JP2010132064A - 乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエビング部材の長さを、シート装置格納状態に合わせて設定しても、着座状態としたときにウエビング部材に弛みが生じるのを抑制可能な乗員保護装置を提供すること。
【解決手段】シート装置1の着座状態で、第2ウエビング部材22を、シート隙間17とアンカ部材26とを直線的に結ぶ直線延在経路(b)から迂回させて配置する経路迂回部材15cを備えていることを特徴とする乗員保護装置とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両乗員を保護する乗員保護装置に関し、特に、シート格納時に、シートクッションを車両前方かつ下方に移動させるチルトダウン格納方式のシートに適用するものに関する。
従来、シートバックを立てた着座状態から、シートクッションを車両前方かつ下方に移動させ、その座面上にシートバックを重ねるように前倒させた格納状態に形態を変更させることが可能な、いわゆるチルトダウン格納方式のシート装置が知られている。
さらに、このシート装置において、着座状態と格納状態とに形態を変更させても、ウエビング部材の先端のバックルあるいはアンカが、常にシートクッションの上面に配置されるようにした乗員保護装置が、例えば、特許文献1などにより知られている。
この従来技術は、シートクッションとシートバックとを連結するステーを設け、シートバック装置において、アンカプレートとバックルあるいはタングなどの係合部材とを連結するウエビング部材を、シートバック、シートクッション、ステーで囲まれた空間に挿通したものである。
特開2003−80988号公報
しかしながら、先端にバックルあるいはアンカなどの係合部材が連結されたウエビング部材は、その基端が、シート装置後方の車体に取り付けられている。よって、シート装置を、格納状態と着座状態とに形態を変更させるのに伴って、シートクッションが車体に対して車両前下方と車両後上方とに移動すると、ウエビング部材の先端の係合部材もシートクッションと共に車体に対して移動する。
このため、シートクッションを車両前下方に移動した格納状態で係合部材がシートクッション上に配置されるようにウエビング部材の長さを設定すると、シート装置を着座状態として係合部材が車両後方へ移動したときに、この移動分が予長となってウエビング部材に弛みが生じる。このようにウエビング部材に弛みが生じた状態で乗員保護装置を装着したときには、衝突発生により乗員が車両前方へ慣性移動した場合に、その弛みの分だけ着座乗員の拘束が遅れるおそれがあった。
一方、シート装置を着座状態としたときにシートクッションの後端部上面に係合部材が配置されるようにウエビング部材の長さを設定すると、シート装置を格納状態としたときに、係合部材が、シートクッションとシートバックとの間の隙間に引き込まれるおそれがある。この場合、次に、シート装置を着座状態としたときに、係合部材を、シートクッションとシートバックとの隙間から引き出す必要があり、使い勝手に劣る。
本発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、ウエビング部材の長さを、シート装置格納状態に合わせて設定しても、着座状態としたときにウエビング部材に弛みが生じるのを抑制可能な乗員保護装置を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するため本発明は、シート装置の着座状態で、ウエビング部材を、シートクッションの後端部とシートバックの下端部との間のシート隙間と、ウエビング部材を車体に連結するアンカ部材と、を直線的に結ぶ直線延在経路から迂回させる経路迂回部材を備えていることを特徴とする乗員保護装置とした。
本発明の乗員保護装置では、シート装置の格納状態において、係合部材が、シートクッションの上面に配置され、かつ、シート隙間とアンカ部材との間において緊張状態で延在されるようウエビング部材の長さを設定されているものとする。
この設定において、シート装置を格納状態から着座状態に変位させると、シートクッションが車両後下方へ移動するのに伴って、シート隙間とアンカ部材との距離が狭まり、ウエビング部材には、この距離の狭まり分の予長が生じる。
本発明では、シート装置を、着座状態としたときに、経路迂回部材が、ウエビング部材を、シート隙間とアンカ部材とを直線的に結ぶ直線延在経路から迂回させた状態とする。このため、この迂回を生じさせないものと比較して、ウエビング部材の予長による弛みを軽減することができる。
よって、弛みを軽減しないものと比較して、衝突時における乗員の拘束タイミングを早くすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態の乗員保護装置は、シートクッション(11)の後端部でシートバック(12)を起立させた着座状態と、この着座状態から前記シートクッション(11)を車両前下方へ移動させるとともに、前記シートバック(12)を前倒させ前記シートクッション(11)の上面に重ねた格納状態と、に形態を変更可能なシート装置(1)において着座した乗員を拘束可能なシートベルト装置(2)を備え、
このシートベルト装置(2)は、前記シートクッション(11)の下端部と前記シートバック(12)の下端部との間に形成されたシート隙間(17)よりも車両後下方位置の車体に設けられたアンカ部材(26)に基端部が連結される一方、前記シート隙間(17)を通って前記シートクッション(11)の上面に延在された先端部に係合部材(27)が連結されたウエビング部材(22)を備えている乗員保護装置であって、前記シート装置(1)の前記着座状態で、前記ウエビング部材(22)を、前記シート隙間(17)と前記アンカ部材(26)とを直線的に結ぶ直線延在経路(b)から迂回させる経路迂回部材(15c)を備えていることを特徴とする乗員保護装置である。
図1〜図4に基づき、この発明の最良の実施の形態の実施例1の乗員保護装置Aについて説明する。
本実施例1の乗員保護装置Aは、図4に示すシート装置1とシートベルト装置2とを備え、シート装置1に着座した図示を省略した乗員を保護するものである。
まず、シート装置1の構成について説明する。
シート装置1は、シートクッション11とシートバック12とを備えた3人掛けのもので、1人掛けの左側シート1Lと、2人掛けの右側シート1Rとに、左右2分割されている。
この左側シート1Lと右側シート1Rとは、同様の構成であるので、以下に、左側シート1Lを代表して説明する。
シート装置1は、図1に実線で示すようにシートバック12を起立させた着座状態と、図において二点鎖線で示すようにシートクッション11を車両前下方に移動させ、かつ、シートバック12を前倒させシートクッション11の上面に重ねた格納状態とに形態を変更可能ないわゆるチルトダウン方式と呼ばれる構造となっている。
シートクッション11は、車両前方端部の下部と車体のフロアパネルFPとが前脚13(図4参照)に支持されているとともに、車両後方端部とフロアパネルFPとが図示を省略したリンク部材に支持されている。これら前脚13およびリンク部材は、それぞれシートクッション11とフロアパネルFPとに回動可能に連結されており、これらにより平行リンク構造が形成されることで、シートクッション11は、図1において、実線で示す位置と二点鎖線で示す位置とに移動可能に車体に支持されている。
なお、シートクッション11は、内部に強度を保持するフレーム部材(構造部材)14が設けられており、その車両方向端部には、後部パイプ14aが車幅方向に延在して設けられている。
シートバック12は、シートクッション11の車両後方端部に回動可能に支持されている。すなわち、シートバック12の内部には、強度を保持するための図3に示すフレーム部材(構造部材)15が設けられており、このフレーム部材15の車両左右右端部から下方に延在されたアーム部材15a,15bの下端部がシートクッション11に回動可能に支持されている。また、車両左側のアーム部材15bの近傍には、シートバック12の回動とシートクッション11の移動とを連動させる連動機構16が設けられている。したがって、シートバック12を起立状態から前倒させたときには、シートクッション11が図1において実線で示す位置から二点鎖線で示す位置に移動し、逆に、シートバック12を前倒状態から起立させたときには、シートクッション11が二点鎖線で示す位置から実線で示す位置に移動するようになっている。
なお、この連動機構16は、周知のものであり、本願の要旨とする部分ではないので、詳細な説明は省略する。
さらに、シートバック12は、前倒時には、シートバック12の車両後方に設けられて車両の床面を形成するフロア部材(床部材)3と、略同一の高さとなるように配置されている。そして、このフロア部材3と、シートバック12の下端部とは、フロア部材3の表面と同様の素材で形成されたシート状のカバー部材4で連結されている。このカバー部材4は、図において二点鎖線で示すように、シート装置1を格納状態としてシートバック12を前倒させた際に、シートバック12とフロア部材3との間に形成される空間5を、緊張状態で覆う長さに設定されている。
さらに、シートバック12のフレーム部材15の下端部には、起立状態のシートバック12の下端から下方に突出して経路迂回部材15cが一体に形成されている。すなわち、フレーム部材15は、図3に示すように、金属パイプをシートバック12の周縁に沿うように枠状に形成されている。経路迂回部材15cは、フレーム部材15の下端部を下方に延長させて形成されており、シートバック12の下端部の位置には、フレーム部材15の間で車幅方向に横架された下部パイプ15dが設けられている。なお、経路迂回部材15cの詳細については、後述する。
次に、シートベルト装置2について説明する。
なお、シートベルト装置2も、図4に示すように、シート装置1に着座した3人をそれぞれ独立して拘束可能に3つのシートベルト装置2が設けられているが、車両左側のシート1Lに着座した乗員の拘束用のものを代表して説明する。
このシートベルト装置2は、第1ウエビング部材21と第2ウエビング部材22とを備えている。
第1ウエビング部材21は、図示を省略したピラーの内部に設けられた巻取装置23に基端が巻き取られ、先端は、図外のピラーの上部に設けられたリング金具24に挿通されて図外のピラーの下部に結合され、中間部にタング25が設けられている。
第2ウエビング部材22は、図1に示すように、基端部がシート装置1の車両後方位置で、フロアパネルFPにボルト26aおよびナット26bで固定されたアンカ部材26に結合されている。一方、第2ウエビング部材22の先端部は、シートクッション11の車両後方端部と、シートバック12の車両下方端部と、の間のシート隙間17を通ってシートクッション11の上面に配置されたバックル(係合部材)27に連結されている。
このようにシートベルト装置2は、タング25をバックル27に係合させて、乗員を拘束する状態となる周知のものである。
第2ウエビング部材22の長さは、図において二点鎖線で示すようにシート装置1を格納状態としてシートクッション11が車両前下方に移動した状態において、バックル27がシートクッション11の上面に配置できる長さに設定されている。すなわち、実施例1では、このときバックル27の全長が余裕を持ってシートクッション11の上面に現れるように、バックル27の先端がシートクッションの後端から寸法aだけ車両前方に配置される長さに設定されている。
シート装置1を、格納状態から着座状態に形態を変更すると、シートクッション11の車両後方端部がアンカ部材26に接近する。このため、上述のように第2ウエビング部材22の長さを、シート装置1の格納状態でバックル27をシートクッション11の上面に配置させることのできるように設定した場合、着座状態としたときには、上記接近分の予長が生じる。
そこで、本実施例1では、経路迂回部材15cが、第2ウエビング部材22における予長分を迂回させた状態とする。
すなわち、着座状態のシートバック12の下端から、経路迂回部材15cが、シートバック12の背面12aよりも表皮厚み分だけ車両前方に寄った位置で、車両前下方に突出されている。
この経路迂回部材15cの車両前下方への突出量は、第2ウエビング部材22が本来延在されるシート隙間17とアンカ部材26とを直線的に結ぶ直線延在経路(図において二点鎖線bで示す)から車両前方に向けて略V字状に折曲させることで、予長による弛みを解消できる量に設定されている。
さらに、本実施例1では、経路迂回部材15cの突出量は、シートクッション11の後部パイプ14aの車両後方端部とアンカ部材26とを結ぶ直線(図において一点鎖線cで示す)よりも、第2ウエビング部材22を、車両前方かつ下方に配置させることができる量に設定されている。
加えて、本実施例1では、経路迂回部材15cの下端部に、シートバック12の着座状態で、車両前方に凸となるように折り曲げた押圧部15eが形成されている。この押圧部15eの折曲角度は、第2ウエビング部材22が、シート隙間17とアンカ部材26の取付点とを直線的に結ぶ直線延在経路(b)に略直交する方向に設定されている。
次に、実施例1の作用について説明する。
(着座状態)
シート装置1を、図1において実線で示す着座状態としたときには、第2ウエビング部材22に連結されたバックル27は、図示のようにシートクッション11の上面の車両後端部に配置されている。
また、このとき第2ウエビング部材22は、中間部を、経路迂回部材15cにより車両前下方へ押されて略V字状に折曲され、弛みが生じないようになっている。
(着座状態→格納状態)
シート装置1を、この着座状態から格納状態に形態変更させる場合、図において二点鎖線で示すようにシートバック12を前倒させると、連動機構16の作動によりシートクッション11が車両前下方へ移動される。
このとき、シートバック12の下端部は、着座状態の位置から車両前下方へ移動し、フロア部材3との間隔が拡がり、両者12,3の間の空間5がカバー部材4で覆われる。
そして、シートバック12の前倒に伴って、経路迂回部材15cは車両前後方向へ沿う状態となり、第2ウエビング部材22の車両上方に離れ、カバー部材4の下面に沿って配置される。
したがって、シート装置1を格納状態としたときに、カバー部材4の上に物品を載置した場合に、その荷重は、経路迂回部材15cにより支持される。加えて、経路迂回部材15cは、シートバック12の背面12aの表皮の厚さ分だけ、背面12aの延長線上から下がって配置されている。このため、カバー部材4は、経路迂回部材15cに押し上げられることなく、シートバック12の背面12aとフロア部材3とを直線的に連続させたように覆うことができる。また、カバー部材4の上に荷物などを載置した場合に、カバー部材4が荷重で下がることも無い。したがって、外観品質に優れる。
また、このとき、シートベルト装置2では、バックル27がシートクッション11と共に車両前下方へ移動するのに伴って、第2ウエビング部材22は、車両前方に引っ張られ、かつ、経路迂回部材15cが離間しているため、第2ウエビング部材22は、車両前方へ略一直線状に延在される。
(格納状態→着座状態)
シート装置1を、格納状態から着座状態へ戻すと、バックル27が、シートクッション11と共にアンカ部材26に近付くため、第2ウエビング部材22には、その近付いた寸法分の予長が生じる。そこで、本実施例1では、前述のように第2ウエビング部材22の中間部が、経路迂回部材15cにより車両前下方に押されて側面視で略V字に折曲された迂回状態となるため、予長による弛みが生じることなく、バックル27とアンカ部材26との間で、緊張を保った状態となる。
(シートベルト装着時)
シートベルト装着時には、タング25をバックル27に係合させる。このとき、第2ウエビング部材22は、経路迂回部材15cにより緊張状態に保たれている。このため、第2ウエビング部材22に予長による弛みが生じている場合のように、バックル27を引き寄せて第2ウエビング部材22の予長分を引き出す操作を行なうことなしに、第2ウエビング部材22を緊張状態として装着できる。
したがって、衝突時には、早いタイミングで乗員を拘束することができる。
また、衝突時には、乗員に対して車両前方向きの慣性力が作用した場合、バックル27およびこれに連結された第2ウエビング部材22が車両斜め上前方へ引っ張られる。よって、第2ウエビング部材22は、図2において点線で示すように、シートクッション11の後端部において構造部材であるフレーム部材14の後部パイプ14aよりも後方の弾性を有した部分を弾性変形させる。この場合、第2ウエビング部材22に入力される荷重は、シートバック12のフレーム部材15に結合された経路迂回部材15cと、シートクッション11のフレーム部材14とにより支持される。したがって、乗員の拘束を確実に実施できる。
以上説明したように本実施例1の乗員保護装置Aでは、以下に列挙する効果を奏する。
a)シートバック12の下端部に経路迂回部材15cを設け、シート装置1を格納状態としたときに、経路迂回部材15cにより、第2ウエビング部材22を、車両前後方向に折曲した迂回状態を形成するようにした。
したがって、第2ウエビング部材22の長さを、シート装置1を格納状態としてシートクッション11を車両前下方に移動させたときに、バックル27をシートクッション11の上面に配置させることができる長さに設定していても、着座状態で、第2ウエビング部材22に弛みが生じないようにした。
これにより、乗員のシートベルト装着状態で衝突が生じたときに、第2ウエビング部材22の予長分の空走が生じるのを防止でき、早いタイミングで乗員拘束が可能となる。
b)経路迂回部材15cは、その先端が、衝突時に第2ウエビング部材22が引っ張られたときの位置である後部パイプ14aの後端とアンカ部材26とを結ぶ直線(c)よりも車両前下方に配置されるようにした。このため、第2ウエビング部材22に荷重が入力された際に、経路迂回部材15cおよび後部パイプ14aにより荷重を支持することができる。
したがって、確実な乗員の拘束が可能である。しかも、シートクッション11側のみで荷重を支持するものよりも、荷重の分散を図り、支持強度の向上を図ることができる。
加えて、経路迂回部材15cは、シートバック12の強度を保持するフレーム部材15に一体に形成されているため、上述のように乗員拘束時に第2ウエビング部材22から荷重が入力された際に、この荷重を支持することができる。
c)経路迂回部材15cは、シート装置1を格納状態としたときに、カバー部材4の下面を支持する部材を兼ねるようにした。したがって、このような支持部材を別途設けたものと比較して部品点数を削減でき、コストダウン、重量軽減、組付工数の削減を図ることができる。
加えて、経路迂回部材15cは、シートバック12の背面12aからカバー部材4の厚さ分下がって配置されているため、カバー部材4が、シートバック12とフロア部材3との空間5を直線的に覆い、凹凸が生じない。また、カバー部材4の上に物品を載せたときに凹みが生じないようにできる。
したがって、高い外観品質を得ることができる。
d)経路迂回部材15cの下端部に、シートバック12の着座状態で、車両前方に凸となるように折り曲げた押圧部15eを形成した。このため、経路迂回部材15cが第2ウエビング部材22を車両前下方に押圧する際に、第2ウエビング部材22の延在方向に対して略直交方向に押圧することができ、経路迂回部材15cを背面12aに沿う方向に延在させたものと比較して、効率的に迂回量を確保できる。
(他の実施例)
以下に、他の実施例について説明するが、これら他の実施例は、実施例1の変形例であるため、その相違点についてのみ説明し、実施例1あるいは他の実施例と共通する構成については共通する符号を付けることで説明を省略する。
図5に基づいて実施例2の乗員保護装置について説明する。
実施例2は、経路迂回部材200を車体に設けた例である。
すなわち、フロアパネルFPに経路迂回部材200が設置されている。この経路迂回部材200において第2ウエビング部材22を支持する押圧部201は、実施例1で説明したのと同様の位置に配置されている。
また、この経路迂回部材200と一体に、シート装置1と干渉しない位置においてカバー部材4(図5では図示省略)を下面から支持可能な位置に支持部材202が設けられている。
したがって、実施例2にあっても、実施例1で説明した、上記a)の効果を得ることができる。
また、上記b)と同様に第2ウエビング部材22の荷重を経路迂回部材200および後部パイプ14aにより支持して、確実な乗員の拘束が可能であり、かつ、荷重の分散を図り、支持強度の向上を図ることができる。
また、上記c)と同様に、経路迂回部材200が、カバー部材4の下面を支持する支持部材202を備えているため、部品点数を削減でき、コストダウン、重量軽減、組付工数の削減を図ることができ、かつ、高い外観品質を得ることができる。
また、上記d)と同様に、経路迂回部材200の押圧部201が、第2ウエビング部材22の延在方向に対して略直交方向に押圧するため、効率的に迂回量を確保できる。
図6に基づいて実施例3の乗員保護装置について説明する。
実施例3は、経路迂回部材300をシートクッション11に設けた例である。
この実施例では、後部パイプ14aに一体に経路迂回部材300を設けている。この経路迂回部材300は、シート装置1を着座状態としたときに、第2ウエビング部材22を直線延在経路(b)から車両後方に迂回させて、弛みの発生を防止する。
したがって、実施例1と同様に上記a)の効果を得ることができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態および実施例1〜3を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態および各実施例1〜3に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、シート装置1において、着座状態と格納状態とに形態を変更する構造は、着座状態からシートクッションを車両前下方に移動させるとともに、シートクッションの上面にシートバックが重なるように前倒させるものであれば、実施例1で説明した構造のものに限定されるものではない。
また、シート装置は、3人掛けのシートであって、左右に2分割された構造のものを示したが、これに限定されない。
また、実施例1〜3では、経路迂回部材15c、200,300は、第2ウエビング部材22を迂回状態としたときに、弛みが全く生じないものを示したが、多少の弛みが生じるものであってもよい。この場合でも、全く迂回させないものと比較すると、乗員の拘束タイミングを早めることができる。
実施例1では、経路迂回部材15cは、シートバック12の構造部材であるフレーム部材15と一体のパイプ部材により形成した例を示したが、経路迂回部材は、構造部材にウエビング部材からの荷重を支持可能に結合されていれば、このような一体構造に限定されるものではない。例えば、ボルトやナットなどの締結部材を用いて結合してもよいし、溶接などにより結合してもよい。
本発明の最良の実施の形態である実施例1の乗員保護装置Aの要部を示す側面図であって、実線はシート装置1の着座状態を示し、二点鎖線はシート装置1の格納状態を示している。 実施例1の乗員保護装置Aの要部の動作の説明図である。 実施例1の乗員保護装置Aにおいてシートバック12の内部に設けられたフレーム部材15を示す斜視図である。 実施例1の乗員保護装置Aの外観を示す斜視図である。 実施例2の乗員保護装置の要部を示す説明図である。 実施例3の乗員保護装置の要部を示す説明図である。
符号の説明
1 シート装置
2 シートベルト装置
3 フロア部材(床部材)
4 カバー部材
5 空間
11 シートクッション
12 シートバック
12a 背面
14 フレーム部材(構造部材)
14a 後部パイプ
15 フレーム部材(構造部材)
15c 経路迂回部材
17 シート隙間
22 第2ウエビング部材
26 アンカ部材
27 バックル(係合部材)
200 経路迂回部材
300 経路迂回部材
A 乗員保護装置
FP フロアパネル(車体)

Claims (5)

  1. シートクッションの後端部でシートバックを起立させた着座状態と、この着座状態から前記シートクッションを車両前下方へ移動させるとともに、前記シートバックを前倒させ前記シートクッションの上面に重ねた格納状態と、に形態を変更可能なシート装置において着座した乗員を拘束可能なシートベルト装置を備え、
    このシートベルト装置は、前記シートクッションの下端部と前記シートバックの下端部との間に形成されたシート隙間よりも車両後下方位置の車体に設けられたアンカ部材に基端部が連結される一方、前記シート隙間を通って前記シートクッションの上面に延在された先端部に係合部材が連結されたウエビング部材を備えている乗員保護装置であって、
    前記シート装置の前記着座状態で、前記ウエビング部材を、前記シート隙間と前記アンカ部材とを直線的に結ぶ直線延在経路から迂回させる経路迂回部材を備えていることを特徴とする乗員保護装置。
  2. 前記経路迂回部材は、前記ウエビング部材からの荷重を支持可能に、前記シートバックあるいは前記シートクッションの内部において強度を保持する構造部材に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記経路迂回部材が、前記シートバックの強度を保持する構造部材に結合されて前記シートバックの下端部に設けられ、
    前記経路迂回部材において前記ウエビング部材を支持する部分が、前記シートクッションの前記構造部材の車両後方端部と、前記アンカ部材における前記ウエビング部材との連結部と、を結ぶ直線よりも、車両前下方に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乗員保護装置。
  4. 前記シート装置の車両後方に、車両の床を形成する床部材が設けられ、
    前記シート装置を格納状態としたときに、前記シートバックの下端部と前記床部材との間を覆うカバー部材が、前記シートバックの下端部と前記床部材とに連結され、
    前記経路迂回部材は、前記シート装置の格納状態で、前記カバー部材を車両下方側から支持可能に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の乗員保護装置。
  5. 前記経路迂回部材は、シートバックの背面の延長線上から下がって配置されていることを特徴とする請求項4に記載の乗員保護装置。
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