JP5420264B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両が衝突されたとき、着座者を良好に拘束する車両用シートを提供するものである。
従来、シートベルトの端部を接続するアンカープレートまたはインナーラップアンカーの何れか一方に、車両用シートが所定以上の加速度を受けた場合に作動するプリテンショナ装置を接続した構成は、公知である(特許文献1参照)。
特開2003−146184号公報
前記公知例は、単に、ピストンをガスジェネレータのガス圧で移動させて、ワイヤーケーブルを牽引してシートベルトを緊張させる構成のため、ガスジェネレータが供給するガス圧は、供給初期が最も高く、その後は低下するだけでなので、ピストンによるワイヤーケーブルの牽引力はガスの圧力の大きさに比例して低下し、一方、シートベルトを緊張作動させる場合、シートベルトの弛みを取る作動開始時は大きな力は不要であり、シートベルトにより着座者を拘束するときには大きな駆動力が必要となるので、シートベルトを緊張作動させるときの要求と、ワイヤーケーブルの牽引力の変化とが不一致となる課題がある。
本願は、プリテンショナ装置の構成を工夫し、シートベルトの弛みを取って着座姿勢を安定させた上でワイヤーケーブルの牽引力を大きくして、シートベルトの緊張作動させるときの要求と、ワイヤーケーブルの牽引力の変化とを一致させて、シートベルトによる拘束効果を向上させるようにしたものである。
請求項1の発明は、車体または車両用シート1に設けたベルトリトラクター11にシートベルト10の一端を接続し、シートベルト10の他端はアンカープレート12に係止し、シートベルト10の中間部にはインナーラップアンカー14のインナーバックル15に着脱自在に係合するタングプレート13を設け、前記シートベルト10のうちの一端からタングプレート13までをショルダベルト16とし、タングプレート13からアンカープレート12までをラップベルト17に構成し、前記左右のアンカープレート12またはインナーラップアンカー14の何れかは、前記車両用シート1が所定以上の加速度を受けた場合に作動するプリテンショナ装置21に接続したワイヤーケーブル20によって牽引されるように構成し、前記プリテンショナ装置21は、シリンダ23とシリンダ23内に設けたピストン24と前記ピストン24を移動させるための多量のガスを供給するガスジェネレータ25を有して構成し、前記ピストン24による駆動力をシートベルト10に伝達する前記ワイヤーケーブル20の牽引力を変化させる牽引力変更装置Sを、前記シリンダ23内に設けた車両用シートとしたものである。
請求項2の発明は、牽引力変更装置Sは、ピストン24の駆動力を伝達するワイヤーケーブル20の牽引力を、プリテンショナ装置21の作動初期段階に対して所定時間経過後に上昇させるように構成した車両用シートとしたものである。
請求項3の発明は、前記ワイヤーケーブル20はアンカープレート12またはインナーラップアンカー14に接続した伝達用の伝達ケーブル20Aと、前記ピストン24に接続した牽引力切替用ケーブル20Bとにより構成し、前記牽引力変更装置Sは伝達ケーブル20Aと牽引力切替用ケーブル20Bとの間に設けたプーリー30と、該プーリー30を非作用状態と作用状態とに切り替える牽引力切替手段31により構成した車両用シートとしたものである。
請求項4の発明は、前記牽引力切替手段31は、前記プーリー30に掛け回した前記牽引力切替用ケーブル20Bの折り返し部33のうちの一方側部分34をロック用ピストン35に係止し、前記折り返し部33の他方側部分36はロック用ピストン35に移動自在に挿通して前記ピストン24に係止し、前記折り返し部33には前記プーリー30を回転させない非作用状態とプーリー30を回転自在にする作用状態とに切り替える締結体40を設けて構成した車両用シートとしたものである。
請求項5の発明は、前記締結体40は、一方側部分34と他方側部分36とを合わせて締結してプーリー30を回転させない非作用状態と、ワイヤーケーブル20に掛かる負荷の増加により折り返し部33の一方側部分34と他方側部分36との締結状態から自動的に外れて、プーリー30が回転自在となる作用状態に切り替わるように構成した車両用シートとしたものである。
請求項6の発明は、ピストン24およびロック用ピストン35の外周には傾斜面を夫々形成し、傾斜面とシリンダ23の内周面との間の空間内にはピストン24およびロック用ピストン35の戻り移動を停止させるストッパ用の鋼球を内蔵させた車両用シートとしたものである。
請求項1の発明では、牽引力変更装置Sにより最初にシートベルト10の弛みを取ってから、安定した着座者姿勢となったところで牽引途中のワイヤーケーブル20の牽引力を増加させて着座者を拘束することが可能となり、着座者の拘束効果を向上させることができる。
請求項2の発明では、牽引力変更装置Sによりプリテンショナ装置21の作動初期に対して途中よりワイヤーケーブル20の牽引力を増加させるので、シートベルト10を緊張作動させるときの要求と、ワイヤーケーブル20の牽引力の変化とを一致させることができ、着座者の拘束効果を向上させることができる。
請求項3の発明では、牽引力変更装置Sは、プーリー30によりワイヤーケーブル20の牽引力を増加させる構成と、プーリー30の非作用状態と作用状態とに切り替える牽引力切替手段31により簡単に構成できる。
請求項4の発明では、プーリー30の非作用状態と作用状態との切り替える牽引力切替手段31を、折り返し部33とロック用ピストン35と締結体40により簡単に実現でき、シートベルト10を緊張作動させるときの要求と、ワイヤーケーブル20の牽引力の変化とを一致させた着座者の拘束効果を向上させたプリテンショナ装置21を、簡単に、しかも、安価に提供できる。
請求項5の発明では、プーリー30の非作用状態と作用状態との切り替えを自動的に且つ確実に達成でき、シートベルト10を緊張作動させるときの要求と、ワイヤーケーブル20の牽引力の変化との一致を一層向上させて、着座者の拘束効果を向上させたプリテンショナ装置21を提供することができる。
請求項6の発明では、ピストン24およびロック用ピストン35の戻りを停止させることができるので、締結体40を折り返し部33から外す負荷を折り返し部33に適格に伝達でき、これにより、プーリー30を作用させてワイヤーケーブル20の牽引力を確実に増加させることができる。
車両シートおよびシートベルトの斜視図。 プリテンショナ装置の一例の断面図。 プリテンショナ装置の作動によるプーリーの移動開始状態概略図。 プーリーの作用状態図。
本発明の一実施例を図面により説明すると、1は車両用シート、2は車両用シート1の背凭シート、3は座席シート、4は背凭シート2の上部に設けたヘッドレストである。車両用シート1は、前記座席シート3を、車体6に固定状態に取付け、または、車体6に設けた公知の前後位置調節装置のスライドレール(図示省略)により車体6に対して前後位置調節自在に取付ける(理解を容易にするため、前後左右上下等の方向や位置を示して説明しているが、これらの記載によって、発明の構成が限定されることはない)。
車両用シート1には、シートベルト10を設ける。シートベルト10は車両用シート1に着座した乗員を車両用シート1に拘束して保護する。シートベルト10は車体または車両用シート1に設けたベルトリトラクター11に一端を接続し、シートベルト10の他端はアンカープレート12に係止する。シートベルト10の中間部にはタングプレート13を設け、タングプレート13は前記アンカープレート12と対になるように設けたインナーラップアンカー14のインナーバックル15に着脱自在に係合させる。
また、シートベルト10は、タングプレート13をインナーバックル15に係合させたとき、一端からタングプレート13までがショルダベルト16となり、タングプレート13からアンカープレート12までがラップベルト17となる。18はスルーアンカーである。
前記ベルトリトラクター11は、公知の構成であり、通常シートベルト10の引き出しを許容するが、衝撃(搭乗者を前方に急激に移動させる好ましくない外力)が掛かると、シートベルト10の引き出しをロックして、シートベルト10の引き出し停止させる機構を内蔵していればよい。
また、タングプレート13も公知の構成であり、シートベルト10に対して移動自在であるが、通常のシートベルト10が引き出されるとき等の場合にはシートベルト10に対して移動しないように構成している。
しかして、アンカープレート12またはインナーラップアンカー14にはワイヤーケーブル20の一端側を接続し、ワイヤーケーブル20の他端側にはプリテンショナ装置21を取付ける。
プリテンショナ装置21は、車体所望位置に設けた衝撃検出装置22により衝撃を検知すると、ガス発生剤により多量のガスを発生させ、この多量のガスにより瞬時にワイヤーケーブル20を牽引して、シートベルト10を積極的に緊張させ、乗員を車両用シート1に拘束するように構成する。
プリテンショナ装置21は、シリンダ23とシリンダ23内に設けたピストン24と前記ピストン24を移動させるための多量のガスを供給するガスジェネレータ25を有して構成している。
前記シリンダ23内にはピストン24の駆動力を伝達してシートベルト10を緊張させるワイヤーケーブル20の牽引力を変化させる牽引力変更装置Sを設ける。
牽引力変更装置Sは、衝撃検出装置22が衝撃を検知すると、初期段階においてピストン24の駆動力をワイヤーケーブル20がシートベルト10に伝達してシートベルト10の弛みを取る。次に、シートベルト10の弛みを取って安定した着座者姿勢となると、このときのピストン24の駆動力をシートベルト10に伝達するワイヤーケーブル20の牽引力を上昇させて一気に着座者を拘束するように構成する。
ワイヤーケーブル20はアンカープレート12またはインナーラップアンカー14に接続した伝達用の伝達ケーブル20Aと、前記ピストン24に接続した牽引力切替用ケーブル20Bとにより構成する。
牽引力変更装置Sは、伝達ケーブル20Aと牽引力切替用ケーブル20Bとの間にプーリー30を設け、プーリー30を非作用状態と作用状態とに切り替える牽引力切替手段31を有して構成する。プーリー30はシリンダ23内に設ける。
即ち、滑車の原理を利用した倍力機構であるプーリー30と、プーリー30を非作用状態から作用状態に切り替える牽引力切替手段31により牽引力変更装置Sを構成し、ワイヤーケーブル20の牽引力を途中で増加させる。
プーリー30は伝達ケーブル20Aの端部に取付けた取付部材32に取付ける。プーリー30には牽引力切替用ケーブル20Bの一方側に設けた折り返し部33を掛け回す。折り返し部33の一方側部分34はロック用ピストン35に係止する。折り返し部33の他方側部分36はロック用ピストン35を挿通して前記ピストン24に係止する。
前記折り返し部33には牽引力切替手段31の一部を構成する締結体40を設ける。締結体40は一方側部分34と他方側部分36の両者を合わせて締結し、プーリー30が回転しない非作用状態に保持する。
ピストン24が牽引力切替用ケーブル20Bとロック用ピストン35とを介して伝達ケーブル20Aを牽引するに際し、牽引荷重が軽量のときに、締結体40は折り返し部33の一方側部分34と他方側部分36とを締結してプーリー30を非作用状態にする。
即ち、前記牽引力切替手段31は、前記プーリー30に掛け回したワイヤーケーブル20の牽引力切替用ケーブル20Bの折り返し部33のうちの一方側部分34をロック用ピストン35に係止し、前記折り返し部33の他方側部分36はロック用ピストン35に移動自在に挿通して前記ピストン24に係止し、前記折り返し部33には前記プーリー30を回転させない非作用状態とプーリー30を回転自在にする作用状態とに切り替える締結体40を設けて構成する。
これにより、プリテンショナ装置21の初期作動段階では、牽引力切替手段31の締結体40がプーリー30を非作用状態とし、ピストン24がワイヤーケーブル20の牽引力切替用ケーブル20Bと伝達ケーブル20Aを牽引してシートベルト10の弛みを取る。
シートベルト10の弛みがなくなると、牽引力切替用ケーブル20Bに掛かる負荷が一定以上に増加し、この負荷が折り返し部33の一方側部分34と他方側部分36とが互いに離れるように作用するので、折り返し部33から締結体40が自動的に外れてプーリー30が回転自在になって、プーリー30の作用により伝達ケーブル20Aの牽引力を倍増させてシートベルト10を積極的に緊張させて一気に着座者を車両用シート1に拘束する。
したがって、締結体40の締結力はシートベルト10が着座者を拘束するときに発生する負荷より小に設定し、所定負荷により締結体40は自動的に折り返し部33から外れてプーリー30を作用させる。
45はロック用ピストン35の外周に設けた傾斜面、46は傾斜面45とシリンダ23の内周面との間の空間内に内蔵させたロック用ピストン35の戻り移動を停止させるストッパ用の鋼球である。
47はピストン24の外周に設けた傾斜面、48は傾斜面47とシリンダ23の内周面との間の空間内に内蔵させたピストン24の戻り移動を停止させるストッパ用の鋼球である。
49は前記ガスジェネレータ25に接続したカプラ、50はカプラ49を車体所望位置に設けた衝撃検出装置22に接続するハーネス、51は伝達ケーブル20Aの移動を案内するガイドである。
ガスジェネレータ25はシリンダ23の中間部外周に設け、ガスジェネレータ25を設けた部分より先側のシリンダ23内にピストン24を設ける。ガスジェネレータ25を設けた部分より基部側のシリンダ23内にロック用ピストン35を設け、ロック用ピストン35より基部側のシリンダ23内にプーリー30を設ける。
また、折り返し部33は、ピストン24のストロークより長く形成し、ピストン24が移動中はプーリー30が作用するように構成する。
(実施例の作用)
着座者は座席シート3に腰を下ろし、車両用シート1全体をスライドレール5により車体6に対して前後させて前後位置調節を行い、背中を背凭シート2に当てて、リクラインニング装置により背凭シート2の傾斜角度を調節し、シートベルト10のタングプレート13をインナーバックル15に係合させて、シートベルト10を装着する。
この状態で、走行中に前方から衝突されると、慣性力により着座者を車両用シート1に対して相対的に前方移動させるように作用するが、シートベルト10があるため、着座者は車両用シート1に拘束される。
しかし、シートベルト10により着座者は拘束されるが、衝突時のシートベルト10による拘束効果を向上させるには限界があり、そのため、近年、プリテンショナーにより衝突時にシートベルトを積極的に緊張させて拘束しようとしていたが、従来のシートベルトを緊張させる構成では、ガスジェネレータ25が供給するガス圧は、供給初期が最も高く、その後は低下するだけであるから、ピストン24によるワイヤーケーブル20の牽引力はガスの圧力の大きさに比例して低下し、一方、シートベルトを緊張作動させる場合、シートベルトの弛みを取る作動開始時は大きな力は不要であり、シートベルトにより着座者を拘束するときには大きな駆動力が必要となるので、シートベルトを緊張作動させるときの要求と、ピストン24の牽引力の変化とが不一致となる不具合がある。
そこで、本願は、ピストン24によるワイヤーケーブル20の牽引力を、牽引力変更装置Sによりピストン24の移動途中で上昇させるように構成しているので、移動開始時のピストン24の充分な移動速度(牽引力)を確保した上で、シートベルト10の弛みを取り、次に、安定した着座者姿勢となった状態で、ピストン24の駆動力を伝達するワイヤーケーブル20の牽引力を増加させて着座者を拘束する。
そのため、大きな駆動力(牽引力)の不要なシートベルト10の弛みを取る作動開始時でも、充分な牽引力でピストン24の駆動力をワイヤーケーブル20により伝達してシートベルト10の弛みを取り、弛みが取れて着座者に対するシートベルト10の位置が適正になると、ピストン24の駆動力を伝達するワイヤーケーブル20の牽引力を上昇させて一気に着座者を拘束できるので、シートベルトの弛み除去および積極的緊張の緊張作動の要求と、ピストン24の牽引力の変化とを一致させることができ、合理的構成となる。
牽引力変更装置Sは、ピストン24とアンカープレート12またはインナーラップアンカー14の何れかに接続したワイヤーケーブル20との間にプーリー30を設け、プーリー30を非作用状態と作用状態に切り替える牽引力切替手段31を設けて構成しているから、衝撃検出装置22により衝撃を検知すると、ガスジェネレータ25はガス発生剤により多量のガスを発生させ、この多量のガスにより瞬時にワイヤーケーブル20を牽引するが、当初、牽引荷重が軽量のときに、牽引力切替手段31はプーリー30を非作用状態としてワイヤーケーブル20を牽引して、シートベルト10の弛みを取る。
牽引力変更装置Sは、シートベルト10の弛みがなくなると、プーリー30によりワイヤーケーブル20の牽引力を倍増させて牽引してシートベルト10を積極的に緊張させて一気に着座者を車両用シート1に拘束する。
したがって、牽引力変更装置Sは、牽引力切替手段31のプーリー30の非作用状態と作動状態との二段階に牽引力を切り替えることができ、シートベルト10による着座者を拘束する上での作動タイミングと拘束効果を一致させることができる。
牽引力変更装置Sの一部を構成する牽引力切替手段31は、プーリー30に掛け回したワイヤーケーブル20の牽引力切替用ケーブル20Bの折り返し部33の一方側部分34と他方側部分36とを締結する締結体40と、ロック用ピストン35により構成しているので、締結体40はプーリー30に掛け回した折り返し部33の一方側部分34と他方側部分36とを締結してプーリー30を回転させない。
このとき、締結体40はプーリー30を非作用状態となる。
ワイヤーケーブル20のうちの牽引力切替用ケーブル20Bの折り返し部33の一方側部分34はロック用ピストン35に係止し、折り返し部33の他方側部分36はロック用ピストン35を挿通してピストン24に係止しているので、シートベルト10の弛みがなくなって、牽引力切替用ケーブル20Bに掛かる負荷が一定以上に増加すると、この負荷は折り返し部33の一方側部分34と他方側部分36とが互いに離れるように自動的に作用する。
そのため、折り返し部33から締結体40が外れ、牽引力切替手段31はプーリー30が回転自由となる作用状態に自動的に切替える。
プーリー30が回転自在となると、ロック用ピストン35に一方側部分34により戻り方向に負荷が掛かり、ロック用ピストン35はロック用ピストン35の外周の傾斜面45と鋼球46の作用により戻り移動が停止される。
そのため、ピストン24の牽引力は折り返し部33の一方側部分34および他方側部分36の両方に作用し、ワイヤーケーブル20の伝達ケーブル20Aによるシートベルト10を緊張させる牽引力を倍増させる。
したがって、ワイヤーケーブル20はシートベルト10を積極的に緊張させて一気に着座者を車両用シート1に拘束する。
本来のガスジェネレータ25が供給するガス圧の最も高い供給初期から低下する一の変化を、牽引力切替手段31の締結体40により当初非作用状態であったプーリー30を作用状態に自動的に切替えて、ワイヤーケーブル20の伝達ケーブル20Aによるシートベルト10を緊張させる牽引力をプーリー30の作用によって増加させるので、車両用シート1に対する着座者の着座姿勢を良好にしつつシートベルト10による着座者の拘束を良好に行うことができる。
その結果、着座者の着座姿勢の良好化と着座者の拘束効果の向上とを両立させることができる。
ロック用ピストン35の外周およびピストン24の外周には、夫々傾斜面を設け、シリンダ23の内周面との間の空間内にストッパ用の鋼球を内蔵させているから、ロック用ピストン35とピストン24は戻り移動が停止され、シートベルト10による着座者の拘束状態を保持する。
ガスジェネレータ25はシリンダ23の中間部外周に設け、ガスジェネレータ25を設けた部分より先側のシリンダ23内にピストン24を設け、ガスジェネレータ25を設けた部分より基部側のシリンダ23内にロック用ピストン35を設け、ロック用ピストン35より基部側のシリンダ23内にプーリー30を設けているので、一本のシリンダ23によりプリテンショナ装置21を構成することができ、設置スペースを小さくできて合理的である。
また、前記ワイヤーケーブル20はインナーラップアンカー14に接続すると、シートベルト10のショルダベルト16およびラップベルト17の両方を緊張させることができ、好適である。
なお、前記した各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示および説明しているが、これらの実施例は夫々種々組合せ可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
1…車両用シート、2…背凭シート、3…座席シート、4…ヘッドレスト、5…スライドレール、10…シートベルト、11…ベルトリトラクター、12…アンカープレート、13…タングプレート、14…インナーラップアンカー、15…インナーバックル、16…ショルダベルト、20…ワイヤーケーブル、20A…伝達ケーブル、20B…牽引力切替用ケーブル、21…プリテンショナ装置、23…シリンダ、24…ピストン、25…ガスジェネレータ、30…プーリー、31…牽引力切替手段、32…取付部材、33…折り返し部、34…一方側部分、35…ロック用ピストン、36…他方側部分、40…締結体。

Claims (6)

  1. 車体または車両用シート(1)に設けたベルトリトラクター(11)にシートベルト(10)の一端を接続し、シートベルト(10)の他端はアンカープレート(12)に係止し、シートベルト(10)の中間部にはインナーラップアンカー(14)のインナーバックル(15)に着脱自在に係合するタングプレート(13)を設け、前記シートベルト(10)のうちの一端からタングプレート(13)までをショルダベルト(16)とし、タングプレート(13)からアンカープレート(12)までをラップベルト(17)に構成し、前記左右のアンカープレート(12)またはインナーラップアンカー(14)の何れかは、前記車両用シート(1)が所定以上の加速度を受けた場合に作動するプリテンショナ装置(21)に接続したワイヤーケーブル(20)によって牽引されるように構成し、前記プリテンショナ装置(21)は、シリンダ(23)とシリンダ(23)内に設けたピストン(24)と前記ピストン(24)を移動させるための多量のガスを供給するガスジェネレータ(25)を有して構成し、前記ピストン(24)による駆動力をシートベルト(10)に伝達する前記ワイヤーケーブル(20)の牽引力を変化させる牽引力変更装置(S)を、前記シリンダ(23)内に設けた車両用シート。
  2. 請求項1において、牽引力変更装置(S)は、ピストン(24)の駆動力を伝達するワイヤーケーブル(20)の牽引力を、プリテンショナ装置(21)の作動初期段階に対して所定時間経過後に上昇させるように構成した車両用シート。
  3. 請求項2において、前記ワイヤーケーブル(20)はアンカープレート(12)またはインナーラップアンカー(14)に接続した伝達用の伝達ケーブル(20A)と、前記ピストン(24)に接続した牽引力切替用ケーブル(20B)とにより構成し、前記牽引力変更装置(S)は伝達ケーブル(20A)と牽引力切替用ケーブル(20B)との間に設けたプーリー(30)と、該プーリー(30)を非作用状態と作用状態とに切り替える牽引力切替手段(31)により構成した車両用シート。
  4. 請求項3において、前記牽引力切替手段(31)は、前記プーリー(30)に掛け回した前記牽引力切替用ケーブル(20B)の折り返し部(33)のうちの一方側部分(34)をロック用ピストン(35)に係止し、前記折り返し部(33)の他方側部分(36)はロック用ピストン(35)に移動自在に挿通して前記ピストン(24)に係止し、前記折り返し部(33)には前記プーリー(30)を回転させない非作用状態とプーリー(30)を回転自在にする作用状態とに切り替える締結体(40)を設けて構成した車両用シート。
  5. 請求項4において、前記締結体(40)は、一方側部分(34)と他方側部分(36)とを合わせて締結してプーリー(30)を回転させない非作用状態と、ワイヤーケーブル(20)に掛かる負荷の増加により折り返し部(33)の一方側部分(34)と他方側部分(36)との締結状態から自動的に外れて、プーリー(30)が回転自在となる作用状態に切り替わるように構成した車両用シート。
  6. 請求項5において、ピストン(24)およびロック用ピストン(35)の外周には傾斜面を夫々形成し、傾斜面とシリンダ(23)の内周面との間の空間内にはピストン(24)およびロック用ピストン(35)の戻り移動を停止させるストッパ用の鋼球を内蔵させた車両用シート。
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