JP5182843B2 - 車両用シート - Google Patents
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Description
この場合、左右のアンカープレートおよびインナーラップアンカーの両方をプリテンショナ装置により牽引すると、引き代を十分に確保できて拘束効果が上がるが、このように構成することは、車両の室内空間を狭くして、かつ、コストが非常に高くなる。
即ち、アンカープレートおよびインナーラップアンカーの周辺となる車両用シートの左右側の空間は、車両用シートを上下させるハイトリンク機構や背凭シートの傾斜調節するリクライニング機構等が存在するため狭く、所定長さのシリンダや所定太さのピストンを有するプリテンショナ装置を複数設けるには不十分であり、実現性は低く、仮に実現させるにしてもハイトリンク機構やリクライニング機構等の全般の見直しが必要であり、コストが非常に高くなる。
本願は、一つのプリテンショナ装置でも左右のアンカープレートおよびインナーラップアンカーの両方を略同時に牽引できるように工夫したものである。
本発明は、前記シリンダ23は、該シリンダ23の軸芯方向と前記ワイヤーケーブル20の一方側ケーブル20Aおよび他方側ケーブル20Bの夫々の移動方向とが略並行となるように配置して構成した車両用シートとしたものである。
本発明は、前記シリンダ23は、所定位置の固定部に設けたガイド部材26により軸芯方向に移動するように構成した車両用シートとしたものである。
本発明は、前記車両用シート1はスライドレール5を介して車体側に移動自在に取付けて位置調節自在に構成し、前記スライドレール5の左右のアッパーレール30の上面に、夫々、内部に空間を有するケーブルガイド31を設け、各ケーブルガイド31に前記一方側ケーブル20Aおよび他方側ケーブル20Bの中間部分の夫々を挿通した車両用シートとしたものである。
本発明は、前記ケーブルガイド31の後部には横軸回転のローラー32を設け、該ローラー32の外周に一方側ケーブル20Aと他方側ケーブル20Bの中間部分を夫々掛け回した車両用シートとしたものである。
本発明は、前記プリテンショナ装置21の前記シリンダ23は、前記車両用シート1の座席シート3の前側下方に、軸芯が左右方向となるように配置した車両用シートとしたものである。
また、一つのプリテンショナ装置21により牽引されるワイヤーケーブル20の一方側ケーブル20Aと他方側ケーブル20Bを左右のアンカープレート12およびインナーラップアンカー14に接続しているので、簡単な構成で左右のアンカープレート12およびインナーラップアンカー14を略同時に移動させることができ、着座者の着座姿勢を変えずに、車両用シート1に拘束させる拘束性を向上させることができる。
また、一つのプリテンショナ装置21のシリンダ23とピストン24との互いの反力を利用して一方側ケーブル20Aと他方側ケーブル20Bの両方を牽引するので、コストの上昇を最小限にして、車両用シート1に拘束させる拘束性を向上させることができる。
請求項2の発明では、プリテンショナ装置21は、シリンダ23を移動自在に設置することにより、シリンダ23とピストン24との互いの反力を利用して一方側ケーブル20Aと他方側ケーブル20Bの両方を牽引することができ、簡素な構成で、着座者の着座姿勢を変えずに、車両用シート1への拘束性を向上させることを実現できる。
請求項3の発明では、ガイド部材26によりシリンダ23の移動を円滑確実にでき、プリテンショナ装置21の作動を確実できる。
請求項4の発明では、一方側ケーブル20Aと他方側ケーブル20Bの互いの相対的短縮方向移動の際の車両用シート1の他の構成品との接触を防止して、良好かつ確実にできるばかりでなく、左右両側にプリテンショナ装置21を設けるのに比し格段に車両用シート1の周辺のスペースを広くすることができ、ハイトリンク機構やリクライニング機構の設置を容易にでき、合理的構成となる。
請求項5の発明では、ケーブルガイド31の後部にはローラー32を設けているから、一方側ケーブル20Aと他方側ケーブル20Bの移動を円滑にでき、シートベルト10の緊張を迅速に行って、乗員の車両用シート1への拘束を確実性を向上させることができる。
請求項6の発明では、プリテンショナ装置21は、車両用シート1の座席シート3の前側下方に配置しているから、この車両用シート1の後方にある車両用シート1の着座者の脚入れ性を犠牲にせず、着座者拘束機構を設置でき、他方では、プリテンショナ装置21の作動を良好かつ確実にできる。
また、シートベルト10は、タングプレート13をインナーバックル15に係合させたとき、一端からタングプレート13までがショルダベルト16となり、タングプレート13からアンカープレート12までがラップベルト17となる。18はスルーアンカーである。
また、タングプレート13も公知の構成であり、シートベルト10に対して移動自在であるが、通常のシートベルト10が引き出されるとき等の場合にはシートベルト10に対して移動しないように構成している。
二本のワイヤーケーブル20のうちの一方側ケーブル20Aと他方側ケーブル20Bの夫々の先端はプリテンショナ装置21に取付ける。
プリテンショナ装置21は、車体所望位置に設けた衝撃検出装置(図示省略)により衝撃を検知すると、ガス発生剤に着火して多量のガスを発生させ、この多量のガスにより瞬時に二本のワイヤーケーブル20を牽引して、シートベルト10を緊張させ、乗員を車両用シート1に拘束するように構成する。
前記シリンダ23には前記ピストン24を移動させるための多量のガスを供給するガスジェネレータ25を設けて、プリテンショナ装置21を構成している。
プリテンショナ装置21は、二本のワイヤーケーブル20を牽引して、略同時に左右のアンカープレート12およびインナーラップアンカー14を牽引し、乗員を車両用シート1に拘束する。
即ち、ガスジェネレータ25の多量のガスにより瞬時に移動するピストン24の反力がシリンダ23に作用して、ピストン24とシリンダ23とが互いに反対方向に相対移動するように構成する(図3)。
即ち、衝突時(所定以上の加速度を受けた場合)、車両用シート1のスライドレール5のアッパーレール30は、スライドレール5のロック装置によりロックされているので、左右のアンカープレート12およびインナーラップアンカー14に対して車両用シート1は車体6と同様に固定部となる。
着座者は座席シート3に腰を下ろし、車両用シート1全体をスライドレール5により車体6に対して前後させて前後位置調節を行い、背中を背凭シート2に当てて、リクラインニング装置により背凭シート2の傾斜角度を調節し、シートベルト10のタングプレート13をインナーバックル15に係合させて、シートベルト10を装着する。
このとき、シートベルト10は、着座者に掛かる減速荷重で引き出されることによりベルトリトラクター11が作動してシートベルト10の引き出しを停止させ、停止したシートベルト10が着座者を拘束するが、衝突により直ちに減速する車両用シート1に対して、減速に伴う着座者の慣性力による前方移動でシートベルト10が緊張させられたときに始めて、着座者はシートベルト10により拘束されることになる。
本願では、シートベルト10の左右のアンカープレート12およびインナーラップアンカー14を車両用シート1に対して衝突時にプリテンショナ装置21により移動させるから、衝突時にはシートベルト10の左右のアンカープレート12およびインナーラップアンカー14が略同時に移動し、着座者に対するラップベルトを介してシートベルト10の全体の張力(拘束力)を緊張させ、着座者の車両用シート1への拘束効果を向上させる。
また、シリンダ23の外周と車体または車両用シート1との間にはガイド部材26を設けているから、シリンダ23とピストン24との相対移動を良好かつ確実にでき、シートベルト10を緊張させ、乗員を車両用シート1に拘束する。
また、ケーブルガイド31の前部には円弧状の屈曲部33を形成しているから、一方側ケーブル20Aと他方側ケーブル20Bの移動を良好かつ確実にでき、シートベルト10を緊張させ、乗員を車両用シート1に拘束する。
また、本願では、衝突時の座席シート3の後退は要件でないが、衝突時の座席シート3の後退をさせるように構成する場合、座席シート3の前端が上昇しながら後退するようにすると、シートベルト10による着座者の拘束効果のさらなる向上を図ることができ、好適である。
Claims (6)
- 車両用シート1のシートベルト10の一端をアンカープレート12に係止し、シートベルト10の中間部に設けたタングプレート13を着脱自在に係合させるインナーバックル15を有するインナーラップアンカー14を設け、前記左右のアンカープレート12およびインナーラップアンカー14は、前記車両用シート1が所定以上の加速度を受けた場合に作動する一つのプリテンショナ装置21により牽引されるワイヤーケーブル20のうちの一方側ケーブル20Aと他方側ケーブル20Bによって略同時に、前記シートベルト10が乗員を拘束させるために牽引されるように構成し、前記ワイヤーケーブル20の一方側ケーブル20Aと他方側ケーブル20Bの何れか一方は、一つのプリテンショナ装置21のシリンダ23内に設けたピストン24に接続し、前記一方側ケーブル20Aと他方側ケーブル20Bの何れか他方はシリンダ23に接続し、該シリンダ23は固定部に対して移動自在に取付け、もって、シリンダ23とピストン24とは互いに反力により反対に移動するように構成した車両用シート。
- 請求項1において、前記シリンダ23は、該シリンダ23の軸芯方向と前記ワイヤーケーブル20の一方側ケーブル20Aおよび他方側ケーブル20Bの夫々の移動方向とが略並行となるように配置して構成した車両用シート。
- 請求項2において、前記シリンダ23は、所定位置の固定部に設けたガイド部材26により軸芯方向に移動するように構成した車両用シート。
- 請求項3において、前記車両用シート1はスライドレール5を介して車体側に移動自在に取付けて位置調節自在に構成し、前記スライドレール5の左右のアッパーレール30の上面に、夫々、内部に空間を有するケーブルガイド31を設け、各ケーブルガイド31に前記一方側ケーブル20Aおよび他方側ケーブル20Bの中間部分の夫々を挿通した車両用シート。
- 請求項4において、前記ケーブルガイド31の後部には横軸回転のローラー32を設け、該ローラー32の外周に一方側ケーブル20Aと他方側ケーブル20Bの中間部分を夫々掛け回した車両用シート。
- 請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5において、前記プリテンショナ装置21の前記シリンダ23は、前記車両用シート1の座席シート3の前側下方に、軸芯が左右方向となるように配置した車両用シート。
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DE102022201634A1 (de) | 2022-02-16 | 2023-08-17 | Psa Automobiles Sa | Haltevorrichtung zum Halten einer pyrotechnischen Auslöseeinheit einer Gurtstraffervorrichtung an einem Sitzunterbau eines Fahrzeugsitzes, Anordnung umfassend eine Gurtstraffervorrichtung und eine Haltevorrichtung, Sitzunterbau mit der Anordnung und Fahrzeugsitz mit dem Sitzunterbau |
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