JP5136358B2 - 光学用樹脂前駆体組成物、光学用樹脂、光学素子及び光学物品 - Google Patents

光学用樹脂前駆体組成物、光学用樹脂、光学素子及び光学物品 Download PDF

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Description

本発明は、密着複層型回折光学素子及びその製造方法と、該素子を有する光学物品と、該素子に用いられる光学用樹脂前駆体組成物及び光学用樹脂とに関する。
近年、撮像光学系に回折光学素子を用いて色収差を補正する技術が開発され、それに用いるのに好適な低屈折率、高分散の光学材料が注目されている。例えば、特開平9−127321号公報において提案されている、光学特性の異なる2層からなる密着複層型回折光学素子では、当該素子を構成する層の一つに、低屈折率で高分散の光学材料が用いられている。
しかし、光学材料の屈折率と分散との間には正の相関があることが知られており、屈折率の低い材料では分散は小さく、逆に屈折率の高い材料では分散は大きくなる。このため、低屈折率でありながら高分散である光学材料は非常に限られている。実際、上述の公開公報に開示されているのも無機材料がほとんどであって、有機材料としては僅かにポリカーボネートが記載されているに過ぎない。
そこで、通常、このような密着複層型回折光学素子には、光学材料として無機物、特にガラスが用いられる。例えば、特開2001−235608号公報では、低融点ガラスにより密着複層型回折光学素子を作製する方法が開示されている。
しかし、一般に、無機材料は有機材料に比べて加工性及び成形性の点で劣り、また、無機光学材料どうしを完全に密着させるのは容易ではない。しかも、硝材が限定されてしまう上、成形温度が高いことから、耐熱性が要求されるため成形型の材料も限定される。また、成形時の硝材の粘性が高いことから、十分な転写性を実現することが困難であった。
そこで本発明は、容易かつ簡便に、精度よく製造することのできる密着複層型回折光学素子及びその製造方法と、該素子を備える光学物品と、該素子の材料として好適な光学用樹脂前駆体組成物及びその硬化物である光学用樹脂を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願第1の発明では、
(1)未硬化の状態でd線屈折率ndが1.50未満であり、かつ、未硬化の状態でF線屈折率nFからC線屈折率nCを引いた差(平均分散MD)が0.003より大きい第1の樹脂前駆体と、
(2)未硬化の状態でd線の屈折率ndが1.62未満であり、かつ、未硬化の状態でF線屈折率nFからC線屈折率nCを引いた差(平均分散MD)が0.010より大きい第2の樹脂前駆体とを少なくとも混合することにより得られる光学用樹脂前駆体組成物が提供される。
なお、本明細書において樹脂とは有機高分子化合物を意味する。また、本明細書において樹脂の前駆体は、硬化させることにより樹脂が得られるものであれば、モノマ、オリゴマ、プレポリマ、ポリマ等のいずれであってもかまわない。
本発明の光学用樹脂前駆体組成物では、第1の樹脂前駆体は、ベンゼン環、硫黄原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子のいずれも含まず、アクリル基、メタアクリル基及びビニル基の少なくともいずれかを一つ以上有し、第2の樹脂前駆体は、硫黄原子及びハロゲン原子のいずれも含まず、一つ以上の環構造を備え、アクリル基、メタアクリル基及びビニル基の少なくともいずれかを一つ以上有する。又は、第1の樹脂前駆体は、下記組成式(1)により表され、分子中に少なくとも一つの重合性官能基を有し、第2の樹脂前駆体は、下記組成式(2)により表され、分子中に少なくとも一つの重合性官能基と分子中に少なくとも1つのベンゼン環とを有する。
Cm1Hn1Op1Nq1Fr1 …(1)
(ただし、m1及びn1はそれぞれ5以上の整数であり、p1及びq1はそれぞれ0又は1以上m1以下の整数であり、r1は0又は1以上(n1×2)以下の整数である。)
Cs1Ht1Ou1Nv1 …(2)
(ただし,s1及びt1はそれぞれ5以上の整数であり、u1及びv1はそれぞれ0又は1以上s1以下の整数である。)
さらに本発明では、上述した本発明の光学用樹脂前駆体組成物を硬化させて得られる光学用樹脂と、該樹脂からなる第1の部材を含む光学素子と、この本発明の光学素子を備える光学物品とが提供される。
本願第2の発明では、第1の樹脂からなる第2の部材と、該第2の部材に密着接合された第2の樹脂からなる第1の部材とを備え、第2の部材のd線屈折率nd1は、第1の部材のd線屈折率nd2より大きく、第2の部材の平均分散MD1(すなわち第2の部材のF線屈折率nF1から第2の部材のC線屈折率nC1を引いた差)は、第1の部材の平均分散MD2(すなわち第1の部材のF線屈折率nF2から第1の部材のC線屈折率nC2を引いた差)より小さい密着複層型回折光学素子であって、
(1)第1の樹脂が繰り返し単位内に脂環構造を有する、
及び/又は、
(2)第2の樹脂が繰り返し単位内にベンゼン環とフッ素原子との両方を有する回折光学素子と、この本発明の密着複層型回折光学素子を備える光学物品とが提供される。
また本発明では、第1の樹脂からなる第2の部材と、該第2の部材に密着接合された、第2の樹脂からなる第1の部材とを備える密着複層型回折光学素子の製造方法であって、第1の樹脂の前駆体(すなわち第4の樹脂前駆体)を含む組成物を成形し硬化させて第2の部材を形成する工程を備え、第1の樹脂は繰り返し単位内に脂環構造を有し、
(第1の樹脂のd線屈折率nd1)>(第2の樹脂のd線屈折率nd2
かつ
(第1の樹脂の平均分散MD1)<(第2の樹脂の平均分散MD2
である密着複層型回折光学素子の製造方法が提供される。
さらに本発明では、第1の樹脂からなる第2の部材と、該第2の部材に密着接合された、第2の樹脂からなる第1の部材とを備える密着複層型回折光学素子の製造方法であって、第2の樹脂の前駆体(すなわち第3の樹脂前駆体)を含む組成物を成形し硬化させて第1の部材を形成する工程を備え、
(第1の樹脂のd線屈折率nd1)>(第2の樹脂のd線屈折率nd2
かつ
(第1の樹脂の平均分散MD1)<(第2の樹脂の平均分散MD2
である密着複層型回折光学素子の製造方法が提供される。
なお、ここで、
(第1の樹脂の平均分散MD1)=(第1の樹脂のF線屈折率nF1)−(第1の樹脂のC線屈折率nC1
であり、
(第2の樹脂の平均分散MD2)=(第2の樹脂のF線屈折率nF2)−(第2の樹脂のC線屈折率nC2
である。
なお、本願発明の光学用樹脂前駆体組成物は、上述の第1の樹脂前駆体及び第2の樹脂前駆体に加えて、さらに第3の樹脂前駆体(すなわち第2の樹脂の前駆体)を含んでいてもよい。また、第1の樹脂前駆体及び第2の樹脂前駆体を含む光学用樹脂前駆体組成物の硬化物が第2の樹脂であってもよい。
従来、低屈折率でありかつ高分散である化合物は非常に限られていた。そこで本願発明者らは、加工性、成形性、密着性、転写性などの点に優れた材料を自由に選択するため鋭意検討した結果、特定の特性を有する成分を用いれば、低屈折率の成分と高分散の成分とを混合することにより、所望の光学特性を得ることができるという新たな知見を得て本願発明に至った。
本願第1の発明では、低屈折率の第1成分(第1の樹脂前駆体)と、高分散の第2成分(第2の樹脂前駆体)とを配合することにより、低屈折率でありながら高分散の樹脂を実現している。すなわち、本願第1の発明の光学用樹脂前駆体組成物は、未硬化の状態でd線屈折率nd<1.50かつ分散(nF−nC)>0.003である第1の樹脂前駆体と、未硬化の状態でd線屈折率nd<1.62かつ分散(nF−nC)>0.010である第2の樹脂前駆体とを含む。なお、これらの樹脂は、それぞれ独立に存在していてもよく、共重合していても構わない。
第1の樹脂前駆体は、低屈折率(nd<1.50)であるとともに、ある程度高分散((nF−nC)>0.003)である必要がある。このような樹脂は、屈折率を高くするベンゼン環、硫黄原子、並びに、フッ素以外のハロゲン原子(塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子)を含まないことが望ましい。
なお、フッ素は屈折率を下げる働きがあるため、第1の樹脂前駆体としてフッ素を含む化合物を用いることは差し支えない。ただし、フッ素の含有率は、分子中の水素原子総数の2倍以内であることが望ましい。フッ素原子がこれ以上多くなると、第2成分と混合した後の樹脂前駆体組成物を硬化して最終的に得られる樹脂の分散が低すぎる場合がある。また、フッ素原子が多すぎると、第2成分との相溶性が低下し、樹脂前駆体組成物及びその硬化物である樹脂が白濁してしまう場合がある。この第1の樹脂前駆体は、紫外線硬化性又は熱硬化性を有することが望ましく、これを実現するためにアクリル基、メタアクリル基、ビニル基といった重合性の官能基を有することが望ましい。なお、この官能基は一分子中の一つでもよく、複数存在してもよい。
このような第1の樹脂前駆体としては、分子中に少なくとも一つの重合性官能基を有する下記組成式(1)により表される化合物を用いることができる。
Cm1Hn1Op1Nq1Fr1 …(1)
(ただし、m1及びn1はそれぞれ5以上の整数であり、p1及びq1はそれぞれ0又は1以上m1以下の整数であり、r1は0又は1以上(n1×2)以下の整数である。)
具体的には、第1の樹脂前駆体は、下記一般式(3)〜(9)のいずれかの式により表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005136358

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ここで、R1、R3、R5、R7、R12及びR17はそれぞれ水素又はメチル基であり、R2、R4及びR6はそれぞれ1価の有機基であり、R8は2価の有機基であり、R9〜R11はそれぞれアクリル基又はメタクリル基を有する1価の有機基であり、R13、R14及びR16はそれぞれ2価の有機基であり、R15、R18及びR19はそれぞれ1価の有機基であり、a、d及びfはそれぞれ2以上4以下の数であり、b、e及びgはそれぞれ1以上の数である。
なお、R2、R4、R6及びR8はそれぞれ組成式がCm2Hn2Op2Nq2Fr2で表される有機基(ただし、m2は1以上の整数であり、p2及びq2はそれぞれ0又は1以上の整数であり、n2は1以上の整数であり、r2は0又は((n2+5)×2)以下かつ1以上の整数である)であることが望ましく、R9〜R11、R13〜R16、R18及びR19はそれぞれC,H及びOからなることが望ましい。
この第1の樹脂前駆体として本願第1の発明に好適な化合物には、例えば、式(3)により表される化合物として、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、β−(パーフルオロエチル)エチルメタクリレート、β−(パーフルオロエチル)エチルアクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、イソデシルメタクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ラウリルアクリレート、トリデシルメタクリレート、トリデシルアクリレート、セチルメタクリレート、セチルアクリレート、ステアリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート及びジエチルアミノエチルアクリレートが挙げられる。
また、本願第1の発明に好適な式(4)により表される化合物としては、2−エチル=2−ブチル−プロパンジオールメタクリレート、2−エチル=2−ブチル−プロパンジオールアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート及びグリセロールジメタクリレートが挙げられる。
本願第1の発明に好適な式(5)により表される化合物としては、ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールメタクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールメタクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールメタクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート(a=2、b=2〜12)、ポリエチレングリコールアクリレート(a=2、b=2〜12)、ポリプロピレングリコールメタクリレート(a=3、b=2〜20)、アリロキシポリエチレングリコールメタクリレート、アリロキシポリエチレングリコールアクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールメタクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールアクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールアクリレート(a=2.4、b=14、一分子中のエチレン基数8、一分子中のプロピレン基数6)、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールメタクリレート(a=2.4、b=14、一分子中のエチレン基数8、一分子中のプロピレン基数6)、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)メタクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)メタクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)メタクリレート、ポリプロピレングリコールアクリレート及びメトキシポリエチレングリコールメタクリレートが挙げられる。
本願第1の発明に好適な式(6)により表される化合物としては、エチレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジメタクリレート(R7=メチル、d=f=2、e=g=1以上の整数、R8=C510)及びプロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレート(R7=水素原子、d=f=3、e=g=1以上の整数、R8=C510)が挙げられる。
本願第1の発明に好適な式(7)により表される化合物としては、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート(R9、R10及びR11はいずれもCH2CH2OCOCH=CH2)及びトリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート(R9、R10及びR11はいずれもCH2CH2OCOC(CH3)=CH2)が挙げられる。
本願第1の発明に好適な式(8)により表される化合物としては、エピクロルヒドリン変性グリセロールトリアクリレート(R12及びR15は水素原子、R13は-OCH2CH(OH)CH2-、R14及びR16は-CH2OCH2CH(OH)CH2-)、エチレンオキサイド変性グリセロールトリアクリレート(R12及びR15は水素原子、R13は-(C2H4O)j1-、R14及びR16は-CH2(C2H4O)j1-、j1は1以上の整数)、プロピレンオキサイド変性グリセロールトリアクリレート(R12及びR15は水素原子、R13は-(C3H6O)j1-、R14及びR16は-CH2(C3H6O)j1-、j1は1以上の整数)、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート(R12は水素原子、R13は-(C5H12COO)j1-、R14及びR16は-CH2(C3H6O)j1-、R15はエチル基、j1は1以上の整数)、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(R12は水素原子、R13は-(C2H4O)j2-、R14及びR16は-CH2(C2H4O)j2-、R15はエチル基、j2は整数)、及び、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(R12は水素原子、R13は-(C3H6O)j2-、R14及びR16は-CH2(C3H6O)j2-、R15はエチル基、j2は整数)が挙げられる。
また、本願第1の発明に好適な式(8)の化合物のうち、R14及びR16がメチレン基-CH2-である化合物としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどが挙げられる。
さらに、本願第1の発明に好適な式(9)で表される化合物としては、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート(R17は水素原子、R18は-CH2OH、R19は-CH2OCOCH=CH)、及び、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(R17は水素原子、R18及びR19はエチル基)が挙げられる。
これらの他、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、イソステアリルモノアクリレート、イソステアリルモノメタクリレート、p−tert−ブチル安息香酸ビニル、メトキシエチルメタクリレートなども本願第1の発明における第1の樹脂前駆体として好適である。
なお、これら第1の樹脂前駆体は、単一の化合物のみを用いてもよく、2種以上の化合物を併用しても差し支えない。
第1及び第2の樹脂前駆体を混合して得られる樹脂前駆体及びその硬化物において高分散及び低屈折率を実現するため、第2の樹脂前駆体は、高分散(nF−nC>0.010)であるとともに、低屈折率(nd<1.62)である必要がある。この第2の樹脂前駆体は、屈折率をなるべく上げずに高分散を実現するため、硫黄分子やハロゲン原子などの屈折率を上げる要素は含まないことが望ましい。また、高分散を実現するため、ベンゼン環などの環構造を分子中に含むことが望ましい。環構造は、一重結合(σ結合)のみからなるものでもよいが、さらに高分散特性を得ることができるため、ベンゼン環のようにπ結合を有する環であることが望ましい。この第2の樹脂前駆体も、第1の樹脂前駆体と同様、光、熱などによる重合性を実現するため、分子中にアクリル基、メタクリル基といった重合性官能基を有することが望ましい。
このような第2の樹脂前駆体として、下記組成式(2)により表され、分子中に少なくとも一つの重合性官能基と分子中に少なくとも1つのベンゼン環とを有する化合物を用いることができる。
Cs1Ht1Ou1Nv1 …(2)
(ただし,s1及びt1はそれぞれ5以上の整数であり、u1及びv1はそれぞれ0又は1以上s1以下の整数である。)
この第2の樹脂前駆体には、ビスフェノールA構造を有するアクリレート/メタクリレート、ベンゼン環を有するその他のアクリレート/メタクリレート、スチレンなどを挙げることができ、具体的には、下記一般式(10)〜(12)のいずれかにより表される化合物であることが望ましい。
Figure 0005136358

Figure 0005136358

Figure 0005136358
ここで、R20及びR22はそれぞれ水素又はメチル基であり、R21及びR23はそれぞれ2価の有機基であり、Z1は少なくとも一つの環構造を有する2価の有機基であり、Z2は3価の有機基であり、h及びiはそれぞれ整数である。なお、R21及びR23は、それぞれC,H及びOからなることが望ましく、Z1は下記構造式(13)〜(15)のいずれかにより表される有機基であることが望ましく、Z2は下記構造式(16)により表される有機基であることが望ましい。
Figure 0005136358

Figure 0005136358

Figure 0005136358

Figure 0005136358
この第2の樹脂前駆体として本願第1の発明に好適な化合物には、例えば、式(10)により表される化合物として、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(R20は水素原子、R21は-(OCH2CH2)k1-、R22はメチル基、R23は-(OCH2CH2)k2-、k1及びk2は整数)、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(R20はメチル基、R21は-(OCH2CH2)k1-、R22はメチル基、R23は-(OCH2CH2)k2-、k1及びk2は整数)、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(R20は水素原子、R21は-(OCH2 CH2CH2)k1-、R22はメチル基、R23は-(OCH2CH2CH2)k2-、k1及びk2は整数)、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(R20及びR22はメチル基、R21は-(OCH2CH2CH2)k1-、R23は-(OCH2CH2CH2)k2-、k1及びk2は整数)、エチレンオキサイド変性ビスフェノールFジアクリレート(R20及びR22は水素原子、R21は-(OCH2CH2)k1-、R23は-(OCH2CH2)k2-、k1及びk2は整数)、エチレンオキサイド変性ビスフェノールFジメタクリレート(R20はメチル基、R21は-(OCH2CH2)k1-、R22は水素原子、R23は-(OCH2CH2)k2-、k1及びk2は整数)、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールFジアクリレート(R20及びR22は水素原子、R21は-(OCH2 CH2CH2)k1-、R23は-(OCH2CH2CH2)k2-、k1及びk2は整数)、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールFジアクリレート(R20は水素原子、R21は-(OCH2 CH2CH2)k1-、R22は水素原子、R23は-(OCH2CH2CH2)k2-、k1及びk2は整数)、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(R20は水素原子、R21は-(OCH2CH2)k1-(OCH2 CH2CH2)k2-、R22はメチル基、R23は-(OCH2CH2)k3-(OCH2CH2CH2)k4-、k1〜k4は整数)、及び、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(R20及びR22はメチル基、R21は-(OCH2CH2)k1-(OCH2 CH2CH2)k2-、R23は-(OCH2CH2)k3-(OCH2CH2CH2)k4-、k1〜k4は整数)が挙げられる。
本願第1の発明に好適な式(11)により表される化合物としては、Z1基が式(13)で表される2−プロペン酸 [5,5’−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビス{(1,1’−ビフェニル)−2−ポリ(オキシ−2,1−エタンジイル)}]や、Z1基が式(14)で表される2−プロペン酸[5,5’−{4−(1,1’−ビフェニリル)メチレン}ビス{(1,1’−ビフェニル)−2−ポリ(オキシ−2,1−エタンジイル)}]、Z1基が式(15)で表される2−プロペン酸[(1−フェニルエチリデン)ビス{4,1−フェニレンポリ(オキシ−2,1−エタンジイル)}]などが挙げられる。
式(12)により表される化合物としては、例えば、Z2基が式(16)で表される1,1−ビス(p−アクリロイルオキシエチルオキシフェニル)−1−[p”−{1’−(p’−アクリロイルオキシエチルオキシ)フェニル−1’−メチルエチル}フェニル]エタンが本願第1の発明に好適である。
これらの他、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル]プロパン、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートなども本願第1の発明における第2の樹脂前駆体として好適である。
なお、これら第2の樹脂前駆体は、単一の化合物のみを用いてもよく、2種以上の化合物を併用しても差し支えない。
本願第1の発明の樹脂前駆体組成物は、上述した第1及び第2の樹脂前駆体に加えて、粘度の調整などのための第5の樹脂前駆体、重合開始剤などを適宜含有することができる。本願第1の発明の樹脂前駆体組成物に好適な重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、メタンスルホン酸ヒドロキシベンゾフェノン、安息香酸o−ベンゾイルメチル、p−クロロベンゾフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインアリルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−o−ベンゾイルオキシムなどの光重合開始剤や、アゾ化合物(アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2、2’−アゾビスイソブチレートなど)、過酸化物(過酸化ベンゾイル、ジ(t−ブチル)パーオキシドなど)といった熱重合開始剤が挙げられる。
さらに本願第1の発明では、上述した本願第1の発明の樹脂前駆体組成物を硬化させて得られる硬化物である光学用樹脂が提供される。本願第1の発明の光学用樹脂は、硬化後のd線屈折率ndが1.55未満であり、かつ、硬化後のF線屈折率nFから硬化後のC線屈折率nCを引いた差が0.010より大きいことが望ましい。
さらに本願第1の発明では、この本願第1の発明の光学用樹脂からなる第1の部材を含む光学素子が提供される。本願第1の発明の光学素子は、スチルカメラ、ビデオカメラ、眼鏡、望遠鏡、双眼鏡、顕微鏡、光ディスク/光磁気ディスク読取用ピックアップレンズ等に、レンズ、回折格子などとして適用することができる。そこで本願第1の発明では、本願第1の発明の光学素子を備えるこれらの光学物品もまた提供される。
なお、本願第1の発明の光学用樹脂は、単レンズの他、樹脂接合型光学素子等の複合光学素子に用いることができ、特に図1(b)に示すような、低屈折、高分散の光学材料からなる第1の部材11と、高屈折、低分散のガラス又は樹脂からなる第2の部材12とを備える密着複層型回折光学素子10に特に適している。
そこで本願第1の発明では、本願第1の発明の光学用樹脂からなる第1の部材と、該第1の部材に密着接合された第2の部材とを備える光学素子が提供される。ここで、第2の部材として、そのd線屈折率nd2が第1の部材のd線屈折率nd1よりも大きく、その分散(すなわち第2の部材のF線屈折率nF2から第2の部材のC線屈折率nC2を引いた差)が、第1の部材の分散(すなわち、第1の部材のF線屈折率nF1から第1の部材のC線屈折率nC1を引いた差)より小さい光学材料を用いれば、特に有用な光学特性の素子を得ることができる。具体的には、第1及び第2の部材の両材料の屈折率差を大きくすることで、回折格子高さが低くなり、製造が容易になる他、回折効率の角度依存性を低減することができる。また、両材料の分散差を大きくすることにより、回折効率の波長依存性を低減することができる。
なお、この第2の部材には、ガラス又は樹脂を用いることができるが、ガラス転移点Tgが400℃より低いガラスを用いることが望ましい。ここでガラスには、ゾルゲルガラス、無機ガラス、有機ガラスなどが含まれ、通常、屈折率ndが1.4〜2.0、アッベ数νdが20〜100程度の透明材料である。無機ガラスを構成する組成成分としては、例えばSiO2、B23、P25、Na2O、K2O、CaO、BaO、MgO、ZnO、PbO、MnO、Al23、Fe23、Sb23、As23、TiO2、La23、ZrO2、KHF2などが挙げられる。また、有機ガラスとしては、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、セルロイド、セルロース誘導体などが挙げられる。
第2の部材の成型方法は特に限定されるものではないが、例えば、材料の硬化に際して成形型の形状を転写する方法や、射出成形技術などを用いることができる。さらに、第2の部材にガラスを用いる場合には、研削による形状創生や、反転した格子形状を有する総形砥石により研削を行いながら形状転写する方法、高温で軟化させたガラスに金型を押し当てて形状を転写する、いわゆるガラスモールド技術などを用いることができる。なお、ガラスモールド技術を用いる場合、回折格子では転写する形状が通常の非球面レンズなどに比べ複雑であるため、耐熱性金型の加工が難しい。しかし、ガラス転移点Tgの低い低融点ガラスを用いることにより、使用することのできる金型の選択範囲を広げることができる。
本願第2の発明に好適な第1の樹脂としては、脂環式オレフィン樹脂、脂環式アクリル樹脂、脂環式ポリウレタン樹脂、エピスルフィド構造を有する樹脂及び脂環構造を有するエポキシアクリレート樹脂が挙げられる。これらは、単一の樹脂を用いてもよく、二種類以上の樹脂を混合して用いてもよい。なお、光学特性がさらに改善されるため、第1の樹脂は繰り返し単位内に硫黄原子を含んでいることが特に好ましい。
第1の樹脂として好適な脂環式オレフィン樹脂としては、下記一般式(17)により表される化合物が挙げられる。
Figure 0005136358
なお、ここでR31及びR32は1価又は2価の有機基である。R31及びR32が2価の有機基の場合は、互いに結合して環構造の一部を形成する。また、nは1以上の整数である。本願第2の発明で用いられる脂環式オレフィン樹脂は、5000〜45000の分子量を有することが好ましい。
この式(17)の脂環式オレフィン樹脂では、置換基R31及びR32の構造及び組合せによって樹脂の特性が変化する。R31及びR32が結合して環構造を構成して嵩高い原子団となっている場合は、樹脂が無色透明になるため、光学素子の用途に特に適している。このようなR31及びR32が環構造を構成する樹脂としては、下記構造式群(18)のいずれかにより表される樹脂が挙げられる。なお、mは0又は1以上の整数である。
Figure 0005136358
本願第2の発明に用いられる脂環式オレフィン樹脂は、これらの繰り返し単位のうちのいずれか1種のみからなっていてもよく、2種以上の繰り返し単位からなる共重合体であってもかまわない。
この脂環式オレフィン樹脂は、さらに下記一般式(19)のように分子内に極性基を有していれば、無機物や多く極性有機物との親和性が高く、2次加工性が向上するため好ましい。
Figure 0005136358
なお、ここでnは1以上の整数である。本願第2の発明で用いられる脂環式オレフィン樹脂は、5000〜45000の分子量を有することが好ましい。R33はアシル基、アシルオキシ基などの極性基であり、R34は水素原子又はアルキル基などの有機基である。R33及びR34の組合せとしては、例えば、(R33/R34)=(CO2CH3/H)、(CO2CH3/CH3)、(CO225/CH3)などが挙げられる。
脂環式アクリル樹脂は、アクリル樹脂の側鎖に脂環構造を有するものである。第1の樹脂に好適な脂環式アクリル樹脂としては、例えば、下記一般式(20)により表される樹脂が挙げられる。
Figure 0005136358
なお、ここで、R35は水素又はアルキル基(例えばメチル基)である。また、R36は環状脂肪族基であって、例えば、下記構造式群(21)のいずれかにより表されるシクロアルキル基が好ましい。pは1以上の整数であり、本願第2の発明で用いられる脂環式アクリル樹脂は、5000〜45000の分子量を有することが好ましい。
Figure 0005136358
また、これらの環状脂肪族基は、下記構造式(22)に示すように、さらに置換基を有していてもよい。この置換基としては、チオアルキル基などの硫黄原子を含む基とすることができる。
Figure 0005136358
本願第2の発明に用いられる脂環式オレフィン樹脂は、R36としてこれらの環状脂肪族基のうちのいずれか1種のみを有していてもよく、一分子内に2種以上を有する共重合体であってもよい。また、分子内に、式(20)により表される繰り返し単位に加えて、下記一般式(23)により表される繰り返し単位の少なくともいずれかをさらに備える共重合体であってもよい。ここで、R37はエチル基又はメチル基である。
Figure 0005136358
第1の樹脂に好適な脂環式ポリウレタン樹脂としては、脂環構造を有するジイソシアネート化合物と、ポリオール化合物又はポリチオール化合物との反応によって生成するポリウレタンが挙げられる。
脂環構造を有するジイソシアネート化合物としては、下記一般式(24)で表される脂環構造を有するジイソシアネート化合物や、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)、水添キシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもかまわない。
Figure 0005136358
ここで、R38及びR39は水素原子又はメチル基である。このようなジイソシアネート化合物としては、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、4,4−イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソシアネート)などが挙げられる。
一方、本願第2の発明に好適なポリオール化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、水素化ビスフェノールA、2,2′‐ジ(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパン、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトールジアリルエーテルなどが挙げられる。また、本願第2の発明に好適なポリチオール化合物としては、下記構造式(25)で表される1,2−ビス〔(2−メルカプトエチル)チオ〕−3−メルカプトプロパンが挙げられる。
Figure 0005136358
これらのポリオール及びポリチオールは、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもかまわない。なお、ポリチオールの使用量が多いほど、屈折率が高くなる傾向があるため好ましい。
また、第1の樹脂に好適な脂環式ポリウレタン樹脂は、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートと反応させアクリレート化又はメタクリレート化したウレタン(メタ)アクリレートであってもよい。ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノアクリレート、グリセリンジアクリレートなどが挙げられる。
第1の樹脂として好適なエピスルフィド構造を有する樹脂は、下記構造式(26)で表される原子団を1分子中に1個以上有する有機高分子化合物である。
Figure 0005136358
ただし、R40は炭素数1〜10の炭化水素基、R41,R42及びR43はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を示す。Xは硫黄原子又は酸素原子を示す。一分子に含まれるX基の総数に占める硫黄原子の数は平均50%以上であることが望ましい。
この構造式(26)で表される原子団は、一分子中に2個以上存在することが望ましい。この原子団が2個以上結合した鎖状脂肪族骨格を有する化合物としては、例えば、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−3−(β−エピチオプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタン等が本願第2の発明に好適である。また、これらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1つがメチル基で置換された化合物も、本願第2の発明に好適な化合物として挙げられる。
さらに、構造式(26)で表される原子団が2個以上結合した環状脂肪族化合物としては、例えば、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン等の環状脂肪族有機化合物が本願第2の発明に好適である。また、これらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物も、本願第2の発明に好適なものとして挙げられる。
第1の樹脂として好適な脂環構造を有するエポキシアクリレート樹脂としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン等のシクロアルキル構造;
ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ペンタレン、インデン、アズレン、ヘプタレン、ビフェニレン、インダセン、アセナフチレン、フルオレン、フェナントレン、フルオランテン、アセフェナントリレン、アセアントリレン、トリフェニレン、クリセン、ピレン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールノボラック樹脂等の芳香族環を水素添加(水添)した水添環状構造;
トリシクロデカン、ビシクロヘプタン、ノルボルナン、ジシクロペンタン、ピナン、ボルナン等の多環構造;
スピロ[3.4]オクタン、2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等のスピロ環構造;
オキソラン、チオラン、シロラン、ジオキサン、チオイサチアン等の複素環構造;
チアゾール、オキサチアジン、ジチアジン、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イミダゾール、ピラン、ピリジン、ピロリンピペリジン、ピペラジン、モルホリン、インドール、キノリン、キサンテン、カルバゾール、アクリジン、インドリン、クロマン等の不飽和基を水添した水添複素環構造
といった脂環構造を有するエポキシアクリレート樹脂が挙げられる。特にフェノール系水酸基を出発原料に含むものは、収率が良く、エポキシアクリレートの純度を向上するので好ましい。
なお、飽和環状構造を有する化合物から脂環構造を有するエポキシアクリレート樹脂を合成する場合は、飽和環状構造を有する化合物をエピクロルヒドリンやグリシドールでグリシジルエーテル化し、これとアクリル酸、メタクリル酸等の末端に重合性不飽和基及びカルボキシル基を有する化合物とを反応させて下記構造式(27)に示すような化合物を合成し、これを重合させればよい。なお、式(27)において、R44は二価の有機基(好ましくは炭化水素基)である。
Figure 0005136358
また、フェノール系水酸基を有する物質を出発物質とする場合は、出発物質をエピクロルヒドリンでグリシジルエーテル化した後、水添し飽和環状構造にし、これとアクリル酸、メタクリル酸等の末端に重合性不飽和基及びカルボキシル基を有する化合物とを反応させて下記構造式(28)に示すような化合物を合成し、これを重合させればよい。なお、qは1以上の整数である。
Figure 0005136358
第2の樹脂は、分子内に硫黄原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子のいずれも含まないことが望ましい。また、第2の樹脂は、高温で加熱することなく成形することができることから、紫外線硬化型樹脂であることが望ましい。
本願第2の発明に用いられる第2の樹脂として好適なフッ素を含む樹脂の例としては、2,2,2−トリフロロエチルメタクリレート、2,2,2−トリフロロエチルアクリレート、β−(パーフロロエチル)エチルメタクリレート、β−(パーフロロエチル)エチルアクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピルメタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルメタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルメタクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレートなどが挙げられる。
本願第2の発明に用いられる第2の樹脂として好適なベンゼン環を含む樹脂の例としては、下記一般式(29)〜(31)のいずれかにより表される化合物や、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレートなどを重合させたものが挙げられる。
Figure 0005136358

Figure 0005136358

Figure 0005136358
なお、式(29)において、R45及びR46はそれぞれ水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基であり、R47及びR48はそれぞれ−(OCH2CH2a−(OCH2CH2CH2b−である。ただし、a及びbはそれぞれ0又は1以上の整数である。
この式(29)により表される化合物としては、例えば、
EO変性ビスフェノールAジアクリレート(R45は水素原子、R46はメチル基、R47は−(OCH2CH2f1、R48は−(OCH2CH2g1−、f1及びg1は1以上の整数であり、30以下であることが好ましい)、
EO変性ビスフェノールAジメタクリレート(R45はメチル基、R46はメチル基、R47は−(OCH2CH2f1−、R48は−(OCH2CH2g1−、f1及びg1は1以上の整数であり、30以下であることが好ましい)、
PO変性ビスフェノールAジアクリレート(R45は水素原子、R46はメチル基、R47は−(OCH2CH2CH2f1−、R48は−(OCH2CH2CH2g1−、f1及びg1は1以上の整数であり、30以下であることが好ましい)、
PO変性ビスフェノールAジメタクリレート(R45はメチル基、R46はメチル基、R47は−(OCH2CH2CH2f1−、R48は−(OCH2CH2CH2g1−、f1及びg1は1以上の整数であり、30以下であることが好ましい)、
EO変性ビスフェノールFジアクリレート(R45は水素原子、R46は−CF3、R47は−(OCH2CH2f1、R48は−(OCH2CH2g1−、f1及びg1は1以上の整数であり、30以下であることが好ましい)、
EO変性ビスフェノールFジメタクリレート(R45はメチル基、R46は水素原子、R47は−(OCH2CH2f1−、R48は−(OCH2CH2g1−、f1及びg1は1以上の整数であり、30以下であることが好ましい)、
PO変性ビスフェノールFジアクリレート(R45は水素原子、R46は水素原子、R47は−(OCH2CH2CH2f1−、R48は−(OCH2CH2CH2g1−、f1及びg1は1以上の整数であり、30以下であることが好ましい)、
PO変性ビスフェノールFジアクリレート(R45はメチル基、R46は水素原子、R47は−(OCH2CH2CH2f1−、R48は−(OCH2CH2CH2g1−、f1及びg1は1以上の整数であり、30以下であることが好ましい)、
EO、PO変性ビスフェノールAアクリレート(R45は水素原子、R46はメチル基、R47は−(OC24f1−(OC36g1−、R48は−(OC24h1−(OCi1−、f1,g1,h1及びi1は1以上の整数であり、30以下であることが好ましい)、
EO、PO変性ビスフェノールAメタクリレート(R45はメチル基、R46はメチル基、R47は−(OC24f1−(OC36g1、R48は−(OC24h1−(OC36i1−、f1,g1,h1及びi1は1以上の整数であり、30以下であることが好ましい)が挙げられる。
また、式(30)において、Zは下記構造式群(32)のいずれかにより表される2価の基であり、r及びtはそれぞれ1以上の整数であり、10以下であることが好ましい。
Figure 0005136358
この式(30)により表される化合物としては、例えば、2−プロペン酸5,5’−[9H−フルオレン−9−イリデン]ビス[(1,1’−ビフェニル)−2−ポリ(オキシ−2,1−エタンジイル)]エステル、2−プロペン酸5,5’−[4−(1,1’−ビフェニリル)メチレン]ビス[(1,1’−ビフェニル)−2−ポリ(オキシ−2,1−エタンジイル)]エステル、2−プロペン酸(1−フェニルエチリデン)ビス[(4,1−フェニレンポリ(オキシ−2,1−エタンジイル))エステルなどが挙げられる。
また式(31)により表される化合物は、2−プロペン酸1−[4−{1−(4−フェニレンオキシエチル)−1−メチルエチル}フェニル]エチリデンビス(4−フェニレンオキシエチル)エステルである。
本願第2の発明に用いられる第2の樹脂として好適なフッ素原子とベンゼン環とを両方を含む樹脂の例としては、下記構造式群(33)のいずれかにより表されるジオールと、アクリレート又はメタクリレートとを反応させて得られる樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、エチレンオキサイド(すなわちEO)変性又はプロピレンオキサイド(すなわちPO)変性させてもよい。
Figure 0005136358
これら第2の樹脂に好適な化合物は、1種類のみを用いてもよく、2種以上併用してもかまわない。また、これらの共重合体であってもかまわない。
本願第2の発明では、第2の部材のd線屈折率nd1は1.45以上であり、第2の部材の平均分散MD1は0.02以下であることが望ましい。また、第1の部材のd線屈折率nd1は1.60以下であり、第1の部材の平均分散MD2は0.01以上であることが望ましい。
そこで本発明では、d線屈折率ndが1.60以下であり、平均分散MDが0.01以上であり、d線屈折率ndと上記平均分散MDとが、
d≦8.8×MD+1.402
の関係にあり、有機物のみからなる光学材料と、該光学材料からなる第1の部材を含む光学素子が提供される。
さらに、第2の部材のd線屈折率nd1から第1の部材のd線屈折率nd2を引いて求められる差は0.03以上であり、第2の部材の平均分散MD1から第1の部材の平均分散MD2を引いて求められる差は−0.003以下であることが望ましい。
このように屈折率差の大きい樹脂を第1及び第2の部材に用いることで、回折格子高さを低くすることができ、製造が容易になる他、回折効率の角度依存性を低減することができる。また、第1及び第2の部材に平均分散の差が大きい樹脂及を用いることにより、回折効率の波長依存性を低減することができる。
第1の部材及び第2の部材の成型方法は特に限定されるものではないが、例えば、材料の硬化に際して成形型の形状を転写する方法や、射出成形技術などを用いることができる。また、硬化の方法は、用いる樹脂の種類に応じて加熱や放冷により行ってもよく、露光により行ってもよい。第1の部材及び第2の部材のうち、後に形成する部材については、すでに成型済みの部材の変形及び変質を防ぐため、加熱しないで行うことのできる紫外線硬化型樹脂を用いて露光により硬化させることが好ましい。
本願第2の発明では、第1及び第2の部材の両方を樹脂により形成することから、未硬化又は軟化した低粘度状態で成型するため、型の溝に十分に充填されて、良好な転写性が実現できる。また、ガラスに比べて成型温度が低いため、成形型の材料の選択範囲が広い。このため、本願第2の発明によれば、高精度の密着複層型回折光学素子を低コストで製造することができる。なお、母材の材質は特に限定されるものではなく、樹脂であっても、ガラスであってもかまわない。
本願第2の発明の光学素子は、スチルカメラ、ビデオカメラ、望遠鏡、双眼鏡、顕微鏡等の光学系や、光ディスク/光磁気ディスク読取用ピックアップレンズに適用することができる。そこで本願第2の発明では、本願第2の発明の光学素子を備えるこれらの光学物品もまた提供される。
A.樹脂前駆体組成物の調製
(1)樹脂前駆体組成物I
第1の樹脂前駆体として、上記式(3)により表される2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(nd=1.3605、nF−nC=0.0075)を用い、第2の樹脂前駆体として、R20及びR22をメチル基、R21を-(OCH2CH2)w1-、R23を-(OCH2CH2)w2-、w1+w2=2.2とするとき、上記式(10)により表されるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(nd=1.5425、nF−nC=0.0164)を用い、第1の樹脂前駆体と第2の樹脂前駆体とを体積比1:9で混合し、よく撹拌して樹脂前駆体組成物Iを調製した。得られた樹脂前駆体組成物Iの光学恒数は、屈折率nd=1.5243、分散(nF−nC)=0.0155であった。
(2)樹脂前駆体組成物II
第1の樹脂前駆体として、上記式(4)により表される1,3−ブチレングリコールジアクリレート(nd=1.4500、nF−nC=0.0093)を用い、第2の樹脂前駆体として、R20及びR22をメチル基、R21を-(OCH2CH2)w1-、R23を-(OCH2CH2)w2-、w1+w2=4とするとき、上記式(10)により表されるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(nd=1.5322、nF−nC=0.0152)を用いて、第1の樹脂前駆体と第2の樹脂前駆体とを体積比3:7で混合し、よく撹拌して樹脂前駆体組成物IIを調製した。得られた樹脂前駆体組成物IIの光学恒数は屈折率nd=1.5075、分散(nF−nC)=0.0134であった。
(3)樹脂前駆体組成物III
第1の樹脂前駆体として、上記式(5)により表されるジメチルアミノエチルメタクリレート(nd=1.4391、nF−nC=0.0093)を用い、第2の樹脂前駆体として、上記式(11)により表される2−プロペン酸[5,5’−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビス{(1,1’−ビフェニル)−2−ポリ(オキシ−2,1−エタンジイル)}](nd=1.610、nF−nC=0.0169)を用いて、第1の樹脂前駆体と第2の樹脂前駆体とを体積比5:5で混合し、よく撹拌して樹脂前駆体組成物IIIを調製した。得られた樹脂前駆体組成物IIIの光学恒数は屈折率nd=1.5245、分散(nF−nC)=0.0131であった。
(4)樹脂前駆体組成物IV
第1の樹脂前駆体として、R7を水素原子、R8を-C5H10-とし、d及びfを3、e及びfを1としたとき上記式(6)により表されるプロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレート(nd=1.446、nF−nC=0.0098)を用い、第2の樹脂前駆体として、R20及びR22をメチル基、R21を-(OCH2CH2)w1-、R23を-(OCH2CH2)w2-、w1+w2=2.2とするとき、上記式(10)により表されるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(nd=1.5425、nF−nC=0.0164)を用いて、第1の樹脂前駆体と第2の樹脂前駆体とを体積比5:5で混合し、よく撹拌して樹脂前駆体組成物IVを調製した。得られた樹脂前駆体組成物IVの光学恒数は屈折率nd=1.4943、分散(nF−nC)=0.0131であった。
(5)樹脂前駆体組成物V
第1の樹脂前駆体として、R9〜R11をすべて-CH2CH2OCOCH=CH2とするとき上記式(7)により表されるトリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート(nd=1.4520、nF−nC=0.0092)を用い、第2の樹脂前駆体として、R20及びR22をメチル基、R21を-(OCH2CH2)w1-、R23を-(OCH2CH2)w2-、w1+w2=4とするとき、上記式(10)により表されるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(nd=1.5322、nF−nC=0.0152)を用いて、第1の樹脂前駆体と第2の樹脂前駆体とを体積比4:6で混合し、よく撹拌して樹脂前駆体組成物Vを調製した。得られた樹脂前駆体組成物Vの光学恒数は屈折率nd=1.5001、分散(nF−nC)=0.0128であった。
(6)樹脂前駆体組成物VI
第1の樹脂前駆体として、R12及びR15を水素原子、R13、R14及びR16を-C5H10-としたとき式(8)で表されるエチレンオキサイド変性グリセロールトリアクリレート(nd=1.4750、nF−nC=0.0086)を用い、第2の樹脂前駆体として、R20及びR22をメチル基、R21を-(OCH2CH2)w1-、R23を-(OCH2CH2)w2-、w1+w2=4とするとき、上記式(10)により表されるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(nd=1.5322、nF−nC=0.0152)を用いて、第1の樹脂前駆体と第2の樹脂前駆体とを体積比5:5で混合し、よく撹拌して樹脂前駆体組成物VIを調製した。得られた樹脂前駆体組成物VIの光学恒数は屈折率nd=1.5036、nF−nC=0.0119であった。
(7)樹脂前駆体組成物VII
第1の樹脂前駆体として、上記式(9)により表されるペンタエリスリトールトリアクリレート(nd=1.4822、nF−nC=0.0093)を用い、第2の樹脂前駆体として、R20及びR22をメチル基、R21を-(OCH2CH2)w1-、R23を-(OCH2CH2)w2-、w1+w2=2.2とするとき、上記式(10)により表されるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(nd=1.5425、nF−nC=0.0164)を用いて、第1の樹脂前駆体と第2の樹脂前駆体とを体積比7:3で混合し、よく撹拌して樹脂前駆体組成物VIIを調製した。得られた樹脂前駆体組成物VIIの光学恒数は屈折率nd=1.5003、分散(nF−nC)=0.0114であった。
(8)樹脂前駆体組成物VIII
第1の樹脂前駆体として、上記式(9)により表されるジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート(nd=1.4855、nF−nC=0.0089)を用い、第2の樹脂前駆体として、R20及びR22をメチル基、R21を-(OCH2CH2)w1-、R23を-(OCH2CH2)w2-、w1+w2=2.2とするとき、上記式(10)により表されるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(nd=1.5425、nF−nC=0.0164)を用いて、第1の樹脂前駆体と第2の樹脂前駆体とを体積比7:3で混合し、よく撹拌して樹脂前駆体組成物VIIIを調製した。得られた樹脂前駆体組成物VIIIの光学恒数は屈折率nd=1.5026、分散(nF−nC)=0.0112であった。
(9)樹脂前駆体組成物IX
第1の樹脂前駆体として、上記式(9)により表される2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(nd=1.3605、nF−nC=0.0075)を用い、第2の樹脂前駆体として、上記式(12)により表される1,1−ビス(p−アクリロイルオキシエチルオキシフェニル)−1−[p”−{1’−(p’−アクリロイルオキシエチルオキシ)フェニル−1’−メチルエチル}フェニル]エタンを用いて、第1の樹脂前駆体と第2の樹脂前駆体とを体積比3:7で混合し、よく撹拌して樹脂前駆体組成物IXを調製した。得られた樹脂前駆体組成物IXの光学恒数は屈折率nd=1.5121、分散(nF−nC)=0.0143であった。
B.光学用樹脂の調製
(1)光硬化型樹脂
樹脂前駆体組成物I〜Vに、光重合開始剤として各々1重量%の1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを溶解させ、よく攪拌した。次にこの樹脂前駆体組成物を、ガラス板を組んで作った母型に注入した後、高圧水銀灯の紫外線を2分間照射した。得られた透明な硬化物の光学恒数を測定した結果を、表1に示す。
Figure 0005136358
なお、ゲル分率は、次のようにして求めた。まず、約0.5gの樹脂硬化物をデジケータ中で約1日間乾燥させた後、その質量(aとする)を精密に測定した。次に、乾燥後の樹脂を、2時間毎にメチルエチルケトンを新しいものに交換しながら、70℃のメチルエチルケトンに約6時間浸漬した後、デシケータ中に1日間放置した。続いて、樹脂を100℃で2時間加熱して乾燥させ、さらにデシケータ中で1時間放置して室温に戻した後、質量(bとする)を精密に測定し、
ゲル分率=(b/a)×100(%)
によりゲル分率を求めた。
樹脂の耐候性が劣化する原因は、成型後も未反応の官能基が残り、これが長期間にわたって樹脂の着色などの様々な副反応を引き起こすためであると考えられる。ゲル分率の高い樹脂は、未反応の官能基が少なく、したがって、耐候性に優れていると考えられる。実際、ゲル分率が95%以上の樹脂では、実用上問題の無い耐候性が得られ、96%以上であれば、特に優れた耐候性が得られる。
(2)熱硬化型樹脂
樹脂前駆体組成物VI〜IXに、熱重合開始剤として各々0.3重量%のアゾビスイソブチロニトリルを溶解させ、よく攪拌した。次のこの樹脂前駆体組成物を、上述の光硬化の場合と同様の母型に注入後、オーブンに入れ、5時間かけて室温から60℃まで昇温した後、3時間で80℃まで昇温し、さらに2時間かけて100℃まで昇温し、100℃でさらに1時間加熱した後、冷却し、離型して、無色透明な硬化物を得た。得られた透明な硬化物の光学恒数を測定した結果を、表2に示す。
Figure 0005136358
C.光学素子の作製
(1)第2の部材の成形
住田光学ガラス(株)製のモールド用低融点ガラスP-SK60(nd=1.59087、nF−nC=0.00948)をガラスモールド法にて成形し、格子形状を表面に転写して図1(a)に示す第2の部材12を作製した。なお、成形温度は440℃で行い、加熱中は雰囲気を真空にした。また、金型はステンレス製の基材の上に、Ni−Pメッキを施し、メッキ層を切削加工することにより図1の反転形状を形成して作製した。切削バイトには先端の曲率が2μmのものを用いた。図1(a)において、外径は60mm、格子の高さは12.5μm、格子のピッチは、中心付近では約2mm、周辺部では約120μmとし、周辺に行く程ピッチを小さくした。
(2)第1の部材の成形
第1の樹脂前駆体組成物に、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを1重量%添加し、よく攪拌した。得られた樹脂前駆体組成物を、格子を成形した上記第2の部材の格子成形面に滴下し、金型を上から近接させて、金型とガラスとの間に樹脂を充填させた。次に、第2の部材側から高圧水銀灯にて紫外線を2分間照射した後、離型して、第1の部材11を成形した。これにより、図1(b)に示す、接合面が格子形状である複合光学素子10を作製した。
まず、下記構造式(34)で表される繰り返し単位を有する脂環式オレフィン樹脂(日本ゼオン(株)製ZEONEX)を射出成形し、図2(a)に示す第2の部材12を形成した。なお、成形に際して、シリンダ温度は210℃とし、金型温度は100℃とした。
Figure 0005136358
続いて、下記構造式(35)で表される2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート58重量%と、下記構造式(36)で表される2−プロペン酸5,5’―(9H−フルオレン−9−イリデン)ビス[(1,1’−ビフェニル)−2−ポリ(オキシ−2,1−エタンジイル)]エステル41.5重量%と、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製イルガキュア184)0.5重量%とを混合して、紫外線硬化型樹脂組成物を調製した。
CH2=C(CH3)COOCH2CF3 …(35)
Figure 0005136358
(ただし、xは1以上の整数である。)
この紫外線硬化型樹脂組成物を、第2の部材12の格子成形面に滴下し、金型を上から近接させて、金型と第1の部材との間に樹脂を充填させた後、第2の部材12側から高圧水銀ランプにより紫外線を2分間照射して硬化させ、離型して、図2(b)に示す第1の部材11を形成した。
これにより、密着複層型回折光学素子10が得られた。なお、得られた素子の外径は60mm、格子の高さは20μm、格子のピッチは、中心付近では約2mm、周辺部では約120μmとし、周辺に行く程ピッチを小さくした。本実施例により得られた回折光学素子10は、所定の光学特性を精度よく具備していた。これを光学系に用いてカメラを作製したところ、得られたカメラは、この回折光学素子を用いた色収差の補正により、にじみのない良好な画像を撮影することができた。
本実施例において各格子部材に用いた樹脂の屈折nd1,nd2及び平均分散MD1,MD2と、それらの差nd1−nd2及びMD1−MD2を、それぞれ表3に示す。
Figure 0005136358
まず、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート0.3モルと、1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン0.2モルと、組成物全体に対して0.1重量%のジブチルチンジラウレートとを均一になるように混合して脂環式チオウレタン樹脂を調製した。
得られた脂環式チオウレタン樹脂を、光学ガラスからなる母材13と格子形状の成形面を有し該成形面に離型剤を塗布した型との間に充填し、130℃で2時間加熱して硬化させた後、離型して、図3(a)に示すように、母材23表面に第2の部材12を形成した。
続いて、ベンジルメタクリレート49.5重量%と、下記構造式(37)で表される2−プロペン酸5,5’―{4−(1,1’−ビフェニル)メチレン}ビス[(1,1’−ビフェニル)−2−ポリ(オキシ−2,1−エタンジイル)]エステル20重量%と、下記構造式(38)で表されるビスフェノールAFジメタクリレート30重量%と、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製イルガキュア184)0.5重量%とを混合して、紫外線硬化型樹脂組成物を調製した。
Figure 0005136358
(ただし、yは1以上の整数である。)
Figure 0005136358
この紫外線硬化型樹脂組成物を、第2の部材21の格子成形面に滴下し、金型を上から近接させて、金型と第1の部材との間に樹脂を充填させた後、第2の部材21側から高圧水銀ランプにより紫外線を2分間照射して硬化させ、離型して、図3(b)に示す第1の部材22を形成した。
これにより、密着複層型回折光学素子20が得られた。なお、得られた素子の外径は60mm、格子の高さは12μm、格子のピッチは、中心付近では約2mm、周辺部では約120μmとし、周辺に行く程ピッチを小さくした。本実施例により得られた回折光学素子20は、所定の光学特性を精度よく具備していた。これを光学系に用いてカメラを作製したところ、得られたカメラは、この回折光学素子を用いた色収差の補正により、にじみのない良好な画像を撮影することができた。
本実施例において各格子部材に用いた樹脂の屈折nd1,nd2及び平均分散MD1,MD2と、それらの差nd1−nd2及びMD1−MD2を、それぞれ表3に示す。
上述のように、本発明によれば、優れた光学特性の光学素子
を製造することができ、特に密着複層型回折光学素子を安価かつ容易に製造することができる。
実施例1における密着複層型回折光学素子の断面図であり、10は密着複層型回折光学素子、11は低屈折率高分散の光学材料からなる第1の部材11は高屈折率低分散の光学材料からなる第2の部材である。 実施例2における密着複層型回折光学素子の製造工程を示す断面である。 実施例3における密着複層型回折光学素子の製造工程を示す断面であり、20は密着複層型回折光学素子、21は第1の部材、22は第2の部材、23は母材である。

Claims (14)

  1. 未硬化の状態でd線屈折率n <1.50かつ0.003<(F線屈折率n −C線屈折率n )である第1の樹脂前駆体と、未硬化の状態でd線屈折率n <1.62かつ0.010<(F線の屈折率n −C線の屈折率n )である第2の樹脂前駆体とを、少なくとも混合することにより得られる光学用樹脂前駆体組成物を硬化させて得られる第2の樹脂からなる第1の部材と、
    上記第1の部材に密着接合された、第1の樹脂からなる第2の部材と、を備え、
    上記第2の部材のd線屈折率nd1は、上記第1の部材のd線屈折率nd2より大きく、
    上記第2の部材のF線屈折率nF1からC線屈折率nC1を引いて求められる第2の部材の平均分散MDは、上記第1の部材のF線屈折率nF2からC線屈折率nC2を引いて求められる第1の部材の平均分散MDより小さく、
    上記第1の樹脂前駆体は、ベンゼン環、硫黄原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子のいずれも含まず、アクリル基、メタアクリル基及びビニル基の少なくともいずれかを一つ以上有し、
    上記第2の樹脂前駆体は、硫黄原子及びハロゲン原子のいずれも含まず、一つ以上の環構造を備え、アクリル基、メタアクリル基及びビニル基の少なくともいずれかを一つ以上有し、
    上記第1の樹脂は、繰り返し単位内に脂環構造を有すること
    を特徴とする密着複層型回折光学素子。
  2. 未硬化の状態でd線屈折率n <1.50かつ0.003<(F線屈折率n −C線屈折率n )である第1の樹脂前駆体と、未硬化の状態でd線屈折率n <1.62かつ0.010<(F線の屈折率n −C線の屈折率n )である第2の樹脂前駆体とを、少なくとも混合することにより得られる光学用樹脂前駆体組成物を硬化させて得られる第2の樹脂からなる第1の部材と、
    上記第1の部材に密着接合された、第1の樹脂からなる第2の部材と、を備え、
    上記第2の部材のd線屈折率nd1は、上記第1の部材のd線屈折率nd2より大きく、
    上記第2の部材のF線屈折率nF1からC線屈折率nC1を引いて求められる第2の部材の平均分散MDは、上記第1の部材のF線屈折率nF2からC線屈折率nC2を引いて求められる第1の部材の平均分散MDより小さく、
    上記第1の樹脂前駆体は、下記組成式(1)により表され、分子中に少なくとも一つの重合性官能基を有し、
    上記第2の樹脂前駆体は、下記組成式(2)により表され、分子中に少なくとも一つの重合性官能基と一つのベンゼン環とを有し、
    上記第1の樹脂は、繰り返し単位内に脂環構造を有すること
    を特徴とする密着複層型回折光学素子。
    C m1 H n1 O p1 N q1 F r1 …(1)
    C s H t O u N v …(2)
    (ただし、m1及びn1はそれぞれ5以上の整数であり、p1及びq1はそれぞれ0又は1以上m1以下の整数であり、r1は0又は1以上(n1×2)以下の整数であり、s及びtはそれぞれ5以上の整数であり、u及びvはそれぞれ0又は1以上s以下の整数である。)
  3. 上記第1の樹脂は、脂環式オレフィン樹脂、脂環式アクリル樹脂、脂環式ポリウレタン樹脂、エピスルフィド構造を有する樹脂及び脂環構造を有するエポキシアクリレート樹脂のうちの、少なくともいずれかを含む、請求項1又は2記載の密着複層型回折光学素子。
  4. 上記第2の樹脂は、繰り返し単位内にベンゼン環とフッ素原子との両方を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の密着複層型回折光学素子。
  5. 上記第2の樹脂は、分子内に硫黄原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子のいずれも含まないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の密着複層型回折光学素子。
  6. 上記第2の樹脂は、紫外線硬化型樹脂であることを特徴とする請求項〜5のいずれかに記載の密着複層型回折光学素子。
  7. 上記第2の部材のd線屈折率nd1は、1.45以上であり、
    上記第2の部材の平均分散MDは、0.02以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の密着複層型回折光学素子。
  8. 上記第1の部材のd線屈折率nd2は、1.60以下であり、
    上記第1の部材の平均分散MDは、0.01以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の密着複層型回折光学素子。
  9. 上記第2の部材のd線屈折率nd1から上記第1の部材のd線屈折率nd2を引いて求められる差は、0.03以上であり、
    上記第2の部材の平均分散MDから上記第1の部材の平均分散MDを引いて求められる差は、−0.003以下である、請求項1〜8のいずれかに記載の密着複層型回折光学素子。
  10. 上記重合性官能基はアクリル基又はメタアクリル基である請求項記載の密着複層型回折光学素子。
  11. 上記第1の樹脂前駆体は、下記組成式(3)〜(9)のいずれかの式により表される化合物であり、
    上記第2の樹脂前駆体は、下記組成式(10)〜(12)のいずれかの式により表される化合物である請求項1〜10のいずれかに記載の密着複層型回折光学素子。

    Figure 0005136358

    Figure 0005136358

    Figure 0005136358

    Figure 0005136358

    Figure 0005136358

    Figure 0005136358

    Figure 0005136358

    Figure 0005136358

    Figure 0005136358

    Figure 0005136358

    (ここで、R、R、R、R、R12及びR17はそれぞれ水素又はメチル基であり、R、R及びRはそれぞれ1価の有機基であり、Rは2価の有機基であり、R〜R11はそれぞれアクリル基又はメタクリル基を有する1価の有機基であり、R13、R14及びR16はそれぞれ2価の有機基であり、R15、R18及びR19はそれぞれ1価の有機基であり、a、d及びfはそれぞれ2以上4以下であり、b、e及びgはそれぞれ1以上であり、R20及びR22はそれぞれ水素又はメチル基であり、R21及びR23はそれぞれ2価の有機基であり、Zは環構造を有する2価の有機基であり、Zは3価の有機基であり、h及びiはそれぞれ整数である。)
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の密着複層型回折光学素子を備える光学物品。
  13. 未硬化の状態でd線屈折率n <1.50かつ0.003<(F線屈折率n −C線屈折率n )である第1の樹脂前駆体と、未硬化の状態でd線屈折率n <1.62かつ0.010<(F線の屈折率n −C線の屈折率n )である第2の樹脂前駆体とを、少なくとも混合することにより得られる光学用樹脂前駆体組成物を硬化させて得られる第2の樹脂からなる第1の部材を形成する工程と、
    上記第1の部材に密着接合された、第1の樹脂からなる第2の部材を形成する工程と、を備え、
    上記第2の部材のd線屈折率nd1は、上記第1の部材のd線屈折率nd2より大きく、
    上記第2の部材のF線屈折率nF1からC線屈折率nC1を引いて求められる第2の部材の平均分散MDは、上記第1の部材のF線屈折率nF2からC線屈折率nC2を引いて求められる第1の部材の平均分散MDより小さく、
    上記第1の樹脂前駆体は、ベンゼン環、硫黄原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子のいずれも含まず、アクリル基、メタアクリル基及びビニル基の少なくともいずれかを一つ以上有し、
    上記第2の樹脂前駆体は、硫黄原子及びハロゲン原子のいずれも含まず、一つ以上の環構造を備え、アクリル基、メタアクリル基及びビニル基の少なくともいずれかを一つ以上有し、
    上記第1の樹脂は、繰り返し単位内に脂環構造を有すること
    を特徴とする密着複層型回折光学素子の製造方法。
  14. 未硬化の状態でd線屈折率n <1.50かつ0.003<(F線屈折率n −C線屈折率n )である第1の樹脂前駆体と、未硬化の状態でd線屈折率n <1.62かつ0.010<(F線の屈折率n −C線の屈折率n )である第2の樹脂前駆体とを、少なくとも混合することにより得られる光学用樹脂前駆体組成物を硬化させて得られる第2の樹脂からなる第1の部材を形成する工程と、
    上記第1の部材に密着接合された、第1の樹脂からなる第2の部材を形成する工程と、を備え、
    上記第2の部材のd線屈折率nd1は、上記第1の部材のd線屈折率nd2より大きく、
    上記第2の部材のF線屈折率nF1からC線屈折率nC1を引いて求められる第2の部材の平均分散MDは、上記第1の部材のF線屈折率nF2からC線屈折率nC2を引いて求められる第1の部材の平均分散MDより小さく、
    上記第1の樹脂前駆体は、ベンゼン環、硫黄原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子のいずれも含まず、アクリル基、メタアクリル基及びビニル基の少なくともいずれかを一つ以上有し、
    上記第2の樹脂前駆体は、硫黄原子及びハロゲン原子のいずれも含まず、一つ以上の環構造を備え、アクリル基、メタアクリル基及びビニル基の少なくともいずれかを一つ以上有し、
    上記第2の樹脂は繰り返し単位内にベンゼン環とフッ素原子との両方を有すること
    を特徴とする密着複層型回折光学素子の製造方法。
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