JP5125267B2 - 定着器用の摺動シートおよびその製造方法、定着器並びに画像形成装置 - Google Patents

定着器用の摺動シートおよびその製造方法、定着器並びに画像形成装置 Download PDF

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Description

この発明は定着器用の摺動シートおよびその製造方法に関する。より詳しくは、この発明は、定着のためのニップ部を形成する二つの部材のうちの一方の部材を構成する無端ベルトと、その無端ベルトを内周面側から上記二つの部材のうちの他方の部材へ向けて押圧する加圧部材との間に介挿される摺動シートおよびその製造方法に関する。
また、この発明は、そのような摺動シートを備えた定着器、また、定着器を備えた画像形成装置に関する。
一般的な定着器として、定着のためのニップ部を形成する二つの部材のうちの一方の部材を構成する無端ベルトと、その無端ベルトを内周面側から上記二つの部材のうちの他方の部材へ向けて押圧する加圧部材との間に、無端ベルトの摺動抵抗を低減するためのシート(これを「摺動シート」と呼ぶ。)を介挿したものが知られている。さらに、無端ベルトの内周面と摺動シートの摺動面(無端ベルトに接する面)との間の摩擦を低減するために、無端ベルトの内周面には潤滑剤としてのオイルが供給される。
従来、この種の摺動シートとしては、図11に示すように、基材としてのガラスクロス908に耐熱性樹脂であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)907を含浸させ、焼成したものが知られている。この摺動シートは、摺動面907Sがガラスクロス908の凹凸を反映した凹凸を有しているので、無端ベルトの内周面に供給されるオイルをその凹凸に保持して、無端ベルトの内周面との摩擦を低減するようになっている(なお、仮に摺動面が平坦であると、オイルが圧力によってニップ部に相当する領域から押し出されてしまい、摩擦を良好に低減できなくなる。)。
また、図12に示すように、摺動シートとして、基材としてのガラスクロス808に、圧縮成形されたPTFE材をスカイブ(削りだし)して得られたPTFEシート807を接着したものが知られている。
また、特許文献1(特開2005−3969号公報)では、耐熱樹脂シート(PTFEシート)に金属ワイヤメッシュを押し付け加熱状態でプレスすることで塑性変形させ、格子状の凹凸を付けることが提案されている。同様に、特許文献2(特開2003−107936号公報)では、ポリイミド樹脂に先端が鋭利なものを押圧し塑性変形させることで、凹凸を付けることが提案されている。
また、特許文献3(特開2002−299007号公報)には、基材に対して厚膜印刷法によりガラスコートを印刷し、焼成して凹凸を得ることが提案されている。
特開2005−3969号公報 特開2003−107936号公報 特開2002−299007号公報
しかしながら、図11の摺動シートは、耐摩耗性が十分であるとは言えない。すなわち、摺動面907Sが削れて、平坦化することにより摩擦係数が上昇するだけでなく、その摩耗粉がオイルに混入してオイルの見かけの粘度が上昇し、トルクが上昇するという問題がある。
図12の摺動シートは、圧縮成形されたPTFE材からスカイブされたPTFEシート807を備えているので、図11の摺動シート(PTFEを含浸させたもの)に比して耐摩耗性が優れる。しかしながら、ガラスクロス808にPTFEシート807を積層して接着する工程が高価であり、コストが高くつくという問題がある。
特許文献1、2に記載の方式では、ガラスクロスを廃止しているので、コストを下げることが可能になる。しかしながら、エンボス加工のように型を押し付け、または鋭利なものを押圧して凹凸を得る方式では、ニップ部の熱と圧力のせいで、摺動シートの凹凸がやがて失われてしまう。このため、摩擦係数が上昇して、定着品質を維持できないという問題がある。
特許文献3に記載の方式では、ガラスがフッ素樹脂に比して摩擦係数が高いため、起動時、つまり摺動シートの摺動面にオイルが十分には載っていない時にトルクが上昇するという問題がある。
そこで、この発明の課題は、安定的に形状を維持でき、しかも安価に作製可能な定着器用の摺動シートおよびその製造方法を提供することにある。
また、この発明の課題は、そのような摺動シートを備えた定着器及び定着器を備えた画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の一側面に係る摺動シートは、
定着のためのニップ部を形成する二つの部材のうちの一方の部材を構成する無端ベルトと、その無端ベルトを内周面側から上記二つの部材のうちの他方の部材へ向けて押圧する加圧部材との間に介挿される、定着器用の摺動シートであって、
上記摺動シートは、
単一の樹脂からなり、
少なくとも上記無端ベルトの摺動方向および幅方向に関して、シート面内の位置に応じて実質的に厚い部分と薄い部分を繰り返し有し、
上記各薄い部分は、上記樹脂の上記無端ベルトに接すべき摺動面を局所的に除去して形成された凹部に相当し、
上記摺動面内で上記摺動方向に関して上流側に相当する部分に配置された上記凹部の分布密度よりも下流側に相当する部分に配置された上記凹部の分布密度が高いことを特徴とする。
この摺動シートでは、少なくとも上記無端ベルトの摺動方向および幅方向に関して、シート面内の位置に応じて実質的に厚い部分と薄い部分を繰り返し有する。したがって、定着のための熱と圧力に晒された状態でも、特許文献1、2に記載の摺動シートのように元の平坦な形状に戻ってしまったりすることがなく、上記摺動シートの形状は安定的に維持される。したがって、上記厚い部分の厚さと上記薄い部分の厚さとの差によって、上記無端ベルトに対する高い摺動性が維持される。したがって、定着品質を維持できる。また、上記摺動シートは、単一の樹脂の厚さを局所的に異ならせるだけで形成される。したがって、上記摺動シートは安価に作製され得る。
また、この摺動シートでは、上記摺動面に凹凸が生じる。したがって、無端ベルトの内周面に供給されるオイルをその凹凸に保持して、無端ベルトの内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
また、この摺動シートでは、上記摺動面内で上記摺動方向に関して上流側に相当する部分に配置された上記凹部の分布密度よりも下流側に相当する部分に配置された上記凹部の分布密度が高い。したがって、上記摺動方向に流れようとするオイルが上記摺動面上で滞留する傾向が生じる。したがって、上記摺動面上に上記オイルを有効に保持できる。したがって、さらに無端ベルトの内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
この発明の別の側面に係る摺動シートは、
定着のためのニップ部を形成する二つの部材のうちの一方の部材を構成する無端ベルトと、その無端ベルトを内周面側から上記二つの部材のうちの他方の部材へ向けて押圧する加圧部材との間に介挿される、定着器用の摺動シートであって、
上記摺動シートは、
単一の樹脂からなり、
少なくとも上記無端ベルトの摺動方向および幅方向に関して、シート面内の位置に応じて実質的に厚い部分と薄い部分を繰り返し有し、
上記各薄い部分は、上記樹脂の上記無端ベルトに接すべき摺動面を局所的に除去して形成された凹部に相当し、
上記摺動面内で上記摺動方向に関して上流側に相当する部分に配置された上記凹部の深さよりも下流側に相当する部分に配置された上記凹部の深さが深いことを特徴とする。
この摺動シートでは、少なくとも上記無端ベルトの摺動方向および幅方向に関して、シート面内の位置に応じて実質的に厚い部分と薄い部分を繰り返し有する。したがって、定着のための熱と圧力に晒された状態でも、特許文献1、2に記載の摺動シートのように元の平坦な形状に戻ってしまったりすることがなく、上記摺動シートの形状は安定的に維持される。したがって、上記厚い部分の厚さと上記薄い部分の厚さとの差によって、上記無端ベルトに対する高い摺動性が維持される。したがって、定着品質を維持できる。また、上記摺動シートは、単一の樹脂の厚さを局所的に異ならせるだけで形成される。したがって、上記摺動シートは安価に作製され得る。
また、この摺動シートでは、上記摺動面に凹凸が生じる。したがって、無端ベルトの内周面に供給されるオイルをその凹凸に保持して、無端ベルトの内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
また、この摺動シートでは、上記摺動面内で上記摺動方向に関して上流側に相当する部分に配置された上記凹部の深さよりも下流側に相当する部分に配置された上記凹部の深さが深い。したがって、上記摺動方向に流れようとするオイルが上記摺動面上で滞留する傾向が生じる。したがって、上記摺動面上に上記オイルを有効に保持できる。したがって、さらに無端ベルトの内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
この発明のさらに別の側面に係る摺動シートは、
定着のためのニップ部を形成する二つの部材のうちの一方の部材を構成する無端ベルトと、その無端ベルトを内周面側から上記二つの部材のうちの他方の部材へ向けて押圧する加圧部材との間に介挿される、定着器用の摺動シートであって、
上記摺動シートは、
単一の樹脂からなり、
少なくとも上記無端ベルトの摺動方向および幅方向に関して、シート面内の位置に応じて実質的に厚い部分と薄い部分を繰り返し有し、
上記各薄い部分は、上記樹脂の上記無端ベルトに接すべき摺動面を局所的に除去して形成された凹部に相当し、
上記摺動面内で上記幅方向に関して中央部に配置された上記凹部の深さよりも両端部に配置された上記凹部の深さが深いことを特徴とする。
この摺動シートでは、少なくとも上記無端ベルトの摺動方向および幅方向に関して、シート面内の位置に応じて実質的に厚い部分と薄い部分を繰り返し有する。したがって、定着のための熱と圧力に晒された状態でも、特許文献1、2に記載の摺動シートのように元の平坦な形状に戻ってしまったりすることがなく、上記摺動シートの形状は安定的に維持される。したがって、上記厚い部分の厚さと上記薄い部分の厚さとの差によって、上記無端ベルトに対する高い摺動性が維持される。したがって、定着品質を維持できる。また、上記摺動シートは、単一の樹脂の厚さを局所的に異ならせるだけで形成される。したがって、上記摺動シートは安価に作製され得る。
また、この摺動シートでは、上記摺動面に凹凸が生じる。したがって、無端ベルトの内周面に供給されるオイルをその凹凸に保持して、無端ベルトの内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
また、この摺動シートでは、上記摺動面内で上記幅方向に関して中央部に配置された上記凹部の深さよりも両端部に配置された上記凹部の深さが深い。したがって、上記摺動面上の上記オイルが上記幅方向に関して上記中央部から上記両端部を超えて外部へ逃げにくくなる。したがって、上記摺動面上に上記オイルを有効に保持できる。したがって、さらに無端ベルトの内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
一実施形態の摺動シートでは、上記樹脂はフッ素樹脂であることを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートでは、上記樹脂はフッ素樹脂であるから、耐熱性、高摺動性、耐摩耗性に優れる。その中でも、特に耐摩耗性に優れる。
一実施形態の摺動シートでは、上記樹脂はポリイミド樹脂であることを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートでは、上記樹脂はポリイミド樹脂であるから、耐熱性、高摺動性、耐摩耗性に優れる。その中でも、特に耐熱性に優れる。
一実施形態の摺動シートでは、上記各凹部は円形の窪みであることを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートでは、上記摺動面内に高い分布密度で凹凸を高い形成できる。したがって、無端ベルトの内周面に供給されるオイルをその凹凸に保持して、無端ベルトの内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
一実施形態の摺動シートでは、上記各凹部は円形の窪みであって、複数の上記凹部は、上記摺動面内で互いに垂直な二方向に同じ一定ピッチで並ぶ格子点状に配置されていることを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートでは、上記摺動面内で互いに垂直な二方向に同じ一定ピッチで格子点状の凹凸が生じる。したがって、上記オイルを上記凹凸によって有効に保持できる。したがって、さらに無端ベルトの内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
一実施形態の摺動シートでは、複数の上記凹部が並ぶ方向は、上記摺動面内で上記摺動方向および幅方向に対して45°傾斜していることを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートでは、上記樹脂の上記無端ベルトに接すべき面内で上記摺動方向および幅方向に対して45°傾斜した向きに一定ピッチで格子点状の凹凸が生じる。この場合、複数の上記凹部が上記摺動方向および幅方向に沿って格子状のパターンに配置されている場合に比して、見かけ上、上記摺動方向に沿って流れる上記オイルが遭遇する凹凸の密度が増える。したがって、上記オイルを上記凹凸によって有効に保持できる。したがって、さらに無端ベルトの内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
一実施形態の摺動シートでは、上記各凹部は上記幅方向に延びる細長い長円形の窪みであることを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートでは、上記摺動面内で上記摺動方向に関して高い分布密度で凹凸を形成できる。したがって、無端ベルトの内周面に供給されるオイルをその凹凸に保持して、無端ベルトの内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。一方、上記各凹部は上記幅方向に延びる細長い長円形の窪みであるから、上記摺動面上で上記幅方向に沿って上記オイルの流動を促進できる。したがって、上記幅方向に関して無端ベルトの内周面との摩擦が均一になる。
一実施形態の摺動シートでは、上記各凹部は上記幅方向に延びる細長い長円形の窪みであって、複数の上記凹部は、上記摺動面内で上記摺動方向および幅方向にそれぞれ一定ピッチで並ぶ行列状に配置されていることを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートでは、上記摺動面内で上記摺動方向に関して高い分布密度で凹凸が生じる。したがって、上記オイルをその凹凸に保持して、無端ベルトの内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。一方、上記各凹部は上記幅方向に延びる細長い長円形の窪みであるから、上記摺動面内で上記幅方向に沿って上記オイルの流動を促進できる。したがって、上記幅方向に関して無端ベルトの内周面との摩擦が均一になる。
一実施形態の摺動シートでは、複数の上記凹部がなす、上記摺動面内で上記摺動方向に関して互いに隣り合う2つの列は、上記幅方向に関して互いに1/2ピッチずらして配置されていることを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートでは、上記配置のお蔭で、上記摺動方向に沿って流れようとするオイルが上記摺動面上で蛇行することになる。したがって、複数の上記凹部がなす、上記摺動面内で上記摺動方向に関して互いに隣り合う2つの列が上記幅方向に関して同じ配置になっている場合に比して、上記オイルを上記凹凸によって有効に保持できる。したがって、さらに無端ベルトの内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。これとともに、上記幅方向に関して上記オイルの流動が促進される。したがって、上記幅方向に関して無端ベルトの内周面との摩擦がさらに均一になる。
この発明の一側面に係る摺動シートの製造方法は、上記摺動シートを製造する摺動シートの製造方法であって、
研磨対象物を支持する支持面に、製造すべき上記摺動シートの上記薄い部分にそれぞれ対応して配置された複数の突起を有する支持基盤を用意し、
上記支持基盤の上記支持面に、一定の厚みを有する単一の樹脂からなるシート材を上記複数の突起に載るように取り付け、
上記シート材に対して上記支持基盤の反対側から研磨パッドを当接して摺動させて、上記シート材の上記研磨パッドに接する面のうち上記各突起に対応する領域の樹脂を残りの領域の樹脂に対して相対的に多く除去して上記薄い部分を形成することを特徴とする。
この摺動シートの製造方法によれば、一定の厚みを有する単一の樹脂からなるシート材を用いて、上記発明の摺動シートを安価に製造できる。
上記シート材は、圧縮成形した樹脂をスカイブ(削り出し)して得られたものであるのが望ましい。その場合、圧縮されていない樹脂に比して、耐摩耗性が優れる。
一実施形態の摺動シートの製造方法では、上記支持基盤の上記支持面の上記突起の先端は凸曲面になっていることを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートの製造方法では、上記支持基盤の上記支持面の上記突起の先端は凸曲面になっているので、上記突起の先端が鋭利な場合に比して、研磨中に上記シート材が破れにくい。
この発明の別の側面に係る摺動シートの製造方法は、一実施形態の摺動シートを製造する摺動シートの製造方法であって、
研磨対象物を支持する支持面に、製造すべき上記摺動シートの上記薄い部分にそれぞれ対応して配置された複数の突起を有する支持基盤を用意し、
上記支持基盤の上記支持面に、一定の厚みを有する単一の樹脂からなるシート材を上記複数の突起に載るように取り付け、
上記シート材に対して上記支持基盤の反対側から研磨パッドを当接して摺動させて、上記シート材の上記研磨パッドに接する面のうち上記各突起に対応する領域の樹脂を残りの領域の樹脂に対して相対的に多く除去して上記薄い部分を形成し、
上記支持基盤の上記支持面の上記突起の先端は凸曲面になっており、
上記支持基盤の上記支持面の上記突起は、上記先端をもつ円柱状に形成されていることを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートの製造方法では、上記シート材の上記研磨パッドに接する面内で上記突起に対応した位置に、上記薄い部分として、円形の窪みからなる凹部を形成できる。
一実施形態の摺動シートの製造方法では、上記支持基盤の上記支持面の上記突起は、上記支持面内で互いに垂直な二方向に格子点状に配置されていることを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートの製造方法では、複数の上記凹部を、上記シート材の上記研磨パッドに接する面内で互いに垂直な二方向に格子点状に並んだ状態に形成できる。
この発明のさらに別の側面に係る摺動シートの製造方法は、一実施形態の摺動シートを製造する摺動シートの製造方法であって、
研磨対象物を支持する支持面に、製造すべき上記摺動シートの上記薄い部分にそれぞれ対応して配置された複数の突起を有する支持基盤を用意し、
上記支持基盤の上記支持面に、一定の厚みを有する単一の樹脂からなるシート材を上記複数の突起に載るように取り付け、
上記シート材に対して上記支持基盤の反対側から研磨パッドを当接して摺動させて、上記シート材の上記研磨パッドに接する面のうち上記各突起に対応する領域の樹脂を残りの領域の樹脂に対して相対的に多く除去して上記薄い部分を形成し、
上記支持基盤の上記支持面の上記突起の先端は凸曲面になっており、
上記支持基盤の上記支持面の上記突起は、上記先端と細長い長円形の横断面をもつ柱状に形成されていることを特徴とする。
ここで「横断面」とは、支持面に平行な断面を指す。
この一実施形態の摺動シートの製造方法では、上記シート材の上記研磨パッドに接する面内で上記突起に対応した位置に、上記薄い部分として、細長い長円形の窪みからなる凹部を形成できる。
一実施形態の摺動シートの製造方法では、上記支持基盤の上記支持面の上記突起は、上記支持面内で互いに垂直な二方向に行列状に配置されていることを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートの製造方法では、複数の上記凹部を、上記シート材の上記研磨パッドに接する面内で互いに垂直な二方向に行列状に並んだ状態に形成できる。
一実施形態の摺動シートの製造方法では、上記支持基盤の上記支持面の上記突起は、製造すべき上記摺動シートの上記厚い部分の厚さと上記薄い部分の厚さとの差に相当する高さを有することを特徴とする。
この一実施形態の摺動シートの製造方法では、上記支持基盤の上記支持面の上記突起の高さに応じて、上記摺動シートの上記厚い部分の厚さと上記薄い部分の厚さとの差を設定することができる。
この発明の一側面に係る定着器は、
画像が定着されるべき記録材が通されるニップ部を形成する二つの部材を備え、上記二つの部材のうちの一方の部材は無端ベルトであり、
その無端ベルトを内周面側から上記二つの部材のうちの他方の部材へ向けて押圧する加圧部材と、
上記無端ベルトと加圧部材との間に介挿された摺動シートとを備え、
上記摺動シートとして、この発明の各側面に係る摺動シートを用いたことを特徴とする。
この定着器では、上記摺動シートが安定的に形状を維持できるので、上記厚い部分の厚さと上記薄い部分の厚さとの差によって、上記無端ベルトに対する高い摺動性を維持できる。したがって、定着品質を維持できる。また、上記摺動シートは、単一の樹脂の厚さを局所的に異ならせるだけで形成され、安価に作製され得る。したがって、この定着器も、安価に作製され得る。
この発明の一側面に係る画像形成装置は、上記定着器を備えたことを特徴とする。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態の摺動シート4を備えた定着器81の断面構成を示し、また、図13は、同定着器81を搭載した画像形成装置の一例であるところの電子写真方式によるカラープリンタIMGの概略構成を示している。
このカラープリンタIMGは、ケーシング内の略中央に、この例では時計回りに回転駆動される感光体ドラム60を備えている。感光体ドラム60の周りには、感光体ドラム表面を一様に帯電させる図示しない帯電部と、一様に帯電された感光体ドラム表面を露光してそこに潜像を形成する露光部61と、潜像が形成された感光体ドラム表面にシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のトナーを付着させて現像する現像部62と、感光体ドラム表面に付着されたトナー像が転写される中間転写ベルト63と、感光体ドラム表面を除電する図示しない除電部が設けられている。中間転写ベルト63には転写ローラ64が圧接されて、中間転写ベルト63と転写ローラ64との間に転写のためのニップ部65が形成されている。画像形成時には、給紙カセットから記録材(紙など)90が搬送路83を介して転写のためのニップ部65に送り込まれ、記録材90の片面にトナー像が付着される。定着器81は、トナー91を熔融して記録材90に定着させるものである。
なお、画像形成装置は、プリンタに限らず、複写機、複合機(MFP)等、記録材にトナー像を形成するものであれば何であっても良い。
図1に示すように、この定着器81は、定着のためのニップ部Nを形成するために、加熱ローラ2と、無端ベルトとしての加圧ベルト1とを備えている。
加熱ローラ2は、アルミニウム等の金属からなる芯金2cと、弾性を有するゴム材からなる中間層2bと、離型性を有するフッ素樹脂からなる表層2aとの三層を有し、全体として図1の紙面に対して垂直に細長く延びる円筒形に構成されている。加熱ローラ2の内部には、この加熱ローラを定着に適した温度に昇温するためのヒータ7が設けられている。加熱ローラ2は、図示しないフレームに回転可能に支持され、図示しない回転機構によって矢印aの向きに中心軸の周りに回転されるようになっている。
加圧ベルト1は、この例では、耐熱性を有するポリイミド樹脂からなる基材と、その外周面に設けられたフッ素樹脂からなる表層(図示せず)とからなっている。この加圧ベルト1は、上記フレームに固定された略半円筒状のガイド部材5の周りを取り巻くように設けられている。加圧ベルト1の内部には、断面コの字状のホルダ部材9と、そのホルダ部材9に収容された加圧部材3と、この加圧部材3をホルダ部材9とともに加熱ローラ2へ向けて押圧する押圧部材(この例ではバネ)8が設けられている。
加圧部材3は、この例では弾性を有するゴム材からなる。加圧部材3の押圧面3aは、加熱ローラ2の曲率半径に応じた断面凹状に加工されている。
また、加圧ベルト1の内周面と加圧部材3の押圧面3aとの間に、加圧ベルト1の摺動抵抗を低減するための摺動シート4が介挿されている。摺動シート4は、ニップ部Nに対応する部分(図1の断面視で4fから4gまでの部分)よりも上流側に相当する端部4eがホルダ部材9に係止されている。摺動シート4は、単一のフッ素樹脂、この例ではPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)からなっている。PTFEは、耐熱性、高摺動性、耐摩耗性に優れる。その中でも、特に耐摩耗性に優れる。
押圧部材8が摺動シート4を介して加圧ベルト1を加熱ローラ2へ向けて押圧することによって、摺動シート4と加圧ベルト1の一部が加熱ローラ2の外周面に沿って湾曲している。これにより、記録材90の搬送方向に関してニップ部Nの必要な寸法が確保されている。
さらに、ガイド部材5と加圧ベルト1との間に、加圧ベルト1の内周面に潤滑剤としてのオイルを供給するためのオイル塗布フェルト6が設けられている。このオイルは、加圧ベルト1の内周面と摺動シート4の摺動面(加圧ベルト1に接する面)4aとの間の摩擦を低減する。具体的には、オイルの粘度は50cs〜500csが好適である。この例では、300csのオイルを使用した。
加圧ベルト1の幅方向の寸法は、加熱ローラ2の軸方向寸法と略一致している。ホルダ部材9、加圧部材3、摺動シート4、ガイド部材5、およびオイル塗布フェルト6は、加熱ローラ2に沿って細長く延在し、それらの長手方向の寸法は加熱ローラ2の軸方向寸法と略一致している。
加熱ローラ2が矢印aの向きに回転されると、加圧ベルト1が矢印bの向きに従動回転する。ヒータ7によって、加熱ローラ2の温度が定着に適した目標温度に昇温される。この状態で、片面90aにトナー91が付着された記録材(紙など)90が矢印cの向きにニップ部Nを通して搬送される。これにより、トナー91を加熱および加圧して熔融し、記録材90に定着させるようになっている。
図2は、上述の摺動シート4の自然状態、つまり外力が加わっておらず、塑性変形も無い状態の断面を模式的に示している。なお、この図2は、図1中に示した加圧ベルト1の摺動方向Xに沿って切断した断面を示している。この図2から分かるように、摺動シート4は、シート面内の位置に応じて実質的に厚い部分41と薄い部分42をピッチP1で繰り返し有している。つまり、シート面内の位置に応じて樹脂量(シートを単位面積当たりに区分したとき、区分された各部分を構成する樹脂の分子数)が局所的に異なることによって、厚みが異なっている。
このように、この摺動シート4は、少なくとも加圧ベルト1の摺動方向Xに関して、シート面内の位置に応じて実質的に厚い部分41と薄い部分42を繰り返し有する。したがって、定着のための熱と圧力に晒された状態でも、特許文献1、2に記載の摺動シートのように元の平坦な形状に戻ってしまったりすることがなく、摺動シート4の形状は安定的に維持される。したがって、厚い部分41の厚さと薄い部分42の厚さとの差D1によって、加圧ベルト1に対する高い摺動性が維持される。したがって、定着品質を維持できる。また、この摺動シート4は、単一の樹脂の厚さを局所的に異ならせるだけで形成される。したがって、この摺動シート4は安価に作製され得る。
また、この例では、各薄い部分42は、シート材(PTFE)の加圧ベルト1に接すべき摺動面4aを局所的に除去して形成された凹部50に相当する。したがって、加圧ベルト1の内周面に供給されるオイルをその凹凸に保持して、加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。なお、摺動シート4の反対側の面(加圧部材3に接する面)4bは平坦面になっている。
具体的には、摺動シート4の厚い部分41の厚さは0.1mm〜0.13mmに設定するのが望ましい。なお、摺動シート4の厚さが厚すぎると、加圧部材3の押圧面3aの凹形状が加圧ベルト1に正確に反映されなくなり、不具合が生ずる。一方、摺動シート4の厚さが薄すぎると、摺動シート4にシワが発生する不具合が生ずる。凹部50の深さ(図2では符号D1で示す。)は例えば5μm〜40μmに設定し、凹部50のピッチ(図2では符号P1で示す。)は例えば0.5mm〜l.0mmに設定するのが望ましい。凹凸の深さとピッチは、摺動シート上におけるオイルの保持能力に関わる。
上述のように、摺動シート4は、摺動方向Xに関して厚い部分41と薄い部分42を繰り返し有していれば、加圧ベルト1に対する高い摺動性が得られる。したがって、例えば各凹部50は、図2の紙面に対して垂直方向(加圧ベルト1の幅方向)に延びる溝であっても良い。しかし、加圧ベルト1の摺動方向Xだけでなく幅方向Yに関しても、シート面内の位置に応じて実質的に厚い部分41と薄い部分42を繰り返し有していれば、さらに高い摺動性が得られる。
例えば図4は、円形の窪みである凹部50が、摺動面4a内で互いに垂直な二方向、この例では摺動方向Xと幅方向Yに同じ一定ピッチP1で並ぶ格子点状に配置された平面レイアウト4Aを示している。この平面レイアウト4Aによれば、摺動面4a内で摺動方向Xと幅方向Yに同じ一定ピッチP1で格子点状の凹凸が生じる。したがって、オイルを凹凸によって有効に保持できる。したがって、さらに加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
また、図5は、図4の平面レイアウト4Aに対して、凹部50が並ぶ方向が、摺動面4a内で摺動方向Xおよび幅方向Yに対して45°傾斜した平面レイアウト4Bを示している。この平面レイアウト4Bによれば、樹脂の加圧ベルト1に接すべき面内で摺動方向Xおよび幅方向Yに対して45°傾斜した向きに一定ピッチで格子点状の凹凸が生じる。この場合、図4の平面レイアウト4Aに比して、見かけ上、摺動方向Xに沿って流れるオイルが遭遇する凹凸の密度が増える。したがって、オイルを凹凸によって有効に保持できる。したがって、さらに加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
上述の図4、図5の例では、各凹部50は円形の窪みであるものとしたが、これに限られるものではない。
例えば図6は、各凹部(符号51で示す。)が幅方向Yに延びる細長い長円形の窪みである場合を示している。この場合、摺動面4a内で摺動方向Xに関して高い分布密度で凹凸を形成できる。したがって、加圧ベルト1の内周面に供給されるオイルをその凹凸に保持して、加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。一方、各凹部51は幅方向Yに延びる細長い長円形の窪みであるから、摺動面上で幅方向Yに沿ってオイルの流動を促進できる。したがって、幅方向Yに関して加圧ベルト1の内周面との摩擦が均一になる。なお、図6では、複数の凹部51は、摺動面4a内で摺動方向Xに一定ピッチQ1、幅方向Yに一定ピッチQ2で並ぶ行列状に配置された平面レイアウト4Cになっている。凹部51の各列C1,C2,C3,…は、幅方向Yに関して同じ配置になっている。
また、図7は、図6の平面レイアウト4Cに対して、複数の凹部51がなす、摺動面4a内で摺動方向Xに関して互いに隣り合う2つの列が、幅方向Yに関して互いに1/2ピッチずらして配置された平面レイアウト4Dを示している。具体的には、奇数番目の列C1,C3,…に対して偶数番目の列C2,C4,…がそれぞれ1/2ピッチずらして配置されている。なお、図中のQ3=(Q2)/2である。この平面レイアウト4Dによれば、上述の配置のお蔭で、摺動方向Xに流れようとするオイルが摺動面4a上で蛇行することになる。したがって、図6の平面レイアウト4Cに比して、オイルを凹凸によって有効に保持できる。したがって、さらに加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。これとともに、幅方向Yに関してオイルの流動が促進される。したがって、幅方向Yに関して加圧ベルト1の内周面との摩擦がさらに均一になる。
上述の各例では、摺動面4a内での凹部50,51の分布密度は一定であったが、これに限られるものではない。
例えば図8は、摺動面4a内での位置に応じて凹部50の分布密度を変えた平面レイアウト4Eを示している。この平面レイアウト4Eでは、摺動面4a内で摺動方向Xに関して上流側に相当する部分E1に配置された凹部50の分布密度よりも下流側に相当する部分E2に配置された凹部50の分布密度が高くなっている。具体的には、上流側部分E1では、凹部50は摺動方向X、幅方向Yに関して同じ一定ピッチP1で行列状に配置されている。これに対して、下流側部分E2では、凹部50は摺動方向X、幅方向Yに関して、P1よりも小さい同じ一定ピッチP2で行列状に配置されている。この場合、摺動方向Xに流れようとするオイルが摺動面4a上で滞留する傾向が生じる。したがって、摺動面4a上にオイルを有効に保持できる。したがって、さらに加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。また、この平面レイアウト4Eでは、摺動面4a内で幅方向Yに関して中央部E1に配置された凹部50の分布密度よりも両端部E3に配置された凹部50の分布密度が高くなっている。具体的には、中央部E1では、凹部50は摺動方向X、幅方向Yに関して同じ一定ピッチP1で行列状に配置されている。これに対して、両端部E3では、凹部50は摺動方向X、幅方向Yに関して、P1よりも小さい同じ一定ピッチP2で行列状に配置されている。この場合、摺動面4a上のオイルが幅方向Yに関して中央部E1から両端部E3を超えて外部へ逃げにくくなる。したがって、摺動面4a上にオイルを有効に保持できる。したがって、さらに加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
なお、図8において、摺動面4a内で摺動方向Xに関して上流側部分E1に配置された凹部50の深さよりも下流側部分E2に配置された凹部50の深さを深くしても良い。例えば上流側部分E1では、図3(A)中に示す凹部50Aのように深さをD1とし、下流側部分E2では、図3(B)中に示す凹部50Bのように深さをD2(>D1)とする。これにより、摺動方向Xに流れようとするオイルが摺動面4a上で滞留する傾向が強まる。したがって、摺動面4a上にオイルを有効に保持できる。したがって、さらに加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。同様に、図8において、摺動面4a内で幅方向Yに関して中央部E1に配置された凹部50の深さよりも両端部E3に配置された凹部50の深さを深くしても良い。これにより、さらに、摺動面4a上のオイルが幅方向Yに関して中央部E1から両端部E3を超えて外部へ逃げにくくなる。したがって、摺動面4a上にオイルを有効に保持できる。したがって、さらに加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
また、図9は、摺動面4a内での位置に応じて凹部の形状と分布密度を変えた別の平面レイアウト4Fを示している。この例では、摺動面4a内で摺動方向Xに関して上流側に相当し、かつ幅方向Yに関して中央部に相当する部分F1に、幅方向Yに延びる細長い長円形の窪みである凹部51が配置されている。この部分F1内での、複数の凹部51の並び方およびピッチは図7中に示した平面レイアウト4Dと同じである。したがって、摩擦低減とともに、幅方向Yの摩擦均一化という利点が得られる。
一方、この平面レイアウト4Fでは、摺動面4a内で摺動方向Xに関して下流側に相当する部分F2および幅方向Yに関して両端部に相当する部分F3に、円形の窪みである凹部50が配置されている。この部分F2およびF3内での複数の凹部51の並び方およびピッチは図8中のE2,E3に示したものと同じである。ピッチの大小関係は、P2<Q1<Q2に設定されている。これにより、この平面レイアウト4Fでは、摺動面4a内で摺動方向Xに関して上流側に相当する部分F1に配置された凹部51の分布密度よりも下流側に相当する部分F2に配置された凹部50の分布密度が高くなっている。この場合、摺動方向Xに流れようとするオイルが摺動面4a上で滞留する傾向が生じる。したがって、摺動面4a上にオイルを有効に保持できる。したがって、さらに加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。また、この平面レイアウト4Fでは、摺動面4a内で幅方向Yに関して中央部F1に配置された凹部51の分布密度よりも両端部F3に配置された凹部50の分布密度が高くなっている。したがって、摺動面4a上のオイルが幅方向Yに関して中央部F1から両端部F3を超えて外部へ逃げにくくなる。したがって、摺動面4a上にオイルを有効に保持できる。したがって、さらに加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
なお、図8に関して述べたのと同様に、図9において、摺動面4a内で部分F1に配置された凹部51の深さよりも他の部分F2およびF3内に配置された凹部50の深さを深くしても良い。これにより、摺動方向Xに流れようとするオイルが摺動面4a上で滞留する傾向が強まるとともに、摺動面4a上のオイルが幅方向Yに関して中央部F1から両端部F3を超えて外部へ逃げにくくなる。したがって、摺動面4a上にオイルを有効に保持できる。したがって、さらに加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
また、凹部50,51の分布密度や深さは、摺動面4a内で摺動方向X、幅方向Yに関して2段階に変えるのではなく、それぞれ多段階に変えても良いし、連続的に変えても良い。いずれにしても、摺動面4a内で摺動方向Xに関して上流側に相当する部分(図1中のニップ部Nの入口付近4f)で凹部の分布密度を粗くかつ浅くし、下流側に相当する部分(図1中のニップ部Nの出口付近4g)で凹部の分布密度を密にかつ深くするのが望ましい。これにより、摺動面4a上にオイルを有効に保持できる。したがって、さらに加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができ、高い摺動性が得られる。
上述のように、この実施形態の摺動シート4は高いオイル保持能力を有する。したがって、比較的低粘度のオイルを使用することが可能となる。そのようにした場合、オイルの潤滑性を高めて、さらに加圧ベルト1の内周面との摩擦を低減することができる。
上述の例では、摺動シート4の材料は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)からなるものとしたが、これに限られるものではない。摺動シート4の材料は、分子量を高くしたPTFE、さらにはフィラーを添加したPTFEであっても良い。さらに、シート材として、PTFE粉末を焼結し圧縮成形後、スカイブして得られたものを用いても良い。その場合、耐摩耗性が高く、好適である。
図10Aから図10Eまでは、摺動シート4を製造する工程を例示している。
まず、図10A中に示すように、研磨対象物を支持する支持面12aに複数の突起21を有する支持基盤12を用意する。複数の突起21は、製造すべき摺動シート4の薄い部分42にそれぞれ対応して配置されたものとする。また、この例では、図4中に示したような円形の窪みからなる凹部50を形成するために、支持面12aの突起21は、半球状の先端をもつ円柱状に形成されているものとする。突起21の先端が半球状のように凸曲面になっていれば、突起の先端が鋭利な場合に比して、研磨中にシート材11が破れにくいという利点がある。突起21の高さHは、形成すべき凹部50の深さに対応させておく。
次に、支持基盤12の支持面12aに、一定の厚みを有する単一の樹脂からなるシート材11を複数の突起21に載るように取り付ける。この例では、シート材11として、PTFE粉末を焼結し圧縮成形後、スカイブして得られたものを用いる。
次に、シート材11に対して支持基盤12の反対側から矢印dで示すように研磨パッド10を当接して押圧する。そして、図10Bに示すように、研磨パッド10をシート材11に対して矢印e方向、つまり支持基盤12の支持面12aに対して平行な方向に摺動させる。このようにした場合、図10Cに示すように、シート材11の表面(研磨パッド10に接する面)11aのうち各突起21に対応する領域11xが、各突起21のお蔭で、残りの領域に比して研磨パッド10に対して強く押圧される。このため、領域11xの樹脂が残りの領域の樹脂に対して相対的に多く除去される。残りの領域の削れ量は僅かである。
図10Dに示すように、支持基盤12の支持面12aに対して研磨パッド10の高さが所望の値(製造すべき摺動シート4の厚さ)になった時点で、研磨パッド10の摺動を停止して研磨を終了する。これにより、図10Eに示すように、摺動シート4の表面4a(つまりシート材11の表面11a)内で突起21に対応した位置に、薄い部分42として、円形の窪みからなる凹部50を形成できる。なお、研磨終了時には、シート材11は、支持基盤12と研磨パッド10とによって加圧されているので、図10Dに示したように、裏面11bが支持面12aに密着し、表面11aが平坦になった状態にある。しかし、研磨装置からの取り出し後には、加圧が取り除かれて、図10Eに示すように、得られた摺動シート4は、裏面4bが平坦で、表面4aに凹部50を有する状態になる。凹部50の深さ、つまり摺動シート4の厚い部分41の厚さと薄い部分42の厚さとの差は、支持基盤12の支持面12aの突起21の高さH(図10A参照)に対応する。
この摺動シートの製造方法によれば、一定の厚みを有する単一の樹脂からなるシート材11を用いて、摺動シート4を安価に製造できる。
例えば、図4や図5に示したような平面レイアウト4A,4Bで格子点状に配置された凹部50をもつ摺動シートを作製しようとする場合は、支持基盤12の支持面12aの突起21は、支持面12a内で互いに垂直な二方向に同じ一定ピッチで並ぶ格子点状に配置しておけば良い。また、例えば図6中に示すような細長い長円形の窪みからなる凹部51をもつ摺動シートを作製しようとする場合は、支持基盤12の支持面12aの突起は、凸曲面をなす先端と細長い長円形の横断面(支持面12aに平行な断面)をもつ柱状に形成しておけば良い。また、図6に示すような凹部51の並び(平面レイアウト4D)を得たい場合は、その突起を、支持面12a内で互いに垂直な二方向にそれぞれ一定ピッチで並ぶ行列状に配置しておけば良い。このように、作製しようとする摺動シートの凹部の並び(平面レイアウト)に応じて支持基盤12の支持面12aの突起の配置を設定しておけば良い。
なお、摺動シートの製造方法は、上記研磨による方法に限定されるものではなく、マスキング後にエッチング処理を行う等、シート面内の位置に応じて単位面積当たりの樹脂量が実質的に異なるように凹部を形成できるものであれば、何でも良い。
既述のように、上記摺動シート4によれば、厚い部分41の厚さと薄い部分42の厚さとの差によって、加圧ベルト1に対する高い摺動性が維持でき、定着品質を維持できる。これにより、この摺動シート4を備えた定着器では、定着品質を維持できる。また、上記摺動シート4は、単一の樹脂の厚さを局所的に異ならせるだけで形成されるので、安価に作製され得る。これにより、この摺動シート4を備えた定着器も、安価に作製され得る。
この発明の一実施形態の摺動シートを備えた定着器の断面構成を示す図である。 上述の摺動シートの自然状態の断面を模式的に示す図である。 (A)は或る深さの凹部を有する摺動シートの断面を示す図であり、(B)はそれよりも深い深さの凹部を有する摺動シートの断面を示す図である。 円形の窪みである凹部が、摺動面内で摺動方向Xと幅方向Yに同じ一定ピッチで並ぶ格子点状に配置された平面レイアウトを示す図である。 図4の平面レイアウトに対して、凹部が並ぶ方向が、摺動面内で摺動方向Xおよび幅方向Yに対して45°傾斜した平面レイアウトを示す図である。 幅方向Yに延びる細長い長円形の窪みである凹部が、摺動方向Xと幅方向Yにそれぞれ一定ピッチで並ぶ行列状に配置された平面レイアウトを示す図である。 図6の平面レイアウトに対して、複数の凹部がなす、摺動面内で摺動方向Xに関して互いに隣り合う2つの列が、幅方向Yに関して互いに1/2ピッチずらして配置された平面レイアウトを示す図である。 摺動面内での位置に応じて凹部の分布密度を変えた平面レイアウトを示す図である。 摺動面内での位置に応じて凹部の分布密度を変えた別の平面レイアウトを示す図である。 上記摺動シートの製造工程を示す図である。 上記摺動シートの製造工程を示す図である。 上記摺動シートの製造工程を示す図である。 上記摺動シートの製造工程を示す図である。 上記摺動シートの製造工程を示す図である。 従来の摺動シートの断面構造を示す図である。 従来の別の摺動シートの断面構造を示す図である。 この発明の一実施形態の画像形成装置の概略構成を示す図である。
1 加圧ベルト
2 加熱ローラ
3 加圧部材
4 摺動シート
41 厚い部分
42 薄い部分
50 円形の窪みからなる凹部
51 加圧ベルトの幅方向に延びる細長い円形の窪みからなる凹部
12 支持基盤
10 研磨パッド

Claims (20)

  1. 定着のためのニップ部を形成する二つの部材のうちの一方の部材を構成する無端ベルトと、その無端ベルトを内周面側から上記二つの部材のうちの他方の部材へ向けて押圧する加圧部材との間に介挿される、定着器用の摺動シートであって、
    上記摺動シートは、
    単一の樹脂からなり、
    少なくとも上記無端ベルトの摺動方向および幅方向に関して、シート面内の位置に応じて実質的に厚い部分と薄い部分を繰り返し有し、
    上記各薄い部分は、上記樹脂の上記無端ベルトに接すべき摺動面を局所的に除去して形成された凹部に相当し、
    上記摺動面内で上記摺動方向に関して上流側に相当する部分に配置された上記凹部の分布密度よりも下流側に相当する部分に配置された上記凹部の分布密度が高いことを特徴とする摺動シート。
  2. 定着のためのニップ部を形成する二つの部材のうちの一方の部材を構成する無端ベルトと、その無端ベルトを内周面側から上記二つの部材のうちの他方の部材へ向けて押圧する加圧部材との間に介挿される、定着器用の摺動シートであって、
    上記摺動シートは、
    単一の樹脂からなり、
    少なくとも上記無端ベルトの摺動方向および幅方向に関して、シート面内の位置に応じて実質的に厚い部分と薄い部分を繰り返し有し、
    上記各薄い部分は、上記樹脂の上記無端ベルトに接すべき摺動面を局所的に除去して形成された凹部に相当し、
    上記摺動面内で上記摺動方向に関して上流側に相当する部分に配置された上記凹部の深さよりも下流側に相当する部分に配置された上記凹部の深さが深いことを特徴とする摺動シート。
  3. 定着のためのニップ部を形成する二つの部材のうちの一方の部材を構成する無端ベルトと、その無端ベルトを内周面側から上記二つの部材のうちの他方の部材へ向けて押圧する加圧部材との間に介挿される、定着器用の摺動シートであって、
    上記摺動シートは、
    単一の樹脂からなり、
    少なくとも上記無端ベルトの摺動方向および幅方向に関して、シート面内の位置に応じて実質的に厚い部分と薄い部分を繰り返し有し、
    上記各薄い部分は、上記樹脂の上記無端ベルトに接すべき摺動面を局所的に除去して形成された凹部に相当し、
    上記摺動面内で上記幅方向に関して中央部に配置された上記凹部の深さよりも両端部に配置された上記凹部の深さが深いことを特徴とする摺動シート。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の摺動シートにおいて、
    上記樹脂はフッ素樹脂であることを特徴とする摺動シート。
  5. 請求項1乃至3の何れかに記載の摺動シートにおいて、
    上記樹脂はポリイミド樹脂であることを特徴とする摺動シート。
  6. 請求項1乃至3の何れかに記載の摺動シートにおいて、
    上記各凹部は円形の窪みであることを特徴とする摺動シート。
  7. 請求項2または3に記載の摺動シートにおいて、
    上記各凹部は円形の窪みであって、
    複数の上記凹部は、上記摺動面内で互いに垂直な二方向に同じ一定ピッチで並ぶ格子点状に配置されていることを特徴とする摺動シート。
  8. 請求項7に記載の摺動シートにおいて、
    複数の上記凹部が並ぶ方向は、上記摺動面内で上記摺動方向および幅方向に対して45°傾斜していることを特徴とする摺動シート。
  9. 請求項1乃至3の何れかに記載の摺動シートにおいて、
    上記各凹部は上記幅方向に延びる細長い長円形の窪みであることを特徴とする摺動シート。
  10. 請求項2または3に記載の摺動シートにおいて、
    上記各凹部は上記幅方向に延びる細長い長円形の窪みであって、
    複数の上記凹部は、上記摺動面内で上記摺動方向および幅方向にそれぞれ一定ピッチで並ぶ行列状に配置されていることを特徴とする摺動シート。
  11. 請求項10に記載の摺動シートにおいて、
    複数の上記凹部がなす、上記摺動面内で上記摺動方向に関して互いに隣り合う2つの列は、上記幅方向に関して互いに1/2ピッチずらして配置されていることを特徴とする摺動シート。
  12. 請求項1乃至11の何れかに記載の摺動シートを製造する摺動シートの製造方法であって、
    研磨対象物を支持する支持面に、製造すべき上記摺動シートの上記薄い部分にそれぞれ対応して配置された複数の突起を有する支持基盤を用意し、
    上記支持基盤の上記支持面に、一定の厚みを有する単一の樹脂からなるシート材を上記複数の突起に載るように取り付け、
    上記シート材に対して上記支持基盤の反対側から研磨パッドを当接して摺動させて、上記シート材の上記研磨パッドに接する面のうち上記各突起に対応する領域の樹脂を残りの領域の樹脂に対して相対的に多く除去して上記薄い部分を形成することを特徴とする摺動シートの製造方法。
  13. 請求項12に記載の摺動シートの製造方法において、
    上記支持基盤の上記支持面の上記突起の先端は凸曲面になっていることを特徴とする摺動シートの製造方法。
  14. 請求項6に記載の摺動シートを製造する摺動シートの製造方法であって、
    研磨対象物を支持する支持面に、製造すべき上記摺動シートの上記薄い部分にそれぞれ対応して配置された複数の突起を有する支持基盤を用意し、
    上記支持基盤の上記支持面に、一定の厚みを有する単一の樹脂からなるシート材を上記複数の突起に載るように取り付け、
    上記シート材に対して上記支持基盤の反対側から研磨パッドを当接して摺動させて、上記シート材の上記研磨パッドに接する面のうち上記各突起に対応する領域の樹脂を残りの領域の樹脂に対して相対的に多く除去して上記薄い部分を形成し、
    上記支持基盤の上記支持面の上記突起の先端は凸曲面になっており、
    上記支持基盤の上記支持面の上記突起は、上記先端をもつ円柱状に形成されていることを特徴とする摺動シートの製造方法。
  15. 請求項14に記載の摺動シートの製造方法において、
    上記支持基盤の上記支持面の上記突起は、上記支持面内で互いに垂直な二方向に格子点状に配置されていることを特徴とする摺動シートの製造方法。
  16. 請求項9に記載の摺動シートを製造する摺動シートの製造方法であって、
    研磨対象物を支持する支持面に、製造すべき上記摺動シートの上記薄い部分にそれぞれ対応して配置された複数の突起を有する支持基盤を用意し、
    上記支持基盤の上記支持面に、一定の厚みを有する単一の樹脂からなるシート材を上記複数の突起に載るように取り付け、
    上記シート材に対して上記支持基盤の反対側から研磨パッドを当接して摺動させて、上記シート材の上記研磨パッドに接する面のうち上記各突起に対応する領域の樹脂を残りの領域の樹脂に対して相対的に多く除去して上記薄い部分を形成し、
    上記支持基盤の上記支持面の上記突起の先端は凸曲面になっており、
    上記支持基盤の上記支持面の上記突起は、上記先端と細長い長円形の横断面をもつ柱状に形成されていることを特徴とする摺動シートの製造方法。
  17. 請求項16に記載の摺動シートの製造方法において、
    上記支持基盤の上記支持面の上記突起は、上記支持面内で互いに垂直な二方向に行列状に配置されていることを特徴とする摺動シートの製造方法。
  18. 請求項12に記載の摺動シートの製造方法において、
    上記支持基盤の上記支持面の上記突起は、製造すべき上記摺動シートの上記厚い部分の厚さと上記薄い部分の厚さとの差に相当する高さを有することを特徴とする摺動シートの製造方法。
  19. 画像が定着されるべき記録材が通されるニップ部を形成する二つの部材を備え、上記二つの部材のうちの一方の部材は無端ベルトであり、
    その無端ベルトを内周面側から上記二つの部材のうちの他方の部材へ向けて押圧する加圧部材と、
    上記無端ベルトと加圧部材との間に介挿された摺動シートとを備え、
    上記摺動シートとして、請求項1乃至11の何れかに記載の摺動シートを用いたことを特徴とする定着器。
  20. 請求項19に記載の定着器を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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