JP2010167022A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成でアームレストを回動可能に支持する構造と、乗員をシートバック内に入り込ませるためにシート内の部材をサイドフレームに支持させる構造との干渉を避けることができる乗物用シートを提供する。
【解決手段】サイドフレーム10と、サイドフレーム10間に配置された受圧部材と、受圧部材とサイドフレーム10とを連結する連結部材4と、アームレストフレーム30と、アームレストフレーム30を回動可能に支持してサイドフレーム10に取り付けられるブラケット70とを備える乗物用シートである。連結部材4は、サイドフレーム10に対し軸部材(軸部61A)により回動可能に支持された回動部材40と、回動部材40を付勢する付勢部材(コイルバネ48)とを含み、軸部材は、軸方向から見てブラケット70の外側に配置される。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用シートなどのシート内に設けられる乗物用シートに関し、特に、後面衝突時の頸部へ加わる衝撃の低減を図った乗物用シートに関する。
自動車が後部から追突されたり、後退走行時に追突したりするなど、自動車の後面で衝突するいわゆる後面衝突の際には着座している乗員の頭部は慣性によって後傾し、頸部が衝撃を受ける虞がある。
そのため、車両用シートには、後面衝突による衝撃から乗員の頭部や頸部を保護し頸部への衝撃を軽減するために、シートバック上方に乗員の頭部を後方から受けるヘッドレストを設けている。そして、後面衝突時の衝撃を効果的に軽減するためには、後面衝突時に乗員の頭部とヘッドレストとの間の隙間を速やかに減少させるのが望ましい。
このため、後面衝突時に乗員を後方へ移動させ、この移動荷重によってヘッドレストを前方に動かし、乗員の頭部を支持して頸部への衝撃を軽減するように構成したシートバックが提案されている(特許文献1)。
後面衝突時に乗員の頭部とヘッドレストとの間の隙間を速やかに減少させるには、特許文献1のようにヘッドレストを前方に動かすことによる方法もあるが、乗員の上体をシートバックに深く入り込ませることで、乗員の頭部がヘッドレストに近づき、結果として隙間を減少させることでも実現できると考えられる。
また、一般に、シートバックの一方の側部または両側部にアームレストが設けられることがある。このアームレストは、シートバックから前方に延びた使用状態と、上方に跳ね上げて収納した状態との間で回動可能に構成される。
特開2003−341402号公報
ところで、前記した特許文献1のようにヘッドレストが動作する構成および動作しない構成のいずれにおいても、アームレストを回動可能に支持する構造と、乗員をシートバック内に入り込ませるためにシート内の部材をサイドフレームに支持させる構造とを対向させて配置すると、両者の干渉を避けるための構造が複雑になるおそれがある。
また、乗員をシートバック内に入り込ませるために、シートバック内の空間を少しでも確保するのが望ましく、シートバックフレームは、乗員がシートバックに与える力を受け止めるのに十分な強度を備えるのが望ましい。
本発明は、以上のような背景に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、アームレストを回動可能に支持する構造と、乗員をシートバック内に入り込ませるためにシート内の部材をサイドフレームに支持させる構造との干渉を避けることができる乗物用シートを提供することを目的とする。
前記した課題を解決する本発明の乗物用シートは、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレームと、前記サイドフレーム間に配置された受圧部材と、前記受圧部材と前記サイドフレームとを連結する連結部材と、アームレストフレームと、前記アームレストフレームを回動可能に支持して前記サイドフレームに取り付けられるブラケットとを備え、前記連結部材は、前記サイドフレームに対し軸部材により回動可能に支持された回動部材と、前記回動部材を付勢する付勢部材とを含み、前記軸部材は、軸方向から見て前記ブラケットの外側に配置されたことを特徴とする。
このような構成によると、アームレストフレームを回動させるためにサイドフレームに取り付けられるブラケットと、回動部材を回動可能に支持するための軸部材とが、離れた位置関係になるため、簡易に2つの部材を回動可能に支持する構造の干渉を避けることができる。
前記した課題を解決する本発明の乗物用シートは、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレームと、前記サイドフレーム間に配置された受圧部材と、前記受圧部材と前記サイドフレームとを連結する連結部材と、アームレストフレームと、前記アームレストフレームを回動可能に支持して前記サイドフレームに取り付けられるブラケットとを備え、前記連結部材は、前記サイドフレームに対し軸部材により回動可能に支持された回動部材と、前記受圧部材が前方に付勢される向きに前記回動部材を付勢する付勢部材とを含み、乗員から前記受圧部材に加わる所定以上の荷重により前記回動部材がヘッドレストからは独立して回動して前記受圧部材が後方へ移動するように構成され、前記軸部材は、軸方向から見て前記ブラケットの外側に配置されたことを特徴とする。
このように、回動部材がヘッドレストから独立して回動して受圧部材が後方へ移動する形態において、上記の構造を採用すると、簡易に2つの部材を回動可能に支持する構造の干渉を避けることができる上、シートバック内に、乗員が入り込む空間を得やすくなるため、乗員を深くシートバック内に入り込ませることも可能となる。
前記した構成においては、前記軸部材は、前記ブラケットよりも下に配置される構成とすることができる。このように、軸部材、ひいては回動部材を下に配置することで、乗員のほぼ腰から下の位置に回動部材を配することができ、乗員がシートバック内に入り込むときに回動部材がじゃまにならなくて済む。すなわち、後面衝突時に乗員をシートバック内に深く入り込ませることができる。
前記した構成においては、前記サイドフレームは板金を成形してなり、前記軸部材が取り付けられる部分が窪んだ曲部として形成され、前記ブラケットは底部と当該底部から立ち上がる壁部を有するカップ状に形成され、前記軸方向から見て前記底部と前記曲部が重なるようにして前記壁部が前記サイドフレームに取り付けられる構成とすることができる。
このように、板金を成形してなるサイドフレームに若干の絞り加工などにより曲部を形成することで回動部材の取付部分の周囲の剛性を高くすることができる。一方、アームレストフレームを回動可能に支持するブラケットも、カップ状に形成することでアームレストフレームをしっかりと保持することができる。そこで、この構成のようにカップ状に形成されたブラケットの底部と曲部とを軸部材の軸方向から見て重なるようにして、底部から立ち上がる壁部をサイドフレームに取り付けると、カップ状の部分とサイドフレームの剛性が高くなった部分とが結合され、高いスペース効率で剛性が高い部分を形成できる。これにより、軸部材の周囲の剛性および強度が高まるので、乗員の荷重を受け止めるための強度を乗員用シートに持たせることができる。
前記した各乗物用シートにおいては、前記サイドフレームは、前記回動部材が取り付けられる部分が、アームレストフレームを支持するブラケットが取り付けられる部分よりも左右方向外側にずれるように屈曲している構成とすることができる。
このような構成によれば、回動部材が左右方向外寄りに配置されるので、シートバック内の乗員が入り込む空間を確保しやすくなる。
前記した各乗物用シートにおいては、前記回動部材は、前記サイドフレームに対し、左右方向外側に取り付けられた構成とすることができる。
このような構成によれば、回動部材が、より左右方向外寄りに配置されるので、シートバック内の乗員が入り込む空間を確保しやすくなる。
請求項1に記載の構成によれば、アームレストフレームと回動部材の2つの部材を回動可能に支持する構成の干渉を避けることができる。
請求項2に記載の構成によれば、回動部材がヘッドレストから独立して回動して受圧部材が後方へ移動する形態において、簡易に2つの部材を回動可能に支持する構造の干渉を避けることができる上、シートバック内に、乗員が入り込む空間を得やすくなるため、乗員を深くシートバック内に入り込ませることも可能となる。
請求項3に記載の構成によれば、回動部材が下方に位置し、乗員がシートバック内に入り込むときに回動部材がじゃまにならなくて済む。すなわち、後面衝突時に乗員をシートバック内に深く入り込ませることができる。
請求項4に記載の構成によれば、カップ状の部分とサイドフレームの剛性が高くなった部分とが結合され、高いスペース効率で剛性が高い部分を形成できる。これにより、軸部材の周囲の剛性および強度が高まるので、乗員の荷重を受け止めるための強度を乗員用シートに持たせることができる。
請求項5に記載の構成によれば、回動部材が左右方向外寄りに配置されるので、シートバック内の乗員が入り込む空間を確保しやすくなる。
請求項6に記載の構成によれば、回動部材がより左右方向外寄りに配置されるので、シートバック内の乗員が入り込む空間を確保しやすくなる
車両用シートの斜視図である。 シートフレームの斜視図である。 連結部材の拡大斜視図である。 連結部材の分解斜視図である。 図3のV−V断面図(a)と、連結部材の側面図(b)である。 通常時のシートバックフレームの状態(a)と後面衝突時のシートバックフレームの状態(b)である。 本発明の第1の変形例に係る乗物用シートの、サイドフレームの側面図である。 本発明の第2の変形例に係る乗物用シートの図3のV−V断面に相当する図である。 本発明の第3の変形例に係る乗物用シートの図3のV−V断面に相当する図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本発明の乗物用シートの一例としての車両用シートSは、シートバックS1、着座部S2、ヘッドレストS3およびアームレストS4を備えて構成されている。アームレストS4は、公知のように図1に示したシートバックS1から前方に向けて延びる姿勢から、上方に回動させて上方に向けて延びる姿勢に動かすことができるように構成されている。
車両用シートSの中には、図2に示すようなシートフレームFが設けられている。シートフレームFは、シートバックS1のフレームであるシートバックフレーム1と、着座部S2のフレームである着座フレーム2とから構成されている。着座フレーム2とシートバックフレーム1は、リクライニング機構3を介して連結されている。シートバックフレーム1および着座フレーム2の外側には、それぞれ図示しないクッションおよび表皮が設けられることで、シートバックS1および着座部S2が構成される。
シートバックフレーム1は、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレーム10と、このサイドフレーム10の上端部を連結する上部フレーム21と、下端部を連結する下部フレーム22とにより枠状に構成され、右側のサイドフレーム10の右(本明細書において、前後左右は車両用シートSに着座する乗員を基準とする)にはアームレストフレーム30が配置されている。そして、左右のサイドフレーム10の間には、板状の樹脂からなる受圧部材20が配置され、受圧部材20は、連結部材4を介してサイドフレーム10に連結されている。
上部フレーム21には、ピラー支持部23が設けられ、ピラー支持部23には、図示しないヘッドレストフレームが設けられる。ヘッドレストフレームの外側にクッション部材を設けることで前記したヘッドレストS3が構成される。
サイドフレーム10は、板金をプレス加工して成形され、図3に示すように、ほぼ平板状の側板11と、この側板11の前端部を内側にU字状に折り返してなる前縁部12と、後端部をL字型に内側に屈曲させた後縁部13とを有している。そして、図4に示すように、乗員の脇腹に相当する高さ位置、例えば下端から15cm程度の位置には、後述する回動部材40を支持する支持孔14が形成され、支持孔14の周りは、若干の絞り加工がされて内側へ突出し、曲部15を形成している。曲部15は、支持孔14の周囲の剛性を高める役割を果たす。支持孔14の上方には、コイルバネ48の上端が支持されるバネ係止部16が設けられ、支持孔14の下方には内側に突き出るように設けられたストッパ17,18が前後に離れて設けられている。ストッパ17,18は、回動部材40の作動範囲を規制する役割を果たす。
連結部材4は、図4に示すように、回動部材40と、当該回動部材40をサイドフレーム10に回動可能に支持するための軸部材の一例としてのボルト61と、受圧部材20が前方に付勢される向きに回動部材40を付勢する付勢部材の一例としてのコイルバネ48と、受圧部材20の下部を回動部材40に連結する下部ワイヤ46と、受圧部材20の上部をサイドフレーム10に連結する上部ワイヤ47(図2参照)と、を含んでなる。連結部材4は、受圧部材20の左右両側に左右対称に設けられている。
下部ワイヤ46および上部ワイヤ47は、受圧部材20に形成された図示しない爪部にそれぞれ係止されている。上部ワイヤ47は、サイドフレーム10に設けられた係止孔49(図2参照)に係合されている。
図4に示すように、回動部材40は板金をプレス加工してなり、上下に延びる本体部41と、本体部41の後端部を内側にL字状に折り曲げてなる後縁部42とを有している。このように後端部側を折り曲げることで、前方の空間、つまり、乗員がシートバックS1内に入り込む空間を残しつつ適度な剛性を確保している。本体部41の中央のやや上よりには軸孔43が形成されている。そして、軸孔43から下方に離れた本体部41の下端部には係止孔44が形成され、係止孔44には下部ワイヤ46が係合されている。軸孔43には、ボルト61の軸部61Aが挿通され回動部材40が軸支される。詳しくは図5(a)に示すように、ボルト61は、サイドフレーム10の外側から支持孔14に挿通されサイドフレーム10に接着ないし溶接により固着されている。そして、サイドフレーム10の内側に突出した軸部61Aに回動部材40の軸孔43が挿通され、回動部材40が軸部61A周りに回動可能な状態でナット65が締め付けられる。
再度図4を参照して、回動部材40の係止孔44のやや上にはコイルバネ48の下端が係止されるバネ係止部45が突出して設けられている。コイルバネ48は、前記したサイドフレーム10のバネ係止部16に上端が係止され、引っ張られた状態で下端がコイルバネ48のバネ係止部45に係止される。回動部材40のバネ係止部45は、サイドフレーム10のバネ係止部16と支持孔14を結んだ線よりも前方に位置しているので、回動部材40は、常時、コイルバネ48によって図4における時計方向に回転力が与えられている。
前記したストッパ17,18は、回動部材40の軸孔43よりも下方においてそれぞれ回動部材40の前後に位置しており、回動部材40の前後への移動を所定位置までに規制している。
このようにして、通常時において、回動部材40は下部が前方へ回転するように付勢され、ストッパ17によりその位置が規制されている。受圧部材20は、回動部材40の係止孔44を介して、コイルバネ48の付勢力により前方に付勢されており、この付勢力により乗員の上体がシートバックS1にもたれかかる力を受け止めている。コイルバネ48は、通常の運転環境において受圧部材20を介して引っ張られる力よりも初期の引っ張り荷重が大きく設定されている。そして、後面衝突時に掛かる引っ張り荷重よりは小さな初期荷重とされていることで、後述するように、乗員の上体の体重を受圧部材20が受けて、この受けた力が下部ワイヤ46を介して回動部材40を後方(図4における半時計回り)に回動させるようになっている。
アームレストフレーム30は、ボルト62およびブラケット70を介してサイドフレーム10に固定されている。
ブラケット70は、図4および図5(a)に示すように、サイドフレーム10と平行な底部71と底部71から立ち上がる複数の壁部72とを有して略カップ状に形成されている。ブラケット70は、底部71の一部が、サイドフレーム10の曲部15と対面するようにして壁部72がサイドフレーム10に溶接等によって取り付けられている。これにより、ブラケット70は、サイドフレーム10のうち、剛性が高くされた曲部15の一部とともに略箱形状を形成し、回動部材40が回動支持される部分の剛性を効率的に高くしている。
ブラケット70の底部71には、軸孔73が形成され、軸孔73には内側からボルト62が接着ないし溶接により固着されている。ボルト62の軸部62Aは、ボルト61の軸部61Aと同じく左右方向に延びている。
アームレストフレーム30は、基部に支持孔31が形成されている。そして、支持孔31にボルト62の軸部62Aを通して、アームレストフレーム30が軸部62A周りに回動可能な状態でナット66がボルト62に締め付けられている。これにより、アームレストフレーム30は、軸部62A周りに回動可能となっている。なお、アームレストフレーム30がブラケット70に対し適度なフリクションをもって回動するように、適宜、摩擦係数を調整する部材や、スプリングなどが設けられる。
図5(a)および(b)に示すように、本実施形態において、ブラケット70と、回動部材40の支持部は、上下にずれ、ボルト61の軸部61Aは、その軸方向から見てブラケット70の外側に位置している。このように、回動部材40をサイドフレーム10に回動自在に支持する構造がアームレストフレーム30をサイドフレーム10に回動可能に支持する構造からずれているので、両者の設計の自由度が高くなり、簡易な構成でありながら両者が互いに干渉しない。例えば、前記した摩擦係数を調整する部材やスプリングをブラケット70内に設けても、回動部材40の支持構造に影響しないし、回動部材40の左右方向の位置も、ブラケット70の左右方向の位置に関わらず、自由に設計することができる。
以上のように構成された本実施形態に係るシートバックフレーム1の作用について説明する。
図6(a)に示すように、通常時において、回動部材40は、バネ係止部45においてコイルバネ48に引き上げられて下部が前方に付勢され、ストッパ17に当接することで位置決めされている。このとき、乗員Pの上体がシートバックS1(図示省略)に寄りかかる力は、クッション(図示省略)を介して受圧部材20に掛かるが、コイルバネ48の初期加重は、通常の運転環境において受圧部材20を介して引かれる荷重よりも大きく設定されているため、受圧部材20は動作することなく乗員Pの上体からかかる荷重を受け止めることができる。
そして、後面衝突時には、図6(b)に示すように、乗員Pの上体がシートバックS1に対し後方に移動して腰から背中にかけてが弓なりに曲がってシートバックS1に押し付けられ、受圧部材20に荷重が掛かる。受圧部材20は、下部ワイヤ46を介して回動部材40の下部に対し後方へ回動させる力を掛ける。この力がコイルバネ48により回動部材40を前方へ付勢する荷重を超えると、回動部材40は後方へ回動して、図6(b)に位置する向きになる。これにより、乗員Pの上体はシートバックS1内に深く入り込んで、入り込まない場合に比較すると相対的に頭がヘッドレストS3に近づいて、頸部への衝撃が緩和される。なお、本明細書において、乗員をシートバック内に深く入り込ませるとは、乗員の体でシートバックのクッションを押して、クッションがあった位置に乗員の体を移動させることを意味する。
コイルバネ48は、回動部材40の後方への回動により延びて引っ張り荷重は高くなるが、バネ係止部45の後方への移動量に対する下方(コイルバネ48が延びる方向)への移動量の割合は徐々に小さくなるので、回動部材40は、後面衝突時に乗員Pの荷重がコイルバネ48の初期荷重による支持力を一度超えれば、途中で止まることなく図6(b)の向きまで一気に回動する。すなわち、コイルバネ48による回動部材40の回動力は、回動部材40の回動範囲内において、初期位置が最大となるように回動部材40の初期位置および作動後の位置の姿勢や、コイルバネ48の係止位置が設定されている。
そして、本実施形態のシートバックフレーム1は、アームレストフレーム30をサイドフレーム10に支持するブラケット70に対し、回動部材40の回動軸であるボルト61の軸部61Aが下方に位置しているので、回動部材40を、乗員Pの腰から下程度の低い位置に配置されている。そのため、後面衝突時に乗員Pの背中がシートバックS1に押し付けられたときに、シートバックS1内のクッションが最も変形して後方に凹みやすい背中(シートバックS1の上下方向中央付近)の高さから、回動部材40が下方にずれており、乗員Pの上体(シートバックS1内のクッション)が後方に移動するのを回動部材40が妨げない。すなわち、乗員Pの上体をシートバックS1内に深く入り込ませることができる。また、ブラケット70と、サイドフレーム10の曲部15の一部とで箱形状を形成して、ボルト61を非常に剛性が高い部分で支持しているので、コンパクトな構成でありながら、後面衝突時に乗員Pの荷重を回動部材40およびボルト61を介してサイドフレーム10で十分受け止めることができる。
そして、特許文献1に記載のシートバックフレームと異なり、後面衝突時に受圧部材20が、ヘッドレストからは独立して動作するように構成されているので、構造がシンプルであり、シートバックフレーム1内の空間を広く確保できる結果、シートバックS1内に乗員Pの上体を深く入り込ませることができる。
また、ストッパ17,18の付近は、それぞれ、サイドフレーム10の縁を折り曲げてなる前縁部12および後縁部13によりほぼ覆われているので、ストッパ17,18と回動部材40との間にクッションやハーネスなどの他の部材が挟まることを抑制でき、回動部材40の十分なストロークを確保することができる。これによっても乗員PをシートバックS1内に深く入り込ませる確実性を高めることができる。
以上に本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以下の他の形態に示すように、適宜変形して実施することが可能である。なお、前記実施形態および以下の変形例において、シートバックフレーム1内には、クッションやハーネスなどの部材が詰まるように配されるため、シートバックS1内のスペースを少しでも確保して、乗員がシートバックS1内に入り込みやすいようにすることが有効である。
前記実施形態においては、ブラケット70の底部71と、サイドフレーム10の曲部15とを一部重ねるようにして配置したが、図7に示すように、サイドフレーム10の曲部15が、ボルト61の軸方向から見てブラケット70の底部71の外側に配置されていてもよい。この場合、軸部61Aをブラケット70より下に配置すると、回動部材40がブラケット70に対し大きく下方に位置することになる。アームレストS4の高さは、乗員Pの前腕が置ける高さになるので、ほぼ一定の位置に決定される。そのため、ブラケット70の高さ位置もおよその位置が決まっているので、ブラケット70よりも曲部15が下になる程度に軸部61Aを下げると、回動部材40は、乗員Pの臀部から腰にかけての高さ位置となる。そのため、回動部材40は、シートバックS1内に乗員Pの上体が入り込む高さから外れて、シートバックS1内に乗員Pの上体が入り込むのに妨げとならない。すなわち、乗員Pの上体を、より深くシートバックS1内に入り込ませることができる。
また、図8に示すように、ブラケット70に対し、ボルト61の軸部61Aを上にずらすように配置してもよい。このようにしても、シートバックS1は一般に後ろに傾いているため、回動部材40も比較的後方に配置され、クッションが後方に撓む際に回動部材40がじゃまにならない。また、後面衝突時に乗員Pの背中の荷重により大きく変形するシートバックS1のクッションの高さ方向中央付近から回動部材40を上にずらすことができるため、クッションが後方に撓む際に回動部材40がじゃまにならない。すなわち、乗員Pの上体をより深くシートバックS1内に入り込ませることができる。
そして、図8に示すように、サイドフレーム10を屈曲部10Cで曲げた形状にして、ブラケット70が設けられる中央部10Aの部分よりも、回動部材40が取り付けられる上部10Bを左右方向外側にずらしてもよい。このようにすると、サイドフレーム10のうち、回動部材40が取り付けられる部分(上部10B)を、アームレストフレーム30を支持するブラケット70の壁部72が取り付けられる部分(中央部10A)よりも左右方向外側にずらしたのでアームレストフレーム30を支持するブラケット70と回動部材40との干渉を避けつつ、回動部材40を一層、左右方向外側に配置できるので、乗員PがシートバックS1内に入り込むスペースを確保しやすい。
また、図8の例においては、回動部材40をブラケット70より上にずらし、かつ外側にずらした場合を示したが、回動部材40をブラケット70より下にずらし、かつサイドフレーム10の下部を左右方向外側にずらすように配置してもよい。
また、図8の形態において、初期状態時または回動部材40の作動時において屈曲部10Cに回動部材40を当接させて、屈曲部10Cをストッパとして利用すれば、ストッパのための部品を削減することができる。
また、前記実施形態においては、回動部材40をサイドフレーム10の内側に配置し、ブラケット70をサイドフレーム10の外側に配置してレイアウトおよび組立の自由度を高めていたが、図9に示すように、回動部材40とブラケット70の双方をサイドフレーム10の外側に配置することもできる。この場合には、サイドフレーム10には、回動部材40に連結した下部ワイヤ46が通過する貫通孔19を設けておくとよい。このように、ブラケット70に対し、回動部材40を上または下にずらし、回動部材40をサイドフレーム10の左右方向外側に配置することで、サイドフレーム10の内側のスペースを確保でき、乗員Pの上体をシートバックS1内により深く入り込ませることができる。
前記各実施形態においては、サイドフレーム10に曲部15を設けていたが、曲部15は必須ではない。また、前記実施形態では、受圧部材の動作に伴い、ヘッドレストが動かない例についてのみ説明したが、本発明は、特許文献1のように、受圧部材の動作に伴い、ヘッドレストが動作する形態にも適用することができる。
前記各実施形態においては、受圧部材20をサイドフレーム10に連結する上下のワイヤのうち、下部ワイヤ46を、回動部材40を介してサイドフレーム10に連結したが、上部ワイヤ47も、下部ワイヤ46と全く同様にして、回動部材40を介してサイドフレーム10に連結することができる。このようにすると、受圧部材20の上部も深く後方に移動することができる。また、上部ワイヤ47および下部ワイヤ46に対応して上下に2つの回動部材40を設けた場合、つまり、ブラケット70の上下に回動部材40を配置した場合、受圧部材20の後方への移動量が大きくなって、乗員PをシートバックS1内に深く入り込ませることができる。
また、前記実施形態においては、乗員用シートの適用例として車両用シートSを示したが、本発明の乗物用シートは、その他のフレーム、例えば、船舶用や航空機用のシートに適用することもできる。
1 シートバックフレーム
4 連結部材
10 サイドフレーム
15 曲部
20 受圧部材
30 アームレストフレーム
40 回動部材
46 下部ワイヤ
47 上部ワイヤ
48 コイルバネ
61 ボルト
61A 軸部
62 ボルト
62A 軸部
70 ブラケット
71 底部
72 壁部
F シートフレーム

Claims (6)

  1. 左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレームと、前記サイドフレーム間に配置された受圧部材と、前記受圧部材と前記サイドフレームとを連結する連結部材と、アームレストフレームと、前記アームレストフレームを回動可能に支持して前記サイドフレームに取り付けられるブラケットとを備え、
    前記連結部材は、前記サイドフレームに対し軸部材により回動可能に支持された回動部材と、前記回動部材を付勢する付勢部材とを含み、
    前記軸部材は、軸方向から見て前記ブラケットの外側に配置されたことを特徴とする乗物用シート。
  2. 左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレームと、前記サイドフレーム間に配置された受圧部材と、前記受圧部材と前記サイドフレームとを連結する連結部材と、アームレストフレームと、前記アームレストフレームを回動可能に支持して前記サイドフレームに取り付けられるブラケットとを備え、
    前記連結部材は、前記サイドフレームに対し軸部材により回動可能に支持された回動部材と、前記受圧部材が前方に付勢される向きに前記回動部材を付勢する付勢部材とを含み、乗員から前記受圧部材に加わる所定以上の荷重により前記回動部材がヘッドレストからは独立して回動して前記受圧部材が後方へ移動するように構成され、
    前記軸部材は、軸方向から見て前記ブラケットの外側に配置されたことを特徴とする乗物用シート。
  3. 前記軸部材は、前記ブラケットよりも下に配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載の乗物用シート。
  4. 前記サイドフレームは板金を成形してなり、前記軸部材が取り付けられる部分が窪んだ曲部として形成され、
    前記ブラケットは底部と当該底部から立ち上がる壁部を有するカップ状に形成され、前記軸方向から見て前記底部と前記曲部が重なるようにして前記壁部が前記サイドフレームに取り付けられたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の乗物用シート。
  5. 前記サイドフレームは、前記回動部材が取り付けられる部分が、アームレストフレームを支持するブラケットが取り付けられる部分よりも左右方向外側にずれるように屈曲していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の乗物用シート。
  6. 前記回動部材は、前記サイドフレームに対し、左右方向外側に取り付けられたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の乗物用シート。
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