JP2012030742A - バックル結合体を装備した車両用シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シートクッション12とシートバック14との接合箇所付近に配設されるバックル結合体40は、両側のシートクッションフレーム16を連結する部材として配設された連結パイプ18によりシート10が折畳まれた格納状態から着座状態に変動するとき強制的に押圧移動させられる。この連結パイプ18はシートクッション12自体の機能を達成する構成部品として機能するものである。
【選択図】図2
Description
一方、車両用シートにおいては、従来から着座者の安全性を確保する点から、着座者が装着するシートベルト装置が装備されている。そして、シートベルトバックルが車両用シート側に配置されており、シートベルトのベルトラッチを留めるようになっている。シートベルトバックルはシートクッションとシートバックの接合箇所位置付近に配置されており、シートベルトバックルを取付ける取付支持具を介して床面(車両フロア)に対して回動可能とされて支持されている。
ところで、シートベルトバックルとこのシートベルトバックルを取付けた取付支持具の一体的構成のバックル結合体は、シートクッションとシートバックの接合箇所付近に配置されていることからシートバックの起立した着座状態から前方へ沈み込んだ格納状態への位置変化に伴い、一緒に沈み込み回動する。バックル結合体がこの沈み込んだままの状態で、シートが格納状態から着座状態に戻されると、着座者がシートベルト装置を装着しようとするとき、装着困難となる。このため、装着操作の利便性を良くするために、着座状態でシートベルトバックルを着座者が操作し易い位置にあるようにすることが望まれていた。すなわち、シートベルトバックルがシート表面近くの操作し易い位置にあることが望まれていた。
かかる要望を満たすための各種方策が従来から提案され、実施されている。例えば、シートベルトバックルをひも状係止具でシートバックに係止して、格納状態から着座状態にシートバックを戻すときに沈み込んだシートベルトバックルもシートバックと一緒に戻すようにしたものがある。また、下記特許文献1のように、シートベルトバックルを備えたバックル結合体を自立性のある構成として、この自立性のあるバックル結合体をシートバックとシートクッションの間に設けた凹部に収納させてシートの位置変化に応じて回動案内することにより着座状態でシートベルトバックルをシート表面近くに位置させるものがある。
すなわち、本発明に係るバックル結合体を装備した車両用シートの基本的構成は、シートバックがシートクッションに対して起立した位置状態の着座状態と、折畳まれた位置状態の格納状態の位置状態をとることができ、該折畳まれた位置状態の格納状態への動作は床面との間のリンク機構によりシートクッションが前記着座状態の位置より着座方向前方に移動すると共に床面方向に沈み込む動作として行われる構成であり、シートベルトバックルとその取付支持具のバックル結合体が前記シートクッションと前記シートバックとの接合箇所の位置で床面に対して回動可能に支持されて配設されているバックル結合体を装備した構成である。
かかる構成において前記シートクッションには該シートクッションの骨格を形成するシートクッションフレームが幅方向の両側に配設されていると共に、該両側のシートクッションフレームを連結する連結部材が該シートクッション自体の機能を達成するための構成部品として幅方向に配設されており、前記シートクッションとシートバックとの接合箇所の位置で床面に対して回動可能に配設されるバックル結合体は、自立性のある形態として構成されており、前記連結パイプに自重作用方向で接する配設位置関係として配設されていることを特徴とする。
そして、このようにシートベルトバックルを操作し易い位置に回動操作する連結部材は、シートクッション自体の機能を達成する構成部品を用いている。例えば、シートクッションパッドを載置する載置機能を行う構成部品として連結部材は用いられるものである。したがって、本発明を構成するに際して、構成部品点数の増加やコスト増を伴うことがない。
この様にバックル結合体が、連結部材とシートクッションフレームの一側に接して配設されていると、バックル結合体の沈み込んだ位置から起き上がる位置への回動がより安定したものとして行うことができる。
シートクッション12の連結パイプ18が配置された後方位置の左側シートクッションフレーム16Lの内側位置にはシートベルトバックル42が配設されている。シートベルトバックル42はシートクッション12に設けられた装着穴20に前後方向に揺動できる状態として配設されている。シートベルトバックル32は図示を省略した着座者の身体を拘束するシートベルトに設けられたベルトラッチを係合するものであり、シート10に着座者を拘束するシートベルト装置の機能を果す構成部品である。
前位置の取付ブラケット24には、シートクッション12のシートクッションフレーム16との間に連結リンク32が配設されて連結されている。連結リンク32は左右両側シートクッションフレーム16L,16Rに対して夫々配設されて連結されており、シートクッションフレーム16L,16Rの比較的前方位置で連結されている。この連結リンク32とシートクッションフレーム16との連結箇所34は軸支連結により軸回動可能として連結されている。同様に、連結リンク32と取付ブラケット24との連結箇所36も軸支連結により軸回動可能として連結されている。この連結リンク32による作動機構が本発明のリンク機構に相当する。
バックル結合体40の配設は、図4に示すように、左側シートクッションフレーム16Lと連結パイプ18との結合箇所の後方隅部位置に配設されており、左側シートクッションフレーム16Lの内側面に接して配設されている。なお、図2に示すように、バックル結合体40は連結パイプ18に接するように配設されており、バックル結合体40の自重を支える方向の位置関係として配設されている。したがって、シート10が図3に示す格納状態の後部フロア(床面)22に沈み込んだ状態から図2に示す起立した状態に時計廻り方向に起き上がり回動するとき、バックル結合体40は連結パイプ18により押し上げ回動させられる。この結果、シートベルトバックル42はシートクッション12の着座面方向に向いた位置となり、着座者がシートベルトのベルトラッチをシートベルトバックル42に差込み係合し易い位置状態とする。なお、図2に示す起立した着座状態からシートバック14を図3に示す格納状態に折畳み回動するときは、バックル結合体40はシートクッション12の着座面から上方に飛び出したシートベルトバックル42の箇所がシートバック14の前面部により押されて支持箇所46を中心として反時計廻り方向に回動して、図3に示すように、シートクッション12と同様に折畳まれた位置状態となる。
そして、このバックル結合体40の押し上げ回動をする連結パイプ18は、シートクッション12自体の機能を達成する構成部品であるため、かかる作動をさせるために新たな構成部品を追加するものではないので、構成部品点数の増加やコスト増を伴うことがない。
なお、上記実施例においては、バックル結合体40の配設は連結パイプ18と左側クッションフレーム16Lに接して配設されている。このため、バックル結合体40の沈み込んだ位置から起き上がる位置への回動がより安定したものとして行うことができる。
また、上記実施例は後部座席に適用した場合であったので、シート10は後部フロア(床面)22に直接固定した構成のものであったが、前部座席に適用する場合等には、シート10をフロアに対して前後方向にスライド可能な構成として取付けることもできる。この場合には、フロアにはスライド機構を介して取付けることになり、上記実施例における取付ブラケット24,26をスライド機構のアッパーレール側に取り付けることになり、ロアレールがフロアに取り付けられる。
12 シートクッション
14 シートバック
16 シートクッションフレーム
16F 前側シートクッションフレーム
16L 左側シートクッションフレーム
16R 右側シートクッションフレーム
18 連結部材(連結パイプ)
20 装着穴
22 後部フロア(床面)
24 取付ブラケット
26 取付ブラケット
28 シートバックフレーム
30 下端連結部
32 連結リンク
40 バックル結合体
42 シートベルトバックル
44 取付支持具
Claims (2)
- シートバックがシートクッションに対して起立した位置状態の着座状態と、折畳まれた位置状態の格納状態の位置状態をとることができ、該折畳まれた位置状態の格納状態への動作は床面との間のリンク機構によりシートクッションが前記着座状態の位置より着座方向前方に移動すると共に床面方向に沈み込む動作として行われる構成であり、シートベルトバックルとその取付支持具のバックル結合体が前記シートクッションと前記シートバックとの接合箇所の位置で床面に対して回動可能に支持されて配設されているバックル結合体を装備した車両用シートであって、
前記シートクッションには該シートクッションの骨格を形成するシートクッションフレームが幅方向の両側に配設されていると共に、該両側のシートクッションフレームを連結する連結部材が該シートクッション自体の機能を達成するための構成部品として幅方向に配設されており、
前記シートクッションとシートバックとの接合箇所の位置で床面に対して回動可能に配設されるバックル結合体は、自立性のある形態として構成されており、前記連結部材に自重作用方向で接する配設位置関係として配設されていることを特徴とするバックル結合体を装備した車両用シート。 - 請求項1に記載のバックル結合体を装備した車両用シートであって、
前記バックル結合体の配設は前記連結部材と一側のシートクッションフレームに接して配設されていることを特徴とするバックル結合体を装備した車両用シート。
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