JP2019151809A - 光学素子形成用樹脂組成物及び光学素子 - Google Patents

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一範 小森
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Abstract

【課題】 本件発明の課題は、硬化後のアッベ数νd及び2次分散特性θgFが市販の光学ガラスとは異なることにより、光学設計により高い自由度を持たせることのできる光学素子形成用樹脂組成物、及び、そのような光学素子形成用樹脂組成物を用いた光学素子を提供することを目的とする。【解決手段】 ガラス製光学素子と組み合わせて用いる樹脂製光学素子の形成に用いる樹脂組成物であって、当該樹脂組成物は、フッ素含有有機化合物と重合開始剤とを含むものであり、前記フッ素含有有機化合物は、フッ素を20質量%超80質量%未満の範囲で含有するものであり、前記フッ素含有有機化合物100重量部に対し、前記重合開始剤を0.01重量部以上10重量部以下の範囲で含有するものであることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本件発明は、光学素子形成用樹脂組成物及び光学素子に関し、特に、撮像光学系に用いる光学素子の成形に適した光学素子形成用樹脂組成物に関するものである。
従来、屈折系のみによって構成した光学素子では、アッベ数νや2次分散特性θgFが異なる光学ガラスを組み合わせることにより、色収差を補正する技術が知られている。さらに、光学ガラス同士を組み合わせる以外に、光学ガラスと樹脂ガラスとを組み合わせる技術も知られている。
光学ガラスには多くの種類があり、種々のアッベ数ν及び2次分散特性θgFを有するものが開発されている。市販の光学ガラスは、アッベ数νが低いときは二次分散特性θgFが高く、アッベ数νが高くになるにつれて二次分散特性θgFが低くなる傾向にある。これに対し、光学素子形成用樹脂組成物として用いることができる合成樹脂は、種類が少ない上に、アッベ数ν及び2次分散特性θgFの範囲が限られている。例えば、特許文献1には、硫黄含有化合物と重合開始剤とを含有し、硬化後のアッベ数νが18超23未満の範囲であり、2次分散特性θgFが0.68超0.69未満の範囲である光学素子形成用樹脂組成物が開示されている。
特開2010−97195号公報
しかしながら、特許文献1に開示の光学素子形成用樹脂組成物は、硬化後のアッベ数ν及び2次分散特性θgFが市販の光学ガラスの傾向と一致している。このため、光学素子の設計の自由度をより高くするためには、硬化後のアッベ数ν及び2次分散特性θgFの範囲が市販の光学ガラスや特許文献1に開示のものとは異なる光学素子形成用樹脂組成物が望まれる。
従って、本件発明の課題は、硬化後のアッベ数ν及び2次分散特性θgFが市販の光学ガラスとは異なることにより、光学設計により高い自由度を持たせることのできる光学素子形成用樹脂組成物、及び、そのような光学素子形成用樹脂組成物を用いた光学素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本件発明者らは鋭意検討した結果、以下の発明に想到した。すなわち、本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、ガラス製光学素子と組み合わせて用いる樹脂製光学素子の形成に用いる樹脂組成物であって、当該樹脂組成物は、フッ素含有有機化合物と重合開始剤とを含むものであり、前記フッ素含有有機化合物は、フッ素を20質量%超80質量%未満の範囲で含有するものであり、前記フッ素含有有機化合物100重量部に対し、前記重合開始剤を0.01重量部以上10重量部以下の範囲で含有するものであることを特徴とする。
本件発明に係る光学素子は、上記光学素子形成用樹脂組成物を硬化して得られた光学素子であることを特徴とする。
本件発明によれば、上記フッ素含有有機化合物を含有することにより、硬化後のアッベ数νが高く且つ2次分散特性θgFが高い光学素子形成用樹脂組成物を実現することができる。そのため、硬化後のアッベ数ν及び2次分散特性θgFが市販の光学ガラスとは異なることにより光学設計により高い自由度を持たせることのできる光学素子形成用樹脂組成物を提供することができる。さらに、そして、本件発明によれば、上記光学素子形成用樹脂組成物を用いた光学素子を提供することができる。
実施例1〜11の光学素子形成用樹脂組成物を硬化したときのアッベ数νと2次分散特性θgFの分布を示すグラフである。 実施例1〜11の光学素子形成用樹脂組成物を硬化したときのアッベ数νと屈折率nの分布を示すグラフである。
1.光学素子形成用樹脂組成物
本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、ガラス製光学素子と組み合わせて用いる樹脂製光学素子の形成に用いる樹脂組成物であって、当該樹脂組成物は、フッ素含有有機化合物と重合開始剤とを含むものであり、前記フッ素含有有機化合物は、フッ素を20質量%超80質量%未満の範囲で含有するものであり、前記フッ素含有有機化合物100重量部に対し、前記重合開始剤を0.01重量部以上10重量部以下の範囲で含有するものであることを特徴とする。
本件発明によれば、後述するように、硬化後のアッベ数νが高く且つ2次分散特性θgFが高い光学素子形成用樹脂組成物を実現することができる。以下、上記光学素子形成用樹脂組成物の含有成分について説明する。
フッ素含有有機化合物: 上記フッ素含有有機化合物は、フッ素を20質量%超80質量%未満の範囲で含有するものである。上記フッ素含有有機化合物におけるフッ素含有量が20質量%未満であると、高アッベ数ν且つ高2次分散特性θgFである光学素子形成用樹脂組成物を実現できないため好ましくない。一方、フッ素含有量が80質量%以上であるフッ素含有有機化合物は入手困難であるため好ましくない。
フッ素を上記範囲で含有するフッ素含有有機化合物として、具体的には、以下の化1に示す一般式(1)〜(5)いずれか1種又は2種以上を用いることが好ましい。
Figure 2019151809
但し、
一般式(1)におけるRは、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、アミノ基、チオール基のいずれかを表す。mは0以上の整数を表し、nは1以上の整数を表す。
一般式(2)におけるR及びRは、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、アミノ基、チオール基のいずれかを表す。m1及びm2は0以上の整数を表し、nは1以上の整数を表す。
一般式(3)におけるRは、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、アミノ基、チオール基のいずれかを表す。R〜Rは、水素原子又はフルオロ基を示し、R〜Rのうち1つ以上がフルオロ基である。mは0以上の整数を表す。
一般式(4)におけるRは、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、アミノ基、チオール基のいずれかを表す。mは0以上の整数を表し、n1及n2は1以上の整数を表す。
一般式(5)におけるR及びRは、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、アミノ基、チオール基のいずれかを表す。R〜R10は、水素原子又はフルオロ基を示し、R,R,R,R10のうち1つ以上がフルオロ基であり、R〜Rのうち1つ以上がフルオロ基である。m1及びm2は0以上の整数を表す。
上述したように、本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、直鎖構造、分岐構造、環状構造の種々のフッ素含有有機化合物を用いることができる。価格の観点から、環状構造のフッ素含有有機化合物は五員環でないものが好ましい。
そして、上記一般式(1)〜(5)で表されるフッ素含有有機化合物は、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、アミノ基、チオール基のいずれかを含むことにより、重合開始剤によって確実に重合させることができる。
上記一般式(1)で表されるフッ素含有有機化合物として、具体的には、アクリル酸2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル、アクリル酸2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル、アクリル酸1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル、メタクリル酸2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル、アクリル酸2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル、メタクリル酸2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル、アクリル酸1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシル、メタクリル酸1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシル、アクリル酸1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル、メタクリル酸1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル、アクリル酸1H,1H−ペンタデカフルオロ−n−オクチル、メタクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、アクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、メタクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、アクリル酸1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチル、メタクリル酸1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチル、アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、1,2−エポキシ−1H,1H,2H,3H,3H−ヘプタデカフルオロウンデカン、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチルオキシラン、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロヘプチルオキシラン、トリフルオロ酢酸ビニル、ペルフルオロプロポキシエチレン、2−(ヘプタフルオロプロポキシ)ヘキサフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテル、2−ブロモテトラフルオロエチルトリフルオロビニルエーテルを挙げることができる。
上記一般式(2)で表されるフッ素含有有機化合物として、具体的には、1,6−ビス(アクリロイルオキシ)−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロヘキサンを挙げることができる。
上記一般式(3)で表されるフッ素含有有機化合物として、具体的には、4−フルオロけい皮酸エチル、メタクリル酸ペンタフルオロベンジル、アクリル酸ペンタフルオロフェニル、メタクリル酸ペンタフルオロフェニル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレン、ペンタフルオロベンゼンチオールを挙げることができる。
上記一般式(4)で表されるフッ素含有有機化合物として、具体的には、アクリル酸1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル、メタクリル酸1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルを挙げることができる。
上記一般式(5)で表されるフッ素含有有機化合物として、具体的には、4−アミノノナフルオロビフェニル、4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニルを挙げることができる。
本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、上記フッ素含有有機化合物を1種類のみを用いてもよく、2種類以上を用いてもよいが、その合計含有量は10質量%以上100質量%未満であることが好ましい。フッ素含有有機物の合計含有量が10質量%未満であると、高アッベ数ν且つ高2次分散特性θgFである光学素子形成用樹脂組成物を実現できないため好ましくない。一方、上記光学素子形成用樹脂組成物は重合開始剤を含むため、フッ素含有有機化合物の合計含有量が100質量%に達することはない。そして、本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、2種類以上のフッ素含有有機化合物を用いることにより、硬化後のアッベ数ν及び2次分散特性θgFを所望の数値に調整することができるため、より好ましい。
他の添加可能な樹脂成分: さらに、本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、樹脂成分として、フッ素を上記範囲で含有するフッ素含有有機化合物の他に、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、アミノ基、チオール基のいずれかの官能基を含む、フッ素非含有有機化合物を含んでもよい。上記樹脂組成物は、フッ素含有有機化合物に他の有機化合物を組み合わせることにより、耐熱性、粘度、硬化後の硬さ等を容易に調整することができる。
重合開始剤: 本件発明の光学素子形成用樹脂組成物は、フッ素を上記範囲で含有するフッ素含有有機化合物を重合するために重合開始剤を含む。重合開始剤としては、光重合開始剤、熱重合開始剤がある。光重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、エン・チオール重合開始剤がある。光重合開始剤は、フッ素含有有機化合物の反応性や光照射の波長に応じて、1種類のみを使用してもよく、2種類以上を併用して使用してもよい。また、光重合開始剤と熱重合開始剤を併用して使用してもよい。
フッ素含有有機化合物の硬化及び成形に用いる重合開始剤の添加量は、フッ素含有有機化合物に対して0.01重量部以上10重量部以下の範囲である。重合開始剤の添加量が0.01重量部未満では、硬化が不十分となり好ましくない。一方、光重合開始剤の添加量が10重量部を超えても、それ以上の効果を期待できず資源の無駄遣いとなるため好ましくない。そして、光重合開始剤の添加量は、重合開始剤が光重合開始剤である場合、光照射量、付加的な加熱温度、得られる重合体の目標とする平均分子量等に応じて、上記範囲で調整することができる。一方、重合開始剤が熱重合開始剤である場合、フッ素含有有機化合物の反応性、加熱温度、成形時の酸素溶存量、得られる重合体の目標とする平均分子量等に応じて、上記範囲で調整することができる。
以下、3種類の光重合開始剤について説明する。ラジカル重合開始剤は、光照射によるラジカル生成機構を利用するものである。ラジカル重合開始剤によって、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフッ素含有有機化合物を光重合することができる。ラジカル重合開始剤としては、具体的には、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、4−フェニルベンゾフェノン、4−フェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジフェニルベンゾフェノン、4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン等を好適なものとして挙げることができる。
カチオン重合開始剤は、光照射によるカチオン生成機構を利用するものである。酸素によって重合が阻害されないような条件下で重合する場合の成膜、成形等に好ましい。カチオン重合開始剤によって、エポキシ基、ビニルエーテル基又はアミノ基を有するフッ素含有有機化合物を光重合することができる。利用可能なカチオン重合開始剤としては、代表的には、イルガキュア(登録商標)250を挙げることができる。
エン・チオール重合開始剤は、チイルラジカルが付加する連鎖機構を利用するものである。エン・チオール重合開始剤によって、ビニル基又はチオール基を有するフッ素含有有機化合物を光重合することができる。利用可能なエン・チオール重合開始剤としては、代表的には、2−(9−オキソキサンテン−2−イル)プロピオン酸1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エンを挙げることができる。
これに対し、フッ素含有有機化合物が熱重合可能な樹脂である場合には、熱重合開始剤を用いることができる。熱重合開始剤としては、例えば、アゾビソイソブチルニトリル(AIBN)、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオヘキサノエート、クミルパーオキシネオデカノエート等を挙げることができる。
他の添加可能な成分: 本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、上記フッ素含有有機化合物及び上記重合開始剤の他に、必要に応じて離型剤や架橋剤、抗酸化剤等を添加することができる。各成分は、相溶性に優れている材料を選択することが好ましい。
硬化後の光学物性: 本件発明の光学素子形成用樹脂組成物は、上記フッ素含有有機化合物を上記範囲で含有することにより、硬化後に高いアッベ数νと高い2次分散特性θgFとを実現することができる。そのため、本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、硬化することにより、上記光学特性を備えた光学素子を得ることができる。さらに、当該光学素子形成用樹脂組成物を硬化して樹脂製光学素子を形成し、ガラス製光学素子と組み合わせることにより、色収差補正機能を有する光学素子への利用が可能である。
具体的には、市販の光学ガラスは、アッベ数νが低いときは二次分散特性θgFが高く、アッベ数νが高くになるにつれて二次分散特性θgFが低くなる傾向にある。これに対し、本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、市販の光学ガラスと比較して、アッベ数νが高い割には高い2次分散特性θgFを実現することができる。また、従来の光学素子形成用樹脂組成物と比較して、高アッベ数ν及び高2次分散特性θgFである。従って、本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、硬化後のアッベ数ν及び2次分散特性θgFが市販の光学ガラスや従来の光学素子形成用樹脂組成物とは異なるので、光学素子の設計の自由度を高くすることができる。
さらに、本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、上記フッ素系含有有機化合物を用いるものであるため、安価である。一方、市販の光学ガラスには、高いアッベ数ν及び高2次分散特性θgFである異常分散ガラスも存在するが、高価である。
ここで、上記光学素子形成用樹脂組成物のアッベ数νや二次分散特性θgFは、前記樹脂組成物を硬化させた状態で種々の波長における屈折率を測定し、算出した値である。通常は、液状の光学素子形成用樹脂組成物を2枚のガラス基板上で薄膜状(約1mm)に硬化させた状態で屈折率を測定する。
アッベ数ν及び2次分散特性θgFは、以下の式で表される。
アッベ数ν=(n−1)/(n−n
2次分散特性θgF=(n−n)/(n−n
但し、nはg線である波長435.8nmにおける屈折率を表し、nはF線である波長486.1nmにおける屈折率を表し、nはd線である波長587.6nmにおける屈折率を表し、nはC線である波長656.3nmにおける屈折率を表す。
本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、光学素子の設計の自由度を確実に高くするために、硬化後のアッベ数νが30超85未満の範囲であり、2次分散特性θgFが0.53超0.65未満の範囲であることが好ましい。そして、上記範囲のアッベ数ν及び2次分散特性θgFを実現するために、硬化後の屈折率が1.34超1.60未満の範囲であることが好ましい。
2.光学素子形成用樹脂組成物の調製方法
次に、本実施形態における光学素子形成用樹脂組成物の調製方法について説明する。代表して、光によるラジカル生成機構を利用する光重合可能な樹脂成分を含有する場合を示す。
まず、一般式(1)〜(5)のいずれかで表されるフッ素含有有機化合物1種以上と、ラジカル重合開始剤と、必要に応じて架橋剤及び離型剤とを所望の割合で配合した樹脂組成物を得る。このとき、粘度調整のために、上記樹脂組成物に溶剤を添加してもよい。また、均一に混合するために、オーブンで加熱することも可能である。以上により、本件発明の光学素子形成用樹脂組成物を得ることができる。
3.光学素子
次に、本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物からなる光学素子及びその製造方法について説明する。ここでは、光透過性材料としてのガラス基板の上に、上述した光学素子形成用樹脂組成物を光重合させてなる層構造を形成した光学素子の成形方法を説明する。尚、説明を容易にするため、平板状の光学素子を例に説明するが、曲面を有する光学素子を製造することも可能である。
まず、周縁部にスペーサを備えた金属製の金型上に、流動性を示す上述した光学素子形成用樹脂組成物を流し込む。次に、上記金型の上方に間隔を存して設けられたガラス基板の表面に、シランカップリング剤KBM−5103(信越化学工業株式会社)と酢酸水とメタノールとを混合した混合物を塗布する。その後、ガラス基板を下方に移動させて光学素子形成用樹脂組成物に荷重を加えることにより、当該樹脂組成物を押し広げ、金型とガラス基板とスペーサとで形成される隙間に充填する。次に、ガラス基板側から光学素子形成用樹脂組成物に紫外線を照射することにより、当該光学素子形成用樹脂組成物の光重合を行う。かかる光重合反応に供する光照射は、光重合開始剤を利用したラジカル生成に起因する機構に対応して、好適な波長の光を用いる。場合によっては、紫外光ではなく可視光を用いることもできる。光の照射は、モノマーからなる光学素子形成用樹脂組成物に対して、均一に光照射を行うことが好ましい。照射される光量は、光重合開始剤を利用したラジカル生成に起因する機構に応じて、また、含有される光重合開始剤の含有比率に応じて、適宜選択される。
光学素子形成用樹脂組成物の重合反応により、当該樹脂組成物からなる成形体はガラス基板と接合される。その後、ガラス基板と一体化した成形体を、金型から離型する。その後、離型した成形体をアニール処理することにより、光学素子を得ることができる。スペーサの大きさを変えることにより、光学素子の総厚を調節することができる。基板上に形成された成形体の厚さを薄くする形態は、本件発明にはより好適なものとなる。基板上に形成された成形体の厚さを厚くする形態も可能であるが、硬化の反応性や樹脂成分等の光の吸収を考慮した照射量、照射強度、光源等の選択が必要である。尚、熱重合法により成形体の作製を行うこともでき、この場合、全体の温度がより均一であることが望ましい。
本件発明に係る光学素子は、上記光学素子形成用樹脂組成物を硬化して得られた光学素子であって、膜厚が1.0mmの時の波長430nmの光に対する内部透過率が、80%以上100%以下であることが好ましい。光学素子が利用される具体例としては、カメラのレンズを挙げることができる。内部透過率が80%未満では、光学素子としての用途が限定されるため好ましくない。
以上説明した本件発明に係る実施の形態は、本件発明の一態様であり、本件発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であるのはもちろんである。また、以下、実施例を挙げて本件発明をより具体的に説明するが、本件発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
はじめに、フッ素含有有機化合物100重量部に対して光重合開始剤1重量部を添加し、混合することにより、全てが均一に相溶している樹脂組成物からなる光学素子形成用樹脂組成物を得た。フッ素含有有機化合物として、上記一般式(1)で表される化合物の一種であり、下記の化学式で表されるCHEMINOX(登録商標)FAAC−6(ユニマテック株式会社製、1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチルアクリレート、フッ素含有量57.2質量%)を用いた。光重合開始剤として、ラジカル重合開始剤の一種であるイルガキュア(登録商標)184(豊通ケミプラス株式会社、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)を用いた。
Figure 2019151809
次に、得られた光学素子形成用樹脂組成物を用いて、上述した製造方法によって成形体を得た。まず、上述した金型上に光学素子形成用樹脂組成物を流し込み、加重を加えることにより、金型とガラス基板とスペーサとで形成される隙間に充填した。次に、ガラス基板の上から紫外線を照射(総照射量:10J)して上記光学素子形成用樹脂組成物を硬化することにより、膜厚1.0mmの成形体を得た。その後、得られた成形体を80℃で2時間アニール処理した。
成形体について、屈折計Abbemat MW(アントンパール社)によって、光学特性としてアッベ数ν、2次分散特性θgF及び屈折率nを測定した。さらに、アニール処理された成形体について、内部透過率を測定した。結果を表1、図1及び図2に示す。尚、図1及び図2には、市販されている光学ガラスの光学特性を併せて示す。図1及び図2中、◆印が実施例1〜8の光学素子形成用樹脂組成物を硬化したものを示し、○印が光学ガラスを示す。
成形体の内部透過率は、次のようにして測定した。まず、厚さ方向に間隙を存して設けられた厚さ1mmのBK7平面基板の間に、上述した光学素子形成用樹脂組成物を流し込み、荷重を加え、紫外線を照射して光学素子形成用樹脂組成物を硬化することにより、膜厚0.1mm及び0.2mmの成形体を得た。次に、膜厚の異なる2枚の成形体について、分光光度計U−4100(株式会社日立ハイテクノロジーズ)を用いて波長370nm以上680nm以下の光の透過率を測定した。そして、ランベルト・ベールの法則によって、膜厚1.0mmの成形体の波長430nmの光に対する内部透過率を算出した。
フッ素含有有機化合物を変更したこと以外は、実施例1と同様にして光学素子形成用樹脂組成物を得た。フッ素含有有機化合物として、上記一般式(1)で表される化合物の一種であり、下記の化学式で表されるビスコート4F(大阪有機化学工業株式会社、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、フッ素含有量36.2質量%)を用いた。そして、得られた光学素子形成用樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして成形体を作製し、その光学特性を測定した。結果を表1、図1及び図2に示す。
Figure 2019151809
フッ素含有有機化合物を変更したこと以外は、実施例1と同様にして光学素子形成用樹脂組成物を得た。フッ素含有有機化合物として、上記一般式(3)で表される化合物の一種であり、下記の化学式で表されるP2546(東京化成工業株式会社、ジブチルヒドロキシトルエンで安定化されたメタクリル酸ペンタフルオロベンジル、フッ素含有量35.7質量%)を用いた。そして、得られた光学素子形成用樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして成形体を作製し、その光学特性を測定した。結果を表1、図1及び図2に示す。
Figure 2019151809
フッ素含有有機化合物を変更した以外は、実施例1と同様にして光学素子形成用樹脂組成物を得た。フッ素含有有機化合物として、上記一般式(2)で表される化合物の一種であり、下記の化学式で表されるB5278(東京化成工業株式会社、1,6−ビス(アクリロイルオキシ)−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロヘキサン、フッ素含有量41.1質量%)を用いた。そして、得られた光学素子形成用樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして成形体を作製し、その光学特性を測定した。結果を表1、図1及び図2に示す。
Figure 2019151809
フッ素含有有機化合物を変更した以外は、実施例1と同様にして光学素子形成用樹脂組成物を得た。フッ素含有有機化合物として、上記一般式(1)で表される化合物の一種であり、下記の化学式で表されるM1150(東京化成工業株式会社、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリル酸、フッ素含有量38.0質量%)を用いた。そして、得られた光学素子形成用樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして成形体を作製し、その光学特性を測定した。結果を表1、図1及び図2に示す。
Figure 2019151809
フッ素含有有機化合物を変更した以外は、実施例1と同様にして光学素子形成用樹脂組成物を得た。フッ素含有有機化合物として、上記一般式(1)で表される化合物の一種であり、下記の化学式で表されるO0318(東京化成工業株式会社、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルアクリル酸、フッ素含有量53.1質量%)を用いた。そして、得られた光学素子形成用樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして成形体を作製し、その光学特性を測定した。結果を表1、図1及び図2に示す。
Figure 2019151809
フッ素含有有機化合物を変更した以外は、実施例1と同様にして光学素子形成用樹脂組成物を得た。フッ素含有有機化合物として、上記一般式(1)で表される化合物の一種であり、下記の化学式で表されるT2240(東京化成工業株式会社、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリル酸、フッ素含有量40.9質量%)を用いた。そして、得られた光学素子形成用樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして成形体を作製し、その光学特性を測定した。結果を表1、図1及び図2に示す。
Figure 2019151809
2種類のフッ素含有有機化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして光学素子形成用樹脂組成物を得た。フッ素含有有機化合物として、実施例2で用いたビスコート4Fと実施例3で用いたP2546との2種類を1:1の質量比で混合した混合物(フッ素含有量35.9質量%)を用いた。そして、得られた光学素子形成用樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして成形体を作製し、その光学特性を測定した。結果を表1、図1及び図2に示す。
2種類のフッ素含有有機化合物を変更した点と、光重合開始剤を変更した点とを除き、実施例8と同様にして光学素子形成用樹脂組成物を得た。2種類のフッ素含有有機化合物は、いずれも、上記一般式(1)で表される化合物の一種である。一方は、下記化学式Aで表されるE0462(東京化成工業株式会社、1,2−エポキシ−1H,1H,2H,3H,3H−ヘプタデカフルオロウンデカン、フッ素含有量67.9質量%)である。他方は、下記化学式Dで表されるP1226(東京化成工業株式会社、2−(ヘプタフルオロプロポキシ)ヘキサフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテル、フッ素含有量70.4質量%)である。そして、E0462とP1226とを1:1のモル比で混合し、混合物(フッ素含有量54.0質量%)を用いた。さらに、光重合開始剤として、カチオン重合開始剤の一種であるイルガキュア(登録商標)250(豊通ケミプラス株式会社)を用いた。イルガキュア(登録商標)250は、ヨードニウム,(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]−ヘキサフルオロフォスフェート(1−)と、プロピレンカーボネートとを3:1で混合した混合物である。そして、得られた光学素子形成用樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして成形体を作製し、その光学特性を測定した。結果を表1、図1及び図2に示す。
化学式A:
Figure 2019151809
化学式B:
Figure 2019151809
2種類のフッ素含有有機化合物を変更した点と、光重合開始剤とを変更した点とを除き、実施例8と同様にして光学素子形成用樹脂組成物を得た。2種類のフッ素含有有機化合物として、一方は、上記化学式Aで表されるE0462である。他方は、上記一般式(5)で表されるフッ素含有有機化合物の一種であり、下記化学式Cで表されるD1632(東京化成工業株式会社、4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル、46.3質量%)である。そして、E0462とD1632とを1:1のモル比で混合した混合物(フッ素含有量57.1質量%)を用いた。さらに、光重合開始剤として、イルガキュア(登録商標)250を用いた。そして、得られた光学素子形成用樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして成形体を作製し、その光学特性を測定した。結果を表1、図1及び図2に示す。
化学式C:
Figure 2019151809
2種類のフッ素含有有機化合物を変更した点と、光重合開始剤を変更した点とを除き、実施例8と同様にして光学素子形成用樹脂組成物を得た。2種類のフッ素含有有機化合物は、いずれも上記一般式(3)で表される化合物の一種である。一方は、下記化学式Dで表されるP0861(東京化成工業株式会社、ペンタフルオロベンゼンチオール、47.5質量%)である。他方は、下記化学式Eで表されるP0862(東京化成工業株式会社、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレン、フッ素含有量49.0質量%)である。そして、P0861とP0862とを、1:1のモル比で混合した混合物(フッ素含有量48.2質量%)を用いた。さらに、光重合開始剤として、エン・チオール重合開始剤の一種である2−(9−オキソキサンテン−2−イル)プロピオン酸1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エンを用いた。そして、得られた光学素子形成用樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして成形体を作製し、その光学特性を測定した。結果を表1、図1及び図2に示す。
化学式D:
Figure 2019151809
化学式E:
Figure 2019151809
Figure 2019151809
表1に示すとおり、実施例1〜11の光学素子形成用樹脂組成物は、いずれも硬化後のアッベ数νが30超85未満の範囲、2次分散特性θgF0.53超0.65未満の範囲、屈折率nが1.34超1.60未満の範囲であった。そして、図1に示すとおり、実施例1〜11の光学素子形成用樹脂組成物は、硬化後のアッベ数ν及び2次分散特性θgFが、市販の光学ガラスと比較して、アッベ数νが高い割に2次分散特性θgFが高いことが確認された。図2に示すとおり、実施例1〜11の光学素子形成用樹脂組成物は、硬化後のアッベ数ν及び屈折率nが、市販の光学ガラスと比較して、アッベ数νが高い割に屈折率nが低いことが確認された。
さらに、表1に示すとおり、実施例1〜11の光学素子形成用樹脂組成物を硬化して得られた各成形体は、いずれも、膜厚が1.0mmのときの波長430nmの光に対する内部透過率が80%以上100%以下の範囲であった。このことから、実施例1〜11の光学素子形成用樹脂組成物を硬化して得られる各光学素子は内部透過率が高く、所望の光学素子の材料として有用であることが確認された。
本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、硬化後のアッベ数νが高く且つ2次分散特性θgFが高いという光学特性を有するので、色収差補正機能を有する光学素子に利用することができる。さらに、本件発明に係る光学素子形成用樹脂組成物は、市販の光学ガラスや従来の光学素子形成用樹脂組成物にはない上記光学特性を有することから、光学素子の設計の自由度をより高くすることができる。

Claims (6)

  1. ガラス製光学素子と組み合わせて用いる樹脂製光学素子の形成に用いる樹脂組成物であって、
    当該樹脂組成物は、フッ素含有有機化合物と重合開始剤とを含むものであり、
    前記フッ素含有有機化合物は、フッ素を20質量%超80質量%未満の範囲で含有するものであり、
    前記フッ素含有有機化合物100重量部に対し、前記重合開始剤を0.01重量部以上10重量部以下の範囲で含有するものであることを特徴とする光学素子形成用樹脂組成物。
  2. 前記フッ素含有有機化合物は、以下の化1に示す一般式(1)〜(5)のいずれか1種又は2種以上を用いる請求項1に記載の光学素子形成用樹脂組成物。
    Figure 2019151809
    但し、
    一般式(1)におけるRは、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、アミノ基、チオール基のいずれかを表す。mは0以上の整数を表し、nは1以上の整数を表す。
    一般式(2)におけるR及びRは、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、アミノ基、チオール基のいずれかを表す。m1及びm2は0以上の整数を表し、nは1以上の整数を表す。
    一般式(3)におけるRは、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、アミノ基、チオール基のいずれかを表す。R〜Rは、水素原子又はフルオロ基を示し、R〜Rのうち1つ以上がフルオロ基である。mは0以上の整数を表す。
    一般式(4)におけるRは、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、アミノ基、チオール基のいずれかを表す。mは0以上の整数を表し、n1及n2は1以上の整数を表す。
    一般式(5)におけるR及びRは、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、アミノ基、チオール基のいずれかを表す。R〜R10は、水素原子又はフルオロ基を示し、R,R,R,R10のうち1つ以上がフルオロ基であり、R〜Rのうち1つ以上がフルオロ基である。m1及びm2は0以上の整数を表す。
  3. 硬化後のアッベ数νが30超85未満の範囲であり、2次分散特性θgFが0.53超0.65未満の範囲である請求項1又は請求項2に記載の光学素子形成用樹脂組成物。
  4. 硬化後の屈折率nが1.34超1.60未満の範囲である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光学素子形成用樹脂組成物。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光学素子形成用樹脂組成物を硬化して得られたものであることを特徴とする光学素子。
  6. 膜厚が1.0mmのときの波長430nmの光に対する内部透過率が80%以上100%以下の範囲であることを特徴とする請求項5に記載の光学素子。

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