて増加したLAS/EDTA安定性を有する変異体を示す。このライブラリーは親TS‐23t−7mut分子に比較していくつかの正味電荷にわたって実施例2に記載の方法に従って設計及び構築された。1より大きい性能指標(PI)は変異体がこのデンプン基質(即ち、トウモロコシデンプン)においてS242Q親より高い特異的活性を有することを示す。試験されたすべての変異体は1.0以上のPIを有し、幾つかの変異体は2.0以上のPIを有した。
Figure 0005520828
ASP(酸性セリンプロテアーゼ)及びFNA(別のプロテアーゼ)にはLAS/EDTA安定性に関して電荷依存性が有る(2008年6月6日出願PCT/US2008/007103, Genencor Int‘lを参照願いたい)。負電荷を追加すると安定性が増加する。しかし、親より一以上の電荷がより正へ移行する場合であっても、本方法により、親と等しいまたは親より大きい安定性を獲得する電荷変異の調整を見つけることができる。また、このアプローチは図17に示すTS23t’のような大きな酵素に効果的であり、ここで安定性での正電荷の追加による不利益な効果は安定性を増加する最適電荷調整により相殺することができる。
実施例12
焼成組成物
この実施例は焼成組成物中のTS‐23の使用を実証する。
アミラーゼ試験
セラルファアッセイ(Ceralpha Assay)
1セラルファ単位は1分間にPNP−結合非還元末端をブロックしたマルトヘプタオースの0.0351mmoleを分解する活性として定義する。これによると、アッセイ混合物(PNP−パラニトロフェノール)中過剰なグルコアミラーゼ及びアルファ‐アミラーゼにより1分間当たり0.0351mmoleのPNPが放出できる。アッセイ混合物は50μLの50mMクエン酸ナトリウム、5mMCaCl、pH6.5と25μLの酵素サンプル及びメガザイム(Megazyme)製(Ireland)(1バイアルを10mLの水に溶かす)25μLのセラルファ基質(非還元末端をブロック化したGlc7−PNP、グルコアミラーゼ及びアルファ‐グルコシダーゼ)を含む。アッセイ混合物を40℃にて30分間インキュベーションし、150μLの4%Tris添加することにより反応を停止した。ELISA‐リーダーを用いて420nmにて吸光度を測定し、セラルファ活性を活性=A420*dセラルファ単位/試験酵素サンプルのmLに基づいて計算した。
ベタミルアッセイ(Betamyl assay)
1ベタミル単位は1分間にPNP−結合マルトペンタオースの0.0351mmoleを分解する活性として定義する。これによると、アッセイ混合物中過剰なアルファ‐グルコシダーゼにより1分間当たり0.0351mmoleのPNPが放出できる。アッセイ混合物は50μLの50mMクエン酸ナトリウム、5mMCaCl、pH6.5と25μLの酵素サンプル及びMegazyme製(Ireland)(1バイアルを10mLの水に溶かす)25μLのベタミル基質(Glc5−PNP及びアルファ‐グルコシダーゼ)を含む。アッセイ混合物を40℃にて30分間インキュベーションし、150μLの4%Tris添加することにより反応を停止した。ELISA‐リーダーを用いて420nmにて吸光度を測定し、ベタミル活性を活性=A420*dベタミル単位/試験酵素サンプルのmLに基づいて計算した。1BMK(キロベタミル単位)を1000ベタミル単位として定義する。
焼成試行試験。
焼成試行を標準白パンスポンジ及びUSトースト用パン生地レシピを用いて実施した。スポンジ生地を、1600gの小麦粉Sisco Mills, USA製「All Purpose Classic」、950gの水、40gの大豆油、32gの乾燥酵母から調製する。スポンジは低速にて1分混合し、その後、Hobartスパイラルミキサーにおいてスピード2にて3分混合する。スポンジはその後、35℃、85%RHにて2.5時間発酵し、続いて5℃にて0.5時間発酵する。
その後、400gの小麦粉、4gの乾燥酵母、40gの塩、2.4gのプロピオン酸カルシウム、240gの高フルクトーストウモロコシシロップ(Isosweet)、5gの乳化剤PANODAN 205、5gの酵素活性化大豆粉、30gの非活性化大豆粉、220gの水及び30gのアスコルビン酸ナトリウム(4gのアスコルビン酸を500gの水に溶解して調製される)をスポンジに加える。得られる生地を1分間低速にて混合し、それから6分間Diosnaミキサーにおいてスピード2にて混合する。その後、生地を5分間休め、550gの生地の塊を量り、5分休め、各サイド1:4、2:4、3:15、4:12及び10にセットしてGlimekシーター上で薄く延ばし、焼き型に移す。60分間43℃90%RHにてプルーフィング後、生地を218℃にて29分間焼く。
硬さ及び弾力はTA‐XT 2 テクスチャーアナライザーを用いて測定した。柔軟性、凝集性、及び弾力性をStable Micro Systems(UK)製テクスチャーアナライザーを用いてテクスチャープロファイル分析によりスライスしたパンを分析することにより決定する。次の条件をセットした。
試験前スピード:2mm/s
試験スピード:2mm/s
試験後スピード:10mm/s
破壊試験距離:1%
距離:40%
力:0.098N
時間:5.00秒
カウント:5
セル荷重:5kg
トリガータイプ:自動‐0.01N
焼成試験における硬さ及び凝集性の効果
シュードモナス サッカロフィリア(Pseudomonas saccharophila)由来野生型マルトテトラヒドロラーゼ(PS4wt)の変異体と組み合わせるTS23flはPS4変異体単独に比較して硬さが低下する一方、TS23fl単独は硬さが著しく低下しない(図15)。
変異体PS4アミラーゼは次の配列を有する(配列番号18)
Figure 0005520828
図15及び図16は成熟、完全長TS‐23を有する又は有していない生地を比較して焼成試験の結果を示す。変異体PS4と組み合わせるTS‐23は変異体PS4単独と比較して凝集性が改善する一方、TS23単独は凝集性の顕著な変化がない(図16)。結論をいえば、TS‐23は硬さの減少し、かつ凝集性を改善する変異体PS4の効果を強化するために用いてよい(図15及び16)。
実施例13
欠失TS‐23アルファ‐アミラーゼ
ベクター構築及び形質転換
バシルス種(Bacillus sp.)TS23アミラーゼ遺伝子をGeneartにより合成した。合成遺伝子の配列を図18A及びBに示す。この配列を鋳型として用いて、TS23アルファ‐アミラーゼ遺伝子をそのデンプン結合部位を有さず、プライマーpHPLT‐PstI‐FWとpHPLT‐HpaI‐RVを用いて標準PCR反応で増幅した。得られる欠失フラグメントをPstI及びHpaI制限酵素部位を介してバシルス(Bacillus)発現ベクターへクローン化した。得られるベクターpHPLT‐TS23t(図19)をバシルス スブチリス(Bacillus subtilis)SC6.1(また、BG3594comKと呼ぶ) (DaprE,DnprE,degUHy32,oppA, DspoIIE3501,amyE::xylRPxylAcomK-phleo)へ形質転換し、形質転換体を10mg/Lネオマイシンにて選択した。コードされる欠失TS23アルファ‐アミラーゼを相当する図においてさらにベース(Base)と称する。
第二の構築体を作成し、2コドンの欠失(R180181)を除いてpHPLT‐TS23tと同じであった。プライマーの対pHPLT‐PstI‐FWとTS‐delRS‐RV、及びTS‐delRS‐FWとpHPLT‐HpaI‐RV(表13−1)をそれぞれ用いて、PCRにて合成TS23アルファ‐アミラーゼ遺伝子(図1)上、二つのフラグメントを増幅した。これらの二つのフラグメントをプライマー対pΗPLT‐PstI‐FW及びpΗPLT‐ΗpaI‐RVを用いてPCRにて一緒に融合した。得られるフラグメントを続いてpHPLTにクローン化し、上述に記載のようにバシルス スブチリス(B. subtilis)SC6.1へ形質転換した。コードされるタンパク質(ベース(Base)ΔR180181)も本実施例及び相当する図においてエース(Ace)と称する。
増殖及びマイクロタイタープレート発現
形質転換体を平底96穴マイクロタイタープレート(MTP)(Corningカタログ番号3599)にて5mMCaCl及び10mg/Lネオマイシンを補完した200μLのGrant‘s II培地(appendix I)にて増殖した。プレートを37℃、80%湿度、及び300rpmにてInforsインキュベーター中3日間インキュベーションした。MTPを遠心分離し、培養上清をろ過プレート上ろ過した。発現レベルは約100mg/Lに達した。
熱安定性試験
アミラーゼの熱安定性を50mM MOPS緩衝液、50mMNaCl、0.1mMCaCl、pH7.15にて1000倍希釈培養上清により測定した。それから希釈サンプルを1時間異なる温度にてEppendorf Master cycler EP gradient S PCR装置においてインキュベーションし、4℃に冷やした。初期及び残留活性をAmylase HR試薬(Megazyme)を用いて測定した。25μLのサンプルを25μLのAmylase HR試薬に添加し十分に混ぜた。反応をiEMSインキュベーター(Thermo Scientific)中25℃及び900rpmにて30分間行った。反応を50μLの停止緩衝液(200mM ホウ酸、pH10.2)を添加して止め、400nmにて吸光度をSpectramax plus spectrophotometer (Molecular Devices)を用いて測定した。
液体洗剤中不活化酵素活性
市販の液体Persil color (Henkel)中の酵素活性を不活化するために、洗剤を蓋をしたガラス瓶に置き水浴中95℃にて2時間インキュベーションした。インキュベーション後、洗剤を上述に記載のAmylase HR試薬を用いて予想される残留アミラーゼ活性を試験した。
10%洗剤安定性
10%洗剤安定性を10μLの酵素サンプル(培養上清)を25mM HEPES緩衝液、0.005%ツウィーン(Tween)80、pH8である190μLの10.5%洗剤液へ添加することにより測定した。混合物を異なる温度にて30分又は1時間Eppendorf Master cycler EP gradient S PCR装置においてインキュベーションし、4℃に冷やした。50mM MOPS緩衝液、50mMNaCl、0.005%ツウィーン(Tween)80、pH7.15にてサンプルを適切に希釈後、初期及び残留活性をAmylase HR試薬(Megazyme)を用いて測定した。
100%洗剤安定性
100%洗剤安定性を測定するために、5%v/v酵素サンプルを100%不活化洗剤中十分に混合した。続いて、サンプルを上記記載のようにサーマルサイクラーにてインキュベーションした。初期及び残留活性をCS‐28コメ‐デンプン微小布見本(CFT, Vlaardingen)を用いて測定した。平底MTPをウェルごとにCS28微小布見本(直径6mm)で満たした。サンプルを適切に希釈し、酵素の洗浄活性を200μLの25mMHEPES緩衝液、0.1mM CaCl、0.005%ツウィーン(Tween)80pH8.0中のCS28微小布見本にて測定した。MTPを32℃にて1時間1150rpmにてiEMSインキュベーターにてインキュベーションした。インキュベーション後、100μLの反応液を新しいMTPへ移した。488nmにて吸光度をSpectramax plus spectrophotometer (Molecular Devices)を用いて測定した。
データ分析
得られるデータをウィンドウズ用Slide Write plus(Advanced graphics ソフトウェア)を用いて分析し、次の式にあてはめた。
y=c0+c1/(1+(x/c2)c3
結果
熱安定性
ベース(Base)(t50%)の熱安定性はS243Q変異の導入により約2℃上昇する(図20、表13−2)。一方、ベース(Base)をエース(Ace)に変えた二つ(2)アミノ酸欠失(R180181)場合は酵素の熱安定性が20℃上昇した(図21、表13−2)。興味深いことに、S243Q変異エース(Ace)骨格(ベース(Base)に従うアミノ酸番号)の導入によりエース(Ace)の熱安定性をさらに3℃上昇した(図21、表13−2)。
10%及び100%洗剤安定性
Base/Aceアミラーゼに重要な適用は洗濯洗剤である。つまり液体洗剤におけるアミラーゼの安定性は重要な特徴である。酵素の安定性を温度勾配に対して10%及び100%洗剤を用いて決定した(図22−25)。ベース(Base)の安定性はS243Q変異の導入により10%洗剤溶液及び100%洗剤溶液両方において増加する(表13−2)。10%洗剤において、安定性は7.6℃上昇し、一方100%洗剤において増加は約5.9℃である。また、エース(Ace)の場合、S243Q変異は洗剤安定性に対して有利な効果を有する。10%洗剤において、安定性は3.7℃増加し、100%洗剤において3.4℃の安定性増加である。
Figure 0005520828
Figure 0005520828
試薬
Grant's II 培地
パート1:10gのソイトンを500mlの水で調製しオートクレーブ処理する。
パート2:3mlのKHPO、75gのグルコース、3.6gの尿素、100mLのGrant's 10x MOPS、全量を400ml
パート1及びパート2を混合し、HCl/NaOHを用いてpHを7.3に調整し、体積を1リットルに調整し、培地は0.22μmPESフィルターを通して滅菌ろ過する。

1リットル当たりGrant's 10x MOPS
83.72 g MOPS
7.17 g トリシン
12 g KOH
29.22 g NaCl
10 ml 0.276M K2SO4
10 ml 0.528M MgC12
100 ml Grant's 微量栄養素

1リットル当たりGrant's 微量栄養素
1.47 酢酸3ナトリウム2水和物
1.47g CaCl2・2H2O
0.4 g FeSO4 7H2O
0.1 g MnSO4 H2O
0.1 g ZnSO4 H2O
0.05 CuCl2・2H2O
0.1 g CoCl2・6H2O
0.1 g Na2MoO4・2H2O
上記明細書に言及するすべての文献及び特許は引用により本明細書に組み入れられる。本発明の記載された方法及びシステムの種々の修飾及び変化は本発明の範囲及び精神を逸脱しないことは当業者にて明らかである。本発明は特定の所望の実施態様との関係で記載されているが、特許請求の範囲にかかる実施態様が、そのような特定の実施例に不当に限定すべきでないことは理解されるところである。実際に、記載される実施態様及び態様を実施するための、当業者とってあきらかな様式の種々の修飾は、以下の特許請求の範囲内であることを意図する。

Claims (21)

  1. 親バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼの変異体であって、前記変異体が配列番号2に対して少なくとも95%の同一性を有し、前記変異体が、配列番号2に存在する次のa)とb)の群から選択される少なくとも一つを含み、及び任意に次のc)からj)いずれかの一以上を含み、
    a)R180及び/又はS181の欠失、
    b)M201L、
    c)Q87からE、Rへ、
    d)N225からE、Rへ、
    e)N272からE又はRへ、
    f)N282からE又はRへ、
    g)T182の欠失、
    h)G183の欠失、
    i)Q98R,M201L,S243Q、R309A、Q320R、Q359E、及びK444E、又は
    j)S243Q、A、E、D、
    前記変異体が次のk)からm)の特徴、即ち
    k)酵素活性についてカルシウムイオンの必要性が60ppm未満であり、
    l)親バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼに比較して改善される酸化安定性があり、及び/又は
    m)親バシルス種(Bacillus sp.)TS‐23アルファ‐アミラーゼに比較して改善される熱安定性があるという特徴
    を有する、変異体。
  2. 変異体が、配列番号2に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号2の180‐181位にてΔRS欠失及び配列番号2のM201L、及び少なくとも次のひとつ、即ち
    a)Q87からE、Rへ、
    b)N225からE、Rへ、
    c)N272からE又はRへ、
    d)N282からE又はRへ、
    e)T182の欠失、
    f)G183の欠失、
    g)Q98R,M201L,S243Q、R309A、Q320R、Q359E、及びK444E、又は
    h)S243Q、A、E、D
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の変異体。
  3. 前記変異体が配列番号2に対して少なくとも98%の配列同一性を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の変異体。
  4. 請求項1から3のいずれかの請求項に記載の変異体をコードする核酸配列を含むことを特徴とする単離された核酸。
  5. 核酸が前記変異体をコードする核酸配列からなることを特徴とする、請求項4に記載の単離された核酸。
  6. 請求項4に記載の核酸を含むことを特徴とするベクター。
  7. 請求項4に記載の核酸を含むことを特徴とする単離された宿主細胞。
  8. 単離された宿主細胞が請求項6に記載のベクターを含み、前記宿主細胞が原核細胞又は真核細胞であることを特徴とする宿主細胞。
  9. 前記単離された宿主細胞が細菌類又は菌類であることを特徴とする、請求項8に記載の単離された宿主細胞。
  10. 前記細菌類がバシルス ズブチリス(Bacillus subtilis)、バシルス リチェニフォルミス(B. licheniformis)、バシルス レンツス(B. lentus)、 バシルス ブレビス(B. brevis)、バシルス ステアロテルモフィルス(B. stearothermophilus)、バシルス アルカロフィリス(B. alkalophilus)、バシルス アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、バシルス コアグランス(B. coagulans)、バシルス シルクランス(B. circulans)、バシルス ランツス(B. lautus)、 バシルス ツリンギエンシス(B. thuringiensis)ストレプトミセス リビダンス(Streptomyces lividans)及びストレプトミセス ムリナス(S. murinus)からなる群から選択されるグラム陽性菌又はグラム陰性菌であり、前記グラム陰性菌は大腸菌(Escherichia coli)及びシュードモナス種(Pseudomonas sp.)であることを特徴とする、請求項9に記載の単離された宿主細胞。
  11. 請求項1から3のいずれかの請求項に記載の変異体を含むことを特徴とする洗剤添加剤。
  12. さらに、セルラーゼ、プロテアーゼ、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリン グルカノトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、アルファ‐ガラクトシダーゼ、ベータ‐ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、アルファ‐グルコシダーゼ、ベータ‐グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、デンプン分解酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ、キシラナーゼ、プルラナーゼ、イソアミラーゼ、カラギナーゼ、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される酵素の一以上を含むことを特徴とする請求項11に記載の洗剤添加剤。
  13. 非粉塵化(dusting)粒状、マイクロ粒状、被安定化液、又は被保護酵素の形態である請求項12記載の洗剤添加剤。
  14. 請求項12に記載の洗剤添加剤を含むことを特徴とする洗剤組成物。
  15. 界面活性剤及び請求項1から3のいずれかの請求項に記載の変異体を含むことを特徴とする洗剤組成物。
  16. 前記洗剤組成物が洗濯洗剤又は食器洗剤であることを特徴とする、請求項15に記載の洗剤組成物。
  17. さらに、セルラーゼ、プロテアーゼ、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリン グルカノトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、アルファ‐ガラクトシダーゼ、ベータ‐ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、アルファ‐グルコシダーゼ、ベータ‐グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、デンプン分解酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ、キシラナーゼ、プルラナーゼ、イソアミラーゼ、カラギナーゼ、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される酵素の一以上を含むことを特徴とする請求項16に記載の洗剤組成物。
  18. 洗濯洗剤組成物が、請求項17に記載の洗剤組成物を含むことを特徴とし、さらに界面活性剤、洗剤ビルダー、錯化剤、ポリマー、漂白システム、安定剤、泡増進剤、石鹸泡抑制剤、抗腐食剤、泥懸濁剤、抗泥再堆積剤、染料、抗菌剤、ハイドロトープ、蛍光増白剤、繊維コンディショナー、及び香料の一以上を含むことを特徴とする洗濯洗剤組成物。
  19. バイオフィルム加水分解組成物が溶液又はゲル中に請求項1から3いずれかの請求項に記載の変異体を含み、さらに任意にセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、抗菌剤、又はそれらの任意の組み合わせを含むことを特徴とするバイオフィルム加水分解組成物。
  20. 溶液又はゲル中に請求項1から3のいずれかの請求項に記載の変異体を含むことを特徴とする焼成組成物。
  21. 請求項20に記載の焼成組成物を投与することを含むことを特徴とする焼成方法。
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