JP2010162951A - 車両用シート装置 - Google Patents

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幸史 山田
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直希 後藤
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Abstract

【課題】車両衝突時における剥離等の荷重に対して機械的強度を確保するとともに、シート重量の軽量化と広い足置きスペースの確保とを図ることができる簡素な構造の車両用シート装置を提供する。
【解決手段】スライド機構61,63が設けられていない側のシートフレーム42端部下方に、スライド機構61,63に対して平行に張架され、車両のフロア2に両端が固定されたワイヤー部材70と、ベルトアンカ24に連結され、通常使用の場合において、ワイヤー部材70に対して、該ワイヤー部材70に沿って相対移動可能に設けられ、ベルトアンカ24に所定以上の剥離荷重が加わった場合において、ワイヤー部材70を相対移動不能に挟持するワイヤー部材挟持手段76,78と、を有する剥離荷重伝達機構を備えていること。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の前後方向にシートをスライドさせるスライド機構を備えた車両用シート装置に関するものである。
従来、運転席側等の前方シート用に、着座する搭乗者の安全を確保するために設けられた3点式シートベルトは、機械的強度を確保するために車両のボディに固定するのが一般的であった。しかし、リアシート等の後方シートにも搭乗者の安全性の向上が要求され、リアシートにも3点式ベルトが要求されるようになった。このリアシートには、2人掛けシートと1人掛けシートとが並設されるもの等、前方シートには無い構成のものが存在する。また、3点式シートベルトの場合、リアシートに座る搭乗者の肩口からシートベルト(ショルダーストラップ)を延ばして配置できるようにすることが必要であり、シートベルトのベルトアンカの取付けを、スペースや運転席からの視認性の点から、車両のボディでなくシート自体(シートフレーム)に取付けることが必要とされた。そのため、万一の衝突事故時には、搭乗者に働く慣性力によりシートベルトが大きな張力で前方に引かれてベルトアンカに大きな荷重が加わり、この荷重により、シートフレームにモーメントが発生する。すなわち、シートフレームの後方をフロア側から剥離させようとする上向きの剥離荷重と、前方をフロア側に圧縮変形させようとする圧縮荷重とが発生する。このため、シートフレームに加わる剥離荷重や圧縮荷重に対して搭乗者の安全を確保するため、シートの機械的強度を確保することは、安全性能上きわめて重要である。
特許文献1の車両用シート装置によると、各着座位置で3点式シートベルトの装着が可能な構成となっており、幅方向略中央部に配置されたベルトアンカ、及びショルダーベルトを繰り出すためのショルダーベルトガイド(スルーアンカ)を有する。また、この2人掛けシートには、幅方向両側に前後位置調整用スライド機構が配設されるとともに、ベルトアンカ等の配置された幅方向略中央部にシートバック傾斜角調整機構(リクライナ)及び車両前後方向にシートを前後方向に移動可能とする補強用の補助スライド機構が配設されている。この補助スライド機構は、例えば車両衝突時に、幅方向略中央部のショルダーベルトアンカ荷重及びラップベルトアンカ荷重(剥離荷重、曲げモーメント)を受けるようになっている。これにより車両フロアからの剥離荷重等が抑制されるようになっている。
特許文献2の車両のスライドシートによると、前記特許文献1と同様な補助スライド機構として、補助レッグ、補助ロアレール及び補助アッパレールが、左右一対の主レールの間に設けられている。
また、特許文献3の車両のシートによると、前記補助スライド機構としてのサブレール及びサブスライダが、メインレールが設けられたシートフレームの一端側と、反対側の端部に、メインレールとは間隔をおいて平行に設けられている。
独国特許出願公開第103 11 869 A1号明細書(第1−4図) 特開2002−337576号公報 特開2002−347497号公報
しかし、特許文献1、特許文献2及び特許文献3のシートでは、いずれも車両の幅方向に間隔をおいて車両の前後方向に延在する3本のスライド機構としている。このため、シート質量の増加、構造の複雑化を生じてしまう。また、当該シートの後席側の着座者の足置きスペースに3本のスライド機構が配置されることで、充分な前記スペースが確保できないなど着座者の着座姿勢を制約することとなるおそれがあった。
そこで、本発明は上記の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両衝突時における剥離等の荷重に対して機械的強度を確保するとともに、シート重量の軽量化と広い足置きスペースの確保とを図ることができる簡素な構造の車両用シート装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明の構造上の特徴は、車両のフロアに固定されるロアレール及び前記ロアレールに対して移動可能に支持されシートフレームが固定されるアッパレールを有するスライド機構と、前記シートフレームに固定されシートベルトに連結されたベルトアンカとを備えた車両用シート装置において、前記スライド機構が設けられていない側の前記シートフレーム端部下方に、前記スライド機構に対して平行に張架され、車両のフロアに両端が固定されたワイヤー部材と、前記ベルトアンカに連結され、通常使用の場合において、前記ワイヤー部材に沿って相対移動可能であり、前記ベルトアンカに所定以上の剥離荷重が加わった場合において、前記ワイヤー部材を相対移動不能に挟持するワイヤー部材挟持手段と、を有する剥離荷重伝達機構を備えていることである。
請求項2に係る発明の構造上の特徴は、請求項1において、前記ワイヤー部材挟持手段は、前記シートフレームに固定され、所定の間隔をおいて前記ワイヤー部材の上面に沿って配置された複数の受け部材と、隣り合う前記受け部材の間で、押圧部が前記ワイヤー部材の下面に対向し、前記シートベルトからの剥離荷重が前記ベルトアンカを介して伝達されると、前記伝達された力によって上昇移動可能な移動押圧部材と、を有していることである。
請求項3に係る発明の構造上の特徴は、請求項1において、前記ワイヤー部材挟持手段は、前記シートフレームに固定され、所定の間隔をおいて前記ワイヤー部材の下面に沿って配置された複数の受け部材と、隣り合う前記受け部材の間で、押圧部が前記ワイヤー部材の上面に対向し、前記シートベルトからの剥離荷重が前記ベルトアンカを介して伝達されると、前記伝達された力によって下降移動可能な移動押圧部材と、を有していることである。
請求項4に係る発明の構造上の特徴は、請求項2又は3において、前記剥離荷重伝達機構は、前記ベルトアンカに連結され、剥離荷重に基づく前記ベルトアンカの移動を回転運動に変換するクランク機構と、該クランク機構の回転運動を、上下方向の直線運動に変換して前記移動押圧部材に伝える運動変換機構と、を有していることである。
請求項5に係る発明の構造上の特徴は、請求項4において、前記運動変換機構は、カム機構であり、前記移動押圧部材には、通常使用の場合において、該移動押圧部材の上下方向の直線運動を抑制し、前記剥離荷重が加わった場合において、変形又は破壊することによって、前記移動押圧部材の上下方向の直線運動を可能にする上下移動抑制部材を備えていることである。
請求項6にかかる発明の構造上の特徴は、請求項1乃至5において、前記車両用シート装置は、2人掛けシート装置であり、該2人掛けシート装置に1人掛けシートが並設された場合において、前記ワイヤー部材は、前記2人掛けシートの1人掛けシート側の下方に配置されていることである。
請求項7にかかる発明の構造上の特徴は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項において、前記スライド機構と平行に張架される前記ワイヤー部材の少なくとも一端は、ワイヤー中途支持部材により支持されて屈曲され、前記車両のフロアに固定されていることである。
請求項1に係る発明によれば、通常使用の場合には、ワイヤー部材挟持手段が、ワイヤー部材に沿って相対移動するので、スライド機構によってシートを移動させるのに支障を生じること無く、滑らかにシートを移動させることができる。万一の事故により剥離荷重がシートベルトに加わった場合には、ベルトアンカに連結されたワイヤー部材挟持手段が、ワイヤー部材を挟持して、ワイヤー部材に対して相対移動不能となる。そのため、シートベルトからシートフレームに加わる剥離荷重を、ワイヤー部材を介して車両のフロアに逃がすことができる。
請求項2に係る発明によれば、受け部材は、ワイヤー部材の上面に沿って間隔をおいて配置され、移動押圧部材は、隣り合う受け部材の間でワイヤー部材の下面に対向する押圧部を有している。そのため、剥離荷重がベルトアンカを介して伝達されると、移動押圧部材の上方への移動に伴って押圧部が隣り合う受け部材の間で上昇して、ワイヤー部材を受け部材と押圧部との間で屈曲させた状態で挟持することができる。これにより、シートフレームのワイヤー部材に対する相対移動を簡単な構造で強固に規制でき、剥離荷重をワイヤー部材を介して車両のフロアに効率的に逃がすことができる。
請求項3に係る発明によれば、シートフレームに固定された受け部材は、ワイヤー部材の下面に沿って間隔をおいて配置され、移動押圧部材は、隣り合う受け部材の間でワイヤー部材の上面に対向する押圧部を有している。そのため、剥離荷重がベルトアンカを介して伝達されてシートフレームが上方へ移動すると、シートフレームに固定された受け部材が直接ワイヤー部材で支持される。そのときに、移動押圧部材の下方への移動に伴って、押圧部が隣り合う受け部材の間で下降して、ワイヤー部材を受け部材と押圧部との間で屈曲させた状態で挟持することができる。このように、剥離荷重が加わったときには、シートフレームに固定された受け部材の上方への移動がワイヤー部材で規制され、同時に移動押圧部材が下方へ相対的に移動することによって、受け部材と移動押圧部材の間で、ワイヤー部材が挟持されるので、シートフレームに加わる剥離荷重を強固かつ確実に車両のフロアに逃がすことができる。
請求項4に係る発明によれば、衝突時の剥離荷重に基づくベルトアンカの移動がクランク機構によって効果的に回転運動に変換され、さらにかかる回転運動が運動変換機構によって上下運動に変換される。これにより、剥離荷重が生じたときワイヤー部材挟持手段が確実に作動し、剥離荷重をワイヤー部材を介して車両のフロアに逃がすことができる。
請求項5に係る発明によれば、通常使用の場合において、上下移動抑制部材により移動押圧部材の上下運動が抑制され、ワイヤー部材がワイヤー部材挟持手段によって挟持されない。そのため、シートをスライド機構により滑らかに移動させることができる。剥離荷重が加わった場合に、上下移動抑制部材が変形又は破壊することによって、移動押圧部材の上下運動を可能にさせる。この移動押圧部材の上下方向への移動に伴って、押圧部が隣り合う受け部材の間で上下方向に移動して、ワイヤー部材を受け部材と押圧部との間で屈曲させた状態で挟持することができる。これにより、上下移動抑制部材を用いた簡単な構造で、剥離荷重が加わった場合に、ワイヤー部材にワイヤー部材挟持手段を挟持させて該荷重を車両のフロアに逃がすことができる。
請求項6に係る発明によれば、従来のように2人掛けシートに3列目の補助レールを設けることなく、ワイヤー部材とワイヤー部材挟持手段とにより、剥離荷重に対するシートの機械的強度を確保できるので、シート装置全体の軽量化と、省スペース化とを図ることができる。また、この2人掛けシートの後方にさらに座席を設けた場合でも、足置きスペースを広くとることができて当該座席に着座する者の着座姿勢が制約されることを防止することができる。
請求項7に係る発明によれば、ワイヤー中途支持部材によってワイヤー部材の途中を屈曲できるので、ワイヤー部材の両端を一直線に固定する取付けスペースがない場合でも、ワイヤー部材をスライド機構に平行に張架させながら、固定位置の選択範囲を広げることができる。
以下本発明に係る車両用シート装置1の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、ボックス車両に搭載される3列シートの中席に配置される車両用シート装置1であって、2人掛けシートと1人掛けシートとが並設されたものを示す斜視図であり、図2は2人掛けシート部分のシートフレームを示す斜視図である。なお、車両の搭乗者より見て「前方、後方、右側及び左側」として以下に説明する。
車両のフロア2の右側に配置される2人掛けシート10は、図1に示すように、座面を形成するシートクッション11と、シートクッション11の後端部においてリクライナ48,64(図2参照)により水平回動軸を中心に回動可能に立設支持されたシートバック12とを有している。また、1人掛けシート30も同様にシートクッション31及びシートバック32を有している。
これらの2人掛けシート10及び1人掛けシート30は、各着座位置で装着可能な3点式シートベルト13,14,33を夫々備えている。まず、2人掛けシート10の右側の3点式シートベルト13は、車体の右上側に配置されたショルダーベルト15が繰り出されるショルダーベルトガイド16と、車体の右下側に配置されラップベルト17の一方の端末が固定されるラップベルトアンカ18と、シートクッション11の幅方向中間部に配置されショルダーベルト15及びラップベルト17の他方の端末が固定されるベルトバックルプレート19とを有する。ショルダーベルト15及びラップベルト17の他方の端末は、これらの間を区画するタングがベルトバックルプレート19の有するバックルに装着されることで固定される。なお、ショルダーベルト15は、ショルダーベルトガイド16に案内されて、車体に内蔵されたELR(Emergency Locking Retractor)などの巻き取り装置に巻回されている。
2人掛けシート10の左側の3点式シートベルト14は、シートバック12の幅方向中間部上側に配置されたショルダーベルト20が繰り出されるショルダーベルトガイド21と、シートクッション11の幅方向中間部に配置されラップベルト22の一方の端末が固定されるベルトバックルプレート23と、シートクッション11の左側に配置されショルダーベルト20及びラップベルト22の他方の端末が固定されるベルトアンカとしてのベルトバックルプレート24とを有する。ラップベルト22の一方の端末は、該端末に設けられたタングがベルトバックルプレート23の有するバックルに装着されることで固定される。また、ショルダーベルト20及びラップベルト22の他方の端末は、これらの間を区画するタングが、ベルトバックルプレート24の有するバックル25(図2参照)に装着されることで固定される。なお、ショルダーベルト20は、ショルダーベルトガイド21に案内されて、シートバック12に内蔵されたELRなどの巻き取り装置に巻回されている。
1人掛けシート30の着座位置の3点式シートベルト33は、車体の左上側に配置されショルダーベルト35が繰り出されるショルダーベルトガイド36と、車体の左下側に配置されラップベルト37の一方の端末が固定されるラップベルトアンカ38と、シートクッション31の右側に配置されるショルダーベルト35及びラップベルト37の他方の端末が固定されるベルトバックルプレート39とを有する。ショルダーベルト35及びラップベルト37の他方の端末は、これらの間を区画するタングがベルトバックルプレート39の有するバックルに装着されることで固定される。なお、ショルダーベルト35は、ショルダーベルトガイド36に案内されて、車体に内蔵されたELRなどの巻き取り装置に巻回されている。
2人掛けシート10のシートフレーム42は、図2に示すように、シートクッション11(図1参照)を支持するシートクッションフレーム44と、シートバック12(図1参照)を支持するシートバックフレーム46と、シートクッション11に対してシートバック12を回動自在に連結してその回動角度を調整するリクライナ48,64とを備えている。
シートバックフレーム46の両端にはバックサイドフレーム52,53が配置され、中央部には中空かつ四角柱状をなすバックセンタフレーム54が配置されている。二つのバックサイドフレーム52,53の上端部はアッパパイプ56により連結され、アッパパイプ56の中央部とバックセンタフレーム54の上端部とはジョイント部57により連結されている。このジョイント部57は、前記ショルダーベルト20を保護する役目も果たしている。ジョイント部57の上部にはショルダーベルトガイド21が設けられ、ショルダーベルト20(図1参照)の送り出し及び巻取りを案内するようになっている。また、シートクッションフレーム44の左側から前方部に90度湾曲して延在するクッションベースフレーム58と右側には前方へ直線的に延在するクッションサイドフレーム59が配置され、中央部にはクッションセンタフレーム60が設けられている。クッションセンタフレーム60の上部には厚板からなるセンタブラケット62がボルトにより締結されている。そして、バックセンタフレーム54とセンタブラケット62とを回動可能に連結するリクライナ48が設けられている。このリクライナ48は右側のバックサイドフレーム53に設けられたリクライナ64と連結プレート66によって連結されている。左側のバックサイドフレーム52と、クッションベースフレーム58とは、レフトサイドブラケット65のヒンジ部により回動可能に連結されている。また、レフトサイドブラケット65とセンタブラケット62及びクッションサイドフレーム59は連結パイプ86により連結されている。これらのクッションベースフレーム58、クッションサイドフレーム59、クッションセンタフレーム60、レフトサイドブラケット65、センタブラケット62及び連結パイプ86によってシートクッションフレーム44が構成される。
車両のフロア2側には、クッションサイドフレーム59及びクッションセンタフレーム60に夫々対向して車両の前後方向に延在する一対のロアレール61が固定され、クッションサイドフレーム59及びクッションセンタフレーム60の下端には前記ロアレール61に対して車両前後方向に摺動可能に嵌着されるアッパレール63が夫々設けられている。これらのロアレール61及びアッパレール63は、ロック・アンロック機構67(図2参照)により、所望の前後方向位置でロックされるようになっている。これらロアレール61及びアッパレール63は、レール幅方向(車両幅方向)に所定の間隔を有して2組平行に配設されている。ロック・アンロック機構67は、詳しい説明は省略するが、図略のロック部材に設けられた係合突起(図略)を、アッパレール63に設けられた挿通孔(図略)とロアレール61の長手方向(車両前後方向)に複数設けられた係合孔(図略)とに連ねて挿通するように付勢することでロック状態とし、かかる挿通を解くことでアンロック状態とするようになっている。また、このロック・アンロックの操作は、車両のシート10の前部下方に設けられたハンドル68によって行われる(図1参照)。これらのロック・アンロック機構67、ロアレール61及びアッパレール63によりスライド機構としての前後スライド機構を構成する。
前記クッションベースフレーム58の左側の下方(前後スライド機構61,63が設けられていない側の端部下方)には、図5に示すように、例えば直径6mmの鋼線からなるワイヤー部材70が配置されている。このワイヤー部材70は、前後の端部において、車両のフロア2にボルト等により固定されたワイヤー支持ブラケット72に夫々固定され、車両のフロア2から所定高さ離した位置に該フロア2と略平行に張架されている。ワイヤー部材70の端部には、図3及び図4に示すように、環状金具66が設けられている。環状金具66は先端部が環状で基端部が挿通孔を備えた筒状に形成され、挿通孔にはワイヤー部材70の端部が挿入されてカシメ等により固定されている。また、環状金具66は、環状の先端部においてボルト・ナット部材69により、ワイヤー支持ブラケット72に固定されている。
ベルトバックルプレート24は、先端部にバックル25を有し、図3及び図4に示すように、基端部においてレフトサイドブラケット65に回動可能に支承されたベルクランク74の一端部に支持軸73によって軸支されている。また、図6に示すように、レフトサイドブラケット65には貫通穴が設けられ、貫通穴の周縁には前記連結パイプ86の左側端部が取付金具88を介して溶着されている。連結パイプ86の端部内周には鍔部を有する鍔付ナット部材85が内嵌されて溶着されている。鍔付ナット部材85には鍔付ボルト部材75が羅着されている。鍔付ナット部材85の鍔部外周にはベルクランク74が回動可能に軸支されている。鍔付ナット部材85の鍔部と鍔付ボルト部材75の鍔部との間には、後述する移動押圧部材としての係合プレート80が外嵌されている。なお、これらの鍔付ボルト75及び鍔付ナット部材85によって回動中心軸が構成され、ベルクランク74は、シートフレーム42を構成するレフトサイドブラケット65に固定された回動中心軸を中心に回動可能に支承されている。これらベルクランク74、鍔付ボルト部材75及び鍔付ナット部材85によって、クランク機構が構成される。
レフトサイドブラケット65の外側には、逆U字形の保持ブラケット81が溶接によって固着され、保持ブラケット81の一対の脚部下部には、受け部材としての二つの上方受け部材76が、所定の間隔をおいてワイヤー部材70に沿って設けられている。上方受け部材76は、図7に示すように、保持ブラケット81の脚部下部に突出片76aをシート10の外側に向かって突設させて二股状とすることで形成されている。そして、この突出片76aは湾曲状に形成され、突出片76aの下面がワイヤー部材70の上面に対向するよう形成されている。また、レフトサイドブラケット65には、縦に長い板状に形成された係合プレート80が、上下動可能に保持ブラケット81の外側に重ねて支持されている。この係合プレート80の下部にはワイヤー部材70の下面に対向する押圧部78が、前後方向中央部を頂点とした湾曲形状に形成され、シート10内側に向かって突設されている。係合プレート80の上下方向略中央には上下に長い掛止め穴77が貫設され、この掛止め穴77は鍔付ナット部材85に嵌合されている。掛止め穴77の下部には、樹脂製で三日月状に形成された上下移動抑制部材79が、鍔付ナット部材85の下面を支承するように内嵌されている。
係合プレート80は、シートフレーム42に固定された保持ブラケット81の隣り合う上方受け部材76と、掛止め穴77が外嵌された鍔付ナット部材85及び鍔付ボルト部材75とによって、上下方向にスライド可能にガイドされている。係合プレート80には、掛止め穴77の上方及び下方において、図3の左側下方に傾斜する上カム穴82及び右側下方に傾斜する下カム穴83が形成され、各カム穴82,83にはベルクランク74より回動平面に対して垂直方向外方に突設された係合突軸84が夫々挿嵌されている。図3において、ベルクランク74が大きな荷重で反時計回りに回動されると、係合突軸84とカム穴82,83との係合により、係合プレート80自体が上下移動規制部材79を破壊又は変形させて、回動中心軸(鍔付ボルト部材75及び鍔付ナット部材85)に掛け止穴77がガイドされて上方へ移動させる。これら回動中心軸(鍔付ボルト部材75及び鍔付ナット部材85)、掛止め穴77、上カム穴82、下カム穴83及び係合突軸84によって運動変換機構としてのカム機構が構成される。
また、シートベルト20,22からベルトバックルプレート24に対して大きな荷重が加わっていない場合、例えば50kg程度の力が加わったとしても、上下移動抑制部材79が係合プレート80の上昇を抑制するので、上方受け部材76と押圧部78との間にワイヤー部材70が挟持されない。このような場合には、係合プレート80及び保持ブラケット81はワイヤー部材70に沿って自由に相対移動して前記シート10の前後方向の移動を妨げない。また、万一衝突事故等が生じて、例えば200kg以上の剥離荷重がシートベルト20,22に加わった場合、前述したように、上下移動抑制部材79が破壊又は変形して、ベルクランク74の回転により、係合プレート80が上昇される。この係合プレート80の上昇により、押圧部78によってワイヤー部材70が引き上げられて、同時にワイヤー部材70の上昇が二つの上方受け部材76によって規制される。これにより、ワイヤー部材70が上方受け部材76と押圧部78とによって強固に挟持される(図9、図10及び図11参照)。
次に、上記のように構成された車両用シート装置の、特に2人掛けシート10を使用した場合の作動について図面に基づいて以下に説明する。まず、シートベルト14が通常の状態で使用される場合は、シートベルト14からベルトバックルプレート(ベルトアンカ)24へは大きな荷重が伝達されない。例えば50〜60kgの荷重が上方前方に向かって作用した場合、シートベルト14からベルトバックルプレート24にかかる荷重は、支持軸73を介してベルクランク74に伝達される。しかし、上下移動抑制部材79によって係合プレート80は上方への移動が規制され、押圧部78と上方受け部材76との間にワイヤー部材70が挟持されないので、シート10が前後スライド機構によって前後に移動する動きに支障を生じさせることがない。
万一の事故の時には、シートベルト14よりベルトバックルプレート24へ大きな剥離荷重が生じる。例えば200kgの力が上方前方へ向かって作用した場合、ベルクランク74が大きな荷重で反時計回りに回動されると、係合突軸84とカム穴82,83との係合により、係合プレート80自体が上下移動規制部材79を破壊又は変形させて、回動中心軸(鍔付ボルト部材75及び鍔付ナット部材85)に掛け止穴77がガイドされて上方へ移動させる。そのため、係合プレート80の下部に設けられた押圧部78が、ワイヤー部材70の下面に当接してワイヤー部材70を引き上げる。このワイヤー部材70は、所定の間隔を置いて設けられた上方受け部材76の間に入り込むとともに、上方受け部材によってワイヤー部材70の上昇が規制されるので、押圧部78と上方受け部材76との間でワイヤー部材70が上に凸の形状に屈曲変形させた状態で挟持される。そのため、ワイヤー部材70に対してシート10が、前方へスライドすること及び上方へ移動することが強固に規制され、シート10に生じた剥離荷重の一部が、ワイヤー部材70に分担されて該ワイヤー部材70が固定されている車両のフロア2に逃がされる。
上記のように構成された車両用シート装置1によれば、通常使用の場合には、ワイヤー部材挟持手段(上方受け部材76,係合プレート80)が、ワイヤー部材70に沿って相対移動するので、スライド機構(ロアレール61,アッパレール)63によってシート10を移動させるのに支障を生じること無く、滑らかにシート10を移動させることができる。万一の事故により剥離荷重がシートベルト20,22に加わった場合には、ベルトアンカ(ベルトバックルプレート)24に連結されたワイヤー部材挟持手段(上方受け部材76,係合プレート80)が、ワイヤー部材70を挟持して、ワイヤー部材70に対して相対移動不能となる。そのため、シートベルト20,21からシートフレーム42に加わる剥離荷重を、ワイヤー部材70を介して車両のフロア2に逃がすことができる。
また、上方受け部材76は、ワイヤー部材70の上面に沿って間隔をおいて配置され、係合プレート80は、隣り合う上方受け部材76の間でワイヤー部材70の下面に対向する押圧部78を有している。そのため、剥離荷重がベルトバックルプレート24を介して伝達されると、係合プレート80の上方への移動に伴って押圧部78が隣り合う上方受け部材76の間で上昇して、ワイヤー部材70を上方受け部材76と押圧部78との間で屈曲させた状態で挟持することができる。これにより、シートフレーム42のワイヤー部材70に対する相対移動を簡単な構造で強固に規制でき、剥離荷重をワイヤー部材70を介して車両のフロア2に効率的に逃がすことができる。
また、衝突時の剥離荷重に基づくベルトバックルプレート24の移動がクランク機構によって効果的に回転運動に変換され、さらにかかる回転運動が運動変換機構74,75によって上下運動に変換される。これにより、剥離荷重が生じたときワイヤー部材挟持手段76,78が確実に作動し、剥離荷重を、ワイヤー部材70を介して車両のフロア2に逃がすことができる。
また、通常使用の場合において、上下移動抑制部材79により係合プレート80の上下運動が抑制され、ワイヤー部材70がワイヤー部材挟持手段76,78によって挟持されない。そのため、シート10をスライド機構61,63により滑らかに移動させることができる。剥離荷重が加わった場合に、上下移動抑制部材79が変形又は破壊することによって、係合プレート80の上下運動を作動可能にさせる。この係合プレート80の上下方向への移動に伴って、押圧部78が隣り合う上方受け部材76の間で上下方向に移動して、ワイヤー部材70を上方受け部材76と押圧部78との間で屈曲させた状態で挟持することができる。これによって、上下移動抑制部材79を用いた簡単な構造で、剥離荷重が加わった場合に、ワイヤー部材挟持手段76,78がワイヤー部材70を挟持して該荷重を車両のフロア2に逃がすことができる。
また、従来のように2人掛けシートに3列目の補助レールを設けることなく、剥離荷重に対するシート10の機械的強度を確保できるので、シート装置1全体の軽量化と、省スペース化とを図ることができる。また、この2人掛けシート10の後方にさらに座席を設けた場合でも、足置きスペースを広くとることができ、当該座席に着座する者の着座姿勢が制約されることを防止することができる。
次に、本発明に係る車両用シート装置の第2の実施形態を図面に基づいて説明する。この車両用シート装置101は、図8に示すように、ベルクランク113と係合プレート109の構成が相違し、保持ブラケット103が、受け部材としてワイヤー部材70の下面を受ける下方受け部材105を備えているという点において第1の実施形態の車両用シート装置と相違する。その他の構成は第1の実施形態と同様であるので、同じ符号を付与して説明を省略する。
レフトサイドブラケット65の外側には、逆U字形の保持ブラケット103が溶接によって固着され、保持ブラケット103の一対の脚部下部には、挟持部材としての二つの下方受け部材105が設けられている。下方受け部材105は、図9に示すように、断面鈎状の掛止部107が設けられ、掛止部107はワイヤー部材70の下面に対向するよう形成されている。また、レフトサイドブラケット65には係合プレート109が、上下動可能に保持ブラケット103の外側にに重ねて支持されている。係合プレート109の下部にはワイヤー部材70の上面に対向する押圧部111が中央部を下端とした湾曲形状に形成され、シート10内方に向かって突設されている(図8及び図11参照)。係合プレート109の上下方向略中央には上下に長い掛止め穴117が貫設され、前記鍔付ナット部材85にこの掛止め穴117が嵌合されている。掛止め穴117の上部には樹脂製で三日月状に形成された上下移動抑制部材119が鍔付ナット部材85の上面を支承するように内嵌されている(図10)。係合プレート109には、掛止め穴117の上方及び下方において、図8の左側上方に傾斜する上カム穴121及び右側上方に傾斜する下カム穴123が形成され、各カム穴121,123にはベルクランク113より回動平面に対して垂直方向外方に突設される係合突軸125が夫々挿嵌されている。図8においてベルクランク113が大きな荷重で反時計回りに回動されると、係合突軸125とカム穴121,123との係合により係合プレート109自体が上下移動抑制部材119を破壊又は変形させて回動中心に掛止め穴117をガイドされて下方へ移動されるようになっている。
次に、上記のように構成された車両用シート装置の、特に2人掛けシート10を使用した場合の作動について図面に基づいて以下に説明する。まず、シートベルト14が通常の状態で使用される場合は、シートベルト14からバックル25へは大きな荷重が伝達されない。例えば50〜60kgの力が上方及び前方に向かって作用した場合、第1の実施形態と同様に、シートベルトからの荷重に基づくベルトバックルプレート24の荷重移動は、支持軸73を介してベルクランク113に伝達される。しかし、上下移動抑制部材119によって係合プレート109は下方への移動が規制され、押圧部111と下方受け部材105との間にワイヤー部材70を挟持することがないので、シート10が前後スライド機構61,63によって前後に移動する動きに支障を生じさせることがない。
万一の事故の時には、シートベルト14の剥離荷重に基づくベルトバックルプレート(ベルトアンカ)24の移動が生じる。例えば200kgの力が上方前方へ向かって作用した場合、同様にしてベルトバックルプレート24の大きな荷重で、ベルクランク113が図12において、反時計回りに回動されると、係合プレート109自体が、上下移動抑制部材119を変形又は破壊させて、図13及び図14に示すように、回動中心軸に掛止め穴117がガイドされて下方へ移動する。そのため、係合プレート109の下部に設けられた押圧部111により、ワイヤー部材70が引き下げられ、下方受け部材105によってワイヤー部材70の下降が規制される。これによって、押圧部111と下方受け部材105との間でワイヤー部材70を下に凸の形状に変形させた状態で強固に挟持することとなる。そのため、ワイヤー部材70に対してシート10が、前方へスライドすること及び上方へ移動することが規制され、シート10に生じた剥離荷重の一部が、ワイヤー部材70に分担されて該ワイヤー部材70が固定されている車両のフロア2に逃がされる。この場合、下方受け部材105もシート10の上方及び前方への剥離荷重によって、全体的に上方向へ移動するが、係合プレート109は下方に移動するため、押圧部111と下方受け部材105との間で、ワイヤー部材70を強固にかつ確実に挟持することができる。
上記構成の車両用シート装置101によると、シートフレーム42に固定された下方受け部材105は、ワイヤー部材70の下面に沿って間隔をおいて配置され、係合プレート109は、隣り合う下方受け部材105の間でワイヤー部材70の上面に対向する押圧部111を有している。そのため、剥離荷重がベルトバックルプレート24を介して伝達されてシートフレーム42が上方へ移動すると、シートフレーム42に固定された下方受け部材105が直接ワイヤー部材70で支持される。そのときに、係合プレート109の下方への移動に伴って、押圧部111が隣り合う下方受け部材105の間で下降して、ワイヤー部材70を下方受け部材105と押圧部111との間で屈曲させた状態で挟持することができる。このように、剥離荷重が加わったときには、シートフレーム42に固定された下方受け部材105の上方への移動がワイヤー部材70で規制され、同時に係合プレート109が下方へ相対的に移動することによって、下方受け部材105と係合プレート109の間で、ワイヤー部材70が挟持されるので、シートフレーム42に加わる剥離荷重を強固かつ確実に車両のフロア2に逃がすことができる。
なお、ワイヤー部材70を、対向するワイヤー支持ブラケット72により前後スライド機構に平行に一直線上に固定するものとしたが、これに限定されず、例えば図16に示すように、直線的に張架されるワイヤー部材70部の途中をワイヤー中途支持部材としての滑車部材130を介して屈曲させ、端部を固定することで、ワイヤー支持ブラケット72の固定スペースが取れないときにも、固定位置の選択範囲を広げてワイヤー部材70を車両のフロア2に取付けることができる。また、ワイヤー部材は、車両の前後方向に延在するスライド機構に平行なものに限定されず、例えば車両の左右方向に延在するスライド機構に平行に張架されるものでもよい。
また、係合プレート80の上下動をガイドする鍔付ナット部材85と掛止め穴77との間に上下移動抑制部材79を配置することによって、通常使用時における前記上下動を抑制し、ワイヤー部材挟持手段76,78がワイヤー部材70を挟持しないものとしたが、これに限定されず、例えば上カム穴82及び下カム穴83と係合突軸84との間に上下移動抑制部材を配置してもよく、係合プレート80の上端部又は下端部に接触する突起部をレフトサイドブラケット65に設けてもよい。
また、上下移動抑制部材を使用せずに、例えばワイヤー部材が張架される弾力によって、ベルトアンカにかかるのが小さな力の場合には、ワイヤー部材が前記挟持されないものでもよい。また、上下移動抑制部材を、樹脂製のものとしたが、これに限定されず、例えば、バネのような弾性部材でもよい。
また、運動変換機構としてカム機構を使用したが、これに限定されず、例えばスライダ・クランク機構など回転運動を直線運動に変換する既知のリンク機構が使用できる。
斯様に、上記した実施の形態で述べた具体的構成は、本発明の一例を示したものにすぎず、本発明はそのような具体的構成に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の態様を採り得るものである。
車両衝突時における剥離等の荷重に対する機械的強度の確保、シート重量の軽量化及び広い足置きスペースの確保を図る車両用シート装置に利用することができる。
本発明の実施形態を示す車両用シート装置を装着した車両用シートの斜視図である。 同車両用シート装置を2人掛けシートに実施した斜視図である。 本発明の第1の実施形態を示す車両用シート装置の要部側面図である。 同斜視図である。 同側面図である。 図5におけるVI-VI断面を示す図である。 図5におけるVII-VII断面を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示す車両用シート装置の要部側面図である。 図8におけるIX-IX断面を示す図である。 図8におけるX-X断面を示す図である。 図8におけるXI-XI断面を示す図である。 第2の実施形態の車両用シートの作動状態を示す図。 同車両用シートの作動状態を示す図。 同車両用シートの作動状態を示す図。 同車両用シートの作動状態を示す図。 ワイヤー部材の固定方法の別例を示す図。
1…車両用シート装置、2…車両のフロア、10…シート(2人掛けシート)、20…シートベルト(ショルダーベルト)、21…シートベルト(ラップベルト)、24…ベルトアンカ(ベルトバックルプレート)、42…シートフレーム、61…スライド機構(ロアレール)、63…スライド機構(アッパレール)、67…スライド機構(ロック・アンロック機構)、70…ワイヤー部材、74…クランク機構(ベルクランク)、75…クランク機構(回動中心軸・鍔付ボルト部材)、76…ワイヤー部材挟持手段・受け部材(上方受け部材)、78…ワイヤー部材挟持手段(押圧部)、79…上下移動抑制部材、80…ワイヤー部材挟持手段・移動押圧部材(係合プレート)、82…運動変換機構・カム機構(上カム穴)、83…運動変換機構・カム機構(下カム穴)、84…運動変換機構・カム機構(係合突軸)、85…クランク機構(回動中心軸・鍔付ナット部材)、101…車両用シート装置、105…ワイヤー部材挟持手段・受け部材(下方受け部材)、109…ワイヤー部材挟持手段・移動押圧部材(係合プレート)、111…ワイヤー部材挟持手段(押圧部)、113…クランク機構(ベルクランク)、119…上下移動抑制部材、121…運動変換機構・カム機構(上カム穴)、123…運動変換機構・カム機構(下カム穴)、125…運動変換機構・カム機構(係合突軸)、130…ワイヤー中途支持部材(滑車部材)。

Claims (7)

  1. 車両のフロアに固定されるロアレール及び前記ロアレールに対して移動可能に支持されシートフレームが固定されるアッパレールを有するスライド機構と、
    前記シートフレームに固定されシートベルトに連結されたベルトアンカとを備えた車両用シート装置において、
    前記スライド機構が設けられていない側の前記シートフレーム端部下方に、前記スライド機構に対して平行に張架され、車両のフロアに両端が固定されたワイヤー部材と、
    前記ベルトアンカに連結され、通常使用の場合において、前記ワイヤー部材に沿って相対移動可能であり、前記ベルトアンカに所定以上の剥離荷重が加わった場合において、前記ワイヤー部材を相対移動不能に挟持するワイヤー部材挟持手段と、
    を有する剥離荷重伝達機構
    を備えていることを特徴とする車両用シート装置。
  2. 請求項1において、前記ワイヤー部材挟持手段は、
    前記シートフレームに固定され、所定の間隔をおいて前記ワイヤー部材の上面に沿って配置された複数の受け部材と、
    隣り合う前記受け部材の間で、押圧部が前記ワイヤー部材の下面に対向し、前記シートベルトからの剥離荷重が前記ベルトアンカを介して伝達されると、前記伝達された力によって上昇移動可能な移動押圧部材と、を有していることを特徴とする車両用シート装置。
  3. 請求項1において、前記ワイヤー部材挟持手段は、
    前記シートフレームに固定され、所定の間隔をおいて前記ワイヤー部材の下面に沿って配置された複数の受け部材と、
    隣り合う前記受け部材の間で、押圧部が前記ワイヤー部材の上面に対向し、前記シートベルトからの剥離荷重が前記ベルトアンカを介して伝達されると、前記伝達された力によって下降移動可能な移動押圧部材と、を有していることを特徴とする車両用シート装置。
  4. 請求項2又は3において、前記剥離荷重伝達機構は、
    前記ベルトアンカに連結され、剥離荷重に基づく前記ベルトアンカの移動を回転運動に変換するクランク機構と、
    該クランク機構の回転運動を、上下方向の直線運動に変換して前記移動押圧部材に伝える運動変換機構と、
    を有していることを特徴とする車両用シート装置。
  5. 請求項4において、前記運動変換機構は、カム機構であり、
    前記移動押圧部材には、通常使用の場合において、前記移動押圧部材の上下方向の直線運動を抑制し、前記剥離荷重が加わった場合において、変形又は破壊することによって、前記移動押圧部材の上下方向の直線運動を可能にする上下移動抑制部材を備えていることを特徴とする車両用シート装置。
  6. 請求項1乃至4において、前記車両用シート装置は、2人掛けシート装置であり、該2人掛けシート装置に1人掛けシートが並設された場合において、前記ワイヤー部材は、前記2人掛けシートの1人掛けシート側の下方に配置されていることを特徴とする車両用シート装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項において、前記スライド機構と平行に張架される前記ワイヤー部材の少なくとも一端は、ワイヤー中途支持部材により支持されて屈曲され、前記車両のフロアに固定されていることを特徴とする車両用シート装置。
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