JP2001305429A - ズームレンズ及びそれを用いた光学機器 - Google Patents

ズームレンズ及びそれを用いた光学機器

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JP2001305429A JP2000119739A JP2000119739A JP2001305429A JP 2001305429 A JP2001305429 A JP 2001305429A JP 2000119739 A JP2000119739 A JP 2000119739A JP 2000119739 A JP2000119739 A JP 2000119739A JP 2001305429 A JP2001305429 A JP 2001305429A
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zoom lens
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Takashi Shirasago
貴司 白砂
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    • G02B15/14Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective
    • G02B15/144Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having four groups only
    • G02B15/1441Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having four groups only the first group being positive
    • G02B15/144105Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having four groups only the first group being positive arranged +-+-

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体として4つのレンズ群を有し、少なくと
も1つのレンズ群に1つの回折光学素子を用いて変倍に
伴う色収差を良好に補正したコンパクトなズームレンズ
を得ること。 【解決手段】 物体側より順に正の屈折力を有する第1
レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折
力を有する第3レンズ群、そして負の屈折力を有する第
4レンズ群を有し、前記4つのレンズ群全てを光軸上に
移動させて変倍を行なうズームレンズにおいて、前記レ
ンズ群の少なくとも1つは、回折光学面を少なくとも1
つ有すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はズームレンズ及び光
学機器に関し、特に回折光学素子(回折光学面)を有効
的に用いることにより、光学系の諸収差、特に倍率色収
差を良好に補正したレンズシャッターカメラ,ビデオカ
メラ,デジタルカメラ等の光学機器に好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、レンズシャッターカメラ、ビデオ
カメラ等の光学機器の小型化に伴い、それに用いる撮影
レンズとして高変倍でしかもレンズ全長の短い小型のズ
ームレンズが要望されている。
【0003】撮影レンズの小型化を実現する手段とし
て、正の屈折力のレンズ群が先行する所謂ポジティブリ
ード型のズームレンズが採用されることが多い。この形
式の大きな特長はバックフォーカスを短くすることがで
きることであり、特に一眼レフレックスカメラの様にレ
ンズ系の後方にクイックリターンミラーの配置スペース
を必要としないレンズシャッターカメラ等で有効であ
る。
【0004】このような撮影レンズの小型化の流れの
中、さらに高変倍化の要求があり、近年の光学機器では
3群あるいは4群構成のズームタイプが多く用いられて
いる。
【0005】4群構成のズームレンズで、光学系の小型
化と光学性能の両立を図ったものとして、例えば特開平
06−260088号公報では、物体側より順に正、負
(又は正)、正そして負の屈折力のレンズ群の4つのレ
ンズ群を持つズームレンズが提案されている。
【0006】同提案では、第3群をフォーカス群とする
ことで、前玉径を小さくし全体の小型化を達成し且つ光
学性能の優れた小型のズームレンズを紹介している。
【0007】また、同様に特開平06−265788号
公報では物体側より正、負、正そして負の屈折力のレン
ズ群の4つのレンズ群を持つ構成のズームレンズが提案
されている。
【0008】同提案では、ズーミング時の各レンズ群の
移動量の規定や非球面の適切な配置により、簡易な構成
で、高い光学性能を有したズームレンズを紹介してい
る。
【0009】前記特開平06−265788号公報の発
明にあるように、近年では、非球面の製造技術や設計技
術の進歩により、少ないレンズ枚数の構成で諸収差の補
正を比較的容易に行なうことができ、これにより、小型
で光学性能の優れた撮影レンズが得られるようになって
きている。
【0010】諸収差のうち色収差の補正はレンズを構成
する硝材の色分散特性及び正、負レンズの組み合わせに
よって行なわれる。非球面による色収差の補正はあまり
期待できない。
【0011】この色収差の補正については、分散の異な
る硝材を組み合わせて構成した回折光学面又は回折光学
素子を、レンズ面又は光学系の一部に設けて補正する技
術があり、例えば特開平4−213421号公報や特開
平6−324262号公報、そして米国特許第5,26
8,790号等で提案されている。
【0012】このうち米国特許第5,268,790号
では正、負、正、そして正の屈折力のレンズ群の4つの
レンズ群より成り、第2群と第3群を移動させて変倍を
行う4群ズームレンズにおいて変倍用の第2群、又は変
倍に伴う像面変動を補正する為の第3群に回折光学素子
を用いたズームレンズを提案している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】一般にズームレンズの
小型化を図りつつ高変倍化を図るには、例えば各レンズ
群の屈折力を強め、又変倍用の各レンズ群の移動量を増
加させる方法がある。
【0014】しかしながら単にレンズ群の屈折力を強
め、又変倍用の各レンズ群の移動量を増加させると、変
倍に伴う収差変動、特に色収差の変動が増大し、全変倍
範囲にわたり良好なる光学性能を得るのが難しくなって
くる。
【0015】先の特開平4−213421号公報や特開
平6−324262号公報では回折光学素子を応用し
て、色収差の補正を行なうことを開示しているが、ズー
ムレンズ特有のズーミングによる色収差の変動の除去方
法に関する具体的な記載はない。
【0016】又、先の米国特許第5,268,790号
公報では、第2群と第3群を移動させて変倍を行なうズ
ームレンズであり、高変倍比が難しく、又主変倍群であ
る第2群もしくは変倍に伴い変動する像面を補正する補
正群である第3群に回折光学素子を用いている。
【0017】しかしながらズーミングに伴い、色収差が
第2群の変倍レンズ群の移動により増倍あるいは変動す
ることになり色収差の補正が効率的ではなかった。
【0018】本発明は、各レンズ群のレンズ構成及び前
記レンズ群に配置する回折光学面を適切に設定すること
により、高変倍比が容易でしかも変倍に伴い変動する倍
率色収差を良好に補正し全変倍範囲に渡り良好なる光学
性能を有した、ズームレンズ及びそれを用いた光学機器
の提供を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のズーム
レンズは、物体側より順に正の屈折力を有する第1レン
ズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を
有する第3レンズ群、そして負の屈折力を有する第4レ
ンズ群を有し、前記4つのレンズ群全てを光軸上に移動
させて変倍を行なうズームレンズにおいて、前記レンズ
群の少なくとも1つは、回折光学面を少なくとも1つ有
することを特徴としている。
【0020】請求項2の発明は請求項1の発明におい
て、前記回折光学面は光軸に対して回転対称であること
を特徴としている。
【0021】請求項3の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記回折光学面が、前記第1レンズ群又は/及
び第4レンズ群に配置されていることを特徴としてい
る。
【0022】請求項4の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記回折光学面が前記第1レンズ群及び/又は
第4レンズ群のレンズ面に設けられていることを特徴と
している。
【0023】請求項5の発明は請求項1から4のいずれ
か1項の発明において、前記第iレンズ群中の回折光学
面の持つ回折作用による屈折力をφDi、第iレンズ群
の持つ屈折力をφLiとしたとき、前記回折光学面は、 φDi/φLi>0 ‥‥‥(1) の条件を満たすことを特徴としている。
【0024】請求項6の発明は請求項1から5のいずれ
か1項の発明において、前記各レンズ群は1枚又は複数
のレンズより成ることを特徴としている。
【0025】請求項7の発明は請求項1から6のいずれ
か1項の発明において、前記回折光学面は異なる屈折率
を有する材質の積層構造によって構成されていることを
特徴としている。
【0026】請求項8の発明は請求項1から7のいずれ
か1項の発明において、前記少なくとも1つの回折光学
面は倍率色収差を補正することを特徴としている。
【0027】請求項9の発明の光学機器は請求項1から
8のいずれか1項のズームレンズを有していることを特
徴としている。
【0028】請求項10の発明の光学機器はレンズシャ
ッターカメラ又はデジタルカメラであることを特徴とし
ている。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は本発明の数値実施例1のレ
ンズ断面図、図2,図3は本発明の数値実施例1の広角
端と望遠端の収差図である。図4は本発明の数値実施例
2のレンズ断面図、図5,図6は本発明の数値実施例2
の広角端と望遠端の収差図である。図7は本発明の数値
実施例3のレンズ断面図、図8,図9は本発明の数値実
施例3の広角端と望遠端の収差図である。
【0030】図中、L1は正の屈折力の第1群、L2は
負の屈折力の第2群、L3は正の屈折力の第3群、L4
は負の屈折力の第4群である。図1において矢印は広角
側から望遠側への変倍を行なう際の各レンズ群の移動方
向を示す。SPは絞り、IPは像面である。
【0031】DAは光軸に対して回転対称な回折光学面
(回折光学素子)である。ALは光軸に対して回転対称
な非球面である。
【0032】本実施形態では各レンズ群をいずれも物体
側へ移動させて広角端から望遠端への変倍を行なってい
る。これにより所定の変倍比を効果的に達成しつつレン
ズ系全体の小型化を図っている。
【0033】特に第1レンズ群と第4レンズ群が変倍時
に大きく光軸上を移動し、比較的大きな変倍負担を持つ
ようにしている。
【0034】又実施形態では、4つのレンズ群のうち少
なくとも1つのレンズ群に少なくとも1つの回折光学素
子を設け、その位相を適切に設定し、これにより回折光
学素子を設けたレンズ群で発生する色収差を低減し、全
変倍範囲にわたり色収差を良好に補正している。
【0035】本発明のズームレンズの具体的なレンズ構
成としては、第1レンズ群を負レンズと正レンズの2枚
のレンズで構成してトータルとしてパワー(焦点距離)
は正のパワーを持つように構成している。また第2レン
ズ群を1つの負レンズで構成している。第3群を正のパ
ワーの2つのレンズと負レンズと正レンズの4つのレン
ズより、又は負レンズ,正レンズ,負レンズ,そして正
レンズの4つのレンズより構成している。
【0036】第4群を像面側に凸面を向けたメニスカス
状の正のパワーを持つ正レンズと2つの負レンズで構成
している。そして第1群から第4群のいずれか1つのレ
ンズ群に少なくとも1枚の回折光学素子を設けて、全変
倍範囲にわたり色収差を良好に補正している。
【0037】本実施形態において、回折光学面(回折
面)の位相形状φは、次式によって定義している。
【0038】 φ(h,m)=(2π/mλ0)(C12+C24+C36…) ‥‥‥(a) 但し、hは光軸に対して垂直方向の高さ、mは回折光の
回折次数、λ0は設計波長、Ciは位相係数(i=1,
2,3…)である。
【0039】また、各回折面での、任意の波長λ、任意
の回折次数mに対する回折作用による屈折力φDは、最
も低次の位相係数C1を用いて次のように定義される。
【0040】φD(λ,m)=−2C1mλ/λ0 各実施例において、回折光の回折次数mは1であり、設
計波長λ0及び回折面の屈折力を示す際の波長はd線の
波長(587.6nm)としている。
【0041】また、一般に、屈折光学系の材質のアッベ
数(分散値)νdは、フラウンフォーファー線のd、
C、F線の各波長における屈折力をNd、NC、NFと
したとき、次式で表される。
【0042】νd=(Nd−1)/(NF−NC)>0 そして一方で、回折光学素子のアッベ数(分散値)νD
dは、d、C、F線の各波長をλd、λC、λFとした
とき、次式で表される。
【0043】νDd=λd/(λF−λC) ここでλd=587.6nm λF=486.1nm λC=656.3nm を代入すると νDd=−3.45 となり、回折光学面の持つ任意波長における分散性は、
屈折光学系と逆作用を有することが分かる。
【0044】このように本実施形態では通常のガラスの
アッベ数νが約20〜95であるのに対して回折光学素
子のアッベ数はν=−3.453という値をもつ。つま
り通常のガラスが正のアッベ数を持つのに対して回折光
学素子は負のアッベ数を持つことになる。また部分分散
比についても通常のガラスとは、かけ離れた値を持つ。
【0045】本実施形態ではこのような回折光学素子の
特性を利用することによって色収差の補正を効率的に行
なっている。
【0046】図10は本発明のズームレンズと比較する
為の同じズームタイプで、回折光学面を有しない4群ズ
ームレンズのレンズ断面図である。
【0047】図11,図12は図10のズームレンズの
広角端と望遠端の収差図である。
【0048】図11,図12に示すように、回折光学面
を用いないズームレンズでは、本発明のズームレンズに
比べて変倍を行なったときの望遠端において2次分散に
よる大きな倍率色収差が発生している。
【0049】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、全体として4つのレンズ群を有するズームレンズに
おいて、各レンズ群のレンズ構成及び前記レンズ群に配
置する回折光学面を適切に設定することにより、変倍に
伴う色収差の変動を良好に補正し全変倍範囲に渡り良好
なる光学性能を有した、小型のズームレンズを実現して
いる。
【0050】尚、本発明のズームレンズにおいて、更に
高い変倍比を確保しつつ収差補正を良好に行なうには次
の諸条件のうちの少なくとも1つを満足させるのが良
い。
【0051】(ア−1)前記回折光学面が、前記第1レ
ンズ群又は/及び第4レンズ群に配置されていることで
ある。
【0052】第1レンズ群又は/及び第4レンズ群中に
回折光学面を配置し、適切な形状を与えると、変倍によ
り大きく変動する倍率色収差を効果的に補正することが
可能になる。
【0053】また、第1レンズ群及び第4レンズ群に
は、画面周辺に到る瞳近軸光線が比較的光軸から高い位
置で入射する。そのため、そこに回折光学面を配置し、
適切な形状を与えると所謂、回折光学素子による非球面
的効果を積極的に利用することができて、広い変倍範囲
で各像高毎に収差を良好に補正することが可能になる。
【0054】この際、回折光学面は第1レンズ群と第4
レンズ群の両方に配置しても構わず、それによれば更に
良好に色収差の補正が容易となる。
【0055】(ア−2)前記第iレンズ群中の回折光学
面の持つ回折作用による屈折力をφDi、第iレンズ群
の持つ屈折力をφLiとしたとき φDi/φLi>0 ‥‥‥(1) の条件を満たすことである。
【0056】条件式(1)は、より効果的に倍率色収差
を補正するためのものである。
【0057】条件式(1)は、回折光学面の持つ回折作
用による屈折力が、其の回折光学面が配置されている第
iレンズ群の持つ屈折力と同符号の値を持つことを示し
ている。
【0058】即ち、前記条件式(1)により、屈折光学
系と逆の分散性を持つ回折光学面に屈折光学系と同符号
の屈折力を与えることで、第1レンズ群又は第4レンズ
群が変倍により大きく増倍したときに生ずる色収差を各
々のレンズ群内で補正し、広角端から望遠端に至る変倍
全域で良好に倍率色収差を補正することを可能としてい
る。
【0059】(ア−3)前記回折光学面は異なる屈折率
を有する材質の積層構造によって構成されていることで
ある。
【0060】通常、回折格子の設計次数(例えば1次)
での回折効率は最適化した光線波長から離れるに従って
低下し、その反面、設計次数以外で特に近傍の次数であ
る0次、2次回折光が増大してくる傾向がある。
【0061】この設計次数以外の回折光の増加は、それ
が像面に達するとフレアとなり、光学系の解像度の低下
につながる。これに対し、異なる屈折率の光学材料で形
成した回折面を積層構造に形成することで、より広い波
長領域で設計次数の回折効率を維持することができる。
【0062】本発明のズームレンズでは、この積層構造
の回折光学面を適用することでより良好な像を得てい
る。
【0063】またこの場合は、回折光学面の表面に格子
形状が形成されないようにすることができ、この結果、
防塵性に優れ、回折光学素子の組み立て作業性が向上
し、より安価な光学系が得られる。
【0064】尚、本発明のズームレンズに用いる回折光
学素子は、そのピッチを変更することにより非球面の効
果を持たせても良い。特に回折光学素子の位相の高次項
を最適化することにより良好な光学性能を得ている。
【0065】本発明に係る回折光学素子はホログラフィ
ック光学素子の制作手法であるリソグラフィック手法で
2値的に制作した光学素子であるバイナリーオプテック
スで製作してもよい。またこれらの方法で作成した型に
よって製造してもよい。また光学面にプラスチック等の
膜を上記回折光学面として転写する方法(いわゆるレプ
リカ非球面)で作成してもよい。
【0066】回折光学素子の回折格子形状は、例えば図
13に示すキノフォーム形状が適用可能である。図14
は図13に示す回折光学素子の1次回折効率の波長依存
特性を示している。実際の回折格子の構成は、基材10
2の表面に紫外線硬化樹脂を塗布し、樹脂部に波長53
0nmで1次回折効率が100%となるような格子厚d
の格子103を形成している。
【0067】図14で明らかなように設計次数での回折
効率は最適化した波長530nmから離れるに従って低
下し、一方設計次数近傍の次数0次、2次回折光が増大
している。この設計次数以外の回折光の増加は、フレア
となり、光学系の解像度の低下につながる。
【0068】そこで図15に示す積層型の回折格子を本
発明の実施例における回折光学素子部の格子形状として
用いても良い。
【0069】図16はこの構成の回折光学素子の1次回
折効率の波長依存特性である。具体的な構成としては、
基材上に紫外線硬化樹脂(nd=1.499,νd=5
4)からなる第1の回折格子104を形成し、その上に
別の紫外線硬化樹脂(nd=1.598,νd=28)
からなる第2の回折格子105を形成している。この材
質の組み合わせでは、第1の回折格子部の格子厚d1は
d1=13.8μm、第2の回折格子部の格子厚d2は
d2=10.5μmとしている。
【0070】図16から分かるように積層構造の回折格
子にすることで、設計次数の回折効率は、使用波長全域
で95%以上の高い回折効率を有している。
【0071】このように本発明の実施例の回折光学素子
として積層構造の回折格子を用いることで、光学性能は
更に改善される。
【0072】尚、前述の積層構造の回折光学素子とし
て、材質を紫外線硬化樹脂に限定するものではなく、他
のプラスチック材なども使用できるし、基材によって
は、第1の回折格子部104を直接基材に形成してもよ
い。
【0073】また、各格子厚が異なる必要はなく、材料
の組み合わせによっては図17に示すように2つの格子
厚を等しくできる。この場合は、回折光学素子表面に格
子形状が形成されないので、防塵性に優れ、回折光学素
子の組み立て作業性が向上し、より安価な光学系を提供
できる。
【0074】次に本発明のズームレンズを撮影光学系と
して用いたレンズシャッターカメラ(光学機器)の実施
形態を図18を用いて説明する。
【0075】図18において、10はカメラ本体、11
は本発明のズームレンズによって構成された撮影光学
系、12は被写体像を観察するためのファインダーであ
る。
【0076】13はストロボ装置、14は測定窓、15
はカメラの動作を知らせる液晶表示窓、16はレリーズ
ボタン、17は各種のモードを切り替える操作スイッチ
である。
【0077】次に本発明の数値実施例を記載する。
【0078】数値実施例においてriは物体側より順に
第i番目の面の曲率半径、diは物体側より順に第i番
目の面と第(i+1)番目の面の間隔、niとνiは各
々物体側より順に第i番目の光学部材のガラスの屈折率
とアッベ数である。
【0079】又、本実施例の非球面については回転対称
の非球面であり、基準曲率半径をr、レンズ光軸からの
径方向距離をhとしたとき、光軸方向の座標Z(h)は
以下の式で表わされる。
【0080】
【数1】
【0081】回折光学素子面を表わす位相方程式は前記
(a)式の係数を表記した。このとき回折の次数は1次
であり、波長はd線である。
【0082】
【外1】
【0083】
【外2】
【0084】
【外3】
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、各レンズ群のレンズ構
成及び前記レンズ群に配置する回折光学面を適切に設定
することにより、高変倍比が容易でしかも変倍に伴い変
動する倍率色収差を良好に補正し全変倍範囲に渡り良好
なる光学性能を有した、ズームレンズ及びそれを用いた
光学機器を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値実施例1のレンズ断面図
【図2】本発明の数値実施例1の広角端の収差図
【図3】本発明の数値実施例1の望遠端の収差図
【図4】本発明の数値実施例2のレンズ断面図
【図5】本発明の数値実施例2の広角端の収差図
【図6】本発明の数値実施例2の望遠端の収差図
【図7】本発明の数値実施例3のレンズ断面図
【図8】本発明の数値実施例3の広角端の収差図
【図9】本発明の数値実施例3の望遠端の収差図
【図10】従来の4群ズームのレンズ断面図
【図11】本発明の数値実施例4の広角端の収差図
【図12】本発明の数値実施例4の望遠端の収差図
【図13】本発明に係る回折光学素子の説明図
【図14】本発明に係る回折光学素子の波長依存特性の
説明図
【図15】本発明に係る回折光学素子の説明図
【図16】本発明に係る回折光学素子の波長依存特性の
説明図
【図17】本発明に係る回折光学素子の説明図
【図18】本発明のズームレンズを用いた光学機器の要
部概略図
【符号の説明】
L1 第1レンズ群 L2 第2レンズ群 L3 第3レンズ群 L4 第4レンズ群 SP 絞り IP 像面 DA 回折光学面 102 基板 101 回折光学素子 103,104,105 回折格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 AA04 AA18 AA43 AA51 AA55 AA63 AA64 2H087 KA02 KA03 NA14 PA09 PA18 PB10 QA03 QA07 QA17 QA19 QA21 QA26 QA37 QA42 QA45 RA05 RA13 RA36 RA46 SA23 SA27 SA29 SA33 SA62 SA63 SA64 SA65 SB03 SB12 SB25 SB34

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より順に正の屈折力を有する第1
    レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折
    力を有する第3レンズ群、そして負の屈折力を有する第
    4レンズ群を有し、前記4つのレンズ群全てを光軸上に
    移動させて変倍を行なうズームレンズにおいて、前記レ
    ンズ群の少なくとも1つは、回折光学面を少なくとも1
    つ有することを特徴とするズームレンズ。
  2. 【請求項2】 前記回折光学面は光軸に対して回転対称
    であることを特徴とする請求項1のズームレンズ。
  3. 【請求項3】 前記回折光学面が、前記第1レンズ群又
    は/及び第4レンズ群に配置されていることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のズームレンズ。
  4. 【請求項4】 前記回折光学面が前記第1レンズ群及び
    /又は第4レンズ群のレンズ面に設けられていることを
    特徴とする請求項1又は2のズームレンズ。
  5. 【請求項5】 前記第iレンズ群中の回折光学面の持つ
    回折作用による屈折力をφDi、第iレンズ群の持つ屈
    折力をφLiとしたとき、前記回折光学面は、 φDi/φLi>0 の条件を満たすことを特徴とする請求項1から4のいず
    れか1項に記載のズームレンズ。
  6. 【請求項6】 前記各レンズ群は1枚又は複数のレンズ
    より成ることを特徴とする請求項1から5のいずれか1
    項のズームレンズ。
  7. 【請求項7】 前記回折光学面は異なる屈折率を有する
    材質の積層構造によって構成されていることを特徴とす
    る請求項1から6のいずれか1項に記載のズームレン
    ズ。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも1つの回折光学面は倍率
    色収差を補正することを特徴とする請求項1から7のい
    ずれか1項のズームレンズ。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれか1項のズーム
    レンズを有していることを特徴とする光学機器。
  10. 【請求項10】 前記光学機器はレンズシャッターカメ
    ラ又はデジタルカメラであることを特徴とする請求項9
    の光学機器。
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