JP5288321B2 - 回折光学系 - Google Patents

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Description

本発明は、回折光学系に関し、特に観察光学系や投写光学系などに好適な光学系に関するものである。

一般に、光学系では、光学性能の向上のために、特に収差の発生を抑えて結像性能を向上させるために、屈折を利用する屈折光学素子(主としてガラスにより形成されるレンズ)が用いられている。この場合、基準スペクトル線に関するザイデルの5収差及び色収差を十分に抑えるために、収差補正の自由度を増す必要があり、光学系を構成するレンズの枚数がやむを得ず増えてしまう。

特に、観察光学系や電子ビューファインダーなどに用いられる光学系では、光学性能を向上させようとすると、光学系を構成するレンズの枚数がさらに増える傾向がある。また、光学系の色収差を十分に補正するには、屈折率や分散の異なる複数の光学材料を用いる必要があり、比重の大きな光学材料(ガラス)も用いざるを得なくなり、光学系の大型化および重量化を招き易い。

本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、例えば観察光学系や投射光学系などに好適な、小型軽量で且つ優れた光学性能を有する回折光学系を提供することを目的とする。

前記課題を解決するために、本発明では、回折光学素子を含む回折光学系において、
第1正レンズを有する第1レンズ成分と、第2正レンズと負レンズとを有する第2レンズ成分とを備え、
前記回折光学素子は、第1回折光学面を有する第1回折光学部材と、第2回折光学面を有する第2回折光学部材とを有し、
前記第1回折光学部材と前記第2回折光学部材とは、前記第1回折光学面と前記第2回折光学面とが互いに対向するように配置され、
前記第1正レンズの光学面、前記第2正レンズの光学面および前記負レンズの光学面のうちのいずれか1つの光学面に接するように、主光線の最大入射角度が10度以下の回折光学面を有する前記回折光学素子が配置され、
d線における前記第1回折光学部材と前記第2回折光学部材との屈折率差ΔNdは、
0.005<ΔNd<0.45
の条件を満たし
前記回折光学面の有効径(直径)をφとし、前記回折光学系の焦点距離をfとするとき、
0.3<φ/f<3.0
の条件を満たしていることを特徴とする回折光学系を提供する。

本明細書において、「第1回折光学面と第2回折光学面とが互いに対向するように配置され」ているという表現は、「第1回折光学面と第2回折光学面とが互いに接するように配置され」ている状態と、「第1回折光学面と第2回折光学面とが間隔を隔てて対向するように配置され」ている状態とを含む広い概念に対応している。

本発明では、例えば観察光学系や投射光学系などに適用可能な基本構成を有する光学系に、所要の条件を満足する密着複層型または分離複層型の回折光学素子が組み込まれている。その結果、広い波長範囲に亘って色収差が良好に補正され且つ十分に高い回折効率が確保された、小型軽量で、コンパクトで且つ高性能な光学系を実現することができる。換言すれば、本発明では、複層型の回折光学素子の作用により、例えば観察光学系や投射光学系などに好適な、小型軽量で且つ優れた光学性能を有する回折光学系を実現することができる。

本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。以下、本発明の具体的な説明に先立って、本発明に関連する技術的事項について説明する。従来、屈折光学系や反射光学系では達し得ない高性能化・小型化などを目指して、例えば光ディスク用のピックアップ用レンズなどの光学系に回折光学面を組み込む試みが種々行われてきた。ただし、単層型の回折光学素子では、設計波長から外れた波長の光に対する回折フレアの発生が多くなり、画質・結像性能が損なわれ易い。その結果、単層型の回折光学素子の適用は、例えば単一波長のレーザー光や狭い波長域のレーザー光などを使用光とする光学系に限られていた。

近年、複層型(または積層型)と呼ばれる回折光学素子が提案されている。複層型の回折光学素子は、例えば光軸に関して回転対称な鋸歯状に形成された回折光学面を有する複数の回折光学要素(回折光学部材)を、互いに分離あるいは密着させた形態で積層させることにより構成されている。複層型の回折光学素子は、所望の広波長領域(例えば可視光領域)の全体に亘って高い回折効率を確保し、ひいては良好な波長特性を確保することができるという特徴を有する。

複層型の回折光学素子は、例えば図1に示すように、光の入射側に配置されて第1光学材料により形成された第1回折光学部材11と、光の射出側に配置されて第1光学材料とは屈折率および分散値の異なる第2光学材料により形成された第2回折光学部材12とにより構成されている。そして、第1回折光学部材11と第2回折光学部材12とが対向する一対の面11aおよび12aは、例えば光軸(不図示)に関して回転対称な鋸歯状の断面をそれぞれ有する。この場合、特定の2つの波長の光に対して同時に色消し条件を満足するように、第1回折光学部材11の回折光学面11aの格子高(溝の高さ)h1を所定の値に決定し、第2回折光学部材12の回折光学面12aの格子高h2を所定の値に決定することが可能である。

その結果、複層型の回折光学素子では、特定の波長の光に対して回折効率が1.0になり、且つその他の波長の光に対してもかなり高い回折効率を得ることができる。ここで、回折効率とは、透過型の回折光学素子において、回折光学素子に入射する光の強度値I0と、回折光学素子を透過した光に含まれる一次回折光の強度値I1との割合η(=I1/I0)として定義される。このような複層型の構成を採用することにより、広波長域の光を使用光とする光学系に対して回折光学素子を適用することが可能になり、例えば白色光を使用する写真カメラの撮像レンズ等に回折光学素子を用いることも容易になる。

特に、第1光学材料および第2光学材料について所定の条件式(後述の条件式(1)を参照)を満たすことにより、第1回折光学部材11の回折光学面11aの格子高h1と第2回折光学部材12の回折光学面12aの格子高h2とを一致させることが可能になり、ひいては回折光学面11aと回折光学面12aとが互いに接するように配置された密着複層型の回折光学素子(回折格子)PFが得られる。密着複層型の回折光学素子では、一対の回折光学面が間隔を隔てて対向するように配置される分離複層型の回折光学素子に比して、回折光学面の格子高の誤差感度(公差)および回折光学面の面粗さの誤差感度(公差)がともに緩くなるという製造上のメリットがある。すなわち、密着複層型の回折光学素子は、生産性に優れ、量産性が高く、光学製品のコストダウンに好都合であるという利点を有する。

以下、本発明の構成および作用について説明する。回折光学素子を含む本発明の回折光学系は、例えば接眼光学系のような観察光学系に適用される場合、観察眼側(例えば観察物体としての中間像とは反対側)から順に、第1正レンズを有する第1レンズ成分と、第2正レンズと負レンズとを有する第2レンズ成分とを備えている。また、例えば投射光学系に適用される場合、スクリーン側(例えば表示素子のような物体面とは反対側)から順に、第1正レンズを有する第1レンズ成分と、第2正レンズと負レンズとを有する第2レンズ成分とを備えている。そして、光学系の光路中の所定位置、例えば第1正レンズの光学面、第2正レンズの光学面および負レンズの光学面のうちのいずれか1つの光学面に接するように、密着複層型または分離複層型の回折光学素子が配置されている。

本発明では、例えば観察光学系や投射光学系などに適用可能な基本構成を有する光学系に、密着複層型または分離複層型の回折光学素子を組み込むことにより、広い波長範囲に亘って色収差が良好に補正され且つ十分に高い回折効率が確保された、小型軽量で、コンパクトで且つ高性能な光学系を実現することができる。換言すれば、本発明では、密着複層型または分離複層型の回折光学素子の作用により、例えば観察光学系や投射光学系などに好適な、小型軽量で且つ優れた光学性能を有する回折光学系を実現することができる。

複層型の回折光学素子を構成する2つの回折光学部材は、一方が相対的に高屈折率低分散の光学材料からなり、他方が相対的に低屈折率高分散の光学材料からなることが必要であるが、いずれの回折光学部材が光の入射側に配置されていても良い。特に密着複層型の回折光学素子では、相対的に高屈折率低分散の光学材料と相対的に低屈折率高分散の光学材料との組合せの選定は重要である。密着複層型の回折光学素子について製造上の誤差感度を所望の程度まで緩くするには、2つの回折光学部材の屈折率差を0.45よりも小さくすることが重要であり、0.2よりも小さくすることが好ましい。

具体的に、本発明の回折光学系では、上述の構成において、d線(λ=587.6nm)における第1回折光学部材と第2回折光学部材との屈折率差ΔNdが、次の条件式(1)を満足する。
0.005<ΔNd<0.45 (1)

条件式(1)は、複層型の回折光学素子を構成する2つの回折光学部材の屈折率差ΔNdについて適切な範囲を規定するものである。条件式(1)の上限値を上回ると、屈折率差ΔNdが大きくなり、回折光学面の格子の製造誤差に関する感度が大きくなり過ぎるという不都合が生じる。条件式(1)の下限値を下回ると、回折光学面に要求される格子高が大きくなり過ぎて、製造上不利になってしまう。さらに、格子の壁面(段差を形成する面部分:図1において参照符号13で示す)により影が生じて、ブレーズ光の回折効率の低下を招くとともに、格子の壁面に入射する光の散乱や反射による迷光が大きく発生して画質が損なわれ易くなってしまう。なお、本発明の効果を十分に発揮するには、条件式(1)の上限値を0.2に設定することが望ましい。また、条件式(1)の下限値を0.01に設定することが望ましい。

なお、本発明の回折光学系では、複層型の回折光学素子を構成する2つの回折光学部材のうち、一方(光の入射側または射出側)の回折光学部材が相対的に高屈折率低分散の光学材料により形成され、他方(光の射出側または入射側)の回折光学部材が相対的に低屈折率高分散の光学材料により形成され、次の条件式(2)を満足することが好ましい。条件式(2)において、ΔNCはC線(λ=656.3nm)における2つの回折光学部材の屈折率差であり、ΔNFはF線(λ=486.1nm)における2つの回折光学部材の屈折率差である。
ΔNF−ΔNC<0 (2)

条件式(2)は、条件式(1)の条件を屈折率と分散の関係で規定するものであり、複層型の回折光学素子を構成する2つの回折光学部材の屈折率と分散の適切な配分について規定するものである。条件式(2)を満たすことにより、広い波長範囲に亘って十分に高い回折効率を確保することができる。換言すると、条件式(2)を満たさない場合には、所要の波長範囲に亘って所要の回折効率を得ることができない。

また、本発明の回折光学系では、次の条件式(3)を満足することが好ましい。条件式(3)において、Edは主波長であるd線における複層型回折光学素子の回折効率であり、Egは主波長よりも短波長であるg線(λ=435.8nm)における複層型回折光学素子の回折効率であり、ECは主波長よりも長波長であるC線における複層型回折光学素子の回折効率である。
(Eg+EC)/(2×Ed)>0.8 (3)

条件式(3)は、広帯域化した使用光に対する回折効率のバランスについて適切な範囲を規定するものである。条件式(3)の下限値を下回ると、主波長であるd線に対して相対的に短波長であるg線および長波長であるC線のうちの少なくとも一方の波長において回折効率が低下し過ぎて、回折フレアが大きくなり、ひいては画質が損なわれるので好ましくない。換言すれば、ブレーズ光以外の波長の光や画角の光などが不要な回折光になってフレアの発生が大きくなり、良好な画質が得られなくなってしまう。なお、本発明の効果を十分に発揮するには、条件式(3)の下限値を0.9に設定することが望ましい。また、条件式(3)の上限値を0.99に設定することが望ましい。

また、本発明の回折光学系では、回折光学素子が密着複層型の形態を有し、次の条件式(4)を満足することが好ましい。条件式(4)において、ΔNdは上述したようにd線における第1回折光学部材と第2回折光学部材との屈折率差であり、Δ(NF−NC)は第1回折光学部材と第2回折光学部材との主分散(NF−NC)の差である。
−15<ΔNd/Δ(NF−NC)<−2 (4)

条件式(4)は 密着複層型の回折光学素子を形成する高屈折率低分散の光学材料と低屈折率高分散の光学材料との主分散(平均分散)の差について適切な範囲を規定するものである。条件式(4)の上限値を上回ると、広帯域に亘る波長に対して所要の高い回折効率を得ることができなくなる。その結果、ブレーズ光以外の波長の光や画角の光などが不要な回折光になってフレアの発生が大きくなり、良好な画質が得られなくなるので好ましくない。条件式(4)の下限値を下回っても同様に、広帯域に亘る波長に対して所要の高い回折効率を得ることができなくなるので好ましくない。なお、本発明の効果を十分に発揮するには、条件式(4)の上限値を−3に設定することが望ましい。また、条件式(4)の下限値を−12に設定することが望ましい。

また、本発明の回折光学系では、第1正レンズの光学面、第2正レンズの光学面および負レンズの光学面のうちのいずれか1つの光学面に接するように、主光線の最大入射角度が10度以下の回折光学面を有する複層型の回折光学素子が配置され、次の条件式(5)を満足することが好ましい。条件式(5)において、φは回折光学面の有効径(直径)であり、fは回折光学系の焦点距離である。
0.1<φ/f<3.0 (5)

条件式(5)は、回折光学面の有効径(直径)φについて適切な範囲を規定するものである。条件式(5)の上限値を上回ると、回折光学面の有効径φが大きくなり過ぎて、回折光学面の製作が困難になり、ひいては複層型回折光学素子のコストアップを招く。また、外部からの有害光が回折光学面に入射し易くなり、フレア等による画質の低下を招き易くなるので好ましくない。条件式(5)の下限値を下回ると、また、回折光学面の有効径φが小さくなり過ぎて、回折光学面の格子ピッチが小さくなる傾向が強くなり、複層型回折光学素子の製作が困難になってコストアップを招くだけでなく、回折光学面の格子によるフレアの発生が大きくなって画質の低下を招き易くなるので好ましくない。なお、本発明の効果を十分に発揮するには、条件式(5)の上限値を1.5に設定することが望ましい。また、条件式(5)の下限値を0.3に設定することが望ましい。

また、本発明の回折光学系では、回折光学素子が密着複層型の形態を有し、次の条件式(6)を満足することが好ましい。条件式(6)において、hは第1回折光学面および第2回折光学面の格子高であり、Dは第1回折光学部材の光軸に沿った厚さおよび第2回折光学部材の光軸に沿った厚さのうちの小さい方の厚さである。
0.05<h/D<2.0 (6)

条件式(6)は、比較的薄い密着複層型の回折光学素子を実現するために必要な条件を規定するものである。条件式(6)の上限値を上回ると、回折光学面の格子が相対的に高くなり過ぎて、格子形状を形成することが困難になる。また、格子の段差部分が大きくなり、壁面に入射した光の散乱等により迷光が発生し易くなるので好ましくない。条件式(6)の下限値を下回ると、回折光学部材が相対的に厚くなり過ぎて、やはり格子形状を形成することが困難になる。また、光学材料による光の内部吸収が増えて、複層型回折光学素子の透過率、ひいては光学系の透過率が低下し、色付きが起こり易くなって、画質が劣化するので好ましくない。なお、本発明の効果を十分に発揮するには、条件式(6)の上限値を0.7に設定することが望ましい。また、条件式(6)の下限値を0.02に設定することが望ましい。

また、本発明の回折光学系では、例えば観察眼側(またはスクリーン側)から順に、第1正レンズと、第2正レンズと負レンズとを有する第2レンズ成分とを備え、最も観察眼側(またはスクリーン側)の第1正レンズの光学面および第2正レンズの光学面のうちのいずれか1つの光学面に接するように複層型の回折光学素子を配置することが好ましい。この構成により、色消しを良好に行うとともに、コンパクトな光学系を実現することができる。

また、本発明の回折光学系では、第1回折光学部材および第2回折光学部材における回折光学面の格子の壁面は、入射光線の光軸に対する傾きに対応するように光軸に対して傾けて形成されていることが好ましい。この構成により、複層型の回折光学素子に斜入射する光線による壁面での散乱や反射を未然に防いでフレアの発生を抑えることができ、ひいてはフレアの少ない良好な画像を得ることができる。

ところで、光路中の回折光学面の位置、ひいては複層型の回折光学素子の位置に依存することなく色消しの効果を得ることができるが、第2レンズ成分を貼り合せレンズとして、その貼り合せレンズの接合面に密着複層型の回折光学素子を組み込むことにより、回折光学素子の耐久性が向上するので好ましい。更に、回折光学部材を形成する光学材料として接着性を有する樹脂を用いると、この樹脂を接着剤として作用させることができるので好ましい。また、貼り合せレンズ中において、回折光学素子の物体側(観察物体側、表示素子側など)に接するように曲率の比較的強い凹面を配置することも可能である。この構成により、光線の通過条件に応じて回折面への入射角を小さく設定することができる。

さらに、本発明の回折光学系において、より優れた光学性能および仕様を達成するために、例えば貼り合せレンズの接合面が第1正レンズ側(観察眼側、スクリーン側など)に凸面を向け、複層型の回折光学素子が貼り合せレンズの接合面に組み込まれていることが好ましい。そして、以下の条件式(7)〜(10)を満たしていることが好ましい。条件式(7)において、PSは回折光学系のペッツバール和であり、fは上述したように回折光学系の焦点距離である。

条件式(8)は、例えば小型ディスプレイに形成された画像、対物レンズを介して形成された画像などを拡大観察する観察光学系に関連し、Hは瞳径(直径)であり、Rはアイレリーフ(アイポイントから最も観察眼側の光学面までの距離)であり、fは上述したように回折光学系の焦点距離である。条件式(9)および(10)において、ΔWはスペクトル線d、g、C、Fの軸上色収差の最大拡がり巾であり、fは上述したように回折光学系の焦点距離である。さらに、条件式(10)において、Ed、EgおよびECは、上述したように、それぞれd線、g線およびC線における複層型回折光学素子の回折効率である。

0.0002<PS/f<0.01 (7)
0.05<H×R/f2<5.0 (8)
0.001<ΔW/f<0.05 (9)
(Eg+Ed+EC)×f/ΔW>200 (10)

条件式(7)は、良好な像面平坦性を確保するための光学系全体のペッツバール和PSを焦点距離fで規格化した値について適切な範囲を規定している。条件式(7)の上限値を上回ると、像面湾曲がマイナス側に大きくなり過ぎて、良好な画質が得られなくなるので好ましくない。条件式(7)の下限値を下回ると、像面湾曲がプラス側に大きくなり過ぎて、良好な画質が得られなくなるので好ましくない。なお、本発明の効果を十分に発揮するには、条件式(7)の上限値を0.005に設定することが望ましい。また、条件式(7)の下限値を0.0005に設定することが望ましい。

条件式(8)は、本発明の回折光学系を観察光学系に適用したときの、瞳径HとアイレリーフRと焦点距離fとの間の適切な関係を規定している。観察光学系を構成する上で、適切な長さのアイレリーフを確保することは重要である。条件式(8)の上限値を上回ると、アイレリーフRが長くなり過ぎて、光学系の大型化を招き易くなるので好ましくない。条件式(8)の下限値を下回ると、アイレリーフRが短くなり過ぎて、眼鏡の装用状態での観察が困難になり易い。また、瞳径も小さくなるため、有効な光束が遮られ易くなり、実際の使用に際して観察が困難にあるので好ましくない。瞳の形状は、円形状である必要はなく、用途や設計仕様に応じて、矩形状や楕円形状であっても良い。これらの形状の瞳は、レンズ形状や絞りの形状を工夫することにより達成される。なお、本発明の効果を十分に発揮するには、条件式(8)の上限値を2.0に設定することが望ましい。また、条件式(8)の下限値を0.08に設定することが望ましい。

条件式(9)は、軸上色収差の適切な補正範囲を規定している。条件式(9)の上限値を上回ると、色収差が大きくなり過ぎて、色付いた画像になって画質が大きく損なわれるので好ましくない。条件式(9)の下限値を下回ると、異常分散性ガラスなどの特殊な光学材料を用いる必要もあるので好ましくない。なお、本発明の効果を十分に発揮するには、条件式(9)の上限値を0.02に設定することが望ましい。また、条件式(9)の下限値を0.002に設定することが望ましい。

条件式(10)は、使用光の波長が広帯域に亘る光学系に要求される所要の回折効率および色収差補正について規定する条件式である。条件式(10)は、その数値が大きいほど、広帯域に亘る波長に対して回折効率が高く、軸上色収差が小さいことを示す。条件式(10)の下限値を下回ると、所要の回折効率および色収差補正を達成することが困難になるので好ましくない。なお、本発明の効果を十分に発揮するには、条件式(10)の下限値を400に設定することが望ましい。

実際に本発明の回折光学系を構成する際には、以下に述べる要件を満たすことが好ましい。本発明の複層型の回折光学素子では、成形性を良好に保ち、優れた量産性を確保するために、回折光学部材を形成する光学材料の粘度(未硬化物粘度)が5mPa・s以上50000mPa・s以下であることが好ましい。光学材料として粘度が5mPa・s以下の樹脂を用いる場合、成型中に樹脂が流れ易くなり、作業性が落ちることがある。また、50000mPa・s以上の樹脂を用いる場合、樹脂が流れにくく作業性が悪くなり、また気泡が混入しやすくなる。

更に、複層型の回折光学素子を構成する回折光学部材はともにUV硬化型樹脂で形成されることが、生産上の理由から、とりわけ生産効率の向上の観点から好ましい。この場合、複層型の回折光学素子の製造にかかる工数を削減することができ、コストダウンにも繋がるので好都合である。また、複層型の回折光学素子の小型軽量化、ひいては回折光学系の小型軽量化のために、一対の回折光学部材を形成する樹脂材料の比重がともに2.0以下であることが好ましい。樹脂はガラスに比して比重が小さいため、樹脂を用いて複層型の回折光学素子を形成することは光学系の軽量化に非常に有効である。なお、光学系の小型軽量化を更に図るには、比重が1.6以下の樹脂を用いて複層型の回折光学素子を形成することが好ましい。

さらに、第1回折光学部材および第2回折光学部材の空気との界面(回折光学面とは反対側の光学面)に正屈折力の屈折面を有し、この正屈折力の屈折面が非球面形状に形成されていることが好ましい。第1回折光学部材および第2回折光学部材のうち少なくとも一方を形成する樹脂に色素を混入させて、色フィルター効果を持たせることも可能である。たとえば、CCDの迷光対策のために赤外カットフィルタなどを構成し、小型の撮像光学系を構成することもできる。

また、光学系の光路中の適当な位置に絞りを随意設置することが可能であるが、不要な光線を遮って(カットして)結像に寄与する有効光線のみを通過させるように絞りを構成することが好ましい。たとえば、レンズ枠自体を開口絞りとして機能させても良いし、レンズから離れた位置に位置決めされたメカ部材により絞りを構成しても良い。絞りの開口部の形状は、円形状に限定されることなく、例えば楕円状や矩形状であっても良い。

本発明の回折光学系を観察光学系に適用する場合、そのルーペ倍率Bが2倍以上で且つ20倍以下であるような観察光学系に用いることが好ましい。なお、本発明の回折光学系を組み込んで得られる複数の構成要素からなる光学系も、本発明の範囲を逸脱するものではない。さらに、屈折率分布型レンズ、結晶材料レンズなどを組み込んで得られる回折光学系に関しても同様である。以下、本実施形態の具体的な数値例としての実施例について説明する。本実施形態の各実施例では、接眼光学系に対して本発明の回折光学系を適用している。

[第1実施例]
図2は、第1実施例にかかる接眼光学系の構成を概略的に示す図である。図2を参照すると、第1実施例にかかる接眼光学系は、例えば対物系を介して形成された中間像のような観察物体OBとアイポイントEPとの間の光路中において、アイポイント側(観察眼側)から順に、アイポイント側に非球面形状の凸面を向け且つ観察物体側に非球面形状の凸面を向けた両凸レンズL1と、アイポイント側に非球面形状の凸面を向けた正メニスカスレンズL21とアイポイント側に凸面を向けた負メニスカスレンズL22とからなる貼り合せレンズS2と、カバーガラスとしての平行平面板P3とを備えている。貼り合せレンズS2の接合面に、密着複層型の回折光学素子PFが組み込まれている。なお、この接眼光学系の全画角は39.8度である。

第1実施例を含む各実施例において、非球面は、光軸に垂直な方向の高さをyとし、非球面の頂点における接平面から高さyにおける非球面上の位置までの光軸に沿った距離(サグ量)をzとし、頂点曲率半径をrとし、円錐係数をκとし、n次の非球面係数をCnとしたとき、以下の数式(a)で表される。後述の表(1)〜(3)において、非球面形状に形成されたレンズ面には面番号の右側に*印を付している。
z=(y2/r)/[1+{1−κ・y2/r21/2]+C2・y2+C4・y4
+C6・y6+C8・y8+C10・y10 (a)

次の表(1)に、第1実施例にかかる接眼光学系の諸元の値を掲げる。表(1)の主要諸元において、fは接眼光学系の焦点距離を、Rはアイレリーフをそれぞれ示している。また、表(1)の光学部材諸元において、第1カラムの面番号はアイポイント側からの面の順序を、第2カラムのrは各面の曲率半径(非球面の場合には頂点曲率半径)を、第3カラムのdは各面の軸上間隔すなわち面間隔を、第4カラムのn(d)はd線(λ=587.6nm)に対する屈折率を、第5カラムのn(g)はg線(λ=435.8nm)に対する屈折率を、第6カラムのn(C)はC線(λ=656.3nm)に対する屈折率を、第7カラムのn(F)はF線(λ=486.1nm)に対する屈折率をそれぞれ示している。曲率半径rは、アイポイント側に向かって凸面の曲率半径を正とし、アイポイント側に向かって凹面の曲率半径を負としている。

また、表(1)の光学部材諸元において、密着複層型の回折光学素子PFは、超高屈折率法(UHI法)にしたがって表現されている。超高屈折率法では、密着複層型の回折光学素子PFの回折光学面を「薄いレンズ」と見なして、非常に高い屈折率の媒質と非球面式とにより回折光学面の光学特性を表現する。

具体的に、第1実施例の場合、表(1)の光学部材諸元における第4面が回折光学素子PFの入射面(光の入射側に配置された第1回折光学部材の入射面)に対応し、第7面が負メニスカスレンズL22の入射面に対応している。そして、第5面の屈折率データおよび第6面の非球面データが、密着複層型の回折光学素子PFの回折光学面の光学特性を表現している。また、表(1)の光学部材諸元におけるA,B,C,Dは、第5面に対応するd線、g線、C線、F線に対する屈折率をそれぞれ示している。なお、表(1)における表記は、以降の表(2)および表(3)においても同様である。

表(1)
(主要諸元)
f=17.898
R=15.000

(光学部材諸元)
面番号 r d n(d) n(g) n(C) n(F) 光学部材
(EP) 15.00000
1* 32.65150 5.44704 1.533040 1.545110 1.530340 1.539810 (L1)
2* -15.00000 0.10000
3* 15.00000 4.29698 1.533040 1.545110 1.530340 1.539810 (L21)
4 29.52801 0.20000 1.518900 1.538000 1.514400 1.528900 (PF)
5 29.52801 0.00000 A B C D
6* 29.52843 0.20000 1.556900 1.570900 1.553600 1.564700
7 29.52801 1.50000 1.614200 1.646300 1.607400 1.631400 (L22)
8 11.36010 7.00000
9 ∞ 1.00000 1.522160 1.533190 1.519460 1.528340 (P3)
10 ∞ 3.08122
A=0.100010000×105, B=0.741868530×104
C=0.111704255×105, D=0.827473110×104

(非球面データ)
1面: κ=1.0000 C2=0
4=−8.14380×10-5 6=−1.50000×10-7
8=1.39980×10-810=−1.58070×10-10

2面: κ=1.0000 C2=0
4=7.14350×10-5 6=−8.94640×10-7
8=1.66610×10-810=−1.30130×10-10

3面: κ=1.0000 C2=0
4=1.16680×10-4 6=−1.60920×10-6
8=2.44700×10-810=−1.22680×10-10

6面: κ=1.0000 C2=0
4=6.90020×10-9 6=−2.91240×10-10
8=5.58910×10-1210=−3.90380×10-14

(条件式対応値)
ΔNd=0.038
ΔNF=0.0358
ΔNC=0.0392
g=0.944
C=0.965
d=0.997
Δ(NF−NC)=−0.0034
φ=15.3
f=17.898
h=0.015
D=0.2
PS=0.02463
H=3.0
R=15.000
ΔW=0.05227
(1)ΔNd=0.038
(2)ΔNF−ΔNC=−0.0034
(3)(Eg+EC)/(2×Ed)=0.957
(4)ΔNd/Δ(NF−NC)=−11.176
(5)φ/f=0.8548
(6)h/D=0.075
(7)PS/f=0.00138
(8)H×R/f2=0.141
(9)ΔW/f=0.00292
(10)(Eg+Ed+EC)×f/ΔW=995.056

図3は、第1実施例の接眼光学系における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す図である。なお、収差状況はアイポイント側から光線追跡を行った結果を示している。各収差図において、FNOはFナンバーを、Yは観察物体OBにおける物体高(中間像の像高)を、dはd線(λ=587.6nm)を、gはg線(λ=435.8nm)を、FはF線(λ=486.1nm)を、CはC線(λ=656.3nm)をそれぞれ示している。また、非点収差を示す収差図において実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。図3における表記は、以降の図5および図7においても同様である。図3の各収差図から明らかなように、第1実施例の接眼光学系では、小型軽量であるにもかかわらず、g線からC線までの広い波長範囲に亘って色収差を含む諸収差が良好に補正され、優れた光学性能が確保されていることがわかる。

[第2実施例]
図4は、第2実施例にかかる接眼光学系の構成を概略的に示す図である。図4を参照すると、第2実施例にかかる接眼光学系は、アイポイント側(観察眼側)から順に、アイポイント側に非球面形状の凹面を向け且つ観察物体側に非球面形状の凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、アイポイント側に非球面形状の凸面を向けた正メニスカスレンズL21とアイポイント側に凸面を向けた負メニスカスレンズL22とからなる貼り合せレンズS2と、カバーガラスとしての平行平面板P3とを備えている。貼り合せレンズS2の接合面に、密着複層型の回折光学素子PFが組み込まれている。なお、この接眼光学系の全画角は38.2度である。

次の表(2)に、第2実施例にかかる接眼光学系の諸元の値を掲げる。第2実施例においても、第1実施例の場合と同様に、表(2)の光学部材諸元における第4面が回折光学素子PFの入射面(光の入射側に配置された第1回折光学部材の入射面)に対応し、第7面が負メニスカスレンズL22の入射面に対応している。そして、第5面の屈折率データおよび第6面の非球面データが、密着複層型の回折光学素子PFの回折光学面の光学特性を表現している。

表(2)
(主要諸元)
f=18.583
R=18.9

(光学部材諸元)
面番号 r d n(d) n(g) n(C) n(F) 光学部材
(EP) 18.90000
1* -33.68353 6.77396 1.533040 1.545110 1.530340 1.539810 (L1)
2* -11.26842 0.10000
3* 11.87368 7.28663 1.533040 1.545110 1.530340 1.539810 (L21)
4 51.74056 0.20000 1.518900 1.538000 1.514400 1.528900 (PF)
5 51.74056 0.00000 A B C D
6* 51.74175 0.20000 1.556900 1.570900 1.553600 1.564700
7 51.74056 2.62500 1.614200 1.646300 1.607400 1.631400 (L22)
8 9.55579 8.00000
9 ∞ 1.00000 1.522160 1.533190 1.519460 1.528340 (P3)
10 ∞ 0.83431
A=0.100010000×105, B=0.741868530×104
C=0.111704255×105, D=0.827473110×104

(非球面データ)
1面: κ=1.0000 C2=0
4=−8.20000×10-5 6=−4.16140×10-7
8=2.16270×10-810=−4.19800×10-10

2面: κ=1.0000 C2=0
4=7.85750×10-5 6=−7.81210×10-7
8=1.31650×10-810=−9.45250×10-11

3面: κ=1.0000 C2=0
4=4.69960×10-5 6=−6.19500×10-7
8=3.26620×10-910=−2.05310×10-11

6面: κ=1.0000 C2=0
4=1.75670×10-9 6=−2.40560×10-11
8=3.44950×10-1310=−2.22770×10-15

(条件式対応値)
ΔNd=0.038
ΔNF=0.0358
ΔNC=0.0392
g=0.944
C=0.965
d=0.997
Δ(NF−NC)=−0.0034
φ=17.84
f=18.583
h=0.015
D=0.2
PS=0.01063
H=3.0
R=18.9
ΔW=0.09592
(1)ΔNd=0.038
(2)ΔNF−ΔNC=−0.0034
(3)(Eg+EC)/(2×Ed)=0.957
(4)ΔNd/Δ(NF−NC)=−11.176
(5)φ/f=0.96002
(6)h/D=0.075
(7)PS/f=0.00057
(8)H×R/f2=0.164
(9)ΔW/f=0.00516
(10)(Eg+Ed+EC)×f/ΔW=562.992

図5は、第2実施例の接眼光学系における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す図である。図5の各収差図から明らかなように、第2実施例の接眼光学系においても、第1実施例と同様に、小型軽量であるにもかかわらず、g線からC線までの広い波長範囲に亘って色収差を含む諸収差が良好に補正され、優れた光学性能が確保されていることがわかる。第2実施例では、第1実施例よりも像面の平坦性が良くなっている。

[第3実施例]
図6は、第3実施例にかかる接眼光学系の構成を概略的に示す図である。図6を参照すると、第3実施例にかかる接眼光学系は、アイポイント側(観察眼側)から順に、アイポイント側に非球面形状の凸面を向けた両凸レンズL1と、両凸レンズL21とアイポイント側に凹面を向けた負メニスカスレンズL22とからなる貼り合せレンズS2と、カバーガラスとしての平行平面板P3とを備えている。両凸レンズL1の観察物体側の面に接するように、密着複層型の回折光学素子PFが組み込まれている。また、回折光学素子PFの射出面(光の射出側に配置された第2回折光学部材の射出面)は、観察物体側に非球面形状の凸面を向けている。なお、この接眼光学系の全画角は42.2度である。

次の表(3)に、第3実施例にかかる接眼光学系の諸元の値を掲げる。第3実施例では、表(3)の光学部材諸元における第2面が回折光学素子PFの入射面(光の入射側に配置された第1回折光学部材の入射面)に対応し、第6面が両凸レンズL21の入射面に対応している。そして、第3面の屈折率データおよび第4面の非球面データが、密着複層型の回折光学素子PFの回折光学面の光学特性を表現している。

表(3)
(主要諸元)
f=16.999
R=12.0

(光学部材諸元)
面番号 r d n(d) n(g) n(C) n(F) 光学部材
(EP) 12.00000
1* 28.79601 4.00000 1.524700 1.536490 1.521960 1.531290 (L1)
2 -28.78899 0.20000 1.518900 1.538000 1.514400 1.528900 (PF)
3 -28.78899 0.00000 A B C D
4* -28.78899 0.20000 1.556900 1.570900 1.553600 1.564700
5* -28.78899 0.10000
6 32.00000 3.50000 1.533040 1.545110 1.530340 1.539810 (L21)
7 -28.00000 1.50000 1.614200 1.646300 1.607400 1.631400 (L22)
8 -68.00000 10.00000
9 ∞ 0.70000 1.522160 1.533190 1.519460 1.528340 (P3)
10 ∞ 2.65199
A=0.100010000×105, B=0.741868530×104
C=0.111704255×105, D=0.827473110×104

(非球面データ)
1面: κ=−3.0000 C2=0
4=4.75000×10-5 6=−1.24690×10-6
8=1.36500×10-810=−6.23160×10-11

4面: κ=1.0000 C2=1.60000×10-7
4=−1.00000×10-9 6=4.37060×10-11
8=−5.33850×10-1310=2.28480×10-15

5面: κ=−9.3788 C2=0
4=−7.74480×10-6 6=−5.16060×10-7
8=5.51070×10-910=−2.62390×10-11

(条件式対応値)
ΔNd=0.038
ΔNF=0.0358
ΔNC=0.0392
g=0.944
C=0.965
d=0.997
Δ(NF−NC)=−0.0034
φ=13.6
f=16.999
h=0.015
D=0.2
PS=0.03919
H=3.0
R=12.0
ΔW=0.04277
(1)ΔNd=0.038
(2)ΔNF−ΔNC=−0.0034
(3)(Eg+EC)/(2×Ed)=0.957
(4)ΔNd/Δ(NF−NC)=−11.176
(5)φ/f=0.8000
(6)h/D=0.075
(7)PS/f=0.00231
(8)H×R/f2=0.125
(9)ΔW/f=0.00252
(10)(Eg+Ed+EC)×f/ΔW=1154.994

図7は、第3実施例の接眼光学系における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す図である。図7の各収差図から明らかなように、第3実施例の接眼光学系においても、第1実施例および第2実施例と同様に、小型軽量であるにもかかわらず、g線からC線までの広い波長範囲に亘って色収差を含む諸収差が良好に補正され、優れた光学性能が確保されていることがわかる。第3実施例では、第1実施例および第2実施例よりもレンズ群L1〜L22の部分が薄型化されている。

以上のように、上述の各実施例では、接眼光学系に所要の条件を満足する密着複層型の回折光学素子PFが組み込まれているので、この複層型の回折光学素子PFの作用により、g線からC線までの広い波長範囲に亘って色収差が良好に補正され且つ十分に高い回折効率が確保されている。すなわち、各実施例では、小型軽量で、コンパクトで且つ高性能な接眼光学系が実現されている。各実施例では、回折光学素子PFを例えばUV硬化型樹脂で形成し、樹脂成形を金型で行うことにより、加工製造が容易になり、コストダウンを図ることができる。

なお、上述の各実施例では、接眼光学系に密着複層型の回折光学素子PFを組み込んでいるが、これに限定されることなく、分離複層型の回折光学素子を組み込むことにより同様の効果を得ることができる。また、上述の各実施例では、接眼光学系に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、接眼光学系以外の観察光学系や、各実施例の観察物体の位置に配置された表示素子の画像をスクリーンに投射する投射光学系や、正レンズと貼り合せレンズとを備える一般の回折光学系に対して、本発明を適用することができる。

また、上述の各実施例において、諸元中の焦点距離、アイレリーフ、曲率半径、中心厚(軸上間隔)などの長さの単位には、一般に「mm」の単位が使われる。しかしながら、光学系を比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、長さの単位は必ずしも「mm」に限られるものではない。

複層型の回折光学素子の基本的な構成および作用を説明する図である。 第1実施例にかかる接眼光学系の構成を概略的に示す図である。 第1実施例の接眼光学系における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す図である。 第2実施例にかかる接眼光学系の構成を概略的に示す図である。 第2実施例の接眼光学系における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す図である。 第3実施例にかかる接眼光学系の構成を概略的に示す図である。 第3実施例の接眼光学系における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す図である。

符号の説明

11,12 回折光学部材
11a,12a 回折光学面
13 格子の壁面
Li,Lii レンズ
Si 貼り合せレンズ
EP アイポイント
PF 密着複層型の回折光学素子
OB 観察物体

Claims (8)

  1. 回折光学素子を含む回折光学系において、
    第1正レンズを有する第1レンズ成分と、第2正レンズと負レンズとを有する第2レンズ成分とを備え、
    前記回折光学素子は、第1回折光学面を有する第1回折光学部材と、第2回折光学面を有する第2回折光学部材とを有し、
    前記第1回折光学部材と前記第2回折光学部材とは、前記第1回折光学面と前記第2回折光学面とが互いに対向するように配置され、
    前記第1正レンズの光学面、前記第2正レンズの光学面および前記負レンズの光学面のうちのいずれか1つの光学面に接するように、主光線の最大入射角度が10度以下の回折光学面を有する前記回折光学素子が配置され、
    d線における前記第1回折光学部材と前記第2回折光学部材との屈折率差ΔNdは、
    0.005<ΔNd<0.45
    の条件を満たし
    前記回折光学面の有効径(直径)をφとし、前記回折光学系の焦点距離をfとするとき、
    0.3<φ/f<3.0
    の条件を満たしていることを特徴とする回折光学系。
  2. 前記第1回折光学部材および前記第2回折光学部材のうち、一方の回折光学部材は相対的に高屈折率低分散の光学材料により形成され、他方の回折光学部材は相対的に低屈折率高分散の光学材料により形成され、
    C線における前記第1回折光学部材と前記第2回折光学部材との屈折率差をΔNCとし、F線における前記第1回折光学部材と前記第2回折光学部材との屈折率差をΔNFとするとき、
    ΔNF−ΔNC<0
    の条件を満たしていることを特徴とする請求項1に記載の回折光学系。
  3. d線における前記回折光学素子の回折効率をEdとし、g線における前記回折光学素子の回折効率をEgとし、C線における前記回折光学素子の回折効率をECとするとき、
    (Eg+EC)/(2×Ed)>0.8
    の条件を満たしていることを特徴とする請求項1または2に記載の回折光学系。
  4. 前記第1回折光学面と前記第2回折光学面とが互いに接するように配置され、
    d線における前記第1回折光学部材と前記第2回折光学部材との屈折率差をΔNdとし、前記第1回折光学部材と前記第2回折光学部材との主分散(NF−NC)の差をΔ(NF−NC)とするとき、
    −15<ΔNd/Δ(NF−NC)<−2
    の条件を満たしていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回折光学系。
  5. 前記第1回折光学面と前記第2回折光学面とが互いに接するように配置され、
    前記第1回折光学面および前記第2回折光学面の格子高をhとし、前記第1回折光学部材の光軸に沿った厚さおよび前記第2回折光学部材の光軸に沿った厚さのうちの小さい方の厚さをDとするとき、
    0.05<h/D<2.0
    の条件を満たしていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の回折光学系。
  6. 前記回折光学素子は、前記第1正レンズの光学面および前記第2正レンズの光学面のうちのいずれか1つの光学面に接するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の回折光学系。
  7. 前記第1回折光学面および前記第2回折光学面の格子の壁面は、入射光線の方向に対する傾きに対応するように該光軸に対して傾けて形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の回折光学系。
  8. 前記第2レンズ成分は貼り合せレンズであり、
    前記貼り合せレンズの接合面は、前記第1正レンズ側に凸面を向けており、
    前記回折光学素子は、前記貼り合せレンズの接合面に組み込まれ、
    前記回折光学系のペッツバール和をPSとし、前記回折光学系の焦点距離をfとするとき、
    0.0002<PS/f<0.01
    の条件を満たしていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の回折光学系。
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