JP2019123269A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】1人掛けシートと、オーバーハング部が設けられた2人掛けシートとが車両幅方向に並設される構成において、2人掛けシートの構造の簡素化及び軽量化を図る。【解決手段】本車両用シートの2人掛けシート70では、シートクッション32及びシートバック34の骨格をなす第2フレーム76の下端部が第2スライド機構88を介して車両フロア12に連結されている。第2フレーム76は、第2スライド機構88よりも1人掛けシート30側へ張り出したオーバーハング部76Hを有しており、第2フレーム76の下端部からは、骨格部材110が1人掛けシート30側へ延びている。骨格部材110の先端部には、3点式シートベルトのバックル18Sが取り付けられている。また、骨格部材110の先端部と車両フロア12との間には、車両衝突時のシートベルト荷重によって骨格部材110の先端部と車両フロア12とを連結する先端連結部140が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用シートに関する。
下記特許文献1には、3人掛けの車両用シート装置が開示されている。この車両用シート装置では、2人掛けシートと1人掛けシートとが車両幅方向に並設されている。2人掛けシート及び1人掛けシートは、スライド機構(左右一対のスライドレール)を介して車両フロアに支持されており、各着座位置で3点式シートベルトが装着可能となっている。2人掛けシートは、当該2人掛けシートのスライド機構よりも1人掛けシート側へ片持ち状態で張り出したオーバーハング部を有している。このオーバーハング部は、3人掛けの中央席を構成している。このオーバーハング部における1人掛けシート側の端部には、中央席に着座する乗員が装着するシートベルトのタングプレートが連結されるバックルが取り付けられている。
また、オーバーハング部の上記端部と車両フロアとの間には、係止手段としてのアッパフック及びロアフックが設けられている。アッパフック及びロアフックは、オーバーハング部を支持することなくその車両前後方向の移動を許容すると共に、車両衝突時のシートベルト荷重によってオーバーハング部と車両フロアとを車両上下方向に連結する。これにより、オーバーハング部に作用するシートベルト荷重を、アッパフック及びロアフックを介して車両フロアに伝達し、シートベルト荷重に対する強度を確保するようにしている。
特許第5206055号公報
しかしながら、上記の先行技術では、バックルが取り付けられたオーバーハング部に対してシートベルト荷重が直接加わる。また、上記のアッパフック及びロアフックは、オーバーハング部の車両前後方向の移動を許容するため、シートベルト荷重に含まれる車両前方向きの分力が車両フロアに十分に伝達されずにオーバーハング部に加わる。このため、オーバーハング部の大幅な補強が必要となり、オーバーハング部すなわち2人掛けシートの構造の複雑化及び質量の増加が問題となる。
本発明は上記事実を考慮し、1人掛けシートと、オーバーハング部が設けられた2人掛けシートとが車両幅方向に並設される構成において、2人掛けシートの構造の簡素化及び軽量化を図ることができる車両用シートを得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車両用シートは、シートクッション及びシートバックの骨格を構成する第1フレームの下端部が第1スライド機構を介して車両フロアに連結される1人掛けシートと、前記1人掛けシートに対して車両幅方向に並んで配置され、シートクッション及びシートバックの骨格を構成する第2フレームの下端部が第2スライド機構を介して車両フロアに連結されると共に、前記第2フレームが前記第2スライド機構よりも前記1人掛けシート側へ張り出したオーバーハング部を有する2人掛けシートと、前記オーバーハング部の車両下方で前記第2フレームの下端部から車両幅方向に沿って前記1人掛けシート側へ延びる骨格部材と、前記骨格部材の先端部に取り付けられ、3点式シートベルトのタングプレートが連結されるバックルと、前記先端部と車両フロアとの間に設けられ、前記2人掛けシートの車両前後方向のスライドを許容すると共に、車両衝突時のシートベルト荷重によって前記先端部と車両フロアとを車両上下方向に連結する先端連結部と、を備えている。
請求項1に記載の車両用シートによれば、1人掛けシートは、シートクッション及びシートバックの骨格を構成する第1フレームの下端部が第1スライド機構を介して車両フロアに連結される。また、2人掛けシートは、1人掛けシートに対して車両幅方向に並んで配置され、シートクッション及びシートバックの骨格を構成する第2フレームの下端部が第2スライド機構を介して車両フロアに連結される。この2人掛けシートの第2フレームは、第2スライド機構よりも1人掛けシート側へ張り出したオーバーハング部を有している。このオーバーハング部の車両下方で第2フレームの下端部からは、骨格部材が車両幅方向に沿って1人掛けシート側へ延びている。
この骨格部材の先端部には、3点式シートベルトのタングプレートが連結されるバックルが取り付けられている。また、骨格部材の先端部と車両フロアとの間には、先端連結部が設けられている。この先端連結部は、2人掛けシートの車両前後方向のスライドを許容すると共に、車両衝突時のシートベルト荷重によって骨格部材の先端部と車両フロアとを車両上下方向に連結する。これにより、シートベルト荷重がオーバーハング部を介さずに車両フロアに伝達されるので、シートベルト荷重に対するオーバーハング部の大幅な補強が不要となる。その結果、オーバーハング部すなわち2人掛けシートの構造の簡素化及び軽量化を図ることが可能となる。
請求項2に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1に記載の車両用シートにおいて、前記2人掛けシートは、シートバックの前倒しに連動してシートクッションが車両下方側へ変位する一方、前記第2フレームの下端部が前記前倒しに連動して変位しないように構成されている。
請求項2に記載の車両用シートによれば、2人掛けシートは、シートバックの前倒しに連動してシートクッションが車両下方側へ変位する。このような2人掛けシートでは、シートバックの前倒しに連動してオーバーハング部におけるシートクッションの構成部位も車両下方側へ変位する。このため、背景技術の欄で説明した係止手段をオーバーハング部と車両フロアとの間に設ける場合、係止手段の構成が複雑になる。この点、本発明では、上記の前倒しに連動して変位しない第2フレームの下端部から骨格部材が延びており、当該骨格部材の先端部と車両フロアとの間に先端連結部(係止手段)が設けられている。これにより、先端連結部の構成が複雑になることを回避できる。
請求項3に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1又は請求項2に記載の車両用シートにおいて、前記骨格部材は、前記第2フレームの下端部から車両幅方向に沿って前記1人掛けシート側へ延びる後方骨格部材と、前記後方骨格部材の車両前方に配置されて前記第2フレームの下端部と前記後方骨格部材の先端部との間に架け渡された前方骨格部材と、を有している。
請求項3に記載の車両用シートでは、骨格部材が後方骨格部材と前方骨格部材とを有している。後方骨格部材は、第2フレームの下端部から車両幅方向に沿って1人掛けシート側へ延びている。また、前方骨格部材は、後方骨格部材の車両前方に配置されており、第2フレームの下端部と後方骨格部材の先端部との間に架け渡されている。これにより、車両衝突時のシートベルト荷重に含まれる車両前方向きの分力に対する骨格部材の強度を効率的に確保することができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記骨格部材の基端部と車両フロアとの間に設けられ、前記2人掛けシートの車両前後方向のスライドを許容すると共に、車両衝突時のシートベルト荷重によって前記基端部と車両フロアとを車両上下方向に連結する基端連結部を備えている。
請求項4に記載の車両用シートでは、骨格部材の基端部と車両フロアとの間に基端連結部が設けられている。この基端連結部は、2人掛けシートの車両前後方向のスライドを許容すると共に、車両衝突時のシートベルト荷重によって骨格部材の基端部と車両フロアとを車両上下方向に連結する。これにより、車両フロアへのシートベルト荷重の伝達効率が向上する。
請求項5に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記バックルは、前記タングプレートが連結されるバックル本体と、前記バックル本体から車両下方側かつ車両後方側へ延びるバックルウェビングと、を有し、前記バックルウェビングは、前記骨格部材の車両後方側へ延びて前記骨格部材の先端部の下面に締結固定されている。
請求項5に記載の車両用シートによれば、骨格部材の先端部に取り付けられるバックルは、タングプレートが連結されるバックル本体と、バックル本体から車両下方側かつ車両後方側へ延びるバックルウェビングと、を有している。このバックルウェビングは、骨格部材の車両後方側へ延びて骨格部材の先端部の下面に締結固定されている。これにより、車両衝突時にバックルに加わる車両前方斜め上方向きのシートベルト荷重を、骨格部材に対して良好に伝達し易くなる。
以上説明したように、本発明に係る車両用シートによれば、1人掛けシートと、オーバーハング部が設けられた2人掛けシートとが車両幅方向に並設される構成において、2人掛けシートの構造の簡素化及び軽量化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る車両用シートを示す正面図である。 同車両用シートの骨格部を示す正面図である。 同車両用シートが備える1人掛けシートの骨格部を示す斜視図である。 同車両用シートが備える2人掛けシートの骨格部の部分的な構成を示す斜視図である。 2人掛けシートの骨格部を示す側面図である。 2人掛けシートのシートバックの前倒し途中の状態を示す図3に対応した側面図である。 2人掛けシートのシートバックの前倒し状態を示す図3及び図4に対応した側面図である。 図2に示される構成の一部を車両前方斜め左方側から見た斜視図である。 1人掛けシートの部分的な構成を車両後方斜め左方側から見た斜視図である。 2人掛けシートの部分的な構成を車両後方斜め左方側から見た斜視図である。 2人掛けシートの部分的な構成を車両前方斜め右方側から見た斜視図である。 図11に示される構成の一部を分解した状態で示す分解斜視図である。 図2に示される構成の一部を拡大して示す正面図である。 図11のF14−F14線に沿った切断面を含む周辺の構成を示す断面図である。
以下、図1〜図14を用いて本発明の実施形態に係る車両用シート10について説明する。なお、各図中に適宜示される矢印FRは車両前方向を示し、矢印UPは車両上方向を示し、矢印LHは車両左方向を示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車両幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。また、各図においては、図面を見易くする関係から一部の符号を省略している場合がある。
(構成)
図1に示されるように、本実施形態に係る車両用シート10は、3人掛けのシートとされており、例えばミニバン等の車両(図示省略)の2列目又は3列目のシートとされている。この車両用シート10は、その前後左右上下の方向が車両の前後左右上下の方向と一致する姿勢で車両フロア12に取り付けられている。この車両用シート10は、1人掛けシート30と2人掛けシート70とが車両幅方向に並設された構成になっている。なお、本実施形態では、2人掛けシート70が1人掛けシート30に対して車両左方側に配置されているが、2人掛けシート70が1人掛けシート30に対して車両右方側に配置された構成にしてもよい。その場合、本実施形態とは左右対称の構成になる。
1人掛けシート30及び2人掛けシート70は、それぞれシートクッション32、72とシートバック34、74とを備えている。1人掛けシート30は、3人掛けの車両用シート10の右席10Rを構成しており、2人掛けシート70は、車両用シート10の中央席10S及び左席10Lを構成している。この車両用シート10では、前記各座席10R、10S、10Lに着座した乗員がそれぞれ3点式シートベルト14R、14S、14Lを装着可能とされている。
図2に示されるように、1人掛けシート30は、シートクッション32及びシートバック34の骨格を構成する第1フレーム36の下端部が、第1スライド機構42を介して車両フロア12に連結されている。第1フレーム36には、シートクッション32及びシートバック34のクッション材を構成する図示しないパッドが取り付けられており、当該パッドの表面が表皮37(図1以外では図示省略)によって覆われている。同様に、2人掛けシート70は、シートクッション72及びシートバック74の骨格を構成する第2フレーム76の下端部が、第2スライド機構88を介して車両フロア12に連結されている。第2フレーム76には、シートクッション72及びシートバック74のクッション材を構成するパッド75(図14以外では図示省略)が取り付けられており、当該パッド75の表面が表皮77(図1以外では図示省略)によって覆われている。
2人掛けシート70の第2フレーム76は、第2スライド機構88よりも1人掛けシート30側(ここでは車両右方側)へ片持ち状態で張り出したオーバーハング部76Hを有している。このオーバーハング部76Hは、中央席10Sの骨格を構成している。また、オーバーハング部76Hの車両下方で第2フレーム76の下端部からは、骨格部材110が車両幅方向に沿って1人掛けシート30側へ延びている。この骨格部材110の先端部には、中央席10Sに着座した乗員が装着する3点式シートベルト14Sのタングプレート16Sが連結されるバックル18Sが取り付けられている。また、骨格部材110の先端部と車両フロア12との間には、先端連結部140が設けられており、骨格部材110の基端部と車両フロア12との間には、基端連結部150が設けられている。先ず、1人掛けシート30及び2人掛けシート70の全体構成の概略について説明し、その後に本実施形態の要部である骨格部材110、先端連結部140及び基端連結部150について説明する。
(1人掛けシートについて)
図2、図3、図8及び図9に示されるように、1人掛けシート30の第1フレーム36は、シートクッション32の骨格を構成するクッションフレーム38と、シートバック34の骨格を構成するバックフレーム40とを備えている。クッションフレーム38及びバックフレーム40は、例えば板金製の部材や金属パイプ製の部材などが結合されて構成されている。クッションフレーム38は、車両上下方向視で略矩形の枠状をなしており、バックフレーム40は、車両前後方向視で略矩形の枠状をなしている。
第1スライド機構42は、1人掛けシート30の車両前後方向の位置を調整するための前後位置調整機構とされており、車両前後方向に延びる左右のスライドレール42L、42Rによって構成されている。図3に示されるように、左右のスライドレール42L、42Rは、例えばボルト締結等の手段で車両フロア12に固定されたロアレール44と、ロアレール44に対して車両前後方向にスライド可能に支持されたアッパレール46とを備えている。
左右のアッパレール46の後部の上面には、それぞれライザ48が固定されている。左右のライザ48は、例えば板金製とされており、図14に示されるように車両前後方向から見た断面形状が略L字状をなしている。これらのライザ48は、ボルト締結等の手段でアッパレール46の上面に固定された下壁部48Aと、下壁部48Aのシート幅方向外側端部から上方へ延びる縦壁部48Bとを備えている。
図1〜図3に示されるように、左右のライザ48の下壁部48A間には、連結板50が架け渡されている。連結板50は、例えば板金製とされており、車両上下方向を板厚方向として配置されている。この連結板50は、ボルト締結等の手段で左右のライザ48の下壁部48Aに固定されている。また、左右のライザ48の縦壁部48Bには、それぞれBブラケット52が固定されている。左右のライザ48、連結板50及び左右のBブラケット52は、第1フレーム36の下端部を構成している。左右のBブラケット52は、例えば板金製とされており、車両幅方向を板厚方向として配置されている。
左右のBブラケット52の下端部は、ボルト締結等の手段で左右のライザ48の縦壁部48Bに固定されており、左右のBブラケット52の上部には、周知のリクライニング機構54(図3及び図9参照)を介してバックフレーム40の下端部が連結されている。これにより、左右のBブラケット52に対するバックフレーム40(シートバック34)の傾斜角度を調整可能とされている。このバックフレーム40は、図2、図3及び図9に示される起立位置から図示しない前倒位置へと前倒し可能とされている。バックフレーム40の前倒し状態では、バックフレーム40が左右のBブラケット52から車両前方へ延びる姿勢となる。
バックフレーム40の下端部には、クッションフレーム38の後端部が連結軸56(図3参照)を介して回転可能に連結されている。この連結軸56は、バックフレーム40が起立位置に位置する状態でリクライニング機構54の前方に位置するように設けられている。また、クッションフレーム38の前部は、図3に示されるように、左右のリンク部材58及び左右のブラケット60を介してアッパレール46の前端部と連結されている。左右のリンク部材58及び左右のブラケット60は、例えば板金製とされている。左右のブラケット60は、ボルト締結等の手段で左右のアッパレール46の前端部に固定されている。
左右のリンク部材58の一端部は、クッションフレーム38の前部に対して左右の連結軸62を介して回転可能に連結されており、左右のリンク部材58の他端部は、左右のブラケット60に対して左右の連結軸64を介して回転可能に連結されている。上記の連結軸56、62、64は、軸線方向が車両幅方向に沿っており、クッションフレーム38は、起立位置と前倒位置との間でのバックフレーム40の傾動に連動して車両上下方向に変位される構成になっている。具体的には、バックフレーム40が起立位置から前倒位置へと前倒しされることにより、クッションフレーム38が車両下方側かつ車両後方側へ変位する構成とされている。なお、バックフレーム40が起立位置から前倒位置へと前倒しされることにより、クッションフレーム38が車両下方側かつ車両前方側へ変位するように構成してもよい。その場合、リクライニング機構54に対する連結軸56の位置関係が変更される。
上記構成の1人掛けシート30では、車両幅方向内側(車両左方側)のBブラケット52にバックル18Rが取り付けられている。バックル18Rは、右席10R用のシートベルト14Rに設けられた図示しないタングプレートが連結されるバックル本体19と、バックル本体19から延出されたバックルブラケット20とによって構成されている。バックルブラケット20は、ボルト21及び図示しないナットを用いて車両左方側のBブラケット52に連結されている。なお、右席10R用のシートベルト14Rは、例えば車両の右側部に設けられた図示しないリトラクタの巻取軸に一端部が係止されており、他端部が1人掛けシート30の右側で車両フロア12に係止されている。
(2人掛けシートについて)
図2及び図4に示されるように、2人掛けシート70の第2フレーム76は、シートクッション72の骨格を構成するクッションフレーム78と、シートバック74の骨格を構成するバックフレーム80とを備えている。クッションフレーム78及びバックフレーム80は、例えば板金製の部材や金属パイプ製の部材などが結合されて構成されている。クッションフレーム78は、車両上下方向視で略矩形の枠状をなすクッションフレーム本体78Mと、クッションフレーム本体78Mの1人掛けシート30側(ここでは車両右方側)に設けられたクッションオーバーハング部78Hとを有している。バックフレーム80は、車両前後方向視で略矩形の枠状をなすバックフレーム本体80Mと、バックフレーム本体80Mの1人掛けシート30側に設けられたバックオーバーハング部80Hとを有している。
クッションフレーム本体78M及びバックフレーム本体80Mは、第1フレーム36のクッションフレーム38及びバックフレーム40と基本的に同様の構成とされている。また、クッションオーバーハング部78H及びバックオーバーハング部80Hは、第2フレーム76のオーバーハング部76Hを構成している。
クッションオーバーハング部78Hは、クッションフレーム本体78Mにおける1人掛けシート30側(車両右方側)の端部から1人掛けシート30側かつ車両後方側へ一体的に延びている。バックオーバーハング部80Hは、バックフレーム本体80Mから1人掛けシート30側へ延びる上下一対のパイプフレーム部82、84と、バックフレーム本体80Mに対して上のパイプフレーム部82回りに前倒し可能に連結されたセンタフレーム部86とを含んで構成されている。センタフレーム部86は、例えば板金製の部材や金属パイプ製の部材などが結合されて構成されており、車両前後方向視で略矩形の枠状をなしている。このセンタフレーム部86は、2人掛けシート70の右端部で且つ車両用シート10の車両幅方向中央部付近に設けられたアームレスト部74A(図1及び図12参照)の骨格を構成している。このアームレスト部74Aは、中央席10Sの背凭れの一部を構成するものであるが、上記のパイプフレーム部82回りに前倒しされることでアームレストとして機能する。
第2スライド機構88は、2人掛けシート70の車両前後方向の位置を調整するための前後位置調整機構とされており、車両前後方向に延びる左右のスライドレール88R、88Lによって構成されている。図4に示されるように、左右のスライドレール88R、88Lは、例えばボルト締結等の手段で車両フロア12に固定されたロアレール90と、ロアレール90に対して車両前後方向にスライド可能に支持されたアッパレール92とを備えている。
左右のアッパレール92の後部の上面には、それぞれライザ94(左側のライザ94は図示省略)が固定されている。左右のライザ94は、例えば板金製とされており、図14に示されるように車両前後方向から見た断面形状が略L字状をなしている。これらのライザ94は、ボルト締結等の手段でアッパレール92の上面に固定された下壁部94Aと、下壁部94Aのシート幅方向外側端部から上方へ延びる縦壁部94Bとを備えている。
左右のライザ94の下壁部94A間には、連結板96が架け渡されている。連結板96は、例えば板金製とされており、車両上下方向を板厚方向として配置されている。この連結板96は、ボルト締結等の手段で左右のライザ94の下壁部94Aに固定されている。また、左右のライザ94の縦壁部94Bには、それぞれBブラケット98が固定されている。左右のライザ94、連結板96及び左右のBブラケット98は、第2フレーム76の下端部を構成している。左右のBブラケット98は、例えば板金製とされており、車両幅方向を板厚方向として配置されている。
左右のBブラケット98の下端部は、ボルト締結等の手段で左右のライザ94の縦壁部94Bに固定されており、左右のBブラケット98の上部には、周知のリクライニング機構100(図4、図10〜図13参照)を介してバックフレーム本体80Mの下端部が連結されている。これにより、左右のBブラケット98に対するバックフレーム80(シートバック74)の傾斜角度を調整可能とされている。このバックフレーム80は、図2、図4、図5などに示される起立位置から図7に示される前倒位置へと前倒し可能とされている。バックフレーム80の前倒し状態では、バックフレーム80が左右のBブラケット98から車両前方へ延びる姿勢となる。なお、図6には、バックフレーム80の前倒し途中の状態が図示されている。
図4に示されるように、バックフレーム本体80Mの下端部には、クッションフレーム本体78Mの後端部が連結軸102を介して回転可能に連結されている。この連結軸102は、バックフレーム80が起立位置に位置する状態でリクライニング機構100の前方に位置するように設けられている。また、クッションフレーム本体78Mの前部は、左右のリンク部材104及び左右のブラケット106を介してアッパレール92の前端部と連結されている。左右のリンク部材104及び左右のブラケット106は、例えば板金製とされている。左右のブラケット106は、ボルト締結等の手段で左右のアッパレール92の前端部に固定されている。
左右のリンク部材104の一端部は、クッションフレーム本体78Mの前部に対して図示しない左右の連結軸を介して回転可能に連結されており、左右のリンク部材104の他端部は、左右のブラケット106に対して左右の連結軸108を介して回転可能に連結されている。上記の図示しない連結軸及び連結軸102、108は、軸線方向が車両幅方向に沿っており、クッションフレーム78は、起立位置と前倒位置との間でのバックフレーム80の傾動に連動して車両上下方向に変位される構成になっている。具体的には、バックフレーム80が起立位置から前倒位置へと前倒しされることにより、クッションフレーム78が車両下方側かつ車両後方側へ変位するように構成されている(図5〜図6参照)。なお、バックフレーム80が起立位置から前倒位置へと前倒しされることにより、クッションフレーム78が車両下方側かつ車両前方側へ変位するように構成してもよい。その場合、リクライニング機構100に対する連結軸102の位置関係が変更される。
上記構成の2人掛けシート70では、第2フレーム76のオーバーハング部76Hは、第2スライド機構88が有する左右のスライドレール88R、88Lのうち車両幅方向内側のスライドレール88Rよりも1人掛けシート30側へ片持ち状態で張り出している。なお、図8、図10〜図12では、オーバーハング部76Hの全部又は一部の図示を省略している。
また、上記構成の2人掛けシート70では、連結板96の右端部に左席10L用のバックル18Lが取り付けられている。バックル18Lは、左席10L用のシートベルト14Lに設けられたタングプレート16Lが連結されるバックル本体22と、バックル本体22から延出されたバックルウェビング23とによって構成されている。バックルウェビング23は、バックルアンカープレート97(図10参照)に係止されている。バックルアンカープレート97は、ボルト(符号省略)及び図示しないナットを用いて連結板96に固定されている。なお、図10及び図11ではバックルウェビング23の図示を省略しており、図12ではバックル18Lの図示を省略している。また、左席10L用のシートベルト14Lは、例えば車両の左側部に設けられた図示しないリトラクタの巻取軸に一端部が係止されており、他端部が2人掛けシート70の左側で車両フロア12に係止されている。
(本実施形態の要部)
本実施形態では、図2、図4、図13に示されるように、2人掛けシート70の第2フレーム76が有するオーバーハング部76Hの車両下方に、骨格部材110が配設されている。骨格部材110は、第2フレーム76の下端部から車両幅方向に沿って1人掛けシート30側へ片持ち状態で延びている。この骨格部材110の先端部(車両右方側の端部)と車両フロア12との間には、先端連結部140が設けられており、骨格部材110の基端部(車両左方側の端部)と車両フロア12との間には、基端連結部150が設けられている。以下、上記各構成要素について具体的に説明する。
(骨格部材について)
図4、図8、図10〜図14に示されるように、骨格部材110は、ベースブラケット112と、後方骨格部材としての後方パイプ114と、前方骨格部材としての前方パイプ118と、先端連結ブラケット122と、後方支持ブラケット128と、前方支持ブラケット130と、によって構成されている。
ベースブラケット112は、例えば板金製とされており、第2スライド機構88のスライドレール88Rに対して車両右方側(車両幅方向内側)で且つ2人掛けシート70の後部側に配置されている。このベースブラケット112は、図12等に示されるように、車両前後方向を長手方向とし且つ車両幅方向を板厚方向とするブラケット本体112Aと、ブラケット本体112Aの下端部から車両左方側へ延出された係合部112Bとを備えている。係合部112Bは、車両左方側の端部が車両上方側へ屈曲されている。ベースブラケット112のブラケット本体112Aは、車両右方側のライザ94及びBブラケット98に対して車両右方側から重ね合わされており、ボルト締結等の手段でライザ94及びBブラケット98に固定されている。このベースブラケット112は、骨格部材110及び基端連結部150の構成要素として兼用されている。
後方パイプ114は、例えば金属パイプ製とされており、真直ぐな円筒状に形成されている。この後方パイプ114は、軸線方向が車両幅方向に沿う姿勢で2人掛けシート70の下端部の後端側に配置されている。この後方パイプ114は、車両左方側の端部がブラケット本体112Aの後部に形成された貫通孔116(図12以外では符号省略)に挿入されており、溶接等の手段でブラケット本体112Aに結合されている。これにより、後方パイプ114は、第2フレーム76の下端部から車両幅方向に沿って1人掛けシート30側(車両右方側)へ片持ち状態で延びている。
前方パイプ118は、例えば金属パイプ製とされており、略L字状に曲がった円筒状に形成されている。具体的には、この前方パイプ118は、軸線方向が車両幅方向に沿った直線状部118Aと、直線状部118Aよりも車両右方側の端部が車両後方側へ曲げられて形成された後方曲部118Bとによって構成されている。この前方パイプ118は、後方パイプ114の前方に配置されている。直線状部118Aは、車両左方側の端部がブラケット本体112Aの前部に形成された貫通孔120(図12以外では符号省略)に挿入されており、溶接等の手段でブラケット本体112Aに結合されている。これにより、前方パイプ118は、第2フレーム76の下端部から車両幅方向に沿って1人掛けシート30側(車両右方側)へ片持ち状態で延びている。この前方パイプ118の後方曲部118Bの先端部と、後方パイプ114の先端部(車両右方側の端部)とは、先端連結ブラケット122によって連結されている。これにより、前方パイプ118は、第2フレーム76の下端部と後方パイプ114の先端部との間に架け渡されている。
先端連結ブラケット122は、例えば板金によって形成されており、車両上方側が開放された略箱状をなしている。この先端連結ブラケット122の前壁には、円形の貫通孔124(図12以外では符号省略)が形成されており、当該貫通孔124に挿入された後方曲部118Bの先端部が溶接等の手段によって上記の前壁に固定されている。また、先端連結ブラケット122の左右の側壁には、車両上方側が開放された略半円形状の切欠126(図12以外では符号省略)が形成されており、これらの切欠126に挿入された後方パイプ114の先端部が溶接等の手段で上記左右の側壁に結合されている。この先端連結ブラケット122の底壁部の後部は、車両後方側へ向かって上り勾配に傾斜しており、当該傾斜した部分の上面には、溶接等の手段でナット29が固定されている。
後方支持ブラケット128及び前方支持ブラケット130は、後方パイプ114及び前方パイプ118の基端側に設けられている。これらの後方支持ブラケット128及び前方支持ブラケット130は、例えば板金製とされており、車両幅方向を軸線方向とする略円筒状に形成されている。具体的には、後方支持ブラケット128及び前方支持ブラケット130は、円形の貫通孔132、134(図12以外では符号省略)が形成された車両右方側の端部から車両左方側へ向かうほど僅かに拡径するように形成されている。また、後方支持ブラケット128及び前方支持ブラケット130の上部及び下部には、車両左方側が開放された切欠(符号省略)が形成されており、後方支持ブラケット128及び前方支持ブラケット130の車両左方側の端部には、前後一対のフランジ部128A及び前後一対のフランジ部130A(何れも図12以外では符号省略)が形成されている。これらのフランジ部128A、130Aは、溶接等の手段でブラケット本体112Aに固定されている。また、上記の貫通孔132、134には、後方パイプ114及び前方パイプ118がそれぞれ挿入されており、溶接等の手段で後方パイプ114及び前方パイプ118と後方支持ブラケット128及び前方支持ブラケット130とがそれぞれ結合されている。これらの後方支持ブラケット128及び前方支持ブラケット130によって、後方パイプ114及び前方パイプ118の基端部が補強されている。
上記構成の骨格部材110では、当該骨格部材110の先端部に設けられた先端連結ブラケット122に、バックル18Sが取り付けられている。このバックル18Sは、中央席10Sに着座した乗員が装着する3点式シートベルト14Sのタングプレート16Sが連結されるバックル本体26と、バックル本体26から車両後方側かつ車両下方側へ延びるバックルウェビング27とを備えている。バックルウェビング27は、先端連結ブラケット122の下面側へ延びており、図10に示されるボルト28及び図12に示されるナット29を用いて先端連結ブラケット122に固定されたバックルアンカーブラケット95(図10参照)に係止されている。なお、図10ではバックル本体26の図示を省略している。また、中央席10S用のシートベルト14Sは、バックフレーム本体80Mの上部の右側に取り付けられたリトラクタ15(図2参照)の巻取軸に一端部が係止されており、他端部がラップアンカープレート99(図10参照)に係止されている。ラップアンカープレート99は、ボルト(符号省略)及び図示しないナットを用いて連結板96に固定されている。
(先端連結部について)
図8〜図14に示されるように、先端連結部140は、第1スライド機構42のスライドレール42Lを用いて車両フロア12に固定されたロアキャッチャー142と、後方パイプ114の先端部(骨格部材110の先端部)に固定されたアッパキャッチャー144とによって構成されている。
ロアキャッチャー142は、例えば板金製とされており、車両前後方向を長手とする長尺状に形成されている。このロアキャッチャー142は、スライドレール42Lのロアレール44と車両フロア12との間に配置された底壁部142Aと、底壁部142Aの車両左方側の端部から車両上方側へ延びる縦壁部142Bと、縦壁部142Bの上端部から車両左方側へ延びる係合部142Cとによって構成されている。底壁部142Aは、例えば溶接等の手段でスライドレール42Lのロアレール44の下面に結合されており、係合部142Cは、車両左方側の部位が車両下方側へ屈曲されている。また、縦壁部142B及び係合部142Cには、車両幅方向に延びる複数の補強用ビード(符号省略)が車両前後方向に並んで形成されている。このロアキャッチャー142の車両前後方向の長さ寸法は、ロアレール44の車両前後方向の長さ寸法よりも若干短く設定されている。
アッパキャッチャー144は、例えば板金製とされており、先端連結ブラケット122に対して車両右方側に配置されている。このアッパキャッチャー144は、車両幅方向を板厚方向とする縦壁部144Aと、縦壁部144Aの下端部から車両右方側へ延出された係合部144Bとを備えている。このアッパキャッチャー144の車両前後方向の寸法は、ロアキャッチャー142の車両前後方向の寸法よりも十分に小さく設定されている。縦壁部144Aの中央部には、円形の貫通孔146(図12以外では符号省略)が形成されており、当該貫通孔146に挿入された後方パイプ114の先端部が溶接等の手段で縦壁部144Aに結合されている。また、係合部144Bは、車両右方側の部位が車両上方側へ屈曲されており、ロアキャッチャー142の係合部142Cに対して車両下方側から隙間を隔てて対向している。これらの係合部142C及び係合部144Bは、第2スライド機構88による2人掛けシート70の車両前後方向のスライド時に互いに干渉しないように配置されている。そして、2人掛けシート70が第2スライド機構88のスライド範囲のどの位置に位置する状態でも上記の対向状態が維持されるように、係合部142Cの車両前後方向の長さ寸法が設定されている。このアッパキャッチャー144の係合部144Bには、車両幅方向に延びる複数の補強用ビード(符号省略)が車両前後方向に並んで形成されている。
(基端連結部について)
図10、図13、図14に示されるように、基端連結部150は、第2スライド機構88のスライドレール88Rを用いて車両フロア12に固定されたロアキャッチャー(ロアフック)152と、前述したベースブラケット112とによって構成されている。
ロアキャッチャー152は、例えば板金製とされており、車両前後方向を長手とする長尺状に形成されている。このロアキャッチャー152は、スライドレール88Rのロアレール90と車両フロア12との間に配置された底壁部152Aと、底壁部152Aの車両右方側の端部から車両上方側へ延びる右縦壁部152Bと、右縦壁部152Bの上端部から車両右方側へ延びる右係合部152Cと、底壁部152Aの車両左方側の端部から車両上方側へ延びる左縦壁部152Dと、左縦壁部152Dの上端部から車両左方側へ延びる左係合部152Eとを備えている。底壁部152Aは、例えば溶接等の手段でスライドレール88Rのロアレール90の下面に結合されており、右係合部152Cは、車両右方側の部位が車両下方側へ屈曲されており、左係合部152Eは、車両左方側の部位が車両下方側へ屈曲されている。このロアキャッチャー152の車両前後方向の長さ寸法は、ロアレール90の車両前後方向の長さ寸法よりも若干短く設定されている。
ベースブラケット112は、前述したようにブラケット本体112Aと係合部112Bとを備えている。このベースブラケット112の車両前後方向の長さ寸法は、ロアレール90の車両前後方向の長さ寸法よりも十分に短く設定されている。このベースブラケット112の係合部112Bは、ロアキャッチャー152の係合部152Cに対して車両下方側から隙間を隔てて対向している。これらの係合部112B及び係合部152Cは、第2スライド機構88による2人掛けシート70の車両前後方向のスライド時に互いに干渉しないように配置されている。そして、2人掛けシート70が第2スライド機構88のスライド範囲のどの位置に位置する状態でも上記の対向状態が維持されるように、係合部152Cの車両前後方向の長さ寸法が設定されている。
また、本実施形態では、図10に示されるように、ロアキャッチャー152の車両左方側にアッパキャッチャー154が配設されている。このアッパキャッチャー154は、例えば板金製とされており、連結板96の後端部の右端側の下面に重ね合わされた上壁部154Aと、上壁部154Aの車両右方側の端部から車両下方側へ延びる縦壁部154Bと、縦壁部154Bの下端部から車両右方側へ延びる係合部154Cとによって構成されている。上壁部154Aは、バックル18Lを連結板96に固定したボルト24及びナット25(図10参照;図10以外では符号省略)を用いて連結板96に固定されており、係合部154Cは、車両右方側の部位が車両上方側へ屈曲している。この係合部154Cは、ロアキャッチャー152の左係合部152Eに対して車両下方側から隙間を隔てて対向している。これらの係合部152E及び係合部154Cは、第2スライド機構88による2人掛けシート70の車両前後方向のスライド時に互いに干渉しないように配置されている。そして、2人掛けシート70が第2スライド機構88のスライド範囲のどの位置に位置する状態でも上記の対向状態が維持されるように、左係合部154Eの車両前後方向の寸法が設定されている。
上記構成の車両用シート10では、車両衝突時に車両前方へ慣性移動しようとする乗員からの荷重がシートベルト14L、14S、14Rを介してバックル18L、18S、18R及びラップアンカープレート99に加わる。この際には、バックル18Sが先端部に取り付けられた骨格部材110がバックル18Sに加わる車両前方斜め上方側への荷重(シートベルト荷重)によって車両前方斜め上方側へ若干変形することにより、アッパキャッチャー144の係合部144Bが、ロアキャッチャー142の係合部142Cに係合する(噛合う)。これにより、骨格部材110の先端部がアッパキャッチャー144及びロアキャッチャー142(すなわち先端連結部140)を介して車両フロア12と車両上下方向に連結され、骨格部材110が車両フロア12に両持ち状態で支持される。これにより、骨格部材110の変形が抑制される構成になっている。
また、この車両用シート10では、バックル18Sに加わるシートベルト荷重によって骨格部材110の基端部が車両前方斜め上方側へ若干変位又は変形することにより、骨格部材110の基端部に設けられたベースブラケット112の係合部112Bが、ロアキャッチャー152の右係合部152Cに係合する(噛合う)。これにより、骨格部材110の基端部がベースブラケット112及びロアキャッチャー152(すなわち基端連結部150)を介して車両フロア12と車両上下方向に連結される。これにより、骨格部材110の基端部の変位又は変形が抑制される構成になっている。
さらに、この車両用シート10では、バックル18L及び中央席用ラップアンカープレート99に加わるシートベルト荷重によって連結板96が車両前方斜め上方側へ若干変位又は変形することにより、アッパキャッチャー154の係合部154Cが、ロアキャッチャー152の左係合部152Eに係合する(噛合う)。これにより、バックル18Lがアッパキャッチャー154及びロアキャッチャー152を介して車両フロア12と車両上下方向に連結される。これにより、バックル18Lに加わるシートベルト荷重がアッパキャッチャー154及びロアキャッチャー152を介して車両フロア12に伝達されるので、連結板96の変位又は変形が抑制されるようになっている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両用シート10では、1人掛けシート30は、シートクッション32及びシートバック34の骨格を構成する第1フレーム36の下端部が第1スライド機構42を介して車両フロア12に連結されている。また、2人掛けシート70は、1人掛けシート30に対して車両幅方向に並んで配置されており、シートクッション72及びシートバック74の骨格を構成する第2フレーム76の下端部が第2スライド機構88を介して車両フロア12に連結されている。この2人掛けシート70の第2フレーム76は、第2スライド機構88よりも1人掛けシート側30へ張り出したオーバーハング部76Hを有している。このオーバーハング部76Hの車両下方で第2フレーム76の下端部からは、骨格部材110が車両幅方向に沿って1人掛けシート30側へ延びている。
この骨格部材110の先端部には、3点式シートベルト14Sのタングプレート16Sが連結されるバックル18Sが取り付けられている。また、骨格部材110の先端部と車両フロア12との間には、先端連結部140が設けられている。この先端連結部140は、2人掛けシート70の車両前後方向のスライドを許容すると共に、車両衝突時のシートベルト荷重(図14の矢印F参照)によって骨格部材110の先端部と車両フロア12とを車両上下方向に連結する。これにより、シートベルト荷重がオーバーハング部76Hを介さずに車両フロア12に伝達されるので、シートベルト荷重に対するオーバーハング部76Hの大幅な補強が不要となる。その結果、オーバーハング部76Hすなわち2人掛けシート70の構造の簡素化及び軽量化を図ることが可能となる。
また、バックル18Sに加わるシートベルト荷重が第1スライド機構42のスライドレール42Lと第2スライド機構88のスライドレール88Rとに分散されるので、スライドレール42L、88Rへの入力荷重の平準化を図ることができる。しかも、第2スライド機構88のスライドレール88R、88Lにおける車両フロア12への固定部に対するシートベルト荷重の入力が低減されるので、当該固定部の補強が不要となる。
なお、バックル18Sを、1人掛けシート30におけるクッションフレーム38の左側部などに取り付けることも可能であるが、その場合、1人掛けシート30と2人掛けシート70との前後位置を揃えなければ中央席10Sの乗員がシートベルト14を装着できなくなる。この点、本実施形態では、1人掛けシート30と2人掛けシート70との前後位置がずれている場合でも中央席10Sの乗員がシートベルト14を装着可能であるため、1人掛けシート30と2人掛けシート70との前後位置を自由に変更することができる。
また、本実施形態では、2人掛けシート70は、シートバック74の前倒しに連動してシートクッション72が車両下方側へ変位する。このような2人掛けシート70では、シートバック74の前倒しに連動してオーバーハング部76Hにおけるシートクッション72の構成部位(クッションオーバーハング部78H)も車両下方側へ変位する。このため、背景技術の欄で説明した係止手段をオーバーハング部76H(クッションオーバーハング部78H)と車両フロア12との間に設ける場合、係止手段が上記の変位を許容するように係止手段を構成しなければならないため、係止手段の構成が複雑になる。
この点、本実施形態では、シートバック74の前倒しに連動して変位しない第2フレーム76の下端部(ライザ94、Bブラケット98など)から骨格部材110が延びており、当該骨格部材110の先端部と車両フロア12との間に先端連結部140(係止手段)が設けられている。これにより、先端連結部140の構成が複雑になることを回避できる。
また、本実施形態では、骨格部材110が後方骨格部材114と前方骨格部材118とを有している。後方骨格部材114は、第2フレーム76の下端部から車両幅方向に沿って1人掛けシート30側へ延びている。前方骨格部材118は、後方骨格部材114の車両前方に配置されて第2フレーム76の下端部と後方骨格部材114の先端部との間に架け渡されている。これにより、車両衝突時のシートベルト荷重に含まれる車両前方向きの分力に対する骨格部材110の強度を効率的に確保することができる。
さらに、本実施形態では、骨格部材110の基端部と車両フロア12との間に基端連結部150が設けられている。この基端連結部150は、2人掛けシート70の車両前後方向のスライドを許容すると共に、車両衝突時のシートベルト荷重によって骨格部材110の基端部と車両フロア12とを車両上下方向に連結する。これにより、車両フロア12へのシートベルト荷重の伝達効率が向上する。
また、本実施形態では、骨格部材110の先端部に取り付けられるバックル18Sは、タングプレート16Sが連結されるバックル本体26と、バックル本体26から車両下方側かつ車両後方側へ延びるバックルウェビング27と、を有している。このバックルウェビング27は、骨格部材110の車両後方側へ延びて骨格部材110の先端部の下面に締結固定されている。これにより、車両衝突時にバックル本体26に加わる車両前方斜め上方向きのシートベルト荷重を、骨格部材110に対して良好に伝達し易くなる。
(実施形態の補足説明)
なお、上記実施形態では、バックルウェビング27が骨格部材110の車両後方側へ延びて骨格部材110の先端部の下面に締結固定された構成にしたが、これに限らず、骨格部材110に対するバックルウェビング27の固定位置は適宜変更可能である。例えば、バックルウェビング27が骨格部材110の先端部の後面又は上面に固定された構成にしてもよい。
また、上記実施形態は、基端連結部150を備えた構成にしたが、これに限らず、基端連結部150が省略された構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、骨格部材110が後方パイプ114(後方骨格部材)と前方パイプ118(前方骨格部材)とを備えた構成にしたが、これに限らず、骨格部材110の構成は適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、2人掛けシート70は、シートバック74の前倒しに連動してシートクッション72が車両下方側へ変位する構成にしたが、これに限らず、シートバック74の前倒しに連動してシートクッション72が変位しない構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
10 車両用シート
12 車両フロア
14S シートベルト
16S タングプレート
18S バックル
26 バックル本体
27 バックルウェビング
30 1人掛けシート
32 シートクッション
34 シートバック
36 第1フレーム
42 第1スライド機構
70 2人掛けシート
72 シートクッション
74 シートバック
76 第2フレーム
76H オーバーハング部
88 第2スライド機構
110 骨格部材
114 後方パイプ(後方骨格部材)
118 前方パイプ(前方骨格部材)
140 先端連結部
150 基端連結部

Claims (5)

  1. シートクッション及びシートバックの骨格を構成する第1フレームの下端部が第1スライド機構を介して車両フロアに連結される1人掛けシートと、
    前記1人掛けシートに対して車両幅方向に並んで配置され、シートクッション及びシートバックの骨格を構成する第2フレームの下端部が第2スライド機構を介して車両フロアに連結されると共に、前記第2フレームが前記第2スライド機構よりも前記1人掛けシート側へ張り出したオーバーハング部を有する2人掛けシートと、
    前記オーバーハング部の車両下方で前記第2フレームの下端部から車両幅方向に沿って前記1人掛けシート側へ延びる骨格部材と、
    前記骨格部材の先端部に取り付けられ、3点式シートベルトのタングプレートが連結されるバックルと、
    前記先端部と車両フロアとの間に設けられ、前記2人掛けシートの車両前後方向のスライドを許容すると共に、車両衝突時のシートベルト荷重によって前記先端部と車両フロアとを車両上下方向に連結する先端連結部と、
    を備えた車両用シート。
  2. 前記2人掛けシートは、シートバックの前倒しに連動してシートクッションが車両下方側へ変位する一方、前記第2フレームの下端部が前記前倒しに連動して変位しないように構成されている請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記骨格部材は、
    前記第2フレームの下端部から車両幅方向に沿って前記1人掛けシート側へ延びる後方骨格部材と、
    前記後方骨格部材の車両前方に配置されて前記第2フレームの下端部と前記後方骨格部材の先端部との間に架け渡された前方骨格部材と、
    を有している請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記骨格部材の基端部と車両フロアとの間に設けられ、前記2人掛けシートの車両前後方向のスライドを許容すると共に、車両衝突時のシートベルト荷重によって前記基端部と車両フロアとを車両上下方向に連結する基端連結部を備えた請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用シート。
  5. 前記バックルは、前記タングプレートが連結されるバックル本体と、前記バックル本体から車両下方側かつ車両後方側へ延びるバックルウェビングと、を有し、
    前記バックルウェビングは、前記骨格部材の車両後方側へ延びて前記骨格部材の先端部の下面に締結固定されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用シート。
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