JP5278567B2 - 定着装置用摺動部材、定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
この定着装置としては、加熱ロールと加熱ロールに接触して配置された加圧ベルトとを備えた構成、又は、加熱ベルトと加熱ベルトに接触して配置された加圧ロールとを備えた構成のベルトニップ方式と呼ばれる定着装置が知られている。
これら定着装置では、ベルトは、内面から押圧部材により他方のロールに押圧されて配置され、当該ベルトと押圧部材の間にはベルトの回転に伴う摺動抵抗を低減する目的で摺動部材を介在させている。
例えば、特許文献1には、摺動シートにメッシュを用いたエンボス加工で斜め格子状の凹凸形状をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)層や架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)層に形成した摺動部材が記載されている。
また、特許文献2〜4にも、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)層に凹凸形状を施した摺動部材が記載されている。
請求項1に係る発明は、
摺動面を有するフッ素樹脂層を少なくとも備え、
前記摺動面の一方向の少なくとも中間部領域は第1の凹部が点在した領域(1)であり、かつ前記摺動面の前記一方向の少なくとも一端部に該第1の凹部よりも大きな径を有する第2の凹部(前記第2の凹部の径は、前記摺動面に対して直交する方向から前記第2の凹部を見た場合に円形であればその直径であり、他の形状であれば、前記一方向と直交する方向における最大長を意味する。)が点在した領域(2)を有することを特徴とする定着装置用摺動部材である。
前記領域(2)について前記摺動面を前記一方向に沿って視た場合に、当該領域(2)の幅の全体に亘って前記第2の凹部が1つ以上存在する請求項1に記載の定着装置用摺動部材である。
前記領域(2)が前記一方向の両端部に配置されている請求項1又は請求項2に記載の定着装置用摺動部材である。
前記領域(1)において、前記第1の凹部の周期が0.2mm以上2.0mm以下であり、且つ、該第1の凹部の1つ当たりの面積が7×10−3mm2以上3.2mm2以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の定着装置用摺動部材である。
前記領域(2)において、前記第2の凹部の径が300μm以上1.5mm以下である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の定着装置用摺動部材である。
請求項6に係る発明は、
前記摺動面に対して直交する方向から見た場合に前記第1の凹部及び前記第2の凹部の形状がいずれも円形である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の定着装置用摺動部材である。
回転体と、
前記回転体の内面から当該回転体を押圧する押圧部材と、
前記回転体の内面と前記押圧部材との間に介在し、前記回転体側の摺動面のうち少なくとも前記回転体と接する部分の摺動方向の中間部領域は第1の凹部が点在した領域(1)でありかつ少なくとも摺動方向の上流側及び下流側の少なくとも一方に前記第1の凹部よりも大きな径を有する第2の凹部(前記第2の凹部の径は、前記摺動面に対して直交する方向から前記第2の凹部を見た場合に円形であればその直径であり、他の形状であれば、摺動方向と直交する方向における最大長を意味する。)が点在した領域(2)を有する摺動部材と、
を備える定着装置である。
前記回転体の内面の表面粗さRaが、0.1μm以上2.0μm以下である請求項7に記載の定着装置である。
前記定着装置用摺動部材において、領域(2)が摺動方向の上流側に配置されている請求項7又は請求項8に記載の定着装置である。
前記定着装置用摺動部材において、領域(2)が摺動方向の下流側に配置されている請求項7又は請求項8に記載の定着装置である。
前記定着装置用摺動部材において、領域(2)が摺動方向の上流側と下流側とに配置されている請求項7又は請求項8に記載の定着装置である。
請求項12に係る発明は、
前記定着装置用摺動部材において、前記摺動面に対して直交する方向から見た場合に前記第1の凹部及び前記第2の凹部の形状がいずれも円形である請求項7〜請求項11のいずれか1項に記載の定着装置である。
像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段であって、請求項7〜請求項12のいずれか1項に記載の定着装置である定着手段と、を備える画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、前記一方向の全てに亘って第2の凹部が1つ以上存在するものではない場合に比べ、磨耗粉の回収性能の摺動面内における均一性に優れた定着装置用摺動部材を提供できる。
請求項3に係る発明によれば、領域(2)が前記一方向の前端部及び後端部の少なくとも一方に配置されていない場合に比べ、オイルの保持・供給性能の低下を抑制し、且つ、磨耗粉の回収効率の高い定着装置用摺動部材を提供できる。
請求項4に係る発明によれば、第1の凹部の周期及び凹部の1つ当たりの面積が規定された範囲でない場合に比べ、オイルの保持・供給性能を維持しつつも、画像への影響が抑制された定着装置用摺動部材を提供できる。
請求項5に係る発明によれば、第2の凹部の径が規定された範囲でない場合に比べ、磨耗粉の回収性能を高めつつも、耐久性を低下させない定着装置用摺動部材を提供できる。
請求項8に係る発明によれば、回転体の内面の表面粗さRaが規定された範囲外の場合に比べ、かかる回転体と摺動部材との間のオイル保持性能がより高まり、長寿命化が達成された定着装置を提供できる。
請求項9に係る発明によれば、定着装置用摺動部材の領域(2)が摺動方向の上流側に配置されていない場合に比べ、回転体と摺動部材との間のオイルの保持・供給性能の低下を抑制した定着装置を提供できる。
請求項10に係る発明によれば、定着装置用摺動部材の領域(2)が摺動方向の下流側に配置されていない場合に比べ、回転体と摺動部材との間の磨耗粉の回収効率の高い定着装置を提供できる。
請求項11に係る発明によれば、定着装置用摺動部材の領域(2)が摺動方向の上流側と下流側とに配置されていない場合に比べ、回転体と摺動部材との間における、オイルの保持・供給性能の低下を抑制し、且つ、磨耗粉の回収効率の高い定着装置用摺動部材を提供できる。
図1(a)〜(c)は、本実施形態に係る定着装置用摺動部材における凹部の形成例及び配置例を示す概略平面図であって、摺動面を平面視した図面となる。また、図2(a)〜(c)は、本実施形態に係る定着装置用摺動部材の層構成の例を示す領域(1)における概略断面図である。
以下、「定着装置用摺動部材」を、単に「摺動部材」と称して説明する場合がある。
なお、図1においては、摺動方向が長手方向となっている摺動部材が例示されているが、本実施形態に係る摺動部材はこの態様に限定されるものではなく、摺動方向が短手方向(即ち、摺動方向と直交する方向が長手方向)となるものであってもよい。
図1(a)〜(c)に示すように、本実施形態に係る摺動部材101a〜101cは、摺動面112Aに、第1の凹部112Bが点在する領域(1)と、かかる第1の凹部110Bよりも大きな径を有する第2の凹部112Cが点在する領域(2)と、が存在する。
かかる第1の凹部112Bは、主として摺動部材と被摺動部材との間に介在するオイルを保持・供給することに用いられ、対して、第2の凹部112Cは、その大きな径を活かし、主として被摺動部材との間に発生した磨耗粉を回収することに用いられる。
このように、本実施形態に係る摺動部材は、その摺動面に上記のような2つの機能を有する凹部が存在することから、継続的な使用により被摺動部材との間で生じた磨耗粉の存在による摩擦係数の向上を抑制しうるものである。
これは、第1の凹部により、摺動部材と被摺動部材との間に介在するオイルが保持・供給されることで、摩擦係数が一定に維持されることに加え、被摺動部材との間に生じた磨耗粉が第2の凹部により回収されることから、第1の凹部の目詰まりを抑制し、かかる第1の凹部によるオイルの保持・供給の機能が低下しないために発現されるものと考えられる。特に、摺動部材101a〜101cのように、領域(2)が摺動方向の前端部及び後端部の少なくとも一方に配置されているにすることで、第1の凹部及び第2の凹部のそれぞれの機能が効果的に発現することから、上記のような優れた効果が得られるものと考えられる。
図1(a)に示される摺動部材101aの場合には、摺動方向の上流側に領域(2)が形成されており、図1(b)に示される摺動部材101bの場合には、摺動方向の下流側に領域(2)が形成されている。なお、摺動部材101a及び101bは、同じものであって、摺動方向に対してその配置方向を逆にしたものである。
更に、図1(c)に示される摺動部材101cの場合には、摺動方向の上流側と下流側との両方に領域(2)が形成されている。
ここで、「摺動方向」とは、被摺動部材(後述する定着装置の回転体)に適用した際に摺動される方向を指し、かかる被摺動部材の回転方向と同方向となる。
また、図1(b)に示すように、摺動方向の下流側に領域(2)が配置されている場合、自ずとその上流側に領域(1)が配置されることになる。このような場合、上流側に配置されている領域(1)にて発生した磨耗粉がすぐさま第2の凹部112Cにより回収されることになる。そのため、第2の凹部112Cによる磨耗粉の回収効率は高いものとなる。
更に、図1(c)に示すように、摺動方向の上流側と下流側との両方に領域(2)が配置されている場合、自ずとその中間部に領域(1)が形成されることになる。このような場合、第1の凹部112Bによるオイルの保持・供給の効率も低下せず、且つ、第2の凹部112Cによる磨耗粉の回収率も高いものとなるため、より長く使用を継続しても摩擦係数の向上を抑制しうるといった効果を奏しうる。
なお、図1(a)〜(c)に示すように、領域(1)と領域(2)との境界線は、最も近い位置で隣接する第1の凹部と第2の凹部との距離の中間点を通り、且つ、摺動方向に直交した線とした。
本実施形態では、摺動部材101a〜101cに示すように、第1の凹部112Bが点在する領域(1)が摺動方向に対して中間部に存在することが好ましい。この中間部は、被摺動部材との間で最も圧力が掛かる部分であり、磨耗量が大きい領域である。そのため、平坦な面の多いこの領域(1)を中間部に存在させることで、摺動部材としての耐久性を維持し得るものである。
次に、本実施形態に係る摺動部材の層構成について説明する。
図2(a)、(b)に示される摺動部材101dは、シート状の基体110と、基体110上に設けられたフッ素樹脂層112と、で構成されている(なお、基体110とフッ素樹脂層112とを接着するための接着層は不図示)。
また、図2(c)に示される摺動部材101fは、シート状の基体110上に、フッ素樹脂繊維層114を介してフッ素樹脂層112が積層した構成を有する(なお、基体110とフッ素樹脂繊維層114、フッ素樹脂繊維層114とフッ素樹脂層112を接着するための接着層は不図示)。
これに対し、図2(b)に示される摺動部材101eでは、フッ素樹脂層112には厚さ方向に層を貫通する貫通穴があり、この貫通穴と基体110の表面とにより凹部112Bが形成され、また、図2(c)に示される摺動部材101fでは、フッ素樹脂層112の貫通穴とフッ素樹脂繊維114を介した基体110の表面とにより凹部が形成されている。
摺動部材101eや101fの場合、フッ素樹脂層112の厚みを調整することにより凹部の深さを大きくし得るため、オイルの保持性能を高めることができる。特に、摺動部材101fでは、フッ素樹脂層112と基体110との間にフッ素樹脂繊維114が存在することから、摺動部材101eよりも更に多くのオイルが保持される。
このような構成にすることにより、被摺動部材との摺動に伴うフッ素樹脂層112の変形が抑制される。
なお、摺動部材101dのように、フッ素樹脂層112単独で凹部を形成している場合、基体110は必ずしも必要ではなく、フッ素樹脂層112が十分な厚さを有していれば、本実施形態に係る摺動部材はかかるフッ素樹脂層112による単層体であってもよい。
摺動面に形成されている凹部は、摺動面に対して直交する方向からみたときの形状で、円形、楕円状、角状(四角状その他多角状)、不定形状等、第1の凹部及び第2の凹部それぞれの機能を発現することが可能であれば、どのような形状であってもよいが、加工の容易性の点から、図1(a)〜(c)に示すように、円形であることが望ましい。
また、凹部の深さ方向の形状としては、図2のように断面で見た場合、柱状、錘状、テーパー状、逆テーパー状等が挙げられる。
なお、凹部の配列形態は、上記のような格子状に限られず、格子状の配列の一部が欠落している形態であってもよいし、不規則の形態であってもよい。
但し、摺動部材は、その端部に被摺動部材に接触しない領域を有する場合がある。その場合には、被摺動部材に接触しない領域である端部には第2の凹部が形成されていなくともよい。
対して、第1の凹部の配列形態は、摺動面の耐久性や、画像への影響を考慮し、下記のような条件を満たすことが好ましい。
具体的には、第1の凹部の摺動面における形状が円形である場合、その直径は100μm以上2mm以下(望ましくは150μm以上1mm以下)であることがよい。
特に、オイルの保持・供給の性能を維持しつつ画像への影響を抑制する点で、第1の凹部の1つ当たりの面積が上記の範囲で、かつ、第1の凹部の周期が上記の範囲であることが好ましい。
更に、領域(1)の全面積に対して、全ての第1の凹部が占める面積の割合は、10%以上50%以下(望ましくは20%以上45%以下)であることが好ましい。
ここで、「第2の凹部の径」とは、摺動面に対して直交する方向からみたときに円形であればその直径を指し、他の形状(三角形や不定形等)であれば、摺動方向と直交する方向における最大長を指す。
第2の凹部の径を300μm以上とすることで、被摺動部材との間で一般的に発生する磨耗粉の径よりも大きくなることから、第2の凹部による磨耗粉の回収効率が向上する。また、第2の凹部の径を1.5mm以下とすることで、摺動部材の耐久性を維持しうる。
まず、摺動部材を構成する、摺動面を有するフッ素樹脂層について説明する。
フッ素樹脂層は、主成分としてフッ素樹脂を含む層であればよく、必要に応じて、充填材等の添加物を含んで構成されていてもよい。
フッ素樹脂層を構成する樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシアルカン、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー等が挙げられる。
中でも、フッ素樹脂層112は、摺動部材の耐久性の点から、主成分として架橋されたフッ素樹脂を含む層が好ましく、特に、架橋されたポリテトラフルオロエチレン(以下、「架橋PTFE」と称する)からなる層であることが好ましい。
フッ素樹脂層を構成する架橋PTFEは、例えば、未架橋PTFEに対して電離性放射線を照射することにより架橋させた架橋PTFEである。
具体的には、架橋PTFEは、例えば、結晶融点よりも高い温度で加熱した状態の未架橋PTFEに対して、酸素不在の環境下で、照射線量1KGy以上10MGy以下の電離性放射線(例えば、γ線、電子線、X線、中性子線、或いは高エネルギーイオン等)を照射して架橋させたものである。
充填材は、導電性付与、耐久性、熱伝導性を向上させる目的で添加されるものである。
充填材としては、例えば、金属酸化物粒子、ケイ酸塩鉱物、カーボンブラック、及び窒素化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることがよい。
これらの中でも、ケッチェンブラック、黒鉛、アセチレンブラックは、導電性を付与するのに望好ましく、黒鉛、銅、銀、窒化アルミ、窒化硼素、アルミナなどは、熱伝導性を付与するのに望ましい。充填材料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
充填材の平均粒径は、例えば0.01μm以上20μm以下であることがよい。
なお、フッ素樹脂層の単層体により、本実施形態に係る摺動部材が構成される場合には、形状保持性や耐久性などの点から、厚みは、200μm以上400μm以下の範囲で設定されることが望ましい。
シート状の基体は、例えば、樹脂材料と必要に応じて充填材等の添加剤とを含んで構成させる。
樹脂材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、補強材を添加してなるポリエステル樹脂等が挙げられるが、これらの中でも、耐熱性、機械的強度が高いポリイミド樹脂がよい。
このフッ素樹脂繊維層は、基体と貫通穴を有するフッ素樹脂層との間に存在する繊維による層であって、層中にオイルを保持する機能を有することから、このフッ素樹脂繊維層を介して各貫通穴中に存在するオイルが移動する。その結果、摺動部材101fは、オイル保持性能が優れると共に、その面内均一性にも優れることとなる。
フッ素樹脂繊維層は、例えば、PEFE繊維、耐熱アラミド繊維が用いられる。中でも、耐熱性が高く、架橋PTFEから構成されるフッ素樹脂層との接着性の高いPTFE繊維がよい。
まず、基体とフッ素樹脂層との間や、基体とフッ素樹脂繊維層との間、更に、フッ素樹脂繊維層とフッ素樹脂層との間には、両者を接着する接着層が存在する。
このような接着層は、耐熱性シリコーン樹脂やエポキシ系樹脂等の公知の接着剤を用いて形成されてもよいし、接着シートを用いてもよい。
例えば、フッ素樹脂層に貫通穴が形成されている場合、かかるフッ素樹脂層と基体との接着には、貫通穴を埋めることのないよう接着シートが用いられることが好ましく、フッ素樹脂層の貫通穴と同形状の穴を形成した接着シートを用いてもよい。
また、フッ素樹脂繊維層と貫通穴が形成されているフッ素樹脂層との間を接着する接着層には、かかる貫通穴を埋めることのないよう、フッ素樹脂層の貫通穴と同形状の穴を形成した接着シートが用いられることが好ましい。
具体的には、フッ素系接着シートとしては、商品名:シルキーボンド(潤工社製)が用いられる。
また、接着シートの厚さとしては、10μm以上30μm以下の範囲で設定される。
本実施形態に係る摺動部材101d〜101fの製造方法について説明する。
まず、摺動部材101d、摺動部材101eの場合には、基体110となるシート、フッ素樹脂層112、摺動部材101bの場合には、これらの加えてフッ素樹脂繊維層114となるシートをそれぞれ準備する。
フッ素樹脂層に凹部を形成する方法としては、エンボス加工を用いることができる。
ここで、凹部を形成するエンボス加工は、例えば、フッ素樹脂層112を構成するフッ素樹脂(例えば、架橋PTFE)のガラス転移温度以上に加熱した状態で、圧力を加えることで形状を得る方法である。
具体的には、かかるエンボス加工では、例えば、フッ素樹脂層112の摺動面112Aに押し付ける押付面に、形成する凹部に対応する円柱状の凸部が形成された金型を用いて、当該金型をフッ素樹脂層112の摺動面112Aに押し付けて、当該摺動面112Aに凹部を形成する。
ここで、本実施形態のように、径の異なる第1の凹部と第2の凹部とを形成するには、それぞれの径に対応した凸部が形成された複数の金型を用いればよい。
特に、精度の良い金型の作製方法として、Ni電鋳による方法やNi電鋳とフォトリソグラフィーを組み合わせた方法(エレクトロフォーミング法)がある。本作製法は、コストや精度の点や、複製が容易な点で有利な方法である。
ここで、レーザー加工法には、CO2レーザー、エキシマレーザー等が用いられる。
この貫通穴の形成は、フッ素樹脂層112における貫通穴の形成と同様の方法が用いられ、フッ素樹脂層112の貫通穴とフッ素系接着シートの貫通穴とが積層した際に連通するように、フッ素系接着シートの貫通穴の形状や位置は設定される。なお、フッ素系接着シートに形成された貫通穴の径は、フッ素樹脂層112の貫通穴と同じであってもよいし、接着強度に問題がなければ少し大きくてもよい。
なお、摺動部材101eを製造する際に用いられるフッ素系接着シートは、貫通穴があってもよいし、なくてもよい。
この張り合わせは、基体110となるシートと凹部又は貫通穴を有するフッ素樹脂層112との間にフッ素系接着シートを挟み、つまり、基体110となるシート/フッ素系接着シート/凹部又は貫通穴を有するフッ素樹脂層112の積層体を形成し、その上下から圧力を加え、更に加熱することにより行われる。
この張り合わせは、基体110となるシート/フッ素系接着シート(貫通穴なし)/フッ素樹脂繊維層114となるシート/貫通穴を有するフッ素系接着シート/貫通穴を有するフッ素樹脂層112の積層体を形成し、その上下から圧力を加え、更に加熱することにより行われる。
即ち、基体が金属製の押圧部材(押圧パッド)からなるものであってもよく、この基体表面に、第1の凹部及び第2の凹部に対応する凹部又は貫通穴を有するフッ素樹脂層が配置された摺動パッドも、本実施形態に係る摺動部材の一例として挙げられる。この摺動パッドとしては、例えば、第107回日本画像学会年次大会予稿集等に記載されているように、富士ゼロックス社製Color1000/800Pressに搭載されている定着装置内の剥離パッドが挙げられる。
以下、本実施形態に係る定着装置の一例について説明する。
本実施形態に係る定着装置としては、種々の構成があり、以下に、第1実施形態として、加熱源を有する加熱ロールと押圧パッドが押圧された加圧ベルトと備えた定着装置を説明し、第2実施形態として、加熱源が押圧された加熱ベルトと加圧ロールと備えた定着装置を説明する。
これらの定着装置におけるシート状の摺動部材として、前記した本実施形態に係る摺動部材が適用される。
これにより、回転体の一例としての加熱ベルトや加圧ベルトと、摺動部材と、の摺動抵抗が低減し、潤滑剤(オイル)を介在させた場合、特に、当該部材間で潤滑剤(オイル)を保持し易くなり、摺動部材の耐摩耗性が向上する。
なお、表面粗さRaの測定は、表面粗さ計サーフコム1400A(東京精密社製)を用いて、JIS B0601−1994に準拠し、評価長さLnを4mm、基準長さLを0.8mm、カットオフ値を0.8mmとした測定条件で行う。
その際の、本実施形態に係る摺動部材における第1の凹部が点在する領域(1)と第2の凹部が点在する領域(2)との配置態様による効果については、図1を参照しつつ具体的に前述した通りである。
まず、第1実施形態に係る定着装置60について説明する。図3は、第1実施形態に係る定着装置60の構成を示す概略図である。
なお、押圧パッド64は、例えば、加圧ベルト62と加熱ロール61とが相対的に加圧されていればよい。従って、加圧ベルト62側が加熱ロール61に加圧されてもよく、加熱ロール61側が加熱ロール61に加圧されてもよい。
押圧パッド64は、例えば、幅の広い挟込領域Nを確保するための前挟込部材64aを挟込領域Nの入口側に配置し、加熱ロール61に歪みを与えるための剥離挟込部材64bを挟込領域Nの出口側に配置している。
なお、摺動部材68は、例えば、その摺動面が加圧ベルト62の内面と接するように設けられており、加圧ベルト62との間に存在するオイルの保持・供給に関与する。前述したように本実施形態に係る摺動部材は、磨耗粉の回収性能及びオイル保持・供給性能に優れており、使用を継続しても定着装置内の加圧ベルト62(被摺動部材)との間の摩擦係数の向上が抑制されることから、定着装置の長寿命化が達成される。
次に、第2実施形態に係る定着装置80について説明する。図4は、第2実施形態に係る定着装置80の構成を示す概略図である。
定着ベルトモジュール86は、例えば、加熱ベルト84の外側に配置されてその周回経路を規定する支持ロール92と、加熱押圧ロール89から支持ロール90までの加熱ベルト84の姿勢を矯正する姿勢矯正ロール94と、加熱ベルト84(定着ベルトモジュール86)と加圧ロール88とが接触する領域である挟込領域Nの下流側において加熱ベルト84を内面から張力を付与する支持ロール98とが設けられている。
摺動部材82は、例えば、その摺動面が加熱ベルト84の内面と接するように設けられており、加熱ベルト84との間に存在するオイルの保持・供給に関与する。前述したように本実施形態に係る摺動部材は、磨耗粉の回収性能及びオイル保持・供給性能に優れており、使用を継続しても定着装置内の加熱ベルト84(被摺動部材)との間の摩擦係数の向上が抑制されることから、定着装置の長寿命化が達成される。
ここで、摺動部材82は、例えば、その両端が支持部材96により支持された状態で設けられている。
加熱押圧ロール89の内部には、例えば、加熱源の一例としてハロゲンヒータ89Aが設けられている。
支持ロール90の両端部には、例えば、加熱ベルト84を外側に押圧するバネ部材(図示省略)が配設されている。
支持ロール92の離型層は、例えば、加熱ベルト84の外周面からのトナーや紙粉が支持ロール92に堆積するのを防止するために形成されるものである。
支持ロール92の内部には、例えば、加熱源の一例としてハロゲンヒータ92Aが配設されており、加熱ベルト84を外周面側から加熱するようになっている。
姿勢矯正ロール94には、例えば、端部位置測定機構の測定結果に応じて加熱ベルト84の軸方向における当り位置を変位させる軸変位機構(図示省略)が配設され、加熱ベルト84の蛇行を制御するように構成されている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置について説明する。
図5は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置では、上記実施形態に係る定着装置が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。
直径0.2mmで、高さ0.1mmの円柱状凸部が、摺動方向及びそれと直交する方向に配列ピッチ0.6mmで千鳥格子状に並んだ領域(50mm×380mm)と、直径0.5mmで、高さ0.1mmの円柱状凸部が、摺動方向に配列ピッチ1.0mmで且つ摺動方向に直交する方向に配列ピッチ0.4mmで千鳥格子状に並んだ領域(10mm×380mm)と、が平行に並ぶNi電鋳製円柱付きの金型(80mm×400mm)を用意した。この金型は、エレクトロフォーミングで作製した。
更に、基体となる厚さ75μmのポリイミド樹脂シートと、フッ素樹脂層となる厚さ0.1mmの架橋PTFEシート(エクセロンXF−1B)と、を貼り合わせた積層シート(80mm×400mm)を準備した。
積層シートのフッ素樹脂層表面に金型を重ね、プレス機で180℃に加熱しながら加圧することでエンボス加工を施した。
これにより、フッ素樹脂層における平面状の摺動面に、直径0.2mmの円形の凹部が、摺動方向及びそれと直交する方向に配列ピッチ0.6mmで千鳥格子状に並んだ領域(1)と、直径0.5mmの円形の凹部が、摺動方向に配列ピッチ1.0mmで且つ摺動方向に直交する方向に配列ピッチ0.4mmで千鳥格子状に並んだ領域(2)と、を有するシート状の摺動部材を得た。
直径0.5mmで、高さ0.1mmの円柱状凸部が、摺動方向に配列ピッチ1.0mmで且つ摺動方向に直交する方向に配列ピッチ0.4mmで千鳥格子状に並んだ領域(10mm×380mm)が、直径0.2mmで、高さ0.1mmの円柱状凸部が、摺動方向及びそれと直交する方向に配列ピッチ0.6mmで千鳥格子状に並んだ領域(50mm×380mm)の両側に平行に並ぶNi電鋳製円柱付きの金型(80mm×400mm)を用意した。この金型は、エレクトロフォーミングで作製した。
更に、基体となる厚さ75μmのポリイミド樹脂シートと、フッ素樹脂層となる厚さ0.1mmの架橋PTFEシート(エクセロンXF−1B)と、を貼り合わせた積層シート(80mm×400mm)を準備した。
積層シートのフッ素樹脂層表面に金型を並べて重ね、プレス機で180℃に加熱しながら加圧することでエンボス加工を施した。
これにより、フッ素樹脂層における平面状の摺動面に、直径0.2mmの円形の凹部が、摺動方向及びそれと直交する方向に配列ピッチ0.6mmで千鳥格子状に並んだ領域(1)、該領域(1)の両側に、直径0.5mmの円形の凹部が、摺動方向に配列ピッチ1.0mmで且つ摺動方向に直交する方向に配列ピッチ0.4mmで千鳥格子状に並んだ領域(2)を有するシート状の摺動部材を得た。
実施例1において、積層シートの代わりに、厚さ0.3mmの架橋PTFEシート(日立電線製:エクセロンXF−1B)の単層体を用いた以外は実施例1と同様にして、直径0.2mmの円形の凹部が、配列ピッチ0.6mmで千鳥格子状に並んだ領域(1)と、直径0.5mmの円形の凹部が、摺動方向に配列ピッチ1.0mmで且つ摺動方向に直交する方向に配列ピッチ0.4mmで千鳥格子状に並んだ領域(2)と、を有するシート状の摺動部材を得た。
ガラスクロスに厚さ0.02mmのPTFEシートをラミネートした、摺動面に高さ0.02mmの凹凸を持つ摺動部材(中興化成工業製:HGF−500−6)を準備した。
基体となる厚さ75μmのポリイミド樹脂シートと、フッ素樹脂層となる厚さ0.1mmの架橋PTFEシート(エクセロンXF−1B)と、貼り合わせた積層シートを準備した。
この積層シートに、金型の替わりにステンレス製のメッシュ(30メッシュ、線径0.22mm)を使い、プレス機で180℃に加熱しながら加圧することで十字マークのエンボス加工を施した。
これにより、フッ素樹脂層の摺動面に、線幅が5μm〜30μmと不規則で、十字マークの交点ほど線幅が太く、十字マーク同士が一部連続した形状で格子状に配列したパターンを持つシート状の摺動部材を得た。
エレクトロフォーミングで作製した、直径0.2mmで、高さ0.1mmの円柱状凸部が、配列ピッチ0.6mmで千鳥格子状に並んだNi電鋳製円柱付きの金型(80mm×400mm)を用意した。
更に、基体となる厚さ75μmのポリイミド樹脂シートと、フッ素樹脂層となる厚さ0.1mmの架橋PTFEシート(エクセロンXF−1B)と、を貼り合わせた積層シート(80mm×400mm)を準備した。
積層シートのフッ素樹脂層表面に金型を重ね、プレス機で180℃に加熱しながら加圧することでエンボス加工を施した。
これにより、フッ素樹脂層における平面状の摺動面に、直径0.2mmの円形の凹部が、配列ピッチ0.6mmで千鳥格子状に並んだ領域を有するシート状の摺動部材を得た。
各例で得られたシート状の摺動部材を、高速複写機(富士ゼロックス社製:Color 1000 Press)のベルト・ロールニップ方式の定着装置(図4参照:シート状の摺動部材を配置する加熱ベルト84の内面の表面粗さRa=0.6μm)に取り付け、被摺動部材(加熱ベルト84)と摺動部材との摩擦係数について、初期の値とプロセススピードを840mm/secに上げて連続稼動させた際の値とを測定し、摩擦係数について評価した。結果を表1に示す。
なお、摺動部材を高速複写機へと取り付ける際、実施例1−1及び実施例3の場合は、領域(2)が摺動方向に対し上流側になるように、実施例1−2の場合は、領域(2)が摺動方向に対し下流側になるように設置した。また、実施例2の場合は、摺動部材を高速複写機へと取り付ける際、領域(2)が摺動方向の上流側と下流側に配置された状態となる。
摺動部材の摩擦係数の評価基準は以下の通りである。
◎:初期摩擦係数が1.0以下であり、且つ、2,000,000枚(2Mpv)通紙後の摩擦係数が1.2以下である
○:初期摩擦係数が1.0以下であり、且つ、1,000,000枚(1Mpv)通紙後の摩擦係数が1.5以下である
△:初期摩擦係数が1.0以下であり、且つ、400,000枚(400kpv)通紙後の摩擦係数が1.5以下である
×:初期摩擦係数が1.0を超える、又は、400,000枚(400kpv)通紙後の摩擦係数が1.5を超える
また、同様に、参考例の摺動部材を用いた場合の凹部の目詰まり状態についても観察した結果、摩耗粉で埋もれている凹部が多く観察され、実施例1〜3の摺動部材とは明らかな違いが見られた。
また、参考例の場合、凹部の目詰まりが発生して100万枚(1Mpv)通紙後には使用不可になってしまうほど、抵抗値が高まってしまった。
12 帯電器(帯電手段)
13 レーザー露光器(潜像形成手段)
14 現像器(現像手段)
15 中間転写ベルト
16 一次転写ロール(転写手段)
22 二次転写ロール(転写手段)
60 定着装置(定着手段)
61 加熱ロール
62 加圧ベルト
63 ベルト走行ガイド
64 押圧パッド
64a 前挟込部材
64b 剥離挟込部材
65 保持部材
66 ハロゲンランプ
68 摺動部材
69 感温素子
70 剥離部材
71 剥離爪
72 保持部材
80 定着装置
82 摺動部材
84 加熱ベルト
86 定着ベルトモジュール
88A 円柱状ロール
88 加圧ロール
88B 弾性層
89 加熱押圧ロール
89A ハロゲンヒータ
90 支持ロール
90A ハロゲンヒータ
92 支持ロール
92A ハロゲンヒータ
94 姿勢矯正ロール
96 支持部材
98 支持ロール
100 画像形成装置
101a〜101f 定着装置用摺動部材
110 シート状の基体
112 フッ素樹脂層
112A 摺動面
112B 第1の凹部
112C 第2の凹部
114 フッ素樹脂繊維層
Claims (13)
- 摺動面を有するフッ素樹脂層を少なくとも備え、
前記摺動面の一方向の少なくとも中間部領域は第1の凹部が点在した領域(1)であり、かつ前記摺動面の前記一方向の少なくとも一端部に該第1の凹部よりも大きな径を有する第2の凹部(前記第2の凹部の径は、前記摺動面に対して直交する方向から前記第2の凹部を見た場合に円形であればその直径であり、他の形状であれば、前記一方向と直交する方向における最大長を意味する。)が点在した領域(2)を有することを特徴とする定着装置用摺動部材。 - 前記領域(2)について前記摺動面を前記一方向に沿って視た場合に、当該領域(2)の幅の全体に亘って前記第2の凹部が1つ以上存在する請求項1に記載の定着装置用摺動部材。
- 前記領域(2)が前記一方向の両端部に配置されている請求項1又は請求項2に記載の定着装置用摺動部材。
- 前記領域(1)において、前記第1の凹部の周期が0.2mm以上2.0mm以下であり、且つ、該第1の凹部の1つ当たりの面積が7×10−3mm2以上3.2mm2以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の定着装置用摺動部材。
- 前記領域(2)において、前記第2の凹部の径が300μm以上1.5mm以下である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の定着装置用摺動部材。
- 前記摺動面に対して直交する方向から見た場合に前記第1の凹部及び前記第2の凹部の形状がいずれも円形である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の定着装置用摺動部材。
- 回転体と、
前記回転体の内面から当該回転体を押圧する押圧部材と、
前記回転体の内面と前記押圧部材との間に介在し、前記回転体側の摺動面のうち少なくとも前記回転体と接する部分の摺動方向の中間部領域は第1の凹部が点在した領域(1)でありかつ少なくとも摺動方向の上流側及び下流側の少なくとも一方に前記第1の凹部よりも大きな径を有する第2の凹部(前記第2の凹部の径は、前記摺動面に対して直交する方向から前記第2の凹部を見た場合に円形であればその直径であり、他の形状であれば、摺動方向と直交する方向における最大長を意味する。)が点在した領域(2)を有する摺動部材と、
を備える定着装置。 - 前記回転体の内面の表面粗さRaが、0.1μm以上2.0μm以下である請求項7に記
載の定着装置。 - 前記定着装置用摺動部材において、領域(2)が摺動方向の上流側に配置されている請求項7又は請求項8に記載の定着装置。
- 前記定着装置用摺動部材において、領域(2)が摺動方向の下流側に配置されている請求項7又は請求項8に記載の定着装置。
- 前記定着装置用摺動部材において、領域(2)が摺動方向の上流側と下流側とに配置されている請求項7又は請求項8に記載の定着装置。
- 前記定着装置用摺動部材において、前記摺動面に対して直交する方向から見た場合に前記第1の凹部及び前記第2の凹部の形状がいずれも円形である請求項7〜請求項11のいずれか1項に記載の定着装置。
- 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段であって、請求項7〜請求項12のいずれか1項に記載の定着装置である定着手段と、
を備える画像形成装置。
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